JP2006149318A5 - - Google Patents
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Description
この発明は、コンバインやハーベスタに搭載する脱穀装置に関する。
扱室内に扱胴を軸架して設け、該扱室下側には扱網より漏下する被処理物を受けて揺動移送する揺動選別棚を設け、該揺動選別棚の下方には選別風送り方向上手側から、唐箕、一番ラセン、二番ラセンを設けた脱穀装置において、前記唐箕の前方に第二唐箕を設けるように構成した技術がある。(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−140247号公報
前述のような技術では、唐箕の送風能力を向上させることができないために、選別能力が向上しないという欠点がある。また、唐箕の送風能力を向上させるためには、唐箕の大きさを大きくする必要がある。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消して、整粒の選別性能を向上させた脱穀装置を提供することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明は、扱室(33)内に扱胴(31)を設け、該扱胴(31)の下側に扱網(30)を設け、該扱網(30)の下側には扱網(30)より漏下する被処理物を受けて揺動移送する揺動選別棚(38)を設け、該揺動選別棚(38)の下方には被処理物移送方向上手側から、唐箕(43)と一番螺旋(46)と二番螺旋(47)を設け、前記唐箕(43)の前側に第二唐箕(51)を設け、該第二唐箕(51)の選別風の一部を前記唐箕(43)内に供給する構成としたことを特徴とする脱穀装置としたものである。
すなわち、請求項1記載の発明は、扱室(33)内に扱胴(31)を設け、該扱胴(31)の下側に扱網(30)を設け、該扱網(30)の下側には扱網(30)より漏下する被処理物を受けて揺動移送する揺動選別棚(38)を設け、該揺動選別棚(38)の下方には被処理物移送方向上手側から、唐箕(43)と一番螺旋(46)と二番螺旋(47)を設け、前記唐箕(43)の前側に第二唐箕(51)を設け、該第二唐箕(51)の選別風の一部を前記唐箕(43)内に供給する構成としたことを特徴とする脱穀装置としたものである。
これにより、扱室33内の扱胴31で脱穀された被処理物は、扱網30より下方の揺動選別棚38上に落下する。揺動選別棚38上に落下した被処理物は、揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの選別風で選別される。さらに、第二唐箕51で起風された選別風の一部が唐箕43内に供給されて、唐箕43から送風される選別風の風量が増加する。選別された一番物は、一番螺旋46から回収される。
請求項2記載の発明は、前記第二唐箕(51)の選別風の一部を、揺動選別棚(38)側に直接送風する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置としたものである。
これにより、第二唐箕51で起風された選別風の一部は、揺動選別棚38側に直接送風される。
請求項3記載の発明は、前記第二唐箕(51)の選別風を送風方向の異なる複数の選別風に分岐させるガイド板(55)を向け、該ガイド板(55)によって、第二唐箕(51)の選別風を唐箕(43)内に供給される選別風と揺動選別棚(38)側に直接送風される選別風とに分岐させる構成としたことを特徴とする請求項2に記載の脱穀装置としたものである。
請求項3記載の発明は、前記第二唐箕(51)の選別風を送風方向の異なる複数の選別風に分岐させるガイド板(55)を向け、該ガイド板(55)によって、第二唐箕(51)の選別風を唐箕(43)内に供給される選別風と揺動選別棚(38)側に直接送風される選別風とに分岐させる構成としたことを特徴とする請求項2に記載の脱穀装置としたものである。
これにより、第二唐箕51で起風された選別風はガイド板55で分岐されて、唐箕43内に供給される選別風と揺動選別棚38側に直接送風される選別風とに分かれる。
請求項1記載の発明においては、唐箕43の選別風量を増加させて選別能力を向上させ、脱穀選別能率を向上させることができる。また、唐箕43の選別風量が増加することで、唐箕43の大きさを小型化することができる。
請求項2記載の発明においては、請求項1記載の発明の効果を奏するうえに、第二唐箕51で起風された選別風が揺動選別棚38側に直接送風されることで、揺動選別棚38上の被処理物の処理能力を向上させることができる。
請求項3記載の発明においては、請求項2記載の発明の効果を奏するうえに、唐箕43内に供給される選別風と揺動選別棚38側に直接送風される選別風とに効率良く分かれ、選別風量の増加によって脱穀選別作業を能率よく行うことができる。
図1及び図2には、本発明を具現化した農業機械であるコンバインが示されている。
走行装置1を有する車台2の前方には、刈取装置3が設けられている。この刈取装置3には、植立穀稈を分草する複数の分草具4と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置5と、植立穀稈を刈り取る刈刃6と、該刈刃6にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する搬送装置7が設けられている。この搬送装置7は刈刃6後方の株元搬送装置8と該株元搬送装置8から搬送されてくる穀稈を引き継いで脱穀装置9に供給する供給搬送装置10とから構成されている。
走行装置1を有する車台2の前方には、刈取装置3が設けられている。この刈取装置3には、植立穀稈を分草する複数の分草具4と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置5と、植立穀稈を刈り取る刈刃6と、該刈刃6にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する搬送装置7が設けられている。この搬送装置7は刈刃6後方の株元搬送装置8と該株元搬送装置8から搬送されてくる穀稈を引き継いで脱穀装置9に供給する供給搬送装置10とから構成されている。
前記刈取装置3は、車台2の前部に立設する懸架台11の上方に設ける回転軸11aを支点にして上下動する刈取装置支持フレーム12にて、その略左右中間部で支持されている。そして、刈取装置3は操作部13に設ける操向レバー14を前後方向に傾動させることによって刈取装置支持フレーム12と共に上下動する構成である。
車台2の上方には、前記供給搬送装置10から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェン15を有する脱穀装置9と、該脱穀装置9の右側方であって、この脱穀装置9で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク16と、該グレンタンク16の前方に位置していてコンバインの各種操作を実行する操作部13が載置されている。また、車台2の前部には走行装置1を駆動する走行伝動装置17が設けられている。
脱穀装置9の後方には、前記フィードチェン15から搬送されてくる排稈を引き継いで搬送する排稈チェン18と、該排稈チェン18の終端部下方には排稈を切断するカッター装置19が設けられている。また、この実施例のカッター装置19の後方には、排稈を結束するノッター等の他の作業機を装着してもよい。
前記グレンタンク16内の穀粒量が満杯となると、揚穀筒20と穀粒排出オーガ21から穀粒を機外へと排出する。揚穀筒20は電気モータ(図示せず)にて旋回可能に構成され、また、穀粒排出オーガ21は油圧シリンダ22にて昇降可能に構成されている。そして、穀粒排出オーガ21は揚穀筒20の上部に連結されて一体的に構成され、揚穀筒20が旋回すると、穀粒排出オーガ21も一緒に旋回する構成となっている。
また、コンバインは操作部13に設ける副変速レバー23を操作して走行伝動装置17内の副変速の位置を決定し、その後、走行変速レバー24を操作してエンジン(図示せず)からの動力を油圧無段変速装置及び走行伝動装置17を介して走行装置1の左右のクローラ26、26に伝動して任意の速度で走行する構成である。このように、前記走行変速レバー24の操作量によって速度が変速されるとともに、走行変速レバー24の前方向と後方向の操作によってコンバインが前後進する構成である。
また、コンバインは操作部13に設ける前記操向レバー14を左右方向に傾倒操作することによって左右方向に旋回する構成であり、さらに、操向レバー14の左右方向への傾倒操作量によって旋回半径が決定される構成である。
このようなコンバインを前進させて刈取作業をすると、圃場面に植立している穀稈は、分草具4にて分草され、その後、引起装置5にて引き起こされて刈刃6にて刈り取られる構成である。その後、刈り取られた穀稈は株元搬送装置8にて後方へ搬送され、供給搬送装置10へと引き継ぎ搬送される。この供給搬送装置10に引き継がれた穀稈は、さらに後方へと搬送されて、脱穀装置9のフィードチェン15へと引継ぎ搬送され、穀稈はフィードチェン15で後方へ搬送されながら脱穀装置9にて脱穀選別される構成である。
このように脱穀選別された穀粒は、一番揚穀筒27からグレンタンク16内へと搬送されて一時貯留され、このグレンタンク16内に貯留される穀粒量が満杯になると、操作部13の報知手段(ブザーや表示装置)でオペレータに報知される構成である。その後、刈取作業を中断して、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出する作業を開始する。コンバインを任意の位置(トラック近傍位置)へと移動させ、穀粒排出オーガ21をオーガ受け28から離脱させて穀粒排出口21aをトラックの荷台等の位置へ移動させる。そして、操作部13に設けている穀粒排出レバー29を入り状態として、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出し、グレンタンク16内の穀粒排出が終了すると、穀粒排出オーガ21は再びオーガ受け28へと収納されていく構成である。
前記脱穀装置9について、図3〜図8に基づいて説明する。
図3は脱穀装置9の側面図、図4は脱穀装置9の平面図である。
脱穀装置9内には、扱網30を有する扱胴31を扱胴軸32で軸架した扱室33と、該扱室33の一側には、扱室33の後部からの処理物を受け入れて処理する排塵処理網34を有する排塵処理胴35を排塵処理胴軸36で軸架した排塵処理室37が設けられている。そして、扱室33と排塵処理室37の下方には揺動選別棚38を設けている。
図3は脱穀装置9の側面図、図4は脱穀装置9の平面図である。
脱穀装置9内には、扱網30を有する扱胴31を扱胴軸32で軸架した扱室33と、該扱室33の一側には、扱室33の後部からの処理物を受け入れて処理する排塵処理網34を有する排塵処理胴35を排塵処理胴軸36で軸架した排塵処理室37が設けられている。そして、扱室33と排塵処理室37の下方には揺動選別棚38を設けている。
また、排塵処理胴35の前方には、二番処理胴39と二番処理胴受樋40(網や格子状のものでもよい。)からなる二番処理室41が構成されている。二番処理胴39は、本実施例では扱胴31の一側(グレンタンク16側)であって、排塵処理胴35の前方にこの排塵処理胴35と一体的に構成されている。この二番処理胴39は基本的には二番物を処理するものである。この二番処理胴39は二番処理胴軸42にて支持されている構成であるので、前記排塵処理胴35と二番処理胴39とは一体的に排塵処理胴軸36と二番処理胴軸42とで支持されている構成である。
さらに、図5は図3にて示すA−A断面図であり、図6は図3にて示すB−B断面図である。扱網30から漏れた被処理物は二番処理室41内に取り込まれる構成であるので、前記二番処理胴39は二番物の他に、扱室33内から入り込んできた被処理物も一緒に処理する構成となっている。前記扱網30と二番処理胴受樋40(網や格子状でもよい)と排塵処理網34は、それぞれ扱胴31と二番処理胴39と排塵処理胴35の下方に設けられている。
前記扱室33と二番処理室41と排塵処理室37の下方には、落下してくる被選別物を受けて選別する揺動選別棚38が設置されていて、該揺動選別棚38の下方には、選別風送り方向始端側に唐箕43を設け、該唐箕43から送風される選別風の送り方向下手側には、風路44と風路45が設けられていて、この風路44と風路45の下手側に一番螺旋46を設け、該一番螺旋46の選別風送り方向下手側には二番螺旋47を設けている。この二番螺旋47にて収集された二番物を前記二番処理室41へ揚穀するための二番揚穀筒48が設けられている。前記唐箕43は図6に示すように、プレート型のファンである。
一方、前記唐箕43の前方に第二唐箕51を設ける構成とする。この第二唐箕51は図5に示すように横断流ファンとしている。この第二唐箕51で起風された選別風の一部は、通路52から唐箕43内へと送風される構成としている。また、第二唐箕51にて起風された残りの選別風は、通路53から揺動選別棚38の始端側へと送風される構成である。第二唐箕51の軸芯51aが唐箕43の軸芯43aよりも上方に配置されている理由は、第二唐箕51にて起風された選別風が、前述したように、唐箕43内と揺動選別棚38の両方向に効率良く送風されるためである。また、通路52を通過した選別風を唐箕43の回転方向に対して略接線方向に沿うように合流させると選別風の乱れを防止できるので、第二唐箕51を唐箕43に対して上方に配置するように構成している。
前記揺動選別棚38の構成について、図3及び図7(平面図)に基づいて説明する。揺動選別棚38は、選別送り方向の始端側から順番に、落下した脱穀物を後方に移送する移送棚49,脱穀物を選別する固定シーブ38a,可変シーブ38b,排塵物をほぐして刺さり粒を回収すると共に排塵物を機外に移送して放出するストローラック38cとから構成されている。該ストローラック38cの下方は、二番物を二番螺旋47内へ案内する二番棚先47aで構成されていて、この二番棚先47aの終端部近傍まで前記排塵処理胴35が延出している構成である。また、図8の背面図に示すように、吸引ファン50は、選別室50内の軽い塵埃を機外に排出するためのもので、扱胴31に対して排塵処理胴35と対向する位置に設けられている。61は揺動選別棚38を揺動駆動させるクランク軸である。60は選別網である。
前記刈取装置3から搬送されてきた穀稈は、脱穀装置9のフィードチェン15の始端部に引き継がれると共に、該フィードチェン15に引き継がれた穀稈は、後方に搬送されながら、扱胴31と扱網30により脱穀される。脱穀された脱穀物の一部は揺動選別棚38上に落下して、該揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43及び第二唐箕51からの風選作用により選別され、一番螺旋46内へと取り込まれていき、該一番螺旋46に取り込まれた穀粒は、グレンタンク16内に一時貯溜される構成である。脱穀後の排稈はフィードチェン15の終端部から、排稈チェン18の始端部に引き継がれて搬送されていき、その後、カッター19に送られて切断され下方の圃場上に放出されていく構成となっている。
扱室31の残りの脱穀物は、後方へと搬送されていくが、その途中において一部の脱穀物は二番処理室41内に取り込まれていく。該二番処理室41内に取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向上手側に搬送されながら、二番処理胴39と二番処理胴受樋40との相互作用で再処理(特に、枝梗粒が処理される)されて、下方の揺動選別棚38上に落下していく。扱胴31と二番処理胴39と排塵処理胴35は、共に選別風送り方向上手側から下手側を見た状況(脱穀装置9の正面視)において、時計回りで回転する構成である。従って、二番処理胴39の処理歯39aの向きは、脱穀物を選別風送り方向の上手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。
即ち、該処理歯39aには被処理物を選別風送り方向上手側に搬送する作用があり、さらに、被処理物を処理する作用も併せ持っている。即ち、処理歯39aは螺旋の一部であり、また、その円周方向の先端部と二番処理胴受樋40との間の相互作用にて被処理物を処理する構成となっている。二番処理胴39の搬送終端部に設けられている羽根39bは、被処理物を揺動選別棚38上に強制的に送り出すものである。
前記排塵処理胴35の排塵処理歯35aは、扱室33の後部からの脱穀物を選別風送り方向の下手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。本実施例では、該排塵処理歯35aは、排塵処理胴35の外周面に巻回いされている螺旋形状となっている。
しかし、本実施例では、排塵処理網34の目合いが荒い(格子状)ので、一部の短い藁屑は揺動選別棚38上に落下し、落下しなかった長い藁屑は排塵処理室37の終端部まで搬送されて、排塵処理胴35の終端部の羽根35bにてストローラック38c上に強制的に排出される。そして、このように被処理物が排塵処理室37内にて搬送される間に、排塵処理胴35とこの排塵処理胴35の設けられている処理歯35cと排塵処理網34との相互作用で、さらに再処理されるとともに、脱穀物はほぐされて中に混在している穀粒(いわゆる刺さり粒)が取り出されて下方の揺動選別棚38上に落下し、さらに、二番螺旋47内へと回収されていく構成である。
前述のように、扱室33内の脱穀物で、揺動選別棚38上に落下せず、二番処理室41内にも取り込まれなかった残りの脱穀物は、扱室33の終端部C位置まで搬送される。この扱室33の終端部C位置まで搬送されてきた脱穀物は、排塵処理室37内に取り込まれ、取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向下手側に搬送されていく。また、扱室33の終端部まで搬送されてきた脱穀物のうち、排塵処理室37内に取り込まれなかった脱穀物は下方の揺動選別棚38上に落下していく構成である。
64は刺さり落し胴であり、扱胴31と一体的に構成されている。即ち、フィードチェン15にて搬送される排藁が刺さり落し胴64でたたかれることで、排藁の内部に存在している刺さり粒を回収するように構成している。
扱室33内の終端部から排塵処理室37内に脱穀物を送る際において、脱穀物が詰まらないように、扱室33から排塵処理室37への引継ぎ部分においても、排塵処理胴35の外周に螺旋形状の排塵処理歯35aを設けていて、該排塵処理歯35aの送り作用で引継ぎ部に脱穀物が詰まらないようにしている。
このような、揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの選別風の作用にもかかわらず、一番螺旋46内に取り込まれなかった残りの穀粒は、他の排塵物と共にさらに後方に送られ、二番螺旋47内へと取り込まれていく。該二番螺旋47内に取り込まれた二番物は、二番揚穀筒48にて前記二番処理室41の選別風送り方向下手側に還元されて、扱室33からの脱穀物と合流し、その後、選別風送り方向の上手側に搬送されながら、二番処理胴受樋40との相互作用で再処理されながら搬送され、終端部の羽根39bにより下方の揺動選別棚38上に強制的に落下していく構成である。
前述のように、唐箕43の前方上方に第二唐箕51を設けるように構成し、該第二唐箕51にて起風された選別風の一部を通路52から唐箕43内へと送風するように構成しているので、唐箕43の風量が増大して多量の被処理物に対する対応が向上するようになる。また、唐箕43の大きさを小型することも可能となる。そして、唐箕43の大きさを小型化すると、通路54が大きくなるので、第二唐箕51の残りの選別風は、前記通路54を通過して効率良く揺動選別棚38の始端部へと送風されるようになる。
このように、第二唐箕51で起風された残りの選別風は、揺動選別棚38の始端部(唐箕43の選別風が送風されない場所)へと送風されるので、揺動選別棚38の始端部における被処理物の選別が向上するようになる。
図3に示すように、前記通路52と通路53とを分岐させる分岐ガイド55を設ける構成とする。この分岐ガイド55を設けることで、特に、通路53の上方(唐箕43のケーシング43bの上方)を通過する選別風の流れに乱れが生じるのを防止できるようになる。また、通路52を通過して唐箕43内へと送られる選別風の流れの乱れも防止できるようになる。
前記唐箕43と第二唐箕51の送風能力は、第二唐箕51の送風能力を大きくする構成とする。具体的には、唐箕43をプレートファンで構成し、第二唐箕51を横断流ファンで構成し、唐箕43の回転数を低くして第二唐箕51の回転数を高くするようにする。これにより、唐箕43方向への送風の過給効果が大きくなると共に、揺動選別棚38の始端部方向への送風量も確保可能となる。
また、唐箕43の回転方向はD方向とし、第二唐箕51の回転方向はE方向に構成している。即ち、唐箕43の回転方向に対して第二唐箕51の回転方向は逆回転となるように構成している。これにより、通路52を通過する選別風Fの流れが円滑となる。
図9に示すように、第二唐箕51の駆動は走行伝動装置17から駆動するように構成する。即ち、第二唐箕51の回転数は車速に追従して増減速するように構成する。これにより、車速が低速時における過大な選別風が発生するのを防止できるようになるので、選別過大による三番ロスを防止できるようになる。また、第二唐箕51に入力部にはワンウェイクラッチ56を設ける構成としている。従って、コンバインが後進時においては第二唐箕51の回転は停止するので、後進時においても選別過大による三番ロスを防止できるようになる。後進時においては、第二唐箕51を逆転駆動させるように構成してもよい。
次に、図10と図11について説明する。
前記通路52方向への選別風の量を変更可能なガイド板57を設ける構成とする。このガイド板57はプレート58と一体的に設けられており、プレート58が図11のように回動して移動するように構成している。プレート58の回動は長穴59に沿って移動する。
前記通路52方向への選別風の量を変更可能なガイド板57を設ける構成とする。このガイド板57はプレート58と一体的に設けられており、プレート58が図11のように回動して移動するように構成している。プレート58の回動は長穴59に沿って移動する。
図11のような場合は、例えば稲が湿材等で二番還元量が多くなるような場合である。即ち、このような場合は揺動選別棚38方向への送風割合を多くし、初期の揺動選別棚38上から下方の選別網60にろ過する被処理物の藁屑の割合を減少させて選別が良くなるようにする。そして、一番棚先62上の風速を抑制して穀粒飛散を防止するようにする。
また、図10のようにする場合は、麦等で稈切れ等の夾雑物が一番に混入しやすいような条件で選別精度を向上させる場合である。
このように、第二唐箕51からの選別風量を、各種条件によって唐箕43方向へ向かう量と揺動選別棚38方向へ向かう量とを制御することで、精度の良い選別が可能となる。
このように、第二唐箕51からの選別風量を、各種条件によって唐箕43方向へ向かう量と揺動選別棚38方向へ向かう量とを制御することで、精度の良い選別が可能となる。
63はゴム材等からなるシール部材であるが、このシール部材63を設けることで、唐箕43のケーシング43bの上方を通過した選別風が唐箕43からの選別風路45に合流するのを防止できるようになり、選別風路45を通過する選別風の乱れを防止できるようになる。
通路53を通過する選別風Gは、図3に図示のごとく、選別風G1と選別風G2に分かれて揺動選別棚38方向へと向かうように構成している。選別風G1は移送棚49の終端部と固定シーブ38aの始端部との間付近に送風される構成としている。これにより、移送棚49から固定シーブ38aに向かう被処理物や、固定シーブ38aを通過する被処理物の選別が向上するようになる。
選別風G2は可変シーブ38b群の下方から上方へ向かって送風される構成としている。これにより、可変シーブ38b群を通過する被処理物の選別精度がより向上するようになる。
また、通路53を通過する選別風Gの出口を複数(本実施例ではG1とG2の2カ所)に限定することで、選別風Gは唐箕43から送風される選別風に影響を与えるのを防止できるようになる。
次に、図12と図13について説明する。
排塵処理胴35の下方にフィン65を設けるにあたり、揺動選別棚38と一体的に設ける構成としている。排塵処理室37から落下した排塵物は、フィン65の上に載った状態でフィン65で解される。これにより、排塵処理室37から落下した排塵物内に存在している刺さり粒が、効率良く回収されるようになる。また、フィン65の終端部分65aは、吸引ファン50の吸引口50の臨ませるように構成している。さらに、フィン65の終端部分65aを吸引ファン50のケーシング66内にも入り込ませることで、排藁を効率良く排出可能となる。
排塵処理胴35の下方にフィン65を設けるにあたり、揺動選別棚38と一体的に設ける構成としている。排塵処理室37から落下した排塵物は、フィン65の上に載った状態でフィン65で解される。これにより、排塵処理室37から落下した排塵物内に存在している刺さり粒が、効率良く回収されるようになる。また、フィン65の終端部分65aは、吸引ファン50の吸引口50の臨ませるように構成している。さらに、フィン65の終端部分65aを吸引ファン50のケーシング66内にも入り込ませることで、排藁を効率良く排出可能となる。
図13はフィン65の背面視(脱穀装置の後方から見た図)であるが、フィン65は左傾斜、即ち、吸引ファン50方向へ向かうように構成している。これにより、さらに排藁が効率良く排出されるようになる。また、フィン65の固定部65bをケーシング66の外側に設けることで、吸引作用の抵抗となるのを防止できるようになる。
図14は扱室33を覆う扱胴カバー68の内側に設けている案内ガイド板67の構成を示している。通常、案内ガイド板67は一体構成であるが、本実施例では、左案内ガイド板67b、中案内ガイド板67a、右案内ガイド板67cに三分割する構成としている。そして、真中の中案内ガイド板67aのみ調節可能に構成している。しかも、中案内ガイド板67aは90度回動可能に構成している。これにより、扱室33内に詰まり等が発生した場合に、中案内ガイド板67aを90度回動させると、詰まり状態を容易に解消可能となる。また、中案内ガイド板67aと右案内ガイド板67cとをオーバーラップ(H)させることで、扱室33内の被処理物の案内を適切に行なえるようになる。
30 扱網
31 扱胴
33 扱室
38 揺動選別棚
43 唐箕
46 一番螺旋
47 二番螺旋
51 第二唐箕
55 ガイド板
31 扱胴
33 扱室
38 揺動選別棚
43 唐箕
46 一番螺旋
47 二番螺旋
51 第二唐箕
55 ガイド板
Claims (3)
- 扱室(33)内に扱胴(31)を設け、該扱胴(31)の下側に扱網(30)を設け、該扱網(30)の下側には扱網(30)より漏下する被処理物を受けて揺動移送する揺動選別棚(38)を設け、該揺動選別棚(38)の下方には被処理物移送方向上手側から、唐箕(43)と一番螺旋(46)と二番螺旋(47)を設け、前記唐箕(43)の前側に第二唐箕(51)を設け、該第二唐箕(51)の選別風の一部を前記唐箕(43)内に供給する構成としたことを特徴とする脱穀装置。
- 前記第二唐箕(51)の選別風の一部を、揺動選別棚(38)側に直接送風する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。
- 前記第二唐箕(51)の選別風を送風方向の異なる複数の選別風に分岐させるガイド板(55)を向け、該ガイド板(55)によって、第二唐箕(51)の選別風を唐箕(43)内に供給される選別風と揺動選別棚(38)側に直接送風される選別風とに分岐させる構成としたことを特徴とする請求項2に記載の脱穀装置。
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2004
- 2004-11-30 JP JP2004347467A patent/JP4815793B2/ja active Active
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