JP4048156B2 - 流体封入式防振装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、内部に封入された非圧縮性流体の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式防振装置に係り、例えば自動車用のエンジンマウントやボデーマウント,キャブマウント等として好適に用いられる流体封入式防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、防振連結される部材にそれぞれ取り付けられる第一の取付部材と第二の取付部材の間に本体ゴム弾性体を配設せしめた防振装置が、各種分野で広く利用されている。その一種として、本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された流体室を形成した流体封入式防振装置が知られている(例えば、特許文献1,2等参照)。
【0003】
このような流体封入式防振装置では、振動入力時に本体ゴム弾性体の弾性変形に伴って流体室内に生ぜしめられる非圧縮性流体の共振作用等の流動作用に基づいて防振効果を得ることが出来るのであり、ゴム弾性体の防振作用だけでは得られない程の低動ばね効果や高減衰効果をチューニング周波数域で容易に得ることが出来ることから、例えば、特定周波数域で高度な防振性能が要求される自動車用の防振装置への適用が検討されている。
【0004】
ところが、本発明者等が検討したところ、従来構造の流体封入式防振装置においては、本体ゴム弾性体に対して、パワーユニットの分担支持荷重等の初期荷重が及ぼされる方向(バウンド方向)とは反対の方向(リバウンド方向)、即ち、流体室の容積が大きくなる方向に大きな荷重が入力された場合には、防振性能が低下するおそれがあることが判明した。
【0005】
すなわち、従来構造の流体封入式防振装置においては、本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成された流体室に封入されている流体が非圧縮性であることから、本体ゴム弾性体に対して初期荷重が及ぼされる方向と反対方向に大きな荷重が入力された際に、かかる封入流体が本体ゴム弾性体に対して弾性変形を阻止する方向に拘束力を及ぼしてしまい、それによって、本体ゴム弾性体の動ばね定数が本体ゴム弾性体のみの場合よりも大きくなり、その結果、防振性能が低下してしまうのである。
【0006】
また、リバウンド方向に対して大きな荷重が入力された場合に流体室内に負圧が発生する構造の載置タイプの流体封入式防振装置においては、流体室内に大きな負圧が生ずることに起因して、封入流体中に溶存している空気が分離して気泡が発生するおそれがあり、かかる気泡の発生や消失に際しての異音や衝撃が問題となるおそれがある。更に、溶存空気が分離することで流体室内に発生した気泡が振動入力時に圧縮せしめられることにより、流体室の内圧が上昇しないようになってしまい、その結果、振動入力時に目的とする防振性能が発揮されなくなってしまうおそれもある。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−81491号公報
【特許文献2】
特公平3−30736号公報
【0008】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、初期荷重の作用方向と反対方向に対して大きな荷重が入力された際における防振性能の低下を軽減することが出来る、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
【0009】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することが出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0010】
本発明の第一の態様は、防振連結される部材にそれぞれ取り付けられる第一の取付部材と第二の取付部材の間に本体ゴム弾性体を配設すると共に、非圧縮性流体が封入された流体室の壁部の一部を該本体ゴム弾性体で構成することにより、該第一の取付部材と該第二の取付部材によって初期荷重と振動が該本体ゴム弾性体に作用せしめられるようにして、振動入力時に該流体室内に生ぜしめられる該非圧縮性流体の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式防振装置において、前記第一及び第二の取付部材の少なくとも一方の取付部材を前記本体ゴム弾性体に対して独立形成して前記初期荷重の作用方向で該本体ゴム弾性体に当接配置せしめる一方、該初期荷重の作用方向と反対方向で該取付部材を該本体ゴム弾性体から離隔変位可能にすると共に、該取付部材の該本体ゴム弾性体に対する離隔変位量を緩衝的に制限するリバウンドストッパ機構を、該第一の取付部材と該第二の取付部材の間に設けたことを、特徴とする。
【0011】
このような本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、第一及び第二の取付部材の少なくとも一方の取付部材が、それら第一及び第二の取付部材の間に配設された本体ゴム弾性体に対して独立形成されて、初期荷重の作用方向において本体ゴム弾性体に当接配置せしめられている一方、かかる本体ゴム弾性体に対して独立形成された取付部材が、初期荷重の作用方向と反対方向において本体ゴム弾性体から離隔変位可能とされていることから、初期荷重の作用方向と反対方向に対して大きな荷重が入力された際に、本体ゴム弾性体に対して独立形成された取付部材が本体ゴム弾性体から離隔変位せしめられることとなり、それによって、初期荷重の作用方向と反対方向への本体ゴム弾性体の引張弾性変形を回避することが可能となる。
【0012】
従って、本態様に係る流体封入式防振装置においては、本体ゴム弾性体に初期荷重の作用方向と反対方向に対して大きな荷重が入力された際に、かかる荷重入力方向への本体ゴム弾性体の引張弾性変形を回避することが可能となり、それによって、本体ゴム弾性体の耐久性、特に、かかる荷重入力方向での本体ゴム弾性体の耐久性を確保することが可能となると共に、かかる荷重入力によって本体ゴム弾性体の引張弾性変形が大きくなることに起因する防振性能の低下が抑えられるのである。
【0013】
また、本態様に係る流体封入式防振装置においては、本体ゴム弾性体によって壁部の一部が構成された流体室に封入されている非圧縮性流体が本体ゴム弾性体の弾性変形を妨げる拘束部材として働かないようにすることが可能となり、それによって、本体ゴム弾性体の動ばね定数の増大、延いては、防振性能の低下を回避することが可能となる。
【0014】
さらに、本態様においては、リバウンド方向に対して大きな荷重が入力された場合に流体室内に負圧が発生する構造の載置タイプの流体封入式防振装置において、流体室内に負圧が発生して、封入されている非圧縮性流体に溶存している空気が分離することによる気泡の発生を回避することが可能となり、それによって、気泡の発生や消失に際しての異音や衝撃を回避することが可能となる。更にまた、発生した気泡が振動入力時に圧縮されて、流体室の内圧が上昇しないことにより、目的とする防振性能が発揮されなくなることを回避することが可能となる。
【0015】
更にまた、本態様に係る流体封入式防振装置においては、本体ゴム弾性体に対して独立形成された取付部材の本体ゴム弾性体に対する離隔変位量を緩衝的に制限するリバウンドストッパ機構が、第一の取付部材と第二の取付部材の間に設けられていることから、本体ゴム弾性体に対して独立形成された取付部材のパワーユニット等の他部材への衝突を回避することが可能となる。
【0016】
なお、本態様における初期荷重とは、例えば、防振連結される部材がパワーユニットとボデーである場合におけるパワーユニットの分担支持荷重等をいうものとする。
【0017】
また、本態様におけるリバウンドストッパ機構とは、例えば、本体ゴム弾性体に対して独立形成された第一又は第二の取付部材に対してゴム材料等で形成された緩衝材を設けると共に、かかる緩衝材に対して初期荷重の作用方向と反対方向で対向位置せしめられるようにストッパ部材を設け、本体ゴム弾性体に対して独立形成された第一又は第二の取付部材が初期荷重の作用方向と反対方向に変位せしめられた際に緩衝材を介してストッパ部材に当接せしめられること等で有利に実現することが出来る。
【0018】
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る流体封入式防振装置において、前記第二の取付部材を前記本体ゴム弾性体に固着する一方、前記第一の取付部材を該本体ゴム弾性体に対して独立形成して、前記リバウンドストッパ機構を構成するリバウンドストッパゴムを該第一の取付部材に固着したことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、第一の取付部材が本体ゴム弾性体に対して独立形成されており、また、リバウンドストッパ機構を構成するリバウンドストッパゴムが第一の取付部材に固着されていることから、本体ゴム弾性体とリバウンドストッパゴムを別体形成することが可能となり、それによって、本体ゴム弾性体とリバウンドストッパゴムを互いに異なる特性を有するもので構成することが可能となる。具体的には、例えば、本体ゴム弾性体を流体室に封入される非圧縮性流体に対する耐久性を備えたもので構成する一方、リバウンドストッパゴムを非圧縮性流体に対する耐久性を備えていないもので構成することが可能となる。
【0019】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0020】
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、図示しないパワーユニットに取り付けられる第一の取付部材としての第一の取付金具12と、図示しないボデーに取り付けられる第二の取付部材としての第二の取付金具14の間に本体ゴム弾性体16が配設された構造とされている。そして、第一の取付金具12がパワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに取り付けられる一方、第二の取付金具14がボデー側ブラケット20を介してボデーに取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、本実施形態のエンジンマウント10においては、その装着状態下で、図1中の略上下方向にパワーユニットの分担支持荷重が入力されると共に、図1中の略上下方向の振動に対して、有効な防振効果を発揮し得るようになっている。
【0021】
より詳細には、第一の取付金具12は、円板形状の当接部22に対して軸方向上方(図1中上方)に向かって突出するロッド状の固定部24が一体形成されており、かかる固定部24には、軸方向上方に開口するネジ穴26が形成されている。また、当接部22の上面には、固定部24が設けられていない位置、即ち、外周縁部において、軸方向上方に突出するリバウンドストッパゴムとしての緩衝ゴム28が加硫接着されている。この緩衝ゴム28は、略一定の断面形状で周方向に全周に亘って延びるように形成されており、全体として厚肉の円環形状を呈している。特に、本実施形態では、緩衝ゴム28は、軸方向上方に行くに従って、その内径寸法および外形寸法が次第に大きくなっている。また、緩衝ゴム28は、当接部22の下面にまで延び出しており、それによって、当接部22の下面が全体に亘って緩衝ゴム28から延び出した部分で覆われている。その結果、第一の取付金具12の軸方向下方には、緩衝ゴム28における当接部22の下面にまで延び出した部分で構成されて、当接部22の下面よりも一回り大きく、且つ、平坦な当接面30が形成されている。
【0022】
このような構造とされた第一の取付金具12は、パワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに取り付けられるようになっている。このパワーユニット側ブラケット18は、鉄鋼等の剛性材で形成されており、第一の取付金具12が取り付けられる第一の取付板部32とパワーユニットが取り付けられる第二の取付板部34を備えた構造とされている。なお、第一の取付板部32と第二の取付板部34の間には、補強用のリブ36が設けられている。そして、第一の取付金具12は、固定部24の先端面がパワーユニット側ブラケット18における第一の取付板部32の下面に重ね合わせられた状態でネジ穴26にボルト3838が螺着され、また、かかるボルト38にナット40が螺着されることによって、パワーユニット側ブラケット18に固定されるようになっており、また、このように第一の取付金具12が固定されたパワーユニット側ブラケット18がパワーユニットに対してボルト固定されることで、第一の取付金具12がパワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに固定されるようになっている。また、このように第一の取付板部32に固定された固定部24を囲むようにして、第一の取付板部32の下面には、円環板形状の当接ゴム42が被着されている。
【0023】
一方、第二の取付金具14は、全体として大径の円筒形状を呈しており、軸方向中央部分に形成された段差部44を挟んで、軸方向上方の側が大径部46とされていると共に、軸方向下方の側が小径部48とされている。また、大径部46の内周面には、薄肉のシールゴム層50が被着されていると共に、小径部48側の開口部には、薄肉円板形状のゴム膜からなるダイヤフラム52が配設されており、このダイヤフラム52の外周縁部が小径部48の内周面に加硫接着されることによって、小径部48側の開口部がダイヤフラム52によって流体密に閉塞されている。なお、小径部48の内周面には、その全体に亘ってダイヤフラム52と一体形成されたシールゴム54が被着されている。
【0024】
そして、この第二の取付金具14における大径部46の開口部側に離隔して、第一の取付金具12が配設されて略同一中心軸上で対向位置せしめられており、これら第一の取付金具12および第二の取付金具14の間には、本体ゴム弾性体16が配設されている。
【0025】
この本体ゴム弾性体16は、全体として略円錐台形状を呈しており、大径側端面には、軸方向下方に向かって開口する凹所56が形成されていると共に、小径側端面には、円板形状を有する支持板58が加硫接着されている。そこにおいて、本実施形態では、かかる支持板58の下面に加硫接着されている本体ゴム弾性体16が支持板58の上面にまで延び出しており、それによって、支持板58の上面全体が本体ゴム弾性体16から延び出した部分で覆われている。その結果、本体ゴム弾性体16の小径側端部には、本体ゴム弾性体16における支持板58の上面まで延び出した部分によって構成されて、支持板58の上面よりも一回り大きく、且つ、平坦な当接面60が形成されている。特に、本実施形態では、本体ゴム弾性体16側の当接面60は、第一の取付金具12側の当接面30よりも小さくされている。また、本体ゴム弾性体16の大径側端部の外周面には、円筒形状の連結金具62が加硫接着されている。
【0026】
そして、連結金具62が、第二の取付金具14の大径部46に対して挿入されて、大径部46が絞り加工等によって小径化されることにより、連結金具62が第二の取付金具14に嵌着固定されている。それによって、第二の取付金具14における大径部46側の開口部が本体ゴム弾性体16によって流体密に覆蓋されて、第二の取付金具14の内側に密閉領域が形成されることとなる。
【0027】
また、第二の取付金具14の小径部48内には、仕切部材64が収容配置されている。この仕切部材64は、全体として円形ブロック形状を呈しており、小径部48の内周面に対して流体密に嵌着固定されている。そこにおいて、仕切部材64の嵌着固定は、小径部48を絞り加工等することで有利に実現することが出来る。
【0028】
このように仕切部材64が配設されることによって、第二の取付金具14の内側に形成された密閉領域が軸方向両側(本体ゴム弾性体16側とダイヤフラム52側)に仕切られている。それによって、仕切部材64よりも軸方向上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて、振動入力時に本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて内圧変化が惹起される受圧室66が形成されている。一方、仕切部材64よりも軸方向下方には、壁部の一部がダイヤフラム52にて構成されて、かかるダイヤフラム52の変形に基づいて容積変化が容易に許容される平衡室68が形成されている。また、これら受圧室66と平衡室68には、それぞれ、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の非圧縮性流体が封入されている。
【0029】
さらに、仕切部材64には、外周面に開口して周方向に延びる凹溝70が形成されており、かかる凹溝70の外周側開口が第二の取付金具14における小径部48で覆蓋されることで、周方向に所定長さで延びて、周方向一方の端部が連通孔(図示せず)を通じて受圧室66に連通されていると共に、周方向他方の端部が連通孔72を通じて平衡室68に連通されているオリフィス通路74が形成されており、それによって、受圧室66および平衡室68の間での流体流動が許容されるようになっている。なお、本実施形態では、オリフィス通路74を通じて流動せしめられる流体の共振作用等に基づいて、シェイクやアイドリング振動等の低周波振動に対して有効な防振効果が発揮されるように、オリフィス通路74の通路長さや断面積等が設定されている。
【0030】
また、仕切部材64には、上面に開口する中央凹部76が形成されており、かかる中央凹部76には、ゴム弾性板78が嵌めこまれている。このゴム弾性板78は、所定厚さの略円板形状を呈しており、その外周面には、嵌着リング80が加硫接着されている。そして、嵌着リング80が中央凹部76に圧入されて嵌着固定されることにより、ゴム弾性板78が、中央凹部76内で軸直角方向に広がるように配設されている。そこにおいて、本実施形態では、中央凹部76の底部分は、軸方向下方に行くに従って次第に縮径するテーパ状面を有しており、それによって、ゴム弾性板78が中央凹部76内に配設された状態下において、ゴム弾性板78の下面が中央凹部76の底面から上方に離隔して位置せしめられるようになっており、その結果、ゴム弾性板78の弾性変形乃至は弾性変位が許容されている。
【0031】
また、中央凹部76の底部分には、貫通孔82が形成されており、それによって、ゴム弾性板78の下面と上面に対して、平衡室68の内圧と受圧室66の内圧がそれぞれ及ぼされるようになっている。そして、これら両室66,68の圧力差に基づいてゴム弾性板78が弾性変形することに伴って、かかるゴム弾性板78の弾性変形量に相当する流体量だけ受圧室66と平衡室68の間での実質的な流体流動が生ぜしめられるようになっている。特に、本実施形態では、こもり音等の高周波振動の入力時に、オリフィス通路74を通じての流体流通抵抗が著しく大きくなった状態下において、受圧室66と平衡室68の間でゴム弾性板78の弾性変形乃至は弾性変位に基づく実質的な流体流動を許容することにより、受圧室66の圧力増大を軽減乃至は解消して著しい高動ばね化を回避し、良好な防振効果が維持され得るようにチューニングされている。
【0032】
このように本体ゴム弾性体16等が固定的に組み付けられた第二の取付金具14は、ボデー側ブラケット20を介してボデーに取り付けられるようになっている。このボデー側ブラケット20は、円形断面で軸方向に延びる筒状部84に対して複数(本実施形態では、3つ)の脚部86a、86b,86bが溶接等で固定された構造とされている。なお、これら筒状部84および複数の脚部86a,86b,86bは、何れも、鉄鋼等の剛性材で形成されている。そこにおいて、本実施形態では、複数の脚部86a,86b,86bのうち、筒状部84の径方向で対向位置せしめられるように固定された一対の脚部86b,86bは、それぞれ、筒状部84に固着される長手板状の固着部88の長手方向両端部において、固着部88の厚さ方向一方の側に突出するようにして、第一の取付板部90および第二の取付板部92が一体形成された構造とされている。なお、固着部88は、その幅方向において湾曲せしめられており、それによって、筒状部84の外周面に沿った状態で固着されるようになっている。そして、これら一対の脚部86b,68bは、それぞれ、第一及び第二の取付板部90,92が軸直角方向外方に突出するようにして、固着部88が筒状部84の外周面に重ね合わせられた状態で溶接等により固定されており、このように一対の脚部86b,86bが固定された状態下において、第一の取付板部90の上面と筒状部84の軸方向上端面が面一とされている。
【0033】
また、ボデー側ブラケット20には、ストッパ部材94が取り付けられている。このストッパ部材94は、鉄鋼等の剛性材によって形成されており、全体として門形状を呈している。具体的には、ストッパ部材94は、中心孔96を有する円環板形状の天板部98における径方向で対向せしめられる位置において、一対の略鉛直方向に延びる脚部100,100が一体形成されたものであり、両脚部100,100の下端部は、水平方向外方に向かって屈曲されて固定板部102,102とされている。なお、ストッパ部材94には、一対の補強用リブ104,104が設けられている。そして、これら固定板部102,102が、第一の取付板部90,90に重ね合わせられて溶接等で固定されることにより、ストッパ部材94がボデー側ブラケット20に固定的に取り付けられている。なお、固定板部102,102の第一の取付板部90,90への固定方法は、溶接に限定されるものではなく、固定板部102および第一の取付板部90に形成されたボルト挿通孔にボルトを挿通し、かかるボルトに対してナットを螺着固定する固定方法や、固定板部102および第一の取付板部90の何れか一方をかしめる固定方法等が、何れも、採用可能である。
【0034】
そして、第二の取付金具14における大径部46がボデー側ブラケット20における筒状部84に圧入固定されることで第二の取付金具14がボデー側ブラケット20に固定され、また、ボデー側ブラケット20を構成する複数の脚部86a,86b,86bがボデーに固定されることで、第二の取付金具14がボデー側ブラケット20を介してボデーに取り付けられるようになっている。
【0035】
そこにおいて、本実施形態では、第一の取付金具12がパワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに固定され、且つ、第二の取付金具14がボデー側ブラケット20を介してボデーに固定された状態下において、第一の取付金具12と第二の取付金具14は、同一中心軸上に位置せしめられている。
【0036】
また、このように第一の取付金具12がパワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに固定され、且つ、第二の取付金具14がボデー側ブラケット20を介してボデーに取り付けられた状態下において、図2にも示されているように、第一の取付金具12における固定部24は、ストッパ部材94を構成する天板部98の中心孔96に対して同一中心軸上で挿通されている。
【0037】
さらに、第一の取付金具12側の当接面30は、本体ゴム弾性体16側の当接面60に対して同一中心軸上で重ね合わせられており、それによって、初期荷重としてのパワーユニットの分担支持荷重が、第一の取付金具12側の当接面30および本体ゴム弾性体16側の当接面60を介して、本体ゴム弾性体16に及ぼされるようになっている。特に、本実施形態では、第一の取付金具12側の当接面30が本体ゴム弾性体16側の当接面60よりも大きくされていることから、第一の取付金具12側の当接面30が本体ゴム弾性体16側の当接面60に対して同一中心軸上で重ね合わせられていない場合であっても、本体ゴム弾性体16側の当接面60の全体に対して第一の取付金具12側の当接面30を当接させることが可能となり、それによって、パワーユニットの分担支持荷重が本体ゴム弾性体16側の当接面60に対して略均一に及ぼされ、その結果、パワーユニットの分担支持荷重が本体ゴム弾性体16に対して第二の取付金具14の略軸方向に及ぼされるようになっている。
【0038】
さらに、緩衝ゴム28は、その周方向の一部において、ストッパ部材94を構成する一対の脚部100,100に摺接せしめられており、これによって、一対の脚部100,100が対向位置せしめられる方向における緩衝ゴム28のばね特性が適当に調節されている。
【0039】
更にまた、ストッパ部材94を構成する天板部98における補強リブ104,104が形成されていない部分の上方において、パワーユニット側ブラケット18に被着された当接ゴム42が位置せしめられており、それによって、パワーユニット側ブラケット18、延いては、第一の取付金具12のバウンド方向(図1中下方)への変位量を緩衝的に制限するようになっている。
【0040】
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、緩衝ゴム28とストッパ部材94、特に、その天板部98によってリバウンドストッパ機構が構成されている。また、本実施形態では、受圧室66,平衡室68,オリフィス通路74および中央凹部76を含んで流体室が構成されている。
【0041】
このような構造とされたエンジンマウント10においては、パワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに取り付けられる第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16に対して一体形成されていないことから、パワーユニットの分担支持荷重が入力される方向と反対方向、即ち、リバウンド方向に対して大きな荷重が入力された場合において、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16から軸方向上方に離隔変位せしめられることとなり、それによって、本体ゴム弾性体16のリバウンド方向への引張変形が回避されて、本体ゴム弾性体16、延いては、エンジンマウント10の耐久性を確保することが出来る。
【0042】
また、本実施形態では、本体ゴム弾性体16の軸方向上方への引張変形が回避されるようになっていることから、受圧室66に封入されている非圧縮性流体が本体ゴム弾性体16の引張変形を妨げる拘束部材として働くことを回避することが出来る。
【0043】
さらに、本実施形態では、本体ゴム弾性体16の軸方向上方への引張変形が回避されるようになっていることから、受圧室66内に負圧が発生し、非圧縮性流体に溶け込んでいる空気が気泡となって発生することを回避することが出来、それによって、気泡の発生および消失に際しての異音や衝撃を回避することが出来る。
【0044】
更にまた、本実施形態では、受圧室66内における気泡の発生が回避されるようになっていることから、パワーユニットの分担支持荷重が入力される方向、即ち、バウンド方向に対して振動が入力された際に、気泡が圧縮されて受圧室66の内圧が上昇しないことに起因して、目的とする防振効果が発揮されなくなることを回避することが出来る。
【0045】
また、本実施形態では、第一の取付金具12側の当接面30が本体ゴム弾性体16側の当接面60よりも大きくされていることから、第一の取付金具12と第二の取付金具14、即ち、第一の取付金具12と本体ゴム弾性体16が同一中心軸上に位置せしめられていない場合であっても、本体ゴム弾性体16側の当接面60に対する第一の取付金具12側の当接面30の当接面積を有利に確保することが可能となり、それによって、パワーユニットの分担支持荷重を本体ゴム弾性体16側の当接面60の全体に対して略均一に及ぼすことが可能となり、その結果、パワーユニットの分担支持荷重を第二の取付金具14の略軸方向で本体ゴム弾性体16に及ぼすことが可能となる。
【0046】
さらに、本実施形態では、軸直角方向、特に、ストッパ部材94を構成する一対の脚部100,100が対向位置せしめられる方向に振動が入力された場合において、一対の脚部100,100に摺接せしめられている緩衝ゴム28の弾性変形に基づいて一対の脚部100,100が対向位置せしめられている方向に入力される振動に対して防振効果が発揮されるようになっている。
【0047】
また、本実施形態では、緩衝ゴム28の軸方向上端外周面が一対の脚部100,100に摺接せしめられていることから、一対の脚部100,100の対向方向において、第一の取付金具12の本体ゴム弾性体16に対する重ね合わせ位置を弾性的に位置決めすることができる。
【0048】
さらに、本実施形態では、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16に重ね合わされて離隔変位可能に組み付けられた状態下において、第一の取付金具12における固定部24が中心孔96に挿通されていることから、第一の取付金具12の軸直角方向への移動が固定部24の外周面が中心孔96の内周面に当接せしめられることで制限されるようになっており、それによって、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16に重ね合わされて組み付けられた状態を維持することができる。
【0049】
更にまた、本実施形態では、パワーユニット側ブラケット18における固定部24が重ね合わせられる面に当接ゴム42が被着されていることから、パワーユニット側ブラケット18とストッパ部材94の天板部98の衝突を緩衝的に制限することが可能となり、また、衝突時の異音を回避することが可能となる。
【0050】
また、図3には、本発明の第二の実施形態としてのエンジンマウント106が示されている。なお、以下の説明において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0051】
より詳細には、本実施形態のエンジンマウント106は、前記第一の実施形態のエンジンマウント(10)に比して、パワーユニット側ブラケット(18)を有しておらず、また、第一の取付金具108の構造が異なっている。さらに、ストッパ部材94の天板部98には、中心孔(96)が設けられていない。
【0052】
第一の取付金具108は、長手板形状の当接板部110の上面に長手ブロック形状の突出部112が一体形成された構造とされている。そこにおいて、本実施形態では、当接板部110および突出部112の長手方向一方の端面は面一とされている一方、当接板部110および突出部112の長手方向他方の端面は面一とされておらず、その代わりに、それぞれ円弧状に湾曲せしめられている。
【0053】
さらに、当接板部110における長手方向他方の端部の外周縁部には、上方に突出する緩衝ゴム114が加硫接着されている。この緩衝ゴム114は、略一定の断面形状で当接板部110における長手方向他方の端部の外周面部に沿って延びるように形成されており、当接板部110の厚さ方向からみると略C字形状を呈している。特に、本実施形態では、緩衝ゴム114の内周面および外周面は、それぞれ、外周側に向かって傾斜せしめられている。また、緩衝ゴム114は、当接板部110の下面にまで延び出しており、それによって、当接板部110における長手方向他方の端部の下面は、緩衝ゴム114から延び出した部分によって覆われている。その結果、第一の取付金具108における長手方向他方の端部の下面には、緩衝ゴム114から延び出した部分によって構成された当接面116が形成されている。そこにおいて、本実施形態では、当接面116は、平坦であって、且つ、円形状とされており、その大きさは、本体ゴム弾性体16における当接面60よりも大きくされている。
【0054】
そして、第一の取付金具108は、その長手方向一方の端部に形成されたボルト挿通孔118に挿通される図示しないボルトによって、パワーユニットに固定されるようになっており、このように第一の取付金具108がパワーユニットに固定されると共に、第二の取付金具14がボデー側ブラケット20を介してボデーに固定された状態下において、第一の取付金具108は、図4に示されているように、一対の脚部86b,86bが対向位置せしめられる方向に対して直交する方向に突出せしめられている。
【0055】
また、第一の取付金具108側の当接面116は、本体ゴム弾性体16側の当接面60に対して略同一中心軸上で重ね合わせられており、それによって、パワーユニットの分担支持荷重が第一の取付金具108側の当接面116および本体ゴム弾性体16側の当接面60を介して略軸方向で本体ゴム弾性体16に及ぼされるようになっている。
【0056】
さらに、緩衝ゴム114における軸方向上端の外周縁部の一部は、一対の脚部100,100に対して摺接せしめられており、それによって、緩衝ゴム114における一対の脚部100,100が対向位置せしめられた方向のばね特性が適当に調節されている。
【0057】
このような構造とされたエンジンマウント106においては、第一の取付金具108が本体ゴム弾性体16と一体形成されておらず、また、第一の取付金具108側の当接面116が本体ゴム弾性体16側の当接面60よりも大きくされていることから、第一の実施形態と同様な効果を得ることが出来る。
【0058】
また、図5及び6には、本発明の第三の実施形態としてのエンジンマウント120が示されている。このエンジンマウント120は、パワーユニットに取り付けられる第一の取付部材としての第一の取付金具122とボデーに取り付けられる第二の取付部材としての第二の取付金具124の間に本体ゴム弾性体126が配設された構造とされている。そして、第一の取付金具122がパワーユニットに取り付けられる一方、第二の取付金具124がボデー側ブラケット128を介してボデーに取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、本実施形態のエンジンマウント120においては、その装着状態下で、図5及び6中の略上下方向にパワーユニットの分担支持荷重が入力されると共に、図5及び6中の略上下方向の振動に対して、有効な防振効果を発揮し得るようになっている。
【0059】
より詳細には、第一の取付金具122は、全体として長手板形状を呈しており、長手方向一方の端部には、バーリング加工が施されることにより厚さ方向一方に突出する筒状部130が形成されている。また、このように長手方向一方の端部に形成された筒状部130の外周面を覆うようにしてリバウンドストッパゴムとしての緩衝ゴム132が第一の取付金具122の長手方向一方の端部に加硫接着されている。この緩衝ゴム132は、略一定の断面形状で周方向に全周に亘って延びるように形成されており、全体として厚肉の円環ブロック形状を呈している。特に、本実施形態では、緩衝ゴム132は、軸方向上方に行くに従って、その内径寸法および外形寸法が次第に大きくなっていると共に、その突出高さは、筒状部130の軸方向長さよりも大きくされている。また、緩衝ゴム132は、筒状部130の上端開口の内周面にまで延び出している。そして、このような構造とされた第一の取付金具122は、長手方向他方の端部に形成されたボルト挿通孔134に挿通されるボルト(図示せず)によってパワーユニットに対して固定されるようになっている。
【0060】
一方、第二の取付金具124は、全体として大径の円筒形状を呈しており、軸方向中央部分に形成された段差部136を挟んで、軸方向上方の側が小径部138とされていると共に、軸方向下方の側が大径部140とされている。また、大径部140の内周面には、薄肉のシールゴム層142が被着されていると共に、小径部138側の開口部には、薄肉円板形状のゴム膜からなるダイヤフラム144が配設されており、このダイヤフラム144の外周縁部が小径部138の内周面に加硫接着されることによって、小径部138側の開口部がダイヤフラム144によって流体密に閉塞されている。なお、小径部138の内周面には、その全体に亘ってダイヤフラム144と一体形成されたシールゴム146が被着されていると共に、ダイヤフラム144の外周縁部は、小径部138の外周面にまで延び出している。
【0061】
そして、この第二の取付金具124における大径部140の開口部側に離隔して、第一の取付金具122が対向位置せしめられていると共に、これら第一の取付金具122および第二の取付金具124の間には、本体ゴム弾性体126を含んで構成された一体加硫成形品148が配設されている。
【0062】
この一体加硫成形品148は、インナ金具150,アウタ金具152および本体ゴム弾性体126によって構成されている。インナ金具150は、中実の円形ロッド形状を呈しており、その軸方向中間部分の外周面には、軸方向上方に向かって次第に拡径するテーパが付されて、テーパ状部が形成されている。また、インナ金具150の下端部には、軸方向下端面に開口するネジ穴154が形成されている。
【0063】
一方、アウタ金具152は、インナ金具150の外形寸法よりも十分大きな内径寸法を有する薄肉の円筒形状を呈しており、軸方向中央部分に形成された段差部156を挟んで、軸方向上方の側が大径部158とされていると共に、軸方向下方の側が小径部160とされている。
【0064】
そして、このアウタ金具152は、インナ金具150の径方向外方に所定距離を隔てて略同一中心軸上に配設されており、かかる状態下において、インナ金具150は、その上端部がアウタ金具152の軸方向上端面よりも上方へ突出する状態で、且つ、その下端部がアウタ金具152の軸方向下端面よりも下方へ突出する状態でアウタ金具152の内側に収容配置されている。
【0065】
このようにアウタ金具152の内側にインナ金具150が収容配置された状態下において、インナ金具150の外周面とアウタ金具152の内周面との対向面間に本体ゴム弾性体126が介装されている。この本体ゴム弾性体126は、アウタ金具152の内周面からインナ金具150の外周面に向かって傾斜して延びる厚肉の略テーパ筒形状を呈しており、小径部内周面に対してインナ金具150の外周面が加硫接着されていると共に、大径部外周面に対してアウタ金具152の内周面が加硫接着されており、それによって、本体ゴム弾性体126は、インナ金具150とアウタ金具152を備えた一体加硫成形品148とされている。そして、アウタ金具152は、本体ゴム弾性体126が加硫接着されることにより、小径部160側の開口部が本体ゴム弾性体126とインナ金具150によって流体密に閉塞されている。
【0066】
このような一体加硫成形品148を構成するアウタ金具152が、第二の取付金具124の大径部140に挿入されて大径部140が絞り加工等で小径化されることにより、アウタ金具152が第二の取付金具124に嵌着固定されている。それによって、第二の取付金具124における大径部140側の開口部が本体ゴム弾性体126によって流体密に覆蓋されて、第二の取付金具124の内側に密閉領域が形成されることとなる。
【0067】
また、第二の取付金具124の小径部138内には、仕切部材162が収容配置されている。この仕切部材162は、プレス成形等によって得られたそれぞれ略逆カップ形状を有する二つの仕切金具164a,bが、互いに軸方向に重ね合わせられた構造とされている。そして、仕切部材162は、その開口部側の外周縁部がアウタ金具152の大径部158の開口端面と第二の取付金具124の段差部136で挟圧保持されることで、第二の取付金具124の小径部138内に収容配置されている。
【0068】
このように仕切部材162が配設されることによって、第二の取付金具124の内側に形成された密閉領域が軸方向両側(本体ゴム弾性体126側とダイヤフラム144側)に仕切られている。それによって、仕切部材162よりも軸方向下側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体126で構成されて、振動入力時に本体ゴム弾性体126の弾性変形に基づいて内圧変化が惹起される受圧室166が形成されている。一方、仕切部材162よりも軸方向上方には、壁部の一部がダイヤフラム144にて構成されて、かかるダイヤフラム144の変形に基づいて容積変化が容易に許容される平衡室168が形成されている。また、これら受圧室166と平衡室168には、それぞれ、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の非圧縮性流体が封入されている。
【0069】
さらに、仕切部材162を構成する二つの仕切金具164a,bの重ね合わせ面間には、上底壁部の外周縁部に位置して周方向に所定長さで延びる環状空間が形成されており、かかる環状空間の周方向一方の端部が一方の仕切金具164aに形成された連通孔を通じて受圧室166に連通せしめられていると共に、環状空間の周方向他方の端部が他方の仕切金具164bに形成された連通孔を通じて平衡室168に連通せしめられている。これにより、受圧室166と平衡室168を相互に連通するオリフィス通路170が形成されており、その結果、受圧室166および平衡室168の間での流体流動が許容されるようになっている。なお、本実施形態では、オリフィス通路170を通じて流動せしめられる流体の共振作用等に基づいて、シェイクやアイドリング振動等の低周波振動に対して有効な防振効果が発揮されるように、オリフィス通路170の通路長さや断面積等が設定されている。
【0070】
このように一体加硫成形品148等が組み付けられた第二の取付金具124は、ボデー側ブラケット128を介してボデーに取り付けられるようになっている。このボデー側ブラケット128は、第一の固定部材172と第二の固定部材174によって構成されている。第一の固定部材172は、全体として大径の有底円筒形状を呈しており、軸方向中間部分に形成された段差部176を挟んで軸方向上側が大径部178とされていると共に、軸方向下方が小径部180とされている。また、第一の固定部材172の底部には、貫通孔182が形成されている。
【0071】
一方、第二の固定部材174は、全体として門形状を呈しており、中心孔184を有する円環板形状の天板部186における径方向で対向位置せしめられる部分において、一対の略鉛直方向に延びる脚部188,188が一体形成されたものであり、両脚部188,188の下端部は、水平方向外方に向かって屈曲されて固定板部190,190とされている。そこにおいて、本実施形態では、中心孔184の径方向寸法は、貫通孔182の径方向寸法と同じ大きさとされており、また、これら中心孔184および貫通孔182の径方向寸法は、インナ金具150の径方向寸法よりも十分大きくされている。また、第二の固定部材174には、補強用のリブ192,192が設けられている。なお、これら第一の固定部材172および第二の固定部材174は、何れも、鉄鋼等の剛性材で形成されている。そして、第一の固定部材172の底部下面が第二の固定部材174の天板部186上面に対して同一中心軸上で重ね合わせられて溶接等で固定されるようになっており、それによって、ボデー側ブラケット128が構成されている。
【0072】
このような構造とされたボデー側ブラケット128における大径部178に対して、第二の取付金具124の大径部140が圧入固定されるようになっており、このように第二の取付金具124がボデー側ブラケット128に固定された状態で、インナ金具150の下端部は中心孔184および貫通孔182を通って天板部186の下面よりも下方に突出せしめられている。そして、第二の取付金具124がボデー側ブラケット128に固定された状態で、ボデー側ブラケット128における固定板部190,190がボデーに重ね合わせられてボルト固定されることにより、第二の取付金具124がボデー側ブラケット128を介してボデーに固定されるようになっている。
【0073】
このように第二の取付金具124がボデー側ブラケット128を介してボデーに固定された状態において、第一の取付金具122の筒状部130がインナ金具150に外挿された後、ストッパ金具194がインナ金具150に固定されるようになっている。このストッパ金具194は、全体として円錐台形状を呈しており、その大径側端部には、径方向外方に突出する円環板形状のストッパ部196が一体形成されている。また、ストッパ部196の上面外周縁部には、円環形状の当接ゴム198が被着されており、特に、本実施形態では、かかる当接ゴム198は、ストッパ部196の下面にまで延び出している。そして、ストッパ金具194は、小径側端面がインナ金具150の下端面に重ね合わせられて、インナ金具150に対してボルト200で固定されるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、当接ゴム198におけるストッパ部196の下面にまで延び出した部分がボルト200の頭部の突出を回避する程度の肉厚寸法とされており、それによって、ボルト200の頭部の軸方向下方への突出が回避されている。
【0074】
そして、インナ金具150に固定されたストッパ金具194におけるストッパ部196に対して第一の取付金具122の長手方向一方の端部が載置された状態で、第一の取付金具122がパワーユニットに固定されるようになっており、それによって、パワーユニットがボデーに対して防振支持せしめられている。
【0075】
そこにおいて、本実施形態では、エンジンマウント120がパワーユニットとボデーの間に装着された状態下において、第一の取付金具122の長手方向一方の端部は、筒状部130がインナ金具150と同一中心軸上に位置せしめられた状態で、且つ、緩衝ゴム132が軸方向上方に突出するようにして、ストッパ部196上に当接ゴム198を介して載置されており、それによって、本体ゴム弾性体126に対して略軸方向にパワーユニットの分担支持荷重が入力されるようになっている。
【0076】
また、このように第一の取付金具122の長手方向一方の端部が、当接ゴム198を介してストッパ部196に載置された状態下において、緩衝ゴム132は、天板部186に対して同一中心軸上で対向位置せしめられていると共に、その軸方向上端の外周縁部は、振動が入力されていない状態下において、一対の脚部188,188に当接していない状態とされている。
【0077】
さらに、当接ゴム198におけるストッパ部196の下面にまで延び出した部分は、一対の脚部188,188における固定板部190,190の下面(取付面)よりも上方に位置せしめられており、それによって、本体ゴム弾性体126の軸方向での弾性変形が許容されるようになっている。
【0078】
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、ボデー側ブラケット128を構成する第二の固定部材174と緩衝ゴム132によってリバウンドストッパ機構が構成されている。また、本実施形態では、受圧室166,平衡室168およびオリフィス通路170によって流体室が構成されている。
【0079】
このような構造とされたエンジンマウント120においては、第一の取付金具122が本体ゴム弾性体126と一体形成されておらず、それによって、第一の取付金具122がパワーユニットの分担支持荷重の作用方向と反対方向(リバウンド方向)でストッパ金具194から離隔変位可能とされていることから、リバウンド方向に対して大きな荷重が入力された際に、受圧室166に封入されている非圧縮性流体が本体ゴム弾性体126の弾性変形を妨げる拘束部材として働くことを回避することが可能となり、それによって、防振性能の低下を回避することが可能となる。
【0080】
また、本実施形態では、天板部186に対して軸方向下方で第一の取付金具122に設けられた緩衝ゴム132が対向位置せしめられていることから、第一の取付金具122のストッパ部196に対する軸方向上方への離隔変位量を緩衝的に制限することが可能となる。
【0081】
さらに、本実施形態では、第一の取付金具122における筒状部130がインナ金具150に挿通された状態で第一の取付金具122がストッパ部196に重ね合わされていることから、第一の取付金具122がインナ金具150の軸直角方向へ変位する際の変位量が制限されることとなり、それによって、第一の取付金具122がストッパ部196に載置されて離隔変位可能に組み付けられた状態を維持することができる。
【0082】
以上、本発明の幾つかの実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0083】
例えば、前記第一乃至第三の実施形態では、第一の取付金具12,108,122および第二の取付金具14,124の間に配設された本体ゴム弾性体16,126に対して、第二の取付金具14,124の略軸方向に初期荷重および振動が入力されるエンジンマウント10,106,120に本発明を適用したものの具体例を示したが、第一の取付部材および第二の取付部材の間に配設された本体ゴム弾性体に対して、第二の取付部材の略軸直角方向に初期荷重および振動が入力されるエンジンマウントに本発明を適用することも可能であり、具体的には、図7及び8に示されているような態様が採用され得る。
【0084】
すなわち、図7および図8には、本発明の第四の実施形態としてのエンジンマウント202が示されている。このエンジンマウント202は、第一の取付部材としての内筒金具204と、その外側に配置された第二の取付部材としての外筒金具206の間に本体ゴム弾性体208が配設された構造とされており、内筒金具204がボデーの側に取り付けられる一方、外筒金具206がパワーユニット側に取り付けられるようになっている。なお、図7および8においては、パワーユニットの分担支持荷重が図中の上下方向で作用して、内筒金具204と外筒金具206が略同一中心軸上に位置せしめられた状態が示されている。
【0085】
より詳細には、内筒金具204は、厚肉の小径円筒形状を呈しており、その外周面には、軸直角方向外方に突出するリバウンドストッパゴムとしての緩衝ゴム210が加硫接着されている。一方、外筒金具206は、内筒金具204の外径寸法よりも大きな内径寸法を有する薄肉の大径円筒形状を呈している。なお、内筒金具204および外筒金具206は、何れも、鉄鋼やアルミニウム合金等の剛性材で形成されている。
【0086】
そして、内筒金具204は、外筒金具206に対して挿通配置されており、このように内筒金具204が外筒金具206に挿通配置された状態下において、内筒金具204と外筒金具206の対抗面間には、本体ゴム弾性体208の一体加硫成形品212が配設されている。
【0087】
この一体加硫成形品212は、当接金具214,金属スリーブ216および本体ゴム弾性体208によって構成されている。当接金具214は、鉄鋼やアルミニウム合金等の剛性材で形成されており、長手方向に延びる矩形状のプレートが、その幅方向で円弧状に湾曲せしめられた構造とされている。金属スリーブ216は、全体として薄肉の大径円筒形状を呈している。また、金属スリーブ216には、矩形状に切り抜かれて形成された二つの窓部218a,bが対称的に設けられていると共に、それら二つの窓部218,218を繋ぐようにして外周面側にオリフィス溝220,220が形成されている。そして、当接金具214における凸状湾曲面が金属スリーブ216に形成された一方の窓部218aに向かって対向位置せしめられるようにして、当接金具214が金属スリーブ216に挿通配置された状態で、これら当接金具214および金属スリーブ216が本体ゴム弾性体208に加硫接着されており、それによって、当接金具214および金属スリーブ216を備えた本体ゴム弾性体208の一体加硫成形品212が形成されており、特に、本実施形態では、当接金具214が本体ゴム弾性体208に埋め込まれた状態で一体加硫成形品212が形成されている。また、金属スリーブ216の外周面には、本体ゴム弾性体208から延び出したシールゴムが被着されている。
【0088】
さらに、本体ゴム弾性体208には、金属スリーブ216の一方の窓部218a側において、それを通じて外方に開口するポケット部222を有しており、また、かかるポケット部222内には、当接金具214側から所定高さで突出するストッパゴム224が本体ゴム弾性体208に対して一体形成されている。更にまた、本体ゴム弾性体208には、他方の窓部218b側において、略一定の断面形状で本体ゴム弾性体208の軸方向に延びる切欠226が本体ゴム弾性体208の軸方向全体に亘って形成されている。それによって、金属スリーブ216と本体ゴム弾性体208の対向面間に本体ゴム弾性体208を軸方向に貫通する貫通孔227が形成されることとなる。そこにおいて、本実施形態では、本体ゴム弾性体208における切欠226が形成された部分の表面の一部は、本体ゴム弾性体208に埋め込まれている当接金具214の凹状湾曲面の対応する形状とされており、かかる部分によって、当接湾曲面228が形成されている。
【0089】
また、このように切欠226が形成された側の窓部218bは、金属スリーブ216の内側からダイヤフラム230によって覆われており、それによって、窓部218bを通じて外方に開口する凹所232が形成されている。そこにおいて、本実施形態では、ダイヤフラム230の外周縁部、即ち、窓部218bの開口周縁部に固着されている部分は、ダイヤフラム230における凹所232の壁部を構成する部分に比して、厚肉とされている。これにより、本実施形態では、ダイヤフラム230の外周縁部によって当接ゴム部が構成されている。
【0090】
このような構造とされた一体加硫成形品212を構成する金属スリーブ216は、外筒金具206に圧入された後、外筒金具206が八方絞り等で縮径加工されることにより、外筒金具206に嵌着固定されるようになっており、それによって、一体加硫成形品212が外筒金具206に固定されるようになっている。このように一体加硫成形品212が外筒金具206に固定されることにより、ポケット部222が形成された側の窓部218aが外筒金具206で流体密に覆蓋されて壁部の一部が本体ゴム弾性体208で構成された受圧室234が形成されていると共に、凹所232の開口が外筒金具206で流体密に閉塞されて壁部の一部がダイヤフラム230で構成された容積可変の平衡室236が形成されている。これら受圧室234および平衡室236には、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の非圧縮性流体が封入されている。また、金属スリーブ216の外周面に形成されたオリフィス溝220が外筒金具206で流体密に閉塞されることで、受圧室234および平衡室236を相互に連通するオリフィス通路238が形成されており、それによって、受圧室234および平衡室236の間でのオリフィス通路238を通じた流体流動が許容されている。
【0091】
そして、内筒金具204に設けられた緩衝ゴム210がダイヤフラム230側に突出するようにして、内筒金具204が貫通孔227に挿通された状態で、内筒金具204がボデー側に取り付けられると共に、外筒金具206がパワーユニット側に取り付けられるようになっており、それによって、パワーユニットがボデーに対して防振支持せしめられている。
【0092】
そこにおいて、本実施形態では、パワーユニットがボデーに対して防振支持されている状態下において、貫通孔227の内周面の一部を構成する当接湾曲面228は内筒金具204の筒状外周面に重ね合わせられており、それによって、パワーユニットの分担支持荷重が緩衝ゴム210が突出する方向で湾曲当接面228を介して内筒金具204に及ぼされるようになっている。
【0093】
また、本実施形態では、パワーユニットの分担支持荷重が入力される方向と反対方向(リバウンド方向)に大きな荷重が入力されて、本体ゴム弾性体208が内筒金具から離隔変位せしめられる、即ち、当接湾曲面228が内筒金具204の筒状外周面に重ね合わせられていない状態になったとしても、緩衝ゴム210がダイヤフラム230の外周縁部(当接ゴム部)を介して窓部218bの開口周縁部に当接せしめられるようになっており、それによって、本体ゴム弾性体208、延いては、外筒金具206のリバウンド方向への離隔変位量を緩衝的に制限することが出来る。
【0094】
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、緩衝ゴム210と金属スリーブ216によってリバウンドストッパ機構が構成されていると共に、受圧室234,平衡室236およびオリフィス通路238によって流体室が形成されている。
【0095】
このような構造とされたエンジンマウント202においては、内筒金具204が本体ゴム弾性体208に対して別体形成されていることから、第一の実施形態と同様な効果を得ることが出来る。
【0096】
また、前記第一の実施形態では、本体ゴム弾性体16側の当接面60は、平坦面とされていたが、かかる当接面は、平坦面に限定されるものではなく、例えば、図9に示されているようなものでも良い。なお、理解を容易にするために、以下の説明において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付しておく。
【0097】
より詳細には、第一の取付金具240は、略逆円錐台形状を呈しており、その大径側端部に対して第一の取付金具240をパワーユニット側ブラケット18に固定するための固定部242が一体形成された構造とされている。また、第一の取付金具240における大径側端面の外周縁部には、緩衝ゴム244が固着されている。一方、本体ゴム弾性体16の小径側端面には、皿形状の支持部材245が加硫接着されている。この支持部材245は、円板形状を有する底壁部246の外周縁部に対して軸方向上方に行くに従って次第に拡径するテーパ状壁部247が一体形成された構造とされている。そして、このような構造とされた支持部材245における底壁部246の下面およびテーパ状壁部247の外周面に対して本体ゴム弾性体16の小径側端面が加硫接着されている。また、本体ゴム弾性体16は、テーパ状壁部247の内周面および底壁部246の上面にまで延び出しており、それによって、支持部材245のテーパ状壁部247の内周面側には、本体ゴム弾性体16から延び出した部分で構成されて、軸方向下方に行くに従って次第に縮径するテーパ状当接面248が形成されていると共に、支持部材245の底壁部246上面側には、本体ゴム弾性体16から延び出した部分で構成されて、平坦な底側当接面249が形成されている。
【0098】
そして、第一の取付金具240がパワーユニット側ブラケット18を介してパワーユニットに取り付けられると共に、本体ゴム弾性体16が固定された第二の取付金具14がボデー側ブラケット20を介してボデーに取り付けられた状態下において、第一の取付金具240は、その小径側端面が底側当接面249に、また、そのテーパ状外周面がテーパ状当接面248にそれぞれ重ね合わせられた状態で、本体ゴム弾性体16に対して当接配置されている。即ち、図9に示された態様において、第一の取付金具240は、テーパ状当接面248および底側当接面249を有する凹所250内に収容配置された状態で、本体ゴム弾性体16に対して当接配置されていることとなる。また、このように第一の取付金具240が本体ゴム弾性体16に対して当接配置された状態下において、第一の取付金具240,本体ゴム弾性体16および第二の取付金具14は、同一中心軸上に位置せしめられており、それによって、パワーユニットの分担支持荷重が第二の取付金具14の略軸方向で本体ゴム弾性体16に及ぼされるようになっている。
【0099】
そこにおいて、特に、図9に示された態様においては、第一の取付金具240が本体ゴム弾性体16から離隔変位せしめられた際に、その中心軸が本体ゴム弾性体16および第二の取付金具14の中心軸からずれたとしても、第一の取付金具240における小径側端部の外周縁部がテーパ状当接面248に摺接されて軸方向下方に案内されることにより、第一の取付金具240が再び凹所250内に収容配置された状態で本体ゴム弾性体16に対して当接配置されることとなる。これにより、パワーユニットの分担支持荷重が第二の取付金具14の軸方向で本体ゴム弾性体16に安定して及ぼされるようにすることが可能となる。
【0100】
また、前記第一および第二の実施形態では、本体ゴム弾性体16における第一の取付金具12が当接位置せしめられる部分において、支持板58が加硫接着されていたが、かかる支持板58は、必ずしも設ける必要はない。また、前記第一の実施形態では、支持板58の上面、即ち、支持板58における第一の取付金具12が載置される面上にまで本体ゴム弾性体16が延び出していたが、支持板58における第一の取付金具12が載置される面上にまで本体ゴム弾性体16が延び出している必要はない。
【0101】
さらに、前記第一乃至第三の実施形態においては、緩衝ゴム28,114,132は、何れも、第一の取付金具12,108,122側に設けられていたが、第一および第二の実施形態では、第一の取付金具12,108と軸方向で対向位置せしめられるストッパ部材94側に設けても良く、また、第三の実施形態では、第二の固定部材174側に設けても良い。
【0102】
更にまた、前記第一および第二の実施形態では、リバウンドストッパ機構を構成するストッパ部材94がボデー側ブラケット20に対して固定的に設けられていたが、かかるストッパ部材94をボデーに対して固定的に設けておくことも可能である。
【0103】
また、前記第一乃至第四の実施形態では、第一の取付部材が本体ゴム弾性体から離隔変位可能とされていたが、第二の取付部材を本体ゴム弾性体から離隔変位可能とするようにしても良い。更に、第一および第二の取付部材の両方を本体ゴム弾性体から離隔変位可能とするようにしても良い。
【0104】
加えて、前記第一乃至第三の実施形態では、本発明を自動車用のエンジンマウントに適用したものの具体例が示されていたが、本発明は、ボデーマウントやキャブマウントに対しても、勿論適用可能である。
【0105】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0106】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、初期荷重の作用方向と反対方向に大きな荷重が入力された際において、防振性能を確保することが出来ると共に、本体ゴム弾性体に対する耐久性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図であって、図2におけるI−I方向に相当する断面図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントに採用されているボデー側ブラケットに取り付けられたストッパ部材と第一の取付金具の位置関係を説明するための平面図である。
【図3】本発明の第二の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図であって、図4におけるIII−III方向に相当する断面図である。
【図4】図3に示されたエンジンマウントに採用されているボデー側ブラケットに取り付けられたストッパ部材と第一の取付金具の位置関係を説明するための平面図である。
【図5】本発明の第三の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図であって、図6におけるV−V断面図である。
【図6】図5に示されたエンジンマウントの右側面図である。
【図7】本発明の第四の実施形態としてのエンジンマウントを示す横断面図である。
【図8】図7におけるVIII−VIII断面図である。
【図9】第一の実施形態のエンジンマウントに採用される本体ゴム弾性体側の当接面の他の態様を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16 本体ゴム弾性体
28 緩衝ゴム
66 受圧室
68 平衡室
74 オリフィス通路
76 中央凹部
94 ストッパ部材

Claims (2)

  1. 防振連結される部材にそれぞれ取り付けられる第一の取付部材と第二の取付部材の間に本体ゴム弾性体を配設すると共に、非圧縮性流体が封入された流体室の壁部の一部を該本体ゴム弾性体で構成することにより、該第一の取付部材と該第二の取付部材によって初期荷重と振動が該本体ゴム弾性体に作用せしめられるようにして、振動入力時に該流体室内に生ぜしめられる該非圧縮性流体の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式防振装置において、
    前記第一及び第二の取付部材の少なくとも一方の取付部材を前記本体ゴム弾性体に対して独立形成して前記初期荷重の作用方向で該本体ゴム弾性体に当接配置せしめる一方、該初期荷重の作用方向と反対方向で該取付部材を該本体ゴム弾性体から離隔変位可能にすると共に、該取付部材の該本体ゴム弾性体に対する離隔変位量を緩衝的に制限するリバウンドストッパ機構を、該第一の取付部材と該第二の取付部材の間に設けたことを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 前記第二の取付部材を前記本体ゴム弾性体に固着する一方、前記第一の取付部材を該本体ゴム弾性体に対して独立形成して、前記リバウンドストッパ機構を構成するリバウンドストッパゴムを該第一の取付部材に固着した請求項1に記載の流体封入式防振装置。
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