JP2006059807A - ニッケル電極及びそれを用いたアルカリ蓄電池 - Google Patents

ニッケル電極及びそれを用いたアルカリ蓄電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 充電時の高温下においても酸素の発生が抑制され充電効率が高いアルカリ蓄電池を提供する。
【解決手段】 ニッケル酸化物を主反応物質とする正極、負極、セパレータ及びアルカリ電解液で構成された発電要素を用いたアルカリ蓄電池であって、正極の材料は、水酸化ニッケルを主材料とする、球状の、タッピング密度が2.2g/cc以上である粉末19であって、粉末19は、多数の微細凹凸を表面に有する、球状のβタイプの水酸化ニッケルを主材料とする母粉末16と、金属コバルト及び/又はコバルト酸化物の微粉末22を含み、母粉末16の微細凹凸の凹部23のほぼ全てに、微粉末22が押しつぶされた状態で圧入されて母粉末16と一体化され、且つ、粉末19の表面層が微粉末22で被覆されて平坦化され、母粉末16及び/又は微粉末22は、表面から内部に連通する多数の微細孔18を有するアルカリ蓄電池。
【選択図】 図1

Description

本発明は、とくにペースト式正極の改良による、アルカリ蓄電池の高性能化つまり高エネルギー密度、高信頼性かつ高率放電などの特性改良に関する。
現在、小型二次電池においては、主に高容量が求められるコンシューマ用途と高率放電特性(ハイパワー特性)が求められるパワー用途があり、両方向への市場展開が著しい。主たるコンシューマ用途は、小型電子機器であるが、一部、パワーツールなどで高率放電特性も求められる場合がある。一方のパワー用途としては、ハイブリッド電気自動車(HEV)用電源や電動アシスト自転車などの動力電源用電池などで代表される。
前記のコンシューマ用途、中でも一般の小型電子機器用電源としては、Liイオン電池の拡大に対向して、従来を遥かに上回る高容量密度のアルカリ蓄電池が切望されている。また、コンシューマ用途の中でもパワーが必要とされる用途や今後市場が急速に拡大されると予測される動力用途では、この特性に最も優れると同時に低コストが期待されるアルカリ蓄電池が主流になっている。一般に、これらの特性に最も関係するのは、正負極の両電極などの発電要素であるが、とくに、通常、正極で電池容量を規制する構成方法が採用されることから、正極の特性が重視される。
ニカド(Ni/Cd)電池やニッケル・水素(Ni/MH)電池で代表されるアルカリ蓄電池の正極の主流は、Ni酸化物を活物質とするニッケル正極である。
この正極は、従来から焼結式電極が用いられてきたが、この電極ではエネルギー密度の向上と電極の軽量化が課題であった。そこで、これらの課題が改善できるペースト式電極の研究が過去から多くの研究機関でなされてきたが、現在、本発明者等の成果が、ペースト式電極の一種である発泡ニッケル式正極としてアルカリ蓄電池に適用された(例えば。特許文献1及び非特許文献1)。ここで、ペースト式電極とその電池の説明をより具体的にするために、Ni/MH電池とそのペースト式ニッケル正極を具体例として取り上げて、以下に説明する。
従来、ペースト式ニッケル正極は、ニッケル酸化物(主にNi(OH))の粉末を正極活物質として用いるが、この材料は粉末同士の結着性も乏しく、電子伝導度も乏しい。そのため、正極を形成するために用いられるペーストには、ニッケル酸化物の粉末に加えて、バインダーをペースト中に含め、さらに活物質の利用率を向上させるために、水酸化コバルトや酸化亜鉛などの添加剤をも含めたペーストが用いられている。また、これに加えて、それらの脱落防止や集電性能の向上のために、三次元網状の基体を用いる必要がある(例えば、特許文献1及び非特許文献1)。
このような開発の流れの中で、最近の高容量電池への強い要望は、この電池系の容量を規制する正極材料、つまりペースト式Ni正極におけるニッケル酸化物の高エネルギー密度化に向けられてきた。また、平行して、パワー用途には欠かせない正極材料の高温充電効率の改良も重視されてきた。
前者の目的のため、既に本発明者等が公表してきたように(例えば、非特許文献1)、活物質(主にNi(OH))粉末の周囲のコバルトの存在が利用率を高めることが明らかで、その後、改めてCo(OH)などでコーティングする提案がなされている。また、この技術を更に進めて、特許文献2及び特許文献3などに記載されているような、コーティングされたCo(OH)に更に空気を吹き込みながら、アルカリ雰囲気下の高温で酸化処理を施し、結晶性の乱れた、つまり結晶相間隔の広がったαもしくはγタイプのオキシ水酸化コバルト(CoOOH)に変換することで、さらに利用率が安定する提案がなされている。しかし、正極全体としてみた高エネルギー密度においては、まだ不充分である。
また、後者の高温充電効率の改良は、過去からのニッケル正極の重要な課題であった。つまり、前記した手段などで利用率が向上した電極であっても、コンシューマ用途で通常使用される温度範囲における高温側では充電特性が充分ではなかった。このような高温充電特性を向上させるために、Cd、Zn、Coなどをペースト中への添加物として加えたり、固溶状態で含むNi(OH)粉末を活物質として用いるペースト式Ni正極が通常のコンシューマ用途に採用されてきた。しかし、高率放電が繰り返されるパワー用途では、電極温度が更に上昇し、充電が出来ない問題点が残されていた。
この原因は、ニッケル酸化物の充電(Ni(OH)→NiOOH)電位が、高温では、正極が酸素発生電位に近接し、充電器からのエネルギーが酸素発生に消費されることに起因している(例えば、非特許文献1及び2)。このため、酸素発生過電圧を高めて酸素発生を抑制する材料研究がなされ、その後は、Ca酸化物やY酸化物などの粉末が前記ペースト中に添加されることが多い。しかし、パワー用途での高温(60℃以上)では、まだ改善が不十分である。
そこで、特許文献4に記載されているように、Y、Ca、アンチモン(Sb)などの酸素発生過電圧の改良に有効な元素を、Ni(OH)粉末の表面層やCo(OH)のコーティング層に固溶したり、また、これら元素を化合物としてペースト中に粉末で添加する方法が提案され、高温充電効率の改善はかなり進歩してきたが、利用率なども含めた総合的な特性は充分とは言えない。
いずれにしても、Ni正極には、少なくともコンシューマ用途での温度範囲における活物質利用率が改良された高エネルギー密度電極が、前提として求められる。すなわち、高温充電効率の改良は、高エネルギー密度化された正極における高温雰囲気側、つまり広い温度領域での活物質利用率の改良としての重要な技術課題と位置づけられる。
米国特許明細書第4,251,603号 特開平8−148146号公報 特開平9−073900号公報 特開平5−028992号公報 ケイリ−(T.Keily)及びバクスター(B.W.Baxter)編集;パワーソーシズ(Power Sources)、12、203〜220頁、インターナショナルパワーソースシンポジウム(International POWER SOURCES Symposium)発行、1988年 ケイリ−(T.Keily)及びバクスター(B.W.Baxter)編集;パワーソーシズ(Power Sources)、12、393〜409頁、インターナショナルパワーソースシンポジウム(International POWER SOURCES Symposium)発行、1988年
前提としてのNi正極の高エネルギー密度化には、活物質であるNi酸化物の利用率の向上と、その粉末が高密度に充填できることが重要である。CoやCo酸化物のペースト中への添加に次いで提案されている結晶形の乱れたCo酸化物をNi酸化物の表面にコーティングする方法は、少なくともコンシューマ用途での温度範囲における活物質の利用率を向上させてきた。
しかし、前者では、電極反応の行われる場所に均一に添加物が存在させることが困難であり、活物質利用率の安定性に欠ける問題がある。さらに、必要な場所以外にも添加物が多く存在して活物質粉末の充填密度の向上を妨げるだけでなく、高価な材料なのでコスト上の課題も残される。
この点を改良した後者の材料では、結晶相間隔の広がったαもしくはγタイプの材料でニッケル酸化物に対し6重量%程度の比較的厚く均一にコーティングする必要があることから、粉末全体のタッピング密度が低くなる課題が残されている。具体的には、1.9〜2.1g/ccと低い値となり、加圧しても充分な充填密度が得られない。換言すれば、利用率が改善されるにもかかわらず、電極全体としてはエネルギー密度が大幅には改良できない課題があった。さらに、電極製法過程での練合工程や加圧(プレス)工程で一部のコーティング層が剥離し、所望の高利用率が得られないことがある。
また、高温下(約60℃)での充電効率の改良には、前記した材料を用いて酸素発生過電圧を高めることはある程度有効であるが、このような材料をペースト中に粉末添加する方法は、前記した理由と同様、酸素発生が生じる活物質の表面以外にも存在することから無駄が多く、活物質の充填密度を低下させる。また、Ni酸化物粉末の表面層及びそのCo酸化物コーティング層での固溶体形成は、この問題を改善するが、多くの場合、この層が電極反応の遮蔽物となって、本来の重要な活物質利用率の改善を阻害する危険性があった。
さらに、上記のいずれの目的に対しても有効な手段の一つであるCo酸化物のコーティングは、単にコーティングするだけでは、充放電の繰り返しによるNi酸化物粉末の膨張でコーティング層に割れが生じ、粉末間の導電性の低下と共にサイクル寿命を低下させる。
そこで、本発明者らは、鋭意検討の結果、以下の本発明を用いることにより、アルカリ蓄電池の高性能化、具体的には従来を遥かに上回る高エネルギー密度化とその安定性を図り、併せて高信頼性かつ高率放電などの特性改良がなされることを見出し、本発明に至った。
第1の発明は、ニッケル酸化物を主材料として含む正極、負極、セパレータ及びアルカリ水溶液とを用いたアルカリ蓄電池であって、
(1)前記正極の活物質として使用するNi酸化物の粉末は、多数の微細凹凸を表面に有する、球状のβタイプのNi(OH)を主材料とする母粉末と、金属コバルト(Co)及び/又はCo酸化物の微粉末を含み、該母粉末の微細凹凸の凹部のほぼ全てに、該微粉末が押しつぶされた状態で圧入されて母粉末と一体化され、且つ、前記粉末の表面層が該微粉末で被覆されて平坦化され、
(2)タッピング密度が2.2g/cc以上であり、
(3)前記母粉末及び/又は前記微粉末は、表面から内部に連通する多数の微細孔を有することで、粉末の比表面積は、7m/g以上である
ことを特徴とするアルカリ蓄電池である。
また、第2の発明は、
(4)前記の球状のβタイプのNi(OH)を主材料とする母粉末は、表面にCo酸化物の層が配された粉末が30重量%以上混入されていても多数の微細凹凸を表面に有する材料で、
(5)前記母粉末には、Co、Zn、Mn、Ag、Mg及びAlの元素から選ばれた一種以上の元素を固溶状態で少なくとも含み、
(6)前記Co酸化物の層、及び/又は、前記金属コバルト(Co)及び/又はCo酸化物の微粉末には、Ti、Y、Zn、Cd、Ca、Pb、Fe、Cr、Ag、Mo及びLn(ただし、Lnは、ランタノイド元素に分類される元素の1種またはその元素の混合物)の元素から選ばれた少なくとも一種の元素又は該酸化物が、固溶または混合されていることを特徴とするアルカリ蓄電池であり、第1の発明をさらに進めた発明である。
また、第3の発明は、ニッケル酸化物を主材料として含む正極、負極、セパレータ及びアルカリ水溶液とを用いたアルカリ蓄電池であって、
(a)該正極は、平均厚さが、200〜500μmの範囲にある電極であり、
(b)該負極は、平均厚さが、100〜300μmの範囲にある電極であり
(c)該セパレータは、親水性を有するポリオレフィン系の合成繊維から成る不織布からなる、平均厚さは、50〜110μmの範囲にある不織布であり、
(d)該アルカリ水溶液は、水酸化カリ(KOH)を主材料とし、水酸化ナトリウム
(NaOH)及び/又は水酸化リチウム(LiOH)を含む、
ことを特徴とするアルカリ蓄電池であり、第1の発明と第2の発明を用いてパワー用途に適するアルカリ蓄電池でもある。
本発明のアルカリ蓄電池を用いることにより、コンシューマ用途からパワー用途の両者に必要とされる広い雰囲気温度範囲において、高エネルギー密度などの特性が改良された、従来電池を遥かに上回る高性能の電池が得られる。とくに、これらの特性を大きく左右する正極において、電子伝導度にすぐれるCo及び/又はCo酸化物の微粉末を、強固にNi酸化物粉末を主とする母粉末に一体化した薄層に形成し、タッピング密度の向上も図ることにより、アルカリ蓄電池の高エネルギー密度、長寿命が大きく改善される。なお、このNi正極の使用は、従来必要とされたペースト中へのCoなどの添加物が不要であり、上記の効果をさらに高めるものである。
また、高温下の充電時においても酸素(O)発生が抑制されるので充電効率が改善され、電池容量の向上が図れる。特に、前記ニッケル酸化物の表面に形成された前記コバルト酸化物の層中に、Ni粉末及び/又はLiイオンが含まれる場合には、水酸化コバルト(Co(OH))をオキシ水酸化コバルト(CoOOH)へと変えることがたやすくなるので、充放電サイクルの初期から高温時での充放電特性を向上することができる。このうち、LiイオンやNaイオンは、Hイオンと置き代わりやすく、イオン伝導性を高めるため、さらに充放電特性高めることができる。
さらに、CoやCo酸化物で被覆されたNi(OH)粉末全体の微細孔を従来より増加させ、比表面積を7m/g以上(従来は5〜6m/g)にすることにより、充電生成物であるNiOOHの体積が増加しても、粒子割れが生じにくくサイクル寿命が改善される。
また、本発明のアルカリ蓄電池は、正極と負極とを所定の厚さへと薄膜化することにより、渦巻き状に電極群を構成してもしなやかであることから、平均厚さ50〜110μm(従来は、120〜170μm)である薄型のセパレータを用いることが可能である。つまり、渦巻き状に加工する際、電極に亀裂が生じにくいことから、薄型セパレータを使用しても、短絡を生じることなく、薄型セパレータの適用により、高容量化を維持することができ、さらにハイパワー化も図ることができる。
(第1の発明)
本発明は、ニッケル酸化物を主材料として含む正極、負極、セパレータ及びアルカリ水溶液とを用いたアルカリ蓄電池であって、
(1)前記正極の活物質として使用するNi酸化物の粉末は、多数の微細凹凸を表面に有する、球状のβタイプのNi(OH)を主材料とする母粉末と、金属コバルト(Co)及び/又はCo酸化物の微粉末を含み、該母粉末の微細凹凸の凹部のほぼ全てに、該微粉末が押しつぶされた状態で圧入されて母粉末と一体化され、且つ、前記粉末の表面層が該微粉末で被覆されて平坦化され、
(2)タッピング密度が2.2g/cc以上であり、
(3)前記母粉末及び/又は前記微粉末は、表面から内部に連通する多数の微細孔を有することで、粉末の比表面積は、7m/g以上である
ことを特徴とするアルカリ蓄電池である。
(第2の発明)
本発明は、第1の発明をさらに進めた発明であり、
(4)前記の球状のβタイプのNi(OH)を主材料とする母粉末は、表面にCo酸化物の層が配された粉末が30重量%以上混入されていても多数の微細凹凸を表面に有する材料で、
(5)前記母粉末には、Co、Zn、Mn、Ag、Mg及びAlの元素から選ばれた一種以上の元素を固溶状態で少なくとも含み、
(6)前記Co酸化物の層、及び/又は、前記金属コバルト(Co)及び/又はCo酸化物の微粉末には、Ti、Y、Zn、Cd、Ca、Pb、Fe、Cr、Ag、Mo及びLn(ただし、Lnは、ランタノイド元素に分類される元素の1種またはその元素の混合物)の元素から選ばれた少なくとも一種の元素又は該酸化物が、固溶または混合されていることを特徴とするアルカリ蓄電池である。
本発明による正極の活物質粒子は、表面に無数の微細凹凸を有する、ニッケル酸化物(Ni(OH))の表面上にCo酸化物(主にCoOOH)の層が形成された2層構造の粉末またはこの粉末とニッケル酸化物(Ni(OH))の単独の粉末との混合物に、さらにCo及び/又はCo酸化物の微粉末を圧入して、薄膜層を付与した粉末構造を形成する。
前記活物質粒子は、形状が特に限定されるものではないが、球状もしくは楕円体形状であることが、高密度充填が可能であり水酸化ニッケルの結晶成長の延長として表面に成長するように容易に得ることができるために好ましい。また、前記活物質は、ニッケル酸化物(Ni(OH))及びコバルト酸化物(CoOOH)が無数の微細孔を有すること(表面積の増加に相当する)は、充放電の繰り返しで生じる活物質の膨張収縮の歪みを吸収し、粒子の割れを抑制するために好ましい。
図1は、前記活物質粒子が無数の微細孔を有する場合における、前記活物質粒子の断面図である。図1(a)は、前記活物質粒子の全体の断面図であり、図1(b)及び(c)は前記活物質粒子の表面付近における部分拡大断面図である。活物質粒子19は、微粉末22の層20で被覆されたニッケル酸化物(Ni(OH))の母粉末16を備えている。活物質粒子19の表面付近においては、Co、Co(OH)、及びCoOOHのそれぞれの単独または混合された微粉末22が、母粉末16の微細凹凸部分23に圧入された状態で、表面に薄層を形成している。表面における平均径が約1μm以下の微細孔18を有している。微細孔18(18’、18”)は、母粉末16の内部に延びているが、微粉末22の層を貫通し、ニッケル酸化物(Ni(OH))の母粉末16までに達していれば、特に内部に延びる長さが限定されるものではない。
本発明における正極は、ニッケル酸化物を主材料として含む正極であり、前記ニッケル酸化物は、球状又は楕円体状のβタイプのNi(OH)を主材料とする粉末単独もしくは該粉末と該粉末表面にCo酸化物を結晶状に被覆した層を設けた粉末との混合物なる母粉末と、金属コバルト(Co)及び/又はCo酸化物の微粉末を前記母粉末に圧入した薄膜層からなる。また、前記βタイプのNi(OH)を主材料とする粉末には、Co、Zn、Mn、Ag、Mg、及びAlの記号で表される元素からなる群より選ばれた1種以上の元素を固溶状態で少なくとも含む。さらに、前記コバルト酸化物の層及び/又は前記薄膜層には、Ti、Y、Zn、Cd、Ca、Pb、Cr、Fe、Ag及びLnの記号で表される元素(ただし、Lnは、ランタノイド元素に分類される元素の1種又はその元素の混合物)からなる群より選ばれた1種以上の元素が固溶もしくはそれらの酸化物が混在されている。また、前記薄膜層で被覆されたNi酸化物全体の比表面積は7m/g以上である。
本発明のアルカリ蓄電池に用いられる正極において、ニッケル酸化物は、電池反応を生じる主材料として含まれれば特に限定されるものではない。前記ニッケル酸化物(Ni(OH))は、高容量かつハイパワー用途により適する長寿命のペースト式電極として用いられるために、導電剤などの粉末状添加剤を活物質粒子と一体化して含まれることが、容易に充填もしくは塗着できるので好ましい。なお、本発明の正極において、前記母粉末のおけるコバルト酸化物層の割合は、従来提案されている4〜8重量%より少ない2〜4重量%、Co及び/又はCo酸化物の微粉末を前記母粉末に圧入した薄膜層の割合は、1〜3重量%であることが、電子伝導性を長期に亘って維持することができ、コストの観点からも好ましい。
前記ニッケル酸化物に固溶状態で含まれる、Co、Zn、Mg、Mn、Ag及びAlの記号で表される元素は、これらの元素の群より少なくとも1種以上選ばれればとくに限定されるものではない。これらの元素が含まれることにより、前記ニッケル酸化物を含む正極を用いたアルカリ蓄電池は高容量化が図れる。前記元素群から選ばれる元素は、1種の元素でもよく、複数の元素でもよいが、特に高容量化にはMnが高次反応に有効で、残りのAg、Mgなどはハイパワー化に有効であるために特に好ましい。また、前記ニッケル酸化物におけるCo、Zn、Mn、Ag、Mg、及びAlの記号で表される元素についての固溶量の合計は、Niに対する金属換算で3〜15重量%であることが好ましい。前記固溶量の合計が、Niに対する金属換算で3重量%未満である場合には、活物質粒子の各粒子に均一に前記元素を固溶させることが製造上難しく、Niに対する金属換算で3〜15重量%とすることが好ましい。15重量%以上では固溶元素が分離したり、本来の反応物質であるNi酸化物の構成比率が低下しすぎて、かえって容量低下をきたす。また、この範囲であれば、特にMnなどの固体電池反応を1e反応から、1.5e反応に近づけることができるので、一層の高容量化を図ることができ、その際の低電圧化は、他の材料との併用で抑制できる。
前記コバルト酸化物層及び/又は前記薄膜層に固溶及び/又は混在されて含まれる、Ti、Y、Zn、Cd、Ca、Pb、Cr、Fe、Ag及びLnの記号で表される元素は、これらの元素の群より少なくとも1種以上選ばれればとくに限定されるものではない。これらの元素が含まれることにより、前記ニッケル酸化物を含む正極を用いたアルカリ蓄電池は、コバルト酸化物層の表面からの酸素の発生を抑制することができ、高温時における充電効率を向上することができる。前記コバルト酸化物におけるTi、Y、Zn、Cd、Ca、Pb、Cr、Fe、Ag及びLnの記号で表される元素についての固溶量の合計は、Coに対する金属換算で3〜15重量%であることが好ましい。前記固溶量の合計が、Coに対する金属換算で3重量%未満である場合には、Co酸化物層全体への均一な固溶ができないため、上記の酸素発生過電圧の向上による充電効率の改善が低下し、Coに対する金属換算で15重量%より大きい場合には、ほとんど上記固溶元素が単独析出し、本来のCo酸化物の電子伝導性が低下する。
前記コバルト酸化物が無数の微細孔を有する場合において、前記正極における固溶体を形成したコバルト酸化物層中の微細孔中などに、Ni及び/又はLiが含まれてもよい。前記コバルト酸化物層中にNi及び/又はLiが含まれることにより、本発明のアルカリ蓄電池は、正極における電子伝導性の改善と共に高温時での酸素の発生をさらに抑制することができ、高温時における充電効率をさらに向上することができる。Ni及び/又はLi及び/又はNaが固溶体を形成したコバルト酸化物層中の微細孔などに含まれる量は、特に限定されるものではないが、コバルト酸化物のCoに対する金属換算で0.5〜1重量%であることが好ましい。Ni及び/又はLiが含まれる量が0.5重量%未満である場合には、不均一分布のために上記添加効果が低下し、1重量%より大きい場合には、返ってCo酸化物の電子伝導性が低下するからである。前記Ni及び/又は前記Liは、ニッケル酸化物上にコバルト酸化物が形成される際にコバルト酸化物層にニッケル粉末として混在してもよい。また、Liに関しては、コバルト酸化物により被覆された前記ニッケル酸化物に高温下でLiOH水溶液を振りかけて添加されることにより、コバルト層中に入り込んでもよい。なお、前記Ni粉末は、汎用のNi粉末をそのままもしくは軽く粉砕したNiの粉末状物であり、前記Liは、CoOOH層の結晶内の層間に含まれたLiイオン及び微細孔内に析出したLi酸化物を含めたものである。これは、Naに関しても同様なことが言える。
本発明のアルカリ蓄電池における正極の主材料である活物質粉末の粒子径は、特に限定されるものではないが、平均粒子径が10〜20μmであることが電極としての充填密度を高く保ち、かつ高率放電時においても必要な反応面積を得るために好ましい。
本発明のアルカリ蓄電池における正極の主材料である活物質粉末を使用する場合には、活物質粉末、結着剤及び増粘剤を含むペーストが電極基体に充填もしくは塗着されて正極が形成され、とくに利用率を高める添加剤は不要である。前記ペーストは、前記活物質粉末と結着剤とが水を主媒体とする液中に分散されたペースト状組成物であれば、公知のペースト状組成物を用いることができる。また、前記結着剤は、PTFE、PEOやポリオレフィンなどの微粉末やポリビニルアルコールなどの公知の結着剤、前記増粘剤にはCMCやMC(メチルセルロース)などを用いることができる。また、前記ペーストには、前記活物質粉末及び結着剤の以外に、Zi粉末、Co粉末、Ni粉末やZn酸化物等の添加剤を含んでもよい。
前記電極基体は、多孔性金属繊維や発泡金属多孔体などの公知のペースト式電極に使用される基体を用いることができるが、特に、金属箔を無数の凹凸を有するように立体化された基体(3DF基板と略称する)であることが、電極内全体に基体が存在しかつ使用量が少ないため、活物質の利用率が高く、より高容量化が図れるために好ましい。無数の凹凸を有するように立体化された基体は、特に限定されるものではないが、電極基体が、中空で無数の凹凸部を有し、該凹凸部で三次元化された電極基体の厚さが電極にほぼ近い厚さである薄膜状の耐電解液性の導電性金属薄板であり、凹凸は互いに近接していることを特徴とする電極基体であることが好ましい。
図2は、図3の正極におけるA−A断面図で、中空で無数の凹凸部を有し、該凹凸部で三次元化された前記の電極基体を用いた正極の断面図である。図中の9は三次元のニッケル製電極基体を構成するニッケル金属部、10はこの導電性電極基体に充填されたニッケル酸化物(Ni(OH))粉末を主とする活物質粉末、11は空間部である。ニッケル箔を加工した三次元基体の凸部Bと凹部Cの壁は、歪曲を有しながら電極面に平行な一方向に傾斜し、凸部Bと凹部Cの壁の先端部はニッケルの肉厚が薄くなっており且つ一層強く一方向に傾斜されている。この歪曲と先端の傾斜は、活物質粉末などの充填物が導電性電極基体から剥離することを抑制するものである。また、先端部の傾斜は、電極の髭となって対極と微小短絡を起こすことがなく、ニッケル基体である導電性電極基体から最も遠い活物質粉末粒子(図中のM付近)についての導電性電極基体までの最短距離を曲げない場合(M’付近)の最短距離より短くする効果、つまり電極全体の集電能力を高める効果も併せ持っている。
図3は、図2のような構造を有するニッケル正極1の全体図で、厚さは500μm以下の薄型ニッケル正極である。
また、前記正極板において、結着剤とともに前記活物質粉末が充填もしくは塗着される3DF基板は、耐電解液性を有する薄膜状の金属板が、中空で、側部に開口部を有する無数の微小な凹凸状ブリッジを該金属板に設けて三次元化されたものであっても良い。
無数の微小な凹凸状ブリッジを有する電極基体としては、図4(a)に示すように、肉厚10〜40μmのニッケル製フォイルに無数の微小凹凸ブリッジで三次元化加工を施した、厚さが100〜500μmの電極基体を用いることができる。図4(b)として図4(a)のE−E断面図を示す様に、表ブリッジは、傾斜部12と上辺部11とによりブリッジ状の形状になっている。また、表ブリッジは、図4(a)に示すように、側面開口部15が上辺部11の下において図の上下方向に貫通している。表ブリッジ及び裏ブリッジは、表ブリッジ及び裏ブリッジがそれぞれ複数個からなる列を形成して、該列が図3の様に交互に電極基体に配されてもよい。また、殆どの微小な凹凸状ブリッジ又は凹凸状ブリッジ群の長手方向は一方向性を有し、該方向は電極の長さ方向もしくは幅方向であることが活物質粉末などの充填量が均一になるために好ましい。
また、表ブリッジ及び裏ブリッジで示される無数の微小凹凸ブリッジを設けた電極基体は、ニッケル正極に適用する場合、可能な限り電極厚さに近づけて活物質粉末などを保持することが好ましい。従って、凹凸状ブリッジで三次元化された基体の厚さは電極の厚さの50%以上であることが望ましい。従って、表ブリッジ及び裏ブリッジは、図4におけるX、Y、P1及びP2は、それぞれ、50〜150μm、100〜250μm、50〜100μm、50〜100μmの範囲が好ましい。表ブリッジ及び/又は裏ブリッジの高さは、ローラー等で簡易に製造できることから、それぞれほぼ同じ高さで、結果として基体の厚さは150〜500μmであることが好ましい。表ブリッジ及び裏ブリッジの形状は、図4(b)(c)の様に、側面方向からの形状が略台形状及び/又は略半円状の下辺の直線部を除いた形状を用いることができるが、下辺の直線部を除いた形状が、製造が容易であるので、好ましい。
本発明のアルカリ蓄電池に用いられる負極、セパレータ、及びアルカリ水溶液は公知の材料を用いることができる。前記負極としては、例えばアルカリ蓄電池がNi/MHアルカリ蓄電池である場合にはAB型合金又はAB型合金を含む水素吸蔵合金を活物質として含むペースト式電極を用いるなど、ニッケルカドミウムアルカリ蓄電池、Ni/MHアルカリ蓄電池、又はニッケル亜鉛アルカリ蓄電池などのアルカリ蓄電池に適した負極を適宜選択して用いることにより、各種アルカリ蓄電池を得ることができる。
また、前記セパレータは、公知のセパレータを用いることができるが、親水性を有する樹脂繊維からなる平均厚さ50〜110μmの薄型不織布であることが、正/負極間のイオン通過速度を早くし、アルカリ蓄電池のさらなる高出力化に大きく寄与することができ、しかも薄膜のセパレータであることからさらなる高出力化と高容量化も可能となる。なお、前記セパレータは、機械的強度と短絡防止等の観点から多孔度が40〜60vol%であることが好ましい。
また、本発明のアルカリ蓄電池に含まれるアルカリ水溶液は、公知のアルカリ水溶液を用いることができるが、水酸化カリウム(KOH)を主とする水溶液であると、電気抵抗が小さくなるため好ましい。前記アルカリ水溶液の濃度、ならびに前記アルカリ蓄電池に用いられる量についても、公知の濃度及び量であれば特に限定されるものではない。
(第3の発明)
本発明は、ニッケル酸化物を主材料として含む正極、負極、セパレータ及びアルカリ水溶液とを用いたアルカリ蓄電池であって、
(a)該正極は、平均厚さが、200〜500μmの範囲にある電極であり、
(b)該負極は、平均厚さが、100〜300μmの範囲にある電極であり
(c)該セパレータは、親水性を有するポリオレフィン系の合成繊維から成る不織布からなる、平均厚さは、50〜110μmの範囲にある不織布であり、
(d)該アルカリ水溶液は、水酸化カリ(KOH)を主材料とし、水酸化ナトリウム
(NaOH)及び/又は水酸化リチウム(LiOH)を含む、
ことを特徴とするアルカリ蓄電池であり、第1の発明と第2の発明を用いてパワー用途に適するアルカリ蓄電池でもある。
前記アルカリ蓄電池は、正極と負極とを上記の厚さへと薄膜化することにより、渦巻き状に電極群を構成してもしなやかであることから平均厚さ50〜110μmである薄型のセパレータを用いることが可能であるので、短絡を生じることなしに、高容量化を図ることができ、さらにハイパワー化も図ることができる。とくに、Ni/MH電池用としてはスルホン化したポリオレフィン製の薄型不織布をセパレータに用いると、高温耐久性を有するとともに自己放電を抑制するので、電池が高温になるパワー用途などに適切である。
前記正極は、電池反応に関与する主材料について、少なくともCo及び/又はCo酸化物の微粉末を前記母粉末に圧入した薄膜層を表面に配したニッケル酸化物を主材料とし含むものであれば特に限定されるものではない。このような活物質粒子であれば、電極基板に容易に充填もしくは塗着できるので好ましい。
前記正極における活物質粉末は、第2の発明と同様に、前記ニッケル酸化物には、Co、Zn、Mg、Mn、Ag及びAlの記号で表される元素からなる群より選ばれた1種以上の元素を固溶状態で少なくとも含み、前記コバルト酸化物層及び/又は前記表面の薄膜層には、Ti、Y、Zn、Cd、Ca、Pb、Cr、Fe、Ag及びLnの記号で表される元素(ただし、Lnは、ランタノイド元素に分類される元素の1種又はその元素の混合物)からなる群より選ばれた1種以上の元素を固溶状態で含むことが、充電時の高温下においても酸素(O)発生が抑制されるので充電効率が改善され、電池容量の向上が図れるので好ましい。
上記の活物質粉末を用いる場合には、第1及び第2の発明と同様に、球状もしくは楕円体形状が好ましく、活物質粒子中のニッケル酸化物(Ni(OH))及びコバルト酸化物層(主にCoOOH)及び前記薄膜層が無数の微細孔を有すること好ましい。また第2の発明と同様に、前記ニッケル酸化物におけるCo、Zn、Mg、及びAlの記号で表される元素についての固溶量の合計もNiに対する金属換算で3〜15重量%であることが好ましく、前記コバルト酸化物におけるTi、Y、Zn、Cd、Ca、Pb、及びLnの記号で表される元素についての固溶量の合計は、Niに対する金属換算で3〜15重量%であることが好ましい。
また、前記Ni酸化物粉末、その表面のコバルト酸化物層及び前記薄膜層が無数の微細孔を有する場合において、それぞれの微細孔などに、Ni及び/又はLi及び/又はNaが含まれてもよい。前記コバルト酸化物層中にそれらが含まれることにより、本発明のアルカリ蓄電池は、正極における電子伝導度を向上させると共に高温時での酸素の発生をさらに抑制することができ、高温時における充電効率をさらに向上することができる。Ni及び/又はLi及び/又はNaが、固溶体を形成したコバルト酸化物層中に含まれる量は、特に限定されるものではないが、ニッケル酸化物のNiに対する金属換算で0.5〜1重量%であることが好ましい。
本発明のアルカリ蓄電池における正極は、平均厚さが200〜500μmの電極である。前記平均厚さが200μm未満である場合には、電極が長くなることから、基材材料費の増加や製法の複雑化が生じ、前記平均厚さが500μmより大きい場合には電極全体の抵抗値が増加すると共に、渦巻き状電極群構成時に電極に亀裂が入りやすく薄型セパレータでは微少短絡が生じやすくなる。
本発明のアルカリ蓄電池における負極は、水素吸蔵合金を主材料とする。前記負極が水素吸蔵合金を含む状態とする方法は、特に限定されるものではないが、AB型合金やAB型合金粉末を含む公知のペーストを導電性電極基体に塗着させることで得ることができる。また、前記負極は、平均厚さ100〜300μmの電極である。前記平均厚さが100μm未満である場合には、基体の体積分率が増加しすぎて水素吸蔵合金粉末の充填密度が低下し、前記平均厚さが300μmより大きい場合には電極全体の電子導電性が低下する。
本発明のアルカリ蓄電池は、親水性を有する樹脂繊維からなる平均厚さ50〜110μmの不織布であるセパレータを備える。前記セパレータが親水性を有する樹脂繊維からなる不織布であることから、正/負極間のイオン通過が容易であって、しかも正極及び負極ともに汎用電池の場合の約半分の厚さの薄型電極であり、しなやかであることから充放電時においても電極がセパレータを突き破りにくいので短絡が生じにくい。また、前記セパレータは、平均厚さが50〜110μmである。前記平均厚さが50μm未満である場合には、短絡が生じやすいために、アルカリ蓄電池の信頼性が低下する。前記平均厚さが110μmより厚い場合には、電池内部容積におけるセパレータの占有率が高くなるので、容量が低下する。
また、前記セパレータとしては、親水性処理を施してポリオレフィン樹脂からなる不織布を用いることが、正/負極間のイオン通過速度を高めるために、好ましい。前記親水化処理は、特に限定されるものではないが、前記スルホン化は、SOガス気流による処理で繊維表面付近にスルホ基を付加することが親水性の向上に好ましい。
本発明のアルカリ蓄電池に用いられるアルカリ水溶液は、水酸化カリウム(KOH)を主とする水溶液であれば、アルカリ蓄電池に用いられる公知の水酸化カリウム水溶液を用いることができる。前記アルカリ水溶液中における水酸化カリウムの濃度は、28〜33重量%とすることができる。また前記アルカリ水溶液は、水酸化カリウム以外にも、NaOHやLiOHなどの公知の添加剤を含むことができる。
本発明のアルカリ蓄電池は、正極、負極、セパレータ及びアルカリ水溶液で構成された発電要素をそなえる。例えば、前記アルカリ蓄電池を円筒状AAサイズの電池とした場合には、図5に示す電池構成とすることができる。図5に示すように、電極厚さ500μm以下のニッケル正極1と、水素吸蔵合金粉末が主材料であり、正極より薄い電極厚さである汎用のAB系、例えばMmNi系の水素吸蔵合金粉末を用いた負極2とを、ポリオレフィン系合成樹脂繊維の不織布よりなるセパレータ3を介して捲回して得られる電極群を円筒の金属ケースに挿入し、ついでアルカリ電解液を注液後封口して円筒密閉形ニッケル・水素蓄電池とすることができる。
(実施例1)
厚さ30μmのフープ状ニッケル箔を、円錐状の凹凸を設けた金型間(ローラー間でも良い)を通すことにより加圧して得られた無数の微小な中空の凹凸を設けた三次元の導電性電極基体を作製した。凸部(凹部)に最近接するのは全て凹部(凸部)であり、凹部(凸部)の中空略円錐の直径は根元で60〜80μm、先端は35〜45μmであり、凹凸を設けた上下2枚の平板金型で強く加工して後者の肉厚を薄くし、大半の最先端は孔が開いている状態にした。その凹凸部により立体化された導電性電極基体の厚さは500μmとし最終電極厚さより100μm程度厚くした。凸凸間のピッチ(又は凹凹間のピッチ)は、フープの長尺方向及びその直角方向とも350〜450μmとした。導電性電極基体の長尺方向に対する凸部(凹部)の列の角度(m)は約45度である。また、前記ニッケル製電極基体においては、幅方向の両端に、さらに平坦面のローラーで加工した部分を設けて、一部を電極リードに使用した。
かくして得られた電極基体9に、第1及び第2の発明の代表例として、Ni酸化物(Ni(OH))粉末50重量%と該Ni酸化物にCoOOH層(3重量%)を配した粉末50重量%の混合粉末を母粉末とし、これにCo(OH)を主とする微粉末を表面に圧入(全体の約2重量%)してこの薄膜層を設けた活物質粉末を充填した。具体的には、該Ni酸化物がNi金属換算で約2重量%のCoと約4重量%のZnを固溶状態で含んだ直径が約10μmである球状粉末の活物質粉末のペーストを充填した。なお、Ni(OH)粉末は、NiSO溶液とNa(OH)及びアンモニアを用いた公知の方法で作製した。CoOOH層は、その表面上にCoSO溶液を用いて同様な方法でCo(OH)層を結晶成長させた。ついで、これにNaOHを混合し、100〜120℃の熱風を1時間吹き込んでCoOOHに酸化した。次に、前記の混合粉末とCo(OH)微粉末2重量%とを乾燥状態で、室温の大気中で、通常の練合機で混合した後、遊星ボールミル中で30分間強く攪拌・混合を行い、微粉末が一体化された活物質粉末を得た。これを用いたペーストは、前記活物質粉末100重量部をカルボキシメチルセルローズ約1重量%、及びポリビニルアルコール約0.1重量%が溶解した溶液22重量部と混合してペーストとした。この活物質ペーストをニッケル製電極基体9に充填および塗着した。
次に、図6に示すように得られた活物質のペーストが充填され、乾燥したニッケル製電極基体を比較的高速回転をしているS、S’に示す直径約30mmの2対のローラー間に通して、表面を擦りながら、回転数が10回転/秒で軽く加圧した後、N、N’に示す直径約450mmのローラー間で回転速度が50〜100mm/秒で強く加圧して厚さ400μmの薄型ニッケル正極を得た。
この薄型電極を幅44mm、長さ160mmに切断した後、濃度約3重量%のフッ素樹脂微粉末の懸濁液に浸漬後乾燥してニッケル正極とし、厚さ220μm、幅44mm、長さ210mmである公知のMmNi系の水素吸蔵合金負極と組み合わせて、公知のAAサイズの電池ケースに挿入し、図5における公知の正極端子を兼ねた封口板6とガスケット5により封口することより、正極の理論容量2300mAhのAAサイズの円筒密閉形Ni/MH電池を、実施例1のアルカリ蓄電池として作製した。また、セパレータには、厚さ60μmのスルホン化ポリオレフィン樹脂繊維の不織布を採用し、電解液は約30重量%のKOH水溶液を用いた。
(実施例2、Ti又はY固溶)
Ni酸化物(Ni(OH))粉末50重量%と該Ni酸化物にCoOOH層(3重量%)を配した粉末50重量%の混合粉末を母粉末とし、これにCo(OH)を主とする微粉末を表面に圧入(全体の約2重量%)してこの薄膜層を設けた活物質粉末であって、該ニッケル酸化物がNi金属換算で約2重量%のCoと約4重量%のZnを固溶状態で含み、前記CoOOH層又は薄膜層がCo金属換算で約8重量%のTi又はYを前記Co酸化物層に固溶状態又は約10重量%のTiO、Yの粉末を前記薄膜層に混入して含め、粒径が15〜20μmである粉末材料を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2のNi/MH蓄電池を得た。
(実施例3、Ca又はCd固溶)
Ni酸化物(Ni(OH))粉末50重量%と該Ni酸化物にCoOOH層(3重量%)を配した粉末50重量%の混合粉末を母粉末とし、これにCo(OH)を主とする微粉末を表面に圧入(全体の約2重量%)してこの薄膜層を設けた活物質粉末であって、該ニッケル酸化物がNi金属換算で約2重量%のCoと約4重量%のZnを固溶状態で含み、前記CoOOH層又は薄膜層がCo金属換算で約8重量%のCa又はCdを前記Co酸化物層に固溶状態又は約10重量%のCaO又はCdOの粉末を前記薄膜層に混入して含め、粒径が15〜20μmである粉末材料を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3のNi/MH蓄電池を得た。
(実施例4、Pb固溶)
Ni酸化物(Ni(OH))粉末50重量%と該Ni酸化物にCoOOH層(3重量%)を配した粉末50重量%の混合粉末を母粉末とし、これにCo(OH)を主とする微粉末を表面に圧入(全体の約2重量%)してこの薄膜層を設けた活物質粉末であって、該ニッケル酸化物がNi金属換算で約2重量%のCoと約4重量%のZnを固溶状態で含み、前記CoOOH層又は薄膜層が、Co金属換算で約8重量%のPbを前記Co酸化物層に固溶状態又は約10重量%のPbOの粉末を前記薄膜層に混入して含め、粒径が15〜20μmである粉末材料を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4のNi/MH蓄電池を得た。
(実施例5、Ln固溶)
Ni酸化物(Ni(OH))粉末50重量%と該Ni酸化物にCoOOH層(3重量%)を配した粉末50重量%の混合粉末を母粉末とし、これにCo(OH)を主とする微粉末を表面に圧入(全体の約2重量%)してこの薄膜層を設けた活物質粉末であって、該ニッケル酸化物がNi金属換算で約2重量%のCoと約4重量%のZnを固溶状態で含み、前記CoOOH層又は薄膜層が、Co金属換算で約8重量%のLn(Ceが60重量%、Laが25重量%の希土類元素の混合物)を前記Co酸化物層に固溶状態又は約10重量%の該Lnの酸化物粉末を前記薄膜層に混入して含め、粒径が15〜20μmである粉末材料を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5のNi/MH蓄電池を得た。
(実施例6、Cr、Ag固溶)
Ni酸化物(Ni(OH))粉末50重量%と該Ni酸化物にCoOOH層(3重量%)を配した粉末50重量%の混合粉末を母粉末とし、これにCo(OH)を主とする微粉末を表面に圧入(全体の約2重量%)してこの薄膜層を設けた活物質粉末であって、該ニッケル酸化物がNi金属換算で約2重量%のCoと約4重量%のZnを固溶状態で含み、前記CoOOH層又は薄膜層が、Co金属換算で約6重量%のCrと約2重量%のAgを前記Co酸化物層に固溶状態又は約8重量%のCrと約3重量%のAgOを前記薄膜層に混入して含め、粒径が15〜20μmである粉末材料を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例6のNi/MH蓄電池を得た。
(実施例7、ニッケル酸化物中にMn及びAg固溶)
Ni酸化物(Ni(OH))粉末50重量%と該Ni酸化物にCoOOH層(3重量%)を配した粉末50重量%の混合粉末を母粉末とし、これにCo(OH)を主とする微粉末を表面に圧入(全体の約2重量%)してこの薄膜層を設けた活物質粉末であって、該ニッケル酸化物がNi金属換算で約6重量%のMnと約2重量%のAgを固溶状態で含み、前記CoOOH層又は薄膜層が、Co金属換算で約6重量%のTiを前記CoOOH酸化物層に固溶状態又は約8重量%のTiO粉末を前記薄膜層に混入して含め、粒径が15〜20μmである粉末材料を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例7のNi/MH蓄電池を得た。なお、MnとAgの固溶体の結晶成長過程においては、Mn2+の固溶体を形成するために、Nガスを吹き込みながら成長させた。
(実施例8、ニッケル酸化物中にMg及びAl固溶)
Ni酸化物(Ni(OH))粉末50重量%と該Ni酸化物にCoOOH層(3重量%)を配した粉末50重量%の混合粉末を母粉末とし、これにCo(OH)を主とする微粉末を表面に圧入(全体の約2重量%)してこの薄膜層を設けた活物質粉末であって、該ニッケル酸化物がNi金属換算で約6重量%のMgと約2重量%のAlを固溶状態で含み、前記CoOOH層又は薄膜層が、Co金属換算で約6重量%のTiを前記CoOOH酸化物層に固溶状態又は約8重量%のTiO粉末を前記薄膜層に混入して含め、粒径が15〜20μmである粉末材料を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例8のNi/MH蓄電池を得た。なお、Alは3価イオンのために、従来のニッケル酸化物の結晶成長で、pH11.3の溶液を用いたのに対し、pH11.1にして結晶密度を高めた。
(実施例9、Ni粉末含有)
Ni酸化物(Ni(OH))粉末50重量%と該Ni酸化物にCoOOH層(3重量%)を配した粉末50重量%の混合粉末を母粉末とし、これにCo(OH)を主とする微粉末を表面に圧入(全体の約2重量%)してこの薄膜層を設けた活物質粉末であって、該ニッケル酸化物がNi金属換算で約2重量%のCoと約4重量%のZnを固溶状態で含み、Co金属換算で約3重量%の金属Ni粉末(粒径1μm)を前記Co酸化物層又は前記薄膜層に混入して、粒径が15〜20μmである粉末の材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例9のNi/MH電池を得た。なお、Ni粉末の混在方法には、硫酸コバルト溶液中に所定の量のNi粉末を分散させる又はCo(OH)粉末とNi粉末の混合物を母粉末に圧入して薄膜層を形成することにより作製した。
(実施例10、Li酸化物、Na酸化物含有)
実施例2におけるTi固溶またはTi酸化物を混入した活物資粉末であって、この粉末を約80℃に保ったまま、空気中で撹拌しながら、この100重量部に対し、10重量部の1モルのLiOH溶液またはNaOH溶液を振りかけて約30分間撹拌状態を維持した後、水洗を施し、粒径が15〜20μmである粉末の材料である以外は、実施例2と同様にして、実施例10のNi/MH電池を得た。
(比較例1、従来例)
実施例1で用いた活物質ペーストに換えて、ニッケル水酸化物に対してコバルトが約2重量%、亜鉛が約4重量%を固溶させた、粒子の直径が約10μmである球状粉末のニッケル酸化物の活物質粉末100重量部を、カルボキシメチルセルローズ約1重量%、ポリオレフィン樹脂の微粉末約0.1重量%を水に溶解した溶液22重量部と混合してペースト化し、さらに酸化コバルト(CoO)と酸化亜鉛(ZnO)とを水酸化ニッケルに対してそれぞれ約3重量%と約2重量%添加した活物質ペーストを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1のNi/MH電池を得た。
(比較例2、CoOOH中の固溶金属なし)
コバルト酸化物により被覆されたニッケル酸化物であって、該ニッケル酸化物がNi金属換算で約2重量%のCoとNi金属換算で約4重量%のZnを固溶状態で含み、前記コバルト酸化物がNi金属換算で約8重量%のTiを固溶状態で含み、前記コバルト酸化物がニッケル酸化物に対して6重量%含んだ直径が約15μmである球状粉末の活物質粉末に換えて、コバルト酸化物により被覆されたニッケル酸化物であって、該コバルト酸化物が固溶金属を含まない材料を用いたことを用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2のアルカリ蓄電池を得た。
(評価)
実施例1及び2の電極5枚の充填密度とそれらを適用したAAサイズ電池(各5セル)の、特性を表1に示す。表中のN−1は、実施例1の電極とそれを用いた電池で、表中のN−2は、実施例2の電極とそれを用いた電池の評価結果である。なお、電池の特性のうち、容量密度と3Cレート放電の中間電圧は、充放電3サイクルを化成期間とし、4サイクル目における充電;0.1C×120%、25℃、放電;0.2Cレートを基準として測定した。また、サイクル寿命試験は、充電;1C×100%、放電;1C×80%を繰り返し、50サイクル毎に上記の基準測定条件で電池容量試験を行い、初期容量の60%を切る時点をサイクル数とした。なお、ここで、従来のNi(OH)粉末を使用し、そのペースト中に、Co(OH)粉末を3重量%、酸化亜鉛粉末を4重量%添加して同様に作製した電極5枚と電池5セルの特性を比較例としてC−1で示す。併せて、従来のNi(OH)粉末にCo(OH)の6重量%の層(約0.9Å)を配した後、120℃の高温空気を吹き付けてCoOOHに変換した粉末を使用した電極5枚と電池5セルの特性を比較例としてC−2で示す。
Figure 2006059807
この結果、いずれの基板を使用しても、実施例1及び2の正極は、タッピング密度が高くかつ他の添加剤が必要ないので、理論充填密度が大きい。また、適用したAAサイズの電池特性においても実容量が比較例より遥かに大きい。これは、上記の理由とCo及び/又はCo酸化物の微粉末被覆により、比表面積が増加する結果、電解液との接触面積が増加して、活物質の利用率が向上したものと考えられる。また、サイクル寿命の改善も認められるが、これは活物質粉末の内部に設けた微細孔が従来例より多いことから、充放電の繰り返しによって生じる活物質粉末の膨張を、微細孔が吸収して活物質の割れが抑制されたためと考えられる。また、電解液との接触面積の増加は、比較的高率放電(3Cレート放電)における放電電圧の向上にも有効であった。
(充電特性)
実施例1〜6、及び比較例1及び2について、アルカリ蓄電池をそれぞれ10セル用意して、45℃、0.1Cで130%で充電後、1時間20℃雰囲気で保存し、次いで20℃、0.2Cで、0.9Vまで放電を行った。各電池の充電特性の平均値を図7で示した。なお、実施例1〜6のアルカリ蓄電池についての充電曲線については、それぞれp1、q1、r1、s1、t1及びu1で示す。また、比較例1及び2については、図7においてα1及びβ1で示した。図7から、実施例1の正極活物質を基本とし、Ti、Y、Zn、Cd、Ca、Pb、Fe、Cr、Ag、MoおよびLnを表面層付近に配した活物資粉末を使用した電池は、高温においても充電曲線の2段曲線から判断できる酸素発生か電圧が改善される結果、充電が深く進行し、放電容量が改良されている。
(放電特性)
実施例7〜10、比較例1及び2について、それぞれ上記の条件における放電を行った場合における放電特性の平均値を図7に示した。また、一般の標準充放電に近い条件、つまり20℃、0.1Cで130%充放電後20℃、0.2Cで0.9Vまで放電する条件で実施例7〜10及び比較例1及び2の各10セルを放電した時の放電特性をそれぞれv、w、x、y、α3、β3で図8に示した。図8から、Ni酸化物(主にNi(OH))内部に、Co、Zn、Mn、Ag、Mg、及びAlの記号で表される元素を固溶した活物資粉末を使用した電池は、さらに放電容量を高めることが判る。
(結果)
実施例2〜6のアルカリ蓄電池は、図7に示すように充電特性について、理論充填量に対する容量が80%付近から、ニッケル酸化物上のコバルト酸化物層に固溶された金属を含まない活物質を用いた従来例である比較例1及び2のアルカリ蓄電池よりも高い電圧で充電が可能であった。これは、コバルト酸化物層の中に固溶された元素により、酸素発生過電圧が向上したためと考えられる。また、実施例7〜10のアルカリ蓄電池は、放電特性においても比較例1および2のアルカリ蓄電池よりも高い放電容量を示した。これは高温下でも充電が進んだためだと考えられる。即ち、本発明のアルカリ蓄電池は、高温時にも充電受入性に優れ、広い温度範囲で高容量である。また、(評価)の冒頭に記載したように、本発明のアルカリ蓄電池はサイクル寿命特性及び効率放電特性の両者に従来電池を遥かに凌駕する特徴も併せ持っている。特に、ニッケル酸化物にMn、Agを固溶させた活物質は、若干放電電圧が低いが125%近くの放電容量を有し、Mg、Agを固溶させた活物質は前者より容量は若干低くなるが従来の活物質と同様の電圧を示した。なお、理論容量100%の意味は、ニッケル酸化物が3価から2価に反応する1電子反応を100%としたものである。また、コバルト酸化物層の中に含めたNi金属粉末は、活物質利用率をさほど改善しないが、バラツキを改善する効果があり、主にコバルト酸化物層中の微細孔にLiを含浸した場合には、これだけで利用率を約3%改善できた。
本発明のアルカリ蓄電池は、発生が抑制されるので充電効率が改善され、電池容量の向上が図れるので、多機能化された小型電子機器や電動工具などのパワーツールの電源、移動用電源つまり電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HEV)や電動アシスト自転車等のハイパワー用途に好適である。
本発明の一実施形態による球状活物質材料の断面概略図である。 本発明の一実施形態による図3のニッケル正極のA−A断面概略図である。 本発明の一実施形態によるニッケル正極の全体図である。 (a)は本発明の一実施形態による導電性電極基体の部分拡大上面図、(b)はE−E断面における部分拡大断面図、(c)はF−F断面における部分拡大断面図である。 本発明の一実施形態による円筒密閉形Ni/MH電池(AAサイズ)を示す図である。 本発明の一実施形態によるニッケル正極のプレス加工工程を示す側面図である。 実施例1〜6並びに比較例1及び2のアルカリ蓄電池における充放電特性を示す図である。 実施例7〜10並びに比較例1及び2のアルカリ蓄電池における放電特性を示す図である。
符号の説明
1 ニッケル正極
2 水素吸蔵合金
3 セパレータ
4 電槽
5 ガスケット
6 正極ターミナル
7 安全弁
8 正極リード端子
9 ニッケル製電極基体
9’ 電極加工されていないニッケル製電極基体
10 活物質を主とする混合粉末
12 空間部
13、13’ 電極基体の表ブリッジ上辺部と裏ブリッジ下辺部
14、14’ 電極基体の表裏ブリッジの傾斜部
15 ブリッジ側部の空孔部
16 ニッケル酸化物(Ni(OH))の母粉末
18、18’、18” 活物質中の微細孔
20 微粉末の層
21 コバルト酸化物(CoOOH)に被覆された母粉末
22 微粉末
23 母粉末の表面凹部
B 凸部
C 凹部
D 凹凸部の先端部
M、M’ 基体からの最も遠距離の混合粉末
S、S’ 小径のローラー
N、N’ 大径の加圧ローラー
X ブリッジ上辺部の幅
Y ブリッジ立ち上がり部の幅
P1 表裏ブリッジのピッチ
P2 裏裏ブリッジのピッチ

Claims (17)

  1. ニッケル(Ni)酸化物を主反応物質とする正極、負極、セパレータ及びアルカリ電解液で構成された発電要素を用いたアルカリ蓄電池であって、
    前記正極の材料は、
    (a)水酸化ニッケル(Ni(OH))を主材料とする、球状又は楕円体状の、タッピング密度が2.2g/cc以上である粉末であって、
    (b)前記粉末は、多数の微細凹凸を表面に有する、球状又は楕円体状のβタイプのNi(OH)を主材料とする母粉末と、金属コバルト(Co)及び/又はCo酸化物の微粉末を含み、該母粉末の微細凹凸の凹部のほぼ全てに、該微粉末が押しつぶされた状態で圧入されて母粉末と一体化され、且つ、前記粉末の表面層が該微粉末で被覆されて平坦化され、
    (c)前記母粉末及び/又は前記微粉末は、表面から内部に連通する多数の微細孔を有することを特徴とするアルカリ蓄電池。
  2. 前記母粉末は、βタイプのNi(OH)を主材料とする球状又は楕円体状の粉末と、表面にCo酸化物を主材料とする表面層が配されたβタイプのNi(OH)を主材料とする球状又は楕円体状の粉末との混合物であることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ蓄電池。
  3. 前記母粉末における、表面にCo酸化物を主材料とする表面層が配されたβタイプのNi(OH)を主材料とする球状又は楕円体状の粉末の混合比率は、30重量%以上である請求項1又は2に記載のアルカリ蓄電池。
  4. 前記母粉末におけるβタイプのNi(OH)には、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、及びアルミニウム(Al)の元素から選ばれた少なくとも一種が固溶されていることを特徴とする1乃至3のいずれかに記載のアルカリ蓄電池。
  5. 前記正極の粉末の表面層には、チタン(Ti)、イットリウム(Y)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、カルシウム(Ca)、鉛(Pb)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)及びランタノイド(Ln)の元素(ただし、Lnは、ランタノイド元素に分類される元素の1種または2以上の元素の混合物)から選ばれた少なくとも一種の元素又は少なくとも一種の元素の酸化物が、固溶または混合されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のアルカリ蓄電池。
  6. 前記正極の粉末は、前記母粉末の微細凹凸の凹部の大半に、前記微粉末と0.1重量%以下のアルカリ金属との存在下で、室温の大気中で押しつぶされた状態で圧入されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のアルカリ蓄電池。
  7. 前記正極の微粉末は、酸化コバルト(CoO)、水酸化コバルト(Co(OH))及びオキシ水酸化コバルト(CoOOH)の混合物であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のアルカリ蓄電池。
  8. 前記正極の粉末の比表面積は、7m/g以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のアルカリ蓄電池。
  9. 前記正極は、Ni酸化物を主材料とする活物質粉末が結着剤とともに、無数の凹凸を有し、かつ立体化された金属箔からなる基体の両側に塗布もしくは充填されて一体化された電極であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のアルカリ蓄電池。
  10. 前記負極の主材料は、金属水素化物の粉末、又は、カドミウム(Cd)とCd酸化物との混合粉末であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のアルカリ蓄電池。
  11. 前記負極の主材料には、カーボン(C)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、イットリウム(Y)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)から選ばれた少なくとも1種の元素もしくは少なくとも1種の元素の化合物の粉末が混在されていることを特徴とする請求項10に記載のアルカリ蓄電池。
  12. 前記セパレータは、親水処理された、ポリオレフィン系の合成繊維から成る不織布であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のアルカリ蓄電池。
  13. 前記親水処理は、前記合成繊維の表面にスルホ基を結合されたもので、そのスルホン化率(炭素に対す硫黄の元素比率:S/C)が4×10−3以上であり、多孔度が40〜60 vol%であることを特徴とする請求項12のいずれかに記載のアルカリ蓄電池。
  14. 前記アルカリ電解液は、水酸化カリ(KOH)を主材料とし、水酸化ナトリウム(NaOH)及び/又は水酸化リチウム(LiOH)を含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載のアルカリ蓄電池
  15. 前記アルカリ電解液の比重は、1.30〜1.40であることを特徴とする請求項14に記載のアルカリ蓄電池。
  16. 前記正極、負極及びセパレータの厚さは、それぞれ200〜500μm、100〜300μm及び50〜110μmの範囲にあることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載のアルカリ蓄電池。
  17. ニッケル(Ni)酸化物を主反応物質とするニッケル電極であって、
    前記電極の材料は、
    (a)水酸化ニッケル(Ni(OH))を主材料とする、球状の、タッピング密度が2.2g/cc以上である粉末であって、
    (b)前記粉末は、多数の微細凹凸を表面に有する、球状のβタイプのNi(OH)を主材料とする母粉末と、金属コバルト(Co)及び/又はCo酸化物の微粉末を含み、該母粉末の微細凹凸の凹部のほぼ全てに、該微粉末が押しつぶされた状態で圧入されて母粉末と一体化され、且つ、前記粉末の表面層が該微粉末で被覆されて平坦化され、
    (c)前記母粉末及び/又は前記微粉末は、表面から内部に連通する多数の微細孔を有することを特徴とするニッケル電極。
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