JP2006018978A - レンズ駆動装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コストを上昇させることのない簡易な構成で、対物レンズと光記録媒体との接触を防止できるレンズ駆動装置と、これらを容易に製造する方法とを実現する。
【解決手段】 本発明のレンズ駆動装置1は、対物レンズ3および対物レンズ取付部材4が接着剤によってレンズホルダ2に固定されている。レンズホルダ2および対物レンズ取付部材4状にはレンズプロテクタ14が設けられており、このレンズプロテクタ14が上記接着剤からなっている。また、本発明のレンズ駆動装置の製造方法は、対物レンズ3および対物レンズ取付部材4をレンズホルダ2に取り付ける。対物レンズ取付部材4を接着剤によってレンズホルダ2に固定する。そして、この接着剤を対物レンズ取付部材4の最大突出部分よりも突出するように成形する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レンズ駆動装置およびその製造方法に関するものである。より詳しくは、対物レンズと光ディスクとの接触を防止するレンズプロテクタとを備えたレンズ駆動装置およびその製造方法に関するものである。
光ディスクは、書換え可能や媒体交換可能という利点を持つ大容量のディスクであり、近年、CD(Compact Disk)、CD−R(Compact Disk Recordable)、CD−RW(Compact Disk Rewritable)、DVD−RW(Digital Versatile Disk Rewritable)、DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory)等の数多くの規格の光ディスクが存在している。また、最近はDVDよりもさらに高記録密度化、および大容量化されたBlu-Rayディスク等の開発が盛んになっている。
これら光ディスクの記録/再生は、光ピックアップ装置を用いて、光ディスクの記録/再生面に対して光ビームを集光照射することにより行われる。光ピックアップ装置には、光ビームを光ディスクの記録/再生面上に的確に集光照射するためのレンズ駆動装置が備えられている。レンズ駆動装置は、レンズホルダとこのレンズホルダに取り付けられた対物レンズとを備えており、レーザ光出射装置から出射されたレーザ光を対物レンズにて集光するようになっている。
ここで、光ディスクにレーザ光を集光照射する機構について図14および図15を用いて説明する。図14はレンズ駆動装置の一部を示しており、レンズホルダ50、対物レンズ51、レンズプロテクタ52が設けられている。また、レンズホルダ50のレンズプロテクタ52が設けられた側の面に対向するようにして光ディスク53が配置されている。
光ディスク53に記録された信号を読み出したり、光ディスク53に信号を書き込んだりする際には、光ピックアップ装置に設けられた図示しないレーザ光出射手段から出射された光ビームが光ディスク53に照射される。光ビームは、レーザ光出射手段から出射された後に、図示しない光学部品類等によって対物レンズ51に導かれる。対物レンズ51は、レーザ光の入射側および出射側が各々湾曲した曲面となっており、透過するレーザ光を光ディスク53の信号記録/再生面にて略回折限界まで絞り込むようになっている。
また、円盤状の光ディスク53は、その中心を通り、光ディスク53面に対して垂直な方向(フォーカス方向)を軸にして、所定の回転数で回転している。この回転は、図示しない回転駆動手段を用いて行われている。
ただし、光ディスク53は、光ディスク53自体が僅かに反っていたり湾曲していたりする。このため、光ディスク53の回転駆動時には、レーザ光の照射位置では光ディスク53がフォーカス方向に面振れする。すなわち、光ディスク53面と対物レンズ51との距離(ワーキングディスタンス、以下WDと称する)が変化する。また、回転駆動手段の回転中心と、光ディスク53の機械的中心とのずれによって、光ディスク53は回転駆動時に光ディスク53面に水平な方向(トラッキング方向)に振れる。
光ディスク53のフォーカス方向の振れに対しては、WDの変化に応じて対物レンズ51をフォーカス方向に移動させWDを適正な距離に保つことによって、光ディスク53から読み出される信号の品位や、光ディスク53に書き込まれる信号の品位を良好に保つことができる。例えば、図15に示すように、レンズホルダ50に取り付けられた対物レンズ51は、光ディスク53のフォーカス方向の面振れに追従するように、レンズホルダ50と一体となってその位置を変化させる。
上記対物レンズ51の追従動作は、読み取り/書き込みの信号品位を良好に保つことができる最適なWDからのずれを示す誤差信号を用いて行われる。例えば、追従回路等を用いたサーボ系を構築することにより行われる。
しかしながら、レンズホルダ50はWDの変化に応じてフォーカス方向に振動するようになっているため、まれに追従動作が乱れる(サーボ外れ)ことがある。この場合、レンズホルダ50は、自由振動状態に陥ったり、強制振動させられたりすることがある。その結果、対物レンズ51が光ディスク53に異常接近し、ついには接触する場合がある。
対物レンズ51が光ディスク53に接触すると、光ディスク53面上に同心円状の傷が発生したり、対物レンズ51の表面に傷が発生したりする。極端な場合には、光ディスク53からの信号の読み出しや、光ディスク53への信号の書き込みが困難になる場合があった。このため、対物レンズ51と光ディスク53とが一定の距離よりも近づかないように、レンズホルダ50にレンズプロテクタ52が取り付けられている。
レンズプロテクタ52は、レンズホルダ50の光ディスク53面側に複数設けられており、対物レンズ51の光ディスク53対向面より突出して設けられている。これにより、対物レンズ51が光ディスク53に近づいた場合には、レンズプロテクタ52が光ディスク53に接触するため、対物レンズ51と光ディスク53とが直接接触することはない。従って、光ディスク53および対物レンズ51に傷が発生することを抑制できる。
ところが、各レンズプロテクタ52は個々の高さが異なり、レンズホルダ50に取り付ける際には、各レンズプロテクタ52の高さにばらつきが生じる。このため、高さのばらつきにより、対物レンズ51の光ディスク53対向面とレンズプロテクタ52の最大突出部分との距離(以下、寸法Cと称する)が各レンズプロテクタ52の各々で固有の値を持つ場合があった。この高さのばらつき量は、約±0.3mm程度と見積もられるため、各レンズプロテクタ52における寸法Cは、C±0.3mmの範囲でばらつくこととなる。
CDやDVD等の光ディスクは、WDが1mm程度である。このため、光ディスクと対物レンズとの最接近距離を0.5mmとすれば、レンズプロテクタの高さばらつきが±0.3mm程度であったとしても、C−0.3>0であると共にC+0.3<1.0であるため問題はない。
しかしながら、Blu-Rayディスク等の光ディスクは、WD=0.1〜0.3mm程度に圧縮されている。このため、上記レンズプロテクタを用いた場合には、±0.3mm程度の高さばらつきによって対物レンズと光ディスクとが接触してしまい、対物レンズや光ディスクを保護することができない。
従って、Blu-Rayディスク等の光ディスクを用いる場合には、レンズプロテクタをレンズホルダに取り付けた後の高さばらつきを、例えば±0.03mm程度の極限値まで縮小するか、レンズホルダにレンズプロテクタの代わりとなる特殊な薄い膜を形成する必要があった。このようなレンズプロテクタに関しては、例えば特許文献1ないし3に開示されている。
特許文献1には、非晶質炭素膜等からなる保護潤滑層を金属板表面に製膜し、それが対物レンズの光記録媒体側端面よりも突出するようにアウトサート成形等で位置決めすることにより、公差範囲を狭小化したプロテクタ手段を備えた対物レンズ駆動装置が開示されている。
特許文献2には、複数の対物レンズを所望の相対位置に保持する鏡筒とプロテクタとを一体型部品として形成した対物レンズ駆動装置が開示されている。
特許文献3には、対物レンズを支持するレンズホルダのディスク側端面にコーティング層を形成し、このコーティング層を光ディスクより柔らかく且つ滑り性が良好である材料で形成すると共に対物レンズよりも光ディスク側に突出させた光学ピックアップ装置が開示されている。
特開2001−297478号公報(平成13年(2001)10月26日公開) 特開2002−269790号公報(平成14年(2002)9月20日公開) 特開2002−222535号公報(平成14年(2002)8月9日公開)
レンズホルダのばらつきの精度を極限値まで縮小する方法としては、レンズプロテクタを1つの金型から形成する、いわゆる1個取り金型を用いる方法が考えられる。しかしながら、1個取り金型を用いた場合であっても、レンズプロテクタ自体の高さばらつきは±0.05mm程度発生する。このため、レンズプロテクタをレンズホルダに取り付けた後に、高さばらつきを所定範囲内に抑えるために、後加工を施すなどの必要性がある。従って、量産性を損ないコストアップになるという問題点を有している。さらに、レンズプロテクタ自体の大きさを、寸法Cに比例して縮小する必要があるため、レンズプロテクタが光ディスクと接触した場合に、その衝撃で外れやすいという問題点も有している。
また、特許文献1ないし3では、レンズホルダに膜やコーティング層を製膜してレンズプロテクタを形成したり、鏡筒にアウトサート成形等によってレンズプロテクタを形成したりしている。
この場合、情報の読み出し/書き込みの精度に影響を及ぼすことがないように、レーザ光を透過する対物レンズに、レンズプロテクタとしての膜やコーティング層等が付着することを防止する必要がある。このため、レンズプロテクタの製膜時や形成時には、対物レンズに対してマスクを取り付けた後に行う必要がある。この方法では、高価な製膜・形成装置が別途必要であると共に、製膜装置の管理コストが高くなるという問題点を有している。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コストを上昇させることのない簡易な構成で、対物レンズと光記録媒体との接触を防止できるレンズ駆動装置や、さらにレンズプロテクタの高さを高精度に制御したレンズ駆動装置と、これらを容易に製造する方法とを実現することにある。
本発明に係るレンズ駆動装置は、上記課題を解決するために、光記録媒体に光を集光する対物レンズと、対物レンズを保持するレンズ保持部材とを備えたレンズ駆動装置であって、上記対物レンズをレンズ保持部材に取り付けるための取り付け部材と、上記取り付け部材をレンズ保持部材に固定する固定部材と、上記レンズ保持部材の光記録媒体方向への移動を規制する移動規制部材とを備え、上記移動規制部材と固定部材とが一体となっていることを特徴としている。
上記の構成によれば、対物レンズは取り付け部材を用いてレンズ保持部材に取り付けられており、取り付け部材は固定部材を用いてレンズ保持部材に固定されている。すなわち、対物レンズは取り付け部材と一体となってレンズ保持部材に固定・保持されている。また、対物レンズは、光記録媒体上に光を正確に集光するために、光記録媒体の集光面の状態(反りや湾曲)に応じて、光記録媒体方向に移動するようになっている。すなわち、対物レンズは、レンズ保持部材と共に移動するようになっている。
また、レンズ保持部材は、移動規制部材によって光記録媒体方向への移動が規制されている。このため、レンズ保持部材の光記録媒体方向への移動量が大きい場合であっても、移動規制部材によって、対物レンズが光記録媒体に接触することを防止できる。さらに、移動規制部材と固定部材とが一体となっているため、各々を同時に形成することができる。これにより、これにより、形成が容易になるのみならず、簡易な構成で対物レンズと光記録媒体との接触を防止できるレンズ駆動装置とすることができる。
本発明に係るレンズ駆動装置は、上記課題を解決するために、光記録媒体に光を集光する対物レンズと、対物レンズを保持するレンズ保持部材とを備えたレンズ駆動装置であって、上記対物レンズをレンズ保持部材に取り付けるための取り付け部材と、上記取り付け部材をレンズ保持部材に固定する固定部材と、上記レンズ保持部材の光記録媒体方向への移動を規制する移動規制部材とを備え、上記移動規制部材と固定部材とが同一の材料からなっていることを特徴としている。
上記の構成によれば、対物レンズは取り付け部材を用いてレンズ保持部材に取り付けられており、取り付け部材は固定部材を用いてレンズ保持部材に固定されている。すなわち、対物レンズは取り付け部材と一体となってレンズ保持部材に固定・保持されている。また、対物レンズは、光記録媒体上に光を正確に集光するために、光記録媒体の集光面の状態(反りや湾曲)に応じて、光記録媒体方向に移動するようになっている。すなわち、対物レンズは、レンズ保持部材と共に移動するようになっている。
また、レンズ保持部材は、移動規制部材によって光記録媒体方向への移動が規制されている。このため、レンズ保持部材の光記録媒体方向への移動量が大きい場合であっても、移動規制部材によって、対物レンズが光記録媒体に接触することを防止できる。さらに、移動規制部材と固定部材とが同一の材料からなっているため、各々の形成が容易になる。これにより、簡易な構成で対物レンズと光記録媒体との接触を防止できるレンズ駆動装置とすることができる。
本発明に係るレンズ駆動装置では、上記移動規制部材と固定部材とが一体となっていることが好ましい。上記の構成によれば、移動規制部材と固定部材とを一体に形成することができるので、各々を同時に形成することが可能になる。これにより、形成が容易になるのみならず、簡易な構成で対物レンズと光記録媒体との接触を防止できるレンズ駆動装置とすることができる。
本発明に係るレンズ駆動装置では、上記レンズ保持部材は、複数の凹部または貫通孔を有しており、上記移動規制部材がレンズ保持部材の凹部または貫通孔に設けられていることが好ましい。上記の構成によれば、レンズ保持部材上の凹部または貫通孔に移動規制部材が設けられているため、移動規制部材をレンズ保持部材に強固に固定することができる。これにより、移動規制部材が光記録媒体と接触した場合であっても、衝撃で移動規制部材が外れることがなく、簡易な構成で対物レンズと光記録媒体との接触を防止することができる。
本発明に係るレンズ駆動装置では、上記取り付け部材は、対物レンズのレンズ面よりも光記録媒体側に突出した凸部を備えていることが好ましい。上記の構成によれば、取り付け部材とレンズ保持部材とを固定する移動規制部材として流動性のある部材を用いた場合であっても、凸部によって移動規制部材が対物レンズのレンズ面に浸入することを防止できる。その結果、対物レンズの信頼性を低下させることなく、レンズ保持部材と取り付け部材とを確実に固定することができると共に、移動規制部材を容易に成形することができる。
本発明に係るレンズ駆動装置では、上記移動規制部材は、紫外線硬化性の接着剤であることが好ましい。上記の構成によれば、移動規制部材に紫外線硬化性の接着剤を用いているため、紫外線を照射して硬化させる前に接着剤を所望の形状に成形することができる。すなわち、接着剤を移動規制部材の形状に成形した後に硬化させることができ、より精度の高い移動規制部材を成形することが可能となる。その結果、簡易な構成で対物レンズと光記録媒体との接触を防止することができる。
本発明に係るレンズ駆動装置の製造方法は、上記課題を解決するために、取り付け部材を用いて、対物レンズをレンズ保持部材に取り付けるレンズ取り付け工程と、固定部材を用いて、上記取り付け部材をレンズ保持部材に固定するレンズ固定工程と、上記固定部材を、取り付け部材の最大突出部分よりも突出するように成形する成形工程とを有することを特徴としている。
上記の構成によれば、対物レンズは取り付け部材を用いてレンズ保持部材に取り付けられている。また、取り付け部材は固定部材を用いてレンズ保持部材に固定されている。従って、対物レンズは取り付け部材と一体となってレンズ保持部材に固定・保持されている。
この対物レンズは、光記録媒体に光を集光させるものである。このため、光記録媒体上に正確に光を集光するために、光記録媒体の状態(反りや湾曲)に応じて、対物レンズはレンズ保持部材と共に光記録媒体方向に移動するようになっている。
上記の構成では、固定部材を取り付け部材の最大突出部分よりも突出するように成形している。従って、レンズ保持部材が光記録媒体方向に移動した際には、取り付け部材よりも先に固定部材が光記録媒体に接触する。すなわち、対物レンズが光記録媒体に接触することを防止するようになっている。
また、上記接触を防止するための部材は固定部材を用いて成形しているので、対物レンズと光記録媒体との接触を防止することが可能なレンズ駆動装置を、簡易な構成とすることができると共に容易に得ることができる。
本発明に係るレンズ駆動装置の製造方法では、上記成形工程は、固定部材の高さを制御する高さ制御部材を用いて行われることが好ましい。高さ制御部材を用いて固定部材の高さを制御しているので、固定部材を所望の高さに成形することが可能となる。その結果、固定部材の成形物が複数有る場合であっても、互いの高さにばらつきのない、高精度に成形されたレンズ駆動装置を得ることが可能となる。これにより、例えば対物レンズと光記録媒体との間隔が非常に狭い場合にも、これらが接触することを防止できるレンズ駆動装置を容易に得ることができる。
本発明に係るレンズ駆動装置の製造方法では、上記成形工程では、固定部材の最大突出部分と対物レンズのレンズ面との距離が所定の値となるように固定部材の高さが制御されることが好ましい。上記の構成によれば、固定部材は、その高さが所定の値となるように制御される。ここで、所定の値とは、レンズ保持部材が光記録媒体に向かって移動した場合に、対物レンズが光記録媒体に接触する前に固定部材が光記録媒体に接触する高さであって、かつ光記録媒体と対物レンズとの焦点距離が最小値になった場合に、レンズ保持部材と光記録媒体とが接触することのない高さのことである。これにより、固定部材の高さが高精度に制御されていると共に、対物レンズと光記録媒体とが接触することを防止できるレンズ駆動装置を容易に得ることができる。
本発明に係るレンズ駆動装置の製造方法では、上記成形工程では、固定部材の余剰部分を除去することによって、固定部材の高さを制御することが好ましい。上記の構成によれば、余剰部分を除去するだけで固定部材の高さを制御することができるため、固定部材の高さ制御を容易に行うことができる。特に、高さ制御部材を用いた場合には、容易かつ高精度に高さ制御を行うことが可能となる。すなわち、固定部材の高さが高精度に制御されていると共に、対物レンズと光記録媒体とが接触することを防止できるレンズ駆動装置を容易に得ることができる。
本発明に係るレンズ駆動装置の製造方法では、上記成形工程では、充填部材を用いて固定部材をレンズ保持部材に充填することが好ましい。上記の構成によれば、固定部材を充填するに際して、専用の部材である充填部材を用いて行うため、固定部材の充填を容易かつ的確に行うことができる。これにより、レンズ駆動装置を容易に得ることができる。
本発明に係るレンズ駆動装置の製造方法では、上記固定部材として、紫外線硬化性の接着剤を用い、上記成形工程の後に、接着剤に紫外線を照射する紫外線照射工程を有することが好ましい。上記の構成によれば、固定部材として用いた接着剤は紫外線の照射により硬化するため、接着剤を硬化させる前に所望の形状に成形することができる。これにより、固定部材としての接着剤がより高精度に成形されたレンズ駆動装置を得ることができる。
本発明に係るレンズ駆動装置は、以上のように、光記録媒体に光を集光する対物レンズと、対物レンズを保持するレンズ保持部材とを備えたレンズ駆動装置であって、上記対物レンズをレンズ保持部材に取り付けるための取り付け部材と、上記取り付け部材をレンズ保持部材に固定する固定部材と、上記レンズ保持部材の光記録媒体方向への移動を規制する移動規制部材とを備え、上記移動規制部材と固定部材とが一体となっている。
また、本発明に係るレンズ駆動装置は、以上のように、光記録媒体に光を集光する対物レンズと、対物レンズを保持するレンズ保持部材とを備えたレンズ駆動装置であって、上記対物レンズをレンズ保持部材に取り付けるための取り付け部材と、上記取り付け部材をレンズ保持部材に固定する固定部材と、上記レンズ保持部材の光記録媒体方向への移動を規制する移動規制部材とを備え、上記移動規制部材と固定部材とが同一の材料からなっている。
さらに、本発明に係るレンズ駆動装置の製造方法は、以上のように、取り付け部材を用いて、対物レンズをレンズ保持部材に取り付けるレンズ取り付け工程と、固定部材を用いて、上記取り付け部材をレンズ保持部材に固定するレンズ固定工程と、上記固定部材を、取り付け部材の最大突出部分よりも突出するように成形する成形工程とを有している。
上記の構成とすることにより、簡易な構成で対物レンズと光記録媒体との接触を防止できるレンズ駆動装置を容易に得ることができるという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の第1の実施の形態について図1ないし図4に基づいて説明すると以下の通りである。
図1は、本実施の形態に係るレンズ駆動装置の要部概略構成を示す断面図である。図2は、本実施の形態に係るレンズ駆動装置の概略構成を示すものであり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
図1および図2(a)・(b)に示すように、レンズ駆動装置1は、レンズホルダ(レンズ保持部材)2、対物レンズ3、対物レンズ取付部材(取り付け部材)4、フォーカスコイル5、トラッキングコイル6、ベース7、マグネット8、レンズホルダ支持部材9、接続基板10、サスペンションワイヤ11、中継基板12、ダンパホルダ13、レンズプロテクタ(移動規制部材)14を備えている。
レンズホルダ2には、対物レンズ3、対物レンズ取付部材4、フォーカスコイル5、トラッキングコイル6が取り付けられている。対物レンズ3は、レーザ光出射装置を備えた光ピックアップ本体(図示せず)から出射されたレーザ光を、光ディスク(光記録媒体)15の記録面上に集光するものである。対物レンズ3は、光ディスク15の記録面に記録された信号を読み取るため、または光ディスク15の記録面に信号を書き込むために、レーザ光を略回折限界まで絞り込むようになっている。また、対物レンズ3は、レーザ光を集光するために、レーザ光を入射する側の面と出射する側の面とが湾曲した曲面(以下、レンズ面と称する)になっている。
対物レンズ取付部材4は、対物レンズ3をレンズホルダ2に取り付けるための部材であり、対物レンズ3は対物レンズ取付部材4と一体となってレンズホルダ2に固定されている。図3は、対物レンズ3と対物レンズ取付部材4とが一体となった状態の概略構成を示す斜視図である。図3に示すように、対物レンズ取付部材4は筒状になっており、開口部から対物レンズ3が露出している。すなわち、対物レンズ取付部材4は、対物レンズ3を取り囲むようにして設けられた鍔状の部材である。
また、対物レンズ取付部材4は、上面に傾斜部(いわゆる切込み)16が複数設けられている。なお、対物レンズ取付部材4は、傾斜部16が複数設けられた構成のほかに、上面全体が傾斜した形状であってもよい。さらに、対物レンズ取付部材4の最上部には開口部を取り囲む凸部17が設けられている。
また、対物レンズ取付部材4のレンズホルダ2への固定は接着剤(固定部材)を用いて行われる。すなわち、対物レンズ取付部材4は、対物レンズ3を保持した状態でレンズホルダ2に取り付けられ、その後に接着剤を用いてレンズホルダ2に固定される。また、凸部17は、対物レンズ3のレンズ面の周囲を同心円状に取り囲むように設けられていると共に、対物レンズ3のレンズ面よりも光ディスク15側に突出して設けられているため、接着剤が対物レンズ3のレンズ面に流れ込むことを防止する役割を果たす。
レンズホルダ2は、対物レンズ3および対物レンズ取付部材4を取り付ける部分に段差部18を有している。この段差部18の形状は、対物レンズ取付部材4がレンズホルダ2の所定の位置にて固定される形状であればよい。従って、対物レンズ取付部材4は、レンズホルダ2の段差部18に配置された状態で固定されている。
フォーカスコイル5およびトラッキングコイル6は、レンズホルダ2の長手方向の各側面に各々2個ずつ設けられている。すなわち、フォーカスコイル5およびトラッキングコイル6は各々4個一組で構成されている。また、ベース7上には、レンズホルダ2の長手方向の各側面に対向するように、すなわちフォーカスコイル5やトラッキングコイル6と対向するように一対のマグネット8が設けられている。
レンズホルダ2は、ベース7上に設けられた棒状のレンズホルダ支持部材9にて支持されていると共に、ベース7上に設けられた接続基板10に接続する4本のサスペンションワイヤ11によって、フォーカス方向およびトラッキング方向に自由度を持つように固定されている。ここで、フォーカス方向とは、光ディスク面に対して垂直な方向をいう。また、トラッキング方向とは、光ディスク面に水平な方向、すなわちフォーカス方向に対して垂直な方向をいう。
また、レンズホルダ2には、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボがかけられており、光ディスク15と対物レンズ3との位置関係を一定に保つためにフォーカス方向およびトラッキング方向に移動するようになっている。従って、対物レンズ3は、レンズホルダ2と共にフォーカス方向およびトラッキング方向に移動することとなる。
フォーカスコイル5やトラッキングコイル6には、各サスペンションワイヤ11を介して、レンズホルダ2をフォーカス方向やトラッキング方向に移動させるドライブ信号が伝達される。ドライブ信号が伝達されると、フォーカスコイル5およびトラッキングコイル6には電流が供給される。これにより、レンズホルダ2が移動し、対物レンズ3をフォーカス方向やトラッキング方向に移動させることができるようになっている。
また、レンズホルダ2の短手方向の各側面には、中継基板12が設けられている。そして、4本のサスペンションワイヤ11は、レンズホルダ2の長手方向に略平行に伸びた形状を有しており、一方の端部が中継基板12上でフォーカスコイル5と電気的に接続され、他方の端部が接続基板10に固定されている。
接続基板10のレンズホルダ2と反対側の面にはダンピング材が充填されたダンパホルダ13が取り付けられている。このダンパホルダ13は、対物レンズ3やフォーカスコイル5、トラッキングコイル6が取り付けられたレンズホルダ2等の可動部分を質量とし、サスペンションワイヤ11をバネとする、バネ質量系の自由振動の共振倍率を低減するものである。このように、上記レンズ駆動装置1においては、レンズホルダ2、サスペンションワイヤ11およびダンパホルダ13がいわゆる振動系を構成している。
レンズプロテクタ14は、レンズホルダ2がフォーカス方向に移動した際に、レンズホルダ2の移動を規制する移動規制部材である。従って、レンズプロテクタ14は、対物レンズ3の移動をも規制することとなり、対物レンズ3が光ディスク15に接触することを防止するためのレンズ保護部材とも言える。
本実施の形態では、レンズプロテクタ14は、対物レンズ取付部材4上の周縁部分に設けられている。対物レンズ取付部材4上の周縁部分とは、凸部17よりも外側の部分である。また、レンズプロテクタ14は、その高さが凸部17の高さよりも高くなるように突出して設けられている。すなわち、レンズプロテクタ14は、対物レンズ取付部材4上の凸部17よりも外側部分に、円状に突出して設けられている。
このレンズプロテクタ14は、対物レンズ3および対物レンズ取付部材4をレンズホルダ2に固定する接着剤を用いて成形されている。対物レンズ取付部材4をレンズホルダ2に固定する際に、対物レンズ取付部材4とレンズホルダ2との間に接着剤を充填すると共に、予めレンズプロテクタ14用に突出した形状に成形することにより製造される。すなわち、レンズプロテクタ14と、対物レンズ取付部材4およびレンズホルダ2を固定する部分の接着剤とが一体となっている。
この接着剤には、例えば紫外線硬化樹脂等からなる紫外線硬化性接着剤を用いることができる。レンズプロテクタ14として接着剤を使用した場合には、例えレンズプロテクタ14が光ディスク15に接触した場合であっても、光ディスク15表面に傷を発生させることを抑制できる。
次に、本実施の形態に係るレンズ駆動装置1の製造方法について説明する。まず、本発明のレンズプロテクタ14を製造する方法について図4に基づいて具体的に説明する。図4はレンズプロテクタ14の製造工程を示す図である。
図4(a)に示すように、対物レンズ3および対物レンズ取付部材4をレンズホルダ2の取り付け部分に配置し仮取り付けする。そして、図4(b)に示すように、対物レンズ取付部材4上の凸部17の周囲に必要量の紫外線硬化性の接着剤18を充填する。この接着剤18は、対物レンズ取付部材4上の傾斜部16を伝って下降し、対物レンズ取付部材4とレンズホルダ2との隙間に入り込む。また、対物レンズ取付部材4上にある接着剤18は、レンズプロテクタ14として使用するためにある程度の高さを有する状態に成形する。
次いで、図4(c)に示すように、対物レンズ取付部材4上に、接着剤18の高さが所定の値となるように制御する高さ制御部材19を載置する。高さ制御部材19は組立治具であり、平面状の部材に円状の足部を有している。また、高さ制御部材19は、対物レンズ3の光ディスク側のレンズ面の位置(以下、単に「レンズ面の位置」と記載する)と、接着剤18の最も高い位置との距離(以下、距離Aと称する)が所定の値Bとなるように足部の長さが設定されている。すなわち、高さ制御部材19は、接着剤18を硬化させてレンズプロテクタ14を成形した際に、レンズ面の位置とレンズプロテクタ14の最も高い位置との距離が所定の値Bとなるように設定されている。
所定の値とは、対物レンズ3と光ディスクとが接触することを防止できる値であればよく、具体的には、フォーカス動作中に、追従動作が乱れ、WDの値を保持できずレンズホルダ2が光ディスクに向かって移動した場合に、対物レンズ3が光ディスクに接触する前にレンズプロテクタ14が光ディスクに接触する高さであって、かつレンズホルダ2が光ディスクの面振れを追従するフォーカス動作を開始する前のフォーカス引き込み動作中において、光ディスクと対物レンズ3との焦点距離が最小値になった場合に、レンズホルダ2と光ディスクとが接触することのない高さのことである。なお、上記最小値は、フォーカス動作の性能によって適宜決まる値である。
すなわち、距離Aの値は、0よりも大きく、WDの値よりも若干小さい値であればよい。距離Aが0の場合には、対物レンズ3と光ディスクとが接触してしまい、距離AがWDの値と同じまたはWDよりも大きい場合には、フォーカスすることができなくなる。
従って、距離Aの値は、レンズ駆動装置の大きさや用いる光ディスク等を考慮して設定すればよい。例えば、光ディスクがCDやDVD等の場合には、WDが1mm程度であるため、光ディスクと対物レンズ3との最接近距離を0.5mmとすると、距離Aの値は0.2〜0.8mmの範囲内であればよい。また、例えば光ディスクがBlu-rayディスクの場合には、WDが0.1〜0.3mmである。このため、WDを0.2mm、光ディスクと対物レンズ3との最接近距離を0.1mmとすると、距離Aの値は0.07〜0.13mmの範囲内であればよい。
また、後の工程で接着剤18に対して紫外線を照射することから、高さ制御部材19は紫外線透過率の高い材料からなっていることが好ましく、紫外線硬化性接着剤との親和性を悪くするために表面処理されていることが好ましい。
高さ制御部材19の載置は、足部を対物レンズ取付部材4の凸部17上に位置決めして行われる。高さ制御部材19が対物レンズ取付部材4上に載置されることにより、ある程度の高さに成形された、レンズプロテクタ14に相当する接着剤18の高さが制御される。そして、距離Aが所定の値Bとなるのに必要な接着剤18のみが残り、他の接着剤18はさらに下方へ移動する。
高さ制御部材19を対物レンズ取付部材4上に位置決めして載置すると共に密着させることにより距離Aの値がBとなる。この状態を保持しながら接着剤18に対して紫外線を照射する。これにより、図4(d)に示すように、対物レンズ取付部材4とレンズホルダ2との隙間にある接着剤18が硬化し、対物レンズ取付部材4とレンズホルダ2とが強固に接着・固定される。また、レンズプロテクタ14に相当する部分にある接着剤18も硬化し、レンズプロテクタ14となる。すなわち、硬化した接着剤18は、距離Aの値がBとなるように極めて精度よく高さが制御され、互いの高さばらつきが小さいレンズプロテクタ14として機能することとなる。
そして、上記にて製造されたレンズプロテクタ14を有するレンズホルダ2を用いて、公知の方法によりレンズ駆動装置1を製造することができる。
〔実施の形態2〕
本発明の第2の実施の形態について図5ないし図7に基づいて説明すると以下の通りである。
本実施の形態に係るレンズ駆動装置20は、上記実施の形態1と比較して、レンズホルダや対物レンズ取付部材、レンズプロテクタの構成および製造方法が異なるのみであり、他の構成は同一である。このため、実施の形態1にて説明した部材については同一の符号を付し、その説明は省略する。また、本実施の形態では、主としてレンズ駆動装置20に備えられたレンズホルダ(レンズ保持部材)21、対物レンズ取付部材(取り付け部材)22、レンズプロテクタ(移動規制部材)23に関して説明する。
図5は本実施の形態に係るレンズホルダ21の概略構成を示す断面図である。また、図6は本実施の形態に係るレンズホルダ21の概略構成を示す斜視図である。図5および図6に示すように、レンズホルダ21には対物レンズ3および対物レンズ取付部材22が固定されており、4つの角部にはレンズプロテクタ23が設けられている。
対物レンズ取付部材22は、対物レンズ3をレンズホルダ21に取り付けるための部材であり、対物レンズ3は対物レンズ取付部材22と一体となってレンズホルダ21に固定されている。対物レンズ取付部材22は筒状になっており、開口部から対物レンズ3が露出している。すなわち、対物レンズ取付部材22は、対物レンズ3を取り囲むようにして設けられた鍔状の部材である。また、対物レンズ取付部材22の最上部には開口部を取り囲む凸部24が設けられている。
また、対物レンズ取付部材22のレンズホルダ21への固定は接着剤(固定部材)を用いて行われる。すなわち、対物レンズ取付部材22は、対物レンズ3を保持した状態でレンズホルダ21に取り付けられ、その後に接着剤を用いてレンズホルダ21に固定される。また、凸部24は、対物レンズ3のレンズ面の周囲を同心円状に取り囲むように設けられていると共に、対物レンズ3のレンズ面よりも光ディスク15側に突出して設けられているため、接着剤が対物レンズ3のレンズ面に流れ込むことを防止する役割を果たす。
レンズホルダ21は、対物レンズ3および対物レンズ取付部材22を取り付ける部分に段差部25を有している。この段差部25の形状は、対物レンズ取付部材22がレンズホルダ21の所定の位置にて固定される形状であればよい。従って、対物レンズ取付部材22は、レンズホルダ21の段差部25に配置された状態で固定されている。
また、レンズホルダ21は、段差部25の上部に傾斜部(いわゆる切込み)26を複数有している。このため、対物レンズ取付部材22をレンズホルダ21に取り付けた際に、対物レンズ取付部材22とレンズホルダ21との間に隙間を有するようになっている。また、レンズホルダ21は、4つの角部に各々凹部を有している。各凹部は、後述するように、レンズプロテクタ23を成形する際に接着剤を充填するためのものである。
レンズプロテクタ23は、レンズホルダ21がフォーカス方向に移動した際に、レンズホルダ21の移動を規制する移動規制部材である。従って、レンズプロテクタ23は、対物レンズ3の移動をも規制することとなり、対物レンズ3が光ディスク15に接触することを防止するためのレンズ保護部材とも言える。本実施の形態では、レンズプロテクタ23はレンズホルダ21上の4つの角部に設けられている。
また、レンズプロテクタ23は、その高さが凸部24の高さよりも高くなるように突出して設けられた突起物である。このレンズプロテクタ23は、対物レンズ3および対物レンズ取付部材22をレンズホルダ21に固定する接着剤を用いて成形されている。レンズプロテクタ23は、レンズホルダ21の凹部に接着剤を充填し、所定の形状に成形することにより製造される。
この接着剤には、例えば紫外線硬化樹脂等からなる紫外線硬化性接着剤を用いることができる。レンズプロテクタ23として接着剤を使用した場合には、例えレンズプロテクタ23が光ディスク15に接触した場合であっても、光ディスク15表面に傷を発生させることを抑制できる。
次に、本実施の形態に係るレンズ駆動装置20の製造方法について説明する。まず、本発明のレンズプロテクタ23を製造する方法について図7に基づいて具体的に説明する。図7はレンズプロテクタ23の製造工程を示す図である。
図7(a)に示すように、対物レンズ3および対物レンズ取付部材22をレンズホルダ21の取り付け部分に配置し仮取り付けする。そして、レンズホルダ21の傾斜部26に必要量の紫外線硬化性の接着剤27を充填する。この接着剤27は、レンズホルダ21の傾斜部26を伝って下降し、対物レンズ取付部材22とレンズホルダ21との隙間に入り込む。
次いで、図7(b)に示すように、レンズホルダ22の各凹部に上記接着剤27を充填する。この際には、接着剤27を、後にレンズプロテクタ23として使用するためにある程度の高さを有するように充填・成形する。
その後、図7(c)に示すように、対物レンズ取付部材22上に、接着剤27の高さが所定の値となるように制御する高さ制御部材28を載置する。高さ制御部材28は組立治具であり、平面状の部材に円状の足部を有している。また、高さ制御部材28は、対物レンズ3の光ディスク側のレンズ面の位置(レンズ面の位置)と、接着剤27の最も高い位置との距離(距離A)が所定の値Bとなるように足部の長さが設定されている。すなわち、高さ制御部材28は、接着剤27を硬化させてレンズプロテクタ23を成形した際に、レンズ面の位置とレンズプロテクタ23の最も高い位置との距離が所定の値Bとなるように設定されている。なお、本実施の形態における「所定の値」に関しても上記実施の形態1と同様である。
また、高さ制御部材28の平面状の部材は、レンズホルダ21の4つ角部にある凹部に充填された接着剤27の高さを同時に制御できる大きさのものである。さらに、実施の形態1と同様に、高さ制御部材28は紫外線透過率の高い材料からなっていることが好ましく、表面処理されていることが好ましい。
高さ制御部材28の載置は、足部を対物レンズ取付部材22の凸部24上に位置決めして行われる。高さ制御部材28が対物レンズ取付部材22上に載置されることにより、ある程度の高さに成形された、レンズプロテクタ23に相当する接着剤27の高さが制御される。そして、距離Aが所定の値Bとなるのに必要な接着剤27のみが残る。
高さ制御部材28を対物レンズ取付部材22上に位置決めして載置すると共に密着させることにより距離Aの値がBとなる。この状態を保持しながら接着剤27に対して紫外線を照射する。これにより、図7(d)に示すように、対物レンズ取付部材22とレンズホルダ21との隙間にある接着剤27が硬化し、対物レンズ取付部材22とレンズホルダ21とが強固に接着・固定される。また、レンズホルダ21の4つの角部にある接着剤27も硬化し、レンズプロテクタ23となる。すなわち、硬化した接着剤27は、距離Aの値がBとなるように極めて精度よく高さが制御され、互いの高さばらつきが小さいレンズプロテクタ23として機能することとなる。
そして、上記にて製造されたレンズプロテクタ23を有するレンズホルダ21を用いて、公知の方法によりレンズ駆動装置20を製造することができる。
〔実施の形態3〕
本発明の第3の実施の形態について図8ないし図10に基づいて説明すると以下の通りである。
本実施の形態に係るレンズ駆動装置30は、上記実施の形態1と比較して、レンズホルダや対物レンズ取付部材、レンズプロテクタの構成および製造方法が異なるのみであり、他の構成は同一である。このため、実施の形態1にて説明した部材については同一の符号を付し、その説明は省略する。また、本実施の形態では、主としてレンズ駆動装置30に備えられたレンズホルダ(レンズ保持部材)31、対物レンズ取付部材(取り付け部材)32、レンズプロテクタ(移動規制部材)33に関して説明する。
図8は本実施の形態に係るレンズホルダ31の概略構成を示す断面図である。また、図9は本実施の形態に係るレンズホルダ31の概略構成を示す斜視図である。図8および図9に示すように、レンズホルダ31には対物レンズ3および対物レンズ取付部材32が固定されており、4つの角部にはレンズプロテクタ33が設けられている。
対物レンズ取付部材32は、対物レンズ3をレンズホルダ31に取り付けるための部材であり、対物レンズ3は対物レンズ取付部材32と一体となってレンズホルダ31に固定されている。対物レンズ取付部材32は筒状になっており、開口部から対物レンズ3が露出している。すなわち、対物レンズ取付部材32は、対物レンズ3を取り囲むようにして設けられた鍔状の部材である。また、対物レンズ取付部材32の際上部には開口部を取り囲む凸部34が設けられている。
また、対物レンズ取付部材32のレンズホルダ31への固定は接着剤(固定部材)を用いて行われる。すなわち、対物レンズ取付部材32は、対物レンズ3を保持した状態でレンズホルダ31に取り付けられ、その後に接着剤を用いてレンズホルダ31に固定される。また、凸部34は、対物レンズ3のレンズ面の周囲を同心円状に取り囲むように設けられていると共に、対物レンズ3のレンズ面よりも光ディスク15側に突出して設けられているため、接着剤が対物レンズ3のレンズ面に流れ込むことを防止する役割を果たす。
レンズホルダ31は、対物レンズ3および対物レンズ取付部材32を取り付ける部分に段差部35を有している。この段差部35の形状は、対物レンズ取付部材32がレンズホルダ31の所定の位置にて固定される形状であればよい。従って、対物レンズ取付部材32は、レンズホルダ31の段差部35に配置された状態で固定されている。
また、レンズホルダ31は、段差部35の上部に傾斜部(いわゆる切込み)36を複数有している。このため、対物レンズ取付部材32をレンズホルダ31に取り付けた際に、対物レンズ取付部材32とレンズホルダ31との間に隙間を有するようになっている。また、レンズホルダ31は、4つの角部に各々貫通孔を有している。各貫通孔は、後述するように、レンズプロテクタ33を成形する際に接着剤を充填するためのものである。
レンズプロテクタ33は、レンズホルダ31がフォーカス方向に移動した際に、レンズホルダ31の移動を規制する移動規制部材である。従って、レンズプロテクタ33は、対物レンズ3の移動をも規制することとなり、対物レンズ3が光ディスク15に接触することを防止するためのレンズ保護部材とも言える。本実施の形態では、レンズプロテクタ33はレンズホルダ31上の4つの角部に設けられている。
また、レンズプロテクタ33は、その高さが凸部34の高さよりも高くなるように突出して設けられた突起物である。このレンズプロテクタ33は、対物レンズ3および対物レンズ取付部材32をレンズホルダ31に固定する接着剤を用いて成形されている。レンズプロテクタ33は、レンズホルダ31の貫通孔に接着剤を充填し、所定の形状に成形することにより製造される。
この接着剤には、例えば紫外線硬化樹脂等からなる紫外線硬化性接着剤を用いることができる。レンズプロテクタ33として接着剤を使用した場合には、例えレンズプロテクタ33が光ディスク15に接触した場合であっても、光ディスク15表面に傷を発生させることを抑制できる。
次に、本実施の形態に係るレンズ駆動装置30の製造方法について説明する。まず、本発明のレンズプロテクタ33を製造する方法について図10に基づいて具体的に説明する。図10はレンズプロテクタ33の製造工程を示す図である。
図10(a)に示すように、対物レンズ3および対物レンズ取付部材32をレンズホルダ31の取り付け部分に配置し仮取り付けする。そして、レンズホルダ31の傾斜部36に必要量の紫外線硬化性の接着剤37を充填する。この接着剤37は、レンズホルダ31の傾斜部36を伝って下降し、対物レンズ取付部材32とレンズホルダ31との隙間に入り込む。
次いで、図10(b)に示すように、レンズホルダ31の光ディスク側の面上に高さ制御部材38を載置する。高さ制御部材38は、レンズホルダ31の貫通孔に充填する接着剤37の高さを制御するものである。また、高さ制御部材38は組立治具であり、平面状の部材に足部と凹部とを有している。高さ制御部材38の足部は、対物レンズ3の光ディスク側のレンズ面の位置(レンズ面の位置)と、接着剤37の最も高い位置との距離(距離A)が所定の値Bとなるように長さが設定されている。すなわち、高さ制御部材38は、接着剤37を硬化させてレンズプロテクタ33を成形した際に、レンズ面の位置とレンズプロテクタ33の最も高い位置との距離が所定の値Bとなるように設定されている。なお、本実施の形態における「所定の値」に関しても上記実施の形態1と同様である。
また、高さ制御部材38の載置は、凹部がレンズホルダ31の貫通孔上に位置するように、足部を対物レンズ取付部材32の凸部34上に位置決めして行われる。従って、高さ制御部材38の平面状の部材は、レンズホルダ31の4つの角部にある貫通孔を同時に覆うことができる大きさのものである。さらに、実施の形態1と同様に、高さ制御部材38は紫外線透過率の高い材料からなっていることが好ましく、表面処理されていることが好ましい。
一方、レンズホルダ31の光ディスクとは反対側の面に接着剤充填部材(充填部材)39を配置する。接着剤充填部材39は、接着剤をレンズホルダ31の貫通孔に充填するためのものであり、接着剤を貫通孔に導く充填経路を有している。接着剤充填部材39は、レンズホルダ31の外形基準で取り付けられ、レンズホルダ31に設けられた複数の貫通孔に対して、接着剤充填部材39の充填経路から接着剤を充填できるように位置決めされている。
そして、接着剤充填部材39を用いてレンズホルダ31の貫通孔に接着剤37を充填する。これにより、貫通孔に充填された接着剤37は、高さ制御部材38の凹部まで到達し、レンズプロテクタ33に相当する接着剤37の高さに制御される。すなわち、高さ制御部材38を対物レンズ取付部材32上に位置決めして載置すると共に密着させているため距離Aの値をBとすることができる。また、接着剤充填部材39から充填される接着剤のうち、余剰分については、レンズホルダ31と高さ制御部材38との隙間に逃がすことになるので、充填される接着剤の圧力により高さがばらつくこともない。
そして、図10(c)に示すように、接着剤37を充填した後に、接着剤充填部材39を取り外した状態で、レンズホルダ31の光ディスク側および光ディスクの反対側の両面から紫外線を照射する。これにより、図10(d)に示すように、対物レンズ取付部材32とレンズホルダ31との隙間にある接着剤37が硬化し、対物レンズ取付部材32とレンズホルダ31とが強固に接着・固定される。また、レンズホルダ31の4つの角部にある接着剤37も硬化し、レンズプロテクタ33となる。すなわち、硬化した接着剤37は、距離Aの値がBとなるように極めて精度よく高さが制御され、互いの高さばらつきが小さいレンズプロテクタ33として機能することとなる。
そして、上記にて製造されたレンズプロテクタ33を有するレンズホルダ31を用いて、公知の方法によりレンズ駆動装置30を製造することができる。
〔実施の形態4〕
本発明の第4の実施の形態について図11ないし図13に基づいて説明すると以下の通りである。
本実施の形態に係るレンズ駆動装置40は、上記実施の形態1と比較して、レンズホルダや対物レンズ取付部材、レンズプロテクタの構成および製造方法が異なるのみであり、他の構成は同一である。このため、実施の形態1にて説明した部材については同一の符号を付し、その説明は省略する。また、本実施の形態では、主としてレンズ駆動装置40に備えられたレンズホルダ(レンズ保持部材)41、対物レンズ取付部材(取り付け部材)42、レンズプロテクタ(移動規制部材)43に関して説明する。
図11は本実施の形態に係るレンズホルダの概略構成を示す断面図である。図11に示すように、レンズホルダ41には対物レンズ3および対物レンズ取付部材42が固定されており、対物レンズ取付部材42上にはレンズプロテクタ43が設けられている。
対物レンズ取付部材42は、対物レンズ3をレンズホルダ41に取り付けるための部材であり、対物レンズ3は対物レンズ取付部材42と一体となってレンズホルダ41に固定されている。図12は対物レンズ3と対物レンズ取付部材42とが一体となった状態の概略構成を示す斜視図である。図12に示すように、対物レンズ取付部材42は筒状になっており、開口部から対物レンズ3が露出している。すなわち、対物レンズ取付部材42は、対物レンズ3を取り囲むようにして設けられた鍔状の部材である。
また、対物レンズ取付部材42は、上面に傾斜部(いわゆる切込み)44が複数設けられている。なお、対物レンズ取付部材42は、傾斜部44が複数設けられた構成のほかに、上面全体が傾斜した形状であってもよい。さらに、対物レンズ取付部材42の最上部には開口部を取り囲む凸部45が設けられている。
また、対物レンズ取付部材42のレンズホルダ41への固定は接着剤(固定部材)を用いて行われる。すなわち、対物レンズ取付部材42は、対物レンズ3を保持した状態でレンズホルダ41に取り付けられ、その後に接着剤を用いてレンズホルダ41に固定される。また、凸部45は、対物レンズ3のレンズ面の周囲を同心円状に取り囲むように設けられていると共に、対物レンズ3のレンズ面よりも光ディスク15側に突出して設けられているため、接着剤が対物レンズ3のレンズ面に流れ込むことを防止する役割を果たす。
レンズホルダ41は、対物レンズ3および対物レンズ取付部材42を取り付ける部分に段差部46を有している。この段差部46の形状は、対物レンズ取付部材42がレンズホルダ41の所定の位置にて固定される形状であればよい。従って、対物レンズ取付部材42は、レンズホルダ41の段差部46に配置された状態で固定されている。
レンズプロテクタ43は、レンズホルダ41がフォーカス方向に移動した際に、レンズホルダ41の移動を規制する移動規制部材である。従って、レンズプロテクタ43は、対物レンズ3の移動をも規制することとなり、対物レンズ3が光ディスク15に接触することを防止するためのレンズ保護部材とも言える。
本実施の形態では、レンズプロテクタ43は、対物レンズ取付部材42上の周縁部分に複数設けられている。対物レンズ取付部材42上の周縁部分とは、凸部45よりも外側の部分である。また、レンズプロテクタ43は、その高さが凸部45の高さよりも高くなるように突出して設けられている。すなわち、レンズプロテクタ43は、対物レンズ取付部材42上の凸部45よりも外側部分に設けられた突起物である。
このレンズプロテクタ43は、対物レンズ3および対物レンズ取付部材42をレンズホルダ41に固定する接着剤を用いて成形されている。対物レンズ取付部材42をレンズホルダ41に固定する際に、対物レンズ取付部材42とレンズホルダ41との間に接着剤を充填すると共に、予めレンズプロテクタ43用に突出した形状に成形することにより製造される。すなわち、レンズプロテクタ43と、対物レンズ取付部材42およびレンズホルダ41を固定する部分の接着剤とが一体となっている。
この接着剤には、例えば紫外線硬化樹脂等からなる紫外線硬化性接着剤を用いることができる。レンズプロテクタ43として接着剤を使用した場合には、例えレンズプロテクタ43が光ディスク15に接触した場合であっても、光ディスク15表面に傷を発生させることを抑制できる。
次に、本実施の形態に係るレンズ駆動装置40の製造方法について説明する。まず、本発明のレンズプロテクタ43を製造する方法について図13に基づいて具体的に説明する。図13はレンズプロテクタ43の製造工程を示す図である。
図13(a)に示すように、対物レンズ3および対物レンズ取付部材42をレンズホルダ41の取り付け部分に配置し仮取り付けする。また、レンズホルダ41の光ディスク側の面上に高さ制御部材47を載置する。高さ制御部材47は組立治具であり、平面状の部材に複数の貫通孔を有している。この貫通孔は、接着剤を充填するためのものである。また、高さ制御部材47は対物レンズ3の光ディスク側のレンズ面の位置(レンズ面の位置)と、接着剤の最も高い位置との距離(距離A)が所定の値Bとなるように厚みが設定されている。従って、高さ制御部材47は、貫通孔に充填された接着剤の高さを制御するものでもある。すなわち、高さ制御部材47は、後述する接着剤48を硬化させてレンズプロテクタ43を成形した際に、レンズ面の位置とレンズプロテクタ43の最も高い位置との距離が所定の値Bとなるように設定されている。なお、本実施の形態における「所定の値」に関しても上記実施の形態1と同様である。
また、実施の形態1と同様に、高さ制御部材47は紫外線透過率の高い材料からなっていることが好ましく、表面処理されていることが好ましい。また、高さ制御部材47の載置は、貫通孔が対物レンズ取付部材42の傾斜部44上に位置するように、足部を対物レンズ取付部材42の凸部45上に位置決めして行われる。そして、図13(b)に示すように、対物レンズ取付部材42の貫通孔に必要量の紫外線硬化性の接着剤48を充填する。この接着剤48は、貫通孔から対物レンズ取付部材42の傾斜部44まで到達し、対物レンズ取付部材42とレンズホルダ41との隙間に入り込む。また、接着剤48は、貫通孔から溢れ出る程度まで充填される。
次いで、貫通孔から溢れ出た接着剤48を欠き取る。接着剤の欠き取りは、へら等の欠き取り部材を用いて行うことができる。具体的には、欠き取り部材を高さ制御部材47上に接触させながら、高さ制御部材47をなぞるようにして平行に移動させる。これにより、高さ制御部材47上に溢れ出た接着剤48を全て取り除くことができ、接着剤48は、レンズホルダ41と対物レンズ取付部材42とを固定する部分と、高さ制御部材47の貫通孔にのみ充填された状態になる。
これにより、接着剤48はレンズプロテクタ43に相当する高さに制御される。すなわち、高さ制御部材47を対物レンズ取付部材42上に位置決めして載置すると共に密着させているため距離Aの値をBとすることができる。
その後、図13(c)に示すように、接着剤48に対して紫外線を照射する。そして、高さ制御部材47を取り外す。これにより、図13(d)に示すように、対物レンズ取付部材42とレンズホルダ41との隙間にある接着剤48が硬化し、対物レンズ取付部材42とレンズホルダ41とが強固に接着・固定される。また、貫通孔に充填された接着剤48も硬化し、レンズプロテクタ43となる。すなわち、硬化した接着剤48は、距離Aの値がBとなるように極めて精度よく高さが制御され、互いの高さばらつきが小さいレンズプロテクタ43として機能することとなる。
そして、上記にて製造されたレンズプロテクタ43を有するレンズホルダ41を用いて、公知の方法によりレンズ駆動装置40を製造することができる。
なお、本発明は、対物レンズと、複数のコイルと、コイルの端末とサスペンションワイヤが半田付けされた中継基板と、複数のレンズプロテクタとを取り付けてなるレンズホルダと、該サスペンションワイヤのレンズホルダ側ではない、もう一方の端末を固定する接続基板と、該接続基板が取り付けられ、ダンパ剤が充填されたダンパホルダと、マグネットが取り付けられたベース部材とから構成されたレンズ駆動機構において、対物レンズとレンズホルダ固定部材が、レンズプロテクタを兼ねるレンズ駆動機構と表現することもできる。
上記レンズ駆動機構においては、対物レンズをレンズホルダに接着する為の固定部材が硬化する前に、これを成形することでレンズプロテクタを形成することもできる。また、上記レンズプロテクタは、固定部材硬化前の最大突出部と、対物レンズ対向面との管理寸法と同一の寸法値に管理されたプレートを用いて、これを対物レンズに密着させて固定部材を成形し、これを硬化させることにより形成することもできる。
上記固定部材成形は、成形後の固定部材最大突出部と対物レンズディスク対向面との管理寸法と同一の寸法値に管理され、複数の固定部材充填用孔が設けられたプレートを用い、このプレートを対物レンズに密着させ、余剰固定部材をへらで除去した後、硬化させてもよい。
また、上記レンズプロテクタを構成するに当たり、対物レンズのレンズホルダ取り付け鍔部に複数、もしくは全周囲に斜面を設け、かつ対物レンズのディスク対向面側に、成形用の部材を位置決めすると同時に、固定部材接着剤が光学曲面側に侵入することを防ぐ凸部を設けてもよい。
また、上記レンズ駆動機構では、対物レンズが取り付けられたレンズホルダに塗布された固定部材に対し、その硬化前に成形を施し、レンズプロテクタとして使用することもできる。
上記固定部材接着剤成形法は、成形後の接着剤最大突出部と対物レンズディスク対向面との管理寸法と同一の寸法値に管理されたプレートを用いて、これを対物レンズに密着させ、接着剤を硬化させてもよい。
また、上記固定部材接着剤成形法は、成形後の接着剤最大突出部と対物レンズディスク対向面との管理寸法と同一の寸法値に管理されたプレートを用いてこれを対物レンズと密着させ、一方固定部材接着剤を充填する充填用部材をレンズホルダに対して密着させた状態で、固定部材接着剤を充填し、該充填部材を退避させた後、固定部材接着剤の硬化を行ってもよい。
上記レンズホルダには、固定部材接着剤を充填する為の複数の凹部か、もしくは、複数の貫通孔が設けられていてもよい。また、固定部材として、紫外線硬化性の接着剤を設けてもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以上のように、本発明に係るレンズ駆動装置の製造方法を用いることによって、得られるレンズ駆動装置は、極めて高精度に高さが制御されたレンズプロテクタを備えているため、Blu-Rayディスク等の光ディスクを用いた場合であっても、情報の読み取りや書き込みを高い信頼性で行うことができる。従って、本発明は、レンズ駆動装置を製造・使用する産業分野や、各種の電子・電気機器やその部品を製造する産業分野に好適に用いることができる。
本発明の実施の一形態を示すものであり、レンズ駆動装置の要部概略構成を示す断面図である。 本発明の実施の一形態を示すものであり、(a)はレンズ駆動装置の概略構成を示す平面図であり、(b)はレンズ駆動装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施の一形態を示すものであり、対物レンズと対物レンズ取付部材とが一体となった状態の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施の一形態を示すものであり、(a)〜(d)はレンズプロテクタの製造工程を示す図である。 本発明の他の実施の形態を示すものであり、レンズホルダの概略構成を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態を示すものであり、レンズホルダの概略構成を示す斜視図である。 本発明の他の実施の形態を示すものであり、(a)〜(d)はレンズプロテクタの製造工程を示す図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示すものであり、レンズホルダの概略構成を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示すものであり、レンズホルダの概略構成を示す斜視図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示すものであり、(a)〜(d)はレンズプロテクタの製造工程を示す図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示すものであり、レンズホルダの概略構成を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示すものであり、対物レンズと対物レンズ取付部材とが一体となった状態の概略構成を示す斜視図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示すものであり、(a)〜(d)はレンズプロテクタの製造工程を示す図である。 従来のレンズ駆動装置の一部を示す断面図である。 従来のレンズ駆動装置の一部を示す断面図である。
符号の説明
1・20・30・40 レンズ駆動装置
2・21・31・41 レンズホルダ(レンズ保持部材)
3 対物レンズ
4・22・32・42 対物レンズ取付部材(取り付け部材)
14・23・33・43 レンズプロテクタ(移動規制部材)
15 光ディスク(光記録媒体)
17・24・34・45 凸部
18・27・37・48 接着剤(固定部材)
19・28・38・47 高さ制御部材
39 接着剤充填部材(充填部材)

Claims (12)

  1. 光記録媒体に光を集光する対物レンズと、対物レンズを保持するレンズ保持部材とを備えたレンズ駆動装置であって、
    上記対物レンズをレンズ保持部材に取り付けるための取り付け部材と、
    上記取り付け部材をレンズ保持部材に固定する固定部材と、
    上記レンズ保持部材の光記録媒体方向への移動を規制する移動規制部材とを備え、
    上記移動規制部材と固定部材とが一体となっていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 光記録媒体に光を集光する対物レンズと、対物レンズを保持するレンズ保持部材とを備えたレンズ駆動装置であって、
    上記対物レンズをレンズ保持部材に取り付けるための取り付け部材と、
    上記取り付け部材をレンズ保持部材に固定する固定部材と、
    上記レンズ保持部材の光記録媒体方向への移動を規制する移動規制部材とを備え、
    上記移動規制部材と固定部材とが同一の材料からなっていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  3. 上記移動規制部材と固定部材とが一体となっていることを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 上記レンズ保持部材は、複数の凹部または貫通孔を有しており、
    上記移動規制部材がレンズ保持部材の凹部または貫通孔に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
  5. 上記取り付け部材は、対物レンズのレンズ面よりも光記録媒体側に突出した凸部を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のレンズ駆動装置。
  6. 上記移動規制部材は、紫外線硬化性の接着剤であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のレンズ駆動装置。
  7. 取り付け部材を用いて、対物レンズをレンズ保持部材に取り付けるレンズ取り付け工程と、
    固定部材を用いて、上記取り付け部材をレンズ保持部材に固定するレンズ固定工程と、
    上記固定部材を、取り付け部材の最大突出部分よりも突出するように成形する成形工程とを有することを特徴とするレンズ駆動装置の製造方法。
  8. 上記成形工程は、固定部材の高さを制御する高さ制御部材を用いて行われることを特徴とする請求項7に記載のレンズ駆動装置の製造方法。
  9. 上記成形工程では、固定部材の最大突出部分と対物レンズのレンズ面との距離が所定の値となるように固定部材の高さが制御されることを特徴とする請求項8に記載のレンズ駆動装置の製造方法。
  10. 上記成形工程では、固定部材の余剰部分を除去することによって、固定部材の高さを制御することを特徴とする請求項8または9に記載のレンズ駆動装置の製造方法。
  11. 上記成形工程では、充填部材を用いて固定部材をレンズ保持部材に充填することを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1項に記載のレンズ駆動装置の製造方法。
  12. 上記固定部材として、紫外線硬化性の接着剤を用い、
    上記成形工程の後に、接着剤に紫外線を照射する紫外線照射工程を有することを特徴とする請求項7ないし11のいずれか1項に記載のレンズ駆動装置の製造方法。
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