JP2006144980A - 防振装置 - Google Patents

防振装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006144980A
JP2006144980A JP2004338294A JP2004338294A JP2006144980A JP 2006144980 A JP2006144980 A JP 2006144980A JP 2004338294 A JP2004338294 A JP 2004338294A JP 2004338294 A JP2004338294 A JP 2004338294A JP 2006144980 A JP2006144980 A JP 2006144980A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mounting member
elastic body
rubber elastic
stopper
retainer member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004338294A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4328965B2 (ja
Inventor
Hajime Maeno
肇 前野
Atsushi Muramatsu
篤 村松
Jiyouji Tsutsumida
讓治 堤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2004338294A priority Critical patent/JP4328965B2/ja
Priority to US11/274,510 priority patent/US7389976B2/en
Priority to FR0511699A priority patent/FR2878595A1/fr
Publication of JP2006144980A publication Critical patent/JP2006144980A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4328965B2 publication Critical patent/JP4328965B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K5/00Arrangement or mounting of internal-combustion or jet-propulsion units
    • B60K5/12Arrangement of engine supports
    • B60K5/1291Supports comprising stoppers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F1/00Springs
    • F16F1/36Springs made of rubber or other material having high internal friction, e.g. thermoplastic elastomers
    • F16F1/42Springs made of rubber or other material having high internal friction, e.g. thermoplastic elastomers characterised by the mode of stressing
    • F16F1/52Springs made of rubber or other material having high internal friction, e.g. thermoplastic elastomers characterised by the mode of stressing loaded in combined stresses
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F3/00Spring units consisting of several springs, e.g. for obtaining a desired spring characteristic
    • F16F3/08Spring units consisting of several springs, e.g. for obtaining a desired spring characteristic with springs made of a material having high internal friction, e.g. rubber
    • F16F3/087Units comprising several springs made of plastics or the like material
    • F16F3/0873Units comprising several springs made of plastics or the like material of the same material or the material not being specified
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F2230/00Purpose; Design features
    • F16F2230/0052Physically guiding or influencing
    • F16F2230/007Physically guiding or influencing with, or used as an end stop or buffer; Limiting excessive axial separation

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Child & Adolescent Psychology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
  • Springs (AREA)

Abstract

【課題】 リバウンド方向の入力荷重に起因して本体ゴム弾性体に生ぜしめられる引張応力を軽減乃至は回避して、優れた耐久性能および耐荷重性能を得ると共に、防振性能の低下を軽減することの出来る、新規な構造の防振装置を提供すること
【解決手段】 本体ゴム弾性体16にリテーナ部材40を設けると共に、第一の取付部材12を該本体ゴム弾性体16から離隔可能に配設する一方、該第一の取付部材12の離隔変位量を緩衝的に制限するリバウンドストッパ機構22、26、66を設けて、更に、該第一の取付部材12と該リテーナ部材40の一方の対向面から他方の対向面に向かって突出して、これら両部材12、40の当接時の衝撃を吸収するストッパゴム52を設けると共に、該ストッパゴム52を圧縮変形状態で収容する収容空所46を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、防振連結される部材間に配設される防振装置に係り、特に、自動車用のエンジンマウントやボデーマウント等として好適に用いられる防振装置に関するものである。
従来から、防振連結される部材にそれぞれ取り付けられる第一の取付部材と第二の取付部材の間に本体ゴム弾性体を配設した防振装置が、各種分野で広く利用されている。その一種として、例えば、特許文献1に示すように、全体として略円錐台形状の本体ゴム弾性体に対して、その大径側外周面に第二の取付部材の円筒状部を固着する一方、その小径部分を含む中央部分に対して第一の取付部材を固着することにより、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で直接に弾性連結せしめた構造の防振装置が、知られている。
このような防振装置は、本体ゴム弾性体の容積を有利に確保することが出来ると共に、本体ゴム弾性体の外周面の変形を第二の取付部材で拘束せしめて過大な歪の発生を防止することができる。これにより、特に本体ゴム弾性体における小径側端面と大径側端面を相互に接近させる方向の入力荷重に対して大きな耐荷重性能と耐久性を有利に得ることが出来ることから、例えば、大きな初期荷重が及ぼされるエンジンマウント等への適用が検討されている。
ところが、かくの如き円錐台形状の本体ゴム弾性体を備えた従来構造の防振装置では、初期荷重と反対向きで本体ゴム弾性体の小径側端面と大径側端面が相互に離隔する方向となるリバウンド方向の荷重が及ぼされると、本体ゴム弾性体に対して引張応力が直接的に発生してしまうことが避けられない。それ故、リバウンド方向の入力荷重によって本体ゴム弾性体に亀裂等が発生し易く、耐久性が大幅に低下してしまうおそれがあった。
また、このような防振装置としては、例えば特許文献2や特許文献3に示すように、本体ゴム弾性体で壁部の一部を構成した流体室に非圧縮性流体を封入して、かかる非圧縮性流体の共振作用等の流動作用に基づいて防振効果を得るようにされた流体封入式の防振装置も、知られている。
しかし、このような流体封入式の防振装置においては、前述の如き問題に加えて、流体室に封入されている流体が非圧縮性であることから、本体ゴム弾性体に対してリバウンド方向の大きな荷重が及ぼされると、かかる封入流体が本体ゴム弾性体に対して弾性変形を阻止する方向に拘束力を及ぼしてしまい、防振性能が低下してしまうという問題もあった。
さらに、本体ゴム弾性体に対してリバウンド方向の大きな荷重が及ぼされた場合には、流体室内に大きな負圧が発生することによって、封入流体中に溶存している空気が分離して気泡が発生するおそれがあり、かかる気泡の発生や消失に起因する異音や衝撃が問題となるおそれもあった。加えて、このようにして発生した気泡が振動入力時に圧縮せしめられることによって、流体室内の圧力変化が有効に惹起されず、目的とする防振特性が発揮されなくなるおそれもあったのである。
特開平9−66721号公報 特開平8−128493号公報 特開2002−81491号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、円錐台形状の本体ゴム弾性体を備えた防振装置において、リバウンド方向の入力荷重に起因して本体ゴム弾性体に生ぜしめられる引張応力を軽減乃至は回避して、優れた耐久性能および耐荷重性能を得ると共に、防振性能の低下を軽減することの出来る、新規な構造の防振装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(本発明の態様1)
すなわち、本発明の態様1は、全体として略円錐台形状を有する本体ゴム弾性体に対して、その小径側端面に開口する状態で略カップ形状のリテーナ部材を加硫接着すると共に、該本体ゴム弾性体の小径側端面に第一の取付部材を離隔可能に重ね合わせて該リテーナ部材の開口端面に対して該第一の取付部材が軸方向で当接するように配設する一方、該本体ゴム弾性体の大径側端部外周面に第二の取付部材を固着せしめて、該第一の取付部材と該第二の取付部材の間において、該第一の取付部材の該本体ゴム弾性体からの離隔方向の相対変位量を緩衝的に制限するリバウンドストッパ機構を設けて、更に、前記第一の取付部材と前記リテーナ部材の対向面において、一方の対向面から他方の対向面に向かって突出するストッパゴムを設けて、該第一の取付部材が該リテーナ部材に対して離隔位置から軸方向で当接方向に相対変位せしめられた際に該第一の取付部材が該リテーナ部材の開口端面に当接するまでに該ストッパゴムが該他方の対向面に当接することによって、該第一の取付部材と該リテーナ部材の開口端面との当接時の衝撃を吸収せしめるようにすると共に、これら第一の取付部材とリテーナ部材の対向面間に収容空所を設けて、該第一の取付部材と該リテーナ部材の開口端面との当接時には該ストッパゴムが弾性的な圧縮変形状態で該収容空所に収容されるようにしたことを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた防振装置においては、第一の取付部材と第二の取付部材が接近するバウンド方向の荷重が及ぼされた場合には、第一の取付部材と第二の取付部材が本体ゴム弾性体を介して荷重入力方向で相互に当接せしめられた実質的な弾性連結状態に維持される。これにより、第一の取付部材と第二の取付部材の間に及ぼされる振動に対して、本体ゴム弾性体による防振効果が有効に発揮され得る。
さらに、本態様においては、本体ゴム弾性体にリテーナ部材を設けたことによって、本体ゴム弾性体の小径側端部の形状を保った状態で、本体ゴム弾性体の圧縮変形が生ぜしめられるようにすることが出来る。これにより、本体ゴム弾性体の第一の取付部材との重ね合わせ面の変形を抑えて、第一の取付部材との当接状態を安定して維持すると共に、本体ゴム弾性体の圧縮変形を安定した形状をもって生ぜしめることが可能となり、より安定した防振効果を発揮せしめることが可能となる。
一方、第一の取付部材と第二の取付部材が相互に離隔するリバウンド方向の荷重が及ぼされた場合には、第一の取付部材が本体ゴム弾性体から実質的に離隔せしめられることによって、本体ゴム弾性体に対して引張荷重を及ぼすことが回避される。これにより、本体ゴム弾性体の耐久性能及び耐荷重性能(引張方向)を向上せしめることが出来る。
ここにおいて、本態様においては、リバウンド方向のストッパ機構が構成されていることによって、第一の取付部材と本体ゴム弾性体との相対変位量が緩衝的に制限されており、それによって、例えばバウンド方向やリバウンド方向の荷重が交互に及ぼされるような場合でも、第一の取付部材と本体ゴム弾性体の著しい離隔変位に伴う芯ずれ(両者の中心軸の相対的な偏倚)が抑えられて、第一の取付部材と本体ゴム弾性体の当接時における重ね合わせ状態が安定して発現されるようにすることが出来るのである。
さらに、第一の取付部材が本体ゴム弾性体から離隔した状態から、本体ゴム弾性体に接近して当接する際には、第一の取付部材と本体ゴム弾性体に設けられたリテーナ部材との当接時の衝撃がストッパゴムによって軽減されるようになっている。これにより、打ち当たり等に起因する異音や大きな衝撃の発生を軽減すると共に、これら第一の取付部材、リテーナ部材、及び本体ゴム弾性体等の耐久性を向上せしめることも出来る。なお、第一の取付部材とリテーナ部材は、直接に当接するようになっていても良いし、他の部材が介在した状態で間接的に当接するようになっていても良い。
また、本態様に係る防振装置においては、ストッパゴムが、収容空所に収容されることによって、良好なスペース効率をもって上述の如き効果を得ることが出来る。これにより、防振装置本体の大型化を伴うことなくストッパゴムのゴムボリュームも有効に確保することが出来るのである。
(本発明の態様2)
本発明の態様2は、前記態様1に従う構造とされた防振装置であって、前記第一の取付部材における、前記リテーナ部材に対する当接面が軸直角方向に広がる略平坦面とされている一方、該リテーナ部材の底部側から前記開口端面よりも外方に突き出した高さ寸法をもって前記ストッパゴムが設けられていると共に、該リテーナ部材内で該ストッパゴムの周囲に前記収容空所が形成されていることを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた防振装置においては、リテーナ部材を用いて収容領域を形成したことによって、防振効果を得る際に実質的に非活用領域となるリテーナ部材の内部を巧く利用して、より良好なスペース効率を実現することが出来る。更に、第一の取付部材におけるリテーナ部材に対する当接面が平坦面とされていることによって、ストッパゴム及びリテーナ部材に対する当接状態を安定して維持することが出来る。なお、本態様におけるストッパゴムは、本体ゴム弾性体とは別体のゴム弾性体をリテーナ部材に固着して設けても良いし、或いは、リテーナ部材が固着された本体ゴム弾性体によって一体形成すること等も可能である。また、本体ゴム弾性体とは別体のゴム弾性体でストッパゴムを形成することにより、ストッパゴムや本体ゴム弾性体の各別の設計自由度が大きくなる。
(本発明の態様3)
本発明の態様3は、前記態様1に従う構造とされた防振装置であって、前記第一の取付部材において、前記リテーナ部材に対する当接面上に開口する開口凹所が形成されており、該開口凹所によって前記収容空所が形成されていると共に、該リテーナ部材において、該収容空所に入り込むようにして前記ストッパゴムが設けられていることを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた防振装置においては、第一の取付部材に形成された開口凹所に、ストッパゴムが差し込まれるようになることから、開口凹所とストッパゴムが適宜の隙間をもった嵌め合い状態とされる。これにより、第一の取付部材とリテーナ部材との軸直角方向の相対的な過大変位が、ストッパゴムの開口凹所内周面への当接によって抑えられて、互いの部材の当接状態における位置合わせを弾性的に行なうことも期待出来る。これにより、第一の取付部材と本体ゴム弾性体の芯ずれが抑えられて、第一の取付部材による荷重を本体ゴム弾性体に対して安定して及ぼしめることが出来る。
(本発明の態様4)
本発明の態様4は、前記態様1乃至3の何れかに従う構造とされた防振装置であって、前記ストッパゴムが、前記本体ゴム弾性体と一体形成されていることを、特徴とする。本態様に従う構造とされた防振装置においては、別途ストッパゴムを製造することが不要となることから、加硫成形工程を少なくして製造をより容易とすることが出来ると共に、製造コストも削減され得る。
(本発明の態様5)
本発明の態様5は、前記態様1に従う構造とされた防振装置であって、前記リテーナ部材内に前記収容空所が形成されていると共に、前記第一の取付部材における、該リテーナ部材に対する当接面上に、該収容空所に入り込むようにして前記ストッパゴムが設けられていることを、特徴とする。本態様に従う構造とされた防振装置においても、リテーナ部材の内部に収容空所を設けたことによって、非活用領域を有効に利用して、良好なスペース効率を実現することが出来ると共に、ストッパゴムのゴムボリュームを大きく確保することが出来る。また、ストッパゴムがリテーナ部材の内部に入り込むようにして適宜の隙間をもって嵌め込まれることにより、第一の取付部材とリテーナ部材との軸直角方向の相対的な過大変位を抑えて、本体ゴム弾性体に対する安定した荷重入力が期待できることとなる。
(本発明の態様6)
本発明の態様6は、前記態様1乃至5の何れかに従う構造とされた防振装置であって、前記第二の取付部材からリバウンド方向に延び出す延出部を設けて、該延出部の延び出し方向の先端部分と前記第一の取付部材に当接部を形成すると共に、該当接部の少なくとも一方の対向面にリバウンドストッパゴムを設けることによって、前記リバウンドストッパ機構を構成したことを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた防振装置においては、例えば、リバウンドストッパゴムを円環ブロック形状等のように筒状外周面を有する形状とすると共に、延出部をかかるリバウンドストッパゴムの形状に合わせた筒状内周面を有する形状とすることによって、ストッパゴムを延出部に対して軸合わせして配設することが出来る。これにより、第一及び第二の取付部材、及びリバウンドストッパゴムを互いに軸合わせして、リバウンドストッパ機能を有効に発揮することが可能になると共に、防振すべき振動の入力方向を、第二の取付部材の略軸方向に安定して維持することも可能となる。
(本発明の態様7)
本発明の態様7は、前記態様1乃至6の何れかに従う構造とされた防振装置であって、前記リテーナ部材が、その開口周縁部において径方向外方に広がるフランジ状部を有しており、該フランジ状部によって前記開口端面が形成されていると共に、その外周面において、底部側に行くに従って次第に径寸法が小さくなるテーパ状周壁面を有するプレス金具とされていることを、特徴とする。本態様に従う構造とされた防振装置においては、フランジ状部によって第一の取付部材との当接面積を有効に確保することが可能とされている。更に、テーパ状周壁面を設けたことによって、バウンド方向の荷重を本体ゴム弾性体のより広い範囲に亘って圧縮方向で安定して及ぼしめることが出来る。加えて、このような特定構造を有するリテーナ部材をプレス金具として形成したことによって、リテーナ部材を良好なコスト効率をもって容易に製造することが出来る。
(本発明の態様8)
本発明の態様8は、前記態様1乃至7の何れかに従う構造とされた防振装置であって、前記リテーナ部材における前記開口端面と、前記第一の取付部材における該リテーナ部材に対する当接面との間に、緩衝ゴム層が設けられていることを、特徴とする。本態様に従う構造とされた防振装置においては、第一の取付部材とリテーナ部材との当接時の衝撃をより軽減することが出来る。
(本発明の態様9)
本発明の態様9は、前記態様1乃至8の何れかに従う構造とされた防振装置であって、前記リテーナ部材における前記第一の取付部材に対する重ね合わせ面よりも、該第一の取付部材における該リテーナ部材に対する重ね合わせ面が大きくされていることを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた防振装置においては、第一の取付部材とリテーナ部材との間に軸直角方向の相対的な位置ずれが生じた場合にも、リテーナ部材における第一の取付部材に対する重ね合わせ面の全体が第一の取付金具に対して当接した状態を維持することが出来て、本体ゴム弾性体への振動入力を安定して維持することが可能となる。これにより、第一の取付部材が本体ゴム弾性体に対して離隔可能であることに起因する、本体ゴム弾性体に対する荷重入力のばらつきを抑えて、安定した防振効果を得ることが可能となる。
(本発明の態様10)
本発明の態様10は、前記態様1乃至9の何れかに従う構造とされた防振装置であって、前記第一の取付部材と前記第二の取付部材との間に初期荷重が及ぼされて、該第一の取付部材と前記リテーナ部材が当接せしめられた状態において、前記ストッパゴムが、該第一の取付部材と該リテーナ部材との対向面間で挟圧されることによる圧縮膨張変形を許容された状態で、前記収容空所に収容されていることを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた防振装置においては、ストッパゴムの膨張変形を十分に許容することによって、ストッパゴムによる緩衝作用を有効に得ることが出来る。なお、第一の取付部材と前記リテーナ部材が当接せしめられた状態、即ちストッパゴムが略最大圧縮変形せしめられた状態においても、なお、ストッパゴムの外周面と収容空所の内周面との間には所定の隙間が残存していることが望ましく、それによって、ストッパゴムと収容空所の接触に起因する異音の発生等も防止される。また、ストッパゴムの膨張変形が規制されることに起因して、ストッパゴムが第一の取付部材とリテーナ部材との当接を阻害するようなことも回避されており、本体ゴム弾性体に対して有効な荷重を行なうことが出来る。なお、本態様における初期荷重とは、例えば、防振連結される部材が自動車のパワーユニットとボデーである場合におけるパワーユニットの分担支持荷重をいう。
(本発明の態様11)
本発明の態様11は、前記態様1乃至10の何れかに従う構造とされた防振装置であって、前記第一の取付部材と前記リテーナ部材が当接された状態において、前記収容空所を外部空間と連通せしめる連通路が設けられていることを、特徴とする。本態様に従う構造とされた防振装置においては、収容空所内の空気を外部空間に逃がすことが可能とされており、収容空所内の空気が空気ばねとして作用して、第一の取付部材による本体ゴム弾性体への荷重入力を阻害するようなことを回避することが出来る。
(本発明の態様12)
本発明の態様12は、前記態様1乃至11の何れかに従う構造とされた防振装置であって、前記本体ゴム弾性体によって壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された流体室が形成されており、振動入力時に該流体室内に生ぜしめられる該非圧縮性流体の流動作用に基づいて防振効果が発揮されるようになっていることを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた防振装置においては、第一の取付部材が本体ゴム弾性体に対して実質的に離隔可能とされていることから、リバウンド方向の荷重が及ぼされて、第一の取付部材が本体ゴム弾性体から離隔せしめられた場合でも、非圧縮性流体が拘束部材として働いて、本体ゴム弾性体の弾性変形を阻害することを回避することが出来る。これにより、本体ゴム弾性体の動ばね定数の増大、延いては、防振性能の低下を回避することが可能となる。
さらに、流体室内に生ぜしめられる負圧を軽減することが出来ることから、非圧縮性流体中に溶存する空気が分離することに起因する気泡の発生も軽減することが出来る。これにより、かかる気泡の発生や消失に起因する異音や衝撃も軽減することが出来ると共に、流体室内の圧力変化を有効に生ぜしめて、有効な防振特性を得ることが出来る。
特に本態様においては、本体ゴム弾性体にリテーナ金具が加硫接着されていることによって、流体室内の圧力変化をより有効に生ぜしめることが可能とされており、より有効な防振効果を発揮することが出来るのである。
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた防振装置においては、リバウンド方向の荷重入力時には、第一の取付部材が実質的に本体ゴム弾性体から離隔せしめられて、本体ゴム弾性体に引張応力が作用することを回避乃至は軽減することによって、優れた耐久性能および耐荷重性能を得ることが可能となると共に、防振性能の低下を軽減することが出来る。
さらに、第一の取付部材とリテーナ部材が当接する際には、優れたスペース効率で形成されたストッパゴムで当接時の衝撃が軽減されることにより、打ち当たり等に起因する異音も軽減されると共に、当接の衝撃による耐久性の低下も軽減することが可能となり、目的とする防振性能を長期に亘って得ることが出来るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、図示しないパワーユニットに取り付けられる第一の取付部材としての第一の取付金具12と、図示しないボデーに取り付けられる第二の取付部材としての第二の取付金具14の間に本体ゴム弾性体16が配設された構造とされている。そして、第一の取付金具12がパワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに取り付けられる一方、第二の取付金具14がストッパ金具20を介してボデーに取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、本実施形態のエンジンマウント10においては、その装着状態下で、図1中の略上下方向にパワーユニットの分担支持荷重が入力されると共に、図1中の略下方向のバウンド方向及び略上方向のリバウンド方向の振動に対して、有効な防振効果を発揮し得るようになっている。なお、以下の説明中、上下方向とは、原則として図1中の上下方向を言うものとする。
より詳細には、第一の取付金具12は、円板形状の当接部22に対して軸方向上方に向かって突出するロッド状の固定軸24が一体形成された構造とされている。また、当接部22の上面外周縁部には、軸方向上方に突出するリバウンドストッパゴム26が加硫接着されている。このリバウンドストッパゴム26は、略一定の断面形状で周方向に全周に亘って延びるように形成されており、全体として厚肉の円環形状を有している。特に、本実施形態では、リバウンドストッパゴム26は、軸方向上方に行くに従って、その内径寸法および外径寸法が次第に大きくされており、その内方には環状の凹所27が形成されている。なお、リバウンドストッパゴム26は、当接部22の外周面まで覆うように被着されている。また、第一の取付金具12の下端面が、軸直角方向に広がる平坦な当接面28とされている。
このような構造とされた第一の取付金具12は、パワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに取り付けられるようになっている。パワーユニット側ブラケット18は、鉄鋼等の剛性材で形成されており、第一の取付金具12が取り付けられる横板部30とパワーユニットが取り付けられる縦板部32を備えた構造とされている。なお、横板部30と縦板部32の間には、幅方向の各端部間に跨がって補強用のリブが設けられている。そして、第一の取付金具12は、固定軸24の上端面が横板部30の下面に重ね合わせられた状態で、横板部30にボルト固定されるようになっており、また、このように第一の取付金具12が固定されたパワーユニット側ブラケット18が縦板部32に植設されたボルトによってパワーユニットに固定されることで、第一の取付金具12がパワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに固定されるようになっている。なお、横板部30の下面には、固定軸24の上端面の重ね合わせ部位の回りに、所定厚さで広がるシート状の当接ゴム34が被着されており、ストッパ家具20が当接ゴム34を介して横板部30に打ち当たることでパワーユニット側ブラケット18、延いては第一の取付金具12の第二の取付金具14に対するバウンド方向の変位量を緩衝的に制限するバウンドストッパ機構が構成されている。
一方、第二の取付金具14は、大径円筒形状を有しており、特に本実施形態では、円筒状部としての筒状部36の軸方向下端部が内周側に向かって内フランジ状に屈曲せしめられた構造とされている。そして、かかる筒状部36の軸方向上端開口側(図1中の上側)に離隔して第一の取付金具12が配設されて略同一中心軸上で対向位置せしめられている。そして、このように軸方向で対向位置せしめられた第一の取付金具12と第二の取付金具14の間には、本体ゴム弾性体16が配設されている。
本体ゴム弾性体16は、図2及び図3にも示すように、全体として略円錐台形状を呈しており、その大径側端部には、大径側端面に開口する逆向きの略すり鉢状の凹状面38が形成されている。このような本体ゴム弾性体16の大径側外周面に対して第二の取付金具14の内周面が加硫接着されている。
また、本体ゴム弾性体16の小径側端部には、小径側端面に重ね合わせられるようにして、リテーナ部材としての受圧金具40が加硫接着されている。この受圧金具40は、例えば金属等の剛性材からなる素板をプレス加工することによって形成されたプレス金具とされており、全周に亘って略一定の断面形状を有する回転対称体である薄肉の略カップ形状とされている。また、受圧金具40の開口周縁部には、全周に亘って径方向外方に広がるフランジ状部42が形成されており、フランジ状部42の外径寸法は、第一の取付金具12における当接部22の外径寸法よりも小さくされている。更に、受圧金具40の底部付近の外周面には、軸方向下方に行くに従って次第に径寸法が小さくなるテーパ状周壁面44が全周に亘って形成されている。なお、かかるテーパ状周壁面44は、受圧金具40の外周面において、軸方向及び周方向の一部に形成されていても良いし、全長に亘って形成されていても良く、例えば、受圧金具40の底部付近に限らず、軸方向の中間部分に形成する等しても良い。また、このことから明らかなように、本実施形態では、本体ゴム弾性体16は、第二の取付金具14と受圧金具40を備えた一体加硫成形品として構成されている。
そして、受圧金具40が上方に開口するようにして本体ゴム弾性体16の小径側端部に配設されて、受圧金具40の外周面が本体ゴム弾性体16に加硫接着されている。特に、本態様においては、本体ゴム弾性体16が受圧金具40の上方に回り込んで、受圧金具40の開口面と内周面を覆うようにしてゴム層が被着形成されている。これにより、受圧金具40の内部には、第一の取付金具12側の当接面28に向かって開口する収容空所としての開口空所46が形成されている。また、受圧金具40のフランジ状部42の上方に回り込んだ本体ゴム弾性体16の上端部によって、緩衝ゴム層48が形成されており、かかる緩衝ゴム層48の上端面によって、第一の取付金具12側の当接面28よりも一回り小さく、且つ平坦な当接面50が形成されている。さらに、緩衝ゴム層48には、フランジ状部42の周上の適数箇所において、上方に開口して径方向に延びる連通路としての連通凹溝49が形成されており、特に本実施形態においては周方向に所定の間隔をもって4箇所形成されている。
さらに、開口空所46には、その底部の略中央から第一の取付金具12側の当接面28に向かって中心軸上で突出するストッパゴムとしてのストッパ突部52が、受圧金具40の内面に固着されたゴム層と一体形成されている。ストッパ突部52は、上方に向かって次第に径寸法が小さくなる円錐台形状を有しており、その突出先端面54が、第一の取付金具12が当接していない状態において、当接面50から所定量だけ突出する高さ寸法を有して形成されている。また、ストッパ凸部52の外周面と開口空所46との間には、全周に亘って所定の空隙が形成されている。
一方、このような構造とされた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品を構成する第二の取付金具14は、ストッパ金具20を介してボデーに取り付けられるようになっている。ストッパ金具20は、例えば金属材から形成された、全体として薄肉の大径円筒形状を呈しており、軸方向中央部分に形成された段差部56を挟んで、軸方向上側が小径部58とされていると共に、軸方向下側が大径部60とされている。そして、大径部60の下端縁部が、径方向外方に広がるフランジ状の取付板部62とされて、ボデーに取り付けられるようになっている。また、小径部58の上端部は、軸直角方向内方に屈曲せしめられており、それによって、ストッパ金具20は、その小径部58の上端部において、中心孔64を有する円環板形状のストッパ板部66が一体的に形成された構造とされている。なお、本実施形態では、中心孔64の径寸法は、第一の取付金具12における固定軸24の外径寸法よりも大きくされており、第一の取付金具12のストッパ金具20に対する軸直角方向の相対変位が許容されている。
このような構造とされたストッパ金具20の軸方向下方から、第一の取付金具12が固定軸24側から小径部58に挿し入れられて収容位置せしめられた後に、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品を構成する第二の取付金具14が挿し入れられてストッパ金具20に対して圧入固定されるようになっている。そして、ストッパ金具20が取付板部62にそれぞれ設けられたボルトでボデーに取り付けられることにより、第一の取付金具12がパワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに取り付けられると共に、第二の取付金具14がストッパ金具20を介してボデーに取り付けられている。而して、エンジンマウント10がパワーユニットとボデーの間に装着されるようになっている。
特に、本実施形態では、図1に示すエンジンマウント10の車両への装着状態下において、第一の取付金具12は、その固定軸24が中心孔64に挿通されて、ストッパ板部66の上面よりも上方に突出せしめられている。また、本体ゴム弾性体16側の当接面50に対して第一の取付金具12側の当接面28が重ね合わせられて、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16に対して載置されている。そこにおいて、本実施形態では、第一の取付金具12に設けられたリバウンドストッパゴム26の上端部分、特に、上端外周面が全周に亘って小径部58の内周面に摺接せしめられており、それによって、第一の取付金具12が小径部58に対して弾性的に位置決めされている。その結果、本実施形態では、第一の取付金具12が小径部58、延いては、第二の取付金具14に対して同一中心軸上に位置せしめられており、それに伴って、第一の取付金具12側の当接面28が本体ゴム弾性体16側の当接面50に対して同一中心軸上で重ね合わせられていると共に、第一の取付金具12における固定軸24が中心孔64に対して同一中心軸上で挿通せしめられている。そして、このように第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16に対して同一中心軸上で載置されることにより、パワーユニットの分担支持荷重が本体ゴム弾性体16に対して第二の取付金具14の軸方向に及ぼされるようになっている。
このようにして、本実施形態では、第二の取付金具14が圧入固定されることで、第二の取付金具14から延び出すように設けられたストッパ金具20における小径部58によって延出部が構成されており、また、第一の取付金具12における当接部22によって第一の取付部材における当接部が構成されていると共に、ストッパ金具20におけるストッパ板部66によって第二の取付部材側の当接部が構成されている。そして、これら当接部22、ストッパ板部66、小径部58、及びリバウンドストッパゴム26を含んで、リバウンドストッパ機構が構成されている。なお、リバウンドストッパゴム26は、必ずしも小径部58の内周面に全周に亘って摺接している必要はなく、例えば小径部58の内周面との距離を周方向で異ならせることによって、リバウンドストッパゴム26のばね定数を周方向で異ならせることも可能である。
このような構造とされたエンジンマウント10においては、本体ゴム弾性体16に対して第一の取付金具12が独立形成されていると共に、かかる第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16に重ね合わされて配設されていることから、第一の取付金具12が第二の取付金具14に接近せしめられる方向に入力されるパワーユニットの分担支持荷重や振動に対しては、有効な耐荷重性能や防振性能を確保することが出来る。
特に本実施形態におけるエンジンマウント10においては、本体ゴム弾性体16に受圧金具40が設けられていることから、本体ゴム弾性体16における当接面50の変形を抑えて、第一の取付金具12との当接状態を安定して維持すると共に、本体ゴム弾性体16への荷重入力を安定して行なうことが出来る。
さらに、本実施形態においては、第一の取付金具12側における当接面28が、本体ゴム弾性体16側の当接面50よりも大きくされていることから、これら第一の取付金具12と本体ゴム弾性体16との間に軸直角方向の相対変位が生じた場合にも、本体ゴム弾性体16側における当接面50の全体に対する第一の取付金具12側の当接面28の当接状態を維持することが可能とされており、これにより、パワーユニットの支持荷重や振動の入力方向を第二の取付金具14の軸方向に略一致させることが可能となる。
加えて、本実施形態においては、リバウンドストッパゴム26が小径部58に対して摺接せしめられていることから、第一の取付金具12が小径部58、延いては、第二の取付金具14に対して略同一中心軸上に位置せしめられるようになっており、それによって、パワーユニットの分担支持荷重および振動の入力方向を第二の取付金具14の軸方向に略一致させることが出来るのである。
一方、図4に示すように、第一の取付金具12が第二の取付金具14から離隔せしめられるリバウンド方向に大きな荷重が入力された際には、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16から離隔することによって、本体ゴム弾性体16に引張応力を及ぼすことが回避されており、本体ゴム弾性体16の耐久性を低下せしめることを有利に回避することが可能となる。
ここにおいて、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16から離隔した際には、ストッパ突部52への荷重入力が解除されて、ストッパ突部52の突出先端面54が当接面50よりも上方に突出せしめられた状態となる。そして、このような状態で再び第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16に接近した際には、先ずストッパ突部52の突出先端面54が第一の取付金具12側の当接面28に当接することによって、ストッパ突部52が圧縮変形せしめられる。かかるストッパ突部52の変形による緩衝作用によって、第一の取付金具12の本体ゴム弾性体16に対する当接時の衝撃を軽減することが可能となり、もって、打ち当たりに起因する異音の発生を軽減することが出来ると共に、これら第一の取付金具12及び本体ゴム弾性体16の耐久性を向上することも可能とされているのである。
さらに、本実施形態においては、ストッパ突部52の周囲に空隙が形成されて、ストッパ突部52の膨張変形が十分に許容されていることから、ストッパ突部52の衝撃吸収作用をより有効に発揮せしめることが可能とされている。
更にまた、本実施形態においては、防振効果に実質的に影響することのない、非活用領域である受圧金具40の内部スペースにストッパ突部52を形成したことによって、高さ寸法を増加せしめることもなく、良好なスペース効率をもって、上述の如き衝撃吸収作用を得ることが可能とされている。
加えて、本実施形態においては、本体ゴム弾性体16に、開口空所46と外部空間を連通する連通凹溝49が形成されていることによって、開口空所46内の空気が空気ばねとして作用して、第一の取付金具12による本体ゴム弾性体16への荷重入力に影響を与えるようなことも回避されているのである。また、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16(受圧金具40)に当接する際に、ストッパ凸部52や干渉ゴム層48の圧縮変形に伴って、密閉状態とされた開口空所46から外部に漏れ出る空気の音も、軽減乃至は解消され得ることとなる。
以上、本発明の一実施形態を例示してきたが、収容空所やストッパゴム等の具体的な態様としては各種の態様が採用可能である。以下に、本発明に従う構造とされたエンジンマウントの幾つかの好ましい構造を例示するが、本発明が以下の態様に限定されるものではない。なお、以下に記載のエンジンマウントにおいて、前述の第一の実施形態と同様な構造とされた部材及び部位については、それぞれ、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
先ず、図5に、本発明の第二の実施形態としてのエンジンマウント70を示す。エンジンマウント70は、第一の取付金具12に、受圧金具40に向かって開口する開口凹所72が形成されていると共に、受圧金具40の内部スペースから、かかる開口凹所72に入り込むようにして、ストッパゴムとしてのストッパ突部74が設けられた構造とされている。なお、図5は、第一の取付金具12と第二の取付金具14との間にリバウンド方向の荷重が及ぼされて、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16から離隔せしめられた状態を示している。
より詳細には、開口凹所72は、第一の取付金具12における、受圧金具40に対する当接面28上に開口する略円錐台形状をもって形成されており、その中心軸が第一の取付金具12の中心軸と略同じ位置とされている。そして、この開口凹所72は、開口部である下方に向かって次第に拡開する内周面形状を有している。
一方、ストッパ突部74は、第一の取付金具12における開口凹所72の内径寸法よりも一回り小さな外径寸法を有して上方に突出する円錐台形状とされており、その突出高さ寸法(当接面50から突出先端面54までの高さ寸法)は、開口凹所72の高さ寸法(当接面28から開口凹所72の上底面までの深さ寸法)よりも所定量だけ大きくされている。なお、特に本実施形態においては、本体ゴム弾性体16が受圧金具40の開口部を覆って内部に回り込んでおり、ストッパ突部74が本体ゴム弾性体16と一体形成されている。即ち、本実施形態のストッパ突部74は、本体ゴム弾性体によってそれぞれ一体形成された、受圧金具40の内部に充填されたゴム部と、受圧金具40の開口部から軸方向上方に突出する突部とから、構成されているのである。但し、本体ゴム弾性体16は、本実施形態のように、必ずしも受圧金具40の内部スペースに充填されている必要はなく、例えば前述の第一の実施形態のように、受圧金具40の内部に開口空所46を形成して、ストッパ突部74を、受圧金具40の底部から上方に突出形成することも、勿論可能である。
このような構造とされたエンジンマウント70においては、第一の取付金具12と第二の取付金具14との間にリバウンド方向の荷重が及ぼされて、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16から離隔せしめられた場合には、ストッパ突部74の突出先端面54と開口凹所72の上底面との軸方向での対向面間距離:Aの方が、本体ゴム弾性体16側の当接面50と第一の取付金具12側の当接面28との軸方向での対向面間距離:Bよりも小さくなるようにされている。これにより、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16に接近した際には、両当接面28,50が当接するよりも前に、ストッパ突部74の突出先端面54が、開口凹所72の上底面に当接するようにされており、ストッパ突部74が開口凹所72の内部で圧縮変形せしめられることによって、ストッパ突部74による緩衝作用を得ることが出来るのである。なお、このことから明らかなように、本実施形態においては、第一の取付金具12における開口凹所72によって、ストッパ突部74が収容される収容空所が形成されている。
さらに本実施形態においては、第一の取付金具12における開口凹所72に、ストッパ突部74が適宜の隙間をもった状態で挿し込まれるようにされていることから、第一の取付金具12と本体ゴム弾性体16との間に軸直角方向の相対的な変位が生じた場合にも、開口凹所72の内周面がストッパ突部74に係止されることによって、これら第一の取付金具12と本体ゴム弾性体16との軸直角方向の位置ずれを軽減して、当接状態を高度に維持することも出来る。
次に、図6に、本発明の第三の実施形態としてのエンジンマウント80を示す。エンジンマウント80は、受圧金具40の内部スペースに収容空所としての開口空所82が形成されていると共に、第一の取付金具12における当接面28上に、受圧金具40に向かって突出するストッパゴムとしてのストッパ突部84が形成された構造とされている。なお、図6は、第一の取付金具12と第二の取付金具14との間にリバウンド方向(第一の取付金具12と第二の取付金具14が、中心軸上で互いに離隔せしめられる方向)の荷重が及ぼされて、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16から離隔せしめられた状態を示している。
より詳細には、開口空所82は、受圧金具40の内面によって形成されており、特に本実施形態においては、受圧金具40の内面に、フランジ状部42を被覆する緩衝ゴム層48が延び出して被覆されることによって、緩衝ゴム層48の上端面によって開口空所82が形成されている。
一方、ストッパ突部84は、本体ゴム弾性体16における開口空所82の内径寸法よりも一回り小さな外径寸法を有して、第一の取付金具12側の当接面28から下方に突出する円錐台形状とされており、その中心軸が第一の取付金具12の中心軸と略同じ位置とされていると共に、その突出高さ寸法(突出先端面86から当接面28までの高さ寸法)は、開口空所82の高さ寸法(開口空所82の底面から当接面50までの高さ寸法)よりも大きくされている。また、特に本実施形態においては、ストッパ突部84は、第一の取付金具12における当接部22の下方に回りこんだリバウンドストッパゴム26の一部が、下方に突出せしめられることによって、リバウンドストッパゴム26と一体的に形成されている。また、リバウンドストッパゴム26が、当接部22の下方に回り込むことによって、当接部22の下端面を被覆する緩衝ゴム層88が形成されており、かかる緩衝ゴム層88の下端面によって、第一の取付金具12側の当接面28が形成されている。
このような構造とされたエンジンマウント80においても、第一の取付金具12と第二の取付金具14との間にリバウンド方向の荷重が及ぼされて、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16から離隔せしめられた場合には、ストッパ突部84の突出先端面86と開口空所82の底面との軸方向での対向面間距離:Cの方が、本体ゴム弾性体16側の当接面50と第一の取付金具12側の当接面28との軸方向での対向面間距離:Dよりも小さくなるようにされている。これにより、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16に接近した際には、両当接面28,50が当接するよりも前に、ストッパ突部84の突出先端面86が、開口空所82の底面に当接するようにされており、ストッパ突部84が開口空所82の内部で圧縮変形せしめられることによって、ストッパ突部84による緩衝作用を得ることが出来る。また、特に本実施形態においては、第一の取付金具12側の当接面28にも緩衝ゴム層88が形成されていることから、第一の取付金具12と本体ゴム弾性体16との当接時の衝撃をより有効に軽減することが可能となるのである。
さらに、本実施形態においても、ストッパ突部84が開口空所82の内周面に係止されることによって、第一の取付金具12と本体ゴム弾性体16との軸直角方向の相対的な過大変位を抑えることが出来る。加えて、収容空所として受圧金具40の内部スペースを用いたことによって、ストッパ突部84のゴムボリュームを大きく確保することが出来て、より有効な緩衝作用を得ることが出来るのである。
次に、図7に、本発明の第四の実施形態としてのエンジンマウント90を示す。エンジンマウント90は、本体ゴム弾性体16の凹状面38によって壁部の一部が構成された流体室を備えた、流体封入式の防振装置とされており、第一の取付金具12がパワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに取り付けられる一方、第二の取付金具92がボデー側ブラケット93を介してボデーに取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。
より詳細には、第一の取付金具12は、前述の第一の実施形態としてのエンジンマウント10と略同様の構造とされており、特に、本実施形態においては、リバウンドストッパゴム26が、当接部22の下端面にまで延び出すことによって、当接部22の下面が全体に亘ってリバウンドストッパゴム26で覆われている。これにより、第一の取付金具12の下方には、リバウンドストッパゴム26で構成された緩衝ゴム層91が形成されており、かかる緩衝ゴム層91の下端面が、当接面28とされている。
一方、第二の取付金具92は、全体として大径の円筒形状を呈しており、軸方向中央部分に形成された段差部94を挟んで、軸方向上方の側が大径部96とされていると共に、軸方向下方の側が小径部98とされている。また、大径部96の内周面には、薄肉のシールゴム層100が被着されていると共に、小径部98側の開口部には、薄肉円板形状のゴム膜からなるダイヤフラム102が配設されており、このダイヤフラム102の外周縁部が小径部98の内周面に加硫接着されることによって、小径部98側の開口部がダイヤフラム102によって流体密に閉塞されている。なお、小径部98の内周面には、その全体に亘ってダイヤフラム102と一体形成されたシールゴム104が被着されている。
そして、この第二の取付金具92における大径部96の開口部側に離隔して、第一の取付金具12が配設されて略同一中心軸上で対向位置せしめられており、これら第一の取付金具12および第二の取付金具92の間には、本体ゴム弾性体16が配設されている。
本体ゴム弾性体16は、前述の第一の実施形態としてのエンジンマウント10と略同様の構造とされており、受圧金具40及びストッパ突部52を備えた略円錐台形状とされていると共に、その大径側端部の外周面には、円筒形状の連結金具106が加硫接着されている。
そして、連結金具106が、第二の取付金具92の大径部96に対して挿入されて、大径部96が絞り加工等によって小径化されることにより、連結金具106が第二の取付金具92に嵌着固定されている。それによって、第二の取付金具92における大径部96側の開口部が本体ゴム弾性体16によって流体密に覆蓋されることとなり、もって、第二の取付金具92の内側には、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム102との対向面間において、外部空間から流体密に遮断された流体室としての液室107が形成されて、その液室107に非圧縮性流体が封入されている。
なお、封入される非圧縮性流体としては、例えば、水やアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、シリコーン油等が何れも採用可能であり、特に、流体の共振作用に基づく防振効果を有効に得るために、粘度が0.1Pa・s以下の低粘性流体が好適に採用される。
また、第二の取付金具92の小径部98内には、仕切部材108が収容配置されている。この仕切部材108は、全体として円形ブロック形状を呈しており、小径部98の内周面に対して流体密に嵌着固定されている。そこにおいて、仕切部材108の嵌着固定は、小径部98を絞り加工等することで有利に実現することが出来る。
このように仕切部材108が配設されることによって、第二の取付金具92の内側に形成された密閉領域が軸方向両側(本体ゴム弾性体16側とダイヤフラム102側)に仕切られている。それによって、仕切部材108よりも軸方向上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて、振動入力時に本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて内圧変化が惹起される受圧室110が形成されている。一方、仕切部材108よりも軸方向下方には、壁部の一部がダイヤフラム102にて構成されて、かかるダイヤフラム102の変形に基づいて容積変化が容易に許容される平衡室112が形成されている。
さらに、仕切部材108には、外周面に開口して周方向に延びる周方向凹溝114が形成されており、かかる周方向凹溝114の外周側開口が第二の取付金具92における小径部98で覆蓋されることで、周方向に所定長さで延びて、周方向一方の端部が連通孔(図示せず)を通じて受圧室110に連通されていると共に、周方向他方の端部が連通孔116を通じて平衡室112に連通されているオリフィス通路118が形成されており、それによって、受圧室110および平衡室112の間での流体流動が許容されるようになっている。なお、本実施形態では、オリフィス通路118を通じて流動せしめられる流体の共振作用等に基づいて、シェイクやアイドリング振動等の低周波振動に対して有効な防振効果が発揮されるように、オリフィス通路118の通路長さや断面積等が設定されている。
また、仕切部材108には、上面に開口する中央凹部120が形成されており、かかる中央凹部120には、ゴム弾性板122が嵌めこまれている。このゴム弾性板122は、所定厚さの略円板形状を呈しており、その外周面には、嵌着リング124が加硫接着されている。そして、嵌着リング124が中央凹部120に圧入されて嵌着固定されることにより、ゴム弾性板122が、中央凹部120内で軸直角方向に広がるように配設されている。そこにおいて、本実施形態では、中央凹部120の底部分は、軸方向下方に行くに従って次第に小径となるテーパ状面を有しており、それによって、ゴム弾性板122が中央凹部120内に配設された状態下において、ゴム弾性板122の下面が中央凹部120の底面から上方に離隔して位置せしめられるようになっており、その結果、ゴム弾性板122の弾性変形乃至は弾性変位が許容されている。
また、中央凹部120の底部分には、貫通孔126が形成されており、それによって、ゴム弾性板122の下面と上面に対して、平衡室112の内圧と受圧室110の内圧がそれぞれ及ぼされるようになっている。そして、これら両室110,112の圧力差に基づいてゴム弾性板122が弾性変形することに伴って、かかるゴム弾性板122の弾性変形量に相当する流体量だけ受圧室110と平衡室112の間での実質的な流体流動が生ぜしめられるようになっている。特に、本実施形態では、こもり音等の高周波振動の入力時に、オリフィス通路118を通じての流体流通抵抗が著しく大きくなった状態下において、受圧室110と平衡室112の間でゴム弾性板122の弾性変形乃至は弾性変位に基づく実質的な流体流動を許容することにより、受圧室110の圧力増大を軽減乃至は解消して著しい高動ばね化を回避し、良好な防振効果が維持され得るようにチューニングされている。
このように本体ゴム弾性体16等が固定的に組み付けられた第二の取付金具92は、ボデー側ブラケット93を介してボデーに取り付けられるようになっている。ボデー側ブラケット93は、円形断面で軸方向に延びる筒状部128に対して複数(本実施形態では3つ)の脚部130a,130b,130bが溶接等で固定された構造とされている。そこにおいて、かかる脚部130a,130b,130bのうち、一対の130b,130bは、径方向で対向位置せしめられており、その上端縁部には径方向外方に延び出す支持板部132が形成されていると共に、支持板部132と筒状部128の上端縁部が面一となるようにして筒状部128に固定されている。
また、ボデー側ブラケット93には、ストッパ金具134が取り付けられている。ストッパ金具134は、例えば鉄鋼等の剛性材によって形成された略門形状とされており、軸方向に延びる筒状部136の軸方向上端部には、中心孔138を有して軸直角方向に平坦な天板部140が形成されている一方、軸方向下端部には、径方向外方に延び出す一対の取付板部142、142が形成されている。かかる取付板部142、142が、脚部130b、130bに形成された支持板部132に重ね合わされて溶接などで固定されることによって、ストッパ金具134がボデー側ブラケット93に固定的に取り付けられている。
そして、第二の取付金具92における大径部96がボデー側ブラケット93における筒状部128に圧入固定されることによって、第二の取付金具92がボデー側ブラケット93に固定されている。これにより、ストッパ金具134の筒状部136が、第二の取付金具92からリバウンド方向に延び出す延出部とされていると共に、天板部140の下端面によって当接部が形成されており、これら筒状部136及び天板部140と、第一の取付金具12の当接部22及びリバウンドストッパゴム26を含んで、第一の取付金具12のリバウンド方向の過大変位を制限するリバウンドストッパ機構が構成されている。
そして、ボデー側ブラケット93を構成する複数の脚部130a,130b,130bがボデーに固定されることで、第二の取付金具92がボデー側ブラケット93を介してボデーに取り付けられるようになっている。
このような構造とされたエンジンマウント90においては、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16から離隔可能とされていることから、リバウンド方向の大きな荷重が入力された場合には、本体ゴム弾性体16に対する軸方向上方への引張変形が回避されており、受圧室110に封入された非圧縮性流体が本体ゴム弾性体16の引張変形を妨げる拘束部材として作用することを回避することが出来る。
さらに、本体ゴム弾性体16に対する引張変形が回避乃至は軽減されていることによって、受圧室110内に生じる負圧を軽減して、気泡の発生を軽減することが出来る。これにより、かかる気泡の発生や消失に起因する異音や衝撃を軽減すると共に、気泡が圧縮されることによって受圧室110内の圧力変化が阻害されるようなことも軽減されており、有効な防振特性を得ることが出来る。また、特に本実施形態においては、本体ゴム弾性体16に受圧金具40が設けられていることによって、受圧室110内の圧力変化をより有効に生ぜしめることが可能とされている。
一方、バウンド方向の荷重が入力されて、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16に接近した際には、ストッパ突部52による緩衝作用によって、両部材12,16の当接時の衝撃を軽減することが可能とされており、打ち当たり音も軽減されると共に、耐久性も向上されるのである。また、特に本実施形態においては、第一の取付金具12側の当接面28にも緩衝ゴム層91が形成されていることから、第一の取付金具12と本体ゴム弾性体16との当接時の衝撃をより有効に軽減することが可能となるのである。
以上、本発明の幾つかの実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、前述の各実施形態において、ストッパゴムは本体ゴム弾性体乃至はリバウンドストッパ機構を構成するゴム弾性体と一体的に形成されていたが、別体として形成することも勿論可能である。このような態様によれば、ストッパゴムを本体ゴム弾性体やリバウンドストッパゴムとは異なるゴム材料を使用して弾性特性や耐久性等の特性のチューニング自由度を大きく確保することが出来る。また、ストッパゴムの形状についても前述の如き円錐台形状に限定されるものではなく、例えば円柱形状や角柱形状等、各種の形状が適宜に採用可能である。更にまた、かかるストッパゴムを、本体ゴム弾性体側及び第一の取付部材側の両方に設ける等しても良い。
また、リバウンドストッパゴムについても、各種の形状をもって形成することが可能であるし、また、第二の取付部材側に設けることも可能である。更に、かかるリバウンドストッパゴムを用いたリバウンドストッパ機構は、前述のように第一の取付部材と第二の取付部材との間に、ボデー側ブラケットを介する等して間接的に構成されていても良いし、或いは例えば第二の取付部材自体を延び出させることによって延出部を形成して、第一の取付部材と第二の取付部材との間に直接に設けられていても良い。
更にまた、リテーナ部材の具体的な形状についても各種の形状が採用可能であり、前述のフランジ状部やテーパ状周壁面などは、必ずしも必要ではない。例えば、リテーナ部材をダイキャスト等で成形して厚肉とすることによって、フランジ状部を形成すること無しに、フランジ状部と同様の効果を得るなどしても良い。
なお、第一の取付部材とリテーナ部材との当接面間に配設された緩衝ゴムについても必ずしも必要ではない。また、前述の第一の実施形態においては、収容空所内を外部空間と連通する連通路としての連通凹溝49が、緩衝ゴム層48に形成されていたが、かかる連通路の具体的な構造についても各種の態様が採用可能であって、例えば第一の取付金具12及びリバウンドストッパゴム26を貫通する貫通孔を形成することによって、開口空所46と外部空間を連通せしめること等も可能である。
加えて、本発明は、自動車用のボデーマウントやメンバマウント等、或いは自動車以外の各種装置におけるマウントや制振器などの防振装置等に対して、同様に適用可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
本発明の第一の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図である。 図1におけるエンジンマウントに用いられる本体ゴム弾性体を含む一体加硫成形品を示す断面図である。 図2に示した一体加硫成形品の平面図である。 図1に示したエンジンマウントにリバウンド方向の荷重が入力された状態を示す縦断面図である。 本発明の第二の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図である。 本発明の第三の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図である。 本発明の第四の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図である。
符号の説明
10 エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16 本体ゴム弾性体
18 パワーユニット側ブラケット
20 ストッパ金具
26 リバウンドストッパゴム
28 当接面
40 受圧金具
46 開口空所
50 当接面(本体ゴム弾性体)
52 ストッパ突部
54 突出先端面
102 ダイヤフラム
110 受圧室
112 平衡室
114 周方向凹溝
118 オリフィス通路
122 ゴム弾性板

Claims (12)

  1. 全体として略円錐台形状を有する本体ゴム弾性体に対して、その小径側端面に開口する状態で略カップ形状のリテーナ部材を加硫接着すると共に、該本体ゴム弾性体の小径側端面に第一の取付部材を離隔可能に重ね合わせて該リテーナ部材の開口端面に対して該第一の取付部材が軸方向で当接するように配設する一方、該本体ゴム弾性体の大径側端部外周面に第二の取付部材を固着せしめて、該第一の取付部材と該第二の取付部材の間において、該第一の取付部材の該本体ゴム弾性体からの離隔方向の相対変位量を緩衝的に制限するリバウンドストッパ機構を設けて、更に、前記第一の取付部材と前記リテーナ部材の対向面において、一方の対向面から他方の対向面に向かって突出するストッパゴムを設けて、該第一の取付部材が該リテーナ部材に対して離隔位置から軸方向で当接方向に相対変位せしめられた際に該第一の取付部材が該リテーナ部材の開口端面に当接するまでに該ストッパゴムが該他方の対向面に当接することによって、該第一の取付部材と該リテーナ部材の開口端面との当接時の衝撃を吸収せしめるようにすると共に、これら第一の取付部材とリテーナ部材の対向面間に収容空所を設けて、該第一の取付部材と該リテーナ部材の開口端面との当接時には該ストッパゴムが弾性的な圧縮変形状態で該収容空所に収容されるようにしたことを特徴とする防振装置。
  2. 前記第一の取付部材における、前記リテーナ部材に対する当接面が軸直角方向に広がる略平坦面とされている一方、該リテーナ部材の底部側から前記開口端面よりも外方に突き出した高さ寸法をもって前記ストッパゴムが設けられていると共に、該リテーナ部材内で該ストッパゴムの周囲に前記収容空所が形成されている請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記第一の取付部材において、前記リテーナ部材に対する当接面上に開口する開口凹所が形成されており、該開口凹所によって前記収容空所が形成されていると共に、該リテーナ部材において、該収容空所に入り込むようにして前記ストッパゴムが設けられている請求項1に記載の防振装置。
  4. 前記ストッパゴムが、前記本体ゴム弾性体と一体形成されている請求項1乃至3の何れかに記載の防止装置。
  5. 前記リテーナ部材内に前記収容空所が形成されていると共に、前記第一の取付部材における、該リテーナ部材に対する当接面上に、該収容空所に入り込むようにして前記ストッパゴムが設けられている請求項1に記載の防振装置。
  6. 前記第二の取付部材からリバウンド方向に延び出す延出部を設けて、該延出部の延び出し方向の先端部分と前記第一の取付部材に当接部を形成すると共に、該当接部の少なくとも一方の対向面にリバウンドストッパゴムを設けることによって、前記リバウンドストッパ機構を構成した請求項1乃至5の何れかに記載の防振装置。
  7. 前記リテーナ部材が、その開口周縁部において径方向外方に広がるフランジ状部を有しており、該フランジ状部によって前記開口端面が形成されていると共に、その外周面において、底部側に行くに従って次第に径寸法が小さくなるテーパ状周壁面を有するプレス金具とされている請求項1乃至6の何れかに記載の防振装置。
  8. 前記リテーナ部材における前記開口端面と、前記第一の取付部材における該リテーナ部材に対する当接面との間に、緩衝ゴム層が設けられている請求項1乃至7の何れかに記載の防振装置。
  9. 前記リテーナ部材における前記第一の取付部材に対する重ね合わせ面よりも、該第一の取付部材における該リテーナ部材に対する重ね合わせ面が大きくされている請求項1乃至8の何れかに記載の防振装置。
  10. 前記第一の取付部材と前記第二の取付部材との間に初期荷重が及ぼされて、該第一の取付部材と前記リテーナ部材が当接せしめられた状態において、前記ストッパゴムが、該第一の取付部材と該リテーナ部材との対向面間で挟圧されることによる圧縮膨張変形を許容された状態で、前記収容空所に収容されている請求項1乃至9の何れかに記載の防振装置。
  11. 前記第一の取付部材と前記リテーナ部材が当接された状態において、前記収容空所を外部空間と連通せしめる連通路が設けられている請求項1乃至10の何れかに記載の防振装置。
  12. 前記本体ゴム弾性体によって壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された流体室が形成されており、振動入力時に該流体室内に生ぜしめられる該非圧縮性流体の流動作用に基づいて防振効果が発揮されるようになっている請求項1乃至11の何れかに記載の防振装置。
JP2004338294A 2004-11-24 2004-11-24 防振装置 Expired - Fee Related JP4328965B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004338294A JP4328965B2 (ja) 2004-11-24 2004-11-24 防振装置
US11/274,510 US7389976B2 (en) 2004-11-24 2005-11-16 Vibration damping device
FR0511699A FR2878595A1 (fr) 2004-11-24 2005-11-18 Dispositif d'amortissement de vibrations

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004338294A JP4328965B2 (ja) 2004-11-24 2004-11-24 防振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006144980A true JP2006144980A (ja) 2006-06-08
JP4328965B2 JP4328965B2 (ja) 2009-09-09

Family

ID=36390118

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004338294A Expired - Fee Related JP4328965B2 (ja) 2004-11-24 2004-11-24 防振装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7389976B2 (ja)
JP (1) JP4328965B2 (ja)
FR (1) FR2878595A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008039039A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Denso Corp 車両用防振装置
KR100993974B1 (ko) 2008-10-09 2010-11-11 현대자동차주식회사 차량 변속기용 마운트 장치
JP2016075378A (ja) * 2014-10-09 2016-05-12 住友理工株式会社 防振装置

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177991A (ja) * 2005-09-05 2007-07-12 Tokai Rubber Ind Ltd 防振装置
US8991574B2 (en) * 2009-06-19 2015-03-31 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Apparatus for reducing vibrations in a vehicle
DE102010003795A1 (de) * 2010-04-09 2011-11-17 Zf Friedrichshafen Ag Aggregatlager mit hydraulischer Dämpfung und vorgespannter innerer Elastomerfeder
FR2981996B1 (fr) * 2011-10-28 2014-01-03 Peugeot Citroen Automobiles Sa Bielle anti-couple
JP5933984B2 (ja) * 2012-02-14 2016-06-15 住友理工株式会社 防振装置
JP6537958B2 (ja) * 2015-11-19 2019-07-03 住友理工株式会社 ブラケット付き防振装置
KR102452074B1 (ko) * 2016-12-06 2022-10-06 현대자동차주식회사 차량의 엔진 마운트
CN110332152B (zh) * 2019-08-07 2024-06-04 江西书源科技有限公司 一种净水器水泵与壳体的减震结构
CN111075850A (zh) * 2020-01-11 2020-04-28 沈阳工具标准件制造有限公司 一种抗机械冲击过载保护装置
CN114274756B (zh) * 2021-11-29 2023-11-28 宁波厚长工贸有限公司 一种具有减震效果的发动机支架

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2262231A1 (en) * 1974-02-21 1975-09-19 Paulstra Sa Antivibration mounting for engines - different damping in each plane
JPS56143835A (en) * 1980-04-11 1981-11-09 Tokai Rubber Ind Ltd Vibration damping support
JPS6038951U (ja) 1983-08-24 1985-03-18 富士重工業株式会社 緩衝ゴムストッパ
US4842258A (en) * 1987-04-17 1989-06-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Composite engine mount
EP0616394A1 (en) 1993-03-16 1994-09-21 Hewlett-Packard Company Method and system for producing electrically interconnected circuits
JPH07190135A (ja) * 1993-12-25 1995-07-28 Marugo Gomme Kogyo Kk 液体封入防振支持装置
JPH08128493A (ja) 1994-11-01 1996-05-21 Toyota Motor Corp 防振装置における振動ストッパ構造
GB9503803D0 (en) * 1995-02-24 1995-04-12 Chainport Ltd Shelf holder
JPH0966721A (ja) 1995-08-31 1997-03-11 Tokai Rubber Ind Ltd ストラットマウントおよびその製造方法
JP3362575B2 (ja) 1995-09-29 2003-01-07 東海ゴム工業株式会社 マウント装置およびその製造方法
JP3489500B2 (ja) * 1999-08-10 2004-01-19 東海ゴム工業株式会社 防振装置
JP2001322413A (ja) 2000-05-16 2001-11-20 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd ゴムストッパー
JP2002081491A (ja) 2000-09-08 2002-03-22 Tokai Rubber Ind Ltd 液体封入式防振装置
JP2002276723A (ja) * 2001-03-14 2002-09-25 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 液封入式防振装置の仕切部材
JP3767403B2 (ja) * 2001-03-30 2006-04-19 東海ゴム工業株式会社 流体封入式防振装置
AU2003216155A1 (en) * 2002-02-04 2003-09-02 Cooper Technology Services, Llc Composite helmet for body mount
EP1511950A1 (de) * 2002-06-12 2005-03-09 Phoenix AG Elastomerfeder, insbesondere für schienenfahrzeuge
JP3900071B2 (ja) * 2002-11-18 2007-04-04 東海ゴム工業株式会社 流体封入式防振装置
JP4016869B2 (ja) * 2003-03-31 2007-12-05 東海ゴム工業株式会社 流体封入式エンジンマウント
JP4048156B2 (ja) * 2003-06-30 2008-02-13 東海ゴム工業株式会社 流体封入式防振装置
JP2005090600A (ja) * 2003-09-16 2005-04-07 Tokai Rubber Ind Ltd 防振装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008039039A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Denso Corp 車両用防振装置
JP4715673B2 (ja) * 2006-08-04 2011-07-06 株式会社デンソー 車両用防振装置
KR100993974B1 (ko) 2008-10-09 2010-11-11 현대자동차주식회사 차량 변속기용 마운트 장치
JP2016075378A (ja) * 2014-10-09 2016-05-12 住友理工株式会社 防振装置

Also Published As

Publication number Publication date
FR2878595A1 (fr) 2006-06-02
US7389976B2 (en) 2008-06-24
JP4328965B2 (ja) 2009-09-09
US20060108726A1 (en) 2006-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4048156B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP4135915B2 (ja) ストッパ機構付き防振装置
JP4820792B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP5595369B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2007162876A (ja) 流体封入式防振装置およびその製造方法
JP4328965B2 (ja) 防振装置
JP5431982B2 (ja) 液封入式防振装置
JP2009222192A (ja) 流体封入式防振装置
JP5829135B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP6710123B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP4989620B2 (ja) 液封入式防振装置
JP2010031988A (ja) 流体封入式防振装置
JP4270049B2 (ja) 流体封入式防振装置
JPH03288036A (ja) 流体封入式マウント装置
JPH02129426A (ja) 流体封入式マウント装置
JP7319933B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2010169121A (ja) 流体封入式防振装置
JP5852925B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP7146654B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2010032023A (ja) 流体封入式防振装置
JP5847029B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP5738062B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2011247381A (ja) 流体封入式防振装置
JP5108349B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP2007155033A (ja) 吊下型流体封入式防振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090325

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090520

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090602

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130626

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees