JP2016185259A - 送り出し腕型ミシンの差動送り調節機構 - Google Patents

送り出し腕型ミシンの差動送り調節機構 Download PDF

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Abstract

【課題】差動送り歯の運動量を、伸縮性の小さい生地の縫製に適した運動量に調節可能な送り出し腕型ミシンの差動送り調節機構を提供する。
【解決手段】シリンダ61内に配置され、生地送り方向Fに直交するクランク軸21と、前記クランク軸21に挿通され、前記クランク軸21中心に揺動する差動調節クランク20と、前記差動調節クランク20に形成される長孔23と、前記長孔23の内部に上下位置調節可能に案内される角駒35とを備える送り出し腕型ミシンの差動送り調節機構58は、前記角駒35を長孔23の最も下側に位置調節する場合、前記角駒35の中心が前記差動調節クランク20の揺動中に最も下側にあるとき、前記角駒35の中心と前記クランク軸21の中心とが水平に位置するように角駒35の上下位置調節範囲の下限が設定されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、差動送り歯の運動量の調節を行う差動送り調節機構に関するもので、詳しくは送り出し腕型ミシンの差動送り調節機構に関する。
本発明における送り出し腕型ミシンの正面とは、送り出し腕型ミシンをアームの基部から生地送り方向に見たものをいう。
本発明における上下前後左右とは、ミシンを正面から見たときの上下前後左右をいう。
この種の送り出し腕型ミシンの差動送り調節機構として、揺動部材(差動調節クランク)内の位置限定スライドブロック(角駒)の位置調節によって後送り歯(差動送り歯)の運動量を調節するものが従来より知られている。(例えば、特許文献1参照。)
この種の送り出し腕型ミシンは主にアームとシリンダ部とで構成されている。シリンダはシリンダ本体とシリンダ部とで構成されている。筒状のシリンダ部はシリンダ本体から水平かつ生地送り方向に向かって伸びている。アームはその基部がシリンダ本体の上部に連結されているとともに、シリンダ部の延伸方向と交差する方向に向かって、該基部から水平に伸びている。アームの内部には伝導主軸(主軸)が軸回りの回転可能に支持されている。シリンダ内部には揺動部材固定軸(クランク軸)が備えられている。揺動部材固定軸は揺動部材の基部に挿通されている。揺動部材は伝導主軸の回転に連動して揺動部材固定軸の軸回りに揺動する。揺動部材には二股部が設けられている。二股部は二股に形成されて上方に伸びている。二股部の一方にはガイド溝(長孔)が該二股部の延伸方向に沿って形成されている。ガイド溝の下端は揺動部材固定軸の直上に位置している。ガイド溝内には位置限定スライドブロックが上下位置調節可能に配置されている。位置限定スライドブロックには後への前後の送り歯バー(差動送りリンク)の一端が連結されている。後への前後の送り歯バーの他端には後への前後の送り歯連動バー(差動送り台)が連結されている。後への前後の送り歯連動バーは揺動部材の揺動に連動して前後方向に往復運動する。後への前後の送り歯連動バーの後側の端部には後送り歯が固定されている。揺動部材の二股部の他方には前への前後の送り歯バー(主送りリンク)の一端が連結されている。前への前後の送り歯バーの他端には前への前後の送り歯連動バー(主送り台)が連結されている。前への前後の送り歯連動バーは揺動部材の揺動に連動して前後方向に往復運動する。前への前後の送り歯連動バーの後側の端部には前送り歯(主送り歯)が固定されている。前送り歯は後送り歯に対して後側に位置している。前送り歯と後送り歯は伝導主軸の回転に連動して上下前後方向に楕円軌道に沿って一回転方向に運動する。前送り歯と後送り歯の運動によってシリンダ部上面に載せられた生地が後側に送られる。
また、上記の送り出し腕型ミシンには、後送り歯の運動量を調節する差動送り調節機構が備えられている。差動送り調節機構は位置限定スライドブロックと揺動部材を含む機構からなる。位置限定スライドブロックの上下位置をガイド溝の範囲内で調節することで、揺動部材の揺動時に位置限定スライドブロックの前後方向の変位量が変化し、後送り歯の前後方向の運動量が増減する。差動送り調節機構によって後送り歯の運動量が変更されても、前送り歯の運動量は変更されない。つまり、前送り歯の運動量に対し後送り歯の運動量は可変となっている。前送り歯の運動量に対する後送り歯の運動量の比を一般に差動比という。差動比が大きいと、前送り歯が生地を送る量よりも後送り歯が生地を送る量が大きくなるため、生地は縮みながら縫製される。差動比が小さいと、前送り歯が生地を送る量よりも後送り歯が生地を送る量が小さくなるため、生地は張られながら縫製される。
実用新案登録第3151578号公報(第3−4頁、第1−2図)
ところで、布帛など伸縮性の小さい生地は、縫製時と縫い終わりで生地の張りにほとんど変化がないため、生地の伸び縮みのないきれいな縫い目を得るには、生地が張られた状態で縫製するのが望ましい。そのため、伸縮性の小さい生地を縫製する際には、差動比を小さくして縫製するのが一般的である。
しかしながら、従来の送り出し腕型ミシンは、ニットなど伸縮性の大きい生地を主に縫製の対象としていた。そのため、上述の差動送り調節機構の調節範囲では、伸縮性の小さい生地に適した小さい差動比に調節できない問題があった。
本発明は、送り出し腕型ミシンであっても、伸縮性の小さい生地に対応できるように、より小さい差動比に調節可能な、送り出し腕型ミシンの差動送り調節機構を提供する。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、生地送り方向に対して斜め方向に水平に伸びるアームと、前記アームの基端より生地送り方向に伸びるシリンダと、前記アームの延出方向に沿って前記アーム内に配置されるとともに前記アームに回転可能に支持される主軸と、前記シリンダ内に生地送り方向と直交して固定されるクランク軸と、基部が前記クランク軸に挿通されて前記主軸の回転に連動して前記クランク軸回りに揺動する差動調節クランクと、前記差動調節クランクの基部から二股に形成されて上方に伸びる二股部と、前記二股部の一方に生地送り方向と直交する方向に貫通してかつ前記二股部の長尺方向に沿って形成される長孔と、前記長孔に該長孔の範囲で上下位置の調節可能にされる角駒と、前記角駒に一端が連結されて生地送り方向に沿って伸びる差動送りリンクと、シリンダ内にシリンダの延出方向に沿って配置され前記差動送りリンクの他端に連結されるとともに前記差動調節クランクの揺動に連動して生地送り方向に往復運動する差動送り台と、前記差動送り台の先端に取り付けられる差動送り歯とを備える送り出し腕型ミシンの差動送り調節機構において、前記差動調節クランクの揺動中に前記角駒の中心が最も下にあるとき、前記角駒の中心と前記クランク軸の中心が同じ高さになるように前記角駒の上下位置調節範囲の下限が設定されていることを特徴とする。
本発明の差動送り調節機構によれば、従来の差動送り調節機構より非常に小さな差動比に調節でき、伸縮性の小さな生地でも縫い上がりが縮むことなく縫製できる。
本発明に実施の送り出し腕型ミシンにおける差動送り調節機構の外観を示す概略斜視図である。 図1の送り出し腕型ミシンにおける差動送り調節機構の概略斜視図である。 図1の送り出し腕型ミシンにおける差動送り調節機構の分解斜視図である。 本発明に実施の差動送り調節機構と従来の差動送り調節機構における差動送り歯の最小運動量について説明する概略図である。
以下、本発明の好適な実施形態例を図面1−4に基づいて説明する。本発明の実施に係わる送り出し腕型ミシンはアーム59、ヘッド60、シリンダ61を有している。シリンダ61はシリンダ本体61aとシリンダ部61bから構成されている。筒状のシリンダ部61bはシリンダ本体61aから生地送り方向Fに沿って水平に伸びている。シリンダ本体61aの上部にはアーム59の基部が連結されている。アーム59はアーム59の基部からシリンダ部61bの延伸方向と交差する方向に向かって、水平に伸びている。ヘッド60はアーム59の先端からシリンダ部61bの先端に向けて水平に伸びている。ヘッド60はシリンダ部61bの先端の上方に位置している。シリンダ部61bの先端上面には図示しない針板が着脱可能に取り付けられている。針板には図示しない送り歯用溝と針落ち孔が形成されている。針落ち孔は針板の中央にあって上下方向に貫通している。送り歯用溝は針落ち孔を挟んで前後に、かつ上下方向に貫通して形成されている。針落ち孔には図示しない針が出入する。針はヘッド60の下方に昇降可能に配置されている。
アーム59の内部には主軸1がアーム59の延伸方向に沿ってかつ軸回りに回転可能に配置されている。上軸2は主軸1と同軸上に配置され、両軸の一端同士が連結されている。上軸2は主軸1に連動して回転可能にされている。上軸2の手前側には偏心部材3が取り付けられている。偏心部材3の両端はそれぞれ上軸2の軸心より偏心して形成されている。偏心部材3の一方の端部には上下用ロッド4の一端が、他方の端部には前後用ロッド5の一端が、それぞれ連結されている。上下用ロッド4、前後用ロッド5の他端はそれぞれシリンダ本体61aに向けて伸びている。
前後用ロッド5の他端には継手64のロッド球6が連結されている。継手64のネジ部7は振れ止8を介してクランク10の前面にナット9で取り付けられている。クランク10の基部はクランク軸11の軸回りの揺動可能にクランク軸11に挿通されている。クランク軸11はシリンダ本体61aの内部に生地送り方向Fに直交して配置されている。クランク10には円弧孔12が設けられている。クランク10の円弧孔12は生地送り方向Fに直交する方向に開口している。クランク10の円弧孔12には角駒13が上下位置調節可能に案内されている。角駒13はブッシュ14を介してリンク16の一端にネジ15で連結されている。リンク16の他端には二股部17が形成されている。リンク16の二股部17は送り出し腕型ミシンの上側から見て後側が開口するコの字形になっている。リンク16の二股部17は平行ピン18を介して差動調節クランク20の二股部22の左側クランク22aに止ネジ19で取り付けられている。差動調節クランク20の基部はクランク軸21に軸回りの揺動可能に挿通されている。クランク軸21はシリンダ本体61aの内部に生地送り方向Fに直交して配置されている。差動調節クランク20には二股部22が形成されている。差動調節クランク20の二股部22は差動調節クランク20の基部から連続して上方に伸びている。二股部22の左側クランク22aには長孔23が設けられている。長孔23は二股部22の延伸方向、つまり上下方向に沿って伸びている。また、二股部22の長孔23は生地送り方向Fに直交する方向に貫通している。
差動調節クランク20の二股部22の右側クランク22bには、平行ピン24を介して主送りリンク26の一端に形成された二股部27がボルト25で連結されている。主送りリンク26の二股部27は送り出し腕型ミシンの上側から見て手前側が開口するコの字形となっている。主送りリンク26は前後方向に伸びている。主送りリンク26の他端はエキセンピン28を介して主送り台30の中途に止ネジ29で連結されている。主送り台30はシリンダ本体61aからシリンダ部61bにわたってシリンダ部61bの延出方向に沿って配置されている。主送り台30の後側の端部には主送り歯31が上下位置調節可能に取り付けられている。主送り台30の手前側の端部には孔部32が形成されている。主送り台30の孔部32は手前側に開口している。継手63の一端が主送り台30の孔部に挿通されるとともにボルト33で固定されている。継手63の他端にはロッド球34が形成され、ロッド球34は上下用ロッド4の他端に連結されている。
差動調節クランク20の長孔23は、クランク軸21の軸心を通る垂線から後側にずれた位置に形成されており、長孔23の下端はクランク軸21の軸心とほぼ同じ高さまで達している。差動調節クランク20の長孔23には角駒35が長孔23の範囲内で上下位置調節可能に案内されている。角駒35の上下位置調節範囲の下限は、角駒35を最下位置に設定したとき、後述する差動調節クランク20の揺動時において、角駒35の中心の最下位置とクランク軸21の中心が同じ高さになるように設定されている。角駒35には差動送りリンク36の一端が段付ネジ37で連結されている。差動送りリンク36は生地送り方向Fに沿って配置されている。差動送りリンク36の他端はエキセンピン38を介して差動送り台40の中途に止ネジ39で連結されている。差動送り台40の手前側の端部には二股部41が形成されている。差動送り台40の二股部41は送り出し腕型ミシンの手前から見て右側が開口するコの字形状になっている。差動送り台40の二股部41は上下用ロッド4の他端に連結されている継手63の方形部42に嵌合されている。方形部42は継手63の一端に形成されている。差動送り台40の二股部41は継手63の方形部42に前後動を案内されるとともに上下動を規制されている。差動送り台40はシリンダ本体61aからシリンダ部61bにわたってシリンダ部61bの延出方向に沿って配置されている。差動送り台40の後側の端部には差動送り歯43が上下位置調節可能に取り付けられている。差動送り歯43は針板の針落ち孔を挟んで主送り歯31の手前側に固定されている。
主送り台30と差動送り台40は互いに左右に並べられてシリンダ61の内部に配置されている。主送り台30と差動送り台40の中途には横孔44,45がそれぞれ形成されている。2つの横孔44,45は生地送り方向Fに直交して貫通している。2つの横孔44,45には角駒46が挿通されている。主送り台30と差動送り台40は角駒46に上下動を規制されるとともに前後動を案内されている。角駒46は枢軸ピン47に該枢軸ピン47の軸回りに回動可能に嵌挿されている。枢軸ピン47は軸線が生地送り方向Fに直交してシリンダ部61bの内部に固定されている。
以上の様な構成によって、送り前後機構56、送り上下機構57などが構成されている。送り前後機構56の作用を以下に示す。主軸1の回転によって上軸2を介して偏心部材3が回転し、前後用ロッド5が上下に運動する。前後用ロッド5の上下動によって、前後用ロッド5の他端に連結されているロッド球6、振れ止8、ナット9を介してクランク10がクランク軸11回りに揺動する。クランク10の揺動にともなってクランク10に連結されているリンク16が前後方向に往復運動する。リンク16の前後動によって差動調節クランク20がクランク軸21回りに揺動する。差動調節クランク20の揺動によって平行ピン24を介して主送りリンク26が前後方向に往復運動する。主送りリンク26の前後動によって、エキセンピン28を介して主送り台30が前後方向に往復運動する。主送り台30の前後動によって該主送り台30の後側の端部に取り付けられた主送り歯31が前後方向に往復運動する。また、差動調節クランク20の揺動によって段付ネジ37と角駒35を介して差動送りリンク36が前後方向に往復運動する。差動送りリンク36の前後動によって、エキセンピン38を介して差動送り台40が前後方向に往復運動する。差動送り台40の前後動によって該差動送り台40の先端に取り付けられた差動送り歯43が前後方向に往復運動する。
次に、送り上下機構57の作用を以下に示す。主軸1の回転によって上軸2が回転する。上軸2の回転によって、偏心部材3を介して上下用ロッド4が上下方向に往復運動する。上下用ロッド4の上下動によって、上下用ロッド4の他端に連結されているロッド球34を介して主送り台30が枢軸ピン47の軸中心に揺動する。主送り台30の揺動によって、該主送り台30の後側端部の主送り歯31が上下方向に往復運動する。また、主送り台30の揺動によって、差動送り台40がロッド球34の方形部42と差動送り台40の二股部41を介して枢軸ピン47の軸中心に揺動する。差動送り台40の揺動によって、該差動送り台40の後側端部の差動送り歯43は上下方向に揺動する。
送り前後機構56と送り上下機構57による、主送り台30と差動送り台40の前後動および上下動の合成により、主送り歯31と差動送り歯43は楕円運動する。主送り歯31と差動送り歯43は楕円運動によって針板の送り歯用溝から針板上面に出没する。主送り歯31と差動送り歯43が針板上面より突出するとき、針板上面に載せられた生地が生地送り方向Fに運搬される。
次に、差動送り調節機構58について説明する。差動送り調節機構58は差動調節クランク20を有する。差動調節クランク20には角駒35を介して差動送りリンク36が段付ネジ37で連結されてる。差動送りリンク36の中途にはリンク49の一端がピン付ネジ48で連結されている。リンク49の他端はベルクランク状に形成されたレバー50の一方端に段付ネジ51で連結されている。レバー50の基端はクランク軸21に軸回りの回動可能に嵌挿されている。レバー50の他方端にはクランク52の先端が連結されている。クランク52は基部に設けられた軸部を中心に軸回りの回動可能にされている。クランク52の前記軸部は差動目盛板53に設けられた孔から外方に突出している。差動目盛板53はシリンダ本体61aの外壁に付設されている。差動目盛板53の表面の一部には目盛54が設けられている。クランク52の軸部には差動調節レバー55の基端が固定されている。差動調節レバー55はその先端が基端から上方に伸びて配置されている。差動調節レバー55はクランク52の軸部回りに回転可能にされている。
差動送り調節機構58による差動送り歯43の運動量の調節について説明する。差動調節レバー55を回動させると、クランク52を介してレバー50がクランク軸21中心に回動する。レバー50の回動にともなって、リンク49が上下方向に移動する。リンク49の上下移動によって差動送りリンク36が上下動する。差動送りリンク36の上下動によって角駒35が差動調節クランク20の長孔23の調節範囲内で上下する。角駒35の上下位置の変更によって、差動調節クランク20の揺動時における角駒35の前後方向の運動量が増減する。角駒35の運動量の増減にともない、差動送り歯43の前後方向の運動量が増減する。この際、主送り台30の前後方向の運動量は変化しない。差動調節レバー55の先端を手前側に傾けると、角駒35の上下位置は長孔23の調節範囲内で上方に移動する。その結果、主送り歯31の運動量に対して差動送り歯43の運動量が大きくなり、生地は縮みながら縫製される。差動調節レバー55の先端を後側に傾けると、角駒35の上下位置は長孔23の調節範囲内で下方に移動する。その結果、主送り歯31の運動量に対して差動送り歯43の運動量が大きくなり、生地は引っ張られながら縫製される。
以上の様に構成された差動調節機構58によれば、従来の同機構に比べてより小さい差動比を得ることができる。換言すれば差動送り歯43の前後運動量をより小さくすることが出来る。その理由を図4に基いて説明する。図4(B)に示すように、従来の差動調節機構の差動調節クランク62において、長孔65はクランク軸21の上方に形成されている。そして、差動調節クランク62の揺動時に角駒35の中心はクランク軸21の軸心から見て12時の方向を中心として前後に、クランク軸21の軸中心に揺動する。この揺動半径と揺動角が一定の条件であれば、上述の様に12時の方向を中心に揺動するとき、角駒35の水平方向の変位が最大となる、つまり差動送り歯43の前後運動量が最大となる。一方、本発明の差動調節機構58によれば、角駒35を長孔23の範囲で下限に設定したとき、図4(A)に示す様に、角駒35の中心はクランク軸21の軸心から見て9時の方向を下端として差動調節クランク20はクランク軸21の軸中心に角揺動する。このとき、揺動半径と揺動角が一定の条件であれば、角駒35の水平方向の変位が最小となる、つまり差動送り歯43の前後運動量が最小となる。以上より、本発明の差動調節機構58によって従来の同機構より小さな差動比を得ることが説明される。ちなみに、幾何学的には、角駒35の中心が揺動中心から見て9時の方向を中心として角駒35を角揺動させると、角駒35の水平方向の変化が最小になる。しかしこの場合、差動送り歯43の楕円運動軌跡がくずれてしまい、生地が正常に送られないことになる。従って、本発明の差動調節機構58が最大の差動比を得る構成となる。
本発明の差動送り調節機構58によれば、部品が密集して配置されているシリンダ61内部に新たな部品を追加したり、複雑な機構を設けることなく、差動送り調節機構58における差動送り量の幅広い調整が可能になる。
1 主軸
20 差動調節クランク
21 クランク軸
22 二股部
23 長孔
35 角駒
36 差動送りリンク
40 差動送り台
43 差動送り歯
58 差動送り調節機構
59 アーム
61 シリンダ

Claims (1)

  1. 生地送り方向に対して斜め方向に水平に伸びるアームと、前記アームの基端より生地送り方向に伸びるシリンダと、前記アームの延出方向に沿って前記アーム内に配置されるとともに前記アームに回転可能に支持される主軸と、前記シリンダ内に生地送り方向と直交して固定されるクランク軸と、基部が前記クランク軸に挿通されて前記主軸の回転に連動して前記クランク軸回りに揺動する差動調節クランクと、前記差動調節クランクの基部から二股に形成されて上方に伸びる二股部と、前記二股部の一方に生地送り方向と直交する方向に貫通してかつ前記二股部の長尺方向に沿って形成される長孔と、前記長孔に該長孔の範囲で上下位置の調節可能にされる角駒と、前記角駒に一端が連結されて生地送り方向に沿って伸びる差動送りリンクと、シリンダ内にシリンダの延出方向に沿って配置され前記差動送りリンクの他端に連結されるとともに前記差動調節クランクの揺動に連動して生地送り方向に往復運動する差動送り台と、前記差動送り台の先端に取り付けられる差動送り歯とを備える送り出し腕型ミシンの差動送り調節機構において、前記差動調節クランクの揺動中に前記角駒の中心が最も下にあるとき、前記角駒の中心と前記クランク軸の中心が同じ高さになるように前記角駒の上下位置調節範囲の下限が設定されていることを特徴とする送り出し腕型ミシンの差動送り調節機構。
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