JP2006104643A - 混紡フェルトおよび炭素繊維フェルト - Google Patents

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Abstract

【課題】 固有抵抗を効率よく低減できるとともに、機械的強度に優れる炭素繊維フェルト(特に、ナトリウム−硫黄電池などの電極材用炭素繊維フェルト)を得るのに有用な混紡フェルトを提供する。
【解決手段】 混紡フェルトを、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と、繊維を直線状に引っ張ったときの長さをL1、湾曲した繊維の自然状態での最大長さをL2とするとき、L1/L2が1.3以上で規定される曲状の炭素繊維とを、前者/後者(重量比)=99/1〜88/12の割合で構成する。前記曲状の炭素繊維は、等方性ピッチ系炭素繊維で構成してもよい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、二次電池(特に、ナトリウム−硫黄電池)の電極材などとして使用される炭素繊維フェルトを製造するために有用な混紡フェルト、その製造方法および炭素繊維フェルトに関する。
ナトリウム−硫黄電池などの二次電池には、電極材として、炭素繊維で形成されたフェルトが多く使用されている。例えば、このような炭素繊維フェルトは、ナトリウム−硫黄電池の陽極に使用することによって、陽極に硫黄が担持され、電池に適切な酸化還元反応を行わせることができる。
このような炭素繊維フェルト(陽極カーボン材)には、(1)必要な機械的強度を有し、変形や皺の発生がないこと、(2)フェルト自体の通電方向(厚み方向)の電気抵抗が低いこと、(3)フェルトと陽極容器壁との接触抵抗が低いこと、(4)フェルト内の繊維量と空間領域とが適正であること(又は目付けが適当であること)などの特性が要求される。
上記のような要求特性を満足する炭素繊維フェルトを得るため、例えば、特開2001−279566号公報(特許文献1)には、ポリアクリロニトリル系炭素繊維からなり、圧縮前の厚さに対して、厚さを50%圧縮時の反発力が2〜4kg/cm2(196〜392kPa)で、除圧後の厚さ復元率が98%以上、かつ炭素繊維フェルト厚さ方向の比抵抗値が0.11Ω・cm以下である電極材用炭素繊維フェルト(請求項1)が開示されており、この電極材用炭素繊維フェルトは、(1)0.57〜3.40デシテックスで、かつ繊維断面の真円度が0.8〜1のポリアクリロニトリル系繊維を空気中で酸化処理し酸化繊維とする、(2)酸化繊維をクリンプ処理した後、厚さ方向の繊維配列度が30〜80%にニードルパンチし、酸化繊維フェルトを作製する、(3)酸化繊維フェルトを不活性ガス中、600〜1300℃で1〜10分間処理後、更に1700℃以上の温度で0.5〜10分間処理することにより製造できることが記載されている(請求項5)。この文献には、炭素繊維フェルトに加工する加工方法においては、フェルトの厚さ方向の流体の透過性を向上させる(又は固有抵抗を小さくする)ため、フェルトの厚さ方向に繊維を高配列させる必要があり、このため、ニードルパンチ法を採用することが好ましいことが記載されている。
しかし、ニードルパンチ法でフェルトを作製する場合、特許文献1に開示されているように、フェルトの厚み方向の固有抵抗を小さくするためには、フェルトの厚み方向に多くの繊維が配向するようにニードルパンチする必要がある。このため、ニードリングの回数が増えて繊維が破壊されやすくなり、フェルトの製造時に安定して繊維を配向させるのが困難である。このように、従来の方法では、炭素繊維フェルトの固有抵抗の低減と機械的強度とを両立させることが困難である。
特開2001−279566号公報(特許請求の範囲、段落番号[0073])
従って、本発明の目的は、高いレベルで固有抵抗が低減され、機械的強度に優れる炭素繊維フェルト(特に、ナトリウム−硫黄電池などの電極材用炭素繊維フェルト)を得るのに有用な混紡フェルトおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、電極材としての特性(低い固有抵抗、適度な圧縮反発力、厚み復元率など)に優れるとともに、高い機械的強度を有する形状安定性の高い炭素繊維フェルト(特に、ナトリウム−硫黄電池などの電極材用炭素繊維フェルト)を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維(PAN系耐炎化繊維)と曲状の炭素繊維とを特定の割合で含む混紡フェルトを熱処理(炭素化処理)することによって、固有抵抗を低減できるとともに、高い剪断反発力を有する機械的強度に優れた炭素繊維フェルト(特に、ナトリウム−硫黄電池などの電極材用炭素繊維フェルト)が得られることを見出し、本発明を完成した。詳細には、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維とで混紡フェルトを構成することによって、繊維同士が効率よく交絡し、繊維同士の接触が増えることによって固有抵抗が低減され、剪断反発力が高まるものと考えられる。また、曲状の炭素繊維によって拘束され形状が固定されたポリアクリロニトリル系耐炎化繊維は、緊張下で熱処理されることにより黒鉛の結晶構造が発達し、固有抵抗が効率よく低下するものと考えられる。
すなわち、本発明の混紡フェルトは、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維とで構成されている混紡フェルトであって、前記曲状の炭素繊維は、繊維を直線状に引っ張ったときの長さをL1、湾曲した繊維の自然状態での最大長さをL2とするとき、L1/L2が1.3以上で規定される湾曲形状を有し、かつポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維との割合が、前者/後者(重量比)=99/1〜88/12(例えば、95/5〜88/12)の混紡フェルトである。前記曲状の炭素繊維は、ピッチ系炭素繊維(特に、等方性ピッチ系炭素繊維)で構成されていてもよい。前記L1/L2は、1.4以上(例えば、1.4〜3程度)であってもよい。
本発明の混紡フェルトは、例えば、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と前記曲状の炭素繊維とで構成された混紡繊維を、ウェブ状又はラップ状に形成し、ニードリングして製造してもよい。
本発明には、前記混紡フェルトを炭素化処理して得られる炭素繊維フェルトも含まれる。前記炭素化処理において、炭素化処理温度は、前記曲状の炭素繊維が実質的に変形しない(又は変形しにくい)温度であってもよく、例えば、1600〜2300℃程度であってもよい。本発明の炭素繊維フェルトは、電極材、特に、ナトリウム−硫黄電池の電極材に好適に用いることができる。前記炭素繊維フェルトの嵩密度は、例えば、0.08〜0.12g/cm3程度であってもよい。また、前記炭素繊維フェルトにおいて、圧縮前の厚みに対して10%圧縮したときの圧縮反発力は30〜100kPa程度であってもよく、前記圧縮を解放した後の厚み復元率は98%以上(例えば、98.3〜99.8%程度)であってもよく、厚み方向の固有抵抗は0.2Ω・cm以下であってもよい。
本発明では、曲状の炭素繊維を含むこと(さらには、曲状の炭素繊維が変形しにくい温度で炭素化処理すること)により、高いレベルにおける厚み方向の固有抵抗の低減と、機械的強度(剪断反発力)とを両立できる。そのため、本発明には、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維を含むフェルト(A)を炭素化処理して得られる炭素繊維フェルトにおいて、前記フェルト(A)を、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と前記曲状の炭素繊維とで構成され、かつポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維との割合が、前者/後者(重量比)=99/1〜88/12である混紡フェルトにすることにより、前記炭素繊維フェルトの厚み方向の固有抵抗を低減する(例えば、0.2Ω・cm以下に低減する)とともに、前記炭素繊維フェルトの剪断反発力を向上させる方法なども含まれる。
本発明の混紡フェルトによれば、高いレベルで固有抵抗が低減され、機械的強度に優れる炭素繊維フェルト(特に、ナトリウム−硫黄電池などの電極材用炭素繊維フェルト)が提供される。つまり、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維とで混紡フェルトを構成することによって、繊維同士が効率よく交絡し、繊維同士の接触が増えることによって固有抵抗が低減され、剪断反発力が高まるものと考えられる。また、曲状の炭素繊維によって拘束され形状が固定されたポリアクリロニトリル系耐炎化繊維は、緊張下で熱処理されることにより黒鉛の結晶構造が発達し、固有抵抗が効率よく低下するものと考えられる。そのため、本発明の炭素繊維フェルトは、電極材としての特性(低い固有抵抗、適度な圧縮反発力、厚み復元率など)に優れるとともに、高い機械的強度を有しており、形状安定性が高い。
[混紡フェルト]
本発明の混紡フェルトは、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と、曲状の炭素繊維とで構成されている。
(ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維)
ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維は、ポリアクリロニトリル系繊維を耐炎化処理することにより得られた繊維(酸化繊維)である。
ポリアクリロニトリル系繊維としては、アクリロニトリルの単独重合体又はアクリロニトリルと共重合性単量体との共重合体などの繊維が挙げられる。共重合性単量体としては、アクリル系単量体[メタクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキル(例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸C1-10アルキルエステルなど)などの(メタ)アクリル酸エステルなど]、不飽和モノ又はジカルボン酸(クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸など)、カルボン酸無水物(無水マレイン酸など)、ハロゲン含有単量体(塩化ビニルなど)、スチレン系単量体(スチレンなど)などが挙げられる。共重合性単量体は、単独で又は2種以上組みあわせてもよい。
前記共重合体において、アクリロニトリルと共重合性単量体との割合は、前者/後者(モル比)=99/1〜50/50、好ましくは98/2〜60/40、さらに好ましくは97/3〜70/30程度であってもよい。
ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維は、市販品を用いてもよく、ポリアクリロニトリル系繊維を、慣用の方法で耐炎化処理することにより製造してもよい。耐炎化処理は、通常、酸化性雰囲気(酸素、硫黄、塩化水素などを含む酸化性雰囲気下、通常、空気中)で行うことができ、耐炎化処理温度は、例えば、150〜500℃、好ましくは180〜450℃、さらに好ましくは200〜400℃(例えば、250〜350℃)程度であってもよい。
前記耐炎化繊維の平均繊維長は、5〜200mm程度の範囲から選択でき、例えば、10〜150mm、好ましくは15〜120mm、さらに好ましくは20〜100mm(例えば、40〜90mm)程度であってもよい。平均繊維長が短すぎると炭素繊維フェルトの強度を確保することが困難となる。また、前記耐炎化繊維の平均繊維径は、0.1〜30μm程度の範囲から選択でき、例えば、0.5〜20μm、好ましくは1〜15μm、さらに好ましくは5〜12μm程度であってもよい。
耐炎化繊維は、捲縮又は非捲縮繊維であってもよいが、曲状の炭素繊維との絡みを良好にするという観点から、捲縮(クリンプ)しているのが好ましい。前記耐炎化繊維のクリンプ数(平均クリンプ数)は、0.5〜30個/cm、好ましくは1〜20個/cm、さらに好ましくは2〜10個/cm程度であってもよい。
前記耐炎化繊維の引張り強度は、例えば、100MPa以上(例えば、100〜500MPa)、好ましくは150MPa以上(例えば、150〜400MPa程度)、好ましくは200MPa以上(例えば、200〜300MPa程度)であってもよい。また、前記耐炎化繊維の伸度は、例えば、10%以上(例えば、10〜50%程度)、好ましくは15%以上(例えば、15〜40%程度)、さらに好ましくは19%以上(例えば、20〜30%程度)であってもよい。
(曲状の炭素繊維)
本発明の混紡フェルトを構成する曲状の炭素繊維は、湾曲した繊維形状を有している。本発明では、このような曲状の炭素繊維を、繊維を直線状に引っ張ったときの長さ(すなわち、繊維長)をL1、湾曲した繊維の自然状態での最大長さ(又は自然状態での最大点寸法、すなわち、湾曲した繊維上の任意の2点間の距離を測定したとき、この距離が最も大きくなる長さ)をL2とするとき、L1/L2(L1とL2との比)が1.3以上の湾曲形状を有する炭素繊維と規定する(又は定義する)。なお、繊維を引っ張る場合などにおいて、一時的に繊維の曲状が保持されない場合がある。そのため、前記長さL2は、より正確な測定条件にするため、長さL1の繊維を所定の高さ(例えば、30〜100cm程度)から自由落下させた後の湾曲した繊維の自然状態での最大長さとして測定してもよい。また、最大長さL2は、それぞれの曲状の炭素繊維においてバラツキを有している場合が多く、通常、複数の測定値[例えば、5以上(例えば、5〜200)、好ましくは10以上(例えば、10〜100程度)、さらに好ましくは20以上(例えば、20〜50程度)の測定値]の平均値(平均最大長さ)として求めることができる。
本発明では、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維とを組みあわせるので、前記耐炎化繊維と曲状の炭素繊維とが絡みやすくなり、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維単独の場合に比べて、繊維同士が接触する接点の数が増えるため、固有抵抗を高いレベルで低減でき、機械的強度を向上させることができる。また、曲状の炭素繊維は、混紡フェルトの炭素化処理(熱処理、焼成)の前後において、実質的に変形しない(又は変形しない条件下で炭素化処理する)ので、前記熱処理時にポリアクリロニトリル系耐炎化繊維の黒鉛性が向上しやすいと考えられる。すなわち、前記耐炎化繊維は、曲状の炭素繊維の存在により、曲状の炭素繊維と密に交絡し、緊張した状態で熱処理される(又は熱処理時に拘束されて、耐炎化繊維に応力が生じる)ため、耐炎化繊維の炭素六角網面が、繊維軸にそって配列しやすくなり、黒鉛構造が良く発達し、固有抵抗を効率よく低減できるものと考えられる。
前記L1とL2との比L1/L2の値は、1.3以上(例えば、1.3〜5程度)であればよく、例えば、1.4以上(例えば、1.4〜3)、好ましくは1.45〜2.5(例えば、1.7〜2.3)、さらに好ましくは1.5〜2.2(例えば、1.8〜2.2)程度であってもよい。なお、上記L1/L2は、前記L1が、通常、20〜100mm(例えば、25〜50mm)程度の範囲の繊維で測定した場合の比であってもよい。
曲状の炭素繊維において、炭素繊維の種類としては、例えば、ピッチ系炭素繊維、フェノール樹脂系炭素繊維、再生セルロース系炭素繊維(例えば、レーヨン系炭素繊維、ポリノジック系炭素繊維など)、セルロース系炭素繊維、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、ポリビニルアルコール系炭素繊維などが例示できる。また、曲状の炭素繊維は、難黒鉛化性炭素前駆体(例えば、等方性ピッチ、フェノール樹脂など)又は易黒鉛化性炭素前駆体(例えば、異方性ピッチなど)から得られた炭素繊維であってもよい。曲状の炭素繊維は、単独で使用してもよく、原料の異なる炭素繊維を2種以上組みあわせてもよい。これらの炭素繊維のうち、ピッチ(特に、等方性ピッチ)から得られた曲状の炭素繊維は、曲状の炭素繊維は難黒鉛化性で結晶構造がより変化しにくくポリアクリロニトリル系耐炎化繊維の形状が固定しやすい特徴を有するので、繊維同士の絡みをより確保(又は維持)しやすいと考えられる。
以上のような観点から、本発明では、曲状の炭素繊維として、特に、等方性ピッチ系炭素繊維を好適に使用できる。特に、等方性ピッチから製造された曲状の炭素繊維は、混紡フェルトの炭素化処理において形状が変化しにくく、繊維同士の交絡を効率よく確保できるため、後述するように、厚み方向の固有抵抗が低く、機械的強度が高い炭素繊維フェルト(電極用炭素繊維フェルト)を簡便に得るのに有用である。なお、等方性ピッチ系繊維は、慣用のピッチを溶融紡糸することにより得ることができ、等方性ピッチとしては、石油系又は石炭系ピッチなどが使用できる。
なお、前記曲状の炭素繊維は、前記のように規定した湾曲形状を有している限り、製造方法は特に限定されず、慣用の方法により製造してもよい。例えば、前記曲状の炭素繊維は、繊維(例えば、ピッチ系炭素繊維)を生成する紡糸工程と、炭素繊維の融着を防止するための不融化又は耐炎化工程と、不融化又は耐炎化処理された繊維を炭素化(又は黒鉛化)処理する熱処理工程と、これら一連の工程の適当な段階で繊維を曲状(湾曲形状)にするための工程(曲状工程)とを経て製造することができる。
紡糸工程では、慣用の紡糸方法を使用してもよく、例えば、加熱溶融した炭素材料(例えば、ピッチ)を紡糸ノズルから吐出させるとともに、紡糸ノズルの周囲から加熱ガスを噴出させるメルトブロー法を使用してもよい。
不融化又は耐炎化工程では、例えば、不融化炉において、150〜350℃、好ましくは160〜340℃程度の酸化性気体(例えば、空気)を供給して加熱することができる。
前記曲状工程は、通常、熱処理工程よりも前の適当な段階(例えば、紡糸工程後、不融化工程後)において行う場合が多い。具体的には、炭素繊維の曲状は、(1)前記紡糸工程において加熱溶融した炭素繊維の前駆体(例えば、ピッチ)を、渦状に紡糸ノズルから吐出させる方法、(2)不融化又は耐炎化した繊維を、機械的に捲縮(クリンプ)させる方法などにより付与してもよい。このような曲状の炭素繊維の製造方法のうち、前者の方法(1)の詳細は、例えば、特公昭58−57374号公報などを参照することもできる。
熱処理工程では、例えば、焼成炉において、不活性雰囲気又は真空下、400℃以上(例えば、400〜3000℃程度)、好ましくは500℃以上(例えば、500〜3000℃程度)、さらに好ましくは700℃以上(例えば、700〜2500℃程度)で熱処理してもよい。曲状の炭素繊維は、少なくとも一部(特に全部)が炭素化しており、混紡フェルトを炭素化(黒鉛化の概念も含む)処理する際に、形状変化が少なく曲状を保持できるのが好ましい。このような観点から、曲状の炭素繊維としては、通常、700℃以上(例えば、700〜2500℃、好ましくは800〜2000℃、さらに好ましくは900〜1500℃程度)で熱処理されているものを好適に使用してもよい。
曲状の炭素繊維の平均繊維長は、例えば、5〜400mm程度の範囲から選択でき、例えば、10〜300mm、好ましくは15〜250mm、さらに好ましくは20〜200mm(例えば、30〜180mm)程度であってもよい。繊維長が短すぎると、充分に繊維同士を交絡させることが困難になる場合がある。また、曲状の炭素繊維の平均繊維径は、0.5〜50μmの範囲から選択でき、例えば、1〜30μm、好ましくは3〜25μm、さらに好ましくは5〜20μm(特に7〜18μm)程度であってもよい。繊維径は、例えば、紡糸ノズル径などを制御することにより調整できる。
また、曲状の炭素繊維の引張り強度は、比較的大きいのが好ましく、例えば、100MPa以上(例えば、100〜2000MPa)、好ましくは200MPa以上(例えば、200〜1500MPa)、さらに好ましくは300MPa以上(例えば、300〜1000MPa)程度であってもよい。
(割合)
混紡フェルトを構成する前記耐炎化繊維と曲状の炭素繊維との割合は、前者/後者(重量比)=99/1〜88/12の範囲から選択でき、例えば、98/2〜88/12、好ましくは97/3〜88/12、さらに好ましくは96/4〜88/12(例えば、95/5〜88/12)、特に94/6〜89/11(例えば、93/7〜90/10)程度であってもよい。曲状の炭素繊維の割合が少なすぎると、曲状の炭素繊維の効果の発現が少なく固有抵抗が十分低くならない場合がある。また、曲状の炭素繊維の量が多すぎると、ポリアクリロニトリル系炭素繊維の特徴である黒鉛結晶性が高いという特徴を十分に発揮させることが困難となる。
混紡フェルトの目付(又は坪量)は、曲状の炭素繊維の割合などに応じて選択でき、例えば、1000〜5000g/m2、好ましくは1400〜4500g/m2(例えば、1500〜4000g/m2)、さらに好ましくは1600〜3800g/m2(例えば、1700〜3500g/m2)、特に1800〜3200g/m2(例えば、2000〜3000g/m2)程度であってもよい。また、混紡フェルトの嵩密度は、例えば、0.005〜0.25g/cm3、好ましくは0.01〜0.20g/cm3、さらに好ましくは0.05〜0.16g/cm3程度であってもよい。
混紡フェルトの厚みは、特に限定されないが、例えば、1〜100mm、好ましくは5〜50mm、さらに好ましくは10〜30mm程度であってもよい。
なお、前記混紡フェルトは、前記耐炎化繊維と曲状の炭素繊維とで構成された単層の混紡フェルトであってもよく、前記耐炎化繊維と曲状の炭素繊維とで構成されたフェルトが複数積層された積層フェルトであってもよい。積層フェルトにおいて、各フェルトは、曲状の炭素繊維の割合が異なるフェルトであってもよい。
なお、前記混紡フェルトは、本発明の混紡フェルトの範疇に属さないフェルト(例えば、曲状の炭素繊維を含まない前記ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維のみのフェルトなど)との積層フェルトであってもよい。
(混紡フェルトの製造方法)
本発明の混紡フェルトは、特に制限されないが、例えば、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維とで構成された混合繊維を、ウェブ状(又はシート状)又はラップ状に形成したのち(必要に応じて、さらに複数のウェブ又はラップを積層して)、前記混合繊維同士を接合させる(又は交絡させる)ことにより製造できる。
前記混合繊維は、慣用の方法により繊維を混合(又は混紡)することにより得ることができ、カーディングなどの慣用の方法により、ウェブ状又はラップ状に形成される。
繊維同士の接合(又はフェルト加工)は、ウォーターパンチ法(水流結合法)、ステッチ法などにより行ってもよいが、通常、前記ウェブ又はラップをニードリングすることにより(又はニードルパンチ法により)行うことができる。ニードルパンチ法を利用すると、単位面積あたりに通過するニードルの本数、ニードルの太さなどを調整することによって、所望の混紡フェルトを製造しやすい。
ニードリングの打ち密度は、出来る限り少ない回数で所望の特性(固有抵抗、機械的特性など)を得られる範囲で選択でき、例えば、200〜1000本/cm2程度とすることができる。
本発明では、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維とを組合せるので、ニードリング回数などを過剰に多くしなくても、効率よく炭素繊維フェルトの固有抵抗を低減できる。すなわち、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維のみでは、フェルトの厚み方向の固有抵抗を小さくするためには、ニードリングによって縦方向に多くの繊維が配向した状態になっていることが必要であるが、本発明では、そのようなニードリングを要することなく、フェルトの厚み方向の固有抵抗が小さい炭素繊維フェルトを得ることができる。また、曲状の炭素繊維を使用するため、混紡フェルトそのものの機械的強度も高い。そのため、後述するように、過度のニードリングによる繊維の破断などを生じることなく、簡便にかつ効率よく炭素繊維フェルトの固有抵抗を低減できるとともに、高い機械的強度を付与できる。
なお、ニードリングは、ウェブ又はラップの片面に対して行ってもよく、必要に応じて、両面に対して行ってもよい。
[炭素繊維フェルトおよびその製造方法]
上記のようにして得られる混紡フェルトは、電極材用などの炭素繊維フェルトを得るのに有用である。すなわち、本発明の炭素繊維フェルトは、前記混紡フェルトを炭素化処理して得ることができる。詳細には、前記混紡フェルトを所定の温度で焼成することにより、前記耐炎化繊維を炭素化(詳細には、少なくとも炭素化、炭素化および黒鉛化)し、ポリアクリロニトリル系炭素繊維と曲状の炭素繊維とで構成された炭素繊維フェルトが得られる。なお、炭素化処理(熱処理)は、非酸化性雰囲気下(通常、不活性雰囲気又は真空下)で、慣用の方法により行うことができる。
炭素化処理温度(又は熱処理温度)は、前記耐炎化繊維を少なくとも炭素化可能な温度であればよく、例えば、1300〜3000℃、好ましくは1500〜2800℃、さらに好ましくは1600〜2500℃程度であってもよい。
なお、炭素化処理(又は焼成)は、前記曲状の炭素繊維の形状を保持又は維持しつつ変形しない(又は曲状が損なわれない)程度の温度で行うのが好ましい。曲状を保持しつつ(すなわち、繊維同士の交絡を保持しつつ)焼成すると、繊維同士の絡みの程度および接触点が大きい状態で焼成でき、電気抵抗を効率よく低減できる。また、曲状の炭素繊維によって拘束され形状が固定されたポリアクリロニトリル系耐炎化繊維は、緊張下で熱処理されることにより黒鉛の結晶構造が発達し、固有抵抗が効率よく低下するものと考えられる。そのため、前記炭素化処理温度は、曲状の炭素繊維の焼成温度や原料(等方性、異方性)などに応じて選択できるが、曲状の炭素繊維が変形して曲状性を失わない程度で、比較的低温、例えば、1300〜2500℃、好ましくは1500〜2400℃、さらに好ましくは1600〜2300℃、特に1800〜2100℃程度の温度で行ってもよい。熱処理温度が高すぎると、曲状の炭素繊維が変形し曲状を損ない、繊維同士の絡みが少なくなって厚み方向の固有抵抗が大きくなる虞がある。また、熱処理温度が低すぎると、特に、ポリアクリロニトリル系炭素繊維の黒鉛化度が高くならず、厚み方向の固有抵抗を効率よく低下できない場合がある。
混紡フェルトを構成する前記耐炎化繊維と曲状の炭素繊維との割合は、前者/後者(重量比)=99/1〜80/20(例えば、98.5/1.5〜80/20)の範囲から選択でき、例えば、98/2〜80/20(例えば、97/3〜80.1/19.9)、好ましくは96/4〜80/20(例えば、96/4〜80.5/19.5)、さらに好ましくは95/5〜80/20(例えば、94/6〜81/19)、特に93/7〜81/19(例えば、92/8〜82/18)程度であってもよい。
なお、炭素繊維フェルトにおいて、炭素化された耐炎化繊維と曲状の炭素繊維との割合は、炭素化処理前の耐炎化繊維の炭素化収率(又は重量減少率)に基づいて算出してもよい。すなわち、炭素化処理により、前記耐炎化繊維は重量減少するため、この重量減少(計算値)に基づいて、炭素繊維フェルトにおけるポリアクリロニトリル系炭素繊維と曲状の炭素繊維との割合を算出できる。前記重量減少率は、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維の種類(共重合性単量体およびその割合)や熱処理条件に応じて変化するが、ポリアクリロニトリル耐炎化繊維では、約40〜50%(すなわち、炭素化収率約0.5〜0.6)程度である。
本発明の炭素繊維フェルトは、前記のように、電池(二次電池)を構成する電極材用の炭素繊維フェルトとして好適に用いることができる。電池としては、化学的安定性、耐熱性、導電性、硫黄保持性などの観点から、ナトリウム−硫黄電池が好ましい。すなわち、本発明の炭素繊維フェルトは、ナトリウム−硫黄電池の電極材(陽極材)として好適に使用できる。
炭素繊維フェルトの目付(又は坪量)は、例えば、800〜4000g/m2、好ましくは1000〜3500g/m2(例えば、1100〜3000g/m2)、さらに好ましくは1200〜2500g/m2(例えば、1300〜2200g/m2)、特に1400〜2000g/m2(例えば、1500〜1800g/m2)程度であってもよい。
また、炭素繊維フェルトの嵩密度は、通常、0.01〜0.3g/cm3の範囲から選択でき、例えば、0.03〜0.2g/cm3、好ましくは0.05〜0.15g/cm3、さらに好ましくは0.08〜0.12g/cm3程度であってもよい。嵩密度が小さすぎると、硫黄(多硫化ナトリウム)の酸化還元反応の反応箇所が少なくなり、反応を円滑に進めることができなくなる虞があり、嵩密度が大きすぎると厚み方向の通液性が阻害される場合がある。
炭素繊維フェルトの厚みは、特に限定されないが、例えば、1〜80mm、好ましくは3〜50mm、さらに好ましくは5〜30mm程度であってもよい。
本発明の炭素繊維フェルトは、曲状の炭素繊維を含んでいるため、電極材として優れた特性を有している。例えば、本発明の炭素繊維フェルトにおいて、圧縮前の厚みに対して10%圧縮したときの反発力(圧縮反発力)は、10〜150kPa、好ましくは30〜120kPa(例えば、30〜100kPa)、さらに好ましくは35〜80kPa程度であってもよい。圧縮反発力が大きいと、ナトリウム−硫黄電池の陽極などに使用する場合、フェルトの電極外周部壁面に対する密着性が高まり、電池の内部抵抗を低くすることができる。なお、圧縮反発力は、フェルトを圧縮したときに生じる内部応力と考えることができる。
また、前記炭素繊維フェルトにおいて、前記圧縮(10%圧縮)を解放した後の厚み復元率(又は圧縮回復率)は、95%以上(例えば、96〜100%)の範囲から選択でき、例えば、97%以上(例えば、97.5〜100%)、好ましくは98%以上(例えば、98.3〜99.8%)、さらに好ましくは98.5%以上(例えば、99〜99.5%)程度であってもよい。
さらに、炭素繊維フェルトの厚み方向の固有抵抗(又は体積固有抵抗)は、0.5Ω・cm以下(例えば、0.01〜0.4Ω・cm)の範囲から選択でき、例えば、0.3Ω・cm以下(例えば、0.03〜0.25Ω・cm)、好ましくは0.2Ω・cm以下(例えば、0.05〜0.18Ω・cm)、さらに好ましくは0.15Ω・cm以下(例えば、0.06〜0.14Ω・cm)、特に0.12Ω・cm以下(例えば、0.07〜0.12Ω・cm)程度である。上記固有抵抗は、炭素繊維フェルトを10%圧縮したときの固有抵抗として測定できる。なお、厚み方向の体積固有抵抗は、フェルトの巨視的な厚みの固有抵抗であり、電池の内部抵抗を低く抑えて電池の出力を向上させる上で必要である。
なお、「10%圧縮」とは、圧縮前の厚みをt0、圧縮後の厚みをt1とするとき、(t0−t1)/t0×100=10(%)であることを意味する。本発明では、(i)実際の電池において、炭素繊維フェルトが10%程度の圧縮状態にある場合が多い、(ii)安定して測定可能であるなどの理由から、上記のような特性を「10%圧縮」条件下で規定している。
特に、本発明の炭素繊維フェルトは、繊維同士の交絡が良いため、高い剪断反発力を有しており、機械的強度が高い。なお、前記剪断反発力は、荷重を測定するためのロードセルを備えた万能試験機を用い、円筒刃を炭素繊維フェルト(又はその試験片)に対して垂直に押しあてたときの荷重を測定することにより測定できる。
すなわち、炭素繊維フェルト(又は試験片)の面は、前記刃によって剪断圧縮されながら徐々に円形状に剪断力によって切断されていく。このとき、クロスヘッドの移動距離に対する反発力(例えば、ロードセルの出力)の変化率が、剪断反発力であり、その値が大きいほどフェルトが切断又は分断されにくいことになる。このため、剪断反発力は、絡み合った繊維同士の分断しにくさ(換言すれば、フェルトの機械的強度)の指標とすることができる。
このように本発明の炭素繊維フェルトでは、曲状の炭素繊維を含んでいるため、電極材としての上記種々の特性(低い固有抵抗、高い圧縮反発力および厚み復元率)に優れており、しかも、機械的強度にも優れている。特に、本発明の炭素繊維フェルトでは、曲状の炭素繊維を含むこと(さらには、曲状の炭素繊維が変形しにくい温度で炭素化処理すること)により、厚み方向の固有抵抗の低減と、機械的強度(剪断反発力)の向上とを高いレベルで両立できる。
そのため、本発明には、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維を含むフェルト(A)を炭素化処理して得られる炭素繊維フェルトにおいて、前記フェルト(A)を、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と、前記曲状の炭素繊維とで構成され、かつポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維との割合が、前記割合[例えば、前者/後者(重量比)=99/1〜88/12]である混紡フェルトにすることにより、前記炭素繊維フェルトの厚み方向の固有抵抗を低減する(例えば、0.2Ω・cm以下にする)とともに、前記炭素繊維フェルトの剪断反発力を向上させる方法なども含まれる。
本発明の混紡フェルトおよび炭素繊維フェルトは、繊維同士の交絡が良いため、機械的強度が高く、しかも、固有抵抗が高いレベルで低減されている。そのため、本発明の炭素繊維フェルト(および混紡フェルト)は、電極用の炭素繊維フェルト(特に、ナトリウム−硫黄電池の電極用炭素繊維フェルト)として好適に使用できる。また、本発明の炭素繊維フェルトは、電極材としての上記種々の特性(低い固有抵抗、適度な圧縮反発力および厚み復元率)に優れているとともに、高い剪断反発力を有しており、厚み方向に剪断応力を作用させて切断しても、繊維の切断などを生じることがなく、形状安定性が高い。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
ポリアクリロニトリル耐炎化繊維からなる炭素繊維と、曲状の炭素繊維とで構成された炭素繊維フェルトを以下の手順で作製した。
(実施例1)
ポリアクリロニトリル繊維を、空気雰囲気下、約300℃で耐炎化処理して、耐炎化繊維を得た。得られた耐炎化繊維の引張り強度は210MPa、伸度19%であった。また、平均繊維長は、63mmであり、平均繊維径は約8μmであり、クリンプ数は4.3個/cmであった。
一方、等方性ピッチを渦流法で溶融紡糸することにより、曲状の繊維を得た。得られた曲状の繊維を、空気雰囲気下300℃で加熱して不融化処理した。さらに、不活性ガス雰囲気中、約1000℃で、30分間加熱して炭素化処理することによって、曲状のピッチ系炭素繊維を得た。得られた曲状の炭素繊維の平均繊維径は約13μmであり、基準長さL1=50mmにおけるL1/L2は2.1であった。なお、最大長さL2は、n数(サンプル数)を30とし、2つの最低値および2つの最高値を除いた26の値の平均値(平均最大長さ)として求めた。また、曲状のピッチ系炭素繊維の引張り強度は700MPaであった。
上記の方法で得られた耐炎化繊維と曲状のピッチ系炭素繊維とを、前者/後者(重量比)=95/5の割合で混紡し、次いで、紡績用カードを用いて混紡ラップを形成し、以下の条件でニードルパンチすることにより、厚み18mm、嵩密度0.15g/cm3、目付2650g/m2の混紡フェルトを得た。
針数 :88本/inch(インチ)
針本数:300本/cm2
得られた混紡フェルトに対し、非酸化性雰囲気下、2000℃の熱処理(炭素化処理)を行い、炭素繊維フェルトを得た。得られた炭素繊維フェルトは、炭素化された耐炎化繊維(ポリアクリロニトリル炭素繊維)と曲状のピッチ系炭素繊維と[前者/後者(重量比)=約91/9]で構成されており、厚み16mm、目付1700g/m2、嵩密度0.11g/cm3であった。なお、炭素繊維フェルトにおいて、炭素化された耐炎化繊維と曲状のピッチ系炭素繊維との割合は、炭素化処理前の耐炎化繊維の炭素化収率を0.55として算出した。
(実施例2)
実施例1において、耐炎化繊維と曲状のピッチ系炭素繊維とを、前者/後者(重量比)=90/10の割合で混紡する以外は、実施例1と同様にして混紡フェルトおよび炭素繊維フェルトを得た。得られた混紡フェルトにおいて、厚みは18mm、嵩密度は0.15g/cm3、目付は2620g/m2であった。また、得られた炭素繊維フェルトは、炭素化された耐炎化繊維(ポリアクリロニトリル炭素繊維)と曲状のピッチ系炭素繊維と[前者/後者(重量比)=約83/17]で構成されており、厚みは16mm、嵩密度は0.11g/cm3、目付は1690g/m2であった。
(実施例3)
実施例1において、耐炎化繊維と曲状のピッチ系炭素繊維とを、前者/後者(重量比)=88/12の割合で混紡する以外は、実施例1と同様にして混紡フェルトおよび炭素繊維フェルトを得た。得られた混紡フェルトにおいて、厚みは18mm、嵩密度は0.15g/cm3、目付は2610g/m2であった。また、得られた炭素繊維フェルトは、炭素化された耐炎化繊維(ポリアクリロニトリル炭素繊維)と曲状のピッチ系炭素繊維と[前者/後者(重量比)=約80/20]で構成されており、厚みは16mm、嵩密度は0.11g/cm3、目付は1680g/m2であった。
(実施例4)
実施例1において、混紡フェルトを2000℃に代えて1600℃で熱処理する以外は、実施例1と同様にして混紡フェルトおよび炭素繊維フェルトを得た。得られた混紡フェルトにおいて、厚みは18mm、嵩密度は0.15g/cm3、目付は2650g/m2であった。また、得られた炭素繊維フェルトは、炭素化された耐炎化繊維(ポリアクリロニトリル炭素繊維)と曲状のピッチ系炭素繊維と[前者/後者(重量比)=91/9]で構成されており、厚みは15mm、嵩密度は0.11g/cm3、目付は1690g/m2であった。
(比較例1)
実施例1で得られた耐炎化繊維を用いてラップを形成し、実施例1と同様の条件でニードルパンチし、厚み18mm、嵩密度0.15g/cm3、目付2730g/m2のフェルトを得た。そして、実施例1と同様にして、炭素化処理し、ポリアクリロニトリル炭素繊維のみからなる厚み16mm、嵩密度0.10g/cm3、目付1630g/m2の炭素繊維フェルトを得た。
(比較例2)
実施例1において、耐炎化繊維と曲状のピッチ系炭素繊維とを、前者/後者(重量比)=50/50の割合で混紡する以外は、実施例1と同様にして混紡フェルトおよび炭素繊維フェルトを得た。得られた混紡フェルトにおいて、厚みは18mm、嵩密度は0.12g/cm3、目付は2100g/m2であった。また、得られた炭素繊維フェルトは、炭素化された耐炎化繊維(ポリアクリロニトリル炭素繊維)と曲状のピッチ系炭素繊維と[前者/後者(重量比)=35/65]で構成されており、厚みは17mm、嵩密度は0.09g/cm3、目付は1600g/m2であった。
なお、実施例1〜4および比較例1〜2において、フェルト(混紡フェルトおよび炭素繊維フェルト)の厚みは、厚み計を用いてフェルトに対して0.49kPaの荷重をかけたとき、ダイヤルゲージに示された値を厚み(厚みd0)として測定した。
実施例1〜4および比較例1〜2で得られた炭素繊維フェルトの特性(体積固有抵抗、圧縮回復率、圧縮反発力、および剪断反発力)を以下の方法により測定した。
[固有抵抗(体積固有抵抗)]
実施例1〜4および比較例1〜2で得られたフェルト(炭素繊維フェルト)を、それぞれ、直径5.9cmに打ち抜いて円盤状の試験片を作製し、この試験片を、微小圧縮試験機((株)島津製作所製)を用い、10%圧縮したときの上下圧子面の電気抵抗を、厚み方向の固有抵抗(体積固有抵抗)として測定した。
[圧縮回復率(厚み復元率)]
圧縮回復率は、万能試験機(インストロン社製、形式4310)を用い、上記のように作製した、直径5.9cmの試験片を10%圧縮して解放し(すなわち、荷重を取り除き)、10分間経過後の試験片の厚みd1を厚み計で測定し、(d1/圧縮前の厚みd0)×100として求めた。
[圧縮反発力]
圧縮反発力は、前記万能試験機を用い、圧縮回復率を測定する際に使用した試験片を10%圧縮したときのロードセルの出力荷重を測定し、この測定値から計算で求めた。
[剪断反発力]
実施例1〜4および比較例1〜2で得られたフェルト(炭素繊維フェルト)を、それぞれ、一辺約150mmの正方形状に切り出し、試験体とした。内径45.7mmφ、高さ35mmの円筒状の刃(材質:イットリア安定化ジルコニア)を前記万能試験機に取付け、前記円筒状の刃を試験体の中央に垂直に押しあて、試験体に対し、0.5mm/分の変位速度で押し込んでいったときのロードセルの出力荷重を読み取った。図1に、前記円筒状の刃の断面図を示す。そして、無荷重での試験体の厚みt0に対し、円筒刃を3mm押し込んだときの荷重F1、6mm押し込んだときの荷重F2の変化率a=(F2−F1)/3を刃の周長(45.7mm×円周率)で除して剪断反発力とした。
実施例1〜4および比較例1〜2で得られた混紡フェルトおよび炭素繊維フェルトの組成と、前記特性とを合わせて表1に示す。
また、図2に、実施例1〜4および比較例1〜2で得られた炭素繊維フェルトにおいて、混紡フェルトにおける曲状の炭素繊維の含有量に対し、各炭素繊維フェルトの厚み方向の体積固有抵抗をプロットしたグラフを示す。
Figure 2006104643
表1からもわかるように、実施例1〜4で得られた炭素繊維フェルトは、比較例1で得られた曲状の炭素繊維を含まない炭素繊維フェルトおよび比較例2で得られた曲状の炭素繊維の含有量が65重量%の炭素繊維フェルトに比べて、固有抵抗が低く、圧縮回復率や圧縮反発力に優れるとともに、高い剪断反発力を有し、機械的強度においても優れていた。
図1は、剪断反発力の測定において使用した円筒状の刃の断面図である。

Claims (11)

  1. ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維とで構成されている混紡フェルトであって、前記曲状の炭素繊維が、繊維を直線状に引っ張ったときの長さをL1、湾曲した繊維の自然状態での最大長さをL2とするとき、L1/L2が1.3以上で規定される湾曲形状を有し、かつポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維との割合が、前者/後者(重量比)=99/1〜88/12である混紡フェルト。
  2. 曲状の炭素繊維が、等方性ピッチ系炭素繊維で構成されている請求項1記載の混紡フェルト。
  3. L1/L2が、1.4以上である請求項1記載の混紡フェルト。
  4. ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維との割合が、前者/後者(重量比)=95/5〜88/12である請求項1記載の混紡フェルト。
  5. ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と請求項1記載の曲状の炭素繊維とで構成された混紡繊維を、ウェブ状又はラップ状に形成し、ニードリングして、請求項1記載の混紡フェルトを製造する方法。
  6. 請求項1記載の混紡フェルトを炭素化処理して得られる炭素繊維フェルト。
  7. 炭素化処理温度が、1600〜2300℃である請求項6記載の炭素繊維フェルト。
  8. ナトリウム−硫黄電池の電極材に用いる請求項6記載の炭素繊維フェルト。
  9. 嵩密度が、0.08〜0.12g/cm3である請求項6記載の炭素繊維フェルト。
  10. 圧縮前の厚みに対して10%圧縮したときの圧縮反発力が30〜100kPaであり、前記圧縮を解放した後の厚み復元率が98%以上であり、かつ厚み方向の固有抵抗が0.2Ω・cm以下である請求項6記載の炭素繊維フェルト。
  11. ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維を含むフェルト(A)を炭素化処理して得られる炭素繊維フェルトにおいて、前記フェルト(A)を、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と請求項1記載の曲状の炭素繊維とで構成され、かつポリアクリロニトリル系耐炎化繊維と曲状の炭素繊維との割合が、前者/後者(重量比)=99/1〜88/12である混紡フェルトにすることにより、前記炭素繊維フェルトの厚み方向の固有抵抗を0.2Ω・cm以下に低減するとともに、前記炭素繊維フェルトの剪断反発力を向上させる方法。
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