JP5377841B2 - 情報記録用粘着シート - Google Patents

情報記録用粘着シート Download PDF

Info

Publication number
JP5377841B2
JP5377841B2 JP2007198560A JP2007198560A JP5377841B2 JP 5377841 B2 JP5377841 B2 JP 5377841B2 JP 2007198560 A JP2007198560 A JP 2007198560A JP 2007198560 A JP2007198560 A JP 2007198560A JP 5377841 B2 JP5377841 B2 JP 5377841B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive layer
pseudo
layer
base paper
information recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007198560A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009034826A (ja
Inventor
光章 嶋津
博一 西村
大樹 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daio Paper Corp
Original Assignee
Daio Paper Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daio Paper Corp filed Critical Daio Paper Corp
Priority to JP2007198560A priority Critical patent/JP5377841B2/ja
Publication of JP2009034826A publication Critical patent/JP2009034826A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5377841B2 publication Critical patent/JP5377841B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Description

本発明は、配送伝票や出荷伝票等として使用することができる情報記録用粘着シートに関するものである。
現在、配送伝票、出荷伝票等として使用される情報記録用粘着シートとしては、例えば、図1〜6に示すような、情報記録用基紙101が複数の片101a,101b…に分離可能とされた、いわゆる1パート型のものが汎用化されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。複数の片101a,101b…は、ハーフスリットやミシン目等の分離手段S,S…によって分離可能とされており、それぞれが例えば貼付票101a、配達票101b、発店控101c、お届け明細書(図示せず)、払込票(図示せず)等として使用される。具体的には、例えば、貼付票101aや配送票101b等はダンボールケース等の被着体に貼り付けられ、更に配達票101b等は配達先で受領印を受け持ち帰えられる。この貼り付け・持ち帰りを可能とするための構成としては、次に示す形態がある。
すなわち、(1)図1及び図2に示すような、粘着用基紙103、粘着剤層104及び剥離紙105からなるタック紙106上に、1又は複数の擬似接着剤層102,102を介して情報記録用基紙101が積層された形態、(2)図3及び図4に示すような、情報記録用基紙101、粘着剤層104及び剥離紙105がこの順に積層され、配達票101b、発店控101cとなる部位の粘着剤層104と剥離紙105との間には糊殺し剤層108が介在された形態、(3)図5及び図6に示すような、情報記録用基紙101の裏面側に粘着剤層104が設けられ、この粘着剤層104が剥離紙105で覆われるが、粘着剤層104が設けられるのは貼付票101aとなる部位及び配達票101bと発店控101cとの間の部位、つまり配達票101bとなる部位の両側部のみとされた形態である。これらの形態は、いずれも前述した貼り付け・持ち帰りが可能になっている。
しかしながら、(1)の形態は、粘着用基紙103を有するため資源の無駄が生じ、また、コスト高となる。さらに、シートの厚さが厚くなるため、カット紙とする場合は給紙枚数の減少やプリンター走行性不良の原因となり、連続紙とする場合は質量増加によるプリンターへの負荷の増加が生じる。一方、(2)及び(3)の形態は、複数の片101a,101b…の一部、例えば、配達票101bが剥離紙105と乖離した状態となっているため、印字工程における紙詰まりの原因となるおそれがあった。特に、近年、情報記録用基紙101に対する印刷方法もインパクトプリント方式からレーザープリント方式が主流に代わってきており、印字処理の高速化が求められていることから、この紙詰まりの問題は、重要性を増している。また、輸送工程においては、配達票101bが被着体に貼り付けられない状態で備え付けられることになるため、剥がれてしまうおそれがあった。
特開平6−239058号公報 特開平7−134554号公報 特許3439295号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、資源の無駄が生じず、コスト高とならず、しかも印刷工程や輸送工程等における紙詰まり・剥離の問題も生じない情報記録用粘着シートを提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
複数の片に分離可能な情報記録用基紙と、この基紙の裏面側に設けられた粘着剤層と、この粘着剤層を覆う剥離シートと、を有する情報記録用粘着シートであって、
前記複数の片の一部は、基紙裏面に剥離剤層、擬似接着剤層及び粘着剤層がこの順に積層されて前記剥離剤層と前記擬似接着剤層との間で剥離可能な構造とされ、
前記剥離剤層と前記擬似接着剤層との間の少なくとも一部に、紫外線硬化樹脂を主成分とする第2の擬似接着剤層が積層され、前記擬似接着剤層に積層された前記第2の擬似接着剤層と前記剥離剤層との間で剥離可能な構造とされ、
かつ、前記擬似接着剤層及び前記粘着剤層の少なくとも一方は、所定の温度条件下で可塑性を有する熱可塑性樹脂を主成分とし、
前記複数の片の残部は、基紙裏面に粘着剤層が直接積層され、
前記剥離剤層及び前記擬似接着剤層間の剥離強度が、JIS Z 0237の10の180度引き剥し粘着力の測定において4〜30N/25mmとされている、
ことを特徴とする情報記録用粘着シート。
<作用効果>
情報記録用基紙裏面に剥離剤層を設けることにより、温度、塗布厚み等の擬似接着剤の塗布条件が変動しても安定した強度の擬似接着剤層が得られる。また、擬似接着剤層及び粘着剤層の少なくとも一方が熱可塑性樹脂を主成分とすることにより、擬似接着剤層や粘着剤層が柔軟性を持ち基紙と擬似接着剤層間で安定して剥すことができる。さらに、本発明によると、情報記録用基紙と剥離シートの中間に擬似接着剤層を形成させるための中間基材シートを設ける必要がなく、全体のシート厚みを薄くすることが可能となり、プリンターでのシート搬送性、スタック性等の面でメリットが生じる。
<参考となる作用効果>
熱可塑性樹脂を主成分とする擬似接着剤層や粘着剤層が延伸性を持つことにより、粘着剤層を貼り合せる被着体表面に凹凸がある場合においても安定して剥離剤層と擬似接着剤層間で剥離させることができる。また、この安定した剥離は、当該延伸性が温度20℃の条件下で20〜300%であれば、配送伝票や出荷伝票等としての使用において、確実なものとなる。
<作用効果>
剥離剤層と擬似接着剤層間に紫外線硬化樹脂を主成分とする第2の擬似接着剤層を設けることにより、前記剥離剤層に対する剥し易さを部分的に変えることが可能になり、仕様用途に応じた剥離性を選定可能となる。さらに、紫外線硬化樹脂を使用することにより、擬似接着部を一旦剥した後は熱による再貼合ができない特徴を有するようになる。
〔請求項記載の発明〕
前記複数の片の一部は、相互に隣接する複数の片からなり、当該相互に隣接する片同士の境界に分離手段が形成され、この分離手段が前記剥離剤層にまで及び、
前記複数の片の一部と前記複数の片の残部との境界にも分離手段が形成され、
前記熱可塑性樹脂を主成分とする層は、前記所定の温度条件下で0〜20%の破断性を有する、請求項1記載の情報記録用粘着シート。
ここで、前記破断性は、次式によって得られた値を意味する。
破断性(%)=(下記剥離試験による移転面積/全面積)×100
なお、当該移転面積は5回試験を行った場合の平均値とする。
〔剥離試験〕
基紙裏面に剥離剤層、擬似接着剤層及び粘着剤層がこの順に積層された積層体を溝切りステンレス板に貼り付け、1cm2当たり10gの錘を乗せた環境下に置く。この溝切りステンレス板には、幅6mm、深さ2mmの溝が切られており、相互に隣接する溝間の距離は4mmとされている。この状態で24時間放置した後、溝切りステンレス板から前記積層体を引き剥がす。この際、前記基紙裏面側に残った擬似接着剤層及び粘着剤層の面積を移転面積、溝切りステンレス板の表面積を全面積とする。
本発明によると、基紙裏面に剥離剤層を設けることにより、擬似接着剤の塗布条件が変動しても安定した強度の擬似接着剤層が得られ、擬似接着剤層及び粘着剤層の少なくとも一方を熱可塑性樹脂を主成分にすることにより、基紙と接着剤層間で安定して剥すことができ、また、熱可塑性樹脂を主成分とする擬似接着剤層や粘着材層が延伸性を持つことにより、粘着剤層を貼り合せる被写体表面に凹凸がある場合においても安定して剥離剤層と擬似接着剤層間で剥離させることができ、資源の無駄が生じず、コスト高とならず、しかも印刷工程や輸送工程等における紙詰まり・剥離の問題も生じない情報記録用粘着シートとなる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
本形態の情報印刷用粘着シートを図7から9に示した。本形態の情報記録用粘着シートは、複数の片1a,1b…に分離可能な情報記録用基紙1と、この基紙1の裏面側に設けられた粘着剤層4と、この粘着剤層4を覆う剥離シート5と、を基本構成とする。
情報記録用基紙1を構成する複数の片1a,1b…は、その数、大きさ、形状等が特に限定されない。本形態では、左右に隣接する貼付票1a、配達票1b、発店控1c及びこれらの下側全域にわたって存在する出荷明細、連絡事項等の印刷票1dで、つまり4片で構成され、それぞれが分離可能となっている。出荷明細、連絡事項等の印刷票1dが貼付票1a、配達票1b、発店控1c等の出荷伝票一体化されていると、出荷時の照合ミスを防止することができる。
この複数の片1a,1b…の分離は、例えば、ハーフスリットやミシン目等の分離手段S,S…によって、行うことができる。
一方、情報記録用基紙1の素材、厚さ等も特に限定されない。情報記録用基紙1の素材としては、例えば、クラフト紙、上質紙、グラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙、コート紙、合成紙、樹脂フィルムがラミネートされた紙等を例示することができる。環境保護の観点から各種再生紙や森林認証紙を用いても良い。ただし、本形態では資源の再利用という観点から、後述するように剥離剤層9Aや擬似接着剤層9B等として樹脂フィルムを使用しないこととしている。したがって、この趣旨を没却しないよう、樹脂フィルムがラミネートされた紙等は、避けるのが好ましい。情報記録用基紙1の厚さは、通常50〜300μmである。
後述する剥離剤層9Aや擬似接着剤層9Bが介在されない部分(図示例では貼付票1aの部分)における粘着剤層4の厚さは、特に限定はされないが、通常5〜50μm、好ましくは10〜30μmである。
粘着剤層4は、情報記録用基紙1の裏面側全面にわたって設けることもできるが、被着体Dに貼り付ける必要のない部分、本形態では発店控1c、出荷明細、連絡事項等1dの部分を除いた部分(貼付票1a、配達票1bの部分)のみに設けることもできる。本形態では、貼付票1a、配達票1b及び発店控1cの部分に設けている。
剥離シート5の素材、厚さ等も特に限定されない。剥離シート5の素材としては、例えば、紙、織物、プラスチックフィルム等から形成されており、この上面、すなわち粘着剤層4側の面が、シリコーン系離型剤等により剥離処理を施されているものを例示することができる。また、剥離シート5の厚さは、通常30〜150μmである。
ところで、本形態の情報記録用粘着シートは、情報記録用基紙1裏面の少なくとも一部が、図示例では配達票1b及び発店控1cの部分が、剥離剤層9A、擬似接着剤層9B及び粘着剤層4をこの順に積層されて、図10に示すように、基紙(1b、1c)と擬似接着剤層9Bとの間で分離可能な構造(以下この構造を、「擬似接着分離構造」ともいう。)とされている。この構造によって、いったん被着体Dに貼り付けた配達票1b等を被着体Dから剥がすことができるようになり、例えば、受領印を受け、持ち帰ること等ができる。また、この剥離可能な効果は、剥離剤層9A及び擬似接着剤層9Bを設けることによって得ており、配達票1b等が剥離紙5や被着体Dから乖離した状態にはならないため、印字工程における紙詰まりの問題や輸送工程における剥がれの問題が生じることもない。さらに、本形態では、前述した従来の形態(1)のように、粘着用基紙103を設ける(介在させる)必要がないため、資源の無駄が生じず、コスト高ともならない。
本形態において、擬似接着剤層9Bや粘着剤層4は、いかなる成分から形成されているかが特に限定されない。例えば、粘着剤層4の構成成分としては、アクリル系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の公知の粘着剤を、使用することもできる。なお、擬似接着剤層9Bについては、後述する。
ただし、擬似接着剤層9B及び粘着剤層4の少なくとも一方は、好ましくは両方は、所定の温度条件下で可塑性を有する熱可塑性樹脂を主成分とするのが好ましい。この点、情報印刷用粘着シートが例えば出荷伝票の場合は、被着体たる例えばダンボールケースに凹凸があると、粘着剤層4が完全に被着体D(図10参照)に転移せず、擬似接着剤層9Bや粘着剤層4が情報記録用基紙1の裏面に残る可能性がある(この問題は、背景技術で説明した(1)の形態では生じなかった問題である。)。擬似接着剤層9Bや粘着剤層4が情報記録用基紙1の裏面に残ると、例えばOCR等の読取機での作業性に問題が生じる。そこで、本形態では、擬似接着剤層9Bや粘着剤層4の主成分を、所定の温度条件下で可塑性を有する熱可塑性樹脂とし、これにより、擬似接着剤層9Bや粘着剤層4が破断して情報記録用基紙1の裏面に残るのを防止しようとするものである。したがって、所定の温度は、出荷伝票の場合であれば10〜35℃というように、使用の環境を考慮して適宜設定することができる。なお、「主成分」とは、擬似接着剤層9Bや粘着剤層4を構成する成分全体の50%(絶乾質量)以上の含有率であることを意味するものと定義する。
常温で可塑性を有する熱可塑性樹脂としては、特にホットメルト系の成分を好適に使用することができる。ホットメルト系接着剤及びホットメルト系粘着剤としては、ゴム系、EVA系、オレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ウレタン系等の既知の材料から適宜選定可能である。ホットメルト系の成分によると、乾燥工程の省略が可能となり、生産性が向上する。このホットメルト系の成分には、例えば、有機溶剤系、アクリル樹脂系等の水系エマルジョン型の成分や紫外線硬化型の成分等の既知の粘着成分を混ぜることもできる。
本形態では、配達票1b及び発店控1cの部分が擬似接着分離構造となっているが、これに限定する趣旨ではない。通常は、いったん被着体Dに貼り付けるが、その後に剥がす必要のある部分に適用する。したがって、例えば、貼付票1aは、個人情報保護の観点から、荷受後に剥がしたいと考える荷受人がいるであろうことからすると、貼付票1aの部分にも擬似接着分離構造を採用することができる。
ここで、本形態の擬似接着分離構造は、剥離剤、擬似接着剤及び粘着剤がこの順に印刷塗工されて形成されている。樹脂フィルム等のシートによる形成を避けることで、資源の再利用化が容易になる。また、印刷塗工によると薄く形成することができるため、シートを介在させた場合のように情報記録用基紙1の表面に凹凸ができてしまうおそれがなく、情報記録適性に優れる。さらに、印刷塗工によると擬似接着分離構造とする部位を容易にかつ迅速に変更することができるとの利点もある。
剥離剤層9Aの構成成分である剥離剤は、剥離性を発現するものであればよく、その種類が特に限定されない。剥離剤としては、例えば、シリコーン、長鎖アルキルポリマー、ポリオレフィン、アルキド樹脂、フッ素化合物等を使用することができる。ただし、UV(紫外線)硬化型であって、オフセット印刷用の剥離性を有するUVオフインキを使用するのが好ましい。もちろん、UVオフインキ以外のインキであってもよく、また、オフセット印刷用ではなく、グラビア印刷用、フレキソ印刷用等のその他の印刷インキであってもよい。
剥離剤層9Aの厚さは、特に限定はされないが、通常0.1〜10μmである。
当該剥離剤の塗工に先立っては、目止め剤を塗工するのが好ましい。目止め剤を塗工しておくと情報記録用基紙1に剥離剤が浸透してしまうのが防止されるため、剥離性が向上する。目止め剤としては、例えば、コート紙等の塗工紙に使用される無機顔料や有機顔料とこれらを接着するための水溶性高分子やラテックスと必要に応じて加えられる滑剤等の助剤とを含む塗工液、酸化重合タイプのオフセット印刷インキに各種油脂類を加えたもの、熱乾燥タイプの印刷インキに各種油脂類を加えたもの、UV硬化型インキ等を使用することができる。
一方、擬似接着剤層9Bの構成成分としては、熱可塑性樹脂を主成分とするも、所定の圧を付与すると接着するが接着後にも剥離可能な感圧接着剤や、所定の熱を付与すると接着するが接着後にも剥離可能な感熱接着剤、水分を付与すると接着するが接着後にも剥離可能な再湿接着剤等から適宜選択して使用することができる。具体的には、例えば、感圧接着剤であれば、天然ゴム100質量部に対し、スチレン2質量部とメタクリル酸メチル10質量部とをグラフト共重合させて得られた天然ゴムラテックスに、テルペン樹脂系粘着付与剤5質量部を添加して感圧性のベース接着剤とし、このベース接着剤100質量部に対し、平均粒径5μmのシリカゲル20質量部を添加してなるものと熱可塑性樹脂を混合してなるものや、不飽和ポリエステル系樹脂、アクリレート系樹脂、メタクリレート樹脂等と熱可塑性樹脂を混合してなるものを使用することができる。
もちろん、これらの擬似接着剤には、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、スリップ剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤、フィラー等が添加されていてもよい。ただし、UV(紫外線)硬化型であって、オフセット印刷用の擬似接着性を有するUVオフセットインキを使用するのが好ましい。もちろん、UVオフセットインキ以外のインキであってもよく、また、オフセット印刷用ではなく、グラビア印刷用、フレキソ印刷用等のその他の印刷インキであってもよい。
擬似接着剤層9Bの厚さは、特に限定はされないが、通常2〜50μm、好ましくは4〜25μmである。このように擬似接着層9Bを形成すると、剥離剤層9Aの厚さと足しても2〜55μmと薄くなる。したがって、印刷工程において、カット紙とする場合は給紙枚数が増え、連続紙とする場合は質量減少によって負荷が減少する。
ただし、剥離剤層9Aと擬似接着剤層9Bと間の少なくとも一部には、紫外線硬化樹脂を主成分とする第2の擬似接着剤層を設けることもできる。この形態によると、剥離剤層9Aとこの第2の擬似接着剤層との間で剥離が生じるところ、紫外線硬化樹脂は熱可塑性を有せず粘着性を発現しないため、紫外線硬化樹脂の種類を適宜選択することによって、前記剥離力を容易に調節することができる。なお、本発明者らは、紫外線硬化樹脂の種類と剥離力との関係について、特にシリコーン含有量を変化させることで、剥離力を容易に調節できることを知見している。
以上のように、本実施の形態においては、剥離剤層9Aと擬似接着剤層9B(第2の擬似接着剤層)との間で剥離する。この剥離強度は、特に限定されないが、JIS Z 0237の10にある180度引き剥し粘着力の測定において通常4〜30N/25mm、好ましくは6〜15N/25mmである。
〔好ましい形態〕
(1)本形態において、熱可塑性樹脂を主成分とする擬似接着剤層9Bや粘着剤層4は、温度20℃の条件下で20〜300%の延伸性を有するのが好ましく、50〜150%の延伸性を有するのがより好ましい。このような延伸性を有すると、たとえ粘着剤層4が部分的に被着体Dから浮きがあっていても、剥離に際しては、擬似接着剤層9Bや粘着剤層4が被着体Dに転移しやすい。
ここで、「延伸性」は、次式によって得られた値を意味するものと定義する。
延伸性(%)=((層を引っ張り破断した際の長さ−層を引っ張る前の長さ)/層を引っ張る前の長さ)×100
なお、この延伸性は、例えば、基紙上に樹脂層を擬似接着させ、当該基紙に当該樹脂層まで達しないスリットを入れ、この状態において当該基紙及び当該樹脂層を引っ張る(延伸させる)ことで、測定することができる。
(2)本形態において、熱可塑性樹脂を主成分とする擬似接着剤層9Bや粘着剤層4は、前述した所定の温度条件下で0〜20%の破断性を有するのが好ましく、0〜5%の破断性を有するのがより好ましい。このような破断性を有すると、情報記録用基紙1の裏面に擬似接着剤層9Bや粘着剤層4が残るおそれがない。
ここで、「破断性」は、次式によって得られた値を意味するものと定義する。
破断性(%)=(下記剥離試験による移転面積/全面積)×100
なお、当該移転面積は5回試験を行った場合の平均値とする。
〔剥離試験〕
まず、図11に示すように、基紙1Xの裏面に図示しない剥離剤層、擬似接着剤層9B及び粘着剤層4がこの順に積層された積層体を用意し、この積層体を溝切りステンレス板Kに貼り付け1cm2当たり10gの錘を乗せ所定の環境下に置く。この溝切りステンレス板Kは、幅6mm、深さ2mmの溝が切られており、相互に隣接する溝間の距離は4mmとされている。この状態で24時間放置した後、溝切りステンレス板Kから積層体を引き剥がす。この際、基紙1Xの裏面側に残った(移転した)擬似接着剤層9B及び粘着剤層4の面積を「移転面積」、溝切りステンレス板Kの表面積を「全面積」とする。なお、図12に、基紙1Xの裏面側に擬似接着剤層9B及び粘着剤層4が全く移転しない場合を「良」として、全て移転した場合を「不良」として、示した。
本発明は、配送伝票や出荷伝票等として使用される情報記録用粘着シートとして、適用可能である。
従来の情報記録用粘着シートの例である。 図1のA−A線矢視図である。 従来の情報記録用粘着シートの例である。 図3のB−B線矢視図である。 従来の情報記録用粘着シートの例である。 図5のC−C線矢視図である。 本形態の情報記録用粘着シートの例である。 図7のD−D線矢視図である。 図7のE−E線矢視図である。 本形態の情報記録用粘着シートの使用例である。 剥離試験を説明するための図である。 剥離試験の結果を説明するための図である。
1…情報記録用基紙、4…粘着剤層、5…剥離紙、9A…剥離剤層、9B…擬似接着剤層、101…情報記録用基紙、102…擬似接着剤層、103…粘着剤基紙、104…粘着剤層、105…剥離紙、108…糊殺し層、S…分離手段。

Claims (2)

  1. 複数の片に分離可能な情報記録用基紙と、この基紙の裏面側に設けられた粘着剤層と、この粘着剤層を覆う剥離シートと、を有する情報記録用粘着シートであって、
    前記複数の片の一部は、基紙裏面に剥離剤層、擬似接着剤層及び粘着剤層がこの順に積層されて前記剥離剤層と前記擬似接着剤層との間で剥離可能な構造とされ、
    前記剥離剤層と前記擬似接着剤層との間の少なくとも一部に、紫外線硬化樹脂を主成分とする第2の擬似接着剤層が積層され、前記擬似接着剤層に積層された前記第2の擬似接着剤層と前記剥離剤層との間で剥離可能な構造とされ、
    かつ、前記擬似接着剤層及び前記粘着剤層の少なくとも一方は、所定の温度条件下で可塑性を有する熱可塑性樹脂を主成分とし、
    前記複数の片の残部は、基紙裏面に粘着剤層が直接積層され、
    前記剥離剤層及び前記擬似接着剤層間の剥離強度が、JIS Z 0237の10の180度引き剥し粘着力の測定において4〜30N/25mmとされている、
    ことを特徴とする情報記録用粘着シート。
  2. 前記複数の片の一部は、相互に隣接する複数の片からなり、当該相互に隣接する片同士の境界に分離手段が形成され、この分離手段が前記剥離剤層にまで及び、
    前記複数の片の一部と前記複数の片の残部との境界にも分離手段が形成され、
    前記熱可塑性樹脂を主成分とする層は、前記所定の温度条件下で0〜20%の破断性を有する、請求項1記載の情報記録用粘着シート。
    ここで、前記破断性は、次式によって得られた値を意味する。
    破断性(%)=(下記剥離試験による移転面積/全面積)×100
    なお、当該移転面積は5回試験を行った場合の平均値とする。
    〔剥離試験〕
    基紙裏面に剥離剤層、擬似接着剤層及び粘着剤層がこの順に積層された積層体を溝切りステンレス板に貼り付け、1cm2当たり10gの錘を乗せた環境下に置く。この溝切りステンレス板には、幅6mm、深さ2mmの溝が切られており、相互に隣接する溝間の距離は4mmとされている。この状態で24時間放置した後、溝切りステンレス板から前記積層体を引き剥がす。この際、前記基紙裏面側に残った擬似接着剤層及び粘着剤層の面積を移転面積、溝切りステンレス板の表面積を全面積とする。
JP2007198560A 2007-07-31 2007-07-31 情報記録用粘着シート Active JP5377841B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007198560A JP5377841B2 (ja) 2007-07-31 2007-07-31 情報記録用粘着シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007198560A JP5377841B2 (ja) 2007-07-31 2007-07-31 情報記録用粘着シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009034826A JP2009034826A (ja) 2009-02-19
JP5377841B2 true JP5377841B2 (ja) 2013-12-25

Family

ID=40437215

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007198560A Active JP5377841B2 (ja) 2007-07-31 2007-07-31 情報記録用粘着シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5377841B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5328028B2 (ja) * 2009-04-01 2013-10-30 小林クリエイト株式会社 ラベル帳票
JP5974660B2 (ja) * 2012-06-20 2016-08-23 大日本印刷株式会社 配送伝票
JP5974659B2 (ja) * 2012-06-20 2016-08-23 大日本印刷株式会社 配送伝票

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07195867A (ja) * 1993-12-28 1995-08-01 Nippon Paper Ind Co Ltd 配送伝票
JP3654453B2 (ja) * 1995-01-31 2005-06-02 トッパン・フォームズ株式会社 配送票およびそれを使用した封筒
JP2000075791A (ja) * 1998-09-01 2000-03-14 Lintec Corp ラベルおよびラベルの製造方法
JP4251849B2 (ja) * 2002-10-23 2009-04-08 株式会社サトー 多層ラベルの製造方法
JP4251946B2 (ja) * 2003-09-17 2009-04-08 大日本印刷株式会社 剥離カール測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009034826A (ja) 2009-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120258271A1 (en) Methods for reducing tack of pressure-sensitive adhesive
JP5468249B2 (ja) 情報記録用粘着シート
JP2008162141A (ja) 擬似接着用紙
CN116285747A (zh) 无面标签以及相关系统和方法
JP2011149033A (ja) タイヤ用粘着シートの製造方法
JP4859819B2 (ja) 情報記録用粘着シート
JP2003160772A (ja) 不正な処理を示す機密保持用接着テープ
JP5377841B2 (ja) 情報記録用粘着シート
EP3060390B1 (en) Label assembly and method of dispensing low-stiffness labels
JP2014040005A (ja) 配送伝票
JP5253843B2 (ja) 配送用積層シート、その製造方法及び配送伝票
JP4558688B2 (ja) 情報記録用粘着シート
JP2023088639A (ja) 粘着シート
JP5570291B2 (ja) ラベル
KR100431070B1 (ko) 복층 라벨시트.
EP3570265A1 (en) A label for a baggage and a label web, a label roll and an arrangement for providing labels
JP2001202022A (ja) 積層型剥離ラベル及びその製造方法
JP2008039837A (ja) ラベル
JP6765285B2 (ja) 積層ラベル
JP2016014077A (ja) 印刷媒体及び印刷媒体の製造方法
JP2003341256A (ja) 配送伝票
JP2008006701A (ja) 情報記録用粘着シート
JP2015030216A (ja) 配送伝票
JP6287460B2 (ja) ラベル付き配送伝票
JP5467352B2 (ja) 感熱ラベル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120309

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130925

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5377841

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250