JP2005537359A - フルオロポリマー組成物 - Google Patents

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Abstract

窒素含有硬化部位モノマーから誘導されるフルオロポリマーと、少なくとも1つのアニオン性官能基、および式QR’k (+)(式中、Qは、リン、イオウ、窒素、ヒ素またはアンチモンから選択され、各R’は独立して、水素、および非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化C1〜C20アルキル、アリール、アラルキルもしくはアルケニル基から選択され、そしてkは、Qの原子価+1である)を有する少なくとも1つのカチオン性官能基を含む触媒組成物であって、化合物であるか、または別々に、もしくは混合物として添加されたそれらの前駆体である触媒組成物と、式R”2SOx(式中、各R”は、C1〜C30アルキル、アラルキルであり、2つのR”基は一緒になって、複素環式C3〜C30シクロアルキル、アリールまたはアラルキルを形成し、各R”はフッ素化され得、そしてxは1または2である)の組成物と、を含む組成物。フルオロポリマーの製造方法、およびフルオロポリマー組成物を含有するフルオロポリマー物品も提供される。

Description

本発明は、窒素含有硬化部位成分を有するフルオロポリマー組成物、かかるフルオロポリマーの製造および硬化、ならびに硬化された結果に関する。
フルオロポリマーは、商業的に有用な種類の材料である。フルオロポリマーとしては、例えば、架橋フルオロエラストマー、未架橋フルオロエラストマーガム、および半結晶性フッ素樹脂が挙げられる。フルオロエラストマーは、高温および過酷な化学的環境に対して著しい耐久性を示す。それらは特に、高温および/または過酷な化学薬品に暴露される系におけるシール、ガスケットおよび他の成形部品として使用するために良好に適応される。かかる部品は、中でも、自動車、化学プロセス、半導体、航空宇宙および石油産業において広範囲に使用される。
米国特許第4,259,463号明細書 米国特許第3,752,787号明細書 米国特許第5,767,204号明細書 米国特許第5,700,879号明細書 米国特許第5,621,145号明細書 米国特許第5,565,512号明細書 米国特許第4,281,092号明細書 米国特許第5,554,680号明細書 米国特許出願第10/136,020号明細書 米国特許出願第09/951,921号明細書 国際公開第99/48939号パンフレット 米国特許第5,585,449号明細書 欧州特許出願公開第0 661 304 A1号明細書 欧州特許出願公開第0 784 064 A1号明細書 欧州特許出願公開第0 769 521 A1号明細書 米国特許第5,268,405号明細書 米国特許出願第09/495,600号明細書
フルオロエラストマーは、しばしば、触媒存在下での硬化を促進するための硬化部位成分を含む。有用な硬化部位成分の一種として、ニトリル基含有モノマーが挙げられ、これに対して有機スズ触媒が硬化成分として使用されている。これらの触媒は、望ましくない抽出性金属残渣を硬化製品中に残す可能性があり、環境的理由から望ましくない。アンモニア−発生化合物も硬化系成分として使用されている。これらの硬化系では、プロセスの間の所望のレベルのレオロジー制御が不足する。
一態様において、本発明は、(a)窒素含有硬化部位モノマーから誘導された共重合単位と、水素含有モノマーから誘導された共重合単位を約10モル%未満と、を含むフルオロポリマーと、(b)次式:
R(A(-)n
(式中、Aは、アニオン性酸性基または酸性基のアニオン性誘導体であり、nは、1〜10であり、Rは、水素またはC1〜C20アルキル、アルケニル、アルキレン、アルケニレン、または高官能性有機部分、環式、アリール、あるいはそれらの組み合わせであり、Rは、非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化されており、そしてnが2である場合、Rは、2つのA基間の直接結合であってもよい)を有する少なくとも1つのアニオン性官能基を含み、そして次式:
QR’k (+)
(式中、Qは、リン、イオウ、窒素、ヒ素またはアンチモンから選択され、各R’は独立して、水素および非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化C1〜C20アルキル、アリール、アラルキルもしくはアルケニル基から選択され、そしてkは、Qの原子価+1である)を有する少なくとも1つのカチオン性官能基を含む触媒組成物であって、化合物であるか、または別々に、もしくは混合物として添加されたそれらの前駆体である触媒組成物と、(c)次式:
R”2SOx
(式中、各R”は、独立して、C1〜C30アルキル、アラルキルであり、R”基は一緒になって、複素環式C3〜C30シクロアルキル、アリールまたはアラルキルを形成し、各R”は、非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化されていてもよく、そしてxは1または2である)を有する組成物と、を含む組成物に関する。
もう一つの態様において、本発明は、窒素含有硬化部位モノマーから誘導された共重合単位を有するフルオロポリマーと、次式:
{RA}(-){QR’k(+)
の化合物であるか、または別々に、もしくは混合物として添加されたそれらの前駆体を含む触媒組成物と、式
R”2SOx
の化合物と、を含む組成物に関する。
上記式中、Rは、水素またはC1〜C20アルキルもしくはアルケニル、C3〜C20シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、またはC6〜C20アリールもしくはアラルキルである。Rは、少なくとも1つのヘテロ原子、すなわち、エーテル結合のような、O、P、SおよびNのような炭素以外の原子を含有し得る。Rは非置換であってもよく、あるいは基の1以上の水素原子が、F、Cl、BrまたはIによって置換されているように置換されていてもよい。本明細書で使用される場合、「置換」は、所望の結果を妨害しないことを条件として、いずれの基も含まれ得ることを意味する。各Rは、過フッ素化、部分フッ素化または非フッ素化されていてもよい。Aは、酸アニオンまたは酸誘導体アニオンである。Qは、リン(P)、イオウ(S)、窒素(N)、ヒ素(As)またはアンチモン(Sb)であり、そしてkは、Qの原子価+1である。各R’は、独立して、水素、あるいは非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化、置換または非置換C1〜C20アルキル、アリール、アラルキルもしくはアルケニル基である。
上記の通り、Aは、酸アニオンまたは酸誘導体アニオンである。例えば、Aは、COO、CO3、SO3、SO2、SO2NH、PO3、PO4、CH2OPO3、(CH2O)2PO2、C64O、OSO3、O(Rがアリールまたはアルキルアリールである場合)、SO2NR’、SO2NSO2R’およびSO2CRSO2R’であってもよく、そして本発明の態様において、好ましくは、COO、CO3、O、C64O、SO3、OSO3またはSO2NR’であり、最も好ましくは、COO、CO3、O、SO3およびOSO3であり、R’はR(上記)として定義された通りであり、そしてR’に関して特に選択されるものは、Aに結合したRと同一または異なってもよく、そして1以上のA基は、Rに結合してよく、R’は、非置換であってもよく、または置換されていてもよい。R’に対して適切な置換基の例としては、ハロゲン(例えば、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素)、シアノ、OR3およびCOOR3基(式中、R3は、水素、またはアルカリもしくはアルカリ土類金属(H、K、NaおよびNH4が好ましい)、C1〜C20アルキル、アリール、アラルキル、アルケニル、およびR(上記の通り)基から選択される)が挙げられる。加えて、複素環を形成するために、前記R’基のいずれの対も、互いおよびQ原子に結合してよい。
各R”は、独立して、C1〜C30アルキル、アラルキルである。2つのR”基は一緒になって、複素環C3〜C30シクロアルキル、アリールまたはアラルキルを形成してもよい。各R”は、過フッ素化、部分フッ素化または非フッ素化されていてもよい。各R”は、置換されていてもよく、または非置換であってもよい。下付文字xは1または2である。
もう一つの態様において、本発明は、窒素含有硬化部位モノマーから誘導された共重合単位を含むペルフルオロポリマーと、硬化剤と、式R”2SOx(式中、各R”は、独立して、C1〜C30アルキル、アラルキルであり、R”基は一緒になって、複素環式C3〜C30シクロアルキル、アリールまたはアラルキルを形成し、各R”は、フッ素化されていてもよく、そしてxは1または2である)を有する化合物と、を含む組成物に関する。硬化剤は、窒素含有硬化部位モノマーを含む共重合単位を有するペルフルオロエラストマーの硬化において有用な既知化合物のいずれでもあり得る。かかる硬化剤としては、例えば、ペルオキシド、アミノフェノールおよび他の既知の硬化剤が挙げられる。
他の態様において、本発明は、フルオロポリマー、触媒組成物および上記添加剤を含む混合物を形成する工程と、混合物を成形する工程と、成形された混合物を硬化する工程(例えば、プレス硬化、および任意に後硬化)と、を含む、組成物の提供を含む、フルオロポリマー組成物の製造方法を提供する。また本発明は、ホース、ガスケット、およびO−リングのような硬化性または硬化組成物を含有する物品も提供する。
この組成物は、窒素含有硬化部位モノマーとの触媒系としてトリアジン形成化合物を使用した場合に典型的に達成される高温特性のような、窒素含有硬化部位モノマー(例えば、ニトリル基含有硬化部位モノマー)の使用の利点を保持する。
加えて、硬化フルオロポリマーの物理的特性に悪影響を及ぼすことなく、スコーチ抵抗を低下させることなく、すなわち、早期硬化が生じずに、比較の系よりも迅速に本発明の組成物を硬化することができる。
本発明の全成分が不足する比較の系より少量の触媒および、または硬化剤の使用にもかかわらず、より迅速に本発明の組成物を硬化することができる。本発明の硬化フルオロポリマーの特性としては、驚くべきことに、少なくとも他の物理的特性が、本発明の組成物を使用せずに製造された比較のフルオロポリマー化合物と同程度に良好でありながら、より良好な圧縮永久歪抵抗が挙げられる。
本発明の組成物は、高温暴露および/または過酷な化学的暴露があり得るか、または予期される適用において有用である。
本発明の1以上の実施形態の詳細について、以下の説明において明らかにする。本発明の他の特徴、目的および利点は、明細書および請求項から明白であろう。
本発明の組成物は、フルオロポリマーと、触媒組成物と、式R”2SOxの組成物と、を含む。
適切なフルオロポリマーは、窒素含有モノマーと、好ましくは、少なくとも2つの主要モノマーとから誘導された共重合単位を含む。主要モノマーの適切な候補の例としては、ペルフルオロオレフィン(例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)およびヘキサフルオロプロピレン(HFP))、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ペルフルオロビニルエーテル(例えば、ペルフルオロアルキルビニルエーテルおよびペルフルオロアルコキシビニルエーテル)、ならびに任意に、オレフィン(例えば、エチレン、プロピレン等)およびフッ化ビニリデン(VDF)のような水素含有モノマーが挙げられる。かかるフルオロポリマーとしては、例えば、フルオロエラストマーガムおよび半結晶性フッ素樹脂が挙げられる。
フルオロポリマーが、過ハロゲン化、好ましくは過フッ素化されている場合、それは、少なくとも50モルパーセント(モル%)の、HFPを任意に含むTFEおよび/またはCTFEから誘導された共重合単位を含有する。本発明の一実施形態において、フルオロポリマーの共重合単位の残部(典型的に10モル%〜50モル%)は、1以上のペルフルオロビニルエーテル、および窒素含有硬化部位モノマー(例えば、ニトリル含有ビニルエーテルまたはイミデート含有ビニルエーテル)から構成される。硬化部位モノマーは、フルオロポリマーの少なくとも約0.1モル%、より好ましくは少なくとも約0.3モル%を構成する。硬化部位モノマーは、フルオロポリマーの約5モル%以下、より好ましくは約2モル%以下を構成する。
本発明のフルオロポリマーは、過フッ素化されているか、または水素含有モノマーから誘導される共重合単位を約10モル%未満有する。フルオロポリマーが過フッ素化されていない場合、それは、約75モル%〜約90モル%、95モル%またはさらに99モル%の、TFE、CTFE、HFPおよび/または他の過フッ素化オレフィンから誘導された共重合単位と、約10モル%未満、より好ましくは約5モル%未満、そして他の実施形態においては1モル%またはさらにそれ未満の、VDF、エチレンおよび/またはプロピレンから誘導された共重合単位と、約40モル%までの、好ましくは過フッ素化されたビニルエーテルから誘導された共重合単位と、約0.1モル%〜約5モル%(より好ましくは、約0.3モル%〜約2モル%)の窒素含有硬化部位モノマーと、を含有する。
本発明において有用なペルフルオロオレフィンとしては、次式:
CF2=CF−Rf
(式中、Rfは、フッ素またはC1〜C8(好ましくは、C1〜C3)ペルフルオロアルキルである)のものが挙げられる。
適切な過フッ素化ビニルエーテルとしては、次式:
CF2=CFO(R2 fO)a(R3 fO)b4 f
(式中、R2 fおよびR3 fは、同一または異なる直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6ペルフルオロアルキレン基であり、aおよびbは、独立して、0または1〜10の整数であり、そしてR4 fは、C1〜C4ペルフルオロアルキル基である)のものが挙げられる。
好ましい種類のペルフルオロアルキルビニルエーテルとしては、次式:
CF2=CFO(CF2CFXO)d4 f
(式中、XはFまたはCF3であり、dは0〜5であり、そしてR4 fはC1〜C6ペルフルオロアルキル基である)の組成物が挙げられる。
最も好ましいペルフルオロアルキルビニルエーテルは、dが0または1であり、そして各R2 f、R3 fおよびR4 fが、1〜3個の炭素原子を含有するものである。かかる過フッ素化エーテルの例としては、ペルフルオロメチルビニルエーテル、ペルフルオロエチルビニルエーテル、およびペルフルオロプロピルビニルエーテルが挙げられる。
他の有用な過フッ素化モノマーとしては、次式:
CF2=CFO[(CF2e(CFZ)gO]h4 f
(式中、R4 fは、C1〜C6ペルフルオロアルキル基であり、eは1〜5であり、gは0〜5であり、hは0〜5であり、そしてZはFまたはCF3である)の化合物が挙げられる。この種類の好ましい構成員は、R4 fがC37であり、eが1または2であり、gが0または1であり、そしてhが1であるものである。
本発明において有用な追加的ペルフルオロアルキルビニルエーテルモノマーとしては、次式:
CF2=CFO[(CF2CF(CF3)O)k(CF2pO(CF2q]Cr2r+1
(式中、kは0〜10であり、pは1〜6であり、qは0〜3であり、そしてrは1〜5である)のものが挙げられる。この種類の好ましい構成員としては、kが0または1であり、pが1〜5であり、qが0または1であり、そしてrが1である化合物が挙げられる。
本発明において有用なペルフルオロアルコキシビニルエーテルとしては、次式:
CF2=CFO(CF2t[CF(CF3)]uO(CF2O)wx2x+1
(式中、tは1〜3であり、uは0〜1であり、wは0〜3であり、そしてxは1〜5、好ましくは1である)のものが挙げられる。有用なペルフルオロアルコキシビニルエーテルの具体的な代表例としては、CF2=CFOCF2OCF2CF2CF3、CF2=CFOCF2OCF3、CF2=CFO(CF23OCF3、およびCF2=CFOCF2CF2OCF3が挙げられる。ペルフルオロアルキルビニルエーテルとペルフルオロアルコキシビニルエーテルとの混合物を利用してもよい。
加えて、オレフィン(例えば、エチレン、プロピレン等)およびフッ化ビニリデンのような部分フッ素化モノマーまたは水素含有モノマーを、フルオロポリマーが完全に過フッ素化されていない本発明のある種の実施形態のフルオロポリマーにおいて使用することができる。かかる場合、部分フッ素化モノマーまたは水素含有モノマーから誘導された共重合単位の量は、好ましくはフルオロポリマーの10モル%未満である。他の実施形態において、水素含有モノマーは、フルオロポリマーの好ましくは5モル%未満、またはより好ましくは1モル%未満、またはさらに0モル%である。
有用なフルオロポリマーの一例は、テトラフルオロエチレンと少なくとも1つのペルフルオロアルキルビニルエーテルとの主要モノマー単位から構成される。かかるコポリマーにおいて、共重合過フッ素化エーテル単位は、ポリマーにおける全モノマー単位パーセントの少なくとも約10モル%、より好ましくは少なくとも約15モル%を構成する。共重合過フッ素化エーテル単位は、ポリマーにおける全モノマー単位パーセントの約50モル%以下、より好ましくは約40モル%以下を構成する。
1以上の他のフルオロポリマーを、窒素含有硬化部位モノマーから誘導された共重合単位を有するフルオロポリマーとブレンドしてもよい。加えて、1以上の他のフルオロポリマー(これは、1以上のコポリマーを含んでもよい)を、窒素含有硬化部位モノマーから誘導された共重合単位を有するフルオロポリマー(これは、コポリマーを含んでもよい)とブレンドしてもよい。ブレンドおよび/またはコポリマーにおいて有用なかかる他のフルオロポリマーとしては、上記された全配列が挙げられ、これには、上記された共重合単位を含むホモポリマーおよびコポリマーが含まれる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびPFA(テトラフルオロエチレン−ペルフルオロビニルエーテル)が有用である。他のフルオロポリマーは、窒素含有硬化部位モノマーから誘導された共重合単位が不足していてもよく、および/または選択された硬化系に適合した反応部位を含んでもよい。例えば、本発明のためのフルオロポリマーを提供するために、ニトリル基を含むモノマーのような窒素含有硬化部位モノマーから誘導された共重合単位をそれぞれ有する2つの異なるフルオロポリマーをブレンドしてもよい。
特定の特性を提供するために、以下に記載されるようなもう1つの硬化剤と一緒に、もう1つのフルオロポリマーが含まれてよい。例えば、化学安定性を改善するために、ペルオキシド硬化に適切なフルオロポリマーおよびペルオキシド硬化剤が含まれてよい。かかるブレンドは、得られるブレンドの熱安定性および化学安定性の釣り合いを保ち、また経済的な利点も提供し得る。また、窒素含有硬化部位モノマーが不足するフルオロポリマーを含ませることを必要とすることなく、窒素含有硬化部位モノマーを有するフルオロポリマーのブレンドを硬化するために、これらの他の硬化剤を使用してもよい。
窒素含有硬化部位モノマーを有するフルオロポリマーは、好ましくは、本発明の組成物が不足する比較のフルオロポリマー以上に改善された熱安定性を提供するために、全フルオロポリマーの十分な量を構成する。本発明のこの実施形態において、この量は、一般的に、全フルオロポリマーの少なくとも25重量パーセント(重量%)、より好ましくは、少なくとも50重量%である。いくつかの実施形態において、フルオロポリマー混合物は、窒素含有共重合単位を有するフルオロポリマーから、本質的に、なる。
当該分野において既知の方法によって、フルオロポリマーを調製してもよい。例えば、水性乳化重合として、または有機溶媒中での溶液重合として、モノマーのフリーラジカル重合によって重合プロセスを実行することができる。フルオロポリマーブレンドが望ましい場合、好ましい組み入れ経路は、選択された比率でのフルオロポリマーラテックスのブレンド、それに続く、凝固および乾燥による。
末端基の性質および量は、本発明のフルオロエラストマーの硬化の成功に対して重大ではない。例えば、ポリマーは、APS/サルファイト系によって発生するSO3 (-)末端基を含有してもよく、またはポリマーは、APS開始剤系によって発生するCOO(-)末端基を含有してよく、またはフルオロエラストマーは、「中性」末端基、例えば、フルオロスルフィネート開始剤系または有機ペルオキシドの使用によって発生するものを有してもよい。いずれの種類の連鎖移動剤も、極性末端基の数を著しく低下させ得る。改善されたプロセスのためのように、所望であれば、SO3 (-)のような強極性末端基の存在を最小化することができ、そしてCOO(-)末端基の場合、後処理(例えば、脱炭酸)によって量を低下させることができる。
硬化部位成分は、フルオロポリマーを硬化させる。硬化部位成分は、部分的または完全にフッ素化されていてもよい。少なくとも1つのフルオロポリマーの少なくとも1つの硬化部位成分は、窒素含有基を含む。本発明の硬化部位モノマーにおいて有用な窒素含有基の例としては、ニトリル、イミデート、アミジン、アミド、イミドおよびアミン−オキシド基が挙げられる。有用な窒素含有硬化部位モノマーとしては、
CF2=CFO(CF2LCN
CF2=CFO[CF2CF(CF3)O]q(CF2O)yCF(CF3)CN
CF2=CF[OCF2CF(CF3)]rO(CF2tCN
CF2=CFO(CF2uOCF(CF3)CN
(式中、上記式に関して、L=2〜12、q=0〜4、r=1〜2、y=0〜6、t=1〜4およびu=2〜6)のようなニトリル含有フッ素化オレフィンおよびニトリル含有フッ素化ビニルエーテルが挙げられる。かかるモノマーの代表例としては、CF2=CFO(CF23OCF(CF3)CN、ペルフルオロ(8−シアノ−5−メチル−3,6−ジオキサ−1−オクテン)、およびCF2=CFO(CF25CNが挙げられる。
本発明において有用な、もう1つの適切な硬化部位成分は、ペルオキシド硬化反応に関与可能なハロゲンを含有するフルオロポリマーまたはフッ素化モノマー材料である。かかるハロゲンは、フルオロポリマー鎖に沿って、および/または末端位置に存在してよい。典型的なハロゲンは、臭素またはヨウ素である。フルオロポリマー鎖に沿う位置にハロゲンを導入するために、共重合が好ましい。この経路において、上記コモノマーの選択は、適切なフッ素化硬化部位モノマーと組み合わせられる。かかるモノマーは、例えば、一般式Z−Rf−Ox−CF=CF2(式中、Zは、BrまたはIであり、Rfは、置換または非置換C1〜C12フルオロアルキレンであり、これは、過フッ素化されていてもよく、そして1以上のエーテル酸素原子を含有してもよく、そしてxは、0または1である)から選択され得る。xが0である場合、ブロモ−またはヨード−フルオロオレフィンの例としては、ブロモジフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ヨードトリフルオロエチレン、1−ブロモ−2,2−ジフルオロエチレン、および4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1等が挙げられる。xが1である場合、ブロモ−またはヨード−フルオロビニルエーテルの例としては、BrCF2OCF=CF2、BrCF2CF2OCF=CF2、BrCF2CF2CF2OCF=CF2、CF3CF(Br)CF2OCF=CF2等が挙げられる。加えて、非フッ素化ブロモ−またはヨード−オレフィン、例えば、臭化ビニルおよび4−ブロモ−1−ブテンを使用することができる。
フルオロポリマーの側鎖位置における硬化部位成分の量は、一般的に、少なくとも約0.05モル%、より好ましくは、少なくとも約0.1モル%である。フルオロポリマーの側鎖位置における硬化部位成分の量は、一般的に、約5モル%未満、より好ましくは、約2モル%以下である。
硬化部位成分は、フルオロポリマー鎖の末端位置に生じてもよい。末端位置にハロゲンを導入するために、連鎖移動剤または開始剤を使用する。一般的に、適切な連鎖移動剤は、ポリマー調製の間に反応媒体中に導入されるか、または適切な開始剤から誘導される。
有用な連鎖移動剤の例としては、式Rfx(式中、Rfは、置換または非置換C1〜C12フルオロアルキル基であり、これは、過フッ素化されていてもよく、Zは、BrまたはIであり、そしてxは1または2である)を有するものが挙げられる。ブロミドを含む代表例としては、CF2Br2、Br(CF22Br、Br(CF24Br、CF2(Cl)Br、CF3CF(Br)CF2Br等が挙げられる。
有用な開始剤の例としては、NaO2S(CF2nX(式中、Xは、BrまたはIであり、そしてnは1〜10である)が挙げられる。
フルオロポリマーの末端位置における硬化部位成分の量は、一般的に、少なくとも約0.05モル%、より好ましくは、少なくとも約0.1モル%である。フルオロポリマーの末端位置における硬化部位成分の量は、一般的に、約5モル%未満、より好ましくは、約2モル%以下である。
硬化部位成分の組み合わせも有用である。例えば、ペルオキシド硬化反応に関与可能なハロゲンを含有するフルオロポリマーは、ニトリル基含有硬化部位成分のような窒素含有硬化部位成分を含有してもよい。一般的に、全硬化部位成分の少なくとも約0.1モル%、より好ましくは、少なくとも約0.3モル%がフルオロポリマー中に組み入れられる。一般的に、全硬化部位成分の約5モル%未満、より好ましくは、約2モル%以下がフルオロポリマー中に組み入れられる。
本発明のフルオロポリマー組成物は、有機オニウム触媒組成物を使用して、少なくとも部分的に硬化される。この組成物は、有機オニウム(例えば、ハライド、ヒドロキシド、アルコキシド等)と、酸または酸塩との反応生成物であってもよい。
一態様において、触媒組成物は、次式:
R(A(-)n
(式中、Aは、アニオン性酸性基または酸性基のアニオン性誘導体であり、nは1〜10であり、Rは、水素またはC1〜C20アルキル、アルケニル、アルキレン、アルケニレン、または高官能性有機部分、環式、アリール、あるいはそれらの組み合わせであり、Rは、非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化されており、そしてnが2である場合、Rは、2つのA基間の直接結合であってもよい)を有する少なくとも1つのアニオン性官能基を含む。また、この触媒組成物は、次式:
QR’k (+)
(式中、Qは、リン、イオウ、窒素、ヒ素またはアンチモンから選択され、各R’は独立して、水素および非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化C1〜C20アルキル、アリール、アラルキルもしくはアルケニル基から選択され、そしてkは、Qの原子価+1である)を有する少なくとも1つのカチオン性官能基を含む。触媒組成物は、アニオン性官能基とカチオン性官能基とを含む化合物であるか、または別々に、もしくは混合物として添加されたそれらの前駆体である。例えば、アニオン性官能基を含む酸を、カチオン性官能基の塩と一緒にフルオロポリマーに添加して、使用してよく、または両方の種類の官能基を含む化合物を使用してもよい。
もう1つの態様において、触媒組成物は、一般式:
{RA}(-){QR’k(+)
(式中、R、A、Q、R’およびkは、上記の通りである)の化合物を含む。好ましいアニオンとしては、Rが、アルキル、ベンジルおよびフェニルから選択され、そしてAが、COO、SO3から選択され、そしてRがアリールまたはアルカリールである場合、AがOであるものが挙げられる。
いずれかの既知の手段によって、触媒を調製することができる。触媒調製のための一例は、市販品として入手可能なヒドロキシド前駆体を、ベンゾエートまたはアセテート錯体へと変換する工程を含む。もう1つの例は、溶媒中でオニウムハライドを酸金属塩と反応させる工程と、沈殿した金属ハライドを濾過する工程と、溶媒を除去する工程とを含む。他の経路も、当業者に明白であろう。
より具体的に、本発明の触媒中のアニオン性官能基(RA)は、カルボキシレート、アルコキシド、スルフェート、スルホネートまたはフェノレートであってよい。本明細書で使用される場合、「置換」は、所望の生成物を妨害しない一般的な置換基によって置換されていることを意味し、そして「Ph」はフェニルである。適切なアニオンとしては、一般式:
x−Phy−{(CH2n−D}m
(式中、各Rxは、同一または異なる、炭素原子1〜10のアルケニルまたはアルキルであり、これらは置換されていても、または非置換であってもよく、xは0〜5であり、yは0または1であり、nは0〜10であり、mは1〜5であり、そしてDは、COO、OSO3、SO3、およびO(yが1である場合)から選択されるが、ただし、xおよびmの合計は6以下であり、そしてxおよびyの両方が0であることはないことを条件とする)の非フッ素化アニオンが挙げられる。
有用なアニオンの例としては、Ph−COO、Ph−O、pが1〜10である場合はCH3−(CH2p−O−SO3、および一般式R−COO(式中、Rは、アルケニル、炭素原子1〜10のアルキル、例えば、アセテートまたはプロピオネート、または炭素原子6〜20のアリールである)のカルボキシレートが挙げられる。多カルボキシレート(multi−carboxylate)、多スルフェート(multi−sulfate)、多スルホネート(multi−sulfonate)およびそれらの組み合わせも有用である。例えば、
(-)OOC−(CX2n−COO(-)および(-)OOC−(CX2n−OSO3 (-)
(式中、nは、0〜10であり、そしてXは、H、FまたはClである)、ならびにPh−((CH2p−COO(-)q(式中、pおよびqは、独立して、1〜4である)である。多カルボキシレート、スルフェートおよび組み合わせの場合、好ましい種類の二官能性カルボン酸は、シュウ酸である。本発明の特定の態様において、(CX2n鎖は、フッ素化または過フッ素化されており、例えば、OOC−(CF2n−COOである。また、アニオン性官能基、またはRAは、CF3CF(CF3)CH2OおよびCn2n+1CH2O(式中、nは0〜100(好ましくは、0〜20、そしてより好ましくは、0〜10)である)から選択される材料でもあり得る。他の例としては、エチレンジアミン四酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、ピロメリト酸および1,3,5−シクロヘキサンカルボン酸のアニオン(1以上の官能基が酸として残ってもよい)が挙げられる。加えて、2以上の上記化合物の組み合わせを使用することもできる。
代表的な芳香族ポリオキシ化合物としては、非過フッ素化ジ−、トリ−およびテトラオキシベンゼン、ナフタレン、ならびにアントラセン、ならびに次式:
(-)z−Ph−Gy−Ph−Oz (-)
(式中、Gは、結合、または二官能性脂肪族、脂環族もしくは炭素原子1〜13の芳香族基、またはチオ、オキシ、カルボニル、スルフィニルもしくはスルホニル基であり、Gおよび/またはPhは、少なくとも1つの塩素またはフッ素原子によって任意に置換されており、yは、0または1であり、各zは、独立して、1または2であり、そしてポリオキシ化合物のいずれの芳香族環も、塩素、フッ素または臭素原子の少なくとも1つの原子、またはカルボキシル、またはアシル基(例えば、−COR(式中、Rは、HまたはC1〜C8アルキル、アリール、またはシクロアルキル基である)、または例えば、1〜8の炭素原子を有するアルキル基によって任意に置換されている)のビスフェノールが挙げられる。上記ビスフェノール式において、酸素基は、いずれの環のいずれの位置(1位以外)においても結合可能である。2以上のかかる化合物のブレンドも使用可能である。次式:
x−Ph−O−QR’k
のモノおよびビス錯体も有用である。これらの材料の好ましい種類としては、一般式:(-)O−Ph−C(CX32−Ph−O(-)(式中、Xは、H、ClまたはFである)(例えば、ビスフェノールAF)を有するもののようなビスフェノールが挙げられる。多官能性酸が使用される場合、QR’kとのモノ−、ビス−および多錯体を使用することができる。
当該分野において既知である通り、有機オニウムは、ルイス塩基(例えば、ホスフィン、アミンおよびスルフィド)の共役酸であり、そして前記ルイス塩基と適切なアルキル化剤(例えば、アルキルハライドまたはアシルハライド)とを反応させることによって形成することができ、ルイス塩基の電子供与原子の原子価の増大および有機オニウム化合物における正電荷が生じる。本発明のための好ましい有機オニウム化合物は、有機部分に結合した少なくとも1つのヘテロ原子、すなわち、P、SまたはNのような炭素以外の原子を含有する。
本発明において特に有用である第四級有機オニウム化合物の一種は、相対的に陽のイオンおよび相対的に陰のイオンを広く含み、ここで、リン、イオウまたは窒素は、一般的に陽イオンの中心原子を含み、そして陰イオンは、アルキルまたはシクロアルキル酸アニオンであり、これは、非フッ素化、部分フッ素化(すなわち、少なくとも1つの水素原子が残ることを条件として、少なくとも1つの水素原子がフッ素によって置換されている)、または過フッ素化されていてもよい。
Qがリンである場合、適切な前駆体化合物(およびカチオン性官能基材料)の例としては、テトラメチルホスホニウム、トリブチルアリルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、ジブチルジフェニルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリブチル(2−メトキシ)プロピルホスホニウム、トリフェニルベンジルホスホニウム、およびテトラフェニルホスホニウムが挙げられる。これらのホスホニウムは、ヒドロキシド、クロリド、ブロミド、アルコキシド、フェノキシド等であってもよい。テトラアルキルホスホニウムヒドロキシドおよびテトラアルキルホスホニウムアルコキシドが好ましい。
もう一種のホスホニウム化合物としては、アミノ−ホスホニウム、ホスホラン(例えば、トリアリールホスホラン)、およびリン含有イミニウム化合物からなる群より選択されるものが挙げられる。
本発明において有用なアミノ−ホスホニウム化合物としては、当該分野において、例えば、(特許文献1)(モッジ(Moggi)ら)に記載のものが挙げられる。
本発明において有用なホスホニウム化合物の種類としては、トリアリールホスホラン化合物のようなホスホラン化合物が挙げられ、後者の化合物のいくつかは既知であり、そして当該分野において記載されており、例えば、(特許文献2)(デ・ブランナー(de Brunner))を参照されたい。かかるホスホラン化合物を最初に酸と反応させて、塩を形成し、次いで、この塩を硬化剤成分として使用する。本発明において有用ないくつかのトリアリールホスホラン化合物は、一般式:
Figure 2005537359

(式中、Arは、例えば、フェニル、置換フェニル、例えば、メトキシフェニル、クロロフェニル、トリルおよび他の既知の基、例えば、ナフチルから選択されるアリールである)を有する。R3およびR4は、(1)(a)R3の場合、水素、メチル、エチル、プロピルおよびカルボアルコキシ(C1〜C6アルキル)、および(b)R4の場合、カルボアルコキシ(C1〜C6アルキル)シアノおよび−CONH2から個々に選択される分離した基、ならびに(2)単一の基が結合する炭素原子と一緒になって、次式:
Figure 2005537359

から選択される環式基を形成する単一の基、よりなる群から選択される。
代表的なホスホニウム化合物としては、ベンジルトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロリド、およびビス(ベンジルジフェニルホスフィン)イミニウムクロリドが挙げられる。
本発明において有用なスルホニウム化合物は、アニオンとイオン結合し、そして炭素−イオウ共有結合によって3つの有機部分(R’)に共有結合した少なくとも1つのイオウ原子を有する。前記有機部分は、同一または異なっていてもよい。スルホニウム化合物は、1より多い相対的に陽のイオウ原子を有していてもよく、例えば、[(C652+(CH24+(C652]2Cl-であり、そして2つの炭素−イオウ共有結合は、二価有機部分の炭素原子間にあってよく、すなわち、イオウ原子は、環式構造中のヘテロ原子であってもよい。
本発明において有用なスルホニウム化合物の種類は、次式:
Figure 2005537359

(式中、R5、R6およびR7は、同一または異なっていてもよいが、ただし、少なくとも1つのかかる基は芳香族であり、そしてかかる基は、C4〜C20芳香族基(例えば、置換および非置換フェニル、チエニルおよびフラニル)ならびにC1〜C20アルキル基から選択されてもよい)を有する塩である。アルキル基としては、置換アルキル基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールのような置換基)が挙げられる。Zは、酸素、イオウ、>S=O、>C=O、−SO2−、−NR8−(式中、R8は、アリールまたはアシル(例えば、アセチル、ベンゾイル等)である)、炭素−炭素結合、ならびに−CR910−(式中、R9およびR10は、水素、C1〜C4アルキル基およびC2〜C4アルケニル基よりなる群から選択される)から選択される。
好ましくは、スルホニウム化合物は、R’に関して少なくとも1つのアリール基を有する。
Qが窒素である場合、好ましい陽イオンは、一般式NR’4またはHNR’3(式中、R’は、上記の通りである)を有する。前駆体化合物として有用な代表的な第四級有機オニウムとしては、フェニルトリメチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラヘプチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリブチルベンジルアンモニウム、トリブチルアリルアンモニウム、テトラベンジルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム、ジフェニルジエチルアミノアンモニウム、トリフェニルベンジルアンモニウム、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウム、ベンジルトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム、およびビス(ベンジルジフェニルホスフィン)イミニウムが挙げられる。これらのアンモニウムは、ヒドロキシド、クロリド、ブロミド、アルコキシド、フェノキシド等であってもよい。これらの陽イオンの中で、テトラブチルアンモニウムおよびテトラフェニルアンモニウムが好ましい。
QがAsまたはSbである場合、好ましい陽イオンとしては、テトラフェニルアルソニウムクロリドおよびテトラフェニルスチボニウムクロリドが挙げられる。
全体的に、触媒の陽イオンまたはカチオン性官能基のために、テトラアルキルホスホニウム化合物がより好ましい。
一態様において、好ましくは、アニオン性官能基は、式CF3(CF2nCOO(-)(式中、nは、1、2または6である)から選択され、そしてQR’kは、テトラブチルホスホニウムおよびトリブチル(2−メトキシ)プロピルホスホニウムから選択される。もう1つの態様において、アニオン性官能基は、式(-)OOC(CF2nCOO(-)(式中、nは、2または4である)から選択され、そしてQR’kは、テトラブチルホスホニウムおよびトリブチル(2−メトキシ)プロピルホスホニウムから選択される。さらにもう1つの態様において、アニオン性官能基は、アセテートおよびベンゾエートから選択され、そしてQR’kは、テトラブチルホスホニウムおよびトリブチル(2−メトキシ)プロピルホスホニウムから選択される。なおもう1つの態様において、触媒組成物は、CF3−O−(CF2nCOOQR’k(式中、nは、2または4であり、そしてQR’kは、請求項1において定義された通りである)、CF3−O−CF2CF2COOP(C494およびビス−テトラブチルホスホニウムペルフルオロアジペートから選択される。
有機オニウム化合物の混合物も、本発明において有用である。
上記前駆体は、一般的に、市販品として入手可能であるか(例えば、ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ ケミカルズ(Aldrich Chemicals,Milwaukee,WI)から)、または当該分野において既知の手順によって調製することができる。
加えて、2以上のアニオン性官能基もしくはRA基および/または2以上のカチオン性官能基もしくはQR’k基のブレンドを含む、2以上の上記触媒化合物のブレンドを使用することもできる。
いずれかの適切な方法によって、本発明の触媒組成物を調製することができる。例えば、本発明において触媒組成物として使用される活性錯体の2つの成分{RA}(-){QR’k(+)を、酸または塩として別々に組み入れることができ、例えば、RAX(式中、Xは、水素、またはアルカリもしくはアルカリ土類金属(H、K、NaおよびNH4が好ましい)から選択される)、およびQR’kZ(式中、Zは、アニオンから選択され、これは有機であってもまたは無機であってもよく、好ましくは、Cl(-)、Br(-)(-)OH、(-)OR3またはSO4 (2-)である)である。別々に、または混合物として、本発明のエラストマーガムに2つの成分を添加することができる。この方法において、プロセス、加熱および硬化の間にその場で(in situ)活性錯体が形成される。クリーンな適用(例えば、半導体)に関して特に重要である、汚染および抽出性成分(extractables)の含有を避けるために、フルオロポリマー組成物中への組み入れの前に錯体は調製されるべきであり、そして得られる塩XZは、活性錯体がエラストマーガム中に組み入れられる前に、濾過または洗浄されるべきである。触媒組成物を調製するために、当該分野において既知の他の適切な方法を使用してもよい。例えば、得られる塩XZを沈殿および濾過する前に、適切な溶媒(例えば、アルコール)中に、触媒組成物の2つの成分を溶解することができる。オニウム成分を、オニウムヒドロキシドまたはオニウムアルコキシドとして触媒組成物の酸成分と反応させることによって(例えば、Bu4POHをRCOOHと反応させることによって)、塩形成を避けることができる。溶媒中に溶解した場合、または乾燥化合物として、エラストマーガム中に活性錯体を組み入れることができる。過剰量のQR’k材料(例えば、テトラアルキルホスホニウムクロリド)または遊離酸(例えば、RAH)は、ポリマーの特性に悪影響を及ぼさない。
選択された硬化剤化合物(例えば、{RA}(-){QR’k(+))の有効量を使用して、フルオロポリマーを架橋する。硬化剤の量が少なすぎる場合、所望の物理的特性を発生するほど十分にフルオロポリマーは架橋せず、および/または望まれるよりもゆっくりと架橋する。硬化剤の量が多すぎる場合、フルオロポリマーは架橋して、望まれるよりも柔軟性の低い材料となり、および/または所望のプロセス条件に対して過度に急速に架橋する。特定の組成物の選択は、所望の硬化剤の量に影響を及ぼす。例えば、選択されたフィラーの種類および/または量は、同様であるがフィラーの加えられていない組成物と比較して、硬化を妨害するか、または促進するので、当業者に既知の硬化剤の量の適切な調整が必要とされる。
フルオロポリマーの組成物も、1以上の硬化剤の量に影響を及ぼす。例えば、ニトリル含有フルオロポリマーと、ニトリル硬化部位が欠如しているもう1つのフルオロポリマーとのブレンドを使用する場合、第1の選択された硬化剤化合物の有効量が、他のフルオロポリマーを架橋するために使用される第2の選択された硬化剤化合物の有効量と一緒に、ニトリル含有モノマーから誘導された共重合単位を有するフルオロポリマーを架橋するために使用される。第1および第2の選択された硬化剤は、同一または異なる組成を有してよい。すなわち、いずれか一方または両方の選択された硬化剤は、いずれか一方または両方のフルオロポリマーを架橋する機能を有し得る。
一般的に、1より多い組成物を含んでいてもよい硬化剤の有効量は、100部のガムあたり硬化剤が0.2〜10ミリモル(mmhr)(より好ましくは、0.5〜5mmhr)の範囲である。
また本発明は、式R”2SOxの化合物を含む。この式において、R”およびxは上記の通りである。かかる化合物としては、ジオルガノスルホキシド(R”2SO)およびジオルガノスルホン(R”2SO2)が挙げられ、各Rは有機基である。2つのR基は一緒になって、単一アルキレン基、すなわち複素環式環を形成してもよい。R基の炭素骨格鎖は、直鎖、分枝鎖または環式であってよく、そして脂肪族または芳香族であってよく、そして1以上の酸素のようなヘテロ原子を含んでもよい。鎖は、非置換であっても、または所望の結果に影響を及ぼさないいずれかの置換基によって置換されていてもよい。
中でも、有用なR”2SOx化合物は、ジメチルスルホキシドおよびジメチルスルホンのようなジアルキルスルホキシドおよびジアルキルスルホンであり、特定の実施形態において、後者が好ましい。他の有用な化合物としては、ジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジメチルスルホン、およびテトラメチレンスルホンが挙げられる。化合物はハロゲン化されていてもよく、例えば、Cl、Br、Fによって置換されていてもよい。一実施形態において、R”2SOx化合物は、少なくとも部分的にフッ素化されており、少なくとも1つのR基の少なくとも1つの水素がFによって置換されている。加えて、R基が完全にフッ素化されるまで、1より多いかかる水素原子がフッ素によって置換されてもよい。
本発明の利点の1つは、制御可能な硬化レオロジーである。材料の温度上昇に一致するトルクの初期の減少後、本発明の組成物は、利用可能な相対的に長い時間(「誘導時間」)を有し、その後、トルクは迅速に、最終または最大値まで増加する。トルクの迅速な増加は、架橋時の組成物の粘度の迅速な増加に相当する。誘導時間は、数秒から数分まで制御可能である。これによって、硬化開始前に形成または成形される特定の本発明の組成物に対する十分な量の誘導時間が与えられる。また、このレオロジーは、硬化開始後の硬化サイクルの迅速な完了を提供するため、硬化サイクルは不必要に延長されない。従って、本発明の組成物を、迅速に、完全に形成または成形し、損傷なく取り扱い可能である状態へと硬化し、そして型から除去することができる。
本発明の触媒と一緒に、他の種類の硬化剤を使用することによって、フルオロポリマー組成物の硬化を変更することもできる。かかる硬化剤の例は既知であり、ビス−アミノフェノール(例えば、(特許文献3)および(特許文献4)に記載される)、ビス−アミドオキシム(例えば、(特許文献5)に記載される)、ならびにアンモニウム塩(例えば、(特許文献6)に記載される)が挙げられる。加えて、例えば、(特許文献7)および(特許文献8)に記載される、ヒ素、アンチモンおよびスズの有機金属化合物を使用することができる。特定の例として、アリル−、プロパルギル−、トリフェニル−、アレニル−およびテトラフェニルスズおよびトリフェニルスズのヒドロキシドが挙げられる。かかる硬化剤の他の例としては、一般式R3N・HA(式中、基HAは、無機または有機酸、例えば、HCl、HNO3、C715COOHであり、そして各Rは、独立して、同一または異なるC1〜C20アルキル基であり、これらは、環式または複素環式であってもよく、そして代わりに、1つのR基が、窒素が、アルケニル、シクロアルケニルまたは芳香族基に結合するか、またはその一部であるような、もう1つのR基への結合であってもよい)を有する化合物を含む触媒組成物のような、2002年4月29日出願の同時係属中特許出願(特許文献9)に記載されるものが挙げられる。置換基は、オレフィン、例えば、モノ、ジおよびトリアルキルアミン塩、ならびにピリジン塩であってもよい。これらの触媒組成物の更なる例としては、次式:
Figure 2005537359

(式中、mおよびnは、独立して、2〜20である)の化合物が挙げられる。かかる硬化剤のさらなる例としては、一般式:
Figure 2005537359

(式中、Mは二価金属であり、Xはアニオン基であり、そしてnは2〜6、好ましくは3〜5、より好ましくは3または5である)によって表される二価金属アミン錯体化合物のような、2001年9月11日出願の同時係属中特許出願(特許文献10)に記載されるものが挙げられる。適切な二価金属の例としては、Mg、Ni、Co、Zn、Pb、Fe、Sn、CdおよびCaが挙げられ、マグネシウムおよび亜鉛が好ましい。適切なアニオン基の例としては、ハライド(例えば、クロリド、ブロミドまたはヨージド)、ヒドロキシレート、アルコキシレート、カルボキシレート、フェノキシド、スルホネート、スルフェート、スルフィット、カルボネートおよびニトレート基が挙げられ、クロリドのようなハライドが好ましい。この式としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)および1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノン−5−エン(DBN)の錯体が挙げられる。例えば、メタノールまたはアセトンのような有機溶媒中で、DBUまたはDBNを金属塩(例えば、金属ハライド)と反応させることによって、これらの錯体を調製することができる。
上記触媒と一緒に、1以上のアンモニア−発生化合物を使用して、本発明のフルオロエラストマー組成物を硬化することができる。「アンモニア−発生化合物」としては、周囲条件下で固体または液体であるが、硬化条件下でアンモニアを発生する化合物が挙げられる。かかる化合物としては、例えば、ヘキサメチレンテトラミン(ウロトロピン)、ジシアンジアミド、および次式:
w+(NH3xw-
(式中、Aw+は、Cu2+、Co2+、Co3+、Cu+およびNi2+のような金属カチオンであり、wは、金属カチオンの原子価に等しく、Yw-は、対イオン、典型的には、ハライド、スルフェート、ニトレート、アセテート等であり、そしてxは1〜約7の整数である)の金属含有化合物が挙げられる。
また、次式:
Figure 2005537359

(式中、Rは水素、あるいは置換または非置換C1〜C20アルキル、アリール、またはアラルキル基である)のもののような置換および非置換トリアジン誘導体も、アンモニア−発生化合物として有用である。具体的な有用なトリアジン誘導体としては、ヘキサヒドロ−1,3,5−s−トリアジンおよびアセトアルデヒドアンモニアトリマーが挙げられる。
上記触媒と一緒に、1以上のペルオキシド硬化剤を使用して、窒素含有硬化部位モノマー含有フルオロポリマーを単独で含む、本発明のフルオロエラストマー組成物を硬化することができる。適切なペルオキシド硬化剤は、一般的に、(特許文献11)に記載されるもののような、硬化温度において遊離基を発生するものである。それぞれ50℃より高い温度において分解する、ジアルキルペルオキシドおよびビス(ジアルキルペルオキシド)が特に好ましい。多くの場合、ペルオキシ酸素原子に結合した第三級炭素原子を有するジ−第三級ブチルペルオキシドを使用することが好ましい。中でも、この種類の最も有用なペルオキシドは、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、および2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサンである。ジクミルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルベンゾエート、a,a’−ビス(t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン)、およびジ[1,3−ジメチル−3−(t−ブチルペルオキシ)−ブチル]カルボネートのような化合物から他のペルオキシドを選択することができる。一般的に、ペルフルオロエラストマー100部あたり約1〜3部のペルオキシドが使用される。
本発明において有用なもう1つの硬化剤は、一般式:
CH2=CH−Rf−CH=CH2
(式中、1以上のH原子は、Fのようなハロゲン原子によって置換されていてもよく、そしてRfは、C1〜C8直鎖または分枝鎖、および少なくとも部分的にフッ素化されたアルキレン、シクロアルキレンまたはオキシアルキレンである)を有する。同様に、CH2=CHRf−のペンダント基を含有するポリマーも、本発明において硬化剤として有用である。かかる硬化剤は、例えば、(特許文献12)に記載されている。
触媒と硬化剤との組み合わせは、一般的に、全フルオロポリマー量の約0.01モル%〜約10モル%(より好ましくは、約0.1モル%〜約5モル%)である。
フルオロポリマー組成物は、硬化性フルオロポリマー配合物において一般的に利用されるいずれのアジュバントを含んでもよい。例えば、硬化剤系の一部として、しばしばフルオロポリマー組成物とブレンドされる1つの材料は、ペルオキシド硬化剤と協力して有用な硬化を提供することが可能な多価不飽和化合物から構成される助剤(補助硬化剤とも称される)である。これらの助剤は、ペルオキシド硬化剤との組み合わせにおいて特に有用である。一般的に、フルオロポリマー100部あたりの助剤が0.1部と10部(phr)との間に等しい量で、好ましくは1phrと5phrとの間の量で、助剤を添加することができる。本発明の有機オニウム化合物とともに有用な助剤の例としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリ(メチルアリル)イソシアヌレート、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン、トリアリルホスフィット、N,N−ジアリルアクリルアミド、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N’,N’−テトラアルキルテトラフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、およびトリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレートが挙げられる。トリアリルイソシアヌレートが特に有用である。他の有用な助剤としては、(特許文献13)、(特許文献14)、(特許文献15)および(特許文献12)に開示されるビス−オレフィンが挙げられる。
本発明の一実施形態は、一般式R2−OH(式中、R2は、1〜20個の炭素原子、より好ましくは6〜12個の炭素原子を有するアルキル基である)のアルコールを含む。R2はフッ素化されていてもよく、例えば、Rf−CH2−OHまたはRf−CH2CH2−OH(式中、Rfは、ペルフルオロアルキル、例えば、Cn2n+1(式中、nは1〜20である)、またはペルフルオロシクロアルキル、例えば、Cm2m-1(式中、mは3〜20である)、またはC1〜C20フルオロアルケニルである)である。本明細書で使用される場合、「部分フッ素化」は、アルキル基における1以上のF原子が、H、Cl、BrまたはIによって置換されているが、ただし、少なくとも1つのF原子が残っていることを意味し、これは過フッ素化を含む。またRfは、少なくとも1つのヘテロ原子、すなわち、O、P、SまたはNのような炭素以外の原子を含有していてもよい。
アルコールの添加は必ずしも必要ではないが、組成物の粘度および硬化特性を変更するために有益であることがある。アルコールは、組成物全体に適合性があるように選択される。また、粉砕操作の間に、フルオロポリマーと触媒との混合物中にアルコールが残るべきである。好ましくは、後硬化操作の間のような、その次のプロセスの間に、より高い温度でアルコールはエバポレーションされるべきである。現在のところ好ましいアルコールの例としては、オクタノールおよびデカノールが挙げられる。硬化系において、有効量のアルコールが使用される。この量は、アルコールと触媒との所望の比率、選択された特定のアルコール、および粉砕温度を含むいくつかの要因によって決定される。選択された組成物の特定のレベルは、通常、通常の実験の問題である。一般的に、この量は、フルオロポリマー100重量部あたりアルコールが0.01〜10重量部(より好ましくは、0.5〜5重量部)の範囲である。
従って、本発明の特定の組成物は、2以上のフルオロポリマー(ただし、少なくとも1つのフルオロポリマーは、窒素含有硬化部位モノマーから誘導された共重合単位を含む)と、触媒組成物と、式R”2SOxの化合物と、1以上のフルオロポリマーを架橋するために選択されたペルオキシド硬化剤と、任意にトリアリルイソシアヌレートのような助剤と、任意にアルコールと、を含んでもよい。
一実施形態において、本発明のフルオロポリマー組成物は、1以上のペルフルオロオレフィン、1以上のペルフルオロビニルエーテル、およびニトリル含有硬化部位モノマーから本質的になる共重合単位から誘導される。この実施形態において、1つの有用な触媒組成物は、(R’)4QOCO(CF2nCOOQ(R’)4(式中、nは、0〜10であり、そしてQおよびR’は、上記で定義された通りである)を含む。
典型的にフルオロポリマー配合において利用される、カーボンブラック、安定化剤、可塑剤、潤滑剤、フィラーおよび加工助剤のような添加剤を組成物中に組み入れることができるが、ただし、それらが、意図される使用条件に対して十分な安定性を有することを条件とする。特に、ペルフルオロポリエーテルの組み入れによって、低温特性を増強することができる。例えば、(特許文献16)を参照のこと。
組成物のモジュラス(modulus)、張力、伸び率、硬度、耐摩耗性、導電性および加工性の釣り合いを保たせる手段としても、典型的に、カーボンブラックフィラーがフルオロポリマー中に利用される。適切な例としては、N−991、N−990、N−908およびN−907という名称のMTブラック(ミディアムサーマルブラック(medium thermal black))、FEF N−550ならびに大径粒度ファーネスブラック(furnace black)が挙げられる。大径粒度ファーネスブラックが使用される場合、フルオロポリマー100部あたり1〜70部(phr)のフィラーが一般的に十分である。
組成物中にフルオロポリマーフィラーが存在してもよい。一般的に、1〜50phrのフルオロポリマーフィラーが使用される。本発明の組成物の製造および硬化において使用される最高温度で、フルオロポリマーフィラーは微粒子状に分割され、そして固体として容易に分散することができる。「固体」によって、フィラー材料が、部分的に結晶性である場合、硬化性組成物の加工温度より高い結晶融解温度を有することが意味される。フルオロポリマーフィラーを組み入れるための好ましい方法は、ラテックスのブレンドによる。様々な種類のフルオロポリマーフィラーを含むこの手順は、2000年2月1日出願の(特許文献17)に記載されている。
1以上の酸受容体を配合物に添加することもできる。しかしながら、抽出性金属化合物の存在が望ましくない場合(例えば、半導体適用に関して)、無機酸受容体の使用は最小限化されるべきであり、好ましくは完全に避けられるべきである。一般的に使用される酸受容体としては、例えば、酸化亜鉛、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素(シリカ)等が挙げられる。これらの化合物は、一般的に、硬化工程の間に遭遇するような高温で、またはフルオロポリマーが機能するように意図される温度で発生するかもしれないHFまたは他の酸を結合するために、フルオロポリマー配合物において使用される。
本発明の硬化性フルオロポリマー組成物を、ペルオキシド−硬化性フルオロポリマー組成物のような他の硬化性フルオロポリマー組成物と組み合わせてもよい。これらの追加の硬化性フルオロポリマー組成物は、コモノマーとして少量の硬化部位モノマーを利用してもよい。適切な硬化部位モノマーは、硬化剤(例えば、ペルオキシド)および好ましくは助剤と組み合わせた場合、硬化組成物を提供するものである。好ましくは、これらの硬化部位モノマーは、少なくとも1つのハロ基(例えば、ブロモまたはヨード基)を含む。
1以上のフルオロポリマーと、触媒と、いずれかの選択された添加剤と、いずれかの追加の硬化剤(所望である場合)と、いずれかの他のアジュバント(所望である場合)とを、従来のゴム加工装置において混合することによって、硬化性フルオロポリマー組成物を調製することができる。所望の量の配合成分、および他の一般的なアジュバントまたは成分を未加硫フッ化炭素ガムストックに添加して、密閉式混合機(例えば、バンバリーミキサー(Banbury Mixer))、ロールミル、またはいずれかの他の都合のよい混合デバイスのようないずれかの通常のゴム混合デバイスを利用することによって、それを完全に混合または配合することができる。混合プロセスの間の混合温度は、典型的に、約120℃より高くまで上昇するべきではない。混合の間、有効な硬化のために、ガム中に均一に成分およびアジュバントを分配することが好ましい。
次いで、例えば、押出(例えば、チューブまたはホースライニングの形状へ)によって、または成型(例えば、O−リングシールの形状に)によって、混合物を加工および成形する。次いで、成形物品を加熱して、ガム組成物を硬化し、硬化物品を成形することができる。
配合混合物の成型またはプレス硬化は、通常、適切な圧力下で所望の時間で、混合物を硬化するために十分な温度で実行される。一般的に、これは約95℃と約230℃との間、好ましくは約150℃と約205℃との間で、約1分〜15時間、典型的に5分〜30分の時間である。型の中の配合混合物に、通常、約700kPaと約21,000kPaとの間の圧力が加えられる。型は最初に剥離剤によってコーティングされ、予備焼成されていてもよい。
本発明の組成物の硬化レオロジーは、典型的なプロセス操作の間、それらの最小粘度付近を維持し、既知材料よりも、改善されたスコーチ抵抗、およびより大きいプロセス条件の選択を提供する。注目に値すべきことに、プロセスにおける利点は、最終硬化製品の得られた物理的特性に悪影響を及ぼさず、本発明の得られたフルオロポリマーは、優れた高温特性および低い圧縮永久歪値を有する。
次いで、成型混合物またはプレス硬化物品を、通常、空気または窒素中で、硬化を完了するために十分な温度および時間で後硬化(例えば、オーブン中で)し、これは通常、約150℃と約300℃との間、典型的に約232℃で、約2時間〜50時間以上の時間であり、一般的に、物品の断面厚さとともに増加する。厚い断面に対して、後硬化間の温度は、通常、範囲のより低い限度から、所望の最大温度まで、徐々に上昇される。使用される最大温度は、好ましくは約300℃までであり、この値は約4時間以上保持される。この後硬化工程は、一般的に、架橋を完了させ、そしてまた硬化組成物から残留揮発性物質を放出させる。適切な後硬化サイクルの一例は、いくつかの段階の条件を使用して、空気中で熱に成型部分を暴露する工程を含む。最初に、この部分を、高温、例えば175℃に、数時間、例えば16時間保持する。次いで、温度を200℃まで増加させ、この部分をこの温度で4時間保持する。次いで、温度を250℃まで高め、そしてこの部分をこの温度で4時間保持する。次いで、この部分を275℃で8時間保持する。最終的に、オーブン加熱を停止し、この部分を室温まで戻す。
O−リングのような成形物品は、本発明の1つの利点を示す。例えば、O−リング試験(以下に記載される)は、本発明が、70%以下、65%以下、60%以下、55%以下、50%以下、45%以下、および記載された範囲内に含まれる様々なレベルの圧縮永久歪値を提供することを示す。
O−リング、ガスケット、管類およびシールのような物品の製造において、フルオロポリマー組成物は有用である。圧力下で、フルオロポリマー組成物と様々な添加剤との配合された配合物を成型し、この物品を硬化し、次いで後硬化サイクルを受けさせることによって、かかる物品を製造する。無機酸受容体を含まずに配合された硬化性組成物は、半導体デバイスを製造するためのシールおよびガスケットのような適用に関して、および高温の自動車用途のためのシールにおいて、特に良好に適切である。
以下の実施例によって、本発明をさらに説明する。
別段の指定がない限り、以下の試験方法を使用して、示された結果を得た。試験結果については、以下の表に示される。
試験方法
硬化レオロジー:ASTM D 5289−93aに従って、370°F(188℃)、予熱なし、経過時間12分、および0.5度アークで、モンサント ムービング ダイ レオメーター(Monsanto Moving Die Rheometer)(MDR)モデル2000を使用して、未硬化の配合試料で試験を実行した。最小トルク(ML)と、プラトーなトルク又は最大のトルクが得られない場合には、指定の時間中に達成された最高トルク(MH)の両方を測定した。また、トルクがMLを2単位超えて増大する時間(「ts2」)、トルクがML+0.5(MH−ML)に等しい値に達する時間(「t’50」)、およびトルクがML+0.9(MH−ML)に達する時間(「t’90」)も測定した。
ムーニースコーチ:ASTM D 1646に記載の手順に従って、121℃で測定を行った。最低粘度(単位)、および様々な粘度レベルに増加するまでの時間を分単位で記録した。例えば、3、12および18単位の上昇に達するまでの時間を記録した。粘度増加が生じない場合、2時間(120分)後に試験を停止した。
加圧硬化:別段の指定がない限り、188℃で10分間、約6.9メガパスカル(MPa)で加圧することによって、150×150×2.0mmの試料シートを、物理的特性決定のために、作製した。
後硬化:加圧硬化された試料シートを、空気中で、次の4段階の条件、すなわち、175℃で16時間、200℃で4時間、250℃で4時間、および275℃で8時間を使用して熱に暴露した。試料は、試験する前に周囲温度に戻した。
物理的特性:ASTM Die Dによって、加圧硬化および後硬化シートから切断された試料について、ASTM D 412−92を使用して、破断点引張強さ、破断点伸び率、および100%伸び率におけるモジュラスを決定した。単位はMPaで報告する。
硬度:タイプA−2 ショア デュロメーター(Type A−2 Shore Durometer)によって、ASTM D 2240−85 方法Aを使用して、試料を測定した。単位は、ショアAスケールのポイントで報告する。
圧縮永久歪:70時間、316℃および25%撓みで、ASTM 395−89方法Bを使用して、O−リング試料を測定した。O−リングは、0.139インチ(3.5mm)の断面厚さを有した。元の撓みのパーセンテージとして、結果を報告する。
材料
フルオロポリマーA:乳化重合によって、65.9モル%のテトラフルオロエチレン(モル%TFE)と、33.3モル%のペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)と、0.8モル%の窒素基含有硬化部位モノマー、CF2=CFO(CF25CNとの共重合単位を有するフルオロポリマーを調製した。
フルオロポリマーB:乳化重合によって、65.7モル%のテトラフルオロエチレン(モル%TFE)と、33モル%のペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)と、1.3モル%の窒素基含有硬化部位モノマー、CF2=CFO(CF25CNとの共重合単位を有するフルオロポリマーを調製した。得られたラテックス(80重量%)を、ミネソタ州、オークデールのダイネオン LLC(Dyneon LLC,Oakdale,MN)からダイネオン(Dyneon)(商標)フルオロサーモプラスチック(Fluorothermoplastic)PFA 6900Nとして市販品として入手可能であるフルオロポリマーラテックス20重量%とブレンドした。次いで、ブレンドされたラテックスを凝固させ、洗浄し、そして乾燥させて、フルオロポリマーBを得た。
触媒調製:2L丸底フラスコに、磁気撹拌、温度プローブ、および窒素通気装置への接続を備えた。フラスコに、188g(0.65モル)のペルフルオロアジピン酸(フロリダ州、アラチュアのシンクェスト ラボラトリーズ インコーポレイテッド(SynQuest Laboratories,Inc.,Alachua,FL)から入手可能なオクタフルオロアジポイルフロリドから製造)、および488gの蒸留水を仕込んだ。撹拌しながら、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(アルドリッチ(Aldrich)から入手可能)の40重量%水溶液、898g(1.3モル)を1時間にわたり添加した。わずかな発熱反応が観察された。混合物を更に1時間、室温(約23℃)で撹拌した。15トール(2kPa)の減圧下でフラスコを65℃まで加熱し、水を除去して、523g(0.65モル)の(C494POCO(CF24COOP(C494を、定量的な収率で得た。ビス−(テトラブチルホスホニウム)−ペルフルオロアジペートは123℃の融点を有し、そしてFNMRによって構造および2:1のモル比を確認した。
触媒マスターバッチ:2本ロールミルを使用して、80重量%の、65.7モル%のTFE、33モル%のPMVEおよび1.3モル%のCF2=CFO(CF25CNの共重合単位を有するフルオロポリマーと、20重量%のビス−テトラブチルホスホニウムペルフルオロアジペートとの混合物をブレンドした。
特段の指定がない限り、全ての他の材料は、ウィスコンシン州、ミルウォーキーのアルドリッチ ケミカル カンパニー(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WI)から市販品として入手可能である。
実施例1〜2
1.5gのヒュームドシリカ(ニュージャージー州、パーシッパニーのデグサ コーポレーション(Degussa Corp.,Parsippany,NJ)からアエロジル(Aerosil)R972として入手可能)、15gのN550カーボンブラック、7.5gの触媒マスターバッチ、および0.5gのジメチルスルホンとの、フルオロポリマーA(94g)の組み合わせを配合した。1.0gのジメチルスルホンを使用したことを除き、実施例1と同様に、実施例2を調製した。
未硬化の配合試料について、硬化レオロジー試験を実行した。結果を表に示す。配合された混合物のシートを加圧硬化し、試験し、その後、後硬化した。後硬化された試料を、圧縮永久歪について試験した。全ての試験結果を以下の表に示す。
実施例3〜4
実施例3において、1.5gのヒュームドシリカ(アエロジル(Aerosil)R972)、5gの触媒マスターバッチ、4gのTiO2(日本、大阪のサカイ ケミカルズ(Sakai Chemicals)からチトン(Titone)A/110として入手可能)、および0.5gのジメチルスルホンとの、フルオロポリマーB(96g)の組み合わせを配合した。15gのN550カーボンブラックと一緒に96gのフルオロポリマーAを使用し、TiO2を使用しなかったことを除き、実施例3と同様に、実施例4を調製した。実施例1と同様に、試料を調製および試験した。結果を以下の表に示す。
実施例5
1.5gのシリカ(アエロジル(Aerosil)R972)、5gの触媒マスターバッチ、および1gのジメチルスルホンとの、フルオロポリマーA(96g)の組み合わせを配合した。実施例1と同様の硬化レオロジーおよびムーニースコーチについて、試料を調製および試験した。結果を以下の表に示す。
比較例1〜2(CE−1およびCE−2)
ジメチルスルホンを使用しなかったことを除いて、実施例1と同様に、CE−1を配合および試験した。94gのフルオロポリマーB(フルオロポリマーAの代わり)および4gのTiO2(カーボンブラックの代わり)を使用したことを除いて、CE−1と同様に、CE−2を配合および試験した。
本発明の特定の実施形態のいくつかの利点を以下に記載する。実施例1および2は、同一レベルの触媒を使用しているCE−1およびCE−2と比較して、本発明による硬化速度の改善を実証した。実施例2は、CE−1と比較して、物理的特性、特に圧縮永久歪における更なる改善を示した。実施例3は、本発明の材料は33%少ない触媒を含むが、CE−2と比較して、同様の硬化速度、同様の物理的特性、およびより良好な永久圧縮歪を実証した。実施例4は、実施例3と同様の永久圧縮歪みを保持しながら、モジュラスを増加させるためにフィラーを使用することができることを実証した。実施例5は、本発明の一実施形態のスコーチ抵抗特性を実証した。
Figure 2005537359
上記表において、N/Mは、その特性は測定されなかったことを示す。
加えて、実施例5のフルオロポリマーにおいて、ムーニースコーチ(Mooney Scorch)を測定した。最小は7.94N mであり、そしてt3、t10およびt18試験は全て、粘度増加が生じず、120分後に停止した。
本発明の多数の実施形態を記載した。それにもかかわらず、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変更が可能であることは理解されるだろう。

Claims (24)

  1. (a)窒素含有硬化部位モノマーから誘導された共重合単位と、水素含有モノマーから誘導された共重合単位を約10モル%未満と、を含むフルオロポリマーと、
    (b)次式:
    R(A(-)n
    (式中、A(-)は、アニオン性酸性基または酸性基のアニオン性誘導体であり、nは1〜10であり、Rは、水素またはC1〜C20アルキル、アルケニル、アルキレン、アルケニレン、または高官能性有機部分、環式、アリール、あるいはそれらの組み合わせであり、Rは、非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化されており、そしてnが2である場合、Rは、2つのA基間の直接結合であってもよい)を有する少なくとも1つのアニオン性官能基を含み、そして次式:
    QR’k (+)
    (式中、Qは、リン、イオウ、窒素、ヒ素またはアンチモンから選択され、各R’は独立して、水素および非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化C1〜C20アルキル、アリール、アラルキルもしくはアルケニル基から選択され、そしてkは、Qの原子価+1である)を有する少なくとも1つのカチオン性官能基を含む触媒組成物であって、化合物であるか、または別々に、もしくは混合物として添加されたそれらの前駆体である触媒組成物と、
    (c)次式:
    R”2SOx
    (式中、各R”は、独立して、C1〜C30アルキル、アラルキルであり、R”基は一緒になって、複素環式C3〜C30シクロアルキル、アリールまたはアラルキルを形成し、各R”は、非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化されていてもよく、そしてxは1または2である)を有する組成物と、
    を含む組成物。
  2. 前記化合物(c)が、ジアルキルスルホキシドおよびジアルキルスルホンから選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記化合物(c)が、ジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジメチルスルホンおよびテトラメチレンスルホンから選択される、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記化合物(c)が、少なくとも部分的にハロゲン化されている、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記化合物(c)が、少なくとも部分的にフッ素化されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 一般式R2−OH(式中、R2はC1〜C20アルキル基であり、そしてR2は、フッ素化されていてもよい)のアルコールをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. Aが、COO、CO3、Rがアリールまたはアルキルアリールである場合はO、SO3、SO2、SO2NH、PO3、PO4、CF3CF(CF3)CH2O、Cn2n+1CH2O(式中、nは0〜100である)、CH2OPO3、(CH2O)2PO2、C64O、OSO3、SO2NR’、SO2NSO2R’およびSO2CRSO2R’(式中、R’は、請求項1において定義された通りである)から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記アニオン性官能基が、式Rx−Phy−{(CH2n−D}m(式中、各Rxは、同一または異なるC1〜C10アルケニルまたはアルキルであり、xは0〜5であり、yは0または1であり、nは0〜10であり、mは1〜5であり、そしてDは、COO、CO3、OSO3、SO3、PO4、およびO(yが1である場合)から選択されるが、ただし、xおよびmの合計は6以下であり、そしてxおよびyの両方が0であることはないことを条件とする);RCOO(式中、Rは、アルケニル、C1〜C10アルキル、またはC6〜C20アリールである);(-)OOC−(CX2n−COO(-)(式中、nは、0〜10であり、X=H、FまたはCl);ならびにPh−((CH2p−COO(-)q(式中、pおよびqは、独立して、1〜4である);CF3CF(CF3)CH2OまたはCn2n+1CH2O(式中、nは0〜100である);エチレンジアミン四酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、ピロメリト酸および1,3,5−シクロヘキサンカルボン酸のアニオン;ならびに2以上のかかる化合物のブレンドから選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記アニオン性官能基が、一般式(-)z−Ph−Gy−Ph−Oz (-)(式中、Gは、結合、または二官能性脂肪族、脂環族もしくはC1〜C13芳香族基、またはチオ、オキシ、カルボニル、スルフィニルもしくはスルホニル基であり、Gおよび/またはPhは、少なくとも1つのClまたはF原子によって任意に置換されており、yは、0または1であり、各zは、独立して、1または2であり、そしてポリオキシ化合物のいずれの芳香族環も、Cl、FまたはBr原子の少なくとも1つの原子、またはカルボキシル、またはアシル基、またはアルキル基によって任意に置換されている);(-)O−Ph−C(CX32−Ph−O(-)(式中、Xは、H、ClまたはFである);ならびに2以上のかかる化合物のブレンドから選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記カチオン性官能基が、テトラメチルホスホニウム、トリブチルアリルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、ジブチルジフェニルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリブチル(2−メトキシ)プロピルホスホニウム、トリフェニルベンジルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、フェニルトリメチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラヘプチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリブチルベンジルアンモニウム、トリブチルアリルアンモニウム、テトラベンジルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム、ジフェニルジエチルアミノアンモニウム、トリフェニルベンジルアンモニウム、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウム、ベンジルトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム、およびビス(ベンジルジフェニルホスフィン)イミニウムから選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記アニオン性官能基が、式(i)CF3(CF2nCOO(-)(式中、nは、1、2または6である)、(ii)(-)OOC(CF2nCOO(-)(式中、nは、2または4である)、または(iii)アセテート、または(iv)ベンゾエートから選択され、
    そしてQR’kは、テトラブチルホスホニウムおよびトリブチル(2−メトキシ)プロピルホスホニウムから選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記触媒組成物が、CF3−O−(CF2nCOOQR’k(式中、nは、2または4であり、そしてQR’kは、請求項1において定義された通りである)、CF3−O−CF2CF2COOP(C494およびビス−テトラブチルホスホニウムペルフルオロアジペートから選択される、請求項1に記載の組成物。
  13. 前記触媒組成物が、その場で調製され、および/または溶媒中に溶解された成分から調製される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 前記フルオロポリマーが、(i)テトラフルオロエチレンと、任意に(ii)式:CF2=CFO(R2 fO)a(R3 fO)b4 f(式中、R2 fおよびR3 fは、同一または異なる直鎖もしくは分枝鎖C1〜C6ペルフルオロアルキレン基であり、aおよびbは、独立して、0または1〜10の整数であり、そしてR4 fは、C1〜C6ペルフルオロアルキル基である)の1以上のペルフルオロビニルエーテルとから誘導された共重合単位を含み、
    そして任意に、前記フルオロポリマーが、ペルフルオロオレフィン、部分フッ素化オレフィン、非フッ素化オレフィン、フッ化ビニリデンおよびそれらの組み合わせよりなる群から選択されるモノマーから誘導された共重合単位をさらに含むが、ただし、前記水素含有モノマーが、前記フルオロポリマーの約10モル%未満含まれる、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記硬化部位モノマーが、式CF2=CFO(CF2LCN、CF2=CFO(CF2uOCF(CF3)CN、CF2=CFO[CF2CF(CF3)O]q(CF2O)yCF(CF3)CN、またはCF2=CF[OCF2CF(CF3)]rO(CF2tCN(式中、L=2〜12、q=0〜4、r=1〜2、y=0〜6、t=1〜4、そしてu=2〜6)を有するニトリル含有モノマー、およびペルフルオロ(8−シアノ−5−メチル−3,6−ジオキサ−1−オクテン)である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 前記フルオロポリマーが、1以上のペルフルオロオレフィン、1以上のペルフルオロビニルエーテル、およびニトリル含有硬化部位モノマーから本質的になる共重合単位から誘導される、請求項1に記載の組成物。
  17. 前記触媒組成物が、(R’)4QOCO(CF2nCOOQ(R’)4(式中、nは、0〜10であり、そしてQおよびR’は、請求項1において定義された通りである)を含む、請求項16に記載の組成物。
  18. フルオロポリマーフィラー、カーボンブラックおよびそれらの組み合わせから選択されるフィラーをさらに含む、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
  19. アンモニア−発生化合物、置換トリアジン誘導体、非置換トリアジン誘導体、ペルオキシド、ビス−アミノフェノール、ビス−アミドオキシム、有機スズ化合物から任意に選択される追加の硬化材料;式R3N・HAの化合物(式中、基HAは、無機または有機酸であり、そして各Rは、独立して、同一または異なるC1〜C20アルキル基であり、これらは、環式または複素環式であってもよく、あるいは、窒素が、アルケニル、シクロアルケニルまたは芳香族基に結合するか、またはその一部であるような、もう1つのR基への結合である);二価金属アミン錯体化合物;ならびにトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリ(メチルアリル)イソシアヌレート、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン、トリアリルホスフィット、N,N−ジアリルアクリルアミド、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N’,N’−テトラアルキルテトラフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、およびトリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレートから任意に選択される任意の助剤をさらに含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項に記載のフルオロポリマー組成物を含む物品。
  21. 約65%未満、約60%未満、約55%未満、約50%未満および約45%未満から選択される圧縮永久歪(316℃および25%撓みにおいて70時間)値を有する、請求項20に記載の物品。
  22. (a)窒素含有硬化部位モノマーから誘導された共重合単位を含むペルフルオロポリマーと、(b)硬化剤と、(c)式R”2SOx(式中、各R”は、独立して、C1〜C30アルキル、アラルキルであり、R”基は一緒になって、複素環式C3〜C30シクロアルキル、アリールまたはアラルキルを形成し、各R”は、フッ素化されていてもよく、そしてxは1または2である)を有する化合物と、を含む組成物。
  23. 前記硬化剤が、次式:{RA}(-){QR’k(+)
    (式中、Rは、水素またはC1〜C20アルキルもしくはアルケニル、C3〜C20シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、またはC6〜C20アリールもしくはアラルキルであり、これらは、非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化されていてよく、Aは、酸アニオンまたは酸誘導体アニオンであり、Qは、リン、イオウ、窒素、ヒ素またはアンチモンであり、各R’は、独立して、水素、あるいは非フッ素化、部分フッ素化または過フッ素化C1〜C20アルキル、アリール、アラルキルもしくはアルケニル基であり、そしてkは、Qの原子価+1である)の化合物であるか、または別々に、もしくは混合物として添加されたそれらの前駆体を含む、請求項22に記載の組成物。
  24. a)請求項1〜23のいずれか一項に記載の部分(a)、(b)および(c)を含む混合物を形成する工程と、
    b)前記混合物を成形する工程と、
    c)前記成形された混合物を硬化する工程であって、任意に、硬化が、プレス硬化、またはプレス硬化および後硬化を伴う工程と、
    を含むフルオロポリマー組成物の製造方法。
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