JP2006145974A - 再剥離ラベル - Google Patents

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Shinji Miyawaki
信次 宮脇
Kazuhiro Sugiura
一広 杉浦
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Abstract

【課題】廉価に製作でき、かつ、安定的な剥離性を備えた再剥離ラベルを提供すること。
【解決手段】再剥離ラベル1は剥離紙3から剥離されるラベル紙2を備え、そのラベル紙2の構成として、ラベル基材4の表面に隠蔽層5を、また裏面に粘着剤層6を設けるとともに、剥離紙3と粘着剤層6との間にシリコーン系成分を含む紫外線硬化型インキをパターン印刷した印刷層7を設けることにより、粘着剤層6の貼付面Pの接着力が、JIS Z0237準拠の180度剥離法にて測定した8〜400gf/25mmの範囲内となるように調節する。
【選択図】図2

Description

本発明は再剥離ラベルに関し、特に、適度な接着力を備え、郵送中に剥がれることがなく、使用時において容易に剥離作業を行うことができるようにしたものである。
従来、ハガキに記入した個人情報を隠蔽するラベルとして、一度貼り付けても再度剥がすことができる、いわゆる再剥離再貼付ラベルが利用されている(例えば、特許文献1参照)。この再剥離再貼付ラベルは、ラベル基材に塗布された粘着剤の成分中に無数の粘着性微球体が含まれており、個々の微球体が被着体に対し点接触することにより、貼付面の接着力が弱められている。そのため、粘着剤を介して貼り付けたラベルを手作業で簡単に剥がすことができるようになっている。
しかしながら、この再剥離再貼付ラベルにあっては、以下のような問題点が指摘されている。
[製造上の問題点]
ラベル原紙の製造工程において、粘着性微球体を含む粘着剤を使用する場合、粘着剤層の形成方法は制約を受ける。すなわち、剥離紙の上に粘着剤を塗布してラベル基材を貼り合わせる転写塗工方法の場合、微球体がラベル基材に対し面でなく点で接触するので、粘着剤とラベル基材との接合力が極めて不充分となる。そのため、ラベル基材を剥がしたとき、粘着剤が転写し切れずに剥離紙の上に残されてしまう。よって、粘着剤層の形成方法は、剥離紙でなくラベル基材に粘着剤を塗布する直接塗工方法によらなければならない。
ところが、この直接塗工方法によると、粘着剤の塗工面はラベル基材であり、剥離剤のような平滑面でなくラベル基材の凹凸面に塗工することになり、このときラベル基材にシワが発生すると、剥離紙を貼り合わせたときに位置ズレが起こり得る。そのため、ラベル基材の凹凸面に塗布する微球体がムラなく拡がるように、その塗布量を調整しなければならず、この調整作業が難しく製造速度を上げることができない。したがって、粘着性微球体を含む粘着剤を使用してラベルを作製する場合、その製造方法が特殊であるためラベル原紙が高価となり、それに伴いラベルの製造コストが高くなってしまう。
[使用上の問題点]
粘着剤には上述したように粘着性微球体が含まれており、ラベル原紙の上から強い圧力が加えられたり、または湿気により水分を含んでいたりすると、この微球体が破壊されてしまう。これにより、粘着剤の接触面積が変化し、貼付面の接着力が変動する。したがって、粘着性微球体を含む粘着剤を使用してラベルを作製すると、使用環境によっては、貼り付けたラベルの再剥離性が不安定になることがある。
特開2004−109375号公報
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、廉価に製作でき、かつ、安定的な剥離性を備えた再剥離ラベルを提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明は、剥離紙から剥離したラベル紙が、紙製の被着体に対し剥離可能に貼付される再剥離ラベルであって、上記ラベル紙は、紙、不織布、又は樹脂フィルムからなるラベル基材と、上記ラベル基材の表面に設けられ、上記被着体に記載された情報を隠蔽する隠蔽層と、上記ラベル基材の裏面に塗布された粘着剤層と、上記剥離紙と上記粘着剤層との間にシリコーン系成分を含む紫外線硬化型インキがパターン印刷された印刷層と、を備え、上記粘着剤層の貼付面の接着力が、JIS Z0237準拠の180度剥離法にて測定した8〜400gf/25mmの範囲内に設定されていることを特徴とする。
使用する粘着剤は、粘着性微球体を含むものでなく、ゴム系、アクリル系、ホットメルト系、あるいはシリコーン系の各種エラストマーに重合体及び粘着付与剤を配合した汎用のものを用いるものとする。
粘着剤層の貼付面の接着力は、印刷層のインキの塗布量及び塗布面積を調整することにより、そのバラツキを補正し、ラベル全巾で測定した平均値が上記範囲内となるように設定する。
また、上記構成において、剥離したラベル紙の隠蔽性を高めるため、上記印刷層が、濃色系インキ、又は透明ニスに濃色系インキを混合したインキで構成されていることが好ましい。
さらに、ダブルフィードセンサによる重送検出を行う場合、フィードトラブルを解消するために、上記被着体に上記ラベル紙を貼付した状態の光透過率が、上記被着体を2枚重ねた状態の光透過率よりも高い値に設定されていることが好ましい。
上記構成から明らかなように、本発明によれば以下のような効果が得られる。
[製造上の効果]
安価な汎用のラベル原紙を使用し、紫外線硬化型インキを塗布するだけで貼付面の接着力が調節可能となるので、高価な再剥離再貼付ラベルに比べ、製造コストを大幅に削減することができる。特に、粘着剤の貼付面への印刷に関しては、ベタ印刷が不要でパターン印刷すればよいため、インキの使用量が減少し、乾燥に必要なUVランプの紫外線照射量を低減でき、インキの乾燥性も向上する。
また、印刷工程において、印刷層の形成に濃色系インキを使用することにより、塗布したインキを視認しやすくなるので、ロス率の低減に繋がる。
[使用上の効果]
粘着剤層の貼付面に印刷層を形成するという構成であるため、使用環境によって貼付面の接着力が変動することもなく、貼り付けたラベルの再剥離性を安定的に保つことができる。
また、印刷層の形成に濃色系インキを使用することにより、ラベル基材の表面側のみならず、裏面側にも隠蔽性を付与することが可能である。そのため、例えばハガキの裏側にラベル紙を貼り付けて宛名面から透かして見ても、記入した情報に印刷層のパターンが重なって迷彩となり、情報を読み取ることができず、情報の機密性が向上する。しかも、濃色系インキには剥離性を有するシリコーン系成分が含まれているため、被着体からラベル紙を剥がすときにインキの色写りが起こらず、貼付面を汚すこともない。
さらに、被着体にラベル紙を貼付した状態の光透過率が、被着体を2枚重ねた状態の光透過率よりも高い値になるように設定することにより、隠蔽性に必要な印刷濃度を維持しつつ、被着体にラベル紙を貼り付けた状態でもダブルフィードの検出に影響しない光透過率を確保できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付した図面を参照しながら説明する。
本発明の再剥離ラベルを利用する形態は各種考えられるが、本実施形態では返信用ハガキに適用した例を挙げて説明する。図1において、再剥離ラベル1は、剥離紙3から剥がしたラベル紙2を、図示した返信用ハガキの口座振替申込書に貼り付けるためのものである。この申込書は、ハガキ11の表面側に差出人の宛先があらかじめ印字され、返信用切手が貼付されている。また、ハガキ11の裏面側には、太枠線内に申込者の住所、氏名、指定の金融機関名、及び口座番号などの個人情報を記入する情報記入欄12が設けられている。
受取人である申込者は、この情報記入欄12に所定事項を記入し、その内容が郵送中に漏洩しないように、情報記入欄12の上に再剥離ラベル1のラベル紙2を貼り付けて差出人に返送する。一方、返送された申込書を受け取った差出人は、情報記入欄12に貼付されたラベル紙2を剥がし、隠蔽されていた個人情報を読み取って事務処理を行う。
ところで、本実施形態の再剥離ラベル1は、差出人側で廉価に製作でき、かつ、差出人と受取人の双方においてラベル紙2の剥離を手作業でも円滑に行えるようにするため、以下に説明する特徴的な構成を採用している。
図2に示すように、この再剥離ラベル1において、ラベル紙2はラベル基材4にポリエチレンテレフタレート(PET)やポリプロピレン(PP)等の透明性又は半透明性の樹脂フィルムを用い、その樹脂フィルムが上記情報記入欄12を覆うサイズに形成されている。なお、ラベル基材4の素材には、上記樹脂フィルムに替えて各種紙類や不織布などを使用しても良い。
ラベル基材4の表面には、透過防止加工として、銀色、黒色、濃紺色等の濃色系インキでベタ印刷や地紋印刷を施すことにより、隠蔽層5が設けられている。この隠蔽層5としては、濃色系インキを印刷する構成の他にも、例えば濃色系の着色フィルムを貼着する構成や、PET等の樹脂フィルムの上にアルミニウム箔を蒸着させた金属蒸着フィルムを貼着する構成や、あるいは濃色系の色付紙を貼付する構成など様々な構成が考えられる。ただし、ラベル基材4の裏側を透視不能とすることができれば、これらに限定されるものではない。
ラベル基材4の裏面には、粘着剤を全面に塗布した粘着剤層6が設けられている。使用する粘着剤は、塗工が難しく高価な粘着性微球体を含む粘着剤ではなく、次に掲げる各種エラストマーに重合体及び粘着付与剤を配合した汎用の粘着剤を用い、後述する印刷層7によりその接着力を調節するものとした。
(a) ゴム系(天然ゴム、SBR、ブチルゴム)
(b) アクリル系(溶剤タイプ、エマルジョンタイプ)
(c) ホットメルト系
(d) シリコーン系
上記(a)〜(d)の粘着剤の中では、特に、(b)のエマルジョンタイプのアクリル系粘着剤が好適である。
なお、市販のラベル原紙として、例えばOKタック(王子製紙株式会社製)や、リピール(リンテック株式会社製)などを使用することができる。
本実施形態では、ラベル基材4の裏面に粘着剤層6を全面塗布してあり、このままでは粘着剤層6の接着力が強すぎることから、その接着力を封じる加工、いわゆる「糊殺し加工」を施すものとしている。すなわち、粘着剤層6の上にはシリコーン系成分を含む紫外線硬化型インキにより網点や地紋などをパターン印刷した印刷層7が設けられている。本実施形態では、図1に示すように、粘着剤層6の上に紫外線硬化型インキを点在塗布することにより、水玉模様の印刷層7を形成した。また、粘着剤層6の貼付面には、紙材8の表面にシリコーンを主成分とする剥離剤層9を塗布した剥離紙3が貼着されている。
印刷層7を構成するインキの塗布量及び塗布面積を調整することにより、粘着剤層6の貼付面Pの接着力は、JIS Z0237に準拠して180度剥離法で測定した8〜400gf/25mmの範囲内に設定される。
その理由は、下限値よりも小さいと郵送中にわずかな力で被着体からラベル紙2が剥がれてしまうからであり、上限値よりも大きいと被着体からラベル紙2を剥がすときに剥離抵抗が大きすぎて、手作業では剥がしづらくなるからである。また、上限値よりも大きい場合、粘着剤層6の接着力が強すぎて、被着体の紙厚によってはラベル紙2を貼り付けたときに湾曲状に反り返ってしまうこともある。これを回避する意味でも上限値の設定は必要である。なお、貼付面Pの接着力はラベル全巾で測定し、その平均値が上記範囲内にあるものとする。
ここで、粘着剤層6の上に印刷層7を形成する方法として、本発明によれば、以下に説明するように、直接塗工方法と転写塗工方法のいずれの方法も採用することができる。
図3に示す直接塗工方法では、ラベル原紙について、まずラベル紙2と剥離紙3を一旦剥離する(図3(a)参照)。このとき、ラベル紙2と剥離紙3は、粘着剤層6と剥離剤層9との接合面(ア)を介して剥がされる。なお、同図において、ラベル原紙にはラベル基材4の表面にあらかじめ隠蔽層5が形成された状態を示してある。
次に、分離されたラベル紙2において、粘着剤層6の上に上記紫外線硬化型インキを凸版印刷により所定パターンで塗布し、印刷層7を形成する(図3(b)参照)。その後、UV乾燥装置のUVランプから紫外線を照射してインキを乾燥させる。ここで、インキはベタ印刷でなくパターン印刷であるから、紫外線照射量は少なくて済み、乾燥までの時間も短い。
最後に、分離していたラベル紙2と剥離紙3を貼り合わせることにより、再剥離ラベル1が完成する(図3(c)参照)。このとき、貼合面において、粘着剤層6と剥離剤層9との接触部分(イ)では両者が疑似接着された状態である。それに対し、印刷層7と剥離剤層9との接触部分(ウ)では、その表層にある剥離性を有するシリコーン系成分どうしが接して非接着状態になっている。
完成した再剥離ラベル1によると、印刷層7が粘着剤層6に接着され、ラベル紙2を剥がすと印刷層7が粘着剤層6の上に残される(図3(d)参照)。なお、剥がした後の印刷層7の表層にはシリコーン系成分が露出して剥離性を有しているため、ラベル紙2を貼り付けた被着体に印刷層7が転写されることはなく、色写りは起こらない。
一方、図4に示す転写塗工方法においても、ラベル原紙のラベル紙2と剥離紙3を剥離する(図4(a)参照)。転写塗工方法では、分離された剥離紙3において、剥離剤層9の上に上記紫外線硬化型インキを凸版印刷により所定パターンで塗布し、印刷層7を形成する(図4(b)参照)。その後の工程は直接塗工方法のときと同じである。
完成した再剥離ラベル1において、ラベル紙2を剥がした場合、剥離剤層9の上に塗布された印刷層7が粘着剤層6の上に転写される(図4(d)参照)。これは、印刷層7と粘着剤層6との接合力は印刷層7と剥離剤層9との接合力よりも強く、ラベル紙2を剥がしたときに印刷層7のインキも一緒に剥がされて粘着剤層6側へと移行することによる。なお、この転写塗工方法によれば、上記直接塗工方法とは異なり、印刷層7と剥離剤層9とが疑似接着していて、ラベル紙2を剥離しない限り両者は密着した状態になっている。そのため、未使用の再剥離ラベル1において、不用意にラベル紙2が剥がれてしまう可能性は低くなる点で有利である。
ところで、上述した塗工方法を採用するために、印刷層7を構成する紫外線硬化型インキにシリコーン系成分を含むものとしたが、このシリコーン系成分は、インキ全体に対する重量比で0.1〜15%の範囲内に調整されていることが条件となる。その理由は、シリコーン系成分が重量比0.1%未満の場合にはインキの表面が粗く、粘着剤層6との接触面積が小さくなってインキが粘着剤層6上に定着しにくくなるためである。逆に、シリコーン系成分が重量比15%よりも多い場合には、インキの表面滑性が強くなりすぎてしまい、これもまた、インキが粘着剤層6上に定着しない要因となる。
なお、上記条件を満たす市販のインキとしては、例えば無色透明の紫外線硬化型NVRニス(株式会社T&K TOKA社製、シリコーン含有量重量比3%)が挙げられる。
印刷層7については、上述した貼付面Pの接着力を調節する機能に加え、更に隠蔽性を高める機能を付与することも可能である。すなわち、印刷層7を構成する紫外線硬化型インキとして、濃色系インキ、又は透明ニスに濃色系インキを混合したインキを用いることにより、ラベル基材4の表面側のみならず、その裏面側にも隠蔽性を持たせることができる。つまり、図1において、ハガキ11の裏側の情報記入欄12にラベル紙2を貼り付けた後、ハガキ11の表側の宛名面から透かして見ても、情報記入欄12に記入された情報に印刷層7のパターンが重なって迷彩となり、情報を読み取ることができなくなる。よって、ラベル基材4の表面のみに隠蔽層5を設けたものに比べ、情報の機密性が一段と向上する。
その一方で、上記紫外線硬化型インキに濃色系インキを使用すると、次のような新たな不具合も生じ得る。例えば、ラベル紙2が貼付されたハガキ11を受け取った差出人が、そのラベル付きハガキを機械読み取りする場合、読み取り機器内に設置されたダブルフィードセンサでハガキ11の重なりの有無をチェックすることがある。このとき、上記濃色系インキの濃度が高いとハガキ11の光透過率が低下し、1枚ずつ正しく搬送されているにもかかわらず、複数枚が重なっていると誤って検出されてしまう。その原因は、濃色系インキの成分中に多く含まれているカーボンが、センサの光源に用いられる赤外光を吸収しやすいからであると考えられる。
そこで、本実施形態では、印刷層7に濃色系インキを使用する場合、被着体であるハガキ11にラベル紙2を貼付した状態の光透過率を、ハガキ11を2枚重ねた状態の光透過率よりも高い値に設定する。その方法として、後述する実施例の結果に基づいて、インキに含まれるカーボン含有量を1%以下に調整した紫外線硬化型の黒色インキを用いるものとした。これにより、印刷層7に濃色系インキを使用しても、ラベル紙2を貼付したハガキ11の光透過率の低下が抑制され、上述したダブルフィードセンサによるフィードトラブルを回避することが可能になる。また、このように濃色系インキのカーボン含有量を調整し、赤外光の透過率の違いを利用することにより、真偽の判別が可能な偽造防止加工を施した再剥離ラベルを作製することもできる。
ちなみに、本実施形態において、隠蔽層5の形成には、カーボン含有量1%未満の紫外線硬化型NVR緑インキ(株式会社T&K TOKA社製)に、同社製の紫外線硬化型NVRインキのシアン、イエロー、マゼンタをブレンドして作製した黒色インキ(カーボン含有量1%未満)を混合したものを使用した。
また、印刷層7の形成には、シリコーン含有量重量比3%の無色透明の紫外線硬化型NVRニス(株式会社T&K TOKA社製)に、同社製の上記黒色インキを4%混合したインキを使用した。
ここで、濃色系インキに含まれるカーボン含有量の適性値について、以下の実施例に基づいてその根拠を説明する。
被着体を2枚重ねた状態での光透過率と、被着体にラベル紙を貼付した状態での光透過率について、印刷層を構成する濃色系インキのカーボン含有量の相違による結果を比較した。使用した測定器、測定方法、及び試料については以下の通りであり、その結果を下記の表1と図5に示す。なお、図5において、(A)は比較例1、(B)は比較例2、(C)は比較例3、(D)は実施例1、(E)は実施例2であり、上限値と下限値の間にある○印は平均値を示している。
[測定器]
使用機種は、デュアルデジタルファイバセンサ(株式会社キーエンス社製、赤外光タイプ、FS−V21X:親機、FS−V22X:子機)であり、その光源を赤色LEDとした。
[測定方法]
上記測定器(デュアルデジタルファイバセンサ)を使用して、赤外光の透過量を測定する。このセンサは、透過量を最小値0から最大値4095までの数値で示す機構になっており、ここでいう光透過率とは、次式で求められる最大値4095に対する透過量Xの割合を示したものである。
(式) 光透過率(%)=100*X/4095
[試料]
被着体については、紙厚147〜155μmの白紙の上質紙を使用した。一方、再剥離ラベルについては、ラベル原紙にリピール(リンテック株式会社製)を用い、そのラベル基材の表面に隠蔽層、粘着面に印刷層を形成し、ラベル紙の総厚を106〜115μmとした。
隠蔽層の形成には、カーボン含有量1%未満の紫外線硬化型NVR緑インキ(株式会社T&K TOKA社製)に、同社製の紫外線硬化型NVRインキのシアン、イエロー、マゼンタをブレンドして作製した黒色インキ(カーボン含有量1%未満)を混合したものを使用した。一方、印刷層の形成には、同社製の紫外線硬化型NVR緑インキを単独で使用し、そのカーボン含有量を30%、3%、1%、及び0%に調整した4通りを用意した。
Figure 2006145974
表1及び図5に示すように、被着体を2枚重ねた比較例1、つまりダブルフィード検出の基準となる光透過率は、最大値が28.1%、最小値が24.5%である。一方、被着体にラベル紙を貼付したもののうち、比較例2の光透過率は、その最大値が14.2%であり、比較例1の光透過率よりも低かった。また、比較例3の光透過率は、その最大値が25.4%で比較例1の最小値よりも高かったが、その最小値は22.4%で比較例1の最小値よりも低かった。
それに対し、実施例1の光透過率は、その最大値が34.0%、最小値が31.6%であり、最大値と最小値が共に比較例1の光透過率よりも高かった。また、実施例2の光透過率は、その最大値が36.1%、最小値が32.7%であり、これも最大値と最小値が共に比較例1の光透過率よりも高かった。
以上の結果から明らかなように、印刷層を構成するインキのカーボン含有量が3%程度の場合、被着体にラベル紙を貼付すると、被着体を2枚重ねたものよりもその光透過率が劣り、ダブルフィードセンサによるチェックで重送と検出される可能性がある。しかし、そのカーボン含有量を1%以下にした場合には、被着体にラベル紙を貼付しても、被着体を2枚重ねたものよりも光透過率が上回るため、上記ダブルフィードセンサでの検出に引っかかることはない。
よって、カーボン含有量を1%以下に調整した濃色系インキを使用すれば、隠蔽性に必要な印刷濃度を維持しつつ、被着体にラベル紙を貼付した状態でもダブルフィードの検出に影響しない光透過率を確保できることが判明した。
本発明を返信用ハガキに適用した例を示す平面図。 再剥離ラベルの構成を示す断面図。 印刷層の直接塗工方法を示す説明図。 印刷層の転写塗工方法を示す説明図。 光透過率を比較したグラフ図。
符号の説明
1 再剥離ラベル
2 ラベル紙
3 剥離紙
4 ラベル基材
5 隠蔽層
6 粘着剤層
7 印刷層
8 紙材
9 剥離剤層
11 ハガキ
12 情報記入欄

Claims (3)

  1. 剥離紙から剥離したラベル紙が、紙製の被着体に対し剥離可能に貼付される再剥離ラベルであって、
    上記ラベル紙は、
    紙、不織布、又は樹脂フィルムからなるラベル基材と、
    上記ラベル基材の表面に設けられ、上記被着体に記載された情報を隠蔽する隠蔽層と、
    上記ラベル基材の裏面に塗布された粘着剤層と、
    上記剥離紙と上記粘着剤層との間にシリコーン系成分を含む紫外線硬化型インキがパターン印刷された印刷層と、を備え、
    上記粘着剤層の貼付面の接着力が、JIS Z0237準拠の180度剥離法にて測定した8〜400gf/25mmの範囲内に設定されている
    ことを特徴とする再剥離ラベル。
  2. 上記印刷層が、濃色系インキ、又は透明ニスに濃色系インキを混合したインキで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の再剥離ラベル。
  3. 上記被着体に上記ラベル紙を貼付した状態の光透過率が、上記被着体を2枚重ねた状態の光透過率よりも高い値に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の再剥離ラベル。
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