JP2006121179A - 集積回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電源配線14がデジタル回路群17を経由してクロック信号出力回路11に電源供給を行う経路中にローパスフィルタ22を配置し、電源配線14を伝搬しようとするノイズ成分をアナロググランド側に逃がして除去する。そして、クロック信号出力回路11による逓倍クロック信号fmの発振精度を向上させ、その逓倍クロック信号fmに同期して動作するデジタル回路群17における通信ブロック16の通信精度等を向上させる。
【選択図】 図1
Description
尚、512逓倍された周波数16MHzのクロック信号は、最終段において波形整形のため2分周され、8MHzの逓倍クロック信号fmとして出力される。
そして、電源配線14は、マイコン12の内部において、CPU(図示せず)や通信ブロック16などを含むデジタル回路群17に電源を供給してから、クロック信号出力回路11に電源を供給するように引き回されている。これは、クロック信号出力回路11については、外来高周波ノイズの影響を極力受け難くするという点から、外部端子より離れた場所に配置するのが好ましいためである。
そして、上記構成のクロック信号出力回路11においては、リングオシレータ1を構成するINVゲート2の伝搬遅延時間が電源電圧の変動に応じて変動するため、基準クロック周期の測定データが変動することになり、逓倍クロック信号fmの周波数精度を低下させるおそれがある。すると、その周波数精度の低下はデジタル回路群17の動作にも影響を及ぼすため、例えば通信ブロック16における通信機能の精度なども低下するという問題がある。
請求項7記載の集積回路によれば、制御レジスタに導通制御データを設定すれば、当該データに応じてスイッチング素子の導通状態を制御することができ、ローパスフィルタを構成する複数の抵抗素子を選択的に有効化してフィルタの定数を変更することができる。
請求項9記載の集積回路によれば、ボルテージフォロワ回路の出力側に、電流給能力増加用のトランジスタを配置するので、ボルテージフォロワ回路だけでは電流給能力が不十分である場合でも、その不足を補うことができる。
以下、本発明の第1実施例について図1を参照して説明する。尚、図8または図9と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。本実施例のマイクロコンピュータ(集積回路)21は、電源配線14がデジタル回路群(内部回路)17を経由してクロック信号出力回路11に電源供給を行う経路中に、ローパスフィルタ(電源ノイズ低減手段)22を配置して構成されている。即ち、電源配線14には抵抗素子22Rが直列に挿入され、その抵抗素子22Rとクロック信号出力回路11の電源供給端子との共通接続点は、コンデンサ22Cを介してアナロググランドに接続されている。その他の構成については、図8に示すものと同様である。
図2は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第2実施例のマイクロコンピュータ21Aを構成するクロック信号出力回路11Aにおいては、リングオシレータ1に電源を供給する端子VDD1(第1電源供給端子)と、その他の回路部11Aaに電源を供給する端子VDD2(第2電源供給端子)とが分けられている。尚、その他の回路部11Aaには、図8に示す周期カウンタ4,ダウンカウンタ8,パルスセレクタ10などを含んでいる。そして、電源供給端子VDD2は電源配線14に対して直接接続されており、電源供給端子VDD1は、ローパスフィルタ22の出力端子に接続されている。
図3は本発明の第3実施例であり、第2実施例と異なる部分についてのみ説明する。第3実施例のマイクロコンピュータ21Bは、第2実施例の構成に加えて、クロック信号出力回路11Aにおけるリングオシレータ1のグランド端子側にも、ローパスフィルタ(グランドノイズ低減手段)23を配置したものである。即ち、クロック信号出力回路11Aのグランド端子は、抵抗素子23Rを介してデジタルグランドに接続されていると共に、コンデンサ23Cを介して自身の電源端子に接続されている。
図4は本発明の第4実施例であり、第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。第4実施例のマイクロコンピュータ21Cは、第1実施例におけるローパスフィルタ22の出力端子側にボルテージフォロワ回路25を配置し、そのボルテージフォロワ回路25を介してクロック信号出力回路11に電源を供給するようにしている。尚、ボルテージフォロワ回路25は、外部より供給される5V電源によって動作する。以上のように構成された第4実施例によれば、ボルテージフォロワ回路25を配置することで、クロック信号出力回路11に対して電源電流の供給を十分に行うことができる。
図5は本発明の第5実施例であり、第4実施例と異なる部分についてのみ説明する。第5実施例のマイクロコンピュータ21Dは、ボルテージフォロワ回路25の出力端子側に、電流供給能力増加用のPチャネルMOSFET26を配置したものである。即ち、FET26のソースは5V電源端子に接続されており、ゲートはボルテージフォロワ回路25の出力端子に接続され、ドレインは、ボルテージフォロワ回路25を構成するオペアンプの非反転入力端子(クロック信号出力回路11の電源端子)に接続されている。
以上のように構成された第5実施例によれば、FET26は、ボルテージフォロワ回路25の出力電圧レベルに応じて導通状態が変化し、5V電源から電源電流を供給するように作用する。従って、ボルテージフォロワ回路25だけでは、電源電流の供給が不十分である場合でも、その不足分を、FET26を介して供給される電流によって補うことができる。
図6及び図7は、本発明の第6実施例を示す図1の一部相当図であり、第5実施例と異なる部分について説明する。第6実施例のマイクロコンピュータ21Eは、ローパスフィルタのカットオフ周波数が変更可能となるように構成したものである。即ち、ローパスフィルタ(電源ノイズ低減手段)27は、例えば直列接続された3つの抵抗素子27Ra〜27Rcと、抵抗素子27Rcとボルテージフォロワ回路25を構成するオペアンプの反転入力端子との共通接続点に接続されるコンデンサ27Cとで構成されている。
H(2πf・j)=ΔVout(2πf・j)/ΔVin(2πf・j)
として表される。
また、図7(b)に示すように負荷電流変動がΔId(2πf・j)である場合に、内部電源回路(内部電源生成回路)13における出力電圧変動がΔVd(2πf・j)であるとすると、内部電源回路13の応答性インピーダンスZd(2πf・j)は、
Zd(2πf・j)=ΔVd(2πf・j)/ΔId(2πf・j)
となる。この応答性インピーダンスZdは回路シミュレーションによって算出可能である。
fc=1/(2πRf・Cf)<<f1,且つ
fc=1/(2πRf・Cf)<<f2
となるようにカットオフ周波数fcを選択すれば良い。
具体的には、ローパスフィルタ27を抵抗素子27Ra〜27Rcとコンデンサ27Cとで構成し、遮断周波数変更手段33を、抵抗素子に27Ra〜27Rc対応して夫々並列に接続されるFET28a〜28cと、これらFET28a〜27cのゲートに導通制御データを出力するための抵抗値設定レジスタ29とで構成したので、抵抗値設定レジスタ29に導通制御データを書き込んで設定すれば、当該データに応じてFET28のオンオフ状態を制御することができ、ローパスフィルタ27を構成する抵抗素子27Ra〜27Rcを選択的に有効化してフィルタ27の定数を変更することができる。
クロック信号出力回路を、例えば上位データレジスタ7のデータ値データ値Xに「1」を加えた値を格納するデータレジスタを用意しておき、データ値「16」を下位データレジスタ9にセットされた4ビットデータ値に「1」を加えた値で割った商Yを求め、Y回の内1回はダウンカウンタ8にデータ値(X+1)をダウンカウントさせ、(Y−1)回はデータ値Xをダウンカウントさせるように構成しても良い。斯様に構成した場合は、リングオシレータ1によって生成される位相差パルスを使用せずとも、逓倍クロック信号fmを、等価的に高速クロック信号frの周期未満の分解能で表現することができる。
デジタル回路群17には、必ずしも通信ブロック16を含んでいなくても良い。
第3実施例の構成を、第1実施例の構成に適用しても良い。また、第3実施例におけるイグランド側のローパスフィルタ23について、第6実施例における遮断周波数変更手段を同様に適用しても良い。
また、第4〜第6実施例の構成を、第2又は第3実施例の構成に適用しても良い。
電流供給能力増加用のトランジスタや遮断周波数変更手段を構成するスイッチング素子はPチャネルMOSFETに限ることなく、NチャネルMOSFETやバイポーラトランジスタであっても良い。
Claims (9)
- 複数個の遅延ゲートをリング状に接続して構成されるリングオシレータを備え、このリングオシレータによって生成される高速クロック信号により基準クロック信号の周期をカウントしたデータに基づいて演算処理を行なうことで、前記基準クロック信号の周波数を逓倍した逓倍クロック信号を生成して出力するクロック信号出力回路と、
前記逓倍クロック信号が供給されて動作する内部回路と、
外部より供給される電源に基づいて前記電源電圧を降圧して安定化させた内部電源を生成し、前記クロック信号出力回路及び前記内部回路に供給する内部電源生成回路とを、同一の半導体基板上に形成してなる集積回路において、
前記内部電源の配線を、前記内部回路を先に経由してから前記クロック信号出力回路に至るように引き回すと共に、前記内部回路から前記クロック信号出力回路に至る配線経路中に、電源ノイズ低減手段を配置したことを特徴とする集積回路。 - 前記クロック信号出力回路のグランド側に、グランドノイズ低減手段を配置したことを特徴とする請求項1記載の集積回路。
- 前記クロック信号出力回路は、前記リングオシレータに電源を供給するための第1電源供給端子と、その他の回路部に電源を供給するための第2電源供給端子とを備え、
前記ノイズ低減手段は、少なくとも前記第1電源供給端子側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の集積回路。 - 前記ノイズ低減手段を、ローパスフィルタで構成したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の集積回路。
- 前記基板上では分離されるように配置される第1,第2回路グランドを備え、
前記クロック信号出力回路及び前記内部回路のグランドを前記第1回路グランドに接続し、
前記電源ノイズ低減手段としてのローパスフィルタのグランドを、前記第2回路グランド側に接続することを特徴とする請求項4記載の集積回路。 - 前記ローパスフィルタの遮断周波数を変更するための遮断周波数変更手段を設けたことを特徴とする請求項4又は5記載の集積回路。
- 前記ローパスフィルタは、複数の抵抗素子とコンデンサとで構成されており、
前記遮断周波数変更手段は、
前記複数の抵抗素子に対応して夫々並列に接続される複数のスイッチング素子と、
これら複数のスイッチング素子の導通制御端子に導通制御データを出力するための制御レジスタとで構成されていることを特徴とする請求項6記載の集積回路。 - 前記電源ノイズ低減手段の出力側に、ボルテージフォロワ回路を配置したことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の集積回路。
- 前記ボルテージフォロワ回路の出力側に、電流供給能力増加用のトランジスタを配置したことを特徴とする請求項8記載の集積回路。
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