JP2002367202A - 光ピックアップの対物レンズ駆動ユニット - Google Patents

光ピックアップの対物レンズ駆動ユニット

Info

Publication number
JP2002367202A
JP2002367202A JP2001177912A JP2001177912A JP2002367202A JP 2002367202 A JP2002367202 A JP 2002367202A JP 2001177912 A JP2001177912 A JP 2001177912A JP 2001177912 A JP2001177912 A JP 2001177912A JP 2002367202 A JP2002367202 A JP 2002367202A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
objective lens
holder
driving unit
adhesive
optical pickup
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001177912A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromitsu Mori
弘充 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2001177912A priority Critical patent/JP2002367202A/ja
Publication of JP2002367202A publication Critical patent/JP2002367202A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】0℃以下の低温環境下における周波数特性を安
定にし広い温度範囲の下で安定して動作する光ピックア
ップの対物レンズ駆動ユニットを提供し、広い温度範囲
で使用可能な光ディスクドライブを実現する。 【解決手段】サスペンションホルダ107はユニットベ
ース部113に対して図のY軸方向に位置調整後、その
左右両端部115が接着材116によりユニットベース
部113に固定される。上記左右両端部115の後端部
には図のY軸方向に突き出した第1の突出部118が設
けられ、基板108、第1のダンピング材110および
サスペンション105が接着材116と遮断される構造
とした。上記左右両端部115の前端部には図のX軸方
向に突き出した第2の突出部119が設けられ、第2の
ダンピング材111およびサスペンション105が接着
材116と遮断される構造とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディスク媒体にレー
ザ光を照射して情報の記録または再生を行う光ディスク
装置の中で光ピックアップに搭載される対物レンズ駆動
ユニットに係わるものである。
【0002】
【従来の技術】パソコン等の外部情報記憶装置として大
容量のリムーバブル媒体であるMO、DVD−RAM、DVD−RO
M、DVD−R、CD−R、DVD−RW、CD−RW等の据え置き型光
ディスクドライブが製品化されている。これらのドライ
ブではディスク媒体をドライブ内部に挿入すると、内部
のローディング機構によってディスク媒体がスピンドル
モータにチャキングされる。このディスク媒体に対向し
て情報記録面に光スポットを照射するための光ピックア
ップが備えられており、スピンドルモータに固定されて
回転するディスク媒体に光スポットを照射して信号の記
録または再生を行うようになっている。上記光ピックア
ップはレーザ光源部、レーザ光源部から出射したレーザ
光をディスク媒体に照射するプリズム、対物レンズ等の
光学素子部、光ディスクからの反射光を検出して電気信
号に変換する光検出部等からなる光学系と、対物レンズ
を含み、光スポットの焦点をディスク記録媒体面の目標
位置に保持するための対物レンズ駆動ユニット等で構成
されている。この対物レンズ駆動ユニットは回転するデ
ィスク媒体の面振れ量に応じて対物レンズを光軸方向に
微小移動させるとともに、トラック位置ずれ量に応じて
対物レンズをディスク媒体のトラック方向に微小移動さ
せるようになっている。このような対物レンズ駆動ユニ
ットの構成例は特開平6−139599号公報に開示されてい
る。図3はこの対物レンズ駆動ユニットの一例を示して
おりその構成を以下に説明する。301はPPS樹脂、
LCP樹脂等のエンジニアリングプラスチックで形成さ
れたレンズホルダであり、このレンズホルダ301の先
端部には対物レンズ302が取り付けられている。レン
ズホルダ301の内部にはフォーカス駆動コイル303
とトラッキング駆動コイル304が取付けられ、これら
の駆動コイル303、304に対向してヨーク305と
ともにマグネット306が配置されている。4本のサス
ペンション307は例えばりん青銅、べリリウム銅等の
細い金属線からなる断面が円形あるいは矩形形状等で構
成されており、それらの一端はレンズホルダ301の左
右側面に取付けられた小基板308に半田付け等の手段
で固定され、他端はサスペンションホルダ309に取付
けられた基板310に半田付け等の手段により固定さ
れ、サスペンションホルダ309はユニットベース31
1に固定される。上記基板310と上記サスペンション
ホルダ309の間には図のX方向に隙間312が設けら
れ、この隙間312にダンピング材313が注入されて
おり、上記レンズホルダ301が同図のY軸方向、Z軸
方向に動作するとサスペンション307を固定する上記
基板310が上記ダンピング材313を介して同図のX
軸方向にたわむ。この原理によって4本のサスペンショ
ン307はその軸方向(=図のX軸方向)にダンピング
作用を持たせている。サスペンションホルダ309の左
右両端部314に接着材315を注入することによって
ユニットベース311に対しサスペンションホルダ30
9を固定する。この状態で対物レンズ302を含むレン
ズホルダ301は(図示していない)光ディスクの面振
れ方向(Z方向)と半径方向(Y方向)に平行移動可能
に支持される。また、上記ヨーク305はプレス成形等
によりユニットベース311と一体で構成され、このユ
ニットベース311は(図示していない)光学系を搭載
したキャリッジケースに取付けられる。上記光学系に設
けられた検出系の誤差信号にもとずき、前記フォーカス
駆動コイル303、トラッキング駆動コイル304に通
電制御することによって対物レンズ302を保持するレ
ンズホルダ301がフォーカス方向(Z方向)あるいは
トラッキング方向(Y方向)に駆動される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、光ディスクドラ
イブの応用製品としてデジタル動画・静止画映像が撮影
な可搬タイプのDVDカメラ装置が提案されている。この
装置は静止画および動画が記録でき、ランダムアクセ
スが可能ディスク媒体はカートリッジに収納され、さ
らにこのディスク媒体はカートリッジから取り出しが可
能といった特徴を備えている。この装置内部は大きく分
けると撮影光学系、DVD−RAMドライブ、信号処理回路か
ら構成される。上記従来技術で述べた据え置き型光ディ
スクドライブは主にPC用途に限定され、屋内での使用を
前提としているため0℃〜+60℃程度の温度範囲におけ
る記録・再生特性を確保しておけば実用的に大きな問題
はなかった。ところが、上記DVDカメラ装置ではその使
用形態からして屋内よりも屋外で使用される頻度が高く
なることが十分に予想され、この装置の内部に設けられ
たDVD−RAMドライブに対しては−15℃〜+60℃程度まで
の広い温度範囲で安定した記録・再生性能が要求され
る。特に、−15℃〜0℃付近の低温環境下における記録
・再生性能については上記理由から主にPC用途の従来の
光ディスクドライブでは考慮されておらず、DVDカメラ
装置に搭載される光ディスクドライブに特有の課題とな
っている。
【0004】このDVDカメラ装置のDVD−RAMドライブの
光ピックアップには当初、先に説明した図3に示す対物
レンズ駆動ユニットを搭載していた。0℃〜+60℃程度
の温度環境下では特に問題は発生しなかったが、−15〜
0℃の低温環境下においてサーボ制御系の発振が起こり
正常な記録・再生が不可能となる事態が発生した。この
とき、図3で示した対物レンズ駆動ユニットの周波数特
性(位相、応答変位曲線)は図4に示すように1KHZ〜5K
HZの周波数帯域で位相の乱れ401、403、応答変位
の乱れ402、404が顕著に発生しており、これがサ
ーボ制御系の発振を引き起こしていた。この発振は以下
に示す現象が主な原因と判明したが、図3の中でサスペ
ンションホルダ309周辺を示す図5を用いて以下説明
する。対物レンズ駆動ユニットの組立工程の中で最後に
ユニットベース311に対しサスペンションホルダ30
9を固定するためサスペンションホルダ309の左右両
端部314に接着材315を注入するが、この際、接着
材315がサスペンションホルダ309の面を伝わって
矢印501に示す経路で、あるいはユニットベース31
1の底面を伝わって矢印502に示す経路によってダン
ピング材313の中に流れ込む場合がある。この状態で
接着材315を硬化すると基板310がサスペンション
ホルダ309に接着され、レンズホルダ301が図3の
Y軸方向、Z軸方向に動作したときに基板310のX軸
方向へのたわみ量が減少するとともにダンピング材31
3自身の減衰効果も減少する。結局、4本のサスペンシ
ョン307は軸方向(=図のX軸方向)へのダンピング
作用が小さくなる。特に−15℃〜0℃といった低温環境
下では、ダンピング材313の中に流れ込んで硬化した
接着材315は通常、常温時に比べると硬くなる性質を
もつため、4本のサスペンション307のダンピング作
用はほとんど無い状態となる。このため、高周波振動
(500Hz〜5KHZ帯域程度)を抑圧できなくなって周波数
特性の乱れが顕著に発生し、サーボ制御系の発振を引き
起こすことになる。本発明は上記問題点に鑑みなされた
もので、ダンピング材への接着材の流れ込みを防止して
特に−15℃〜0℃といった低温環境下であっても周波数
特性の乱れが小さく安定したサーボ制御を可能とし、0
℃以下の低温環境から+60℃付近の高温環境まで従来の
光ピックアップの対物レンズ駆動ユニットと比較すると
より広い温度範囲の環境下で安定して動作する光ピック
アップの対物レンズ駆動ユニットを提供することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では、回転
するディスク媒体にレーザ光を集光する対物レンズと、
これを保持するボビンと、前記ボビンの駆動手段と、可
動支持手段と、前記駆動手段と可動支持手段の固定する
ベースプレートを備えた光ピックアップの対物レンズ駆
動ユニットにおいて、前記可動支持手段は弾性部材とこ
れに接続された基板と前記基板を取付けるホルダを備
え、前記基板はその端部が前記弾性部材の軸方向に変位
するように前記ホルダに対して取付けられるとともに前
記ホルダとの間に減衰材が設けられ、さらに前記ホルダ
は前記ベースプレートとの間で接着材により固定された
構成であって、前記基板、前記減衰部材、前記弾性部材
に対して前記接着材の流入を遮断する手段が前記ホルダ
に設けられていることを特徴とする光ピックアップの対
物レンズ駆動ユニットとした。
【0006】前記接着材の流入を遮断する手段は前記基
板、前記減衰材、前記弾性部材と前記接着材が互いに非
接触となるように前記ホルダの側面から延長して形成さ
れた遮断部材で構成されていることを特徴とする光ピッ
クアップの対物レンズ駆動ユニットとした。
【0007】前記ホルダは前記ベースプレートとの間で
前記接着材によって固定される前の状態において、前記
ベースプレートに対して前記ディスク媒体の半径方向へ
の位置調整が可能なことを特徴とする光ピックアップの
対物レンズ駆動ユニットとした。
【0008】前記減衰材はシリコン系樹脂で形成されて
いることを特徴とする光ピックアップの対物レンズ駆動
ユニットとした。
【0009】回転するディスク媒体にレーザ光を集光す
る対物レンズと、これを保持するボビンと、前記ボビン
の駆動手段と、可動支持手段と、前記駆動手段と可動支
持手段の固定するベースプレートを備えた光ピックアッ
プの対物レンズ駆動ユニットにおいて、前記可動支持手
段は弾性部材とこれに接続された基板と前記基板を取付
けるホルダを備え、前記基板はその端部が前記弾性部材
の軸方向に変位するように前記ホルダに対して取付けら
れるとともに前記ホルダとの隙間に第1の減衰材が、前
記ホルダの内部に前記弾性部材を覆うようにして第2の
減衰材が設けられて前記ホルダは前記ベースプレートと
の間で接着材により固定された構成であって、前記基
板、前記第1の減衰材、第2の減衰材、前記弾性部材に
対して前記接着材の流入を遮断する手段が前記ホルダに
設けられていることを特徴とする光ピックアップの対物
レンズ駆動ユニットとした。
【0010】前記接着材の流入を遮断する手段は前記基
板、前記第1の減衰材、前記弾性部材と前記接着材が互
いに非接触となるように前記ホルダの側面から延長して
形成された第1の遮断部材と、前記第2の減衰材、前記
弾性部材と前記接着材が互いに非接触となるように前記
ホルダの側面から延長して形成された第2の遮断部材で
構成されていることを特徴とする光ピックアップの対物
レンズ駆動ユニットとした。
【0011】前記ホルダは前記ベースプレートとの間で
前記接着材によって固定される前の状態において、前記
ベースプレートに対して前記ディスク媒体の半径方向へ
の位置調整が可能なことを特徴とする光ピックアップの
対物レンズ駆動ユニットとした。
【0012】前記第1の減衰材と第2の減衰材は互いに
硬度が異なるシリコン系樹脂で形成されていることを特
徴とする光ピックアップの対物レンズ駆動ユニットとし
た。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1、図2を
用いて以下説明する。図1は本発明の対物レンズ駆動ユ
ニットの実施形態を示している。同図において、101
はPPS樹脂、LCP樹脂等のエンジニアリングプラス
チックで形成されたレンズホルダであり、このレンズホ
ルダ101の先端部には対物レンズ102が取り付けら
れ、レンズホルダ101の内部にはフォーカス駆動コイ
ル103とトラッキング駆動コイル104が取付けられ
る。4本のサスペンション105は断面が円形あるいは
矩形形状等で構成された細い金属線で構成され、それら
の一端はレンズホルダ101の左右側面に取付けられた
小基板106に半田付け等の手段で取付けられ、他端は
サスペンションホルダ107に取付けられた基板108
に半田付け等の手段により取付けられる。基板108と
サスペンションホルダ107の間には同図のX方向に隙
間109が設けられており、この隙間109に第1のシ
リコン系ダンピング材110が配置されている。また、
サスペンションホルダ107の内部にはサスペンション
105を被うようにして第2のシリコン系ダンピング材
111が注入されている。上記サスペンションホルダ1
07は長穴部112が設けられており、この長穴部11
2にユニットベース部113内に設けた柱部114が挿
入されて同図のY軸方向について位置調整が可能な構成
となっている。この位置調整によりフォーカス駆動コイ
ル103、トラッキング駆動コイル104、4本のサス
ペンション105、マグネット112等の各部品の寸法
誤差およびこれらの部品の組立誤差によって発生するば
らつきを組立工程の最終段階で吸収し、対物レンズ10
2が(図示していない)光ディスクの面振れ方向(図の
Z軸方向)に動作したときの光軸傾きを許容値内に抑制
する。この位置調整を実施後、サスペンションホルダ1
07の左右両端部115に接着材116を注入し、硬化
することによってユニットベース113に対しサスペン
ションホルダ107が固定される。ヨーク117はプレ
ス成形等によりユニットベース部113と一体で構成さ
れており、この状態で対物レンズ102を含むレンズホ
ルダ101は(図示していない)光ディスクの面振れ方
向(Z方向)と半径方向(Y方向)に平行移動可能なよ
うに固定支持される。さらに、ユニットベース部113
は(図示していない)光学系を搭載したキャリッジケー
スに取付けられている。上記サスペンションホルダ10
7の左右両端部115の後端部には同図のY軸方向に突
き出した第1の突出部118が設けられており、基板1
08、第1のシリコン系ダンピング材110およびサス
ペンション105は上記接着材116と遮断された状態
となっている。この第1の突出し部118の形状は、サ
スペンションホルダ107のY軸方向への位置調整を妨
げずに基板108、第1のシリコン系ダンピング材11
0、サスペンション105と接着材114を遮断するこ
とが可能な限りどのような形状をとっても良い。さら
に、上記サスペンションホルダ107の左右両端部11
5の前端部には同図のX軸方向に突き出した第2の突出
部119が設けられており、第2のシリコン系ダンピン
グ材111およびサスペンション105は上記接着材1
16と遮断された状態となっている。この第2の突出し
部119の形状は、サスペンションホルダ107のY軸
方向への位置調整を妨げずに第2のシリコン系ダンピン
グ材111、サスペンション105と接着材114を遮
断することが可能な限りどのような形状をとっても良
い。なお、ここで第1のシリコン系ダンピング材110
と第2のシリコン系ダンピング材111は互いに硬度が
異なる材料とし、第1のシリコン系ダンピング材110
の方が第2のシリコン系ダンピング材111に比べて硬
度が大きい構成とした。第1のダンピング材110は主
に500〜5KHZ程度の比較的高い周波数帯域で、第2のシ
リコン系ダンピング材111は数10Hz〜500Hz程度の比
較的低い周波数帯域で最もダンピング効果を持つ材料で
ある。また、これに限定せずにシリコン系ダンピング材
110、111を同一の材料で構成することも可能であ
る。
【0014】次に、本発明の実施形態をとることによる
効果について、−15℃付近の低温環境下における本発明
の対物レンズ駆動ユニットの周波数特性を示す図2を主
に用いて説明する。同図において、図3で示した従来の
対物レンズ駆動ユニットでは周波数f1において点線部
で示すように位相乱れ201および応答変位の乱れ20
2、周波数f2において点線で示すように位相乱れ20
3および応答変位の乱れ204が生じていた。図1に示
した本発明の実施形態の対物レンズ駆動ユニットでは周
波数f1、周波数f2において、実線205、206に
示すように位相および応答変位の顕著な乱れは見られ
ず、応答が安定するという効果が得られた。本発明の実
施形態では図1で示すように、サスペンションホルダ1
07の左右両端に第1の突出部118を設けることによ
って基板108、ダンピング材110、サスペンション
105と接着材114を遮断する構造とした。この遮断
構造によって接着材114が基板108、第1のシリコ
ン系ダンピング材110に流れ込むことがなくなり、基
板108、サスペンション105とサスペンションホル
ダ107が接着される事態は完全に回避されるとともに
第1のシリコン系ダンピング材110自体の減衰作用低
下を防ぐことが可能となった。さらに、サスペンション
ホルダ107の左右両端に第2の突出部119を設ける
ことによって第2のシリコン系ダンピング材111、サ
スペンション105と接着材114を遮断する構造とし
た。この遮断構造によって接着材114が第2のシリコ
ン系ダンピング材111に流れ込むことがなくなり、こ
のダンピング材111自体の減衰作用低下を防ぐことが
可能となった。その結果、サスペンション105のダン
ピング性能は−15℃〜0℃付近の低温環境下においても
常温から著しく劣化することがなくなり、上記低温環境
下においても周波数特性の顕著な乱れが発生せずサーボ
制御系の応答が安定するという効果が得られた。同時
に、2種類のダンピング材110、111を使用するこ
とによって数10Hz〜5KHZ程度の広い周波数帯域にわたっ
てダンピング作用を持たせることが可能となった。これ
らのダンピング材110、111はシリコン系材料であ
り、−15℃〜0℃付近の低温環境下においても常温から
のダンピング作用の劣化が小さい。以上説明した効果に
より、−15℃〜0℃付近の低温環境下において光ディス
クドライブの記録再生動作が安定した。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば光ピ
ックアップの対物レンズ駆動ユニットは特に0℃以下の
低温環境下において周波数特性が常温環境下から著しく
劣化することがなく安定したサーボ制御を実現すること
が可能となる。0℃〜+60℃付近の高温環境下では周波
数特性が常温環境下から著しく劣化することがなく安定
したサーボ制御を実現しており、その結果として、0℃
以下の低温環境下から+60℃付近の高温環境下にわたり
従来の光ディスクドライブと比較するとより広い温度範
囲にわたって安定して動作する光ディスクドライブを実
現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対物レンズ駆動ユニットの実施形態を
示す図。
【図2】本発明の効果を説明するため用いた−15℃低温
環境下での周波数特性を示す図。
【図3】従来の対物レンズ駆動ユニットの構成を示す
図。
【図4】図3で示した従来の対物レンズ駆動ユニットに
おいて、−15℃の低温環境下における周波数特性を示す
図。
【図5】図3で示した従来の対物レンズ駆動ユニットに
おいて、サスペンションホルダ309の周辺部を示す
図。
【符号の説明】
101…本発明の対物レンズ駆動ユニットの実施形態に
おけるレンズホルダ、102…対物レンズ、103…フ
ォーカス駆動コイル、104…トラッキング駆動コイ
ル、105…サスペンション、106…小基板、107
…サスペンションホルダ、108…基板、109…基板
108とサスペンションホルダ107の隙間、110…
第1のシリコン系ダンピング材、111…第2のシリコ
ン系ダンピング材、112…サスペンションホルダ10
7の内部に設けられた長穴部、113…ユニットベース
部、114…ユニットベース部113内に設けられた柱
部、115…サスペンションホルダ107の左右両端
部、116…接着材、117…ヨーク、118…サスペ
ンションホルダ107の左右両端部113に設けられた
第1の突出部、119…サスペンションホルダ107の
左右両端部115に設けられたき第2の突出部、201
…従来の対物レンズ駆動ユニットにおける周波数f1で
の位相乱れ、202…従来の対物レンズ駆動ユニットに
おける周波数f1での応答変位の乱れ、203…従来の
対物レンズ駆動ユニットにおける周波数f2での位相乱
れ、204…従来の対物レンズ駆動ユニットにおける周
波数f2での応答変位の乱れ、205…本発明の実施形
態の対物レンズ駆動ユニットにおける周波数f1での位
相、206…本発明の実施形態の対物レンズ駆動ユニッ
トにおける周波数f1での応答変位、301…従来の対
物レンズ駆動ユニットにおけるレンズホルダ、302…
従来の対物レンズ駆動ユニットにおける対物レンズ、3
03…従来の対物レンズ駆動ユニットにおけるフォーカ
ス駆動コイル、304…従来の対物レンズ駆動ユニット
におけるトラッキング駆動コイル、305…従来の対物
レンズ駆動ユニットにおけるヨーク、306…従来の対
物レンズ駆動ユニットにおけるマグネット、307…従
来の対物レンズ駆動ユニットにおけるサスペンション、
308…従来の対物レンズ駆動ユニットにおける小基
板、309…従来の対物レンズ駆動ユニットにおけるサ
スペンションホルダ、310…従来の対物レンズ駆動ユ
ニットにおける基板、311…従来の対物レンズ駆動ユ
ニットにおけるユニットベース、312…従来の対物レ
ンズ駆動ユニットにおける基板310とサスペンション
ホルダ309の間の隙間、313…従来の対物レンズ駆
動ユニットにおけるダンピング材、315…従来の対物
レンズ駆動ユニットにおける接着材、401…従来の対
物レンズ駆動ユニットにおいて−15℃の低温環境下での
位相乱れ、402…従来の対物レンズ駆動ユニットにお
いて−15℃の低温環境下での応答変位乱れ、403…従
来の対物レンズ駆動ユニットにおいて−15℃の低温環境
下での位相乱れ、404…従来の対物レンズ駆動ユニッ
トにおいて−15℃の低温環境下での応答変位乱れ、50
1…従来の対物レンズ駆動ユニットにおいて接着材31
5がサスペンションホルダ309の面に沿ってダンピン
グ材313に流れ込む経路を示す矢印、502…従来の
対物レンズ駆動ユニットにおいて、接着材315がユニ
ットベース311の底面に沿ってダンピング材313に
流れ込む経路を示す矢印。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転するディスク媒体にレーザ光を集光
    する対物レンズと、これを保持するボビンと、前記ボビ
    ンの駆動手段と、可動支持手段と、前記駆動手段と可動
    支持手段の固定するベースプレートを備えた光ピックア
    ップの対物レンズ駆動ユニットにおいて、前記可動支持
    手段は弾性部材とこれに接続された基板と前記基板を取
    付けるホルダを備え、前記基板はその端部が前記弾性部
    材の軸方向に変位するように前記ホルダに対して取付け
    られるとともに前記ホルダとの間に減衰材が設けられ、
    さらに前記ホルダは前記ベースプレートとの間で接着材
    により固定された構成であって、前記基板、前記減衰部
    材、前記弾性部材に対して前記接着材の流入を遮断する
    手段が前記ホルダに設けられていることを特徴とする光
    ピックアップの対物レンズ駆動ユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の対物レンズ駆動ユニット
    において、前記接着材の流入を遮断する手段は前記基
    板、前記減衰材、前記弾性部材と前記接着材が互いに非
    接触となるように前記ホルダの面から延長して形成され
    た遮断部材で構成されていることを特徴とする光ピック
    アップの対物レンズ駆動ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1、2記載の対物レンズ駆動ユニ
    ットにおいて、前記ホルダは前記ベースプレートとの間
    で前記接着材によって固定される前の状態において、前
    記ベースプレートに対して前記ディスク媒体の半径方向
    への位置調整が可能なことを特徴とする光ピックアップ
    の対物レンズ駆動ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3に記載の対物レン
    ズ駆動ユニットにおいて、前記減衰材はシリコン系樹脂
    で形成されていることを特徴とする光ピックアップの対
    物レンズ駆動ユニット。
  5. 【請求項5】 回転するディスク媒体にレーザ光を集光
    する対物レンズと、これを保持するボビンと、前記ボビ
    ンの駆動手段と、可動支持手段と、前記駆動手段と可動
    支持手段の固定するベースプレートを備えた光ピックア
    ップの対物レンズ駆動ユニットにおいて、前記可動支持
    手段は弾性部材とこれに接続された基板と前記基板を取
    付けるホルダを備え、前記基板はその端部が前記弾性部
    材の軸方向に変位するように前記ホルダに対して取付け
    られるとともに前記ホルダとの隙間に第1の減衰材が、
    前記ホルダの内部に前記弾性部材を覆うようにして第2
    の減衰材が設けられて前記ホルダは前記ベースプレート
    との間で接着材により固定された構成であって、前記基
    板、前記第1の減衰材、第2の減衰材、前記弾性部材に
    対して前記接着材の流入を遮断する手段が前記ホルダに
    設けられていることを特徴とする光ピックアップの対物
    レンズ駆動ユニット。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の対物レンズ駆動ユニット
    において、前記接着材の流入を遮断する手段は前記基
    板、前記第1の減衰材、前記弾性部材と前記接着材が互
    いに非接触となるように前記ホルダの側面から延長して
    形成された第1の遮断部材と、前記第2の減衰材、前記
    弾性部材と前記接着材が互いに非接触となるように前記
    ホルダの面から延長して形成された第2の遮断部材で構
    成されていることを特徴とする光ピックアップの対物レ
    ンズ駆動ユニット。
  7. 【請求項7】 請求項5、6に記載の対物レンズ駆動ユ
    ニットにおいて、前記ホルダは前記ベースプレートとの
    間で前記接着材によって固定される前の状態において、
    前記ベースプレートに対して前記ディスク媒体の半径方
    向への位置調整が可能なことを特徴とする光ピックアッ
    プの対物レンズ駆動ユニット。
  8. 【請求項8】 請求項5、6、7に記載の対物レンズ駆
    動ユニットにおいて、前記第1の減衰材と第2の減衰材
    は互いに硬度が異なるシリコン系樹脂で形成されている
    ことを特徴とする光ピックアップの対物レンズ駆動ユニ
    ット。
JP2001177912A 2001-06-13 2001-06-13 光ピックアップの対物レンズ駆動ユニット Pending JP2002367202A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001177912A JP2002367202A (ja) 2001-06-13 2001-06-13 光ピックアップの対物レンズ駆動ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001177912A JP2002367202A (ja) 2001-06-13 2001-06-13 光ピックアップの対物レンズ駆動ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002367202A true JP2002367202A (ja) 2002-12-20

Family

ID=19018688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001177912A Pending JP2002367202A (ja) 2001-06-13 2001-06-13 光ピックアップの対物レンズ駆動ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002367202A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008310862A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Sony Corp 光ピックアップおよび光ディスク装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008310862A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Sony Corp 光ピックアップおよび光ディスク装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5930214A (en) Recording/reproducing optical head apparatus compatible with different optical media
US8614938B2 (en) Objective lens unit, optical pickup, and optical information apparatus
JP3890941B2 (ja) 対物レンズ駆動装置
KR101422840B1 (ko) 광 픽업 및 광 디스크 장치
JP2001067700A (ja) 光学ヘッド及び光ディスクドライブ装置
US20060136951A1 (en) Optical head capable of recording and reproducing information on any one of a plurality of kinds of optical information recording medium and optical information recording and reproducing apparatus using the same
EP1895525A2 (en) Optical pickup
JP4612085B2 (ja) 対物レンズ駆動装置
JP2007066402A (ja) 対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及び光ディスク装置
JPH04245034A (ja) 光学ヘッド装置
JP2002367202A (ja) 光ピックアップの対物レンズ駆動ユニット
US20070280064A1 (en) Optical disk device
JP5104524B2 (ja) 光ピックアップ及びディスクドライブ装置
JP2006018978A (ja) レンズ駆動装置およびその製造方法
JP5067054B2 (ja) 対物レンズ駆動装置
JP3662358B2 (ja) 対物レンズ駆動装置
JP2005251245A (ja) 対物レンズ駆動装置、およびこれを用いた光ピックアップ装置
JP2007149277A (ja) 対物レンズアクチュエータ及び情報記録再生装置
JPH1125473A (ja) 光ディスク装置および光軸補正方法
JP2005063549A (ja) ディスクドライブ装置およびそのスキュー調整方法
JP2006004522A (ja) 光ピックアップおよび光ディスク装置
US8254220B2 (en) Objective lens actuator
JP2008243251A (ja) 光ヘッド及び光ディスク装置
JPH06243531A (ja) 光磁気ディスク装置
JP3919171B2 (ja) 対物レンズ駆動装置およびそれを備える光ピックアップ装置