JP2006019246A - アルカリ電池の外装体用薄膜およびそれを用いた薄型空気電池 - Google Patents

アルカリ電池の外装体用薄膜およびそれを用いた薄型空気電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 エネルギー密度が高く、長期信頼性に優れた薄型空気電池を提供することを目的とする。
【解決手段】 空気拡散紙および撥水膜を有する発電要素を、その空気極側および負極側を覆う第一および第三のシート層、両シート層の周縁部間に位置し、両シート層に接合された第二シート層からなる外装体で密閉した薄型空気電池。前記の各シート層は、耐アルカリ性で、かつ水素ガス透過性を有する高分子膜とガス遮断性を有する高分子膜とを積層してなる薄膜からなり、第一および第三のシート層は、前記水素ガス透過性を有する高分子膜が内面側に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エネルギー密度が非常に高く、長期信頼性に優れた薄型空気電池に関する。本発明は、また、そのような空気電池などのアルカリ電池に用いられる外装体用薄膜に関する。
空気亜鉛電池は、空気中の酸素を正極活物質とする空気極を利用するので、経済的かつ長時間無保守で使用できる電源として、航路標識用、各種通信用、電話機用など種々の機器に適用されてきた。その中で、ボタン型空気亜鉛電池は、同形状を有する他の電池に比較して、エネルギー密度が大きく、軽量、経済的である等の特徴を有することから適用範囲が拡がっており、現在、補聴器用の電源を主要用途としている。
しかし、ボタン型空気電池は、取り出せる電流が小さいという欠点があるため、携帯電子機器や小型オーディオなどの主電源として使用することは難しい。取り出せる電流を大きくする手段として、電池サイズを大きくする方法が考えられる。しかし、単に電池サイズを大きくしただけでは、小型電子機器の電池に与えられる体積内には収まらないという問題がある。
このような課題に対し、次の二つの対策が考えられる。一つは、取り出せる電流を大きくできるように集電効率を向上させる方法である(例えば特許文献1)。他の一つは、ボタン型でなく、シート型とし、小型電子機器の電池に与えられる体積を有効に使い、取り出せる電流を大きくする方法である(例えば特許文献1〜3)。
特開昭63-96873号公報 特開昭63-138668号公報 特開昭63-131474号公報
従来例のボタン型空気電池は、金属製の負極ケース内に亜鉛合金とゲル電解液が収容され、空気孔を有する金属製の正極ケース内に、空気拡散紙、撥水膜、空気極、およびセパレータが配置され、これら負極ケースと正極ケースとがガスケットを介して、かしめ封口されている。このボタン型空気電池は、負極と正極の緊縛が十分に保たれるため、保存後においても安定した放電特性が得られる。
しかしながら、上記特許文献1〜3は、外装ケースに薄いフィルムを用いた構成であるため、保存期間中に次の様な問題が生じる。
負極に混入した不純物が原因で負極から水素ガスが発生し、負極表面近傍に空隙が生じて反応面積が減少し、放電容量が低下する。また、反応面積の減少に伴い内部抵抗が増大するため、放電時のIRドロップが過大となり、放電維持電圧が低くなる。従って、電池のエネルギー密度は大きく低下してしまう。この問題を解決するには、電池内部で発生した水素ガスを外部へ逃がす、あるいは水素ガスの発生を抑制する方法が必要である。
さらに、上記特許文献1では、負極活物質を集電体上に塗着して用いるため、活物質を結着剤と練合する工程、あるいは練合した活物質を集電体上に塗着する工程で、練合機や塗着機から鉄などの水素過電圧の低い異種金属が混入する割合が高く、水素ガス発生がより顕著になる。上記特許文献2では、負極集電体としてニッケル箔、ステンレス鋼箔など水素過電圧の低い金属を用いるため、負極からの水素ガス発生が顕著になる。上記特許文献3では、負極集電体と外装体のアルミ箔を一体化して用いるため、負極活物質を集電体に塗着する製造工程で集電体に傷がついた場合、電池の保存期間中にアルミ箔にまで電解液が浸透し、アルミ箔が電解液に腐蝕されてガスが発生して電池が膨れ、最終的には破裂や電解液の漏出が起こるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決し、エネルギー密度が非常に高く、長期信頼性に優れた薄型空気電池を提供することを目的とする。
本発明の薄型空気電池は、
空気拡散紙、撥水膜、空気極、セパレータ、および負極がその順に積層された積層体からなり、前記空気極、セパレータおよび負極に電解液が含まれた発電要素、
空気取り入れ孔を有し、前記発電要素の空気極側を覆う第一シート層、前記発電要素の負極側を覆う第三シート層、および第一シート層と第三シート層との周縁部間に位置し、両シート層に接合された第二シート層からなる外装体、並びに
前記第二シート層と第一シート層または第三シート層との間から外装体の外に引き出された空気極のリードおよび負極のリード、
を具備する。
そして、前記第一シート層、第二シート層および第三シート層が、耐アルカリ性で、かつ水素ガス透過性を有する高分子膜とガス遮断性を有する高分子膜とを少なくとも積層してなる薄膜からなり、第一シート層および第三シート層は、前記水素ガス透過性を有する高分子膜が内面側に配置されている。
本発明は、また、耐アルカリ性で、かつ水素ガス透過性を有する高分子膜とガス遮断性を有する高分子膜とを少なくとも積層してなるアルカリ電池の外装体用薄膜を提供する。
本発明の構成によれば、シート状の外装体は、水素ガス透過性を有する高分子膜が電池内面側に配置されている。このため、負極から水素ガスが発生した場合でも、水素ガス透過性を有する高分子膜を伝って水素ガスが電池外部へ排出され、保存期間中に電池が膨れるのを防止することができる。ガス遮断性を有する高分子膜は、電池の保存期間中、電池外部から内部への水蒸気の侵入、および電池内部の電解液水溶液が外部へ蒸発するのを防止する。また、ガス遮断性を有する高分子膜は、二酸化炭素が電池内部へ侵入するのを防止し、アルカリ電解液が中和される反応を防止する。
本発明の空気電池において、水素ガスが電池外部へ排出されるメカニズムをより詳細に説明する。負極から発生した水素ガスは、水素ガス透過性を有する高分子膜の層を容易に透過することができるが、ガス遮断性を有する高分子膜の層に対しては透過速度が非常に遅いため、シート状外装体の厚み方向を透過するのが困難となる。水素ガスは、シート状外装体が接合された面、すなわち第一シート層と第二シート層の接合面、および第三シート層と第二シート層の接合面を透過して主に電池外部へ排出される。より厳密には、水素ガスが透過する経路は、それぞれの接合面に位置する水素ガス透過材料の電池厚み方向に対して水平方向の層、および接合界面部分の二つであり、これらの経路を水素ガスが透過する速度は異なる。接合界面部分では水素ガス透過材料が熱溶着により熱硬化を起こしているため、水素ガスの透過速度は遅延される傾向がある。従って、水素ガス透過材料の層の厚みをある程度大きくし、水素ガスの透過経路を確保するのがよい。
次に、ガス遮断性を有する高分子膜の効果についてより詳細に説明する。ガス遮断性を有する高分子膜は、水素ガス透過性を有する高分子膜と比較して、水蒸気、二酸化炭素、および酸素の全て、あるいは、それらのうちのいずれかの透過を遅らせる作用を有するものである。水蒸気の透過を遅らせる作用により、電池外部から電池内部への水蒸気の侵入、および電池内部の電解液水溶液が電池外部へ蒸発して減少するのが防止される。二酸化炭素の透過を遅らせる作用により、二酸化炭素が電池内部へ侵入してアルカリ電解液が中和される反応が防止される。また、酸素の透過を遅らせる作用により、酸素と負極活物質の反応による、負極活物質の放電反応が防止される。これらの作用により、水素ガス透過性を有する高分子膜を単独で外装シートに用いた場合と比較して、電池の保存特性が向上され、長期信頼性の高い電池が得られる。
以上の作用により、アルカリ電解液の劣化が抑制され、保存中の電池の内部抵抗の上昇が抑制されるので、長期間保存後でも放電特性が低下しない。また、負極活物質の自己放電反応が抑制され、水素ガス発生が促進されるのを防止できる。
水素ガス透過性を有する高分子膜は、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリスルホンからなる群より選ばれる高分子材料の一つまたは二つ以上からなるものが好ましい。これらの材料からなる膜は、水素ガス透過速度が比較的速いため、電池内部で発生した水素ガスを容易に外部へ逃がすことが可能であり、電池の膨れを最小限に抑制できる。これらの材料からなる膜は、熱溶着性にも優れ、接合部から電解液がクリープして外に漏出するのを防止できる。
ガス遮断性を有する高分子膜は、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、およびアイオノマー樹脂からなる群より選ばれる高分子材料の一つまたは二つ以上からなるものが好ましい。電池の組立工程で水素ガス透過性を有する高分子膜に傷つき、アルカリ電解液がガス遮断性を有する高分子膜と接触するような場合でも、これらの材料からなる膜は電解液に腐蝕されないため、ガス発生が起こらず、電解液が外に漏出するのも防止できる。
ガス遮断性を有する高分子膜として好ましい他の材料は、フッ素を含有する高分子材料からなるものである。フッ素を含有する高分子材料は、水蒸気の透過を抑制する効果が、上述したガス遮断性を有する高分子膜よりも非常に優れており、電池外部から電池内部への水蒸気の侵入、および電池内部の電解液水溶液が電池外部へ蒸発するのをほぼ完全に防止することができる。
第一シート層、第二シート層および第三シート層の少なくとも一つは、アルカリ水溶液に腐食されない金属シート層を含むのが好ましい。金属シート層は、気体の透過をほぼ完全に防ぐため、電池内部へ水蒸気、二酸化炭素、および酸素が侵入するのをほぼ完全に防止することができる。また、電池の組立工程や保存期間中に、水素ガス透過性を有する高分子膜やガス遮断性を有する高分子膜に傷がついた場合でも、アルカリ電解液に腐蝕されない金属シート層が、アルカリ電解液が外に漏出するのを防止する。
耐アルカリ性で、かつ水素ガス透過性を有する高分子膜とガス遮断性を有する高分子膜とを少なくとも積層してなるアルカリ電池用の外装体用薄膜は、アルカリ電解液を使用する電池系であるならば、空気電池に限らず電池を薄型に作製することが可能となる。例えば、アルカリマンガン電池、水銀電池、酸化銀電池、ニッケル亜鉛電池、ニッケルマンガン電池などの一次電池が上げられる。二次電池ではニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池などが挙げられる。
本発明によれば、保存期間中に不純物等が原因で負極から発生した水素ガスを電池外部へ排出することができ、電池が膨れるのを抑制することができる。また、電池内外への水蒸気の透過、および二酸化炭素の侵入が抑制され、電解液が劣化するのを防止することができる。また、酸素が電池内部へ侵入するのを防止し、負極活物質が自己放電されるのを防止することができる。従って、保存期間中の内部抵抗の上昇を抑制し、長期信頼性の高い薄型空気電池を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は本実施の形態に係る薄型空気電池の断面図、図2は正極側を上にした斜視図である。外装体は、第一シート層1、第二シート層3および第三シート層4からなる。第一シート層1は、空気取入れ孔2を有する。外装体の内部には、空気拡散紙5、撥水膜6、空気極7、セパレータ10、および負極11の積層体が収容される。この積層体は、当初は負極11の表面近傍にアルカリ電解液が存在しているが、やがて電解液はセパレータに浸透し、さらに空気極の一部に浸透する。外装体は、第一シート層1と第三シート層4とが、周縁部において第二シート層3を介して接合されて構成される。空気極7のリード9および負極11のリード13は、第二シート層と第一または第三シート層との間から外部へ導出されている。
外装体を構成する第一ないし第三シート層1、3、および4は、少なくとも、水素ガス透過性を有する高分子膜とガス遮断性を有する高分子膜から構成される。それらは二つ以上の層が重なった積層構造を有していても良い。これらのシート層の作製方法は、アンカーコート剤と呼ばれる接着剤を用いてシートどうしを接着する方法、基材となるシート上へ溶融状態の材料をコーティングする方法、あるいは熱溶着でシートどうしを貼り付ける方法などのいずれでもよい。アンカーコート剤は、イソシアネート系化合物、ポリエチレンイミン、変性ポリブタジエン、有機チタネート系化合物など挙げられるが、耐アルカリ性を有するものが望ましい。
水素ガス透過材料は、好ましくは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、およびポリスルホン(PSF)からなる群より選ばれる。これら以外でも水素ガス透過性を有する高分子材料であればよいが、熱溶着が容易な材質であることが望ましい。また、シートどうしの接着性をよくするために、これらを酸化変性させ、極性を付与したものを用いてもよい。
ガス遮断材料は、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、およびアイオノマー樹脂(IONO)からなる群より選ばれ、それらが二つ以上重なっていても良い。これらの高分子材料は、耐アルカリ性を有することから、万が一、水素ガス透過材料にキズやピンホールが生じてアルカリ電解液との接触が起こった場合でも、腐蝕反応が起こらないために電解液の漏出が防止される。二つ以上重なることで、電解液の漏出を防ぐ効果がより高まる。
好ましいガス遮断材料としてのフッ素を含有する高分子材料は、撥水性を有するものであれば何でもよく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレンコポリマー(FEP)などが挙げられる。
フッ素含有高分子材料を用いて外装シートを構成する方法は二通り挙げられる。一つは、フッ素含有高分子材料を基材とし、これに水素ガス透過材料を接着する方法である。この場合、フッ素含有高分子材料は非粘着性であり、水素ガス透過材料と接着させるのが容易ではないため、フッ素含有高分子材料の接着面を予め表面改質させるのがよい。表面改質方法は、アルミナ粉末を用いたブラスト加工による表面の粗面化、および、コロナ放電や酸素プラズマなどにより、フッ素含有高分子材料表面に水酸基などの親水性官能基を導入する方法の二種類が主に挙げられる。しかし、フッ素含有高分子材料の接着性を向上させるものであれば、表面改質方法はこれらに限定されない。フッ素含有高分子材料からなるシートに水素ガス透過材料を接着させる方法としては、アンカーコート剤と呼ばれる接着剤を用いてシート層どうしを接着する方法、基材のフッ素含有高分子材料のシート上へ溶融状態の水素ガス透過材料をコーティングする方法、あるいは熱溶着でシートどうしを貼り付ける方法などのいずれでもよい。アンカーコート剤は、イソシアネート系化合物、ポリエチレンイミン、変性ポリブタジエン、有機チタネート系化合物など挙げられるが、耐アルカリ性を有するものであればよい。
フッ素含有高分子材料を用いて外装シートを構成する二つ目の方法は、表面改質を行った水素ガス透過材料のシートにフッ素含有高分子材料をコーティングするものである。水素ガス透過材料のシートの表面改質は、前述のアルミナ粉末を用いたブラスト加工による表面の粗面化が一般的であるが、フッ素含有高分子材料との接着性を向上できるものであれば何でもよい。フッ素含有高分子材料をコーティングする方法は、スプレーコート、ディップコート、ロールコートなどが挙げられるが、これらに限定されない。フッ素含有高分子材料をコーティング後は、基材との密着性を向上させるために、フッ素含有高分子材料の融点以下で焼成してもよい。焼成を行う場合、水素ガス透過材料は融点が200℃以上であるポリスルホンを用いるのがよい。
第一〜第三シート層の少なくとも一つに用いられる、アルカリ水溶液に腐食されない金属シート層は、アルカリによって腐食されない金属であれば何でもよく、金、白金、ニッケル、銅、スズ、チタン、シリコンなどが挙げられる。しかし、水素ガス透過材料シートや、ガス遮断性シートに傷がつき、金属シート層がアルカリ電解液と接触してしまうと、金属シート層の表面から水素ガスが発生し、電池が膨れる可能性がある。水素ガスが発生するのを抑制するためには、水素過電圧の高い金属である、銅、スズを用いるのがよい。積層する順番は、水素ガス透過材料シート/ガス遮断性シート/金属シート、あるいは水素ガス透過材料シート/金属シート/ガス遮断材料シートのいずれかにするのがよい。金属シートを用いて外装シートを構成する方法は二通り挙げられる。一つは、水素ガス透過材料シート、あるいはガス遮断性シート上に金属を蒸着して金属シート層を形成させる方法である。二つ目は、金属箔と水素ガス透過材料シート、あるいはガス遮断性シートとをアンカーコート剤と呼ばれる接着剤を用いてシート層どうしを接着する方法である。アンカーコート剤は、イソシアネート系化合物、ポリエチレンイミン、変性ポリブタジエン、有機チタネート系化合物など挙げられるが、耐アルカリ性を有するものであればよい。
空気拡散紙5は、空気取入れ孔から取り入れた空気を均一に拡散させる層で、ビニロンやマーセル化パルプなどの材料から構成される。撥水膜6は、ポリテトラフロロエチレンからなり、空気極7への酸素供給と電池内部の電解液が電池外部へと漏れ出すのを防止する。空気極7は、マンガン酸化物、活性炭、および導電材をフッ素系結着剤と共に混合してネット状の集電体8に圧着充填し、撥水膜6と対向する側にポリテトラフロロエチレン膜を圧着したシート構造となっている。ネット状の集電体は、ステンレス鋼、チタン、あるいはニッケルメッキを施したステンレス鋼から選ばれる。
セパレータ10は、ポリエチレン微多孔膜、ポリプロピレン微多孔膜、セロハン、およびビニロン不織布等から選ばれる一つ、あるいはこれらの二つを積層、もしくは一体化したものからなる。空気極7とセパレータ10は、バインダーで一体化させてもよく、バインダーとしてはポリビニルアルコールが挙げられる。
負極11において、負極活物質は代表的なものとして亜鉛合金が挙げられる。亜鉛合金は、水素ガス発生を抑制するために、水素過電圧の高い金属種と合金化させたもので、水素過電圧の高い金属種は、アルミニウム、カルシウム、ビスマス、スズ、鉛、およびインジウムからなる群より選ばれる。これらのうちの2種以上を含有させてもよい。負極11の形状は板状、あるいは粒子状としてこれを集電体12に接着させて形成したシート状でもよい。集電体の形状は、箔、ネットのどれでもよく、負極からの水素ガス発生を抑制するため、水素過電圧が高い金属種である、銅、スズなどを用いるのがよい。負極における活物質と集電体との接着方法としては、結着剤と混練して集電体に塗着する方法、メッキにより集電体上に析出させる方法などが挙げられる。粒子状活物質の場合には、電解液に含ませるゲル化剤の粉末を混合させてもよい。亜鉛合金以外の負極活物質としては、アルミニウム、マグネシウム等の金属が挙げられ、同様な電極構成として用いることができる。
負極11は、粒子状活物質にゲル化剤を混合し、さらにアルカリ電解液を混合してゲル状としたものをそのまま用いてもよい。ゲル状とすることで粒子状活物質間の電子的接触が保持され、粒子状活物質間の集電性を維持できる。集電体の形状は棒状、箔、ネットのどれでもよく、集電体の表面を形成する材質としては、水素過電圧が高い金属種である、銅、スズ、真鍮、インジウムなどを用いるのがよい。これらの金属種は電解メッキ、あるいは無電解メッキにより集電体表面に形成させたものでもよい。
アルカリ電解液は、28〜45wt%の濃度範囲の水酸化カリウム水溶液が用いられる。電解液には、亜鉛の自己放電を抑制するために酸化亜鉛(ZnO)を溶解させてもよい。溶解させるZnO濃度はKOH水溶液中で飽和するまでの範囲を含む。また、電解液中には、水素ガス発生を抑制するための有機防食剤、例えば、フルオロアルキルポリオキシエチレン等を分散させてもよい。電解液はゲル化させてもよい。ゲル化剤としては、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸カリウム、キトサンゲル等が挙げられ、それぞれの重合度、架橋度、分子量を変化させたもの、およびこれらのうちの2種以上を混合したものでもよい。
外装体の第一シート層1は、その内側に、空気取入れ孔2を覆い隠すよう空気拡散紙5を配置し、その上に、ほぼ同じ面積とした撥水膜6、空気極7、およびセパレータ10を順次配置し、セパレータ10の周縁部のみを覆うようにあらかじめ成型した第二シート層3と熱溶着または接着剤により接合して、正極側構成部品を得る。工程を簡略化するために、接合方法は熱溶着を用いるのがよい。第一シート層1は、空気拡散紙、撥水膜、空気極、およびセパレータの収容空間を設けておくために、あらかじめ熱プレス加工により窪みをつけてもよい。空気極7のリード9は、あらかじめ集電体8と抵抗溶接により接続しておく。リード9は、ステンレス鋼、ニッケル、およびチタンから選ばれる。
外装体の第三シート層4は、電解液を含有させた負極11を収容して、負極側構成部品を得る。正極側構成部品と負極側構成部品は、両者を対向させて熱溶着または接着剤により接合する。工程を簡略化するために、接合方法は熱溶着を用いるのがよい。このとき正極側構成部品の空気孔を密封した状態にし、減圧下で接合させてもよい。負極の収容空間を設けておくため、第三シート層4に、あらかじめ熱プレス加工により窪みをつけてもよい。負極のリード12は、あらかじめ負極11と抵抗溶接または超音波溶接により接続しておく。リード12は、負極からの水素ガス発生を抑制するため、水素過電圧が高い金属から選ばれる。好ましい材料としては銅、スズなどが挙げられる。
以下、本発明の実施例を、縦34mm、横50mmとし、厚さ2.0mm以内に作製した薄型空気電池について、図面を参照して説明する。
《実施例1》
外装体のシート層1、3および4は、水素ガス透過材料に厚さ0.02mmの酸変性ポリプロピレン(PPa)、ガス遮断材料に厚さ0.035mmのPENを用い、PENの両面をPPaで覆った総厚0.075mmの三層構造に構成されたシートを使用した(tab−film(PPa−N)、大日本印刷(株)製)。
第一シート層1は、熱プレスにより0.6mm深さの絞り加工を行った。窪みの内部には、空気取入れ孔2を覆い隠すように空気拡散紙5のビニロン繊維紙(厚さ0.1mm)を載置し、ピッチで点付けして固定した。ビニロン繊維紙の上に、同面積に切断した撥水膜6のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の微多孔膜(厚さ0.1mm)、空気極7(厚さ0.3mm)、およびセパレータ10のポリプロピレン(PP)の微多孔膜(厚さ0.05mm)を順次積層した。空気極7のセパレータと接する面には、周縁端部から2.0mmの部分にわたって、封止剤としてピッチを塗布した。第二シート層3は、あらかじめ中心部を切り取ってドーナツ状にしておき、セパレータにその周縁端部から2.0mmの部分だけ重なるようにし、熱溶着で接合し、その後、第一シート層1と熱溶着で接合し、正極側構成部品を得た。
空気極7は以下の手順でシート構造に作製したものを用いた。
まず、マンガン酸化物、活性炭、ケッチェンブラック、およびPTFE粉末を重量比40:30:20:10の割合で十分に混合し、ニッケルメッキを施したネット状で30メッシュのステンレス鋼製集電体に圧着充填し、PTFEの微多孔膜を撥水膜6と対峙する面に圧着した。その後、所定寸法に切断し、リード9を接続するため、集電体の一部を露出させ、抵抗溶接で接続した。リード9はニッケルを用いた。
負極11の活物質は粒子状の亜鉛合金とし、Al、Bi、Inを50〜1000ppmの範囲で含有したものを使用した。具体的に、亜鉛合金は、Alを30ppm、Biを150ppm、Inを400ppmとしてアトマイズ法で微粒子化したのち、全体の粒子径が500μm以下であり、250〜500μmの粒子が30重量%含有されるように篩い分けしたものを用いた。集電体は、厚さ20μmの銅箔に無数の貫通孔と凹凸を設ける加工を施した。亜鉛合金に対して、1重量%のカルボキシメチルセルロース粉末を混合し、集電体に200℃で熱プレスすることで、負極を形成した。リード13には銅を用い、集電体と超音波溶接で接続した。
電解液は、40重量%の水酸化カリウム水溶液に、ZnOを5重量%溶解させて調製した。
第三シート層4は、熱プレスにより1.0mm深さの絞り加工を行い、窪みの内部に負極を配置したのち、電解液と負極活物質の質量比が0.5:1となる量の電解液を注液し、負極側構成部品を得た。
最後に、正極側構成部品と負極側構成部品を熱溶着で接合し、薄型空気電池を作製した。この空気電池の理論放電容量は2500mAhとなるように、亜鉛充填量を設計した。
《実施例2〜14》
水素ガス透過材料、ガス遮断材料、および金属材料、それらの厚さ、並びにこれらの材料で構成した外装体の構成および厚みを表1のようにした。水素ガス透過材料とガス遮断材料とは、アンカーコート剤である変性ポリブタジエンをガス遮断材料シートの表面にほとんど無視できる厚みで均一にロールコーティングしたのち、水素ガス透過材料シートを張り合わせて接着した。これらを用いた他は実施例1と同一の構成として薄型空気電池を作製した。
Figure 2006019246
《実施例15〜18》
水素ガス透過材料に厚さ0.02mmの酸変性ポリプロピレン(PPa)を用い、ガス遮断材料としてフッ素含有高分子材料を用い、それらの構成と厚みの組合せを表1のようにした。水素ガス透過材料とフッ素含有高分子材料との接着は、フッ素含有高分子材料シートの表面をコロナ放電により表面改質したのち、アンカーコート剤である変性ポリブタジエンをフッ素含有高分子材料シートの表面にロールコーティングし、そのコーティング面に水素ガス透過材料シートを張り合わせた。これらを用いた他は実施例1と同一の構成として薄型空気電池を作製した。
《実施例19〜25》
水素ガス透過材料としてポリエチレン(PE)、およびガス遮断材料としてポリエチレンテレフタレート(PET)を用い、さらに金属シート層を含む外装体シートを、表1のような構成と厚みの組合せで作製した。金属は、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、スズ(Sn)、チタン(Ti)、シリコン(Si)を用いた。金属シート層は、0.035mmのPETシートに金属を0.01mmの厚さとなるように蒸着させて形成した。その後、金属を蒸着したPETシートの両面に溶融状態のPEを塗着させて外装体シートとした。これらを用いた他は実施例1と同一の構成として薄型空気電池を作製した。
《実施例26》
実施例1と同一の構成で、負極のみを変更した薄型空気電池を作製した。負極は以下のように形成した。負極11の活物質は、実施例1と同一の粒子状亜鉛合金を用い、亜鉛合金に対して3重量%のポリアクリル酸粉末を混合したのち、電解液と負極活物質の質量比が0.5:1となる量の実施例1と同一のアルカリ電解液を加えてゲル化させた。その後、熱プレスにより1.0mm深さの絞り加工を行った第三シート層4の窪みの内部にゲル化させた活物質を充填した。集電体は、線幅0.03mm、開孔面積率37%の銅メッシュの表面に電解スズメッキを施したものを用いた。ゲル化させた活物質と集電体は、第三シート層4の窪み内部で接触させ、集電体全体がゲル化させた活物質で覆われるようにし、電気的な接続を確保した。この空気電池の理論放電容量は2500mAhとなるように、亜鉛充填量を設計した。
《比較例1》
外装体のシート層1、3および4は、実施例では水素ガス透過材料のところを、ガス遮断性のポリアミド(PA、ナイロン66)とし、ガス遮断材料のところを厚さ0.035mmのアルミ箔(Al)として、Alの両面をPAで覆った総厚0.075mmの三層構造にした。この他は実施例1と同一とした薄型空気電池を作製した。
《比較例2〜3》
外装体のシート層1、3および4を、水素ガス透過材料のみで構成し、それぞれ厚さ0.05mmのポリエチレン(PE)および、酸変性ポリプロピレン(PPa)とした。これらを用いた他は実施例1と同一とした薄型空気電池を作製した。
《比較例4〜5》
外装体のシート層1、3および4を、ガス遮断材料のみで構成し、それぞれ厚さ0.05mmのポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリフェニレンサルファイド(PPS)とした。これらを用いた他は実施例1と同一とした薄型空気電池を作製した。
上記の実施例1〜24、および比較例1〜5の薄型空気電池について、それぞれ10個ずつを温度45℃、相対湿度90%の条件で20日間、空気孔を密封した状態で保存し、保存後の電池の内部抵抗(交流法1kHz)の増加量、膨れ量、および定電流50mA放電の容量を測定した。測定結果を10個の平均値として表2に示す。
Figure 2006019246
表2のように、45℃、相対湿度90%で20日間保存後の電池の内部抵抗増加量、膨れ量、および放電容量には相関がみられた。比較例1は内部抵抗上昇、膨れ量ともに最も大きく、放電容量の低下が著しかった。保存後の電池の外装シート層に穴を空けると、内部からガスが漏れ出した。そのガスの組成を分析したところ、水素ガスが検出された。従って、電池の膨れは負極からの水素ガス発生に起因する。
比較例1の電池は、実施例における水素ガス透過材料のところをガス遮断性のポリアミド(PA)で構成しているので、負極から発生した水素ガスが外部へ透過して逃げることができず、膨れが大きくなっている。保存前後の交流インピーダンス測定の結果、反応抵抗成分が大きく増加していた。このことから、膨れによって負極と正極の界面状態が変化していることが示唆された。
放電容量の極端な低下、すなわち亜鉛利用率の低下は、反応抵抗成分が増加して反応効率が低下したことによる。また、比較例1では、ガス遮断材料として用いたアルミ箔が腐蝕されているものが10個中1個発見された。解析の結果、ポリアミド部分に微小な傷が見つかった。この傷は、製造工程においてポリアミド部分と負極集電体が過度に接触して生じたものと考えられる。アルミ箔の腐蝕は、保存期間中にアルカリ電解液が傷部分を通過してアルミ箔にまで達したことによる。このように外装体にアルミ箔を用いることは、アルカリ電解液に腐蝕されることから好ましくない。
比較例2および3の電池は、水素ガス透過材料のみで外装シートを構成しているので、負極から発生した水素ガスは外部へ透過して逃げることができるため、膨れが小さくなっている。一方、内部抵抗の上昇、放電容量の低下ともに著しかった。これらの電池を分解し、アルカリ電解液のイオン伝導度を測定すると、イオン伝導度は保存前と比較して明らかに低下していた。従って、著しい内部抵抗の上昇、および放電容量の低下の原因は、保存期間中、外装シートを透過して電池内部に侵入した水蒸気や二酸化炭素が、アルカリ電解液と反応したことと考えられる。このように、水素ガス透過材料のみで外装シートを構成することでは、保存期間中の電池特性の低下を抑制することは困難である。
比較例4および5の電池は、ガス遮断材料のみで外装シートを構成しているので、負極から発生した水素ガスは外部へ透過して逃げることができず、膨れが大きくなっている。これらの電池の保存前後の交流インピーダンスを測定した結果、保存後は反応抵抗成分が大きく増加していた。このことから、膨れによって負極と正極の界面状態が変化していることが示唆される。このように、ガス遮断材料のみで外装シートを構成することでは、保存期間中の電池特性の低下を抑制することは困難である。
一方、実施例1〜14の電池は、比較例1よりも内部抵抗上昇、電池の膨れともに抑制され、保存期間中に負極から発生した水素ガスが、水素ガス透過材料の層を透過して外部へ排出されていることがわかる。水素ガス透過性が大きなポリスルホンを用いた実施例12〜14では、他の実施例よりも内部抵抗上昇と電池の膨れが少なく、放電容量の維持率も90%以上と非常に高い。
実施例15〜18の電池は、比較例1よりも内部抵抗上昇、電池の膨れともに抑制され、保存期間中に負極から発生した水素ガスが、水素ガス透過材料の層を透過して外部へ排出されていることがわかる。また、実施例15〜18の電池は、実施例1〜14よりも放電容量の維持率が向上しており、フッ素含有高分子材料の層が、水蒸気、二酸化炭素、および酸素が電池内部へ侵入するのをより抑制している可能性がある。このように、フッ素含有高分子材料層の存在により、信頼性がより向上する。
実施例19〜25の電池は、比較例1よりも内部抵抗上昇、電池の膨れともに抑制され、保存期間中に負極から発生した水素ガスが、水素ガス透過材料の層を透過して外部へ排出されていることがわかる。また、実施例19〜25の電池は、実施例1〜14よりも放電容量の維持率が向上しており、実施例15〜18よりも放電容量の維持率がわずかに向上している。金属シート層は気体の透過をほぼ完全に防ぐと考えられることから、放電容量の低下は、おそらく負極活物質の自己放電反応のみによるものと考えられる。このように、金属シート層の存在により、信頼性がより向上する。
以上のように、本実施例の薄型空気電池は非常に高い信頼性を有している。
実施例26の電池は、内部抵抗上昇、電池の膨れともに、負極以外の構成が同一である実施例1とほぼ同一であった。この結果から、負極の構成は、ゲル状活物質と集電体とを接触させるだけで十分であることが示される。
本発明は、水素ガス透過材料とガス遮断材料とを一体化したシート状の外装体を用いることにより、高容量、かつ高信頼性の薄型空気電池を提供することができる。本発明の薄型空気電池は、携帯端末や小型オーディオなどの電子機器の駆動電源に有用である。
本発明の一実施例における薄型空気電池の縦断面図である。 同電池を正極側からみた斜視図である。
符号の説明
1、3、4 外装体のシート層
2 空気取入れ孔
5 空気拡散紙
6 撥水膜
7 空気極
8 空気極の集電体
9 空気極のリード
10 セパレータ
11 負極
12 負極集電体
13 負極のリード

Claims (6)

  1. 空気拡散紙、撥水膜、空気極、セパレータ、および負極がその順に積層された積層体からなり、前記空気極、セパレータおよび負極に電解液が含まれた発電要素、
    空気取り入れ孔を有し、前記発電要素の空気極側を覆う第一シート層、前記発電要素の負極側を覆う第三シート層、および第一シート層と第三シート層との周縁部間に位置し、両シート層に接合された第二シート層からなる外装体、並びに
    前記第二シート層と第一シート層または第三シート層との間から外装体の外に引き出された空気極のリードおよび負極のリード、
    を具備し、前記第一シート層、第二シート層および第三シート層が、耐アルカリ性で、かつ水素ガス透過性を有する高分子膜とガス遮断性を有する高分子膜とを少なくとも積層してなる薄膜からなり、第一シート層および第三シート層は、前記水素ガス透過性を有する高分子膜が内面側に配置されている薄型空気電池。
  2. 前記水素ガス透過性を有する高分子膜が、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリスルホンからなる群より選ばれる材料からなる請求項1記載の薄型空気電池。
  3. 前記ガス遮断性を有する高分子膜が、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、およびアイオノマー樹脂からなる群より選ばれる材料からなる請求項1記載の薄型空気電池。
  4. 前記ガス遮断性を有する高分子膜が、フッ素を含有する高分子材料からなる請求項1記載の薄型空気電池。
  5. 前記第一シート層、第二シート層および第三シート層の少なくとも一つが、アルカリ水溶液に腐食されない金属シート層を含む請求項1記載の薄型空気電池。
  6. 耐アルカリ性で、かつ水素ガス透過性を有する高分子膜とガス遮断性を有する高分子膜とを少なくとも積層してなるアルカリ電池の外装体用薄膜。
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