JP2005073558A - 脱穀装置 - Google Patents

脱穀装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005073558A
JP2005073558A JP2003307056A JP2003307056A JP2005073558A JP 2005073558 A JP2005073558 A JP 2005073558A JP 2003307056 A JP2003307056 A JP 2003307056A JP 2003307056 A JP2003307056 A JP 2003307056A JP 2005073558 A JP2005073558 A JP 2005073558A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheave
threshing
sorting
shelf
handling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003307056A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Izumi
浩二 泉
Hisayuki Satoji
久幸 里路
Junji Doihara
純二 土居原
Hiroshi Kugimiya
釘宮  啓
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2003307056A priority Critical patent/JP2005073558A/ja
Publication of JP2005073558A publication Critical patent/JP2005073558A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Threshing Machine Elements (AREA)

Abstract

【課題】一番物の選別性能を向上させるようにする。
【解決手段】扱室33内に扱胴31を軸架して設け、該扱室33下側の扱網30より漏下する被処理物を、上下二段に設けた上部移送棚51と下部移送棚52の両者で分割して受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、前記下部移送棚52の始端部は前記扱室33の始端部と略同じ位置に設け、前記上部移送棚51の始端部は扱室33の中間部に配置して設けると共に、該上部移送棚51の前方には前部シーブ53を設けたことを特徴とする脱穀装置の構成とする。
【選択図】図3

Description

この発明は、コンバインやハーベスタに搭載する脱穀装置に関する。
扱室内に扱胴を軸架して構成し、この扱室下側の扱網より漏下する被処理物を、上下二段に設けた上部移送棚と下部移送棚の両者で分割して受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、前記下部移送棚の始端部は前記扱室の始端部と略同じ位置に設け、前記上部移送棚の始端部は扱室の中間部に配置して設ける構成である。(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−169633号公報
前述のような技術では、上部移送棚の前方は空間部から構成されているので、下部移送棚には整粒と共に藁屑が比較的多く混入してしまい、選別性能が低下してしまうという欠点がある。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消して、一番回収される整粒の選別性能を向上させた脱穀装置を提供することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、扱室33内に扱胴31を軸架して設け、該扱室33下側の扱網30より漏下する被処理物を、上下二段に設けた上部移送棚51と下部移送棚52の両者で分割して受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、前記下部移送棚52の始端部は前記扱室33の始端部と略同じ位置に設け、前記上部移送棚51の始端部は扱室33の中間部に配置して設けると共に、該上部移送棚51の前方には前部シーブ53を設けたことを特徴とする脱穀装置としたものである。
請求項1の作用は、扱室33内の扱胴31で脱穀された被処理物は、扱網30より下方の上部移送棚51と下部移送棚52に落下する。下部移送棚52には扱室33の前部で脱穀された比較的整粒の多い被処理物が落下するが、前部シーブ53で藁屑が分離されてから落下していく。また、扱室33の前部以外から落下した被処理物は、上部移送棚51上に落下していく。その後、揺動作用により後方へ移送されていく。
請求項2記載の発明では、前記前部シーブ53は開閉可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置としたものである。
請求項2の作用は、請求項1の作用とともに、前部シーブ53が開閉する。
請求項3記載の発明では、前記前部シーブ53は脱穀装置9内の被処理物量に関連して開閉するように構成したことを特徴とする請求項2に記載の脱穀装置としたものである。
請求項3の作用は、請求項2の作用とともに、脱穀装置9内の被処理物量が多くなると前部シーブ53は開き、脱穀装置9内の被処理物量が少なくなると前部シーブ53は閉じる。
請求項4記載の発明では、前記前部シーブ53には送風手段からの選別風が送風されるように構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の脱穀装置としたものである。
請求項4の作用は、請求項1又は請求項2又は請求項3の作用とともに、前部シーブ53には送風手段からの選別風が作用する。
本発明は上述のごとく構成したので、請求項1記載の発明においては、下部移送棚52上には藁屑がほとんど少ない状態の整粒が落下して選別されるので、一番に回収される一番物の選別性能が向上するようになる。
請求項2記載の発明においては、請求項1の効果とともに、前部シーブ53は開閉するように構成しているので、条件に応じた選別性能が実行できるようになる。
請求項3記載の発明においては、請求項2の効果とともに、脱穀装置9内の被処理物量が多くなると前部シーブ53は開き、脱穀装置9内の被処理物量が少なくなると前部シーブ53は閉じるように構成したので、脱穀装置9内の被処理物量に対応して選別性能が向上するようになる。
請求項4記載の発明においては、請求項1又は請求項2又は請求項3の効果とともに、前部シーブ53には送風手段からの選別風が送風されるように構成したので、前部シーブ53での選別性能がさらに向上するようになる。
図1及び図2には、本発明を具現化した農業機械であるコンバインが示されている。
走行装置1を有する車台2の前方には、刈取装置3が設けられている。この刈取装置3には、植立穀稈を分草する複数の分草具4と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置5と、植立穀稈を刈り取る刈刃6と、該刈刃6にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する搬送装置7が設けられている。この搬送装置7は刈刃6後方の株元搬送装置8と該株元搬送装置8から搬送されてくる穀稈を引き継いで脱穀装置9に供給する供給搬送装置10とから構成されている。
前記刈取装置3は、車台2の前部に立設する懸架台11の上方に設ける回転軸11aを支点にして上下動する刈取装置支持フレーム12にて、その略左右中間部で支持されている。そして、刈取装置3は操作部13に設ける操向レバー14を前後方向に傾動させることによって刈取装置支持フレーム12と共に上下動する構成である。
車台2の上方には、前記供給搬送装置10から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェン15を有する脱穀装置9と、該脱穀装置9の右側方であって、この脱穀装置9で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク16と、該グレンタンク16の前方に位置していてコンバインの各種操作を実行する操作部13が載置されている。また、車台2の前部には走行装置1を駆動する走行伝動装置17が設けられている。
脱穀装置9の後方には、前記フィードチェン15から搬送されてくる排稈を引き継いで搬送する排稈チェン18と、該排稈チェン18の終端部下方には排稈を切断するカッター装置19が設けられている。また、この実施例のカッター装置19の後方には、排稈を結束するノッター等の他の作業機を装着してもよい。
前記グレンタンク16内の穀粒量が満杯となると、揚穀筒20と穀粒排出オーガ21から穀粒を機外へと排出する。揚穀筒20は電気モータ(図示せず)にて旋回可能に構成され、また、穀粒排出オーガ21は油圧シリンダ22にて昇降可能に構成されている。そして、穀粒排出オーガ21は揚穀筒20の上部に連結されて一体的に構成され、揚穀筒20が旋回すると、穀粒排出オーガ21も一緒に旋回する構成となっている。
また、コンバインは操作部13に設ける副変速レバー23を操作して走行伝動装置17内の副変速の位置を決定し、その後、走行変速レバー24を操作してエンジン(図示せず)からの動力を油圧無段変速装置及び走行伝動装置17を介して走行装置1の左右のクローラ26、26に伝動して任意の速度で走行する構成である。このように、前記走行変速レバー24の操作量によって速度が変速されるとともに、走行変速レバー24の前方向と後方向の操作によってコンバインが前後進する構成である。
また、コンバインは操作部13に設ける前記操向レバー14を左右方向に傾倒操作することによって左右方向に旋回する構成であり、さらに、操向レバー14の左右方向への傾倒操作量によって旋回半径が決定される構成である。
このようなコンバインを前進させて刈取作業をすると、圃場面に植立している穀稈は、分草具4にて分草され、その後、引起装置5にて引き起こされて刈刃6にて刈り取られる構成である。その後、刈り取られた穀稈は株元搬送装置8にて後方へ搬送され、供給搬送装置10へと引き継ぎ搬送される。この供給搬送装置10に引き継がれた穀稈は、さらに後方へと搬送されて、脱穀装置9のフィードチェン15へと引継ぎ搬送され、穀稈はフィードチェン15で後方へ搬送されながら脱穀装置9にて脱穀選別される構成である。
このように脱穀選別された穀粒は、一番揚穀筒27からグレンタンク16内へと搬送されて一時貯留され、このグレンタンク16内に貯留される穀粒量が満杯になると、操作部13の報知手段(ブザーや表示装置)でオペレータに報知される構成である。その後、刈取作業を中断して、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出する作業を開始する。コンバインを任意の位置(トラック近傍位置)へと移動させ、穀粒排出オーガ21をオーガ受け28から離脱させて穀粒排出口21aをトラックの荷台等の位置へ移動させる。そして、操作部13に設けている穀粒排出レバー29を入り状態として、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出し、グレンタンク16内の穀粒排出が終了すると、穀粒排出オーガ21は再びオーガ受け28へと収納されていく構成である。
前記脱穀装置9について、図3〜図5に基づいて説明する。
図3は脱穀装置9の側面図、図4は脱穀装置9の平面図である。
脱穀装置9内には、扱網30を有する扱胴31を扱胴軸32で軸架した扱室33と、該扱室33の一側には、扱室33の後部からの処理物を受け入れて処理する排塵処理網34を有する排塵処理胴35を排塵処理胴軸36で軸架した排塵処理室37が設けられている。そして、扱室33と排塵処理室37の下方には揺動選別棚38を設けている。
また、排塵処理胴35の前方には、二番処理胴39と二番処理胴受樋40(網や格子状のものでもよい。)からなる二番処理室41が構成されている。二番処理胴39は、本実施例では扱胴31の一側(グレンタンク16側)であって、排塵処理胴35の前方にこの排塵処理胴35と一体的に構成されている。この二番処理胴39は基本的には二番物を処理するものである。この二番処理胴39は二番処理胴軸42にて支持されている構成であるので、前記排塵処理胴35と二番処理胴39とは一体的に排塵処理胴軸36と二番処理胴軸42とで支持されている構成である。
さらに、図5は図4にて示すA−A断面図であるが、扱網30から漏れた被処理物は二番処理室41内に取り込まれる構成であるので、前記二番処理胴39は二番物の他に、扱室33内から入り込んできた被処理物も一緒に処理する構成となっている。前記扱網30と二番処理胴受樋40(網や格子状でもよい)と排塵処理網34は、それぞれ扱胴31と二番処理胴39と排塵処理胴35の下方に設けられている。
前記扱室33と二番処理室41と排塵処理室37の下方には、落下してくる被選別物を受けて選別する揺動選別棚38が設置されていて、該揺動選別棚38の下方には、選別風送り方向始端側に唐箕43を設け、該唐箕43から送風される選別風の送り方向下手側には、風路44と風路45が設けられていて、この風路44と風路45の下手側に一番ラセン46を設け、該一番ラセン46の選別風送り方向下手側には二番ラセン47を設けている。この二番ラセン47にて収集された二番物を前記二番処理室41へ揚穀するための二番揚穀筒48が設けられている。また、一番ラセン46と二番ラセン47との間には第二唐箕62が設けられていて、矢印Dのように送風されて二番ラセン47上方の風選と唐箕43からの送風の補助を行うものである。
前記揺動選別棚38の構成について説明する。揺動選別棚38は、選別送り方向の始端側から順番に、落下した脱穀物を後方に移送する移送棚49,脱穀物を選別するグレンシーブ38a,二番物を選別するチャフシーブ38b,排塵物をほぐしてササリ粒を回収すると共に排塵物を機外に移送して放出するストローラック38cとから構成されている。該ストローラック38cの下方は、二番物を二番ラセン47内へ案内する二番棚先47aで構成されていて、この二番棚先47aの終端部近傍まで前記排塵処理胴35が延出している構成である。吸引ファン50は、選別室50内の軽い塵埃を機外に排出するためのもので、扱胴31に対して排塵処理胴35と対向する位置に設けられている。61は揺動選別棚38を揺動駆動させるクランク軸である。前記グレンシーブ38aは一番ラセン46の上方に位置するものであり、チャフシーブ38bは二番ラセン47の上方に位置するものである。
前記刈取装置3から搬送されてきた穀稈は、脱穀装置9のフィードチェン15の始端部に引き継がれると共に、該フィードチェン15に引き継がれた穀稈は、後方に搬送されながら、扱胴31と扱網30により脱穀される。脱穀された脱穀物の一部は揺動選別棚38上に落下して、該揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの風選作用により選別され、一番ラセン46内へと取り込まれていき、該一番ラセン46に取り込まれた穀粒は、グレンタンク16内に一時貯溜される構成である。脱穀後の排稈はフィードチェン15の終端部から、排稈チェン18の始端部に引き継がれて搬送されていき、その後、カッター19に送られて切断され下方の圃場上に放出されていく構成となっている。
扱室31の残りの脱穀物は、後方へと搬送されていくが、その途中において一部の脱穀物は二番処理室41内に取り込まれていく。該二番処理室41内に取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向上手側に搬送されながら、二番処理胴39と二番処理胴受樋40との相互作用で脱穀(特に、枝梗粒が処理される)されて、下方の揺動選別棚38上に落下していく。扱胴31と二番処理胴39と排塵処理胴35は、共に選別風送り方向上手側から下手側を見た状況(脱穀装置9の正面視)において、時計回りで回転する構成である。 従って、二番処理胴39の処理歯39aの向きは、脱穀物を選別風送り方向の上手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。
即ち、該処理歯39aには被処理物を選別風送り方向上手側に搬送する作用があり、さらに、被処理物を処理する作用も併せ持っている。即ち、処理歯39aは螺旋の一部であり、また、その円周方向の先端部と二番処理胴受樋40との間の相互作用にて被処理物を処理する構成となっている。二番処理胴39の搬送終端部に設けられている羽根39bは、被処理物を揺動選別棚38上に強制的に送り出すものである。
前記排塵処理胴35の排塵処理歯35aは、扱室33の後部からの脱穀物を選別風送り方向の下手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。本実施例では、該排塵処理歯35aは、排塵処理胴35の外周面に巻回いされているラセン形状となっている。
しかし、本実施例では、排塵処理網34の目合いが荒い(格子状)ので、一部の短い藁屑は揺動選別棚38上に落下し、落下しなかった長い藁屑は排塵処理室37の終端部まで搬送されて、排塵処理胴35の終端部の羽根35bにてストローラック38c上に強制的に排出される。そして、このように被処理物が排塵処理室37内にて搬送される間に、排塵処理胴35とこの排塵処理胴35の設けられている処理歯35cと排塵処理網34との相互作用で、さらに脱穀されるとともに、脱穀物はほぐされて中に混在している穀粒(いわゆるササリ粒)が取り出されて下方の揺動選別棚38上に落下し、さらに、二番ラセン47内へと回収されていく構成である。
前述のように、扱室33内の脱穀物で、揺動選別棚38上に落下せず、二番処理室41内にも取り込まれなかった残りの脱穀物は、扱室33の終端部まで搬送される。この扱室33の終端部まで搬送されてきた脱穀物は、排塵処理室37内に取り込まれ、取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向下手側に搬送されていく。また、扱室33の終端部まで搬送されてきた脱穀物のうち、排塵処理室37内に取り込まれなかった脱穀物は下方の揺動選別棚38上に落下していく構成である。
扱室33内の終端部から排塵処理室37内に脱穀物を送る際において、脱穀物が詰まらないように、扱室33から排塵処理室37への引継ぎ部分においても、排塵処理胴35の外周にラセン形状の排塵処理歯35aを設けていて、該排塵処理歯35aの送り作用で引継ぎ部に脱穀物が詰まらないようにしている。
このような、揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの選別風の作用にもかかわらず、一番ラセン46内に取り込まれなかった残りの穀粒は、他の排塵物と共にさらに後方に送られ、二番ラセン47内へと取り込まれていく。該二番ラセン47内に取り込まれた二番物は、二番揚穀筒48にて前記二番処理室41の選別風送り方向下手側に還元されて、扱室33からの脱穀物と合流し、その後、選別風送り方向の上手側に搬送されながら、二番処理胴受樋40との相互作用で脱穀処理されながら搬送され、終端部の羽根39bにより下方の揺動選別棚38上に強制的に落下していく構成である。
前記移送棚49は上部移送棚51と下部移送棚52とから構成されている。下部移送棚52の始端部は扱室33の始端部から構成され、上部移送棚51の始端部は扱室33の前側から略1/3の部分から構成されている。さらに、上部移送棚51の前側には前部シーブ53を設ける構成としている。
図6には前記前部シーブ53近傍の拡大図を示しており、図7には前部シーブ53の可変構成を示している。前部シーブ53は複数のシーブ板53aから構成され、上側支点53bを支点として下側の長穴53cの範囲内で回動可能に構成している。そして、複数のシーブ板53aは前後プレート53dで連結されている。また、前端部のシーブ板53aと中間部のシーブ板53aにはプレート54は取り付けられ、さらに、これらプレート54は前後プレート55で連結されている。前側のプレート54の下端部にはケーブル56が連結され、このケーブル56の他端にはモータ57が取り付けられている。また、前側のプレート54の下端部には、前記ケーブル56と反対側に引張りスプリング58が設けられている。後側のプレート54の下端にも引張りスプリング58が設けられている。
扱胴31で脱穀される被処理物のうち、扱室33の前側から略1/3の部分において穀粒の約80%が脱穀されて下方に落下していく。しかも、この穀粒に混在する藁屑は少ないものとなっている。従って、この扱室33の前側から略1/3の部分から落下する被処理物を単独で選別すると選別性能が向上するようになる。そこで、扱室33の前側から略1/3の部分から落下する被処理物を前部シーブ53を通過させた後、下部移送棚52に落下させるようにする。そして、下部移送棚52に落下した被処理物は揺動選別棚38の揺動作用で後方へ移送され、案内プレート59に沿って落下して選別網60へと移送されてくる。該選別網60に移送されてきた被処理物は、揺動選別棚38の揺動作用と唐箕43からの風選作用によって選別されてそのほとんどが穀粒となって、下方の一番ラセン46内へと取り込まれていく。従って、一番の選別性能が向上するようになる。また、上部移送棚51上の被処理物量が少なくなることで後方のグレンシーブ38aやチャフシーブ38bで選別される量が少なくなるの、この部分においても選別性能が向上するようになる。
一方、扱室33の前側から略1/3の部分以外の後方にて脱穀された被処理物においては、藁屑の多い状態となっている。このような被処理物は上部移送棚51上に落下して後方へと移送され、グレンシーブ38aへと到達する。そして、揺動選別棚38のよる揺動作用と唐箕43からの風選作用によって風選されて穀粒は下方に落下していく。さらに、選別網60でも選別されてから下方の一番ラセン46へと落下していく。これにより、扱室33から落下してくる被処理物は効率良く選別可能となる。
前記前部シーブ53は被処理物量に応じて開いたり閉じたりするように可変可能に構成しているが、具体的には二番処理胴39の搬送終端部の羽根39bの上方に設ける二番センサ61の検出値に比例して前部シーブ53を可変するように構成している。即ち、二番センサ61の量が多いと前部シーブ53のシーブ板53aを開いて被処理物が下方に落下しやすくなるようにして、処理を速やかに行なうように構成している。また、二番センサ61の量が少ないと前部シーブ53のシーブ板53aを閉じて被処理物が下方に落下しにくくして、選別網60に到達してから唐箕43からの風選作用により後方に吹き飛ばされないように構成してりう。これにより、三番飛散を防止できるようになる。前記二番センサ61は被処理物が当接したことを検出する圧電センサであり、比重の軽い藁屑は検出せず、比重の重い穀粒を検出する構成としている。
前記二番センサ61の検出値に基づいて前部シーブ53のシーブ板53aの開閉制御を行うように構成しているが、前記グレンシーブ38aのシーブ板とチャフシーブ38bのシーブ板も同時に開閉制御するように構成している。このように、前部シーブ53のシーブ板53aの開閉制御とグレンシーブ38aのシーブ板とチャフシーブ38bのシーブ板の開閉制御を二番センサ61で共用することにより、部品点数が削減できてコストダウンとなる。また、二番センサ61が故障した場合には、走行伝動装置17の任意の軸や歯車の回転数を検出する車速センサ(図示せず)からの検出値に基づいてシーブ板の開閉制御を行うようにする。即ち、車速の増減と脱穀装置9内の被処理物量は略比例しているので、車速センサを代用することで作業を中断することなく能率の良い作業が可能となる。
前述のごとく、前部シーブ53のシーブ板53aの開閉制御は、二番処理胴39の搬送終端部の羽根39bの上方に位置する二番センサ61の検出値に基づいて制御するように構成しているが、二番センサ61以外の実施例について説明する。
前記車速センサは二番センサ61が故障した場合の代用としているが、最初から前部シーブ53のシーブ板53aの開閉制御を行うように構成してもよい。
また、脱穀装置9のフィードチェン15の挾持杆の動き量をポジションセンサ(図示せず)で検出して、このポジションセンサの動き量に比例して前部シーブ53のシーブ板53aの開閉制御を行うように構成してもよい。この場合、穀稈が脱穀装置9内に投入される前に前部シーブ53のシーブ板53aの開閉制御を実行することができる。即ち、フィードチェン15に挾持されている穀稈が脱穀されて脱穀装置9内に到達する時間を予めみこして制御することで、タイムリーなシーブ板53aの開閉制御ができるようになる。
また、コンバインの刈取装置3に設けられている穀稈センサ(図示せず)が所定時間以上穀稈を検出しなくなると、前部シーブ53のシーブ板53aを全閉して前部シーブ53から被処理物が下方に落下しないようにする。穀稈センサが穀稈を検出しない場合は、コンバインが回行している状態であるので、脱穀装置9内の被処理物量は少なくなっている。このような場合は、扱室33内で持ち回っている被処理物が前部シーブ53へと落下してしまい選別性能の低下を招くおそれがあるが、このような不具合を未然に防止できるようになる。
前記穀稈センサの代わりとして、コンバインがコーナーを旋回することを検出してもよい。具体的には操作部13に設ける操向レバー14の回動基部にポジションセンサを設け、このポジションセンサが前記操向レバー14の所定量以上の回動(コーナー旋回状態)を検出することで、シーブ板53aを全閉するように構成してもよい。
また、穀稈センサの代わりとして、脱穀装置9のフィードチェン15の回転駆動停止に基づいて前部シーブ53のシーブ板53aを全閉するように構成してもよい。フィードチェン15の回転駆動停止の検出については、フィードチェン15の駆動軸、従動軸に回転センサを設ける構成とする。
穀稈センサの代わりとして、前記走行伝動装置17に設ける車速センサがコンバインの後進状態を検出すると、前部シーブ53のシーブ板53aを全閉するように構成してもよい。
コンバインの操作部13に麦スイッチを設け、麦刈り作業時においてはこの麦スイッチを入り状態とする。この麦スイッチが入り状態になると、前部シーブ53のシーブ板53aを全閉するように構成する。麦は扱胴31で脱穀されると稈切れが多く発生するので、扱室33の前側から略1/3の部分においても稈切れが多く落下するようになるが、このような状態を防止して選別性能を向上させるようにする。
前記前部シーブ53のシーブ板53aの前後間隔Bと、前記一番ラセン46の上方に位置するグレンシーブ38aのシーブ板の前後間隔Cとの比較において、B<Cのように構成する。即ち、前部シーブ53に落下してくる被処理物は藁屑や枝梗粒の少ない整粒であるので、シーブ板53aの前後間隔Bを狭くすることにより、基本的には整粒のみが下方に落下(一部細かい藁屑が落下しても、後方の選別網60で風選される)するので、選別性能が向上するようになる。
前記二番処理胴39の搬送終端部と扱室33との間には仕切板63を設けるように構成している。これにより、前部シーブ53には後方からの被処理物(藁屑や枝梗粒が多い状態)が混在することを防止できるようになるので、選別性能の低下を防止できるようになる。
図6と図8に示す64は送風手段(以下、ブロアという)である。このブロア64の駆動はモータ65で行う構成としている。また、ブロア64は脱穀装置9の前板9aの左前方の車台2上に載置して固定している。そして、ブロア64には空気の吸入口64aと吐出口64bとがあり、吐出口64bから脱穀装置9の前板9aまでダクト66で配管されている。このダクト66からは吹出口67が接続されていて、揺動選別棚38の始端側に案内して送風(矢印E)されるように構成している。これにより、前部シーブ53から下方に落下しようとする藁屑類を風選できるので、前部シーブ53から下方に落下する藁屑類を極力少なくすることができ選別性能が向上するようになる。さらに、前記吹出口67の出口には可変翼68が上下方向に複数設けられていて、各種条件によって可変翼68を動かして空気の送風方向を変更するように構成している。具体的には、可変翼68にケーブル69を接続してこのケーブル69をモータ70に接続している構成である。
前記可変翼68を動かす具体的な条件としては、前部シーブ53のシーブ板53aが閉じる方向に動くと吹出口67からの送風(矢印E)は前部シーブ53の上方に向かうようにする。また、前部シーブ53のシーブ板53aの閉じ量に応じて前部シーブ53の上方に向かう量を多くするように構成してもよい。これにより、前部シーブ53での選別性能がさらに向上するようになる。
次に、図9〜図11について説明する。
前述のごとく、揺動選別棚38の前部においては、上部移送棚51と下部移送棚52とから構成し、上部移送棚51の前方には前部シーブ53を設ける構成としていた。本実施例においては、この前部シーブ53の代わりに網71を設けるように構成する。網71にすることで、前部シーブ53よりも廉価に構成可能となる。また、前部シーブ53と同様に整粒のみを下方の下部移送棚52に落下させ、その他の藁屑類は網71で受けて下方に落下させないようにする。これにより、一番ラセン46内に取り込まれる一番の選別性能が向上するようになる。なお、網71の目合いから落下した細かい塵埃や藁屑においては、前述のように選別網60に到達した時点で揺動選別棚38による揺動作用と唐箕43からの送風作用によって選別される。また、網71に落下した藁屑類は揺動選別棚38の揺動作用とブロア64からの送風作用によって後方へ移送されていく。このように、整粒は下部移送棚52から案内プレート59を通過して一番ラセン46内へと取り込まれていくので、グレンシーブ38aやチャフシーブ38b上で選別処理される被処理物量が少なくなり、結果的にグレンシーブ38aやチャフシーブ38bでの選別性能も向上するようになる。
下部移送棚52は略水平状態または後下がり傾斜にして整粒の流れを良くしているが、前記上部移送棚51と網71においても後下がり傾斜にして被処理物の後方への流れを向上させるようにしている。また、上部移送棚51と網71の後下がりの傾斜角度は、下部移送棚52の後下がりの傾斜角度よりも角度F分傾斜を大きく構成している。これにより、移送能力が向上するようになる。特に、上部移送棚51と網71においては藁屑類が多いので抵抗が大きく流れが悪くなるが、このような不具合を防止できるようになる。
前記網71と上部移送棚51との境界部分Gは、二番処理胴39の前方への搬送終端部近傍になるように構成している。これにより、網71に落下する二番物の量を少なくすることができ、従って、網71から落下する整粒の選別性能が低下するのを防止できるようになる。
前記上部移送棚51の終端部Hは、扱胴31を軸架支持する後板9bの位置と略同じ位置か、又は、後板9bを越えて少し重なるように構成している。これにより、扱室33の終端部から揺動選別棚38上に落下する被処理物が直接グレンシーブ38a上に落下することを防止できるようになるので、グレンシーブ38aでの選別性能の低下を防止できるようになる。
図10に示すブロア64の構成については、吸入口64aに吸入配管73を接続して延長し、この吸入配管73の他端は操作部13のシートの下方に設けるエンジン74の近傍に設けるように構成する。しかも、ラジエータ75を冷却するファン76の冷却風送り方向下手側に配置するようにする。これにより、冷却風Iの冷却効率が向上するようになる。また、選別室50内には暖かい空気が送られるので、該選別室50内においては乾燥作用が促進されるようになる。特に、濡れ扱ぎ時において被処理物が揺動選別棚38の側壁やシーブ等に付着するのを防止できるようになる。
また、ダクト66には吹出口67が接続しているが、さらに配管77を接続して、この配管77の他端は唐箕43へと送風するように構成する。これにより、唐箕43から送風される選別風においても、比較的暖かい風が吹くようになるので、唐箕43やその近傍の揺動選別棚38の側壁やシーブ等に被処理物が付着するのを防止できるようになる。
次に、図12と図13について説明する。
図12は下部移送棚52と案内プレート59付近の側面図であり、図13はその平面図を示している(上部移送棚51は省略している)。そして、図示のように、案内プレート59に寄せ板72を設けるように構成する。脱穀装置9の扱胴31は下扱ぎであるので、扱胴31にて脱穀された被処理物は右側(グレンタンク16側)に片寄っているので、揺動選別棚38の横幅方向に均平化させる必要がある。そこで、前記寄せ板72を設けることで、選別性能が向上するようになる。特に、選別網60で片寄らないようにすることで、唐箕43からの風選作用が能率良く実行できるようになる。
次に、図14について説明する。
扱胴31には複数の扱歯78が固着して設けられているが、この扱歯78の前後方向の通常の厚みJに対して、薄い厚みKとなるように構成し、この薄い厚みKに構成した扱歯78aは、図9で説明した網71の略上方に位置する部分に設ける構成とする。これにより、整粒は脱粒されると共に、藁屑の量は比較的少なくなるので、網71上に落下する藁屑の量は少なくなり選別性能が向上するようになる。また、網71の上方に位置する部分以外の場所に設ける扱歯78については、通常の厚みJに構成して、扱ぎ残しのないように構成している。この場合、藁屑は比較的多く発生するが、上部移送棚51上の被処理物量は少ないので、選別性能が低下することはない。
コンバインの左側面図 コンバインの正面図 脱穀装置の側断面図 脱穀装置の平面図 脱穀装置正面の断面図 脱穀装置の一部の側断面図 シーブの側面図 揺動選別棚の平面図 脱穀装置の側断面図 揺動選別棚の平面図 脱穀装置の一部の側断面図 揺動選別棚の側面図 揺動選別棚の平面図 扱歯の側面図
符号の説明
9 脱穀装置
30 扱網
31 扱胴
33 扱室
51 上部移送棚
52 下部移送棚
53 前部シーブ
64 送風手段(ブロア)

Claims (4)

  1. 扱室33内に扱胴31を軸架して設け、該扱室33下側の扱網30より漏下する被処理物を、上下二段に設けた上部移送棚51と下部移送棚52の両者で分割して受けて揺動移送しながら揺動選別する脱穀装置において、前記下部移送棚52の始端部は前記扱室33の始端部と略同じ位置に設け、前記上部移送棚51の始端部は扱室33の中間部に配置して設けると共に、該上部移送棚51の前方には前部シーブ53を設けたことを特徴とする脱穀装置。
  2. 前記前部シーブ53は開閉可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。
  3. 前記前部シーブ53は脱穀装置9内の被処理物量に関連して開閉するように構成したことを特徴とする請求項2に記載の脱穀装置。
  4. 前記前部シーブ53には送風手段からの選別風が送風されるように構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の脱穀装置。
JP2003307056A 2003-08-29 2003-08-29 脱穀装置 Pending JP2005073558A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003307056A JP2005073558A (ja) 2003-08-29 2003-08-29 脱穀装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003307056A JP2005073558A (ja) 2003-08-29 2003-08-29 脱穀装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005073558A true JP2005073558A (ja) 2005-03-24

Family

ID=34409971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003307056A Pending JP2005073558A (ja) 2003-08-29 2003-08-29 脱穀装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005073558A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003325033A (ja) 脱穀機の再脱穀処理装置
JP2007061003A (ja) 脱穀装置
JP2008136399A (ja) 脱穀装置
JP4815793B2 (ja) 脱穀装置
JP2004208573A (ja) コンバインの脱穀制御装置
JP4929640B2 (ja) 脱穀装置
JP2005073558A (ja) 脱穀装置
JP2007319067A5 (ja)
JP2007319067A (ja) 脱穀装置
JP2008289455A (ja) コンバイン
JP4893065B2 (ja) 脱穀装置
JP5109523B2 (ja) 脱穀装置
JP4581457B2 (ja) 脱穀装置
JP2005312354A (ja) 脱穀装置
JP2007117038A (ja) 脱穀装置
JP2006304706A (ja) 脱穀装置
JP2007104956A (ja) 脱穀装置
JP2008048696A (ja) 脱穀装置
JP4639900B2 (ja) 脱穀装置
JP2006149318A5 (ja)
JP2006014622A (ja) 脱穀装置
JP4400056B2 (ja) コンバイン
JP2006204237A (ja) 脱穀装置
JP2008086227A (ja) 脱穀装置
JP2005160310A (ja) 脱穀装置