JP2005529802A - 直立可能袋 - Google Patents

Abstract

垂直方向自立性パウチ即ち可撓性包装袋及びその製造方法であって、既存の垂直方向形成及び充填包装機械を変更することにより構成される。本発明は包装フィルムの単一シートから垂直方向自立性パウチを製造する工程を含み、包装フィルムの筒に横シール部を形成する前にその筒の一側縁に沿って垂直方向ひだを形成する。垂直方向ひだは静止タック形成バー（１０６）を使用して形成される。静止タック形成バー（１０６）は包装フィルム筒の外側且つ２個の形成用プレート（１０４）の間に配置される。形成用プレート（１０４）は包装フィルム筒の内側に配置される。

Description

本発明は、変更された垂直方向形成及び充填包装機械を使用して構成される垂直方向に自立可能なパウチ及びその製造方法に関し、スナック食品の小売用分配に最適な垂直方向自立性袋を一体的に構成する。本発明によれば、既存のフィルム変換器及び包装技術を利用して、コスト増加を最小限に抑えつつ最小限の変更により自立性袋を製造することができる。

垂直方向形成、充填及び封着包装機械はスナック食品産業において、チップ及び他の同様な製品の袋を形成、充填及び封着するために一般的に使用されている。このような包装機械においては、シートロールから包装フィルムが得られ、そのフィルムは製品配分シリンダの周囲において垂直方向の筒状にされる。垂直方向の筒がその長さに沿って垂直に封着されることにより背シール部が形成される。機械によりその筒に対して一対の対向物であるヒートシールジョーが適用されることにより横シール部が形成される。横シール部は袋の下方側が上側シール部として作用するとともに、充填及び形成された包装袋の上方側が底側シール部として作用する。ポテトチップ等の包装される製品は製品配分シリンダ及び形成された筒を介して降下させられるとともに、横シール部の上方において筒内に保持される。包装袋に充填された後、フィルム筒が下方へ押し出されることにより新たな包装袋の長さ分が引き出される。横シール部が製品の上方において形成されることにより、製品がフィルム筒内において密封されるとともに製品の包装袋が形成される。包装袋は封着領域を横切るように切断されることにより、横シール部よりも下側部分が残りのフィルム筒から分離させられる。

このような処理において使用される包装フィルムは、典型的にはフィルム変換器により製造される複合ポリマー材料である。例えば、ポテトチップ及び同様の製品を包装するために使用される複合フィルムの一従来技術を図１に示す。図１は各独立層を示すフィルムの概略断面図である。図１は封着可能な内側即ち製品側層１６を示しており、内側層１６は典型的には、金属被覆された配向ポリプロピレン（ＯＰＰ）或いは金属被覆されたポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）により構成される。この後には典型的にはポリエチレン押出成形品であるラミネート層１４と、インク即ち画像層１２とが続く。インク層１２は典型的には画像を提示するために使用されるものであり、画像は透明な外側層１０を介して視認される。外側層１０は典型的にはＯＰＰ或いはＰＥＴである。

図１に示す従来技術のフィルム構成は、食品を包装する垂直方向形成及び充填機械において使用するには非常に適している。金属被覆された内側層１６は通常はアルミニウムの薄層が被覆されており、優れたバリア特性を発揮する。外側層１０及び内側層１６にＯＰＰ或いはＰＥＴを使用すると更に、包装袋の横シール部或いは背シール部のいずれかを形成する際に、フィルムのある面を別の面とに熱シールを施すことが可能となる。

図１に示すフィルム構成を使用して形成される典型的な背シール部を図２ａ及び図２ｂに示す。図２ａはフィルム筒に形成されるラップシール式背シール部の実施形態を示す概略図である。図２ｂはフィルム筒に形成されるフィンシール式背シール部の実施形態を示す。

図２ａに示すように、内側金属被覆層２６の一部が矢印に示す領域において外側層２０の一部と合致させられることによりラップシールが形成される。この領域における封着は、その領域においてフィルムに熱と圧力を付与することにより達成される。図２ａに示す
ラップシールの構成によれば、形成された包装袋の内部に配置される製品は、金属被覆された内側層２６によりインク層から確実に保護される。

図２ｂに示すフィンシールの態様においても、形成された包装袋内に配置される製品は、金属被覆された内側層２６によりインク層から保護される。また、外側層２０は製品と接触することがない。しかしながら、図２ｂに示す実施形態においては、内側層２６は折り重ねられた後に矢印に示す領域において内側層２６自体と封着される。また、この封着は図示する領域においてフィルムに熱及び圧力を付与することにより達成される。

垂直方向形成及び充填包装機械を使用して一般的な包装袋を構成するために、ラップシールを使用するか或いはフィンシールを使用するかに拘わらず、結果的には図３ａに示すような水平方向に設けられる上側及び底側横シール部３１、３３を備えた包装袋が得られる。このような包装袋は当該技術分野においては垂直方向可撓性袋或いはピローパウチと呼ばれており、一般的にはポテトチップ、トルティーヤチップ、シート形成及び押出成形されたその他の多様な製品等のスナック食品を包装するために使用される。図２ａ及び図２ｂに関連して詳述した背シール部は袋に沿って垂直方向に延びるとともに、典型的には図３ａに示すように包装袋の背部分に集中させられることから、図３ａにおいては視認不能である。図３ａに示すように底側横シール部３３により形成される包装袋の基底は狭く且つ単一の端縁であるので、このような従来技術の包装袋は一端を下にして自立させられる時に特に不適切であった。包装業界では、このような欠点に対して図４ａ、図４ｂ、及び図４ｃに示す実施形態等の水平方向自立性パウチを発展させるように取り組んできた。これらの図面から明らかなように、このような水平方向自立性パウチは比較的広く且つ平坦な基底４７を有しており、基底４７は２個の接触端縁を備える。これにより、パウチは垂直に提示される時にはこの基底４７を下にして静止する。しかしながら、このような水平方向自立性パウチを製造する場合には、標準的な垂直方向形成、充填及び封着機械を使用しないどころか、パウチ形成、充填及び封着機械を使用して高価な３片構成が比較的緩慢に製造される。

図４ｂ及び図４ｃに示すように、従来技術の水平方向自立性パウチは合致させられる３個の独立した片、即ち前シート４１、後シート４３及び基底シート４５により構成される。前シート及び後シート４３は、典型的には熱シールによりそれらの端縁付近において相互に封着される。しかしながら、基底シート４５はまず図４ｃに最良に示すように、その外端縁に沿って前シート４１及び後シート４３の底側外端縁に取り付けられる。同様に、基底シート４５と前シート４１及び後シート４３との合致もまた、典型的には熱シールにより達成される。このように水平方向自立性パウチを３片構成とすると、結果的には標準的な形成及び充填垂直方向可撓性袋よりも構成するのにかなり費用がかかる包装袋となる。

水平方向自立性パウチを使用すると更に、水平方向自立性パウチ用機械に対する当初の資本支出、垂直方向可撓性袋と比較して包装の間に必要とされる付加的なガス放出量、袋の寸法を変更するための休止時間の増加、袋形成時間の増加、及び袋寸法範囲の減少が含まれることになる。例えば、米国ジョージア州にあるクリックロックウッドマン（Ｋｌｉｃｋ Ｌｏｃｋ Ｗｏｏｄｍａｎ）により製造されたポラリス（Ｐｏｌａｒｉｓ）モデル垂直方向形成、充填及び封着機械は、一分間に６０〜１００袋の出来高能力を備え、機械毎に７５，０００ドル限度の費用がかかる。ミシガン州バトルクリ−ク（Ｂａｔｔｌｅ Ｃｒｅｅｋ）にあるロバーツパッケージング（Ｒｏｂｅｒｔｓ Ｐａｃｋａｇｉｎｇ）により製造された典型的な水平方向自立性パウチ製造機械は、袋出来高が一分間に４０〜６０袋であり、典型的には５００，０００ドルの費用がかかる。標準的な垂直方向形成、充填及び封着包装袋にかかるフィルムコストは袋毎に約０．４ドルであり、比較可能な水平方向自立性パウチにはおよそ２倍の費用がかかる。水平方向自立性パウチは更に、二倍以
上の酸素或いは窒素ガス放出を必要とする。水平方向自立性パウチの袋寸法を変更する場合には更に、典型的には２時間以上がかかるが、垂直方向形成及び充填機械では袋寸法は数分の間に変更することができる。また、水平方向自立性パウチ機械では典型的な袋寸法範囲は１１３グラム（４オンス）から２８４グラム（１０オンス）であるが、垂直方向形成及び充填機械では典型的には２８グラム（１オンス）から６８０グラム（２４オンス）の寸法範囲にある袋を製造可能である。

しかしながら、水平方向自立性パウチ用機械の垂直方向形成及び充填機械よりも優れた点は、袋を再度閉じるためのジッパーシールを袋の上部に付与する工程を比較的簡単に付加できることである。垂直方向形成及び充填機械は典型的には実質的な変更を必要とし、及び／又は水平方向横シール部を封着するために使用されるシール対向物に対して水平方向に配向されるフィルムに予め取り付けられるジッパーシールを使用する必要がある。

従来技術において更なる自立提示を備えた袋を製造するための別の方法として、図３ｂに示すような平底袋の構成がある。このような袋は、従来のピローパウチに関する上述の方法と極めて同様な方法により構成される。しかしながら、袋のいずれか一方側に垂直方向のまち３７を形成するためには、シール台車の対向側面に２個の可動装置を付加するように垂直方向形成、充填及び封着機械を実質的に変更しなければならない。シール台車が包装フィルムの筒と接触するように導入及び導出されることにより、図３ｂに示すまち３７となるタックが形成される。即ち、次の袋を形成するために筒が下方へ押し出されると、２個の三角形状を有する装置が包装フィルムの筒に向けて水平方向に移動させられ、この可動三角形状装置の接触により２個の垂直方向のタックが包装フィルム筒において横方向シール部の上方に形成される。従って、２個の三角形状装置が包装筒と接触する一方で、底側横方向シール部が形成される。包装容器は紙等の非シール性の外側層３０により構成される。これにより、横シール部３１，３３が形成される時に包装容器の各垂直方向端縁に沿ってＶ字形状のまち３７が形成される。三角形状装置が包装材料の筒と接触する間、製品は形成用筒を介して包装フィルムの筒へ降下される。包装フィルムの筒はその一端が横方向シール３３により封着されている。次に三角形状装置が包装フィルムの筒との接触から離されるとともに、フィルムが押し下げられて次の包装袋が形成される。次に、包装袋上方において下側横シール部３３が、また包装袋下方において上側横シール部３１が形成されるように処理が繰り返される。次に、横シール部が切断されることにより、図３ｂに示すように特徴的な垂直方向まち３７を有するように形成及び充填された包装袋が機械から開放される。

上述する従来技術の方法では、Ｖ字形状の垂直方向まち３７のために比較的広い基底を備えた包装袋が形成される。その結果、そのような包装袋は当該技術分野において平底袋と呼ばれている。この平底袋は、垂直方向形成、充填及び封着機械によって形成される点において、先述の水平方向自立性パウチよりも効果的であるが、垂直方向形成、充填及び封着機械には大きな変更が加えられている。しかしながら、従来の平底袋形成方法には多くの重大な欠点がある。例えば、可動式三角形状装置を備えるように垂直方向形成、充填及び封着機械を変更するための資本支出は、機械毎に約３０，０００ドルである。標準的なピローパウチ形状から自立性袋形状へ垂直方向形成、充填及び封着機械を変換するための切り替え時間は、実質的及び一般的に約１／４人時である。各包装袋形成サイクルの間に三角形状装置を所定位置へ導入しまた所定位置から導出するために必要な可動部品を付加することにより、垂直方向形成、充填及び封着機械は複雑化し、結果的にメンテナンス問題が生じることが避けられない。重要なことであるが、可動三角形状装置を備えるように変更された垂直方向形成、充填及び封着機械は、垂直方向まちを形成する可動構成要素に起因して、三角形状装置を備えていない垂直方向形成、充填及び封着機械よりも動作が著しく緩慢になる。例えば、１５センチメートル（６インチ）×２３センチメートル（９インチ）の大きさを有する袋を形成する際には、三角形状可動装置を使用するように変更
された垂直方向形成、充填及び封着機械の最大運転速度は、一分毎に１５〜２０袋の範囲にある。そのような変更が行われていない標準的な垂直方向形成、充填及び封着機械では、同様な寸法を有するピローパウチを一分毎に約４０袋の速度で形成することができる。

結果的に、垂直方向形成、充填及び封着機械技術及び単一の包装フィルムシートを使用して、従来の水平方向自立性パウチと外見及び機能的に相似した自立性パウチを形成する方法が必要とされている。この方法により、袋形成速度を一般的な垂直方形成、充填及び封着機械によるピローパウチの製造速度に維持しつつ、水平方向自立性パウチと比較して袋毎のフィルムコストが削減され、寸法変更が容易とされ、資本支出が少なくされ、更に袋へのジッパーシールの付加が容易にされなければならない。このような方法によって、垂直方向可撓性袋を形成するために一般的に使用される材料により構成される垂直方向自立性パウチを、理想的に製造すべきである。

提案する本発明は僅かに変更された垂直方向形成、充填及び封着装置を使用して単一シート材料により構成される垂直方向自立性パウチの製造を含む。垂直方向形成、充填及び封着装置はテンションバーと、形成用筒の下方に位置する形成用プレートと、機械のフレームに取り付けられる静止且つ調節可能なタック形成機構とを備える。タック形成機構は２個の形成用プレートの間に配置されると、袋が形成される間に袋の長さ方向に沿って垂直方向のタックを形成する。タックが袋の底を形成するように、袋の画像は標準的な提示から９０度回転させられる。従って、形成された袋の横シール部は、袋がディスプレイのために配置されると垂直方向に向けられる。ジッパーシール即ち再封鎖可能なシール部は、そのような垂直方向自立性袋の構成に容易に付加される。なぜなら、ジッパーシールは連続長片形状でフィルムの一端縁に沿うように単一シートフィルムに付随する。

開示する方法及び結果的に形成される袋は、従来の水平方向自立性パウチ及び平底袋よりも実質的に改良されている。その方法は非常に僅かな変更を必要とするだけで、既存する垂直方向形成及び充填機械において作用する。可動部品或いはジョー台車の変更が含まれていない。簡単な型変更によりピローパウチ形状に戻されるように袋製造物は容易に切り替えられる。ピローパウチに材料として使用される金属被覆された或いは色つやのよい薄片は本発明においても使用することができるので、袋毎のコストが削減される。本発明によれば、完全に異なる方法を利用して水平方向自立性パウチに匹敵する袋の形成が可能となる。その方法は垂直方向形成及び充填機械技術の経済的側面を利用する。

本発明の上述する特徴と効果及び付加的な特徴と効果は以下の詳述から明らかにされる。
本発明の特徴と思われる新規な構成は添付の請求項に記載される。しかしながら、本発明自体及び好適な使用方法、更にその目的及び効果は、例示する実施形態の以下の詳細を付属の図面と合わせて読むことにより最良に理解される。

図５及び図６は提案する本発明の方法において使用される基本構成要素を示す。同様の符号は、特に記載されていなければ全図面を通じて同様の対応する要素を表す。図５は本発明の方法により形成される包装材料（フィルム）の筒を示す概略断面図である。図５に示す包装フィルムの筒は、図６に示す形成用筒１０１の直下における断面領域を示す。包装フィルムの筒は外側層１１６及び内側層１１０により構成されるとともに、図１に関連して述べたような標準的な垂直方向可撓性袋を製造するために当該技術分野において典型的に使用される材料により構成される。従来の垂直方向形成及び充填機械方法の記載に関
して前述したように、図５の筒は垂直方向背シール部を備えるように１シートのフィルムを封着することにより形成されている。

図６は形成用筒１０１を示す。形成用筒１０１は殆どの点において従来技術の垂直方向形成、充填及び封着機械において使用されるものと同様である。この形成用筒１０１は円柱形状であり、或いは矩形断面形状を備え、或いはあらゆる形状とされるが、好適には図示するように円柱形状である。図５に示すフィルムは、最初に図６の形成用筒１０１の周囲において形成される。この形成用筒１０１は立面で示されているが、通常は垂直方向形成、充填及び封着機械に一体的に取り付けられる。また図６には、一対の従来のシールジョー１０８も立面で示されている。形成用筒１０１の下方においてシールジョー１０８が載置されるシールジョー台車は図６には示されていない。

上述したように、従来の垂直方向可撓性袋製造方法には、形成用筒１０１の周囲に向けた連続包装フィルムの供給が含まれる。形成用筒１０１の周囲にフィルムの筒を構成するために、背シール部が単一のフィルム層に形成される。シールジョー１０８がこのようにして形成された包装フィルム筒に接近することにより、底側横シール部が形成される。次に、製品が形成用筒１０１を介して包装フィルムの筒へ降下させられる。次に、筒は回転ベルト（図示なし）に対する摩擦力により下方へ移動させられるとともに、筒内で認知可能な製品レベルの上方においてシールジョー１０８を使用して別の横シール部が形成される。その後にこのシール部が水平方向に切断されることにより、充填された袋の上端よりも下方に上側横シール部が形成され且つ包装フィルム筒よりも上方に下側横シール部が形成される。上述した従来の操作の間に、包装フィルムは形成用筒１０１を下方へ移動させられつつ機械の操作者により判読可能となるように配向されている。この配向により従来の形成袋の画像３９は、図３ａに示すように形成袋がその底側横シール部３３を下にして静止した状態で小売ディスプレイ棚に配置された時に、消費者により判読可能となる。以下に詳述するように、本願発明においてフィルム包装袋の画像は従来の向きから９０度回転させられており、フィルムが図６の形成用筒１０１を下方へ引き出される時に垂直方向形成及び充填機械の操作者が画像を見ると、横向きに現れる。換言すると、包装フィルム上の画像はフィルムの移動方向に直交するように配向される。

本発明は、従来の垂直方向形成、充填及び封着機械に３個の基本構成要素を付加している。図５に矢印で示すように、２個の形成用プレート１０４及び１個のテンションバー１０２を使用することにより、筒の内側からの張力により包装フィルム筒を保持する。図６に示すように、形成用プレート１０４及びテンションバー１０２は形成用筒１０１に直接的に取り付けられてもよく、或いは形成用プレート１０４及びテンションバー１０２が包装材料筒内において形成用筒１０１底部の下方且つヒートシールジョー１０８の上方に配置されていれば、垂直方向形成、充填及び封着機械のいかなる支持構造に取り付けられてもよい。

ここではタック形成バー１０６と呼ばれる固定或いは静止タック形成機構１０６により、フィルムの外側であって形成用プレート１０４により与えられる張力と反対方向に張力が付与される。タック形成バー１０６は好適には垂直方向形成、充填及び封着機械のシール台車に取り付けられ、且つ全三軸（入／出、上／下、及び前／後）に沿って調節可能とされる。或いは、タック形成バー１０６は垂直方向形成、充填及び封着機械の枠、またはフィルム筒の外側においてその機能を支持するその他のいかなる部分に取り付けられてもよい。全三軸における調節により、タック形成バー１０６は邪魔にならない所へ容易に移動させられて、垂直方向形成及び充填機械は標準的な操作に戻るように変換させられる。図６に示す実施形態では、これは張力ねじ１６２により達成される。張力ねじ１６２が締められるとタック形成バー１０６は所定位置に固定される。タック形成バー１０６は調節可能であるが、従来技術と異なり制御の間は固定或いは静止させられる。従って、本発明
は袋製造の間にタック形成機構に可動部品が設けられていない点において、従来技術よりも実質的に優れている。静止或いは固定タック形成バー１０６と呼ぶのは、本願出願人がこの改良点の記載を意図するからである。このような静止タック形成バーの構成により、袋形成速度は典型的なピローパウチ製造速度と合致する。

タック形成バー１０６が所定位置へ（形成用プレートへ向けて）前進させられると、２個の形成用プレート１０４の間において包装フィルムの筒にひだ或いは折り目が形成される。このひだはシールジョー１０８による横シール部の形成に先立ち形成される。結果的に、横シール部が形成されると、ひだは包装袋の一方側の一体構成となる。その後、垂直方向形成及び充填機械が従来技術で前述したように基本的に作用し、シールジョー１０８により下側横シール部が形成され、製品が形成用筒１０１を介して封着された包装フィルムの筒（その時一方側にはひだを有する）へ導入され、上側横シール部が形成されることにより、包装袋が完成する。しかしながら、従来の包装袋と本出願人の包装袋の主な相違は、前述した固定式機構を使用してひだが一方側（後に形成包装袋の底になる）に形成される点と、本発明により使用される包装フィルムの画像が、形成された包装袋がひだを有する側を下にして自立させられる時に消費者により判読可能となるように配向される点である。

本発明に係る形成包装袋の一例を図７ａ及び図７ｂに示す。図７ａ及び図７ｂは画像１７９を有する包装フィルム１１６の外側層を示しており、画像１７９は前述したように配向されている。図７ａ及び図７ｂから明らかなように、本発明の垂直方向自立性パウチの構成は、図３ａに示す従来の垂直方向可撓性袋と特徴を共有する。しかしながら、本発明に係る垂直方向自立性袋の横シール部１３１，１３３は、図７ｂに示すように、袋が一方側を下にして自立させられると垂直方向に向く。図７ａは図５及び図６に関連して記載したタック形成バー１０６及び形成用プレート１０４により形成されるひだ１７６を示す。

図６に示すように、本発明に組み込まれる別の任意の特徴は、形成用筒１０１内において分流プレート１６０を使用する点である。図示する実施形態において、この分流プレート１６０は形成用筒１０１の内側において垂直方向に溶接された平板であり、形成用筒１０１の底から上方へ所定距離だけ延出し、そこで次に形成用筒１０１の内側に対して封着させられる。

好適な実施形態において、分流プレート１６０は２機能を達成する。まず、分流プレート１６０は形成用筒１０１を降下させられる製品を包装フィルム筒のひだが形成される領域から離間させる。次に、分流プレート１６０はガス即ち窒素放出を行う導管として使用することができる。この場合、分流プレート１６０は形成用筒１０１の底より上方のある部分においてプレート１６０の上部が形成用筒１０１に対して封着される。その封着部分より下方において（図示なし）、形成用筒１０１に穴があけられてオフィリスが嵌められることにより、外部ガス（例えば窒素或いは酸素）源及び、分流プレート１６０と形成用筒１０１内側の間に形成された空洞間のガス流通が可能となる。分流プレート１６０は図６に示すように平板であるが、フィルム筒のタック形成領域から製品をそらす機能を達成するのであれば、例えば湾曲形状等いかなる形状でもよい。

ガス放出用導管として分流プレート１６０を使用することにより、本発明では形成用筒１０１の内部に配置されるとともに従来技術において通常は同じ機能を達成する独立したガス管を設ける必要がなくなる。分流プレート１６０及び形成用筒１０１内部により形成される比較的大容量の導管を備えることにより、比較的大容量の放出ガスが従来のガス管よりも極めて低速なガス速度で、充填され且つ部分的に形成された包装袋に導入されるという利点が加えられる。本発明のこの実施形態を利用することにより、従来の放出管では形成用筒に飛ばし戻されてしまいかねないような低重量の製品を収容する包装袋への充填
が可能となる。

図８はタック形成バー１０６の好適な実施形態を示す。この実施形態においてタック形成バー１０６は支持体１８２に取り付けられた頭部１８０を有する。図８に破線で示すように、支持体１８２及び頭部１８０の内部に穴があけられることにより、ガス導管１８４が形成される。このガス導管１８４により、外部ガス源（図示なし）から支持体１８２及び頭部１８０を介して３個のオリフィス１８６へのガス流通が可能となる。ガス導管１８４によれば、袋形成の間にタック形成バーを導入及び導出させることなく、図５に示すタックの形成及び封着操作の間に緊張させるための加圧ガス（一般的には空気）の規制噴出が可能となる。操作（袋形成）の間に、タック形成バー１０６は常時静止している。頭部１８０は、タック形成バー１０６及び形成用筒１０４により形成されるひだの全長に亘り常に延出しない。また、シールジョー１０８がフィルム筒に接近させられる時に、フィルム筒の横寸法が変化する。これら全ての要素は加圧空気をオリフィス１８６から噴出させることにより補償される。形成及び封着処理の様々な過程によりタックが形成される際に、均一な圧力の加圧空気がタック上において維持される。空気噴出は連続して行われるが、好適には横シール部の完成後、次の袋のフィルムが引き下ろされる際に開始するように規制される。

頭部１８０は非粘着性材料から構成され、好適にはテフロン（登録商標）である。別の実施形態において、タック形成バー１０６は金属の一体構造とされ、頭部１８０にテフロン（登録商標）が被覆されてもよい。頭部１８０の接触領域を湾曲させることにより、包装フィルムが形成用筒の下方へ押し出された時に破断させられることなく、図５に示すタックを連続的に形成することができる。３個のオリフィス１８６が図示されているが、１個以上であればいかなる数のオリフィスを頭部１８０に備えてもよい。

図６に示すシールジョー１０８により横シール部が形成される時に、フィルム筒の幅の変化を更に補償するために、テンションバー１０２がフィルム筒の中央からテンションバー１０２の長さ方向に沿って外側へ屈曲させられるとともに、形成用プレート１０４が水平方向ヒンジ１０５によりヒンジ接続されている。テンションバー１０２が別な状態に構成されているならば、（厳密な垂直方向の）過剰な緩みがフィルム筒の横シール部付近の領域に発生する。形成用プレート１０４は水平方向ヒンジ１０５を含み、水平方向ヒンジ１０５により、下側横シール部が形成される時に形成用プレートは僅かに内側に（互いに向けて）折り曲げられる。そのように構成しなければ、包装フィルムの筒はこの工程の間に形成用プレート１０４の先端により引き裂かれるおそれがある。

本発明によれば、従来の水平方向自立性パウチ及びその製造方法よりも多くの利点を備えた自立性パウチの経済的な製造方法が得られる。
これらの効果の例を以下のテーブル１に示す。

上述したように、本願出願人の発明においては、ジッパーの連続供給を選択可能であり、この選択は現用の垂直方向形成、充填及び封着機械技術を利用する場合には利用不能である。これは本発明の包装フィルムに利用されるフィルム画像の向きに起因する。画像の向きは従来のものに対して９０度回転させられていることから、包装フィルムが筒そして包装袋に形成される時には、ジッパーシールは形成用筒の下方へ垂直線に沿って連続的に包装フィルムと共に進行する。これは従来技術においては不可能である。なぜならば、ジッパーシールの垂直方向連続長片がこのように向けられると、包装袋が形成されてディスプレイのために自立させられる時には、シール部は垂直方向に配置されるからである。

本発明はまた、従来の平底袋の製造方法よりも優れている。本願発明のタック形成機構は袋製造の間には静止させられているので、本発明においては、まちを形成するためにフィルム筒を押すための可動部品が不要となる。可動部品が不要となるので、袋製造速度が増加し、ピローパウチ製造への切り替え時間が著しく減少し、且つメンテナンス問題が著しく減少する。

本発明は好適な実施形態に言及しつつ詳細に図示及び記載されたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく形状及び細部に多様な変更が可能であることは当該技術分野に属する者であれば理解し得る。

従来の包装フィルムを示す概略断面図。 従来のラップシール形成工程における包装フィルムの筒を示す概略断面図。 従来のフィンシール形成工程における包装フィルムの筒を示す概略断面図。 従来の垂直方向可撓性袋を示す斜視図。 従来の平底袋を示す斜視図。 従来の水平方向自立性パウチを示す斜視図。 従来の水平方向自立性パウチを示す斜視図。 従来の水平方向自立性パウチを示す斜視図。 本発明の方法により形成される包装フィルムの筒を示す概略断面図。 本発明におけるタック形成機構、形成用プレート及びテンションバーを垂直方向形成及び充填機械の形成用筒及びシールジョーと関連して示す斜視図。 本発明の垂直方向自立性袋を示す斜視図。 本発明の垂直方向自立性袋を示す斜視図。 本発明のタック形成機構の一実施形態を示す斜視図。

Claims (15)

1. 可撓性包装袋の製造方法であって、
   ａ）垂直方向形成、充填及び封着機械へ包装袋を供給する工程と、包装袋上において画像はフィルム移動方向と直交する方向に指向され、
   ｂ）垂直方向形成、充填及び封着機械において包装フィルムを筒状に形成するとともに縦方向シール部を形成する工程と、
   ｃ）包装フィルム筒を水平方向に封着するに先立ち、筒に対して垂直方向に延びるひだを形成する工程と、
   ｄ）筒に第１水平方向シール部を形成する工程と、第１水平方向シール部は垂直方向に延びるひだの一部を含み、第１水平方向シール部は筒及びひだの全層を相互に封着し、
   ｅ）工程ａ）乃至ｄ）により製造された部分形成袋内へ製品を降下させる工程と、
   ｆ）筒に第２水平方向シール部を形成する工程と、第２水平方向シール部は垂直方向ひだの一部を含み、第２水平方向シール部は筒及びひだの全層を相互に封着し、
   ｇ）第２水平方向シール部において筒の一区分を筒の残り部分から切断することにより自立性パウチを形成する工程とを含み
   垂直方向ひだは第１水平方向シール部及び第２水平方向シール部にのみ熱シールが施され、
   自立性パウチは折りたたみ工程を付加することなく形成される
   ことを特徴とする方法。
2. 工程ｃ）のひだは、一対の形成プレートの間に配置される少なくとも１個の調節可能な静止タック形成バーにより形成されることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. タック形成バーはフッ素重合体により構成されることを特徴とする請求項２に記載の方法。
4. 可撓性包装袋の製造方法であって、
   ａ）垂直方向形成、充填及び封着機械において包装フィルムの筒を形成する工程と、
   ｂ）包装フィルムの筒を水平方向に封着する先立って筒に対して垂直方向に延びるひだを形成する工程と、
   ｃ）筒に第１水平方向シール部を形成する工程と、第１水平方向シール部は垂直方向に延びるひだの一部を含み、
   ｄ）筒に第２水平方向シール部を形成する工程と、第２水平方向シール部は垂直方向に延びるひだの一部を含み、
   ｅ）第２水平方向シール部において筒の一区分を筒の残り部分から切断することにより、一端縁に沿ったひだを有する可撓性包装袋を形成する工程とを含み、
   工程ｂ）のひだは一対の形成用プレートの間に配置される少なくとも１個の静止タック形成バーにより形成され、
   タック形成バーは１個以上のガス流出口を含み、更に流出口からの規制放出ガスは形成工程ｂ）の間に使用される
   ことを特徴とする方法。
5. 形成工程ｂ）は垂直方向形成、充填及び封着機械において形成用筒の底の下方で少なくとも３個の伸張部を伴い筒を緊張状態に保持する工程を更に含み、伸張部は筒を外側へ押しつつ筒の内側から筒へ緊張状態を付与し、更に垂直方向ひだは静止装置によって筒の外側に付与される緊張状態により形成され、静止装置は少なくとも３個の伸張部の２個の間の部分において筒を内側へ押すことを特徴とする請求項１に記載の方法。
6. 請求項１の方法により形成される垂直方向自立性パウチ。
7. 形成、充填及び封着機械により複合ポリマーフィルムシートから形成される可撓性包装袋であって、包装袋は形成後に、
   単一のシートと、複合フィルム体と、フィルムは画像層を含み、
   包装袋の対向する垂直方向端縁において２個の垂直方向横シール部と、
   包装袋の底において水平方向ひだとを含み、ひだは垂直方向横シール部と実質的に直交し、
   画像層は包装袋が底側ひだ端部を下にして自立させられた時に消費者に視認可能となるように向けられる
   ことを特徴とする可撓性包装袋。
8. 包装袋は垂直方向形成、充填及び封着機械において形成されることを特徴とする請求項７に記載の可撓性包装袋。
9. 垂直方向形成、充填及び封着機械であって、
   連続包装フィルムシートを収容するように接続される形成用筒と、形成用筒はその下方から延出するように取り付けられる２個の形成用プレートを有し、
   形成用プレートと略反対側の位置において形成用筒の下方から延出するように取り付けられるテンションバーと、
   垂直方向形成、充填及び封着機械に取り付けられるとともに形成用プレートの間に配置される調節可能な静止タック形成バーとを含み、
   垂直方向形成、充填及び封着機械は形成パウチ包装袋と自立性包装袋の間で迅速に変換されることを特徴とする垂直方向形成、充填及び封着機械。
10. 形成用筒の周囲において筒状に形成された包装フィルムに対して加圧ガスを放出する手段を更に含み、形成プレート間部分における包装フィルム筒の外側に対してガスが吹き付けられることを特徴とする請求項９に記載の垂直方向形成、充填及び封着機械。
11. 形成用筒を有する改良された垂直方向形成、充填及び封着機械であって、
    形成用筒の下方から延出するように取り付けられる２個の形成用プレートと、
    形成用プレートと略反対側の位置において形成用筒の下方から延出するように取り付けられる少なくとも１個のテンションバーと、
    形成用プレートの間に配置される少なくとも１個の静止タック形成バーと、
    形成用筒の周囲において筒状に形成された包装フィルムに対して加圧ガスを吹き付ける手段とを含み、ガスは形成用プレートの間における包装フィルム筒の外側に対して吹き付けられ、
    加圧ガスを吹き付ける手段は、タック形成バーに加圧ガス源と連通するガス流出口を備える
    ことを特徴とする垂直方向形成、充填及び封着機械。
12. タック形成バーはフッ素重合体を含むことを特徴とする請求項９に記載の垂直方向形成、充填及び封着機械。
13. ２個の形成用プレートは更に、形成用プレート及び形成用筒の間に水平方向ヒンジを含むことを特徴とする請求項９に記載の垂直方向形成、充填及び封着機械。
14. 包装フィルムが筒そして包装袋に形成される時に、ジッパーシールは形成用筒の下方へ垂直線に沿って連続的に包装フィルムと共に進行することを特徴とする請求項８に記載の垂直方向形成、充填及び封着機械。
15. 供給工程ａ）は包装材料の長さ方向に沿ってジッパーシールを有する包装材料を供給する工程を含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。

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