JP2006011584A - 自動販売機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 商品補充作業を人手に依らずに自動的に行えるようにした自動販売機を提供する。
【解決手段】 複数の商品収納部4を販売用と補充用とに上下に区分して販売用商品収納部4と補充用商品収納部4に同じ種類の商品COを収納し、通常販売を行うための商品移送手段(商品バケット7,バケット駆動機構6,8を含む)を利用して補充用商品収納部4から販売用商品収納部4への商品補充が行えるように構成した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、商品の収納及び販売を行う自動販売機、特に、収納商品及びその販売動作を前面透明板を通じて外部から視認できるように構成された自動販売機に関する。
この種の自動販売機は、一般に、前面に設けられた透明板と、透明板の後側に所定配列で配置された複数の商品収納手段と、所定の商品収納手段から商品を受け取って販売口に搬出する商品移送手段とを備える。
商品収納手段は複数の商品を前後方向に並べて載置可能で前後方向に移動可能なベルトを有している。また、商品移送手段は、商品収納手段のベルトを前後方向に移動し得るベルト駆動機構と、商品を載置可能で前後方向に移動可能なベルトを有する商品バケットと、該商品バケットのベルトを前後方向に移動し得るベルト駆動機構と、商品バケットを上下左右方向に移動可能な商品バケット駆動機構とを有している。
この自動販売機では、商品収納手段に収納されている商品を前面透明板を通じて外部から視認することができ、また、商品販売に係る動作、即ち、互いのベルトが正対するように所定の商品収納手段に向かって商品バケットが移動する動作,商品収納手段のベルト及び商品バケットのベルトの前進によって商品収納手段のベルト上の最前端の商品が商品バケットに搬入される動作及び商品が搬入された商品バケットが販売口に向かって移動する動作等を前面透明板を通じて外部から視認することができる。
特開平11−134542号公報 特開平9−259342号公報
前述の自動販売機は、前面透明板を通じて収納商品を外部から視認できるため、販売に伴って収納商品の数が減少すると、充分量の商品が収納されているときに比べて購買者が受ける視覚的印象が悪化し、ひいては購買意欲の低下を招来する恐れがある。
商品の補充は専門業者等の人手により定期的に行われているが、商品補充を商品販売に追従させることは極めて難しく、商品補充が遅れると収納商品の激減や売り切れが頻発してしまうために前記の不具合はより顕著なものとなる。
本発明は前記事情に鑑みて創作されたもので、その目的とするところは、商品補充作業を人手に依らずに自動的に行えるようにした自動販売機を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、商品を種類別に収納する複数の商品収納手段と、所定の商品収納手段から商品を受け取って販売口に搬出する商品移送手段と、商品収納手段に収納されている商品と商品販売に係る動作を外部から視認可能な前面透明板とを備えた自動販売機であって、前記複数の商品収納手段は、同じ種類の商品を収納する販売用と補充用とに区分されていて、前記商品移送手段は、所定商品を収納する補充用商品収納手段から商品を受け取って該商品に対応する販売用商品収納手段に補充できるように構成されている、ことをその特徴とする。
この自動販売機によれば、通常販売を行うための商品移送手段を利用して予め区分された補充用商品収納手段から販売用商品収納手段への商品補充を人手に依らずに自動的に行うことができるので、商品補充を商品販売に追従させることが可能であり、販売用商品収納手段における収納商品の数の減少を原因として購買者が受ける視覚的印象が悪化することを防止することができる。
本発明によれば、商品補充作業を人手に依らずに自動的に行えるようにした自動販売機を提供することができる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
図1〜図18は本発明の一実施形態を示す。
図1は自動販売機の正面図、図2は図1に示した自動販売機の内部機構を示す販売機本体の正面図、図3は図1及び図2に示した商品収納部の正面図及びそのa1−a1線断面図、図4は図1及び図2に示した商品バケットの正面図とそのa2−a2線断面図と動作説明図、図5は制御系の構成図、図6は商品販売制御に係るフローチャート、図7〜図12は商品販売動作の説明図、図13は商品補充制御に係るフローチャート、図14〜図18は商品補充動作の説明図である。
まず、図1〜図4を引用して自動販売機の機械的構成について説明する。
図2に示すように、販売機本体1は前面を開口した断熱性の庫室2を備え、庫室2の下側に図示省略の機械室を備えている。庫室2には上下方向に間隔をおいて7個の棚板3が取り付けられ、各棚板3上には3個の商品収納部4が左右方向に並べて設けられている。つまり、庫室2内には3×7のマトリクス配列で商品収納部4が配置されている。 各棚板3は、棚板3の左右両端を庫室2の左右内面に設けられたフック(図示省略)に係合するか、或いは、棚板3の左右両端を庫室2の左右内面にネジ止めすることによって庫室2内に配置されている。
また、棚板の3の前側には上下方向の移動を可能としたエレベータ5が設けられ、庫室2の左右側面にはエレベータ5を庫室2内で上下方向に移動させるための第1のバケット駆動機構6が設けられている。さらに、エレベータ5上には商品バケット7が設けられ、エレベータ5には商品バケット7をエレベータ5上で左右方向に移動させる第2のバケット駆動機構8(図4(B)参照)が設けられている。
図示を省略したが、庫室2内には商品冷却または商品加温を行うため蒸発器,ヒータ及び送風機が設けられ、機械室内には蒸発器とともに冷凍装置を構成する圧縮機や凝縮器等が収容されている。
図1に示すように、販売機本体1の前面開口には主扉11が開閉自在に設けられている。この主扉11の前面上部には略矩形状の開口部11aが形成されていて、この開口部11aにはガラスやブラスチック等から成る透明板12が嵌め込まれている。また、主扉11の前面には、LCD等から成る表示部13と、紙幣投入口14と、商品選択ボタン15と、主扉用ロックを操作するためのレバー16と、硬貨投入口17と、硬貨返却レバー18と、硬貨返却口19と、商品販売口20が設けられている。
図3(A)及び図3(B)に示すように、各商品収納部4は、断面コ字形のフレーム4aと、フレーム4aの内側に架設されたベルト案内板4bと、フレーム4a及びベルト案内板4bの前後端にそれぞれ回転自在に設けられた前後1対で左右2組のシャフト4cと、各前後1対のシャフト4c及びベルト案内板4bに巻き付けられた無端状のベルト4dと、各ベルト4dに取り付けられた搬送補助板4eと、前側の2つのシャフト4cの端部に取り付けられた従動歯車4fと、コイルバネによって上向きに付勢された状態で各ベルト4dの前側上部に配された上下移動可能な商品ガード4gと、ベルト案内板4bの上面中央に着脱自在に取り付けられた仕切り板4hとを備える。
各商品収納部4は各ベルト4dを個々に動かすための動力源を有しておらず、後に詳述するように商品バケット7の駆動歯車7c4から従動歯車4fに回転力が伝達されたときにベルト4dは前後方向に移動し得る。各商品収納部4の各ベルト4d上には紙パック飲料や缶飲料等の商品COを前後方向に並べた状態で載置することができ、搬送補助板4fは最後尾の商品COを支える役目を果たす。商品収納部4の各ベルト4d上に異なる商品COをそれぞれ収納する場合には、各ベルト4dが請求範囲で言うところの商品収納手段を構成することになる。
勿論、仕切り板4hを外せば、左右寸法が大きな商品を2つのベルト4d上に跨って載置し両ベルト4dの前方移動によって1個ずつ搬出することも可能であり、この場合には2つのベルト4dが請求範囲で言うところの商品収納手段を構成することになる。
また、複数の商品収納部4は販売用と補充用とに上下に区分されている。本実施形態では計21個の商品収納部4が上下方向に7段で配列されており、上側4段分の計12個の商品収納部4が販売用として使用され、下側3段分の計9個の商品収納部4が補充用として使用される。販売用商品収納部4と補充用商品収納部4には同じ種類の商品COが収納されていて、後述する補充動作により補充用商品収納部4から販売用商品収納部4に商品COを補充できるようになっている。
図1から分かるように、前記の前面透明板12は、販売用として使用される上側4段分の計12個の商品収納部4に対応した大きさを有していてこれら商品収納部4の前側のみに設けられており、販売用商品収納部4に収納されている商品COの外部からの視認を許容している。つまり、補充用として使用される下側3段分の計9個の商品収納部4は主扉11によって覆い隠されていて外部から視認することはできない。
図4(A)〜図4(C)に示すように、商品バケット7は、底板部7aと、底板部7aに設けられた左右移動用の複数のローラー7bと、底板部7aの左右に取り付けられた2つの駆動ユニット7cと、駆動ユニット7c間に架設された前後1対のシャフト7dと、前後1対のシャフト7dに巻き付けられた左右2つの無端状のベルト7eとを備える。また、底板部7aの内部には、後述するガイドロッド8cが挿入されたガイドブッシュ7fが設けられている。
各駆動ユニット7cは、押し下げレバー7c1と連結アーム7c2と商品ガード7c3を同時に動作させるための第1モータM1(図5参照)及び歯車機構(図示省略)を内部に有し、また、連結アーム7c2に設けられた駆動歯車7c4を回転させるための第2モータM2(図5参照)及び歯車機構(図示省略)を内部に有する。さらに、一方の駆動ユニット7cには、前後1対のシャフト7dの一方を回転させて両ベルト7eを前後方向に移動し得る第3モータM3(図5参照)及び歯車機構(図示省略)が設けられている。
さらに、一方の駆動ユニット7cの後側内面には、商品COの位置検知を行うための2つの入口側センサ7c5を構成する投光器と受光器の一方が設けられ、他方の駆動ユニット7cには投光器と受光器の他方が設けられている。さらにまた、一方の駆動ユニット7cの前側内面には、商品Gの位置検知を行うための出口側センサ7c6を構成する投光器と受光器の一方が設けられ、他方の駆動ユニット7cには投光器と受光器の他方が設けられている。
この駆動ユニット7cにおける駆動歯車7c4を回転させるための第2モータM2及び歯車機構は所定の商品収納部4のベルト4dを前後方向に移動し得るベルト駆動機構を構成している。また、前後1対のシャフト7dの一方を回転させるための第3モータM3及び歯車機構は商品バケット7のベルト7eを前後方向に移動し得るベルト駆動機構を構成している。
第2のバケット駆動機構8は、図4(B)に示すように、エレベータ5に設けられた左右1対のシャフト8aと、左右1対のシャフト8aに巻き付けられた無端状のベルト8bと、エレベータ5に左右方向に架設されたガイドロッド8cと、一方のシャフト8aに回転力を伝えるモータM4(図5参照)と、モータM4の回転角を検出するロータリーエンコーダRE1(図5参照)とを備えている。この第2のバケット駆動機構8としては、モータ駆動のボールネジをエレベータ5に設けて、ボールネジに係合するナットを商品バケット7に連結した機構を採用することもできる。
因みに、前記商品バケット7は、バケット本体7aをベルト8bの一部に固着されると共に、底板部7a内のガイドブッシュ7fをガイドロッド8cに係合していて、ローラー7bをエレベータ5の上面に接触している
第1のバケット駆動機構6は、一部がエレベータ5の左右端に連結された無端状の2本のチェーン(図示省略)と、機構上部と下部に配置され各チェーンが巻き付けられた各2つの歯車(図示省略)と、各チェーンの一部に取り付けられたバランスウェイト(図示省略)と、機構上部と下部に配置され左右2つの歯車を連結するロッド(図示省略)と、一方のロッドに回転力を伝えるモータM5(図5参照)と、モータM5の回転角を検出するロータリーエンコーダRE2(図5参照)とを備えている。この第1のバケット駆動機構6としては、前記バランスウェイト6cを排除した無端状の2本のチェーンを上下の歯車に巻き付けた機構を採用することもできる。
因みに、前記の第1のバケット駆動機構6と第2のバケット駆動機構8は、商品バケット7を上下左右方向に移動可能な商品バケット駆動機構を構成している。また、この商品バケット駆動機構と、第2モータM2及び歯車機構により構成された前記ベルト駆動機構と、ベルト7eを有する前記商品バケット7と、第3モータM3及び歯車機構により構成された前記ベルト駆動機構は、所定の商品収納部4から商品COを受け取って販売口に搬出する商品移送手段を構成している。
次に、図5を引用して自動販売機の制御系構成について説明する。
図5中の21はマイクロコンピュータ構成の制御部、21aは制御部21のメモリ、22はモータ駆動部、23は金銭処理部、7c5は商品バケット7の入口側センサ、7c6は商品バケット7の出口側センサ、15は商品選択ボタン、RE1は第2のバケット駆動機構8のロータリーエンコーダ、RE2は第1のバケット駆動機構6のロータリーエンコーダである。
制御部21のメモリ21aには後述する商品販売及び商品補充の動作に係るプログラムの他、商品補充に係るタイムスケジュールや各商品収納部4毎の位置データ等が記憶されている。また、モータ制御部22は、制御部21からの制御信号に基づいて、商品バケット7の第1〜第3モータM1〜M3と、第1のバケット駆動機構6のモータM5と、第2のバケット駆動機構8のモータM4のそれぞれに所定の電力を供給する。
金銭処理部23は先に述べた紙幣投入口14,硬貨投入口17,硬貨返却レバー18及び硬貨返却口19を含み、紙幣投入口14または硬貨投入口17に投入された紙幣または硬貨の真偽を判定し、投入金額に係る信号を制御部21に送出すると共に、真正の硬貨または紙幣の貯留と釣銭(硬貨)の払い出しを行う。
次に、図6〜図12を引用して自動販売機の商品販売動作について説明する。
購買者は主扉11の前面透明板12を通じて販売用商品収納部4に収納されている商品COを視認して購買する商品COを決め、紙幣投入口14または硬貨投入口17に商品価格以上の紙幣または硬貨を投入して購買商品COに対応した商品選択ボタン15を押す。
以上の操作に基づいて制御部21において販売指令が発せられると、メモリ21aに記憶されている各商品収納部4の位置データから商品バケット7の移動先(搬入目標位置)が決定される。搬入目標位置が決定された後は図7に示すように、第1のバケット駆動機構6と第2のバケット駆動機構8の動作によって待機位置にある商品バケット7が搬入目標位置に向かって移動する。これにより、商品バケット7と商品収納部4とが互いのベルト7e,4dの上面の高さ位置がほぼ一致する状態で向き合う(図6のステップST1,ST2)。
商品バケット7の搬入目標位置への移動が完了すると、図8に示すように、商品バケット7の一方の駆動ユニット7cの第1モータM1が作動して、押し下げレバー7c1と連結アーム7c2と商品ガード7c3が待機位置から商品搬出位置に変位する(図6のステップST3)。
詳しくは、押し下げレバー7c1が待機位置から下降して商品収納部4の一方の商品ガード4gをバネ付勢力に抗して押し下げて、商品ガード4gが商品収納部4のベルト4dと商品バケット7のベルト7eの間の隙間に挿入される。また、連結アーム7c2が待機位置から後方に突出して駆動歯車7c4が商品収納部4の一方の従動歯車4dに係合する。さらに、商品ガード7c3が待機位置から下降して、商品ガード7c3が商品収納部4のベルト4dと商品バケット7のベルト7eの間の隙間に挿入される。
商品ガード4g,7c3の下降が完了すると、図9に示すように、商品バケット7の一方の駆動ユニット7cの第2モータM2が作動して駆動歯車7c4が回転し、この回転力が商品収納部4の一方の従動歯車4dに伝達されて一方のベルト4dが前送り方向に回転する。これと同時に、商品バケット7の第3モータM3が作動して両ベルト7eが前送り方向に回転する。これにより、商品収納部4のベルト4d上の最前端の商品COが商品バケット7のベルト7e上に入り込む(図6のステップST4)。
商品バケット7のベルト7e上に入り込んだ商品COによって商品バケット7の入口側センサ7c5がオフになると、商品バケット7の一方の駆動ユニット7cの第2モータM2が停止して商品収納部4のベルト4dが停止する。商品収納部4のベルト4dが停止しても商品バケット7のベルト7eは前進を継続するため、図10に示すように、ベルト7e上に入り込んだ商品COはベルト7e上に完全に移行する(図6のステップST5,ST6)。また、商品バケット7のベルト7e上に移行した商品COによって商品バケット7の出口側センサ7c6がオフになると、商品バケット7の第3モータM3が停止してベルト7eが停止する(図6のステップST7,ST8)。
商品バケット7のベルト7eが停止すると、図11に示すように、商品バケット7の一方の駆動ユニット7cの第1モータM1が前記とは逆方向に作動して、押し下げレバー7c1と連結アーム7c2と商品ガード7c3が復帰し、商品収納部4の商品ガード4gがコイルバネの付勢力によって復帰する(図6のステップST9)。
商品バケット7への商品COの搬入が完了すると、メモリ21aに記憶されている商品販売位置が読み出され、読み出し後は図12に示すように、第1のバケット駆動機構6と第2のバケット駆動機構8の動作によって搬入目標位置にある商品バケット7が商品販売位置に向かって移動する(図6のステップST10)。
商品バケット7の商品販売位置への移動が完了すると、商品バケット7の第3モータM3が予め定めて時間だけ作動して両ベルト7eが前送り方向に回転し、ベルト7e上の商品COが商品販売口20に向かって搬出される(図6のステップST11,ST112)。
商品販売口20への商品COの搬出が完了すると、メモリ21aに記憶されている待機位置が読み出され、読み出し後は、第1のバケット駆動機構6と第2のバケット駆動機構8の動作によって商品販売位置にある商品バケット7が待機位置に向かって移動する(図6のステップST10)。
この商品販売機時には、後述する商品補充を的確に行うために、商品COの販売数が商品種類単位でメモリ21aに記憶される。
次に、図13〜図19を引用して自動販売機の商品補充動作について説明する。
補充用商品収納部4から販売用商品収納部4への商品補充動作は、基本的には利用頻度の低い時間帯に基づいて予め定めたタイムスケジュールに基づいて行われる。例えば、自動販売機の設置先が学校である場合には授業時間中や下校時刻〜登校時刻等の利用頻度の低い時間帯が商品補充動作の時間帯として選ばれる。また、商品補充は、前記時間帯を利用して商品販売数に相当する数の商品を商品種類単位で補充用商品収納部4から販売用商品収納部4に補充することによって実現される。
タイムスケジュールで規定された補充開始時刻になると、メモリ21aに記憶されているその時点での商品種類単位の販売数が読み出され、この商品種類単位の販売数が商品種類単位の設定補充数として定められる。具体的には商品Aの設定補充数は5,商品Bの設定補充数は3のように定められ、これに基づいて商品補充動作が商品種類単位で順次実施される。
この商品補充動作は、まず、図6のステップST2〜ST9に示した商品搬入処理を補充用商品収納部4を対象として行う。
商品バケット7への商品COの搬入が完了すると、メモリ21aに記憶されている補充対象となる商品収納部4の位置データから商品バケット7の移動先(補充目標位置)が決定される。補充目標位置が決定された後は図14に示すように、第1のバケット駆動機構6と第2のバケット駆動機構8の動作によって搬入目標位置にある商品バケット7が補充目標位置に向かって移動する。これにより、商品バケット7と商品収納部4とが互いのベルト7e,4dの上面の高さ位置がほぼ一致する状態で向き合う(図13のステップSS1〜SS3)。
商品バケット7の補充目標位置への移動が完了すると、図15に示すように、商品バケット7の一方の駆動ユニット7cの第1モータM1が作動して、押し下げレバー7c1と連結アーム7c2と商品ガード7c3が待機位置から商品搬出位置に変位する(図13のステップSS4)。
詳しくは、押し下げレバー7c1が待機位置から下降して商品収納部4の一方の商品ガード4gをバネ付勢力に抗して押し下げて、商品ガード4gが商品収納部4のベルト4dと商品バケット7のベルト7eの間の隙間に挿入される。また、連結アーム7c2が待機位置から後方に突出して駆動歯車7c4が商品収納部4の一方の従動歯車4dに係合する。さらに、商品ガード7c3が待機位置から下降して、商品ガード7c3が商品収納部4のベルト4dと商品バケット7のベルト7eの間の隙間に挿入される。
商品ガード4g,7c3の下降が完了すると、図16に示すように、商品バケット7の一方の駆動ユニット7cの第2モータM2が作動して駆動歯車7c4が回転し、この回転力が商品収納部4の一方の従動歯車4dに伝達されて一方のベルト4dが後送り方向に回転する。これと同時に、商品バケット7の第3モータM3が作動して両ベルト7eが後送り方向に回転する。これにより、商品バケット7のベルト7e上の商品COが商品収納部4のベルト4d上に入り込む(図13のステップSS5)。
商品収納部4のベルト4d上に入り込んだ商品COによって商品バケット7の入口側センサ7c5がオフしてからオンになると、要するに商品COが入口側センサ7c5を通過すると、商品バケット7の第3モータM3が停止してベルト7eが停止する。商品バケット7のベルト7eが停止しても商品収納部4のベルト4dは後退を継続するため、図17に示すように、ベルト4d上に入り込んだ商品COはベルト4d上に完全に移行する(図13のステップSS6,SS7)。また、商品COが入口側センサ7c5を通過してから所定時間が経過すると、商品バケット7の一方の駆動ユニット7cの第2モータM2が停止して商品収納部4のベルト4dが停止する(図13のステップSS8,SS9)。
商品収納部4のベルト4dが停止すると、図18に示すように、商品バケット7の一方の駆動ユニット7cの第1モータM1が前記とは逆方向に作動して、押し下げレバー7c1と連結アーム7c2と商品ガード7c3が復帰し、商品収納部4の商品ガード4gがコイルバネの付勢力によって復帰する(図13のステップST10)。
商品補充動作中は販売指令の発生有無を監視し、販売指令が発生したときには商品補充動作を一時的に停止して、図6のステップST2〜ST13に示した商品販売処理を割り込み処理によって行う(図13のステップSS11,SS12)。
所定種類の商品COに関して1回の商品補充動作が完了したときには補充数に1を加算して設定補充数と比較し、補充数が設定補充数に達していないときにはステップSS2に移行して前記同様の商品補充動作を継続する。また、所定種類の商品COに関して補充数が設定補充数に達したときには補充すべき他の種類の商品が有るか否かを判定し、有る場合にはステップSS2に移行して異なる商品に対して前記同様の商品補充動作を継続する(図13のステップSS13〜SS15)。
また、商品補充動作中に補充終了時刻になったときには、補充数が設定補充数に達していない場合でも、また、補充すべき他の種類の商品が有る場合でも商品補充動作を一時的に停止する(図13のステップSS16)。この場合、商品補充動作は中断されることになるが、その続きは次の商品補充時間帯でその時点での商品種類単位の設定補充数に基づいて行われることになる。
このように、前述の自動販売機によれば、通常販売を行うための商品移送手段を利用して予め区分された補充用商品収納部4から販売用商品収納部4への商品補充を人手に依らずに自動的に行うことができるので、商品補充を商品販売に追従させることが可能であり、販売用商品収納部4における収納商品COの数の減少を原因として購買者が受ける視覚的印象が悪化することを防止でき、ひいては購買意欲の低下を抑制して売り上げ向上を図ることができる。
また、前記の商品補充を、通常販売を行うために設けた商品移送手段を利用して行うことができるので、商品補充のために別機構を設ける場合のようなコストの増加や自販機サイズの拡大等を回避することができる。
さらに、商品収納部4のベルト4dと商品バケット7のベルト7eを販売時とは逆方向に回転させることで、商品バケット7のベルト7e上の商品COを商品収納部4d上に移行させることができるので、販売用商品収納部4への商品補充動作をスムース且つ確実に行うことできる。
さらにまた、複数の商品収納部4を販売用と補充用に区分して販売用商品収納部4の前側のみに前面透明板12を設けているので、前面透明板12を小型にすることができ、これにより商品販売口20の形成位置が前面透明板の存在によって制約されることを回避することができる。前記実施形態のように上側に販売用商品収納部4が位置し下側に補充用商品収納部4が位置するように区分すれば、商品販売口20を高い位置に形成することが可能になり、立ち姿勢のままで商品販売口20からの商品COの取り出しを行うことができる。
さらにまた、商品補充を予め定めたタイムスケジュールに基づいて行うことができるので、利用頻度の低い時間帯で商品補充を行うようにすれば商品補充を効率良く行えると共に通常の商品販売の妨げとなることもない。
さらにまた、商品補充動作中に商品販売指令が発生したときには商品補充動作を一時的に停止して商品販売を行えるようにしたので、商品補充時であっても商品販売を支障なく行うことができる。
尚、前述の実施形態では、補充用商品収納部4から販売用商品収納部4への商品補充を商品種類単位で1個ずつ行うようにしたが、図19〜図21に示すように1回の補充動作で補充用商品収納部4から2個の商品COを商品バケット7のベルト7e上に搬入してこの2個の商品COを販売用商品収納部4のベルト4d上に補充するようにすれば、商品補充に係る時間を短縮することができる。勿論、サイズが小さな商品にあっては1回の補充動作で3個以上の商品を補充用商品収納部4から販売用商品収納部4に補充することも可能である。
また、前述の実施形態では、複数の販売用商品収納部4を販売用と補充用とに上下に区分して上側に位置する販売用商品収納部4の前側に前面透明板12を設けたが、上下区分の位置は商品収納部の配列等に応じて適宜変更可能である。また、左右一方に販売用商品収納部4が位置し左右他方に補充用商品収納部4が位置するように区分して左右一方の販売用商品収納部4の前側に前面透明板12を設けても、商品販売口20の形成位置が前面透明板の存在によって制約されることを回避することができ、商品販売口20を高い位置に形成することもできる。
本発明の一実施形態を示す自動販売機の正面図である。 図1に示した自動販売機の内部機構を示す販売機本体の正面図である。 図1及び図2に示した商品収納手段の正面図及びそのa1−a1線断面図である。 図1及び図2に示した商品バケットの正面図とそのa2−a2線断面図と動作説明図である。 制御系の構成図である。 商品販売制御に係るフローチャートである。 商品販売動作の説明図である。 図7に続く商品販売動作の説明図である。 図8に続く商品販売動作の説明図である。 図9に続く商品販売動作の説明図である。 図10に続く商品販売動作の説明図である。 図11に続く商品販売動作の説明図である。 商品補充制御に係るフローチャートである。 商品補充動作の説明図である。 図14に続く商品補充動作の説明図である。 図15に続く商品補充動作の説明図である。 図16に続く商品補充動作の説明図である。 図17に続く商品補充動作の説明図である。 商品補充方法の変形例を示す商品補充動作の説明図である。 図19に続く商品補充動作の説明図である。 図20に続く商品補充動作の説明図である。
符号の説明
1…販売機本体、4…商品収納部、4d…ベルト、5…エレベータ、6…第1のバケット駆動機構、7…商品バケット、7c…駆動ユニット、7e…ベルト、8…第2のバケット駆動機構、11…主扉、12…前面透明板、21…制御部、22…モータ駆動部、M1〜M5…モータ。

Claims (6)

  1. 商品を種類別に収納する複数の商品収納手段と、所定の商品収納手段から商品を受け取って販売口に搬出する商品移送手段と、商品収納手段に収納されている商品と商品販売に係る動作を外部から視認可能な前面透明板とを備えた自動販売機であって、
    前記複数の商品収納手段は、同じ種類の商品を収納する販売用と補充用とに区分されていて、
    前記商品移送手段は、所定商品を収納する補充用商品収納手段から商品を受け取って該商品に対応する販売用商品収納手段に補充できるように構成されている、
    ことを特徴とする自動販売機。
  2. 各商品収納手段は、複数の商品を前後方向に並べて載置可能で前後方向に移動可能なベルトを含み、
    商品移送手段は、商品を載置可能で前後方向に移動可能なベルトを有する商品バケットを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
  3. 商品移送手段は、商品収納手段のベルトを前後方向に移動し得るベルト駆動機構と、商品バケットのベルトを前後方向に移動し得るベルト駆動機構と、商品バケットを上下左右方向に移動可能な商品バケット駆動機構とをさらに含む、
    ことを特徴とする請求項2に記載の自動販売機。
  4. 前面透明板は販売用商品収納手段の前側のみに設けられ該販売用商品収納手段に収納されている商品の外部からの視認を許容する
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の自動販売機。
  5. 商品販売数を商品種類単位で記憶する販売数記憶手段と、
    予め定めたタイムスケージュールに従って商品販売数に相当する数の商品を商品種類単位で補充用商品収納手段から販売用商品収納手段に少なくとも1個ずつ補充する補充制御手段とを備える、
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の自動販売機。
  6. 商品補充動作中に商品販売指令が発生したときに商品補充動作を一時的に停止して商品販売を行う販売制御手段を備える、
    ことを特徴とする請求項5に記載の自動販売機。
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