JP4536289B2 - 電池用ペースト式薄型電極、その製造方法及び二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、低コスト化と高率放電特性およびサイクル寿命が向上された二次電池用ペースト式薄型電極とこれを用いた二次電池用に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、電池用電極、とくに二次電池用電極として、主に工業化されている電極のタイプは、大別すると、二次元的な芯材の両側に金属粉末を焼結した高多孔度の三次元の電極基体中に活物質などを充填する焼結式電極と、焼結基体を使用しないで各種の二次元的芯材や金属の袋や筒に、活物質などの粉末を塗着または充填して一体化する非焼結式電極とに分類される。
【0003】
一般的に、前者は、焼結基体に用いる金属量が多いことから、電子伝導性(高率充放電特性)に優れ、機械的な強度と活物質の保持性にも優れて長寿命である反面、電極基体への活物質の充填量が電極基体の体積が大きいために小さいのでエネルギー密度が小さく、電極が重いという欠点をも併せ持っている。
【0004】
これに対して、代表的な非焼結式電極は、安価で製造の簡単な芯材に活物質粉末などを電極基体に塗着又は直接含浸させているだけなので、安価であって、電極のエネルギー密度が大きく且つ軽量である反面、電極全体の集電能力に劣り、機械的強度と活物質などの保持性にも劣る問題を有している。
【0005】
これらの問題は、充放電を何回も繰り返す二次電池では大きな問題であり、電池系により種々の工夫がなされている。したがって、非焼結式は、これらの問題を改善するために考え出された方式が多く存在し、活物質粉末などを導電材や結着剤と溶液とで練合して得られたペーストやスラリーを種々の形状のニ次元的な芯材に塗着する方式であるペースト式もしくは塗着式、又は、電気化学的反応のために設けられた無数の微孔を有する金属の袋や筒に活物質粉末などを詰め込む方式であるポケット式もしくはクラッド式に代表される。
【0006】
前者の方式である非焼結式電極の例としては、アルカリ蓄電池のカドミウム負極、金属水素化物負極、リチウムイオン電池の正負極、さらに鉛電池の正負極が挙げられる。後者の方式である非焼結式電極は、例として、アルカリ蓄電池のニッケル正極の一部やある種の鉛電池に使用されている。なお、ここに記載した電極の芯材には、パンチングメタル、金属のスクリーン、エクスパンデッドメタル及び金属の格子などが、電池系や目的に応じて使い分けられている。
【0007】
しかし、最近は、分類上さらに別の新しい方式の非焼結式に属するものとして、USP4,251,603に提案されているような三次元的な広がりを持つ発泡状ニッケル多孔基体やニッケル繊維基体に活物質粉末などのペーストを高密度に充填する電極(以下、3DM式と略称する)が使用され始めた。しかし、このタイプの電極は、高容量、高信頼性を有し、基体に使用する体積当たりの金属量が少ないことから、焼結式と比較すると高容量化と軽量化がはかれる反面、機械的強度が弱く、電極基体内の孔径が大きいことから電極全体の電子伝導度が劣るという技術課題を有し、さらに、電極基体のコストが高くつくという課題も有している。
【0008】
ここで、本願発明は、上記3DM方式、現在は特にアルカリ二次電池に用いる電極の三次元的な電極基体の改良に関するものであるため、具体的な従来技術の説明の都合上、上記のほぼすべての電極方式が用途により使い分けられているアルカリ蓄電池用ニッケル正極について、その応用例である小型の円筒密閉形ニッケル・水素蓄電池を採り上げて説明する。
【0009】
アルカリ蓄電池用ニッケル正極は、第二次世界大戦時にドイツで開発された焼結式電極が高性能を有し堅牢でもあることから、それまでの非焼結式電極、すなわちポケット式電極などに代わり、高性能および高信頼性を要望される角形のNi/Cd電池に焼結式電極が用いられ始めた。負極においても、同様な焼結式への変化が起きた。ついで開発された円筒密閉形Ni/Cd電池の電極としては、薄い電極への加工が容易なこともあって、焼結式の正・負電極が主流を占めるに至った。このニカド電池(Ni/Cd電池)で代表された小型の円筒密閉式電池は、1980年代の始めから我国で著しい成長を遂げるカムコーダやCD等のポータブル小型電子機器用電源として、飛躍的な成長を遂げた。しかし、1990年代に入ってからは、新型のニッケル・水素蓄電池(Ni/MH電池)とリチウムイオン電池が、相次いで実用化され、二カド電池の市場に参入し始めた。また、新しい市場としてみると、最近は、電動工具などのパワーツールの電源、移動用電源つまり電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HEV)や電動アシスト自転車等の用途が新たに成長し始めたが、それらの電源として、主にNi/MH電池が用いられ始めている。上記の、Ni/Cd電池と、最近、成長の著しいNi/MH電池の正極にはニッケル正極が使用され、焼結式と3DM式の両者が、用途別に使い分けられているのが現状である。
【0010】
量産型ニッケル正極の構造においては、非焼結式電極では機械的安定性のためポケット式電極に限られてしまい、その構造は先に述べたように活物質粉末が脱落しにくい程度の微細孔を無数に設けた耐液性の金属製袋に活物質粉末などを詰め込んだ構造である。これに対し、焼結式電極では、ニッケルの微粉末を芯材と共に高温で焼結してニッケル粒塊を繋げた状態の焼結基体の空間部に、活物質の塩溶液を含浸させ、ついで活物質に転化させる工程により、活物質が電極基体内の空間部に充填された構造を採っている。当然、この場合の活物質は粉末状ではない。
【0011】
また、1981年になり、ポケット式と異なる別の非焼結の3DM式が、1981年のECS Fall Meeting(Detroit) Abstract No.10 に発泡状ニッケルを使用したニッケル正極として報告された。この電極は、高多孔度で孔径の大きい発泡状ニッケル多孔体を基体とし、その中に活物質粉末等を充填した構造である。
【0012】
この発泡状ニッケルを基体に使用することにより、高容量で軽量のニッケル正極が実現されたが、高率放電用途に対しては、内部の球状である空間の径が小さいものでも約450μmと大きいことから活物質全体の反応性に劣り、また高価格であるという問題点を有している。そのため、高率放電特性に優れる焼結式ニッケル正極を用いる電池が、ハイパワーを要望する用途には、依然として主流を占めている。
【0013】
ところが、このハイパワーが要求される用途においても焼結式電極の短所、エネルギー密度が小さく、且つ重いこと、および非焼結式では起こらない製造過程での硝酸イオンの混入により自己放電が大きいことなどが、用途の広がりに応じて実用上の問題となりつつあり、ペースト式(または塗着式)電極の導入が望まれている。なお、この用途では高率放電を必要とするので、一般に、電極は対向面積を増加させた薄型電極が使用されるが、電極における芯材や基体の使用面積が増大する。したがって、低コストの二次元的芯材や三次元的基体がとくに必要とされ、また、ハイパワー用途等としてはハイブリッド車(HEV)等に使われることから軽量であることも前提条件である。
【0014】
そこで、ペースト式の一種である3DM式などの高価な発泡ニッケルなどに変わる新しい構成方法または三次元的な芯材または電極基体として、
(1) パンチングメタルやエキスパデッドメタルなどの孔あき芯材に、活物質粉末などを塗着させた極めて薄い電極を、複数枚重ね合わせて一枚の電極とする。
(2) パンチングメタルや金属箔などの孔あき芯材に、無数の毛状や細長い針状の金属をつける。(USP5,840,444)
(3) 金属板に、板面の厚さ方向へ多数のバリを設ける。(USP5,543,250)
(4) 金属板を波形に加工し三次元化する。必要に応じて、波形の凹凸の先端にバリつきの孔を設け、立体化を補足する。(USP5,824,435)
などが、提案されている。
【0015】
しかしながら、上記の(1)から(4)の構成方法または電極基体により、問題がすべて解決したわけではない。(1)においては、充放電による活物質の膨張収縮に起因して一体化された薄い電極が各々の間から剥離することを基本的には防止できない問題点が残る。(2)においては、毛状や細長い針状の金属繊維とベースの金属板との結合強度不足や芯材自体が均一な孔を持たないことから充填されたペーストの厚さに均一性がない等の特性的な問題点の他に、コストが従来の基体よりかえって高くつくという問題点がある。(3)においては、基本的に電極基体の三次元化が不足するため、活物質粉末などの脱落に対する保持性および充放電特性に問題点を有する。(4)おいては、これらの問題点がかなり改善され、また低コストも期待できるが、通常の量産時に用いられるロール加圧工程を採用すると、ロール加圧によって波形方向に電極が伸張して所望の三次元的な電極基体の形状が保ちにくいこと、および、スパイラル状の電極に捲回する際や充放電の繰り返しにおいて活物質が電極基体から剥離しやすいという課題が残されている。
【0016】
また、新しいアルカリ蓄電池の市場における用途においては、電動工具などのパワーツール用の電源では、パワーツールの使用方法に由来して高率放電特性が望まれ、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HEV)や電動アシスト自転車等の移動体を用途とする電源は、高率放電特性の向上並びにその用途である移動体の車内空間の確保と燃費の改良のために小型化、軽量化、すなわち体積エネルギー密度(Wh/l)と重量エネルギー密度(Wh/kg)の向上が特に望まれている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電極において上記の課題である高率放電特性を改善するものであり、さらに、優れた高率放電特性に加えて活物質等の粉末の保持性及び集電性が焼結式及び3DM式の電極と同等であって、サイクル寿命に優れ、且つ、軽量で低コストである電極とその製造法を提供し、さらにその電極を用いることによる軽量な二次電池を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、アルカリ蓄電池などの電極において、
(a)中空で無数の凹凸部を備えた基体を導電性電極基体とてし、
(b)上記の導電性電極基体が電極厚さとほぼ同等の厚さになるようにし、
(c)活物質などのペーストを充填した後のロール加圧操作による上記導電性電極基体の一部または全体の二次元化を抑制すると共に、電極全体の集電能力を維持するため、上記の導電性電極基体の凹凸部をほぼ交互に配し、
(d)電極のスパイラル状の捲回操作やその後の充放電の繰り返しによる活物質粉末等の導電性電極基体からの剥離を抑制し、活物質粉末等の保持性を高めるために、中空の凹凸部の壁を電極厚さ方向に歪曲させると共に上記凹凸部とくに先端附近を同一の向きに傾斜させた形状にすること、により上記の課題を解決したものである。また、導電性電極基体から最も遠い活物質粉末粒子でも、その導電性電極基体までの最短距離を150μm以内に保持
することにより、活物質粉末の充放電反応、とくに高率放電反応をより高めることが可能であり、また円筒状の電池ケースを側壁の厚さ(t1)に対する底部の厚さ(t2)の比(t2/t1)が1.5以上である電池ケース、つまり側壁面を薄くしたケースを用いることにより、二次電池として更なる軽量化及び高容量化したものである。
【0019】
本発明は、特にニッケル正極に限定されるものではないが、アルカリ蓄電池用のニッケル正極、とくに電極厚さが500μm以下の薄型のニッケル正極に用いた場合には、焼結やメッキを施すことなしに、機械的な操作だけで加工できる安価な、軽量の導電性電極基体を用いた電極が得られ、充放電特性にも優れ、活物質粉末などの保持性にも優れることから、安価且つ軽量で、高率放電特性に優れ、長寿命の円筒密閉形および角形ニッケル・水素蓄電池(Ni/MH電池)を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら実施の形態について、水酸化ニッケル粉末が主材料である電極厚さ500μm以下のニッケル正極1と、水素吸蔵合金粉末が主材料であり、正極より遥かに薄い電極厚さである合金負極2とを、ポリオレフィン系合成樹脂繊維の不織布よりなるセパレータ3を介して捲回して得られる電極群を、円筒の金属ケースに挿入し、ついでアルカリ電解液を注液後封口した円筒密閉形ニッケル・水素蓄電池を例示として説明する。
【0021】
ここで、正極には、肉厚20〜50μmのニッケル製フォイルを上下の金型とも無数の凹凸をほぼ交互に設け且つ噛み合せが可能な金型間で加圧加工して三次元化した導電性電極基体9に、主材料を練合して得られたペースト10を充填し、乾燥後に加圧して得られた電極を採用した。なお、導電性電極基体の厚さが20μmにほぼ等しい場合には、安価であることと製造の容易さから上記導電性電極基体は電解金属析出法により得ることもできる。例えば、硫酸ニッケルを主に含むpH2.0の水溶液が保持されている通常の電解槽中で、カソードにおいて表面に無数の凹凸部を備えた厚さ20μmのニッケル基体を電解析出により得ることができるが、このニッケル基体は、カソードに凹凸を表面に備えたロータリードラムを用いることによって、表面に無数の凹凸を有する長い連続箔として得ることもできる。また、通常では上記ニッケル基体は、機械的強度を得るために約850℃で焼鈍しをした後に電極基体として得るのが通常である。
【0022】
ほぼ電極の厚さにまで立体化した上記導電性電極基体の三次元構造は、とくに中空である凹凸部の先端部に至るにつれ強く同一の向きに折れ曲がり、空間部を包むようにした構造であることにより、集電性に優れ且つ活物質等の粉末の保持性が焼結式や3DM式に劣らない構造であり、その結果として充放電特性に優れる長寿命の電極を得ることができた。また、三次元構造をした上記導電性電極基体は凹凸状にかみ合う金型間を通すだけで作製できるので製造が容易なために安価であり、スパイラルに電極を捲回する際にも電極が折れることもなかった。その結果として、加工が簡単で、高性能で安価な信頼性の高いNi/MH電池が得られた。
【0023】
なお、合金負極は、正極の約1/2の厚さのため集電性能が改善されているので、ある程度の高率放電に耐えるので20C程度の放電では問題がないが、一層の高率放電が必要な場合は、導電性電極基体である合金負極にも本願の三次元的ニッケル製電極基体を採用することが好ましい。
【0024】
また、ここでは、先に述べたように、説明の都合上Ni/MH電池について説明をしているが、高率放電を必要とするNi/Cd電池やLi二次電池の電極にも、本願は同様に適応できる。
【0025】
図1に、本発明のニッケル正極1の図2におけるA−A断面図を示す。図中の9は三次元のニッケル製電極基体を構成するニッケル金属部、10はこの導電性電極基体に充填された水酸化ニッケル粉末を主とする混合粉末、11は空間部である。ニッケル箔を加工した三次元基体の凸部Bと凹部Cの壁は、歪曲を有しながら同一の向きに傾斜し、凸部Bと凹部Cの壁の先端部はニッケルの肉厚が薄くなっており且つ一層強く同一の向きに傾斜されている。この歪曲と先端の傾斜は、活物質粉末などの充填物が導電性電極基体から剥離することを抑制するものである。また、先端部の傾斜は、電極の髭となって対極と微小短絡を起こすことがなく、ニッケル基体である導電性電極基体から最も遠い活物質粉末粒子(図中のM附近)についての導電性電極基体までの最短距離を曲げない場合(M’附近)の最短距離より短くする効果、つまり電極全体の集電能力を高める効果も併せ持っている。
【0026】
ニッケル正極の場合においては、汎用の活物質粉末などを用いると導電性電極基体との距離が150μmより離れると高率放電時の電圧及び活物質利用率の若干の低下をきたしてしまうので、導電性電極基体が中空で無数の凹凸部により三次元化された薄膜状の耐電解液性金属板であって、ほとんどの活物質について活物質から導電性電極基体までの最短距離が150μm以内であることが好ましい。また、電極基体が導電性であるのに対して、活物質粉末は、Ni(OH)2を主材料とするために導電性がほとんど無いことから、集電性を高めるために導電性粉末またはコバルト酸化物を活物質粉末ペースト中に約5重量%混入させておくことが好ましい。さらに、電池として一層のハイパワーが求められることにより高率放電特性の更なる向上を求められる場合には、凹凸形状により三次元化された導電性電極基体に塗着されたペースト中の活物質において、ほとんどの活物質について活物質から導電性電極基体までの最短距離が150μm以内であることが好ましい。これは、集電性を高めるために活物質粉末中に混入させた導電性粉末又はコバルト酸化物の含有量を増加するとペースト中における活物質の含有量が低下してしまうからである。図により具体的説明すると、図1中の上記M’と最近接する導電性電極基体の距離は150μm以内になるように凹凸部の大きさとそのピッチが決定されることが好ましい。
【0027】
図2は、図1のような構造を有するニッケル正極1の全体図で、厚さは500μm以下の薄型ニッケル正極である。
【0028】
図3は、図2の薄型ニッケル正極と、従来と同様なパンチングメタルにMmNi5系の水素吸蔵合金粉末を塗着した薄型合金負極とを組み合わせた、AAサイズの円筒密閉形Ni/MH電池の概略図である。電極以外の各電池構成部品に関しては、基本的に、従来の電池構造と同様である。
【0029】
また、本発明における導電性電極基体は、導電性を有し、凹凸とその壁についての歪曲及び傾斜の加工が活物質粉末の充填後に可能であれば良く、特に限定されるものではないが、現在各種の電池用電極に使用されているニッケル、銅、アルミニウム、鉛及びこれらを主成分とする合金からなる群から選ばれた少なくとも一種類以上のものを導電性電極基体の材料としたものが好適に用いられる。特にアルカリ蓄電池用のニッケル製電極基体においては、少なくともその大部分の表面にコバルト、カルシウム、チタン、銀、ホウ素、イットリウム、ランタニド、炭素及び/又はそれらの酸化物からなる群より選ばれた少なくとも一種以上の物質が配されたものが加工性の容易性からより好適に用いられる。
【0030】
本発明における導電性電極基体の凹凸部により三次元化された導電性電極基体の厚さは、活物質粉末もしくは準活物質粉末を主とする粉末が充填または塗着された後に加圧加工された電極である最終電極にほぼ近い厚さであり、具体的には上記の導電性電極基体の厚さが、最終電極の厚さに対して0.5〜2.0倍であることが好ましい。上記の導電性電極基体の厚さは最終電極の厚さに対して0.5倍以下である場合には、高率放電特性が若干低下し、活物質粉末や準活物質粉末と導電性電極基体との接触面積が低下するために活物質粉末などが脱落しやすくなるために好ましくない。また、上記の導電性電極基体の厚さが最終電極の厚さに対して2.0倍以上である場合には、金属箔の凹凸加工がし難くなるために好ましくない。特に、本発明をニッケル正極に用いる場合には、導電性電極基体の厚さは最終電極の厚さに対して1.0〜2.0倍であることが好ましい。
【0031】
本発明における導電性電極基体の中空で無数の凹凸部は、凹部及び凸部の1つをそれぞれ3次元形状体と見た場合に、凹部形状体及び凸部形状体が導電性電極基体を構成する材料で充填されておらず、内壁面を有する形状である凹部及び凸部を表すものである。
【0032】
本発明における準活物質とは、Li(リチウム)やH(水素)などの活物質を吸収及び放出する物質である。吸収及び放出される活物質は、結果的に活物質として放出されれば良く、準活物質中に活物質として含まれても、活物質と他の物質の化合物として含まれても良い。
【0033】
本発明における活物質粉末もしくは準活物質粉末を主材料とする粉末の充填又は塗着は、特に限定されるものではないが、公知の方法により充填又は塗着することができる。
【0034】
本発明の導電性電極基体における凹凸部の凹部及び凸部は、特に限定されるものではないが、中空の円錐状をしていてもよく、中空の三角錐、四角錐や六角錐形状などの多角錐形状であっても良い。凹部と凸部のそれぞれの先端は孔が開いていても、閉じていても良いが、孔があいていたほうが活物質を含む塗着層についての電極基体からの機械的(物理的)な剥離に対する強度が得られやすく、また導電性電極基体の表裏両面における活物質を含む層で起こる電極反応の均一化も得られやすいために好ましい。
【0035】
本発明における上記導電性電極基体は、大部分の表面に微細な凹凸を無数に有する基体であることが上記導電性電極基体と活物質又は準活物質との電気的な導通をさらに強固にするのでサイクル寿命及び高率充放電特性の向上のために好ましい。
【0036】
本発明における上記導電性電極基体の殆どの凹凸部の配置パターンは、電極の長さ方向に対して30〜60度の範囲の角度に、多数の凹部または凹部群の列と多数の凸部または凸部群の列とが、ほぼ平行して、交互に設けられている好ましい。上記の多数の凹部または凹部群の列と多数の凸部または凸部群の列とが、ほぼ平行して、交互に設けられていることにより、凸部(凹部)と凸部(凹部)の距離が一定に保ちやすく、活物質粉末などの保持性や導電性が電極全体に均一に備わっているからである。
【0037】
本発明における導電性電極基体の一つの上記凸部もしくは上記凸部群(凹部もしくは凹部群)に最近接する凹凸部または凹凸部群は、半数以上が凹部または凹部群(凸部または凸部群)である。これとともに先に述べたように30度〜60度の範囲の角度に、多数の凹部または凹部群の列と多数の凸部または凸部群の列を設けることによって、電極の加圧加工時における導電性電極基体の過度の伸長及び不均一な伸長を抑制し、電極内で均一な三次元形状を形成するためである。
【0038】
本発明の導電性電極基体における凹凸部の壁の歪曲及び傾斜は、小径の2対のローラーによる予備加圧と大径の2対のローラーによる最終電極形成のための加圧とからなる圧延ロール加工により形成することができる。この圧延ロール加工が活物質もしくは準活物質が充填または塗着された導電性電極基体に施されることにより、凹凸部の壁が導電性電極基体の厚さ方向に歪曲し、先端に至るにつれ強く同一の向きに傾斜される。活物質粉末などの充填前に導電性電極基体の厚さを十分厚くし、図7の部分拡大図に示したように、活物質粉末などを導電性電極基体の凹凸部の先端が露出するように充填した場合には、予め導電性電極基体だけの両表面を軽く同一の向きに曲がるように潰しておいてもよい。また、上記圧延ロール加工において、予備加圧として、活物質または準滑物質が充填された導電性電極基体をドクターナイフまたはゴム製ヘラを備えたスリット間に通すことや、回転ブラシで導電性電極基体上の活物質を含む層を擦ることを行ってもよく、導電性電極基体の立体化が大きい場合には予備加圧を省略して、大径ロールによるロール加圧だけを行っても図1のD部に示すような同一の向きへの凹凸部の傾斜特に先端部の強い傾斜が構成できる。
【0039】
最終電極は、電極加工後にフッ素樹脂製微粉末などで被覆することが好ましい。これは、活物質粉末などをより脱落し難くするためのほかに、導電性電極基体の凹凸部の先端が髭のように電極からはみ出してセパレーターを突き破ることを防ぐためである。したがって、電極の被覆に用いられる合成樹脂の種類としては、フッ素樹脂に限らず、ポリスルフォン樹脂もしくはこれらを主材料とする共重合体などの耐電解液性を有し且つ結着性を有する樹脂が適用できる。
【0040】
なお、本発明における電池用ペースト式薄型電極が渦巻状電極に加工された場合は、導電性電極基体の凹凸部の先端が充放電の繰り返しによる電極伸長のために髭となることを防ぐため、捲回方向と垂直方向に傾斜していることが好ましい。
【0041】
また、本発明の二次電池は、上記の電極を電池ケースに挿入し、正極リードと封口板をスポット溶接等の方法により接続したのち封口板を電池ケースの開口部でカシメて封口された二次電池である。
【0042】
本発明の二次電池は、本発明の上記電極がD、C、AA、AAA、AAAAなどの所望の外径サイズの電池ケースの容器内に挿入されて封口されることにより得ることができる。
【0043】
本発明の二次電池における電池ケースは、本発明の二次電池をHEV用電池等の高容量化及び軽量化が望まれる用途に用いる場合には、側壁面の厚さ(t1)に対する底部の厚さ(t2)の比(t2/t1)が1.5以上である軽量電池ケースを用いることが好ましく、さらに容器の側壁の電池内圧に対する耐圧強度に余裕があること及び底部へのスポット溶接で発生する亀裂防止をより確実にすることについての観点から側壁面の厚さ(t1)に対する底部の厚さ(t2)の比(t2/t1)が約2.0であることがより好ましい。本発明の二次電池がHEV用電池等に用いられる場合には、使用態様により二次電池の電池ケース底部に隣接する他の二次電池の正極端子が溶接により直接もしくは金属製のコネクターを介して接続されることから、電池ケース底部には変形または溶解することがなく、上記のセル間接続のコネクターとのスポット溶接に耐え得る厚さが必要となる。したがって上記電池ケースは、電池ケースにおける側壁面の厚さ(t1)に対する底部の厚さ(t2)の比(t2/t1)を1.5以上とすることにより、電池ケースの側壁面の厚さと底部の厚さがほぼ同一である通常の電池ケースに比べて、底部の厚さをスポット溶接に耐え得る厚さとして確保し、かつ側壁面を薄くすることによって電池ケースを材質の変更なしに約30%軽量化することが可能であり、同時に内容積が増加するので二次電池の高容量化が可能である。なお、上記溶接は、公知の溶接方法であり、スポット溶接部の溶接温度が1000〜3000℃の範囲内で行われるものである。
【0044】
本発明における二次電池において、側壁面の厚さ(t1)に対する底部の厚さ(t2)の比(t2/t1)が1.5以上であるAAAAサイズの電池ケースに使用する場合において、底部の厚さが約0.2mmであり側壁面の厚さが0.11mmである電池ケース(t2/t1=1.82)を用いた場合には、同一材質であって、底部の厚さが約0.2mmであり側壁面の厚さが0.2mmである電池ケース(t2/t1=1)を用いた場合に比べて約5%の電池容量の向上が可能となる。
【0045】
本発明の二次電池における電池ケースの材質は、特に限定されるものではないが、アルカリ蓄電池においては耐電解液性の点で鉄にニッケルメッキを施したもの、リチウム二次電池においては鉄の他に軽量化のためにアルミニウム又はアルミニウム合金を用いることが好ましい。
【0046】
上記電池ケースは、深絞り加工等の公知の方法で製造することができるが、側壁面を薄くして、側壁面の厚さ(t1)に対する底部の厚さ(t2)の比(t2/t1)が1.5以上に形成するためにしごき−絞り加工により製造することが好ましい。電池ケースを何回にもわけて所望の電池ケース形状に近づけてゆく深絞り加工で製造する場合には、一般には底部と側壁面の厚さがほぼ等しくなるが、しごき−絞り加工は、図10に示すように、金属板材を一回のスピンドル13による押し出し加圧により有底円筒容器14を形成する方法であることから、スピンドルと金型15との間隔を調整することによって上記電池ケースを所望の側壁面の厚さを有する電池ケースに容易に形成することができる。
【0047】
本発明における二次電池の電池ケースにおいて、電池ケース内側には、機械的強度を確保するために、電池ケースの側壁面と底部との境界に沿って肉厚部が設けられていることが好ましい。上記肉厚部は、図11中Rに示す部で、電池ケース作成時に用いるスピンドルの先端部の外周を面取り加工しておくことによって対応する電池ケースの肉厚部を容易に設けられる。わずかな面取り加工されたスピンドルを用いても効果は認められるが、AAサイズの電池ケースでは1C面取りであれば電池容量の低下をきたさず適切である。
【0048】
本発明における二次電池は、上記電極を用いることにより電池の軽量化を図ることができが、側壁面が極めて薄く、底部の厚さ(t1)に対する側壁面の厚さ(t2)の比(t2/t1)が1.5以上である電池ケースを用いることにより,より一層の軽量な二次電池を提供することができる。
【0049】
【実施例】
次に、本発明の具体例について説明する。
【0050】
(製造例)
図10に示すように、円形に打ち抜いた厚さ0.3mmのニッケルメッキ鋼板(メッキ厚1μm)を公知のスピンドル13による1回のしごき−絞り加工により形成した有底円筒容器14を得た。具体的には、有底円筒容器の寸法は外径14mm、側面厚0.16mm底部、厚0.25mmである。なお、側面と底部との境界部の物理的強度低下を抑制するために上記境界の内側に肉厚部Rを設けることが好ましい。
【0051】
(実施例1)
厚さ30μmのフープ状ニッケル箔を、円錐状の凹凸を設けた金型間(ローラー間でも良い)を通すことにより加圧し、第4図のニッケル製電極基体9に無数の微小な中空の煙突状凹凸を設けた三次元の導電性電極基体を作製した。図4におけるニッケル製電極基体9の凹凸部のパターンの種類として可能なものとして、ニッケル製電極基体の部分拡大図である図5(a)、(b)の2例を例示すが、図5中のBとCはそれぞれ凸部と凹部を示すものである。図5の(a)における凸部(凹部)に最近接するのは全て凹部(凸部)であり、(b)では凸部(凹部)と最近接する6個の内4個が凹部(凸部)である。本実施例では図5(a)のパターンを採用した。(a)における凸部(凹部)に最近接するのは全て凹部(凸部)であり、凹部(凸部)の中空略円錐の直径は根元で60〜80μm、先端は35〜45μmであり、凹凸を設けた上下2枚の平板金型で強く加工して後者の肉厚を薄くし、大半の最先端は孔が開いている状態にした。その凹凸部により立体化された導電性電極基体の厚さは500μmとし最終電極厚さより100μm程度厚くした。凸凸間のピッチ(または凹凹間のピッチ)は、フープの長尺方向およびその直角方向とも150〜250μmとした。導電性電極基体の長尺方向に対する凸部(凹部)の列の角度(m)は約45度である。また、図4における12は、この様な凹凸加工を施さない部分であり、一部を電極リードに使用した。無加工部12はプレス時の電極伸張による活物質などの存在部分との歪を緩和する目的で設けられたものであり、無加工部12に導電性電極基体の長尺方向にわずかに波型加工を施した。
【0052】
図5(a)のパターンとなるように無数の微小な中空の煙突状凹凸が設けられたニッケル製電極基体9に活物質粉末のペーストを充填した。活物質は、水酸化ニッケルが主であるが、ニッケル水酸化物に対してコバルトが約1wt%、亜鉛が約3wt%を固溶させた、粒子の直径が約10μmである球状粉末の活物質粉末を使用した。この活物質粉末を、カルボキシメチルセルローズ約1wt%、ポリビニールアルコール約0.1wt%を溶解した溶液とペーストにし、さらに酸化コバルト(CoO)と酸化亜鉛(ZnO)とを水酸化ニッケルに対してそれぞれ約3wt%と約2wt%添加して、最終のペーストとした。この活物質の混合粉末ペーストをニッケル製電極基体9に充填し、ついでほぼ乾燥した状態を、図5の部分拡大図に示す。
【0053】
次に、活物質の混合粉末ペーストが充填され、乾燥したニッケル製電極基体を比較的高速回転をしている図6のS、S’に示す直径約30mmの2対のローラー間に通して、表面を擦りながら、回転数が10回転/秒で軽く加圧した後、N、N’に示す直径約450mmのローラー間で回転速度が50〜100mm/秒で強く加圧して厚さ400μmまで加圧した。このニッケル正極中にニッケル製電極基体が占める割合はわずか3vol%を占めるだけで、通常の3DM式の正極での導電性電極基体が占める割合が6〜9vol%であるのに比べると半分程度の金属量になっていることから、従来の最も軽量な3DM式より一層の軽量の薄型電極となった。
【0054】
この薄型電極を幅40mm、長さ150mmに切断した後、濃度約3wt%のフッ素樹脂微粉末の懸濁液に浸漬後乾燥してニッケル正極とし、厚さ220μm、幅40mm、長さ210mmの通常のMmNi5系の水素吸蔵合金負極と組み合わせて製造例で得たAAサイズの電池ケースに挿入し、図3における公知の正極端子を兼ねた封口板6とガスケット5により封口することより、正極の理論容量1550mAhのAAサイズの円筒密閉形Ni/MH電池を作成した。また、セパレータには、厚さ120μmのスルホン化ポリオレフィン樹脂繊維の不織布を採用し、電解液は約30wt%のKOH水溶液を用いた。
【0055】
なお、本実施例における二次電池の円筒密閉形Ni/MH電池であるは、とくにニッケル正極の特性を明らかにする目的のため、つまり負極の特性に規制されることをできるだけ避けるため、通常の正負極の設計上の容量バランスを若干変えて、正極の理論容量に対して負極の理論容量を1.8倍と多くしたものを標準とした。因みに、汎用の電池のそれは1.3〜1.6倍である。
【0056】
図8に、この電池10セルの高率放電特性の平均値を、qで示した。縦軸に示す放電電圧は、理論容量の50%放電時点での電圧を示した。
【0057】
(比較例1〜3)
比較例1として、通常の平板間で加圧加工した導電性電極基体、つまり本願発明のようにとくに凹凸部の先端を同一の向きに曲げる操作を施さない導電性電極基体を用いた以外は実施例1の場合と同様に、二次電池を作成して高率放電特性を調べた結果を図8のpで示した。
【0058】
比較例2として、通常の発泡状ニッケル多孔体(商品名:セルメット、住友電工社製)を導電性電極基体に用いた以外は実施例1と同様にして作成した電極である3DM式のニッケル正極を用いた以外は実施例1の場合と同様に、二次電池を作成した場合の高率放電特性を調べた結果を図8のoで示した。
【0059】
比較例3として、凸部の列と次の凸部の列の間のピッチが実施例1の約2倍の400μmである導電性電極基体を用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、二次電池を作成して高率放電特性を調べた結果を図8のnで示した。
【0060】
(実施例1及び比較例1〜3の評価、検討)
この実施例1及び比較例1〜3の結果、本実施例の場合は、10C放電においても電圧が1V近くを有し最も優れていた。とくに、近接する凸凸間の距離、つまり凸部の列と次の凸部の列の間の距離を200μmにした効果が大きい。すなわち、この場合は、図1のM‘に示した最も遠い活物質粉末粒子と導電性電極基体との距離が70〜100μmの範囲にあてはまっている。比較例1の二次電池であるpの電池も優秀な高率放電特性を示したが、図9に示したように、1C放電と1C充電(放電容量の110%充電)を20℃で繰り返すサイクル寿命試験では、本願の二次電池が700サイクルでも容量低下が少ないのに対し、500サイクルで大きく容量劣化を示した。この場合は、実施例1と比較例1との両電池とも10セルで試験したが、図9には、そのうちの上下の特性を示した2セルづつを除去し、残りの中間特性を示した6セルの平均値を用いた。因みに、pにおける電池は、10セルのうち2セルが100サイクル前後で短絡を起こした。凹凸先端部の曲がりによる効果が極めて大きい。
【0061】
すなわち、本願による導電性電極基体の構造を採用すれば、優れた高率放電特性が得られ、活物質などの粉末の保持性が改良されるため、サイクル寿命に優れ、微小短絡などが生じにくい(信頼性が高い)。
【0062】
また、本実施例の二次電池における合金負極の芯材も、本願のニッケル製電極基体を採用すれば、図8および図9におけるqの特性は若干向上した。すなわち、薄型の合金負極にも同様な効果を有することがわかった。さらに、高率放電が要求されるLi二次電池にも同様な原理から、高率放電特性、活物質の保持性やサイクル寿命などに同様な効果が期待できる。
【0063】
(実施例2)
ニッケル箔の凹凸加工のパターンとして図4の部分拡大図(b)のパターンの加工をニッケル箔に施したものを導電性電極基体として用いた以外は、実施例1の場合と同様にして、円筒密閉形Ni/MH電池を作成し、高率放電特性およびサイクル寿命を調べた。この場合も凹部を超えて隣接する凸凸間もしくは凸部を超えて隣接する凹凹間のピッチは200μmとした。凹部の列もしくは凸部の列と電極の長さ方向との角度m’は30度であった。
【0064】
(実施例2の評価、検討)
本実施例の場合も、高率放電特性およびサイクル寿命に優れ、実施例1と同様な特性が得られた。
【0065】
なお、同様なニッケル箔を電極基体の長尺方向又は長尺方向に対する直角方向に波型加工した基体(この場合はm’に相当する角度は、90度または0度である)を導電性電極基体として用いたニッケル極は、渦巻状加工時に活物質粉末などが剥離し、殆どが初期から活物質利用率が著しく低下した。
【0066】
本実施例より、凸部もしくは凹部の列は、少なくとも長尺方向と30〜60度にすればロール加圧時の圧縮でもニッケル製電極基体の部分的または全体の過度な二次元化が防止でき、電極全体にニッケル基体が配されたままであることから集電性に優れるためと考えられる。
【0067】
(実施例3)
導電性電極基体として、ニッケルを加工する際に加工前の厚いニッケル板の表裏両面にコバルト箔を貼り付けながら全体として圧延してニッケル箔への加工を施したものを導電性電極基体に用いた以外は、実施例1の場合と同様にして、円筒密閉形Ni/MH電池を作成し、高率放電特性を調べた。なお、コバルト量はニッケルに対し0.5wt%とした。本実施例においては導電性電極基体表面で生ずるコバルト酸化物の電子伝導性がニッケルの電子伝導性より優れるため、実施例1に比べ、ほんの僅かであるが高率放電特性が改良された。
【0068】
(実施例4〜9)
実施例4として、ニッケル箔の表面に貼り付けられるコバルト箔の替わりにカルシウム箔を貼り付けた以外は実施例3と同様にして円筒密閉形Ni/MH電池を作成した。また、実施例3におけるコバルト箔の替わりにチタン、銀、イットリウム、ランタニドまたは炭素の箔を用いた以外は実施例3と同様にして円筒密閉形Ni/MH電池を作成し、それぞれ実施例5〜9とした。各実施例における円筒密閉形Ni/MH電池のサイクル寿命と高率放電特性を実施例1の場合と同様にして調べたところ、サイクル寿命の改善や高率放電特性の改良に、若干の効果が認められた。なお、いずれの場合も更に微量のホウ素が存在するとサイクル寿命のバラツキ改善に効果が認められた。
【0069】
(実施例10)
実施例1のニッケル箔表面を微細な凹凸を無数に有する粗面としたこと以外は実施例1の場合と同様に、円筒密閉形Ni/MH電池を作成し、サイクル寿命と高率放電特性を調べたところ実施例3に近いサイクル寿命や高率放電特性の向上が認められた。
【0070】
(実施例11)
厚さ30μmのフープ状ニッケル箔を、円錐状の凹凸を設けた金型間(ローラー間でも良い)を通すことにより加圧し、第4図のニッケル製電極基体9に無数の中空で円錐状の凹凸を図5(a)のパターンに設けた三次元の導電性電極基体を作製した。凹凸部により立体化された導電性電極基体の厚さを140μmとし、凸凹間のピッチ(または凹凸間のピッチ)は、フープの長尺方向およびその直角方向とも140μmとした。この電極基体にニッケル水酸化物に対してコバルトが約1wt%、亜鉛が約3wt%を固溶させた直径が約10μmである球状粒子粉末の活物質粉末を、カルボキシメチルセルローズ約1wt%、ポリビニールアルコール約0.1wt%を溶解した溶液とペーストにし、さらに酸化コバルト(CoO)と酸化亜鉛(ZnO)とを水酸化ニッケルに対してそれぞれ約3wt%と約2wt%添加することにより得られたペーストを充填し、次いで乾燥させて導電性電極基体と同じ厚さの最終電極である薄型電極を得た。なお、この最終電極においては導電性電極基体より最も離れた活物質から導電性電極基体までの距離を100μmとなるように凹凸パターンを配した。
【0071】
(実施例12)
凹凸部により立体化された導電性電極基体の厚さを210μmに、凸凹間のピッチ(または凹凸間のピッチ)をフープの長尺方向およびその直角方向とも210μmとした以外は実施例11と同様にして最終電極を得た。なお、この最終電極においては導電性電極基体より最も離れた活物質から導電性電極基体までの距離を150μmとなるように凹凸パターンを配した。
【0072】
(比較例4)
凹凸部により立体化された導電性電極基体の厚さを280μmに、凸凹間のピッチ(または凹凸間のピッチ)をフープの長尺方向およびその直角方向とも280μmとした以外は実施例11と同様にして最終電極である薄型電極を得た。なお、この最終電極においては導電性電極基体より最も離れた活物質から導電性電極基体までの距離を200μmとなるように凹凸パターンを配した。
【0073】
(比較例5)
凹凸部により立体化された導電性電極基体の厚さを420μmに、凸凹間のピッチ(または凹凸間のピッチ)をフープの長尺方向およびその直角方向とも420μmとした以外は実施例11と同様にして最終電極である薄型電極を得た。なお、この最終電極においては導電性電極基体より最も離れた活物質から導電性電極基体までの距離を300μmとなるように凹凸パターンを配した。
【0074】
(実施例11及び12並びに比較例4及び5の評価)
実施例11及び12並びに比較例4及び5により得られた薄型電極について、ニッケルスクリーンを対極とした半電池を作成し、高率放電特性を調べ、0.5C放電での結果を図12に、5C放電での結果を図13に示す。実施例11の結果はe及びiで、実施例12の結果はf及びjで、比較例4の結果はg及びkで、比較例5の結果はh及びlである。実施例11及び実施例12の薄型電極は、0.5C放電並びに5C放電での高率放電特性については極端な電圧及び容量低下をきたすことがなく良好であった。これに対して、比較例4及び比較例5の薄型電極を用いた二次電池は、0.5C放電での高率放電特性が良好であったが、5C放電での高率放電特性については、極端な電圧及び容量低下をきたした。実施例11及び12については、導電性電極基体より最も遠い活物質粉末粒子からその導電性電極基体までの距離を150μm以内に保持することにより、優れた高率放電特性が得られた。
【0075】
【発明の効果】
以上のように本発明による薄型ニッケル正極を採用すれば、軽量であって、高率放電特性、サイクル寿命及び信頼性に優れ、且つ低コストのNi/MH電池を得ることが可能であり、さらに側壁面の厚さ(t1)に対する底部の厚さ(t2)の比(t2/t1)が1.5以上である電池ケースを用いることにより軽量で高容量であるNi/MH電池を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるニッケル正極の断面概略図。
【図2】本発明の一実施形態によるニッケル正極。A−Aの断面は図1に示した。
【図3】本発明の一実施形態による円筒密閉形Ni/MH電池(AAサイズ)。
【図4】本発明の一実施形態によるニッケル正極に使用したフープ状の電極基体。
【図5】(a)(b)は、凹凸加工のパターンの2例
【図6】本発明の一実施形態によるニッケル正極のプレス加工工程。
【図7】活物質粉末などのペースト充填後の電極断面図。
【図8】本発明の一実施形態によるニッケル正極を用いた円筒密閉形Ni/MH電池(AAサイズ)の高率放電特性。
【図9】本発明の一実施形態によるニッケル正極を用いた円筒密閉形Ni/MH電池(AAサイズ)のサイクル寿命特性。
【図10】しごき−絞り加工工程。
【図11】しごき−絞り加工により製造された電池ケースの拡大断面図
【図12】本発明の一実施形態によるニッケル正極の高率放電特性(半電池)。
【図13】本発明の一実施形態によるニッケル正極の高率放電特性(半電池)。
【符号の説明】
1: ニッケル正極
2: 水素吸蔵合金負極
3: セパレータ
4: 電槽
5: ガスケット
6: 正極ターミナル
7: 安全弁
8: 正極リード端子
9: ニッケル製電極基体
9’: 電極加工されていないニッケル製電極基体
10: 活物質を主とする混合粉末
11: 空間部
12: 無加工部
13:スピンドル
14:有底円筒容器
15:金型
16:電池ケース側壁面
17:電池ケース底面
B: 凸部
C: 凹部
D: 凹凸部の先端部
M、M’:基体から最も遠距離の混合粉末
S、S’: 小径のローラー
N、N’: 大径の加圧ローラー
R:肉厚部
Claims (11)
- 三次元構造を有する導電性電極基体に活物質粉末もしくは準活物質粉末を主とする粉末が充填または塗着された薄型電極であって、
上記導電性電極基体が、
(a)中空で無数の凹凸部を有し、
(b)上記凹凸部で三次元化された上記導電性電極基体の厚さが電極にほぼ近い厚さである薄膜状の耐電解液性金属板であり、
(c)一つの凸部もしくは凸部群または一つの凹部もしくは凹部群に対する最近接凹凸部または最近接凹凸部群のうち半数以上が凹部もしくは凹部群または凸部もしくは凸部群であり、
(d)上記凹凸部の壁が上記導電性電極基体の厚さ方向に歪曲し、先端に至るにつれ強く同一の向きに傾斜し、
(e)上記導電性電極基体と充填または塗着された活物質粉末または準活物質粉末の粒子との最長距離が150μm以下に保たれていること
を特徴とする電池用ペースト式薄型電極。 - 上記導電性電極基体が、金属を主成分とし、大部分の表面に微細な凹凸を無数に有する粗面であることを特徴とする請求項1に記載の電池用ペースト式薄型電極。
- 上記導電性電極基体が、ニッケルを主成分とし、少なくともその大部分の表面に、コバルト、カルシウム、チタン、銀、ホウ素、イットリウム、ランタニド、炭素及び/またはそれらの酸化物からなる群より選ばれた一種以上の物質が配されていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の電池用ペースト式薄型電極。
- 上記導電性電極基体における上記凹凸部の先端部附近が、最先端部に至るほど肉厚が薄く、少なくとも半数以上の最先端部には孔を有する請求項1乃至請求項3に記載の電池用ペースト式薄型電極。
- 上記導電性電極基体における殆どの凹凸部の配置パターンが、電極の長さ方向に対して30度〜60度の範囲の角度であり、多数の凹部または凹部群の列と多数の凸部または凸部群の列とが、ほぼ平行して、交互に設けられている請求項1に記載の電池用ペースト式薄型電極。
- 上記凹凸部における個々の凹凸形状が中空の円錐、三角錐、四角錐、六角錐または八角錐であることを特徴とする請求項1に記載の電池用ペースト式薄型電極。
- 上記導電性電極基体における同一の向きに傾斜している凸部と凹部の先端がそれぞれ隣接する凸部間または凹部間の隙間を包むように傾いで曲げられている請求項1に記載の電池用ペースト式薄型電極。
- 上記電極の表面が耐電解液性の合成樹脂の微粉末で被覆されている請求項1に記載の電池用ペースト式薄型電極。
- 渦巻状に構成されている上記電極における導電性電極基体の凹凸部の同一の向きへの傾斜が捲回方向とほぼ直角方向であることを特徴とする請求項1に記載の電池用ペースト式薄型電極。
- 上記凹凹間のピッチ及び上記凸凸間のピッチが150〜250μmである請求項1乃至9のいずれかに記載の電池用ペースト式薄型電極。
- 三次元構造を有する導電性電極基体に活物質粉末もしくは準活物質粉末を主とする粉末が充填または塗着された薄型電極が正極及び/又は負極として電池ケース内に封口された二次電池であって、上記導電性電極基体が、
(a)中空で無数の凹凸部を有し、
(b)上記凹凸部で三次元化された上記導電性電極基体の厚さが電極にほぼ近い厚さである薄膜状の耐電解液性金属板であり、
(c)一つの凸部もしくは凸部群または一つの凹部もしくは凹部群に対する最近接凹凸部または最近接凹凸部群のうち半数以上が凹部もしくは凹部群または凸部もしくは凸部群であり、
(d)上記凹凸部の壁が上記導電性電極基体の厚さ方向に歪曲し、先端に至るにつれ強く同一の向きに傾斜し、
(e)上記導電性電極基体と充填または塗着された活物質粉末または準活物質粉末の粒子との最長距離が150μm以下に保たれている
電池用ペースト式薄型電極であることを特徴とする二次電池。
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