JP2006100455A - 窒化物半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

窒化物半導体装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高耐圧化を実現し、周波数分散を抑制することができる窒化物半導体装置を制御性良く形成することができる窒化物半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 第1の窒化物半導体層上に、制御電極形成領域を被覆するように絶縁膜からなるマスク材を形成し、露出する第1の窒化物半導体層上に、低い成膜温度で、III−V族窒化物半導体層からなり、かつアルミニウムを含まない微結晶構造からなる第2の窒化物半導体層を選択的に形成する。その後、マスク材上に、あるいはマスク材を除去して制御電極を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、能動層に窒化物半導体を用いた窒化物半導体装置及びその製造方法に関し、特に高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)や電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)のような、半導体装置にショットキ接触する制御電極を有する窒化物半導体装置及びその製造方法に関する。
図7は、従来のIII−V族窒化物半導体からなる窒化物半導体装置の断面図を示している。図7に示す窒化物半導体装置は、いわゆるHEMT構造を示しており、サファイア基板からなる基板11上に、窒化ガリウム(GaN)からなるバッファ層12、窒化ガリウムからなるチャネル層3、n型窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるキャリア供給層4、ノンドープの窒化アルミニウムガリウムからなるショットキ層10が順次積層し、チャネル層3とキャリア供給層4とからなるヘテロ接合界面近傍に、ポテンシャル井戸からなる電子移動度が極めて大きい2次元電子ガス層が形成されている。このような構造の半導体装置では、ショットキ層10にショットキ接触するゲート電極9(制御電極)に印加する電圧を制御することにより、ソース電極7とドレイン電極8との間を流れるキャリア(2次元電子ガス)を制御している。
この種の半導体装置は、上記構造の他、例えば特許文献1に開示されているような様々な構造が提案されている。
特開平10−335637号公報
しかしながら従来の窒化物半導体装置の耐圧は、ゲート金属と窒化物半導体層との接触で形成されるショットキ特性に大きく左右されていた。一般的に窒化物半導体層、例えば窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層や窒化ガリウム(GaN)層上に形成されるゲート金属のショットキ特性は、高いゲートリーク電流が見られ、これが衝突イオン化のトリガーとなり、高出力素子の窒化物半導体装置の重要なパラメータであるオフ耐圧(FETがオフ状態でのドレイン耐圧)を予想される数値よりも低下させて、ワイドギャップ材料の高耐圧という性能を十分に引き出すことができないという問題があった。一方、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層や窒化ガリウム(GaN)層などの窒化物半導体層上にゲート電極を形成した半導体装置においても、窒化物半導体層の表面準位にトラップされた電子により、表面のポテンシャルが揺らぎ、電流−電圧特性の周波数分散が生じるという問題があった。
また、高出力素子における高利得・高効率化のために、いわゆるリセス構造をとるゲート電極形成やオーミック電極形成が試みられているが、リセス構造を形成する際のエッチングがばらつき、再現性良く窒化物半導体装置を形成できないという問題があった。更に、窒化物半導体の化学的結合力の強さのため、エッチングには主としてドライエッチングが用いられ、ドライエッチングの際に生じるダメージが素子特性を劣化させるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解消し、窒化物半導体層に形成される制御電極(ゲート電極)のショットキ特性におけるリーク電流を大幅に低減し、窒化物半導体層内での衝突イオン化を抑制することにより高耐圧化を実現し、更には周波数分散を抑制することができる窒化物半導体装置を提供することを目的とする。また、再現性良く、制御電極やオーミック電極を形成することができる窒化物半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願請求項1に係る発明は、ガリウム、アルミニウム、ホウ素及びインジウムからなる群のうち少なくとも1つからなるIII族元素と、窒素、リン及び砒素からなる群のうちの少なくとも窒素を含むV族元素で構成されたIII−V族窒化物半導体層からなる窒化物半導体装置において、基板上に積層した前記III−V族窒化物半導体層からなる第1の窒化物半導体層と、少なくとも制御電極形成領域を除く前記第1の窒化物半導体層上に選択的に積層した前記III−V族窒化物半導体層からなり、アルミニウムを含まない第2の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層に直接、あるいは絶縁膜を介して接触する制御電極とを備え、前記第2の窒化物半導体層は、前記第1の窒化物半導体層より成膜温度の低い膜からなることを特徴とするものである。
本願請求項2に係る発明は、ガリウム、アルミニウム、ホウ素及びインジウムからなる群のうち少なくとも1つからなるIII族元素と、窒素、リン及び砒素からなる群のうちの少なくとも窒素を含むV族元素で構成されたIII−V族窒化物半導体層からなる窒化物半導体装置において、基板上に積層した前記III−V族窒化物半導体層からなる第1の窒化物半導体層と、少なくとも制御電極形成領域を除く前記第1の窒化物半導体層上に選択的に積層した前記III−V族窒化物半導体層からなり、アルミニウムを含まない第2の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層に直接、あるいは絶縁膜を介して接触する制御電極とを備え、前記第2の窒化物半導体層は、微結晶構造からなることを特徴とするものである。
本願請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明において、前記制御電極形成領域及び前記第1の窒化物半導体層にオーミック接触するオーミック電極形成領域を除く前記第1の窒化物半導体層上に選択的に積層した前記第2の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層に直接、あるいは絶縁膜を介して接触する前記制御電極と、前記第1の窒化物半導体層にオーミック接触する前記オーミック電極とを備えたことを特徴とするものである。
本願請求項4に係る発明は、請求項1乃至3に係る発明において、前記基板と前記第1の窒化物半導体層との間に、前記第1の窒化物半導体層のエネルギーギャップより小さいエネルギーギャップを持つ、前記III−V族窒化物半導体層からなる第3の窒化物半導体層を備えたことを特徴とするものである。
本願請求項5に係る発明は、請求項1乃至4に係る発明において、前記第1の窒化物半導体層にオーミック接触する前記オーミック電極となるソース電極及びドレイン電極を備え、前記第1の窒化物半導体層からなるチャネル、あるいは前記第3の窒化物半導体層と前記第1の窒化物半導体層との間に形成されるチャネルを流れる電流を前記制御電極に印加する電圧により制御することを特徴とするものである。
本願請求項6に係る発明は、ガリウム、アルミニウム、ホウ素及びインジウムからなる群のうち少なくとも1つからなるIII族元素と、窒素、リン及び砒素からなる群のうちの少なくとも窒素を含むV族元素で構成されたIII−V族窒化物半導体層からなる窒化物半導体装置の製造方法において、基板上に、前記III−V族窒化物半導体層からなる第1の窒化物半導体層を形成する工程と、該第1の窒化物半導体層上に、制御電極形成領域を被覆する絶縁膜からなるマスク材を形成する工程と、露出する前記第1の窒化物半導体層上に、前記第1の窒化物半導体層を形成する際の成膜温度より低い温度で、前記III−V族窒化物半導体層からなり、かつアルミニウムを含まない微結晶構造からなる第2の窒化物半導体層を選択的に形成する工程と、前記マスク材上に、あるいは前記マスク材を除去して露出する前記第1の窒化物半導体層上に、制御電極を形成する工程とを含むことを特徴とするものである。
本願請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明において、前記第1の窒化物半導体層上に、制御電極形成領域及びオーミック電極形成領域を被覆する絶縁膜からなるマスク材を形成する工程と、露出する前記第1の窒化物半導体層上に、前記第2の窒化物半導体層を選択的に形成する工程と、前記オーミック電極形成領域の前記マスク材を除去し、露出する前記第1の窒化物半導体層上にオーミック電極を形成する工程、前記制御電極形成領域の前記マスク材上に、あるいは該マスク材を除去して露出する前記第1の窒化物半導体層上に、制御電極を形成する工程とを含むことを特徴とするものである。
本願請求項8に係る発明は、請求項6または7に係る発明において、前記基板上に、前記第1の窒化物半導体層のエネルギーギャップより小さいエネルギーギャップを持つ、前記III−V族窒化物半導体層からなる第3の窒化物半導体層を形成する工程を含み、該第3の窒化物半導体層上に、前記第1の窒化物半導体層を形成することを特徴とするものである。
本願請求項9に係る発明は、請求項6乃至8に係る発明において、酸化珪素、窒化珪素、窒化チタン、窒化タングステン、窒化モリブデン、窒化ニッケル、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化アルミニウムからなる絶縁物で前記マスク材を形成し、MOCVD法により、露出する前記第1の窒化物半導体層上に、前記第2の窒化物半導体層を選択的に形成することを特徴とするものである。
本発明による窒化物半導体装置は、制御電極を絶縁膜を介して窒化物半導体層に接触させる構造とするため、リーク電流を少なくすることができる。本発明の制御電極をFETあるいはHEMT等のゲート電極とした場合、ゲートリーク電流が減少し、チャネルでの衝突イオン化が抑制され、高耐圧化が実現できる。
また本発明による窒化物半導体装置では、ゲート−ドレイン電極の間に、絶縁性の高い微結晶構造からなる第2の窒化物半導体層(キャップ層6)を備える構造とするため、ゲート−ドレイン電極の間の表面準位にトラップされる電子の抑制若しくは表面準位密度の低減により電流コラプス現象が抑制され、高周波特性も改善される。
さらにオーミック電極をリセス構造とした窒化物半導体装置では、チャネル近傍にオーミック電極が形成され、コンタクト抵抗が低減し、窒化物半導体装置の高利得、高効率化が図られ、高出力用半導体装置として好適である。
本発明による窒化物半導体装置の製造方法は、エピタキシャル成長温度の制御、マスク材となる絶縁膜のパターン形成や、第2の窒化物半導体層の選択成長など、通常の窒化物半導体装置の製造工程のみで構成され、第2の窒化物半導体層をエッチングすることなく、所望の構造の窒化物半導体装置を形成することができるため、製造工程の制御性が良く、特性の優れた窒化物半導体装置をばらつき無く、歩留まり良く製造することができる。
本発明による制御電極をリセス構造とした窒化物半導体装置の製造方法では、制御電極が接触する第1の窒化物半導体層を薄くすることができ、しきい値電圧(ピンチオフ電圧)を浅くすることが可能となる。しかも、制御電極が接触する第1の窒化物半導体層は、エピタキシャル成長後に、ドライエッチングのようなダメージを受けることがないので、ダメージに起因するような特性劣化の発生がない窒化物半導体装置を形成することができる。
また制御電極及びオーミック電極をリセス構造とした窒化物半導体装置の製造方法では、チャネル近傍にソース電極を形成することができるので、ソース抵抗が低減し、それに伴い相互コンダクタンス(gm)も改善される窒化物半導体装置を、簡便に形成することができる。
以下、本発明の窒化物半導体装置及び窒化物半導体装置の製造方法について、III−V族窒化物半導体装置であるHEMTを例にとり、実施例を順に説明する。
図1は本発明の第1の実施例であるIII−V族窒化物半導体装置であるHEMTの断面図を示している。図1に示すように炭化珪素(SiC)からなる基板1上に、厚さ100nm程度の窒化アルミニウム(AlN)からなるバッファ層2、後述するキャリア供給層のエネルギーギャップより小さいエネルギーギャップを持ち厚さ2μmのノンドープ窒化ガリウム(GaN)からなるチャネル層3、チャネル層3との界面にキャリアとなる2次元電子ガス層を形成する厚さ15nmのn型窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるキャリア供給層4(第1の窒化物半導体層)が積層し、さらにキャリア供給層4上に酸化珪素からなる厚さ15nmの絶縁膜5(マスク材)と、厚さ10nmの微結晶構造からなるノンドープ窒化ガリウム(GaN)キャップ層6(第2の窒化物半導体層)とが積層している。キャップ層6上には、オーミック接触するチタン(Ti)/アルミニウム(Al)の積層体等からなるソース電極7、ドレイン電極8(オーミック電極)が形成され、キャリア供給層4にオーミック接触している。また絶縁膜5上には、ニッケル(Ni)/金(Au)の積層体等からなるゲート電極9(制御電極)が形成され、キャリア供給層4にショットキ接触している。
微結晶構造からなるキャップ層6は、絶縁膜5が形成された領域をのぞき、キャリア供給層4上に選択的に積層している。キャップ層6は、微結晶構造からなり、シート抵抗が109Ω/□以上の高抵抗となっている。
本発明の窒化物半導体装置は、ゲート電極9の下に絶縁膜5が設けられている構造であるため、ゲートリーク電流が低減し、チャネルでの衝突イオン化が抑制でき、オフ耐圧が改善される。
また本発明の窒化物半導体装置は、ゲート−ドレイン電極の間に絶縁性の高いキャップ層6が設けられているため、ゲート−ドレイン電極の間の表面準位にトラップされる電子の抑制若しくは表面準位密度の低減により、電流−電圧特性の周波数分散を抑制することができる。
次に図1に示す窒化物半導体装置の製造方法について説明する。まず、炭化珪素(SiC)からなる基板1上に、MOCVD(有機金属化学的気相堆積)法あるいはMBE(電子ビームエピタキシャル)法により、厚さ100nm程度の窒化アルミニウム(AlN)からなるバッファ層2を成長させ、後述するキャリア供給層のエネルギーギャップより小さいエネルギーギャップを持ち厚さ2μmのノンドープ窒化ガリウム(GaN)からなるチャネル層3、チャネル層3との界面にキャリアとなる2次元電子ガス層を形成する厚さ15nmのn型窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるキャリア供給層4(第1の窒化物半導体層)を基板温度1080℃で順次積層成長させる(図2a)。
次に、プラズマCVD法、減圧CVD法またはEB(電子ビーム)蒸着法等により、キャリア供給層4上に酸化珪素からなる厚さ15nmの絶縁膜5(マスク材)を形成する。その後、通常のリソグラフ法及びエッチング法により、ゲート電極形成領域に絶縁膜5を残し、ゲート電極形成領域以外の絶縁膜5を除去し、キャリア供給層4を露出させる(図2b)。なお絶縁膜5は、高い絶縁性を持ち、絶縁膜上にキャップ層6が成長しない膜であれば、本実施例の酸化珪素に限定されるものではない。他の絶縁膜材料としては、窒化珪素、窒化チタン、窒化タングステン、窒化モリブデン、窒化ニッケル、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化アルミニウムが、パターン形成や除去が容易で好ましい。また絶縁膜5の厚さは、キャップ層6の選択成長が可能で、制御電極に印加される電圧により、チャネルを流れるキャリアを制御できる厚さに適宜設定すれば良い。
その後、基板温度を550℃として、MOCVD法により、再度厚さ10nmのノンドープ窒化ガリウム(GaN)からなるキャップ層6(第2の窒化物半導体層)を成長させる。このように基板温度を低くして成長させることにより、キャップ層6は微結晶構造となり、絶縁性の高い層となる。また絶縁膜5の表面には、ノンドープ窒化ガリウム(GaN)は成長しないので、図2(c)に示すように、ゲート電極6形成領域を除く領域に、選択的にキャップ層6を形成することができる。
次に、通常のリソグラフ法及ぶリフトオフ法により、キャップ層6上にEB蒸着法などにより、厚さ20nm程度のチタン(Ti)膜、厚さ200nm程度のアルミニウム(Al)膜を堆積させ、熱処理を行うことにより、少なくともキャリア供給層4にオーミック接触するソース電極7、ドレイン電極8を形成する。
続いて、通常のリソグラフ法及ぶリフトオフ法により、絶縁膜5上に、厚さ20nmのニッケル(Ni)/厚さ300nmの金(Au)からなる積層体等をEB蒸着法などにより積層してパターニングすることにより、ショットキ接触するゲート電極9を形成する。以下、通常の半導体装置の製造工程に従い、HEMTを完成させる(図2d)。
なお、本実施例において、キャリア供給層4上に、厚さ5nmのノンドープ窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるショットキ層10を、基板温度1080℃で積層することもできる(後述する図5aに相当)。この場合、ショットキ層10上に微結晶構造のキャップ層6を積層形成する。またキャップ層6上に、キャリア供給層4とオーミック接触するチタン(Ti)/アルミニウム(Al)からなる積層体等からなるソース電極7、ドレイン電極8(オーミック電極)を形成する。また絶縁膜5が除かれ、露出するショットキ層10上に、ニッケル(Ni)/金(Au)の積層体等からなるゲート電極9を形成し、ショットキ接触を形成することになる。
本実施例では、絶縁特性の優れた微結晶構造のキャップ層6を形成する方法として、成長温度をチャネル層3やキャリア供給層4のエピタキシャル層の成長温度(1080℃)より低い温度(550℃)で形成するため、絶縁膜から珪素が揮発して窒化物半導体層に混入するといった問題が生じることも無い。
本発明の窒化物半導体装置の製造方法は、エピタキシャル成長温度の制御、マスク材となる絶縁膜5のパターン形成や、第2の窒化物半導体層(キャップ層6)の選択成長など、通常の窒化物半導体装置の製造工程のみで構成され、所望の構造の窒化物半導体装置を形成することができるため、製造工程の制御性が良く、特性の優れた窒化物半導体装置をばらつき無く、歩留まり良く製造することができる。
ショットキ層10を備えた窒化物半導体装置の場合、ゲート電極9とショットキ層10により形成されるショットキ障壁はトンネル電流を低減するので、ゲートリーク電流が抑制される利点がある。
図3は、別の窒化物半導体装置からなる第2の実施例の断面図を示している。第1の実施例同様、炭化珪素(SiC)からなる基板1上に、厚さ100nm程度の窒化アルミニウム(AlN)からなるバッファ層2、後述するキャリア供給層のエネルギーギャップより小さいエネルギーギャップを持ち厚さ2μmのノンドープ窒化ガリウム(GaN)からなるチャネル層3、チャネル層3との界面にキャリアとなる2次元電子ガス層を形成する厚さ15nmのn型窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるキャリア供給層4(第1の窒化物半導体層)、キャリア供給層4上に厚さ10nmの微結晶構造からなるノンドープ窒化ガリウム(GaN)キャップ層6(第2の窒化物半導体層)が積層している。キャップ層6上には、キャリア供給層4にオーミック接触するチタン(Ti)/アルミニウム(Al)の積層体等からなるソース電極7、ドレイン電極8(オーミック電極)が形成されている。本実施例では、第1の実施例と異なり、絶縁膜5が除かれ、露出するキャリア供給層4上に、ニッケル(Ni)/金(Au)の積層体等からなるゲート電極9(制御電極)が形成され、ショットキ接触を形成している。
第1の実施例同様、微結晶構造からなるキャップ層6は、ゲート電極9形成領域領域をのぞき、キャリア供給層4上に選択的に積層している。キャップ層6は、微結晶構造からなり、シート抵抗が109Ω/□以上の高抵抗となっている。
本発明の窒化物半導体装置では、ゲート−ドレイン電極の間に絶縁性の高いキャップ層6が設けられているため、ゲート−ドレイン電極の間の表面準位にトラップされる電子の抑制若しくは表面準位密度の低減により電流−電圧特性の周波数分散を抑制することができる。
図3に示す構造の窒化物半導体装置の製造方法は、図2で説明した窒化物半導体装置の製造方法に従い、炭化珪素(SiC)からなる基板1上に、MOCVD法あるいはMBE法により、厚さ100nm程度の窒化アルミニウム(AlN)からなるバッファ層2を成長させ、後述するキャリア供給層のエネルギーギャップより小さいエネルギーギャップを持ち厚さ2μmのノンドープ窒化ガリウム(GaN)からなるチャネル層3、チャネル層3との界面にキャリアとなる2次元電子ガス層を形成する厚さ15nmのn型窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるキャリア供給層4(第1の窒化物半導体層)を基板温度1080℃で順次積層成長させる(図2a)。
次に、プラズマCVD法、減圧CVD法またはEB蒸着法等によりキャリア供給層4上に酸化珪素からなる厚さ15nmの絶縁膜5(マスク材)を形成する。その後、通常のリソグラフ法及びエッチング法により、ゲート電極形成領域に絶縁膜5を残し、ゲート電極形成領域以外の絶縁膜5を除去し、キャリア供給層4を露出する(図2b)。
その後、基板温度を550℃として、MOCVD法により、再度厚さ10nmのノンドープ窒化ガリウム(GaN)からなるキャップ層6(第2の窒化物半導体層)を成長させる。このように基板温度を低くして成長させることにより、キャップ層6は、微結晶構造となり、高い絶縁性のキャップ層6となる。また絶縁膜5の表面には、ノンドープ窒化ガリウム(GaN)は成長しないので、図2(c)に示すように、選択的にキャップ層6を形成することができる。
次に、通常のリソグラフ法及ぶリフトオフ法により、キャップ層6上にEB蒸着法などにより、厚さ20nm程度のチタン(Ti)膜、厚さ200nm程度のアルミニウム(Al)膜を堆積させ、熱処理を行うことにより、ソース電極7、ドレイン電極8を形成する。
続いて、絶縁膜5上に、ゲート電極をリフトオフするためのホトレジストをパターニングする。本実施例では、図2で説明した製造方法と異なり、ゲート金属を積層形成する前に、ホトレジストの開口内に露出する絶縁膜5を除去してキャリア供給層4を露出させる。その後、露出したキャリア供給層4上に、厚さ20nmのニッケル(Ni)/厚さ300nmの金(Au)からなる積層体等をEB蒸着法などにより積層し、リフトオフすることにより、キャリア供給層4にショットキ接触するゲート電極9を形成する。以下、通常の半導体装置の製造工程に従い、HEMTを完成させることができる(図3)。
なお、本実施例においても、キャリア供給層4上に、厚さ5nmのノンドープ窒化アルミニウムガリウムからなるショットキ層10を、基板温度1080℃で積層することができる。この場合、ショットキ層10上に微結晶構造のキャップ層6を積層形成する。またキャップ層6上に、キャリア供給層4にオーミック接触するチタン(Ti)/アルミニウム(Al)の積層体等からなるソース電極7、ドレイン電極8(オーミック電極)を形成する。また絶縁膜5が除かれ、露出するショットキ層10上に、ニッケル(Ni)/金(Au)の積層体等からなるゲート電極9(制御電極)を形成し、ショットキ接触を形成することになる。
このような構造の窒化物半導体装置は、ショットキ層10上に絶縁膜5を形成することで、上述の図2の示す製造工程同様、形成することができる。
ショットキ層10を備えた窒化物半導体装置の場合、ゲート電極9とショットキ層10により形成されるショットキ障壁はトンネル電流を低減するので、ゲートリーク電流が抑制される利点がある。
図4に、第3の実施例の窒化物半導体装置の断面図を示す。本実施例では、上述の実施例同様、炭化珪素(SiC)からなる基板1上に、厚さ100nm程度の窒化アルミニウム(AlN)からなるバッファ層2、後述するキャリア供給層のエネルギーギャップより小さいエネルギーギャップを持ち厚さ2μmのノンドープ窒化ガリウム(GaN)からなるチャネル層3、チャネル層3との界面にキャリアとなる2次元電子ガス層を形成する厚さ15nmのn型窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるキャリア供給層4(第1の窒化物半導体層)、キャリア供給層4上に厚さ10nmの微結晶構造からなるノンドープ窒化ガリウム(GaN)キャップ層6(第2の窒化物半導体層)が積層している。そして本実施例では、上述の実施例と異なり、露出するキャリア供給層4上に、オーミック接触するチタン(Ti)/アルミニウム(Al)の積層体等からなるソース電極7、ドレイン電極8(オーミック電極)が形成されると共に、ニッケル(Ni)/金(Au)の積層体等からなるゲート電極9(制御電極)も、キャリア供給層4上に形成している。
微結晶構造からなるキャップ層6は、ゲート電極9形成領域、ソース電極7及びドレイン電極8形成領域をのぞき、キャリア供給層4上に選択的に積層している。キャップ層6は、微結晶構造からなり、シート抵抗が109Ω/□以上の高抵抗となっている。
本発明の窒化物半導体装置は、ゲート−ドレイン電極の間に絶縁性の高いキャップ層6が設けられているため、ゲート−ドレイン電極の間の表面準位にトラップされる電子の抑制若しくは表面準位密度の低減により、電流−電圧特性の周波数分散を抑制することができる。
また本発明の窒化物半導体装置では、2次元電子ガスが形成されるチャネル近傍に、ソース電極7及びドレイン電極8を形成することができ、オーミック電極のコンタクト抵抗が低減し、窒化物半導体装置の特性向上を図ることができる。
なお、本実施例においても、キャリア供給層4上に、厚さ5nmのノンドープ窒化アルミニウムガリウムからなるショットキ層10を、基板温度1080℃で積層することができる。この場合、ショットキ層10上に微結晶構造のキャップ層6を積層形成する。また絶縁膜5が除かれ、露出するショットキ層10上に、オーミック接触するチタン(Ti)/アルミニウム(Al)の積層体等からなるソース電極7、ドレイン電極8(オーミック電極)、ニッケル(Ni)/金(Au)の積層体等からなるゲート電極9(制御電極)を形成し、ショットキ接触を形成することになる。
本実施例の窒化物半導体装置について、ショットキ層10を備えた場合について説明する。上述の実施例同様、炭化珪素(SiC)からなる基板1上に、MOCVD法等により、厚さ100nm程度の窒化アルミニウム(AlN)からなるバッファ層2を成長させ、キャリア供給層のエネルギーギャップより小さいエネルギーギャップを持ち厚さ2μmのノンドープ窒化ガリウム(GaN)からなるチャネル層3、チャネル層3との界面にキャリアとなる2次元電子ガス層を形成する厚さ15nmのn型窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるキャリア供給層4、厚さ5nmのノンドープ窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるショットキ層10(第1の窒化物半導体層)を基板温度1080℃で順次積層成長させる(図5a)。
次に、プラズマCVD法、減圧CVD法またはEB蒸着等によりショットキ層10上に、酸化珪素からなる厚さ15nmの絶縁膜5を形成する。その後、通常のリソグラフ法及びエッチング法により、ゲート電極9形成領域及びソース電極7及びドレイン電極8形成領域の絶縁膜5を残し、絶縁膜5を除去し、ショットキ層10の一部を露出する(図5b)。
基板温度を550℃として、MOCVD法により、厚さ10nmの微結晶構造からなるノンドープ窒化ガリウム(GaN)キャップ層6(第2の窒化物半導体層)を成長させる(図5c)。
その後、通常のエッチング法により絶縁膜5を除去し、ショットキ層10を露出する(図5d)。続いて、通常のリソグラフ法及びリフトオフ法により、厚さ20nm程度のチタン(Ti)膜、厚さ200nm程度のアルミニウム(Al)膜をEB蒸着法などによりショットキ層10上に堆積させ、熱処理を行い、キャリア供給層4にオーミック接触するソース電極7、ドレイン電極8を形成する。
続いて、通常のリソグラフ法及びリフトオフ法により、ショットキ層10上に、厚さ20nmのニッケル(Ni)/厚さ300nmの金(Au)からなる積層体等を電子ビーム蒸着法などにより積層してパターニングすることにより、ショットキ接触するゲート電極9を形成する。以下、通常の半導体装置の製造工程に従い、HEMTを完成させる(図5e)。
本発明の窒化物半導体装置の製造方法は、窒化物半導体層をエッチングすることなく、通常の半導体装置の製造工程に従うため、極めて制御性が良く、歩留まり良く製造することができる。
ショットキ層10を備えた窒化物半導体装置の場合、ゲート電極9とショットキ層10により形成されるショットキ障壁はトンネル電流を低減するので、ゲートリーク電流が抑制される利点がある。
以上本発明の実施例についてHEMT構造の窒化物半導体装置について説明したが、本発明は、FET構造の窒化物半導体装置に適用することも可能である。以下、本発明の第4の実施例であるIII−V族窒化物半導体装置であるFETについて、製造工程に従い、説明する。図6(a)に示すように、炭化珪素(SiC)からなる基板1上に、MOCVD法あるいはMBE法により、厚さ100nm程度の窒化アルミニウム(AlN)からなるバッファ層2を成長させ、厚さ3μmのn型窒化ガリウム(GaN)からなる能動層13(第1の窒化物半導体層)を基板温度1080℃で順次積層成長する。
次に、プラズマCVD法、減圧CVD法またはEB蒸着法等により能動層13上に酸化珪素からなる厚さ15nmの絶縁膜5(マスク材)を形成する。その後、通常のリソグラフ法及びエッチング法により、ゲート電極形成領域に絶縁膜5を残し、ゲート電極形成領域以外の絶縁膜5を除去し、能動層13を露出する(図5b)。なお絶縁膜5は、高い絶縁性を持ち、絶縁膜上にキャップ層6が成長しない膜であれば、本実施例の酸化珪素に限定されるものではないことは言うまでもない。
その後、基板温度を550℃として、MOCVD法により、再度厚さ10nmのノンドープ窒化ガリウム(GaN)からなるキャップ層6(第2の窒化物半導体層)を成長させる。このように基板温度を低くして成長させることにより、キャップ層6は、微結晶構造となり、絶縁性の高い層となる。また絶縁膜5の表面には、ノンドープ窒化ガリウム(GaN)は成長しないので、図6(c)に示すように、選択的にキャップ層4を形成することができる。
次に、通常のリソグラフ法及ぶリフトオフ法により、キャップ層6上にEB蒸着法などにより、厚さ20nm程度のチタン(Ti)膜、厚さ200nm程度のアルミニウム(Al)膜を堆積させ、熱処理を行うことにより、能動層13にオーミック接触するソース電極7、ドレイン電極8を形成する。
続いて、通常のリソグラフ法及ぶリフトオフ法により、絶縁膜5上に、厚さ20nmのニッケル(Ni)/厚さ300nmの金(Au)からなる積層体等をEB蒸着法などにより積層してパターニングすることにより、能動層13にショットキ接触するゲート電極9を形成する。以下、通常の半導体装置の製造工程に従い、FETを完成させる(図6d)。
このようなFET構造の窒化物半導体装置であっても、ゲート電極9の下に絶縁膜5が設けられている構造であるため、ゲートリーク電流が低減され、チャネルでの衝突イオン化が抑制でき、オフ耐圧が改善される。また、ゲート−ドレイン電極の間に絶縁性の高い微結晶構造からなるキャップ層6が設けられているため、ゲート−ドレイン電極の間の表面準位にトラップされる電子の抑制若しくは表面準位密度の低減により、電流−電圧特性の周波数分散を抑制することができる。
本発明の窒化物半導体装置の製造方法は、エピタキシャル成長温度の制御、マスク材となる絶縁膜のパターン形成や、第2の窒化物半導体層の選択成長など、通常の窒化物半導体装置の製造工程のみで構成され、所望の構造の窒化物半導体装置を形成することができるため、製造工程の制御性が良く、特性の優れた窒化物半導体装置をばらつき無く、歩留まり良く製造することができる。
なお、FET構造の窒化物半導体装置でも、HEMT構造の窒化物半導体装置同様、図3に相当するように絶縁膜5を除去して、能動層13上にゲート電極5を形成することができる。また図4に相当するように、ソース電極7、ドレイン電極8も能動層13上に形成することができる。さらに図5に相当するように、能動層13上に、例えばノンドープの窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるショットキ層を形成し、ショットキ層上にゲート電極9、ソース電極7、ドレイン電極8を形成することも可能である。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでなく種々変更可能である。窒化物半導体層は、GaN/AlGaN系に限定されるものでなく、制御電極が形成される窒化物半導体層(上記実施例ではショットキ層10に相当)は、GaN、InNあるいはこれらの混晶化合物を含み、かつアルミニウムを含まない層で構成することができる。また第1の窒化物半導体層(上記実施例ではキャリア供給層4に相当)は、GaN、InN、AlNあるいはこれらの混晶半導体を含み、かつ少なくともアルミニウムを含む層で形成することができる。実施例において使用した炭化珪素(SiC)基板の代わりにサファイア基板を用いても構わない。その場合はバッファ層2として低温成長の窒化ガリウム(GaN)を用いるほうが望ましい。また実施例において使用した炭化珪素(SiC)基板の代わりにシリコン基板(Si)を用いても構わない。またショットキ接触を形成する制御電極、オーミック接触する電極の組成は、使用する窒化物半導体層、絶縁膜等の種類に応じて、適宜選択すればよい。さらにオーミック電極の形成領域にコンタクト抵抗を低減するための不純物領域を付加することもできる。
なお第2の窒化物半導体層について微結晶構造と説明したが、これは微結晶粒の集合体あるいはそれらの再配列化した構造であり、成長温度、成長時の雰囲気ガス組成、成長させる基板の種類などによって、結晶粒の大きさや配列等は変わるものであり、所望の絶縁特性(許容できるゲートリーク電流)が得られる範囲で、成長温度を制御することによって得られるものである。第2の窒化物半導体層の成長温度は、第1の窒化物半導体層の成長温度より400℃程度以上低い温度に設定すると、HEMTあるいはFETの制御電極を形成する場合に好適である。
本発明の窒化物半導体装置を説明する断面図である。 本発明の窒化物半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の別の実施例の窒化物半導体装置を説明する断面図である。 本発明の別の実施例の窒化物半導体装置を説明する断面図である。 本発明の別の実施例の窒化物半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の別の実施例の窒化物半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 従来の窒化物半導体装置を説明する断面図である。
符号の説明
1;基板、2;バッファ層、3;チャネル層、4;キャリア供給層、5;絶縁膜、
6;キャップ層、7;ソース電極、8;ドレイン電極、9;ゲート電極、
10;ショットキ層、11;サファイア基板、12;バッファ層、13能動層

Claims (9)

  1. ガリウム、アルミニウム、ホウ素及びインジウムからなる群のうち少なくとも1つからなるIII族元素と、窒素、リン及び砒素からなる群のうちの少なくとも窒素を含むV族元素で構成されたIII−V族窒化物半導体層からなる窒化物半導体装置において、
    基板上に積層した前記III−V族窒化物半導体層からなる第1の窒化物半導体層と、少なくとも制御電極形成領域を除く前記第1の窒化物半導体層上に選択的に積層した前記III−V族窒化物半導体層からなり、アルミニウムを含まない第2の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層に直接、あるいは絶縁膜を介して接触する制御電極とを備え、
    前記第2の窒化物半導体層は、前記第1の窒化物半導体層より成膜温度の低い膜からなることを特徴とする窒化物半導体装置。
  2. ガリウム、アルミニウム、ホウ素及びインジウムからなる群のうち少なくとも1つからなるIII族元素と、窒素、リン及び砒素からなる群のうちの少なくとも窒素を含むV族元素で構成されたIII−V族窒化物半導体層からなる窒化物半導体装置において、
    基板上に積層した前記III−V族窒化物半導体層からなる第1の窒化物半導体層と、少なくとも制御電極形成領域を除く前記第1の窒化物半導体層上に選択的に積層した前記III−V族窒化物半導体層からなり、アルミニウムを含まない第2の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層に直接、あるいは絶縁膜を介して接触する制御電極とを備え、
    前記第2の窒化物半導体層は、微結晶構造からなることを特徴とする窒化物半導体装置。
  3. 前記制御電極形成領域及び前記第1の窒化物半導体層にオーミック接触するオーミック電極形成領域を除く前記第1の窒化物半導体層上に選択的に積層した前記第2の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層に直接、あるいは絶縁膜を介して接触する前記制御電極と、前記第1の窒化物半導体層にオーミック接触する前記オーミック電極とを備えたことを特徴とする請求項1または2いずれか記載の窒化物半導体装置。
  4. 前記基板と前記第1の窒化物半導体層との間に、前記第1の窒化物半導体層のエネルギーギャップより小さいエネルギーギャップを持つ、前記III−V族窒化物半導体層からなる第3の窒化物半導体層を備えたことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の窒化物半導体装置。
  5. 前記第1の窒化物半導体層にオーミック接触する前記オーミック電極となるソース電極及びドレイン電極を備え、前記第1の窒化物半導体層からなるチャネル、あるいは前記第3の窒化物半導体層と前記第1の窒化物半導体層との間に形成されるチャネルを流れる電流を前記制御電極に印加する電圧により制御することを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の窒化物半導体装置。
  6. ガリウム、アルミニウム、ホウ素及びインジウムからなる群のうち少なくとも1つからなるIII族元素と、窒素、リン及び砒素からなる群のうちの少なくとも窒素を含むV族元素で構成されたIII−V族窒化物半導体層からなる窒化物半導体装置の製造方法において、
    基板上に、前記III−V族窒化物半導体層からなる第1の窒化物半導体層を形成する工程と、
    該第1の窒化物半導体層上に、制御電極形成領域を被覆する絶縁膜からなるマスク材を形成する工程と、
    露出する前記第1の窒化物半導体層上に、前記第1の窒化物半導体層を形成する際の成膜温度より低い温度で、前記III−V族窒化物半導体層からなり、かつアルミニウムを含まない微結晶構造からなる第2の窒化物半導体層を選択的に形成する工程と、
    前記マスク材上に、あるいは前記マスク材を除去して露出する前記第1の窒化物半導体層上に、制御電極を形成する工程とを含むことを特徴とする窒化物半導体装置の製造方法。
  7. 前記第1の窒化物半導体層上に、制御電極形成領域及びオーミック電極形成領域を被覆する絶縁膜からなるマスク材を形成する工程と、
    露出する前記第1の窒化物半導体層上に、前記第2の窒化物半導体層を選択的に形成する工程と、
    前記オーミック電極形成領域の前記マスク材を除去し、露出する前記第1の窒化物半導体層上にオーミック電極を形成する工程、
    前記制御電極形成領域の前記マスク材上に、あるいは該マスク材を除去して露出する前記第1の窒化物半導体層上に、制御電極を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項6記載の窒化物半導体装置の製造方法。
  8. 前記基板上に、前記第1の窒化物半導体層のエネルギーギャップより小さいエネルギーギャップを持つ、前記III−V族窒化物半導体層からなる第3の窒化物半導体層を形成する工程を含み、該第3の窒化物半導体層上に、前記第1の窒化物半導体層を形成することを特徴とする請求項6または7いずれか記載の窒化物半導体装置の製造方法。
  9. 酸化珪素、窒化珪素、窒化チタン、窒化タングステン、窒化モリブデン、窒化ニッケル、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化アルミニウムからなる絶縁物で前記マスク材を形成し、MOCVD法により、露出する前記第1の窒化物半導体層上に、前記第2の窒化物半導体層を選択的に形成することを特徴とする請求項6乃至8いずれか記載の窒化物半導体装置の製造方法。
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