JP4268562B2 - 隠蔽シール付き帳票 - Google Patents
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Description
このような封筒を使用する方法は、郵送料金が高いため、郵送料金が安い葉書を使用する方法が検討されてきた。葉書を使用する方法の一つとして、控えを作成できるとともに複写機能を有し、複写記入部に直接、追加記入や捺印することができ、二つ折り葉書として郵送可能で、郵送時に記入事項を外部から視認できない状態にできる葉書用シートが開示されている(例えば特許文献1参照)。
そこで、本発明では、申し込み用紙などを提出する際に、第三者に見られたくない個人情報部分を帳票に形成されたシールで隠蔽する、安価で、かつ、資材を無駄にしない隠蔽シール付き帳票を提供する。
2)また、請求項1、及び請求項2に記載の発明によれば、隠蔽シールは紙片の一部を使用して形成され、切取り部で区切られ、複数形成されたことによって、安価で、かつ、資材を無駄にしない隠蔽シール付き帳票を提供することができる。
3)また、請求項3、及び請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜2何れかに記載の発明において、隠蔽シールには、再剥離再貼付可能な粘着剤層が形成されていることによって、また、隠蔽シールには、接着剤層/透明基材層/粘着剤層からなる剥離可能な積層体が形成されていることによって、提出された申し込み帳票等を受け取った側で、隠蔽シールを剥して、そこに記載された個人情報を読取ることができる。
図1は、本発明の隠蔽シール付き帳票の一例について説明するための図,図2は、隠蔽シール付き帳票に必要事項が記入されて、1枚目が切り離された状態について説明するための図,図3は、2枚目の帳票に隠蔽シールを貼付した状態について説明するための図,図4は、本発明の隠蔽シール付き帳票の他の一例について説明するための図,図5は、図1のA−A線断面図,図6は、隠蔽シールの一例について説明するための図,図7は、隠蔽シールの他の一例について説明するための図,である。
図1に示す本発明の隠蔽シール付帳票1は、顧客控え帳票片,店控え帳票片,申し込み帳票部である提出帳票片,その他金融機関提出帳票片等、複数の帳票紙片が図の左端部で接着剤などによって接合された複写帳票の一例である。
まず、1枚目紙片11の下部には、2枚目、3枚目の帳票が端部14で表示しないが、接着や粘着などの方法によって接合されている。
1枚目紙片は、例えば、顧客控伝票になっていて、顧客が記入した情報を控として保管できるようになっている。
隠蔽シール付帳票1は、ノーカーボン紙を使用したり、1,2枚目の記入欄の裏側に複写カーボンを印刷などの方法によって形成した複写構造にして、2枚目紙片,3枚目紙片に対し、1枚目紙片11に記入された情報が複写されるように作製される。
隠蔽シール111が形成された端部14付近には、隠蔽シール111が1枚目紙片11から切取ることができるように、切取りミシンや、ハーフカットなどの方法によって切取りミシン115が形成されている。
1枚目紙片の場合は、図でも解るように切取り部113は、切取りミシン115を兼用することもできる。
隠蔽シール111には、「年収欄」,「口座番号欄」などの文字が印刷され、隠蔽シール111が切取られた後、どこに使用されるか容易に判るようになっている。
また、隠蔽シール111は、記入された個人情報などを十分に隠蔽できる大きさに設計されている。
隠蔽シールの裏側(「年収欄」,「口座番号欄」などの文字が印刷されていない面)には、再剥離再貼付可能な粘着剤層、または、接着剤層/透明基材層/粘着剤層からなる剥離可能な積層体が形成されていて、剥された隠蔽シール111が、容易に記入された個人情報欄に貼付できるようになっている。
隠蔽シール付帳票1の1枚目紙片11には、「○○カード入会申込書」と印刷されており、顧客情報記入欄112には、「氏名」,「ふりがな」,「生年月日」,「住所」,「居住形態」,「電話番号」,例えば、会社名などの「お勤め先」の名前,勤め先の「電話番号」,「入社年」,現在の「年収(単位;万円)」,利用金額を引き落とすための金融機関名と引落口座番号を記入する「支払い口座,銀行名,支店名」,「口座の種別、口座番号」等の記入欄が印刷によって設けてある。
ボールペンなどの複写用筆記具によって前記記載事項を記入した後、1枚目紙片11を端部14に形成された切取り部113、または、切取りミシン115によって複写帳票の綴りから切取る。
1枚目紙片11が切取られた複写帳票1には、2,3枚目紙片と端部14に形成された「口座番号欄」と「年収欄」の隠蔽シール111が残される。
記入が終わったら、顧客は、1枚目紙片11を切取って控として保管する。
顧客情報記入欄112には前述の個人情報が記載されている。
1枚目紙片11の年収欄1121と、金融機関の口座番号欄1122には、網点,斜線,カラー表示などの方法で記載範囲を示す強調表示が施されている。
また、記載欄の強調と共に記入された金額が離れた場所から覗き見られても読取りにくい状態になっている。
1枚目紙片を切取って、複写された2枚目紙片12の年収欄1221に「年収欄」隠蔽シール111を、口座番号欄1222に「口座番号欄」隠蔽シール111を、図3のように貼付する。
隠蔽シール111が剥ぎ取られた端部14には、剥離剤塗布部121が表出する。
図示しないが、2枚目紙片12の年収欄1221と、金融機関の口座番号欄1222の裏側には、網点,斜線,カラー表示などの方法で透視防止印刷が施されており、複写された金額や、口座番号が紙片を透かして見ても読取ることができないようになっている。
店の担当は、2枚目紙片12を切取りミシン123で端部14から切り離し、2枚目紙片12をクレジット会社に送付する。
3枚目紙片は、店控として厳重な管理の元で保管する。なお、3枚目紙片には「年収」」と、「口座番号」は複写されないようになっており、前記店控には前記「年収」」,「口座番号」情報は残らない。
図4と、図1に示した実施形態が異なる部分は、1枚目紙片11の端部14に形成された隠蔽シール111の位置である。
顧客による個人情報の記入が終わると、1枚目紙片11は、切取りミシン115によって隠蔽シール付帳票1の端部14から切り離される。
切取られた1枚目紙片11の切取り部113によって、隠蔽シール111が切り離され、年収欄1121,口座番号欄1122,その他の記入情報の上に貼付される。
図4に示すような構成にすれば、余分な費用を掛けることなく隠蔽シールの枚数を必要な枚数に増やすことができる。
隠蔽シール付帳票1は、1枚目紙片11,2枚目紙片12,3枚目紙片13が重ねられ、端部で接着されて綴じられている。
前記1枚目紙片11と2枚目紙片12は、隠蔽シール111の裏側に塗布された接着構造部114で接着されている。
前記接着構造部114が対向する2枚目紙片の端部表面には、剥離剤塗布部123が形成されている。
前記接着構造部114は、再剥離再貼付可能な粘着剤や、接着剤層/透明基材層/粘着剤層からなる剥離可能な積層体で構成される。
2枚目紙片12と、3枚目紙片13は、接着剤143によって接着されている。
図6に示す構成は、図1の断面図である図5のB部の1部を拡大したものであり、1枚目紙片11の延長上に形成された隠蔽シール111の下部には、接着構造部114が形成されている。
図6に示す接着構造部114は、剥離可能で再接着(再粘着)可能な粘着剤の例である。
製造装置(丁合装置)に、コータ−ユニット,乾燥ユニットが無い場合で、印刷装置にコータ−ユニット,乾燥ユニットを備えている場合は、1枚目紙片11の印刷面に印刷インキなどによる剥離層を形成し、1枚目紙片の印刷、粘着剤加工を行った後一旦巻き取って、丁合装置で複写帳票としても良い。
また、粘着剤としては、限定されるものではないが、多くは弱粘着性のアクリル系粘着剤が使用される。
図7に示す構成は、図1の断面図である図5のB部の1部を拡大したものである。
1枚目紙片11の延長上に形成された隠蔽シール111の下部に形成された接着構造部114が形成されている。
図7に示す接着構造部114は、接着剤層1110/剥離剤層1111/透明基材層1112/粘着剤層1113からなる剥離可能な積層体の例である。
前記接着構造部114は、接着剤層1110と透明基材層1112との間で剥離、または、接着剤間で層間剥離するタイプの接着テープで、市販のテープを使用する。
前記、市販のテープは、粘着剤層1113と、接着剤層1110の間に両面剥離紙を介してロール状に巻いてある。
図5を参照して、使用される材料の一例について説明する。
1枚目紙片11,2枚目紙片12,3枚目紙片13の基紙には、前述のように重さ40〜64g/m2の上質紙,複写用紙,コート紙,アート紙などから選択的に使用される。 接着構造部114が、粘着剤の場合は、再剥離再貼付可能な粘着剤、例えば、微球タイプ(日本カーバイト社製B−7589)や、粘着剤に硬化剤を添加したタイプ等を使用することができる。
接着構造部114が、接着剤層/剥離剤層/透明基材層/粘着剤層からなる剥離可能な積層体の場合は、市販の多層粘着テープを使用する。
剥離剤121としては、例えば、オフセットインキでは、(株)T&K TOKA社製「UP−200」,「UP−2」のようにUVインキにシリコーンオイルを添加したものや、シリコーンアクリレートを添加したものが使用されるが、シリコーンアクリレートを添加したものが好適である。また、オフセットインキ以外に、通常の白金触媒を利用する熱硬化型剥離インキを使用することもできる。
前述の再剥離再貼付可能な粘着剤に対しては、UV型オフセットメジウムや通常のオフセットインキを使用することができる。
また、接着剤143としては、澱粉系,酢酸ビニル系,EVA系,ポリウレタン系,ポリビニルアルコール系,アクリル系その他から選択的に使用する。
図5を参照して、本発明の隠蔽シール付き帳票の、製造方法の一例について説明する。
まず、ノーカーボン紙を使用して、紫外線(UV)乾燥ユニットを有するロールツーロール式のオフセット輪転印刷機によって1枚目紙片11,2枚目紙片12,3枚目紙片13の片面、または両面に所定の印刷を行う。印刷の際に、(縦)切取りミシン113,123,133と、切取り部113を形成する。更に、2枚目紙片12の端部に、印刷インキによる剥離剤塗布部121を形成する。
次に、接着剤塗布ユニット,近赤外ランプ式乾燥ユニットを備えた丁合装置に、1枚目紙片11,2枚目紙片12,3枚目紙片13のロールをセットし、1枚目紙片11の裏面の端部に粘着剤を塗布し、乾燥させて2枚目紙片12の剥離剤形成部を接着させ,2枚目紙片12と、3枚目紙片13をエマルジョン接着剤で帳合し、最終ユニットで単票にカットし隠蔽シール付き帳票を作製する。
前記接着構造部114として、接着剤層/透明基材層/粘着剤層からなる剥離可能な積層体を使用する場合は、前記1枚目紙片11をセットしたユニットと、2枚目紙片12のユニットの間に前記積層体ロールをセットし、剥離紙を剥しながら2枚目紙片12のロール紙上に接着させてゆく。この場合は、2枚目基紙の端部に形成される剥離剤処理部114は印刷の際に省略する。
11 1枚目紙片
12 2枚目紙片
13 3枚目紙片
14 端部
111 隠蔽シール
112,122 顧客情報記入欄
113 切取り部(切取りミシン)
114 接着構造部
115,123,133 切取りミシン
121 剥離剤(剥離剤塗布部)
143 接着剤
1110 接着剤層
1111 剥離剤層
1112 透明基材層
1113 粘着剤層
1121,1221 年収記載欄
1122,1222 口座番号記載欄
Claims (4)
- 2枚以上の紙片が端部で再剥離再貼付可能な接着構造部を介して綴じ合わされ、一部が提出紙片となっている帳票であって、 前記提出紙片に記載された個人情報の少なくとも一部を隠蔽するための隠蔽シールが、前記紙片端部の接着構造部に形成されたことを特徴とする隠蔽シール付き帳票。
- 請求項1に記載の隠蔽シール付き帳票において、隠蔽シールは切取り部で区切られ、複数形成されたことを特徴とする隠蔽シール付き帳票。
- 請求項1〜2何れかに記載の隠蔽シール付き帳票において、隠蔽シールの接着構造部には、再剥離再貼付可能な粘着剤層が形成されていることを特徴とする隠蔽シール付き帳票。
- 請求項2〜3何れかに記載の隠蔽シール付き帳票において、隠蔽シールの接着構造部には接着剤層/透明基材層/粘着剤層からなる剥離可能な積層体が形成されていることを特徴とする隠蔽シール付き帳票。
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