JP2000277085A - アルカリ電池用セパレータ - Google Patents

アルカリ電池用セパレータ

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JP2000277085A
JP2000277085A JP11084511A JP8451199A JP2000277085A JP 2000277085 A JP2000277085 A JP 2000277085A JP 11084511 A JP11084511 A JP 11084511A JP 8451199 A JP8451199 A JP 8451199A JP 2000277085 A JP2000277085 A JP 2000277085A
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polyolefin
fiber
nonwoven fabric
separator
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JP11084511A
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Masahito Tanaka
雅人 田中
Shigekazu Nakano
繁一 中野
Toshiaki Taniguchi
敏昭 谷口
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自己放電特性、サイクル特性の良好な電池セパ
レータを得ること。 【解決手段】ポリオレフィン系繊維を主構成成分とする
ポリオレフィン系不織布を基材として形成されたアルカ
リ電池用セパレータであって、次の3つの条件を満足す
るとともに、上記不織布基材100重量部に対してS重
量が0.1重量部以上50重量部以内にスルホン化され
ているアルカリ電池用セパレータ。 条件(1)フラジール通気度1〜40cm3/sec/cm2 条件(2)平均孔径5〜40μm 条件(3)空隙率40〜70%

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ電池用セ
パレータに関し、特にニッケルカドミウム電池、ニッケ
ル水素電池、ニッケル亜鉛電池などのアルカリ二次電池
用セパレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、携帯電話やノートパソコンなどの
ポータブル電子機器には軽量でエネルギー密度の高い一
次、二次のアルカリ電池が多用されるようになってきて
いる。これらの電池を構成要素に分けると、大部分の電
池は、正極、負極、電解質、セパレータ、容器などから
成り立っている。電池の特性を優れたものにするために
電極の果たす役割が大きいことは勿論であり、正極、負
極の改良はもちろん必要であるが、セパレータの果たす
役割も見過すことはできない。
【0003】電池におけるセパレータの重要な役割と
は、第一に正極と負極を隔離して電気的な短絡を防止す
ることであり(電池の内部短絡防止)、第二に電解液中
のイオンの通過を妨げないこと(電池の内部抵抗抑制)
である。本発明の対象とするアルカリ電池は、電解液が
強アルカリであることから、耐アルカリ性のある素材で
なければならない。従来から耐アルカリ性と親水性を兼
備するポリアミドから成る不織布や織布がよく用いられ
てきたが、ポリアミドは、常温での耐アルカリ性はある
ものの、高温下及び長期での耐アルカリ性が劣っている
ため、特に充放電を繰り返すことで長期使用がなされる
二次電池においては、強度の低下による電池の内部短絡
が発生し易く、その対策が求められていた。
【0004】そこで、ポリアミドより更に耐アルカリ性
のあるオレフィン系樹脂、特にポリエチレンやポリプロ
ピレンなどを主構成材料とする不織布や織布の検討がな
されている。これらのセパレータは高温度での使用や長
期にわたる使用でも強度が低下せず、電池の長寿命化の
ためのセパレータとしては好ましいといえる。ところ
が、これらポリエチレンやポリプロピレン製のセパレー
タはアルカリ電解液との親和性及びその保持性が悪いた
め、このセパレータを二次電池として繰り返し使用をし
ていると、電池の内部抵抗が上昇するという新たな問題
が発生する。そこでセパレータの親水化処理をしなけれ
ば、そのままでの使用はかなり難しい。また最近、市場
から二次電池の高容量化及び高出力化、さらに電気自動
車の電源用としては自己放電の少ない高信頼性電池が求
められてきており、自己放電を抑制する機能を持つセパ
レータへの要望が強い。
【0005】このような点を克服し、セパレータとして
使用できるよう特開昭58−194254、特公平6−
101323、特開平7−278963、特開平7−1
47154号公報などに開示されているようなポリオレ
フィン系樹脂にスルホン基を導入する方法があるが、い
ずれも不織布をスルホン化するのに長時間処理が必要で
あったり、スルホン化されても自己放電抑制機能を主と
する電池性能向上に関する再現性に問題があり、必ずし
も十分とはいえないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、ポリオレフィン系繊維
を主構成成分とするポリオレフィン系不織布を基材して
形成されたアルカリ電池用セパレータであって、特定の
範囲の通気度、孔径、空隙率を満足するとともに、上記
不織布基材100重量部に対してS重量が0.01重量
部以上50重量部以内になるようにスルホン化処理する
ことで、処理時間の短縮とセパレータとして必要な親水
性、自己放電を抑制する機能を保持した良好なセパレー
タが得られることを見出した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
ポリオレフィン系繊維を主構成成分とするポリオレフィ
ン系不織布を基材として形成されたアルカリ電池用セパ
レータであって、次の3つの条件を満足するとともに、
上記不織布基材100重量部に対してS重量が0.01
重量部以上50重量部以内となるようにスルホン化され
ているアルカリ電池用セパレータに関するものである。 条件(1)フラジール通気度1〜40cm3/sec/cm2 条件(2)平均孔径5〜40μm 条件(3)空隙率40〜70% 本発明の第2の発明は、上記第1の発明においてポリオ
レフィン系不織布はポリオレフィン系短繊維60〜99
重量部と、1〜40重量部のフィブリル化されたポリオ
レフィン繊維とからなるアルカリ電池用セパレータに関
するものである。本発明の第3の発明は、上記第1の発
明において上記ポリオレフィン系不織布はポリオレフィ
ン系短繊維60〜99重量部と、1〜40重量部のパラ
系アラミド繊維とからなるアルカリ電池用セパレータに
関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明はまず、セパレータのシー
ト物性に着目し、上記物性値の最適バランスを見出した
ことに特徴の一つがある。その物性測定装置及び数値限
定について説明する。フラジール通気度はJIS L1
096に準じ、フラジール形試験機を用い、円筒の一端
に資料を取り付けた後、加減抵抗器によって吸い込みフ
ァンを調整し、傾斜形気圧計が水柱1.27cmを示す
ように空気を吸い込ませ、その時の垂直気圧計の示す圧
力と、使用した空気孔の種類とから、試験機に付属の表
によって資料を通過する空気量を求めることで数値化す
るものである。単位はcm3/cm2/secで、整数位までを表
示する。本発明のセパレータのフラジール通気度は、1
〜40cm3/sec/cm2の範囲にあることが必要である。通
気度が下限に満たないと電池内部で発生するガスの通過
をスムーズに行うことが出来ず、電池内部圧の上昇をま
ねく。また上限を超えると電解液の保持性の低下や絶縁
性の低下を招き問題が発生する。
【0009】平均孔径は、ASTM F316−86
(バブルポイント法)に基づいて測定する。液体に濡れ
た不織布は、細孔の中の液体の毛細管張力を加えられる
空気圧が超える時空気を通し、より小さい細孔はより高
い圧力で同じような行動を示す原理を利用しており、同
じ圧力における濡れた不織布と乾いた不織布の両方の気
体流量を比較することによって、特定されたサイズ以上
の不織布細孔を通過する流量の割合を、圧力とサイズの
関係から計算できる同時に、圧力を少しずつ増す事によ
り、非常に小さい細孔サイズの増分の流量分布も差によ
って決定することができる。
【0010】このようにして得られたデータを基に、濡
れた不織布の流量が乾燥したフィルターの流量の1/2
になる圧力を求め、その時の細孔径を次の式によって求
め平均孔径としている。 d=Cγ/P d=細孔径μm γ=液体の表面張力 mN/m P=圧力 kg/cm2 C=定数(圧力がPSIの場合C=0.415) 本発明のセパレータの平均孔径は、5〜40μmの範囲
にあることが必要である。平均孔径が下限に満たないと
絶縁性は良好であるが、電解液の保持性、ガス通過性を
低下させ、電池性能の低下を生じ易い。また上限を超え
ると電極を構成する活剤が潜り込み易くなり、ショート
の原因となるため制限される。
【0011】空隙率は水銀ポロシメトリ測定装置によっ
て測定する。この測定は、細孔に浸透する水銀の容積
(V)は、かかる圧力の関数として直接測定できること
に基づいており、P−V曲線を作成し、空隙率を算出す
ることによって行なう。本発明のセパレータの空隙率
は、40〜70%の範囲にあることが必要である。空隙
率が下限に満たないと、スタート時点での保液量が少な
過ぎ、充放電を繰り返すことによりドライアウトし易
く、電池の長期使用に耐えられない。また上限を超える
と電解液を保液できる空間が多く好ましいが、同時に構
造体としての圧力強度が低下する。圧力強度が低下する
と、電池内での電極の膨張による圧力で、電解液をセパ
レータより吐き出すことになり好ましくない。
【0012】次にスルホン化について説明する。本発明
の主対象であるアルカリ二次電池は約30%の水酸化カ
リウム水溶液を電解液としているが、セパレータとして
はその電解液を保持することが要求される。本発明のポ
リオレフィン系不織布は、そのままではセパレータとし
て必要とされる親水性が不足しており、親水性基を導入
することが必要である。親水性基としては一般的に−S
3H、−SO3M、−OSO3H、−OSO3M、−CO
OM、−NR3X、−COOH、−NH2、−CN、−O
H、−NHCONH2、−(OCH2CH2)n−、−C
2OCH3、−OCH3、−COOCH3、−CSなどが
ある。Rはアルキル基、Mはアルカリ金属または−NH
4、Xはハロゲンである。またアルカリ二次電池でよく
問題視される自己放電は、電解液中に微量に存在するア
ニオン性不純物が正常な電極反応を阻害することが原因
と考えられている。
【0013】本発明者らの研究によると、これらの親水
性基のうちスルホン基(−SO3H、−SO3M、−OS
3H、−OSO3M)は強いイオン交換機能を保持して
いるため、セパレータに利用した場合その不純物を電極
から遠ざけ、自己放電反応を防止する機能に優れている
ことが判明した。また本発明のスルホン化処理は、基材
に対する上記スルホン基の導入割合を示す指標としてイ
オンクロマト法によるS重量を測定し、コントロールを
することが必要である。その方法としては、液体又は気
体中で基材にスルホン基を導入させる反応が一般的であ
るが、中でも硫酸、発煙硫酸、三酸化イオウ、クロロ硫
酸、フルオロ硫酸、アミド硫酸の1種を含む溶液と基材
の固体−溶液反応によって導入する方法はSO4 2-イオン濃度
が高くなり易く好ましいことが分かった。さらにセパレ
ータ用のポリオレフィン系不織布基材中に、一定量のフ
ィブリル化されたポリオレフィン繊維、又はパラ系アラ
ミド繊維を混合することで、基材の基本物性である
(1)フラジール通気度1〜40cm3/sec/cm2、(2)平
均孔径5〜40μm、(3)空隙率40〜70%の物性
コントロールを容易にすると共に、スルホン基の導入条
件を著しく緩和することも分かった。
【0014】すなわち従来のポリオレフィン系不織布基
材のスルホン化には長時間かかるのが普通であったが、
本発明に用いるフィブリル化されたポリオレフィン系繊
維は、これをセパレータ用の不織布基材に用いると表面
積が多くなるだけでなく、スルホン基に対し特異的な反
応点を持つためか、短時間処理でのスルホン化が可能で
ある。
【0015】フィブリル化されたポリオレフィン系繊維
は、例えばつぎの方法で得ることができる。先ず原料の
ポリオレフィンパルプを水に懸濁させる。懸濁液のパル
プ濃度は0.5重量%〜5重量%が好ましい。懸濁が不
安定であると次の割繊に支障をきたすので、ポリオレフ
ィン系繊維を適当に細断するか又は粉砕するのも良い
し、懸濁液をホモジナイジングの状態にして割繊工程に
入るのも良い。また界面活性剤により分散させる方法も
有効である。
【0016】また、パラ系アラミド繊維を含む本発明の
湿式不織布も、スルホン基に対する特異的な反応点が多
く存在するためか、短時間処理でのスルホン化が可能で
あることも見出した。パラ系アラミド繊維とはケブラー
(デュポン社など)トワロン(アクゾ社)、テクノーラ
(帝人)が代表的である。形状は単繊維状、フィブリル
化繊維状いずれでも良いが、フィブリル化繊維を使う方
が表面積が多くなり、更に反応性が良い。
【0017】スルホン化により導入されるS重量は、酸
素燃焼フラスコ法によりSO2を炭酸水素ナトリウム水
溶液に吸収させた吸収液を、イオンクロマトグラフィー
装置により、SO4 2-イオン重量として測定することで
算出する。本発明において、不織布基材のスルホン化に
より基材中に導入されるS重量は、不織布基材100重
量部に対し0.01重量部以上50重量部以下、好まし
くは0.1重量部以上30重量部以内、さらに好ましく
は0.5重量部〜5重量部である。S重量が0.01重
量部未満であれば、自己放電抑制効果がほとんどなく、
50重量部を超えると親水性が強くなりすぎ、ポリオレ
フィン繊維の耐アルカリ性が低下する。
【0018】本発明のポリオレフィン系短繊維とは例え
ばポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などの単一成
分からなる繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−プロピレンコポリマー、エチレン−ブテン−プ
ロピレンコポリマーなどの樹脂を適宜組み合わせた、芯
鞘型、サイドバイサイド型、偏芯型あるいは分割性複合
繊維などからなる単繊維である。繊維長、繊維径は特に
限定しないが、シート強度とシート化のし易さから、繊
維径は1μm〜20μm、繊維長は1mm〜30mmが
好ましい。また、分割繊維をウォータジェットによる分
割、リファイナーによる分割などにより細分化して利用
することもできる。
【0019】本発明において不織布基材を作るには湿式
抄紙法が好ましい。湿式不織布の製造方法は、同一装置
で繊維径の異なる繊維や複数の種類の繊維を任意の割合
で混合できる利点がある。また繊維の形態もステープル
状、パルプ状等と選択の幅は広く、使用可能な繊維径も
7μm以下の極細繊維から太い繊維まで使用可能で、他
の方法比べ極めて良好な地合のウェブが得られる方法で
ある。湿式不織布を得るための湿式抄紙法とは、微細繊
維状ポリオレフィン組成物の規定量とその他のポリオレ
フィン系繊維の規定量を水中で独立もしくは混合分散
し、好ましくは0.5%以下になるよう濃度調整したスラ
リーを長網式、円網式等の湿式抄紙機に適用し、連続し
たワイヤーメッシュ状の脱水パートで脱水し、その後ド
ライヤーで乾燥してシートを得る方法が一般的である。
また湿式不織布の強度向上に際しては、(熱)カレンダ
ーなどの(加熱)圧着装置により、構成する短繊維同士
を部分的に圧着、熱融着させるか、ウェブ状態の時に熱
硬化性バインダーなどを吹き付け、その後硬化させるな
どの手段で対応する場合が一般的である。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明は勿論これらに限定されるものでは
ない。なお以下の実施例において、%は特に断らない限
り重量%である。
【0021】実施例1 SWPY−600(ポリプロピレン繊維:三井石油化学
(株)製)4gを濃度1%となるように水中に分散し、
次いでホモジナイザー(M8)を使用して、500kg
/cm2 ×5パス処理し、重量平均繊維長0.89m
m、繊維径分布0.5μm〜8μm、カナディアンフリ
ーネス400mlのフィブリル化されたポリオレフィン
系繊維分散液を得た(分散液A)。次に水1000gを
ステンレスバットに計量し、繊度0.7d、カット長5
mmのポリプロピレンチョップ(商品名:PZ、ダイワ
ボウ(株)製)5g及び繊度0.7d、カット長5mm
のポリプロピレン/ポリエチレン芯鞘繊維(商品名:N
BF スター220、ダイワボウ(株)製)5gを計量
し、分散濃度1%で分散し、ポリオレフィン系繊維分散
液を得た(分散液B)。
【0022】分散液A:分散液B=1:2の重量比率で
分取し、さらに水で10倍に希釈し、粘剤としてポリエ
チレンオキサイド(商品名:PEO−PF3 、住友精化
(株)製)を極少量添加し、湿式不織布シ−トを手漉き
した。得られたシートをドラムドライヤで乾燥し、電池
セパレータ用不織布基材を得た。得られた不織布基材を
100℃に保持された98%濃硫酸中に3分間浸漬、そ
の後ロールで絞り、次に硫酸の希釈熱による熱収縮や変
形を起こさせないように、まず希硫酸中に浸漬、その後
ロールで絞り、最後に水中に浸漬、その後ロールで絞
る。その後熱風乾燥を行うことでスルホン化した電池セ
パレータを得た。その後カレンダーにて加圧して、密度
0.40g/cm3 、目付60g/m2、厚さ150μ
mとした。
【0023】実施例2 重量平均繊維長0.45mm、繊維径分布0.5μm〜
7.0μm、カナディアンフリーネス400mlのフィ
ブリル化されたポリオレフィン系繊維(商品名「ティア
ラKY−430M」、ダイセル(株)製)5gを濃度1
%でパルパにて分散し分散液Cを得た。次に水1000
gをステンレスバットに計量し、繊度1.5d、カット
長10mmのポリプロピレンチョップ(商品名:PZ、
ダイワボウ(株)製)5g及び繊度1.0d、カット長
10mmのポリプロピレン/ポリエチレン芯鞘繊維(商
品名:NBFスター220、ダイワボウ(株)製)を5
g計量し、分散濃度1%で分散し、ポリオレフィン系繊
維分散液を得た(分散液D)。
【0024】分散液C:分散液D=1:4の重量比率で
分取し、さらに水で10倍に希釈し、粘剤としてポリエ
チレンオキサイド(商品名:PEO−PF,住友精化
(株)製)を極少量添加し、湿式不織布シートを手漉き
し、電池セパレータ用不織布基材を得た。得られた不織
布基材をクロロ硫酸中に1分間浸漬、その後ロールで絞
り、次に硫酸の希釈熱による熱収縮や変形を起こさせな
いように、まず希硫酸中に浸漬、その後ロールで絞り、
最後に水中に浸漬、その後ロールで絞る。その後熱風乾
燥を行うことでポリオレフィンをスルホン化した電池セ
パレータを得た。その後カレンダーにて加圧して、密度
0.40g/cm3 、目付60g/m2、厚さ150μ
mとした。
【0025】実施例3 水1000gをステンレスバットに計量し、パラアラミ
ド繊維(商品名:テクノーラT−320,帝人(株)
社)固形10g及び1%ポリエチレングリコールジステ
アレートからなる非イオン界面活性剤(商品名:エマノ
ーン3299,花王(株)社製)水溶液15g添加し、
分散濃度1%で分散し、パラアラミド分散液を得た(分
散液E)。次に水1000gをステンレスバットに計量
し、繊度0.7d、カット長5mmのポリプロピレンチ
ョップ(商品名:PZ、ダイワボウ(株)製)5g及び
繊度0.7d、カット長5mmのポリプロピレン/ポリ
エチレン芯鞘繊維(商品名:NBF スター220、ダ
イワボウ(株)製)5gを計量し、分散濃度1%で分散
し、ポリオレフィン系繊維分散液を得た(分散液F)。
【0026】分散液E:分散液F=1:2の重量比率で分
取し、さらに水で10倍に希釈し、粘剤としてポリエチ
レンオキサイド(商品名:PEO−PF3 、住友精化
(株)製)を極少量添加し、湿式不織布シ−トを手抄き
した。得られたシートをドラムドライヤで乾燥し、電池
セパレータ用不織布基材を得た。得られた不織布基材を
100℃に保持された50%濃硫酸中に2分間浸漬、そ
の後ロールで絞り、次に硫酸の希釈熱による熱収縮や変
形を起こさせないように、まず希硫酸中に浸漬、その後
ロールで絞り、最後に水中に浸漬、その後ロールで絞
る。その後熱風乾燥を行うことでスルホン化した電池セ
パレータを得た。その後カレンダーにて加圧して、密度
0.40g/cm3 、目付60g/m2、厚さ150μ
mとした。
【0027】実施例4 実施例3においてパラアラミド繊維として(商品名:ト
ワロン1080,アクゾー社製)固形10g使用する以
外実施例1と同様にしてパラ系アラミド繊維分散液Gを
得た。次に水1000gをステンレスバットに計量し、
繊度1.5d、カット長10mmのポリプロピレンチョ
ップ(商品名:PZ、ダイワボウ(株)製)5g及び繊
度1.0d、カット長10mmのポリプロピレン/ポリ
エチレン芯鞘繊維(商品名:NBFスター220、ダイ
ワボウ(株)製)を5g計量し、分散濃度1%で分散
し、ポリオレフィン系繊維分散液を得た(分散液H)。
【0028】分散液G:分散液H=1:3の重量比率で分
取し、さらに水で10倍に希釈し、粘剤としてポリエチ
レンオキサイド(商品名:PEO−PF,住友精化
(株)製)を極少量添加し、湿式不織布シートを手抄き
し、電池セパレータ用不織布基材を得た。得られた不織
布基材をクロロ硫酸中に30秒間浸漬、その後ロールで
絞り、次に硫酸の希釈熱による熱収縮や変形を起こさせ
ないように、まず希硫酸中に浸漬、その後ロールで絞
り、最後に水中に浸漬、その後ロールで絞る。その後熱
風乾燥を行うことでスルホン化した電池セパレータを得
た。その後カレンダーにて加圧して、密度0.40g/
cm3 、目付60g/m2、厚さ150μmとした。
【0029】比較例1 実施例1で得られた電池セパレータ用不織布基材に対
し、アクリル酸63%、トリアリルイソシアヌレート5
%、光重合開始剤である1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン
(商品名:ダラカー1116,メルク社製)5%、水2
7%の溶液を含浸した。次に500Wの中圧水銀UVラ
ンプ(ハノヴィア・タイプUVS500)の下、上記溶
液を含浸した基材を通過させ光重合した。照射後、メタ
ノール中、水中で洗浄し、未反応モノマー、光重合開始
剤を除去した。その後乾燥し、電池セパレータを得た。
その後、カレンダーにて加圧して、密度0.40g/c
3 、目付60g/m2、厚さ150μmとした。
【0030】比較例2 実施例2の分散液Cを使用せずに、分散液Dのみで湿式
不織布シートを手漉きし、電池セパレータ用不織布基材
を得た。得られた不織布基材を実施例3と同様にしてス
ルホン化し、電池セパレータを得た。その後カレンダー
にて加圧して、密度0.40g/cm3 、目付60g/
2、厚さ150μmとした。
【0031】比較例3 溶融粘度270ポイズのポリプロピレンと溶融粘度64
0ポイズ、重量平均分子量15万で、可塑剤としてエチ
レングリコールを4重量%添加し、100℃のガラス転
移温度を90℃に低下させた、シンジオタクチック構造
(85%以上)を有するポリスチレンとを1:1の重量比
率で、別々に溶融させた後、300℃に加熱された、芯
鞘型の横断面を有する内部オリフィスの芯部分からポリ
プロピレン融液を、鞘成分からポリスチレン融液を押し
出した後、これら融液を複合し、円形断面の紡糸オリフ
ィスから紡出した後、速度600m/分で巻き取った。
次いで3倍延伸し、10個/インチの巻縮を付与して、
芯成分がポリプロピレンで、鞘成分がポリスチレンから
なる、断面円形の易スルホン化繊維(繊維径20μm、繊維
長10mm)を得た。
【0032】この易スルホン化繊維20重量%とポリプ
ロピレン(芯)−ポリエチレン(鞘)からなる同心円状の
芯鞘型複合繊維(繊維径20μm、繊維長10mm)80
重量%とを混合し1重量%で分散し、さらに水で10倍
に希釈する。さらに粘剤としてポリエチレンオキサイド
(商品名:PEO−PF,住友精化(株)社製)を極少
量添加し、湿式不織布シートを手抄きした。得られたシ
ートをドラムドライヤで乾燥し、電池セパレータ用不織
布基材を得た。 得られた不織布基材を実施例1と同様
にスルホン化処理し、電池セパレータを得た。その後カ
レンダーにて加圧して、密度0.40g/cm3 、目付
60g/m2、厚さ150μmとした。
【0033】このようにして得られた電池セパレータ7
種類について以下の試験方法にて評価した。結果を表1
に示す。
【0034】試験方法 (1) 目付:試料の大きさ1m×1mを水分平衡に至
らせ質量を測定した。 (2) 厚さ:マイクロメータを使って、挟み込んで空
回りを始める点から更に1回転させたところを終点と
し、得られた数値を厚さとした。 (3) 通気度:通気度JIS Y1096に従って測
定(フラジール型測定器を使用)し、n=10の平均値
を算出し、通気度とした。 (4) 平均孔径:ASTM F316−86に従ってパ
ームポロメータを使用し測定した。 (5) 空隙率:水銀ポロシメトリを使用して測定し
た。 (6) スルホン化度:(不織布基材100重量部に対
するS重量)酸素燃焼フラスコ法により吸収させた吸収
液を、イオンクロマトグラフィー装置(DIONEX社製、20
00i/SP)により分析し、SO4 2-対試料濃度を計算し、S
重量を算出した。 (7)自己放電特性:公称容量2200mAHのサブCサ
イズの円筒形電池に組込み、特性が安定した後、0.1
C,120%充電を行った後、45℃、4週間放置し、
放置後の残存放電容量を測定する。残存放電容量/特性
が安定した時の容量×100の値(%)を容量保存率とし
て表1に示す。 (8)サイクル特性:公称容量2200mAHのサブC
サイズの円筒形電池に組込み、特性が安定した後、30
℃の条件下で0.2C,120%充電、0.22C,
0.8V終始電圧とした放電を500サイクル繰り返し
た後の放電容量を測定する。500サイクル目の放電容
量/特性が安定した時の容量×100の値(%)を容量保
存率として表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】上記の如く構成された本発明のアルカリ
電池セパレータは、自己放電特性、サイクル特性の良好
な電池セパレータである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4L031 AA14 AA20 AB01 AB34 BA13 CA00 DA00 4L047 AA14 AA24 AA27 AA28 AB02 BA22 CA19 CB10 CC12 4L055 AF16 AF17 AF35 AF44 AF46 AF47 BE20 EA04 EA12 EA18 EA29 FA30 GA39 GA50 5H021 CC01 CC02 EE04 EE18 HH00 HH01 HH02 HH03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系繊維を主構成成分とする
    ポリオレフィン系不織布を基材として形成されたアルカ
    リ電池用セパレータであって、次の3つの条件を満足す
    るとともに、上記不織布基材100重量部に対してS重
    量(硫黄原子重量)が0.01重量部以上50重量部以
    内となるようにスルホン化されているアルカリ電池用セ
    パレータ。 条件(1)フラジール通気度1〜40cm3/sec/cm2 条件(2)平均孔径5〜40μm 条件(3)空隙率40〜70%
  2. 【請求項2】上記ポリオレフィン系不織布はポリオレフ
    ィン系短繊維60〜99重量部と、1〜40重量部のフ
    ィブリル化されたポリオレフィン繊維とからなる請求項
    1記載のアルカリ電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】上記ポリオレフィン系不織布はポリオレフ
    ィン系短繊維60〜99重量部と、1〜40重量部のパ
    ラ系アラミド繊維とからなる請求項1記載のアルカリ電
    池用セパレータ。
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