JP2006128589A - 電子部品収納用パッケージおよび電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子部品の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができ、かつ電子部品を放熱部材に強固に接合させることが可能な電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置を提供すること。
【解決手段】 電子部品収納用パッケージ8は、上面に電子部品11の搭載部10を有する長方形状の放熱部材1と、放熱部材1の上面に搭載部10を取り囲んで取着され、複数の配線導体6を有する枠体5とを具備しており、放熱部材1は長辺方向に平行な帯状金属板3および帯状金属板3の両側に接合された板部材2から成る基体と、基体の上面に形成された上部銅層4aと、基体の下面に接合された銅板4bとを具備している。帯状金属板3および銅層4(4a,4b)によって電子部品の発した熱を良好に放散させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は良好な放熱特性の放熱構造を有する、半導体素子などの電子部品を収納するための電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置に関するものである。
従来、半導体素子や圧電振動子、発光素子などの電子部品を収容するための電子部品収納用パッケージは、一般に酸化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等の電気絶縁材料から成る枠体と、電子部品が搭載されてその動作時に発生する熱を外部もしくは大気中に良好に放散させるための放熱部材とから構成されており、放熱部材の上面の電子部品の搭載部を取り囲むように枠体が配置されているとともに、これら枠体および放熱部材によって形成される凹部の内側から外側にかけて、タングステン,モリブデン,マンガン,銅,銀等から成る複数の配線導体が枠体に被着され導出されている。
そして、放熱部材の上面の搭載部に電子部品をガラス,樹脂,ロウ材等の接着剤を介して接着固定するとともに、この電子部品の各電極をボンディングワイヤを介して配線導体に電気的に接続し、しかる後、枠体に蓋体をガラス,樹脂,ロウ材等から成る封止材を介して接合し、放熱部材と枠体と蓋体とから成る容器の内部に電子部品を収容することによって製品としての電子装置とされる。
具体的な電子装置として、図6に示すように、第1の金属材料102の上下両面に第1の金属材料102よりも熱伝導率の高い第2の金属材料104a,104bをろう付け接合して形成するとともに、第2の金属材料104aの上面に搭載された電子部品111のほぼ直下の第1の金属材料102に貫通孔が形成され、貫通孔に第1の金属材料102よりも熱伝導率の高い第3の金属材料103が挿入された金属放熱体101と、金属放熱体101の上面に電子部品111が搭載され、電子部品111を取り囲むように、金属放熱体101の上面に装着された枠体105と、枠体105の上面に載せた蓋体とを備えた電子装置114が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この電子装置114の第1の金属材料102はモリブデン,タングステン,鉄合金等から成り、第2の金属材料104a,104bは銅等から成り、第3の金属材料103は銅,銀,アルミニウム,ダイヤモンド等から成る。
第1の金属材料102と枠体105および電子部品111との熱伝導率が近似することによって、金属放熱体101に接合する枠体105に割れが生じたり金属放熱体101が反ったりすることのない、良好な放熱性を備えた電子装置114を得ることができる。
特許第3336982号公報
しかしながら、上記の電子装置では、第1の金属材料102よりも熱伝導率が大きいが熱膨張率も大きい第3の金属材料103が第1の金属材料102の貫通孔内で伸びようとするため、第3の金属材料103が貫通孔から上下方向にはみ出すように変形して、電子部品111の搭載部が膨れるように変形し、このために、電子部品111を接着固定する接着剤が電子部品111の接合を維持できなくなり、電子部品111が搭載部から剥離しやすかった。
その結果、電子部品111の作動時に発した熱を接着剤および放熱部材101を介して良好に外部に放散できなくなって電子部品111が温度上昇したり、電子部品111に放熱部材101の熱応力による変形が大きく作用して電子部品111にクラック等の破損等が生じたりして、電子部品111を正常に作動させることができなくなるという問題点があった。
また、近時の電子部品111は、作動時の発熱量が増大する傾向にあり、上記の電子装置では、放熱体として機能する第3の金属材料103の体積が不十分となってしまい、電子部品111から発熱する熱を良好に外部に放散させることが困難となってきた。
本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、電子部品の放熱部材への強固な接合を維持しやすく、発熱量の大きな電子部品の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができる電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置を提供することにある。
本発明の電子部品収納用パッケージは、上面の中央部に電子部品の搭載部を有する長方形状の放熱部材と、この放熱部材の上面に前記搭載部を取り囲んで取着された、内面から外面に導出される複数の配線導体を有する枠体とを具備している電子部品収納用パッケージであって、前記放熱部材は、その長辺方向に平行な帯状金属板およびこの帯状金属板の両側に接合された板部材から成る基体と、この基体の上面に形成された上部銅層と、前記基体の下面に接合された銅板とを具備していることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージは、上記構成において好ましくは、前記帯状金属板は、ストライプ状に配設されていることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージは、上記構成において好ましくは、前記銅板は、前記基体の両短辺側から外側に突出する突出部を有していることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージは、上記構成においてさらに好ましくは、前記突出部は、前記放熱部材の厚さと同じ銅材から成ることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージは、上記構成において好ましくは、前記板部材は、長辺側の側面に側面金属層が被着されていることを特徴とする。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品収納用パッケージと、前記搭載部に搭載されるとともに電極が前記配線導体に電気的に接続された前記電子部品と、前記枠体の上面に前記電子部品を覆うように取着された蓋体または前記枠体の内側に前記電子部品を覆うように充填された封止樹脂とを具備していることを特徴とする。
本発明の電子部品収納用パッケージによれば、上面の中央部に電子部品の搭載部を有する長方形状の放熱部材と、放熱部材の上面に搭載部を取り囲んで取着された、内面から外面に導出される複数の配線導体を有する枠体とを具備している電子部品収納用パッケージであって、放熱部材は、長辺方向に平行な帯状金属板および帯状金属板の両側に接合された板部材から成る基体と、基体の上面に形成された上部銅層と、基体の下面に接合された銅板とを具備していることから、熱伝導率が大きい帯状金属板が放熱部材の長辺方向の一端から他端まで設けられており、従来の第3の金属材料のように第3の金属材料が第1の金属材料の貫通孔内で熱膨張して伸びようとするのを第1の金属材料によって拘束されることがなく、帯状金属板が上下方向にはみ出すように変形することがない。従って、電子部品の搭載部が膨れるように変形することによって、電子部品が搭載部から剥離しやすくなることがなく、放熱部材の搭載部への電子部品の強固な接合が維持される。
また、帯状金属体板は、放熱部材の長辺方向の一端から他端まで設けられるので、従来の第3の金属材料に比べて体積が大きなものとできるとともに、放熱部材の長辺方向の広い面積に速やかに熱を伝えることができるようになる。従って、放熱部材の載置部に作動時における発熱量が大きい電子部品を載置しても、電子部品から発熱する熱を放熱部材全体から効率良く外部に放散させることができる電子部品収納用パッケージとできる。
以上の結果、電子部品の放熱部材への強固な接合を維持しやすく、発熱量の大きな電子部品の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができ、電子部品を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができる電子部品収納用パッケージとすることができる。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、帯状金属板は、ストライプ状に配設されていることから、搭載部の下方を帯状金属板と板部材とから構成させることが可能となり、搭載部の下方が帯状金属板のみから成る場合に比べ、熱膨張係数が大きくなるのを抑制することができ、搭載部に搭載される電子部品が放熱部材との熱膨張差による応力で剥離したり破損したりしにくくし、電子部品の放熱部材への強固な接合を維持することができる。特に搭載される電子部品の下面が広い面積を有する場合においても、電子部品の放熱部材への強固な接合を維持するとともに、電子部品の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができる。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、銅板は、基体の両短辺側から外側に突出する突出部を有していることから、突出部を外部電気回路基板への固定部として機能させることができるとともに、この突出部は銅板のみの薄い金属から成ることから、外部電気回路基板に反りが生じている場合においても、固定時に突出部が変形し、放熱部材全体が外部電気回路基板に倣うように反らされ難くし、枠体にクラック等の破損が生ずるのを有効に防止することができる。
その結果、枠体の内部を気密に保持できなくなるのを防止し、電子部品収納用パッケージ内部の気密信頼性を向上することができ、電子部品を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができる電子部品収納用パッケージとすることができる。
本発明の電子部品収納用パッケージは、上記構成においてさらに好ましくは、突出部は、放熱部材の厚さと同じ銅材から成ることから、電子部品から発生し上部銅層を経由して外部に放散され、上部銅層の両短辺に達した熱を突出部に伝導させることができ、外部電気回路基板へ能率よく熱放散させることができる。
また、この突出部は銅から成ることから、外部電気回路基板に反りが生じている場合においても、突出部において固定するときに突出部が変形するため、放熱部材全体が外部電気回路基板に倣うように反らされ難くなり、枠体にクラック等の破損が生ずるのを防止することができる。
以上の結果、電子部品から発生した熱を極めて能率よく外部電気回路基板へ熱放散させ、電子部品の温度上昇を抑制することができるとともに、枠体の内部を気密に保持できなくなることを防止し、電子部品収納用パッケージ内部の気密信頼性を向上することができ、電子部品を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができる電子部品収納用パッケージとすることができる。
本発明の電子部品収納用パッケージにおいて、好ましくは、板部材は、長辺側の側面に側面金属層が被着されていることから、電子部品から発生した熱のうち基体の上面に形成された上部銅層の中央部から外周部に伝わった熱を熱伝導率のよい側面金属層で基体の下面側に伝導させて放熱させることができ、上面側の銅層の中央部と外周部との温度差を大きくすることができるので、上面側の銅層の熱伝導を能率的に行なわせることができる。そして、放熱部材を外部電気回路基板等に載置固定することによって、電子部品から発せられた熱を放熱部材の下面の外部電気回路基板等に能率良く放散させることができる。その結果、電子部品を効率的に冷却し、長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが可能となる。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品収納用パッケージと、搭載部に搭載されるとともに電極が配線導体に電気的に接続された電子部品と、枠体の上面に電子部品を覆うように取着された蓋体または枠体の内側に電子部品を覆うように充填された封止樹脂とを具備していることから、電子部品の放熱特性が良好な本発明の電子部品収納用パッケージの特徴を備え、長期にわたって安定して電子部品が作動する電子装置を提供することができる。
次に、本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた電子装置の実施の形態の一例を示す断面図であり、1は上面の中央部に電子部品11の搭載部10を有する放熱部材、2は板部材、3は放熱部材1の長辺方向(図1の紙面に垂直な方向)に平行な帯状金属板、4は板部材2と帯状金属板3とから成る基体の上面および下面に形成されている銅層(4aは上部銅層,4bは銅板)、5は放熱部材1の上面に搭載部10を取り囲んで取着された枠体、6は枠体5の内面から外面に導出されている複数の配線導体である。
これら放熱部材1と枠体5とで電子部品11を収納する電子部品収納用パッケージ8が構成される。また、この放熱部材1の搭載部10に電子部品11を搭載し、電子部品11の電極を配線導体6に電気的に接続した後に、放熱部材1と枠体5とから成る凹部5aに電子部品11を覆うように封止樹脂13を充填して電子部品11を封止することにより、または、枠体5の上面に電子部品11を覆うように蓋体(図示せず)を取着して電子部品11を封止することにより、本発明の電子装置14が構成される。
枠体5は、酸化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等から成り、銀ロウ,銀−銅ロウ等のロウ材を介して放熱部材1の上面に搭載部10を取り囲んで接着固定されることにより取着される。なお、このロウ材による接着固定に際しては、ロウ付け用の金属層(図示せず)が枠体5の放熱部材1との接合部に形成されてもよい。また、枠体5は金属から構成されていてもよく、その場合、配線導体6を枠体5を構成する金属と絶縁させるために配線導体6の周囲をセラミックスや樹脂、ガラス等の絶縁体で覆えばよい。
また、放熱部材1には、その上面の中央部の搭載部10に電子部品11が樹脂,ガラス,ロウ材等の接着剤を介して固定される。なお、接着剤としてロウ材を用いる場合には、ロウ付け用の金属層(図示せず)が放熱部材1の電子部品11の搭載部10に形成されてもよい。ただし、放熱部材1の上面の搭載部10に接合された上部銅層4aにより十分なロウ付けができる場合には、ロウ付け用の金属層は特に必要ではない。接着剤は、これら接着剤のうち、電子部品11と搭載部10との間で熱的,機械的に強固な接合を実現できるものから選択される。
枠体5は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤,分散剤等を混合添加して泥漿状と成すとともに、これにドクターブレード法やカレンダーロール法を採用することによってセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を形成し、しかる後に、このセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに、タングステン,モリブデン,マンガン,銅,銀,ニッケル,パラジウム,金等の金属材料粉末に適当な有機バインダ,溶剤を混合してなる導電性ペーストをグリーンシートに予めスクリーン印刷法等により所定の配線導体6のパターンに印刷塗布した後に、このグリーンシートを複数枚積層し、約1600℃の温度で焼成することによって作製される。
また、枠体5には、放熱部材1と枠体5とで構成される凹部5aの内面(搭載部10周辺)から枠体5の外面にかけて導出される配線導体6が形成されており、配線導体6の凹部5aの内側の一端には電子部品11の各電極がボンディングワイヤ12を介して電気的に接続される。また、枠体5の外側の配線導体6の他端には外部電気回路基板との接続用のリード端子7が接続される。
配線導体6はタングステン,モリブデン等の高融点金属から成り、タングステン,モリブデン等の金属粉末に適当な有機バインダ,溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを枠体5となるセラミックグリーンシートに予めスクリーン印刷法等によって所定のパターンに印刷塗布しておくことによって、放熱部材1および枠体5による凹部5aの内面から枠体5の外面にかけて被着形成される。
また、配線導体6はその露出する表面にニッケル,金等の耐食性に優れ、かつボンディングワイヤ12のボンディング性に優れる金属を1〜20μmの厚みにメッキ法によって被着させておくと、配線導体6の酸化腐食を有効に防止できるとともに配線導体6へのボンディングワイヤ12の接続を強固となすことができる。従って、配線導体6は、その露出する表面にニッケル,金等の耐食性に優れ、かつボンディング性に優れる金属を1〜20μmの厚みに被着させておくことが望ましい。
本発明の放熱部材1は、図2に示すように、長方形状の放熱部材1の長辺方向に平行に延びる長方形状の帯状金属板3および帯状金属板3の両側に接合された長方形状の板部材2とから成る基体と、この基体の上面の全面に形成された上部銅層4aと、基体の下面の全面に接合された銅板4bとから成る。
放熱部材1は、電子部品11の作動に伴い発生する熱を伝導するとともに、大気中に放散させたり、外部放熱板(図示せず)に伝導させたりする機能を有する。このような放熱部材1は、例えば、タングステン,モリブデン等の金属の板体から成る板部材2と板部材2に挟まれるようにして放熱部材1の長辺方向に延びる帯状金属板3とから成る基体部を作製し、この基体の下面の全面を覆う銅板4bとなる銅板の上にこの基体(板部材2および帯状金属板3)を載せ、さらに基体の上面の全面を覆う上部銅層4aとなる銅板を載せ、これら銅板および基体を銀ロウ,銀−銅ロウ等を用いてロウ付け接合することによって形成される。これらの板部材2,帯状金属板3,上部銅層4a,銅板4bは、金属のインゴットに圧延加工,打ち抜き加工,切削加工等の従来周知の金属加工を施すことによって形成される。
板部材2の材料は、その熱膨張係数が枠体5の熱膨張係数(4×10-6〜9×10-6)に近似し、熱伝導率が良好なものから選択されるのがよく、タングステン(熱膨張係数:約4.5×10-6,熱伝導率:約177W/m・K),モリブデン(熱膨張係数:約5×10-6,熱伝導率:約139W/m・K)の他に、例えば、銅−タングステン(熱膨張係数:約7×10-6,熱伝導率:約200W/m・K),銅−モリブデン(熱膨張係数:約9.1×10-6,熱伝導率:約260W/m・K),鉄(熱膨張係数:約11.8×10-6,熱伝導率:約83.5W/m・K)等が採用可能である。
このような板部材2を帯状金属板3の両側に接合することにより、熱膨張係数が異なる帯状金属板3が自由に熱膨張しようとするのを両側から拘束して、基体の長辺方向の熱膨張係数を板部材2の熱膨張係数に近いものとできる。また、基体の短辺方向は帯状金属板3の長さが短いので熱膨張量も少なくなり、帯状金属板3の熱膨張による影響は少ないので大きな問題にはならない。
従って、このような基体を具備する放熱部材1は、熱膨張係数が板部材2に近いものとなり、この放熱部材1を具備した電子部品収納用パッケージ8は、放熱部材1の熱膨張係数が、半導体素子等の電子部品11の構成材料であるシリコン,ガリウム砒素や枠体5の構成材料として使われるセラミック材料等の熱膨張係数に近似したものとなることから、パワーICや高周波トランジスタ等の高発熱半導体素子を搭載する電子部品収納用パッケージ8として好適である。また、枠体5がセラミックスから成る場合も、放熱部材1の熱膨張係数と枠体5の熱膨張係数とが近いものとなり、枠体5にクラック等が生じにくいものとできる。
また板部材2として好ましくは、先ず平均粒径が5〜40μmのタングステン粉末またはモリブデン粉末を、板部材2の形状となるように加圧成形し、これを1300〜1600℃の雰囲気中で焼結することにより、多孔体を予め作製し、そして、この多孔体に水素雰囲気下において約1200℃で10〜50質量%の銅を含浸させることにより、タングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る(タングステンまたはモリブデンと銅とのマトリクスから成る)板部材2が作製されてもよい。
ここで、板部材2はタングステンまたはモリブデンから成る焼結体に銅を含浸させて成る場合、タングステン単体またはモリブデン単体からなる場合に比べて熱伝導率が向上し、放熱部材1の放熱特性をより優れたものとさせることができる。また、熱膨張係数も7×10-6〜11.5×10-6となり、板部材2の材料として好適である。なお、タングステンの焼結体に銅を含浸させて成る材料を銅−タングステン、モリブデンの焼結体に銅を含浸させて成る材料を銅−モリブデンという。
帯状金属板3は、銅または銅を主成分とする合金からなる。このような帯状金属板3は、金属のインゴットに圧延加工,打ち抜き加工,切削加工等の従来周知の金属加工を施すことによって形成される。そして、このような帯状金属板3は熱膨張係数が大きいが、熱伝導率も非常に大きいことから、放熱用途に好適に利用される。
放熱部材1は長辺方向に平行に延びる帯状金属板3と帯状金属板3の両側長辺に全長にわたって平行に接合された板部材2と、板部材2および帯状金属板3の上面の全面を覆うように上部銅層4aが、板部材2および帯状金属板3の下面の全面を覆うように銅板4bが形成されていることから、熱伝導率が大きい帯状金属板3が放熱部材1の長辺方向の一端から他端まで設けられており、従来の第3の金属材料103のように第1の金属材料102の貫通孔内で伸びようとするのを第1の金属材料102によって拘束されることがなく、帯状金属板3が上下方向にはみ出すように変形することがない。従って、電子部品11の搭載部10が膨れるように変形することによって、電子部品11が搭載部10から剥離しやすくなることがなく、放熱部材1の搭載部10への電子部品の強固な接合が維持される。
また、この長辺方向に延びる帯状金属板3により、放熱部材1の長辺方向の広い面積にも速やかに熱を伝えることができるようになる。従って、放熱部材1の載置部10に作動時における発熱量が大きい電子部品11を載置しても、電子部品11から発熱する熱を放熱部材1全体から効率良く外部に放散させることができるようになる。その結果、電子部品11の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができ、電子部品11を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができるようになる。
板部材2と帯状金属板3との接合は、帯状金属板3の側面に板部材2を銀ロウ,銀−銅ロウ,金ロウ,金−銅ロウ等のロウ材を用いてロウ付けしたり、超音波接合したりすることによって接合する。なお、超音波接合によって接合すると、板部材2と帯状金属板3となる銅板に高温を加えることなく接合でき、板部材2と帯状金属板3との間に大きな熱膨張差を発生させることがない点で好ましい。
帯状金属板3の短辺方向の幅は、好ましくは、電子部品11の両側に基体の厚みT以上の距離を取れる大きさになっているのがよい。これにより、電子部品11で発生した熱を放熱部材1の上面の電子部品11の搭載部10から放熱部材1の下面へと垂直な方向に多く伝えることができるとともに、帯状金属板3内においても電子部品11の外周から外側へ放熱部材1の主面に平行な方向への熱の広がりを持たせることが可能となり、放熱性をより向上させることができる。
好ましくは、帯状金属板3は、銅または銅を主成分とする合金にセラミック粉末を含有しているのがよい。この場合、帯状金属板3には、銅または銅を主成分とする合金にアルミナ質セラミックス,窒化アルミニウム質セラミックス,炭化珪素質セラミックス,窒化珪素質セラミックス等のセラミック粉末が含有されている。
帯状金属板3がセラミック粉末を含有することにより、帯状金属板3の剛性が増すとともに、帯状金属板3の熱膨張係数が板部材2や枠体5等の熱膨張係数に近いものとなり、帯状金属板3と板部材2や枠体5との熱膨張差による熱応力が小さくなり、放熱部材1等が変形するのを抑制することができる。従って、電子部品11の搭載部10を平坦に保つことができ、電子部品11が放熱部材1に強固に接合されて剥離せず、電子部品11の発した熱を電子部品収納用パッケージ8の外部や大気中に良好に放散させることができ、電子部品11を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができる。
また、帯状金属板3がセラミック粉末を含有することにより、帯状金属板3の熱膨張係数が、銅の熱膨張係数である18×10-6〜20×10-6から14×10-6〜17×10-6と低くできたり、セラミック粉末の含有率の増加に応じてさらに低くしたりすることができ、帯状金属板3の熱膨張係数が電子部品11の熱膨張係数(4×10-6〜6×10-6)に近づくようになるので、帯状金属板3の上方の電子部品11が搭載部10から剥離しにくく、搭載部10と強固な接合を保つことができる。その結果、電子部品11を放熱部材1の搭載部10に強固に接合させ、電子部品11の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができ、板部材2や枠体5が変形せず封止性が良好な、電子部品11を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができる電子部品収納用パッケージ8とすることができる。なお、セラミック粉末を含有する帯状金属板3の熱伝導率は、320W/m・K〜360W/m・Kであり、電子部品11を良好に冷却することができる。
このような帯状金属板3は、例えば、アルミナ質セラミックスを含有して成る場合は、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤,分散剤等を混合添加して顆粒状の混合物と成し、約1600℃で焼成して得られたセラミック粉末の表面にセラミック粉末同士を結合させるとともにCuの濡れ性に優れる金属層を被着させた後に、これを加圧成形して帯状金属板3の所定形状にしたセラミック多孔体を得、しかる後に、このセラミックス多孔体に非酸化雰囲気下において約1100℃で銅または銅を主成分とする合金を含浸させることによって、銅または銅を主成分とする合金が5〜70質量%の帯状金属板3を得ることができる。
このようなセラミック粉末を含有する帯状金属板3は、セラミック粒子同士が接合されて成るセラミック多孔体に銅が含浸されている構造となるので、帯状金属板3の硬度を硬いものとすることができるとともに、帯状金属板3に熱が加わっても変形し難くさせることができるようになる。
または、約1600℃で焼成して得られたセラミックス粉末と、銅または銅を主成分とする合金の金属粉末と、有機バインダおよび溶剤とを混練し、これを加圧成形して帯状金属板3の所定形状にしたものを得、しかる後に、非酸化雰囲気下において約800℃で有機バインダおよび溶剤を熱分解させて除去し、その後に、非酸化雰囲気下において約1100℃で銅または銅を主成分とする合金を溶融させて有機バインダおよび溶剤が熱分解されて形成された空孔を埋めこむことで、銅または銅を主成分とする合金の質量比が70〜99.9質量%の帯状金属板3を得ることができる。
帯状金属板3がその他のセラミック粉末を含有して成る場合も同様にして得ることができる。
銅層4は、板部材2と帯状金属板3とを接合した後、板部材2および帯状金属板3から成る基体の上下面に上下の銅層4となる銅板を銀ロウ,銀−銅ロウ,金ロウ,金−銅ロウ等のロウ材を用いてロウ付けしたり、超音波接合したりすることによって接合してもよい。なお、超音波接合によって接合すると、板部材2と銅層4となる銅板に高温を加えることなく接合でき、板部材2と銅層4との間に大きな熱膨張差を発生させることがない点で好ましい。また、銅層4の被着方法は、その他にも、基体に銅めっきする方法、銅粉末を含む金属ペーストを印刷塗布した後、焼成する方法、あるいは、板部材2となるタングステンまたはモリブデンから成る焼結体と所定量の銅とを同時に加熱して銅を溶融させ、毛細管現象によって多孔質の焼結体に銅を含浸させてタングステン−銅またはモリブデン−銅を得ると同時に、板部材2の間に帯状金属板3および板部材2の上下面に銅層4を形成する方法等であってもよい。
好ましくは、銅層4は、上面側、即ち、電子部品11の搭載部10側の上部銅層4aの厚みが、銅板4bの厚みより厚いのがよい。これにより、放熱部材1の上下に形成された銅層4により、電子部品11が発生した熱を放熱部材1の主面に平行な方向にもより多く伝えることができ、特に上部銅層4aが厚いので電子部品11から発せられた熱を即時に、放熱部材1の主面に直角な方向と平行な方向の両方に良好に伝達することができ、電子部品11の放熱性を向上させることができる。その結果、電子部品11を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが可能となる。
上部銅層4a,銅板4bの厚みは、それぞれ800μmより厚くなると板部材2と上部銅層4a,銅板4bとの熱膨張差によって発生する応力が大きくなり十分な接合強度が得られない傾向があることから、800μm以下としておくことが望ましい。また、上部銅層4a,銅板4bの厚みが50μm以上であれば、電子部品11の作動に伴い発生する熱が上部銅層4a,銅板4bの平面方向に十分広がるので、放熱部材1の熱放散性はさらに向上することから50μm以上としておくことが望ましい。また、銅板4bに突出部4b−1を設ける場合、銅板4bの厚みは200μm以上とするのがよい。銅板4bの厚みが200μm未満であると突出部4b−1を外部電気回路基板に固定する際に破断し易くなってしまい不都合である。
また、好ましくは、放熱部材1の上部銅層4aと銅板4bとの厚みの差が100μm乃至200μmであるのがよい。これにより、電子部品11から発せられた熱を即時に、放熱部材1の主面に直角な方向と平行な方向の両方に非常に良好に伝達して電子部品11の放熱性を極めて向上させることができるとともに、放熱部材1の上下の銅層4の厚さの差によって生じる熱膨張差で放熱部材1が歪もうとしても、枠体5で放熱部材1を良好に拘束することができ、電子部品収納用パッケージ8の気密信頼性を良好に維持することができる。
また、放熱部材1を約780℃に加熱することにより銅層4を焼鈍してもよい。銅層4を焼鈍することにより、銅層4の延性が大きくなり、上部銅層4aと銅板4bとの厚さの差によって生じる熱応力が小さくなるので、放熱部材1に生じる歪みを抑制できる。なお、銅層4を焼鈍することにより熱伝導率が損なわれることはほとんどない。
また、放熱部材1の下面側、即ち、電子部品11が搭載される搭載部10とは反対側の銅板4bの表面の算術平均粗さRaは、Ra≦30(μm)であることが好ましい。通常、電子部品収納用パッケージ8は、アルミニウムや銅等の金属体あるいは、高熱伝導を有するセラミック体から成る支持基板へネジ止めにより、またははんだ等の溶融金属やロウ材を用いて接続される。このとき、基体の下面の銅板4bの下面の算術平均粗さRaがRa>30(μm)の場合には、電子部品収納用パッケージ8と支持基板とを十分に密着させることが困難となり、両者の間に空隙やボイドが発生しやすくなり、その結果、電子部品11で発生した熱を電子部品収納用パッケージ8からこの支持基板へ効率良く伝達させることができなくなるおそれがある。従って、銅板4bの外側表面となる下面は、支持基板との良好な密着性が得られるように、Ra≦30(μm)の平滑面であることが望ましい。
なお、放熱部材1の基体の上下面に接合される銅層4(上部銅層4a,銅板4b)の材料は、純銅に限られるものではなく、熱伝導性が良好で板部材2の材料、例えば、タングステンまたはモリブデンと銅とのマトリックスである板部材2と十分な接合強度が得られるものであれば、銅を主成分とする各種の銅合金であっても構わない。これは、銅から成る帯状金属板3についても同様である。
また、放熱部材1の基体の上下面に接合される銅層4(上部銅層4a,銅板4b)は、少なくとも放熱部材1と枠体5とからなる凹部5aの底面と同じ面積で上下面に形成されれば十分であり、必ずしも図1に示すように放熱部材1の上下面の全面を覆うように形成される必要はない。
帯状金属板3は、図3に示すように、ストライプ状に配設されてもよい。複数個の帯状金属板3が、放熱部材1の長辺方向に平行な方向にストライプ状に配設され、それぞれの帯状金属板3の間に板部材2を介在させた構成により、搭載部10の下方が一体の帯状金属板3のみから成る場合に比べ、熱膨張係数が大きくなるのを抑制することができ、搭載部10に搭載される電子部品11が放熱部材1との熱膨張差による応力で破損するのを防止し、電子部品11の放熱部材1への強固な接合を維持することができる。特に搭載される電子部品11の下面が広い面積を有する場合においても、電子部品11の放熱部材1への強固な接合を維持するとともに、電子部品11の発した熱を外部や大気中に良好に放散させることができる。
なお、図3(a)は帯状金属板3がストライプ状に配設されている本発明の電子部品収納用パッケージ8の実施の形態の一例を示す断面図であり、図3(b)はその放熱部材1の分解斜視図を示す。符合は、図1と共通する部分には同じ符合を付している。
好ましくは、図4(a)に示すように、銅板4bは、基体の両短辺側から外側に突出する突出部4b−1を有しているのがよい。この構成により、突出部4b−1を外部電気回路基板への固定部として機能させることができるとともに、この突出部4b−1は銅板4bのみの薄い金属から成ることから、外部電気回路基板に反りが生じている場合においても、固定時に突出部4b−1が変形し、放熱部材1全体が外部電気回路基板に倣うように反らされ難くし、枠体5にクラック等の破損が生ずるのを有効に防止することができる。そして、枠体5がパッケージ8内部を気密に保持できなくなるのを防止し、パッケージ8内部の気密信頼性を向上することができ、電子部品11を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができる。
突出部4b−1は、図4(b)に示すように、放熱部材1の厚さと同じ銅材から成っていてもよく、この場合、電子部品11から発生し上部銅層4aを経由して外部に放散され、上部銅層4aの両短辺に達した熱を突出部4b−1に直接伝導させることができ、突出部4b−1を介して外部電気回路基板へ能率よく熱放散させることができる。
また、この突出部4b−1は縦弾性係数の小さな銅のみから成ることから、外部電気回路基板に反りが生じている場合においても、例えば突出部4b−1に設けたネジ孔により外部電気回路基板に固定するときに突出部4b−1が大きく変形するため、放熱部材1全体が外部電気回路基板に倣うように反らされ難くなり、枠体5にクラック等の破損が生ずるのを防止することができる。
以上の結果、電子部品11から発生した熱を極めて能率よく外部電気回路基板へ熱放散させ、電子部品11の温度上昇を抑制することができるとともに、枠体5の内部を気密に保持できなくなることを防止し、電子部品収納用パッケージ8内部の気密信頼性を向上することができ、電子部品11を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができる電子部品収納用パッケージ8とすることができる。
なお、図4(b)において、突出部4b−1は銅板4bと一体に形成されてもよいし、銅板4bとは別体で形成されてもよい。突出部4b−1が銅板4bと一体に形成される場合、銅から成る板材の中央部を切削加工して帯状金属板3が収容される凹状の溝を作製する。また、突出部4b−1が銅板4bとは別体で形成される場合、突出部4b−1全体(基体から突出する部位全体)を別体として、基体の側面と突出部4b−1の側面とをロウ付け接合する、または、平板状の銅板4bを基体から突出させ、その突出部の上面に突出部4b−1の厚さが放熱部材1の厚さと同じとなるように、銅部材をロウ付け接合することによって突出部4b−1が形成される。
好ましくは、突出部4b−1は銅板4bと一体に形成されるか、平板状の銅板4bを基体から突出させ、その突出部の上面に突出部4b−1の厚さが放熱部材1の厚さと同一となるように、銅部材をロウ付け接合する形態であるのがよい。この構成によって、突出部4b−1を外部電気回路基板への固定部として機能させ、固定時に突出部4b−1に変位が加わっても突出部4b−1が基体から外れるのを有効に防止することができる。
また好ましくは、図5に示すように、板部材2は、長辺側の板部材2の外側面に熱伝導率が高い側面金属層4cが被着されているのがよい。この構成により、電子部品11から発生した熱のうち基体の上面に形成された上部銅層4aの中央部から外周部に伝わった熱を板部材2の側面で側面金属層4cを通じて放熱部材1の下面側に伝導させて放熱させることができ、上部銅層4aの中央部と外周部との温度差を大きくすることができるので、上部銅層4aの熱伝導を能率的に行なわせることができる。そして、放熱部材1を外部電気回路基板等に載置固定することによって、電子部品11から発せられた熱を放熱部材1の下面の外部電気回路基板等に能率良く放散させることができる。その結果、電子部品11を効率的に冷却し、長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが可能となる。
なお、側面金属層4cは、板部材2の側面の全周にわたって被着されている必要はなく、好ましくは電子部品11に近い側面の一部分でも上部銅層4aと銅板4bとに接している側面金属層4cが被着されていればよい。この構成により、電子部品11から発生する熱のうち上部銅層4aの短辺方向に伝わったものを側面導体層4cを介して銅板4bから十分効率良く放散させることができる。
側面金属層4cは、銅,銀,銀−銅合金等の熱伝導率が高く熱伝達性に優れた材料からなるのがよい。また、側面金属層4cの板部材2への被着方法は、上部銅層4aと銅板4bと同様の方法によって被着させたり、放熱部材1と枠体5との接着固定用のロウ材が銀ロウ,銀−銅ロウ等のロウ材である場合には、このロウ材を板部材2の側面に垂れ込ませたりすることによって形成されるロウ材層により実現してもよい。
かくして、上述の電子部品収納用パッケージ8によれば、放熱部材1の搭載部10上に電子部品11をガラス,樹脂,ロウ材等から成る接着剤を介して接着固定するとともに、電子部品11の各電極をボンディングワイヤ12を介して所定の配線導体6に電気的に接続し、しかる後に、放熱部材1と枠体5とからなる凹部5aの内側に電子部品11を覆うようにエポキシ樹脂等の封止樹脂13を充填して電子部品11を封止することによって、あるいは、樹脂や金属,セラミックス等から成る蓋体を枠体5の上面に凹部5aを覆うように取着して電子部品11を封止することによって製品としての電子装置14となる。
なお、本発明は上記の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更が可能である。例えば、電子部品11で発生した熱を放熱部材1から大気中に効率良く放散させるために、放熱部材1の板部材2および帯状金属板3の下面に接合される銅板4bの下面が放熱フィンの形状に成形されたり、銅板4bに放熱フィンを接合して放熱フィンが放熱部材1の銅板4bと一体化した形状としたりしてもよく、これによって、電子部品11の作動に伴い発生する熱を放熱部材1により吸収するとともに大気中に放散させる作用をさらに向上することができる。
本発明の電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた本発明の電子装置の実施の形態の一例を示す断面図である。 図1の電子部品収納用パッケージに用いられる放熱部材の分解斜視図である。 (a)は本発明の電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた本発明の電子装置の実施の形態の他の例を示す断面図、(b)は(a)の放熱部材の分解斜視図である。 (a)(b)はそれぞれ本発明の電子部品収納用パッケージに用いられる放熱部材の実施の形態の他の例を示す斜視図である。 本発明の電子部品収納用パッケージおよびそれを用いた本発明の電子装置の実施の形態の他の例を示す断面図である。 従来の電子装置の断面図である。
符号の説明
1:放熱部材
2:板部材
3:帯状金属板
4:銅層
4a:上部銅層
4b:銅板
4b−1:突出部
4c:側面金属層
5:枠体
6:配線導体
8:電子部品収納用パッケージ
10:搭載部
11:電子部品
14:電子装置

Claims (6)

  1. 上面の中央部に電子部品の搭載部を有する長方形状の放熱部材と、該放熱部材の上面に前記搭載部を取り囲んで取着された、内面から外面に導出される複数の配線導体を有する枠体とを具備している電子部品収納用パッケージであって、前記放熱部材は、その長辺方向に平行な帯状金属板および該帯状金属板の両側に接合された板部材から成る基体と、該基体の上面に形成された上部銅層と、前記基体の下面に接合された銅板とを具備していることを特徴とする電子部品収納用パッケージ。
  2. 前記帯状金属板は、ストライプ状に配設されていることを特徴とする請求項1記載の電子部品収納用パッケージ。
  3. 前記銅板は、前記基体の両短辺側から外側に突出する突出部を有していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子部品収納用パッケージ。
  4. 前記突出部は、前記放熱部材の厚さと同じ銅材から成ることを特徴とする請求項3に記載の電子部品収納用パッケージ。
  5. 前記板部材は、長辺側の側面に側面金属層が被着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子部品収納用パッケージ。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子部品収納用パッケージと、前記搭載部に搭載されるとともに電極が前記配線導体に電気的に接続された前記電子部品と、前記枠体の上面に前記電子部品を覆うように取着された蓋体または前記枠体の内側に前記電子部品を覆うように充填された封止樹脂とを具備していることを特徴とする電子装置。
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