JP2006073690A - ウエーハの分割方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 裏面に金属膜が形成されたウエーハを、裏面にバリやチッピングを発生することなく、且つ、切削ブレードの目詰まりが生ずることなく分割することができるウエーハの分割方法を提供する。
【解決手段】 表面に複数のストリート21が格子状に形成されているとともに該複数のストリート21によって区画された複数の領域にデバイス22が形成され、裏面に金属膜3が被覆されたウエーハ2を個々のチップに分割するウエーハ2の分割方法であって、ウエーハ2の表面からストリート21に沿って切削し、裏面側に所定厚さの切代を残して切削溝23を形成するストリート切削行程と、ストリート21に沿って形成された切削溝23の切代にレーザー光線72を照射し、切代および金属膜を切断する切断行程とを含む。
【選択図】 図4

Description

本発明は、表面に複数のストリートが格子状に形成されているとともに該複数のストリートによって区画された複数の領域に回路が形成され、裏面に金属膜が被覆されたウエーハを個々のチップに分割するウエーハの分割方法に関する。
例えば、半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に形成されたストリートと呼ばれる切断予定ラインによって区画された複数の領域にIC、LSI等の回路を形成し、該回路が形成された各領域をストリートに沿って分割することにより個々の半導体チップを製造している。半導体ウエーハを分割する分割装置としては一般にダイサーと呼ばれる切削装置が用いられており、この切削装置は厚さが20〜40μm程度の切削ブレードによって半導体ウエーハをストリートに沿って切削する。(例えば、特許文献1参照。)
特開2001−85365号公報
一方、表面にパワートランジスター等のデバイスが複数形成されたウエーハは、その裏面に金、銀、チタン等の金属膜が数十nmの厚さで被覆されたアースが形成されている。
而して、裏面に金属膜が被覆されたウエーハを切削装置の切削ブレードで切削すると、次のような問題が生じる。即ち、ウエーハの裏面に形成された金属膜は粘りがあるため、ウエーハを切削ブレードによって切削すると、分割されたチップの裏面外周にバリが発生したり、チップの裏面側における切削溝の両側にチッピングが発生する。また、切削ブレードは、ウエーハを金属膜と共に切削するため、金属膜の切り屑が付着して目詰まりが生じ寿命が低下するという問題もある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、その主たる技術課題は、裏面に金属膜が形成されたウエーハを、裏面にバリやチッピングを発生することなく、且つ、切削ブレードの目詰まりが生ずることなく分割することができるウエーハの分割方法を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するために、本発明によれば、表面に複数のストリートが格子状に形成されているとともに該複数のストリートによって区画された複数の領域にデバイスが形成され、裏面に金属膜が被覆されたウエーハを個々のチップに分割するウエーハの分割方法であって、
ウエーハの表面から該ストリートに沿って切削し、裏面側に所定厚さの切代を残して切削溝を形成するストリート切削行程と、
該ストリートに沿って形成された該切削溝の該切代にレーザー光線を照射し、該切代および該金属膜を切断する切断行程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの分割法が提供される。
上記切代は5〜20μmに設定されている。また、上記ストリート切削行程を実施する前に、ウエーハの金属膜側を環状のフレームに装着されたダイシングテープに貼着するウエーハ支持工程を実施することが望ましい。
本発明においては、ストリート切削行程においてウエーハの裏面側に切代を残して切削溝を形成するので、切削溝の両側にチッピングが発生することはない。また、ストリート切削行程においては、ウエーハの裏面に形成された金属膜を切断しないので、切削ブレードに金属膜が付着しないため、金属膜が付着することによる切削ブレードの目詰まりを未然に防止できる。
以下、本発明によるウエーハの分割方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1には、本発明に従って分割される半導体ウエーハの斜視図が示されている。図1に示す半導体ウエーハ2は、例えば厚さ600μmのシリコン基板の表面2aに複数のストリート21が格子状に形成されているとともに該複数のストリート21によって区画された複数の領域に回路等のデバイス22が形成されている。また、半導体ウエーハ2の裏面2bには、金、銀、チタン等の金属膜3が数十nmの厚さで被覆されている。
上記半導体ウエーハ2を個々の半導体チップに分割するには、裏面2bに金属膜が形成された半導体ウエーハ2を、金属膜3側を環状のフレームに装着されたダイシングテープに貼着するウエーハ支持工程を実施する。即ち、図2に示すように裏面2bに金属膜3が貼着された半導体ウエーハ2を、環状の支持フレーム4の内側開口部を覆うように装着されたポリオリフィンシート等からなるダイシングテープ5の表面に金属膜3側を貼着する。
次に、ダイシングテープ5に装着された半導体ウエーハ2の表面2aからストリート21に沿って切削し、裏面2b側に所定厚さの切代を残して切削溝を形成するストリート切削行程を実施する。このストリート切削行程は、図3の(a)に示すようにダイシング装置として一般に用いられている切削装置6を用いることができる。切削装置6は、吸引保持手段を備えたチャックテーブル61と、切削ブレード621を備えた切削手段62を具備している。この切削装置6のチャックテーブル61上に半導体ウエーハ2の表面2aを上にして(ダイシングテープ5を下側にして)載置し、図示しない吸引手段を作動することによりチャックテーブル61上に半導体ウエーハ2を吸引保持する。なお、図3の(a)においては、ダイシングテープ5が装着された環状の支持フレーム4を省いて示しているが、支持フレーム4は適宜のフレーム保持手段に保持されている。このようにして、チャックテーブル61上に半導体ウエーハ2を保持したならば、切削手段62の切削ブレード621を回転しつつチャックテーブル61を矢印Xで示す方向に切削送りすることによって、所定方向に延在するストリート21に沿って切削溝23を形成する。この切削溝23は、図3の(b)に示すように半導体ウエーハ2の裏面2b側に所定厚さの切代24を残して形成される。なお、切代24の厚さは5〜20μmが適当である。
このように所定方向に延在するストリート21に沿って切削溝23を形成したら、切削手段62を矢印Yで示す方向にストリート21の間隔だけ割り出し送りして、再度上記切削送りを遂行する。そして、所定方向に延在する全てのストリートについて上記切削送りと上記割り出し送りを遂行したならば、チャックテーブル61を90度回動せしめて、上記所定方向に対して直角に延びる各ストリートに沿って上記切削送りと上記割り出し送りを実行することにより、半導体ウエーハ2に形成された全てのストリート21に沿って切削溝23が形成される。
以上のようにストリート切削行程においては、半導体ウエーハ2の裏面2b側に切代24を残して切削溝23を形成するので、切削溝23の両側にチッピングが発生することはない。また、ストリート切削行程においては、半導体ウエーハ2の裏面2bに貼着された金属膜3を切断しないので、切削ブレード621に金属膜3が付着しないため、金属膜3が付着することによる切削ブレード621の目詰まりを未然に防止できる。
上述したストリート切削行程を実施したならば、半導体ウエーハ2のストリート21に沿って形成された切削溝23の切代24にレーザー光線を照射し、切代24および金属膜3を切断する切断行程を実施する。この切断行程は、図4の(a)に示すようにレーザー加工装置7によって実施する。図4の(a)に示すレーザー加工装置7は、吸引保持手段を備えたチャックテーブル71と、該チャックテーブル71上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段72と、チャックテーブル71上に保持された被加工物を撮像する撮像手段73を具備している。このレーザー加工装置7のチャックテーブル71上に上述したストリート切削行程が実施された半導体ウエーハ2の表面2aを上にして(ダイシングテープ5を下側にして)載置し、図示しない吸引手段を作動することによりチャックテーブル71上に半導体ウエーハ2を吸引保持する。なお、図4の(a)においては、ダイシングテープ5が装着された環状の支持フレーム4を省いて示しているが、支持フレーム4は適宜のフレーム保持手段に保持されている。このようにして、チャックテーブル71上に半導体ウエーハ2を保持したならば、チャックテーブル71を矢印Xで示す方向に作動して半導体ウエーハ2を撮像手段73の直下に位置付ける。そして、撮像手段73および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ2のストリート21に沿って形成された切削溝23とレーザー光線照射手段72との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理が実行され、レーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。
このようにしてレーザビーム照射位置のアライメントが行われたならば、チャックテーブル71をレーザー光線照射手段72が位置するレーザー光線照射領域に移動し、レーザー光線照射手段72から切削溝23の切代24に向けてレーザー光線を照射しつつ、チャックテーブル71を矢印Xで示す方向に所定速度(50〜200mm/秒)で加工送りする。この結果、図4の(b)に示すように半導体ウエーハ2に形成された切削溝23の切代24にはレーザー加工溝25が形成されて切断されるとともに、金属膜3も溶融切断される。なお、上記切断行程で照射されるレーザー光線は、例えば次のような紫外レーザー光線を用いることができる。
レーザー ;YVO4パルスレーザー
波長 ;355nm
繰り返し周波数 :50kHz
平均出力 ;1.0〜4.0W
パルス幅 ;10〜100ns
集光スポット径 ;φ10〜25μm
上述したように半導体ウエーハ2の所定方向のストリート21に沿って形成された切削溝23の切代24にレーザー光線を照射し切代24および金属膜3を切断したならば、チャックテーブル71またはレーザー光線照射手段72を矢印Yで示す方向にストリート21の間隔だけ割り出し送りし、再度上記レーザー光線照射しつつ加工送りを遂行する。そして、所定方向に形成された全てのストリート21に沿って形成された切削溝23の切代24に対して上記加工送りと割り出し送りを遂行したならば、チャックテーブル71を90度回動せしめて、上記所定方向に対して直角に形成されたストリート21に沿って形成された切削溝23の切代24に対して上記加工送りと割り出し送りを実行することにより、半導体ウエーハ2は裏面2bに金属膜3が形成された個々の半導体チップ20に分割される。
上述した切断行程によって個々に分割された半導体チップ20は、支持フレーム4に装着されたダイシングテープ5の上面に貼着された状態でピックアップ行程に搬送される。そして、ピックアップ行程において個々に分割された半導体チップ20をダイシングテープ5から剥離することにより、図5に示すように裏面に金属膜3が形成された半導体チップを得ることができる。
本発明によるウエーハの分割方法に従って分割される半導体ウエーハの斜視図。 本発明によるウエーハの分割方法製造方法におけるウエーハ支持工程を示す説明図。 本発明によるウエーハの分割方法におけるストリート切削行程を示す説明図。 本発明によるウエーハの分割方法における切断行程を示す説明図。 本発明によるウエーハの分割方法によって分割された半導体チップの斜視図。
符号の説明
2:半導体ウエーハ
21:ストリート
22:回路
23:切削溝
24:切代
25:レーザー加工溝
3:金属膜
4:支持フレーム
5:ダイシングテープ
6:切削装置
61:チャックテーブル
62:切削手段
7:レーザー加工装置
71:チャックテーブル
72:レーザー光線照射手段
73:撮像手段

Claims (3)

  1. 表面に複数のストリートが格子状に形成されているとともに該複数のストリートによって区画された複数の領域にデバイスが形成され、裏面に金属膜が被覆されたウエーハを個々のチップに分割するウエーハの分割方法であって、
    ウエーハの表面から該ストリートに沿って切削し、裏面側に所定厚さの切代を残して切削溝を形成するストリート切削行程と、
    該ストリートに沿って形成された該切削溝の該切代にレーザー光線を照射し、該切代および該金属膜を切断する切断行程と、を含む、
    ことを特徴とするウエーハの分割方法。
  2. 該切代は、5〜20μmに設定されている、請求項1記載のウエーハの分割方法。
  3. 該ストリート切削行程を実施する前に、ウエーハの該金属膜側を環状のフレームに装着されたダイシングテープに貼着するウエーハ支持工程を実施する、請求項1又は2記載のウエーハの分割方法。
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