JP2005531699A - 紡糸口金及び繊維の製造法 - Google Patents

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Abstract

複数のキャピラリーを含むプレートを含む紡糸口金であって、該キャピラリーは仕切を備えたキャピラリー端を有し、該仕切は各キャピラリー端を複数の開口部に分割している紡糸口金、及びポリマー繊維の製造法。該方法は、溶融ポリマーを紡糸口金、すなわち、複数のキャピラリーを含み、該キャピラリーは仕切を備えたキャピラリー端を有し、該仕切は各キャピラリー端を複数の開口部に分割している紡糸口金に通すことにより、該溶融ポリマーは各開口部の故に分離したポリマー繊維に形成され、又は該溶融ポリマーは各キャピラリーの故に部分的にスプリットした繊維に形成され、そして該溶融ポリマーを急冷してポリマー繊維を形成することを含む。

Description

発明の分野
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、ポリマーを紡糸口金のキャピラリーを通して押し出し、溶融ポリマー流を複数の繊維にスプリットするための紡糸口金に関する。本発明はまた、ポリマー繊維の製造法、ポリマー繊維、及びポリマー繊維から製造された不織布製品にも関する。更に詳しくは、本発明の繊維は、適切な引張強さを有する柔らかな感触の不織布を提供することが可能である。本発明はまた、自己クリンプ(捲縮)し、機械的クリンプ加工にもかけられる繊維にも関する。
2.背景情報の説明
おむつのような製品に使用される不織布は、好ましくは、天然及び/又は合成繊維の無秩序配列又はマッティングを、接着剤、熱及び圧力、又は刺し縫いによって一つにまとめることによって製造した布を含む。不織布は、スパンボンド又はカードボンド法のような様々な方法で製造できる。
スパンボンド不織布の製造では、紡糸口金から排出された繊維は連続繊維として捕集され、境界を定められて不織布に形成される。特に、スパンボンド法では、ポリマーは溶融され押出機で他の添加剤と混合される。そして溶融ポリマーは、スピンポンプで供給され、多数のキャピラリーを有する紡糸口金を通して押し出される。紡糸口金の下方に配置されたエアダクトは、空調された空気でフィラメントを連続的に繊細化及び冷却する。フィラメントは、高速低圧ゾーンによってフィラメントの有効幅にわたって延伸され、移動式コンベヤベルト(ここでフィラメントは絡み合う)に引取られるので、引落し(ドローダウン)が発生する。交絡したフィラメントはコンベヤベルト上に無秩序に置かれているだけなので、コンベヤベルトは未接着のウェブを運搬し、接着のためにサーマルカレンダを通るなどする。次に接着されたウェブはロールに巻き取られる。
カードボンド不織布の製造では、フィラメントは、スパンボンド法と類似の様式で紡糸口金から押し出される。フィラメントは、巻き取られるかカンに捕集され、その後0.5mm〜65mmの範囲の短い長さのステープル形に切断される。これをカーディングし、次いで加熱点を有するカレンダによって、又は熱風によって、又は超音波溶接の使用による加熱によって一緒に接着する。例えば、ステープルファイバーは、例えばカード機(梳綿機)を用いて不織布に変換できる。カーディングされたファブリックは熱的に接着できる。
ステープルファイバーの製造法は、より一般的な二段階の“ロングスピン”法と、新しい一段階の“ショートスピン”法を含む。ロングスピン法は、典型的な紡糸速度300〜3000メートル/分での繊維の溶融押出を含む第一段階を含む。ポリプロピレンの場合、紡糸速度は通常300〜2,500メートル/分の範囲である(ポリエステル及びナイロンの場合、最大10,000メートル/分まで)。第二段階は、延伸工程を含み、通常50〜300メートル/分で行われる。この工程で、繊維は延伸、クリンプ、及びステープルファイバーに切断される。
一段階のショートスピン法は、一段階でポリマーをステープルファイバーに変換することを含む。この場合、典型的な紡糸速度は50〜250メートル/分の範囲、又はそれ以上である。一段法の生産性は、その低いプロセス速度にも拘わらず、ロングスピン法で典型的に使用されるのより約5〜20倍の数の紡糸口金のキャピラリーを使用することによって維持される。例えば、典型的な市販の“ロングスピン”法用の紡糸口金は、約50〜4,000、好ましくは約2,000〜3,500個のキャピラリーを含み、典型的な市販の“ショートスピン”法用の紡糸口金は、約500〜100,000個のキャピラリー、好ましくは約25,000〜70,000個のキャピラリーを含む。これらの方法の溶融紡糸の押出の典型的温度は約250〜325℃である。さらに、二成分繊維が製造される方法の場合、キャピラリー数は押し出されるフィラメント数を意味する。
ポリプロピレン繊維を製造するためのショートスピン法は、紡糸の継続のために必要な急冷条件に関してロングスピン法と著しく異なる。ショートスピン法では、高キャピラリー密度の紡糸口金を用いて約100メートル/分で紡糸する場合、紡糸口金面の下1インチ以内で繊維の急冷を完了するには、約900〜3,000メートル/分の急冷空気速度が必要となる。これに対し、ロングスピン法では、約1,000〜2,000メートル/分以上の紡糸速度の場合、約15〜150メートル/分、好ましくは約65〜150メートル/分の範囲の低い急冷空気速度が使用できる。
上記製造法を念頭に置くと、不織布用の最も望ましい繊維は、高いファブリック強度、柔らかい感触、及び均一なファブリック形成を提供するような性質を有することである。該繊維は、おむつの表面シートのような衛生製品に典型的に使用される不織カバー素材の形成に使用されることが多い。そのような用途では、カバー素材の一面は人体に接触して配置される。例えば乳児の肌に触れる。従って、人体に接触する面は柔軟性を呈するのが望ましい。
不織布の柔軟性は最終消費者にとって特に重要である。従って、より柔軟な不織布を含有する製品はより魅力的であろうから、より柔軟な層を含むおむつなどの製品の販売は拡大する。
スパンボンド不織布技術における最近の進歩により、スパンボンド不織布の均一性及びファブリック強度が改良された。不織布市場においてスパンボンド不織布は、カードボンド不織布市場のかなりの部分を支配している。従って、不織布市場には、改良されたカードボンド不織布に対する需要が存在する。
なおさらに、WO01/11119及びSlackのChemical Fibers International,Vol.50,2000年4月,180−181ページ(これらの開示内容は引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に、幅太のC形の横断面を有する繊維が開示されている。
現在利用できる技術で、所望のレベルのファブリックの嵩高性、強度及び柔軟性を通常達成できるが、現在利用できる技術は必ずしも経済的とは言えない。一部の成分は法外に高価なことがあり、生産速度は低すぎて経済的でない。また、不織布の製造に、より繊細な繊維を使用すると、ファブリック強度及び柔軟性が増進しうることが知られている。現在生産されている多くの衛生製品は、2.0〜4.0dpfのスピンデニールを有する。しかしながら、より繊細な繊維の製造は通常生産速度を減退させる。従って、経済的に製造できるスパンボンド又はカードボンド不織布用の改良された繊維が求められている。
発明の要旨
本発明は、繊維、好ましくは微細デニール繊維の製造に関する。
本発明は、高い生産速度での繊維、好ましくは微細デニール繊維の製造に関する。
本発明は、キャピラリーの出口で押出ポリマーにストレスをかけ、繊維を複数の繊維に分割することに関する。
本発明は、キャピラリーの出口で押出ポリマーにストレスをかけ、繊維の横断面の形状に影響を及ぼすことに関する。
本発明は、ポリマーを紡糸口金を通して押し出し、溶融ポリマー流を複数の繊維にスプリットするための紡糸口金を提供することにも関する。
本発明は、紡糸口金のキャピラリーの出口で押出ポリマーに差ストレスを提供し、繊維の横断面の形状に影響を及ぼすことにも関する。
本発明は、自己クリンプ性繊維を提供することにも関する。該繊維は、機械的クリンプ加工をしてもしなくても使用できる。
本発明は、スキン−コア構造を持つ又は持たない繊維を提供することにも関する。例えば、熱押出物を、スキン−コア構造を形成する条件下で、十分高いポリマー温度で酸化雰囲気中に押し出すことができる。
本発明は、カードボンド又はスパンボンド不織布のような不織布を製造するための繊維を提供することにも関する。
本発明は、特に高い柔軟性、横方向の強度、伸び、及び靭性を有するファブリックを製造するための熱接着繊維を提供することにも関する。
本発明は、横方向の強度、伸び及び靭性といった強度特性が、同一条件下で製造された高基本重量の繊維で得られる強度特性と同等又はそれ以上であり得る低基本重量の不織布を提供することにも関する。
本発明は、約500m/分もの速度で運転される、高速カード機及び接着装置を含む高速機械で取り扱うことができる繊維及び不織布を提供することにも関する。
本発明は、複数のキャピラリーを含むプレートを含む紡糸口金に関し、前記キャピラリーは仕切を備えたキャピラリー端を有し、前記仕切は各キャピラリー端を複数の開口部に分割している。
本発明はポリマー繊維の製造法にも関する。該方法は、溶融ポリマーを紡糸口金、すなわち、複数のキャピラリーを含み、該キャピラリーは仕切を備えたキャピラリー端を有し、該仕切は各キャピラリー端を複数の開口部に分割している紡糸口金に通すことにより、溶融ポリマーは各開口部の故に分離したポリマー繊維に形成され、又は溶融ポリマーは各キャピラリーの故に部分的にスプリットした繊維に形成され、そして溶融ポリマーを急冷してポリマー繊維を形成することを含む。
複数のキャピラリーは、約0.2〜約1.3mmの直径を有しうる。
複数のキャピラリーは、キャピラリー下部径より小さいキャピラリー上部径を含みうる。そして、キャピラリー上部径とキャピラリー下部径との間の接合部はリッジ(ridge、畝、尾根)を形成する。キャピラリー下部径は約0.2〜約1.3mmでありうる。キャピラリー上部径は約0.6〜約3.0mmでありうる。
リッジは、約0.04〜約0.8mmのリッジ幅を含みうる。
仕切は、約0.1〜約0.4mmの仕切幅を含みうる。
紡糸口金は、複数の開口部を有する面をさらに含みうる。そして前記仕切は前記面と同一平面上にある仕切端を有する。
仕切は、約0.2〜約2.0mmの仕切高を含みうる。
複数のキャピラリーは、キャピラリー上部径のキャピラリー下部径に対する比率、約4:1〜約1.5:1を含みうる。
複数の開口部は、2、3、4個又はそれ以上の開口部を含む。
仕切は、先細(テーパー)の幅を有しうる。
ポリマーは、好ましくはポリプロピレンを含む。
キャピラリー当たりのポリマー流量は、約0.02〜約0.9g/分/キャピラリーでありうる。
ポリマー繊維は、約0.5〜約3のスパンデニールを有しうる。
複数のキャピラリーは、約0.2〜約1.3mmの直径を有しうる。
紡糸口金は、加熱、例えば電気的に加熱されうる。
ポリマー繊維は、実質的に半円形の横断面、又は幅太のC形横断面を有しうる。
ポリマー繊維は自己クリンプしうる。方法は、ポリマー繊維を機械的にクリンプさせることをさらに含みうる。
ポリマー繊維は、スキン−コアポリマー繊維を含みうる。さらに、ポリマーは、ポリマー繊維がスキン−コア構造を有するような条件下で酸化雰囲気中に押し出されうる。
本発明は、本発明の方法によって製造されたポリマー繊維を含む不織布、少なくとも一つの吸収層と、本発明の方法によって製造された繊維を一緒に熱接着させて含む少なくとも一つの不織布とを含む衛生製品、及び本発明の方法によって製造されたポリマー繊維にも関する。本発明はまた、本発明の水で絡み合わせた(hydroentangled)繊維であり得るワイプにも関する。
本発明を、以下の発明の詳細な説明で、掲載した複数の非制限的図面を参照しながらさらに説明する。
発明の詳細な説明
ここに示されている詳細は、一例として及び本発明の各種態様を例示的に説明することだけを目的としたものであり、本発明の原理及び概念的側面の最も有用で容易に理解される説明であると考える事柄を提供するために提示されている。この点から、本発明の基本的理解に必要な以上に詳しく本発明の詳細を示すことはしていない。図面と共に説明を読めば、当業者には、本発明のいくつかの形態をどうすれば実際に具現できるかは明らかである。本願における全てのパーセント測定値は、別途記載のない限り、所定のサンプル重量を100%とした重量によって測定されている。従って、例えば30%は、サンプルの各100重量部のうちの30重量部を示している。
別途記載のない限り、化合物又は成分について言及するときは、該化合物又は成分単独、並びに化合物の混合物のような他の化合物又は成分との組合せを含む。
更なる説明の前に、以下の用語の定義が本発明の理解の一助となるであろう。
フィラメント(FILAMENT):単一のキャピラリーから押し出された連続した単一の繊維。
ステープルファイバー(STAPLE FIBER):切断された繊維又はフィラメント。
繊維(FIBER):フィラメント又はステープルファイバー。
DPF:9,000m(9km)のフィラメントのグラムで表した重量。
ドッファー(DOFFER):材料を繊維機械又はカード機のある部分から別の部分に移動す装置。
凝集力(COHESION):繊維のまとまる能力で、繊維をその長さに平行な方向に滑らせるのに要する力によって測定される。
CPI(“1インチ当たりのクリンプ(crimps per inch)”):ゼロの引張応力下で測定されたバルク繊維の所定のサンプルの1インチ当たりの“キンク(kinks)”数。
テナシティ(TENACITY):繊維のデニールで割った切断力。
伸び(ELONGATION):破断点における長さの伸び%。
溶融流量(MELT FLOW RATE):ASTM D−1238−86(条件L;230/2.16)に従って測定。
図面を参照する前に、本発明を総覧するのが適切である。本発明は複数のキャピラリーを含む紡糸口金に関する。キャピラリー、好ましくは各キャピラリーは、ポリマーにストレスをかける機構を含む。その結果、ポリマーが紡糸口金から押し出されるときにポリマーの少なくとも一部は分割される。このようにして繊維がキャピラリーから排出されるとき、ポリマーは少なくとも部分的にスプリット(縦割れ)するので、得られた繊維は、断面の一部を欠いた食の形状のような横断面を有する。又は、スプリットして(例えば完全にスプリットすることにより)複数の分離した繊維が形成される。
上記を発展させると、ポリマー溶融物にストレスをかける機構は、ポリマー溶融物に十分なストレスをかけることができるので、得られた繊維は複数の分離した繊維を含む。こうして繊維はほとんど単一繊維として紡糸口金から排出される。しかしながら、繊維は単一の繊維を含むのでなく、物理的に互いに隣接した複数の繊維、例えば2本以上の繊維を含む。これらの物理的に隣接した繊維の分離は、適当な温度及び急冷条件によって達成できる。例えば、適当な溶融流れを有する繊維は、繊維の分離を起こすのに十分高い強度の急冷を受けることが可能である。しかしながら、急冷の強さは、紡糸時の容認できないフィラメント破断を回避するほど低いのが好ましい。
本発明は、本発明による紡糸口金を使用する繊維の製造法もさらに含む。本発明はまた、そのような紡糸口金の使用によって製造されうる繊維、該繊維から製造される不織布、及び該不織布を組み込んだ製品も含む。
本発明の紡糸口金は複数のキャピラリーを含みうる。それらは各々、仕切によって複数の開口部に分離されている端を有しうる。例えば、キャピラリーの端は、ポリマーが2、3、4本、又はそれ以上の繊維にスプリットするように、又は変形横断面をもたらす部分スプリットフィラメントが得られるように、2、3、4個、又はそれ以上の開口部に分離できる。部分的にスプリットしたフィラメントとは、例えば、図8、WO01/11119及びSlackのChemical Fibers International,Vol.50,2000年4月、180〜181ページ(これらは引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に示されているような、食された横断面のような、幅太のC形横断面のような切欠き付き繊維である。
溶融ポリマーが所定のキャピラリーを通過し、少なくとも一つの仕切にぶつかると、ポリマー溶融物は、追加の剪断応力に遭遇し、分離した繊維又は部分的にスプリットした繊維を形成する分離流又は実質的分離流に分割される。本発明の紡糸口金は、比較的少ない生産速度のロスで、微細なポリマー繊維の生産を可能にする。従って、本発明の紡糸口金は、微細ポリマー繊維を経済的に生産することができる。例えば、1.2dpf以下、例えば1デニール以下、又は0.75デニール以下、又は0.65スパンデニール以下のような細い繊維が経済的に生産できる。
本発明の別の利点は、得られた繊維が自己クリンプしうることである。例えば、本発明によれば、半円形の横断面を有するような自己クリンプポリマー繊維のクリンプパターンは、非常に正弦曲線的及び均一であり得る。これは、均一なファブリックにとって好適な特徴である。自己クリンプ繊維は、望ましい繊維の性質及びトウの性質を保持するために、予備延伸なしに機械的にクリンプさせることもできる。加工費削減のために、予備延伸なしでの機械的クリンプは好ましい。本発明をさらに詳細に見ると、本発明の少なくとも一つの仕切は、対応するキャピラリーの端を、分離した別個のチャンネルを形成する複数の開口部に分割しうる。従って、少なくとも一つの仕切は、2ヶ所以上の位置でキャピラリーの縁(へり)に接続されるブリッジを含みうる。
ポリマー流は、2個以上の複数の開口部が互いに接続している1ヶ所以上の位置で、著しく制限される又はさらには妨害されるなど、十分ストレスを受けるはずである。その結果、仕切がポリマーを分離流又は実質的分離流に分割し、分離した繊維又は部分的にスプリットした繊維が形成される。
ポリマーが紡糸口金から排出されるとき、分離して形成されたフィラメントは物理的に近接している。例えば互いに接触している。理論で縛るつもりはないが、フィラメントの接触に寄与している要因の一つはダイスエル(die swell、押出物の直径がダイ出口の直径より大きくなること)である。従って、前述のように、繊維は単一の繊維を含むのでなく、物理的に互いに隣接した複数の繊維、例えば2本以上の繊維を含む。これらの物理的に近接した繊維の分離は、適当な繊維の溶融流量及び急冷条件を選ぶことによって達成できる。繊維の平均的溶融流量は、好ましくは、繊維が低粘着性であるような十分小さい値、例えば好ましくは約30未満、さらに好ましくは約20未満である。さらに、収縮、フロー不安定性、及びストレス誘発性の表面張力効果も、繊維の分離に寄与しうる。
少なくとも一つの仕切のほかにも、キャピラリーはポリマーの剪断応力を増加させるための機構を含むことができる。例えば、本発明のキャピラリーは、下部と上部を含むことができ、下部は上部の直径よりも小さい直径を有する。上部と下部の接合部はリッジを形成するが、これは、紡糸口金から排出されるポリマーの剪断応力を増加させることによってスプリット工程を促進する。さらに詳しくは、リッジによって作り出される狭い導管は圧力低下を大きくするが、これは増加した剪断応力によって相殺される。
本発明の紡糸口金によって製造される繊維は、フィラメント及びステープルファイバーのような様々な形態であり得る。ステープルファイバーは、個人用衛生、ろ過媒体、医療用、産業用及び自動車用製品など多数の製品に使用され、一般的に長さの範囲は約0.5〜約16cmである。好ましくは、例えば、おむつに有用な不織布用のステープルファイバーは、約2.5cm〜7.6cm、更に好ましくは約3.2cm〜5cmの長さを有する。
本発明の繊維は特有の横断面を有しうる。例えば、円形のキャピラリーが中央仕切によって2個の半円形の開口部に分割されている場合、得られるポリマー繊維は実質的に半円形の横断面を有しうる。従って、一つのポリマー流を2本の繊維にスプリットすることにより、半円形の横断面のポリマー繊維を得ることができる。あるいは、円形のキャピラリーが3切れのパイ形(すなわち1辺が曲線の三角形)に3分割されていたら、得られるポリマー繊維は実質的に1切れのパイ形の横断面を有しうる。円形のキャピラリーを4個以上の開口部に分割した場合でも同様の横断面を得ることができる。数個(例えば3又は4個)の円形開口部に分割されている(好ましくはキャピラリー開口部に対称的に配置されている)キャピラリー端を有することも可能であり得る。その場合、得られるポリマー繊維は、実質的に円形の小直径の横断面を有しうる。
なおさらに、仕切を、その長さに沿って異なるストレスを提供するように形作って、得られる繊維を部分的にスプリットできれば、それによって得られるフィラメントは横断面の一部を欠いた横断面を有することになろう。そのような場合、繊維は図8に示されているような幅太のC形を有することができる。そのような繊維の横断面の形状は、繊維の側面に圧力をかけた場合のそのレジリエンス(復元力、弾性)のために特に好適であり、また、この形状の繊維は自己クリンプ繊維をもたらす非対称的急冷を受けやすい。
得られる繊維はスキン−コア構造を有することもできる。この点で、本発明の紡糸口金は、米国特許第5,985,193号、5,705,119号及び6,116,883号(これらの開示内容は引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に開示されているようなショートスピン法に特に適している。しかしながら、本発明の紡糸口金は、米国特許第5,281,378号、5,318,735号及び5,431,994号に開示されているようなロングスピン法、及び米国特許第5,948,334号に開示されているようなコンパクトロングスピン法にも使用できる。前記特許の開示内容は引用によってそれらの全体を本明細書に援用する。
本発明は、不織布並びにそれらの製品の製造法も含む。本発明の繊維から製造されるファブリックは、好ましくは非常に嵩高、柔軟及び均一である。この繊維はカードボンド法、例えばカバー素材用の優れた繊維であるだけでなく、スパンボンド法の良好な候補にもなりうる。なぜならば、繊維の自己クリンプ性のために、凝集性のある均一なファブリックを得ることができるからである。
図を参照する。図1Aに本発明によるポリマー繊維を製造するためのショートスピン紡糸口金10を示す。紡糸口金の幅及び長さは、紡糸口金の処理量の要件によって異なる。従って、以下にそれぞれ示されている紡糸口金及びその部品の様々な寸法は、商業的生産に使用されている典型的な紡糸口金について述べているのであって、他の目的(商業的及び非商業的、例えば実験的)のために使用される紡糸口金については異なることもあるということに注意すべきである。
紡糸口金10は、ロングスピンの場合約200〜700mm及びショートスピンの場合約500〜700mm又はスパンボンドの場合2,000mm超の幅(SW1)を有しうる。紡糸口金10は、ロングスピンの場合約50〜200mm及びショートスピンの場合約30〜100mmの長さ(SL1)を有しうる。ショートスピンの場合、円形の紡糸口金も一般的に使用されている。その場合、紡糸口金の直径は200〜500mm、好ましくは300〜500mmの範囲であり得る。好ましくは、キャピラリーは、直径の外側30〜50mmを含む紡糸口金の部分にある。
紡糸口金10は、キャピラリー端20を含むキャピラリー22を有する(図1B及び1C)。キャピラリー22の数は、主としてSW1及びSL1による。SW1及び/又はSL1が大きいほど多数のキャピラリーが存在しうる。
キャピラリー端20は、キャピラリー端20間に適当な急冷を可能にするに足るスペースがある限り、本質的に任意のパターンで配置されてよい。この第一の態様のキャピラリー端20は行(横列)と列(縦列)に配置されている(図1A)。キャピラリー端20の行間の各スペースの長さ(SPL1)は、ショートスピンの場合、好ましくは約0.2〜3mm、さらに好ましくは約0.4〜2mm、最も好ましくは約0.5〜1.5mmである。紡糸口金の縁に最も近い行のキャピラリー端の中心間の距離(EL1)は、好ましくは約0.5〜2.0mm、さらに好ましくは約0.7〜1.8mm、最も好ましくは約1.0〜1.5mmである。
アパーチャの列間の各スペースの長さ(SPW1)は、好ましくは約0.2〜3mm、さらに好ましくは約0.4〜2mm、最も好ましくは約0.5〜1.5mmである。紡糸口金の縁に最も近い列のキャピラリー端の中心間の距離(EW1)は、好ましくは約0.5〜2.0mm、さらに好ましくは約0.7〜1.8mm、最も好ましくは約1.0〜1.5mmである。
図1〜4はショートスピン用紡糸口金、図5はロングスピン用紡糸口金に向けられたものであることに注意する。当業者であれば本明細書中に記載のガイダンスに従って、本明細書中の開示内容をショートスピン用及びロングスピン用紡糸口金のいずれか、並びにスパンボンド用紡糸口金に向けることは、例えばロングスピンに関する寸法をスパンボンド用紡糸口金に使用するなどして、可能であろう。従って、例えば、アパーチャの列間の各スペースの長さ(SPW1)及びアパーチャの列間の各スペースの長さ(SPW1)は、ロングスピンの場合、好ましくは約0.2〜10mm、さらに好ましくは約0.4〜8mm、さらに好ましくは約0.8〜6mm、最も好ましくは約1〜5mmである。
図1Bを参照する。キャピラリー22は、好ましくは、ショートスピンセットアップの場合、約2.0〜7mm、ロングスピンセットアップの場合、約20〜60mm、さらに好ましくは、ショートスピンセットアップの場合、約2.5〜6mm、ロングスピンセットアップの場合、約35〜55mm、最も好ましくは、ショートスピンセットアップの場合、約3〜5.5mm、ロングスピンセットアップの場合、約30〜40mmの長さ(CL1)を有する。
図1Cを参照する。キャピラリー22は、好ましくは約0.2〜1.5mm、さらに好ましくは約0.3〜1mm、最も好ましくは約0.4〜0.8mmの下部径(LD1)を有する。下部径(LD1)は、好ましくは約0.2〜2.0mm、さらに好ましくは約0.6〜1.6mm、さらに好ましくは約0.4〜1.4mm、最も好ましくは約0.4〜1.2mmの高さ(LDH1)を有する。キャピラリーは、好ましくは約0.6〜2.0mm、さらに好ましくは約0.7〜1.5mm、最も好ましくは約0.8〜1.0mmの上部径(UD1)を有しうる。
下部径(LD1)と上部径(UD1)間の接合部はリッジ24を形成する。リッジ24の幅(RW1)は、好ましくは約0.04〜0.15mm、さらに好ましくは約0.06〜0.12mm、最も好ましくは約0.08〜0.10mmである。
この第一の態様のキャピラリー22は円形の横断面を有するが、キャピラリー22の横断面は限定されない。例えば、キャピラリー22の横断面は、ダイヤモンド形、デルタ形、楕円形(オーバル)、多角形又は例えば3葉又は4葉のような多葉形であり得る。
キャピラリー22は仕切26を有し、その高さはキャピラリー22の中に延びている。仕切端は好ましくは紡糸口金面と同一平面上にある。図1の態様では、各キャピラリー端20は、仕切26を各キャピラリー端20の中央に配置することによって半分に分割されている。あるいは、仕切は紡糸口金のアパーチャの中心から外れて配置されてもよい。ショートスピン法はロングスピン法より繊維を迅速に急冷することを考慮に入れると、仕切26の幅(DW1)は、好ましくは、ロングスピンセットアップの場合少なくとも約0.15mm、ショートスピンセットアップの場合少なくとも約0.1mm、さらに好ましくは、ロングスピンセットアップの場合約0.15〜0.4mm、ショートスピンセットアップの場合約0.1〜0.4mm、最も好ましくは、ショートスピンセットアップの場合約0.1〜0.2mm、ロングスピンセットアップの場合約0.2〜0.3mmである。
仕切26の高さ(DH1)は、好ましくは高さLDH1より大きく、好ましくは約0.2〜3.5mm、さらに好ましくは約0.4〜2.5mm、最も好ましくは約0.5〜2mmで、一つの好適な値は約1.2mmである。
溶融ポリマーのスプリットを促進するために、以下の比率が好適である。仕切の高さ(DH1)の仕切の幅(DW1)に対する比率は、好ましくは約1:1〜6:1、さらに好ましくは約1.5:1〜5:1、最も好ましくは約3:1〜4:1である。仕切の幅(DW1)のリッジ幅(RW1)に対する比率は、好ましくは約5:1〜3:1、さらに好ましくは約4.1:1〜3.2:1、最も好ましくは約3.75:1〜3.3:1である。上部径(UD1)の下部径(LD1)に対する比率は、好ましくは約4:1〜1.5:1、さらに好ましくは約2.3:1〜1.7:1、最も好ましくは約2:1〜1.8:1である。下部径(LD1)の仕切幅(DW1)に対する比率は、好ましくは約4:1〜2:1、さらに好ましくは約3.5:1〜2.25:1、最も好ましくは約3:1〜2.5:1である。キャピラリー端の孔面積(図1A〜1Cでは2個の半円形アパーチャ28それぞれの孔面積を含む)は、好ましくは約0.03〜0.6mm、さらに好ましくは約0.04〜0.4mm、最も好ましくは約0.05〜0.2mmである。
一般に、ロングスピンの場合のキャピラリー当たりのポリマーの流量は、好ましくは約0.02〜0.9g/分/キャピラリー、さらに好ましくは約0.1〜0.7g/分/キャピラリー、最も好ましくは約0.2〜0.6g/分/キャピラリーである。さらに、一般に、ショートスピンの場合のキャピラリー当たりのポリマーの流量は、好ましくは約0.01〜0.05g/分/キャピラリー、更に好ましくは約0.015〜0.04g/分/キャピラリー、最も好ましくは約0.02〜0.035g/分/キャピラリーである。
前述のように、仕切26の目的は、溶融ポリマーを複数の繊維にスプリットするのを容易にするために、キャピラリーの出口付近で剪断応力を増加し、疑似不安定な流れを作り出すことである。ポリマーが紡糸口金から排出されると、フィラメントは、ダイスエルなどのために互いに物理的に隣接するように相互に合体接触しうる。しかしながら、理論で縛るつもりはないが、その直後、急冷空気の適用による迅速冷却で、繊維は、収縮、フロー不安定性、及びストレス誘発性の表面張力効果のために複数のフィラメントにスプリットする。
繊維を相互に物理的に分離するために、急冷は望ましくは短時間で達成させる。しかしながら、急冷が迅速すぎるとフィラメントは破断しかねない。本発明の急冷空気速度は、好ましくは、ロングスピンセットアップの場合50〜600ft/分、ショートスピンセットアップの場合1,000〜10,000ft/分、さらに好ましくは、ロングスピンセットアップの場合100〜500ft/分、ショートスピンセットアップの場合3,000〜8,000ft/分、最も好ましくは、ロングスピンセットアップの場合200〜450ft/分、ショートスピンセットアップの場合4,000〜6,000ft/分である。上記に鑑み、ショートスピンセットアップのほうが、ロングスピンセットアップよりも繊維を容易に分離するであろう。なぜならば、ロングスピンセットアップに比べて短い距離内でフィラメントの急冷が達成されるからである。ロングスピンセットアップとショートスピンセットアップ間の急冷速度に違いがあるため、ロングスピンセットアップは、一般的に前述のように幅の広い仕切(大きいDW)を必要とする。
繊維の急冷と分離に影響を及ぼすその他の変数は、キャピラリーの数及びキャピラリーの行数を含む紡糸口金のデザイン、繊維に対する急冷ノズルの位置、繊維の溶融流量及び押出物の温度である。例えば、ショートスピンシステムの紡糸口金は、通常、ロングスピンシステムの紡糸口金よりもキャピラリーの行数が少ない。例えば、ショートスピンシステムの場合、紡糸口金は約14行の行数を有するが、ロングスピンシステムの紡糸口金は約30行を有する。さらに、ショートスピンシステムでは、繊維は、最外側の繊維から約2〜5cmの位置に配置されたノズルで典型的温度約270℃から約30℃に冷却され、約1.5cmの距離で固化されうる。これに対し、ロングスピンシステムでは、繊維は、最外側の繊維から約10〜13cmの位置に配置されたノズルで典型的温度約270℃から約30℃に冷却され、約5〜7.5cmの距離で固化されうる。従って、当業者であれば、本明細書中のガイダンスに従って、物理的に接触している繊維の分離を達成するために、急冷の強度は、紡糸口金のデザイン、急冷条件、及び、ロング及びショートスピンセットアップを含むシステムセットアップなどの変数によって調整すべきであることは理解されよう。
本発明の繊維は、通常、紡糸口金から押し出されると自己クリンプする。繊維が自己クリンプする一つの理由は、スプリットによって作り出される隣接フィラメント間の非常に小さいギャップである。この小ギャップが非対称的な繊維の急冷をもたらし、結果として自己クリンプする。繊維が自己クリンプしうる別の理由は、非対称的横断面の繊維が、一様でない冷却履歴を受けることである。さらに、紡糸口金が加熱されると、不規則加熱がクリンプを起こしうる。不規則加熱は材料に非対称的ストレスを与えるので、これがクリンプの原因となる。例えば、紡糸口金が、Takeuchiらによる米国特許第5,705,119号及び6,116,883号(これらの開示内容は引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に開示されているように、抵抗加熱によって加熱されると、繊維周辺の異なる電流路によって発生する不規則加熱がクリンプを起こしうる。紡糸口金を加熱しなくても自己クリンプは通常起こるが、自己クリンプの程度は紡糸口金を加熱した場合より異なることが多い。紡糸口金のキャピラリーの行は急冷に対して直角、キャピラリーの列は急冷の方向であり、急冷方向は通常、特にC形繊維に関して、自己クリンプなどの冷却特性に影響を及ぼすことに注意する。
得られた繊維の有しうるクリンプ測定値は、機械的クリンパーによって作られたクリンプに有利となる。例えば、得られた繊維は、長いクリンプ脚長、小さいクリンプ角(繊維に沿った折り目間の角度)、及び緩めた長さの引張った長さに対する低い比率を有しうる。クリンプ脚長(折り目間の距離)は、好ましくは約0.02〜0.04インチ、さらに好ましくは約0.02〜0.03インチである。クリンプ角は、好ましくは約80°〜170°、さらに好ましくは約95°〜165°である。緩めた長さの引張った長さに対する比率は、好ましくは約0.8:1〜0.98:1、さらに好ましくは約0.85:1〜0.96:1、最も好ましくは約0.90:1〜0.95:1である。任意の所望のクリンプを施すために、フラッパー圧の調整などによって任意の機械的クリンプ加工を使用することができる。
図2A、2B、及び2Cに、本発明の紡糸口金の第二の態様を図示する。これは、図1A〜1Cの態様と類似しているが、大規模生産を意図したものである。この第二の態様において、紡糸口金210は、49行及び508列のキャピラリー222を含む。各行間の各スペース長(SPL2)は、好ましくは約0.5〜1.5mm、さらに好ましくは約0.8〜1.3mm、最も好ましくは約1.0〜1.2mmである。列間の各スペース長(SPW2)は、約0.6〜1.5mm、さらに好ましくは約0.8〜1.2mm、最も好ましくは約0.9〜1.0mmである。
図2Bを参照する。キャピラリー222は長さ(CL2)を有しうる。これは、第一の態様の長さ(CL1)と同じであり得、紡糸口金の厚さで決定されうる。
図2Cを参照する。キャピラリー222は、下部径(LD2)、下部径の高さ(LDH2)及び上部径(UD2)を有する。これは第一の態様の下部径(LD1)、下部径の高さ(LDH1)及び上部径(UD1)と同じである。下部径(LD2)と上部径(UD2)間の接合部はリッジ224を形成する。
キャピラリー222は、キャピラリー222にわずかに侵入している仕切226を有する。仕切端は好ましくは紡糸口金面と同一平面上にある。図2A、2B、及び2Cの態様において、各キャピラリー端220は、仕切226を各キャピラリー端220の中央に配置することによって半分に分割されている。仕切226の幅(DW2)及び仕切226の高さ(DH2)は、第一の態様における仕切の幅(DW1)及び仕切の高さ(DH1)と同じである。
溶融ポリマーのスプリットを容易にするために、第一の態様の比率は第二の態様でも重要である。後者は本質的に前者をスケールアップしただけである。従って、対応する比率は、好ましくは第一及び第二の態様で同一である。
図3A、3B、及び3Cに、3元スプリットキャピラリーを含む本発明の第三の態様を図示する。図3Cを参照する。キャピラリー322は、好ましくは、CL1で上に示したのと同一であり得る長さ(CL3)を有する。
図3Aを参照する。キャピラリー322は、好ましくは約0.8〜1.3mm、さらに好ましくは約0.9〜1.2mm、最も好ましくは約1.0〜1.2mmの下部径(LD3)を有する。下部径(LD3)は、好ましくは約0.6〜2.5mm、さらに好ましくは約0.8〜2mm、最も好ましくは約1〜1.6mmの高さ(LDH3)を有する。キャピラリー322は、好ましくは約1〜3mm、さらに好ましくは約1.5〜2.5mm、最も好ましくは約2.0〜2.2mmの上部径(UD3)を有する。
下部径(LD3)と上部径(UD3)の接合部はリッジ324を形成する。リッジ324の幅(RW3)は、好ましくは約0.1〜0.8mm、さらに好ましくは約0.15〜0.6mm、最も好ましくは約0.2〜0.4mmである。
キャピラリー322は、キャピラリー322にわずかに侵入している仕切326を有する。仕切端は好ましくは紡糸口金面と同一平面上にある。図3A、3B、及び3Cの態様において、キャピラリー322は、3個の仕切セグメント326’によって3分割されている。前記仕切セグメントはキャピラリー322の中心で接合している。仕切セグメント326’の幅(DW3)は、好ましくは、ロングスピンセットアップの場合少なくとも約0.2mm及びショートスピンセットアップの場合少なくとも約0.1mm、さらに好ましくは、ロングスピンセットアップの場合約0.2〜0.5mm及びショートスピンセットアップの場合約0.1〜0.2mm、最も好ましくはショートスピンセットアップの場合約0.15〜0.2mm及びロングスピンセットアップの場合約0.25〜0.3mmである。
仕切326の高さ(DH3)は、好ましくは高さLDH3より大きく、好ましくは約0.2〜3.5mm、さらに好ましくは約0.4〜2.5mm、最も好ましくは約0.5〜2mmであり、一つの好適な値は約1.2mmである。
図4A、4B、及び4Cに、4元スプリットキャピラリーを含む本発明の第四の態様を図示する。図4Cを参照する。キャピラリー422は、好ましくは、前述の(CL1)と類似の長さ(CL4)を有する。図4Aを参照する。キャピラリー422は、好ましくは約0.8〜1.3mm、さらに好ましくは約0.9〜1.2mm、最も好ましくは約1.0〜1.2mmの下部径(LD4)を有する。キャピラリー422は、好ましくは約1.0〜3.0mm、さらに好ましくは約1.5〜2.5mm、最も好ましくは約2.0〜2.2mmの上部径(UD4)を有する。
下部径(LD4)と上部径(UD4)の接合部はリッジ424を形成する。リッジ424の幅(RW4)は、好ましくは約0.1〜0.8mm、さらに好ましくは約0.15〜0.6mm、最も好ましくは約0.2〜0.4mmである。
キャピラリー422は、キャピラリー422の中にわずかに侵入している仕切426を有する。仕切端は好ましくは紡糸口金面と同一平面上にある。図4A、4B、及び4Cの態様において、キャピラリー422は、4個の仕切セグメント426’によって4分割されている。前記仕切セグメントはキャピラリー422の中心で接合している。仕切セグメント426’の幅(DW4)は、好ましくは、ロングスピンセットアップの場合少なくとも約0.2mm及びショートスピンセットアップの場合少なくとも約0.1mm、さらに好ましくは、ロングスピンセットアップの場合約0.2〜0.3mm及びショートスピンセットアップの場合約0.1〜0.2mm、最も好ましくはショートスピンセットアップの場合約0.15〜0.2mm及びロングスピンセットアップの場合約0.25〜0.3mmである。
仕切426の高さ(DH4)は、好ましくは約0.5〜1.6mm、さらに好ましくは約0.6〜1.4mm、最も好ましくは約0.8〜1.2mmである。
図5A、5B、及び5Cに、幅太のC形横断面を有する繊維を製造するためにスプリットされたキャピラリーを含む本発明の第五の態様を図示する。本態様では、仕切はその長さに沿って先細になっているため、仕切の一端で他端よりも大きなストレスを提供する。このように、ポリマーは仕切の長さに沿って均一なストレスを受けないので、キャピラリーから排出されるフィラメントは個々のフィラメントに完全に分離せず、代わりにポリマー溶融物は部分的にスプリットされてフィラメントの横断面が変形する。
図5Cを参照する。キャピラリー522は、好ましくは、(CL1)のそれと類似した長さ(CL5)を有する。図5Aを参照する。キャピラリー522は、好ましくは約0.8〜1.3mm、さらに好ましくは約0.9〜1.2mm、最も好ましくは約1.0〜1.2mmの下部径(LD5)を有する。キャピラリー522は、好ましくは約1.0〜3.0mm、さらに好ましくは約1.5〜2.5mm、最も好ましくは約2.0〜2.2mmの上部径(UD5)を有する。
下部径(LD5)と上部径(UD5)の接合部はリッジ524を形成する。リッジ524の幅(RW5)は、好ましくは約0.1〜1.5mm、さらに好ましくは約0.25〜1.2mm、最も好ましくは約0.5〜0.8mmである。
キャピラリー522は、キャピラリー522の中にわずかに侵入している仕切526を有する。仕切端は好ましくは紡糸口金面と同一平面上にある。図5の態様において、各キャピラリー端520は、仕切526を各キャピラリー端520の中央に配置することによって半分に分割されている。あるいは、仕切は紡糸口金のアパーチャの中心から外れて配置されてもよい。本態様では、図1に示した態様と比べて、仕切526は、好ましくは約0.25〜0.4mm、さらに好ましくは約0.3〜0.4mmの幅(DW5A)から、好ましくは約0.1〜0.3mm、さらに好ましくは約0.1〜0.2mmの幅(DW5B)に先細になっている。一つの好適な幅(DW5A)は0.4mmであり、一つの好適な幅(DW5B)は0.2mmである。同様に、仕切の高さ、寸法及び流量は、本態様にも前述の態様、例えば図1に示した態様においてと同様に適用する。
本発明による紡糸口金は様々な材料で作製できる。例えば、金属、並びにステンレススチール17−4PH、及びステンレススチール431などのステンレススチールを含む金属合金などである。当業者であれば、本発明による紡糸口金を、従来のレーザ技術を用いるなどして製造することができるであろう。
本発明による紡糸口金のキャピラリーは、NASI B46.1に従った測定で、好ましくは15〜40二乗平均(rms)、さらに好ましくは20〜30rmsの平滑性を有する。
本発明に従って有用な繊維は各種のポリマーを含みうる。従って、本発明で有用なポリマーは、ポリオレフィン及びポリオレフィンを含むブレンドのような各種の可紡性ポリマー材料を含みうる。有用なポリマーは、米国特許第5,733,646号、5,888,438号、5,431,994号、5,318,735号、5,281,378号、5,882,562号及び5,985,193号に開示されているようなポリマーを含む。前記特許の開示内容は引用によってそれらの全体を本明細書に援用する。
好ましくは、ポリマーは、ポリプロピレン又はポリプロピレンを含むブレンドである。該ポリプロピレンは、紡糸可能である任意のポリプロピレンを含みうる。該ポリプロピレンは、アタクチック、ヘテロタクチック、シンジオタクチック、アイソタクチック及びステレオブロックポリプロピレンであり得る(部分及び完全アイソタクチック、又は少なくとも本質的に完全アイソタクチックなポリプロピレンを含む)。本発明のシステムで紡糸されうるポリプロピレンは任意の方法で製造できる。例えば、該ポリプロピレンは、チーグラー・ナッタ触媒系を用いて、又は均質もしくは不均質メタロセン触媒系を用いて製造できる。
さらに、本明細書中で使用している用語、ポリマー、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどは、ホモポリマー、コポリマー及びターポリマーなどの各種ポリマー、及び混合物(別個のバッチを混合又はその場でブレンドを形成することによって製造したブレンド及びアロイを含む)を含む。ポリマーについて言う場合、コポリマーという用語は、2種類のモノマー、又はターポリマーを含む2種類以上のモノマーのポリマーを含むと理解される。例えば、ポリマーは、プロピレンのようなオレフィンのコポリマーを含むことができ、これらのコポリマーは様々な成分を含有できる。好ましくは、ポリプロピレンの場合、そのようなコポリマーは、約20wt%までの、さらに好ましくは約0〜10wt%の、エチレン及び1−ブテンの少なくとも一つを含むことができる。しかしながら、所望の繊維に応じて該コポリマーには様々な量のこれらの成分が含有されてよい。
さらに、ポリプロピレンは、狭い分子量分布又は広い分子量分布を有するドライポリマーペレット、フレーク又はグレインポリマーを含みうるが、広い分子量分布が好適である。“広い分子量分布”という用語は、ここでは、少なくとも約5、好ましくは少なくとも約5.5、さらに好ましくは少なくとも約6のMWD値(すなわち、以下で解説するSECによって測定した重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)を好ましくは有するドライポリマーペレット、フレーク又はグレインと定義される。発明を制限するわけではないが、MWDは典型的には約2〜15、さらに典型的には約10未満である。
得られたスパン溶融物は、好ましくは、約3×10〜約5×10の範囲で変動する重量平均分子量、一般的に約6〜20以上の範囲の広いSEC分子量分布、約13〜約50g/10分のスパン溶融流量MFR{ASTM D−1238−86(条件L;230/2.16)(引用によってその全体を本明細書に援用する)に従って測定}、及び/又は便宜上約220°〜315℃の範囲内、好ましくは約270〜290℃のスピン温度を有する。
サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を用いて分子量分布を測定する。特に、高速サイズ排除クロマトグラフィーは、145℃の温度で、示差屈折率(Waters)検出を備えたWaters 150−C ALC/GPC高温液体クロマトグラフを用いて実施される。温度制御のために、カラムコンパートメント、検出器、及び注入システムはサーモスタットで145℃に調節し、ポンプはサーモスタットで55℃に調節する。使用する移動相は、4mg/Lのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)で安定化させた1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)、流量0.5ml/分である。カラムセットは、2本のPolymer Laboratories(マサチューセッツ州アマースト)PL Gel混合B床カラム、粒径10ミクロン、部品番号1110−6100、及び1本のPolymer Laboratories PL−Gel 500オングストロームカラム、粒径10ミクロン、部品番号1110−6125を含む。クロマトグラフィー分析を実施するには、サンプルを175℃に2時間加熱することによって安定化されたTCBに溶解し、さらに2時間145℃で溶解する。さらに、サンプルは分析の前にろ過しない。全ての分子量データは、実験的ポリスチレン検量線のユニバーサル変換から得られたポリプロピレンの検量線に基づく。ユニバーサル変換は、経験的に最適化されたマーク−ホーウィンク(Mark-Houwink)係数のK及びα、すなわちそれぞれポリスチレンについては0.0175及び0.67、ポリプロピレンについては0.0152及び0.72を採用している。
なお更に、ポリプロピレンは、HOSTETTERの米国特許第4,626,467号に開示されているような直鎖又は分枝であり得る。前記特許は引用によってその全体を本明細書に援用する。好ましくは直鎖である。さらに、本発明の繊維の製造において、繊維に製造されるポリプロピレンは、GUPTAらの米国特許第5,629,080号、5,733,646号及び5,888,438号、並びにGUPTAらの欧州特許出願第0552013号に教示されているようなポリプロピレン組成物も含みうる。前記特許及び出願特許は引用によってそれらの全体を本明細書に援用する。なお更に、KOZULLAの米国特許第5,882,562号及び欧州特許出願第0719879号に開示されているようなポリマーブレンドも利用できる。前記特許及び出願特許は引用によってそれらの全体を本明細書に援用する。なお更に、HARRINGTONらの米国特許第5,985,193号、及びWO97/37065(これらは引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に開示されているような、ポリマー接着曲線促進剤を含むポリマーブレンド、特にポリプロピレンブレンドも利用できる。
不織布用のポリマー繊維の製造は、通常、少なくとも1種類のポリマーと名目量の添加剤、例えば抗酸化剤、安定剤、顔料、酸中和剤、加工助剤などとの混合物の使用を含む。従って、ポリマー又はポリマーブレンドは、様々な添加剤、例えば溶融安定剤、抗酸化剤、顔料、酸中和剤及び加工助剤を含みうる。添加剤の種類、素性及び量は、当業者であれば製品の要件を考慮して決定できる。発明を制限するわけではないが、好適な抗酸化剤は、フェノール系抗酸化剤(例えば、“Irganox 1076”、Ciba-Geigy社製、ニューヨーク州タリータウン)、及びホスファイト抗酸化剤(例えば、“Irgafos 168”、同じくCiba-Geigy社製、ニューヨーク州タリータウン)などで、典型的にはポリマー組成物中に、全組成物の重量を基にして約50〜150ppm(フェノール系)又は約50〜1000ppm(ホスファイト)の量で存在しうる。本発明の繊維に包含できる他の任意の添加剤は、例えば、二酸化チタンのような顔料(典型的には約0.5〜1wt%までの量)、ステアリン酸カルシウムのような酸中和剤(典型的には約0.01〜0.2wt%の範囲の量)、着色剤(典型的には0.01〜2.0wt%の範囲の量)、及びその他の添加剤などである。
フィラメントの親水性又は疎水性を維持したり、フィラメントにそのような性質を付与するために様々な仕上剤を適用することができる。親水性仕上剤又は他の疎水性仕上剤を含む仕上剤組成物は、装置の特徴及び製造される製品の需要に応じて当業者が選択すればよい。
また、繊維の表面の性質を改変するために、例えば繊維に反復湿潤性を提供、又は静電気の蓄積を防止又は削減するために、一つ以上の成分をポリマーブレンドに含めることができる。疎水性仕上剤組成物は、好ましくは帯電防止剤を含む。親水性仕上剤もそのような製剤を含んでよい。
好ましくは、疎水性仕上剤は、米国特許第4,938,832号、Re.35,621号、及び5,721,048号、並びに欧州特許出願第0 486,158号(いずれもSCHMALZによる。これらは引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に記載のものを含む。これらの文献には、帯電防止剤として機能する、低級アルキル基(例えば1〜8炭素のアルキル基)を有する少なくとも一つの中和リン酸エステルとポリシロキサン滑沢剤とを組み合わせた繊維仕上剤組成物が記載されている。
本発明に使用できる別の疎水性仕上剤組成物は、JOHNSONらの米国特許第5,403,426号(引用によってその全体を本明細書に援用する)に開示されている。該特許には、クリンプ加工、切断、カーディング、集積及び接着を含む加工に適した疎水性繊維の製造法が記載されている。表面改変剤は、実質的に親油性末端基を持たず、界面活性剤の性質が低い又は限定された一種類以上の水溶性化合物を含む。
本発明に使用できるさらに別の疎水性仕上剤組成物は、HIRWEらの米国特許第5,972,497号及びWO98/15685(いずれも引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に開示されている。これらの文献の疎水性仕上剤組成物は、ペンタエリトリトール同族体の疎水性エステル、好ましくはペンタエリトリトール及びペンタエリトリトールオリゴマーの疎水性エステルを含む。そのような滑沢剤を含む仕上剤組成物は、その他の滑沢剤、帯電防止剤、及び/又はその他の添加剤をさらに含んでもよい。
さらに、HARRINGTONの米国特許第5,540,953号(引用によってその全体を本明細書に援用する)には、疎水性繊維及び不織布の製造に有用な帯電防止剤組成物が記載されている。該特許に記載されている一つの仕上剤は、(1)少なくとも一つの中和C3〜C12アルキル又はアルケニルホスフェートアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、及び(2)可溶化剤を含む。該特許に記載されている第二の仕上剤は、少なくとも一つの中和リン酸エステル塩を含む。
適切な親水性仕上剤の一例は、エトキシル化脂肪酸、LUROL PP912及びPG400(Ghoulston社製、ノースカロライナ州シャーロット)である。
本発明に有用な仕上剤組成物に含まれうるその他の成分は、乳化剤又は他の安定剤、及び殺生物剤のような保存剤などである。一つの好適な殺生物剤は、水中95%ヘミアセタールの“Nuosept 95”(Nuodex Inc. division of HULS America Inc.ニュージャージー州ピスカタウェイ)である。
繊維は好ましくはポリプロピレン繊維で、該ポリプロピレン繊維はスキン−コア構造を有しうる。スキン−コア構造を有する繊維は、繊維内部コアのポリマーブレンドと比べて繊維表面のポリマーブレンドの酸化、分解及び/又は分子量低下を達成する任意の方法によって製造できる。そのようなスキン−コア構造は、例えば、遅延急冷及び酸化環境への暴露によって達成できる。これについては例えば、KOZULLAの米国特許第5,431,994号、5,318,735号、5,281,378号及び5,882,562号、TAKEUCHIらの米国特許第5,705,119号及び6,116,883号、米国特許第5,948,334号、並びに欧州出願番号719879 A2(いずれも引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に開示されている。スキン−コア構造を得るための一つの方法は、TAKEUCHIらの米国特許第5,705,119号及び6,116,883号(引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に開示されているように、加熱紡糸口金を使用してフィラメント表面の熱分解を達成することを含む。HARRINGTONらの米国特許第5,985,193号及びWO97/37065(引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に解説されているように、スキン−コア構造は、少なくとも約0.2μm、さらに好ましくは少なくとも約0.5μm、さらに好ましくは少なくとも約0.7μm、なおさらに好ましくは少なくとも約1μm、最も好ましくは少なくとも約1.5μmの濃厚なルテニウム染色(以下でさらに詳細に説明)を示すスキンを含みうる。例えば、ポリマー繊維は、フィラメント当たりのデニールが2未満で、ポリマー繊維の等価直径の少なくとも約1%が濃厚なルテニウム染色を示すスキンを含むスキン−コア構造を有する。
スキン−コア構造は、スキン−コア構造を得るのにフィラメントを化学変性することを含み、シース(鞘)−コア構造及びサイドバイサイド二成分繊維のように、別個の成分を軸方向に延びたインターフェースに沿って接合することを含まない。
従って、スキン−コア繊維は、ポリマーブレンドの押出時にスキン−コア構造が形成されるような任意の様式の条件を提供することによって製造できる。例えば、紡糸口金から排出される押出物のような熱押出物の温度を、酸化雰囲気内で十分な時間、十分高くすればスキン−コア構造を得ることができる。この高めた温度は、前述のKOZULLAの特許、及び前述のTAKEUCHIらの米国特許及び外国出願(引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に開示されているようないくつかの技術を用いて達成できる。
例えば、スキン−コアフィラメントは、KOZULLAの米国特許第5,281,378号、5,318,735号及び5,431,994号、HARRINGTONらの米国特許第5,985,193号、及びKOZULLAの米国特許第5,882,562号及び欧州特許出願番号719879 A2(いずれも引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)の方法によって発明的システムで製造できる。それによれば、熱押出物の温度をその表面の酸化的鎖分断分解が得られるに足る時間、酸化雰囲気中で少なくとも約250℃以上にする。この温度提供は、熱押出物が紡糸口金から排出されるときにその冷却を遅らせる、例えば熱押出物に届く冷却ガス流を遮断するなどによって達成できる。そのような遮断は、温度を維持するために作製及び配置されたシュラウド(囲い板)又は陥凹した紡糸口金の使用によって達成できる。
酸化的鎖分断により分解されたポリマー材料は実質的には表面領域に限定されており、内部コアと表面領域は、前記スキン−コア構造の明確に区別された隣接部分を構成しうる。さらに、繊維は、内部コアと表面領域の間で、酸化的鎖分断により分解されたポリマー材料を段階的に有していてもよい。スキン−コア構造は、内部コア、該内部コアを囲む表面領域を含み、表面領域は酸化的鎖分断によって分解されたポリマー材料を含むので、内部コアと表面領域がスキン−コア構造を決定する。内部コアは、ポリマー繊維の平均溶融流量と実質的に等しい溶融流量を有する。スキン−コア構造は、内部コアの溶融流量よりポリマー繊維の平均溶融流量のほうが約20〜300%高い溶融流量を有する内部コアを含んでいてもよい。
別の側面において、TAKEUCHIらの米国特許第5,705,119号及び6,116,883号、並びに欧州特許出願第0630996号に開示されているように、スキン−コア構造は、ポリマーブレンドを紡糸口金の近辺で加熱することによって、すなわち紡糸口金を直接加熱する又は紡糸口金に隣接した領域を加熱するのいずれかによって得ることができる。言い換えれば、ポリマーブレンドは、少なくとも一つの紡糸口金の位置で又はそれに隣接した位置で加熱できる。すなわち、紡糸口金又は紡糸口金の約1〜4mm上方に配置された加熱プレートのようなエレメントを直接加熱することによってポリマー組成物を十分な温度に加熱し、酸化雰囲気中で直ちに急冷するなどして冷却するとスキン−コア繊維構造が得られる。
TAKEUCHIのシステムを本発明に適用する場合、例えば、ポリマーの押出温度は約230℃〜250℃であり得る。そして紡糸口金は、溶融フィラメントの酸化的鎖分断による分解が起こってスキン−コア構造を有するフィラメントが得られるように、その下面で好ましくは防止口金の出口全体にわたって少なくとも約250℃の温度を有するのがよい。従って、加熱紡糸口金の使用により、ポリマーブレンドは十分高い温度に維持され、紡糸口金から押し出されると酸化的急冷条件下で酸化的鎖分断が起こる。
スキン−コア構造を形成するための技術を上に述べてきたが、本発明のシステムで製造されるスキン−コア繊維は、前述の技術によって得られるものだけに限定されない。本発明の範囲には繊維にスキン−コア構造を付与する任意の技術が含まれる。
スキン−コア構造が存在するか否かを調べるためにルテニウム染色試験が利用される。前述のTAKEUCHIらの米国特許及び欧州特許出願(引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に開示されているように、本発明によるスキン−コア繊維の実質的に不均一な形態学的構造は、四酸化ルテニウム(RuO4)で染色した繊維薄片の透過型電子顕微鏡検査(TEM)によって特徴付けることができる。これに関しては、TRENTらがMacromolecules,Vol.16,No.4,1983,“電子顕微鏡検査のためのポリマーの四酸化ルテニウム染色(Ruthenium Tetroxide Staining of Polymers for Electron Microscopy)”(引用によってその全体を本明細書に援用する)で教示しているように、ポリマー材料の構造は、熱処理、組成、及び加工に左右される、ひいてはこれらの材料の靭性、衝撃強さ、レジリエンス、疲労、及び破壊強さといった機械的性質は形態学に非常に敏感でありうる、ということはよく知られている。さらにこの論文では、透過型電子顕微鏡検査が、不均質なポリマー系の構造を高レベルの解像度で特徴付けるための確立された技術であるとしている。しかしながら、染色剤を使用してポリマーの画像コントラストを強化するのが必要なことが多い。ポリマー用の有用な染色剤は、四酸化オスミウム及び四酸化ルテニウムを含むと教示されている。本発明の繊維の染色には四酸化ルテニウムが好適な染色剤である。
本発明の形態学的特徴付けにおいては、繊維のサンプルをRuO4水溶液、例えばPolysciences,Inc.(ペンシルバニア州ウォーリントン)から入手できる四酸化ルテニウムの0.5%(重量)水溶液で一晩室温で染色する。(本方法では液体染料を利用しているが、サンプルを気体染料で染色することも可能である。)染色した繊維をSpurrエポキシ樹脂に包埋し、60℃で一晩硬化した。次に、包埋染色繊維を超ミクロトーム上でダイヤモンド刃を用い、室温で薄片に切断し、約80nmの厚さのミクロトーム片を得る。これを、Zeiss EM−10 TEMのような従来装置(100kV)で検査すればよい。エネルギー分散型X線分析(EDX)を利用してRuO4が繊維の中心まで完全に浸透していることを確認した。
本発明によれば、ルテニウム染色試験はスキン−コア構造が繊維に存在しているか否かを調べるために実施される。さらに詳しくは、繊維にルテニウム染色を施すと、繊維横断面の外表面領域におけるルテニウムの濃縮(Ru残留)が確認されるであろう。2未満のデニールを有する繊維の場合、少なくとも約0.2μm又は等価直径の少なくとも約1%の厚さにルテニウム染色の濃縮が示されれば、該繊維はスキン−コア構造を有する。
ルテニウム染色試験はスキン−コア構造を判定するための優れた試験であるが、ルテニウム染色の濃縮が起こらない場合が確かにある。例えば、実際に繊維がスキン−コア構造を含んでいる場合でも、ルテニウムが繊維のスキンに濃縮しているのを示すのを妨害する又は示さないある種の成分が繊維内に存在することがある。ここでのルテニウム染色試験の説明は、染色を防止、妨害、又は削減するようないかなる材料及び/又は成分も存在しない場合であって、これらの材料が繊維の正規の成分として繊維に存在するかどうか(例えば加工繊維の成分として繊維に含まれている)、又はこれらの材料が繊維中に存在してルテニウム染色を防止、妨害又は削減しているかどうかとは別である。
また、2未満のデニールを有する繊維について、ルテニウム濃縮を表す別の方法は、繊維の等価直径に関する。等価直径は、5個のサンプルを平均した繊維(の横断面面積)と等価の横断面面積を有する円の直径に等しい。さらに詳しくは、2未満のデニールを有する繊維の場合、スキン厚は、繊維の等価直径の染色における濃縮という見地から表すこともできる。そのような場合、ルテニウム染色における濃縮は、繊維の等価直径の少なくとも約1%〜約25%まで、好ましくは繊維の等価直径の約2%〜10%を含むことができる。
本発明の繊維のスキン−コア構造を示す別の試験法、特に繊維の熱接着能を評価するのに有用な方法は、TAKEUCHIの米国特許第5,705,119号及び6,116,883号(引用によってそれらの全体を本明細書に援用する)に開示されているようなホットステージ試験を用いる残留スキンのマイクロフュージョン分析からなる。この方法は、加熱時の繊維の軸方向の収縮後の残留スキンの存在を調べるのに使用される。多量の残留スキンの存在は、良好な熱接着を提供する繊維の能力と直接相関する。
このホットステージ法では、適切なホットステージ、例えばMettler FP90コントロールプロセッサで制御されたMettler FP82 HT低質量ホットステージを145℃にセットする。清浄な顕微鏡スライドに1滴のシリコーン油を落とす。フィラメントサンプルの3ヶ所の無作為領域から約10〜100本の繊維を1/2mmの長さに切断し、前記シリコーン油に入れてプローブで撹拌する。ランダムに分散したサンプルをカバーガラスで覆い、ホットステージに置く。そうすると切断した繊維の両端は、大部分視野に入るであろう。次に、ホットステージの温度を3℃/分の速度で上昇させる。160〜162℃の温度で繊維は軸方向に収縮し、追跡している残留スキンの存在又は不在が観察される。収縮が完了したら加熱を止める。温度は急激に145℃に降下する。次に、サンプルを適切な顕微鏡、例えばNikon SK−E三眼型偏光顕微鏡で検査し、例えば、Paseconビデオチューブ及びSony Up−850B/Wビデオグラフィックプリンタを備えたMTI−NC70ビデオカメラを用いて代表的領域の写真を撮り、スチール写真複製を得る。“良好”という評価は、大部分の繊維が残留スキンを残している場合に使用される。“不良”という評価は、ほんの数パーセントの繊維しか残留スキンを残していない場合に使用される。他の比較評価も利用できる。“可(fair)”という評価は“良好”と“不良”の間に入り、“なし”という評価は、当然ながら“不良”の下である。“なし”という評価はスキンが存在しないことを示すが、“不良”から“良好”の評価はスキンが存在することを示す。
本発明の繊維は任意の横断面形状を有しうる。例えば、楕円形、円形、ダイヤモンド形、デルタ形、三葉形−“Y”形、“X”形、及び凹デルタ形(デルタの辺がわずかに凹面になっている)などである。明らかに、繊維の横断面はそれが事前にスプリットされた様式によって決まる。好ましくは、繊維は円形又は凹デルタ形の横断面形状を含む。横断面の形状はこれらの例に限定されず、他の横断面形状も含まれうる。さらに、繊維は中空繊維のような中空部分を含むこともできる。これは、例えば“C”形横断面用の紡糸口金を用いて製造できる。
本発明の利点は、生産速度を犠牲にせずに小デニールの繊維を製造する能力である。得られる繊維のサイズは、好ましくは約1.5〜0.5dpf、さらに好ましくは約1.25〜0.5dpf、最も好ましくは約1.0〜0.5dpfである。
キャピラリー当たりのポリマー処理量は、繊維の所望のサイズによる。また、セットアップ、すなわちショートスピンかロングスピンかにもよる。例えば、2.2デニール繊維の場合、処理量は一般的に好ましくは、ロングスピンセットアップの場合約0.2〜0.8g/分/キャピラリー、ショートスピンセットアップの場合約0.02〜0.05g/分/キャピラリーである。
また、本発明の繊維は、約3g/デニール未満のテナシティ、及び少なくとも約100%の繊維の延び、さらに好ましくは約2.5g/デニール未満のテナシティ、及び少なくとも約200%の繊維の延び、なお更に好ましくは約2g/デニール未満のテナシティ、及び少なくとも約250%の繊維の延びを有するのが好適である。これらは、Textechno,Inc.社製のFafegraph Instrument,Model T又はModel Mを用いて個々の繊維について測定したものである。前記装置は繊維のテナシティ及び伸びを測定するように設計されており、繊維のゲージ長約1.25cm及び伸び速度約200%/分である(試験した10本の繊維の平均)。
本発明の繊維の凝集力は意図する最終用途による。以下の実施例で繊維の凝集力を測定するのに利用した試験は、ASTM D−4120−90である(引用によってその全体を本明細書に援用する)。この試験では、特定の長さのロービング、スライバー又はトップを2対のローラ間で延伸する。各対は異なる周速で動いている。延伸力を記録し、次に試験サンプルを秤量し、線密度を計算する。単位線密度当たりの延伸抵抗力として算出された延伸テナシティが動的繊維凝集力の測定値とみなされる。
さらに詳しくは、30ポンドの加工ステープルファイバーのサンプルをプレフィーダに供給する。そこで繊維は開繊され、Hollingsworthコットンカード(Model CMC(EF38-5),Hollingsworth on Wheels社製、サウスカロライナ州グリーンビル)によるカーディングが可能となる。繊維は、フラットを通って一様供給(イーブンフィード、evenfeed)システムに移動し、そこで実際のカーディングが行われる。次に、繊維はドフマスター(doffmaster)を通過して約20m/分で移動しているエプロンに乗る。次に、繊維はトランペットガイドを通過し、2個のカレンダロール間に入る。ここで、カーディングされた繊維はウェブからスライバーに変換される。次に、スライバーは別のトランペットガイドを通過して回転しているコイル巻カン(coiler can)に入る。スライバーは85グレン/ヤードに製造される。
コイル巻カンからスライバーをロスチャイルドダイナミックスライバー凝集力テスター(Rothchild Dynamic Sliver Cohesion Tester)(Model #R-2020,Rothchild Corp.,チューリッヒ、スイス)に供給する。電子張力計(Model #R-1191,Rothchild Corp.)を用いて延伸力を測定する。入力速度は5m/分、延伸比は1.25、及びスライバーは2分間にわたって測定される。平均グレン重量で割った総力平均がスライバーの凝集力に等しい。従って、スライバーの凝集力は、延伸に対するスライバーの抵抗力の測定である。
得られた繊維は、機械的クリンプ加工をして用いても、せずに用いてもよい。非接着ウェブを形成するエアレイド法の場合、微細デニールの自己クリンプ繊維は特に好都合である。
本発明の繊維は、所望の最終用途に必要な繊維凝集力に応じて、一般的に約15〜40CPIのCPIを有する。ここでは、CPIは、30本の1.5インチ繊維サンプルを目盛付きガラスプレートに応力ゼロの状態で載せ、繊維の端を両面セロハンテープでプレートに保持する。次に、サンプルプレートを目盛なしのガラスプレートで覆い、各繊維の0.625インチの長さに存在するキンクを数える。各0.625インチの長さ中のキンクの総数を1.6倍して各繊維について1インチ当たりのクリンプを得る。次に、30回の測定の平均をCPIとみなす。
前述のように、本発明の繊維はスパンボンド不織布の製造に使用されうる。同じく前述のように、本発明の繊維はカードボンド不織布の製造に使用されうる。
自己クリンプ繊維は延伸又は加熱する必要がないため、自己クリンプ繊維の利点は、スパン繊維の分子構造及び繊維整列が維持されることである。自己クリンプ繊維の別の利点は、延伸加工装置及び運転コストが排除されることに由来する費用節約である。自己クリンプ繊維のさらに別の利点は、何らの延伸をせずとも機械的クリンプ加工が可能なことである。
しかしながら、機械を使用せずにクリンプした繊維は、一部の接着ラインで稼動不能であった。特に、場合によっては、ドッファーから出てくるカードウェブ(カーディングされたウェブ、carded web)は、ドッファーのシリンダーに部分的に巻戻り、変形したカードウェブを生ずる。従来型カード機は、機械的クリンパーで作られたシャープなクリンプを持つ繊維を扱うように設計されており、自己クリンプ繊維の滑らかなクリンプ用ではないと考えられる。
本発明の繊維は、延伸は不要であるが、様々な延伸条件下で延伸することもできる。好ましくは、約1〜4倍の比率で延伸され、好適な延伸比は、約1〜2.5倍を含み、さらに好適な延伸比は約1〜2倍を含み、さらに好適な延伸比は約1〜1.6倍を含み、なお更に好適な延伸比は約1〜1.4倍を含み、特に好適な延伸比は約1.15倍〜約1.35倍を含む。延伸比は、スパン繊維デニールの、加工後の最終繊維のそれに対する比率である。例えば、スパン繊維デニールが3.0で、加工後の最終デニールが2.2の場合、延伸比は1.36である。
本発明の繊維は、様々な材料、特に、おむつのカバーシート、吸収層及びバックシートを含む多様な用途を有しうる不織布の製造のため、高速機で加工することができる。本発明の繊維は、約500ft/分もの速さ、さらに好ましくは約700〜800ft/分もの速さ、なお更に好ましくは約980ft/分(約300m/分)以上もの速さ、例えば約350m/分の速度で、約15g/yd(gsy)〜50gsy、さらに好ましくは20〜40gsyの基本重量で、不織布の製造が可能である。本発明の繊維は、繊維が微細であるため、約20g/yd未満、約18g/yd未満、約17g/yd未満、約15g/yd未満、又は約14g/yd未満、約14〜20g/ydの範囲の基本重量を有する不織布に特に有用である。
不織布は、好ましくは横方向の強さが、約20gsyの基本重量について、少なくとも約200g/inの大きさ、さらに好ましくは300〜400g/in、好ましくは約400g/in超、さらに好ましくは約650g/inもの強さ、又はそれ以上である。さらに、ファブリックは、通常少なくとも約80%、さらに好ましくは少なくとも約100%、なお更に好ましくは少なくとも約110%、なお更に好ましくは少なくとも約115%、なお更に好ましくは少なくとも約120%、なお更に好ましくは少なくとも約130%、なお更に好ましくは少なくとも約140%の伸びを有する。
前述のように、本発明は、相互に熱接着しうる前述の繊維を含む不織布に関する。特に、前述のスキン−コア繊維を不織布に組み込むことにより、得られる不織布は、並外れた横方向の強さ、柔軟性、及び伸び特性を有する。さらに詳しくは、所定のファブリック重量20gsyで、得られる不織布は、好ましくは約400〜700g/インチ、さらに好ましくは約500〜700g/インチ、最も好ましくは約650〜700g/インチの横方向の強さを有する。該不織布は、好ましくは約1.5〜2.5PSU、さらに好ましくは約2.0〜2.5PSU、最も好ましくは約2.25〜2.5PSUの柔軟性を有する。該不織布は、好ましくは約100〜130%、さらに好ましくは約115〜130%、最も好ましくは約120〜130%の伸びを有する。さらに、該不織布は、24g/mのファブリックで約1,500〜4,000g/in、さらに好ましくは24g/mのファブリックで約2,500〜3,500g/inの縦方向の強さを有する。
本発明の不織布は、生理用ナプキン、失禁用製品及びおむつのような衛生製品を含む各種製品の少なくとも一つの層として使用できる。これらの製品は、少なくとも一つの液体吸収層と、少なくとも一つの本発明の不織布の層及び/又は本発明の繊維を組み込んだ不織布の層を含む。さらに、前述のように、本発明の製品は、少なくとも一つの液体透過又は不透過層を含みうる。例えば、本発明の不織布を組み込んだおむつは、一態様として最外側の不透過又は透過層、不織布の内層、及び少なくとも一つの中間吸収層を含むことになろう。当然ながら、複数の不織布層及び吸収層を様々な配列でおむつ(又はその他の衛生製品)に組み込むことも可能であるし、強度の点から複数の外側透過及び/又は不透過層を含めることも可能である。
さらに、本発明の不織布は複数の層を含むこともできる。これらの層は同じ繊維又は異なる繊維の層である。さらに、全ての層が前述のポリマーブレンドのスキン−コア繊維を含む必要もない。例えば、本発明の不織布は、単独で又は他の不織布と組み合わせて、又は他の不織布もしくはフィルムと組み合わせて使用できる。
不織布は、好ましくは、約24g/m(gsm)未満、さらに好ましくは約22g/m未満、さらに好ましくは約20g/m未満、なお更に好ましくは約18g/m未満、さらに好ましくは約17g/m未満、さらには14g/mもの低さの基本重量を有し、好適な範囲は約17〜24g/mである。
本発明の繊維は非常に微細であり得るので、ろ過媒体及び繊維衣類に適用するのに特に適している。さらに、これらはエアレイド法による液体吸収製品への使用に最も適している。所定のファブリック重量で、本発明の微細繊維は所定の面積をよりよくカバーでき、その外観も優れている。さらに、本発明の微細繊維の場合は所定面積により多くの繊維が存在するので、所定のファブリック重量におけるファブリックの強さも大きい。
本発明を以下の実施例によってさらに説明する。これらの実施例は非制限的なものであり、本発明の範囲を制限しない。
別途記載のない限り、実施例中に提示されている全てのパーセント、部などは重量による。
実施例1〜6
以下の実施例1〜6は、図1A〜1Cに示されているような24穴(6×4)の比較的小さい電気的に加熱された2元スプリット型矩形紡糸口金を用いたショートスピンセットアップに関する。
これらの実施例は、0.05%のIrgafos 168を含むポリプロピレンを使用する。該ポリプロピレンは、テキサス州ヒューストンのMontell(現在Bassellとして知られる)から入手したP165で、SECによる測定で約6の広いMWDを有する双峰分布と、9〜10.5g/10分の名目MFRと、約250,000のMWとを有する。さらに、これらの実施例の紡糸速度(巻取ロールでの測定)は75m/分に設定した。
これらの実施例に使用した押出機は、ニュージャージー州サウスハッケンサックのC.W.Brabender Instruments,Inc.から入手した3/4”押出機であった。該押出機は5個のゾーン、すなわち供給ゾーン(ゾーン1)、転移ゾーン(ゾーン2)、溶融ゾーン(ゾーン3)及び二つの計量ゾーン(ゾーン4及び5)を含んでいた。温度の設定点は、ゾーン1が215℃、ゾーン2が215℃、及びエルボが284℃で、スピンヘッド温度は290℃であった。
一つのポジションを23個のキャピラリーを有する紡糸口金を用いて使用した。すなわち単一の紡糸口金を使用した。これらの実施例に使用した紡糸口金は図1A〜1Cに示されている紡糸口金と類似しており、キャピラリーの寸法は、(DW1)=0.10mm、(UD1)=0.60mm、(LD1)=0.50mm、(RW1)=0.05mm、(DH1)=0.50mm、(LDH1)=0.50mm、及び(CL1)=3.0mmであった。
紡糸口金は電気抵抗加熱によって加熱し、紡糸口金の温度は以下の表1に示したように様々であった。
ポリマーの処理量は様々で、処理量は表1にg/分/キャピラリーで示した。
紡糸口金をショートスピンセットアップに搭載した。特に急冷は4.5psiの空気でチャンバ設定温度65℃にセットした。(ブローモーターでセトリングチャンバに圧を蓄積し、そこから調節された空気を放出させて必要な急冷速度を得るシステムを使用した。高圧空気が導管を下り、15mmのギャップ幅を有する急冷ノズルを通して排出される。)これらの実施例における平均急冷空気速度は約1000ft/分であった。
以下の表1に示されているように、このセットアップで様々な紡糸口金及びポリマーの温度を調べた。さらに、二つの標的デニールについて調べた。実施例1〜3では、標的デニールは2.0デニールにスプリットされた4.0デニールであった。実施例4〜6では、標的デニールは1.0デニールにスプリットされた2.0デニールであった。表1で“Pot”とはポンプセッティング(計量ポンプへの入力電圧を設定するためのポンプセッティング)及びΔpとは押出機出口と紡糸口金ヘッド間の圧力変化である。
Figure 2005531699
実施例1〜6では、熱電対を紡糸口金の露出表面に置いて紡糸口金の表面温度を測定した。熱電対で測定した上記実験の押出機のゾーン温度を以下の表2に示す。
Figure 2005531699
試験したほとんどの場合で、満足のいく紡糸が可能であった。スキン−コア構造は、ホットステージ顕微鏡検査で確認した。顕微鏡検査で実施例2は90%スプリット、実施例3は50%スプリットを示している。
実施例4のフィラメントを顕微鏡下で検査したところ、実質的に半円形の横断面を有する2本の繊維にスプリットしていることが分かった。実施例4の繊維をホットステージ顕微鏡でも検査し、スキンの形成を調べた。ホットステージ顕微鏡検査によりこれらの繊維はおそらくスキン−コア構造を有していることが示された。
実施例3及び6の繊維(すなわち、比較的高温の紡糸口金で製造された繊維)の横断面を顕微鏡で検査したところ、これらの繊維は当初スプリットした後合体する傾向にあり、結果は多数の幅太の単一繊維であることが示された。これらの繊維はそれぞれ中央部にはっきりした筋(すじ)を有していたがスプリットしていない。
実施例1及び4のフィラメントは、以下の表3に示す特性を有していた。
Figure 2005531699
デニールの小さい繊維はデニールの大きい繊維ほど延伸できないことに注意する。従って、伸びの数字はそれを考慮して比較しなければならない。
実施例7及び比較例1〜4
以下の実施例7は、実施例1〜6に記載した紡糸口金及びポリマーを用いて行い、比較例1〜4は、比較的大きい電気加熱された2元スプリット型紡糸口金を用いたショートスピンセットアップに関する。
表4の実施例7及び比較例1〜4はいずれも、広いMWDと約9の名目MFRを有するポリプロピレン(上記実施例と同様、0.05%のIrgafos 168を含むP165)から製造した2.2dpfの繊維に関する。さらに、実施例7のライン速度は44m/分であった。
これらの実験に使用した押出機は、12のゾーンを含む2.5”Davis−Standard(コネチカット州ポーカタック(Pawcatuck))であった。温度の設定点は、押出機のゾーン1〜12で、214℃、240℃、240℃、240℃、240℃、240℃、215℃、240℃、240℃、240℃、240℃、及び240℃であった。トランスファーパイプの温度は240℃に設定し、スピンヘッドはDOWTHERM(Dow Chemical、ミシガン州ミッドランド)で加熱した。この結果、スピンヘッドの溶融温度は242℃であった。
12,700穴及びキャピラリー直径0.6mm及び0.1mmの幅を有する仕切を備えた紡糸口金を実施例7で使用した。
紡糸口金は電気抵抗加熱によって加熱した。紡糸口金への電力入力は3.5KWであった。スピンヘッドの設定温度は240℃、紡糸口金の温度は219〜225℃であった。
処理量は94lb/時間であった。この処理量は0.056g/分/キャピラリーに換算される。
紡糸口金をショートスピンセットアップに搭載した。特に急冷は4.5psiの空気でセトリングチャンバの設定温度61.7℃にセットした。
スパン繊維は自己クリンプ性なので、1対の延伸ロールを使用して予備延伸せずともクリンプ可能であった。繊維トウは2セットの七つ組ロールを迂回してクリンパーに直接送り込まれた。
比較例1もショートスピンモードを用いて製造したが、放射形状を有する紡糸口金を使用した。ラインには12のポジションがあり、それぞれに65,000穴の紡糸口金が含まれていた。該システムはMeccaniche(イタリア、Busto Arsizo)によって製造された。この繊維の紡糸速度は133m/分であった。
繊維の急冷後、紡糸口金からのフィラメントのトウの速度を134.5m/分にセットした。第一の七つ組ロールは、122°F及び134.9m/分の速度にセットした。第二の七つ組ロールは、190°F及び155.0m/分の速度にセットした。従って延伸比は1.15にセットされた(=155.0/134.5)。
第一及び第二の七つ組を通過後、トウは圧力を25psiにセットされたダンサーロール(浮動ロール)を通過した。このダンサーロールからトウは25psiの圧の予備クリンパーの蒸気箱を通過した。トウは予備クリンパーを通過するとクリンパーに入った。クリンパーを通過後、トウは切断機、次いで荷造機に送られた。
比較例1と比較例2の唯一の違いは、比較例1は予備クリンパーの蒸気箱を使用しなかったことであった。比較例3は比較例1と同様に実施したが、第二の七つ組の温度を20°F下げて170°Fにした。比較例4(現行製品)は、わずかに異なる原料組成を使用し、押出機の温度の設定点をゾーン全体にわたって約10℃上げた。
実施例7の繊維は自己クリンプ性であった。以下の表4にクリンプ測定の結果を示し、本発明の実施例7の繊維の特徴を比較例1〜4の繊維と比較する。表4の統計データは、各実施例及び比較例について30本の繊維の母集団を基にしている。
得られた繊維の凝集力は6.5と測定された。繊維の溶融流量は、ASTM D−1238、230℃及び荷重2.16kgによる測定で、21dg/分であった。得られた繊維はメルトグラジエントインデックス50を有し、スキンの形成を示唆していた。これはホットステージ顕微鏡検査によって確認された。
表4及び5を参照する。EXCは、クリンプ測定のための除外因子又は閾値である。クリンプの大きさ(振幅)が除外因子を超過していなければ、それはクリンプとカウントされない。CPIは1インチ当たりのクリンプである。STDはCPIの標準偏差である。STD/CPIはSTDをCPIで割ったものである。LEG/LTHはインチで表したクリンプの平均長である。LEG/AMPはインチで表した繊維のクリンプの平均振幅である。NO/CPIはクリンプのない合計長のパーセントである。OP/ANGはオープン角である。これは一つの谷を囲む二つの連続するピークによって形成される角で、180°は水平に対応する。REL/STRは、繊維を緩めたときを繊維を引張ったときに対して比較した繊維の長さの比率である。
除外因子(表4のEXC)として0.005を使用するのが勧められる。これによって無意味に小さい振幅のクリンプの測定が回避される。本発明の繊維(実施例7)は、この除外因子で1インチ当たりのクリンプ(CPI)は19.75、そしてクリンプ脚長(LEG/LTH)は0.02275であり、表4及び5に示された全データの中で最も高い。通常、クリンプ脚長が長い方がカード機での操作性が良好になるために好適である。得られた本発明の繊維はその微細性のために非常に柔軟であった。
Figure 2005531699
Figure 2005531699
上記実施例を念頭に置くと、加熱プレートを使用したショートスピン技術は広い分子量分布のポリマーの加工を促進した。しかしながら、高い紡糸口金温度では不適切な急冷のためにスプリットが生じなかった。
実施例8〜29
以下の実施例8〜29は、比較的小さい2元スプリット紡糸口金(実施例1〜6のと同一)、非加熱プレートを用いたロングスピンセットアップに関する。これらの実験は単一の紡糸ポジションで実施した。
これらの実施例は、実施例1〜6に記載のような広いMWDと名目MFR9を有するポリプロピレン(0.05%のIrgafos 168を含むP165)を使用する。さらに、これらの実施例のライン速度(巻取ロールで測定)は、以下の表6に示したように550m/分〜2200m/分の間で様々であった。
押出機(実施例1〜6のと同一)における温度設定点は、ゾーン1が215°、ゾーン2が215℃、及びエルボが284℃であった。
ポリマーの処理量は様々で、処理量は表6にg/分/キャピラリーで示した。実施例8〜29は、急冷モードでも実施例1〜6と異なる。前者の実験の平均急冷空気速度は100〜300ft/分であったが、実施例1〜6の場合、急冷空気速度は約1000ft/分であった。
紡糸口金をロングスピンセットアップに搭載した。
表6で、最小DPFは、ASTM D−1577に記載のガイドラインに従って測定した。実施例10及び13では、巻取機の速度限界のためにdpfは測定できなかった。溶融流量(MFR)は、ASTM D−1238に記載のガイドラインに従って測定した。ホットステージ顕微鏡検査は、温度を3℃/分で上昇させながらホットステージ顕微鏡下で繊維を検査することに関する。スキンの量は、G=良好、F=可、P=不良、及びN=なしと分類される。
表6に示されている実施例で、三つの標的デニールについて調べた。実施例8、10、12、14、16、18、20、22、26、27、及び29では、標的デニールは2.0デニールにスプリットされた4.0デニールであった。実施例9、11、13、15、17、19、21、及び23では、標的デニールは1.0デニールにスプリットされた2.0デニールであった。実施例24、25、及び28では、標的デニールは4.0デニールにスプリットされた8.0デニールであった。
表6に示されているように、一部の実施例では20mmのシュラウドを紡糸口金の直下に置いて急冷を遅らせたことに注意する。
Figure 2005531699
Figure 2005531699
実施例8〜29から、ポリマー温度と低温環境をもたらすシュラウド長との組合せは運転困難であることが明らかであった。さらに、紡糸性能はショートスピンセットアップの場合よりも繊維のdpfに敏感であった。総体的に、紡糸性能はロングスピン構成の場合明らかに不良である。
実施例9の1.0dpfロングスピンセットアップ及び実施例12の2.0dpfロングスピンセットアップの繊維の横断面の顕微鏡検査によれば、これらの繊維はスプリットしていないことが示された。しかしながら、該繊維の横断面は変形したI−ビームに類似した興味深い形状を有していた。I−ビーム理論に基づくと、これらの繊維は単純な円柱状の繊維より高いモジュラスを有しうる。
ロングスピン構成で繊維のスプリットがうまくいかなかった一つの理由は、スパン繊維がショートスピンの場合と比べて固体状態に到達するのに紡糸口金からかなり長い垂直距離を必要とすることである。従って、フィラメントは、スプリットした後でも再合体する傾向にある。
実施例6、9、及び12の横断面を比較したところ、合体した繊維の形状に相違が見られた。実施例9及び12の繊維は一度スプリットし、後になって一緒に合体したようであったが、実施例6の繊維は全くスプリットしていないようであった(横断面の外観から判断)。
実施例30〜31
以下の実施例30〜31は、比較的大きい2元スプリット紡糸口金、加熱プレート(実施例7で使用したのと同一)を用いたショートスピンセットアップに関する。使用した材料及び条件は、以下に記載したもの以外は実施例7と同様であった。
実施例7で使用したのと等しいキャピラリー寸法を有する紡糸口金を使用した。特に、紡糸口金は図2A〜2Cに示したものと同様であったが、紡糸口金の中央部分に方形に配列されている半数のキャピラリーだけを使用した。従って、紡糸口金は25,400個のキャピラリーではなく12,700個のキャピラリーを有していた。従って、繊維のスプリットが成功した場合、25,400個のキャピラリーを有する紡糸口金で50,800本のフィラメントが得られるのに対し、この紡糸口金からは25,400本のフィラメントが得られることになる。
紡糸口金は電気抵抗加熱によって加熱し、紡糸口金の温度は様々であった。スピンヘッドの温度は245℃に設定した。
ポリマーの処理量は200lb/時間にセットした。これは0.060g/分/キャピラリーに換算される。
紡糸口金をショートスピンセットアップに搭載した。特に、急冷は4.5psiの空気で設定温度67℃にセットした。急冷ノズルは紡糸口金から2インチの位置、角度約30°に配置され、空気速度約80ft/分で15mmのギャップから排気された。
繊維の急冷後、紡糸口金からのフィラメントのトウの速度を64m/分にセットした。第一の七つ組ロールは37℃及び64m/分の速度にセットした。第二の七つ組ロールは36℃及び65m/分の速度にセットした。従って、延伸比は1.01にセットされた。
第一及び第二の七つ組を通過後、トウは蒸気箱を通ってクリンパーに入った。
実施例30では、カード機(Hollingsworth on Wheels、サウスカロライナ州グリーンビル)での良好な開繊性を確実にするために、スパンフィラメントは切断機直前にある標準ブルーミングジェットを通って供給された。繊維トウは全ての延伸ロールとクリンパーを迂回して該ブルーミングジェットに供給された。これは繊維を開いてトウの所望の凝集力を得るためのエアアスピレーターである。
実施例31では、ジェットブルームされた繊維からステープルファイバーが得られ、切断繊維は、非常に柔軟であるが、どちらかといえば凝集力の低いサンプルになった。低い凝集力にもかかわらずカーディングを確実にするために、自己クリンプ繊維を標準のクリンパーに供給した。クリンパーのフラッパー圧を1.8psiにセットした。繊維は全ての延伸ロールを迂回してクリンパーに供給された。繊維に何らの延伸も施さずに繊維を機械的にクリンプすることは通常非常に困難であるが、自己クリンプ性があると何らの延伸なしでも機械的クリンプが可能であった。この追加のクリンプで以下の表8に示されているように高いCPIが実現した。機械的にクリンプした実施例31の繊維の特徴は、機械的にクリンプされていない実施例30の自己クリンプ繊維とは非常に異なっていた。実施例30の自己クリンプ繊維のクリンプは非常に均一で正弦曲線的であったが、実施例31の機械的クリンプ繊維のクリンプは不規則で比較的ギザギザしたクリンプを含んでいた。
実施例30の場合は作動していないクリンパーを又は実施例31の場合は作動しているクリンパーを通過後、7.5wt%の“PP912”仕上剤(Ghoulston Technology社製、ノースカロライナ州シャーロット)をトウに適用した。次にトウは切断機、そして荷造機に送られた。
得られた繊維は7.85の凝集力を有していた。溶融流量は、ASTM D−1238、230℃及び2.16kgの荷重による測定で、それぞれ21.5(実施例30)及び19.6(実施例31)dg/分であった。得られた繊維はメルトグラジエントインデックス50を有しており、スキンの形成を示唆していた。これはホットステージ顕微鏡検査で確認された。
Figure 2005531699
実施例30の繊維の横断面を顕微鏡で検査したところ、これらの繊維のほとんどがスプリットしており、半円形の横断面を有していることが示された。
機械的にクリンプされていない実施例30の繊維は、繊維の凝集力が低いために接着ラインでの運転が不能であった。ドッファーから排出されたカードウェブは、一部ドッファーのシリンダーに巻戻り、変形したカードウェブを生じた。
非常に遅い接着速度(40ft/分)で実施例30から得たファブリックサンプルは、通常温度より低い温度で高い横方向の強さ(CD)を示した。130℃で接着されたファブリックは20gsyで677g/inのCDを有していた。機械的にクリンプされた実施例31の繊維は接着ラインでの運転に問題がなかった。以下の表9に示されているように、得られたファブリックは、市販の対照ファブリック(Procter & Gamble社製)と比較した場合にずっと柔軟であった。表9では、本発明の実施例31の繊維に基づくファブリックは、R(接着温度154℃)、S(接着温度157℃)、及びT(接着温度160℃)と表示されている。対照サンプルはNと表示されている。
表9の最上段で、大文字はファブリックの比較を示している。例えば、NRはNとRを比較している。パネリストが、第一のファブリック(NRの場合、N)のほうが第二の値(NRの場合、R)より柔軟であると思ったら、正の値が与えられている。パネリストが第二のファブリックのほうが第一のファブリックより柔軟であると思えば、負の値が与えられている。例えば、第一のファブリックが第二のファブリックよりわずかに柔軟であれば、1の値が与えられる。パネリストが、第一のファブリックのほうが第二のファブリックより柔軟であると“確信”すれば、2の値が与えられる。
Figure 2005531699
表9は、本発明の実施例31の繊維から製造したファブリックのほうが対照繊維から製造したファブリックより柔軟であることを示している。なぜならば、対照ファブリックが最初に記載されている場合に負の数が与えられているからである。以下の表10は表9のデータに基づく。表10は各サンプルの柔軟性をまとめたものである。各サンプルについて、それぞれの値は、各パネリストの所定のサンプルに対する全データを合計して得られた。サンプルが表9の比較に記載された第一のファブリックの場合(例えばNRの場合、N)、値は合計に直接使用される。サンプルが表9の比較に記載された第二のファブリックの場合(例えばNRの場合、R)、合計の前に符号を変える。例えば、パネリスト1の場合、Nについて:(−2)+(−1)+(−1)=(−4)。同じく、パネリスト1の場合、Rについて:2+0+1=3。従って、正の数がより柔軟なファブリックを表している。
Figure 2005531699
上の表で、PSU(パネル柔軟性単位)は以下のように計算した。
PSU(N)=(1−N)/X・Y
PSU(R)=(R−N)/X・Y
PSU(S)=(S−N)/X・Y
PSU(T)=(T−N)/X・Y
ここで、
X=パネル当たりのサンプル数;及び
Y=パネル当たりのジャッジ数
標準(PSU=0)と比較してPSUの値が高いほどファブリックは柔軟である。
YARDSTICKの値は、サンプルのPSUを95%の最小二乗差で割って計算した。これは、95%の信頼水準における比較差の測定である。
表10から、サンプルRはこれらのパネリストによれば最も柔軟であるとランク付けされている。少なくとも1PSUの差が有意であるとみなされることに注意すべきである。
表11及び12は、実施例31の繊維から製造したファブリックについて、それぞれ横及び縦方向の接着曲線に関するデータを含む。表11及び12において、ライン速度は250ft/分であり、繊維は7.85の凝集力を有していた。繊維は、ASTM D−1238、230℃及び2.16kgの荷重による測定で19.6dg/分の溶融流量を有していた。得られた繊維はメルトグラジエントインデックス48を有しており、スキンの形成を示唆していた。これはホットステージ顕微鏡検査で確認された。CDは横方向、MDは縦方向である。各接着温度について、引張測定用のファブリック母集団は6個のサンプルから成っていた。データは、標準重量の20g/ydに標準化された。“パーセント伸び”は繊維の破断前の伸びパーセントで、Instron引張試験機で測定された。“TEA”は吸収された総エネルギーで、応力−歪曲線下面積によって測定された。
Figure 2005531699
Figure 2005531699
図6及び7は、それぞれ表11及び12に示されたデータに基づいており、実施例31の繊維について、それぞれ横及び縦方向の接着曲線を示している。最大のCD及びMD値は、高凝集力繊維(凝集力7.8)から製造されたファブリックで見られる値の範囲内に入っている。接着曲線の形状はかなり平らであり、好適な形状である。ピーク強さは比較的低い温度で観察される。表13は、実施例31のファブリックで実施されたファブリック均一性試験の結果である。表13のデータは、5個のサンプルの母集団に基づいている。基本重量は17.20g/ydであった。繊維のデニールは1.0で、切断長は1.5”であった。被覆面積データに関し、サンプル当たりの総面積は14,193mm(5.5in×4.0in)であった。この総面積を0.23mmの小面積60452個に分割して測定した。
Figure 2005531699
表13のデータは、ファブリックが、ホワイトパーセント(70、通常約50%)、ホワイトパーセントの標準偏差(11.3、通常12〜14)、薄領域パーセント(11.7%、通常13〜14%)の点から見て非常に均一であることを示している。
実施例33〜42
実施例33〜42は、9個のキャピラリーを有する比較的小さい電気的に加熱された3元スプリット型紡糸口金を使用したロングスピンセットアップに関する。実験は、単一ポジションの実験ステーションで実施された。これらの実施例のポリマーは、広いMWD及び名目MFR10を有し、0.06wt%の“Irgafos 168”を含むポリプロピレンであった。さらに、紡糸速度(巻取Godetロールでの測定)は、以下の表14に示されているように様々であった。押出機(実施例1〜6で使用したのと同一)における温度設定点は、ゾーン1、2、3、及び4についてそれぞれ250、260、270、及び280℃であった。キャピラリーは図3A〜3Cに示されているキャピラリーと同様で、(DW3)=0.30mm、(UD3)=1.50mm、(LD3)=1.20mm、(RW3)=0.15mm、(DH3)=1.20mm、(LDH3)=1.20mm、及び(CL3)=25mmであった。スピンヘッドの温度設定点は、以下の表14に示されているように様々であった。処理量は、表14に示されているように、標的dpfによって1.5g/分〜2.5g/分の範囲であった。紡糸口金をロングスピンセットアップに搭載した。急冷レベルは、最大可能ファン速度のパーセントをセットすることによって調節した。例えば、横方向の空気のファン出力5%というと約73ft/分の急冷空気速度を生じた。以下の表14では、急冷は、可能な最大ファン回転数rpmのパーセントに基づいている。繊維のスプリットの品質指数(クオリティインデックス)は、0〜10のスケールを利用した繊維のスプリットクオリティの主観的測定で、0はスプリットしていない、10は95〜100%スプリットしていることを表す。
Figure 2005531699
表14は、一般的に、紡糸速度が遅く繊維のサイズが小さいほどスプリット繊維の生産が促進されることを示している。
実施例43〜63
実施例43〜63は、比較的小さい電気的に加熱された4元スプリット型紡糸口金を使用したロングスピンセットアップに関する。ここでも本実験は、単一ポジションの実験ステーションで実施した。これらの実施例のポリマーは、広いMWD及び名目MFR10を有し、0.06wt%の“Irgafos 168”を含むポリプロピレン(0.05%のIrgafos 168を含むP165)であった。さらに、紡糸速度は、以下の表15及び16に示されているように様々であった。押出機(実施例1〜6で使用したのと同一)における温度設定点は、ゾーン1、2、3、及び4についてそれぞれ240、250、260、及び270℃であった。紡糸口金のキャピラリー(9穴)は図4A〜4Cに示されているキャピラリーと同様で、(DW4)=0.30mm、(UD4)=1.50mm、(LD4)=1.20mm、(RW4)=0.15mm、(DH4)=1.20mm、(LDH4)=1.20mm、及び(CL4)=25mmであった。処理量は、表15に示されているように、標的dpfによって変動し、2.0g/分〜4.2g/分の範囲であった。紡糸口金をロングスピンセットアップに搭載した。以下の表15では、急冷は、可能な最大ファン回転数rpmのパーセントに基づいている。繊維のスプリットの品質指数(クオリティインデックス)は、0〜10のスケールを利用した繊維のスプリットクオリティの主観的測定で、0はスプリットしていない、10は95〜100%スプリットしていることを表す。表15では、繊維のサイズ、紡糸口金ヘッドの温度、及び紡糸速度を変えて、これらの変数が繊維の品質に及ぼす影響を観察している。破断数は約9分間の時間のあいだで測定した。以下の表15のQは処理量を意味する。
Figure 2005531699
*“−−”は破断がなかったことを意味する。表15の異なる実施例の繊維スプリットクオリティインデックスを比較すると、dpfが小さい場合に4本の繊維にスプリットするチャンスが多いことが明白である。また、紡糸速度が遅く温度も低いほど良好なスプリットが得られることも明らかである。以下の表16では、スピンヘッドの温度を一定にして、繊維のサイズ、紡糸速度、及び急冷を変動させた。この実験は、表15に示された実験と比べて小さいデニールを標的にした。
Figure 2005531699
表16は、細い繊維ほど遅い紡糸速度を必要とし、速いファン速度は一般的に良好なスプリットをもたらすことを示している。
実施例64〜92
実施例64〜92は、2種類のバージョンの紡糸口金を利用した幅太のC形繊維の形成に関する。一つのバージョンでは、直径20mmの円形横断面を有し、キャピラリーは垂直及び水平方向に4mm離れて配置された9穴の実験用紡糸口金を使用し、他のバージョンでは、200mm×75mmの実質的に矩形を有し、キャピラリーは垂直及び水平方向に5mm離れて配置された636穴のフルスケール紡糸口金を使用した。
実施例64〜76では、0.05%のIrgafos 168を含むP−165を用い、表17に示した条件を利用して9穴紡糸口金で繊維を紡糸した。
Figure 2005531699
フルスケールの紡糸口金は、1.5倍に延伸した3.0デニールの繊維の製造に使用した。巻取速度は600m/分で、繊維は150m/分で処理された。次に、繊維を接着して1平方メートル当たり20及び30グラム(gsm)のファブリック重量にした。2種類の異なる接着ロールを用いてファブリックを製造した。第一のロールはダイヤモンド形の接着スポットを有し、接着面積は約15%であったが、第二のロールはワッフル状の接着パターンを有し、接着面積は約11%であった。得られたファブリックを強度及びレジリエンスについて試験し、結果を表18及び19にそれぞれ示す。
表19に示されているレジリエンス試験で、“圧縮パーセント”は、[(T1−T2)/T1]*100によって定義され、“回復パーセント”は(T3/T1)*100によって定義される。T1は初期厚、T2は重量をかけた圧縮30分後の圧縮厚、そしてT3は荷重を除去した5分後の回復厚である。表19は、本発明による切込み付き繊維のレジリエンスが、円形横断面を有する標準のポリプロピレン繊維に比べて優れていることを示している。標準ポリプロピレン繊維の平均回復率は約75〜78%である。
Figure 2005531699
Figure 2005531699
本発明の側面が十分に理解及び評価されるように、本発明をある好適な態様に関連して説明してきたが、本発明をこれらの特定の態様に制限する意図はない。それどころか、添付のクレームによって定義される本発明の範囲内に含まれうる全ての代替物、変形及び等価物も本発明に包含されるものとする。
2元スプリットキャピラリーを含む本発明のショートスピン紡糸口金の第一の態様を示す底面図である。 2元スプリットキャピラリーを含む本発明の紡糸口金の第一の態様のキャピラリーの、図1Aの線1Bに沿った横断面図である。 2元スプリットキャピラリーを含む本発明の紡糸口金の第一の態様のキャピラリーを示す底面図である。 2元スプリットキャピラリーを含む本発明のショートスピン紡糸口金の第二の態様を示す底面図である。該紡糸口金は第一の態様より多数のキャピラリーを有する。 2元スプリットキャピラリーを含む本発明の紡糸口金の第二の態様のキャピラリーの、図2Cの線2Bに沿った横断面図である。該紡糸口金は第一の態様より多数のキャピラリーを有する。 2元スプリットキャピラリーを含む本発明の紡糸口金の第二の態様のキャピラリーを示す底面図である。該紡糸口金は第一の態様より多数のキャピラリーを有する。 ショートスピン紡糸口金に3元スプリットキャピラリーを含む本発明の第三の態様のキャピラリーを示す平面図である。 3元スプリットキャピラリーを含む本発明の第三の態様のキャピラリーの、図3Aの線3Bに沿った略横断面図である。 3元スプリットキャピラリーを含む本発明の第三の態様のキャピラリーの、同じく図3Aの線3Bに沿った横断面図である。 ショートスピン紡糸口金に4元スプリットキャピラリーを含む本発明の第四の態様のキャピラリーを示す平面図である。 4元スプリットキャピラリーを含む本発明の第四の態様のキャピラリーの、図4Aの線4Bに沿った略横断面図である。 4元スプリットキャピラリーを含む本発明の第四の態様のキャピラリーの、同じく図4Aの線4Bに沿った横断面図である。 ロングスピン紡糸口金に繊維の横断面を変形する分割キャピラリーを含む本発明の紡糸口金の第五の態様を示す底面図である。 本発明の紡糸口金の第五の態様のキャピラリーの、図5Aの線5Bに沿った横断面図である。 本発明の紡糸口金の第五の態様のキャピラリーを示す底面図である。 機械的にクリンプされた本発明のショートスピン2元スプリット繊維から製造された不織布の横方向の接着曲線を示すグラフである。 図6の不織布の縦方向の接着曲線を示すグラフである。そして 11.2デニール繊維の400倍の顕微鏡写真から取った幅太のC形横断面を有する繊維を示す例図である。
符号の説明
10 紡糸口金、20 キャピラリー端、22 キャピラリー、24 リッジ、26 仕切、28 半円形アパーチャ、210 紡糸口金、220 キャピラリー端、222 キャピラリー、224 リッジ、226 仕切、228 半円形アパーチャ、322 キャピラリー、324 リッジ、326 仕切、326’仕切セグメント、422 キャピラリー、424 リッジ、426 仕切、426’仕切セグメント、520 キャピラリー端、522 キャピラリー、524 リッジ、526 仕切、528 アパーチャ。

Claims (46)

  1. 複数のキャピラリーを含むプレートを含む紡糸口金であって、前記キャピラリーは仕切を備えたキャピラリー端を有し、前記仕切は各キャピラリー端を複数の開口部に分割している紡糸口金。
  2. 前記複数のキャピラリーが、約0.2〜約1.3mmの直径を有する、請求項1に記載の紡糸口金。
  3. 前記複数のキャピラリーが、キャピラリー下部径より小さいキャピラリー上部径を含み、前記キャピラリー上部径とキャピラリー下部径との間の接合部がリッジを形成する、請求項1に記載の紡糸口金。
  4. 前記キャピラリー下部径が、約0.2〜約1.3mmである、請求項3に記載の紡糸口金。
  5. 前記キャピラリー上部径が、約0.6〜約3.0mmである、請求項3に記載の紡糸口金。
  6. 前記リッジが、約0.04〜約0.8mmのリッジ幅を含む、請求項3に記載の紡糸口金。
  7. 前記仕切が約0.1〜約0.4mmの仕切幅を含む、請求項1に記載の紡糸口金。
  8. 複数の開口部を有する面をさらに含み、仕切は前記面と同一平面上にある仕切端を有する、請求項1に記載の紡糸口金。
  9. 前記仕切が、約0.2〜約2.0mmの仕切高を含む、請求項1に記載の紡糸口金。
  10. 前記複数のキャピラリーが、キャピラリー上部径のキャピラリー下部径に対する比率、約4:1〜約1.5:1を含む、請求項1に記載の紡糸口金。
  11. 前記複数の開口部が2個の開口部を含む、請求項1に記載の紡糸口金。
  12. 前記複数の開口部が3個の開口部を含む、請求項1に記載の紡糸口金。
  13. 前記複数の開口部が4個の開口部を含む、請求項1に記載の紡糸口金。
  14. 前記仕切が先細の幅を有する、請求項1に記載の紡糸口金。
  15. ポリマー繊維の製造法であって、溶融ポリマーを紡糸口金、すなわち、複数のキャピラリーを含み、該キャピラリーは仕切を備えたキャピラリー端を有し、該仕切は各キャピラリー端を複数の開口部に分割している紡糸口金に通すことにより、前記溶融ポリマーは各開口部の故に分離したポリマー繊維に形成され、又は前記溶融ポリマーは各キャピラリーの故に部分的にスプリットした繊維に形成され;そして前記溶融ポリマーを急冷してポリマー繊維を形成することを含む方法。
  16. 前記ポリマーがポリプロピレンを含む、請求項15に記載の方法。
  17. キャピラリー当たりのポリマー流量が約0.02〜約0.9g/分/キャピラリーである、請求項15に記載の方法。
  18. 前記ポリマー繊維が、約0.5〜約1.5のスパンデニールを有する、請求項15に記載の方法。
  19. 前記複数のキャピラリーが、約0.2〜約1.3mmの直径を有する、請求項15に記載の方法。
  20. 前記複数のキャピラリーが、キャピラリー下部径より小さいキャピラリー上部径を含み、前記キャピラリー上部径とキャピラリー下部径との間の接合部がリッジを形成する、請求項15に記載の方法。
  21. 前記キャピラリー下部径が約0.2〜約1.3mmである、請求項20に記載の方法。
  22. 前記キャピラリー上部径が約0.6〜約3.0mmである、請求項21に記載の方法。
  23. 前記リッジが約0.04〜約0.8mmのリッジ幅を含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記仕切が約0.1〜約0.4mmの仕切幅を含む、請求項15記載の方法。
  25. 前記仕切が約0.2〜約2.0mmの仕切高を含む、請求項15に記載の方法。
  26. 前記複数の開口部が2個の開口部を含む、請求項15に記載の方法。
  27. 前記複数の開口部が3個の開口部を含む、請求項15に記載の方法。
  28. 前記複数の開口部が4個の開口部を含む、請求項15に記載の方法。
  29. 紡糸口金をさらに加熱することを含む、請求項15に記載の方法。
  30. 前記ポリマー繊維が実質的に半円形の横断面を有する、請求項15に記載の方法。
  31. 前記ポリマー繊維が幅太のC形横断面を有する、請求項15に記載の方法。
  32. 前記ポリマー繊維が自己クリンプする、請求項15に記載の方法。
  33. ポリマー繊維を機械的にクリンプさせることをさらに含む、請求項32に記載の方法。
  34. 前記ポリマー繊維がスキン−コアポリマー繊維を含む、請求項15に記載の方法。
  35. ポリマー繊維がスキン−コア構造を有するような条件下で、ポリマーが酸化雰囲気中に押し出される、請求項15に記載の方法。
  36. 前記溶融ポリマーが各開口部の故に分離したポリマー繊維に形成される、請求項15に記載の方法。
  37. 前記溶融ポリマーが各キャピラリーの故に部分的にスプリットした繊維に形成される、請求項15に記載の方法。
  38. 前記仕切が先細の幅を有する、請求項15に記載の方法。
  39. 請求項16に記載の方法によって製造されたポリマー繊維を含む不織布。
  40. 少なくとも一つの吸収層と、請求項16に記載の方法によって製造された繊維を一緒に熱接着させて含む少なくとも一つの不織布とを含む衛生製品。
  41. 請求項16に記載の方法によって製造されたポリマー繊維。
  42. 前記ポリマー繊維が約0.5〜約1.5のデニールを有する、請求項41に記載のポリマー繊維。
  43. 前記ポリマー繊維が実質的に半円形の横断面を有する、請求項41に記載のポリマー繊維。
  44. 前記ポリマー繊維が幅太のC形横断面を有する、請求項41に記載のポリマー繊維。
  45. 前記ポリマー繊維が自己クリンプする、請求項41に記載のポリマー繊維。
  46. 前記ポリマー繊維がスキン−コアポリマー繊維を含む、請求項41に記載のポリマー繊維。
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