JP2006094853A - ニンニクから得られる発酵物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生理活性の高い発酵物と、その発酵物を用いた経口用組成物および経皮用組成物とを提供する。
【解決手段】 本発明の発酵物は、加熱されたニンニクを乳酸菌で発酵させて得られる。本発明の発酵物は、優れた生理活性(チロシナーゼ阻害活性、抗酸化活性(スーパーオキシドジスムターゼ活性(SOD活性))など)、抗疲労作用などを有する。さらに、本発明の発酵物は、経口用組成物および経皮用組成物(食品、化粧品、医薬品、医薬部外品など)として利用することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、加熱されたニンニクを乳酸菌で発酵させて得られる発酵物およびその製造方法に関する。
微生物を用いる発酵は、古くから利用されている加工技術の一つである。例えば、微生物を用いて動植物由来の原料を発酵させると、発酵物の嗜好性が向上し、あるいは発酵物中に特定の成分または新たな有用成分が産生される。
近年、発酵によって、単に有用成分を産生し、そして動植物由来の原料の嗜好性を改善するだけではなく、新たな生理活性を有する発酵物、具体的には、発酵前の原料よりも生理活性成分を多く含有する発酵物などの優れた生理活性を有する発酵物についても検討されている(例えば特許文献1〜3)。
しかし、用いる原料、原料の処理方法、用いる微生物などによっては、発酵物が必ずしも生理活性を有するとは限らず、発酵されない場合もある。したがって、生理活性の高い発酵物を得る目的で、これらの原料を発酵させても、その発酵方法および原料の選択が誤っていれば、生理活性が低いまたは生理活性を有さない発酵物しか得られない。
特許第3060965号公報 特公平6−11216号公報 特許第3409038号公報
本発明の目的は、生理活性の高い発酵物と、その発酵物を用いた経口用組成物および経皮用組成物と、発酵物の製造方法とを提供することにある。
本発明者らは、発酵物について鋭意検討を行ったところ、加熱されたニンニク(特に、加熱後に破砕したニンニク)を微生物で発酵させると、優れた生理活性を有する発酵物が得られることを見出した。
本発明は、加熱されたニンニクを乳酸菌で発酵させることにより得られる、発酵物を提供する。
好ましい実施態様においては、上記発酵物は、さらに、上記乳酸発酵と同時あるいは該発酵の前または後に、プロピオン酸菌で発酵させることにより得られる。
好ましい実施態様においては、上記発酵物は、酵素阻害活性を有する。
好ましい実施態様においては、上記発酵物は、抗疲労作用を有する。
また、本発明は、上記発酵物を含有する、経口用組成物を提供する。
また、本発明は、上記発酵物を含有する、経皮用組成物を提供する。
さらに、本発明は、上記発酵物の製造方法を提供し、該方法は、ニンニクを加熱する工程、該加熱されたニンニクを破砕する工程、および該破砕されたニンニクに乳酸菌を添加して発酵させる工程を包含する。
好ましい実施態様においては、本発明の方法は、さらに、上記乳酸発酵工程と同時あるいは該工程の前または後に、プロピオン酸菌を添加して発酵させる工程を包含する。
本発明によれば、チロシナーゼ阻害活性、抗酸化活性などの生理活性を有する(または発酵前のニンニクと比べて生理活性が高められた)発酵物を得ることができる。また、抗疲労作用を有する発酵物も得ることができる。さらに、本発明の発酵物は、美容目的にも使用することができる。
(ニンニク)
ニンニクは、ネギ科の植物で、古くから栽培されている植物の1つである。ニンニクは、滋養強壮食品または香辛料として、古くから利用されており、アリシンなどを豊富に含んでいる。
本発明の発酵物を得るために用いられるニンニクとしては、例えば食用のニンニクが挙げられ、具体例としては、オオニンニク、ヒメニンニク、セイヨウニンニクなどが挙げられる。
(発酵物の製造方法)
本発明の発酵物は、上記ニンニクを乳酸菌で発酵させることにより得られる。本発明の発酵物の製造方法は、ニンニクを加熱する工程、該加熱されたニンニクを破砕する工程、および該破砕されたニンニクに乳酸菌を添加して発酵させる工程を包含する。以下、これらの工程について説明する。
(1)加熱工程
加熱工程では、皮付きのニンニクおよび皮をむいたニンニクのいずれを用いてもよい。工程を単純化させるためには、皮付きのニンニクを用いる方がよい。本発明においては、皮をむいたニンニクを用いることが好ましい。ニンニクは、水などで洗浄した後に、加熱工程で使用することが好ましい。
本発明においては、加熱工程は、ニンニクを破砕または粉砕する前に行う。破砕後に加熱した場合は、発酵の効率が低下する。
ニンニクを加熱する温度は、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上、さらに好ましくは75℃以上、さらに好ましくは90℃以上、最も好ましくは100℃以上である。100℃より高い温度(例えば120℃など)に加熱してもよい。
加熱時間は、特に限定されず、加熱温度によって決定すればよい。例えば、加熱時間は、好ましくは30分以上、より好ましくは1時間以上、さらに好ましくは6時間以上とするのがよく、好ましくは48時間以下、より好ましくは24時間以下、さらに好ましくは12時間以下とするのがよい。
加熱方法は、特に限定されない。例えば、所定の温度に調節した液体(例えば水、有機溶媒、油など)にニンニクを入れて、加熱してもよい(すなわち、湯通し、油通しなど)。蒸気でニンニクを蒸して加熱してもよい。オートクレーブなどの高圧条件下とすることができる機器を用いて、ニンニクを加熱してもよい。所定温度に調節された乾燥機内で保存することにより、ニンニクを加熱してもよい。さらに、加熱された固体(例えば加熱された金属板など)にニンニクを接触させる(すなわち、焼く)ことにより、ニンニクを加熱してもよい。
加熱後のニンニクは、雑菌の繁殖を防ぐ目的で冷凍保存してもよい。冷凍保存は、ニンニクに含有される成分および風味の保持の観点から好ましく、直ちに次工程を行わない場合に採用される。
この加熱処理によって、得られる発酵物のニンニク臭の低減も期待できる。したがって、できるだけ高温で長時間加熱すれば、ニンニク臭を低減することができる。
(2)破砕工程
破砕工程では、加熱工程で加熱されたニンニクを破砕する。
破砕の方法は、例えば、カット、摩砕など、当業者が通常行う破砕方法が挙げられる。破砕物の大きさは、特に制限されず、粒経が、好ましくは5000μm以下、より好ましくは20μm〜5000μm程度である。
本発明においては、破砕後、固液分離して得られた溶液(搾汁)も、破砕物として用い得る。しかし、ニンニク由来の成分、すなわち不溶性成分および水溶性成分の両方を発酵させ得る点で、ニンニクの破砕物を固液分離せずに用いることが好ましい。
ニンニクの破砕物は、雑菌の繁殖を防ぐ目的で冷凍保存してもよい。冷凍保存は、ニンニクに含有される成分および風味の保持の観点から好ましく、直ちに次工程を行わない場合に採用される。
(3)添加工程
添加工程では、破砕工程で破砕されたニンニクに乳酸菌を添加する。本発明においては、さらにプロピオン酸菌を添加することが好ましい。必要に応じて、酵母菌、酢酸菌などを添加してもよい。
プロピオン酸菌、酵母菌、酢酸菌などを添加する場合、乳酸菌とこれらの菌とを同時に添加してもよく、乳酸菌とこれらの菌とを別々に添加してもよい。
(4)発酵工程
発酵工程では、破砕されたニンニクを乳酸菌で発酵(乳酸発酵)させる。上述のように、乳酸菌以外による発酵(プロピオン酸発酵、クエン酸発酵、アルコール発酵、酢酸発酵など)を同時にあるいは別々(乳酸発酵の前または後)に行ってもよい。
発酵時間は、特に制限されない。例えば、発酵時間は、好ましくは10時間以上、より好ましくは15時間以上、さらに好ましくは20時間以上とするのがよく、好ましくは72時間以下、より好ましくは60時間以下、さらに好ましくは48時間以下とするのがよい。
使用する菌株、使用するニンニクなどの発酵条件、あるいは発酵が進行するにつれて変化する値(pH、糖度(Brix)、酸度など)を確認しながら、発酵時間を決定してもよい。
発酵工程においては、発酵前または発酵の途中で、破砕されたニンニクに対して、酵素処理、中和処理などのニンニクの発酵を促進するための処理を行ってもよい。これらの処理の具体例としては、酵素による細胞壁分解処理、中和処理などが挙げられる。
酵素による細胞壁分解処理で用い得る酵素としては、例えば、アミラーゼ、ペクチナーゼ、エンドアラバナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、エンドβ−グルカナーゼ、エキソβ−グルカナーゼ、キシラーゼ、β−グルコシダーゼなどが挙げられる。これらの酵素の中で、ペクチナーゼを用いることが好ましい。さらに、これらの酵素を混合して用いてもよい。特に好ましくは、ペクチナーゼと、アミラーゼ、エンドアラバナーゼ、エンドβ−グルカナーゼ、エキソβ−グルカナーゼ、キシラナーゼ、およびβ−グルコシダーゼからなる群より選択される少なくとも1種の酵素との混合酵素である。これらの酵素の添加量は、酵素の種類によって異なる。酵素は、好ましくは0.0001〜0.5質量/容量%、より好ましくは0.0005〜0.3質量/容量%の濃度になるように添加される。
酵素処理の条件は、処理するニンニクの粒径、酵素の種類、および酵素濃度に応じて適宜設定すればよい。例えば、酵素処理における温度は、好ましくは30℃以上、より好ましくは35℃以上とすればよく、好ましくは75℃以下、より好ましくは70℃以下とすればよい。酵素処理の時間(酵素反応の時間)は、好ましくは30分間以上、より好ましくは1時間以上、好ましくは72時間以下、より好ましくは48時間以下とすればよい。
酵素処理を行うことにより、発酵の阻害要因(例えば、ペクチンなどの細胞壁を構成する多糖類)を除去または低減することができる。したがって、発酵を短時間で終了させることができる。このように発酵を短時間で終了させることができれば、発酵により損失させたくない成分(例えばアスコルビン酸)の損失を最小限に抑えることが可能となる。すなわち、ニンニクに含有される有用成分(例えばアスコルビン酸)の損失が抑えられたニンニクの発酵物が得られる。
さらに、酵素処理により多糖類が分解されると、多糖類の分解物(単糖類、オリゴ糖など)が生成される。これらは、得られるニンニクの発酵物中における新たな成分となる。例えば、オリゴ糖は、整腸作用を有するだけでなく、発酵物の可溶化を促進するなどの様々な効果を発揮する。単糖類は、発酵に用いる微生物の増殖に必要な栄養素となり、微生物による有用成分の産生を促進すると考えられる。
中和処理は、最適なpHで発酵を行うために行われる。好ましくは、ニンニクの破砕物のpHを4.0〜7.5に調整する。pHの調整は、当業者が用いる通常の方法を用いて行われる。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、重曹、クエン酸ナトリウムなどのpH調整剤、電解水、緩衝液(例えば、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液、およびリン酸緩衝液)などを添加して、pHを調整し得る。
上述の酵素処理および中和処理は、いずれも、発酵を促進させて比較的短時間で発酵させることにより、ニンニクに含有される有用成分の損失を抑えることができる点で有用である。そして、酵素処理または中和処理したニンニクの破砕物と、発酵能力が高い微生物(例えば後述する特定の乳酸菌など)とを組合せて、下記の発酵工程で発酵を行えば、比較的短時間(例えば、20時間〜72時間)で発酵を完了させることができる。
(乳酸発酵)
乳酸発酵は、ニンニクの破砕物を乳酸菌と接触させることによって行われる。乳酸発酵により、得られる発酵物中に乳酸が含有される。含有される乳酸の量については、適宜調整され得る。
さらに、乳酸発酵は、ニンニク中の成分を資化して有機酸、オリゴ糖などの有用成分を産生するだけでなく、発酵物を低いpHに維持できるため、他の雑菌の繁殖を防ぐことも可能である。
発酵を効率的に行うために、必要に応じて、水を添加してもよい。水の添加量は、特に制限されない。例えば、ニンニク1質量部に対して、水の添加量は、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、好ましくは30質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。
本発明に用いられる乳酸菌としては、例えば、ロイコノストック属、ラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、ビフィドバクテリウム属、ペディオコッカス属、エンテロコッカス属、およびペディオコッカス属に分類される乳酸菌が挙げられる。具体例としては、ロイコノストック・メセントロイデス(Leuconostoc mesenteroides)、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ラクトバチルス・デルブロイキ(Lactobacillus delbrueckii(さらに具体的にはLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus))、ラクトバチルス・ガッセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)、ストレプトコッカス・フェカリス(Streptococcus faecalis)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)、バチルス・メセンテリカス(Bacillus mesentericus)などが挙げられる。これらの乳酸菌は、単独で用いてもよく、2種類以上の乳酸菌を併用してもよい。
本発明では、発酵させる原料としてニンニクを用いているので、乳成分を要求しない乳酸菌、例えば漬物などで見られる乳酸菌を用いてもよい。このような乳酸菌の具体例としては、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ロイコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)、エンテロコッカス・フェーカリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェーシウム(Enterococcus faecium)、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ペディオコッカス・アシディラクティシ(Pediococcus acidilactici)、ペディオコッカス・ペントサセウス(Pediococcus pentosaceus)、ペディオコッカス・ハロフィラス(Pediococcus halophilus)などが挙げられる。これらの乳酸菌は、単独で用いてもよく、違う種類の乳酸菌を組み合わせて用いてもよい。
乳酸発酵を行うことにより、チロシナーゼ阻害活性、抗酸化活性などの優れた生理活性を有する発酵物が得られる。したがって、乳酸菌を用いてニンニクを発酵させることは、きわめて有用である。
本発明においては、ニンニク100質量部に対して、乳酸菌は、乾燥菌体質量で、好ましくは0.005〜10質量部、より好ましくは0.01〜5質量部の割合で添加するのがよい。
乳酸菌の優先的な生育のために、生育用の添加物を添加してもよい。生育用の添加物としては、例えば、グルタミン酸またはその塩、酵母エキス、ペプトンなどが挙げられる。生育用の添加物の添加量は、特に限定されず、ニンニクに対して好ましくは0.05〜1質量%程度、より好ましくは0.2質量%程度とするのがよい。
さらに、乳酸菌の発酵を促進するために、乳酸菌代謝性の糖を添加してもよい。この糖の添加は、糖分含量が少ないニンニク(糖分含量が1質量%未満)を発酵させる場合に有用である。また、発酵物に甘味を付加する目的で糖を添加してもよい。糖を添加する場合、糖の種類は、特に限定されない。乳酸菌が生育または発酵に利用することができる糖を添加することが好ましく、例えば、庶糖、ぶどう糖、果糖、麦芽糖などが挙げられる。添加する糖の量については、糖分がニンニクの糖分と合わせて約1〜6質量%になるように添加するのが好ましい。
乳酸発酵は、乳酸菌が優先的に増殖できる環境にする目的で、上述のように破砕されたニンニクのpHを予め中和処理により調節してもよい。例えば、ラクトバチルス・プランタラムを用いる場合は、pHを4.0程度に調節した後に発酵を開始すれば、短期間でその発酵を終了させることができる。
ニンニク中に含まれるアスコルビン酸の分解を抑制する観点から、嫌気性条件下、すなわち、ニンニクを発酵槽に入れた後、脱気、減圧、または密封、あるいは窒素、二酸化炭素などのガスの充填、もしくはこれらの組み合わせによって、乳酸発酵を行うことが好ましい。嫌気的条件下で発酵を行うことにより、得られる発酵物の風味も良くなる。
乳酸発酵の条件は、特に制限されない。発酵温度は、好ましくは4℃〜50℃、より好ましくは10〜50℃である。発酵時間は、発酵温度に応じて適宜設定すればよく、例えば、20℃〜50℃で発酵を行う場合は、好ましくは12時間〜72時間、より好ましくは24時間〜72時間である。さらに、風味を高める目的で、4℃〜10℃の低温発酵を行う場合は、アスコルビン酸などのニンニクに含有される成分の損失を考慮すると、5日間〜14日間が好ましい。
乳酸発酵は、糖を加えて発酵を停止させることができる。このような糖としては、糖アルコール(例えば、ソルビトール)、オリゴ糖(例えば、マルトオリゴ糖、キトオリゴ糖、およびフラクトオリゴ糖)などが挙げられる。このようなオリゴ糖は、整腸作用、う蝕の予防などに効果があり、得られる発酵物に機能性を付与し得る。
(プロピオン酸発酵)
本発明の発酵物は、さらにプロピオン酸菌を用いて、プロピオン酸発酵させることが好ましい。プロピオン酸発酵により、プロピオン酸および酢酸が産生されるので、これらの酸による生理活性が期待できる。
プロピオン酸発酵は、ニンニクの破砕物をプロピオン酸菌と接触させることにより行われる。本発明においては、上述のように、乳酸発酵とプロピオン酸発酵とを同時に行ってもよく、乳酸発酵とプロピオン酸発酵とを、それぞれ単独で行ってもよい。特に、発酵により産生する酸による生理活性の観点から、乳酸発酵とプロピオン酸発酵とを同時に行う方が好ましい。プロピオン酸菌は、乾燥菌体質量で、乳酸菌の乾燥菌体100質量部に対して、好ましくは1質量部〜200質量部、より好ましくは10質量部〜100質量部の割合で用いるのがよい。
本発明に用いられるプロピオン酸菌としては、プロピオニバクテリウム・フロイデンライヒ(Propionibacterium freudenreichii)、プロピオニバクテリウム・アシディプロピオニチ(Propionibacterium acidipropionici)、およびプロピオニバクテリウム・ジェンセニ(Propionibacterium jensenii)が挙げられる。
プロピオン酸菌を乳酸菌に混合して、すなわち乳酸発酵とプロピオン酸発酵とを同時に行う場合には、乳酸発酵と同様、嫌気性条件下で4〜50℃、12〜72時間発酵させればよい。プロピオン酸発酵を、単独で行う場合には、上述の乳酸発酵と同様の条件で、乳酸発酵後または乳酸発酵前に行えばよい。
本発明においては、上記の乳酸発酵およびプロピオン酸発酵以外に、さらに以下に例示する発酵を、乳酸発酵およびプロピオン酸発酵と同時に、あるいは別々に行ってもよい。
(クエン酸発酵)
クエン酸発酵は、一般的には、ニンニクの破砕物と酵母とを接触させることによって行われ、好ましくは好気的条件下で行う。クエン酸発酵は、乳酸菌を添加して、すなわち乳酸発酵と同時に行うと、酵母の増殖が促進されやすく、さらに得られる発酵物の嗜好性も高まるため好ましい。
酵母としては、清酒酵母、ワイン酵母、ビール酵母、パン酵母などが用いられる。例えば、サッカロミセス属、シゾサッカロミセス属などに属する酵母が用いられ、好ましくは、サッカロミセス・セレビシエ、サッカロミセス・パストリアヌス、シゾサッカロミセス・ポンベなどが挙げられる。特に、アミノ酸、ビタミンなどの有用成分を産生する点で、サッカロミセス・セレビシエおよびその単離株が好ましい。
酵母は、ニンニク100質量部に対して、乾燥体質量で、好ましくは0.001〜15質量部、より好ましくは0.01〜10質量部添加する。
クエン酸発酵は、ニンニクの破砕物と酵母とを発酵槽に入れ、通気攪拌しながら、好ましくは4℃〜40℃、より好ましくは10℃〜35℃で24時間〜14日間行う。特に、ニンニクの果実は、酸性であるため、酵母発酵により香気成分が高くなり、より嗜好性の高い発酵物を得ることができる。
クエン酸発酵は、酵母を用いて行われるため、発酵物中に酵母が産生するアミノ酸、タンパク質、ビタミン類などが含まれ、栄養価が高く嗜好性に優れた発酵物が得られる点で好ましい。
(アルコール発酵および酢酸発酵)
アルコール発酵は、嫌気的条件下でニンニクの破砕物と酵母とを接触させることによって行う。アルコール発酵に用いられる酵母の種類、酵母の添加量、発酵時間、および発酵温度は、上記クエン酸発酵の場合と同様である。アルコール発酵で得られたニンニク発酵物は、さらに酢酸発酵されることが好ましい。
酢酸発酵は、ニンニクの破砕物にアルコールを加え、所定のアルコール濃度にした後、酢酸発酵し得る微生物(酢酸菌)を添加することによって行われる。酢酸発酵は、一般的には、好気的条件下でニンニクの破砕物と酢酸菌とを接触させることによって行う。あるいは、アルコール発酵によって得られたニンニク発酵物に酢酸菌を添加して二段階発酵させてもよい。
アルコール濃度は、酢酸菌が生育できる濃度であれば、特に制限されず、発酵時間などに応じて適宜調整すればよい。好ましくは10質量/容量%以下、より好ましくは1〜6質量/容量%である。
酢酸菌としては、アセトバクター属に属する微生物、例えば、アセトバクター・アセチ、アセトバクター・パステウリアヌス、アセトバクター・ハンセニなどが挙げられる。
酢酸菌は、適切な培地で、好ましくは15℃〜40℃、より好ましくは25℃〜35℃にて6〜48時間予備培養しておくことが好ましい。予備培養した酢酸菌は、例えば、次のようにして得られる。まず、ポテト200g、破砕酵母30g、肝臓エキス25g、肉エキス5g、チオグリコール酸培地10g、グルコース5g、グリセロール15g、および炭酸カルシウム15gを含有する1Lの酢酸菌培地(pH7.0)に酢酸菌を添加して、15℃〜40℃にて24時間予備培養する。次いで、得られた培養物を遠心分離し、回収した菌体を滅菌水で洗浄する。そして、再度遠心分離して上清を除去することによって、予備培養した酢酸菌が得られる。
酢酸発酵は、攪拌培養、振盪培養、および静置培養のいずれでも行うことができる。発酵温度は好ましくは10℃〜40℃、より好ましくは20℃〜35℃で行われる。発酵時間は、酢酸菌の添加量に応じて適宜設定され、通常、1日〜1週間が好適である。
上記発酵後は、さらに必要に応じて、殺菌または除菌してもよい。例えば、加圧式殺菌、熱交換式殺菌、蒸煮殺菌、限外濾過などの当業者が通常用いる方法が用いられる。加熱殺菌の場合、例えば、60℃〜120℃で5秒間〜12時間行われる。
(発酵物)
本発明の発酵物は、加熱されたニンニクを乳酸菌で発酵させて得られる。好適には、上記の製造方法により得られる。
発酵物中に含有される乳酸の量は、発酵物の乾燥質量100g当たりの乾燥質量換算で、好ましくは0.1mg(0.0001質量%)以上、より好ましくは0.5mg(0.0005質量%)以上、さらに好ましくは1mg(0.001質量%)以上である。
プロピオン酸発酵を行った場合、発酵物中に含有されるプロピオン酸の量は、発酵物の乾燥質量100g当たりの乾燥質量換算で、好ましくは0.1mg(0.0001質量%)以上、より好ましくは0.5mg(0.0005質量%)以上、さらに好ましくは1mg(0.001質量%)以上である。
本発明の発酵物(ニンニク発酵物)は、そのまま使用してもよく、必要に応じて、その後当業者が通常用いる処理方法によって種々の態様で使用してもよい。このような態様としては、例えば、発酵物を固液分離して上清を回収することにより得られた発酵エキス、発酵物または発酵エキスを濃縮処理した発酵ペースト、発酵物または発酵エキスを乾燥・粉末化処理した発酵粉末または発酵エキス末などが挙げられる。
本発明の発酵物の一実施態様である発酵粉末または発酵エキス末は、具体的には、発酵物または発酵エキスを、乾燥および粉末化することによって得られる。乾燥は、当業者が通常用いる種々の方法により行えばよく、凍結乾燥および噴霧乾燥が好ましく用いられる。噴霧乾燥は、必要に応じて、デキストリン、シクロデキストリン、デンプン、マルトースなどの賦形剤を添加して行われる。発酵物または発酵エキスと賦形剤との混合比は、発酵物を乾燥する場合、好ましくは質量比で1:5〜10:1、発酵エキスを乾燥する場合、好ましくは質量比1:10〜5:1である。この混合比で、発酵物または発酵エキスと賦形剤とを混合して乾燥することにより、得られる発酵粉末または発酵エキス末の褐変を防ぐことができる。
本発明の発酵物は、香りおよび風味がよく嗜好性に優れている。そして、発酵によって、ニンニクが本来有しない新規な生理活性を付与したり、ニンニクが本来有する生理活性を増強したりすることができる。したがって、発酵前と比べて、発酵後の方が、優れた生理活性を有する。生理活性としては、例えば酵素阻害活性(具体例としてはチロシナーゼ阻害活性)、抗酸化活性(具体例としてはSOD活性)などが挙げられる。
本発明の発酵物は、上記のように、チロシナーゼ阻害活性、抗酸化活性など様々な生理活性を有するため、様々な効果が期待できる。例えば、チロシナーゼ阻害活性によれば、肌の美白効果、クスミの改善などの効果が期待できる。抗酸化活性によれば、美容効果、老化予防効果などが期待できる。本発明の発酵物が、乳酸菌またはプロピオン酸菌を含む場合は、整腸作用も有する。
(経口用組成物および経皮用組成物)
本発明の発酵物は、上記のような優れた生理活性を有する。したがって、本発明の発酵物を経皮用組成物または経口用組成物としてきわめて有用である。
本発明の経皮用組成物および経口用組成物(以下、「本発明の組成物」という場合がある)は、上記発酵物を含有する。必要に応じて、その他の成分を含有することができる。本明細書において「経口用組成物」とは、食品、飲料、ならびに経口投与を目的とした医薬品および医薬部外品をいう。本明細書において「経皮用組成物」とは、化粧品、経皮投与を目的とした医薬品および医薬部外品、ならびにトイレタリー用品をいう。
本発明の組成物における発酵物の含有量は、特に制限されない。例えば、発酵物に含有される有用成分を効果的に利用するために、経口用組成物とする場合、発酵物の含有量は、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上とするのがよく、好ましくは100質量%以下、より好ましくは70質量%以下とするのがよい。経皮用組成物とする場合(化粧品などの経皮投与を目的とする場合)、発酵物の含有量は、好ましくは0.00001質量%以上、より好ましくは0.0001質量%以上とするのがよく、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下とするのがよい。
本発明の組成物は、上述のように、必要に応じて、その他の成分を含有し得る。その他の成分の含有量は、用途などを考慮して任意に決定すればよい。その他の成分としては、例えば、通常の食品として添加し得る成分、具体的には、賦形剤、増量剤、結合剤、増粘剤(例えば寒天)、乳化剤、滑沢剤、湿潤剤、懸濁剤、着色料(色素)、食品添加物、調味料など、ならびに医薬部外品、化粧品、およびトイレタリー用品として添加し得る成分(基材、動植物抽出物など)が挙げられる。これらの成分は、単独で用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。
その他の成分の具体例としては、ローヤルゼリー、プロポリス、ビタミン類(A、B群、C、D、E、K、葉酸、パントテン酸、ビオチン、これらの誘導体など)ミネラル(鉄、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、セレンなど)、キチン・キトサン、レシチン、ポリフェノール(カテキン類、アントシアニン類、プロアントシアニジンなどの縮合型タンニン、ガロタンニンなどの加水分解型タンニン、フラボノイド類、これらの誘導体など)、カロテノイド(リコピン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、ルテインなど)、サポニン(イソフラボン、ジンセサノイド、グリチルリチン酸など)、キサンチン誘導体(カフェインなど)、脂肪酸、アミノ酸、タンパク質(コラーゲン、エラスチンなど)、ムコ多糖類(ヒアルロン酸、コンドロイチン、デルマタン、ヘパラン、ヘパリン、ケタラン、これらの塩など)、アミノ糖(グルコサミン、アセチルグルコサミン、ガラクトサミン、アセチルガラクトサミン、ノイラミン酸、アセチルノイラミン酸、ヘキソサミン、それらの塩など)、食物繊維(難消化性デキストリン、アルギン酸、グアガム、ペクチン、グルコマンナンなど)、オリゴ糖(イソマルトオリゴ糖、環状オリゴ糖など)リン脂質及びその誘導体(ホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、セラミドなど)、含硫化合物(アリイン、セパエン、タウリン、グルタチオン、メチルスルホニルメタン、α−リポ酸など)、糖アルコール、キノン類(コエンザイムQ10など)、リグナン類(セサミンなど)、これらを含有する動植物抽出物、根菜類(ウコン、ショウガなど)、麦若葉末などのイネ科植物の緑葉、ケールなどのアブラナ科植物の緑葉などが挙げられる。さらに、これら食品添加物を含む飲料、例えば、植物発酵ジュース、野菜ジュース(例えば、人参ジュース)、植物抽出物、果汁などをその他の成分として利用してもよく、これらを含有させることにより、機能性または栄養価の高い飲料を得ることができる。
さらに、本発明の組成物に、調味料を添加してもよい。調味料としては、具体例には、甘味料(グラニュー糖、蜂蜜、ソルビットなど)、酸味料(クエン酸、リンゴ酸、酒石酸など)、アルコール、香料などが挙げられる。
本発明の組成物は、目的に応じて、各種の形態に調製して利用することができる。例えば、食品などの経口用組成物は、ハードカプセル、ソフトカプセルなどのカプセル剤、錠剤、丸剤、粉末(散剤)、顆粒、ティーバッグ、液体(飲料)、ペーストなどの当業者が通常用いる形態とすることができる。さらに、本発明の経口用組成物は、ゼリー、シャーベット、フローズンヨーグルト、またはアイスクリームの形態でも提供される。これらは、形状または好みに応じて、そのまま摂取してもよく、あるいは水、湯、牛乳などに溶いて、または成分を浸出して飲むことができる。飲料の場合、低pHであれば、120℃、4分の完全殺菌をしなくても、100℃以下の殺菌条件で殺菌できる。例えば、pHが4.0以下の場合では、65℃、10分相当の殺菌条件で十分に殺菌できる。
経皮用組成物(医薬部外品、化粧品、トイレタリー用品など)は、例えば、化粧水、化粧クリーム、乳液、パック、ヘアトニック、シャンプー、ヘアリンス、トリートメント、ボディーシャンプー、洗顔剤、石鹸、ファンデーション、口紅、育毛剤、軟膏、入浴剤、歯磨剤、マウスウウォッシュ、シップ、ゲルなどの形態で提供される。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明する。なお、本発明は、下記実施例により制限されない。
(実施例1:発酵物の製造方法の検討)
皮をむいたニンニクを、100℃に調節された乾燥機内に入れ、1時間、6時間、12時間、または24時間保存することによって加熱処理を行った。
次いで、これらの加熱したニンニクを、フードプロセッサで破砕した。得られた破砕物1質量部に対して、2質量部のイオン交換水を加えて攪拌し、各ニンニク希釈液を調製した。
三角フラスコ(200mL)に、得られた各ニンニク希釈液(固液分離していない)80gと乳酸菌(ラクトバチルス・プランタラムのヴィニフローラ株)80mgとを入れた。そして、シリコン栓で密閉し、35℃で24時間、嫌気的条件下で発酵させた。得られたニンニクの発酵物を濾過して、試験発酵液1−1〜1−4を得た。
ニンニクを破砕した後に加熱(100℃、1時間)したこと以外は、上記の試験発酵液を得る方法と同様の手順で、試験発酵液1−5を得た。
発酵の進行を検証するために、1Nの水酸化ナトリウム(NaOH)を用いた中和滴定法により、発酵前後の酸度を測定した。酸度の測定において、発酵後の酸度は、試験発酵液1−1〜1−5を用いて測定した。発酵前の酸度は、乳酸菌を添加した直後のニンニク希釈液を濾過して得られた濾液を用いて測定した。
酸度の測定結果を表1に示す。表1において「後/前」の欄に記載の数値は、発酵後の酸度の値を、発酵前の酸度の値で割った数値である。
Figure 2006094853
表1に示すように、ニンニクを加熱した後に破砕した場合は、発酵後の酸度の値が大きくなっていた。加熱時間を12時間とした場合(試験発酵液1−3)、発酵前と比べて、発酵後の酸度が2.5倍以上となっていた。そして、加熱時間を6時間とした場合(試験発酵液1−2)、発酵前と比べて、発酵後の酸度が3.3倍以上となっていた。したがって、加熱時間を、1時間以上、好ましくは6時間〜12時間とすることにより、発酵を効率よく行うことが可能であることがわかった。
一方、ニンニクを破砕後に加熱した場合(試験発酵液1−5)は、発酵後と発酵前との酸度の値は、ほとんど変化がなかった。したがって、ニンニクを発酵させる場合は、破砕後に加熱するよりも、加熱後に破砕するのが好ましいことがわかった。
さらに得られた試験発酵液1−1〜1−4のニンニク臭について検討した。発酵物のニンニク臭は、加熱時間が長いほうが低減する傾向にあった。したがって、発酵を促進しつつニンニク臭も低減したい場合、加熱温度が100℃では、好ましくは1時間以上、より好ましくは6時間以上、さらに好ましくは12時間以上とするのがよいことがわかった。
次いで、上記各試験発酵液1−1〜1−4を95℃にて8秒間殺菌した後、これらの発酵液を凍結乾燥して、各発酵エキス末を得ることができた。
(実施例2:チロシナーゼ阻害活性の検証)
以下の方法で発酵液を調製し、チロシナーゼ阻害活性(阻害率)を検証した。
実施例1と同様に、皮をむいたニンニクを、100℃に調節された乾燥機で6時間加熱した。
次いで、この加熱されたニンニクを、フードプロセッサで破砕した。得られた破砕物1質量部に対して、2質量部のイオン交換水を加えて攪拌し、ニンニク希釈液を調製した。
得られたニンニク希釈液(固液分離していない)80gを入れた三角フラスコ(200mL)を3つ準備した。次いで、3種類の乳酸菌80mgを、それぞれの三角フラスコに入れた。そして、シリコン栓で密閉し、35℃で24時間、嫌気的条件下で発酵させた。得られたニンニクの発酵物を濾過して、試験発酵液2−1〜2−3を得た。
発酵に用いた乳酸菌は、ラクトバチルス・プランタラムのヴィニフローラ株(クリスチャンハンセン社製)、ラクトバチルス・カゼイ(クリスチャンハンセン社製)、およびビフィドバクテリウム・ロンガム(クリスチャンハンセン社製)の3種類である。
発酵前のニンニク破砕物を濾過して得られた濾液を比較溶液とした。
次いで、試験発酵液2−1〜2−3および比較溶液(100μL)とチロシナーゼ溶液(100μL、112unit/mL)とを混合して、37℃で10分間保持した。用いたチロシナーゼ溶液は、フナコシ社製のチロシナーゼ(800unit/mg)を、リン酸緩衝液(1/15M、pH7.0)に溶解して調製した。
10分後、0.03質量/容量%のDOPA溶液(100μL)を加え、さらに37℃にて5分間保持して、各試験液を得た。そして、各試験液の吸光度(475nm)を測定した。この測定で得られた結果を、測定値Aとする。用いた0.03質量/容量%のDOPA溶液は、L−DOPA(和光純薬工業社製)を、リン酸緩衝液(1/15M、pH7.0)に溶解させて調製した。
下記の式中の測定値B〜Dは、以下の手順で得られた値である。
測定値Bは、測定値Aのコントロール、すなわち、発酵液を添加しないときの値である。具体的には、試験発酵液2−1〜2−3の代わりにリン酸緩衝液(1/15M、pH7.0)を用いたこと以外は、測定値Aを得るための手順と同様の手順で、測定値Bを得た。
測定値Cは、測定値Aのブランク、すなわち、チロシナーゼを含まない場合の値である。具体的には、チロシナーゼ溶液の代わりにリン酸緩衝液(1/15M、pH7.0)を用いたこと以外は、測定値Aを得るための手順と同様の手順で、測定値Cを得た。
測定値Dは、測定値Bのブランクすなわち、発酵液およびチロシナーゼを含まない場合の値である。である。具体的には、チロシナーゼ溶液の代わりにリン酸緩衝液(1/15M、pH7.0)を用いたこと以外は、測定値Bを得るための手順と同様の手順で、測定値Dを得た。
下記の式を用いて、チロシナーゼ阻害率(%)を算出した。結果を表2に示す。本測定は、三重測定(1群あたりn=3)によるものである。
阻害率(%)=[1−{(測定値A−測定値C)/(測定値B−測定値D)}]×100
Figure 2006094853
表2に示すように、発酵後のチロシナーゼ阻害率は、発酵前と比べて、上昇していた。特に、ラクトバチルス・プランタラムで発酵した発酵液は、酵素阻害率(酵素阻害活性)が最も高かった。チロシナーゼは、肌のシミやソバカスの原因となるメラニンの産生を導く酵素であるため、この酵素を阻害することにより、美容効果が期待できる。したがって、本発明の発酵物は、美容目的として使用することができることが示唆された。
(実施例3:抗酸化活性の検証)
実施例2で調製した試験発酵液2−3および実施例2で調製した比較溶液の抗酸化活性を、SOD測定キット(NBT還元法、SODテストワコー:和光純薬工業株式会社製)を用いて、各溶液のスーパーオキシドジスムターゼ活性(SOD活性)を測定することによって検証した。測定結果を表3に示す。
Figure 2006094853
表3に示すように、乳酸菌(ビフィドバクテリウム・ロンガム)で発酵させることによって、ニンニクの抗酸化活性(SOD活性)が上昇した。
(実施例4:乳酸菌とプロピオン酸菌との混合菌を用いた発酵物の製造)
皮をむいたニンニクを、100℃に調節された乾燥機で8時間加熱した。次いで、加熱されたニンニクを、フードプロセッサで破砕した。得られた破砕物1質量部に対して、2質量部のイオン交換水を加えて攪拌し、ニンニク希釈液を調製した。
三角フラスコ(200mL)に、得られたニンニク希釈液(固液分離していない)80g、乳酸菌(ラクトバチルス・プランタラムのヴィニフローラ株)80mg、およびプロピオン酸菌(プロピオニバクテリウム・フォロイデンレイチ・サブスピーシーズ・シャルマーニ)80mgを入れた。そして、シリコン栓で密閉し、37℃で24時間、嫌気的条件下で発酵させた。得られたニンニクの発酵物を濾過して、発酵液を得た。次いで、この発酵液を100℃で2分間加熱して殺菌した。この液を減圧濃縮乾固して、20gのニンニク発酵エキス末を得た。
(比較例1:ニンニク未発酵エキス末の製造)
実施例4で得られたニンニク希釈液を濾過して濾液を得、100℃で2分間加熱することにより殺菌した。次いで、この液を減圧濃縮乾固して、18gのニンニク未発酵エキス末を得た。
(実施例5:ニンニク発酵エキス末の抗疲労作用の検証)
ニンニク発酵エキス末の抗疲労作用を、以下のようにして検証した。
実施例4で得られたニンニク発酵エキス末を5質量%、牛脂を40質量%、およびグラニュー糖を9質量%の割合で含有するように、基本飼料(MF飼料;オリエンタル酵母工業株式会社)に添加して試験飼料を調製した。
比較例1で得られたニンニク未発酵エキス末を5質量%、牛脂を40質量%、およびグラニュー糖を9質量%の割合で含有するように、基本飼料に添加して比較飼料を調製した。
結晶セルロースを5質量%、牛脂を40質量%、およびグラニュー糖を9質量%の割合で含有するように、基本飼料に添加して対照飼料を調製した。
5週齢の雄性ICR系マウス(日本エルエスシー株式会社)24匹を、基本飼料を与えて1週間馴化した。次いで、1群あたりの平均体重が均一となるように1群8匹の3群にわけた。
次いで、1群のマウスには上記試験飼料を、もう1群のマウスには上記比較飼料、そして残りの1群のマウスには上記対照飼料を自由摂取させた。いずれの群のマウスも、水は自由摂取させた。
各飼料の自由摂取開始から8日目に各群のマウスの体重を測定し、その後4時間絶食させた。次いで、プラスチックケージに水を満たし、マウスが外に出られないように蓋をかぶせたプールを作製した。そして、そこに各群のマウスを投入し、溺死するまでの時間(運動時間)を測定した。結果を表4に示す。
Figure 2006094853
表4に示すように、ニンニク発酵エキス末を含有する試験飼料を摂取したマウスの運動時間は、比較飼料および対照飼料を摂取したマウスの運動時間よりも長かった。すなわち、抗疲労作用に優れていることがわかる。したがって、本発明のニンニク発酵物は、優れた抗疲労作用を有することがわかった。3群間での体重差はなかった。
本発明の発酵物は、チロシナーゼ阻害作用、抗酸化活性(SOD活性)、および優れた抗疲労作用を有する。このような機能を有するニンニク発酵物は、食品や医薬品などの経口用組成物の原料として有用である。さらに、本発明の発酵物は、チロシナーゼ阻害作用を有するので、美容効果も期待でき、化粧品などの経皮用組成物の原料としても有用である。

Claims (8)

  1. 加熱されたニンニクを乳酸菌で発酵させることにより得られる、発酵物。
  2. さらに、前記乳酸発酵と同時あるいは該発酵の前または後に、プロピオン酸菌で発酵させることにより得られる、請求項1に記載の発酵物。
  3. 酵素阻害活性を有する、請求項1または2に記載の発酵物。
  4. 抗疲労作用を有する、請求項1から3のいずれかの項に記載の発酵物。
  5. 請求項1から4のいずれかの項に記載の発酵物を含有する、経口用組成物。
  6. 請求項1から4のいずれかの項に記載の発酵物を含有する、経皮用組成物。
  7. ニンニクを加熱する工程;
    該加熱されたニンニクを破砕する工程;および
    該破砕されたニンニクに乳酸菌を添加して発酵させる工程;
    を包含する、発酵物の製造方法。
  8. さらに、前記乳酸発酵工程と同時あるいは該工程の前または後に、プロピオン酸菌を添加して発酵させる工程を包含する、請求項7に記載の製造方法。
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