JP2007177991A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第一の取付部材と本体ゴム弾性体の重ね合わせ面間への水やオイル等の侵入が防止されることによって、振動入力時の異音が効果的に低減され得る、新規な構造の防振装置を提供することにある。
【解決手段】第一の取付部材12と本体ゴム弾性体16の重ね合わせ面26,66の外周部分において、第一の取付部材12と本体ゴム弾性体16の少なくとも一方の側から突出し、周方向の全周に亘って連続して延びるシールリップ86を設けた。
【選択図】図7

Description

本発明は、防振連結される部材間に配設される防振装置に係り、特に、第一の取付部材が本体ゴム弾性体に対して軸方向で離隔可能に配設されており、過大な荷重入力時における第一の取付部材と第二の取付部材の相対的変位量を制限するストッパ機構を備えた防振装置に関するものである。
従来から、防振連結乃至は防振支持すべき両部材の間に介装されて両部材を防振連結乃至は防振支持せしめる防振装置の一種として、第一の取付金具と第二の取付金具が本体ゴム弾性体を介して弾性的に連結された防振装置が知られている。例えば、特許文献1(特開平9−89037号公報)に示されているものが、それである。
このような防振装置には、第一の取付金具と第二の取付金具の離隔方向(リバウンド方向)の相対的な変位量を制限して、主として本体ゴム弾性体の過大な弾性変形を抑制する目的で、リバウンドストッパ機構が設けられている。しかしながら、かかるリバウンドストッパ機構を設けても、入力荷重の大きさ等によっては第一の取付金具と第二の取付金具の相対変位を十分に制限することが難しい場合があり、その結果、本体ゴム弾性体の過大な変形が抑えられ難くなって、耐久性が低下する問題があった。
そこで、上述の問題に対処するために、新たな構造の防振装置が提案されている。かかる防振装置は、特許文献2(特開2005−23972号公報)や特許文献3(特開2005−23973号公報)にも示されているように、円錐台形状を有する本体ゴム弾性体の大径側端部外周面に第二の取付金具が固着されていると共に、本体ゴム弾性体の小径側端面に第一の取付金具が重ね合わせられた構造とされており、第一の取付金具が本体ゴム弾性体に対して軸方向で離隔可能とされている。これにより、リバウンド荷重入力時に、第一の取付金具と本体ゴム弾性体が相対的に離隔して、本体ゴム弾性体の引張応力が軽減されることとなり、本体ゴム弾性体の耐久性が向上される。
ところが、上述の如き構造とされた防振装置においては、第一の取付金具と本体ゴム弾性体の重ね合わせ面間に水やオイル等が侵入するおそれがあり、その結果、振動入力時に異音が発生する問題があった。
特開平9−89037号公報 特開2005−23972号公報 特開2005−23973号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであり、その解決課題とするところは、第一の取付部材と本体ゴム弾性体の重ね合わせ面間への水やオイル等の侵入が防止されることによって、振動入力時の異音が効果的に低減され得る、新規な構造の防振装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(本発明の態様1)
本発明の態様1の特徴とするところは、円錐台形状を有する本体ゴム弾性体に対して、その小径側端面には防振連結される一方の部材に固定される第一の取付部材が独立した別体構造として離隔可能に重ね合わせられて配設されていると共に、該本体ゴム弾性体の大径側端部外周面には防振連結される他方の部材に固定される第二の取付部材が固着されている一方、該第一の取付部材と該第二の取付部材との離隔方向での相対的変位量を緩衝的に制限するリバウンドストッパ機構が設けられた防振装置において、前記第一の取付部材と前記本体ゴム弾性体の重ね合わせ面の外周部分において、該第一の取付部材と該本体ゴム弾性体の少なくとも一方の側から突出し、周方向の全周に亘って延びるシールリップを設けた防振装置にある。
このような本態様に従う構造とされた防振装置においては、第一の取付部材が本体ゴム弾性体から独立した別体部品として構成されており、第一の取付部材が本体ゴム弾性体に対して当接状態と離隔状態を選択的に取り得る構造となっている。そして、装着状態下では、一般に、第一の取付部材と第二の取付部材の間に、例えば自動車用エンジンマウントにおけるパワーユニットの分担支持荷重の如き静的な初期荷重が作用せしめられることにより、第一の取付部材と本体ゴム弾性体が当接して重ね合わせられた状態とされる。かかる装着状態下では、それら第一の取付部材と本体ゴム弾性体の重ね合わせ面間の外周部分にシールリップが弾性変形して密着状態で介装される。これにより、第一の取付部材と本体ゴム弾性体の重ね合わせ面間がシールされて、水やオイル等の異物の侵入が防止される。それ故、重ね合わせ面間に水等が侵入することに起因して、振動入力時に問題となる異音の発生が効果的に防止され得る。
特に、シールリップが第一の取付部材と本体ゴム弾性体の重ね合わせ面の外周部分だけに位置して、それらの一方の側から他方の側に向かって突出して設けられていることにより、第一の取付部材と本体ゴム弾性体の間にシールリップが介在することに起因して、防振装置における所期のばね特性が得られ難くなることが軽減乃至は回避される。
より好適には、このシールリップは、第一の取付部材の外周面上に突出して被着形成された緩衝ゴム層によって、後述する態様4に記載の如く、第一の取付部材の本体ゴム弾性体に対する直接的な対向面を外周側に外れた外周部分において、第一の取付部材側から本体ゴム弾性体側に向かって突出形成される。このような構造のシールリップによれば、小さな突出高さでも充分に柔らかく、本体ゴム弾性体への悪影響等が一層有利に回避されると共に、一層優れたシール機能が発揮され得る。しかも、シールリップの要求特性が防振装置本体のばね特性による影響で発揮され難くなることも、軽減乃至は回避される。
(本発明の態様2)
本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の態様1に係る防振装置において、前記シールリップの内周側における前記第一の取付部材と前記本体ゴム弾性体の重ね合わせ面の少なくとも一方の側にシボ状の弾性突起を設けたことにある。
本態様においては、第一の取付部材と本体ゴム弾性体が重ね合わせられる部分の面積が小さくなり、弾性突起の弾性に基づく重ね合わせ時の緩衝作用と相俟って、重ね合わせた際の異音が一層有利に低減される。また、仮に水等が重ね合わせ面間に侵入しても、シボ状突起によって重ね合わせ面と水の接触面積が小さくされるのであり、その結果、異音がより効果的に抑えられる。
(本発明の態様3)
本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の態様1又は2に係る防振装置において、前記シールリップの断面形状を、周方向の全周に亘って内周側または外周側に傾斜させたことにある。
本態様においては、シールリップの弾性変形の方向が内周側または外周側に向かって一定とされて、シールリップの変形が安定することから、シール性能やシールリップの耐久性が一層向上され得る。また、シールリップの変形方向が定まることで、リップの変形に伴う防振装置本体のばね特性の変化が抑えられることとなり、それによって、所期のばね特性が一層安定して得られる。
(本発明の態様4)
本発明の態様4の特徴とするところは、本発明の態様1乃至3の何れか一つに係る防振装置において、前記シールリップが、前記第一の取付部材の前記本体ゴム弾性体への重ね合わせ側の端面を外周側に外れた位置に設けられていることにある。
本態様においては、シールリップの第一の取付部材と本体ゴム弾性体の対向面間への介在に起因する防振装置のばね特性の変化が、より好適に抑えられる。また、第一の取付部材が本体ゴム弾性体と当接または離隔する際に、シールリップの応力集中が軽減されることとなり、その結果、リップの耐久性が向上され得る。更に、シールリップのばね特性が柔らかく設定されて、シール性能の更なる向上が図られ得る。
(本発明の態様5)
本発明の態様5の特徴とするところは、本発明の態様1乃至4の何れか一つに係る防振装置において、前記第一の取付部材と前記本体ゴム弾性体の重ね合わせ面の少なくとも一方の側において、該重ね合わせ面に開口して延びて外周面に開放されたエア抜用溝を設けたことにある。
本態様においては、第一の取付部材と本体ゴム弾性体を重ね合わせた際に、重ね合わせ面間の空気がエア抜用溝を通じて逃がされることから、重ね合わせ面間のエア溜まり等に起因する異音が有利に抑えられる。
(本発明の態様6)
本発明の態様6の特徴とするところは、本発明の態様1乃至5の何れか一つに係る防振装置において、前記第一の取付部材と前記本体ゴム弾性体との重ね合わせ面において、両方の重ね合わせ面を何れも円形とすると共に、一方の重ね合わせ面を他方の重ね合わせ面よりも大径として、小径とされた重ね合わせ面の外周部分に前記シールリップを形成したことにある。
本態様においては、シールリップが重ね合わせられる部分の大きさが十分に確保されて、シールリップの弾性変形が安定することから、シール性能が一層有利に発揮され得る。従って、例えば不規則な方向の振動入力や防振対象部材の振動のくせ等によって、第一の取付部材と本体ゴム弾性体が互いに軸直角方向にずれた状態で重ね合わせられることのある防振装置に対しても、好適に採用されることとなる。
(本発明の態様7)
本発明の態様7の特徴とするところは、本発明の態様1乃至6の何れか一つに係る防振装置において、前記第一の取付部材と前記本体ゴム弾性体との重ね合わせ面において、防振対象部材への装着状態下において鉛直方向で上方に位置せしめられる側の重ね合わせ面にだけ前記シールリップを下方に向かって突出して形成したことにある。
本態様においては、第一の取付部材と本体ゴム弾性体の重ね合わせ面間への水等の侵入に起因する異音の発生が一層有利に抑えられる。蓋し、防振対象部材への装着状態下において鉛直方向で下方に位置せしめられる側の重ね合わせ面の外周部分にシールリップが設けられて、該重ね合わせ面に水等が侵入した場合に、シールリップが堰のような役割をして、重ね合わせ面に水等の溜まりが生ぜしめられ易くなることが考えられるが、本態様の構成を採用することにより、かかる溜まりの問題が解消されるからである。
(本発明の態様8)
本発明の態様8の特徴とするところは、本発明の態様1乃至7の何れか一つに係る防振装置において、前記第一の取付部材には前記本体ゴム弾性体との対向面において軸直角方向に広がる当接部が設けられていると共に、該本体ゴム弾性体には該第一の取付部材と対向する前記小径側端部において軸直角方向に広がる補強部材が固着されて該補強部材の表面には被覆ゴム層が該本体ゴム弾性体で形成されている一方、前記第二の取付部材には該第一の取付部材側に向かって突出して該第一の取付部材の該当接部に対して軸方向外方に離隔して対向位置するリバウンドストッパ部を備えたリバウンドストッパ部材が固着されており、更に、該第一の取付部材には該当接部から該リバウンドストッパ部に向かって突出するリバウンド緩衝ゴムが固着されて、該当接部が該リバウンド緩衝ゴムを介して該リバウンドストッパ部に当接することで前記リバウンドストッパ機構が構成されていると共に、該当接部の該本体ゴム弾性体との対向面には被覆ゴム層が該リバウンド緩衝ゴムで形成されており、該第一の取付部材の該当接部と該本体ゴム弾性体の該補強部材がそれぞれの該被覆ゴム層を介して重ね合わされて、それら両被覆ゴム層の少なくとも一方において前記シールリップが一体形成されていることにある。
本態様においては、第一の取付部材と本体ゴム弾性体が当接部および補強部材を介して重ね合わせられることにより、重ね合わせ部位の形状が安定とされて、延いてはシールリップの弾性変形が安定とされることから、シール性能の更なる向上が図られ得る。また、本体ゴム弾性体やリバウンド緩衝ゴムの耐久性を向上させる点において、かかる補強部材の配設が有効となる。
(本発明の態様9)
本発明の態様9の特徴とするところは、本発明の態様8に係る防振装置において、前記第一の取付部材の前記当接部と前記補強部材との対向面の中央部分には、少なくとも一方に凹所を形成すると共に、該凹所に収容されるような状態で該中央部分において一方から他方に向かって突出するバウンド緩衝ゴムを設けて、それら第一の取付部材と補強部材が、外周部分において前記被覆ゴム層を介して当接せしめられるより先に、中央部分において該バウンド緩衝ゴムを介して緩衝的に当接せしめられるバウンドストッパ機構を設けたことにある。
本態様においては、振動入力時に、第一の取付部材と本体ゴム弾性体が衝撃的に重ね合わせられることが抑えられることとなり、それによって、耐久性が向上され得ると共に、重ね合わせに伴う異音の発生が一層有利に低減され得る。
(本発明の態様10)
本発明の態様10の特徴とするところは、本発明の態様8又は9に係る防振装置において、前記リバウンド緩衝ゴムの突出高さが周方向で変化せしめられて、該突出高さの大きい高突部と該高突部よりも突出高さの小さい低突部が周方向で交互に形成されていることにある。
本態様においては、リバウンド緩衝ゴムの周方向で段差が設けられることとなり、リバウンド緩衝ゴムとリバウンドストッパ部が当接する際に、互いに密着状に当接することが軽減乃至は回避されるようになっている。その結果、緩衝ゴムとストッパ部の当接力が分散されて、耐久性能が向上され得ると共に、当接打音が有利に低減され得るのである。
特に、リバウンド緩衝ゴムとリバウンドストッパ部の当接の際に、低突部とストッパ部の間には所定の大きさの隙間が設けられ易くなって、該隙間を通じて空気の流動が許容されることから、緩衝ゴムの全当接面がストッパ部に密着状に当接することによる吸着の如き当接形態が防止される。それ故、緩衝ゴムとストッパ部が吸着した状態から離隔する際に発せられるような異音も効果的に抑えられるのである。
(本発明の態様11)
本発明の態様11の特徴とするところは、本発明の態様10に係る防振装置において、前記リバウンド緩衝ゴムの突出先端面に開口して径方向に延びる凹溝が形成されていることにある。
本態様においては、リバウンド緩衝ゴムがリバウンドストッパ部に当接する際に、当接面間の空気が凹溝を通じて流動することが許容されることとなる。その結果、緩衝ゴムとストッパ部における吸着の如き当接がより確実に防止されて、緩衝ゴムとストッパ部の吸着状態から離隔する際の異音発生が一層有利に防止され得る。
特に本態様では、このような凹溝を設けることで空気の流動が確保されることから、特別に高突部と低突部の高低差を大きくする必要がない。それ故、かかる高低差を小さくすることで、リバウンド緩衝ゴムとリバウンドストッパ部の当接に際して、高突部のストッパ部への当接から低突部のストッパ部への移行を滑らかにして、線形的なばね特性を安定して得ることも可能となる。
(本発明の態様12)
本発明の態様12の特徴とするところは、本発明の態様10又は11に係る防振装置において、前記凹溝が、前記リバウンド緩衝ゴムにおける前記低突部の周方向両端に形成されていることにある。
本態様においては、高突部と低突部が、低突部の周方向両端に形成された凹溝を介して互いに接続されることとなるから、特にリバウンド緩衝ゴムにおいて高さ寸法が異なることで応力集中が生ぜしめられ易い高突部と低突部の接続部分の応力集中が、凹溝を備えた部分のゴムの弾性変形作用によって軽減されることとなり、耐久性能の向上も一層有利に図られ得るのである。
(本発明の態様13)
本発明の態様13の特徴とするところは、本発明の態様10乃至12の何れか一つに係る防振装置において、前記第一の取付部材の前記当接部が円板形状とされている一方、前記リバウンドストッパ部材において前記第二の取付部材から前記本体ゴム弾性体と該当接部を外周側から覆うように円筒形状で軸方向に延び出す筒状突出部が設けられていると共に、該筒状突出部の突出先端部から径方向内方に延び出して前記リバウンドストッパ部が形成されており、更に、該当接部に固着された前記リバウンド緩衝ゴムの基端部が軸方向視で円環形状とされていると共に、該リバウンド緩衝ゴムの先端部が軸方向視で楕円環形状とされて、該リバウンド緩衝ゴムの先端部が、その長軸方向で対向位置する部位において該リバウンウンドストッパ部材における該当接部と該筒状突出部に対して軸方向および軸直角方向で当接せしめられている一方、その短軸方向で対向位置する部位において該リバウンドストッパ部材における該筒状突出部から径方向に離隔して該当接部に対してだけ軸方向で当接せしめられており、且つ、該リバウンド緩衝ゴムの長軸方向で対向位置する部位にそれぞれ前記高突部が形成されていると共に、該リバウンド緩衝ゴムの短軸方向で対向位置する部位にそれぞれ前記低突部が形成されていることにある。
本態様においては、リバウンド緩衝ゴムの長軸方向の部位が当接部および筒状突出部に軸方向および軸直角方向で当接していることで、長軸方向のばね特性が比較的に硬くされていると共に、リバウンド緩衝ゴムの短軸方向の部位が当接部にだけ当接していることによって、短軸方向のばね特性が比較的に柔らかくされている。しかも、長軸方向で対向位置する部位に高突部が形成されて、当接部に比較的に強く当接していると共に、短軸方向で対向位置する部位に低突部が形成されて、当接部に比較的に弱く当接していることで、長軸方向の高ばね化および短軸方向の低ばね化が一層有利に図られて、防振装置における軸直角方向のばね比が有利に設定される。それ故、防振対象部材への装着状態下で要求される方向でのばね特性に応じて、長軸方向および短軸方向が設定されることにより、ストッパ部と緩衝ゴム層の当接に伴う異音の発生が好適に阻止されつつ、一層優れた防振性能が発揮され得るのである。
(本発明の態様14)
本発明の態様14の特徴とするところは、本発明の態様8乃至12の何れか一つに係る防振装置において、前記リバウンドストッパ部材において前記第二の取付部材から前記本体ゴム弾性体と前記当接部を外周側から覆うように円筒形状で軸方向に延び出す筒状突出部が設けられていると共に、前記リバウンド緩衝ゴムの先端部の外周面が全周に亘って該筒状突出部の内周面よりも軸直角方向内方に離隔して位置せしめられていることにある。
本態様においては、非荷重入力状態下で、全周に亘ってリバウンド緩衝ゴムを軸直角方向で筒状突出部から離隔せしめることにより、リバウンド緩衝ゴムが筒状突出部に対して軸直角方向で押し付けられている場合に比して、リバウンド緩衝ゴムの耐久性や耐荷重性等を有利に確保出来る。
(本発明の態様15)
本発明の態様15の特徴とするところは、本発明の態様8乃至14の何れか一つに係る防振装置において、前記第一の取付部材の前記当接部が円板形状とされていると共に、該当接部の周上の少なくとも一部において軸方向で前記リバウンドストッパ部側に突出する厚肉部が形成されており、該厚肉部の形成箇所において該当接部と該リバウンドストッパ部の軸方向での離隔距離が部分的に小さくされていることにある。
本態様においては、当接部とリバウンドストッパ部の軸方向での離隔距離を小さくすることによって、リバウンド緩衝ゴムの弾性変形を制限して、過大な弾性変形によるリバウンド緩衝ゴムの破断等を回避することが出来る。これにより、リバウンド緩衝ゴムの耐久性の向上を図ることが出来る。
上述の説明からも明らかなように、本発明に従う構造とされた防振装置においては、第一の取付部材と本体ゴム弾性体の重ね合わせ面に設けられたシールリップの弾性変形に基づいて、第一の取付部材と本体ゴム弾性体の重ね合わせ面間が有利にシールされる。特に、シールリップが重ね合わせ面の外周部分に設けられていることによって、第一の取付部材と本体ゴム弾性体がシールリップを介して重ね合わせられることによる防振装置のばね特性への影響が問題ないレベルに抑えられる。その結果、所期のばね特性を保持しつつ、重ね合わせ面間に水等が侵入することに起因する異音の発生が効果的に低減され得るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。先ず、図1〜2には、本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第二の取付金具14が図3に示される如き本体ゴム弾性体16を介して相互に弾性連結された構造を呈している。第一の取付金具12がパワーユニット側ブラケット18を介して防振連結される一方の部材としてのパワーユニットに固定されると共に、第二の取付金具14がアウタブラケット20を介して防振連結される他方の部材としての車両ボデーに固定されることによって、パワーユニットが車両ボデーに対して防振支持されるようになっている。なお、図1〜2では、エンジンマウント10の自動車への非装着状態が図示されているが、本実施形態では、エンジンマウント10の装着状態において、パワーユニットの分担支持荷重がマウント軸方向(図1中、上下)に入力されて、本体ゴム弾性体16が弾性変形することに基づき第一の取付金具12と第二の取付金具14が軸方向で互いに接近する方向に変位すると共に、振動の主たる入力方向が略マウント軸方向とされている。以下の説明において、特に断りのない限り、上下方向は、図1中の上下方向をいう。
より詳細には、第一の取付金具12は、全体として小径の略円柱形状を呈しており、中央部分にボルト固定穴22が設けられている。また、第一の取付金具12の軸方向下端部は、軸直角方向外方に広がるように大径化されており、大径円板形状の当接部24とされている。この当接部24の軸方向下端面には、その中央部分において、下方に向かって逆円錐台形状で突出するストッパ突部28が形成されている。また、このストッパ突部28の外周部分は、円環状の平坦な下端面26とされている。
また、当接部24やストッパ突部28を備えた第一の取付金具12は、図4〜5にも示されているように、ストッパゴム30と一体加硫成形されている。要するに、ストッパゴム30が、第一の取付金具12を備えた第一の一体加硫成形品32として形成されている。このストッパゴム30は、リバウンド緩衝ゴム34とバウンド緩衝ゴム36を含んで構成されている。
リバウンド緩衝ゴム34は、平面視略楕円形状とされていて、当接部24の上端部分および第一の取付金具12の軸方向下端部から上方に延び出している。リバウンド緩衝ゴム34の内周面および外周面が、上方に向かって次第に軸直角方向外方に傾斜する湾曲傾斜面とされている。また、リバウンド緩衝ゴム34が楕円形状とされていることに基づき、リバウンド緩衝ゴム34における長軸方向(図4,5中、左右)の外周面が、短軸方向(図5中、上下)の外周面に比して、軸直角方向外方に大きく傾斜している。
さらに、リバウンド緩衝ゴム34の長軸方向両側の外周面には、それぞれ平坦形状の当接面38が形成されている。即ち、リバウンド緩衝ゴム34の外周面が一対の当接面38,38を含んで二面幅形状で周方向に広がっている。また、各当接面38の周方向両端縁部には、軸方向に略一定の半円断面で延びる圧接リップ40が、それぞれ一体形成されている。
一方、バウンド緩衝ゴム36は、略裁頭四角錐形状を呈しており、その上端部分の中央に第一の取付金具12のストッパ突部28が埋設状態で配されるようにして、第一の取付金具12に加硫接着されている。また、バウンド緩衝ゴム36の突出先端部には、バウンド緩衝ゴム36およびリバウンド緩衝ゴム34の短軸方向である軸直角方向一方向(図3,5中、上下)に直線的に延びる凹溝42が形成されている。
また、第一の取付金具12の当接部24の下端面26には、ストッパゴム30と一体形成された被覆ゴム層としての緩衝ゴム層44が被着形成されている。かかる緩衝ゴム層44は、バウンド緩衝ゴム36周りの当接部24の下端面26に略一定の厚さ寸法で略全体に亘って広がっており、その内周縁部がバウンド緩衝ゴム36の基端部と一体形成されていると共に、その外周縁部が当接部24の外周縁部から上端部に回されてリバウンド緩衝ゴム34の下端部と一体形成されている。
さらに、緩衝ゴム層44には、4つの凸条46,46,46,46が突設されている。これら凸条46は、バウンド緩衝ゴム36の基端部から緩衝ゴム層44の外周縁部に向かって略一定の矩形状乃至は半円状断面で延びていると共に、周方向で略等間隔に配されている。特に本実施形態では、バウンド緩衝ゴム36の長軸方向となる第一の一体加硫成形品32の中心軸を挟んだ軸直角方向一方向(図5中、左右)線上に一対の凸条46,46が設けられていると共に、それと直交するバウンド緩衝ゴム36の短軸方向となる第一の一体加硫成形品32の中心軸を挟んだ軸直角方向一方向(図5中、上下)線上に一対の凸条46,46が設けられている。
このような第一の取付金具12には、パワーユニット側ブラケット18が固定される。パワーユニット側ブラケット18は、鉄鋼等の剛性材を用いて形成されており、水平方向(図1中、左右)に広がる平板形状の横板部48と鉛直方向(図1中、上下)に延びる平板形状の縦板部50が一体形成された構造を呈している。パワーユニット側ブラケット18の横板部48に固定ボルト52が挿通されて、第一の取付金具12のボルト固定穴22に螺着されると共に、パワーユニット側ブラケット18の縦板部50が図示しないパワーユニットにボルト固定等されることによって、第一の取付金具12がパワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに固定的に取り付けられるようになっている。
また、パワーユニット側ブラケット18の横板部48には、下方に開口する大径の略有底円筒形状のバウンドストッパゴム51が設けられている。バウンドストッパゴム51の上端面が横板部48の下端面に重ね合わせられて固着されていると共に、底部の中央には、第一の取付金具12が挿通されている。
一方、第二の取付金具14は、薄肉の略大径円筒形状を有していると共に、第二の取付金具14の軸方向下端部が内周側に向かって内フランジ状に屈曲せしめられた構造とされている。第二の取付金具14の軸方向上方に離隔して、略同一中心軸上に第一の取付金具12が配設されている。これら第一の取付金具12と第二の取付金具14の間には、本体ゴム弾性体16が配設されている。
本体ゴム弾性体16は、全体として略円錐台形状を呈しており、全周に亘って略一定の断面形状を有する回転対称体とされている。また、本体ゴム弾性体16の大径側端部の外周面には、第二の取付金具14の内周面が全体に亘って加硫接着されている。更に、本体ゴム弾性体16の大径側端部(面)には、下方に開口する略すり鉢形状の凹所54が形成されている。特に本実施形態では、車両前後方向と車両左右方向における要求ばね特性の違い等から、凹所54の底面に対して軸直角方向一方向に略扇形の一対のすぐり部56,56が設けられている。
また、本体ゴム弾性体16の小径側端部には、小径側端面に重ね合わせられるように配設されて上方に開口する補強部材としての受圧金具58が加硫接着されている。要するに、本体ゴム弾性体16が、第二の取付金具14と受圧金具58を備えた第二の一体加硫成形品60として形成されている。
受圧金具58は、例えば、金属等の剛性材からなる素板をプレス加工することによって形成されたプレス成形品で構成される。この受圧金具58は、薄肉の略円形カップ形状を呈している。また、受圧金具58には、円形の有底円筒形状とされた本体部分の開口周縁部において、軸直角方向に広がる円環板形状のフランジ状部62が一体形成されている。特に本実施形態では、フランジ状部62の内径寸法(受圧金具58における本体部分の開口径)が、第一の取付金具12の当接部24の外径寸法よりも小さくされていると共に、フランジ状部62の外径寸法が、当接部24の外径寸法よりも大きくされている。
さらに、受圧金具58の底壁部に貫設された孔を通じて、受圧金具58の内側の面を略全面に亘って覆うように形成された内面ゴム層が、本体ゴム弾性体16と一体形成されている。これにより、受圧金具58の内側には、上方に開口する嵌合凹所64が形成されている。この第一の取付金具12と受圧金具58の対向面の中央部分に形成される凹所としての嵌合凹所64は、本体ゴム弾性体16の小径側端部(面)に開口しており、バウンド緩衝ゴム36の略外周面形状を一回り大きくした形状を有している。特に、嵌合凹所64の深さ寸法が、バウンド緩衝ゴム36の第一の取付金具12から軸方向下方に向かって突出する高さ寸法よりも小さくされている。
また、受圧金具58のフランジ状部62の上端面66には、本体ゴム弾性体16が受圧金具58の上方に回り込んで、本体ゴム弾性体16と一体形成された緩衝ゴム層68が被着形成されている。この被覆ゴム層としての緩衝ゴム層68は、略一定の厚さ寸法で広がる円環形状とされている。更に、緩衝ゴム層68には、4つのエア抜用溝としての排出溝70,70,70,70が設けられている。排出溝70は、軸直角方向に略一定の矩形断面で延びており、その底部(面)がフランジ状部62の上端面66に達している。また、排出溝70の一方の端部が緩衝ゴム層68の内周縁部に開口して嵌合凹所64に接続されていると共に、排出溝70の他方の端部が緩衝ゴム層68の外周縁部に開口して外部に接続されている。特に本実施形態では、各排出溝70が周方向に略等間隔に設けられており、一対の排出溝70,70が、一対のすぐり部56,56の対向方向となる軸直角方向一方向線上に配されていると共に、それに直交する軸直角方向線上、即ち本体ゴム弾性体16における一対のすぐり部56,56が設けられていない部位の対向方向線上に別の一対の排出溝70,70が配されている。また、排出溝70の深さ寸法が、凸条46の緩衝ゴム層44から下方に突出する高さ寸法と同じかそれよりも僅かに小さくされている。
これら第一の一体加硫成形品32と第二の一体加硫成形品60にあって、バウンド緩衝ゴム36が嵌合凹所64に嵌め込まれて、バウンド緩衝ゴム36の先端部が嵌合凹所64の底部のゴムを介して受圧金具58の底部に当接すると共に、バウンド緩衝ゴム36が軸方向に圧縮変形する。換言すると、第一の取付金具12の中央部分に設けられたストッパ突部28がバウンド緩衝ゴム36および嵌合凹所64の底部ゴムを介して受圧金具58の底部に緩衝的に当接する。なお、バウンド緩衝ゴム36の外形寸法が嵌合凹所64の内法寸法よりも所定量だけ小さくされていることによって、バウンド緩衝ゴム36が軸方向に圧縮変形して嵌合凹所64に嵌め込まれた際に、バウンド緩衝ゴム36と嵌合凹所64の間には、全周に亘って隙間72が設けられている。
また、第一の取付金具12の緩衝ゴム層44に突設された各凸条46が受圧金具58(フランジ状部62)の緩衝ゴム層68に形成された各排出溝70に嵌め込まれて、凸条46の先端部がフランジ状部62の上端面66に当接すると共に、凸条46が軸方向に圧縮変形する。なお、凸条46の幅寸法が排出溝70の幅寸法よりも所定量だけ小さくされていることによって、凸条46が軸方向に圧縮変形して排出溝70に嵌め込まれた際に、凸条46の各幅方向端部と排出溝70の各側壁部の間には、所定の大きさの隙間が設けられている。
これにより、第一の取付金具12の当接部24の下端面26と受圧金具58のフランジ状部62の上端面66が、第一の取付金具12側の緩衝ゴム層44および受圧金具58側の緩衝ゴム層68を介して相互に重ね合わせられている。従って、第一の取付金具12を含んで構成される第一の一体加硫成形品32が、本体ゴム弾性体16を含んで構成される第二の一体加硫成形品60に対して略同一中心軸上で軸方向上方から重ね合わせられて、軸方向で離隔可能に非接着で組み付けられている。また、バウンド緩衝ゴム36が嵌合凹所64に嵌め込まれると共に、各凸条46が、それぞれ所定の排出溝70に嵌め込まれることによって、第一の一体加硫成形品32と第二の一体加硫成形品60が、周方向および軸直角方向に位置決めされて、相互に回転することが防止されるようになっている。
特に本実施形態では、第一の取付金具12の当接部24と受圧金具58のフランジ状部62が、緩衝ゴム層44,68を介して当接するより先に、第一の取付金具12と受圧金具58の中央部分において、第一の取付金具12のストッパ突部28がバウンド緩衝ゴム36を介して受圧金具58の底部に緩衝的に当接するようになっている。
また、第一の一体加硫成形品32および第二の一体加硫成形品60に対してアウタブラケット20が外嵌状態で取り付けられている。アウタブラケット20は、軸方向中間部分に段差部74を有する略段付き円筒形状であって、段差部74を挟んだ上方が筒状突出部としての小径筒部76とされていると共に、段差部74を挟んだ下方が小径筒部76よりも大径とされた大径筒部78とされている。また、小径筒部76の軸方向上端部には、軸直角方向内方に向かって延び出す内フランジ状のリバウンドストッパ部としての当接片80が一体形成されている。更に、大径筒部78の軸方向下端部には、軸直角方向外方に向かって延び出すフランジ状の取付板部82が一体形成されている。また、小径筒部76の軸直角方向一方向で対向せしめられた部位には、それぞれ平坦形状の被当接面84が形成されている。即ち、小径筒部76の内周面が一対の被当接面84,84を含んで二面幅形状で周方向に広がっている。
アウタブラケット20の下方の開口部分から、第一の一体加硫成形品32が小径筒部76に対して挿し入れられて収容配置されると共に、第二の一体加硫成形品60が大径筒部78に挿し入れられて、第二の取付金具14の上端面がアウタブラケット20の段差部74に当接して軸方向で位置決めされていると共に、第二の取付金具14がアウタブラケット20の大径筒部78に圧入固定されている。これにより、第一の一体加硫成形品32と第二の一体加硫成形品60が、略同一中心軸上で軸方向に重ね合わせられた状態でアウタブラケット20に対して固定的に組み付けられている。また、アウタブラケット20の取付板部82が図示しない車両ボデー側部材にボルト固定等されることによって、第二の取付金具14が、アウタブラケット20を介して車両ボデーに固定されるようになっている。
このような組付状態において、第一の取付金具12の当接部24とアウタブラケット20の当接片80が軸方向で相互に離隔して対向位置せしめられている。また、リバウンド緩衝ゴム34は、その突出先端面が当接片80の下面に当接しており、本体ゴム弾性体16の弾性に基づいて、第一の取付金具12の当接部24と当接片80の軸方向対向面間で圧縮変形している。特に、リバウンド緩衝ゴム34の先端部が、その長軸方向(図2中、左右)で対向位置する部位、即ち当接面38や圧接リップ40を備えた部位においてアウタブラケット20の当接片80と小径筒部76に対して軸方向および軸直角方向で当接していると共に、その短軸方向(図2中、上下)で対向位置する部位において小径筒部76から径方向に離隔して当接片80にだけ軸方向で当接している。このことからも明らかなように、本実施形態では、第一の取付金具12の当接部24に対して軸方向外方に離隔した対向位置する当接片80を備えたリバウンドストッパ部材が、アウタブラケット20を含んで構成されている。また、エンジンマウント10の自動車への非装着状態で、リバウンド緩衝ゴム34が予め圧縮変形した状態で組み立てられている。
また、アウタブラケット20の小径筒部76がパワーユニット側ブラケット18のバウンドストッパゴム51の内側に位置せしめられていると共に、小径筒部76の当接片80とバウンドストッパゴム51の底部が軸方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられている。
なお、アウタブラケット20におけるリバウンド緩衝ゴム34が当接する部分と第二の取付金具14が固定される部分(大径筒部78および段差部74)の間の小径筒部76の適当な箇所には、一又は二以上の通孔が設けられても良い。それによって、アウタブラケット20の当接片80と第一の取付金具12の間からアウタブラケット20の内側に侵入する水等が通孔を通じて外部に排出されるようにすることも可能である。
また、リバウンド緩衝ゴム34の長軸方向(図2中、左右)の外周部分に設けられた各当接面38が小径筒部76の各被当接面84に重ね合わせられていると共に、リバウンド緩衝ゴム34が軸方向に乃至は軸直角方向に圧縮変形している。更に、リバウンド緩衝ゴム34に設けられた各圧接リップ40が、小径筒部76における被当接面84の幅方向端部に相当する部分に当接して圧縮変形している。それによって、第一の一体加硫成形品32と、アウタブラケット20延いてはアウタブラケット20に固定された第二の一体加硫成形品60が、周方向に相互に回転することが防止されるようになっている。
特に、第一の取付金具12の当接部24と本体ゴム弾性体16の受圧金具58のフランジ状部62が重ね合わせられる、当接部24の下端面26およびフランジ状部62の上端面66において、それら上下の端面26,66および各端面26,66に被着される緩衝ゴム層44,68が何れも円環形状とされていると共に、下端面26に被着された緩衝ゴム層44が、上端面66に被着された緩衝ゴム層68よりも大径とされている。また、下端面26の緩衝ゴム層44が、フランジ状部62よりも僅かに小径とされている。更に、当接部24の下端面26に被着された緩衝ゴム層44の外周縁部が、当接部24の外周縁部よりも軸直角方向外方に位置せしめられている。
そこにおいて、第一の取付金具12の当接部24に固着された緩衝ゴム層44は、当接部24の外周面にまで被着されており、ストッパゴム30と一体的に形成されている。要するに、緩衝ゴム層44は、当接部24の外径寸法よりも大きな外径寸法とされている。そして、この緩衝ゴム44には、当接部24から外周側に出っ張った部分において、シールリップ86が一体形成されている。シールリップ86は、図6にも拡大して示されているように、第一の取付金具12の外周部分に位置して、緩衝ゴム層44の外周端縁部を周方向の全周に亘って連続して形成されている。また、このシールリップ86は、一定の略半円状断面で形成されている。なお、緩衝ゴム層44の各凸条46が設けられた外周部分では、凸条46が緩衝ゴム層44の外周縁部まで延びていることによって、シールリップ86と一体化されている。なお、シールリップ86の緩衝ゴム層44から下方に突出する高さ寸法:Hが、凸条46の高さ寸法よりも所定量だけ小さくされていることから、外観上では、シールリップ86が凸条46で分断されたようになっているが、全周に亘って連続形成されたシールリップ86が凸条46に埋もれていると考えられる。
特に本実施形態では、シールリップ86の外周縁部が緩衝ゴム層44の外周縁部と軸直角方向で略同じ位置に位置せしめられていることによって、シールリップ86が、緩衝ゴム層44の外周面よりも軸直角方向外方に突出していない形態とされている。また、シールリップ86が、緩衝ゴム層44の外周縁部から軸直角方向内方に向かって所定の幅寸法を有する略平面視円環形状の領域に対して、所定の幅寸法:Wで該環状領域に沿って延びるように配されている。シールリップ86の幅寸法:Wと高さ寸法:Hの比:W/Hは、要求されるシール性能などに応じて適宜に設定変更されるものであるが、好適には0.5≦W/H≦5、より好適には1≦W/H≦3とされる。
このシールリップ86が配される環状領域は、第一の取付金具12の当接部24と軸方向で対向せしめられる緩衝ゴム層44の中央部分から軸直角方向外方に位置せしめられた緩衝ゴム層44の外周部分に設けられているため、シールリップ86が、第一の取付金具12および当接部24を外周側に外れた位置に設けられている。また、緩衝ゴム層44の外径寸法が受圧金具58のフランジ状部62の外径寸法よりも小さくされていることに基づき、シールリップ86が、フランジ状部62の外周部分と軸方向に対向位置せしめられている。
また、略山形断面を呈するシールリップ86の突出先端部分が、シールリップ86の基端部分の幅方向中央よりも外周側(図6中、右)に偏倚している。それによって、シールリップ86の断面が、周方向の全周に亘って外周側(図6中、右)に傾いたような形状とされている。
さらに、シールリップ86よりも径方向内側の緩衝ゴム層44には、シボ状の弾性突起としての小凸部88が複数設けられている。小凸部88は、略半球形状を呈しており、緩衝ゴム層44から所定の高さ寸法:hで下方に突出して、緩衝ゴム層44と一体形成されている。これら複数の小凸部88が、それぞれ軸直角方向に所定距離を隔てて配されている。また、シールリップ86の高さ寸法:Hと小凸部88の高さ寸法:hの比:H/hは、所期のシール性能や異音抑制効果などに基づき設定されるものであって、特に限定されるものでないが、例えば1≦H/h≦10に、好適には1.2≦H/h≦5とされる。
上述の如き構造とされた自動車用エンジンマウント10においては、第一の取付金具12がパワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに固定されると共に、第二の取付金具14がアウタブラケット20を介して車両ボデーに固定されて、自動車に装着されると、パワーユニットの分担支持荷重による本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づき第一の取付金具12と第二の取付金具14が軸方向で相互に接近する方向に相対変位して、非装着状態で当接片80に当接して圧縮変形していたリバウンド緩衝ゴム34が当接片80から離隔すると共に、パワーユニット側ブラケット18の横板部48と当接片80が軸方向に相互に接近する方向に相対変位する。
そして、軸方向に振動荷重が入力されて、第一の取付金具12と第二の取付金具14が軸方向で離隔するように相対変位すると、第一の取付金具12の当接部24とアウタブラケット20の当接片80がリバウンド緩衝ゴム34を介して当接する。これにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14の軸方向で離隔する方向(リバウンド方向)の変位量が緩衝的に制限されるのであり、本実施形態に係るリバウンドストッパ機構が、第一の取付金具12の当接部24やアウタブラケット20の当接片80、リバウンド緩衝ゴム34を含んで構成されている。
一方、軸方向に振動荷重が入力されて、第一の取付金具12と第二の取付金具14が軸方向で所定量以上に接近するように相対変位すると、パワーユニット側ブラケット18の横板部48とアウタブラケット20の当接片80がバウンドストッパゴム51を介して当接する。それによって、第一の取付金具12と第二の取付金具14の軸方向で接近する方向(バウンド方向)の変位量が緩衝的に制限されるのであり、本実施形態に係るバウンドストッパ機構が、パワーユニット側ブラケット18の横板部48やアウタブラケット20の当接片80、バウンドストッパゴム51を含んで構成されている。
さらに、本実施形態に係る別のバウンドストッパ機構が、第一の取付金具12のストッパ突部28や受圧金具58、バウンド緩衝ゴム36、本体ゴム弾性体16の嵌合凹所64の底部ゴムを含んで構成されている。即ち、第一の取付金具12の当接部24に被着された緩衝ゴム層44と受圧金具58のフランジ状部62に被着された緩衝ゴム層68が互いに離隔した状態から当接する際に、両緩衝ゴム層44,68が当接するよりも前に、ストッパ突部28と受圧金具58がバウンド緩衝ゴム36および嵌合凹所64の底部ゴムを介して当接する。その結果、第一の取付金具12と第二の取付金具14におけるバウンド方向の変位量が緩衝的に制限されるのである。
特に、このようなエンジンマウント10では、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16から独立した別体構造とされて離隔可能に重ね合わせられて配設されていることから、第一の取付金具12と第二の取付金具14が所定量以上にリバウンド方向に相対変位する際に、第一の取付金具12の当接部24に被着された緩衝ゴム層44と受圧金具58のフランジ状部62に被着された緩衝ゴム層68が相互に離れると共に、リバウンド変位量に応じて、第一の取付金具12に突設されたバウンド緩衝ゴム36と本体ゴム弾性体16の嵌合凹所64の底部ゴムも相互に離れる。その結果、本体ゴム弾性体16の引張応力や歪みが軽減されて、優れた耐久性能が得られるのである。
ところで、前述したように、緩衝ゴム層44,68を介して相互に重ね合わせられる第一の取付金具12の当接部24の下端面26と受圧金具58のフランジ状部62の上端面66が、互いに離隔可能な構造とされている。そのため、例えば、不慮の降雨や水害、自動車の不具合等により、水やオイル等がアウタブラケット20の内部に侵入した際に、それら上端面66と下端面26の重ね合わせ面間に水やオイル等が侵入することが懸念される。
そこにおいて、当接部24の下端面26の緩衝ゴム層44の外周部分にシールリップ86が設けられており、図7にも示されているように、下端面26の緩衝ゴム層44とフランジ状部62の上端面66の緩衝ゴム層68が重ね合わせられる際に、シールリップ86が、上端面66の緩衝ゴム層68に対して、全体に亘って弾性変形して密着状に当接する。その結果、下端面26と上端面66の重ね合わせ面間が流体密にシールされ、重ね合わせ面間への水やオイル等の侵入が効果的に防止されるのである。
特に本実施形態に係るシールリップ86が、第一の取付金具12の当接部24を外周側に外れた緩衝ゴム層44の外周部分に設けられている。これにより、第一の取付金具12と本体ゴム弾性体16の受圧金具58が当接乃至は離隔する際に発揮される所期のばね特性が、シールリップ86を介した当接乃至は離隔に起因して大きく変化することが、阻止される。
さらに、シールリップ86の断面形状が周方向の全周に亘って外周側に傾斜していることにより、第一の取付金具12の当接部24の下端面26と受圧金具58のフランジ状部62の上端面66が重ね合わせられると、シールリップ86が外周側に容易に弾性変形することとなる。即ち、シールリップ86の断面形状に基づいてシールリップ86が弾性変形する方向を安定して定めることが出来、それによって、重ね合わせ面間のシール性能がより確実に得られる。
更にまた、シールリップ86が、受圧金具58のフランジ状部62の緩衝ゴム層68に比して小径とされた第一の取付金具12の当接部24の緩衝ゴム層44に設けられていることから、シールリップ86の当接領域が十分に確保される。従って、例えば第一の取付金具12と第二の取付金具14の不規則な変位により両金具12,14の中心軸がずれて、シールリップ86が受圧金具58(第二の取付金具14)の中心軸に偏倚して緩衝ゴム層68に当接した場合にも、シールリップ86が安定して弾性変形し、所期のシール性能が安定して得られる。
また、受圧金具58のフランジ状部62に対してシールリップ86と同様のリップを形成して上方に向かって突出させることによっても、シールリップ86を形成した場合に発揮される上述の如き効果と略同一の効果を実現することが可能である。しかしながら、特に本実施形態では、シールリップ86が、第一の取付金具12の当接部24と受圧金具58のフランジ状部62との重ね合わせ面において、自動車への装着状態で鉛直上方に位置する当接部24の緩衝ゴム層44にのみ設けられて、下方に向かって突出している。このような構造を採用することにより、上述の如き各効果に加えて、シールリップ86の内周側において緩衝ゴム層68の表面に水等が溜まり易くなるのを防ぐ効果も発揮される。
それ故、本実施形態のエンジンマウント10では、上述の如き構成のシールリップ86が設けられていることにより、所期のばね特性が良好に保持されつつ、優れたシール性能に基づき、第一の取付金具12の当接部24と受圧金具58のフランジ状部62の重ね合わせ面間への水等の侵入に起因して重ね合わせ時に「ギュッ」等という異音の発生が有利に防止され得るのである。
また、本実施形態では、シールリップ86が設けられた緩衝ゴム層44の内周側に複数の小凸部88が設けられており、第一の取付金具12側の緩衝ゴム層44と本体ゴム弾性体16側の緩衝ゴム層68が互いに重ね合わせられる際に、シールリップ86が緩衝ゴム層68に当接して弾性変形すると共に、複数の小凸部88が緩衝ゴム層68に当接する。それによって、両ゴム層44,68が密着状に重ね合わせられることが阻止されて、重ね合わせに伴う異音の発生が一層有利に抑えられる。また、各小凸部88が小形の半球状とされて、そのばね定数がシールリップ86のばね定数等よりも大きくされていることから、小凸部88に対して比較的に硬いばね特性が発揮される。それ故、第一の取付金具12の当接部24と受圧金具58のフランジ状部62の間に小凸部88が介在することに起因して、マウント10のばね特性が大きく変わることが抑えられる。これにより、所期のばね特性を保持しつつ、優れた異音低減効果が達成される。
さらに、本実施形態では、本体ゴム弾性体16側の緩衝ゴム層68に軸直角方向に開口する複数の排出溝70が設けられていることで、緩衝ゴム層68が第一の取付金具12側の緩衝ゴム層44と重ね合わせた際に、重ね合わせ面間の空気が排出溝70を通じて排出され易くなる。それ故、重ね合わせ面間のエア溜まり等に起因する異音が有利に低減され得る。
また、本実施形態では、アウタブラケット20が円筒形状とされている一方、リバウンド緩衝ゴム34が、基端部分で円筒形状とされ、且つ先端部分で平面視楕円形状とされている。要するに、リバウンド緩衝ゴム34の突出方向での径方向外方への傾斜角度が、互いに直交する長軸方向(図2中、左右)と短軸方向(図2中、上下)の軸直角方向二方向で異ならせて設定されている。これにより、リバウンド緩衝ゴム34の先端部が、その長軸方向(図2中、左右)で対向位置する部位、即ち当接面38や圧接リップ40を備えた部位においてアウタブラケット20の当接片80と小径筒部76に対して軸方向および軸直角方向で当接していると共に、その短軸方向(図2中、上下)で対向位置する部位において小径筒部76から径方向に離隔して当接片80にだけ軸方向で当接している。
その結果、リバウンド緩衝ゴム34の当接片80及び小径筒部76に対する当接力を、長軸方向と短軸方向で互いに異ならせることが可能となり、それによって、特別に本体ゴム弾性体16を設計変更することなく、軸直角方向二方向のばね比のチューニングが容易とされて、目的とする本体ゴム弾性体16の軸方向のばね特性が好適に保持されつつ、軸直角方向のばね比が有利に設定され得る。このような自動車用エンジンマウント10は、例えば、低ばね特性の短軸方向が車両前後方向となるように、高ばね特性の長軸方向が車両左右方向となるように装着されることで、車両の乗り心地性能や走行安定性が有利に向上され得る。
次に、図9〜10には、本発明の第二の実施形態としての自動車用エンジンマウントの一部を構成する第一の一体加硫成形品32が示されている。なお、以下の説明において、前記第一の実施形態と実質的に同一の構造とされた部材および部位については、図中に第一の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
詳細には、本実施形態に係る第一の一体加硫成形品32のリバウンド緩衝ゴム34が、高突部90と低突部92を含んで構成されている。本実施形態では、高突部90と低突部92が、それぞれ一対ずつ設けられていて、リバウンド緩衝ゴム34の周方向で交互に形成されていると共に、略一定の断面でリバウンド緩衝ゴム34の周方向に略1/4周程度の長さで延びている。
高突部90と低突部92における内周面および外周面は、全体に亘って、上方に向かって次第に軸直角方向外方に傾斜する湾曲傾斜面とされている。また、高突部90と低突部92の上端面は、周方向の全体に亘って、平坦な形状とされている。更に、高突部90および低突部92の各突出先端部分の外周側端部と内周側端部は、略同じ曲率の湾曲形状とされている。なお、高突部90の周方向中間の突出先端部分の内外周側端部は、リバウンド緩衝ゴム34の外周面に形成された当接面38と平行に延びている。
特に本実施形態では、一対の高突部90,90が、第一の一体加硫成形品32の第一の取付金具12を挟んだリバウンド緩衝ゴム34の長軸方向(図9,10中、左右)で対向位置せしめられていると共に、一対の低突部92,92が、第一の取付金具12を挟んだリバウンド緩衝ゴム34の短軸方向(図10中、上下)で対向位置せしめられている。
ここにおいて、リバウンド緩衝ゴム34の当接部24から上方に向かって突出する高さ寸法に関して、高突部90が低突部92よりも大きくされている。即ち、第一の一体加硫成形品32やアウタブラケット20が組み付けられたエンジンマウントの構成下で、高突部90とアウタブラケット20の当接片80の間の軸方向距離が、低突部92と当接片80の間の軸方向距離よりも小さくされている。
これら高突部90と低突部92の高低差:h0は、要求されるばね特性や打音低減性、製作性等に応じて適宜に設定変更されるものであって特に限定されるものでないが、好ましくは、h0が0.3〜5mmに、より好ましくは、h0が0.8〜1.2mmに設定される。蓋し、高低差:h0が0.3mmよりも小さくなると、リバウンド緩衝ゴム34と当接片80の当接において、高突部90および低突部92が段階的に当接する作用が軽減されたり、或いは低突部92と当接片80の間の隙間の大きさが確保され難くなるからである。また、高低差:h0が5mmよりも大きくなると、高突部90と当接片80の当接から低突部92と当接片80の当接に滑らかに移行することが難しくなって、本実施形態の自動車用エンジンマウントの要求特性において望ましくない、非線形なばね特性が発揮され易くなるおそれがある。
また、図11にも拡大して示されているように、周方向で互いに隣り合う各高突部90の端部と各低突部92の端部の間には、傾斜部94と凹溝96が設けられている。即ち、一組の傾斜部94および凹溝96が、それぞれリバウンド緩衝ゴム34の短軸方向と長軸方向の中間部分に設けられていることで、各4つずつ配されている。また、各一組の傾斜部94および凹溝96が、周方向長さが略同じ高突部90と低突部92の間に設けられていることによって、周方向で略等間隔に配設されている。
傾斜部94は、高突部90の端部から低突部92に向かって所定の角度で傾斜していると共に、その表面が略平坦とされている。また、傾斜部94と低突部92の間には凹溝96が形成されており、換言すると各低突部92の周方向両端に各凹溝96が形成されている。
凹溝96は、略半円状断面で径方向に延びており、リバウンド緩衝ゴム34の上端面に開口していると共に、径方向両端部がかかる上端面の外周側端部と内周側端部に開口している。また、凹溝96の幅方向一方(図11中、右)の端部が、傾斜部94の下側端部に接続されていると共に、凹溝96の幅方向他方(図11中、左)の端部が、低突部92の周方向端部に接続されている。特に本実施形態では、傾斜部94と接続される凹溝96の幅方向端部が、低突部92と接続される幅方向端部よりも僅かに上方に位置せしめられている。これにより、高突部90と低突部92は傾斜部94と凹溝96を介して周方向で互いに接続されている。また、高突部90と低突部92の高低差:h0は、例えば凹溝96の中央底部を基準にすると、h0=(高突部90の上端面から凹溝96の底部に至る軸方向寸法:h1)−(低突部92の上端面から凹溝96の底部に至る軸方向寸法、即ち凹溝96の深さ寸法:h2)で表される。
上述の如き構造とされた第一の一体加硫成形品32を備えた自動車用エンジンマウントにおいては、第一の実施形態と同様に、自動車への装着状態で、リバウンド緩衝ゴム34の先端部が、その長軸方向(図10中、左右)で対向位置する部位においてアウタブラケット20における当接片80および小径筒部76に対して軸方向および軸直角方向で当接している一方、その短軸方向(図10中、上下)で対向位置する部位において小径筒部76から径方向に離隔して当接片80に対してだけ軸方向に当接している。
さらに、リバウンド緩衝ゴム34の長軸方向に形成された一対の高突部90,90が、当接片80に当接して軸方向に圧縮変形していると共に、リバウンド緩衝ゴム34の短軸方向に形成された一対の低突部92,92が、当接片80に当接して、高突部90の変形量よりも小さな変形量をもって軸方向に圧縮変形している。それによって、高突部90および低突部92の当接片80に対する当接力が、前述のリバウンド緩衝ゴム34の先端の当接片80および小径筒部76に対する当接力と相乗的に作用しあって、リバウンド緩衝ゴム34の長軸方向及び短軸方向を含む軸直角方向二方向のアウタブラケット20への当接力が、一層大きく異ならされている。その結果、本体ゴム弾性体16を設計変更することなく、軸直角方向二方向のばね比のチューニングが一層容易となる。
そこにおいて、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間に軸方向(バウンドおよびリバウンド方向)の振動荷重が入力されてリバウンド緩衝ゴム34が当接片80や小径筒部76に当接または離隔する際に、比較的に大きなリバウンド荷重であると、高突部90が当接片80に当接した後に、低突部92が当接片80に当接する。要するに、リバウンド緩衝ゴム34が当接片80に対して突出高さの大きい部分から小さい部分へと段階的に当接することで、リバウンド緩衝ゴム34と当接片80の当接力が分散される。それ故、リバウンド緩衝ゴム34の応力集中が軽減されて耐久性能が向上され得ると共に、当接打音が有利に低減され得る。
また、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間に比較的に小さなリバウンド荷重が入力されると、高突部90と当接片80が当接すると共に、低突部92と当接片80がリバウンド方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられる。これにより、低突部92と当接片80の間に所定の大きさの隙間が設けられて、かかる隙間を通じて空気の流動が許容されることから、リバウンド緩衝ゴム34の全当接面が当接片80に密着状に当接することによる吸着の如き当接形態が防止される。それ故、リバウンド緩衝ゴム34と当接片80が吸着した状態から離隔する際に発せられるような異音も効果的に抑えられるのである。
すなわち、本実施形態に係るエンジンマウントにおいては、リバウンド緩衝ゴム34の周方向で互いに高さ寸法の異なる高突部90と低突部92を交互に形成することにより当接片80への当接部位に複数の段差を設け、これらの段差を利用して、当接による異音の発生を抑えるようにした点に大きな技術的特徴を有するものである。
そして、本発明者が更なる研究と検討を重ねたところ、異音低減効果が充分に発揮されるためには、リバウンド緩衝ゴム34の当接片80に対する当接部分の段差を大きくすること、即ち高突部90と低突部92の高低差:h0を大きくすることが有効であると判明した。しかしながら、段差を大きくすれば、目的とするリバウンド方向のばね特性に悪影響を及ぼす可能性がある。
この点において、本実施形態では、高突部90と低突部92の高低差:h0が0.5〜3mmと、比較的に小さな範囲に設定されているので、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間のリバウンド緩衝ゴム34を介しての当接に基づくばね特性への影響が軽減されるのである。
また、リバウンド緩衝ゴム34と当接片80の当接の際に、高突部90と低突部92の高低差:h0が小さいことに起因して低突部92と当接片80の間の隙間が確保され難くなって、吸着により異音が発生する問題に関しては、凹溝96を設けることにより解消される。
すなわち、リバウンド緩衝ゴム34と当接片80の間の隙間が形成され難くなった場合にも、当接面間の空気が凹溝96を通じて排出されることとなり、吸着の如き当接形態が効果的に防止され得る。それ故、高突部90と低突部92の高低差:h0を低く設定しても当接異音に関する支障が少なく、寧ろリバウンド緩衝ゴム34の当接片80に対する当接が高突部90から低突部92へと滑らかに移行することが出来て、所期の線形的なばね特性が安定して得られるのである。
また、凹溝96が低突部92の周方向両端に設けられていることによって、低突部92や高突部90のゴム表面が周方向に十分に連続して延びている。これにより、リバウンド緩衝ゴム34が当接片80に安定して当接して、目的とするばね特性が有利に発揮され得る。しかも、凹溝96が、当接片80に対するリバウンド緩衝ゴム34の主たる当接部分となる高突部90や低突部92の周方向中央部分を避けた位置に設けられていることから、軸直角方向二方向のばね比が一層有利に設定され得るのである。
さらに、本実施形態では、高突部90と凹溝96が、傾斜部94を介して接続されていることによって、高さ寸法の差が急激に大きくなることに起因する応力集中や歪みが軽減され得る。しかも、傾斜部94と低突部92が凹溝96を介して接続されていることによって、傾斜部94の応力集中や歪みも軽減され得る。それ故、耐久性が一層有利に発揮され得る。
次に、図12には、本発明の第三の実施形態としての自動車用エンジンマウント98が示されている。なお、以下の説明において、前記第一,第二の実施形態と実質的に同一の構造とされた部材および部位については、図中に第一,第二の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
この自動車用エンジンマウント98においては、第一の取付金具12と一体形成されて大径円板形状を呈する当接部100が、周方向の一部で厚肉とされていると共に、リバウンド緩衝ゴム102がアウタブラケット20の小径筒部76に対して軸直角方向で全周に亘って離隔して配設されている。
より詳細には、図13に示されているように、第一の取付金具12の下端部に設けられる当接部100には、その径方向一方向の両側に厚肉部としての一組の突出部104,104が形成されている。突出部104は、当接部100の上面から軸方向上方に向かって突出せしめられており、略一定の断面形状で径方向に直線的に延びるように形成されている。また、当接部100の下端面26が略平坦面とされていることから、図12,13に示されているように、周方向の一部において突出部104が形成されて当接部100の上面が軸方向上方に突出していることにより、当接部100の厚さが周方向で変化せしめられている。これにより、当接部100の周上において、突出部104の形成された部分における当接部100とアウタブラケット20の当接片80との軸方向での離隔距離が、他の部分における離隔距離よりも小さくされている。
また、本実施形態における一組の突出部104,104は、楕円形状とされたリバウンド緩衝ゴム102の突出先端部分における長軸方向の両側に位置するように、当接部100の上面に形成されている。これにより、当接部100に固着されるリバウンド緩衝ゴム102の長軸方向両側における軸方向突出寸法が、短軸方向両側における軸方向突出寸法に比して小さくされている。
一方、本実施形態においては、図14に示されているように、リバウンド緩衝ゴム102の突出先端部分における長軸方向両側の外周面に一対の当接面38,38が形成されていると共に、アウタブラケット20の軸直角方向一方向両側の内周面には一対の被当接面84,84が形成されている。また、リバウンド緩衝ゴム102を備えた第一の一体加硫成形品32のアウタブラケット20への組付け状態下において、リバウンド緩衝ゴム102の外周面に形成された一対の当接面38,38が、アウタブラケット20の内周面に形成された一対の被当接面84,84に対して、周方向で位置合せされている。
また、本実施形態におけるリバウンド緩衝ゴム102は、長軸方向両側の外周面に形成される一対の当接面38,38の離隔距離、換言すれば、リバウンド緩衝ゴム102の長軸方向での径寸法が、前記第一の実施形態に示されたリバウンド緩衝ゴム34に比して、小さくされている。そして、当接面38がアウタブラケット20の内周面に形成された被当接面84に対して軸直角方向で所定距離を隔てて対向せしめられており、それら当接面38と被当接面84との対向面間に隙間106が形成されている。なお、当接面38と被当接面84は、所定の離隔距離で対向せしめられており、本実施形態では、それら当接面38と被当接面84の離隔距離(隙間106の寸法)がdとされている。
また、リバウンド緩衝ゴム102の短軸方向両側の外周面が楕円弧状に湾曲した湾曲外周面108とされており、前記第一の実施形態と同様に、湾曲外周面108がアウタブラケット20の小径筒部76の内周面に対して軸直角方向で離隔せしめられて、短軸方向においてリバウンド緩衝ゴム102とアウタブラケット20の小径筒部76が相互に離隔している。
さらに、前記第一の実施形態において当接面38の周方向両端部に形成されている圧接リップ40は、図15,図16にも示されているように、本実施形態では形成されておらず、各当接面38の周方向両端縁部が各湾曲外周面108の周方向両端縁部に直接的に接続されている。従って、本実施形態においては、圧接リップ40を介してリバウンド緩衝ゴム102がアウタブラケット20の小径筒部76に間接的に当接することも回避されている。
これにより、図14に示されているように、本実施形態におけるリバウンド緩衝ゴム102は、全周に亘ってアウタブラケット20の小径筒部76よりも径方向内方に位置せしめられており、リバウンド緩衝ゴム102の外周面がアウタブラケット20の小径筒部76の内周面に対して全周に亘って軸直角方向内方に離隔せしめられている。
また、本実施形態においては、図14に示されているように、リバウンド緩衝ゴム102の最大半径(当接面38と湾曲外周面108との境界における径寸法)をr、アウタブラケット20の最小半径(アウタブラケット20の中心から被当接面84までの距離)をRとすると、r>Rとなっている。それ故、リバウンド緩衝ゴム102とアウタブラケット20が周方向で相対的に所定量だけ回転すると、リバウンド緩衝ゴム102の当接面38と湾曲外周面108の境界部分(当接面38の周方向端部)が、アウタブラケット20の被当接面84に当接せしめられて、リバウンド緩衝ゴム102の回転が阻止されるようになっている。即ち、第一の取付金具12に対するアウタブラケット20の相対的な回転を防止する第一の回転防止機構が、リバウンド緩衝ゴム102とアウタブラケット20の二面幅形状に基づく当接面38と被当接面84の干渉(当接)によって実現されているのである。
このようなリバウンド緩衝ゴム102のアウタブラケット20への当接は、図17に示されているように、リバウンド緩衝ゴム102の隙間106側への突出長さが最大となるリバウンド緩衝ゴム102の回転中心角の角度:θと、マウント中心軸から一方の当接面38までの距離:Lと、当接面38の周方向での幅寸法:2wと、当接面38と被当接面84の対向面間の隙間:dとを、下式を満たすように適宜に設定することにより実現される。
Figure 2007177991
これによれば、リバウンド緩衝ゴム102がアウタブラケット20に対して所定の取付状態からθ/2以下の角度だけ回転せしめられることにより、当接面38が被当接面84に当接せしめられる。
また、図18に示されているように、リバウンド緩衝ゴム102がアウタブラケット20に対して許容される相対回転量を特定の回転中心角:αに設定する場合、換言すれば、リバウンド緩衝ゴム102がアウタブラケット20に対して初期位置から回転中心角:α/2だけ相対回転することによって当接面38が被当接面84に当接せしめられるようにする場合には、下式を満たすようにw,L,dの各値を設定する。
Figure 2007177991
これにより、リバウンド緩衝ゴム102(アウタブラケット20)が初期位置から所定の回転角度:α/2だけ回転することによって当接面38と被当接面84が当接せしめられるようにリバウンド緩衝ゴム102を設計することが出来る。なお、ゴム弾性体で形成されるリバウンド緩衝ゴム102の弾性変形を考慮して各値を設定することにより、当接による回転防止を有効に実現することが出来ると共に、所定の回転許容範囲内でリバウンド緩衝ゴム102の回転を精度良く止めることが出来る。
なお、リバウンド緩衝ゴム102の所定方向からの回転角:αは、エンジンマウント98が装着される車両に応じて適宜に設定される。また、回転角:αは、好適にはα≦10°の範囲で設定され、より好適にはα≦5°の範囲で設定される。このような範囲に回転角:αを設定することにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14の周方向での位置決めを充分な精度で実現することが出来て、後述するような車両への取付けの容易さ等の優れた効果を有効に得ることが出来る。
また、本実施形態では、当接面38と被当接面84の対向面間距離(隙間106の大きさ):dが充分に小さくされており、好適には0.1mm≦d≦1.5mm、より好適には0.3mm≦d≦1.0mmとされている。当接面38と被当接面84の対向面間に形成される隙間106をこのような寸法に設定することにより、リバウンド緩衝ゴム102とアウタブラケット20の相対回転が有利に防がれる。
このような本実施形態に従う構造とされた自動車用エンジンマウント98においては、第一の取付金具12と第二の取付金具14が所定の周方向に位置決めされた状態でリバウンド緩衝ゴム102がアウタブラケット20の内周面から全周に亘って離隔していると共に、第一の取付金具12が第二の取付金具14に対して相対的に回転することによってリバウンド緩衝ゴム102がアウタブラケット20の内周面に対して当接せしめられて、第一の取付金具12と第二の取付金具14の相対回転が制限されるようになっている。これによれば、リバウンド緩衝ゴム102(当接面38,38)とアウタブラケット20(被当接面84,84)との当接によって第一の取付金具12と第二の取付金具14が周方向で安定して位置決めされて、車両への組付けの容易さを有効に実現可能であると共に、初期の組付け状態下において、予めリバウンド緩衝ゴム102がアウタブラケット20に対して軸直角方向で押し付けられている場合に比して、リバウンド緩衝ゴム102の耐久性を向上せしめることが出来る。
さらに、リバウンド緩衝ゴム102をアウタブラケット20に対して全周に亘って離隔せしめることにより、車両への装着状態下でリバウンド緩衝ゴム102に斜め方向や軸直角方向での荷重が入力される場合にも、リバウンド緩衝ゴム102に亀裂が入る等の問題が生じるのを防ぐことが出来て、第一の取付金具12と第二の取付金具14の周方向での位置決めを長期的に安定して実現することが可能となる。
また、リバウンド緩衝ゴム102の外周面を楕円状に湾曲した湾曲外周面108,108と平坦な当接面38,38で連続的に構成することにより、軸直角方向での荷重入力によって、リバウンド緩衝ゴム102がアウタブラケット20に対して軸直角方向で押し付けられた場合にも、リバウンド緩衝ゴム102の応力集中を軽減乃至は回避することが出来て、リバウンド緩衝ゴム102の耐久性の向上を図ることが出来る。
また、本実施形態では、第一の取付金具12に設けられる当接部100の周上に部分的に突出部104を形成することによって、当接部100と当接片80との軸方向での対向面間距離を周方向で変化させて、当接部100と当接片80の軸方向間に配設されるリバウンド緩衝ゴム102の軸方向での突出寸法を周方向で部分的に小さくしている。これにより、突出部104の形成された周方向位置において許容されるリバウンド緩衝ゴム102の弾性変形量を小さく抑えて、リバウンド緩衝ゴム102の過大な弾性変形による破断等を防ぎ、耐久性の更なる向上を図ることが出来る。
しかも、本実施形態では、当接部100の周上に設けられる一組の突出部104,104が、径方向一方向で対向するように形成されていると共に、突出部104,104が車両の左右方向に位置決めされるリバウンド緩衝ゴム102の長軸方向両側に形成されている。これにより、突出部104を形成してリバウンド緩衝ゴム102の変形量を制限することによる、乗り心地の悪化を低減しつつ、上述の如き耐久性の向上を有効に実現することが出来る。なお、本実施形態で示されているように、突出部104は、軸方向視で楕円形状とされたリバウンド緩衝ゴム102の突出先端において長軸方向となる径方向一方向に延びるように形成されていることが望ましいが、必ずしも長軸方向に形成されている必要がないと共に、径方向一方向において両側に一組が形成されている必要もない。即ち、周上の少なくとも一部において軸方向上方に突出する厚肉部としての突出部が形成されていれば良く、具体的には、例えば、短軸方向にも一組の突出部104,104が形成されて、当接部100を周方向に四等分するように突出部104,104,104,104が十文字状に形成されていても良い。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であり、これら実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能である。また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、シールリップ86の形状や大きさ、構造、数、配置等の形態は、例示の如きものに限定されるものでない。前記実施形態では、シールリップ86が第一の取付金具12の当接部24側の緩衝ゴム層44に設けられていたが、例えば受圧金具58のフランジ状部62側の緩衝ゴム層68に設けたり、或いは両方の緩衝ゴム層44,68に設けることも可能である。
また、第一の取付金具12の当接部24と受圧金具58のフランジ状部62の重ね合わせ面間に設けられる緩衝ゴム層44,68は、要求される防振特性や異音抑制効果に応じて適宜に設計変更されるものであり、必須の部材でない。即ち、シールリップ86が第一の取付金具12の当接部24や受圧金具58のフランジ状部62、本体ゴム弾性体16の小径側端面等に直接に設けられても良い。
具体的には、例えば、図8にも示されているように、第一の取付金具12の当接部24を、受圧金具58のフランジ状部62および該フランジ状部62の上端面66に被着された緩衝ゴム層68よりも大径とすると共に、かかる緩衝ゴム層68の外周部分にシールリップ86を突設して、第一の取付金具12の当接部24と受圧金具58のフランジ状部62が重ね合わせられる際に、シールリップ86を当接部24の下端面26に直接に当接させて弾性変形させても良い。
また、前記実施形態では、シールリップ86が緩衝ゴム層44の外周部分において、一周だけ設けられていたが、径方向に所定距離を隔てて複数設けても良い。また、複数設けられるシールリップの形状や大きさ、構造等を互いに異ならせることも可能である。
また、前記実施形態では、シールリップ86の断面形状が外周側に傾斜させられていたが、シールリップの突出先端部を基端部分の幅方向中央から内周側に偏倚させること等によって、シールリップの断面形状を内周側に傾斜させても良く、或いは基端部分の幅方向中央を挟んで対称な断面形状とすることにより、傾斜させなくとも良い。
また、前記実施形態では、バウンドストッパ機構を構成する嵌合凹所64やバウンド緩衝ゴム36において、バウンド緩衝ゴム36が第一の取付金具12に突設されていると共に、嵌合凹所64が本体ゴム弾性体16の小径側端面の受圧金具58の内側を利用して設けられていたが、例えば図8にも示されているように、第一の取付金具12の当接部24の内側に下方に開口するように嵌合凹所64を設けると共に、バウンド緩衝ゴム36を本体ゴム弾性体16の小径側端面から上方に向かって突設しても良い。また、バウンドストッパ機構は、必須の部材でない。
さらに、前記実施形態においては、車両前後方向と車両左右方向でのばね特性を調節する目的等でリバウンド緩衝ゴム34が平面視略楕円形とされており、アウタブラケット20に対して長軸方向で当接せしめられている一方、短軸方向で離隔せしめられている例を示したが、リバウンド緩衝ゴム34は必ずしも楕円筒形状である必要はなく、例えば、厚肉の略円筒形状とされて、その外周面が全周に亘ってアウタブラケット20の内周面に当接せしめられていても良い。
更にまた、第一の取付金具12と本体ゴム弾性体16との周方向での相対的な位置決めを実現する回転防止機構として機能する、嵌合凹所64やバウンド緩衝ゴム36、排出溝70、凸条46の形状や大きさ、構造、数、配置等の形態は、特に限定されるものでなく、また回転防止機構は、必ずしも必要ではない。
また、本体ゴム弾性体16に固着される受圧金具58は、本体ゴム弾性体16の耐久性向上等を実現するために設けられていることが望ましいが、必ずしも必要でない。
さらに、前記実施形態では、アウタブラケット20が筒状を呈していたが、例えば特許文献2(特開2005−23972号公報)等にも示されているように、屈曲した板状とされても良い。
また、前記実施形態では、本発明が、第一の取付金具12と第二の取付金具14が本体ゴム弾性体16で弾性連結されてなるソリッドタイプの防振装置に対して適用されるものの具体例が示されていたが、例えば特許文献2(特開2005−23972号公報)等にも示されているように、流体封入式の防振装置に対して適用することも勿論可能である。
また、前記第二の実施形態に係る高突部90や低突部92における形状や大きさ、構造、数、配置等の形態は例示の如きものに限定されるものでない。
また、前記第二の実施形態に係る傾斜部94や凹溝96は必須のものでなく、例えば高突部90と低突部92が直接に接続されていても良い。
加えて、本発明は、例示の如き自動車用エンジンマウントに限定されるものでなく、ボデーマウントやデフマウント、その他自動車以外の各種の防振装置に対して好適に採用され得る。
本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面説明図であって、図2のI−I断面に相当する図である。 図1におけるII−II断面図である。 図1における自動車用エンジンマウントの一部を構成する第二の一体加硫成形品を示す平面説明図である。 図1における自動車用エンジンマウントの一部を構成する第一の一体加硫成形品を示す縦断面説明図であって、図5のIV−IV断面に相当する図である。 図4における第一の一体加硫成形品を示す底面説明図である。 図4における第一の一体加硫成形品の要部を拡大して示す縦断面説明図であって、図5のVI−VI断面を拡大したものに相当する図である。 図1における自動車用エンジンマウントの要部を拡大して示す縦断面説明図である。 本発明の別の具体例としての自動車用エンジンマウントにおける要部を拡大して示す縦断面説明図である。 本発明の第二の実施形態としての自動車用エンジンマウントの一部を構成する第一の一体加硫成形品を示す縦断面説明図であって、図10のIX−IX断面に相当する図である。 図9における第一の一体加硫成形品を示す平面説明図である。 図10におけるXI−XI矢視を拡大して示す図である。 本発明の第三の実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面説明図であって、図14のXII−XII断面に相当する図である。 図12における自動車用エンジンマウントの一部を構成する第一の取付金具を示す平面図である。 図12におけるXIIII−XIIII断面図である。 図12における自動車用エンジンマウントの一部を構成する第一の一体加硫成形品を示す縦断面説明図であって、図16のXV−XV断面に相当する図である。 図15における第一の一体加硫成形品を示す底面説明図である。 図12に示されたエンジンマウントにおいて、当接面と被当接面が当接する条件を説明するための説明図である。 図12に示されたエンジンマウントにおいて、当接面と被当接面が所定の回転量で当接する条件を説明するための説明図である。
符号の説明
10:自動車用エンジンマウント、12:第一の取付金具、14:第二の取付金具、16:本体ゴム弾性体、24:当接部、26:下端面、34:リバウンド緩衝ゴム、36:バウンド緩衝ゴム、44:緩衝ゴム層、58:受圧金具、62:フランジ状部、64:嵌合凹所、66:上端面、68:緩衝ゴム層、70:排出溝、76:小径筒部、80:当接片、86:シールリップ、88:小凸部、90:高突部、92:低突部、96:凹溝、104:突出部

Claims (15)

  1. 円錐台形状を有する本体ゴム弾性体に対して、その小径側端面には防振連結される一方の部材に固定される第一の取付部材が独立した別体構造として離隔可能に重ね合わせられて配設されていると共に、該本体ゴム弾性体の大径側端部外周面には防振連結される他方の部材に固定される第二の取付部材が固着されている一方、該第一の取付部材と該第二の取付部材との離隔方向での相対的変位量を緩衝的に制限するリバウンドストッパ機構が設けられた防振装置において、
    前記第一の取付部材と前記本体ゴム弾性体の重ね合わせ面の外周部分において、該第一の取付部材と該本体ゴム弾性体の少なくとも一方の側から突出し、周方向の全周に亘って延びるシールリップを設けたことを特徴とする防振装置。
  2. 前記シールリップの内周側における前記第一の取付部材と前記本体ゴム弾性体の重ね合わせ面の少なくとも一方の側にシボ状の弾性突起を設けた請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記シールリップの断面形状を、周方向の全周に亘って内周側または外周側に傾斜させた請求項1又は2に記載の防振装置。
  4. 前記シールリップが、前記第一の取付部材の前記本体ゴム弾性体への重ね合わせ側の端面を外周側に外れた位置に設けられている請求項1乃至3の何れか一項に記載の防振装置。
  5. 前記第一の取付部材と前記本体ゴム弾性体の重ね合わせ面の少なくとも一方の側において、該重ね合わせ面に開口して延びて外周面に開放されたエア抜用溝を設けた請求項1乃至4の何れか一項に記載の防振装置。
  6. 前記第一の取付部材と前記本体ゴム弾性体との重ね合わせ面において、両方の重ね合わせ面を何れも円形とすると共に、一方の重ね合わせ面を他方の重ね合わせ面よりも大径として、小径とされた重ね合わせ面の外周部分に前記シールリップを形成した請求項1乃至5の何れか一項に記載の防振装置。
  7. 前記第一の取付部材と前記本体ゴム弾性体との重ね合わせ面において、防振対象部材への装着状態下において鉛直方向で上方に位置せしめられる側の重ね合わせ面にだけ前記シールリップを下方に向かって突出して形成した請求項1乃至6の何れか一項に記載の防振装置。
  8. 前記第一の取付部材には前記本体ゴム弾性体との対向面において軸直角方向に広がる当接部が設けられていると共に、該本体ゴム弾性体には該第一の取付部材と対向する前記小径側端部において軸直角方向に広がる補強部材が固着されて該補強部材の表面には被覆ゴム層が該本体ゴム弾性体で形成されている一方、前記第二の取付部材には該第一の取付部材側に向かって突出して該第一の取付部材の該当接部に対して軸方向外方に離隔して対向位置するリバウンドストッパ部を備えたリバウンドストッパ部材が固着されており、更に、該第一の取付部材には該当接部から該リバウンドストッパ部に向かって突出するリバウンド緩衝ゴムが固着されて、該当接部が該リバウンド緩衝ゴムを介して該リバウンドストッパ部に当接することで前記リバウンドストッパ機構が構成されていると共に、該当接部の該本体ゴム弾性体との対向面には被覆ゴム層が該リバウンド緩衝ゴムで形成されており、該第一の取付部材の該当接部と該本体ゴム弾性体の該補強部材がそれぞれの該被覆ゴム層を介して重ね合わされて、それら両被覆ゴム層の少なくとも一方において前記シールリップが一体形成されている請求項1乃至7の何れか一項に記載の防振装置。
  9. 前記第一の取付部材の前記当接部と前記補強部材との対向面の中央部分には、少なくとも一方に凹所を形成すると共に、該凹所に収容されるような状態で該中央部分において一方から他方に向かって突出するバウンド緩衝ゴムを設けて、それら第一の取付部材と補強部材が、外周部分において前記被覆ゴム層を介して当接せしめられるより先に、中央部分において該バウンド緩衝ゴムを介して緩衝的に当接せしめられるバウンドストッパ機構を設けた請求項8に記載の防振装置。
  10. 前記リバウンド緩衝ゴムの突出高さが周方向で変化せしめられて、該突出高さの大きい高突部と該高突部よりも突出高さの小さい低突部が周方向で交互に形成されている請求項8又は9に記載の防振装置。
  11. 前記リバウンド緩衝ゴムの突出先端面に開口して径方向に延びる凹溝が形成されている請求項10に記載の防振装置。
  12. 前記凹溝が、前記リバウンド緩衝ゴムにおける前記低突部の周方向両端に形成されている請求項10又は11に記載の防振装置。
  13. 前記第一の取付部材の前記当接部が円板形状とされている一方、前記リバウンドストッパ部材において前記第二の取付部材から前記本体ゴム弾性体と該当接部を外周側から覆うように円筒形状で軸方向に延び出す筒状突出部が設けられていると共に、該筒状突出部の突出先端部から径方向内方に延び出して前記リバウンドストッパ部が形成されており、
    更に、該当接部に固着された前記リバウンド緩衝ゴムの基端部が軸方向視で円環形状とされていると共に、該リバウンド緩衝ゴムの先端部が軸方向視で楕円環形状とされて、該リバウンド緩衝ゴムの先端部が、その長軸方向で対向位置する部位において該リバウンドストッパ部材における該当接部と該筒状突出部に対して軸方向および軸直角方向で当接せしめられている一方、その短軸方向で対向位置する部位において該リバウンドストッパ部材における該筒状突出部から径方向に離隔して該当接部に対してだけ軸方向で当接せしめられており、
    且つ、該リバウンド緩衝ゴムの長軸方向で対向位置する部位にそれぞれ前記高突部が形成されていると共に、該リバウンド緩衝ゴムの短軸方向で対向位置する部位にそれぞれ前記低突部が形成されている請求項10乃至12の何れか一項に記載の防振装置。
  14. 前記リバウンドストッパ部材において前記第二の取付部材から前記本体ゴム弾性体と前記当接部を外周側から覆うように円筒形状で軸方向に延び出す筒状突出部が設けられていると共に、前記リバウンド緩衝ゴムの先端部の外周面が全周に亘って該筒状突出部の内周面よりも内方に離隔して位置せしめられている請求項8乃至12の何れか一項に記載の防振装置。
  15. 前記第一の取付部材の前記当接部が円板形状とされていると共に、該当接部の周上の少なくとも一部において軸方向で前記リバウンドストッパ部側に突出する厚肉部が形成されており、該厚肉部の形成箇所において該当接部と該リバウンドストッパ部の軸方向での離隔距離が部分的に小さくされている請求項8乃至14の何れか一項に記載の防振装置。
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