JP4133700B2 - 導電化可能不織布及び導電性不織布 - Google Patents

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Description

本発明は導電化可能不織布及びこれを焼成した導電性不織布に関する。
アース接地材料や電池電極材などの導電性不織布として、炭素材料を用いたものが提案されている。例えば、「繊維密度1.36〜1.44g/cm、結節強度0.5〜1.8g/dtex、結節伸度5%以上、コア率33〜70%のポリアクリロニトリル系酸化繊維からなるシートを150〜300℃の温度で10〜100MPaの圧力で厚さ方向に圧縮処理をして酸化繊維シートを得、その後前記酸化繊維シートを不活性ガス雰囲気下で熱処理して製造した、炭素繊維のX線結晶子サイズが1.3〜3.5nmの炭素繊維シート」が提案され、酸化繊維シートの製造方法として、ウオータージェット方式又はニードルパンチ方式による製造方法が開示されている(特許文献1)。
特開2002−194650号公報(請求項5、実施例など)
しかしながら、前述のような方法により製造した酸化繊維シートは均一に絡合し、ほとんど開孔の無い状態にあるため、この酸化繊維シートから製造した炭素繊維シートも均一に炭素繊維が分散した、ほとんど開孔の無い状態にあり、炭素繊維の均一分散状態が用途によっては不都合な場合があった。例えば、炭素繊維シートを電極として使用した場合には、活物質の充填量を多くすることが困難で、電池容量を高めることが困難であった。
したがって、本発明は繊維が不均一に分散し、結果として開孔部を備えていることによって、従来は不可能であった用途にも適用することのできる導電性不織布、及びその前駆体である導電化可能不織布を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は、「焼成後に導電性を有する導電化可能繊維からなる不織布であり、前記不織布は流体流により絡合させるとともに開孔させた不織布であり、開孔率が0.2〜15%であることを特徴とする、導電化可能不織布」である。開孔率が0.2〜15%である導電化可能不織布は、焼成することによって、開孔率が2〜20%の、繊維が不均一に分散し、開孔部を備えた導電性不織布を製造することができ、この導電性不織布は従来困難であった用途にも適用できることを見い出したのである。例えば、導電性不織布を電極として使用した場合には、活物質の充填量を多くすることができ、電池容量を高めることができることを見出した。
また、流体流により絡合させるとともに開孔させた導電化可能不織布は強度的に優れているため、機械的強度の優れる導電性不織布を製造することができる。また、流体流を作用させる際に使用する、繊維ウエブを支持する支持体の開孔形状や、流体流のエネルギーを変えることにより、導電化可能不織布の開孔率の設計が容易であり、また、導電化可能繊維の絡合と開孔を同一工程で実施することができ、生産性が高いという特長がある。
本発明の請求項にかかる発明は、「請求項1に記載の導電化可能不織布を焼成してなる、開孔率が2〜20%の導電性不織布」である。開孔率が2〜20%の導電性繊維が不均一に分散した導電性不織布であるため、従来困難であった用途にも適用できるものである。例えば、電極として使用した場合には、活物質の充填量を多くすることができ、電池容量を高めることができる。
本発明の請求項にかかる発明は、「目付が50〜200g/mであることを特徴とする、請求項記載の導電性不織布」である。導電性不織布の目付が50〜200g/mであると、導電性不織布として満足し得る電気抵抗値や機械的強度を備えていることができるため、各種用途へ適用しやすいものである。また、このような目付であると、開孔率が2〜20%の導電性不織布を効率良く、安定して製造しやすい。すなわち、50g/mより少ない目付であると、後加工に耐え得る十分な機械的強度や低電気抵抗値が得られず、また200g/mよりも大きい目付であると、後加工に耐え得る十分な機械的強度は得られるものの、開孔率が2〜20%の導電性不織布を効率良く、安定して製造するのが難しくなる。
本発明の請求項にかかる発明は、「次の式により定義される圧縮率(Cr)が30〜80%であることを特徴とする、請求項又は請求項に記載の導電性不織布。
Cr={(P−P155)/P}×100
ここで、Pは2kPa荷重時における導電性不織布の厚さ(mm)、P155は155kPa荷重時における導電性不織布の厚さ(mm)、をそれぞれ意味する」である。導電性不織布の圧縮率が30〜80%であると、他の材料との接触面積が広くなり、他の材料との間において、接触抵抗が低い状態で導電することができる。
本発明の導電化可能不織布は焼成することによって、開孔率が2〜20%の、導電性繊維が不均一に分散した、従来困難であった用途にも適用できる導電性不織布を製造することができる。
本発明の導電性不織布は開孔率が2〜20%の、繊維が不均一に分散した状態にあるため、従来困難であった用途にも適用できるものである。
本発明の導電化可能不織布は焼成することによって導電性不織布を製造できるように、焼成後に導電性を有する導電化可能繊維からなる。この「焼成後に導電性を有する導電化可能繊維」とは、焼成により固相炭化されて導電性を発現する繊維をいう。
このような焼成後に導電性を有する導電化可能繊維としては、例えば、レーヨン繊維、アクリル酸化繊維、ピッチ繊維、フェノール繊維等を挙げることができる。この中でも、焼成後において、曲げ強度及び引張強度が高いアクリル酸化繊維が好ましい。なお、このアクリル酸化繊維は、アクリル繊維を原料とし、空気中、温度200〜300℃で熱処理し、酸化させて製造される繊維である。この好適であるアクリル酸化繊維の原料となるアクリル繊維としては、アクリロニトリルモノマー単位を90〜98%、コモノマー単位(例えば、アクリル酸メチルエステル、アクリルアミド、イタコン酸等のビニルモノマーなど)を2〜10%含有するものが好ましい。
上記導電化可能繊維の繊度は、特に限定するものではないが、導電化可能不織布及び導電性不織布の機械的強度が優れているように、0.5dtex以上であるのが好ましく、1dtex以上であるのがより好ましい。他方、導電化可能繊維が不均一に分散するには、繊度が小さい方が好ましいため、6dtex以下であるのが好ましく、3dtex以下であるのがより好ましい。なお、本発明における繊度はJIS L 1015(化学繊維ステープル試験法)B法(簡便法)によって得られる値をいう。
なお、導電化可能繊維の繊維長は導電化可能不織布のもととなる繊維ウエブの形成方法によって異なるため、特に限定するものではないが、例えば、繊維ウエブをカード機により形成する場合には、導電化可能繊維のカード通過性に優れているように、10〜110mmであるのが好ましく、30〜80mmであるのがより好ましい。なお、この繊維長であれば、繊維ウエブを流体流により絡合させたとしても、十分に絡合させることができ、十分な機械的強度の導電化可能不織布とすることができる。本発明の「繊維長」は、JIS L 1015(化学繊維ステープル試験法)B法(補正ステープルダイヤグラム法)により得られる長さをいう。
本発明の導電化可能不織布は上述のような導電化可能繊維からなるが、導電化可能繊維は組成、繊度、及び/又は繊維長の点で相違する導電化可能繊維から構成されていても良い。
本発明の導電化可能不織布は開孔率が0.2〜15%であり、導電化可能繊維が不均一に分散していることによって、開孔率が2〜20%の導電性繊維が不均一に分散した、従来困難であった用途にも適用できる導電性不織布を製造することができる。導電化可能不織布の開孔率が0.2%未満であると、開孔率が2%以上の導電性不織布を製造することが困難で、好ましい開孔率は0.3%以上であり、より好ましい開孔率は0.5%以上である。逆に開孔率が15%を超えると開孔率が20%以下の導電性不織布を製造することが困難で、好ましい開孔率は12%以下であり、より好ましい開孔率は10%以下である。
本発明における「開孔率」は次の方法により得られる値をいう。
(1)試料(導電化可能不織布又は導電性不織布)の背後から光を照射し、光の漏洩する部分を実体顕微鏡により面積(Sl)を測定する。
(2)前記光の漏洩する部分の面積(Sl)を開孔部の面積(So:単位=cm)とみなして、1cmあたりにおける開孔部の面積の百分率を算出し、開孔率{=(So/1)×100=100So}とする。
本発明の導電化可能不織布の目付、厚さ、及び見掛密度は特に限定するものではないが、開孔率が2〜20%の導電性不織布を効率良く、かつ安定して製造できるように、導電化可能不織布の目付は80〜350g/mであるのが好ましく、100〜200g/mであるのがより好ましい。また、厚さは0.1〜2mmであるのが好ましく、0.2〜0.9mmであるのがより好ましい。更に、見掛密度は0.2〜0.8g/cmあるのが好ましく、0.3〜0.75g/cmであるのがより好ましい。本発明における「目付」は20cm角に打ち抜いたときの質量をもとに、1mあたりの質量に換算した値を意味し、厚さは155kPa荷重時の厚さを意味し、見掛密度は目付を厚さで除した商をそれぞれ意味する。
本発明の導電化可能不織布は常法により製造できる。例えば、カード法やエアレイ法などの乾式法又は湿式法により、導電化可能繊維からなる繊維ウエブを形成した後に、(A)流体流により絡合させるとともに開孔させる方法、(B)流体流により絡合させた後、針により開孔させる方法、により導電化可能不織布を製造することができる。
(A)流体流により絡合させるとともに開孔させて導電化可能不織布を製造すると、強度的に優れた導電化可能不織布が得られる。また、流体流を作用させる際に使用する、繊維ウエブを支持する支持体の開孔形状や、流体流のエネルギーを変えることにより、導電化可能不織布の開孔率の設計が容易であり、また、導電化可能繊維の絡合と開孔を同一工程で実施することができ、生産性が高いという特長もある。具体的には、繊維ウエブを10〜30メッシュの支持体で支持した状態で、流体圧が5MPa以上の高圧流体流を繊維ウエブに対して1回又は2回以上噴出させることによって、絡合させるとともに開孔させた不織布を製造することができる。なお、前記のように絡合させるとともに開孔させる前に、繊維ウエブを50〜100メッシュの支持体で支持した状態で、流体流を繊維ウエブに対して1回又は2回以上噴出し、ある程度絡合させると、更に機械的強度の優れる導電化可能不織布を製造することができる。
(B)流体流により絡合させた後、針により開孔させて導電化可能不織布を製造すると、強度的に優れているばかりでなく、直径の小さい開孔を多数形成することができるため、各種用途に適合できる導電性不織布を製造することができる。具体的には、繊維ウエブを50〜100メッシュの支持体で支持した状態で、流体流を繊維ウエブに対して1回又は2回以上噴出して、繊維ウエブ構成繊維を絡合させる。次いで、前記絡合させた繊維ウエブに対して針を突き刺して、開孔を形成し、本発明の導電化可能不織布を製造することができる。針としては特に限定するものではないが、直径(針断面が非円形である場合には、円形断面に換算した値)が0.4〜2.5mmの針を使用することができる。針密度は導電化可能不織布の開孔率が0.2〜15%となれば良く、特に限定するものではないが、10〜300本/cmで実施できる。なお、針で開孔させる機械は特に限定するものではないが、例えば、公知のニードルパンチ装置を使用することができる。また、針で開孔させる前に、絡合させた繊維ウエブにカレンダー等により圧縮処理を実施し、絡合させた繊維ウエブの見掛密度を高めてやることにより、針を突き刺した後における開孔形状の変化を効果的に防止できるため好適な前処理である。なお、圧縮処理は特に限定するものではないが、圧力は50〜150kg/cmで実施するのが好ましい。また、圧縮処理は常温下で実施することもできるが、加熱下で実施すると過度の線圧負荷による繊維へのダメージを抑えることができるため、加熱下で実施するのが好ましい。加熱下で実施する場合、温度160℃〜240℃で実施するのが好ましい。
なお、上述のように絡合等の方法により開孔を有する不織布を形成した後に、カレンダー等を用いて圧縮処理を実施して、本発明の導電化可能不織布とすることができる。このような圧縮処理を実施することによって、焼成後に、目的の厚さ、密度を有する導電性不織布を得ることが容易である。この圧縮処理の圧力は目的の厚さの導電性不織布を得ることができる圧力であれば良く、特に限定するものではないが、50〜150kg/cmで実施するのが好ましい。なお、この圧縮処理は常温下で実施することもできるが、加熱下で実施すると過度の線圧負荷による繊維へのダメージを抑えることができるため、加熱下で実施するのが好ましい。加熱下で実施する場合、温度160℃〜240℃で実施するのが好ましい。
本発明の導電性不織布は上述の導電化可能不織布を焼成したものである。つまり、焼成により導電化可能繊維を固相炭化したものである。そのため、開孔率が2〜20%と導電性繊維が不均一に分散した状態にあり、従来困難であった用途にも適用できるものである。例えば、電極として使用した場合には、活物質の充填量を多くすることができ、電池容量を高めることのできる導電性不織布である。
導電性不織布の開孔率が2%未満であると、導電性繊維の分散状態が比較的均一で、従来の導電性不織布と大差なく、各種用途に適用することが困難な場合があるため、2%以上である必要があり、好ましくは3%以上であり、より好ましくは4%以上である。一方、開孔率が20%を超えると、導電性不織布の電気抵抗が上がったり、場合によっては開孔径が大きくなりすぎて、充填材料を保持できないなど、各種用途に適用できない場合があるため、20%以下である必要があり、好ましくは16%以下であり、より好ましくは14%以下である。
なお、導電化可能不織布を焼成する条件は特に限定するものではないが、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性気体雰囲気中、温度1000〜2000℃で、0.5〜30分間処理して行うことができる。
本発明の導電性不織布の目付は50〜200g/mであるのが好ましい。目付が50g/m未満であると、後加工に耐え得る十分な機械的強度や低電気抵抗値が得られない傾向があるためで、60g/m以上であるのがより好ましく、70g/m以上であるのが更に好ましい。一方、目付が200g/mを超えると開孔率が2〜20%の導電性不織布を効率良く、安定して製造するのが難しくなる傾向があるためで、180g/m以下であるのがより好ましく、150g/m以下であるのが更に好ましい。
本発明の導電性不織布の厚さは特に限定するものではないが、0.1〜2mmであるのが好ましく、0.1〜0.8mmであるのがより好ましい。また、導電性不織布の見掛密度も特に限定するものではないが、0.1〜0.9g/cmであるのが好ましく、0.15〜0.8g/cmであるのがより好ましい。
また、本発明の導電性不織布は圧縮率が30〜80%であるのが好ましい。この圧縮率が30%未満であると、他の材料との接触面積を広くすることが困難で、他の材料との間において、接触抵抗が高くなってしまう傾向があるためで、45%以上であるのがより好ましく、50%以上であるのが更に好ましい。一方、圧縮率が80%を超えると、形態が不安定となりやすく、導電性不織布加工時の収率が低下したり、圧縮変形により強度の低下が生じる可能性があるためで、75%以下であるのがより好ましく、70%以下であるのが更に好ましい。なお、圧縮率は次の式により定義される値をいう。
Cr={(P−P155)/P}×100
ここで、Pは2kPa荷重時における導電性不織布の厚さ(mm)、P155は155kPa荷重時における導電性不織布の厚さ(mm)、をそれぞれ意味する。
本発明の導電性不織布の電気抵抗は特に限定するものではないが、通電材料として用いる場合は、導電性に優れているように、10mΩ以下であるのが好ましく、6mΩ以下であるのがより好ましい。なお、電気抵抗は次の方法により測定した値をいう。まず、導電性不織布を標準状態(温度22℃、相対湿度65%)に2時間以上放置する。次いで、導電性不織布を1対の真鍮製電極(直径:4cm)で挟み込む。次いで、前記電極に圧縮試験機(オリエンテック製)によって荷重(155kPa)をかけた状態で、LCRテスター(日置製)で導電性不織布の電気抵抗を測定する。なお、測定の際には直流10mAの定電流を印加する。
本発明の導電性不織布の引張り強度は加工性に優れているように、1N/cm以上であるのが好ましく、2N/cm以上であるのがより好ましい。なお、「引張り強度」は次の方法により測定した値をいう。長手方向と直交する方向(つまり幅方向)に1.5cm、長手方向に7cmに裁断した導電性不織布を、引張り強さ試験機(ミネベア製)のチャックに固定(チャック間距離:3cm)し、引張り速度3mm/min.で導電性不織布を引っ張って、導電性不織布が破断するのに要する力(引張り強さ)を測定し、この測定値を1cm幅あたりに換算した値を引張り強さとする。
このように、本発明の導電性不織布は導電性繊維が不均一に分散して偏在した状態にあるため、導電性繊維が均一に分散した導電性不織布では適用が困難であった用途、例えば、アース接地材料や電池電極材などとして好適に使用することができる。
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜2、比較例1〜2)
コモノマーとしてアクリル酸メチルを含有するアクリル繊維を原料とする、繊度が2.2dtexで、繊維長が51mmで、密度が1.41g/cmのアクリル酸化繊維をカード機により開繊して、アクリル酸化繊維からなる繊維ウエブを形成した。
次いで、前記繊維ウエブを100メッシュのコンベアで搬送しながら6MPaの水流を衝突させて、繊維を絡合させた後、表1に示すようなメッシュの異なるコンベアで搬送しながら、12MPaの水流を衝突させ、繊維を絡合させるとともに開孔させて開孔絡合不織布(実施例1〜2)、又は繊維を絡合させて絡合不織布(比較例1〜2)を形成した。開孔絡合不織布又は絡合不織布の物性は表1に示す通りであった。
次いで、温度200℃に加熱したカレンダーロール間(線圧力:150kg/cm)に、前記開孔絡合不織布又は絡合不織布を供給し、圧縮処理を実施して、本発明の導電化可能不織布を製造した。これら導電化可能不織布の物性は表1に示す通りであった。
その後、これら導電化可能不織布を窒素雰囲気下、最高温度1500℃で250分間加熱を実施して、本発明の導電性不織布を製造した。これら導電性不織布の物性は表1に示す通りであった。
(実施例3)
実施例1と同様にして、アクリル酸化繊維からなる繊維ウエブを形成した。次いで、前記繊維ウエブを100メッシュのコンベアで搬送しながら6MPaの水流を衝突させて、繊維を絡合させた後、乾燥し、絡合繊維ウエブを形成した。次いで、温度200℃に加熱したカレンダーロール間(線圧力:150kg/cm)に、前記絡合繊維ウエブを供給し、圧縮した。次いで、断面形状が三角形の針(直径:0.5mm)を装着し、針の打ち込み本数が31本/cmに調整されたニードルパンチ装置へ、前記圧縮した絡合繊維ウエブを供給し、開孔処理を実施して、本発明の導電化可能不織布を製造した。この導電化可能不織布の物性は表1に示す通りであった。
その後、この導電化可能不織布を窒素雰囲気下、1500℃の温度で5分間処理して、本発明の導電性不織布を製造した。この導電性不織布の物性は表1に示す通りであった。
Figure 0004133700
表1の結果から、本発明の導電化可能不織布は焼成することによって、開孔率が2〜20%の導電性繊維が不均一に分散した導電性不織布を製造することができることがわかった。また、本発明の導電性不織布は開孔率が2〜20%の、導電性繊維が不均一に分散したものであったため、電極として使用した場合には、活物質の充填量を多くすることができ、電池容量の高い電池を製造できることが予測できるものであった。

Claims (4)

  1. 焼成後に導電性を有する導電化可能繊維からなる不織布であり、前記不織布は流体流により絡合させるとともに開孔させた不織布であり、開孔率が0.2〜15%であることを特徴とする、導電化可能不織布。
  2. 請求項1に記載の導電化可能不織布を焼成してなる、開孔率が2〜20%の導電性不織布。
  3. 目付が50〜200g/mであることを特徴とする、請求項記載の導電性不織布。
  4. 次の式により定義される圧縮率(Cr)が30〜80%であることを特徴とする、請求項又は請求項に記載の導電性不織布。
    Cr={(P−P155)/P}×100
    ここで、Pは2kPa荷重時における導電性不織布の厚さ(mm)、P155は155kPa荷重時における導電性不織布の厚さ(mm)、をそれぞれ意味する
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