JP4730782B2 - 隠蔽ラベル、読取システム - Google Patents

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Description

本発明は、被読取媒体に記載された情報を保護する隠蔽ラベルと、被読取媒体に記載された情報を読み取る読取装置とを備えた読取システムに関する。
従来、例えば郵便ハガキに記載された情報を保護するため、隠蔽機能を有する隠蔽ラベルを貼り付けて郵送している。このような隠蔽ラベルのほとんどは、郵便ハガキから剥がした後にも元通りに貼り付けることができるようになっているため、剥離後の郵便ハガキの紙面に、隠蔽ラベルの粘着剤の成分が付着していることが多い。
ところで、郵便ハガキに記載された情報を読み取る際には、隠蔽ラベルを剥がして目視で確認するのが一般的であるが、郵便ハガキの枚数が多い場合には例えばOCR(光学式文字読取装置)等を用いて機械読み取りを行うことがある。ところが、前記のように郵便ハガキの紙面に粘着成分が付着したままで読み取りを行うと、その粘着成分が装置内の搬送ローラや搬送ベルト等に転移してしまう。このため、転移した粘着成分が原因で郵便ハガキの紙詰まり等の搬送不良が起こる、あるいは、郵便ハガキに記載された文字を誤って読み取る等して読取率の低下を招く、という問題があった。
なお、下記の特許文献1には、記入した文字をOCR等の光学式読取装置で確実に認識できるようにした隠蔽シールの発明が開示されている。この隠蔽シールは、用紙に貼り付ける記入部と、記入部を隠蔽する隠蔽部とから構成されている。また、記入部は基材シートの裏面に接着剤層、セパレータを順に積層したものであり、隠蔽部は不透明シートの裏面に疑似接着剤層、ニス層、接着剤層、セパレータを順に積層したものであり、不透明シートを剥がすとニス層が現れて記入部の文字を認識できるようになっている。しかし、このように記入部と隠蔽部はどちらも構造が多層で複雑であるため、製造工程が多く、隠蔽シールの製造コストが高くなってしまうという欠点がある。
特開2002−14614号公報
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、隠蔽ラベルを剥離した後の被読取媒体を読取装置で機械読み取りする際に、低コストで搬送不良や読取不良を防止することを目的とする。
本発明は前記の目的を達成するため、以下の構成からなる隠蔽ラベルを提供するものである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、隠蔽性を有するラベル基材と、前記ラベル基材の裏面に粘着剤を塗布した粘着層と、からなる隠蔽ラベルであって、前記粘着層の粘着面には、当該隠蔽ラベルを貼付する被読取媒体が読取装置の搬送部に接触する搬送部接触領域に対応した位置に、接着力を調節した接着力調節領域が設定されているとともに、前記接着力調節領域の70%以上を占める部分について前記粘着剤の接着力を封じた非接着部が設けられていることを特徴とする。
ここで、搬送部接触領域とは「搬送部の接触幅×被読取媒体の通過距離」の範囲であると定義される。例えば、搬送部が搬送ベルトで郵便ハガキを縦向きに搬送する機構であったとすると、その搬送部接触領域は「搬送ベルトの幅×郵便ハガキの長辺の長さ」の範囲になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の隠蔽ラベルにおいて、前記非接着部は、前記粘着層の上にシリコーン系成分含有の紫外線硬化型インキを印刷して構成されていることを特徴とする。汎用の紫外線硬化型インキは顔料、ビヒクル、光重合開始剤、補助剤等の成分からなるが、ここでは補助剤としてシリコーン剤を添加したものを使用する。印刷方式はオフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷等を問わず採用することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の隠蔽ラベルにおいて、前記非接着部は、前記粘着層に用紙を貼着して構成されていることを特徴とする。使用する用紙は上質紙、中質紙、下級紙等のいずれであってもよく、その種類は限定されない。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の隠蔽ラベルにおいて、前記非接着部は、前記ラベル基材の裏面に前記粘着剤を塗布しないことにより構成されていることを特徴とする。その方法としては、ラベル基材の裏面に粘着層を形成する段階で粘着剤をパターン印刷や網点印刷で塗布し、接着力調節領域の範囲内に粘着剤を塗布しない部分を形成すればよい。
請求項5に記載の発明は、隠蔽性を有するラベル基材と、前記ラベル基材の裏面に粘着剤を塗布した粘着層と、からなる隠蔽ラベルであって、前記粘着層の粘着面には、当該隠蔽ラベルを貼付する被読取媒体が読取装置の搬送部に接触する搬送部接触領域に対応した位置に、接着力を調節した接着力調節領域が設定されているとともに、前記接着力調節領域の70%以上を占める部分ではそれ以外の部分に比べて前記粘着剤の塗布厚が小さく設定されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の隠蔽ラベルにおいて、前記粘着剤の塗布厚の差が5μm以上に設定されていることを特徴とする。
また、本発明は前記の目的を達成するため、以下の構成からなる読取システムを提供するものである。
すなわち、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の隠蔽ラベルと、前記隠蔽ラベルが貼付される被読取媒体と、前記被読取媒体に記載された情報を読み取る読取装置と、を備えた読取システムである。
請求項8に記載の発明は、隠蔽性を有するラベル基材の裏面に粘着剤を塗布した粘着層を有する隠蔽ラベルと、前記隠蔽ラベルが貼付される被読取媒体と、前記被読取媒体に記載された情報を読み取る読取装置と、を備えた読取システムであって、前記被読取媒体には、前記読取装置の搬送部に接触する搬送部接触領域の70%以上を占める部分について剥離剤を塗布した筆記可能な剥離層が設けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の読取システムにおいて、前記被読取媒体が郵便ハガキであることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項7乃至9のいずれか1項に記載の読取システムにおいて、前記読取装置が光学式読取装置であることを特徴とする。光学式読取装置としてはOCR(光学式文字読取装置)やOMR(光学式マーク読取装置)等が考えられる。OCRとは被読取媒体上に印字又は記入された文字を光学的に読み取り、予め記憶されているパターンとの照合により文字を認識して文字データを入力する装置をいう。また、OMRとは被読取媒体上に印字又は記入されたマークを光学的に読み取り、そのマークの位置に対応したデータを入力する装置をいう。
本発明によれば、隠蔽ラベルの粘着面において被読取媒体上の搬送部接触領域に対応した位置に接着力調節領域が設定され、その接着力調節領域の70%以上を占める部分に非接着部を設ける構成や粘着剤の塗布厚を小さくする構成、あるいは、被読取媒体において搬送部接触領域の70%以上を占める部分に剥離層を設ける構成を採用した。このことにより、隠蔽ラベルを被読取媒体から剥がした後に搬送部接触領域には粘着剤の付着による糊残りが発生しないので、読取装置で被読取媒体を搬送する際、搬送部に粘着剤の成分が転移しない。
したがって、転移した粘着成分が原因で発生する紙詰まり等の搬送不良や、被読取媒体に記載された文字の誤認識による読取率の低下等の不具合を解消できるという効果が得られる。また、隠蔽ラベルの粘着面や読取媒体に簡単な加工を施すだけで済むので、製造工程が多くならず、廉価な製造コストで対応できるという効果もある。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の読取システムに使用される隠蔽ラベルと被読取媒体の一例を示す。同図において(ア)は郵便ハガキの通信面の状態、(イ)は隠蔽ラベルが剥離紙に仮着された状態、(ウ)は剥離紙から剥がされた隠蔽ラベルの裏面側の状態を示している。なお、本実施形態では被読取媒体の一例として郵便ハガキを挙げて説明するが、被読取媒体は郵便ハガキに限られない。
図1に示すように、本実施形態の隠蔽ラベル10は、郵便ハガキ30に記載した情報を保護するためのものである。隠蔽ラベル10は使用時まで剥離紙20に剥離可能に仮着されている。使用時には隠蔽ラベル10を剥離紙20から剥がし、その後、郵便ハガキ30の通信面に設定されたラベル貼付位置(図中点線で囲んだ位置)に貼り付けることによって、通信面に記載された情報を隠蔽する。
同図のように、郵便ハガキ30の規格サイズは短辺の幅Wが90〜107mm、長辺の長さLが140〜154mmの範囲内とされているが、隠蔽ラベル10のサイズはそれよりも小さく、横70〜90mm×縦70〜140mm程度に設定される。なお、郵便ハガキ30の紙質は限定されない。
図2に隠蔽ラベル10の断面構造を示す。同図のように、隠蔽ラベル10はラベル基材11と隠蔽層12と粘着層13とから構成されている。
ラベル基材11としては上質紙、中質紙、下級紙等の各種紙類や、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム等の樹脂フィルムが好適に用いられる。本実施形態ではその形状を長方形としているが、これに限らず楕円形や多角形などでもよい。また、郵便ハガキ30から隠蔽ラベル10を剥がすときの抵抗を小さくして剥がし易くするために、ラベル基材11の端部に台形や三角形等に形成した剥がし口を設けてあってもよい。
ラベル基材11の表面には隠蔽層12が設けられている。隠蔽層12は郵便ハガキ30の情報を隠蔽するためにラベル基材11に透過防止印刷を施したものであって、ラベル基材11に例えば黒色、青色、濃紺色等の濃色系インキでベタ印刷や地紋印刷をして形成される。本実施形態ではラベル基材11の表面に印刷してあるが、裏面に印刷してあっても構わない。
ラベル基材11の裏面には粘着層13が設けられている。粘着層13は粘着剤をラベル基材11の裏面全域にわたって均一に塗布したものである。使用する粘着剤は常温で郵便ハガキ30に貼付でき、しかも郵便ハガキ30から剥離できる程度の接着力を有するものであれば、特にその種類は問わない。例えばラベル基材11が紙類であればアクリル系エマルジョン型の粘着剤が好適であるが、ラベル基材11が樹脂フィルムであれば溶剤タイプのアクリル系、ゴム系(天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴム)、ホットメルト系、あるいはシリコーン系等の各種粘着剤を使用することもできる。
本実施形態の隠蔽ラベル10は、さらに粘着面の接着力を部分的に調節した接着力調節領域14が設けられている。接着力調節領域14は、隠蔽ラベル10を剥がした後の郵便ハガキ30の紙面に粘着剤が付着しないようにするためのものである。その形成箇所としては、郵便ハガキ30を後述の読取装置50で機械読み取りするとき、郵便ハガキ30に付着した粘着剤が装置の搬送部に影響を与える範囲を想定して設定する。すなわち、接着力調節領域14は、郵便ハガキ30が読取装置50の搬送部に接触する領域(以下この領域を「搬送部接触領域」という。)31に対応した位置に設定される。
対象となる読取装置としては、例えばOCRやOMR等の光学式読取装置が挙げられるが、本発明ではこのような光学式読取装置に限らず、搬送ローラや搬送ベルト等からなる接触式の搬送部を備えた読取装置であればすべて対象となる。
図3に読取装置に内蔵された搬送部の一例を示す。同図に示す読取装置50の搬送部は、搬送路に駆動ローラ51,51と従動ローラ52,52が対向配置されており、両ローラにはそれぞれ搬送ベルト53が掛け回された構造になっている。そして駆動ローラ51に連結された駆動モータ(図示略)が駆動すると駆動ローラ51,51と従動ローラ52,52が互いに逆回転し、搬送ベルト53に接触した郵便ハガキ30を図中矢印で示す搬送方向へと搬送する。
一方、郵便ハガキ30に設定される搬送部接触領域31は「搬送部の接触幅×郵便ハガキの通過距離」の範囲であると定義される。同図に示したような、搬送部が郵便ハガキ30を縦向きで搬送する機構の場合、その搬送部接触領域31は図1(ア)のように「搬送ベルト53の幅W×郵便ハガキ30の長辺の長さL」の範囲になる。
したがって、隠蔽ラベル10の接着力調節領域14は、図1(ウ)のようにラベル基材11の一辺(本実施形態では上辺中央部)からその対向辺(下辺中央部)にかけて一定幅からなる帯状に形成されている。また、接着力調節領域14の幅Wの寸法は20〜40mmの範囲内に設定するのが好ましい。その理由は、読取装置に内蔵された搬送ローラや搬送ベルトの幅が通常20〜40mmの幅であり、この幅に適合させるためである。
そして、隠蔽ラベル10の粘着面には、接着力調節領域14の面積の少なくとも70%以上を占める部分について、粘着面が郵便ハガキ30の紙面に接触しないように、粘着剤の接着力を封じた非接着部15が設けられている。
非接着部15の構成としては各種考えられるが、その一例として、図2では粘着層13の上にシリコーン系成分含有の紫外線硬化型インキを印刷した印刷層15−1によって構成されている。汎用の紫外線硬化型インキは顔料、ビヒクル、光重合開始剤、補助剤等の成分からなるが、ここでは補助剤としてシリコーン剤を添加したものを使用する。市販のインキではハクリOPニス、NVRニス、RNCメジウム(いずれも株式会社T&K TOKA製、商品名)が好適である。なお、印刷方式はオフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷等の各種方式を採用することができる。
印刷層15−1の形態については、図1に示したベタ印刷に限らず、パターン印刷や網点印刷にすることも可能である。例えば、図4(ア)のような複数本の短冊形状に塗布した印刷層15−1Aや、同図(イ)のような複数本の斜線形状に塗布した印刷層15−1Bや、同図(ウ)のような複数本の波線形状に塗布した印刷層15−1Cや、あるいは同図(エ)のような複数個のブロック形状に塗布した印刷層15−1Dなど、様々な形状を採用することができる。要は、これらの印刷層15−1の塗布面積が接着力調節領域14全体の面積の70%以上を占めていればよい。
ところで、本発明では接着力調節領域14の面積の少なくとも70%以上を占める部分に非接着部15を設ける構成を採用したが、この面積比率に設定した根拠は以下の検証結果に基づいている。
隠蔽ラベルについて接着力調節領域に対する非接着部の面積比率が52%、70%、80%の3種類の隠蔽ラベルA、B、Cを用意した。これらの隠蔽ラベルA〜Cをそれぞれ郵便ハガキに貼付した後に剥離し、剥離後の郵便ハガキを読取装置によって機械読み取りし、搬送不良が発生する処理枚数を検証した。その検証結果を以下の表1に示す。
なお、使用した読取装置は以下のOCRである。このOCRでは接触幅が約20〜30mmの搬送ローラが用いられている。
「BANCTEC E−Series」(バンクテック・インコーポレーテッド製)
・E−600(処理速度600枚/分)
・E−850(処理速度850枚/分)
・E−1150(処理速度1150枚/分)
Figure 0004730782
表1の検証結果に示すように、隠蔽ラベルAについては郵便ハガキを約3000枚処理した時点で搬送不良が発生したのに対し、隠蔽ラベルBについては約10000枚、隠蔽ラベルCについては約30000枚処理を行っても搬送不良が発生しなかった。
この検証結果からすると、OCRの処理速度は600〜1150枚/分であるので、隠蔽ラベルAのように3000枚程度(約2分半〜5分)で搬送不良が発生してしまうと事務処理上の効率が悪い。そこで、処理効率を考慮すると隠蔽ラベルCのように面積比率が80%以上であることが望ましいが、隠蔽ラベルBのように面積比率が少なくとも70%であれば問題がない。よって、本発明では接着力調節領域に対する非接着部の面積比率を70%以上に設定するものとした。
次に、隠蔽ラベルの使用方法を説明する。
隠蔽ラベル10を貼付する郵便ハガキ30の用途としては様々な例が考えられるが、以下では図5に示す口座振替申込書に適用した例を挙げて説明する。同図において郵便ハガキ30の通信面には口座振替申込書の情報記入欄32が設けられており、宛名面(図示略)には差出人の宛先が予め印刷されている。この郵便ハガキ30は隠蔽ラベル10と一緒に封筒に同封されて利用者の元へと届けられる。
利用者は、まず図5(ア)のように郵便ハガキ30の情報記入欄32に住所、氏名、連絡先、指定金融機関名、口座番号等の所定事項を記入する。次に、記入した情報を隠蔽するために隠蔽ラベル10を剥離紙20から剥がし、同図(イ)のように情報記入欄32を囲んだラベル貼付位置(図中点線で示す)に隠蔽ラベル10を貼り付ける。そして、隠蔽ラベル10で情報を保護した状態にして郵便ハガキ30を返送する。
一方、返送された郵便ハガキ30を受け取った受取人は、図5(ウ)のように郵便ハガキ30から隠蔽ラベル10を剥がし取り、情報記入欄32に記入されている個人情報を読み取って所定の事務処理を行う。ここで、郵便ハガキ30の枚数が多い場合には、読取装置を使って機械読み取りすることになる。
このとき、隠蔽ラベル10の接着力調節領域14には粘着剤を覆う非接着部15が設けられているので、隠蔽ラベル10を剥がした後の郵便ハガキ30は、少なくとも接着力調節領域14に対向した搬送部接触領域31については粘着剤がほとんど接触せず、粘着剤の付着による糊残りが発生しない。したがって、図3に示したように、読取装置50で郵便ハガキ30を搬送する際、搬送ベルト53に粘着成分が転移せず、郵便ハガキ30の搬送不良や読取不良を未然に防止できる。
続いて、隠蔽ラベルの変形例を説明する。
非接着部15の構成としては、印刷層15−1に替えて、図6や図7に示す構成を採用することもできる。
図6に示す非接着部15は粘着層13に用紙を貼着した用紙層15−2によって構成されたものである。この場合、使用する用紙は上質紙、中質紙、下級紙等のいずれであってもよく、その種類は限定されない。
また、図7に示す非接着部15はラベル基材11の裏面に粘着剤を塗布しない部分、つまり非塗布部15−3によって構成されたものである。この場合には、ラベル基材11の裏面に粘着層13を形成する段階で粘着剤をパターン印刷や網点印刷で塗布し、接着力調節領域14の範囲内に粘着剤を塗布しない部分を形成すればよい。
図8に隠蔽ラベルの他の構成例を示す。この隠蔽ラベル10はラベル基材11の裏面の粘着層13を段差構造としたことが特徴である。すなわち、粘着層13は相対的に塗布厚を大きくした粘着層(以下これを「第1の粘着層」という。)13−1と塗布厚を小さくした粘着層(以下これを「第2の粘着層」という。)13−2とから構成されている。第2の粘着層13−2は接着力調節領域14の面積の70%以上を占めるものとする。
また、第1の粘着層13−1と第2の粘着層13−2との間の塗布厚の差tは5μm以上に設定されていることが好ましい。このような下限値を設定する理由は、厚みの差が5μm未満であると、隠蔽ラベル10を郵便ハガキ30に貼り付けたときに第2の粘着層13−2が紙面に強い力で接触してしまい、隠蔽ラベル10を剥がしたときに郵便ハガキ30への糊残りを防ぐ効果が十分に発揮されない可能性があるからである。塗布厚の設定方法としては、例えば接触式のマイクロメーターでラベル基材11と粘着層13の総厚を測定し、第1の粘着層13−1の部分と第2の粘着層13−2の部分との間で総厚を比較することによって行う。
上述した隠蔽ラベル10はいずれも、読取装置50の搬送部が郵便ハガキ30の中央を押さえ付けて縦向きで搬送する場合の構成例であったが、搬送部の機構が変わればそれに伴って隠蔽ラベル10の構成も以下のように適宜変更される。
図9は郵便ハガキを2箇所で押さえ付けて搬送する機構に適した隠蔽ラベルの構成を示す。同図において点線で囲んだ位置がラベル貼付位置である。この場合には、郵便ハガキ30の長辺に沿った左右両側位置が搬送部接触領域31,31になることから、隠蔽ラベル10については、これに対応した左右両側位置に接着力調節領域14,14が設定される。そして、各々の接着力調節領域14の面積の70%以上を占める部分に、上述したいずれかの非接着部15を設けるものとする。
図10は郵便ハガキを横向きで搬送する機構に適した隠蔽ラベルの構成を示す。同図において点線で囲んだ位置がラベル貼付位置である。この場合には、郵便ハガキ30の短辺に沿った中央位置が搬送部接触領域31になることから、隠蔽ラベル10については、これに対応した中央位置に接着力調節領域14が設定される。そして、この接着力調節領域14の面積の70%以上を占める部分に、上述したいずれかの非接着部15を設けるようにすればよい。
図11は本発明の他の実施形態を示す。この実施形態は隠蔽ラベル10には特に加工を施すことなく、郵便ハガキ30に加工を施したものである。同図のように、隠蔽ラベル10は通常の再剥離再接着ラベルに隠蔽性を持たせたものであり、ラベル基材11の表面に隠蔽層12が設けられ、ラベル基材11の裏面全域にわたって再剥離再接着糊を塗布した粘着層13が設けられている。
一方、郵便ハガキ30には筆記可能な剥離層33が設けられている。剥離層33は搬送部接触領域31の中央を縦断するように帯状に剥離剤を塗布してなり、その塗布面積が搬送部接触領域31の面積の70%以上を占めている。また、剥離層33の上には鉛筆やボールペン等の筆記具によって文字やマークを記入できるようになっている。このような剥離剤としては、水性や油性の耐水インキを使用することができ、例えばUVメジュウム、マットOPニス、あるいはPOP白インキ等が好適な材料として挙げられる。これらのインキはいずれもシリコーン系成分を含んでいないか、又は含んでいても約1%以下と非常に微量であるため、その上に良好な筆記性が得られるようになっている。
この実施形態によれば、郵便ハガキ30の剥離層33に情報を記入する際にも筆記性が損なわれることがない。また、郵便ハガキ30から隠蔽ラベル10を剥がすときに剥離層33と粘着層13との境界面の接着力が弱いので、粘着剤の付着による糊残りが発生しない。したがって、上述した実施形態と同様に、読取装置50で郵便ハガキ30を搬送する際、搬送ベルト53に粘着成分が転移せず、郵便ハガキ30の搬送不良や読取不良を未然に防止できる。
なお、剥離層33の形態については、図11に示したベタ印刷に限らず、パターン印刷や網点印刷にすることも可能である。例えば、図12(ア)のような短冊形状に塗布した剥離層33Aや、同図(イ)のような斜線形状に塗布した剥離層33Bや、同図(ウ)のような波線形状に塗布した剥離層33Cや、あるいは同図(エ)のようなブロック形状に塗布した剥離層33Dなど、様々な形状を採用することができる。この場合には、これらの剥離層33の塗布面積が搬送部接触領域31全体の面積の70%以上を占めていればよい。
本発明の読取システムで使用される隠蔽ラベルと被読取媒体の一例を示す図であり、(ア)は郵便ハガキの通信面の状態、(イ)は隠蔽ラベルが剥離紙に仮着された状態、(ウ)は剥離紙から剥がされた隠蔽ラベルの裏面側の状態を示す。 図1の隠蔽ラベルのA−A線断面図。 読取装置に内蔵された搬送部の一例を示す図。 隠蔽ラベルにおける非接着部の印刷パターンの別例を示す図。 隠蔽ラベルの使用方法を示す説明図。 隠蔽ラベルの非接着部を用紙層で構成した例を示す図。 隠蔽ラベルの非接着部を非塗布部で構成した例を示す図。 隠蔽ラベルの他の構成例を示す図。 郵便ハガキを2箇所で押さえ付けて搬送する機構に適した隠蔽ラベルの構成を示す図。 郵便ハガキを横向きで搬送する機構に適した隠蔽ラベルの構成を示す図。 本発明の読取システムで使用される隠蔽ラベルと被読取媒体の他の例を示す図であり、(ア)は郵便ハガキの通信面の状態、(イ)は隠蔽ラベルが剥離紙に仮着された状態、(ウ)は剥離紙から剥がされた隠蔽ラベルの裏面側の状態を示す。 郵便ハガキの他の構成例を示す図。
符号の説明
10 隠蔽ラベル
11 ラベル基材
12 隠蔽層
13 粘着層
14 接着力調節領域
15 非接着部
15−1 印刷層
15−2 用紙層
15−3 非塗布部
20 剥離紙
30 郵便ハガキ
31 搬送部接触領域
32 情報記入欄
33 剥離層
50 読取装置
51 駆動ローラ
52 従動ローラ
53 搬送ベルト

Claims (10)

  1. 隠蔽性を有するラベル基材と、前記ラベル基材の裏面に粘着剤を塗布した粘着層と、からなる隠蔽ラベルであって、
    前記粘着層の粘着面には、当該隠蔽ラベルを貼付する被読取媒体が読取装置の搬送部に接触する搬送部接触領域に対応した位置に、接着力を調節した接着力調節領域が設定されているとともに、前記接着力調節領域の70%以上を占める部分について前記粘着剤の接着力を封じた非接着部が設けられていることを特徴とする隠蔽ラベル。
  2. 前記非接着部は、前記粘着層の上にシリコーン系成分含有の紫外線硬化型インキを印刷して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の隠蔽ラベル。
  3. 前記非接着部は、前記粘着層に用紙を貼着して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の隠蔽ラベル。
  4. 前記非接着部は、前記ラベル基材の裏面に前記粘着剤を塗布しないことにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の隠蔽ラベル。
  5. 隠蔽性を有するラベル基材と、前記ラベル基材の裏面に粘着剤を塗布した粘着層と、からなる隠蔽ラベルであって、
    前記粘着層の粘着面には、当該隠蔽ラベルを貼付する被読取媒体が読取装置の搬送部に接触する搬送部接触領域に対応した位置に、接着力を調節した接着力調節領域が設定されているとともに、前記接着力調節領域の70%以上を占める部分ではそれ以外の部分に比べて前記粘着剤の塗布厚が小さく設定されていることを特徴とする隠蔽ラベル。
  6. 前記粘着剤の塗布厚の差が5μm以上に設定されていることを特徴とする請求項5に記載の隠蔽ラベル。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の隠蔽ラベルと、前記隠蔽ラベルが貼付される被読取媒体と、前記被読取媒体に記載された情報を読み取る読取装置と、を備えた読取システム。
  8. 隠蔽性を有するラベル基材の裏面に粘着剤を塗布した粘着層を有する隠蔽ラベルと、前記隠蔽ラベルが貼付される被読取媒体と、前記被読取媒体に記載された情報を読み取る読取装置と、を備えた読取システムであって、
    前記被読取媒体には、前記読取装置の搬送部に接触する搬送部接触領域の70%以上を占める部分について剥離剤を塗布した筆記可能な剥離層が設けられていることを特徴とする読取システム。
  9. 前記被読取媒体が郵便ハガキであることを特徴とする請求項7又は8に記載の読取システム。
  10. 前記読取装置が光学式読取装置であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の読取システム。
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