JP2007117038A - 脱穀装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一番物の選別性能を向上させるようにする。
【解決手段】扱室内に扱胴を軸架して設け、該扱室下側の扱網より漏下する被処理物を、揺動選別棚38で受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、該揺動選別棚38の下方には選別方向上手側から、唐箕、一番ラセン46、二番ラセン47を設ける構成とし、前記一番ラセン46の一番棚先53を複数段設けるように構成したことを特徴とする脱穀装置の構成とする。
【選択図】図6
【解決手段】扱室内に扱胴を軸架して設け、該扱室下側の扱網より漏下する被処理物を、揺動選別棚38で受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、該揺動選別棚38の下方には選別方向上手側から、唐箕、一番ラセン46、二番ラセン47を設ける構成とし、前記一番ラセン46の一番棚先53を複数段設けるように構成したことを特徴とする脱穀装置の構成とする。
【選択図】図6
Description
この発明は、コンバインやハーベスタに搭載する脱穀装置に関する。
扱室内に扱胴を軸架して設け、この扱室下側の扱網より漏下する被処理物を、揺動選別棚で受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、揺動選別棚の下方には選別方向上手側から、唐箕、一番ラセン、二番ラセンを設け、一番ラセンの一番棚先は一段で構成されている。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−201524号公報
前述のような技術では、揺動選別棚から落ちる被処理物が一旦一番棚先上に載ると、被処理物は一段で構成される一番棚先でしか選別されなくなるので、一番ラセンに回収される一番物の選別性能が悪くなるという欠点がある。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消して、一番に回収される整粒の選別性能を向上させた脱穀装置を提供することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、扱室33内に扱胴31を軸架して設け、該扱室33下側の扱網30より漏下する被処理物を、揺動選別棚38で受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、該揺動選別棚38の下方には選別方向上手側から、唐箕43、一番ラセン46、二番ラセン47を設ける構成とし、前記一番ラセン46の一番棚先53を複数段設けるように構成したことを特徴とする脱穀装置としたものである。
すなわち、請求項1記載の発明では、扱室33内に扱胴31を軸架して設け、該扱室33下側の扱網30より漏下する被処理物を、揺動選別棚38で受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、該揺動選別棚38の下方には選別方向上手側から、唐箕43、一番ラセン46、二番ラセン47を設ける構成とし、前記一番ラセン46の一番棚先53を複数段設けるように構成したことを特徴とする脱穀装置としたものである。
請求項1の作用は、扱室33内の扱胴31で脱穀された被処理物は、扱網30より下方の揺動選別棚38上に落下する。そして、揺動選別棚38上の被処理物は、揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの選別風によって風選作用を受けて下方に落下する。一番棚先53に落下する一部の被処理物は、複数段の一番棚先を落下するごとに、選別される。
請求項2記載の発明では、前記一番棚先53は、前側の回動支点54を支点にして上下方向に回動可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置としたものである。
請求項2の作用は、請求項1の作用とともに、一番棚先53は、前側の回動支点54を支点にして上下方向に回動する。
本発明は上述のごとく構成したので、請求項1記載の発明においては、一番棚先53上に落下した被処理物は、複数段の一番棚先53を落ちながら選別されるので、一番ラセン46に回収される一番物の選別精度が向上するようになる。
請求項2記載の発明においては、請求項1の効果とともに、多収量品種においては、一番棚先53の角度を急傾斜にすることで、一番の回収率を高くすることが可能となる。
また、藁屑、青葉、稈切れ等が混入しやすい品種においては、一番棚先53の角度を緩くすることで、一番棚先53上にて夾雑物の排出が行なわれ易くなる。そして、選別の悪化を防止できるようになる。
また、藁屑、青葉、稈切れ等が混入しやすい品種においては、一番棚先53の角度を緩くすることで、一番棚先53上にて夾雑物の排出が行なわれ易くなる。そして、選別の悪化を防止できるようになる。
図1及び図2には、本発明を具現化した農業機械であるコンバインが示されている。
走行装置1を有する車台2の前方には、刈取装置3が設けられている。この刈取装置3には、植立穀稈を分草する複数の分草具4と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置5と、植立穀稈を刈り取る刈刃6と、該刈刃6にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する搬送装置7が設けられている。この搬送装置7は刈刃6後方の株元搬送装置8と該株元搬送装置8から搬送されてくる穀稈を引き継いで脱穀装置9に供給する供給搬送装置10とから構成されている。
走行装置1を有する車台2の前方には、刈取装置3が設けられている。この刈取装置3には、植立穀稈を分草する複数の分草具4と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置5と、植立穀稈を刈り取る刈刃6と、該刈刃6にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する搬送装置7が設けられている。この搬送装置7は刈刃6後方の株元搬送装置8と該株元搬送装置8から搬送されてくる穀稈を引き継いで脱穀装置9に供給する供給搬送装置10とから構成されている。
前記刈取装置3は、車台2の前部に立設する懸架台11の上方に設ける回転軸11aを支点にして上下動する刈取装置支持フレーム12にて、その略左右中間部で支持されている。そして、刈取装置3は操作部13に設ける操向レバー14を前後方向に傾動させることによって刈取装置支持フレーム12と共に上下動する構成である。
車台2の上方には、前記供給搬送装置10から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェン15を有する脱穀装置9と、該脱穀装置9の右側方であって、この脱穀装置9で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク16と、該グレンタンク16の前方に位置していてコンバインの各種操作を実行する操作部13が載置されている。また、車台2の前部には走行装置1を駆動する走行伝動装置17が設けられている。
脱穀装置9の後方には、前記フィードチェン15から搬送されてくる排稈を引き継いで搬送する排稈チェン18と、該排稈チェン18の終端部下方には排稈を切断するカッター装置19が設けられている。また、この実施例のカッター装置19の後方には、排稈を結束するノッター等の他の作業機を装着してもよい。
前記グレンタンク16内の穀粒量が満杯となると、揚穀筒20と穀粒排出オーガ21から穀粒を機外へと排出する。揚穀筒20は電気モータ(図示せず)にて旋回可能に構成され、また、穀粒排出オーガ21は油圧シリンダ22にて昇降可能に構成されている。そして、穀粒排出オーガ21は揚穀筒20の上部に連結されて一体的に構成され、揚穀筒20が旋回すると、穀粒排出オーガ21も一緒に旋回する構成となっている。
また、コンバインは操作部13に設ける副変速レバー23を操作して走行伝動装置17内の副変速の位置を決定し、その後、走行変速レバー24を操作してエンジン(図示せず)からの動力を油圧無段変速装置及び走行伝動装置17を介して走行装置1の左右のクローラ26、26に伝動して任意の速度で走行する構成である。このように、前記走行変速レバー24の操作量によって速度が変速されるとともに、走行変速レバー24の前方向と後方向の操作によってコンバインが前後進する構成である。
また、コンバインは操作部13に設ける前記操向レバー14を左右方向に傾倒操作することによって左右方向に旋回する構成であり、さらに、操向レバー14の左右方向への傾倒操作量によって旋回半径が決定される構成である。
このようなコンバインを前進させて刈取作業をすると、圃場面に植立している穀稈は、分草具4にて分草され、その後、引起装置5にて引き起こされて刈刃6にて刈り取られる構成である。その後、刈り取られた穀稈は株元搬送装置8にて後方へ搬送され、供給搬送装置10へと引き継ぎ搬送される。この供給搬送装置10に引き継がれた穀稈は、さらに後方へと搬送されて、脱穀装置9のフィードチェン15へと引継ぎ搬送され、穀稈はフィードチェン15で後方へ搬送されながら脱穀装置9にて脱穀選別される構成である。
このように脱穀選別された穀粒は、一番揚穀筒27からグレンタンク16内へと搬送されて一時貯留され、このグレンタンク16内に貯留される穀粒量が満杯になると、操作部13の報知手段(ブザーや表示装置)でオペレータに報知される構成である。その後、刈取作業を中断して、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出する作業を開始する。コンバインを任意の位置(トラック近傍位置)へと移動させ、穀粒排出オーガ21をオーガ受け28から離脱させて穀粒排出口21aをトラックの荷台等の位置へ移動させる。そして、操作部13に設けている穀粒排出レバー29を入り状態として、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出し、グレンタンク16内の穀粒排出が終了すると、穀粒排出オーガ21は再びオーガ受け28へと収納されていく構成である。
前記脱穀装置9について、図3〜図5に基づいて説明する。
図3は脱穀装置9の側面図、図4は脱穀装置9の平面図である。
脱穀装置9内には、扱網30を有する扱胴31を扱胴軸32で軸架した扱室33と、該扱室33の一側には、扱室33の後部からの処理物を受け入れて処理する排塵処理網34を有する排塵処理胴35を排塵処理胴軸36で軸架した排塵処理室37が設けられている。そして、扱室33と排塵処理室37の下方には揺動選別棚38を設けている。
図3は脱穀装置9の側面図、図4は脱穀装置9の平面図である。
脱穀装置9内には、扱網30を有する扱胴31を扱胴軸32で軸架した扱室33と、該扱室33の一側には、扱室33の後部からの処理物を受け入れて処理する排塵処理網34を有する排塵処理胴35を排塵処理胴軸36で軸架した排塵処理室37が設けられている。そして、扱室33と排塵処理室37の下方には揺動選別棚38を設けている。
また、排塵処理胴35の前方には、二番処理胴39と二番処理胴受樋40(網や格子状のものでもよい。)からなる二番処理室41が構成されている。二番処理胴39は、本実施例では扱胴31の一側(グレンタンク16側)であって、排塵処理胴35の前方にこの排塵処理胴35と一体的に構成されている。この二番処理胴39は基本的には二番物を処理するものである。この二番処理胴39は二番処理胴軸42にて支持されている構成であるので、前記排塵処理胴35と二番処理胴39とは一体的に排塵処理胴軸36と二番処理胴軸42とで支持されている構成である。
さらに、図5は図4にて示すA−A断面図であるが、扱網30から漏れた被処理物は二番処理室41内に取り込まれる構成であるので、前記二番処理胴39は二番物の他に、扱室33内から入り込んできた被処理物も一緒に処理する構成となっている。前記扱網30と二番処理胴受樋40(網や格子状でもよい)と排塵処理網34は、それぞれ扱胴31と二番処理胴39と排塵処理胴35の下方に設けられている。
前記扱室33と二番処理室41と排塵処理室37の下方には、落下してくる被選別物を受けて選別する揺動選別棚38が設置されていて、該揺動選別棚38の下方には、選別風送り方向始端側に唐箕43を設け、該唐箕43から送風される選別風の送り方向下手側には、風路44と風路45が設けられていて、この風路44と風路45の下手側に一番ラセン46を設け、該一番ラセン46の選別風送り方向下手側には二番ラセン47を設けている。この二番ラセン47にて収集された二番物を前記二番処理室41へ揚穀するための二番揚穀筒48が設けられている。
前記揺動選別棚38の構成について説明する。揺動選別棚38は、選別送り方向の始端側から順番に、落下した脱穀物を後方に移送する移送棚49,脱穀物を選別するグレンシーブ38a,二番物を選別するチャフシーブ38b,排塵物をほぐしてササリ粒を回収すると共に排塵物を機外に移送して放出するストローラック38cとから構成されている。チャフシーブ38bの下方には、選別網38dが設けられている。前記ストローラック38cの下方は、二番物を二番ラセン47内へ案内する二番棚先47aで構成されていて、この二番棚先47aの終端部近傍まで前記排塵処理胴35が延出している構成である。吸引ファン51は、選別室50内の軽い塵埃を機外に排出するためのもので、扱胴31に対して排塵処理胴35と対向する位置に設けられている。52は揺動選別棚38を揺動駆動させるクランク軸である。
前記刈取装置3から搬送されてきた穀稈は、脱穀装置9のフィードチェン15の始端部に引き継がれると共に、該フィードチェン15に引き継がれた穀稈は、後方に搬送されながら、扱胴31と扱網30により脱穀される。脱穀された脱穀物の一部は揺動選別棚38上に落下して、該揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの風選作用により選別され、一番ラセン46内へと取り込まれていき、該一番ラセン46に取り込まれた穀粒は、グレンタンク16内に一時貯溜される構成である。脱穀後の排稈はフィードチェン15の終端部から、排稈チェン18の始端部に引き継がれて搬送されていき、その後、カッター19に送られて切断され下方の圃場上に放出されていく構成となっている。
扱室31の残りの脱穀物は、後方へと搬送されていくが、その途中において一部の脱穀物は二番処理室41内に取り込まれていく。該二番処理室41内に取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向上手側に搬送されながら、二番処理胴39と二番処理胴受樋40との相互作用で脱穀(特に、枝梗粒が処理される)されて、下方の揺動選別棚38上に落下していく。扱胴31と二番処理胴39と排塵処理胴35は、共に選別風送り方向上手側から下手側を見た状況(脱穀装置9の正面視)において、時計回りで回転する構成である。従って、二番処理胴39の処理歯39aの向きは、脱穀物を選別風送り方向の上手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。
即ち、該処理歯39aには被処理物を選別風送り方向上手側に搬送する作用があり、さらに、被処理物を処理する作用も併せ持っている。即ち、処理歯39aは螺旋の一部であり、また、その円周方向の先端部と二番処理胴受樋40との間の相互作用にて被処理物を処理する構成となっている。二番処理胴39の搬送終端部に設けられている羽根39bは、被処理物を揺動選別棚38上に強制的に送り出すものである。
前記排塵処理胴35の排塵処理歯35aは、扱室33の後部からの脱穀物を選別風送り方向の下手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。本実施例では、該排塵処理歯35aは、排塵処理胴35の外周面に巻回いされているラセン形状となっている。
しかし、本実施例では、排塵処理網34の目合いが荒い(格子状)ので、一部の短い藁屑は揺動選別棚38上に落下し、落下しなかった長い藁屑は排塵処理室37の終端部まで搬送されて、排塵処理胴35の終端部の羽根35bにてストローラック38c上に強制的に排出される。そして、このように被処理物が排塵処理室37内にて搬送される間に、排塵処理胴35とこの排塵処理胴35の設けられている処理歯35cと排塵処理網34との相互作用で、さらに脱穀されるとともに、脱穀物はほぐされて中に混在している穀粒(いわゆるササリ粒)が取り出されて下方の揺動選別棚38上に落下し、さらに、二番ラセン47内へと回収されていく構成である。
前述のように、扱室33内の脱穀物で揺動選別棚38上に落下せず、二番処理室41内にも取り込まれなかった残りの脱穀物は、扱室33の終端部まで搬送されていく。この扱室33の終端部まで搬送されてきた脱穀物は、排塵処理室37内に取り込まれ、取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向下手側に搬送されていく。また、扱室33の終端部まで搬送されてきた脱穀物のうち、排塵処理室37内に取り込まれなかった脱穀物は下方の揺動選別棚38上に落下していく構成である。
扱室33内の終端部から排塵処理室37内に脱穀物を送る際において、脱穀物が詰まらないように、扱室33から排塵処理室37への引継ぎ部分においても、排塵処理胴35の外周にラセン形状の排塵処理歯35aを設けていて、該排塵処理歯35aの送り作用で引継ぎ部に脱穀物が詰まらないようにしている。
このような、揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの選別風の作用にもかかわらず、一番ラセン46内に取り込まれなかった残りの穀粒は、他の排塵物と共にさらに後方に送られ、二番ラセン47内へと取り込まれていく。該二番ラセン47内に取り込まれた二番物は、二番揚穀筒48にて前記二番処理室41の選別風送り方向下手側に還元されて、扱室33からの脱穀物と合流し、その後、選別風送り方向の上手側に搬送されながら、二番処理胴受樋40との相互作用で脱穀処理されながら搬送され、終端部の羽根39bにより下方の揺動選別棚38上に強制的に落下していく構成である。
図6は、一番ラセン46の一番棚先53の詳細構成を示している。
一番棚先53は、一番下方棚先53aと一番上方棚先53bとから構成されている。これにより、揺動選別棚38から落ちてくる被処理物は、一番上方棚先53bで唐箕43から送風されてくる選別風で選別され、さらに、一番下方棚先53aにおいても、唐箕43から送風されてくる選別風で選別される。特に、濡れ扱ぎ状態の場合においては、塊状になっている被処理物は、一番上方棚先53bに当接後、再び下方の一番下方棚先53aに当接することでほぐされるようになるので、穀粒の回収率が向上するようになる。また、塊状になっている被処理物がほぐされることで、詰まり等が発生するのを防止できるようになる。
一番棚先53は、一番下方棚先53aと一番上方棚先53bとから構成されている。これにより、揺動選別棚38から落ちてくる被処理物は、一番上方棚先53bで唐箕43から送風されてくる選別風で選別され、さらに、一番下方棚先53aにおいても、唐箕43から送風されてくる選別風で選別される。特に、濡れ扱ぎ状態の場合においては、塊状になっている被処理物は、一番上方棚先53bに当接後、再び下方の一番下方棚先53aに当接することでほぐされるようになるので、穀粒の回収率が向上するようになる。また、塊状になっている被処理物がほぐされることで、詰まり等が発生するのを防止できるようになる。
本実施例においては、一番棚先53は、前述のごとく上下二段の構成であるが、複数段設けるように構成してもよい。この場合の効果については、前記上下二段の効果が顕著に表れるようになる。
前記一番下方棚先53aと一番上方棚先53bは、プレ−ト55に一体的に設けられているが、該プレ−ト55は、回動支点54を中心として回動するように構成している。即ち、一番下方棚先53aと一番上方棚先53bは、一体的に回動するように構成している。これにより、多収量品種においては、一番棚先53の角度を急傾斜(立てる)にすることで、一番の回収率を高くすることが可能となる。
また、藁屑、青葉、稈切れ等が混入しやすい品種においては、一番棚先53の角度を緩くすることで、一番棚先53上にて塵介の排出が行なわれ易くなる。そして、選別の悪化を防止できるようになる。
前記回動支点54については、一番下方棚先53a下端面の始端部近傍に設ける構成とする。これにより、一番棚先53前端部の唐箕風路幅の変化が少なく、唐箕風がさえぎられて乱流を起こすといった不具合を防止できるようになる。また、一番下方棚先53a前方の棚先シ−ル59部との接続部の上下動が少なく、揺動選別棚38の運動時の棚先シ−ル59部のめくれ上がり等、選別に対する悪影響を少なくすることができるようになる。
また、図9に示すように、回動支点54の調整孔部54aを、棚先の側面であって、一番下方棚先53aの終端部下方に設けることで、調整孔部54aへの塵埃等の影響を少なくすることが可能となる。
前記プレ−ト55については、連結板55aを介して揺動選別棚55aに取り付けるように構成している。これにより、唐箕風への影響を少なくすることができるようになる。また、揺動選別棚38自体の剛性を強くすることができるようになる。
56は選別網であるが、この選別網56は、一番上方棚先53bの後部に一体的に接続して設けられている構成である。これにより、選別網56は一番上方棚先53bと共に一体的に回動するので、選別網56でのふるい選別割合を調整可能となる。また、一番棚先53を急傾斜にすると、前記選別網56は、前方の選別網38dよりも角度がきつくなるので、一番下方棚先53aへの回収率が高まるようになり、二番還元量の減少に効果的に作用するようになる。
前記一番上方棚先53bの終端部Bは、図7に示すように上方に折り曲げて構成し、一番下方棚先53aの終端部Cは、下方に折り曲げて構成している。また、一番下方棚先53aの終端部Cにおいては、前後方向に位置調節可能に構成している。
これにより、一番上方棚先53bの終端部Bは上方に折り曲げて構成しているので、唐箕風全体が脱穀部終端の三番出口部抜けることがなく、適度に上方の吸引ファン51の吸引風に合流して排出されるようになる。
また、一番下方棚先53aの終端部Cは下方に折り曲げて構成しているので、一番下方棚先53a上で選別され、二番または三番口に排出されるべき夾雑物等が抜け易くなり、選別は良好となる。また、従来無風であったストローラック38c終端部下方にも適量の唐箕風を供給できるようになるので、二番還元されていた藁屑を機外排出可能となる。
また、図8に示すように、一番下方棚先53aの終端部Cにおいては、別部材のプレ−ト57をボルト58で取り付ける構成とし、状況に応じてプレ−トの57の折り曲げ方向を上に向けたり下に向けたりするように構成する。即ち、選別重視かロス低減重視かの選択を行なうことが可能となる。例えば、プレ−トの57の折り曲げ方向を上に向けた場合においては、二番還元率を抑制し、高能率化を図れるようになる。また、下に向けた場合においては、一番の回収率を高めつつも、一番下方棚先53aの終端からの排出は促進されるようになるので、選別は良好となる。また、矢印Dのように、前記一番下方棚先53aの終端部Cに取り付けられているプレ−ト57においては、前後方向に位置調節可能に構成しているので、一番ラセン46内への回収具合の調節が可能となる。
前記一番上方棚先53bは、一番下方棚先53aよりも角度を急傾斜に構成し、一番棚先53の取り付け角度を急傾斜にしている場合は、一番下方棚先53aの角度は、揺動選別棚38の軸受ガイドと略同じに構成される。これにより、積極的に穀粒を回収すると共に、唐箕風を上方に立ち上げ、三番口部に直接唐箕風が抜けにくくなるので、単粒ロスが減少するようになる。また、一番棚先53の取り付け角度を緩くしている状態では、一番下方棚先53aの角度は、揺動選別棚38の軸受ガイドよりも傾斜を緩く構成される。これにより、一番棚先上での塵介の分離や排出は良好となり、また、唐箕風も機体終端より抜け易くなり、選別を向上させることができるようになる。
一番上方棚先53bが緩い傾斜になると、唐箕風は一番上方棚先53bの上方を抜け易くなるので、一番上方棚先53b上の夾雑物も抜け易くなり、良好な選別が可能となる。
図10に示すように、前記一番下方棚先53aと一番上方棚先53bとの間に、中間棚先60を設ける構成とする。この中間棚先60よりも一番上方棚先53bの長さが長い構成としている。また、中間棚先60の終端部よりも、一番上方棚先53bの終端部の方が上方に位置するように構成してりる。これにより、本来二番に導かれる粗大な夾雑物が一番ラセン46に回収されるのを防止できるようになる。
図10に示すように、前記一番下方棚先53aと一番上方棚先53bとの間に、中間棚先60を設ける構成とする。この中間棚先60よりも一番上方棚先53bの長さが長い構成としている。また、中間棚先60の終端部よりも、一番上方棚先53bの終端部の方が上方に位置するように構成してりる。これにより、本来二番に導かれる粗大な夾雑物が一番ラセン46に回収されるのを防止できるようになる。
また、中間棚先60と一番下方棚先53aとの距離と、一番上方棚先53bと一番下方棚先53aとの距離については、略同じ距離Eとするように構成している。これにより、一番下方棚先53a上にて再選別される被処理物の塵埃の除去を停滞させることなく、スム−ズに塵埃等は二番ラセン47や三番口に排出可能となる。
30 扱網
31 扱胴
33 扱室
38 揺動選別棚
43 唐箕
46 一番ラセン
47 二番ラセン
53 一番棚先
54 回動支点
31 扱胴
33 扱室
38 揺動選別棚
43 唐箕
46 一番ラセン
47 二番ラセン
53 一番棚先
54 回動支点
Claims (2)
- 扱室(33)内に扱胴(31)を軸架して設け、該扱室(33)下側の扱網(30)より漏下する被処理物を、揺動選別棚(38)で受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、該揺動選別棚(38)の下方には選別方向上手側から、唐箕(43)、一番ラセン(46)、二番ラセン(47)を設ける構成とし、前記一番ラセン(46)の一番棚先(53)を複数段設けるように構成したことを特徴とする脱穀装置。
- 前記一番棚先(53)は、前側の回動支点(54)を支点にして上下方向に回動可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005315951A Pending JP2007117038A (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 脱穀装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007117038A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012135287A (ja) * | 2010-12-27 | 2012-07-19 | Iseki & Co Ltd | 脱穀装置 |
-
2005
- 2005-10-31 JP JP2005315951A patent/JP2007117038A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012135287A (ja) * | 2010-12-27 | 2012-07-19 | Iseki & Co Ltd | 脱穀装置 |
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