JP2006096641A - 改質疎水化シリカ及びその製造方法 - Google Patents

改質疎水化シリカ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シリカが本来もつ流動付与特性を維持しつつ、シリカを正帯電化あるいは低負帯電化し、且つ、低温低湿、高温高湿の環境下で帯電量の変動を小さくした処理シリカを提供する。
【解決手段】単位表面積当たりの表面シラノール基が0.1〜1.2個/nmとなるように疎水化された疎水化シリカをシランカップリング剤により乾式で処理して改質疎水化シリカとする。得られた改質疎水化シリカは、トナー用外添剤として有用であり、高性能な電子写真用トナー組成物が提供される。また、上記改質疎水化シリカは、シリカを凝集体を生成させることなく表面処理を施すことによって得ることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真用乾式トナーに使用される外添剤として有用な新規な疎水性シリカ及びその製造方法に関する。詳しくは、シリカがもつ優れた流動付与特性を維持しながら、低帯電で、且つ、低温低湿や高温高湿などの環境差があっても帯電量の変動が小さいという帯電特性を備え、さらに、凝集による粗粒量が少ないトナー用外添剤シリカ及びその製造方法を提供する。
複写機やプリンター等の電子写真技術において使用される現像剤中の乾式トナーには、流動性の付与やトナーの帯電効率の向上、帯電量の制御等を目的として、外添剤が使用される。かかる外添剤としては、粒子表面を有機物によって疎水化処理した微細なシリカ、チタニア、アルミナなどの表面処理金属酸化物粉体が一般的である。その中でも、特に、流動付与特性に優れるシリカが広く使用されている。
このようなトナー外添剤用途においては、表面処理金属酸化物粉体をトナーに混ぜた時の流動付与特性やキャリアに対する摩擦帯電特性が重要である。特に、近年、カラー複写機・プリンターの増加や高精細な画像形成の目的で、トナー粒子径が8〜10μm前後から5〜7μmへと小径子化が進み、それに伴ってトナーの流動性が悪くなるため、それを改良する目的で従来よりもシリカ添加量を増加させる傾向にあり、シリカ自体の帯電特性を制御する要求がより強くなっている。
例えば、シリカ添加量の増加によって、トナー粒子の外表面に付着するシリカ自体の帯電特性がトナーの接触帯電に対してより大きく影響を及ぼすため、従来よりも低い帯電量に制御されたシリカが外添剤として必要とされている。シリカの帯電量が高い場合、トナー粒子の電荷量のバラツキはより大きくなり、このような幅広い帯電量分布をもったトナーを使用すると、トナー粒子を特定の位置へ移動させる際の精度が劣ってしまい、高精細な画像形成を達成し難くなる。したがって、トナー粒子が小径化するほど、低い帯電量のシリカが必要とされる。
一般に、負帯電性のトナーには負帯電性の外添剤が用いられ、正帯電性のトナーには正帯電性の外添剤が用いられる。シリカは他の金属酸化物粉体に比べて負帯電性が強いので、従来から種々の方法で帯電の制御が検討されている。
シリカの正帯電化の方法としては、シリカ表面にアミノ基を導入する方法が知られている。例えば、アミノ基含有シランカップリング剤やアミノ基を有するシリコーンオイルで、単独、または疎水化剤と供に、シリカを表面処理して正帯電化する手法が開示されている(特許文献1〜3参照)。
また、同様にアミノ基の導入によって、高負帯電性のシリカを低負帯電側へと帯電制御する方法を開示している(特許文献4、5参照)。
上記のアミノ基含有シランカップリング剤で表面処理する従来技術では、基材として親水性シリカを用い、反応系に水分が導入される。このとき、親水性シリカ表面に物理吸着している水分や反応系へ導入した水分によって、該シランカップリング剤を高収率でシリカ表面に反応させることができる。しかしながら、水分の存在はシランカップリング剤自体の重縮合反応を誘発し、オリゴマーの状態でシリカ表面に付着してしまう(非特許文献1〜3参照)。
このオリゴマーの付着によってシリカ粒子の凝集物が生成するため、シリカが本来もつ流動付与特性を低下させてしまう問題が生じるとともに、シリカ凝集物がトナーから遊離して感光体に付着し、感光体を傷つけてしまう問題点があった。
また、アミノ基を有するシリコーンオイルで処理する場合にも、シリコーンオイル自体が高分子化合物であるため、上述の水分存在下におけるシランカップリング剤の場合と同様に、表面処理によってシリカ凝集体を生成し易く、そのことによる流動付与特性の低下や凝集物による感光体の損傷という同様の問題点があった。
一方、疎水化シリカをトナー外添剤として使用した場合、低温低湿の環境下では過剰に高い負帯電性を示すとともに、高温高湿の環境下においては水分の影響によって逆に電荷の漏洩が起きる、いわゆる帯電の環境差の問題が指摘されている。このような帯電の環境差は、画像濃度の再現不良や背景のカブリといった画質不良の原因となる場合がある。
従来技術で製造される親水性シリカを基材とし、アミノ基を含有したシランカップリング剤やシリコーンオイルで表面処理されたシリカでは、低温低湿環境下での過剰な高負帯電をある程度抑制する効果が見られたものの、高温高湿環境下では、親水性のアミノ基の導入によってシリカの疎水度が十分に得られないために、電荷の漏洩が大きくなり過ぎ、負帯電量が大きく低下してしまった。その結果、長期にわたる使用や水分の吸湿により帯電の変動を起こしやすいという欠点があった。
特開昭58−185405号公報 特開昭59−200252号公報 特開昭63−298354号公報 特開平1−203478号公報 特開昭62−52564号公報 B.ARKLES,J.R.STEINMETZ,J.ZAZYCZNY,P.METHA,J. Adhesion Sci.Technol.,Vol.6,No.1,pp.193−206(1992) Edwin P.Plueddemann,"Surface and Colloid Science in Computer Technology",Mittal,K.L.,Ed.;Plenum Press:New York,1987 J.W.Goodwin,R.S.Harbron,P.A.Reynold,Colloid Polym.Sci. 268,766−777(1990)
したがって、本発明の目的は、凝集体を生成させることなくシリカに表面処理を施すことによって、シリカが本来もつ流動付与特性を維持しつつ、シリカを正帯電化あるいは低負帯電化し、且つ、低温低湿、高温高湿の環境下で帯電量の変動を小さくする方法、及び、そのような性能をもったシリカよりなるトナー外添剤を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、適度に疎水化されたシリカを基材とし、乾式下においてアミノ基含有シランカップリング剤を表面処理することによって、前記の問題点を解決し得る、特徴ある疎水化シリカを得ることに成功した。
具体的には、単位表面積当たりの表面シラノール基数を0.1〜1.2個/nmとした疎水化シリカに対して、その基材表面に存在する吸着水を予め十分に乾燥除去した後に、乾燥した不活性ガス雰囲気下で、アミノ基含有シランカップリング剤の蒸気またはミストを接触せしめて乾式での反応を行い、アミノ含有シランカップリング剤を単分子に近い状態でシリカの表面シラノール基と反応させることにより、凝集量が少なく、流動付与効果が高いというシリカの特長を高度に維持しながら、適度に低帯電量で、しかも低温低湿、高温高湿の環境下での帯電量の差が小さい特性をもつトナー用外添剤シリカが得られることを見出した。
そして、一般のシランカップリング剤を使用しても、上記と同様な条件によって、シリカの凝集物が少なく、流動付与効果に優れる改質疎水化シリカが得られることを確認し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、単位表面積当たりの表面シラノール基が0.1〜1.2個/nmとなるように疎水化された疎水化シリカをシランカップリング剤により乾式で処理して得られたことを特徴とする改質疎水化シリカが提供される。
また、このようにして得られた改質疎水化シリカは、シランカップリング剤が、特に、3官能性である場合、前記特徴は、29Si−CP/MAS−NMR(クロスポ−ラリゼーション法及びマジック角回転法を併用した固体29Si核磁気共鳴)測定をした際に、該付着せしめたシランカップリング剤のSi原子に由来する特定のピーク強度の比によって特定することができる。
即ち、本発明によれば、表面に3官能性のシランカップリング剤を付着せしめた疎水化シリカであって、29Si−CP/MAS−NMR測定をした際に、該付着せしめたシランカップリング剤のSi原子に由来する下記のT、Tのピーク強度の比(T/T)が0.4以上であることを特徴とする改質疎水化シリカが提供される。
Figure 2006096641
Figure 2006096641
(式中、Siはシランカップリング剤のSi原子、Rは炭化水素基、Xは加水分解性基を示す。)
また、本発明によれば、上述の改質疎水化シリカの製造方法として、単位表面積当たりの表面シラノール基が0.1〜1.2個/nmとした疎水化シリカを基材とし、シランカップリング剤を乾式で処理することを特徴とする改質疎水化シリカの製造方法が提供される。
更に、本発明は、前記改質疎水化シリカよりなることを特徴とするトナー用外添剤及び該トナー用外添剤を含む電子写真用トナー組成物をも提供する。
従来法による親水性シリカ表面へのシランカップリング剤によるアミノ基等の官能基の導入は、シリカの凝集を誘発させると共に、シリカが本来もつ流動付与特性を大きく低下させていたが、本発明の製造方法によって得られる本発明の改質疎水化シリカは、凝集物も少なく、しかも、シリカが本来有する流動付与特性を高度に維持することができる。
また、本発明のトナー外添剤は、シリカがもつ優れた流動付与特性を維持しながら、帯電量が−60μC/g〜60μC/gの範囲と低帯電性であり、しかも低温低湿から高温高湿までの幅広い環境下で帯電量の変動が小さく、且つ、凝集量が少ないため、高い流動性や精細な画像特性、しかも感光体の損傷がないという優れたトナー性能を付与することができる。
更に、上記トナー用外添剤を使用した電子写真用トナー組成物は、流動性、耐ケーキング性が優れるばかりでなく、感光体の損傷やトナー付着が生じず、また、環境雰囲気に影響されない帯電性をもつ結果、濃度再現不良、背景カブリ、画像欠陥といった問題が改良され、かつ、耐久性に優れた現像剤を与えるという特徴を有する。
以下に、本発明をさらに詳細に、且つ、具体的に説明する。
(疎水化シリカ)
本発明において、疎水化シリカの基材となるシリカ(親水性シリカ)は特に制限されないが、好ましくは、珪素化合物、特に珪素のハロゲン化物、一般には珪素の塩化物、通常は精製した四塩化珪素を酸水素火炎中で燃焼して製造されたフュームドシリカを使用することによって、流動付与特性が特に高く、トナー外添剤として優れた性能を示すシリカが得られる。かかるフュームドシリカは、沈澱法シリカ等の湿式法で製造されるシリカと区別するため、「乾式シリカ」或いは「気相法シリカ」とも呼ばれることがある。
上記疎水化前の親水性シリカの物性については特に制限されないが、好ましい範囲を例示すれば、比表面積が10〜400m/g、特に、汎用品として入手可能な50〜380m/gのものが好適である。また、1次粒子径としては、5nm〜1μm、好ましくは、10nm〜300nmが一般的である。本発明では、このような親水性シリカの一種類を単独で疎水化したものの他、複数の種類の親水性シリカ、例えば、比表面積が異なる複数の親水性シリカを適量ずつ混合して疎水化処理したものを基材として使用することもできる。
本発明の改質疎水化シリカの基材となる疎水化シリカは、上記親水性シリカを疎水化したものである。かかる疎水化剤の種類は特に限定されず、公知の疎水化剤が使用可能である。具体的には、モノメチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン等のシリル化剤が挙げられる。
(シランカップリング剤)
本発明において、上記疎水化シリカに付着せしめるシランカップリング剤は、下記の一般式(1)で表わされる構造のものが、何ら制限なく使用できる。
n+1−SiX3−n (1)
(ここで、Rはアルキル基、アリール基等の炭化水素基を表わし、Xはアルコキシ基、ハロゲンなどの加水分解性基を表わす。また、nは0〜2の整数を表わす。ただし、Rにはアミノ基やエポキシ基、カルボキシル基、酸素、硫黄、ハロゲン等の官能性の置換基を有する場合も含める。)
特に、一般式(1)中のnが0で、加水分解性基Xを3つ有する3官能性シランカップリング剤の場合、シリカ表面との反応性が高いため、好ましい。
具体的なシランカップリング剤としては、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、iso−ブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ステアリルトリメトシキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、iso−ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン類が代表的である。
本発明においては、低帯電性のトナー用外添剤を得る目的で、アミノ基を含有するシランカップリング剤を好適に使用できる。具体的には、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1、3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ブチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N、N−ジメチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N、N−ジエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N、N−ジブチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド、テトラデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド、N−トリメトキシシリルプロピル−N、N、N−トリ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、N−トリメトキシシリルプロピル−N、N、N−トリ−n−ブチルアンモニウムクロライド、N−トリメトキシシリルプロピル−N、N、N−トリメチルアンモニウムクロライド等の第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基、芳香族アミノ基、第4級アンモニウム塩基を含有するシランカップリング剤が挙げられる。
本発明では、このようなシランカップリング剤の1種または複数種を混合して、または、同時にあるいは順次段階的に処理して、用途に応じて最適なシランカップリング剤を適量疎水化シリカに付着させることができる。
(改質疎水化シリカ)
本発明の改質疎水化シリカは、前記親水性シリカを単位表面積当たりの表面シラノール基が0.1〜1.2個/nmとなるように前記例示した疎水化剤によって疎水化された疎水化シリカを、前記例示したシランカップリング剤により乾式で処理することによって得られたものである。
本発明において、改質疎水化シリカの基材となる疎水化シリカは、単位表面積当たりの表面シラノール基の数が0.1〜1.2個/nmとなるように疎水化されている。このようなシリカは、親水性シリカに対して、制御された疎水化処理を施して得られる。
本発明においては、前述の親水性シリカを疎水化処理し、適度な表面シラノール基量に調整された疎水化シリカを基材として使用する。
親水性シリカに疎水化処理を実施する場合や市販の疎水化シリカを基材として使用する場合、シリカ粒子が凝集した粗粒の少ないものを選択することが望ましい。具体的には、後述する凝集粗粒量の測定方法にしたがって実測される粗粒割合が、20%以下、好ましくは、10%以下が好適である。
本発明の改質疎水化シリカを得るための基材となる疎水化シリカについて、単位表面積当たりの表面シラノール基の数が1.2個/nmよりも多い場合、シランカップリング剤がシリカ表面でオリゴマーの状態で付着し易くなり、シリカ凝集物が生成して、流動付与特性を低下させるため、好ましくない。また、0.1個/nmよりも少ない場合、シランカップリング剤の付着量が極端に少なくなるため、例えばアミノ基の導入による低帯電化の効果が小さくなる。より好ましくは、0.3〜1.0個/nmのとき、シリカの表面シラノール基量を調整しやすく、また、得られる改質疎水化シリカの疎水度を適度に高められるので良い。
本発明において、単位表面積当たりの表面シラノール基数は、後述するカールフィッシャー法により測定した表面水分量からの計算値である。
上記疎水化方法において、得られる疎水化シリカの表面シラノール基の量の調整は、例えば、シリル化剤と親水性シリカとの量比を調節したり、流動接触の場合は接触時間を調節する等の制御をしたりする手法によって実施できる。即ち、シリル化剤の量比を減じたり、接触時間を短縮したりすると表面シラノール基の量は増加し、その逆では表面シラノール基の量は減少する。
単位表面積当たりの表面シラノール基が0.1〜1.2個/nmの疎水化シリカを得る方法を具体的に例示すれば、西ドイツ特許第1163784号明細書に記載されているようなフュームドシリカをモノメチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン等のアルキルハロゲン化シランと接触させる方法等が挙げられる。具体的には、四塩化珪素を酸水素火炎中で燃焼して製造された直後の親水性のフュームドシリカを反応器中に投入し、450℃に加熱して、フュームドシリカ1kg当たりアルキルハロゲン化シランを0.05〜1kgとなるような比率で、且つ、アルキルハロゲン化シランと水蒸気との供給モル比が水蒸気/アルキルハロゲン化シラン=1/3〜1/0.01となるように、アルキルハロゲン化シランと水蒸気とを反応器中に窒素によって並流的に気送して製造することができる。この場合、アルキルハロゲン化シランとシリカとの反応終了後に未反応物や副生物を窒素ガス流によって除去することが好ましい。
また、このような親水性微細シリカに疎水化剤の蒸気を接触して疎水化する手法は、得られる疎水化されたシリカの凝集を少なく抑えることができ、本発明の改質疎水化シリカの流動性付与特性を高める効果につながるので、好適である。
上記のような方法で得られる、または、市販のもので入手できる疎水化シリカは、その疎水度として、後述するM値が20〜60%であるとき、シリカ表面の吸着水を少なく抑えることができるため好ましく、さらに30〜55%の範囲であるとき本発明の基材シリカとして好適である。
このような疎水化シリカを本発明の改質疎水化シリカの基材として使用する態様には、単一の種類の疎水化シリカを使用する態様の他、複数種類の疎水化シリカ、例えば比表面積や1次粒子径が異なる複数の疎水化シリカを適量ずつ混合する等して使用する態様をも採用することができる。
本発明においては、シランカップリング剤での表面処理を実施する前に、これら基材となる疎水化シリカの吸着水を予め0.1%未満、好ましくは0.05%未満、さらに好ましくは0.01%未満に減らし、且つ、反応の雰囲気を乾燥した窒素やアルゴン等の不活性ガスで十分に置換することが、トナー用外添剤の流動付与特性を高めるために好ましい。この場合のシリカの吸着水は、一般に、物理吸着水とよばれる水分をさし、105℃、2時間の乾燥による重量減少で測定される水分である。
基材となる疎水化シリカの吸着水を上記のような低レベルにし、且つ、反応雰囲気を乾燥した不活性ガスで置換する方法としては、例えば、100〜300℃、好ましくは120〜280℃に加熱した反応容器内に基材とする疎水性微細シリカを入れ、脱水した窒素ガスを30分以上かけて、十分に流通することによって達成することができる。
(疎水化シリカへのシランカップリング剤の付着)
本発明の改質疎水化シリカは、基材となる前記疎水化シリカの表面に、シランカップリング剤を乾式で処理して得られたものであることを特徴とする。
本発明において、「乾式で処理する」とは、水や有機化合物等の溶媒にシリカを分散して処理剤との接触を行う「湿式での処理」と区別するための表現であり、粉体としての流動性を維持しながら、シリカを処理剤と接触させる態様が全て含まれる。例えば、窒素等のキャリアガスで搬送されたシランカップリング剤の蒸気を撹拌状態や流動床のシリカへ流通させて接触させる方法や液状のシランカップリング剤の原液或いは溶液を噴霧等によりミスト状にして撹拌下のシリカと接触させる方法等がある。このうち、シランカップリング剤をミスト状で接触させる態様は簡単に実施でき、また、シリカとの反応効率も高くなるので好適である。
上記ミストの粒径は、シランカップリング剤の種類や濃度、液粘度、また、噴霧装置の形態、サイズや反応装置のサイズ、形状によって異なるため、特に制限されないが、一般的には数μm〜数百μmであり、より小さい方が好ましい。噴霧方法は、一般に使用されているスプレーノズル、アトマイザー等を使用することができ、特に液を加圧して小径オリフィスを通過させ開放することによってミスト状にする一流体ノズルが好適である。
乾式での処理によりシランカップリング剤を表面に付着せしめた疎水性微細シリカは、凝集量が少なく、シリカが本来有する流動付与特性を高度に維持することができる。これに対して、シリカを水や有機化合物等の溶媒に分散して処理する「湿式での処理」の場合、溶媒を除去する乾燥過程でシリカ粒子同士が凝集して比較的大きな粗粒が生成してしまうとともに、シリカが本来もっている流動付与特性を著しく低下させてしまうため、好ましくない。
さらに、従来の方法である親水性シリカを基材として使用する場合やシランカップリング剤との反応系に水を導入した場合、該シランカップリング剤を高収率でシリカ表面に反応させることができるものの、親水性シリカ表面の吸着水分や反応系中の水蒸気などにより、シランカップリング剤自体の重縮合反応を誘発し、該シランカップリング剤がオリゴマーの状態でシリカ表面に付着してしまい、これによってシリカ粒子の凝集物を生成させるとともに、シリカの流動付与特性を低減させるため、好ましくない。
本発明において、シランカップリング剤の処理量は、用途に応じて求められる疎水度や帯電レベルが異なるため、一概に規定できないが、基材のシリカ100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは、0.5〜30重量部が、反応効率や処理剤価格等のコストと疎水度や低帯電化等の効果とを比較した場合に好適な範囲である。
その他、本発明の製造方法における好適な処理条件について、説明を付け加える。
シランカップリング剤の処理は、密閉容器内で実施することが、基材シリカの表面シラノール基と該シランカップリング剤との反応効率を高めることができるので、好ましい。
処理温度は、100〜350℃、好ましくは120〜300℃として実施することにより、基材シリカとシランカップリング剤との反応が促進されるとともに、該シランカップリング剤の分圧が高まることによってより均一な付着状態を達成しやすく、更に、カップリング反応で発生するアルコール、ハロゲン化水素や使用した溶媒を系外へ除去しやすい等の利点があるので好ましい。350℃を超える高温では、シランカップリング剤が基材のシリカと接触する前に熱分解してしまう等、均一な付着を阻害する要因となり易い。
処理時間は、基材シリカの性状やシランカップリング剤の種類、処理温度等の条件によって異なるので特に限定されないが、一般的には、5分間から3時間とすることが好ましい。
(3官能のシランカップリング剤による改質疎水化シリカ)
前述の方法によって得ることができる本発明の改質疎水化シリカのうち、疎水化シリカの粒子表面に3官能のシランカップリング剤を付着せしめた改質疎水化シリカ(以下、特定改質疎水化シリカともいう。)にあっては、29Si−CP/MAS−NMR測定をした際に、−45〜−75ppmに位置するシランカップリング剤のSi原子に由来する前記ピークT、T成分の強度比T/Tが0.4以上であるという特徴を有する。
かかる本発明の特定改質疎水化シリカは、シリカの粒子表面にシランカップリング剤を、その重合を抑え、より単分子に近い状態で付着せしめたことを特徴とする改質疎水化シリカであって、そのシランカップリング剤の付着状態を確認する方法として、CP/MAS法により29Si−固体NMRスペクトルを測定する手法を用いたものである。
本発明の改質疎水化シリカの特徴を前記NMRにより確認手法を具体的に説明する。
図1に本発明の改質疎水化シリカ(実施例1)の29Si−NMR測定チャートを示す。また、図2に従来技術による表面処理シリカ(比較例1)のチャートを示す。−45〜−75ppmに見られるピークはシランカップリング剤中のSi原子に帰属される。
一般に、シランカップリング剤中のアルコキシ基などの加水分解性基(一般式(1)中のX)は、加水分解されてシラノール基(−OH)となった後、シランカップリング剤同士で脱水縮合してオリゴマーを形成するか、あるいは、シリカ表面のシラノール基とシロキサン結合を形成するといった形で反応する。3官能のシランカップリング剤(一般式(1)中でn=0の場合)がシリカ表面と結合した場合、29Si−NMRスペクトルには−45〜−75ppmの位置にシランカップリング剤のSi原子に由来するピークが現れ、そのSi原子の結合構造の違いを反映してT(−53ppm)、T(−59ppm)、T(−67ppm)の3成分に分離する。さらに、Tは加水分解性基Xが加水分解した状態であるとT’(−49ppm)に分離する。すなわち、以下のように4つのピークが現れることになる。
Figure 2006096641
Figure 2006096641
Figure 2006096641
Figure 2006096641
(式中、Siはシランカップリング剤のSi原子、Rは炭化水素基、Xは加水分解性基を示す。)
およびT’は、他のシランカップリング剤と縮合せずに1分子単位でシリカ表面に結合しているシランカップリング剤のSi原子に対応し、T、Tはシランカップリング剤同士が複数個縮合したオリゴマー状態でシリカ表面と結合しているSi原子で、Tはオリゴマーの末端、Tはオリゴマーの重合鎖中のSi原子に対応する。
図1、図2に示したNMRスペクトルにおいて、TおよびT’はほとんど観測されていない。実施例1、比較例1で使用したシランカップリング剤がアミノ基を含有するシランカップリング剤であるため、加水分解性基の加水分解が進行し易いことによる。そこで、シランカップリング剤の縮合の程度を、Tのピーク強度とTのピーク強度の比T/Tで表すこととした。この強度比T/Tが大きいほど、重合鎖中のSi原子よりも縮合末端のSi原子の割合が高く、シランカップリング剤同士の重合が比較的進んでおらず、より単分子に近い状態でシリカ粒子表面に結合していることを示している。実施例1では、T/T比は0.6であるのに対して、比較例1ではT/T比が0.2であった。すなわち、従来技術で表面処理したシリカはシランカップリング剤が長鎖のオリゴマーの状態で存在している。一方、本発明の改質疎水化シリカは重合が進行しにくく単分子に近い状態で表面シラノール基と反応しているといえる。
したがって、本発明の改質疎水化シリカは、29Si−CP/MAS−NMR測定を行った際に、−45〜−75ppmの範囲に位置するピークをT(T’も含む)、T、T成分に分離して得られる強度比T/Tが0.4以上、好ましくは、0.5以上であることを特徴としている。
強度比T/Tが0.4に満たない場合、シランカップリング剤が長鎖のオリゴマー状態でシリカ表面に付着しているので、シリカ粒子が凝集した粗粒が生成しやすく、流動付与特性を低減させるため、好ましくない。
(改質疎水化シリカの更なる処理)
本発明の改質疎水化シリカは、凝集粗粒の量が少ないという特長をもつため、粉体塗料や電子写真トナー、粉末消化剤、医薬品、農薬、樹脂粉末などの粉体製品に対して固結防止や流動性改良に使用される流動化剤として優れた特性を発揮するが、更に、公知の疎水化剤による表面処理手法を実施して、上記用途に応じて必要とされるより高い疎水化度を達成することも何ら制限なく実施することができる。
上記の疎水化剤としては、公知の処理剤を何ら制限されずに使用することができる。具体的に例示すれば、シリル化剤として、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン等のクロロシラン類やテトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、iso−ブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、iso−ブチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、へキサプロピルジシラザン、ヘキサブチルジシラザン、ヘキサペンチルジシラザン、ヘキサヘキシルジシラザン、ヘキサシクロヘキシルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン、ジメチルテトラビニルジシラザン等のシラザン類等が挙げられる。また、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、クロロアルキル変性シリコーンオイル、クロロフェニル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコキシ変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、及び、末端反応性シリコーンオイル等のシリコーンオイルや、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン等のシロキサン類も疎水化剤として好ましい。
これらのうち、シリル化剤が最も一般的であり、さらにシラザン類は疎水化処理を実施しやすいので、好ましい。本発明では、このような疎水化剤の1種類を単独で、あるいは、2種類以上の場合は混合するか、または、同時に、もしくは、順次段階的に処理して、用途に応じて要求される疎水度を達成することができる。
本発明では、このような疎水化剤による処理も、シランカップリング剤の処理と同様に、乾式による処理を実施したほうが、シリカの凝集物を低減し、且つ、流動付与特性を高度に維持するために好ましい。
(トナー外添剤)
本発明は、前記改質疎水化シリカよりなるトナー外添剤を提供する。即ち、単位表面積当たりの表面シラノール基が0.1〜1.2個/nmとなるように疎水化された疎水化シリカをシランカップリング剤により乾式で処理して得られたことを特徴とする改質疎水化シリカよりなるトナー外添剤である。
また、上記シランカップリング剤が3官能である場合、上記トナー外添剤は、29Si−CP/MAS−NMR測定をした際に、該付着せしめたシランカップリング剤のSi原子に由来する前記のT、Tのピーク強度の比(T/T)が0.4以上であることを特徴とする改質疎水化シリカよりなるトナー外添剤として特定される。
上記本発明のトナー外添剤は、帯電量が、後述する実施例に示す方法で測定した値で、高温高湿条件、低温低湿条件共に、−60μC/g〜60μC/gの範囲を達成することができる。そして、この帯電量の範囲であれば、負帯電及び正帯電の低帯電性であって、トナーへの添加量を増やしてもトナーの帯電性を大きく変動してしまうことがないというメリットを有する。
上記のような低い帯電量に調節したトナー外添剤を安定して得るためには、シランカップリング剤として、アミノ基を含有するシランカップリング剤を使用することが特に好ましい。
具体的なアミノ基を含有するシランカップリング剤は、前述したとおりであり、個々の電子写真システムに適用するに当っては、各システムやトナーに要求される帯電レベルや疎水度、流動性等を考慮して、アミノ基を含有するシランカップリング剤の種類や付着量を適宜選定、調節すればよい。
本発明のトナー外添剤は、後述する疎水度を示すM値が35〜70%、好ましくは40〜65となるように、シランカップリング剤の種類、処理量等を調整したものが、高温高湿環境下での電荷の漏洩が小さいために、帯電量の環境差を小さく抑えることができるとともに、トナーの流動性も高められるため好ましい。
さらに、本発明のトナー外添剤としては、各測定方法は後述するが、流動付与効果を示す圧縮度の値を20%以下となるように、シランカップリング剤の種類、処理量等を調整したものが好ましい。
更にまた、凝集粗粒量が25%以下、特に、20%以下のものが好ましい。
本発明のトナー外添剤のトナーに対する添加量は、得られるトナーが所望する特性となるような量であれば、特に制限はされないが、通常0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜4重量%とするのが好ましく、公知の方法で、例えばヘンシェルミキサー等の高速撹拌機を用いる混合操作によってトナーに添加することができる。
また、本発明のトナー用外添剤は、黒トナー、及び、カラートナーのいずれにも適用可能であり、また、磁性一成分、非磁性一成分、二成分等のいずれの電子写真システムにも使用可能である。
更に、本発明のトナー用外添剤は、その他のトナーの構成材料に関しても、公知のものを任意に配合したトナーに対して適用することができる。たとえば、カーボンブラック等の黒の着色剤やシアン、マゼンタ、イエロー等のカラー着色剤、正帯電及び負帯電の帯電制御剤、ワックス等の離型剤も当該分野で通常使用される材料を使用したトナーに対して、何ら制限なく適用することができる。
更にまた、トナーを製造する際には、本発明のトナー外添剤は単独で使用されるものとは限らず、必要に応じて本発明の外添剤以外の疎水化シリカを組み合わせたり、チタニア、アルミナ等のシリカ以外の金属酸化物微粒子やステアリン酸亜鉛等の無機微粒子や、滑剤、定着助剤等として使用される有機微粒子を必要に応じて併用することも何ら問題はない。
(トナー組成物)
本発明は、着色樹脂粒子と共に本発明のトナー用外添剤が配合された電子写真用トナー組成物をも提供する。
即ち、本発明のトナー用外添剤を流動化剤として、特にトナーに対して0.1〜4.0重量%添加したトナー組成物は、従来のシリカ粒子などの外添剤を添加した場合と比べ、格段に流動性に優れ、外添剤中の凝集粒子が少ないので、良質な画像を得ることができる。
本発明の電子写真用トナー組成物は、着色樹脂粒子に外添剤が配合されたトナーであって、その着色樹脂粒子は、少なくとも結着樹脂、着色剤及び帯電制御剤を含有する粒子であり、その他、必要に応じて離型剤、磁性材料等を含有してもよい。
着色樹脂粒子を構成する結着樹脂としては、一般にトナーを製造する際に使用されている合成樹脂を何ら制限なく使用することができる。具体的には、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体等のスチレン系樹脂でスチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体や、その他、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン変成エポキシ樹脂、シリコーン変成エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂等が挙げられ、これらを電子写真システムに応じて単独又は複合して使用することも可能である。
着色剤としては、トナー用に一般的に使用される着色剤を何ら制限なく使用できる。例えば、カーボンブラック、マグネタイト、チタンブラック等の黒の着色剤の他、カラートナーを得る場合は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤およびシアン着色剤を使用することができる。具体的には、イエロー着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー、12、13、14、17、83、93、180、等のアゾ系顔料、縮合多環系顔料等が挙げられる。マゼンタ着色剤としては、C.I.ピグメントレッド122、57:1等のキナクリドン系やアゾ系の顔料が使用される。シアン着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15:3のような銅フタロシアニン化合物が利用される。これらの着色剤は、単独あるいは複合して、結着樹脂100重量部に対して1〜15重量部を混合することができる。
帯電制御剤としては、例えば、正帯電型としてニグロシン系の電子供与性染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩4級アンモニウム塩、負帯電型としてサリチル酸キレ−ト化合物、電子受容性の有機金属錯体、塩素化ポリエステル、酸基過剰のポリエステル等を挙げることができる。カラートナー用には無色ないしは白色あるいは薄黄色程度のものが好ましい。帯電制御剤量としては、結着樹脂100重量部に対して、0.7〜10重量部が通常使用される。
離型剤としては、例えば、パラフィンワックス、マイクロワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス、キャデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバなどの植物系天然ワックス、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩等の高級脂肪酸金属塩やエステル化合物類またはその部分鹸化物類等があり、これらの化合物の一種または二種以上を適宜組み合わせたものが用いられる。離型剤の量は、結着樹脂100重量部に対して、通常1〜20重量部である。
本発明においてトナー着色樹脂粒子の製造方法は特に限定されず、溶融混錬粉砕法で製造してもよいし、懸濁重合や乳化重合等の重合法や溶解懸濁法で製造される、いわゆるケミカルトナーであっても何ら問題はない。溶融混練粉砕法によってトナー着色樹脂粒子を製造するには、結着樹脂及び着色剤、帯電制御剤、その他を乾式混合した後、押出機等で溶融混練し、次いで粉砕、分級してすることによりトナー着色樹脂粒子を得る。また、懸濁重合法では、水系媒体に重合性単量体、着色剤、重合開始剤等の混合液を懸濁分散させて好適な粒度の液滴を形成させた後に、重合させてトナー着色樹脂粒子を得る。さらに、乳化重合凝集法によってトナー着色樹脂粒子を製造するには、乳化重合で得られた重合体一次粒子のエマルジョンに着色剤、帯電制御剤等を添加し、凝集及び熟成を行ってトナー着色樹脂粒子を得る。
本発明のトナー組成物は、このようにして得られた着色樹脂粒子に対して、本発明の改質疎水化シリカよりなるトナー用外添剤を0.1〜4.0重量%、さらに必要に応じてその他の微粒子を、公知の方法、例えば、ヘンシェルミキサー等の高速撹拌機を用いて混合することにより得られる。
上記本発明のトナー外添剤以外の微粒子としては、本発明のトナー外添剤以外の疎水化シリカや、チタニア、アルミナ、酸化亜鉛、酸化錫等のシリカ以外の金属酸化物微粒子、さらに、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、ステアリン酸亜鉛等の無機微粒子が挙げられる。また、有機微粒子として、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、グアナミン系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂微粉末を定着助剤、抵抗調節剤、滑剤として併用することも何ら問題はない。
本発明の電子写真用トナー組成物は、磁性一成分、非磁性一成分、二成分等のいずれの電子写真システムにも使用可能である。二成分系現像剤として用いる場合、キャリアとしては、鉄粉、マグネタイト粉、フェライト粉等の磁性物質またはそれらの表面に樹脂コーティングを施したものや磁性キャリア等公知のものを用いることができる。樹脂コーティングキャリアの被覆樹脂としてはスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル共重合系樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂などが一般的である。
以下、本発明を具体的に説明するため、実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらの実施例のみに制限されるものではない。
本発明における諸物性値の測定方法は、以下の通りである。
(表面シラノール基量の測定)
基材となる疎水化シリカの表面シラノール基量はカールフィッシャー法により測定した。
シリカ試料を25℃、相対湿度80%の雰囲気中に45日放置した後、試料を120℃で12時間乾燥した。このシリカ試料をメタノール溶媒中に分散し、京都電子工業社製カールフィッシャー水分計MKS−210型を使用して、水分量を滴定した。滴定試薬には、「HYDRANAL COMPOSITE 5K」(Riedel−deHaen社製)を使用した。
表面シラノール基量は、上記の方法で測定された水分量から下記の式により算出した。
表面シラノール基(個/nm)=668.9× HO(wt%)/比表面積(m/g)
ただし、比表面積値は、疎水化前の親水性シリカについて、BET法により測定される比表面積値である。
(帯電量の測定)
ポリエチレン樹脂((株)セイシン企業社製PEW−2000、平均粒子径8μm)に試料が2重量%となるように混合して擬似トナーを作製した。この擬似トナー1gとフェライトキャリア99gを入れたサンプル瓶を2本準備し、各々、高温高湿条件及び低温低湿条件とした恒温恒湿槽で24時間調湿した。高温高湿条件としては35℃、85%相対湿度、低温低湿条件としては10℃、15%相対湿度の設定とした。調湿した該サンプル瓶を卓上ローラーミルにて60分間にわたり100rpmで回転、混合した後、東芝ケミカル(株)社製ブローオフ粉体帯電測定装置TB−200型にてブローガス圧0.1MPa、ブロー時間30秒間の条件で帯電量を測定した。
(流動付与特性の評価)
架橋アクリル樹脂粉(綜研化学社製MX−1000、平均粒子径10μm)に対して、シリカ試料を1重量%となるように添加し、ミキサーで十分に混合した。これを25℃、50%相対湿度で調湿した。この混合粉試料の流動性を、パウダテスタ(ホソカワミクロン社製、PT−R型)にて圧縮度を測定することにより評価した。圧縮度とは次式(2)で示される。
Figure 2006096641
上記圧縮度の値は、小さいほど流動性付与特性が良好と判定する。
(疎水度の測定:M値)
試料0.2gを容量250mlのビーカー中の50mlの水に加え、マグネティックスターラーで攪拌した。これにビューレットを使用してメタノールを加え、試料粉末の全量がビーカー内の溶媒に濡れて懸濁した時点を終点として、滴定をした。この際メタノールが直接試料に触れない様に、チューブで溶液内に導いた。終点におけるメタノール−水混合溶媒中のメタノールの容量%を疎水度(M値)とした。
(凝集粗粒量の測定)
架橋アクリル樹脂粉(綜研化学社製MX−1000、平均粒子径10μm)に対して、シリカ試料を2重量%となるように添加し、3分間振盪混合した。この混合粉を45μm目開きの篩に通した後、篩上に残留したシリカの重量を測定して、投入されたシリカに対する割合を算出した。これをシリカの凝集粗粒量とした。
29Si−CP/MAS−NMRの測定)
29Si−固体NMRの測定は、日本電子社製GSX−270を用い、CP/MAS法により実施した。測定条件は、磁場53.54MHz、接触時間5msec、繰返し時間3sec、積算回数約30000回とした。
(窒素含有量の測定)
アミノ基を含有するシランカップリング剤を付着せしめた疎水化シリカの窒素含有量は、三菱化学(株)社製の元素分析装置TN−10型により測定した。
また、実施例及び比較例にて使用した基材シリカ、及び、シランカップリング剤を以下に示す。
(基材シリカ)
基材1:(株)トクヤマ製疎水性レオロシールDM−30(疎水化前の親水性フュームドシリカの比表面積300m/g、表面シラノール基量0.5個/nm、M値49%、凝集粗粒量9.2%)
基材2:(株)トクヤマ製疎水性レオロシールMT−30(疎水化前の親水性フュームドシリカの比表面積300m/g、表面シラノール基量0.6個/nm、M値38%、凝集粗粒量9.8%)
基材3:(株)トクヤマ製親水性レオロシールQS−30(比表面積300m/g、表面シラノール基量5.0個/nm
基材4:(株)トクヤマ製親水性レオロシールQS−102(比表面積200m/g、表面シラノール基量5.0個/nm)。
(シランカップリング剤)
シランカップリング剤A:3−アミノプロピルトリエトキシシラン
シランカップリング剤B:3−アミノプロピルトリメトキシシラン
シランカップリング剤C:N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン
シランカップリング剤D:N,N−ジエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン。
実施例1
比表面積300m/gの親水性フュームドシリカが疎水化されたシリカ((株)トクヤマ製レオロシールDM−30;基材1)を基材として使用した。
基材1の100重量部をミキサーに入れて撹拌し、窒素雰囲気に置換すると同時に、250℃に加熱した。撹拌と窒素ガスの流通を継続しながら250℃を30分間保持した。この操作よって、フュームドシリカの吸着水は0.01%未満となった。
次に、ミキサーを密閉して、撹拌状態の基材へ3−アミノプロピルトリエトキシシラン(シランカップリング剤A)20重量部を一流体ノズルで噴霧した。噴霧後そのまま60分間撹拌を継続した。その後、ミキサーを開放し、雰囲気を窒素ガスで置換した。
さらに、ミキサーに水蒸気を導入して窒素の約60%を置換した後、ミキサーを密閉して、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)30重量部を噴霧し、そのまま30分間撹拌することによって疎水化処理した。
表面処理条件、及び、得られた改質疎水化シリカの物性を表1にまとめて示す。
実施例2〜9
実施例1と同様の方法で、基材シリカやシランカップリング剤種、反応温度を変えて実施例2〜9を実施した。結果は、表1に示す。
比較例1〜3
親水性のフュームドシリカ(基材3)を基材として使用した例を示す。操作は、実施例1と同様である。結果は、表1の一覧表にまとめて示す。
比較例4、5
基材100重量部(比較例4では基材4、比較例5では基材1)をミキサーに仕込み、撹拌しながら窒素雰囲気に置換すると同時に、250℃に加熱した。ここで、ミキサーに水蒸気を導入して窒素の約60%を置換した後、シランカップリング剤による表面処理、ヘキサメチルジシラザンによる疎水化処理を実施例1と同様な操作で実施した。結果は、表1に示す。
Figure 2006096641
実施例1〜9は、流動付与特性を示す圧縮度がいずれも20%以下の良好な値であるとともに、凝集粗粒量も20%以下と少なく、良好である。また、高温高湿、及び、低温低湿の帯電量は−60〜60μC/gと低帯電性であるとともに、環境差も15μC/g以下と小さい。
一方、比較例1〜5は、親水性の基材を使用したり、あるいは、シランカップリング剤の処理時に反応雰囲気へ水蒸気を導入したりしたため、流動付与特性が大きく悪化するとともに、凝集粗粒量も20%を超える大きな値である。帯電量については、低帯電性を達成しているものの、環境差が大きく、好ましくない。
実施例1の改質疎水化シリカの29Si−CP/MAS−NMRチャート 比較例1の処理シリカの29Si−CP/MAS−NMRチャート

Claims (6)

  1. 単位表面積当たりの表面シラノール基が0.1〜1.2個/nmとなるように疎水化された疎水化シリカをシランカップリング剤により乾式で処理して得られたことを特徴とする改質疎水化シリカ。
  2. シランカップリング剤がアミノ基を含有する請求項1記載の改質疎水化シリカ。
  3. 表面に3官能性のシランカップリング剤を付着せしめた疎水化シリカであって、29Si−CP/MAS−NMR測定をした際に、該付着せしめたシランカップリング剤のSi原子に由来する下記のT、Tのピーク強度の比(T/T)が0.4以上であることを特徴とする改質疎水化シリカ。
    Figure 2006096641
    Figure 2006096641
    (式中、Siはシランカップリング剤のSi原子、Rは炭化水素基、Xは加水分解性基を示す。)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の改質疎水化シリカよりなることを特徴とするトナー用外添剤。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の改質疎水化シリカよりなるトナー用外添剤を含むことを特徴とする電子写真用トナー組成物。
  6. 単位表面積当たりの表面シラノール基が0.1〜1.2個/nmとなるように疎水化されたシリカをシランカップリング剤により乾式で処理することを特徴とする改質疎水化シリカの製造方法。
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