JP2006068262A - ミシンの送り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 差動比の範囲の拡大化を図れる差動送り軸への伝動機構及び差動送り調節機構を備えたミシンの送り装置を提供する。
【解決手段】 差動送り調節機構41が、一端部において支軸45により移動可能に支持される差動送り調節リンク40を備える。差動送り軸4への伝動機構32が、第1差動送りリンク35の他端部を、第2差動送りリンク36の、第2差動送り腕34との連結点部分37と、差動送り調節リンク40の他端部との連結点部分38との間の中間部分Pに回動可能に連結する。これにより差動送り軸4の揺動角の差を大きく変更させることができ、同じ調整角度でも、差動比の範囲を広げることができる。
【選択図】 図7
【解決手段】 差動送り調節機構41が、一端部において支軸45により移動可能に支持される差動送り調節リンク40を備える。差動送り軸4への伝動機構32が、第1差動送りリンク35の他端部を、第2差動送りリンク36の、第2差動送り腕34との連結点部分37と、差動送り調節リンク40の他端部との連結点部分38との間の中間部分Pに回動可能に連結する。これにより差動送り軸4の揺動角の差を大きく変更させることができ、同じ調整角度でも、差動比の範囲を広げることができる。
【選択図】 図7
Description
本発明は、被縫製物を送るための主送り歯及び差動送り歯を備えたミシンの送り装置に係り、より詳しくは、ミシン内部の限られたスペース内にコンパクトに納められる既設の差動送り軸への伝動機構及び差動送り調節機構を改良することにより簡易な差動調節作業で有効な差動比を得られるミシンの送り装置に関する。
従来、伸びる生地、伸びない生地に対応した縫製を行うべく、差動調節機構を備えたミシンはよく知られている。この種のミシンの送り装置として、例えば、図16ないし図19に示すように、被縫製物を送るための差動送り歯61及び主送り歯60をそれぞれ前後動させるために各軸心回りに揺動する差動送り軸63及び主送り軸62と、主送り軸62の揺動を複数の連結部材(第1差動送り腕69、第2差動送り腕70、第1差動送りリンク71、第2差動送りリンク72)を介して差動送り軸63に伝達する伝動機構64と、差動送り軸63及び主送り軸62の揺動角を一括して変更し、差動送り歯61及び主送り歯60の前後動作量を調節する主送り調節機構65と、差動送り軸63の揺動角のみを変更し、差動送り歯61の前後動作量を主送り歯60の前後動作量に対して相対的に変更する差動送り調節機構66と、を備える。そして、前記差動送り調節機構66が、一端部において支軸67により移動可能に支持されると共に、他端部において前記伝動機構64を構成する連結部材同士の連結点に回動可能に連結する差動送り調節リンク68を備え、各連結部材の移動軌跡が、差動送り調節リンク68の支軸67を中心とした回動により決定されると共に、前記支軸67を移動し、差動送り調節リンク68の水平面に対する傾斜角を変更することにより各連結部材の移動軌跡が調節されるようにしてある。
前記伝動機構64の複数の連結部材としては、主送り軸62と固定する第1差動送り腕69と、差動送り軸63と固定する第2差動送り腕70と、第1差動送り腕69と回動可能に連結する第1差動送りリンク71と、第2差動送り腕70と回動可能に連結する第2の差動送りリンク72とからなり、前記差動送り調節リンク68の他端部が、第1差動送りリンク71と第2差動送りリンク72との連結点部分において枢支ピン73で連結される(例えば、特許文献1参照。)。
上記のような、差動送り調節リンク68の一端部が第1差動送りリンク71と第2差動送りリンク72との連結点部分と同一箇所に連結される上記伝動機構64及び差動送り調節機構66によれば、この差動送り調節機構66を用いて差動比(主送り歯60の前後に動く量と、差動送り歯61の前後に動く量との差を比率にしたもの)を変更するにあたっては、図21(a)(b)のように、支軸67がE位置の時に、主送り軸62を角度θ1だけ揺動させると、差動送り軸63は角度θ2だけ揺動する。例えば、主送り軸62の揺動角度θ1が45°−35°=10°であるとき、差動送り軸63の揺動角度θ2は12°−3°=9°だけ揺動する。
同図(c)(d)のように支軸67の位置Eを差動送り調節軸80(図18参照)を中心に或る調整角度αだけ移動させて支軸67をF位置に移動させる。この時、主送り軸62を角度θ1揺動させると、差動送り軸63は角度θ2´揺動する。例えば、主送り軸62の揺動角度θ1が45°−35°=10°であるとき、差動送り軸63の揺動角度θ2´は6°−0°=6°だけ揺動する。
したがって、支軸67をE位置からF位置に移動させることで、主送り軸62の同じ揺動角θ1の時、差動送り軸63の揺動角β1はθ2からθ2´に変化する。すなわち、差動送り軸63の揺動角(出力角度)の差;β1=θ2−θ2´となる。但し、θ2>θ2´とする。前述の実測値の例ではβ1=9°−6°=3°となる。
同図(c)(d)のように支軸67の位置Eを差動送り調節軸80(図18参照)を中心に或る調整角度αだけ移動させて支軸67をF位置に移動させる。この時、主送り軸62を角度θ1揺動させると、差動送り軸63は角度θ2´揺動する。例えば、主送り軸62の揺動角度θ1が45°−35°=10°であるとき、差動送り軸63の揺動角度θ2´は6°−0°=6°だけ揺動する。
したがって、支軸67をE位置からF位置に移動させることで、主送り軸62の同じ揺動角θ1の時、差動送り軸63の揺動角β1はθ2からθ2´に変化する。すなわち、差動送り軸63の揺動角(出力角度)の差;β1=θ2−θ2´となる。但し、θ2>θ2´とする。前述の実測値の例ではβ1=9°−6°=3°となる。
しかるに、このように、上記伝動機構64及び差動送り調節機構66だけでは、差動送り軸63の揺動角の差(θ2−θ2´=β1)を大きく変更させるには限界があるため、差動比の範囲が多く採れない。したがって、これを補うために、一般に、図17のように、差動送り軸63の先端部に一体結合された揺動アーム74と差動送り台75とを連結リンク76で連結する部分において、図20に示すように、その揺動リンク74の揺動先端部に、図20のように、連結リンク76と連結するための穴77,78を差動送り軸63に近いM位置と、差動送り軸63から遠退くN位置の二箇所に設けて、連結リンク76をM位置の穴77とN位置の穴78にネジ79を介して切り替え自在に連結できる差動比調整機構を併設する。かくして、例えば、差動比1:0.9〜1:1.8で使用する時はM位置の穴77に連結リンク76をネジ79でセットし、そして、例えば、差動比1:0.6〜1:1.1で使用する時はネジ79を一旦外してN位置の穴78に連結リンク76をセットすることにより差動比の調整を行っている。
しかしながら、かかる連結リンク76の取付け位置を切り替えるにあたってはネジ79を一々着脱する必要もあって差動比調整作業性が悪いという問題があった。
しかしながら、かかる連結リンク76の取付け位置を切り替えるにあたってはネジ79を一々着脱する必要もあって差動比調整作業性が悪いという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、上記のような、差動送り軸への伝動機構及び差動送り調節機構を備えるミシンの送り装置において、第1差動送りリンクの第2差動送りリンクに対する連結点の位置設定に工夫を凝らすことにより差動比の範囲の拡大化を図れ、もって図20のような煩わしい差動比調整作業を省略できるミシンの送り装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るミシンの送り装置は、差動送り歯(10)及び主送り歯(9)をそれぞれ前後動させるために各軸心回りに揺動する差動送り軸(4)及び主送り軸(3)と、主送り軸(3)の揺動を複数の連結部材を介して差動送り軸(4)に伝達する伝動機構(32)と、差動送り軸(4)及び主送り軸(3)の揺動角を一括して変更し、差動送り歯(10)及び主送り歯(9)の前後動作量を調節する主送り調節機構(25)と、差動送り軸(4)の揺動角のみを変更し、差動送り歯(10)の前後動作量を主送り歯(9)の前後動作量に対して相対的に変更する差動送り調節機構(41)と、を備え、前記伝動機構(32)の複数の連結部材が、前記主送り軸(3)に固定する第1差動送り腕(33)と、前記差動送り軸(4)に固定する第2差動送り腕(34)と、前記第1差動送り腕(33)の揺動先端部に一端部を回動可能に連結する第1差動送りリンク(35)と、前記第2差動送り腕(34)の揺動先端部に一端部を回動可能に連結する第2差動送りリンク(36)とからなり、前記差動送り調節機構(41)が、一端部において支軸(45)により移動可能に支持されると共に、他端部において前記第2差動送りリンク(36)の他端部に回動可能に連結する差動送り調節リンク(40)を備えている、ミシンの送り装置において、
前記第1差動送りリンク(35)の他端部が、前記第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点部分と、前記差動送り調節リンク(40)との連結点部分との間の中間部分(P)に回動可能に連結されていることことに特徴を有するものである。
前記第1差動送りリンク(35)の他端部が、前記第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点部分と、前記差動送り調節リンク(40)との連結点部分との間の中間部分(P)に回動可能に連結されていることことに特徴を有するものである。
上記のように第1差動送りリンク(35)の他端部は、第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点部分と、差動送り調節リンク(40)との連結点部分との間の中間部分(P)に回動可能に連結したミシンの送り装置において、例えば、図21に示す従来例の場合と同じ条件下で、図7(a)(b)に示すごとく支軸(45)がE位置の時に、主送り軸(3)を角度θ1(=45°−35°)だけ揺動させると、差動送り軸4は角度θ3(=24°−3°)だけ揺動する。同図(c)(d)のように支軸(45)のE位置を差動送り調節軸(43)中心に或る調整角度αだけ移動させて支軸(45)をF位置に移動させる。この時、主送り軸(3)を角度θ1(45°−35°)だけ揺動させると、差動送り軸(4)は角度θ3´(=7°−0°)揺動する。したがって、支軸(45)をE位置からF位置に移動させることで、主送り軸(3)の同じ揺動角θ1の時、差動送り軸(4)の揺動角β2はθ3(=24°−3°)からθ3´(=7°−0°)に変化する。但し、θ3>θ3´とする。すなわち、差動送り軸4の揺動角(出力角度)の差;β2=θ3−θ3´(=21°−7°=14°)となる。
このように、第1差動送りリンク(35)の他端部は、第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点部分と、差動送り調節リンク(40)との連結点部分との間の中間部分(P)に回動可能に連結することにより、第2差動送りリンク(36)の運動量を大きく変化させることができるため、後述する実施例の説明でも明らかにされるように、前述した従来の差動送り調節機構66による差動送り軸の揺動角の差(θ2−θ2´=β1)よりも差動送り軸の揺動角の差(θ3−θ3´=β2)を大きく変更させることができる。差動送り軸(4)の揺動角の差を大きく変更させることができることで、同じ調整角度αでも、差動比の範囲を広げることができる。
このように、第1差動送りリンク(35)の他端部は、第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点部分と、差動送り調節リンク(40)との連結点部分との間の中間部分(P)に回動可能に連結することにより、第2差動送りリンク(36)の運動量を大きく変化させることができるため、後述する実施例の説明でも明らかにされるように、前述した従来の差動送り調節機構66による差動送り軸の揺動角の差(θ2−θ2´=β1)よりも差動送り軸の揺動角の差(θ3−θ3´=β2)を大きく変更させることができる。差動送り軸(4)の揺動角の差を大きく変更させることができることで、同じ調整角度αでも、差動比の範囲を広げることができる。
この場合、前記中間部分(P)は、第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点と、差動送り調節リンク(40)との連結点とを結ぶ線(L)上の中央位置(P3)よりも第2差動送り腕(34)との連結点部分寄りに偏した位置(P1)に設定させることにより、前記線(L)上の中央位置(P3)に設定したり、前記線(L)上の中央位置(P3)よりも差動送り調節リンク(40)との連結点部分寄りに偏した位置(P4)に設定したりする場合よりも、また線(L)外の位置(P5)(P2)に設定する場合よりも出力角度の差をより大きくすることができる。
また、前記中間部分(P)は、第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点と、前記差動送り調節リンク(40)との連結点とを結ぶ線(L)上より主送り軸(3)・差動送り軸(4)から遠退く方向に偏した位置(P2)に設定することにより、前記線(L)上の中央位置(P3)よりも差動送り調節リンク(40)との連結点部分寄りに偏した位置(P4)に設定したり、前記線(L)上より主送り軸(3)・差動送り軸(4)に近づく方向に偏した位置(P5)に設定したりする場合よりも、出力角度の差をより大きくすることができる。
また、前記中間部分(P)は、前記第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点と、前記差動送り調節リンク(40)との連結点とを結ぶ線(L)上の中央位置(P3)に設定することにより、前記線(L)上の中央位置(P3)よりも差動送り調節リンク(40)との連結点部分寄りに偏した位置(P4)に設定したり、前記線(L)上より主送り軸(3)・差動送り軸(4)に近づく方向に偏した位置(P5)に設定したりする場合よりも、出力角度の差をより大きくすることができる。
本発明のミシンの送り装置によれば、第1差動送りリンクの第2差動送りリンクとの連結点の位置設定を改良するのみで出力角度の差を大きく変更させることができるため、同じ調整角度でも、差動比の範囲を広げることができ、従来の図20に示すような連結リンク76の取付け位置を切り替え(M位置とN位置の切り替え)をしなくとも、ミシン内部の限られたスペース内に納められる差動送り軸への伝動機構及び差動送り調節機構のみで有効な差動比が得られるという効果を奏する。
本発明の好適な実施形態を図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施例を示すミシンの送り装置を正面側から見た斜視図、図2は同装置を後ろ側から見た斜視図、図3は同装置の送り歯機構部分の側面図、図4は同装置の差動送り軸への伝動機構及び差動送り調節機構の分解斜視図、図5は同装置の主送り調節機構部分の縦断側面図、図6は同装置の差動送り調節台部分の縦断側面図、図7(a)(b)(c)(d)は同装置の差動送り調節機構の作動図である。
このミシンの送り装置の全体的構成は図16〜図18に示す従来例のものと概ね同じである。すなわち、図1、図2に示すように、ミシンベッド1の内部に、ミシンモータ(図示せず)からの伝動により軸心回りに回転するミシン主軸2が架設され、またミシン主軸2と平行に主送り軸3、差動送り軸4、及び上下送り軸5が架設されている。これら主送り軸3及び差動送り軸4は後述する伝動機構6を介して、各軸の軸心回りに揺動するようになっている。なお、上下送り軸5も、ミシン主軸2からの伝動により軸心回りに揺動する。そして、ミシン主軸2、主送り軸3、差動送り軸4、及び上下送り軸5は、ミシンベッド1の正面視左端側に連設したシリンダーベッド7の内部にまで延設され、針落ち位置の直下に配置される送り歯機構8に連繋させている。
送り歯機構8は、針落ち位置の前、後に配された差動送り歯10及び主送り歯9に送り動作(前後動及び上下動)を行わせる機構である。この送り歯機構8は周知の機構であるため、以下、簡単に説明する。主送り歯9を支持する主送り台11と差動送り歯10を支持する差動送り台12とを、前後方向へ摺動可能に組み合わせ、これら主送り台11及び差動送り台12の前後両側にそれぞれ、角駒13,14を嵌合する。角駒13,14は、それぞれ上下送り軸5及びミシン主軸2の各先端の偏心部を枢支されている。また、図3のように、主送り軸3の先端部に嵌合固定された揺動アーム16と主送り台11とは連結リンク17を介して連結し、差動送り軸4の先端に嵌合固定された揺動アーム18と差動送り台12とは連結リンク19を介して連結している。
このような送り歯機構8により、主送り歯9と差動送り歯10は、主送り軸3及び差動送り軸4の揺動に応じた各別の前後動と、上下送り軸5の揺動及びミシン主軸2の先端の偏心に応じた上下動とが合成された長円運動を行い、針落ち位置に供給される縫製生地に、針の上下動に対応した間欠的な送りが加えられることになる。
次に、ミシン主軸2から主送り軸3への伝動機構6について説明する。図1、図2に示すように、この伝動機構6は、ミシン主軸2に装着された主送り偏心カム20に基端が連結された主送りロッド21の先端部と、主送り軸3上の所定位置に基端を嵌合固定された主送り腕22の先端部とを、主送りリンク23を介して連結している。主送りロッド21は、その先端が二股状に形成されており、この先端部に主送りリンク23及び後述する主送り調節リンク24がそれぞれ回動可能に軸支されている。
このような構造の主送り軸3への伝動機構6も周知の機構であるため、以下、簡単に説明する。先ず、ミシン主軸2が回転すると、主送り偏心カム20に連結された主送りロッド21には、主送り偏心カム20の偏心量に応じたストロークの往復動が生じる。そして、主送りリンク23を介して主送り腕22の先端部分が前後方向に押し引きされ、この主送り腕22に嵌合固定された主送り軸3が軸心回りに揺動する。この主送り軸3の揺動が揺動アーム16と連結リンク17を介して主送り台11に伝えられ、主送り台11に支持された主送り歯9が前後動することになる。
次に、主送り軸3及び差動送り軸4の揺動角度を一括して変更することにより、主送り歯9及び差動送り歯10の前後方向の移動量を一括して変更するための主送り調節機構25について説明する。
図5に示すように、主送り調節機構25は、主送り調節リンク24、主送り調節レバー26、主送り調節ねじ27等から構成される。上述のように、主送り調節リンク24は、その一端部が主送りロッド21と主送りリンク23との連結部分に回動可能に軸支されており、他端部が支軸28を介して主送り調節レバー26に回動可能に連結されている。
図5に示すように、主送り調節機構25は、主送り調節リンク24、主送り調節レバー26、主送り調節ねじ27等から構成される。上述のように、主送り調節リンク24は、その一端部が主送りロッド21と主送りリンク23との連結部分に回動可能に軸支されており、他端部が支軸28を介して主送り調節レバー26に回動可能に連結されている。
主送り調節レバー26はベルクランク形状に形成され、その一端部において上述のように支軸28を介して主送り調節リンク24と連結し、他端部において、枢軸29回りに回動可能に軸支されている。なお、枢軸29は、その一端部においてシリンダーベッド7と接合している。また、図1に示すように、主送り調節レバー26には二又部26aが設けられており、この二又部26aが、ミシンベッド1の前壁1aに螺合する主送り調節ねじ27の先端に備えたストッパー片27aと係合している。また、主送り調節レバー26は、ミシンベッド1の後壁1bとの間に張架されたばね31により後向きに付勢されている。
そして、図5において、主送り調節ねじ27の回動操作を、主送り調節ねじ27のミシンベッド1の内部への突出長さを減じる方向に行った場合、主送り調節レバー26は、ばね31の付勢力に抗して枢軸29(図2参照)回りに回動し、逆に、ミシンベッド1の内部への突出長さを増す方向に行った場合、主送り調節レバー26は、ばね31の付勢力に従って回動する。したがって、主送り調節ねじ27を回動操作することで、主送り調節レバー26と主送り調節リンク24とを連結する支軸28の位置を変更できる。
ここで、上述のように、主送りロッド21は主送り調節リンク24と連結しており、この主送り調節リンク24は支軸28により軸支されている。したがって、主送りロッド21の往復動は、支軸28を中心とした主送り調節リンク24の回動軌跡に沿って決定される。また、主送り調節リンク24の回動軌跡を変更するには、主送り調節レバー26を回動させることで支軸28の主送りロッド21に対する相対位置を変更する。即ち、主送り調節リンク24の水平面に対する傾斜角を変更することで可能となる。したがって、主送り調節ねじ27を回動操作し、主送り調節レバー26を所定量回動させることによって、支軸28の位置が変更され、主送り調節リンク24の回動軌跡が変化し、主送りロッド21の往復動の軌跡が変更される。
そして、この主送りロッド21の往復動の軌跡の変更により主送りリンク23の前後方向の移動量が変更され、主送り腕22に嵌合固定された主送り軸3の軸心回りの揺動角を変更できる。ここで、主送り軸3と差動送り軸4とは、後述する伝動機構32を介して連結されているため、主送り軸3の揺動角の変更により差動送り軸4の揺動角も同時に変更されることになる。したがって、上述のような構造を備える主送り調節機構25により、主送り軸3及び差動送り軸4の揺動角を一括して変更でき、主送り歯9及び差動送り歯10の前後方向の移動量を一括して変更できる。
次に、主送り軸3から差動送り軸4への伝動機構32について説明する。図2、図4に示すように、この伝動機構32は、主送り軸3に基端が嵌合固定された第1差動送り腕33の先端部と、差動送り軸4に基端が嵌合固定された第2差動送り腕34の先端部とを、第1差動送りリンク35及び第2差動送りリンク36を介して連結した構造を備える。第1差動送りリンク35は、その一端部において第1差動送り腕33の先端部と回動可能に枢支連結している。第2差動送りリンク36は、その一端部において第2差動送り腕34の先端部と回動可能に枢支連結している。ここで注目すべき点は、第1差動送りリンク35の他端部は、第2差動送りリンク36の一端部において第2差動送り腕34と連結した連結点部分37と、他端部において後述する差動送り調節リンク40の一端部と回動可能に枢支連結される連結点部分38との中間部分Pに設けた孔39に回動可能に枢支連結している点である。この点が本発明の特徴とするところである。
前記第2差動送りリンク36の中間部分Pとしては、図8のように、第2差動送りリンク36の、第2差動送り腕34との連結点部分37と、差動送り調節リンク40との連結点38とを結ぶ線L上の丁度中央位置P3、前記線L上の中央位置P3よりも第2差動送り腕34との連結点部分37寄りに偏した位置P1、前記線L上より主送り軸3・差動送り軸4から遠退く方向に偏した位置P2、前記線L上の中央位置P3よりも差動送り調節リンク40との連結点部分38寄りに偏した位置P4、または前記線L上より主送り軸3・差動送り軸4に近づく方向に偏した位置P5などである。
上記のように構成される差動送り軸4への伝動機構32は、主送り軸3の揺動に伴い第1差動送り腕33も揺動し、第1差動送りリンク35及び第2差動送りリンク36には、第1差動送り腕33の揺動量に応じたストロークの往復動が生じる。そして、第2差動送りリンク36を介して第2差動送り腕34の先端部分が前後方向に押し引きされ、この第2差動送り腕34に嵌合固定された差動送り軸4が軸心回りに揺動する。この差動送り軸4の揺動が揺動アーム18と連結リンク19を介して差動送り台12に伝えられ、差動送り台12に支持された差動送り歯10が前後動することになる。
次に、差動送り軸4の揺動角度のみを変更することにより、差動送り歯10の前後方向の移動量のみを変更するための差動送り調節機構41について説明する。図2、図4に示すように、この差動送り調節機構41は、差動送り調節リンク40、差動送り調節台42、差動送り調節軸43及び差動送り調節レバー44等により構成される。差動送り調節リンク40は、その一端部が第2差動送りリンク36の他端部に回動可能に軸支されており、他端部が支軸45を介して差動送り調節台42と回動可能に連結されている。
差動送り調節台42は、その一端部において上述のように支軸45を介して差動送り調節リンク40に連結し、他端部において差動送り調節軸43により回動可能に軸支されている。差動送り調節軸43は、その端部において差動送り調節レバー44と差動送り調節レバー軸46及びリンク機構47を介して連結している。差動送り調節レバー44は、差動送り調節軸43に対しほぼ直交する方向に配設され、図6に示すように、その一端の操作部44aはミシンベッド1から外側に延出している。操作部44aを差動送り調節レバー軸46回りに上下揺動させると、リンク機構47を介して差動送り調節台42を差動送り調節軸43回りに前後揺動させることができる。図6に示すミシンベッド1に固定した差動比表示板50には、例えば、差動比1:0.6のA位置、差動比1:1のB位置、差動比1:1.4のC位置、差動比1:1.8のD位置をそれぞれ表示している。
上述のように、第1差動送りリンク35は、支軸45により軸支された差動送り調節リンク40と連結しているため、その往復動が制限される。つまり、第1差動送りリンク35の往復動は、支軸45を中心とした差動送り調節リンク40の回動軌跡に沿って決定される。また、差動送り調節リンク40の回動軌跡を変更するには、差動送り調節台42を移動させ、支軸45の第1差動送りリンク35に対する相対位置を変更する。即ち差動送り調節リンク40の水平面に対する傾斜角を変更することが可能となる。したがって、差動送り調節レバー44の操作部44aを上下動操作し、差動送り調節台42を所定量移動させることによって、支軸45の位置が変更され、差動送り調節リンク40の回動軌跡が変化する。そして、差動送り調節リンク40の回動軌跡が変化することにより第1差動送りリンク35の往復動の軌跡が変更される。そして、この第1差動送りリンク35の往復動の軌跡の変更により第2差動送りリンク36の前後方向の移動量が変更され、第2差動送り腕34に固定された差動送り軸4の軸心回りの揺動角が変更される。したがって、上述のような構造を備えた差動送り調節機構41により、差動送り軸4の揺動角度のみが変更され、差動送り歯10の前後方向の移動量のみを変更できる。
本発明の上記差動送り軸4への伝動機構32及び差動送り調節機構41によれば、第1差動送りリンク35の他端部は、第2差動送りリンク36の、第2差動送り腕34との連結点部分37と、差動送り調節リンク40との連結点部分38との間の中間部分Pに回動可能に連結してあるので、第2差動送りリンク36の運動量を大きく変化させることができ、このため段落番号[0009]で図7を参照して既述したように、図21に示す従来の差動送り調節機構66による図21に示す差動送り軸63の揺動角の差(θ2−θ2´=β1)よりも、図7に示すように差動送り軸4の揺動角の差(θ3−θ3´=β2)を大きく変更させることができる。差動送り軸4の揺動角の差を大きく変更させることができることで、同じ調整角度αでも、差動比の範囲を広げることができる。したがって、従来の図20に示すような連結リンク76の揺動アーム74への取付け位置を切り替える面倒な調整作業をしなくとも、ミシン内部の限られたスペース内に納められる差動送り軸4への伝動機構32及び差動送り調節機構41のみで有効な差動比が得られる。
[実施例]
次に、上記差動送り軸4への伝動機構32及び差動送り調節機構41の実施例1〜5および比較例1について説明する。
実施例1〜5のいずれにおいても共通して、差動送り軸4への伝動機構32及び差動送り調節機構41は、上述のように、第1差動送りリンク35の他端部を、第2差動送りリンク36の、第2差動送り腕34との連結点部分37と、差動送り調節リンク40との連結点部分38との間の中間部分Pに回動可能に連結するが、その第2差動送りリンク36の中間部分Pとして如何なる位置に特定するかによって差動送り軸4の揺動角度の差に多少の差異が生じる。
次に、上記差動送り軸4への伝動機構32及び差動送り調節機構41の実施例1〜5および比較例1について説明する。
実施例1〜5のいずれにおいても共通して、差動送り軸4への伝動機構32及び差動送り調節機構41は、上述のように、第1差動送りリンク35の他端部を、第2差動送りリンク36の、第2差動送り腕34との連結点部分37と、差動送り調節リンク40との連結点部分38との間の中間部分Pに回動可能に連結するが、その第2差動送りリンク36の中間部分Pとして如何なる位置に特定するかによって差動送り軸4の揺動角度の差に多少の差異が生じる。
(実施例1)
実施例1では、前記中間部分Pが、第2差動送りリンク36の、第2差動送り腕34との連結点部分37と、差動送り調節リンク40との連結点部分38とを結ぶ線L上の中央位置P3よりも第2差動送り腕34との連結点部分37寄りに偏した位置P1に設定されるものとした。
かくして、図9のように、支軸45をA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は1.37°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.19°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角は3.19°+1.37°=4.56°となる。
支軸45がD位置;差動送り調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は14.2°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度(出力角度)は14.2°−0°=14.2°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、14.2°−4.56°=9.64°であった。
実施例1では、前記中間部分Pが、第2差動送りリンク36の、第2差動送り腕34との連結点部分37と、差動送り調節リンク40との連結点部分38とを結ぶ線L上の中央位置P3よりも第2差動送り腕34との連結点部分37寄りに偏した位置P1に設定されるものとした。
かくして、図9のように、支軸45をA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は1.37°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.19°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角は3.19°+1.37°=4.56°となる。
支軸45がD位置;差動送り調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は14.2°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度(出力角度)は14.2°−0°=14.2°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、14.2°−4.56°=9.64°であった。
(実施例2)
実施例2では、前記中間部分Pを、第2差動送りリンク36の、前記線L上より主送り軸3・差動送り軸4から遠退く方向に偏した位置P2に設定した以外は、実施例1(主送り軸3の位置、差動送り軸4の位置、差動送り調節軸43の位置、主送り軸3の揺動開始位置、差動送り軸4の揺動開始位置、支軸45の位置A、B、第1,2差動送り腕33,34などの全ての条件)と同様に実施した。
かくして、実施例1の場合と同様に、図10のように、支軸45をA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は1.24°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.14°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角は3.14°+1.24°=4.38°となる。
支軸45がD位置;差動送り調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は12.29°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度(出力角度)は12.29°−0°=12.29°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、12.29°−4.38°=7.91°であった。
実施例2では、前記中間部分Pを、第2差動送りリンク36の、前記線L上より主送り軸3・差動送り軸4から遠退く方向に偏した位置P2に設定した以外は、実施例1(主送り軸3の位置、差動送り軸4の位置、差動送り調節軸43の位置、主送り軸3の揺動開始位置、差動送り軸4の揺動開始位置、支軸45の位置A、B、第1,2差動送り腕33,34などの全ての条件)と同様に実施した。
かくして、実施例1の場合と同様に、図10のように、支軸45をA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は1.24°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.14°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角は3.14°+1.24°=4.38°となる。
支軸45がD位置;差動送り調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は12.29°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度(出力角度)は12.29°−0°=12.29°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、12.29°−4.38°=7.91°であった。
(実施例3)
実施例3では、前記中間部分Pを、第2差動送りリンク36の、前記線L上の中央位置P3に設定した以外は、実施例1と同様に実施した。
かくして、実施例1の場合と同様に、図11のように、支軸45をA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は1.16°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.10°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角は3.10°+1.16°=4.26°となる。
支軸45がD位置;差動送り調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は10.33°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度(出力角度)は10.33°−0°=10.33°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、10.33°−4.26°=6.07°であった。
実施例3では、前記中間部分Pを、第2差動送りリンク36の、前記線L上の中央位置P3に設定した以外は、実施例1と同様に実施した。
かくして、実施例1の場合と同様に、図11のように、支軸45をA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は1.16°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.10°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角は3.10°+1.16°=4.26°となる。
支軸45がD位置;差動送り調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は10.33°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度(出力角度)は10.33°−0°=10.33°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、10.33°−4.26°=6.07°であった。
(実施例4)
実施例4では、前記中間部分Pを、第2差動送りリンク36の、前記線L上の中央位置P3よりも差動送り調節リンク51との連結点寄りに偏した位置P4に設定した以外は、実施例1と同様に実施した。
かくして、実施例1の場合と同様に、図12のように、支軸45がA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は1.37°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.06°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角は3.06°+1.37°=4.43°となる。
支軸45がD位置;差動送り調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は8.88°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度(出力角度)は8.88°−0°=8.88°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、8.88°−4.43°=4.45°であった。
実施例4では、前記中間部分Pを、第2差動送りリンク36の、前記線L上の中央位置P3よりも差動送り調節リンク51との連結点寄りに偏した位置P4に設定した以外は、実施例1と同様に実施した。
かくして、実施例1の場合と同様に、図12のように、支軸45がA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は1.37°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.06°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角は3.06°+1.37°=4.43°となる。
支軸45がD位置;差動送り調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は8.88°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度(出力角度)は8.88°−0°=8.88°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、8.88°−4.43°=4.45°であった。
(実施例5)
実施例5では、前記中間部分Pを、第2差動送りリンク36の、前記線L上より主送り軸・差動送り軸に近づく方向に偏した位置P5に設定した以外は、実施例1と同様に実施した。
かくして、実施例1の場合と同様に、図13のように、支軸45をA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は1.04°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.05°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角は3.05°+1.04°=4.09°となる。
支軸45がD位置;差動比調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を角35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は8.34°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度(出力角度)は8.34°−0°=8.34°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、8.34°−4.09°=4.25°であった。
実施例5では、前記中間部分Pを、第2差動送りリンク36の、前記線L上より主送り軸・差動送り軸に近づく方向に偏した位置P5に設定した以外は、実施例1と同様に実施した。
かくして、実施例1の場合と同様に、図13のように、支軸45をA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は1.04°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.05°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角は3.05°+1.04°=4.09°となる。
支軸45がD位置;差動比調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を角35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は8.34°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度(出力角度)は8.34°−0°=8.34°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、8.34°−4.09°=4.25°であった。
(比較例1)
比較例1(図19に示す従来例のものと同じ)では、差動送り軸4への伝動機構32及び差動送り調節機構41が、差動送り調節リンク40の一端部を第1差動送りリンク35と第2差動送りリンク36との連結点部分において連結するものとした以外は、実施例1と同様に実施した。
かくして、実施例1の場合と同様に、図14のように、支軸45がA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は0.92°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.0°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度は3.0°+0.92°=3.92°となる。
支軸45がD位置;差動送り調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を角度45°だけ揺動させると、差動送り軸4は7.31°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の出力揺動角度(出力角度)は7.31°−0°=7.31°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、7.31°−3.92°=3.39°であった。
比較例1(図19に示す従来例のものと同じ)では、差動送り軸4への伝動機構32及び差動送り調節機構41が、差動送り調節リンク40の一端部を第1差動送りリンク35と第2差動送りリンク36との連結点部分において連結するものとした以外は、実施例1と同様に実施した。
かくして、実施例1の場合と同様に、図14のように、支軸45がA位置;図6に示される差動送り調節レバー44が位置A[1:0.6]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4は0.92°だけ揺動し、主送り軸3を45°だけ揺動させると、差動送り軸4は3.0°だけ揺動する。つまり、支軸45がA位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の揺動角度は3.0°+0.92°=3.92°となる。
支軸45がD位置;差動送り調節レバー44が位置D[1:1.8]の時に、主送り軸3を35°だけ揺動させると、差動送り軸4の揺動角度は0°であり、主送り軸3を角度45°だけ揺動させると、差動送り軸4は7.31°だけ揺動する。つまり、支軸45がD位置の時、主送り軸3の回転角度(入力角度)を10°とした場合、差動送り軸4の出力揺動角度(出力角度)は7.31°−0°=7.31°となる。
したがって、支軸45をA位置から差動送り調節軸43中心に調整角度αだけ移動させてD位置に変更移動させた時の、差動送り軸4の揺動角度の差は、7.31°−3.92°=3.39°であった。
上記実施例1〜5、比較例1の差動送り軸4の揺動角度差の結果を図15に示す。この図表から明らかなように、実施例1、2、3、4、5のいずれもが、比較例1のものに比べて、支軸位置変更時の差動送り軸4の揺動角度の差を大きくできることが判る。とくに実施例1、2、3が差動送り軸4の揺動角度の差をより大きくできて好ましい。
2 ミシン主軸
3 主送り軸
4 差動送り軸
9 主送り歯
10 差動送り歯
25 主送り調節機構
32 差動送り軸への伝動機構
33 第1差動送り腕
34 第2差動送り腕
35 第1差動送りリンク
36 第2差動送りリンク
40 差動送り調節リンク
41 差動送り調節機構
45 支軸
P 中間部分
3 主送り軸
4 差動送り軸
9 主送り歯
10 差動送り歯
25 主送り調節機構
32 差動送り軸への伝動機構
33 第1差動送り腕
34 第2差動送り腕
35 第1差動送りリンク
36 第2差動送りリンク
40 差動送り調節リンク
41 差動送り調節機構
45 支軸
P 中間部分
Claims (4)
- 差動送り歯(10)及び主送り歯(9)をそれぞれ前後動させるために各軸心回りに揺動する差動送り軸(4)及び主送り軸(3)と、主送り軸(3)の揺動を複数の連結部材を介して差動送り軸(4)に伝達する伝動機構(32)と、差動送り軸(4)及び主送り軸(3)の揺動角を一括して変更し、差動送り歯(10)及び主送り歯(9)の前後動作量を調節する主送り調節機構(25)と、差動送り軸(4)の揺動角のみを変更し、差動送り歯(10)の前後動作量を主送り歯(9)の前後動作量に対して相対的に変更する差動送り調節機構(41)と、を備え、
前記伝動機構(32)の複数の連結部材が、前記主送り軸(3)に固定する第1差動送り腕(33)と、前記差動送り軸(4)に固定する第2差動送り腕(34)と、前記第1差動送り腕(33)の揺動先端部に一端部を回動可能に連結する第1差動送りリンク(35)と、前記第2差動送り腕(34)の揺動先端部に一端部を回動可能に連結する第2差動送りリンク(36)とからなり、
前記差動送り調節機構(41)が、一端部において支軸(45)により移動可能に支持されると共に、他端部において前記第2差動送りリンク(36)の他端部に回動可能に連結する差動送り調節リンク(40)を備えている、ミシンの送り装置において、
前記第1差動送りリンク(35)の他端部が、前記第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点部分と、前記差動送り調節リンク(40)との連結点部分との間の中間部分(P)に回動可能に連結されていることを特徴とする、ミシンの送り装置。 - 前記中間部分(P)が、前記第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点と、前記差動送り調節リンク(40)との連結点とを結ぶ線(L)上の中央位置(P3)よりも第2差動送り腕34との連結点部分寄りに偏した位置(P1)に設定されている、請求項1記載のミシンの送り装置。
- 前記中間部分(P)が、前記第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点と、前記差動送り調節リンク(40)との連結点とを結ぶ線(L)上より主送り軸・差動送り軸から遠退く方向に偏した位置(P2)に設定されている、請求項1記載のミシンの送り装置。
- 前記中間部分(P)が、前記第2差動送りリンク(36)の、第2差動送り腕(34)との連結点と、前記差動送り調節リンク(40)との連結点とを結ぶ線(L)上の中央位置(P3)に設定されている、請求項1記載のミシンの送り装置。
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