JPH11219693A - 電池用セパレータ - Google Patents

電池用セパレータ

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JPH11219693A
JPH11219693A JP10295130A JP29513098A JPH11219693A JP H11219693 A JPH11219693 A JP H11219693A JP 10295130 A JP10295130 A JP 10295130A JP 29513098 A JP29513098 A JP 29513098A JP H11219693 A JPH11219693 A JP H11219693A
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JP
Japan
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fiber
polyolefin
weight
separator
battery
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Pending
Application number
JP10295130A
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English (en)
Inventor
Shigekazu Nakano
繁一 中野
Masahito Tanaka
雅人 田中
Hideyuki Yokouchi
秀行 横内
Setsuo Toyoshima
節夫 豊島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解液との親和性を長期にわたって保持する
とともに自己放電を防止し、更に過充電時、過放電時に
正極から発生する酸素ガス、水素ガスをスムーズに通過
させ、負極で化学反応あるいは吸収させることにより電
池の内圧上昇を防止する機能にすぐれているアルカリ電
池用セパレータを提供する。 【解決手段】 カナディアンフリーネス値100ml〜
700ml、重量平均繊維長100μm〜1000μ
m、平均繊維径0.1μm〜10μmの微細繊維状ポリ
オレフィンパルプ及び0.5〜30mmに断裁したポリ
オレフィン系繊維を、固形分としてシート中90重量%
以上となるよう湿式抄紙して形成されたシート湿式不織
布からなるシートに、30%水酸化カリウム水溶液の保
持率が250%以上となるよう親水化処理することを特
徴とするアルカリ電池用セパレータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ電池用セ
パレータに関し、特にニッケルカドミウム電池、ニッケ
ル水素電池、ニッケル亜鉛電池などのアルカリ二次電池
用のセパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、各種の一次電池や二次電池及び燃
料電池等がポータブル機器用、移動用、据置用、予備用
等の電源として、さらには独立電源として利用されてい
る。これらの電池を構成要素に分けると、大部分の電池
は、正極、負極、電解質、セパレータ、容器などから成
り立っている。電池の特性を優れたものにするために電
極の果たす役割が大きいことは勿論であり、正極、負極
の改良はもちろん必要であるが、セパレータの果たす役
割も見過すことはできない。
【0003】電池におけるセパレータの重要な役割と
は、第一に正極と負極を隔離して電気的な短絡を防止す
ることであり、第二に電解液中のイオンの通過を妨げな
いことである。ところで、本発明の対象とするアルカリ
電池では、電解液が強アルカリであることから、耐アル
カリ性のある素材でなければならない。耐アルカリ性と
親水性を兼備するポリアミドから成る不織布や織布が最
もよく用いられているが、ポリアミドは、常温での耐ア
ルカリ性はあるものの、高温及び長期にわたる耐アルカ
リ性は劣っている。そのために長期使用がなされる二次
電池においては、強度の低下による短絡が発生すること
があり、その対策が求められていた。もちろん天然繊
維、セルロース系ではこのような傾向はさらに顕著であ
る。
【0004】そこで、ポリアミドより更に耐アルカリ性
のあるオレフィン系樹脂、特にポリエチレンやポリプロ
ピレンを材料とする不織布や織布の検討がなされてい
る。これらのセパレータは高温度下での使用や長期にわ
たる使用でも強度が低下せず、電池の長寿命化のための
セパレータとしては好ましいといえる。ところが、これ
らポリエチレンやポリプロピレン製のセパレータは、ア
ルカリ電解液との親和性が極端に悪く、またその保持性
も悪い問題点を有している。
【0005】このような点を克服し、セパレータとして
使用できるよう特公平6−101323号公報などに開
示されているようなポリオレフィン樹脂にスルホン基を
導入する方法、特表昭63−503074号公報、特表
平6−505756号公報に開示されているようなUV
照射によってビニル単量体をグラフト重合させる方法な
ど、種々の処理方法が提案されている。
【0006】一方、最近の電池の高容量化に対応するた
めにセパレータの薄物化に対する要望が強くなってき
た。しかし、オレフィン系樹脂、特にポリエチレンやポ
リプロピレンを材料とする従来のカード法、スパンボン
ド法などの乾式不織布や織布では薄物化が難しいため、
薄物セパレータ基材としての利用可能性のある湿式不織
布の検討が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、二次電池用
セパレータとした場合に、前述のような特性と解決すべ
き課題を有しているポリオレフィン系樹脂からなる基材
について、その最大課題である、親水化処理することに
よって電解液との親和性を長期にわたって保持するとと
もに自己放電を防止することができるポリオレフィン系
樹脂からなるセパレータを提供することを第一の目的と
する。更に、過充電時に正極より発生する酸素ガス、過
放電時に正極から発生する水素ガスをスムーズに通過さ
せ、負極で化学反応あるいは吸収させることにより電池
の内圧上昇を防止する機能にすぐれている、該親水化処
理されたポリオレフィン系樹脂セパレータを提供するこ
とを第二の目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリオレフィ
ン繊維を構造体として使用し、微細繊維化したポリオレ
フィンパルプを目止に使用することを基本構成とする発
明であり、つぎの各発明を包含する。 (1)カナディアンフリーネス値100ml〜700m
l、重量平均繊維長100μm〜1000μm及び平均
繊維径0.1μm〜10μmである微細繊維状ポリオレ
フィンパルプと、0.5〜30mmに断裁されたポリオ
レフィン系繊維とを、全固形分中、合計で90重量%以
上含むように湿式抄紙された不織布に、30%水酸化カ
リウム水溶液の保持率が250%以上となるように親水
化処理を施したシートからなることを特徴とするアルカ
リ電池用セパレータ。
【0009】(2)前記シートは、全固形分中、前記断
裁したポリオレフィン系繊維を40〜99重量%、好ま
しくは50〜97重量%含み、さらに前記微細繊維状ポ
リオレフィンパルプを60〜1重量%、好ましくは50
〜3重量%含むことを特徴とする前記1記載のアルカリ
電池用セパレータ。 (3)前記ポリオレフィン系繊維は、少なくともサイド
バイサイド型又は芯鞘型の複合繊維を含むことを特徴と
する前記1又は2記載のアルカリ電池用セパレータ。 (4)前記シートは、前記微細繊維状ポリオレフィンパ
ルプとポリオレフィン系繊維に加えて、アラミド繊維、
ポリエステル繊維、セルロース繊維及びポリアミド繊維
から選ばれた少なくとも1種の繊維を含有することを特
徴とする前記1〜3のいずれか1項記載のアルカリ電池
用セパレータ。 (5)前記親水化処理は、前記ポリオレフィン繊維及び
微細繊維状ポリオレフィンパルプからなるポリオレフィ
ン樹脂に親水性基を導入する方法、親水性物質を含浸又
はコーティングする方法から選ばれた親水化処理である
ことを特徴とする前記1記載のアルカリ電池用セパレー
タ。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のセパレータ基材となる不
織布の製造に使用される微細繊維状ポリオレフィンパル
プは、つぎの方法で得ることができる。先ず原料のポリ
オレフィンパルプを水に懸濁させる。懸濁液のパルプ濃
度は0.5重量%〜5重量%が好ましい。懸濁が不安定
であると次の割繊に支障をきたすので、ポリオレフィン
パルプを適当に細断するか又は粉砕するのも良いし、懸
濁液をホモジナイジングの状態にして割繊工程に入るの
も良い。また界面活性剤により分散させる方法も有効で
ある。
【0011】このポリオレフィンパルプの水懸濁液を少
なくとも300kg/cm2 の圧力差で高速で小径オリ
フィスを通過させ、器壁に衝突させて急速に減速させる
ことにより、ポリオレフィンパルプに強い剪断力を与
え、この操作を繰り返し行い、ポリオレフィンパルプ懸
濁液を微細繊維状ポリオレフィンパルプ懸濁液とする。
小径オリフィス通過時の圧力差は大きい程好ましいが、
実用性を勘案し、300kg/cm2 〜1000kg/
cm2 が適当である。また、高速で小径オリフィスを通
過させ、器壁に衝突させて急速に減速させることにより
剪断力を与えて繊維を割繊する操作の繰返し回数は多い
程好ましいが、2〜40回程度が適当である。次に得ら
れた微細繊維状ポリオレフィンパルプ懸濁液を脱水し
て、水分を60重量%〜98重量%とする。脱水方法は
特に限定されないが、フィルタープレス、遠心脱液など
が採用できる。この湿潤状態の微細繊維状ポリオレフィ
ンパルプを0.5〜30mmに断裁されたポリオレフィ
ン系繊維と共に、本発明のセパレータ基材となる不織布
に湿式抄紙するためのスラリー用原料とする。
【0012】原料のポリオレフィンパルプのオレフィン
の種類としては、エチレン、プロピレンなどがあり、原
料オレフィンパルプとしては、たとえば三井化学(株)
製の「SWPE−400」(ポリエチレン繊維)、同
「SWPY−600」(ポリプロピレン繊維)などの商
品名で市販されているものを使用することができる。ま
た、オレフィンの種類、グレードを1種類に限定する必
要はない。
【0013】また、前記のように得られた水分を60重
量%〜98重量%含有する微細繊維状ポリオレフィンパ
ルプの再分散性を更に向上させるために、適当な界面活
性剤を製造の任意の過程で添加しても良い。分散媒は水
が基本であるが、親水性の有機溶媒、たとえば1価アル
コール類、多価アルコール類、ケトン類などと水との混
合物でも良い。
【0014】本発明で使用する微細繊維状ポリオレフィ
ンパルプを製造するためのパルプの割繊装置としては、
高圧ホモジナイザーが有効である。高圧ホモジナイザー
としては、たとえば「MANTON−GAULIN」
(商標)ホモジナイザーとして市販されているものが挙
げられる。この装置は高圧ポンプ、高圧ポンプから被処
理液を高圧で吐出する弁装置、吐出液が衝突する弁座装
置及び処理液の高圧ポンプ吸入側への循環流路を備えて
いる。この種の装置と、その作動については公知の文
献、たとえばケミカル・エンジニアリング(Chemi
cal Engineering,13(5),86−
92.1976)に記載されている。
【0015】本発明に係わる微細繊維状ポリオレフィン
パルプは、水に分散させた状態で顕微鏡観察した時の平
均繊維径が0.1μm〜10μmの範囲にあり、繊維径
の50〜2000倍以上の長さを持つポリオレフィン繊
維が結束しないで全体として乱雑な方向で存在している
微細繊維状ポリオレフィンパルプである。またカナディ
アン−フリーネス値は、水への分散安定性と濾過性能の
指標であり、その測定法は、JIS P8121−19
76「パルプの濾水度試験方法、カナダ標準型」による
ものであり、100ml〜700mlである。
【0016】更に繊維長はKAJAANI社のFS−2
00型の装置による方法で本発明に係わる微細繊維状ポ
リオレフィンパルプの繊維長を測定すると、重量平均繊
維長は100μm〜1000μmの範囲である。
【0017】次に水酸化カリウム水溶液の保持率が25
0%以上となるように親水化処理する方法については特
に限定されず、例えば特公平6−101323号公報な
どに開示されているようなポリオレフィンシートにスル
ホン基を導入する方法、特表昭63−503074号公
報及び特表平6−505756号公報などに開示されて
いるようなUV照射下にビニル単量体をグラフト重合さ
せる方法、特開平4−74525号公報、特開平6−1
82195号公報、特開平8−311765号公報に開
示されているような大気圧プラズマ処理法、特公昭57
−30854号公報、特開平7−142047号公報、
特開平7−153441号公報に開示されているような
コロナ処理法、特開平8−31399号公報に開示され
ているような高周波グロー放電により親水性基を導入す
る方法などが挙げられる。
【0018】別に、特開平6−36753号公報に開示
の変性ポリビニルアルコール、特開平8−273748
号に開示されているエポキシ変性ポリビニルアルコー
ル、特開平4−233158号に開示されているエチレ
ン−不飽和カルボン酸にZnを導入したアイオノマー、特
開平6−187962に開示されているアクリルニトリ
ル−スチレン共重合体にカルボキシル基を導入、特開平
6−187963号に開示されているスルホン基含有塩
素化ポリオレフィンとカルボン酸共重合体、特開平7−
192715号に開示されているエチレン−アクリル酸
共重合体と酸素ガス、特開平6−338308号に開示
されているスチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共
重合体、特開平7−122256号に開示されているエ
チレン−ビニルアルコールとアクリル酸グラフト重合
体、または界面活性剤、コロイド状の酸化チタンゾル、
酸化ジルコニウムゾル、微粉末の酸化チタンとラテック
スからなるペースト状物などをオレフィン系樹脂の不織
布や織布に含浸、コーティングする方法などである。
【0019】また、ポリオレフィン系繊維としては、特
に限定はしないが、0.5〜30mmに断裁された繊維
径が1〜30μmまでのポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリプロピレンとポリエチレンとの共重合体または
これらの樹脂からなるサイドバイサイド型、芯鞘型の複
合繊維などが好ましい。
【0020】ところで、アルカリ電池用セパレータとし
て問題なく使用できるにはポリオレフィン系繊維が固形
分としてシート中40〜99重量%使用したセパレータ
であり、好ましくは50〜97重量%使用したセパレー
タである。このような量のポリオレフィン系繊維と共に
使用される前記微細繊維状ポリオレフィンパルプは1〜
60重量%、好ましくは3〜50重量%である。前記不
織布は、上記の両ポリオレフィン成分以外の繊維とし
て、更に用途に応じて全く異種の繊維原料、たとえばア
ラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、セル
ロース繊維等を混合しても良い。
【0021】湿式抄紙法は、生産速度が乾式抄紙法に比
べて速く、同一装置で、繊維径の異なる繊維や複数の種
類の繊維を任意の割合で混合できる利点がある。また繊
維の形態も、ステープル状、パルプ状等と選択の幅は広
く、使用可能な繊維径も7μm以下の極細繊維から太い
繊維まで使用可能で、他の方法と比べ極めて良好な地合
のウェブが得られる方法である。
【0022】本発明の電池用セパレータの製造方法も通
常の製紙に用いられる湿式抄造方法が用いられる。すな
わち、前記微細繊維状ポリオレフィンパルプの規定量と
前記の長さに断裁したポリオレフィン系繊維の規定量を
水中でそれぞれ独立にか、もしくは混合して分散し、好
ましくは固形分濃度0.5重量%以下になるよう濃度調
整したスラリーを長網式、円網式等の湿式抄紙機に適用
し、連続したワイヤーメッシュ状の脱水パートで脱水
し、その後ドライヤーで乾燥してシートを得る方法が用
いられる。その際得られるシートを構成する短繊維同士
を熱融着させシート全体の強度を大幅に向上させるため
に、抄造装置のドライヤーの加熱温度の利用や熱カレン
ダー等の加熱圧着装置を用いて交絡した繊維同士を接合
することが必要である。
【0023】電池用セパレータ用のシートには、低密度
で均一な地合い、目付を有し、十分な機械的強度を保ち
ながら、更に均一な孔径と分布のコントロールが要求さ
れるが、良好な耐アルカリ性、耐酸化性を有するポリオ
レフィン系繊維は、疎水性が強く、保水性が非常に劣る
ため、湿式抄紙機を使って、均一な地合い、目付を得る
ことが非常に難しい。また細繊度の繊維を多く使用しシ
ート化を検討しても、均一な地合い、目付のものを得る
ことはできるものの、電池用セパレータとして十分な機
械的強度が得られない。本発明によれば、電池用セパレ
ータに要求される前記特性を兼備したシートが提供され
る。
【0024】更に電池の高容量化に即して、セパレータ
の薄物化が要求されているが、その要求に応えるために
は、厚さをコントロールする方法としてスーパーカレン
ダー、グロスカレンダー、チルドカレンダーなどを採用
することができるし、熱をかけることを行っても良い。
【0025】本発明は、前記繊維長に断裁したポリオレ
フィン系繊維を構造体として使用し、微細繊維状ポリオ
レフィンパルプを目止めに使用するという構成を基本と
し、微細繊維状ポリオレフィンパルプを特定量使用する
ことで、均一な地合い、十分な機械的強度を満たすセパ
レータ基材が得られる。以下に、本発明のセパレータの
実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定され
るものではない。
【0026】
【実施例】実施例1 ポリオレフィンパルプとして、SWPY−600(ポリ
プロピレン繊維:三井化学(株)製)4gを濃度1%と
なるように水中に分散し、次いでホモジナイザー(M
8)を使用して、500kg/cm2 ×5パス処理し、
重量平均繊維長0.89mm、平均繊維径3.5μm、
カナディアンフリーネス400mlの微細繊維状ポリオ
レフィンパルプの分散液Aを得た。次に水1000gを
ステンレスバットに計量し、繊度0.7d、カット長5
mmのポリプロピレンチョップ(商品名:PZ、ダイワ
ボウ(株)製)5g及び繊度0.7d、カット長5mm
のポリプロピレン/ポリエチレン芯鞘繊維(商品名:N
BF スター220、ダイワボウ(株)製)5gを計量
し、分散濃度1%で分散し、ポリオレフィン系繊維分散
液を得た(分散液B)。
【0027】分散液A:分散液B=1:1の割合で分取
し、さらに水で10倍に希釈し、粘剤としてポリエチレ
ンオキサイド(商品名:PEO−PF3 、住友精化
(株)製)を極少量添加し、密度0.25g/cm3
目付40g/m2 の湿式不織布シ−トを手漉きした。得
られたシートをドラムドライヤで乾燥し、電池用セパレ
ータ基材を得た。次に、この電池用セパレータ基材をN
2 ガスを使用したバッチ式の大気圧プラズマ表面処理装
置(高周波パルス電源:150W,5KHZ,ハイデン
研究所製)によって平行平板電極の間隔を5mmに調節
し、その間にサンプルを鋏み、照射時間を10secと
してプラズマ照射を行って親水化処理し、電池用セパレ
ータを得た。
【0028】実施例2 実施例1で得られた電池用セパレータ基材に対し、プラ
ズマ照射に代えて、アクリル酸63重量%、トリアリル
イソシアヌレート5重量%、光重合開始剤である1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン(商品名:ダラカー111
6、メルク社製)5重量%、水27重量%の溶液を含浸
し、次に、500Wの中圧水銀UVランプ(ハノヴィア
・タイプUVS500)の照射下、上記溶液を含浸した
基材を通過させて光重合した。照射後、メタノール中、
及び水中で洗浄し、未反応モノマー、光重合開始剤を除
去した後乾燥して、電池用セパレータを得た。
【0029】実施例3 重量平均繊維長0.45mm、平均繊維径2.5μm、
カナディアンフリーネス400mlのポリオレフィンパ
ルプ(商品名「ティアラKY−430M」、ダイセル
(株)製)5gを濃度1%でパルパにて分散し分散液C
を得た。次に水1500gをステンレスバットに計量
し、繊度1.5d、カット長10mmのポリプロピレン
チョップ(商品名:PZ、ダイワボウ(株)製)5g及
び繊度1.0d、カット長10mmのポリプロピレン/
ポリエチレン芯鞘繊維(商品名:NBFスター220、
ダイワボウ(株)製)を5g計量し、分散濃度1%で分
散し、ポリオレフィン系繊維分散液を得た(分散液
D)。
【0030】分散液C:分散液D=1:2の割合で分取
し、さらに水で10倍に希釈し、粘剤としてポリエチレ
ンオキサイド(商品名:PEO−PF,住友精化(株)
製)を極少量添加し、密度0.30g/cm3 、目付4
0g/m2 の湿式不織布シートを手漉きし、電池用セパ
レータ基材を得た。得られたセパレータ基材を100℃
に保持された98%濃硫酸中に3分間浸漬、その後ロー
ルで絞り、次に硫酸の希釈熱による熱収縮や変形を起こ
させないように、まず希硫酸中に浸漬、次いでロールで
絞り、最後に水中に浸漬した後ロールで絞る。その後、
熱風乾燥を行うことでポリオレフィンシートをスルホン
化した電池用セパレータを得た。
【0031】実施例4 実施例3において、分散液C:分散液D=1:11の割
合で分取し、さらに水で10倍に希釈し、粘剤としてポ
リエチレンオキサイド(商品名:PEO−PF,住友精
化(株)製)を極少量添加し、密度0.27g/c
3 、目付40g/m2 の湿式不織布シートを手漉きし
た以外は、実施例3と同様にして電池用セパレータを得
た。
【0032】実施例5 実施例1において、ポリオレフィンパルプをSWPY−
600(ポリプロピレン繊維:三井化学(株)製)4g
を濃度1%となるように水中に分散し、次いでホモジナ
イザー(M8)を使用して、500kg/cm2 ×2パ
ス処理し、重量平均繊維長1.4mm、平均繊維径5.
4μm、カナディアンフリーネス660mlの微細繊維
状ポリオレフィンパルプの分散液を得た以外は、実施例
1と同様にして密度0.23g/cm3 、目付40g/
2 の湿式不織布シートを手漉きした以外は、実施例1
と同様にして電池用セパレータを得た。
【0033】比較例1 実施例1において、SWPY−600(ポリプロピレン
繊維:三井化学(株)製)を4gを濃度1%となるよう
水に分散し、次いでホモジナイザー(M8)を使用せ
ず、重量平均繊維長1.48mm、平均繊維径10.3
μm、カナディアンフリーネス760mmの分散液Aを
使用する以外は、実施例1と同様にして密度0.20g
/cm3 、目付40g/m2 の湿式不織布からなる電池
用セパレータ基材を得た。この基材を、さらに実施例1
と同様にして親水化処理して、電池用セパレータを得
た。
【0034】比較例2 実施例3において、パルプ状ポリオレフィン(商品名:
ティアラKY−430M,ダイセル(株)製)5gを濃
度1%で湿式ボール・ミルで2160rpm×60で分
散して得た分散液C(繊維が崩壊し微粒子化している)
を使用する以外は、実施例3と同様にして密度0.32
g/cm3 、目付40g/m2 の湿式不織布からなる電
池用セパレータ基材を得た。このセパレータ基材を実施
例2と同様に親水化処理して、電池用セパレータを得
た。
【0035】比較例3 実施例1において、水中にポリエチレン系繊維(SWP
E−400:三井化学(株)製)4gを濃度1%となる
よう分散し、次いでホモジナイザー(M8)を使用せ
ず、重量平均繊維長1.48mm、平均繊維径10.1
μm、カナディアンフリーネス760mlの分散液Aを
使用する以外は実施例1と同様にして、密度0.21g
/cm3 、目付40g/m2 の湿式不織布からなる電池
用セパレータ基材を得た。この基材を実施例3と同様に
して親水化処理して電池用セパレータを得た。以上得ら
れた8種類の電池用セパレータを以下の試験方法にて評
価した結果を表1に示す。
【0036】試験方法 (1)保液率:10cm×10cmのサンプルを採取
し、小数点以下4桁まで秤量する(W1)。次に、30
%KOH中に浸漬し、2分後サンプルを引き上げ、2分
間液体を切り、重量を測定する(W2 )。 保液率(%)=〔(W2 −W1 )/W1 〕×100 得られた保液率を表1に示す。 (2)吸液度:サンプルをロール方向に幅20mm×長
さ150mmを採取する。このサンプルを35%KOH
中に端から5mmまで浸し、30分後の電解液上昇距離
を読み取り表1に示す。
【0037】(3)自己放電による容量低下の測定:実
施例及び比較例記載の方法で得られた電池用セパレータ
をAAサイズ密閉型ニッケル水素電池(公称容量110
0mAH)に組込んだものを10個作成し、特性が安定
した後、0.3CmA,150%充電し、45℃で4週
間放置後のそれぞれの残存容量(%)の平均を表1に示
す。 (4)電池内圧の測定:同様にして得られた電池用セパ
レータをAAサイズ密閉型ニッケル水素電池(公称容量
1100mAH)に組込みんだものを10個作成し、特
性が安定した後、45℃、充電0.25CmA、放電1
CmAで500サイクル充放電した後、20℃、1Cm
Aで充電したときの60分後の電池内圧を表1に示す。
【0038】(5)引張強度の測定:同様にして得られ
た電池用セパレータを、JIS L1096(一般織物
試験方法)に準じ、定速伸長形引張試験機を用い、つか
み間隔は10cm、引張り速度は毎分20±2cmとし
てMD(縦目)の引張強度を測定し、表1に示す。 (6)通気度:同様にして得られた電池用セパレータを
JIS−Y1096に従って測定し、表1に示す。(フ
ラジール型測定器を使用)
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】上記の如く構成された本発明に係るセパ
レータは、保液率及び吸液度も高く、さらに電池性能の
低下ない良好な電池用セパレータとして使用できる。
フロントページの続き (72)発明者 豊島 節夫 東京都江戸川区東篠崎2−3−2 王子製 紙株式会社江戸川研究センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カナディアンフリーネス100ml〜7
    00ml、重量平均繊維長100μm〜1000μm及
    び平均繊維径0.1μm〜10μmである微細繊維状ポ
    リオレフィンパルプと0.5〜30mmに断裁したポリ
    オレフィン系繊維とを全固形分の90重量%以上含む湿
    式抄紙不織布に、30%水酸化カリウム水溶液の保持率
    が250重量%以上となるように親水化処理を施したシ
    ートからなるアルカリ電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 前記シートは、全固形分中、前記断裁し
    たポリオレフィン系繊維を40〜99重量%、前記微細
    繊維状ポリオレフィンパルプを60〜1重量%含むこと
    を特徴とする請求項1記載のアルカリ電池用セパレー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記断裁したポリオレフィン系繊維は、
    少なくともサイドバイサイド型又は芯鞘型の複合繊維を
    含むことを特徴とする請求項1又は2記載のアルカリ電
    池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 前記シートは、前記微細繊維状ポリオレ
    フィンパルプとポリオレフィン系繊維に加えて、アラミ
    ド繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維及びポリア
    ミド繊維から選ばれた少なくとも1種の繊維を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のア
    ルカリ電池用セパレータ。
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