JP2006143907A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

液体洗浄剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2006143907A
JP2006143907A JP2004336752A JP2004336752A JP2006143907A JP 2006143907 A JP2006143907 A JP 2006143907A JP 2004336752 A JP2004336752 A JP 2004336752A JP 2004336752 A JP2004336752 A JP 2004336752A JP 2006143907 A JP2006143907 A JP 2006143907A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
component
acid
liquid detergent
detergent composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004336752A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4577884B2 (ja
Inventor
Masataka Maki
昌孝 牧
Hitoshi Ishizuka
仁 石塚
Yukiyoshi Yamaguchi
進可 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2004336752A priority Critical patent/JP4577884B2/ja
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to CN2005800395698A priority patent/CN101061210B/zh
Priority to AU2005307532A priority patent/AU2005307532B2/en
Priority to US11/665,116 priority patent/US7678753B2/en
Priority to PCT/JP2005/020869 priority patent/WO2006054526A1/ja
Priority to EP05805949A priority patent/EP1813666B1/en
Priority to TW094140696A priority patent/TWI363090B/zh
Publication of JP2006143907A publication Critical patent/JP2006143907A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4577884B2 publication Critical patent/JP4577884B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

【課題】漂白効果及び洗浄効果が満足できるレベルのpHジャンプ効果を有し、過酸化水素の安定性に問題ない液体洗浄剤組成物を提供すること。
【解決手段】(a)過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する化合物、(b)ホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる化合物をホウ素原子として0.05〜1質量%、(c)隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物を3〜35質量%、(d)界面活性剤を4〜45質量%、及び(e)水を40〜70質量%を含有し、(c)成分/(b)成分のモル比が1.5〜2.7であり、且つ20℃におけるpHが4.6〜7.0である液体洗浄剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は液体洗浄剤組成物に関する。
ホウ素化合物及び糖類を含有する液体漂白剤の技術はすでに知られており、特許文献1〜5を参考にすることができる。また、これらの技術は液体漂白剤を希釈した場合にpHが上昇することも記載されている。
特開平6−100888号公報 特開平7−53994号公報 特開平7−70593号公報 特開平10−72595号公報 特開2000−144187号公報
過酸化水素は弱アルカリ性の水溶液で漂白効果を発揮することができるが、弱アルカリ性では過酸化水素の安定性が低下するため、弱アルカリ性液体洗浄剤組成物に過酸化水素を配合することは貯蔵安定性上困難である。一方、食べこぼしのシミ汚れ等は漂白により効果的に除去することができるため、液体洗浄剤に漂白効果を付与することが強く求められる。
過酸化水素の安定性と漂白効果を両立させる目的から、液体洗浄剤組成物の製品のpHを弱酸性にし、水に希釈することでpHが上昇する技術が知られている〔以下(pHジャンプ系、又はpHジャンプ効果)という〕。これらはホウ素化合物及び糖等の多価アルコールを併用することで達成され、特許文献1〜5に記載されている。これらの技術の多くは組成物のpHを4.5以下に調製しており、pHジャンプ効果を示すが、到達するpHは8未満であり、期待される漂白効果が不充分であるばかりか、洗浄効果も満足できるものではない。
希釈した場合に満足できる漂白効果及び洗浄効果を得るためには例えばpH8以上の十分高いpHに上昇させる必要があり、その達成手段としては組成物のpHを予め4.6以上に調製することが考えられる。しかしながらこの場合、過酸化水素の安定性に問題が生じる。
従って本発明の課題は、漂白効果及び洗浄効果が満足できるレベルのpHジャンプ効果を有し、過酸化水素の安定性に問題ない液体洗浄剤組成物を提供することにある。
即ち、本発明の要旨は、(a)過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物、(b)ホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる化合物をホウ素原子として0.05〜1質量%、(c)隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物を3〜35質量%、(d)界面活性剤を4〜45質量%、及び(e)水を40〜70質量%を含有し、(c)成分/(b)成分のモル比が1.5〜2.7であり、且つ20℃におけるpHが4.6〜7.0である液体洗浄剤組成物に関する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、漂白効果及び洗浄効果が満足できるレベルのpHジャンプ効果を有し、過酸化水素の安定性に問題ないものであるので、かかる液体洗浄剤組成物を用いることで、漂白性能に優れた洗剤を得ることができるという効果が奏される。
本発明の液体洗浄剤組成物は、前記のように、(a)過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物、(b)ホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる化合物をホウ素原子として0.05〜1質量%、(c)隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物を3〜35質量%、(d)界面活性剤を4〜45質量%、及び(e)水を40〜70質量%を含有し、(c)成分/(b)成分のモル比が1.5〜2.7であり、且つ20℃におけるpHが4.6〜7.0のものである。
本発明においては、かかる構成を有することで、漂白効果及び洗浄効果が満足できるレベルのpHジャンプ効果を有し、過酸化水素の安定性に問題ないという優れた効果が発現される。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)成分として過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物を含有する。水中で過酸化水素を生成する化合物としては、過炭酸塩及び過ホウ酸塩等が挙げられる。(a)成分の過酸化水素としての含有量は、組成物中に好ましくは0.1〜6質量%、より好ましくは0.5〜5質量%、更に好ましくは1〜4.5質量%である。このような範囲において優れた漂白効果を得ることができる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(b)成分としてホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる化合物と、(c)成分として隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物とからなるpHジャンプ系を、特定の組成及び比率で使用する点に一つの大きな特徴がある。
かかる特徴を有することで、従来のpHジャンプ系に比べて、優れたpHジャンプ効果及び優れた過酸化水素の安定性を発現することができるという利点がある。
(b)成分の中でも、ホウ酸塩としては、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、4ホウ酸ナトリウム、4ホウ酸カリウム、4ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
(c)成分の具体的例としては下記(1)〜(4)の化合物が好適である。
(1)グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、炭素数1〜10のアルキルグリセリルエーテル、アルキルジクリセリルエーテル、アルキルトリグリセリルエーテル、エチレングリコール、1,2プロピレングリコールから選ばれるグリセロール類又はグリコール類
(2)ソルビット、マンニット、マルチトース、イノシトール、フィチン酸から選ばれる糖アルコール類
(3)グルコース、アピオース、アラビノース、ガラクトース、リキソース、マンノース、ガロース、アルドース、イドース、タロース、キシロース、フルクトースから選ばれる還元糖類
(4)デンプン、デキストラン、キサンタンガム、グアガム、カードラン、プルラン、アミロース、セルロースから選ばれる多糖類
本発明では、特に前記(2)の糖アルコール類が好適であり、特にソルビットが安定性及び漂白/洗浄効果の点から好適である。なお、(3)の還元糖類については、過酸化水素の安定性に影響を及ぼす還元性のアルデヒド基が分子中に存在するために使用する場合には注意を要する。
本発明では液体洗浄剤組成物に対して1000容積倍の水により希釈した場合の希釈液の20℃におけるpHが8.5以上10.5未満、好ましくは9以上9.5未満になることが漂白/洗浄効果を得る目的から好ましい。このようなpHジャンプ効果を得るためには(b)成分と(c)成分とを特定範囲の質量比、及び特定範囲の含有量に調整して用いる。
ここで、(b)成分(ホウ素化合物)と(c)成分(α、β−ジヒドロキシ化合物)との間には下記のような平衡反応が存在する。
Figure 2006143907
本発明においてはジ体がpHジャンプ系の主要成分であることが希釈溶液のpHを8.5以上10.5未満にするために好適であり、液体洗浄剤組成物中においてホウ素化合物の70〜100モル%がジ体であることが好ましい、モノ体の含有量はホウ素化合物の0〜5モル%未満が好ましく、単独で存在するホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩の含有量をホウ素化合物の0〜25モル%未満になるようにすることが好適である。モノ体及び単独で存在するホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩がこのような範囲を超える場合には、pHジャンプ効果が不充分となり、漂白/洗浄効果が得られにくくなり、また、(c)成分が過剰に存在すると過酸化水素の安定性を損なうおそれがあるため、上記比率には注意が必要である。従って本発明では(c)成分/(b)成分のモル比(ただし、ホウ砂及び4ホウ酸ナトリウムの場合はホウ素原子を4個含むため、4等量と考える)が1.5〜2.7、好ましくは2.0〜2.7、より好ましくは2.2〜2.7の極限られたモル比で混合することで、本発明の優れたpHジャンプ効果及び過酸化水素の安定性の両方を解決することを可能にする。
なお、本発明では(b)成分及び(c)成分を液体洗浄剤組成物に配合する場合には、液体洗浄剤組成物中では上記モノ体、及びジ体の化合物に変換されているため、本発明でいう(b)成分、及び(c)成分の含有量とは、単独で存在する(b)成分及び(c)成分の含有量に、上記モノ体、ジ体の含有量から(b)成分及び(c)成分の量を換算した量を加えた量の合計を意味する。(b)成分の含有量は、組成物中においてホウ素原子として0.05〜1質量%、好ましくは0.15〜0.5質量%、より好ましくは0.2〜0.4質量%である。(c)成分の含有量は、組成物中において3〜35質量%、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは10〜20質量%である。
なお、変換されたモノ体、ジ体の含有量は、ホウ素(11B)のNMRを用いることで算出することができる。
また、本発明では(d)成分として界面活性剤を含有する。用いることができる界面活性剤としては非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤を挙げることができる。
陰イオン界面活性剤(以下(d1)成分という)としては、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はα−スルホ脂肪酸低級アルキルエステル塩等である。
アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、洗剤用界面活性剤市場に一般に流通しているものの中で、アルキル基の平均炭素数が8〜16のものであればいずれも用いることができ、例えば花王(株)製のネオペレックスF25、Shell社製のDobs102等を用いることができる。また、工業的には、洗剤用原料として広く流通しているアルキルベンゼンをクロルスルホン酸、亜硫酸ガス等の酸化剤を用いてスルホン化して得ることもできる。アルキル基の平均炭素数は10〜14が好ましい。また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩としては、平均炭素数10〜18の直鎖もしくは分岐鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコールに、EOを1分子当たり平均0.5〜5モル付加させ、これを例えば特開平9−137188号記載の方法を用いて硫酸化して得ることができる。アルキル基の平均炭素数は10〜16が好ましい。アルキル硫酸エステル塩としては炭素数10〜16、好ましくは10〜14の直鎖もしくは分岐鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコールをSO又はクロルスルホン酸でスルホン化し、中和して得ることができる。α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数8〜18の1−アルケンをSOでスルホン化し、水和及び中和を経て生成することができ、炭化水素基中にヒドロキシ基が存在する化合物と不飽和結合が存在する化合物の混合物である。また、α−スルホ脂肪酸低級アルキルエステル塩としては脂肪酸残基の炭素数は10〜16が好ましく、メチルエステル又はエチルエステルが洗浄効果の点から好ましい。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルカノールアミン塩、アンモニウム塩が好適であり、洗浄効果の点からナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好ましい。
本発明では、洗浄効果の点から炭素数10〜14、エチレンオキシド平均付加モル数1〜3のポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、及び炭素数11〜15のアルキルベンゼンスルホン酸塩が特に良好である。
非イオン界面活性剤(以下(d2)成分という)としては下記一般式(2)の化合物が好ましい。
2a-O(EO)(PO)-OH (2)
[R2a;炭素数10〜18、好ましくは12〜14のアルキル基、アルケニル基を示す。aは平均付加モル数0〜20の数、bは平均付加モル数0〜20の数を示し、a及びbの両者が0の場合を除く。好ましくはaの平均付加モル数は6〜15、より好ましくは7〜12が良好であり、bの平均付加モル数は0〜10、より好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜3の数である。]
なお、一般式(2)においては、EOとPOとはランダム共重合体又はブロック共重合体のいずれの形態で配列されていてもよい。
陽イオン界面活性剤(以下(d3)成分という)としてはエステル基、アミド基で分断されていてもよい炭素数10〜18の炭化水素基を1つ又は2つと残りが炭素数1〜3のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基である4級アンモニウム塩、好ましくは炭素数1〜3のアルキル硫酸エステル塩が好適である。ただし、漂白活性化剤を併用する際は、安定性を低下させるため、配合しないことが好ましい。
両性界面活性剤(以下(d4)成分という)としては下記一般式(3)又は一般式(4)から選ばれる化合物を含有することが洗浄効果の点から好ましい。
Figure 2006143907
[式中、R3aは炭素数8〜16、好ましくは10〜16、特に好ましくは10〜14の直鎖アルキル基又はアルケニル基であり、R3c、R3dは炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基である。R3bは炭素数1〜5、好ましくは2又は3のアルキレン基である。Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、cは0又は1の数である。]
Figure 2006143907
[式中;R4aは炭素数9〜23、好ましくは9〜17、特に好ましくは9〜15のアルキル基又はアルケニル基であり、R4bは炭素数1〜6、好ましくは2又は3のアルキレン基である。Bは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、dは0又は1の数である。R4c、R4dは、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R4eはヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基である。Dは−COO、−SO 、−OSO 、から選ばれる基である。]
本発明では(d1)及び(d2)から選ばれる界面活性剤が好適であり、特に後述する漂白活性化剤を含有する場合には(d2)成分を含有することが好ましい。
本発明では、(d)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中に4〜45質量%、貯蔵時の溶液安定性の観点から、好ましくは10〜40質量%、特に好ましくは20〜35質量%である。
また、(d4)の両性界面活性剤は緩衝能を有するため多量に使用するとpHジャンプ効果を損なうおそれがあり、使用には注意を要する。用いる場合には(d4)成分の含有量は0.5質量%以下、好ましくは0.3質量%以下、特に0.1質量%以下が好ましい。
また、本発明では(d2)成分が洗浄効果の点から最も好ましく、特にオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤が好適であり、一般式(1)においてaが8〜12、bが0〜3のポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤が最も好ましい。(d2)成分の組成物中の含有量は4〜45質量%、好ましくは10〜40質量%、特に好ましくは20〜40質量%が望ましい。
また、本発明では過酸化水素の安定性の点から金属封鎖剤を含有することが好ましい。金属封鎖剤としては、ホスホン酸基又はホスホン酸塩基を有する化合物〔以下(f)成分という〕に限られる。具体的なホスホン酸基又はホスホン酸塩基を有する金属封鎖剤としては、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸から選ばれるホスホン酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸から選ばれるホスホノカルボン酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩を挙げることができ、好ましくはホスホン酸又はこれらのアルカリ金属塩が好適であり、特にエタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸又はこれらのアルカリ金属塩が最も好ましい。
本発明では(f)成分の含有量としては、より好ましいpHジャンプ効果を得る観点及び過酸化水素の安定性を得る観点から、0.05質量%以上0.3質量%未満が好ましく、より好ましくは0.1〜0.25質量%、更に好ましくは0.15〜0.2質量%の範囲が好適である。
本発明ではホスホン酸系金属封鎖剤以外にカルボン酸基を有する脂肪酸又はその塩、ポリカルボン酸又はその塩、アミノポリカルボン酸又はその塩、及び高分子系キレート剤〔以下(f’)成分という〕を併用しても良い。これら化合物を用いる際は、pHジャンプ効果を抑制され、希釈液のpHが8.5未満となり、好ましい漂白/洗浄効果が得られにくくなるおそれがあるため、注意が必要である。ここで本発明でいう脂肪酸又はその塩とは、炭素数1〜18の飽和又は不飽和脂肪酸又はその塩であり、ポリカルボン酸とはクエン酸、コハク酸等の分子中に2つ以上カルボン酸基を有する分子量1000未満の化合物である。アミノポリカルボン酸又はその塩とはエチレンジアミン四酢酸又はその塩、ニトリロトリ酢酸又はその塩、ジエチレントリアミン五酢酸又はその塩等のアミノ基に酢酸基やコハク酸基が結合した化合物である。また、高分子キレート剤としてはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸等の重合性不飽和結合を有するカルボン酸化合物を重合させた分子量が1000以上100000以下の化合物である。これらの分子量は、重量平均分子量であり、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法や光散乱法等の一般的な方法で測定できる。
本発明では上記カルボン酸化合物類のうち、脂肪酸又はその塩、ポリカルボン酸又はその塩、アミノポリカルボン酸又はその塩を用いる場合、組成物中におけるそれらの合計量としては、0.2質量%未満が好ましく、0.1質量%未満がより好ましい。
本発明では上記(a)、(b)、(c)、(d)成分、必要であれば(f)成分を(e)成分の水に溶解させた水溶液の形態であり、用いる水は、微量に水に溶解している金属を除去したイオン交換水又は蒸留水が貯蔵安定性の点から好適である。(e)成分である水の含有量は40〜70質量%、より好ましくは40〜60質量%である。
本発明の液体洗浄剤組成物の20℃におけるpHは、4.6〜7.0、より好ましくは5〜6.5、特に好ましくは5〜6である。このようなpHに調整するためのpH調整剤としては塩酸や硫酸から選ばれる無機酸及び水酸化ナトリウムや水酸化カリウムから選ばれる無機塩基を用いることが好ましい。上述の(f’)成分から選ばれる有機酸や、リン酸等もpH調節剤として用いるとpHジャンプ効果を損なうおそれがある。また、炭酸塩類も同様にpHジャンプ効果を損なうおそれがあるため、使用する場合は注意が必要である。
また、本発明の液体洗浄剤組成物には漂白効果を向上させる目的から、漂白活性化剤〔以下(g)成分という〕を併用することが好ましい。本発明においてはアルカノイル基の炭素数が、直鎖状の時は8〜11、分岐型の場合は8〜14のアルカノイルオキシ安息香酸(塩)又はアルカノイルオキシスルホン酸又はその塩が好適であり、特にアルカノイル基の炭素数が8〜10のアルカノイルオキシ安息香酸又はその塩が最も好ましい。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好ましく、特にナトリウム塩が溶解性の点から好ましい。
このような漂白活性化剤から効率的に有機過酸を生成させるためには、液体洗浄剤組成物希釈液溶液のpHを8.5以上、好ましくは9以上に上昇させることが必要である。従来の洗浄剤組成物、例えば、特開平10−72595号公報に記載の組成物では、希釈溶液のpHがたかだか8程度であるため望ましい漂白効果を得ることはできない。
本発明では(g)成分を組成物中に0.05〜2.5質量%、好ましくは0.2〜2.0質量%、特に好ましくは0.5〜1.5質量%含有することが望ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物に漂白活性化剤を併用する場合には、漂白活性化剤の貯蔵安定性及び漂白洗浄効果の点から界面活性剤として(d2)成分を選択することが好ましく、特にオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤が好適である。具体的には一般式(1)においてR2aが炭素数10〜14のアルキル基であり、aが8〜12、bが1〜3のポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤〔以下(d2−1)という〕が最も好ましい。また、漂白活性化剤の貯蔵安定性の点から(d2−1)/(g)を質量比で4〜400、好ましくは10〜200、時に好ましくは20〜100が好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、水に希釈して漂白/洗浄を行う方法に供され、希釈する水は液体洗浄剤に対して100〜1500倍、好ましくは200〜1000倍である。このような洗浄液を用いることにより優れた漂白/洗浄効果を得ることができる。
本発明の漂白対象物としては、衣料のような繊維製品が好適であり、洗濯機を用いて洗浄する衣料用液体洗浄剤組成物に適用することが最も好ましい。
実施例1〜4及び比較例1〜4
<評価方法>
表1に示す配合成分を用いて表1に示す液体洗浄剤組成物を調製した。次いで、得られた液体洗浄剤組成物を、3°DH硬水を用いて0.1容量%濃度になる様に添加し、下記で調製したミートソース汚染布4枚をターゴトメーターにて洗浄した(100rpm×10分)。その後、水道水ですすぎ乾燥させて、下式により漂白率を求めた。結果を表1に示す。
漂白率(%)=
(漂白後の反射率−漂白前の反射率)/(白布の反射率−漂白前の反射率)
×100
反射率は、日本電色工業(株)製NDR−10DPで460nmフィルターを使用して測定した。
(汚染布の調製)
カゴメ(株)製ミートソース(完熟トマトのミートソース(2004年12月19日賞味期限、ロット番号:D2Z19AB)/内容量259gの缶詰)の固形分をメッシュ(目の開き;500μm)で除去した後、得られた液を煮沸するまで加熱した。この液に木綿金布#2003を浸し、15分間煮沸した。そのまま火からおろし2時間放置し20℃まで放置した後、布を取りだし、余分に付着している液をへらで除去し、自然乾燥させた。その後プレスし、10×10cmの試験布として実験に供した。
<貯蔵安定性>
過酸化水素の安定性
貯蔵前及び40℃1ヶ月後の液体漂白剤組成物を1/10N過マンガン酸カリ溶液により滴定し、有効酸素濃度を測定した。過酸化水素の安定性は次式で求めた。
過酸化水素安定性(%)
=(貯蔵後の有効酸素濃度)/(貯蔵前の有効酸素濃度)×100
Figure 2006143907
<配合成分>
なお、表1に記載の各成分としては、以下のものを用いた。
a−1;過酸化水素
b−1;ホウ酸
b−2;4ホウ酸ナトリウム
c−1;ソルビトール
c−2;グルコース
c−3;グリセリン
c−4;APG(ポリアルキルグルコシド,C12、平均縮合度1.5)
d−1;ラウリルベンゼンスルホン酸塩(LAS)
d−2;ポリオキシエチレンラウリルエーテル(オキシエチレン平均付加モル数8、HLB13.1)
d−3;C12H25O−(C2H4O)6―(C3H6O)2−(C2H4O)5−H
d−4;N−ドデシル−N,N,N−トリメチルアンモニウムメチル硫酸エステル塩
d−5;ラウリルアミンオキサイド
e−1;イオン交換水
f−1;1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸ディクエスト2010(ソルーシア社製ディクエスト)
g−1;デカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸ナトリウム
g−2;イソノナノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸
(3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸)
表1の結果より、実施例1〜4で得られた洗浄剤組成物は、いずれも比較例1〜4で得られたものに比べて、漂白性能が高く、優れた過酸化水素の貯蔵安定性を有することがわかる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、衣料等の繊維製品の洗濯、中でも洗濯機用の液体洗浄剤組成物として好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. (a)過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物、(b)ホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる化合物をホウ素原子として0.05〜1質量%、(c)隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物を3〜35質量%、(d)界面活性剤を4〜45質量%、及び(e)水を40〜70質量%を含有し、(c)成分/(b)成分のモル比が1.5〜2.7であり、且つ20℃におけるpHが4.6〜7.0である液体洗浄剤組成物。
  2. (c)成分が糖アルコール類である請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
  3. (d)成分が非イオン界面活性剤を含有する請求項1又は2記載の液体洗浄剤組成物。
  4. 更に(f)ホスホン酸基又はホスホン酸塩基を有する金属イオン封鎖剤を0.05質量%以上0.3質量%未満を含有してなる、請求項1〜3いずれか記載の液体洗浄剤組成物。
  5. 更に脂肪酸又はその塩、ポリカルボン酸又はその塩、及びアミノポリカルボン酸又はその塩からなる群より選ばれる一種以上の化合物を含有する場合、それらの合計含有量が0.2質量%未満である請求項1〜4いずれか記載の液体洗浄剤組成物。
  6. 液体洗浄剤組成物を該組成物に対して1000容積倍の水により希釈した場合の希釈液の20℃におけるpHが8.5以上10.5未満である請求項1〜5いずれか記載の液体洗浄剤組成物。
JP2004336752A 2004-11-19 2004-11-19 液体洗浄剤組成物 Expired - Fee Related JP4577884B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004336752A JP4577884B2 (ja) 2004-11-19 2004-11-19 液体洗浄剤組成物
AU2005307532A AU2005307532B2 (en) 2004-11-19 2005-11-14 Liquid detergent composition
US11/665,116 US7678753B2 (en) 2004-11-19 2005-11-14 Liquid detergent composition
PCT/JP2005/020869 WO2006054526A1 (ja) 2004-11-19 2005-11-14 液体洗浄剤組成物
CN2005800395698A CN101061210B (zh) 2004-11-19 2005-11-14 液体洗涤剂组合物
EP05805949A EP1813666B1 (en) 2004-11-19 2005-11-14 Liquid detergent composition
TW094140696A TWI363090B (en) 2004-11-19 2005-11-18 Liquid detergent composition

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004336752A JP4577884B2 (ja) 2004-11-19 2004-11-19 液体洗浄剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006143907A true JP2006143907A (ja) 2006-06-08
JP4577884B2 JP4577884B2 (ja) 2010-11-10

Family

ID=36623973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004336752A Expired - Fee Related JP4577884B2 (ja) 2004-11-19 2004-11-19 液体洗浄剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4577884B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008189751A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Kao Corp 液体漂白洗浄剤組成物
JP2008189755A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Kao Corp 液体洗剤組成物

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06100888A (ja) * 1992-03-31 1994-04-12 Unilever Nv 汚れ落とし組成物及び汚れ落とし方法
JPH0753994A (ja) * 1993-06-30 1995-02-28 Procter & Gamble Co:The ペルオキシ酸漂白剤と高濃度非イオン界面活性剤とを有する安定な流動性水性液体洗剤組成物
JPH0770593A (ja) * 1993-06-30 1995-03-14 Procter & Gamble Co:The ペルオキシ酸漂白剤を有する安定な流動性水性液体洗剤組成物
JPH1072598A (ja) * 1996-07-01 1998-03-17 Lion Corp 液体酸素系漂白性組成物
JPH1072597A (ja) * 1996-07-01 1998-03-17 Lion Corp 液体酸素系漂白性組成物
JPH11181492A (ja) * 1997-12-24 1999-07-06 Lion Corp 液体漂白剤組成物
JP2004024715A (ja) * 2002-06-27 2004-01-29 Lion Corp コンタクトレンズ洗浄剤組成物

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06100888A (ja) * 1992-03-31 1994-04-12 Unilever Nv 汚れ落とし組成物及び汚れ落とし方法
JPH0753994A (ja) * 1993-06-30 1995-02-28 Procter & Gamble Co:The ペルオキシ酸漂白剤と高濃度非イオン界面活性剤とを有する安定な流動性水性液体洗剤組成物
JPH0770593A (ja) * 1993-06-30 1995-03-14 Procter & Gamble Co:The ペルオキシ酸漂白剤を有する安定な流動性水性液体洗剤組成物
JPH1072598A (ja) * 1996-07-01 1998-03-17 Lion Corp 液体酸素系漂白性組成物
JPH1072597A (ja) * 1996-07-01 1998-03-17 Lion Corp 液体酸素系漂白性組成物
JPH11181492A (ja) * 1997-12-24 1999-07-06 Lion Corp 液体漂白剤組成物
JP2004024715A (ja) * 2002-06-27 2004-01-29 Lion Corp コンタクトレンズ洗浄剤組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008189751A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Kao Corp 液体漂白洗浄剤組成物
JP2008189755A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Kao Corp 液体洗剤組成物
JP4647628B2 (ja) * 2007-02-02 2011-03-09 花王株式会社 液体洗剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4577884B2 (ja) 2010-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4785123B2 (ja) 液体洗浄剤組成物
JP4732144B2 (ja) 液体洗浄剤組成物の製造方法
JP4785124B2 (ja) 液体洗浄剤組成物
JP4732166B2 (ja) 液体洗浄剤
JP5412040B2 (ja) 液体漂白剤組成物
AU2005307532B2 (en) Liquid detergent composition
JP5234557B2 (ja) 液体漂白剤組成物
JP4577884B2 (ja) 液体洗浄剤組成物
JP5079258B2 (ja) 液体漂白剤組成物
JP2011089107A (ja) 洗浄剤組成物
JP5132921B2 (ja) 液体洗浄剤組成物
JP4509746B2 (ja) 液体漂白剤組成物
JP5495663B2 (ja) 液体洗浄剤組成物
JP5058619B2 (ja) 液体漂白剤組成物
JP4979923B2 (ja) 液体漂白剤組成物
JP4663301B2 (ja) 液体漂白剤組成物
JP4920304B2 (ja) 液体漂白剤組成物、及びその製造方法
JP4818658B2 (ja) 液体漂白剤組成物
JP5132930B2 (ja) 液体洗浄剤組成物
JP2010095602A (ja) 液体漂白洗浄剤組成物の製造方法
JP2005232363A (ja) 洗浄剤組成物
JP2007016130A (ja) 無機質汚れの除去性向上剤
JP2009120629A (ja) 衣料用液体漂白剤組成物
JP2007039594A (ja) 液体漂白剤組成物
JP2010138269A (ja) 液体漂白洗浄剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100329

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100820

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100823

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4577884

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees