JPH09326136A - 光記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

光記録媒体及びその製造方法

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JPH09326136A
JPH09326136A JP8142915A JP14291596A JPH09326136A JP H09326136 A JPH09326136 A JP H09326136A JP 8142915 A JP8142915 A JP 8142915A JP 14291596 A JP14291596 A JP 14291596A JP H09326136 A JPH09326136 A JP H09326136A
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JP
Japan
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recording
layer
film material
substrate
recording layer
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JP8142915A
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English (en)
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Katsuhisa Araya
勝久 荒谷
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板1上に1層以上の記録層2,4が形成さ
れてなる光記録媒体において、光源から遠い位置の記録
層4に対しても十分な光量のレーザ光が照射されるとと
もに、この記録層4から十分な光量の反射光が受光され
るようにし、各記録層2,4に対して記録及び/又は再
生が良好に行われるようにする。 【解決手段】 少なくともレーザ光が入射する側から1
層目の記録層2の記録膜材料を部分的に欠落させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光記録媒体に関し、
特に複数の記録層を有する光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】再生専用型の光ディスクとしては、いわ
ゆるコンパクトディスクに代表されるような、データ情
報に対応して凹凸形状が形成された透明基板上に、例え
ばアルミニウムを主体とする金属反射層が記録層として
形成された構成のものがある。このような光ディスクで
は、記録容量の大容量化に対しては面記録密度を向上さ
せることに主眼が置かれる。
【0003】その一方で、最近、記録層を多層化するこ
とによって記録の大容量化を図るようにした光ディスク
が開発されている。この複数構成の光ディスクとして
は、例えばデジタルビデオディスク(DVD)が挙げら
れる。このデジタルビデオディスクでは、同一基板上に
2つの記録層が形成され、実効的な記録容量が単層構成
の場合の2倍程度になるタイプのディスクの提案がなさ
れている。
【0004】このような複数の記録層を有する光ディス
クにおいて、レーザ光をいずれか一方の面から照射する
ことによって各記録層の情報信号を独立に再生すること
を考えた場合、レーザ光が入射される側の記録層では、
それよりも遠い記録層にまでレーザ光を透過させる都合
上、ある程度透過率が高いことが求められる。このた
め、このような複数構成の光ディスクでは、単層構成の
光ディスクで用いられているのに比べて厚さの薄い金属
反射層、あるいは屈折率が比較的高く光吸収の小さい誘
電体層を、レーザ光が入射する側の記録層として用い、
入射光強度の半分以上がこの記録層を透過するようにし
ている。これによって2層目、さらには3層目、4層目
の記録層にまでレーザ光が与えられ、また、これらの記
録層からの戻り光量が受光されことになる。なお、以
下、複数構成の光ディスクの各記録層を、再生レーザ光
の入射側から第1の記録層、第2の記録層、第3の記録
層・・・第nの記録層と称する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
では、色素材料や相変化材料、光磁気記録材料等が記録
可能型の記録材料として用いられている。これらの記録
可能型の記録層が複数構成の光ディスクに適用できれ
ば、光ディスクの有用性がより高まるものと期待され
る。そのような光ディスクの構成としては、記録可能型
の記録層を複数積層した構成、あるいは再生専用型の記
録層と記録可能型の記録層を組み合わせた構成が考えら
れる。
【0006】しかしながら、記録可能型の記録層の場
合、以下の理由から透過率を高めることが難しく、この
記録可能型の記録層を第1の記録層とする構成を実現す
るのが困難であるのが実情である。
【0007】すなわち、光磁気記録材料や相変化材料
は、レーザ光の吸収によって昇温し、この昇温によって
ピットが形成される、ヒートモードタイプの記録材料で
ある。したがって、記録を行うには、ある程度光を吸収
させる必要があり、これとの兼ね合いで必然的に透過率
が小さくならざるを得ない。
【0008】しかも、これらの記録層では、大きな再生
信号レベルを得るため、あるいは記録時の熱応答性を適
正化するために、当該記録層を2層の誘電体層で挟み込
み、さらにこの上にアルミニウムや金等を主体とする金
属反射層を形成する場合が多い。
【0009】この記録層を2層の誘電体層で挟み込んだ
3層構成の記録部を、全体に薄くすることによって透過
率を高めようとすると、例えばTbFeCo光磁気記録
層では、その膜厚を10nm以下と極端に薄くしなけれ
ばならず、再生信号レベルが従来の半分以下となる。そ
の結果、記録密度の向上が困難になり、記録層の多層化
による利点を十分に得ることができない。これは、相変
化記録層の場合にも同様である。
【0010】また、特に、相変化記録層では、記録状態
が、レーザ光照射後の冷却速度に強く依存する。すなわ
ち、相変化材料は、初期状態では結晶状態を呈してお
り、レーザ光の照射によって微小領域が融点以上に昇温
され、さらに冷却されることで非晶質状態の部分(ピッ
ト)が形成される。ここで、記録部全体を薄くすること
で金属反射層の厚さが薄くなると、この金属反射層はヒ
ートシンク層としての役割も兼ねることから、融点以上
に加熱された領域の冷却速度が遅くなり、室温にまで冷
却される前に再度結晶化してしまうという現象が生じ
る。さらに、冷却速度が遅くなると、記録の繰り返しに
対する膜材料の劣化も問題となる。
【0011】一方、複数構成の光ディスクとしては、第
2の記録層を記録可能型の記録層とし、レーザ光が入射
される側の第1の記録層を再生専用型の記録層とする構
成も考えられる。このような構成であれば、上述の如く
再生専用型の記録層は厚さや材料を制御することで透過
率が上げられるので、記録可能型の記録層を第1の記録
層とする構成よりは実現性は高い。しかしながら、この
場合、再生出力については第2の記録層からも実用レベ
ル程度には得られるようになるものの、第2の記録層へ
の記録過程を考えた場合、再生時よりもさらに大きなレ
ーザパワーを与えなければならない。そのようなレーザ
パワーを与えるのに十分な透過率とするには、第1の記
録層の厚さや材料を制御するだけでは不十分である。
【0012】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、レーザ光源から遠い位置
の記録層に対しても十分な光量のレーザ光が照射される
とともに、この記録層から十分な光量の反射光が受光さ
れるようにし、各記録層に対して記録及び/又は再生が
良好に行われる光記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の光記録媒体は、基板上に、記録層が1層
以上形成されてなる光記録媒体であって、少なくともレ
ーザ光が入射する側から1層目の記録層は、記録膜材料
が部分的に欠落していることを特徴とするものである。
【0014】また、本発明の光記録媒体の製造方法は、
基板上に凹凸形状を形成し、凹部あるいは凸部のいずれ
かにのみ記録層を形成することを特徴とするものであ
る。
【0015】さらに、基板上に記録膜材料を均一に堆積
させた後、この記録膜材料を部分的に除去することを特
徴とするものである。
【0016】基板上に複数の記録層が形成されてなる光
記録媒体において、少なくともレーザ光が入射する側か
ら1層目の記録層が部分的に欠落していると、1層目の
記録層に入射したレーザ光の一部がこの欠落部分を通過
してその下側の記録層に照射される。したがって、レー
ザ光源から遠い位置の記録層に対しても十分な光量でレ
ーザ光が照射されるとともに、この記録層から十分な光
量の反射光が受光され、各記録層に対して記録及び/又
は再生が良好に行われる。また、記録膜材料が部分的に
欠落された記録層では、レーザパワーの変動によるクロ
ストーク量の変動及びピットの消し残りが防止され、良
好な記録再生特性が得られるとともに、消去特性、オー
バーライト特性も改善される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。
【0018】本発明の光記録媒体の一例を図1に示す、
図1に示す光記録媒体は、透明基板1上に第1の記録層
2が形成され、この第1の記録層2の上にスペーサ層3
を介して第2の記録層4が形成され、さらにこの上に保
護層15が形成されて構成されている。この光記録媒体
では、透明基板1側からレーザ光を照射し、第1の記録
層2に集光させることで、この第1の記録層2に対して
情報信号の記録及び/又は再生がなされる。また、透明
基板1側からレーザ光を照射し、第1の記録層2を透過
させ、さらに第2の記録層4に集光させることで、この
第2の記録層4に対して情報信号が記録及び/又は再生
がなされる。
【0019】この光ディスクにおいて、透明基板1とし
ては、ポリカーボネートやポリメチルメタクリレート
(PMMA)等のアクリル系樹脂よりなるプラスチック
基板やガラス基板等が用いられる。
【0020】第1の記録層2、第2の記録層4は、再生
専用型の記録層であってもよく、記録可能型の記録層で
あっても良い。
【0021】再生専用型では、例えばAlやAu等を主
体とする金属反射層、誘電体や半導体よりなる反射層等
が記録層として用いられる。なお、このうち金属反射層
は、Al、Auの単独で構成してもよく、これらの金属
に腐食防止のためのTi等が添加されたものであっても
良い。
【0022】記録可能型の記録層としては、ユーザによ
って一度だけ書き込みが可能な追記型あるいは書き込み
・消去が繰り返し行える書き換え可能型がある。
【0023】追記型では、低融点金属薄層,Ge−Sb
−Te膜等の相変化材料層,有機色素を含有する膜等が
記録層として成膜される。
【0024】また、書き換え可能型では、上記相変化材
料層の他、Tb−Fe−Co非晶質合金薄膜等の、磁気
光学特性(カー効果やファラデー効果)を有する垂直磁
化膜等が記録層として成膜される。
【0025】なお、これら記録可能型の記録層の場合に
は、図2に示すように、記録層6の他に、反射率や信号
変調度の増大、ヒートシンク効果及び記録層の保護を目
的として誘電体層5,7や反射層8を設け、例えば第1
の誘電体層5、記録層6、第2の誘電体層7及び反射層
8よりなる多層構成としても良い。
【0026】この誘電体層5,7としては、酸化物や窒
化物等が使用可能であり、たとえば窒化珪素や窒化アル
ミニウムよりなる薄膜、さらにはZnS−SiO2混成
膜等が用いられる。
【0027】また、反射層8は、前記第2の誘電体層7
との境界でレーザ光を70%以上反射する高反射率の膜
により構成することが好ましく、AlやAu等を主体と
する金属反射層が好適である。なお、この金属反射層
は、Al、Auの単独で構成してもよく、これらの金属
に腐食防止のためのTi等が添加されたものであっても
良い。
【0028】このような第1の記録層2と第2の記録層
4の間には、これら記録層を光学的に分離するスペーサ
層3がレーザ光の焦点距離以上の厚さで設けられる。こ
のスペーサ層3は、例えばフォトポリマー法によって設
けられ、第2の記録層4が再生専用型である場合には情
報信号に対応した凹凸形状が形成され、また記録可能型
である場合には案内溝やアドレス情報に対応した凹凸形
状が形成される。
【0029】また、第2の記録層4上に形成される保護
層15は、第1の記録層2及び第2の記録層4を外部か
らの衝撃や水分から保護するためのものである。この保
護層15としては、例えばアクリル系の紫外線硬化樹脂
が用いられる。
【0030】そして、この光記録媒体では、特に、レー
ザ光の入射側となる第1の記録層2の記録膜材料が部分
的に欠落しており、この欠落部分において高い透過率が
得られるようになっている。このような光記録媒体で
は、記録層自体の透過率が仮に0であったとしても、透
明基板1側から照射されたレーザ光がこの記録層2の欠
落部分を透過して第2の記録層4に照射され、また、第
2の記録層4からの反射光がこの欠落部分を透過してデ
ィタクターに受光される。つまり、レーザ光源から遠い
側の第2の記録層4に対しても欠落部分を介して十分な
光強度を与えることができ、また第2の記録層4からの
反射光を十分な強度で受光することができる。したがっ
て、この第2の記録層4への記録及び/又は再生を良好
に行うことが可能である。
【0031】このような第1の記録層2の実効的な透過
率、すなわち欠落部分を含めた平均透過率は、当該記録
層2の付着面積と、レーザ光の強度、位相分布、偏光状
態と、記録層の膜材料、膜厚などにより決まるため一般
解を求めるのは難しいが、おおよそ下記の式で表される
値が目安となる。
【0032】T=P+(1−P)T1 T:記録層の欠落部分を含めた平均透過率(以下、記録
層の平均透過率と称する) T1:記録層自体の透過率 P:記録層の欠落部分の割合 ここで、T1は、再生専用型で用いられる金属反射層や
記録可能型で用いられる光磁気記録膜、相変化記録膜、
有機色素記録膜等では極めて小さい値であり、略0とみ
なされる。また、再生専用2層構造の光ディスクで用い
られるような半透明膜では考慮すべき大きさとなる。な
お、この平均透過率Tは、記録層自体の透過率T1より
も10%以上高いことが望ましい。
【0033】第1の記録層2の欠落部分のパターンは、
記録層のフォーマットに対応させるのが現実的である。
【0034】例えば、第1の記録層2が再生専用型であ
る場合には、図3に示すように、情報信号となるデータ
ピットに対応させ、データピットの部分9にのみ記録膜
材料を付着させ、他の部分10には記録膜材料を付着さ
せないようなパターンとするのが良い。このようなパタ
ーンでは、トラックピッチをW1、ピット幅をW2、周方
向でのピットの占有率をLとしたときに、1−W2/W1
×Lが欠落部分の割合になる。
【0035】また、第1の記録層が記録可能型である場
合には、図4に示すように記録トラックに対応させ、記
録トラック11にのみ記録膜材料を付着させ、記録トラ
ック間12には記録膜材料を付着させないようなパター
ンとするのが良い。このようなパターンでは、トラック
ピッチをW3、トラック幅W4としたときに、1−W4
3が欠落部分の割合になる。
【0036】ここで、第1の記録層2が記録可能型であ
る場合に、記録トラック間12の記録膜材料を欠落させ
ると、この記録層2の平均透過率Tが高められるととも
に、レーザパワーの変動に伴ったクロストーク量の変動
やピットの消し残りが回避されるといった効果も得られ
る。
【0037】すなわち、光記録媒体では、基板表面にゴ
ミ等が付着していると、これによってレーザ光の光路が
遮られ、焦点面においてレーザパワーが設定値よりも低
くなる場合がある。記録層が一様に形成されている場合
に、例えばこのようなレーザパワーの変動が生ずると、
記録層に形成されるピットの大きさが長さ方向及び幅方
向ともに変化する。図5に、各種記録パワーで形成した
ピット13を示すが、このように記録パワーが増大する
のに伴ってピット13の寸法も大きくなる。このうちピ
ットの幅方向の寸法変化は、隣接トラックへの信号の漏
れ込み量、すなわちクロストーク量を変化させる。ま
た、ピットの消去あるいはオーバーライトに際して、レ
ーザスポット径が小さくなると、特に高い記録パワーで
ピットが形成されている場合には、ピットの消し残りが
生じてしまう。
【0038】これに対して、記録トラック間12の記録
膜材料が欠落していると、この欠落部分は記録に関与し
ないのでピット幅がトラック幅W4を越えることがな
い。したがって、ピットの幅がトラック幅W4と等しく
なるような記録パワー以上であってピットが隣接トラッ
クに及ばない範囲の記録パワーを用いる限り、図6に示
すように、ピット14の幅は常にトラック幅W4と等し
くなり、レーザパワーの変動によるクロストーク量の変
動が抑えられる。また、消去やオーバーライトに際して
も、そのようなパワー範囲を用いれば、レーザパワーが
多少低めに変動したとしてもピットが消し残ることはな
い。したがって、良好な消去特性、オーバーライト特性
が得られるようになる。
【0039】このような第1の記録層2の欠落部分の割
合は25%以上とするのが望ましい。
【0040】第1の記録層2の欠落部分の割合が25%
以上であると、記録層自体の透過率が仮に0であったと
しても、第1の記録層2の平均透過率Tは25%以上と
なる。この場合、第1の記録層2に入射したレーザ光の
25%以上が第2の記録層4に照射され、また第2の記
録層4から反射した反射光の25%以上がフォトディテ
クタに受光される。したがって、第2の記録層4の反射
率が例えば80%であれば、フォトディタクタでは、照
射光量の0.25×0.8×0.25=0.05の率で
第2の記録層4からの反射光が受光される。この反射率
は、空気と、ガラスあるいはプラスティック、有機透明
保護膜等との界面での反射率0.04よりも大きいた
め、これらに対して変調度を得ることができ、フォーカ
スサーボ等の動作を得たり信号再生を行うことが可能で
ある。
【0041】また、第1の記録層2の欠落部分の割合が
25%以上であると、レーザパワーの変動に伴ったクロ
ストーク量の変動及びピットの消し残りも十分に抑えら
れるようになる。
【0042】例えば、トラックピッチを0.85μmと
した場合では、記録トラックの幅W4を0.64μm、
欠落部分の幅を0.21μmとしたときに、欠落部分の
割合が全面積の25%程度となる。
【0043】ここで、図7に、波長λ690nm、対物
レンズ開口数NA0.55のレーザ光スポット内におけ
る光強度分布を示す。図7中、横軸は、スポット中心か
らの距離であり、縦軸は、その位置における光強度であ
り、スポット中心の光強度を1としたときの相対値で表
している。この光強度分布は、スポット内の温度分布に
反映される。
【0044】このようなレーザ光を、上述の幅0.64
μmの記録トラック11上に照射した場合、記録トラッ
ク11のエッジ部分が図中横軸の0.32μm及び−
0.32μmの対応し、隣接トラック11のエッジ部分
が図中横軸の0.53μm及び−0.53μmに対応す
る。そして、0.32μm〜0.53μm及び−0.3
2μm〜−0.53μmの範囲が欠落部分に対応する。
この図7を見ると、記録トラック11のエッジに対応す
る0.32μm及び−0.32μmの位置での光強度は
0.52であり、隣接トラックのエッジに対応する0.
53μm及び−0.53μmの位置での光強度は0.1
5である。
【0045】この場合、マーク幅が記録トラック幅W4
と等しくなるときの記録パワー(最低記録パワー)をP
1とすると、P1×0.57/0.15の範囲の記録パワ
ーであれば、ピットの幅は常に記録トラック幅W4と等
しくなる。このパワー範囲は、通常生じるレーザパワー
の変動量に比べて十分大きいので、このパワー範囲を用
いることによって安定な記録、消去及びオーバーライト
が行えることになる。
【0046】なお、第1の記録層2では、欠落部分の割
合が大きい程平均透過率Tは高められるが、逆に信号レ
ベルは小さくなる。従来の光ディスクと同程度の信号レ
ベルを基準にすると、第1の記録層2の欠落部分の割合
は50%〜90%の範囲に選択される。
【0047】すなわち、図8に、図7に示す光強度分布
のレーザ光を、ある一定の幅となされた反射層上に照射
したときの光強度の累積値を示す。図8において、横軸
は、反射層の幅であり、縦軸は、その反射層に照射され
た光強度の累積値を、スポット全体の光強度の累積値に
対する相対値で表したものである。なお、ここでは便宜
上、反射層の反射率は1であるものとする。したがっ
て、この横軸に示される光強度の相対値は、反射層に照
射されたレーザ光量に対する戻り光量の割合を意味す
る。このようにトラック幅が0のときは戻り光量も0で
あり、トラック幅がスポット径よりも小さい範囲では、
トラック幅が大きくなるのに伴って戻り光量も増大す
る。そして、トラック幅が1.2μm以上とスポット径
よりも十分に大きい場合には戻り光量は1になる。
【0048】まず、従来のタイプの再生専用型光ディス
クでは、情報信号に対応して凹凸パターンが形成された
透明基板上に反射層が形成されて構成されている。この
ような光ディスクでは、凹部(データピット)と凸部か
らの戻り光の位相が異なり、凹部と凸部がスポット内に
同時に存在する場合、これら戻り光がディテクター上で
干渉し合う。これによる光量変化によって情報信号が再
生される。これに対して、図3に示すように、透明基板
のデータピットの部分9にのみ反射層が付着された再生
専用型の光ディスクでは、光学的な凹凸を有さず、反射
層が付着された部分と付着されていない部分での戻り光
量の違いによって情報信号が再生される。
【0049】従来の再生専用型の光ディスクでは、ピッ
トの深さがλ/4あたりに設定されており、この場合、
ピット幅を0.3〜0.4μmとすることによって干渉
後の光量が0となり、最大の信号出力が得られる。ま
た、ピット長さは、データ信号の変調方式によっても異
なるが、通常は信号の直流成分を避けるため、周方向に
おけるピットとピット間の割合は平均的に同程度に設定
される。
【0050】このような従来の再生専用型の光ディスク
に合わせた場合、データピットの部分9にのみ反射層を
付着させる光ディスクでは、データピットからの戻り光
量が1であることが必要である。戻り光量が1となるピ
ット幅は、図8を見ると、1μm以上の場合である。一
方、ピット長さについては、凹凸形状によって形成され
たピットと同じとすれば、等価の信号が得られると考え
て良い。したがって、ピット幅W2を1μm、周方向に
おけるピットの占有率Lを0.5とすることで従来と同
程度の信号レベルが得られることになる。ここで、トラ
ックピッチW1が1μmであるとすると、記録層の欠落
部分の割合は1−0.5=0.5であり、反射層自体の
透過率T1が0であったとしても、平均透過率Tは0.
5となり十分な透過光量を得ることができる。
【0051】なお、2層構成の光ディスクでは反射率が
20〜30%程度の反射層が用いられている。この反射
率は、アルミニウム反射層の反射率が80%程度である
のに比べて低い値であるが、問題のない信号品質が得ら
れる。これに合わせ、先に基準にした信号レベルの0.
25程度を目標にしたならば、図8より、ピット幅W2
は0.15〜0.20μm程度で十分である。この場
合、トラックピッチW1が1.2μmであるとすると、
記録層の欠落部分の割合は1−0.15/1.2=約
0.88であり、反射層の透過率T1が0であったとし
ても、ディスク面上での平均透過率Tは0.88とな
り、さらに十分な透過光量を得ることができる。
【0052】次に、記録可能型の記録層としては、上述
の如く相変化記録層、有機色素記録層及び光磁気記録層
がある。相変化記録層や有機色素記録層では、ピット部
分とピット以外の部分で反射率や反射光の位相が異な
り、それを検出することでこれら記録層に記録された情
報信号が再生される。また、光磁気記録層では、ピット
部分とピット以外の部分で反射光の偏光方向が異なり、
これを検出することで情報信号が再生される。このうち
反射率が変化するもの及び偏光方向が変化するものにつ
いては、トラック幅と戻り光量の関係は図8と同様にな
る。すなわち、トラック幅が0のときは戻り光量も0で
あり、トラック幅がスポット径よりも小さい範囲では、
トラック幅が大きくなるのに伴って戻り光量も増大す
る。そして、トラック幅がスポット径よりも十分に大き
い場合には戻り光量は1になる。
【0053】従来の記録可能な光ディスクは、トラッキ
ング信号を得るために、螺旋状あるいは同心円状に案内
溝が形成された透明基板上に記録層が形成されて構成さ
れ、その溝(グルーブ)内あるい溝間(ランド)上にピ
ットが形成される。これに対して、図4に示す光ディス
クでは、透明基板上の記録トラック11に対応した領域
にのみ記録膜材料が付着され、この記録トラック11に
ピットが形成される。
【0054】ここで、従来の光ディスクでは、グルーブ
とランドからの戻り光がディテクタ上で干渉し合い、こ
れによって光量が減少する。このため、平坦な領域に比
べて信号レベルが低くなる。例えば、光磁気ディスクで
は、トラックピッチ0.85μm、グルーブ深さ70n
m、グルーブ幅(記録トラック幅W)0.6μmである
場合、波長λ690nm、対物レンズ開口数NA0.5
5のレーザ光を照射すると、フォトディタクタで受光さ
れる戻り光量は平坦な領域からの戻り光量の40%程度
になる。このような光磁気ディスクでは、再生パワーを
1mW程度に設定することによって良好な再生信号が得
られる。
【0055】このような従来の記録可能型の光ディスク
に合わせると、記録トラック11にのみ記録膜材料を付
着させる光ディスクでは、記録膜材料を戻り光量が40
%となるようなトラック幅で形成させる必要がある。図
8を見ると、戻り光量が40%となるトラック幅は0.
3μmであり、トラック幅W4を0.3μmとすること
で従来と同程度の信号レベルが得られることになる。こ
の場合、トラックピッチW3が1.2μmであるとする
と、記録層の欠落部分の割合は1−0.3/1.2=
0.75であり、記録層の透過率T1が0であったとし
ても、ディスク面上での平均透過率Tは0.75とな
り、十分な透過光量を得ることができる。
【0056】また、記録可能型の光ディスクドライブで
は、通常、記録用に高出力レーザを備えているため、こ
れを再生用に用いれば2mW程度の再生パワーを得るこ
とができる。このような再生パワーであれば、20%程
度の戻り光量で、従来と同程度の信号レベルを得ること
ができる。図8を見ると、戻り光量が20%となるトラ
ック幅は0.14μmである。この場合、記録層の欠落
部分の割合は、1−0.14/1.2=約0.88とな
り、記録層の透過率T1が0であったとしても、ディス
ク面上での平均透過率Tは0.88となりさらに十分な
透過光量を得ることができる。
【0057】なお、記録可能型の記録層には光磁気記録
層の他、相変化記録層、有機色素記録層がある。これら
の記録層は、光磁気記録層よりも信号レベルが高いの
で、光磁気記録層よりもさらに狭いトラック幅に設定し
ても十分な信号品質が得られ、透過率をさらに高めるこ
とができる。
【0058】ところで、記録可能型の光ディスクでは、
一般に、アドレス領域が設けられ、このアドレス領域に
アドレス情報が書き込まれる。これまでの光ディスクで
は、このアドレス情報は凹凸パターンとして書き込まれ
ている。この実施の形態の光ディスクでは、このアドレ
ス情報を凹凸形状によって形成せず、アドレスピットに
対応する部分にのみ記録層材料を付着させるようにして
も良い。
【0059】以上、第1の記録層2の欠落部分の割合に
ついて説明したが、第2の記録層4は記録膜材料を欠落
させても、させなくてもいずれでも良い。第2の記録層
4でレーザパワーの変動によるクロストーク量の変動や
ピット消し残りを抑えたい場合には、第1の記録層2の
場合と同様に記録トラック間の膜材料を欠落させれば良
い。
【0060】また、本発明の光記録媒体では、記録層は
2層に限らず単層、あるいは3層、4層・・・とさらに
多層であっても良い。3層以上の多層構成とする場合に
は、それぞれの記録層でのレーザ光の照射光量、反射光
量等を考慮して、第2の記録層、さらには第3、第4の
記録層についても記録膜材料を欠落させ、透過率の制御
を図ることもできる。
【0061】また、図1に示した光ディスクでは透明基
板1側からレーザ光が照射されるが、保護層側からレー
ザ光を照射することによって記録及び/又は再生が行わ
れる光ディスクでは、図9に示すように、少なくとも保
護層16側となる記録層17の記録膜材料が部分的に欠
落される。この場合、基板18側の記録層19はこのよ
うに記録膜材料を欠落させなくても良く、また欠落させ
ることでクロストーク量の変動やピットの消し残りを抑
えるようにしても良い。また、この保護層側からレーザ
光が照射される光ディスクにおいても、記録層は、2層
に限らず単層、あるいは多層とすることも可能である。
なお、保護層としては、光学的に透明な材料が用いら
れ、紫外線硬化樹脂、プラスチックあるいはガラス等が
使用される。
【0062】以上のように、本発明の光記録媒体では、
少なくともレーザ光が入射する側の記録層が部分的に欠
落されるが、この記録膜材料が部分的に欠落した記録層
は、スパッタリング法あるいは蒸着法等の気相メッキ技
術によって成膜することができる。次に、この記録層の
形成方法を6例示す。
【0063】(1)この方法では、図10に示すよう
に、まず、基板20上に記録層の形成パターンに対応さ
せて凹凸形状を形成しておく。例えば、記録トラックあ
るいはプリピットに対応する部分にのみ記録層を付着さ
せるには、この記録トラックあるいはプリピットに対応
する部分が凸部となるように基板20を作成する。ここ
で、凹凸形状は、基板材料としてプラスチック材料を用
いた場合には射出成形によって、またガラス基板を用い
た場合にはフォトポリマー法によって形成される。
【0064】そして、この凹凸形状が形成された基板2
0に、スパッタリング法あるいは蒸着法によって記録膜
材料を斜めに入射させる。このとき、記録膜材料21
は、図10に示すように基板の凸部にのみ選択的に堆積
し、記録トラックあるいはプリピットに対応する部分に
のみ記録層が形成される。
【0065】(2)(1)の場合と同様に、凹凸形状が
形成された基板22を作成する。但し、ここでは、
(1)とは逆に、記録トラックあるいはプリピットに対
応する部分が凹部となるようにする。
【0066】そして、図11に示すように、この凹凸形
状が形成された基板22に記録膜材料を垂直に入射さ
せ、凹部凸部の両方に均一に記録膜材料23を堆積させ
る。次いで、図12に示すようにこの堆積された記録膜
材料23に、エッチングガスを斜めに入射させる。その
結果、凸部に堆積された記録膜材料23のみが選択的に
エッチング除去され、記録トラックあるいはプリピット
に対応する部分にのみ記録膜材料23が残存するかたち
になる。なお、このエッチングガスとしては、記録膜材
料23と化学的に反応するガスやイオン、プラズマ等が
用いられる。
【0067】(3)(2)と同様に記録トラックあるい
はプリピットに対応する部分が凹部となされた基板を作
成する。そして、図13に示すように、この凹凸形状が
形成された基板24に、記録膜材料25を均一に堆積さ
せる。次いで、この記録膜材料25が堆積された上に、
例えばスピンコート法によって液状の樹脂を塗布、硬化
し、図14に示すように、この樹脂層26によって凹凸
のある表面を平坦化する。なお、樹脂としては、ホトレ
ジスト、紫外線硬化樹脂あるいは熱硬化樹脂等が用いら
れる。続いて、プラズマエッチングあるいは反応性イオ
ンエッチング(RIE)によって、この樹脂層26を一
様にエッチングしていく。樹脂層26をエッチングして
いくと、まず基板の凸部に形成された記録膜材料25が
露出してくる。そして、この記録膜材料25と樹脂層2
6を、さらに一様にエッチングしていくと、今度は凹部
に形成された記録膜材料25が露出し、さらに、エッチ
ングを続けていくと、基板24の凸部が露出し、エッチ
ングされる。そして、図15に示すようにこの凸部が中
程までエッチングされた段階で処理を停止すると、凹部
(記録層あるいはプリピット)にのみ記録膜材料25が
残存した形になる。エッチングに際して、プラズマエッ
チングのようにエッチング速度に材料依存性が少ない方
法を用いた場合には、樹脂層26のエッチングと記録膜
材料25のエッチングは同時に行うことができる。この
場合、エッチング過程は時間によって管理される。ま
た、RIEのように、材料選択性の高い方法を用いた場
合には、樹脂26あるいは記録膜材料25に適したエッ
チングガスを選択する。例えば、樹脂層26のエッチン
グは、酸素ガス含有雰囲気で行い、記録膜材料25がア
ルミニウム金属反射膜である場合には、塩素ガス含有雰
囲気でエッチングを行う。また、RIEと他のエッチン
グ方法を組み合わせるようにしても構わない。この場
合、例えば樹脂層26のエッチングはRIEによって行
い、アルミニウム金属反射膜のエッチングは、弱酸によ
るウェットエッチングあるいはプラズマによるエッチン
グ等によって行う。
【0068】(4)図16に示すように、平坦な基板2
7に、例えばフォトポリマー法によって凹凸形状を形成
する。このとき、凹凸形状は記録トラックあるいはプリ
ピットが凹部に対応するようにする。なお、凹凸形状の
形成に用いる材料は基板27と化学的性質が異なるもの
を使用する。そして、この凹凸形状を形成している材料
層28を、RIE等のエッチング方法によって一様にエ
ッチングし、凹部に対応する基板27表面を露出させ
る。次に、図17に示すように、この上に記録膜材料2
9を均一の堆積させ、その後、残存している材料層28
を有機溶媒によって剥離する(リフトオフ)。材料層2
8を剥離するとそれと同時に材料層28上に堆積してい
る記録膜材料29も基板27から除去されるので、図1
8に示すように、記録トラックあるいはプリピットに対
応する部分にのみ記録膜材料28が残存するかたちにな
る。
【0069】なお、材料層28のエッチングを基板表面
27で確実に停止させるため、さらには材料層28の剥
離が容易に行われるようにするために、基板27として
プラスチック基板を用いる場合には、その表面をガラス
等の無機材料で覆うようにしても良い。
【0070】(5)図19に示すように、平坦な基板3
0全面に記録膜材料31を堆積させる。そして、この記
録膜材料31の上にフォトレジストを塗布した後、記録
トラックあるいはプリピットに対応する部分のレジスト
が除去されるように現像する。現像は、例えばレーザに
よる直接描画、半導体プロセス等で用いられるレティク
ルを用いた露光、マスクを基板に密着させる密着露光等
によって行う。次に、フォトレジスト32が形成されて
いない部分の記録膜材料31をエッチング除去し、その
後、フォトレジスト32を除去することによって、図2
0に示すように、記録トラックあるいはプリピットに対
応する部分にのみ記録膜材料31が残存するかたちにな
る。
【0071】(6)図21に示すように、平坦な基板3
3全面に記録膜材料34を堆積させた後、この記録膜材
料34の上に例えば2P法によって凹凸形状を形成す
る。なお、凹凸形状は、凸部が記録トラックあるいはプ
リピットに対応するように形成する。続いて、この凹凸
形状を形成している材料層35を、一様にエッチングす
る。エッチングは、例えば酸素雰囲気中でのRIEによ
って行う。エッチングの進行によって、図22に示すよ
うに、凹部の記録膜材料34が露出してくるので、この
段階で、今度はこの露出している記録膜材料34をウェ
ットエッチングあるいはドライエッチングによってエッ
チング除去し、その後、残存している材料層35を除去
する。その結果、図23に示すように、記録トラックあ
るいはプリピットに対応する部分にのみ記録膜材料34
が残存するかたちになる。
【0072】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の光記録媒体は、透明基板上に1層以上の記録層が形
成されて構成され、このうち少なくともレーザ光が入射
する側から1層目の記録層は記録膜材料が部分的に欠落
しているので、レーザ光源から遠い位置の記録層に対し
ても十分な光量でレーザ光を照射することができ、また
この記録層から十分な光量の反射光を受光することがで
きる。したがって、各記録層に対して記録及び/又は再
生を良好に行うことができる。また、記録膜材料が部分
的に欠落された記録層では、レーザパワーの変動による
クロストーク量の変動及びピットの消し残りが防止さ
れ、良好な記録再生特性が得られるとともに、消去特
性、オーバーライト特性も改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光記録媒体の一構成例を示す
要部概略断面図である。
【図2】記録可能型の記録層を含む4層構成の記録部を
示す要部概略断面図である。
【図3】第1の記録層の欠落パターンの1例を示す模式
図である。
【図4】第1の記録層の欠落パターンの他の例を示す模
式図である。
【図5】従来の光記録媒体における、記録パワーとピッ
トの大きさの関係を示す模式図である。
【図6】本発明を適用した光記録媒体における、記録パ
ワーとピットの大きさの関係を示す模式図である。
【図7】レーザスポット内の光強度分布を示す特性図で
ある。
【図8】反射層の幅と、反射層に照射された光強度の累
積値の関係を示す特性図である。
【図9】本発明を適用した光記録媒体の他の例を示す要
部概略断面図である。
【図10】欠落部分を有する記録層の形成工程を示すも
のであり、記録膜材料を斜めに入射させる工程を示す模
式図である。
【図11】記録膜材料の堆積工程を示す模式図である。
【図12】記録膜材料のエッチング工程を示す模式図で
ある。
【図13】記録膜材料の堆積工程を示す模式図である。
【図14】樹脂層の形成工程を示す模式図である。
【図15】樹脂層、記録膜材料及び凸部のエッチング工
程を示す模式図である。
【図16】凹凸形状のエッチング工程を示す模式図であ
る。
【図17】記録膜材料のエッチング工程を示す模式図で
ある。
【図18】記録トラックあるいはピットに対応する部分
に形成された記録層を示す模式図である。
【図19】記録膜材料の堆積工程及びフォトレジストの
形成工程を示す模式図である。
【図20】記録トラックあるいはピットに対応する部分
に形成された記録層を示す模式図である。
【図21】記録材料の堆積工程及び凹凸形状の形成工程
を示す模式図である。
【図22】凹凸形状のエッチング工程を示す模式図であ
る。
【図23】記録トラックあるいはピットに対応する部分
に形成された記録層を示す模式図である。
【符号の説明】
1 透明基板、2,17、第1の記録層、3 スペーサ
層、4,19 第2の記録層、15,16 保護層、1
8 基板

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、記録層が1層以上形成されて
    なる光記録媒体において、 少なくともレーザ光が入射する側から1層目の記録層
    は、記録膜材料が部分的に欠落していることを特徴とす
    る光記録媒体。
  2. 【請求項2】 少なくともレーザ光が入射する側から1
    層目の記録層は、記録膜材料が部分的に欠落しており、
    この欠落部分の光透過率が記録層自体の光透過率よりも
    高いことを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 少なくともレーザ光が入射する側から1
    層目の記録層は、記録膜材料が部分的に欠落しており、
    この記録層の平均透過率が記録膜材料を全面に成膜した
    場合の光透過率よりも10%以上高いことを特徴とする
    請求項2記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 少なくとも再生レーザ光が入射する側か
    ら1層目の記録層は、記録膜材料が部分的に欠落してお
    り、この欠落部分の面積が全面積の50%〜90%であ
    ることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 少なくとも再生レーザ光が入射する側か
    ら1層目の記録層は、記録トラック同士の間で記録膜材
    料が欠落していることを特徴とする請求項1記載の光記
    録媒体。
  6. 【請求項6】 少なくとも再生レーザ光が入射する側か
    ら1層目の記録層は、プリピット以外の部分で記録膜材
    料が欠落していることを特徴とする請求項1記載の光記
    録媒体。
  7. 【請求項7】 基板上に、2層以上の記録層がスペーサ
    層を介して形成され、記録層同士がこのスペーサ層によ
    ってレーザ光の焦点距離以上離されていることを特徴と
    する請求項1記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 基板上に、2層の記録層が形成され、レ
    ーザ光が入射する側の記録層は再生専用型の記録層ある
    いは記録可能型の記録層であり、他方の記録層は記録可
    能型の記録層であることを特徴とする請求項1記載の光
    記録媒体。
  9. 【請求項9】 基板が透明基板であり、レーザ光が透明
    基板側から入射されることを特徴とする請求項1記載の
    光記録媒体。
  10. 【請求項10】 レーザ光が基板とは逆側の面から入射
    されることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  11. 【請求項11】 基板上に凹凸形状を形成し、凹部ある
    いは凸部のいずれかにのみ記録層を形成することを特徴
    とする光記録媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】 基板上に凹凸形状を形成し、この基板
    に対して斜め方向から記録膜材料を入射させることによ
    って凸部にのみ記録層を形成することを特徴とする請求
    項11記載の光記録媒体の製造方法。
  13. 【請求項13】 基板上に凹凸形状を形成し、この基板
    全面に記録膜材料を堆積させた後、凸部に堆積させた記
    録膜材料をエッチングによって除去することを特徴とす
    る請求項11記載の光記録媒体の製造方法。
  14. 【請求項14】 凸部に堆積させた記録膜材料を、イオ
    ンあるいはプラズマを斜め方向から入射させることによ
    って除去することを特徴とする請求項13記載の光記録
    媒体の製造方法。
  15. 【請求項15】 基板上に凹凸形状を形成する工程と、
    基板全面に記録膜材料を堆積させる工程と、この記録膜
    材料の上に凹凸形状を埋めるようにして樹脂層を形成す
    る工程と、この樹脂層が形成された上から基板の凸部の
    中程まで一様にエッチングを行う工程によって記録層を
    形成することを特徴とする請求項11記載の光記録媒体
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 基板上に記録膜材料を均一に堆積させ
    た後、この記録膜材料を部分的に除去することを特徴と
    する光記録媒体の製造方法。
  17. 【請求項17】 基板上に材料層を部分的に形成し、こ
    の全面に記録膜材料を堆積させた後、前記材料層を基板
    から剥離することで材料層の上に堆積された記録膜材料
    を除去することを特徴とする請求項16記載の光記録媒
    体の製造方法。
  18. 【請求項18】 基板全面に記録膜材料を堆積させた
    後、この記録膜材料上にフォトリソグラフィによってマ
    スクを形成し、マスクが形成された部分以外の記録膜材
    料を除去することを特徴とする請求項16記載の光記録
    媒体の製造方法。
  19. 【請求項19】 基板全面に記録膜材料を堆積させる工
    程と、この記録膜材料の上に樹脂によって凹凸形状を形
    成する工程と、この樹脂を一様にエッチングし凹部の記
    録膜材料を露出させる工程と、この露出された部分の記
    録膜材料を除去する工程によって記録層を形成すること
    を特徴とする請求項16記載の光記録媒体の製造方法。
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