JP4581457B2 - 脱穀装置 - Google Patents

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Description

この発明は、コンバインやハーベスタに搭載する脱穀装置に関する。
扱室内に扱胴を軸架して構成し、この扱室下側の扱網より漏下する被処理物を、揺動選別棚で受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、揺動選別棚の始端側に構成される移送棚の上方であって、前方から後方に向かって選別風を送風する構成である。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−201524号公報
前述のような技術では、揺動選別棚上に多量の被処理物が堆積すると、移送棚の上方の前方から後方に向かって選別風を送風しても、揺動選別棚上に堆積する被処理物にはほとんど作用しなくなるので、選別性能が低下するという欠点がある。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消して、一番に回収される整粒の選別性能を向上させた脱穀装置を提供することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明は、扱室33内に扱胴31を軸架して設け、該扱室33下側の扱網30)から漏下する被処理物を揺動選別棚38で受けて移送しながら選別する脱穀装置において、前記揺動選別棚38端側に成されるラック状の第1移送棚49)に穀粒の大きさよりも小さい多数の穴(52)を設け、第1移送棚(49)と該第1移送棚(49)の下設けたラック状の第2移送棚(54)との間に選別風が前側から後側に向かって通過する空間部51成して、該空間部(51)の前側から送風された選別風の一部が前記第1移送棚(49)に設けた穴(52)を通過して上方に吹き抜けると共に、該空間部(51)を通過した選別風が網体(38a)の前端部下方へ向けて送風される構成とし、該網体(38a)の前後方向中間部の下側に、前記空間部(51)から送風された選別風を網体(38a)の上方に向けて案内する案内部材(53)を設けると共に、該案内部材(53)によって揺動選別棚(38)の左右の側板の間連結したことを特徴とする脱穀装置としたものである。
請求項2記載の発明はモータ(58)で駆動されるブロア(57)の吐出口(57b)から前記揺動選別棚(38)の前端部までの間に弾性体からなるダクト(59)を配管し、該ダクト(59)に接続した吹出口(60)から前記空間部(51)の前端部へ送風する構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置としたものである。
求項1記載の発明によると空間部(51)の前側から送風された選別風の一部が、第1移送棚49)に形成した穀粒の大きさよりも小さい多数の穴(52)を通過して上方に抜けるので、この第1移送棚(49)上での選別性能向上させことができ、またラック状の第2移送棚54)によって、空間部51の塵埃を後方へスムーズに搬送することができる。そして、空間部51)を通過した選別風は網体(38a)の前端部下方へ向けて送風されるがこの選別風が案内部材(53)によって網体(38a)の上方に向けて案内されるので、網体(38a)の前部で選別風が増加し、選別が良好となる。また、案内部材(53)が網体(38a)よりも上方に突出しないので、網体(38a)上の被処理物の流れに影響を与えることが防止できる。しかも、この案内部材(53)によって揺動選別棚(38)の左右の側板の間を連結することで、この揺動選別棚(38)の強度を高めることができる。
請求項2記載の発明によると上記請求項1に記載の発明の効果を奏するうえでブロア(57)の吐出口(57b)から揺動選別棚38前端部までの間に配管するダクト(59)を弾性体から形成することにより、揺動選別棚(38)の揺動に対応することができる。
図1及び図2には、本発明を具現化した農業機械であるコンバインが示されている。
走行装置1を有する車台2の前方には、刈取装置3が設けられている。この刈取装置3には、植立穀稈を分草する複数の分草具4と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置5と、植立穀稈を刈り取る刈刃6と、該刈刃6にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する搬送装置7が設けられている。この搬送装置7は刈刃6後方の株元搬送装置8と該株元搬送装置8から搬送されてくる穀稈を引き継いで脱穀装置9に供給する供給搬送装置10とから構成されている。
前記刈取装置3は、車台2の前部に立設する懸架台11の上方に設ける回転軸11aを支点にして上下動する刈取装置支持フレーム12にて、その略左右中間部で支持されている。そして、刈取装置3は操作部13に設ける操向レバー14を前後方向に傾動させることによって刈取装置支持フレーム12と共に上下動する構成である。
車台2の上方には、前記供給搬送装置10から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェン15を有する脱穀装置9と、該脱穀装置9の右側方であって、この脱穀装置9で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク16と、該グレンタンク16の前方に位置していてコンバインの各種操作を実行する操作部13が載置されている。また、車台2の前部には走行装置1を駆動する走行伝動装置17が設けられている。
脱穀装置9の後方には、前記フィードチェン15から搬送されてくる排稈を引き継いで搬送する排稈チェン18と、該排稈チェン18の終端部下方には排稈を切断するカッター装置19が設けられている。また、この実施例のカッター装置19の後方には、排稈を結束するノッター等の他の作業機を装着してもよい。
前記グレンタンク16内の穀粒量が満杯となると、揚穀筒20と穀粒排出オーガ21から穀粒を機外へと排出する。揚穀筒20は電気モータ(図示せず)にて旋回可能に構成され、また、穀粒排出オーガ21は油圧シリンダ22にて昇降可能に構成されている。そして、穀粒排出オーガ21は揚穀筒20の上部に連結されて一体的に構成され、揚穀筒20が旋回すると、穀粒排出オーガ21も一緒に旋回する構成となっている。
また、コンバインは操作部13に設ける副変速レバー23を操作して走行伝動装置17内の副変速の位置を決定し、その後、走行変速レバー24を操作してエンジン(図示せず)からの動力を油圧無段変速装置及び走行伝動装置17を介して走行装置1の左右のクローラ26、26に伝動して任意の速度で走行する構成である。このように、前記走行変速レバー24の操作量によって速度が変速されるとともに、走行変速レバー24の前方向と後方向の操作によってコンバインが前後進する構成である。
また、コンバインは操作部13に設ける前記操向レバー14を左右方向に傾倒操作することによって左右方向に旋回する構成であり、さらに、操向レバー14の左右方向への傾倒操作量によって旋回半径が決定される構成である。
このようなコンバインを前進させて刈取作業をすると、圃場面に植立している穀稈は、分草具4にて分草され、その後、引起装置5にて引き起こされて刈刃6にて刈り取られる構成である。その後、刈り取られた穀稈は株元搬送装置8にて後方へ搬送され、供給搬送装置10へと引き継ぎ搬送される。この供給搬送装置10に引き継がれた穀稈は、さらに後方へと搬送されて、脱穀装置9のフィードチェン15へと引継ぎ搬送され、穀稈はフィードチェン15で後方へ搬送されながら脱穀装置9にて脱穀選別される構成である。
このように脱穀選別された穀粒は、一番揚穀筒27からグレンタンク16内へと搬送されて一時貯留され、このグレンタンク16内に貯留される穀粒量が満杯になると、操作部13の報知手段(ブザーや表示装置)でオペレータに報知される構成である。その後、刈取作業を中断して、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出する作業を開始する。コンバインを任意の位置(トラック近傍位置)へと移動させ、穀粒排出オーガ21をオーガ受け28から離脱させて穀粒排出口21aをトラックの荷台等の位置へ移動させる。そして、操作部13に設けている穀粒排出レバー29を入り状態として、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出し、グレンタンク16内の穀粒排出が終了すると、穀粒排出オーガ21は再びオーガ受け28へと収納されていく構成である。
前記脱穀装置9について、図3〜図5に基づいて説明する。
図3は脱穀装置9の側面図、図4は脱穀装置9の平面図である。
脱穀装置9内には、扱網30を有する扱胴31を扱胴軸32で軸架した扱室33と、該扱室33の一側には、扱室33の後部からの処理物を受け入れて処理する排塵処理網34を有する排塵処理胴35を排塵処理胴軸36で軸架した排塵処理室37が設けられている。そして、扱室33と排塵処理室37の下方には揺動選別棚38を設けている。
また、排塵処理胴35の前方には、二番処理胴39と二番処理胴受樋40(網や格子状のものでもよい。)からなる二番処理室41が構成されている。二番処理胴39は、本実施例では扱胴31の一側(グレンタンク16側)であって、排塵処理胴35の前方にこの排塵処理胴35と一体的に構成されている。この二番処理胴39は基本的には二番物を処理するものである。この二番処理胴39は二番処理胴軸42にて支持されている構成であるので、前記排塵処理胴35と二番処理胴39とは一体的に排塵処理胴軸36と二番処理胴軸42とで支持されている構成である。
さらに、図5は図4にて示すA−A断面図であるが、扱網30から漏れた被処理物は二番処理室41内に取り込まれる構成であるので、前記二番処理胴39は二番物の他に、扱室33内から入り込んできた被処理物も一緒に処理する構成となっている。前記扱網30と二番処理胴受樋40(網や格子状でもよい)と排塵処理網34は、それぞれ扱胴31と二番処理胴39と排塵処理胴35の下方に設けられている。
前記扱室33と二番処理室41と排塵処理室37の下方には、落下してくる被選別物を受けて選別する揺動選別棚38が設置されていて、該揺動選別棚38の下方には、選別風送り方向始端側に唐箕43を設け、該唐箕43から送風される選別風の送り方向下手側には、風路44と風路45が設けられていて、この風路44と風路45の下手側に一番ラセン46を設け、該一番ラセン46の選別風送り方向下手側には二番ラセン47を設けている。この二番ラセン47にて収集された二番物を前記二番処理室41へ揚穀するための二番揚穀筒48が設けられている。また、一番ラセン46と二番ラセン47との間には第二唐箕62が設けられていて、矢印Dのように送風されて二番ラセン47上方の風選と唐箕43からの送風の補助を行うものである。
前記揺動選別棚38の構成について説明する。揺動選別棚38は、選別送り方向の始端側から順番に、落下した脱穀物を後方に移送する移送棚(第1移送棚)49,脱穀物を選別するグレンシーブ(網体)38a(本実施例ではクリンプ網),二番物を選別するチャフシーブ38b,排塵物をほぐしてササリ粒を回収すると共に排塵物を機外に移送して放出するストローラック38cとから構成されている。該ストローラック38cの下方は、二番物を二番ラセン47内へ案内する二番棚先47aで構成されていて、この二番棚先47aの終端部近傍まで前記排塵処理胴35が延出している構成である。吸引ファン50は、選別室50内の軽い塵埃を機外に排出するためのもので、扱胴31に対して排塵処理胴35と対向する位置に設けられている。61は揺動選別棚38を揺動駆動させるクランク軸である。前記グレンシーブ38aは略一番ラセン46の上方に位置するものであり、チャフシーブ38bは略二番ラセン47の上方に位置するものである。
前記刈取装置3から搬送されてきた穀稈は、脱穀装置9のフィードチェン15の始端部に引き継がれると共に、該フィードチェン15に引き継がれた穀稈は、後方に搬送されながら、扱胴31と扱網30により脱穀される。脱穀された脱穀物の一部は揺動選別棚38上に落下して、該揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの風選作用により選別され、一番ラセン46内へと取り込まれていき、該一番ラセン46に取り込まれた穀粒は、グレンタンク16内に一時貯溜される構成である。脱穀後の排稈はフィードチェン15の終端部から、排稈チェン18の始端部に引き継がれて搬送されていき、その後、カッター19に送られて切断され下方の圃場上に放出されていく構成となっている。
扱室31の残りの脱穀物は、後方へと搬送されていくが、その途中において一部の脱穀物は二番処理室41内に取り込まれていく。該二番処理室41内に取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向上手側に搬送されながら、二番処理胴39と二番処理胴受樋40との相互作用で脱穀(特に、枝梗粒が処理される)されて、下方の揺動選別棚38上に落下していく。扱胴31と二番処理胴39と排塵処理胴35は、共に選別風送り方向上手側から下手側を見た状況(脱穀装置9の正面視)において、時計回りで回転する構成である。従って、二番処理胴39の処理歯39aの向きは、脱穀物を選別風送り方向の上手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。
即ち、該処理歯39aには被処理物を選別風送り方向上手側に搬送する作用があり、さらに、被処理物を処理する作用も併せ持っている。即ち、処理歯39aは螺旋の一部であり、また、その円周方向の先端部と二番処理胴受樋40との間の相互作用にて被処理物を処理する構成となっている。二番処理胴39の搬送終端部に設けられている羽根39bは、被処理物を揺動選別棚38上に強制的に送り出すものである。
前記排塵処理胴35の排塵処理歯35aは、扱室33の後部からの脱穀物を選別風送り方向の下手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。本実施例では、該排塵処理歯35aは、排塵処理胴35の外周面に巻回いされているラセン形状となっている。
しかし、本実施例では、排塵処理網34の目合いが荒い(格子状)ので、一部の短い藁屑は揺動選別棚38上に落下し、落下しなかった長い藁屑は排塵処理室37の終端部まで搬送されて、排塵処理胴35の終端部の羽根35bにてストローラック38c上に強制的に排出される。そして、このように被処理物が排塵処理室37内にて搬送される間に、排塵処理胴35とこの排塵処理胴35の設けられている処理歯35cと排塵処理網34との相互作用で、さらに脱穀されるとともに、脱穀物はほぐされて中に混在している穀粒(いわゆるササリ粒)が取り出されて下方の揺動選別棚38上に落下し、さらに、二番ラセン47内へと回収されていく構成である。
前述のように、扱室33内の脱穀物で、揺動選別棚38上に落下せず、二番処理室41内にも取り込まれなかった残りの脱穀物は、扱室33の終端部まで搬送される。この扱室33の終端部まで搬送されてきた脱穀物は、排塵処理室37内に取り込まれ、取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向下手側に搬送されていく。また、扱室33の終端部まで搬送されてきた脱穀物のうち、排塵処理室37内に取り込まれなかった脱穀物は下方の揺動選別棚38上に落下していく構成である。
扱室33内の終端部から排塵処理室37内に脱穀物を送る際において、脱穀物が詰まらないように、扱室33から排塵処理室37への引継ぎ部分においても、排塵処理胴35の外周にラセン形状の排塵処理歯35aを設けていて、該排塵処理歯35aの送り作用で引継ぎ部に脱穀物が詰まらないようにしている。
このような、揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの選別風の作用にもかかわらず、一番ラセン46内に取り込まれなかった残りの穀粒は、他の排塵物と共にさらに後方に送られ、二番ラセン47内へと取り込まれていく。該二番ラセン47内に取り込まれた二番物は、二番揚穀筒48にて前記二番処理室41の選別風送り方向下手側に還元されて、扱室33からの脱穀物と合流し、その後、選別風送り方向の上手側に搬送されながら、二番処理胴受樋40との相互作用で脱穀処理されながら搬送され、終端部の羽根39bにより下方の揺動選別棚38上に強制的に落下していく構成である。
図6には前記移送棚49近傍の拡大図を示している。この移送棚49の下方には空間部51を構成している。さらに、空間部51の前側から矢印Eに示すように選別風を送風するように構成している。この矢印Eの送風構成については後述する。矢印Eによる送風は、グレンシーブ38aに送風されるように構成している。これにより、矢印Eからの選別風はグレンシーブ38aの始端部及びその下方から効率良く送風されるようになるので、選別性能が向上するようになる。
また、移送棚49には穀粒の大きさよりも小さい穴52を多数設ける構成としている。これにより、矢印Eの選別風の一部が穴52を通過して上方に抜けるので、移送棚49上での選別性能が向上するようになる。また前記穴52は、移送棚49の中間部よりも後方に設けるように構成する。即ち、移送棚49の前部においては、細かい塵埃が比較的多いため穴52を設けると穴52が塞がれてしまい、穴52を設けてもその機能を充分に発揮できなくなるため、最初から穴52を加工しないようにする。よって、穴52を加工するための無駄なコストが削減できるようになる。
前記移送棚49下方の空間部51の下側の面はフラット形状でもよいが、図に示すように移送棚49と同じようなラック形状に構成している。これにより、空間部51内に存在する塵埃等がスムーズに後方へと搬送されていく。
前記グレンシーブ38aの中間部よりも少し前方位置には、案内ガイド(案内部材)53を設けるように構成している。これにより、矢印Eの選別風は矢印E1のような流れとなる。従って、グレンシーブ38aの始端部での選別風が増加するので、選別が良好となる。また、案内ガイド53はグレンシーブ38aの上方に突出していないので、グレンシーブ38a上の被処理物の流れに影響を与えるのを防止できる。また、案内ガイド53は揺動選別棚38の左右両側板に連結しているので、揺動選別棚38の強度が向上するようになる。
また、図6に示すように風路55から矢印Fのような選別風の流れを形成するようにする。このように、矢印Fの選別風の流れは、グレンシーブ38aの後部に向かって流れるので、選別が良好に実行できるようになる。さらに、グレンシーブ38aの後部下方には、板状のシーブ群56を設けるように構成する。そして、前記矢印Fの選別風の一部が前記シーブ群56方向へと向かうように構成している。これにより、グレンシーブ38aの後部から落下した被処理物は、さらに、板状のシーブ群56で選別されるので、選別が良好となる。
前述のようにして選別された穀粒は、下方の一番ラセン46内へと取り込まれていく。従って、一番の選別性能が向上するようになる。
図7の平面図と図8の正面図に示す57は送風手段(以下、ブロアという)である。このブロア57の駆動はモータ58で行う構成としている。また、ブロア57は脱穀装置9の前方の車台2上に載置して固定している。そして、ブロア57には空気の吸入口57aと吐出口57bとがあり、吐出口57bから脱穀装置9内の揺動選別棚38に始端部までダクト59で配管されている。このダクト59からは吹出口60が接続されていて、揺動選別棚38の前記空間部51(図6)の始端部に案内して送風されるように構成している。さらに、空間部51内へ送風される選別風が安定するように調圧室59aを設ける構成としている。この調圧室59aは、空間部51の前方であって揺動選別棚38に設けるように構成している。前記調圧室59aを設けることで、空気の分散と均分化が図れて選別が効率良くできるようになる。また、調圧室59aは、空間部51の前方であって揺動選別棚38自体に設けているので、調圧室59aを別に構成する必要がなくなる。
また、前記調圧室59aは図7と図8に示すように、ブロア57の出口57cに設けるように構成してもよい。これにより、ブロア57とともに調圧室59aの点検作業が容易となる。
前記ダクト59はフレキシブルな弾性体(ゴム管)から構成されている。これにより、揺動選別棚38が揺動しても対応可能となる。また、ダクト59は複数本(本実施例では4本)で構成されている。これにより、ブロア57からの選別風は、揺動選別棚38の左右方向にわたって拡散されるので、選別作用が良好となる。
次に、図7と図8に示すように、前記ブロア57を駆動するモータ58は、刈取装置3を支持する懸架台11の内側に設けるように構成する。これにより、懸架台11内の空間部を有効的に利用可能となる。また、形状的に突出しているモータ58を懸架台11内に隠すことで、エンジンからの冷却風Gがぶつかるのを防止できて、冷却性能の低下を防止できるようになる。懸架台11内にはブロア57も設けるように構成してもよい。この場合、ブロア57の吸気口57aは、エンジンからの冷却風G(エンジンの熱を奪っているので温風状態)に臨むように構成している。これにより、エンジンからの冷却風Gを積極的に吸入するので、エンジンの冷却効率が向上するようになる。また、選別室50内には、温風が送風されるようになるので、湿材脱穀の適応性が向上するようになる。特に、揺動選別棚38や脱穀装置9の機壁に付着している被処理物を除去できて、選別風の流れが阻害されて選別性能が低下するのを防止できるようになる。
また、図10に示すように、揺動選別棚38に前部に調圧室59aを設け、ボルト62で着脱自在に構成してもよい。これにより、調圧室59aの点検作業が容易に実行できるようになる。
コンバインの左側面図 コンバインの正面図 脱穀装置の側断面図 脱穀装置の平面図 脱穀装置正面の断面図 脱穀装置の一部の側断面図 揺動選別棚の平面図 揺動選別棚の正面図 揺動選別棚の正面図 斜視図
30 扱網
31 扱胴
33 扱室
38 揺動選別棚
38a グレンシーブ(網体
49 移送棚(第1移送棚)
51 空間部
52
53 案内ガイド(案内部材)
54 移送棚(第2移送棚)
57 ブロア
57b 吐出口
58 モータ
59 ダクト
60 吹出口

Claims (2)

  1. 扱室33内に扱胴31を軸架して設け、該扱室33下側の扱網30)から漏下する被処理物を揺動選別棚38で受けて移送しながら選別する脱穀装置において、前記揺動選別棚38端側に成されるラック状の第1移送棚49)に穀粒の大きさよりも小さい多数の穴(52)を設け、第1移送棚(49)と該第1移送棚(49)の下設けたラック状の第2移送棚(54)との間に選別風が前側から後側に向かって通過する空間部51成して、該空間部(51)の前側から送風された選別風の一部が前記第1移送棚(49)に設けた穴(52)を通過して上方に吹き抜けると共に、該空間部(51)を通過した選別風が網体(38a)の前端部下方へ向けて送風される構成とし、該網体(38a)の前後方向中間部の下側に、前記空間部(51)から送風された選別風を網体(38a)の上方に向けて案内する案内部材(53)を設けると共に、該案内部材(53)によって揺動選別棚(38)の左右の側板の間連結したことを特徴とする脱穀装置。
  2. モータ(58)で駆動されるブロア(57)の吐出口(57b)から前記揺動選別棚(38)の前端部までの間に弾性体からなるダクト(59)を配管し、該ダクト(59)に接続した吹出口(60)から前記空間部(51)の前端部へ送風する構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。
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