JP2006039201A - 立体映像投映光学エンジン - Google Patents
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Abstract
【課題】明るくフルカラーの立体画像を投射できるとともに、より自然に近い色を再現でき、しかも、長寿命で環境に優しい立体映像投映光学エンジンを提供する。
【解決手段】本発明に係る立体映像投映光学エンジン1は、赤色光源2Rと、緑色光源2Gと、青色光源2Bと、これら各光源2R、2G、2Bから出射する三原色の光を、原色毎に、観賞者の右眼によって知覚されるべき右眼用画像の光及び左眼によって知覚されるべき左眼用画像の光に変調した後に、各色の右眼用画像の光を合成して右眼用のフルカラー画像とするとともに各色の左眼用画像の光を合成して左眼用のフルカラー画像として出射する映像表示手段3と、該映像表示手段3が出射した光を投射する投射レンズ7とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る立体映像投映光学エンジン1は、赤色光源2Rと、緑色光源2Gと、青色光源2Bと、これら各光源2R、2G、2Bから出射する三原色の光を、原色毎に、観賞者の右眼によって知覚されるべき右眼用画像の光及び左眼によって知覚されるべき左眼用画像の光に変調した後に、各色の右眼用画像の光を合成して右眼用のフルカラー画像とするとともに各色の左眼用画像の光を合成して左眼用のフルカラー画像として出射する映像表示手段3と、該映像表示手段3が出射した光を投射する投射レンズ7とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、観賞者が映像を立体的に見ることができるように映像を投映する立体映像投映光学エンジンに関する。
従来より、観賞者の左右両眼にそれぞれ視差のある映像を投映して立体的な映像を見ることが可能な立体映像投映装置が知られている。視差を生じさせる方式としては、主に偏光方式と時分割方式の二種類がある。
偏光方式は、左眼用の映像と右眼用の映像を互いに直交する二偏光によりそれぞれ投映する方式である。従来の偏光方式の立体映像投映装置として、例えば、映像表示素子にLCOS(Liquid Crystal on Silicon)の反射型液晶パネルを使用した一例が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この装置は、図2に示すように右眼用の映像を投映する右プロジェクタ101aと、左眼用の映像を投映する左プロジェクタ101bとを備えて構成されており、左右それぞれのプロジェクタ101a、101bは、光源102a、102b、光学素子103a、103b、偏光ビームスプリッタ104a、104b、ダイクロイックプリズム105a、105b、三原色の反射型液晶パネル(LCOS)106a、106bを備えており、その他、光学素子107、投射レンズ108等を備えて装置全体が構成されている。ここで、三原色の反射型液晶パネル106a、106bは、右眼用のダイクロイックプリズム105aと左眼用のダイクロイックプリズム105bのそれぞれの三面に設けられており、装置全体として右眼用と左眼用とを合わせて6枚の反射型液晶パネル106a、106bが使用された6板方式である。そして、光源102a、102bから出射した光は光学素子103a、103bにより平行光とされ偏光ビームスプリッタ104a、104bに入射され、ここで左眼用(あるいは右眼用)プロジェクタ101aではP偏光の光が反射面を透過して捨てられ、S偏光の光のみが反射してダイクロイックプリズム105aに導かれ、これとは逆に右眼用(あるいは左眼用)プロジェクタ101bではS偏光の光が反射面で反射して捨てられ、P偏光の光のみ透過してダイクロイックプリズム105bに導かれる。その後、それぞれ3つの反射型液晶パネル106a、106bにおいて右眼用フルカラー画像信号又は左眼用フルカラー画像信号により原色毎に入射偏光が変調反射され、左眼用(あるいは右眼用)プロジェクタ101aではP偏光成分が右眼用映像情報を担った投映光として偏光ビームスプリッタ104aの反射面を透過し右眼用画像の光となり、逆に右眼用(あるいは左眼用)プロジェクタ101bではS偏光成分が左眼用映像情報を担った投映光として偏光ビームスプリッタ104b及び104aの反射面で反射して左眼用画像の光となり、光学素子107、投射レンズ108、スクリーンレンズSを介して観賞者が立体映像を観賞できるようになっている。
その他、偏光方式の一例として、光源にメタルハライドランプを使用し、映像表示素子として二枚の反射型液晶パネルを使用した技術(例えば、特許文献2参照)や、単板式で、光源として白色LEDを使用し、カラーフィルターを組み合わせた方式の装置もある。 一方、左眼用映像と右眼用映像を時間的に交互に投映する時分割方式の場合は、観賞者は左眼用映像と右眼用映像の投映の切替に同期して切り替わる液晶シャッタ付き眼鏡を装着することによって映像を立体的に見ることができるようになっている。
ところで、近年、発光源として使用されるキセノンランプやメタルハライドランプ等のバブルランプに代えて、発光ダイオード(LED)が長寿命、高効率、単色発光等の利点を有することからLEDを発光源として採用することが要望されている。
特開2000−59821号公報
特開平7−327243号公報
偏光方式は、左眼用の映像と右眼用の映像を互いに直交する二偏光によりそれぞれ投映する方式である。従来の偏光方式の立体映像投映装置として、例えば、映像表示素子にLCOS(Liquid Crystal on Silicon)の反射型液晶パネルを使用した一例が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この装置は、図2に示すように右眼用の映像を投映する右プロジェクタ101aと、左眼用の映像を投映する左プロジェクタ101bとを備えて構成されており、左右それぞれのプロジェクタ101a、101bは、光源102a、102b、光学素子103a、103b、偏光ビームスプリッタ104a、104b、ダイクロイックプリズム105a、105b、三原色の反射型液晶パネル(LCOS)106a、106bを備えており、その他、光学素子107、投射レンズ108等を備えて装置全体が構成されている。ここで、三原色の反射型液晶パネル106a、106bは、右眼用のダイクロイックプリズム105aと左眼用のダイクロイックプリズム105bのそれぞれの三面に設けられており、装置全体として右眼用と左眼用とを合わせて6枚の反射型液晶パネル106a、106bが使用された6板方式である。そして、光源102a、102bから出射した光は光学素子103a、103bにより平行光とされ偏光ビームスプリッタ104a、104bに入射され、ここで左眼用(あるいは右眼用)プロジェクタ101aではP偏光の光が反射面を透過して捨てられ、S偏光の光のみが反射してダイクロイックプリズム105aに導かれ、これとは逆に右眼用(あるいは左眼用)プロジェクタ101bではS偏光の光が反射面で反射して捨てられ、P偏光の光のみ透過してダイクロイックプリズム105bに導かれる。その後、それぞれ3つの反射型液晶パネル106a、106bにおいて右眼用フルカラー画像信号又は左眼用フルカラー画像信号により原色毎に入射偏光が変調反射され、左眼用(あるいは右眼用)プロジェクタ101aではP偏光成分が右眼用映像情報を担った投映光として偏光ビームスプリッタ104aの反射面を透過し右眼用画像の光となり、逆に右眼用(あるいは左眼用)プロジェクタ101bではS偏光成分が左眼用映像情報を担った投映光として偏光ビームスプリッタ104b及び104aの反射面で反射して左眼用画像の光となり、光学素子107、投射レンズ108、スクリーンレンズSを介して観賞者が立体映像を観賞できるようになっている。
その他、偏光方式の一例として、光源にメタルハライドランプを使用し、映像表示素子として二枚の反射型液晶パネルを使用した技術(例えば、特許文献2参照)や、単板式で、光源として白色LEDを使用し、カラーフィルターを組み合わせた方式の装置もある。 一方、左眼用映像と右眼用映像を時間的に交互に投映する時分割方式の場合は、観賞者は左眼用映像と右眼用映像の投映の切替に同期して切り替わる液晶シャッタ付き眼鏡を装着することによって映像を立体的に見ることができるようになっている。
ところで、近年、発光源として使用されるキセノンランプやメタルハライドランプ等のバブルランプに代えて、発光ダイオード(LED)が長寿命、高効率、単色発光等の利点を有することからLEDを発光源として採用することが要望されている。
しかしながら、LEDはバブルランプに比べて光量が小さいため、例えば上記特許文献2に記載の装置や時分割方式、白色LEDのカラーフィルター方式の装置に採用した場合はさらに光量が不足し、十分な明るさを得ることができないという問題があった。
装置では2つの光源102a、102bから出射されたそれぞれの照明光は偏光ビームスプリッタ104a、104bとダイクロイックプリズム105a、105bを通過した後にようやく反射型液晶パネル106a、106bに届くので、光源と映像表示素子の間の光路長が長くなり、輝度の低いLED光源は実質的に使用が困難であるという問題があった。さらに、図2からわかるように、映像表示素子から投射レンズまでの光路長が左右画像で異なるという大きな問題があった。
装置では2つの光源102a、102bから出射されたそれぞれの照明光は偏光ビームスプリッタ104a、104bとダイクロイックプリズム105a、105bを通過した後にようやく反射型液晶パネル106a、106bに届くので、光源と映像表示素子の間の光路長が長くなり、輝度の低いLED光源は実質的に使用が困難であるという問題があった。さらに、図2からわかるように、映像表示素子から投射レンズまでの光路長が左右画像で異なるという大きな問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、明るくフルカラーの立体画像を投射できるとともに、より自然に近い色を再現でき、しかも、長寿命でたとえ廃棄後も環境に優しい立体映像投映光学エンジンを提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、例えば、図1に示すように、赤色光源2Rと、緑色光源2Gと、青色光源2Bと、
これら各光源から出射する三原色の光を、原色毎に、観賞者の右眼によって知覚されるべき右眼用画像の光及び左眼によって知覚されるべき左眼用画像の光に変調した後に、各色の右眼用画像の光を合成して右眼用のフルカラー画像とするとともに各色の左眼用画像の光を合成して左眼用のフルカラー画像として出射する映像表示手段3と、
該映像表示手段が出射した光を投射する投射手段(例えば、投射レンズ7)とを備えていることを特徴とする。
これら各光源から出射する三原色の光を、原色毎に、観賞者の右眼によって知覚されるべき右眼用画像の光及び左眼によって知覚されるべき左眼用画像の光に変調した後に、各色の右眼用画像の光を合成して右眼用のフルカラー画像とするとともに各色の左眼用画像の光を合成して左眼用のフルカラー画像として出射する映像表示手段3と、
該映像表示手段が出射した光を投射する投射手段(例えば、投射レンズ7)とを備えていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、赤色光源、緑色光源、青色光源から出射する三原色の光を、それぞれ直交する2つの偏光に分け、各分岐光に対応する光学エンジンがそれぞれ原色毎に右眼用画像及び左眼用画像の光に変調した後、各色の右眼用画像の光を空間合成して右眼用のフルカラー画像とするとともに、各色の左眼用画像の光を空間合成して左眼用のフルカラー画像として出射し、投射手段によって例えばスクリーン等に投射するので、ランダム偏光の光源光を有効に利用することが可能となり、従来に比べ十分な光量が得られる。その結果、光利用効率に優れ、明るいフルカラーの立体映像を投射できる。
また、赤色光源、緑色光源、青色光源の3つの原色光源からの光を合成していることから、白色光源でカラーフィルター方式の装置に比べて、光のカラーフィルターによる吸収が無く、この点においても光利用効率に優れる。
また、赤色光源、緑色光源、青色光源の3つの原色光源からの光を合成していることから、白色光源でカラーフィルター方式の装置に比べて、光のカラーフィルターによる吸収が無く、この点においても光利用効率に優れる。
請求項2の発明は、例えば、図1に示すように、請求項1に記載の立体映像投映光学エンジン1において、
前記映像表示手段は、各光源から出射する光を反射又は透過させる偏光ビームスプリッタ4R、4G、4Bと、該偏光ビームスプリッタで反射又は透過した光を左眼用(あるいは右眼用)画像の光に変調するとともに反射する左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Ra、5Ga、5Baと、前記偏光ビームスプリッタで反射又は透過した光を右眼用(あるいは左眼用)画像の光に変調するとともに反射する右眼用(あるいは左眼用)反射型液晶パネル5Rb、5Gb、5Bbと、反射された各色の右眼用画像の光を合成して右眼用のフルカラー画像とするとともに、反射された各色の左眼用画像の光を合成して左眼用のフルカラー画像とするダイクロイックプリズム6とを有し、
前記偏光ビームスプリッタ、右眼用反射型液晶パネル及び左眼用反射型液晶パネルは、各光源毎にそれぞれ対応して3組設けられていることを特徴とする。
前記映像表示手段は、各光源から出射する光を反射又は透過させる偏光ビームスプリッタ4R、4G、4Bと、該偏光ビームスプリッタで反射又は透過した光を左眼用(あるいは右眼用)画像の光に変調するとともに反射する左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Ra、5Ga、5Baと、前記偏光ビームスプリッタで反射又は透過した光を右眼用(あるいは左眼用)画像の光に変調するとともに反射する右眼用(あるいは左眼用)反射型液晶パネル5Rb、5Gb、5Bbと、反射された各色の右眼用画像の光を合成して右眼用のフルカラー画像とするとともに、反射された各色の左眼用画像の光を合成して左眼用のフルカラー画像とするダイクロイックプリズム6とを有し、
前記偏光ビームスプリッタ、右眼用反射型液晶パネル及び左眼用反射型液晶パネルは、各光源毎にそれぞれ対応して3組設けられていることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、映像表示手段は、偏光ビームスプリッタと、偏光ビームスプリッタで反射又は透過した光を右眼用画像の光に変調するとともに反射する右眼用反射型液晶パネルと、左眼用画像の光に変調するとともに反射する左眼用反射型液晶パネルと、右眼用画像及び左眼用画像の光を合成してそれぞれフルカラー画像とするダイクロイックプリズムとを有し、偏光ビームスプリッタ、右眼用反射型液晶パネル及び左眼用反射型液晶パネルは各光源毎にそれぞれ対応して3組設けられているので、従来と異なり、各光源から出射する光を偏光ビームスプリッタで反射又は透過した後に、右眼用反射型液晶パネルと左眼用反射型液晶パネルとにおいてそれぞれ右眼用画像の光及び左眼用画像の光に変調されるとともに反射される。そして、ダイクロイックプリズムにおいて各色の右眼用画像及び左眼用画像の光を合成してそれぞれ右眼用のフルカラー画像及び左眼用のフルカラー画像とする。したがって、従来(例えば特許文献1)と異なり、映像表示素子である各反射型液晶パネルと投射レンズ間の光路長が全て等しいため、色ズレが無いのは言うまでも無く左右画角間でのズレが構造的に発生しない。しかも、本発明では、上記距離として最短となる配置であるため比較的明るい投射レンズ(投射手段)を採用でき、光の利用効率が高くなる。また、フルカラー画像への合成は投射レンズに入る前に1回のみ行われるだけなので、高価な画像画像合成用ダイクロイックプリズムは1個で良く、製造コストを抑えることができる。
また、反射型液晶パネルを使用することにより、映像表示素子の高速スイッチングが可能となり、投映する画像のちらつきや残像を防止することができる。
また、反射型液晶パネルを使用することにより、映像表示素子の高速スイッチングが可能となり、投映する画像のちらつきや残像を防止することができる。
請求項3の発明は、例えば、図1に示すように、請求項1又は2に記載の立体映像投映光学エンジン1において、
前記赤色光源、緑色光源、青色光源は、三原色の光を発光する発光ダイオードであることを特徴とする。
前記赤色光源、緑色光源、青色光源は、三原色の光を発光する発光ダイオードであることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、三原色の各光源として三原色の光を発光する発光ダイオードであるので、スペクトル選択の自由度が増し、より自然に近い色再現性を実現することができる。また、発光ダイオードを使用することにより立体映像投映光学エンジンとしての寿命を長くすることができ、しかも高圧水銀ランプやメタルハライドランプを使用しないことから多数の各種色分解フィルターやリレーレンズ等を設ける必要がなく、装置構成を簡略化でき、また水銀フリーであることから環境問題の観点においても優れる。
本発明に係る立体映像投映光学エンジンによれば、従来に比べて十分な光量が得られることから、光利用効率に優れ、明るくフルカラーの立体画像を投射できるとともに、より自然に近い色を再現することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における立体映像投映光学エンジンの概略構成図である。
図1に示すように、本発明に係る立体映像投映光学エンジン1は、赤色光源2Rと、緑色光源2Gと、青色光源2Bと、これら各光源2R、2G、2Bにおいて三原色の光を観賞者の右眼によって知覚されるべき右眼用画像と左眼によって知覚されるべき左眼用画像とを原色毎に合成しフルカラー画像として出射する映像表示手段3と、該映像表示手段3が出射した光を投射する投射手段(投射レンズ7)とを備えている。
赤色光源2R、緑色光源2G、青色光源2Bは、三原色のそれぞれの光を放射する発光ダイオードからなるLEDモジュールであり、赤色光源2Rはフィールドレンズ21R、コンデンサレンズ22Rとともに反射型液晶パネル5Ra、5Rbを照明する光学系を構成している。緑色光源2Gはフィールドレンズ21G、コンデンサレンズ22Gとともに反射型液晶パネル5Ga、5Gbを照明する光学系を構成している。また、青色光源2Bはフィールドレンズ21B、コンデンサレンズ22Bとともに反射型液晶パネル5Ba、5Bbを照明する光学系を構成している。各色LEDモジュールは、偏光を制御する素子を持たないので、ランダム偏光の光を前方に効率良く出射する。
図1は、本発明の実施の形態における立体映像投映光学エンジンの概略構成図である。
図1に示すように、本発明に係る立体映像投映光学エンジン1は、赤色光源2Rと、緑色光源2Gと、青色光源2Bと、これら各光源2R、2G、2Bにおいて三原色の光を観賞者の右眼によって知覚されるべき右眼用画像と左眼によって知覚されるべき左眼用画像とを原色毎に合成しフルカラー画像として出射する映像表示手段3と、該映像表示手段3が出射した光を投射する投射手段(投射レンズ7)とを備えている。
赤色光源2R、緑色光源2G、青色光源2Bは、三原色のそれぞれの光を放射する発光ダイオードからなるLEDモジュールであり、赤色光源2Rはフィールドレンズ21R、コンデンサレンズ22Rとともに反射型液晶パネル5Ra、5Rbを照明する光学系を構成している。緑色光源2Gはフィールドレンズ21G、コンデンサレンズ22Gとともに反射型液晶パネル5Ga、5Gbを照明する光学系を構成している。また、青色光源2Bはフィールドレンズ21B、コンデンサレンズ22Bとともに反射型液晶パネル5Ba、5Bbを照明する光学系を構成している。各色LEDモジュールは、偏光を制御する素子を持たないので、ランダム偏光の光を前方に効率良く出射する。
映像表示手段3は、各光源2R、2G、2Bから出射された光を反射又は透過させる偏光ビームスプリッタ4R、4G、4Bと、該偏光ビームスプリッタ4R、4G、4Bで反射又は透過された光を右眼用画像及び左眼用画像の光に変調するとともに反射する左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Ra、5Ga、5Baと、右眼用(あるいは左眼用)反射型液晶パネル5Rb、5Gb、5Bbと、反射された各色の右眼用及び左眼用画像の光を合成して右眼用及び左眼用のフルカラー画像とするダイクロイックプリズム6とを有している。すなわち、これら偏光ビームスプリッタ4R、4G、4B、左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Ra、5Ga、5Ba及び右眼用(あるいは左眼用)反射型液晶パネル5Rb、5Gb、5Bbは、各色毎にそれぞれ対応して3組設けられている。
偏光ビームスプリッタ4R、4G、4Bは、S偏光を反射しP偏光を透過するPS偏光分離膜面41を有し、入射光をS偏光とP偏光とに二分割する周知の光学素子である。
左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Ra、5Ga、5Baは、本発明では高速スイッチングが可能なLCOS(Liquid Crystal On Silicon)が用いられており、P偏光の入射照明光は左眼用(あるいは右眼用)画像信号に応じて画素毎に偏光面が回転し、その結果、発生したS偏光成分としての画像情報を与えられた反射光として偏光ビームスプリッタ4R、4G、4Bにそれぞれ戻される。
右眼用(あるいは左眼用)反射型液晶パネル5Rb、5Gb、5Bbも同様に、高速型LCOSが用いられ、S偏光の入射照明光は右眼用(あるいは左眼用)画像信号に応じて画素毎に偏光面が回転し、その結果、発生したP偏光成分としての画像情報を与えられた反射光として偏光ビームスプリッタ4R、4G、4Bにそれぞれ戻される。
これら左眼用及び右眼用反射型液晶パネル5Ra、5Ga、5Ba、5Rb、5Gb、5Bbは、三原色の各光源2R、2G、2Bから各偏光ビームスプリッタ4R、4G、4Bへの入射光の光軸Laに対して垂直となる位置と、光軸Laと直交する光軸Lbに対して垂直となる位置とにそれぞれ配置されている。
三原色合成用ダイクロイックプリズム6は、上記6枚の反射型液晶パネル5Ra、5Ga、5Ba、5Rb、5Gb、5Bbから入射した光を合成して投射レンズ7に出射するようになっている。
左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Ra、5Ga、5Baは、本発明では高速スイッチングが可能なLCOS(Liquid Crystal On Silicon)が用いられており、P偏光の入射照明光は左眼用(あるいは右眼用)画像信号に応じて画素毎に偏光面が回転し、その結果、発生したS偏光成分としての画像情報を与えられた反射光として偏光ビームスプリッタ4R、4G、4Bにそれぞれ戻される。
右眼用(あるいは左眼用)反射型液晶パネル5Rb、5Gb、5Bbも同様に、高速型LCOSが用いられ、S偏光の入射照明光は右眼用(あるいは左眼用)画像信号に応じて画素毎に偏光面が回転し、その結果、発生したP偏光成分としての画像情報を与えられた反射光として偏光ビームスプリッタ4R、4G、4Bにそれぞれ戻される。
これら左眼用及び右眼用反射型液晶パネル5Ra、5Ga、5Ba、5Rb、5Gb、5Bbは、三原色の各光源2R、2G、2Bから各偏光ビームスプリッタ4R、4G、4Bへの入射光の光軸Laに対して垂直となる位置と、光軸Laと直交する光軸Lbに対して垂直となる位置とにそれぞれ配置されている。
三原色合成用ダイクロイックプリズム6は、上記6枚の反射型液晶パネル5Ra、5Ga、5Ba、5Rb、5Gb、5Bbから入射した光を合成して投射レンズ7に出射するようになっている。
投射レンズ7は、三原色合成用ダイクロイックプリズム6から入射した光をスクリーン(図示略)上に拡大投射する。
次に、上述の構成をなした立体映像表示装置1における光の進み方について説明する。
図1に示すように、赤色光源2Rにおいて、赤色LEDモジュールから出射したランダム偏光の赤色光は、フィールドレンズ21Rを介して映像表示手段3へ入射する。
映像表示手段3へ入射した赤色光は、コンデンサレンズ22Rを通った後、偏光ビームスプリッタ4RのPS偏光分離膜面41に入射する。ここで、赤色光のうちP偏光の光は偏光ビームスプリッタ4RのPS偏光分離膜面41を透過して左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Raに入射し、この左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Raで左眼用(あるいは右眼用)赤色画像信号により偏光を変調されて二つの偏光成分を持つ反射光となるが、目的とするS偏光の光のみ偏光ビームスプリッタ4RのPS偏光分離膜面41で反射されて左眼用赤色画像の光となり、三原色合成用ダイクロイックプリズム6に入射する。
一方、赤色照明光のうちS偏光の光は偏光ビームスプリッタ4RのPS偏光分離膜面41で反射されて右眼用(あるいは左眼用)眼用反射型液晶パネル5Rbに入射し、この右眼用(あるいは左眼用)反射型液晶パネル5Rbで右眼用(あるいは左眼用)赤色画像信号により偏光を変調されて二つの偏光成分を持つ反射光となるが、目的とするP偏光の光のみ偏光ビームスプリッタ4RのPS偏光分離膜面41を透過して右眼用赤色画像の光となり、三原色合成用ダイクロイックプリズム6に入射する。
図1に示すように、赤色光源2Rにおいて、赤色LEDモジュールから出射したランダム偏光の赤色光は、フィールドレンズ21Rを介して映像表示手段3へ入射する。
映像表示手段3へ入射した赤色光は、コンデンサレンズ22Rを通った後、偏光ビームスプリッタ4RのPS偏光分離膜面41に入射する。ここで、赤色光のうちP偏光の光は偏光ビームスプリッタ4RのPS偏光分離膜面41を透過して左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Raに入射し、この左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Raで左眼用(あるいは右眼用)赤色画像信号により偏光を変調されて二つの偏光成分を持つ反射光となるが、目的とするS偏光の光のみ偏光ビームスプリッタ4RのPS偏光分離膜面41で反射されて左眼用赤色画像の光となり、三原色合成用ダイクロイックプリズム6に入射する。
一方、赤色照明光のうちS偏光の光は偏光ビームスプリッタ4RのPS偏光分離膜面41で反射されて右眼用(あるいは左眼用)眼用反射型液晶パネル5Rbに入射し、この右眼用(あるいは左眼用)反射型液晶パネル5Rbで右眼用(あるいは左眼用)赤色画像信号により偏光を変調されて二つの偏光成分を持つ反射光となるが、目的とするP偏光の光のみ偏光ビームスプリッタ4RのPS偏光分離膜面41を透過して右眼用赤色画像の光となり、三原色合成用ダイクロイックプリズム6に入射する。
また、映像表示手段3へ入射する緑色光、青色光も赤色光と同様に、偏光ビームスプリッタ4G、4Bを介して左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Ga、5Ba及び右眼用(あるいは左眼用)反射型液晶パネル5Gb、5Bbで変調されるとともに反射されて、左眼用画像及び右眼用画像の光となり三原色合成用ダイクロイックプリズム6に入射する。
三原色合成用ダイクロイックプリズム6に入射した右眼用及び左眼用画像の各色光は、それぞれ三原色が合成されてフルカラー画像となり、投射レンズ7を介してスクリーンへ投射される。その結果、観賞者の右眼に右眼用画像、左眼に左眼用画像が投映されて立体映像を観賞することができる。
なお、立体映像が不要な場合には、左眼用(あるいは右眼用)反射型液晶パネル5Ra、5Ga、5Baと右眼用(あるいは左眼用)反射型液晶パネル5Rb、5Gb、5Bbとに、それぞれ同一の画像信号を送ることによって、投映画像を通常の二次元画像とすることができる。
以上、本発明の実施の形態の立体映像投映光学エンジン1によれば、赤色光源2Rから出射した赤色光を偏光ビームスプリッタ4Rで透過又は反射して、右眼用反射型液晶パネル5Ra及び左眼用反射型液晶パネル5Rbに入射した後に、それぞれ右眼用赤色画像の光及び左眼用赤色画像の光に変調され反射される。これら2つの赤色画像の光は偏光ビームスプリッタ4Rに戻り画角合成された後、色合成用のダイクロイックプリズム6へ入射する。上記のような光学系の構成では、従来(例えば特許文献1)と異なり、映像表示素子である各反射型液晶パネル106a、106bと投射レンズ107間の距離が全て等しいため、色ズレが無いのは言うまでも無く左右画角間でのズレが構造的に発生しない。かつ、該距離として最短となる配置であるため比較的明るい投射レンズ7を採用でき、そのため光の利用効率が高い。また、フルカラー画像への合成は投射レンズ7に入る前に1回のみ行われるだけなので、高価な画像合成用ダイクロイックプリズム6は1個で良く、製造コストが抑えられるという利点がある。
また、反射型液晶パネル5Ra、5Rb、5Ga、5Gb、5Ba、5Bbを使用しているので、映像表示素子の高速スイッチングが可能となり、投映する映像のちらつきや残像を防止することができる。さらに、各色光源2R、2G、2Bは、発光ダイオードを使用しているので、スペクトル選択の自由度が増し、より自然に近い色再現性を実現することができ、その上、固体素子のため寿命が長いという利点がある。また、高圧水銀ランプやメタルハライドランプと異なり、水銀フリーのため環境問題の観点においても優れている。
また、反射型液晶パネル5Ra、5Rb、5Ga、5Gb、5Ba、5Bbを使用しているので、映像表示素子の高速スイッチングが可能となり、投映する映像のちらつきや残像を防止することができる。さらに、各色光源2R、2G、2Bは、発光ダイオードを使用しているので、スペクトル選択の自由度が増し、より自然に近い色再現性を実現することができ、その上、固体素子のため寿命が長いという利点がある。また、高圧水銀ランプやメタルハライドランプと異なり、水銀フリーのため環境問題の観点においても優れている。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本発明はフロント型プロジェクタについてもリア型プロジェクタについても区別なく適用することができる。
例えば、本発明はフロント型プロジェクタについてもリア型プロジェクタについても区別なく適用することができる。
1 立体映像投映光学エンジン
2R 赤色光源(赤色LEDモジュール)
2G 緑色光源(緑色LEDモジュール)
2B 青色光源(青色LEDモジュール)
3 映像表示手段
5Ra、5Ga、5Ga 右眼用反射型液晶パネル(映像表示手段)
5Rb、5Gb、5Bb 左眼用反射型液晶パネル(映像表示手段)
6 ダイクロイックプリズム(映像表示手段)
7 投射レンズ(投射手段)
2R 赤色光源(赤色LEDモジュール)
2G 緑色光源(緑色LEDモジュール)
2B 青色光源(青色LEDモジュール)
3 映像表示手段
5Ra、5Ga、5Ga 右眼用反射型液晶パネル(映像表示手段)
5Rb、5Gb、5Bb 左眼用反射型液晶パネル(映像表示手段)
6 ダイクロイックプリズム(映像表示手段)
7 投射レンズ(投射手段)
Claims (3)
- 赤色光源と、緑色光源と、青色光源と、
これら各光源から出射する三原色の光を、原色毎に、観賞者の右眼によって知覚されるべき右眼用画像の光及び左眼によって知覚されるべき左眼用画像の光に変調した後に、各色の右眼用画像の光を合成して右眼用のフルカラー画像とするとともに各色の左眼用画像の光を合成して左眼用のフルカラー画像として出射する映像表示手段と、
該映像表示手段が出射した光を投射する投射手段とを備えていることを特徴とする立体映像投映光学エンジン。 - 請求項1に記載の立体映像投映光学エンジンにおいて、
前記映像表示手段は、各光源から出射する光を反射又は透過させる偏光ビームスプリッタと、該偏光ビームスプリッタで反射又は透過した光を右眼用画像の光に変調するとともに反射する右眼用反射型液晶パネルと、前記偏光ビームスプリッタで反射又は透過した光を左眼用画像の光に変調するとともに反射する左眼用反射型液晶パネルと、反射された各色の右眼用画像の光を合成して右眼用のフルカラー画像とするとともに、反射された各色の左眼用画像の光を合成して左眼用のフルカラー画像とするダイクロイックプリズムとを有し、
前記偏光ビームスプリッタ、右眼用反射型液晶パネル及び左眼用反射型液晶パネルは、各光源毎にそれぞれ対応して3組設けられていることを特徴とする立体映像投映光学エンジン。 - 前記赤色光源、緑色光源、青色光源は、三原色の光を発光する発光ダイオードであることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体映像投映光学エンジン。
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JP2004218796A JP2006039201A (ja) | 2004-07-27 | 2004-07-27 | 立体映像投映光学エンジン |
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