JP2009530786A - 亜鉛/空気電池 - Google Patents

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Abstract

缶の形態でのアノードケーシング及びカソードケーシングを有し、各々が開放端及び対向閉鎖端を有する、それらの間に一体となった側壁を備える、亜鉛/空気減極ボタン電池。改良された絶縁体シールリング270は、当該アノードケーシング側壁上に挿入される。改良された絶縁体シールリングは、当該絶縁リング側壁の表面から突き出た突起部を有する。当該突起部は、好ましくは当該絶縁シールリングの成形中に一体形成されるが、別個に適用してもよい。半径方向力の適用中に及び当該カソードケーシング側壁のクリンプ加工中に、当該アノードケーシング側壁の上に、前記絶縁体リングをその間に入れて、当該突起部を当該カソードケーシングへ押し付ける。これによって、より強固かつより耐久性があるシールをアノードケーシングと絶縁体側壁との間、更にはカソードケーシングと絶縁体側壁との間の界面に施す。当該請求項は、架橋ポリビニルアルコールを含む接着剤を使用して、当該セパレータが当該カソードに結合されている亜鉛/空気減極電池に関する。

Description

本発明は、亜鉛を含むアノード、触媒作用カソード、及び表面から突き出た圧縮性突起部を備える改良絶縁体シールリングを有する、好ましくはボタン電池の形態の金属/空気電池に関する。
亜鉛/空気減極電池は、典型的に、プログラム可能なタイプの補聴器を包含する電子補聴器用の電池として特別な実用性を有する小型ボタン電池の形態である。通常、このような小型の電池は、直径約4〜20mm,通常、約4〜16mm、かつ、高さ約2〜9mm,好ましくは、約2〜6mmの円盤状円筒形を有する。亜鉛空気電池はまた、従来のAAAA、単4(AAA)、単3(AA)、単2(C)及び単1(D)寸法のZn/MnOアルカリ電池に相当する寸法並びに更により大きな寸法の円筒形ケーシングを有する、幾分より大きな寸法でも製造することができる。
当該小型亜鉛/空気ボタン電池は、アノードケーシング(アノード缶)、及びカソードケーシング(カソード缶)を通常は含む。当該アノードケーシング及びカソードケーシングは各々、閉鎖端、対向開放端及び前記閉鎖端から前記開放端まで延びるそれらの間で一体となった側壁を有する。当該アノードケーシングには、アノードケーシング側壁の外面をしっかりと取り囲む絶縁体シールリングが取り付けられている。当該絶縁体シールリングは、アノードケーシングをカソードケーシングから電気的に絶縁する働きをする。当該絶縁体リングはまた、アノードケーシングとカソードケーシングとの間に密閉を付与して、電解質がそれらの間及び電池外面から漏れるのを防止することを目的としている。アノード材料は、当該アノードケーシング内に挿入される。エアディフューザー、電解質バリア材料、及びカソードアセンブリが、当該カソードケーシング内の空気孔に隣接するカソードケーシング内に挿入される。当該カソードアセンブリは、金属メッシュスクリーン上にコーティングされかつ締め固められたディスク状カソード材料を含む。必要な材料がアノード及びカソードケーシングに挿入された後、当該カソードケーシングの開放端は、通常、組み立ての間、アノードケーシングの開放端を通じて押され、カソードケーシング側壁の一部分は、絶縁シールによりアノードケーシング側壁の部分を覆う。その後、絶縁シール及びアノードケーシング上にカソードケーシングの縁をクリンプ加工することによって、アノードケーシング及びカソードケーシングは第2のステップで連結される。クリンプ加工手順において(または別個の工程にて)、半径方向力もまたカソードケーシング壁に適用され、アノードケーシング及びカソードケーシング間での密閉を向上させる。
締め固められたカソード材料ディスクを含むカソードアセンブリは、平らな形状またはドーム形状を有してよい。製造業者によっては、平らなカソードアセンブリを好み、そしてドーム型アセンブリを好む業者もいる。平面カソードアセンブリを備えた代表的な亜鉛/空気ボタン電池は、米国特許第5,279,905号及び米国特許第6,602,629B1号に示されており、代表的なドーム形状カソードアセンブリは、米国特許第3,897,265号に示されている。
粒子状二酸化マンガン(更に、場合によりMn及びMnを含む)、炭素及び疎水性結合剤の混合物を通常含むカソードディスクを金属メッシュスクリーン上にコーティングして締め固めることができる。カソードアセンブリは、カソードディスクの一方の面に電解質バリア材料(疎水性の通気性フィルム)、好ましくはテフロン(ポリテトラフルオロエチレン)材料の層を、カソードディスクの反対面に電解質浸透性(イオン透過性)セパレータ材料を積層することによって形成される。ミクロ孔質ポリプロピレンの層を通常は含むセパレータを、アノード材料と向かい合うようにカソードディスク面へ接着または積層して、セパレータがアノードとカソードとの間に配置されるようにする。次に、そこへ結合させたセパレータを有するカソードアセンブリをエアディフューザーの上のカソードケーシング内へ挿入することができる。当該カソードアセンブリをカソードケーシング内へ挿入して、セパレータがカソードケーシング開放端に向かい合うようにする。完成電池内のカソードディスクは、カソードケーシング壁の内側表面と接触し、かつセパレータがカソード材料とアノード材料との間に位置する。
亜鉛/空気ボタン電池のアノードケーシングは、微粒子状亜鉛を含む混合物で充填してよい。通常、前記亜鉛混合物は水銀及びゲル化剤を含有し、電解質が前記混合物へ添加された際にゲル化する。電解質は通常、水酸化カリウム水溶液である。従来、市販の亜鉛/空気ボタン電池内の亜鉛対電解質の比は通常、3.3未満である。電解質より多量の亜鉛をアノードケーシングに充填すること、すなわちより大きい亜鉛対電解質の重量比であることは、魅力的である。任意サイズの電池における一定容量のアノード内のより多量の亜鉛は、理論的に、より大きい電池容量及び耐用期間をもたらすことができる。より多量に亜鉛を充填した、すなわちアノード内での亜鉛対電解質重量比がより大きな亜鉛/空気ボタン電池を試み、特許文献内で報告している。日本特許公開公報2000−21459(東芝)、日本特許第2,517,936号(ソニー)、及び日本特許第3,647,218号(東芝)を参照のこと。前記文献はまた、アノード内へのこのようなより多量の亜鉛充填に関係する幾つかの問題について暗示している。例えば、より多量の亜鉛のアノード膨張問題は、亜鉛の膨張に伴って電池内部空間での電気接触の一時的損失の可能性と同様に言及される。
出願人は更に、アノード内での大きな亜鉛対電解質重量比、例えば約3.3超、例えば約3.3〜6.0がアノードを膨張させ、一次的な機械的な力をカソードに対してかつ更にはアノードケーシング側壁に対して与えていることを確認した。これらの機械的な力の変化率が、アノード膨張中に変化することがある。これらの増大した機械的な力及び特にアノード材料膨張中でのこのような力の変動は、アノードケーシング側壁と周囲の絶縁体リングとの間の密閉を弱める場合がある。
ほとんどの市販の亜鉛/空気ボタン電池は現在、アノード内に添加水銀を含有しているが、環境への懸念から添加水銀を含有しない亜鉛/空気ボタン電池の開発が望まれるようになった。しかし、当該電池が添加水銀を一切含有しない場合、電池中の水銀量が減少したことによる電池からのガス発生の傾向が強まることによって、電解質漏れの可能性が高まる。即ち、当該電池からのガス発生が増加することで電池内圧が高まり、次に電解質がアノードケーシングと絶縁体のシール境界面から(かかる境界面が極めて強固に密閉されていない場合)漏れる場合がある。
当該カソードケーシングの閉鎖端は(ケーシングが閉鎖端を上にして垂直位で保持されている場合)、その中央近くに平坦な隆起部分を有してもよい。この隆起部分は通常、正極端子の部位にあり、通常はそこを貫通する複数の通気孔を含む。この設計では、カソードケーシング閉鎖端は通常、更に、隆起正極端子を取り囲む環状凹型段差を有する。あるいは、カソードケーシング閉鎖端は、その直径にわたって完全に平坦、即ちその中心にいかなる隆起部分がなくてもよい。かかる設計では、カソードケーシング閉鎖端のかかる平面領域中心部は、電池の正極端子を通常は形成する。いずれの場合も、ボタン型亜鉛/空気電池のカソードケーシング閉鎖端には1つ以上の小さな空気孔が開けられ、空気が電池内へと入ることができる。次に、このような空気は、カソードアセンブリに到達するために、空気拡散層(またはエアディフューザー)を横断する。エアディフューザー材料は、カソードケーシング閉鎖端の空気孔に対して適用される。当該エアディフューザーは通常、空気透過紙または多孔性セルロース系材料でできた1つ以上のシートで構成されている。かかる透過紙または多孔性セルロース系材料によって、入ってきた空気がカソードアセンブリを均一に通過でき、更に吸取紙として機能して、吸気口空間へと漏れる可能性がある少量の電解質を吸収してもよい。
当該電池が適切に密封されていない場合、電解質がカソード触媒アセンブリの周りに移動し、空気孔を通してカソードケーシングから漏れる場合がある。電解質漏れは更に、カソード缶のクリンプ加工端及び絶縁体間で(本領域がしっかりと密封されていない場合に)発生する場合がある。市販の亜鉛/空気ボタン電池の壁厚さは通常、0.152mm(6ミル)より厚く、例えば、約0.152mm〜0.381mm(6ミル〜15ミル)である。漏れの可能性は、アノードケーシング及びカソードケーシングの壁厚さが非常に薄い場合、例えば、約0.0508mm〜0.152mm(2ミル〜6ミル)である場合により高くなる。このような薄い壁厚さは、電池内部容量が大きくなるために、望ましい。
電池を組み立てた後、取り外し可能タブをカソードケーシング表面上の通気孔の上に取り付ける。使用前に、タブを取り除いて、空気孔を露出させ空気を入れて電池を作動させる。
水銀無添加の亜鉛/空気電池を作製することが所望される。このような水銀無添加電池の場合、添加された水銀は存在せず、かつ亜鉛内に元々存在する微量の水銀が存在するに過ぎない。それゆえに、本発明の電池は100万重量部の亜鉛当たり約100重量部未満、好ましくは100万重量部(ppm)の亜鉛当たり50重量部未満、より好ましくは100万重量部の亜鉛当たり約20重量部未満の総水銀含有量を有することができる。
亜鉛充填量を増やすこと、即ち、亜鉛/空気電池、特に亜鉛/空気ボタン電池のアノード内の亜鉛対電解質重量比を増やすことが望ましい。アノード内の亜鉛対電解質重量比を、約3.3〜6.0の範囲まで増やすことが望ましい。
アノードケーシング側壁の外側表面と絶縁体リングの内側表面との間のシール境界面、即ちアノードケーシングと絶縁体との境界面の気密性及び耐久性を向上させることが望ましい。アノードケーシングと絶縁体との境界面でのより気密性の高いかつより耐久性の高い密閉は、このような境界面に沿った電解質漏れまたはクリープの可能性を低減する。
絶縁体リングの外側表面とカソードケーシング側壁の内側表面との間の当該シール境界面、即ちカソードケーシングと絶縁体との境界面の気密性及び耐久性を改善することもまた望ましい。カソードケーシングと絶縁体との境界面でのより気密性の高いかつより耐久性の高い密閉は、このような境界面に沿った電解質漏れまたはクリープの可能性を低減する。
本発明は、亜鉛/空気電池、特にボタン電池の形の小型の亜鉛/空気電池に関する。このような小型ボタン電池は通常、カソードケーシング(カソード缶)及びアノードケーシング(アノード缶)を有する。当該カソード缶の閉鎖端を貫く少なくとも1つの空気孔、通常、複数の空気孔が存在する。当該アノードケーシング及びカソードケーシングは各々、開放端及び対向閉鎖端(その間に一体となった側壁を備える)を有する缶の形態で形成される。
通常、本発明の小型亜鉛/空気ボタン電池は、約4〜20mm、典型的には約4〜16mmの直径、及び約2〜9mm、好ましくは約2〜6mmの高さを持つ、ディスク状円筒形形状を有する。亜鉛/空気電池は典型的に、約0.0508mm〜0.381mm(2ミル〜15ミル)の範囲をカバーするアノード缶壁厚さ及びカソード缶壁厚さを有してもよい。望ましくは、当該亜鉛/空気電池は、薄い、約0.0508〜0.152mm(2.0〜6ミル)の、例えば約0.0508〜0.127mm(2.0〜5ミル)の厚さのアノード缶壁及びカソード缶壁を有してもよい。
絶縁シールを当該アノードケーシング側壁の上に挿入し、これによって当該アノードケーシング側壁の外側表面をしっかりと取り囲む。当該絶縁体シールは通常、中空ディスクまたは環の形態である。当該環の中空コアは、周囲を取り巻く側壁によって境界づけられている。当該アノード構成要素及びカソード構成要素は次に、各々アノードケーシング及びカソードケーシング内へ挿入される。当該カソードケーシングは次に、アノードケーシング開放端の上を越えて押し倒され、即ち、絶縁リング側壁がアノードケーシングとカソードケーシング側壁との間に位置するようにする。当該カソードケーシングは次に、当該アノードケーシング側壁に被せるようにクリンプ加工させて、絶縁体シールリングをそれらの間に入れる。クリンプ加工中、当該カソードケーシング側壁に対して放射状圧縮力も内向きに加え、それによって当該カソードケーシング側壁を絶縁体リングに対して圧縮し、入れ替わりに当該絶縁体リングを当該アノードケーシング側壁に対して圧縮する。これは、アノードケーシングとカソードケーシング側壁との間に強固な絶縁シールを施すことを目的としている。
本発明の改良されたシールは、主として金属/空気ボタン電池、特に亜鉛/空気ボタン電池に関する。本発明の改良されたシールは、絶縁体リング側壁とアノードケーシング側壁の外側表面との間に、即ちアノードケーシングと絶縁体シールとの境界面に、より強固なかつより耐久性のあるシールを施す。別の態様ではまた本発明は、絶縁体シールとカソードケーシング側壁との間に、即ち絶縁体シールとカソードケーシングとの境界面に、改良されたシールを施す。当該絶縁体シールリングは、「突起」が施されており、それは好ましくは、絶縁体リング側壁の内側表面上にまたは内側表面と外側表面の両方の上に一体形成されている。カソードケーシング側壁を絶縁リング側壁に対して放射状に内側から圧縮した際のクリンプ加工中、このような突起部は「圧縮され」て、突起部が無い場合よりも、アノードケーシングとカソードケーシング(それらの間に絶縁体を備える)との間により強固なシールを施す。特に、当該突起部は、アノードケーシングと絶縁体シールとの境界面(及び所望により更に、カソードケーシングと絶縁体シールとの境界面)内に、1つ以上の固体バリア壁を提供し、このような境界面の経路に沿って電解質が動くことを防止するかまたは著しく遅延させる。
本発明の一態様では、改良されたシールは、絶縁体リング側壁の内側表面から突き出た少なくとも1つの突起部、好ましくは複数の突出部を有する。当該突起部は、好ましくは絶縁体リングの成型中に「一体化して」形成され、従って、それは絶縁体リングと同一材料から成るだろう。当該突起部はまた、エッチング、打抜き、削り出し、荒面仕上によって形成することもでき、またはさもなければ、当該絶縁体リングをモールド後に絶縁体リング表面を処理して突起部を形成してもよい。かかる場合、当該突起部の材料は成型絶縁体リングとやはり同一である。従って、用語「一体の」または「一体の突起部」とは、エッチング、打抜きなどによる成型絶縁体リング突起部の形成のようなものも包含し、かつ更に絶縁体リング成型中の突起部にも適用されると理解されるべきである。当該絶縁体リング、及び絶縁体リング側壁の内側表面(または内側表面と外側表面の両方)から突き出た突起部は、望ましくはナイロン材料、好ましくはナイロン66を含む。本材料は、耐久性があり、アルカリ性溶液に耐性を示し、かつ圧縮時には低温流に耐性を示し、かつ所望の絶縁体リング形状へと容易に射出成型できる。しかし、当該絶縁体リング及びそこから突き出た突起部は、耐久性があり、アルカリ性溶液及び低温流に耐性を示す他の等級のナイロンまたは他の電気絶縁材料によって形成されてもよい。例えば、このような物質は、高密度ポリエチレン、スルホン化ポリエチレン若しくはポリプロピレン、またはタルク充填ポリプロピレンなどであってよい。
あるいは、モールディング中の一体成型、若しくはエッチング、打抜きまたは絶縁リング表面の荒面仕上げの代わりに、絶縁体成型後に、当該絶縁体リング側壁の内側表面へ別個に適用される材料の「塊」から突起部を形成してよい。このような材料は、そこから絶縁体リングが形成される材料と異なっていてもよい。例えば、このような材料の塊は、絶縁体リング表面の表面へ別個に適用される、粘着性若しくは粘着性材料または他の圧縮性、(アルカリ性溶液による攻撃に耐性を示す)耐久性材料によって形成してよい。粘着性材料のこのような塊は、好ましくは粘着性ポリアミドを含んでよい。より具体的には、絶縁体リングの内側表面へ塊で適用されるこのようなポリアミドは、低分子量熱可塑性当該ポリアミド樹脂を含んでよい。このようなポリアミド樹脂は、望ましくはジアミンと二量化した脂肪酸との反応生成物である。粘着性樹脂は、イソプロピルまたはトルエン溶媒中に容易に溶解し、粘稠な塊にて適用し、当該絶縁体リング側壁の内側表面(または内側表面と外側表面の両方)から突き出た所望の圧縮性突起部を形成してよい。
一態様においては、当該突起部は材料の塊または当該絶縁体リング側壁の「内側表面」から突き出たリブの形態であってよい。これらの突起部は、当該絶縁体リングがアノードケーシング側壁上に適用された際に、当該アノードケーシングの外側表面と向かい合う。材料の塊は、好ましくは当該絶縁体リング成型中に一体形成される。それらの形状は、通常は、球状、半球状、楕円形または多角形であってよい。好ましくは、このような材料の塊は隔置され、当該絶縁体リング側壁の内側表面の周囲を横切る1つ以上の横の列に並べられる。横の列からの材料の塊の少なくとも幾つかは、隣接した列の個々の塊の間に間隔を置くように偏っている場合がある。材料の塊の各列は、当該絶縁体リング側壁の内側表面上に突出部を形成し、好ましくは電池の中心の長手方向の軸線を一周する。このような材料の塊の各列は、望ましくは平面内に配置され、好ましくは当該電池の中心の長手方向の軸線に垂直である。
当該絶縁シールリング側壁の「内側表面」から突き出た突出部は、リブの形態であってよい。当該リブは好ましくは一直線であるが、更に曲線状のまたは弓状の形状であってもよい。各リブは、当該絶縁リング側壁の内側表面の周囲をほぼまたは完全に周囲方向に走っていてよい。これらのリブは、順次下へ一つずつ、幾列にもなって配置されてよい。このようなリブの列は、望ましくは互いに平行である。あるいは、当該リブはセグメント化されて、離隔させた配置にて、当該絶縁リングの内側表面を取り囲むようにして並べられてもよい。当該絶縁リング側壁の内側表面から突き出ている、このようなセグメント化されたリブにより形成された複数の列があってよい。横の列からの材料のリブの少なくとも幾つかは、隣接した列の個々のセグメント化されたリブの間に間隔を置くように偏っている場合がある。当該セグメント化されたリブの列は、望ましくは互いに平行である。当該セグメント化されたリブの各列は、望ましくは平面内に配置され、好ましくは電池の中心の長手方向の軸線に対して垂直である。
当該突出部に加えて、塊、または当該絶縁体リングの内側表面から突き出たリブの形態のいずれであっても、そこに当該絶縁体リングの内側表面へ粘着性の粘着剤を適用してよい。粘着性の粘着剤を適用して、当該絶縁体の内側表面上の突出部間の露出表面間隔を覆うようにする。粘着性の粘着剤もまた適用して、同様に当該突出部を覆うようにしてもよい。このような用途のための好ましい粘着剤は、粘着性ポリアミドである。このような粘着剤は好ましくは、イソプロピルアルコールまたはトルエンなどの溶媒中に容易に溶解して、粘稠な粘着性の粘着剤溶液を形成する低分子量熱可塑性接着性樹脂である。粘着性の粘着剤として使用するのに好ましい、前記突出部を覆う粘着性樹脂は、ジアミンと二量化した脂肪酸との反応生成物であってよい。
本発明の別の態様では、当該絶縁シールリングの「外側表面」から突き出た突起部があってもよい。これらの突起部は、前述した突起部と同一または類似していてよい。このため、当該突起部は材料の塊または当該絶縁体リング側壁の外側表面から突き出たリブの形態であってよい。これらの突起部は、その上に絶縁シールを有するアノードケーシングを当該カソードケーシングに挿入した際、当該カソードケーシング側壁の内側表面と向かい合う。材料の塊は、好ましくは当該絶縁体リング成型中に一体形成される。それらの形状は、通常は、球状、半球状、楕円形または多角形であってよい。好ましくは、このような材料の塊は隔置され、当該絶縁体リングの内側表面の周囲を横切る1つ以上の横の列に並べられる。横の列からの材料の塊の少なくとも幾つかは、隣接した列の個々の塊の間に間隔を置くように偏っている場合がある。材料の塊の各列は、当該絶縁体リング側壁の「外側表面」上に突出部を形成し、好ましくは当該電池の中心の長手方向の軸線を一周する。このような材料の塊の各列は、望ましくは平面内に配置され、好ましくは当該電池の中心の長手方向の軸線に垂直である。
当該絶縁シールリング側壁の「外側表面」から突き出た当該突出部は、リブの形態であってよい。当該リブは好ましくは一直線であるが、更に曲線状のまたは弓状の形状であってもよい。各リブは、当該絶縁リング側壁の外側表面の周囲を実質的にまたは完全に周囲方向に走っていてよい。これらのリブは、順次下へ一つずつ、幾列にもなって配置されてよい。このようなリブの列は、望ましくは互いに平行である。あるいは、当該リブはセグメント化されて、離隔させた配置にて、当該絶縁リング側壁の外側表面を取り囲むようにして並べられてもよい。このようにセグメント化され、当該絶縁リング側壁の外側表面から突き出ているリブにより形成された複数の列があってよい。横の列からの材料のリブの少なくとも幾つかは、隣接した列の個々のセグメント化されたリブの間に間隔を置くように偏っている場合がある。当該セグメント化されたリブの列は、望ましくは互いに平行である。当該セグメント化されたリブの各列は、望ましくは平面内に配置され、好ましくは電池の中心の長手方向の軸線に対して垂直である。
当該絶縁側壁の外側表面から突き出た突起部の形状及び構成に関係なく、当該絶縁シール側壁の外側表面へ適用される粘着性の粘着剤があってよい。粘着性の粘着剤を適用して、当該絶縁体リング側壁の外側表面上の露出表面間隔を覆うようにする。粘着性の粘着剤もまた適用して、同様に当該突出部を覆うようにしてもよい。このような用途のための好ましい粘着剤は、粘着性ポリアミドである。このような粘着剤は好ましくは、イソプロピルアルコールまたはトルエンなどの溶媒中に容易に溶解して、粘稠な粘着性の粘着剤溶液を形成する低分子量熱可塑性接着性樹脂である。粘着性の粘着剤として使用するのに好ましい、前記突出部を覆う粘着性樹脂は、ジアミンと二量化した脂肪酸との反応生成物であってよい。当該粘着剤は、ポリアミドマクロメルトの形態であってよい。
別の態様では、当該絶縁体シールリング側壁の内側表面上のみに突き出た突起部があり、かつ当該シールリング側壁の外側表面上に突起部が無くてもよい。この場合においては、粘着性の粘着剤コーティング、望ましくはポリアミド粘着剤コーティングを、当該絶縁シール側壁の外側表面上に有することもまた望ましい。これは、当該シールリング側壁と当該カソードケーシングとの間の界面にて、より高度なシール保護を施す。
本発明の改良されたシールは、当該アノード内への水銀無添加の場合に生じることがあるガス発生の増大による当該電池からの電解質漏れの可能性を低減する。水銀無添加電池では、水銀含有量は、100万重量部の亜鉛当たり約100重量部未満、好ましくは100万重量部(ppm)の亜鉛当たり50重量部未満、より好ましくは100万重量部の亜鉛当たり約20重量部未満である。当該アノードケーシングと絶縁体リングとの間、即ち当該アノードケーシングと絶縁体との境界面にある改良されたシールは、当該アノード内へ水銀を添加しないことにより増大した電池からのガス発生ゆえに引き起こされるまたは促進される電解質漏れの可能性を低減する。
本発明の改良されたシールは更に、当該アノード内の亜鉛対電解質の重量比を増大させることによって引き起こされるまたは促進される電解質漏れの可能性を低減する。当該アノード混合物中の亜鉛充填量を増大させることが望ましい。これにより、当該アノード内での亜鉛対電解質の重量比がより大きくなる。亜鉛/空気電池のためにアノード混合物を利用して、亜鉛対電解質の比を約3.0〜6.0、望ましくは約3.3〜6.0、好ましくは約4.0〜5.5とすることができることが判明した。当該アノード混合物中で、このような大きな亜鉛対電解質の比となっている場合には、水酸化カリウム(KOH)濃度は、望ましくは約32〜40重量%、例えば約35重量%である。当該水性アルカリ電解質は通常、望ましくは1〜4重量%の酸化亜鉛(ZnO)、例えば約2重量%の酸化亜鉛(ZnO)を含む。(亜鉛を水銀でアマルガム化した場合、亜鉛含有量は水銀を含むものとして理解される。)
当該アノード混合物内でのより大きな亜鉛対電解質重量比が望ましいが、これは通常の放電条件下での、電池の放電容量及び耐用期間を増大させる可能性があるからである。しかし、亜鉛アノード混合物は、貯蔵時及び放電時に膨張する。当該膨張は、亜鉛対電解質の重量比が大きいほど、大きくなる。当該膨張するアノードは、当該アノードケーシング側壁に対して一時的な機械的力を及ぼす。このような増大した機械的な力、及び特にアノード材料膨張中でのこのような力の変動は、アノードケーシング側壁と周囲の絶縁体リングとの間の界面での密閉を弱める場合がある。場合により、このような一時的な力は更に、絶縁シールとカソードケーシングとの間の界面での密閉を弱めることがある。
本発明の改良されたシールは、より大きな亜鉛対電解質重量比にて想定される増大したアノード膨張によって増大した機械的な力に耐えることができる。これは、電解質がこれらの条件下で電池から漏れる可能性を低減する。
要するに電池内の亜鉛が添加されない場合でもまたは亜鉛対電解質の重量比が大きくなった場合、例えば約3.0〜6.0、好ましくは約3.3〜6.0、より好ましくは約4.0〜5.5となった場合でも、本発明の改良されたシールは堅固な密閉をもたらす。
本発明は、主として空気減極型電気化学セルに関する。このような電池は、通常、アノードケーシング内に亜鉛を含み、カソードケーシング内のカソード材料への吸気口が存在する金属アノードを有する。当該電池は一般に、金属/空気電池または空気減極電池、更に典型的には亜鉛/空気電池と呼ばれている。
本発明の亜鉛/空気電池は望ましくは、小型ボタン電池の形態である。当該電池には、補聴器などの小型電子デバイスのための電源としての特殊な用途がある。しかし、このような電池は、他の電子デバイスへ電力を供給するために使用されてもよい。本発明の小型亜鉛/空気ボタン電池は通常、約4〜20mm、例えば約4〜16mm、好ましくは約4〜12mmの直径のディスク状円筒形形状を有する。当該小型亜鉛/空気ボタン電池は、約2〜9mm、好ましくは約2〜6mmの高さを有する。当該小型亜鉛/空気電池は、典型的に約1.3ボルト〜0.2ボルトの動作負荷電圧を有する。当該電池は、典型的に約1.1〜約0.9ボルトの間の実質的に均一な放電電圧特性を有し、その後、電圧が全く突然ゼロにまで下がる。当該小型亜鉛/空気電池は、通常約0.2〜25ミリアンペアの割合で放電可能である。本明細書で使用する時、「小型電池」または「小型ボタン電池」という用語には、このような小さな寸法のボタン電池が含まれるものとするが、小さな亜鉛/空気電池についての他の形及び寸法も可能であることから、それらに限定されるものではない。例えば、亜鉛空気電池はまた、従来のAAAA、単4(AAA)、単3(AA)、単2(C)及び単1(D)寸法のZn/MnOアルカリ電池と同等の寸法、並びに更により大きな寸法の円筒形ケーシングを有する幾らか大きな寸法で製造することもできる。
本発明の電池は、追加の水銀を、例えばアノードに亜鉛の約3重量%で含んでもよいし、または本質的に水銀を含まなくてもよい(水銀無添加電池)。このような水銀無添加電池の場合、添加された水銀は存在せず、かつ亜鉛内に元々存在する微量の水銀が存在するに過ぎない。それゆえに、本発明の電池は100万重量部の亜鉛当たり約100重量部未満、好ましくは100万重量部(ppm)の亜鉛当たり50重量部未満、より好ましくは100万重量部の亜鉛当たり約20重量部未満の総水銀含有量を有することができる。(本明細書で使用する時、「実質的に水銀が含まれていない」という用語は、電池の水銀含有量が100万重量部の亜鉛当たり約100ppm未満であることを意味するものとする)。本発明の電池は、アノード中に極少量の鉛添加剤を有することができる。鉛がアノードに添加される場合、電池缶における鉛含有量が、通常、アノードにおける亜鉛の約100〜800ppmである。しかし、電池は、望ましくは、追加量の鉛を含有しないため、事実上無鉛であり得る、即ち、鉛総含有量は、アノードの亜鉛中、30ppm未満、望ましくは15ppm未満である。
本発明(図1)の亜鉛/空気電池210は、アノードケーシング260、カソードケーシング240及びそれらの間にある電気絶縁体材料270を有する。アノードケーシング260及びカソードケーシング240は、好ましくは、各々が、閉鎖端及び対向する開放端を有する缶またはカップの形態である。アノードケーシング260は、側壁、一体型閉鎖端269、及び開放端267を形成する本体263を有する。カソードケーシング240(図1)は、本体242(側壁)、一体型閉鎖端249及び開口端247を有する。カソードケーシングの閉鎖端249は(ケーシングが閉鎖端を上にして垂直位で保持されている場合)、図1に示すように、典型的にはその中央付近に隆起部分244を有する。この隆起部分244は、正端子接触域を形成することができ、典型的にはそれを貫通する複数の空気孔243を含む。当該カソードケーシングの閉鎖端249はまた、典型的に、当該隆起した端子部分の周縁部246から外周縁部248に向かって伸びる凹型環状段差245も有する。あるいは、カソードケーシング240の閉鎖端249は平坦であってよい。
本発明の完全な亜鉛/空気電池の好ましい実施形態を図1に示す。図1に示した実施形態は、小型ボタン電池の形態である。電池210は、カソードケーシング240(カソード缶)と、アノードケーシング260(アノード缶)とを、それらの間の電気絶縁体シール270と共に含む。絶縁体シール270は通常、中空ディスクまたは環の形態であり、周囲を取り巻く側壁273によって境界付けられた中空コアを持つ。絶縁シールリング270を、アノードケーシング260の上に挿入し、これによってアノードケーシング側壁263の外側表面をしっかりと取り囲む(図1)。アスファルトまたはビチューメン系シーラントなどの、あるいは好ましくはポリアミドなどのポリマー系シーラントなどの耐水性シーリング粘着剤360bを、絶縁体シール270側壁273とアノードケーシング壁外側表面263aとの間に適用する。絶縁体シールリング270をアノード缶壁263の上に挿入する前に、シーリング粘着剤360bを、絶縁体側壁273の内側表面に適用してよい。絶縁体リング270の頭部は、望ましくはアノードケーシング周縁263dを越えて拡がり、かつ「J」構造を形成する湾曲端273c(図1)で終わる拡張部分273aを有する。拡張部分273aを有する絶縁体270は、電池組立後、アノード活性材料がカソードケーシング240と接触するのを防止する。
絶縁体270の「J」形状拡張部分273a内には、切り取り部分または空洞274がある。アノードケーシング側壁263の末口263dは、空洞274内へ貫通している。粘着剤360a、好ましくはポリアミド粘着剤を空洞274内に充填して、アノードケーシング末口263d及び絶縁シール270との間に粘着性シールを施す。絶縁体シール270は、望ましくはナイロン、好ましくはナイロン66である。絶縁体270は、その他の耐久性電気絶縁材料、例えば高密度ポリエチレン、または高密度ポリエチレン、スルホン化ポリエチレン、またはタルク充填ポリプロピレンなどであってもよく、これらは、アルカリ電解質による化学的攻撃に耐え、更に、圧縮時の低温流に抵抗する。
本発明の改良されたシールは、主として金属/空気ボタン電池、特に亜鉛/空気ボタン電池に関する。主たる実施形態では、本発明の改良されたシールは、絶縁体リング側壁273とアノードケーシング側壁263の外側表面との間に、即ち当該アノードケーシングと当該絶縁体シールとの境界面に、より強固なかつより耐久性のあるシールを施す。他の実施形態では、本発明は、改良されたシールを更に、絶縁体シール側壁273とカソードケーシング側壁242の内側表面との間、即ち当該絶縁体シールと当該カソードケーシングとの境界面に施す。
絶縁体シールリング270には、突起部275が備わっており、それは好ましくは、絶縁体リング側壁273の内側表面上にまたは内側表面と外側表面の両方の上に一体形成されている。クリンプ加工中、当該カソードケーシング側壁を絶縁リング側壁273に対して、放射状に内側から圧縮した際に、このような突起部275は更に「圧縮され」て、このような突起部275が無い場合よりも、より強固な密閉をアノードケーシング260とカソードケーシング240(その間に絶縁体シール270を備える)との間に施す。特に、突起部275は、アノードケーシング側壁263と絶縁体シール273内側表面(図1A)との間の界面内に1つ以上の固体バリア壁を施す。所望により、更に、カソードケーシング側壁242と絶縁体シール側壁273外側表面との間に類似の突起部276(図1B)がある。これらの突起部275及び276は、このような界面の経路に沿っての電解質漏れを防止するかあるいは大幅に抑制する。絶縁体側壁273の内側表面から突き出た突起部275(図1A)の高さは、望ましくは約0.0127mm〜0.0762mm(0.5〜3ミル)であってよく、好ましくは、約0.0254mm〜0.0762mm(1〜3ミル)である。絶縁体側壁273の外側表面から突き出た任意の突起部276(図1B)の高さは、望ましくは約0.0127mm〜0.0762mm(0.5〜3ミル)であってよく、好ましくは、約0.0254mm〜0.0762mm(1〜3ミル)である。このような突起部は、電池組立中に、カソードケーシング240の側壁242が、絶縁体側壁273に対して放射状に圧縮された際に、少なくとも部分的に圧縮性であるという性質を有している。
ある特定の実施形態では、改良された絶縁体シールリング270は、当該絶縁体リング側壁の内側表面273から突き出た、少なくとも1つの突出部275、好ましくは複数の突起部275を有する。突起部275は、好ましくは絶縁体リング270の成型中に「一体化して」形成され、従って、それは絶縁体リング270と同一材料から成ってよい。当該突起部はまた、エッチング、打抜き、削り出し、荒面仕上によって形成することもでき、またはさもなければ、当該絶縁体リングを成型後に絶縁体リング表面を処理して突起部を形成してもよい。かかる場合、当該突起部の材料は当該成型絶縁体リングと同一であり、従って、用語「一体の」とは、当該成型絶縁体リングと同一の材料からの当該突起部の形成なども包含すると理解されるべきである。絶縁体リング270及びその内側表面から突き出た突起部275は、望ましくはナイロン材料であり、好ましくはナイロン66である。本材料は、耐久性があり、アルカリ性溶液に耐性を示す。当該材料は更に、圧縮時に低温流に対して耐性を示し(低温流は、絶縁体側壁273を伸長する場合がある)、かつ所望の絶縁体リング形状へと容易に成形、好ましくは射出成形することができる。しかし、絶縁体シールリング270及びそこから突き出た突起部(275及び276、図1B)は、耐久性があり、圧縮時にアルカリ性溶液及び低温流に耐性を示すその他の等級のナイロンまたはその他の電気絶縁材料によって形成されてもよい。例えば、このような物質は、高密度ポリエチレン、スルホン化ポリエチレン若しくはポリプロピレン、またはタルク充填ポリプロピレンなどであってよい。
あるいは、絶縁リング270の成型中に一体形成する代わりに、絶縁体成型後に、絶縁体リング側壁273の内側表面へ別個に適用される材料の塊から突起部を形成してもよい。例えば、このような材料の塊は、粘着剤または粘着性材料によって形成されてもよい。粘着性材料のこのような塊は、好ましくは圧縮性粘着性ポリアミドを含んでよい。より具体的には、絶縁体リングの内側表面へ塊で適用されるこのようなポリアミドは、中分子量熱可塑性ポリアミド樹脂を含んでよい。このようなポリアミド樹脂は、望ましくはジアミンと二量化した脂肪酸との反応生成物である。このような接着性樹脂は、イソプロピルまたはトルエン溶媒中に容易に溶解し、粘稠な塊にて適用し、絶縁体リングの内側表面から突き出た所望の突起部を形成してよい。このような粘稠な材料の塊は、ヘンケル社(Henkel Corp.)からのVERSAMID樹脂またはREAMID樹脂などのポリアミド樹脂を使用して製造することができる。
好ましい実施形態では、突起部275は、絶縁体リング側壁273の内側表面から突き出た材料の塊275a(図3A及び図3B)の形態であってよい。これらの突起部275は、図1Aに示すように絶縁体リング270がアノードケーシング側壁263上に適用された際に、アノードケーシング側壁263の外側表面263aと向かい合う。材料の塊275aは、好ましくは絶縁体リング270の成型中に一体形成される。それらの形状は、通常は、球状、半球状、楕円形または多角形であってよい。好ましくは、このような材料の塊275aは隔置され、図3A及び図3Bに示すように、当該絶縁体リング側壁の当該内側表面の周囲を横切る1つ以上の横の列に並べられる。材料の塊275aの各水平列は、絶縁体リング側壁273の内側表面上に突出部275を形成し、好ましくは当該電池の中心の長手方向の軸線290を一周する。材料の塊の横の列は、個々の材料の塊275aが、図3Aに示すように1つの列から次の列へも垂直に直接に整列されるかまたは図3Bに示すように偏って並べられてよい。このような材料の塊275aの各水平列は、望ましくは平面内に位置し、好ましくは電池の中心の長手方向の軸線290に対して垂直である。
絶縁シールリング側壁273の内側表面から突き出た突起部275は、図4Aまたは図4Bにて示すように、リブ275bの形態でもあり得る。リブ275bは、好ましくは一直線であるが、更に曲線状のまたは弓状の形状であってもよい。各リブ275bは、絶縁リング側壁273の内側表面の周囲をほぼまたは完全に周囲方向に走っていてよい。これらの周方向リブ275bは、図4Aに示すように、順次下へ一つずつ、横の列(複数)になって配置されてよい。このようなリブ275aの個々の列(複数)は、望ましくは互いに平行である。あるいは、リブはセグメント化され、図4Bに示すように、離隔させた配置にて、絶縁リング側壁273の内側表面を取り囲むようにして並べられてもよい。図4Bに示すように絶縁リング側壁273の内側表面から突き出ている、このようなセグメント化されたリブ275bにより形成された複数の列があってよい。セグメント化されたリブの列275bは、図4Bに示すように、順次下へ一つずつ、偏っていてよい。セグメント化されたリブの横の列275bは、望ましくは互いに平行である。このようなセグメント化されたリブの各列は、望ましくは平面内に配置され、好ましくは電池の中心の長手方向の軸線290に垂直である。
突起部275に加えて、絶縁体リング壁273の内側表面から突き出た塊(275a)またはリブ(275b)の形態のいずれであったとしても、絶縁体リング側壁273の内側表面へ粘着性の粘着剤360bを適用してよい。粘着性の粘着剤360bを適用して、当該絶縁体の内側表面上の突出部間の露出表面間隔を覆うようにする。当該粘着性の粘着剤もまた適用して、同様に当該突出部を覆うようにしてもよい。このような用途のための好ましい粘着剤は、粘着性ポリアミドである。このような粘着剤は好ましくは、イソプロピルアルコールまたはトルエンなどの溶媒中に容易に溶解して、粘稠な粘着性の粘着剤溶液を形成する低分子量熱可塑性接着性樹脂である。粘着性の粘着剤として使用するのに好ましい、前記突出部を覆う粘着性樹脂は、ジアミンと二量化した脂肪酸との反応生成物であってよい。このような接着性樹脂は、ヘンケル社(Henkel Corp.)から、VERSAMID樹脂またはREAMID樹脂の商標名のもとに市販されている。粘着剤360bは、米国特許第6,436,156B1号(ヴァンデロスキイ(Wandeloski)、参考として本明細書に組み込まれている)に開示されかつ記載されているように、ポリアミド接着剤143(カソードケーシング240の閉鎖端249の下にある)と組成物が同一であってもあるいは類似していてもよい。
別の好ましい実施形態では、絶縁シールリング側壁273の「外側表面」から突き出た突起部276があってもよい(図1B)。これらの突起部は、前述した突起部275と同一または類似していてよい。このため、突起部276は、塊275a(図3Aまたは図3B)またはリブ275bに似ているが、絶縁体リング側壁273の外側表面からも突き出た材料の塊の形態であってよい。これらの突起部276は、図1Bに示すように、その上に絶縁シール270を有するアノードケーシング側壁263をカソードケーシング240に挿入した際、カソードケーシング側壁242の内側表面と向かい合う。材料の塊276は、好ましくは絶縁体リング270の成型中に一体形成される。それらの形状は、通常は、球状、半球状、楕円形または多角形であってよい。好ましくは、このような材料の塊276は隔置され、かつ当該絶縁体リングの外側表面の周囲を横切る1つ以上の横の列で並べられ、これは塊275aに関しては、図3Bに示される整列に似ている。材料の塊の各列276(図1B)は、当該縁体リング側壁の外側表面上に突出部を形成し、好ましくは当該電池の中心の長手方向の軸線290を一周する。このような材料の塊の各列276は、望ましくは平面内に配置され、好ましくは当該電池の中心の長手方向の軸線290に対して垂直である。
絶縁シールリング側壁273の外側表面から突き出た突出部276(図1B)は、リブの形態であってよい。当該リブは好ましくは一直線であるが、更に曲線状のまたは弓状の形状であってもよい。各リブは、絶縁リング側壁273の「外側表面」の周囲を実質的にまたは完全に周囲方向に走っていてよい。これらのリブは、図4Aに示すリブ275bに関して示されかつ記載されているのと類似の構成で、順次下へ一つずつ幾列にもなって置かれてよい。このようなリブの列は、望ましくは互いに平行である。あるいは、突起部276(図1B)は、セグメント化されたリブの形態であってよく、それは離隔させた配置で、絶縁リング側壁273の外側表面を取り囲むように置かれる。当該絶縁リング側壁の外側表面から突き出ている、このようなセグメント化されたリブ276により形成された複数の列があってよい。これらのリブは、図4Bに示すリブ275bに関して示されかつ記載されているのと類似の構成で、順次下へ一つずつずらした横の列として置かれてよい。当該セグメント化されたリブの列は、望ましくは互いに平行である。当該セグメント化されたリブの各列は、望ましくは平面内に配置され、好ましくは電池の中心の長手方向の軸線290に対して垂直である。
当該絶縁側壁の「外側表面」から突き出た突起部276(図1B)の形状及び構成に関係なく、絶縁シール側壁273の外側表面へ適用される粘着性の粘着剤(図示せず)があってよい。粘着性の粘着剤を適用して、絶縁体リング側壁273の外側表面上の露出表面を覆うようにする。粘着性の粘着剤もまた適用して、同様に突出部276を覆うようにしてもよい。粘着剤360bに関して前述した如く、このような用途のための好ましい粘着剤は、粘着性ポリアミドである。粘着剤は、米国特許第6,436,156B1号(ヴァンデロスキイ(Wandeloski)、参考として本明細書に組み込まれている)に開示されかつ記載されているように、ポリアミド接着剤143(カソードケーシング240の閉鎖端249の下にある)と組成物が同一または類似したポリアミドの形態であってよい。
別の実施形態では、絶縁体シールリング側壁273の内側表面上のみに突き出た突起部275があり、かつ当該シールリング側壁の外側表面上に突起部276が無くてもよい。この場合においては、粘着性の粘着剤コーティング、望ましくはポリアミド粘着剤コーティングを、上記の如く、絶縁シール側壁273の外側表面上に有することもまた望ましい。これは、シールリング側壁273とカソードケーシング壁242との間の界面にて、より高度な密閉保護を施す。
圧縮性突起部275(及び所望により更に突起部276)は、バリアを提供して、絶縁体シール側壁273とアノードケーシング壁263との間の境界面(及び更に絶縁体シール側壁273とカソードケーシング壁242との間)での電解質クリープ及び/または電解質漏れを防止または遅延させる。このため、本発明の改良されたシールは、当該アノード内への水銀無添加の場合に生じることがあるガス発生の増大による当該電池からの電解質漏れの可能性を低減する。水銀無添加電池では、当該水銀含有量は、100万重量部の亜鉛当たり約100重量部未満、好ましくは100万重量部(ppm)の亜鉛当たり50重量部未満、より好ましくは100万重量部の亜鉛当たり約20重量部未満である。(電池が添加水銀をまったく含有しない場合、当該電池中の水銀量が減少したことによる当該電池からのガス発生の傾向が強まることによって、電解質漏れの可能性が高まる。)
本発明の改良されたシールは、当該アノード内の亜鉛対電解質の重量比を増大させることによって促進される電解質漏れの可能性を低減する。当該アノード混合物中の亜鉛充填量を増大させることが望ましい。これにより、アノード内での亜鉛対電解質の重量比がより大きくなる。亜鉛/空気電池のためにアノード混合物を利用して、亜鉛対電解質の比を約3.3〜6.0、好ましくは約4.0〜5.5とすることができることが判明した。当該アノード内での亜鉛対電解質の重量比は、約3.0〜6.0(アノード内での亜鉛重量%は、約75.0重量%〜85.7重量%)であり、望ましくは、アノード内での亜鉛対電解質の重量比は、約3.3〜5.5(当該アノード内での亜鉛重量%は、約76.7重量%〜84.6重量%)である。好ましくは、当該アノード内での亜鉛対電解質の重量比は、約4.0〜5.5(当該アノード内での亜鉛重量%は、約80.0重量%〜84.6重量%)である。当該電解質は、水性アルカリ電解質混合物であり、好ましくは、水酸化カリウムを含む水性混合物で、これは通常、約2重量%の酸化亜鉛(ZnO)を含有する。当該アノード混合物中で、このような大きな亜鉛対電解質の比となっている場合には、水酸化カリウム(KOH)濃度は、望ましくは約30〜40重量%であり、好ましくは、約32〜40重量%、例えば約35重量%である。(亜鉛を水銀でアマルガム化した場合、当該亜鉛含有量は水銀を含むものとして理解される。)
当該アノード混合物内でのより大きな亜鉛対電解質重量比が望ましいが、これは通常の放電条件下での、当該電池の放電容量及び耐用期間を増大させる可能性があるからである。しかし、亜鉛アノード混合物は、貯蔵時及び放電時に膨張する。当該膨張は、亜鉛対電解質の重量比が大きいほど、大きくなる。当該膨張するアノードは、アノードケーシング側壁に対して一時的な機械的力を及ぼす。これらの機械的な力の変化率が、アノード膨張中に変化することがある。これらの増大した機械的な力及び特に当該アノード材料の膨張中でのこのような力の変動は、アノードケーシング側壁と周囲の絶縁体リングとの間の密閉を弱める場合がある。アノードケーシング側壁263と絶縁体リング壁273との間、即ち、当該アノードケーシングと絶縁体との境界面における、本発明の改良されたシールは、耐久性があり、かつ強固な機械的結合と接着結合の両方を、当該アノードケーシング側壁と当該絶縁体リングとの間に施す。アノードケーシング側壁263と絶縁体リング側壁273との間(及び更に、絶縁体リング側壁273とカソードケーシング側壁242との間)における本発明の改良されたシールより大きな亜鉛対電解質重量比にて想定される増大したアノード膨張によって増大した機械的な力に耐えることができる。これは、電解質がこれらの条件下で当該電池から漏れる可能性を低減する。
要するに当該電池内の亜鉛が添加されない場合でもまたは亜鉛対電解質の重量比が大きくなった場合、例えば約3.0〜6.0、好ましくは約3.3〜6.0、より好ましくは約4.0〜5.5となった場合でも、本発明の改良されたシール全体が、密閉をもたらす。
ある特定の実施形態では、アノードケーシング260(アノード缶)は、微粒子状亜鉛及びアルカリ電解質を含むアノード混合物250を含む。当該微粒子状亜鉛は望ましくは、約100〜1000ppmのインジウムと共に合金にされる。当該亜鉛粒子は更に、追加のインジウム、好ましくは約100〜1500ppmのインジウムによってメッキしてもよい。カソードケーシング240は、複数の空気孔243を、その閉鎖端におけるその表面の隆起部分244に有する。触媒複合材料234(図2)を含むカソード触媒アセンブリ230は、空気孔に近接したケーシング内に配置される。触媒複合材料234は、スクリーン237上にディスク状にコーティングされた形態のカソード触媒混合物233を含む。電池放電中、触媒材料233は、周囲の酸素が空気孔243から侵入するときに、周囲の酸素との電気化学反応を促進する。接着性シーラント143は、その閉鎖端249のカソードケーシング240の内部表面の一部に沿って適用される。好ましい実施形態では、粘着剤は、図1に示すようにかつ更に米国特許第6,436,156B1号に記載されているように、ケーシングの閉鎖端249にある環状凹型段差245の内側表面245a上の連続リングとして適用することができる。当該カソードケーシングの閉鎖端が平坦である場合、すなわち凹型段差245を有しない場合、接着剤シーラント143は、前記閉鎖端の外周縁部248と隣接する閉鎖端249の内部表面に付与され得る。このような後者の場合、接着剤シーラント143は、望ましくは、接着剤143の連続した輪の外径が、閉鎖端249の内径の約75%〜100%、好ましくは約90〜100%、より好ましくは約95〜100%であるように、連続した輪として閉鎖端249の内側表面に付与される。
代表的なカソードケーシング240(カソード缶)を図1に示す。カソードケーシング240は、閉鎖端249、対向開放端247、及びその間に本体242(側壁)を有する缶の構成である。閉鎖端249の中心部分244は(図示のように)隆起してもよく、正端子接触領域を形成することができる。しかしながら、閉鎖端249全体は平坦、即ち、隆起した中心部分が無くてもよい。カソードケーシング閉鎖端249を貫通する1つ以上の空気孔243がある。カソードケーシング閉鎖端249とカソードアセンブリ230との間に、吸気口空間288(プレナム領域)がある。一般に、吸気口空間288(プレナム領域)は、任意のエアディフューザー材料231が中に挿入される前は、カソードケーシング閉鎖端249の内側表面とカソードアセンブリ230との間の利用可能な空間と看做されてもよい。従来の例では、当該エアディフューザー材料は、通常、利用可能な吸気口空間288を完全に充填するために挿入される空気浸透性紙または多孔性セルロース材料から成る。
図1に示す実施形態では、カソードケーシング閉鎖端249には、隆起した中心部分244がある。本実施例(図1)において、吸気口空間288(プレナム領域)は、エアディフューザー材料231(または同等品)が中に挿入されるまでは、カソードケーシング閉鎖端249の隆起部分244の内側表面と、カソードアセンブリ230との間の利用可能な空間である。(本説明のために、任意の電解質バリアシート、例えばカソードアセンブリ230上の電解質バリアシート232は、カソードアセンブリ230の一部と考えても良い。)前記隆起部分244を貫通する1つ以上の空気孔243がある。代表的なカソードケーシング240においては、例えば、312サイズの電池、即ち、全体として直径が7.72mm(0.304インチ)及び高さが3.43mm(0.135インチ)のボタン電池の場合には、通常、5つの等置された空気孔243があってもよく、カソードケーシング閉鎖端249の隆起部分244を貫通する各々の直径は、約0.114〜0.305mm(0.0045〜0.012インチ)である。しかし、上述した空気孔よりも幾分大きくまたは小さくてよい、当該電池のサイズ及び空気孔のサイズによっては、より多くの空気孔またはより少ない例えば1つの空気孔があってよいことを理解されたい。
カソード触媒アセンブリ230(図1及び図2)は、カソード材料をメッシュスクリーン237上へ最初にコーティングして、カソード複合材料234を形成することにより形成することができる。カソード複合材料234の片面を疎水性電解質バリアフィルム材料層235にて、好ましくはテフロン(ポリテトラフルオロエチレン)材料によってラミネート加工してもよく、かつ任意で次にテフロン層232を追加してよい。電解質バリアフィルム235、好ましくはテフロン、は空気を透過する性質を有するが、水及び電解質がそれを通り抜けるのを防止する。加熱及び加圧によって、カソード複合材料234へバリアフィルム層235を適用することができる。セパレータ材料238は、カソード複合材料234の反対面に、好ましくはカソード材料233の露出した側へ直接的に、接着されてまたは積層されて、完全なカソードアセンブリ230を形成する(図2)。
当該亜鉛/空気電池の好ましい実施形態では、カソード触媒アセンブリ230の端は、段差245上の粘着剤の輪143へ貼り付けることができ、それによってカソードアセンブリ230とケーシング段差245との間に恒久的接着シールを施す。カソード触媒アセンブリ230は、段差245上の粘着剤143へ、電解質バリア235を粘着剤143と直接的に接触させて、適用することができる。(所望により、追加の電解質バリアシート232(図1及び図2)で電解質バリア235上を覆ってもよく、かつ以下のパラグラフにて記載されているように、粘着剤143に結合してもよい。)接着性シーラント143の使用もまた、アノードケーシング本体上に外周縁242bをクリンプ加工する間に必要なクリンプ加工力の量を減らす。接着性封止剤143の使用も、高いクリンプ加工力は、このような薄いケーシング及びカソードアセンブリを歪めるまたは分解する可能性があるため、薄い触媒カソードアセンブリ230が使用される際に有利である。
アノードケーシング260とカソードケーシング240は、最初は別個の部品である。アノードケーシング260とカソードケーシング240に活性材料を別々に注入し、その後、アノードケーシング260の開口端267をカソードケーシング240の開口端247に差し込むことができる。アノードケーシング260は、図1に示すように、まっすぐな(折り畳まれていない)側壁263を有することができる。あるいは、側壁は、一度折り畳んで二重側壁(図示せず)を形成することができる。非常に薄い、例えば、約0.0254〜0.127mm(1〜5ミル)の壁のアノードケーシングを用いた場合、またはアノードケーシング壁厚さに関係なく、水銀無添加アノード250混合物を用いた場合には、このような折り畳んだ側壁を、有利に用いてよい。アノードケーシング側壁263は、図1に示すように、下向きに延びる第2の垂直部分263cで終わっている、垂直方向に真っ直ぐであってかつ内側に傾斜した部分263bで終わっている。前記部分263cは90°曲がり、好ましくは平坦な負端子表面265を有する閉鎖端269を形成して終端する。
カソードケーシング240の本体242は、閉鎖端249から垂直方向に下向きに伸びる最大直径の直線部分242aを有する。本体242は周縁部242bで終結する。カソードケーシング240の周縁242b及び下層にある絶縁体リング270の周縁273bは、図3及び図4に示すように、最初は垂直方向に真っ直ぐであり、図5に示すように、アノードケーシング260の傾斜した中央部263b上に機械的に被せるようにクリンプ加工させることができる。このようなクリンプ加工は、カソードケーシング240をアノードケーシング260上の所定の位置に固定して、しっかりと密封された電池を形成する。
アノードケーシング260は、別々に、先ず微粒子亜鉛及び粉末ゲル化剤材料の混合物を調製することによってアノード活性材料で満たすことができる。当該亜鉛の平均粒径は、望ましくは約30〜350ミクロンである。当該亜鉛は純粋な亜鉛でありえるが、好ましくは、インジウム(100〜1500ppm)と共に合金化される微粒子状亜鉛であり得る。当該亜鉛も、インジウム(100〜1000ppm)及び鉛(100〜1000ppm)と合金化される微粒子状亜鉛の形であり得る。その他の亜鉛合金、例えば、インジウム(100〜1,500ppm)及びビスマス(100〜1,000ppm)と共に合金化される微粒子状亜鉛も使用できる。このような亜鉛合金は、水銀無添加のアノード混合物250との関係において特に有用である。これらの粒子状亜鉛合金は実質的に純亜鉛から構成されており、実質的に純亜鉛の電気化学容量を備えている。したがって、「亜鉛」という用語には前記物質が含まれるものと理解すべきである。
ゲル化剤材は、アルカリ電解質中に実質的に不溶である様々な既知のゲル化剤類から選択することができる。このようなゲル化剤類は、例えば、架橋カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプングラフトコポリマー類で、例えば、デンプン骨格へグラフトさせた加水分解したポリアクリロニトリルの形態であって、ウォーターロック(Waterlock)A221(グレイン・プロセシング社(Grain Processing Corp.))の商標にて市販されているもの、商標名カーボポールC940(B.F.グッドリッチ社(B.F. Goodrich))のもとに市販されている架橋ポリアクリル酸ポリマー、ウォーターロック(Waterlock)A400(グレイン・プロセシング社(Grain Processing Corp.))の商標にて市販されているアルカリ鹸化ポリアクリロニトリル、及びウォーターロック(Waterlock)J−500またはJ−550の商標にて市販されているポリアクリル酸ナトリウム超吸収性ポリマーと呼ばれるポリアクリル酸のナトリウム塩であることができる。当該粒子状亜鉛とゲル化剤粉末との乾燥混合物は、典型的に乾燥混合物の約0.1〜1重量%を形成しているゲル化剤を用いて形成させることができる。約30〜40重量%のKOH及び約2重量%のZnOを含むKOH電解質水溶液の溶液を前記乾燥混合物に添加し、形成された湿潤アノード混合物250をアノードケーシング260に挿入することができる。あるいは、まず粒子状亜鉛とゲル化剤との当該乾燥粉末混合物をアノードケーシング260内に配置し、当該電解溶液を添加して湿潤アノード混合物250を形成させることもできる。
カソード触媒アセンブリ230(図1及び図2)並びにエアディフューザー231は、次のようにしてケーシング240内に挿入することができる。空気透過性濾紙または多孔質ポリマー材料の形態であり得るエアディフューザー材料231(図1)を、カソードケーシング240の吸気口領域288内に挿入して、空気孔243に対向するケーシングの隆起部分244の内側表面に対向するように置くことができる。(吸気口領域288は、空気孔243の下に位置する領域であり、従って、カソードケーシング部分244の内側表面とカソードアセンブリ230(その上に任意の電解質バリア層232を含む)との間に位置する。)接着剤シーラントリング143は、望ましくは、当該カソードケーシングの閉鎖端の凹型段差245の内部表面245aに適用される。個々の電解質バリア層232(図1及び図2)は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(TEFLON)材料)から成り、それは、カソードアセンブリ230の一部を構成し、所望により、エアディフューザー材料231の下面に挿入して、バリア層232の端が、粘着性リング143と接触するようにすることができる。バリア層232は、空気透過性であるが、アルカリ電解質または水を透過させない。接着剤の輪143は、このように、バリア層232の縁を凹型段差245の内部表面に恒久的に接着させる。バリア層232がそこに接着された接着剤の輪143は、電解質がアノードからカソード触媒アセンブリ230へ及びその周囲へ移動することと、その後、空気孔243を通って電池から漏れることとを防止する。
図2に示すようなカソード触媒アセンブリ230は、図2に示すように、電解質バリア材料の層235、前記バリア層235の下のカソード複合材料ディスク234、及び前記触媒複合体234の下のイオン透過性セパレータ材料の層238を含む積層体として調製することができる。好ましくは、触媒複合体234は、電解質バリア材料235が触媒複合体234に適用されて、それが触媒複合体234のメッシュスクリーン237側に向くまたは近くになるような向きにする。また逆に、セパレータ238は好ましくは、メッシュスクリーン237から更に離れている触媒複合体234の側へ適用され、即ち、セパレータ238がカソード触媒混合物233と直接に接触するようにする(図2)。セパレータ238は、ポリビニルアルコールなどの電解質浸透性粘着剤を用いて、カソード238へ積層しまたは付着させてもよい。セパレータ238は、ポリビニルアルコール、セロハン紙、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセテート/セルロース、アクリロニトリル、繊維性若しくはミクロ孔質ポリプロピレン、またはポリアミド不織布繊維を含む公知のイオン透過性セパレータ材料から選択することができる。電解質バリア層232及び235は、望ましくは、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(TEFLON)材料)であることができる。
カソード触媒複合材料234は望ましくは、粒子状二酸化マンガン、炭素、及び従来のコーティング法によって導電性スクリーン237の表面に塗られる疎水性結合剤、から成るカソード触媒混合物233を含む。スクリーン237は、金属繊維織物、例えばニッケルまたはニッケルメッキされた鋼繊維の織物からできていてよい。カソード混合物233は、平面または少なくともほぼ平らなディスクの形状にて形成され、本明細書では、カソードディスクと呼ばれる場合がある。他の触媒材料には、例えば銀、白金、パラジウム及びルテニウム等の金属、または金属の他の酸化物またはマンガン(MnO)及び酸素還元反作用に触媒作用を及ぼすことが公知の他の構成要素が含まれる、または使われることができる。適用中、触媒混合物233は、スクリーン237の多孔性メッシュ上にコーティングされかつ締め固められて、スクリーンメッシュ内にその多くが吸収されるようにする。触媒混合物233内にて使用される二酸化マンガンは、標準的電池グレード二酸化マンガン、例えば電解二酸化マンガン(EMD)であることができる。混合物233の調製中に使用される炭素は、グラファイト、カーボンブラック及びアセチレンブラックを含む各種形態であることができる。好ましい炭素は、その高表面積故にカーボンブラックである。好適な疎水性結合剤は、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)であることができる。触媒混合物233は典型的に、酸化マンガン(例えば、MnO)が約3〜12重量%、炭素が30〜55重量%、残部が結合剤という構成でもよい。電池放電中、触媒混合物233は、本質的には触媒として作用し、流入空気が関与する電気化学反応を促進する。しかし、追加の二酸化マンガンを電解質とともに当該触媒に添加し、当該電池を空気亜鉛電池(air assisted zinc/air cell)または空気アルカリ電池(air assisted alkaline cell)へ変換することもできる。ボタン電池の形態であり得るこのような電池では、これが二酸化マンガンの少なくとも一部が放電する、すなわち幾らかのマンガンが流入する酸素と共に電気化学放電中に還元される。
好適な実施形態(図1)では、アノードケーシング260は、内側表面上にメッキされるか、または被覆される銅層266を有し、それにより、組電池内で亜鉛アノード混合物250は銅層と接触する。当該銅メッキは望ましく、これは、亜鉛が放電すると、当該銅メッキが、アノード250から負端子265へ通る電子のための導電性の高い導電経路を施すためである。アノードケーシング260は、望ましくは、内側表面に銅層をメッキしたステンレス鋼から形成される。好ましくは、アノードケーシング260は、図1に示すように、その内部表面に銅層266を有しかつその外側表面にニッケル層262を有するステンレス鋼264から構成された3層被覆加工材料から形成される。従って、最終的に組み立てられた電池210(図1)では、銅層266は、亜鉛アノード混合物250と接触するアノードケーシングの内部表面を形成し、ニッケル層262はアノードケーシングの外側表面を形成する。
具体的な非限定例として、電池寸法は、約7.68〜7.73mm(0.3025〜0.3045インチ)の外径及び約3.30〜3.52mm(0.1300〜0.1384インチ)の高さを有する標準寸法312亜鉛/空気電池であり得る。アノード250は、添加された水銀を含有することはできない(水銀含有量は、100万重量部の亜鉛当たり、50重量部未満の水銀であることができる)。従って、望ましい代表的なアノード混合物(添加された水銀無し)でかつ亜鉛対電解質の重量比を高めたものは、以下の組成物を有する(例えば、亜鉛対電解質の重量比は、4.2である)。亜鉛80.6重量%(亜鉛は、インジウム及び鉛各々の200〜800ppmと合金にすることができる)、電解質19.1重量%(35重量%KOH及び2重量%ZnO)、ゲル化剤0.3重量%。十分なアノード材料250を供給して、アノード空間(セパレータ238によって上部に画定されたアノードケーシング260の内容積)の例えば、約70〜80%、通常は、約70〜75%を充填する。カソード触媒複合体234は、以下の組成物を有することができる;酸化マンガン(MnO、Mn、及びMn)(6重量%)、カーボンブラック粒子(51.5重量%)及びテフロン結合剤(42.5重量%)。
アノードケーシング260は、図1に示す形状へ引き伸ばしてよく、例えば、真っ直ぐな側壁263を有してよい。アノード材料250をアノードケーシング260内に挿入し、かつ絶縁体シールリング270をアノードケーシング側壁263の上へ挿入する。エアディフューザー231及びカソードアセンブリ230を、空気孔243と対向するようにカソードケーシング240内に挿入する。次に、カソードケーシング側壁242を外側表面絶縁体270の上を越えて押し倒す。アノードケーシング260の傾斜表面263bを覆うカソードケーシング240のクリンプ加工端242bへクリンプ加工力を適用し、それらの間に絶縁体端273bがある。クリンプ加工中、カソードケーシング側壁242へ半径方向力を適用してよい。カソードケーシングに対するこのような半径方向力の適用は、突起部275をアノードケーシング側壁263に対して押さえつける。このような突起部の圧縮は、より稠密なかつより耐久性がある密閉をアノードケーシング側壁263と絶縁体側壁273との間の界面に施す。同様に、突起部276を絶縁側壁273の外側表面上に用いる場合、クリンプ加工中のカソードケーシングに対する放射状圧縮力の適用もまた、このような突起部276をカソードケーシング側壁242に対して押さえつける。これは、より強固な密閉を絶縁体シール側壁273とカソードケーシング側壁232との間の界面に施す。
本発明は、特定の実施形態を参照して記載されるが、本発明の要旨から逸脱することなく、他の実施形態も可能であることを理解されたい。従って、本発明は、特定の実施形態に限定することを意図するものではなく、むしろその範囲は、請求項及びその同等物によって画定される。
本発明は、説明にある図面を参照すれば更なる理解が得られるであろう。
本発明の亜鉛/空気電池の実施形態の1つの等角断面図。 図1のアノード缶とカソード缶との間のシール領域の拡大横断面図。 図1のアノード缶とカソード缶との間のシール領域の別の実施形態を示す拡大横断面図。 図1に示すカソード触媒アセンブリの好ましい実施形態についての分解図。 幾列にもなって並べられ、当該絶縁シールの内側表面から突き出た突起部を示す前記絶縁シールの横断立面図。 ずれた列で配置され、前記絶縁シールの内側表面から突き出た突起部を示す当該絶縁シールの横断立面図。 幾列にもなって並べられた細長い連続リブの形態であって、前記絶縁シールの内側表面から突き出た突起部を示す横断立面図。 幾列にもなって並べられたセグメント化されたリブの形態であって、前記絶縁シールの内側表面から突き出た突起部を示す横断立面図。

Claims (12)

  1. アノードケーシング及びカソードケーシング、前記アノードケーシング内に亜鉛粒子及び水性アルカリ電解液を含むアノード混合物、前記カソードケーシング内のカソード、前記カソードとアノードとの間の電解質浸透性セパレータ、並びに、架橋ポリビニルアルコールを含む粘着剤であって、前記セパレータと、前記セパレータを前記カソードに粘着的に結合させる前記カソードの側との間に位置する前記粘着剤、を含む亜鉛/空気減極電池。
  2. 前記粘着剤が、ホウ素含有化合物を含む架橋剤と架橋したポリビニルアルコールを含む、請求項1に記載の電池。
  3. 前記粘着剤が、ポリアミド−エピクロロヒドリンを含む架橋剤と架橋したポリビニルアルコールを含む、請求項1及び2のうち任意の1項に記載の電池。
  4. 前記粘着剤が、アンモニウムジルコニウムカーボネートを含む架橋剤と架橋したポリビニルアルコールを含む、請求項1〜3のうち任意の1項に記載の電池。
  5. 前記粘着剤が、前記セパレータと前記カソードとの間のコーティングとして、ポリビニルアルコール、水、及びホウ素含有化合物を含む水溶液を施すことによって製造され、そこで、前記コーティングを引き続き乾燥させて、ホウ素を含む前記ホウ素含有化合物の少なくとも一部を、当該ポリビニルアルコール構造内のジオール基と架橋させ、それによって当該セパレータを当該カソードに粘着結合させる、請求項1〜4のうち任意の1項に記載の電池。
  6. 前記粘着剤が、前記セパレータと前記カソードとの間のコーティングとして、ポリビニルアルコール、水、及びホウ酸を含む水溶液を施すことによって製造され、かつ引き続いて当該コーティングを乾燥させて、ホウ素を含む当該ホウ酸の少なくとも一部を前記ポリビニルアルコール構造内のジオール基と架橋させ、それによって当該セパレータを当該カソードに粘着結合させる、請求項1〜5のうち任意の1項に記載の電池。
  7. 前記ホウ素含有化合物が、ホウ酸カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸亜鉛、並びにホウ酸及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1〜6のうち任意の1項に記載の電池。
  8. 前記粘着剤が、前記セパレータ及び前記カソードとの間に均一層を形成し、前記セパレータを前記カソードに結合させ、この際、前記粘着剤層(乾燥)が、0.05〜0.6ミル(0.00127〜0.0152mm)の厚さを有する、請求項1〜7のうち任意の1項に記載の電池。
  9. 前記粘着剤中のホウ酸対ポリビニルアルコールの重量比(乾燥量基準)が、1/100〜12/100である、請求項1〜8のうち任意の1項に記載の電池。
  10. 前記アノード混合物が、76.7〜85.7重量%の亜鉛及び14.3〜23.3重量%の前記アルカリ電解質を含む、請求項1〜9のうち任意の1項に記載の電池。
  11. 前記アノード混合物中の亜鉛対電解質の重量比が、3.3〜6.0である、請求項1〜10のうち任意の1項に記載の電池。
  12. アノード缶及びカソード缶、前記アノード缶内に亜鉛粒子及び水性アルカリ電解質を含むアノード混合物、前記カソード缶内のカソード、前記カソードとアノード混合物との間の電解質浸透性セパレータ、並びに、前記セパレータと前記カソード側との間にあって、前記セパレータを前記カソードに粘着結合させるホウ素を含む、架橋ポリビニルアルコールを含む粘着剤、を含む亜鉛/空気ボタン電池であって、そこで前記アノード混合物中の亜鉛対電解質の重量比が3.3〜6.0であって、そこで前記カソード缶が開放端及び対向閉鎖端並びにその間で一体となった側壁を含み、それを貫通する少なくとも1つの空気穴及び前記カソードを有する前記カソード缶閉鎖端が、前記空気穴に接近しており、そこで当該アノード缶が開放端及び対向閉鎖端並びにその間で一体となった側壁を含み、そこで当該アノード缶の開放端が当該カソード缶開放端の内部に存在し、カソード缶側壁の少なくとも一部分が、アノード缶側壁の少なくとも一部分で、前記重なり合った壁部分の間にある電気的絶縁材料と重なり合う、前記亜鉛/空気ボタン電池。
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