JP2006116554A - 形状凍結性に優れたプレス金型 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポンチの長手方向とストローク方向にポンチを分割し、ストローク方向の分割個所に弾性体を配置することで、ポンチに段差を設け、成形下死点においてポンチの高さは一定となるプレス金型。また、配置した弾性体の耐荷重をそれぞれ変えることで、スプリングバック低減を図る。
【選択図】図6
Description
また、この形状凍結不良は、最終製品の外観品質を著しく損なうばかりでなく、成形後に行われる組立作業において溶接不良の原因となるため、特にメンバーやフレームなどの構造部品では形状凍結不良の防止が重要視されている。
この問題を解決するため、特許文献1には、曲げ肩部に成形方向とは逆方向に凹む凹状段部を同時に成形するプレス成形方法及び成形品が開示されている。これはスプリングバックに対抗する逆モーメントを発生させて釣り合わせ、ポンチ肩付近の角度の開きを防止するものである。
(1)ポンチ、ダイ及びしわ押さえを有するプレス金型であって、ポンチが長手方向に2つ以上に分割されており、また分割されたポンチの高さがそれぞれ異なり、前記分割
されたポンチは成形下死点において高さが一定となる機能を有することを特徴とする形状凍結性に優れたプレス金型。
(2)ポンチ、ダイ及びパッドを有するプレス金型であって、ポンチが長手方向に2つ以上に分割されており、また分割されたポンチの高さがそれぞれ異なり、前記分割されたポンチは成形下死点において高さが一定となる機能を有することを特徴とする形状凍結性に優れたプレス金型。
(3)分割されたポンチが更にストローク方向に分割されており、分割箇所に弾性体が配置されていることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の形状凍結性に優れたプレス金型。
(4)弾性体の耐荷重がそれぞれ異なることを特徴とする前記(3)に記載の形状凍結性に優れたプレス金型。
従来から用いられてきたプレス成形用のポンチは、例えば、図4に示す高さ方向(Z方向)に反った形状のように一体構造の金型形状であり、長手方向とストローク方向には分割されていなかった。
なお、図6においては、ポンチはストローク方向にも分割されているが、必ずしもストローク方向に分割する必要はなく、長手方向毎に高さの異なるポンチを設け、成形下死点において高さが一定になるようにストローク方向に移動自在な構造としても良い。
また、配置した弾性体の耐荷重をそれぞれ変えることで、スプリングバックをさらに低減できることを知見した。
ポンチを長手方向に分割することでポンチの高さを部分的に設定でき、製品とポンチの接触タイミングを自由に設定することを可能にした。それにより、材料の肉あまり(ポンチ底のたるみ)をコントロールし、成形下死点でそれをつぶすことで、ねじれと稜線反りを低減することができる。
しわ押さえを配置しない構造でもスプリングバックを低減できるのは、しわ押さえを用いない方が材料の肉あまり(ポンチ底のたるみ)を多く発生させることができ、成形下死点でそれをつぶすことで、ねじれと稜線反りを低減することができるからである。
図7に示すように分割箇所に弾性体を配置すると、成形下死点でのダイ底との決め押し効果により、ポンチの段差はなくなり(図7(b))、元のポンチ形状と同一の高さになる。ただし、しわ押さえ力と背圧が大きい場合には、成形下死点までポンチの段差を保つことができないので、弾性体の耐荷重はそれ以上にしなければならない。
弾性体として、金属バネ、ウレタン材等を使用することができる。
弾性体の耐荷重を部分的に変化させることでスプリングバックを低減できるのは、成形下死点でポンチの段差をつぶす耐荷重を変化させることができるので、ポンチ肩の決め押し荷重を増大させることもできるためである。
比較例として、実施例1と同一の鋼板及びポンチを分割しない金型を用いて、ハット曲げ試験を行った。
比較例として、実施例2と同一の鋼板及びポンチを分割しない金型を用いて、ハット曲げ試験を行った。
2 壁部
Claims (4)
- ポンチ、ダイ及びしわ押さえを有するプレス金型であって、ポンチが長手方向に2つ以上に分割されており、また分割されたポンチの高さがそれぞれ異なり、前記分割されたポンチは成形下死点において高さが一定となる機能を有することを特徴とする形状凍結性に優れたプレス金型。
- ポンチ、ダイ及びパッドを有するプレス金型であって、ポンチが長手方向に2つ以上に分割されており、また分割されたポンチの高さがそれぞれ異なり、前記分割されたポンチは成形下死点において高さが一定となる機能を有することを特徴とする形状凍結性に優れたプレス金型。
- 分割されたポンチが更にストローク方向に分割されており、分割箇所に弾性体が配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の形状凍結性に優れたプレス金型。
- 弾性体の耐荷重がそれぞれ異なることを特徴とする請求項3に記載の形状凍結性に優れたプレス金型。
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