JPH1031844A - 多層構造光情報媒体 - Google Patents

多層構造光情報媒体

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JPH1031844A
JPH1031844A JP8187361A JP18736196A JPH1031844A JP H1031844 A JPH1031844 A JP H1031844A JP 8187361 A JP8187361 A JP 8187361A JP 18736196 A JP18736196 A JP 18736196A JP H1031844 A JPH1031844 A JP H1031844A
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oxide
substrate
layer
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optical information
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JP8187361A
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Tetsuya Nishida
哲也 西田
Yumiko Anzai
由美子 安齋
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】再生用光ビーム波長のより短い高記録密度媒体
用再生装置を用いても再生信号強度が低下することなく
再生することのできる3次元的な情報を有する多層光情
報媒体を提供すること。 【解決手段】互いに向き合って配置された2個の基板
1、5の間に、基板1の表面に設けられた凹凸とその上
に設けられた半透明層2から構成される第1の情報構体
と、情報を再生する光ビームに透明な透明接着剤層3の
表面に設けられた凹凸とその上に設けられた反射層4か
ら構成される第2の情報構体を配置し、光ビームが入射
する方の基板1の厚さを0.52mmから0.65mm
の範囲とし、上記半透明層を少なくとも3層の誘電体か
ら構成し、かつ、互いに接する2層の誘電体の光学定数
を異なるようにした多層構造光情報媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク、光テ
ープ、光カード等の多層構造光情報媒体に関する。この
多層構造光情報媒体には、コンパクトディスク(C
D)、レーザディスク(LD)、ディジタルビデオディ
スク(DVD)等の再生専用型の光ディスク、電子計算
機用等の追記型又は書替え型光ディスク等も含まれる。
【0002】
【従来の技術】従来、光情報媒体の高記録密度化の方法
は、2次元的な情報媒体平面上の記録密度を向上させる
ものであった。しかし、装置の小型化の要請から情報媒
体の大きさは制限され、さらに光の回折限界により記録
可能なマークの大きさも制限されるため、平面上での高
密度化には限界がある。
【0003】そこで、さらに高密度化する方法として、
深さ方向を含めた3次元的な記録再生方法が検討され
た。例えば、特開昭59−127237号には、多層の
記録層を持つディスクの各記録層に光を絞り込み、記録
再生を行うことが記載されている。しかし、この実施例
では具体的な情報媒体の構造が示されておらず、信頼性
のある記録は困難である。
【0004】また、例えば特開昭60−202545号
には、多層の記録層を持つディスクの各層に、回折限界
の光スポットを形成するための情報媒体の厚さについて
述べられている。しかしこの実施例においても、安価に
作製可能な情報媒体の構造が明瞭に示されていない。
【0005】また、例えば特開昭54−130902号
には、多層の情報層を持つディスクが記載されている。
しかし、このディスクは、信号対雑音比(S/N)を上
げることが困難であり、また、各情報層の平面的な記録
密度を高くすることが困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、いず
れも2次元的に各層の記録密度を向上させるため、より
短い波長の再生用光ビームを用いることが考慮されてお
らず、より短い波長の再生用光ビームを多層構造光情報
媒体に適用したときに再生信号強度が低下するという問
題があった。
【0007】本発明の目的は、再生用光ビームの波長の
より短い高記録密度媒体用情報再生装置を用いても、再
生信号強度が低下しない多層構造光情報媒体を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の多層構造光情報媒体は、互いに向き合って
配置された第1及び第2の基板の間に、収束された光ビ
ームにより情報を再生する第1及び第2の情報構体を配
置し、上記光ビームが入射する第1の基板側に配置され
た第1の情報構体を第1の基板表面に設けられた凹凸と
その上に設けられた半透明層から構成し、第2の基板側
に配置された第2の情報構体を上記光ビームに透明な物
質の層の表面に設けられた凹凸とその上に設けられた反
射層から構成し、第1の基板の厚さを0.52mmから
0.65mmの範囲とし、半透明層を少なくとも3層の
誘電体から構成し、かつ、互いに接する2層の誘電体の
光学定数を異なるようにしたものである。
【0009】第1の基板の厚さを上記のようにしたの
は、厚さが0.52mm未満、或いは0.65mmを超
えるときは、第1又は第2の情報構体のどちらかの情報
信号対雑音比(S/N)がエラーなく情報を再生できる
レベルを下回るためである。この多層構造光情報媒体の
第1の基板の第2の基板側と逆の側の表面から、反射層
の第1の基板側の表面までの距離を0.55mm以上、
0.68mm以下とすることが好ましい。また、透明な
物質の層の厚さを30μmから80μmの範囲とするこ
とが好ましい。半透明層及び反射層は、第1の基板側か
ら収束光で測定した反射率が、いずれも15%から40
%の範囲にあることが好ましく、また、この反射率の値
がそれぞれ10%以内の差で一致することが好ましい。
【0010】また、上記目的を達成するために、本発明
の多層構造光情報媒体は、第1の基板上に情報構体を2
面から4面有する第1の光情報媒体と、第2の基板上に
情報構体を2面から4面有する第2の光情報媒体とを第
1及び第2の基板がそれぞれ外側に位置するように配置
した構造とし、第1及び第2の基板の厚さをそれぞれ
0.52mm以上0.65mm以下とし、第1及び第2
の基板上の情報構体の内のそれぞれ基板から最も離れた
位置の第1及び第2の情報構体を情報を再生するための
光ビームに透明な物質の層の表面に設けられた凹凸とそ
の上に設けられた反射層から構成し、この第1及び第2
の情報構体の他の情報構体を(1)基板の表面に設けら
れた凹凸とその上に設けられた半透明層及び/又は
(2)上記光ビームに透明な物質の層の表面に設けられ
た凹凸とその上に設けられた半透明層から構成し、この
半透明層を少なくとも3層の誘電体から構成し、かつ、
互いに接する2層の誘電体の光学定数を異なるようにし
たものである。
【0011】この多層構造光情報媒体の第1及び第2の
基板に、それぞれ最も近い位置に配置された情報構体
は、いずれもそれぞれの基板表面に設けられた凹凸と、
凹凸の上に設けられた半透明層からなることが好まし
い。
【0012】また、第1の基板の第2の基板側と逆の側
の表面から、第1の基板上に設けられた反射層の第1の
基板側の表面までの距離を0.55mm以上、0.68
mm以下とし、これと同様に、第2の基板の第1の基板
側と逆の側の表面から、第2の基板上に設けられた反射
層の第2の基板側の表面までの距離を0.55mm以
上、0.68mm以下とすることが好ましい。
【0013】また、第1及び第2の基板上に設けられた
半透明層及び反射層のそれぞれの基板側から収束光で測
定した反射率の値がそれぞれ10%以内の差で一致する
ようにすることが好ましい。さらに、透明な物質の層の
厚さを30μmから80μmの範囲とすることが好まし
い。
【0014】また、上記目的を達成するために、本発明
の多層構造光情報媒体は、第1の基板上に、情報構体を
2面から4面有する第1の光情報媒体と、第2の基板上
に、情報構体を2面から4面有する第2の光情報媒体と
を第1及び第2の基板がそれぞれ外側に位置するように
配置した構造とし、第1及び第2の基板の厚さをそれぞ
れ0.52mm以上0.65mm以下とし、第1及び第
2の基板上の情報構体の内のそれぞれ基板から最も離れ
た位置の第1及び第2の情報構体を記録層とその上に設
けられた反射層から構成し、第1及び第2の情報構体の
他の情報構体を(1)基板の表面に設けられた凹凸とそ
の上に設けられた半透明層及び/又は(2)上記光ビー
ムに透明な物質の層の表面に設けられた凹凸とその上に
設けられた半透明層から構成し、さらに、この半透明層
を少なくとも3層の誘電体から構成し、かつ、互いに接
する2層の誘電体の光学定数を異なるようにしたもので
ある。
【0015】記録層は、相変化型記録層、光磁気型記録
層及び熱変形型記録層の内の1種とすることができる。
第1及び第2の基板にそれぞれ最も近い位置に配置され
た情報構体をいずれもそれぞれの基板表面に設けられた
凹凸とこの凹凸の上に設けられた半透明層とすることが
好ましい。
【0016】また、第1の基板の第2の基板側と逆の側
の表面から第1の基板上に設けられた反射層の第1の基
板側の表面までの距離を0.55mm以上、0.68m
m以下とし、これと同様に、第2の基板の第1の基板側
と逆の側の表面から第2の基板上に設けられた反射層の
第2の基板側の表面までの距離を0.55mm以上、
0.68mm以下とすることが好ましい。第1及び第2
の基板上に設けられた半透明層及び反射層のそれぞれの
基板側から収束光で測定した反射率の値がそれぞれ10
%以内の差で一致するようにすることが好ましい。
【0017】また、上記目的を達成するために、本発明
の多層構造光情報媒体は、互いに向き合って配置された
第1及び第2の基板の間に第1及び第2の情報構体を配
置し、情報を記録及び再生する光ビームが入射する第1
の基板側に配置された第1の情報構体を第1の基板表面
に設けられた凹凸とその上に設けられた半透明層から構
成し、第2の基板側に配置された第2の情報構体を記録
層と、この記録層の光ビームが入射する側と逆の側に設
けられた反射層から構成し、第1の基板の厚さを0.5
2mmから0.65mmの範囲とし、さらに半透明層を
少なくとも3層の誘電体から構成し、かつ、互いに接す
る2層の誘電体の光学定数を異なるようにしたものであ
る。
【0018】この多層構造光情報媒体の第1の基板の第
2の基板側と逆の側の表面から、反射層の第1の基板側
の表面までの距離を0.57mm以上、0.66mm以
下とすることが好ましい。また、半透明層及び反射層の
第1の基板側から収束光で測定した反射率の値をそれぞ
れ10%以内の差で一致するようにすることが好まし
い。記録層は、相変化型記録層、光磁気型記録層及び熱
変形型記録層の内の1種の記録層とすることができる。
【0019】また、上記目的を達成するために、本発明
の多層構造光情報媒体は、互いに向き合って配置された
2個の基板の間に、収束された光ビームにより情報を再
生する情報構体を少なくとも2個配置し、光ビームが入
射する側の基板に最も近い位置に配置された情報構体を
その基板表面に設けられた凹凸とその上に設けられた半
透明層から構成し、光ビームが入射する側の基板に最も
遠い位置に配置された情報構体を光ビームに透明な物質
の層の表面に設けられた凹凸とその上に設けられた反射
層又は記録層とその上に設けられた反射層から構成し、
さらに、この半透明層を少なくとも3層の誘電体から構
成し、かつ、互いに接する2層の誘電体の光学定数を異
なるようにしたものである。
【0020】この多層構造光情報媒体では、光ビームは
一方から入射するのでも両方から入射するのでもよい。
光ビームが一方から入射するときは、その入射する側の
基板に対して情報構体を2個から4個、光ビームが両方
から入射するときは、それぞれの基板に対して情報構体
を2個から4個、合計4個から8個設けることが好まし
い。光ビームが両方から入射するときは、光ビームが入
射する側の基板に最も近い位置に配置された情報構体と
は、ある光ビームにより情報が記録される情報構体の内
で、光ビームが入射する側の基板に最も近い位置のもの
をいう。
【0021】反射層を有する情報構体は、光ビームが入
射する側の基板に最も遠い位置に設ける。光ビームが両
方から入射するときは、それぞれの光ビームにより情報
が記録される情報構体の内でそれぞれの基板に最も遠い
位置の情報構体を反射層を有する情報構体とする。
【0022】この多層構造光情報媒体の光ビームが入射
する側の基板の厚さを、光ビームが両方から入射すると
きは両方の基板の厚さを0.52mmから0.65mm
の範囲とすることが好ましい。また、光ビームが入射す
る側の基板(光ビームが両方から入射するときは両方の
基板)の光ビームが入射する側の表面から、反射層の光
ビームが入射する基板側の表面までの距離を0.55m
m以上、0.68mm以下とすることが好ましい。さら
にまた、光ビームが入射する側の基板に最も遠い位置に
配置された情報構体を光ビームに透明な物質の層の表面
に設けられた凹凸とその上に設けられた反射層とすると
きは、この透明な物質の層の厚さを30μmから80μ
mの範囲とすることが好ましい。
【0023】いずれの多層構造光情報媒体でも半透明層
は、Si、Ceの酸化物、Laの酸化物、Siの酸化
物、Inの酸化物、Alの酸化物、Geの酸化物、Pb
の酸化物、Snの酸化物、Taの酸化物、Scの酸化
物、Yの酸化物、Tiの酸化物、Zrの酸化物、Vの酸
化物、Nbの酸化物、Crの酸化物、Wの酸化物、Zn
の硫化物、Gaの硫化物、Inの硫化物、Sbの硫化
物、Geの硫化物、Snの硫化物、Pbの硫化物、Mg
の弗化物、Ceの弗化物、Caの弗化物、Siの窒化
物、Alの窒化物、Taの窒化物、Bの窒化物からなる
群から選ばれた少なくとも一種の材料からなることが好
ましい。
【0024】また、誘電体層は少なくとも3層あればよ
いが、製造上の容易さから5層程度までとすることが好
ましい。さらに光入射側の誘電体から屈折率が、徐々に
増加又は徐々に減少するのではなく、屈折率の高低が繰
り返されるようにすることが好ましい。
【0025】いずれの多層構造光情報媒体でも光入射側
と反対側の情報構体を構成する反射層は、アルミニウ
ム、アルミニウム合金、金、金合金、銀、銀合金、銅、
銅合金の内の少なくとも一者で形成されていることが好
ましいが、アルミニウム、アルミニウム合金、銀又は銀
合金で形成されていることが、波長500nm以下の短
波長まで媒体の反射率を高くできる点で特に好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
〈実施例1〉図1に本発明の第1の実施例の多層構造光
情報媒体の断面の拡大図を示す。まず、直径120m
m、厚さ0.58mmのディスク状ポリカーボネート板
の表面に射出成形法によって、情報を凹凸(光学的位相
ピット)として形成した基板1を作製した。この基板1
上に、高周波マグネトロンスパッタリング法により、ア
ルゴンガスを用いて(ZnS)80(SiO220(モル
%)層を60nm、SiO2層を85nm、(ZnS)
80(SiO220層を60nmの厚さに続けて製膜した
3層の誘電体層からなる半透明層2を形成し第1の再生
専用の情報構体を構成し、光情報媒体A1を作製した。
【0027】次に、同様のポリカーボネート板の表面に
射出成形法によって、上記と異なる情報を凹凸として形
成した基板5を作製した。この基板5上に、高周波マグ
ネトロンスパッタリング法により、アルゴンガスを用い
てAg層を50nm製膜し、反射層4とした光情報媒体
A2を作製した。
【0028】このようにして作製した光情報媒体A1及
びA2を、基板1及び5が外側になるようにして紫外線
硬化樹脂からなる透明接着剤層3で貼り合わせ、多層構
造光情報媒体Aを作製した。ここでは、光情報媒体A1
の半透明層2上に紫外線硬化樹脂を垂らした後に光情報
媒体A2を気泡が入らないように40μmの厚さにして
貼り合わせ、光情報媒体A1の側から紫外線を照射して
硬化させた。この透明接着剤層3の基板5側の凹凸と上
記反射層4とにより第2の再生専用の情報構体が構成さ
れる。
【0029】また、比較のため、光情報媒体A1の半透
明層2が、高周波マグネトロンスパッタリング法によ
り、アルゴン中に窒素を5%混入したガスを用いて製膜
した、硅素と硅素窒化物との混合物層の1層の誘電体層
である光情報媒体B1を作成した。同様に光情報媒体A
1の半透明層2が、高周波マグネトロンスパッタリング
法により、アルゴンガスを用いて製膜した厚さ12nm
のAuの1層の金属層である光情報媒体C1を作成し
た。光情報媒体B1と光情報媒体A2から多層構造光情
報媒体Bを、光情報媒体C1と光情報媒体A2から多層
構造光情報媒体Cを作製した。
【0030】上記のように作製した多層構造光情報媒体
A、B及びCを、光ディスクドライブA(レーザ波長6
50nm、対物レンズ開口数(NA)0.6)、光ディ
スクドライブB(レーザ波長532nm、対物レンズ開
口数(NA)0.6)及び光ディスクドライブC(レー
ザ波長415nm、対物レンズ開口数(NA)0.6)
により再生評価した。ここで、上記ドライブAはレーザ
波長の長い通常記録密度媒体用再生装置であり、ドライ
ブB及びドライブCはレーザ波長のより短い高密度媒体
用再生装置である。
【0031】上記各多層構造光情報媒体を線速度又は角
速度一定で回転させ、任意の半径位置に半導体レーザか
らの連続光を光ヘッド中の対物レンズで基板1を通して
第1又は第2の再生専用の情報構体に集光し、トラッキ
ングを行いながら各情報を有する面上に焦点が来るよう
に自動焦点合わせをして、反射光の強弱を検出すること
によって再生した。
【0032】上記の多層構造光情報媒体A、B及びCに
ついて、光ディスクドライブA、B及びCを用いて、一
定線速度3.8m/sで回転させ、再生光レベルを媒体
面上0.5mWとし、ピット深さ80nm、マーク長
0.44μm、マークピッチ0.88μm、トラックピ
ッチ0.74μmの位相ピット列からなるデータを再生
した。上記各多層構造光情報媒体の第1及び第2の再生
専用の情報構体の情報を再生し、測定分解能バンド幅3
0kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音比(S/
N)を測定した。第1及び第2の再生専用の情報構体の
情報を再生した結果をそれぞれ表1及び表2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】ここで、多層構造光情報媒体Aでは、第
1、第2の再生専用の情報構体のどちらでも、光ディス
クドライブA、B、Cのどの再生装置を用いても、25
dB以上のS/Nが得られた。
【0036】しかし、多層構造光情報媒体Bの第1、第
2の情報構体、再生専用多層構造光情報媒体Cの第1の
再生専用の情報構体を光ディスクドライブCを用いたと
き及び、多層構造光情報媒体Cの第1の再生専用の情報
構体を光ディスクドライブBを用いて再生したときに、
信号対雑音比(S/N)が24dB未満となり、エラー
無く情報を再生できる最低レベルの24dBを下回っ
た。
【0037】また、多層構造光情報媒体Bの第1、第2
の情報構体、再生専用多層構造光情報媒体Cの第1の再
生専用の情報構体を光ディスクドライブCを用いたとき
及び、多層構造光情報媒体Cの第1の再生専用の情報構
体を光ディスクドライブBを用いて再生したときには、
光ヘッドから収束光により測定した反射率が15%未満
と低くなり、サーボが不安定となった。
【0038】一方、多層構造光情報媒体Cの第2再生専
用の情報構体を光ディスクドライブCを用いて再生した
ときには、光ヘッドから収束光により測定した反射率が
40%超過となり、フォーカス信号のゲインが高くなり
過ぎて、オートフォーカスコントロールのゲインを切り
替えなければ、サーボが不安定となった。
【0039】上記の多層構造光情報媒体Aの透明接着剤
層3の厚さを30μmとし、基板1の板厚を変化させた
場合、光ディスクドライブAを用い、第1及び第2の再
生専用の情報構体での信号対雑音比(S/N)を測定し
た結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】基板1の板厚が0.52mm未満又は0.
65mmを越える場合は、球面収差によるノイズ増加の
ため、第1又は第2の再生専用の情報構体のどちらかの
情報信号対雑音比(S/N)が24dB未満となり、エ
ラーなく情報を再生できる最低レベルの24dBを下回
った。
【0042】また、多層構造光情報媒体Aの基板1の板
厚を0.52mmとし、透明接着剤層3の厚さを変化さ
せて、基板1の表面(多層構造光情報媒体の外側の面)
から第2の情報構体までの厚さを変化させた場合、光デ
ィスクドライブAを用い、第2の再生専用の情報構体で
の信号対雑音比(S/N)を測定した結果を表4に示
す。
【0043】
【表4】
【0044】ここで、基板1の表面から第2の再生専用
の情報構体までの厚さが0.68mm超過の場合は球面
収差によるノイズ増加のため、信号対雑音比(S/N)
が24dB未満となり、エラー無く情報を再生できる最
低レベルの24dBを下回った。
【0045】上記の多層構造光情報媒体Aにおいて、透
明接着剤層3の厚さを変化させた場合、第2の再生専用
の情報構体での第1の再生専用の情報構体からの再生信
号の面間クロストークは表5のように変化した。
【0046】
【表5】
【0047】ここで、透明接着剤層3の厚さが30μm
未満の場合は面間クロストークが−30dBを越えて大
きくなることによるノイズ増加のため、エラーなく情報
を再生できなかった。
【0048】また、透明接着剤層3の厚さが80μm超
過の場合は、層間ジャンプ時のフォーカスの引込みが不
十分で、サーボが不安定になり、安定した層間ジャンプ
ができなかった。透明接着剤層3の厚さが80μm以下
の場合は、層間ジャンプ時のフォーカスの引込みを十分
安定に行うことができ、安定した層間ジャンプが可能で
あった。
【0049】また、第1の再生専用の情報構体と第2の
再生専用の情報構体での反射率の差が10%以下の時は
第1の再生専用の情報構体と第2の再生専用の情報構体
との間で層間ジャンプした後、無調整でも安定にサーボ
がかかったが、10%超過の時は層間ジャンプ後にサー
ボのゲイン調整が必要であった。
【0050】上記の多層構造光情報媒体Aの半透明層2
として、本実施例で用いた(ZnS)80(SiO220
層、SiO2層の他に、少なくとも3層の誘電体層を積
層し、互いに接する2層の光学定数が異なるようにすれ
ばよい。このようにして、波長400nmから650n
mまでの間で、第1又は第2の再生専用の情報構体の基
板側から収束光で測定した反射率(以下、反射率の定義
同じ)を15%以上40%以下となるようすることがで
きる。
【0051】上記誘電体層が、Ce、La、Si、I
n、Al、Ge、Pb、Sn、Ta、Sc、Y、Ti、
Zr、V、Nb、Cr及びWよりなる群より選ばれた元
素の酸化物、Zn、Ga、In、Sb、Ge、Sn、P
bよりなる群より選ばれた元素の硫化物、Mg、Ce、
Caよりなる群より選ばれた元素の弗化物、Si、A
l、Ta、Bよりなる群より選ばれた元素の窒化物若し
くはSi又はこれらの混合物であっても、第1又は第2
の再生専用の情報構体での信号対雑音比(S/N)が2
4dB以上となり、エラーなく情報を再生できた。
【0052】上記の多層構造光情報媒体Aの反射層4と
して、本実施例で用いたAgの他に、アルミニウム、ア
ルミニウム合金、銀合金、等の金属層を用いても、本実
施例と同様の結果が得られた。ただし、アルミニウム、
アルミニウム合金を用いるときは、反射層中に酸素又は
窒素の内の少なくとも一者の濃度の高い領域を設ける等
の構造をとると、1dBディスクノイズが低下した。ま
た、金、金合金、銅、銅合金等の金属層を用いると、光
ディスクドライブA(レーザ波長650nm)及び光デ
ィスクドライブB(レーザ波長532nm)では本実施
例と同様の結果が得られたが、光ディスクドライブC
(レーザ波長415nm)では、反射層4の反射率が低
下するため、第1又は第2再生専用の情報構体での信号
対雑音比(S/N)がエラーなく情報を再生できる最低
レベルの24dBを下回った。
【0053】上記の多層光情報媒体Aの透明接着剤層3
として、本実施例で用いた紫外線硬化樹脂の他に、シリ
コーン系反応性接着剤、エポキシ系反応性接着剤を用い
ても、本実施例と同様の結果が得られた。
【0054】本実施例に用いた基板として、射出成型法
により作製したポリカーボネート基板の他に、射出成型
法により作製したポリオレフィン基板又はPMMA基板
を用いても、また、ガラス又は樹脂基板等の表面にフォ
トポリメリゼイション法により情報を凹凸として設けた
紫外線硬化樹脂層を形成した基板を用いても本実施例と
同様の結果が得られた。
【0055】〈実施例2〉図2に本発明の第2の実施例
の光情報媒体の断面の拡大図を示す。まず、直径120
mm、厚さ0.58mmのディスク状ポリカーボネート
板の表面に射出成形法によって、情報を凹凸(光学的位
相ピット)として形成した基板6を作製した。上記基板
6上に、高周波マグネトロンスパッタリング法により、
アルゴンガスを用いてZnS層を57nm、SiO2
を85nm、ZnS層を57nmの厚さに続けて製膜し
た3層の誘電体層からなる半透明層7を形成し、第1の
再生専用の情報構体を構成した。
【0056】次に、紫外線硬化樹脂を用いて凹凸をスタ
ンパから転写するフォトポリメリゼーション法(2P
法)によって、情報を凹凸として形成した紫外線硬化樹
脂層8を40μmの厚さに形成した。ここでは、スタン
パとしてプラスチックで作製した透明な型を用い、型の
側から紫外線を入射した。この上に、アルゴンガスを用
いたスパッタリング法によって銀からなる反射層9を5
0nm形成し第2再生専用の情報構体を設けた。さら
に、紫外線硬化樹脂を10μmの厚さでスピンコートし
た後、紫外線を照射して硬化させ保護層10を形成し、
光情報媒体D1を作製した。
【0057】同様にして、基板6’上に、半透明層
7’、紫外線硬化樹脂層8’、反射層9’、紫外線硬化
樹脂からなる保護層10’を形成し、第3及び第4の再
生専用の情報構体を有するもう1枚の光情報媒体D2を
作製した。
【0058】このようにして作製した光情報媒体D1及
びD2を、基板6及び6’が外側になるようにして接着
剤層11で貼り合わせ、多層構造光情報媒体Dを作製し
た。ここでは、光情報媒体D1の保護層10上にシリコ
ーン系反応性接着剤を50μmの厚さにスピンコートし
た後、光情報媒体D2を真空中で気泡が入らないように
して貼り合わせ、多層構造光情報媒体Dを作製した。
【0059】上記の多層構造光情報媒体Dついて、前記
の光ディスクドライブA、B及びCを用いて、一定線速
度3.8m/sで回転させ、再生光レベルを媒体面上
0.5mWとし、ピット深さ90nm、マーク長0.4
4μm、マークピッチ0.88μm、トラックピッチ
0.74μmの位相ピット列からなるデータを再生し
た。上記各多層構造光情報媒体の第1、第2、第3及び
第4の再生専用の情報構体の情報を再生し、測定分解能
バンド幅30kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音
比(S/N)を測定した。いずれの再生専用の情報構体
も光ディスクドライブA、B、Cのいずれの再生装置を
用いても、30%以上の反射率と、25dB以上のS/
Nが得られ、エラーなく情報を再生できた。
【0060】上記の多層構造光情報媒体Dの紫外線硬化
樹脂層8の厚さを30μmとし、基板6の板厚を変化さ
せた場合、光ディスクドライブAを用い、第1及び第2
の再生専用の情報構体での信号対雑音比(S/N)を測
定した結果を表6に示す。
【0061】
【表6】
【0062】基板6の板厚が0.52mm未満又は0.
65mmを越える場合は、球面収差によるノイズ増加の
ため、第1又は第2の再生専用構体のどちらかの情報信
号対雑音比(S/N)が24dB未満となり、エラーな
く情報を再生できる最低レベルの24dBを下回った。
【0063】また、多層構造光情報媒体Dの基板6の板
厚を0.52mmとし、紫外線硬化樹脂層8の厚さを変
化させて、基板6の基板6’側と逆の側の表面から、基
板6上に設けられた反射層9までの距離を変化させた場
合、光ディスクドライブAを用い、第2の再生専用の情
報構体での信号対雑音比(S/N)を測定した結果を表
7に示す。
【0064】
【表7】
【0065】ここで、基板6の表面から反射層9までの
距離が0.68mm超過の場合は球面収差によるノイズ
増加のため、信号対雑音比(S/N)が24dB未満と
なり、エラーなく情報を再生できる最低レベルの24d
Bを下回った。
【0066】また、第2の再生専用の情報構体での第1
の再生専用の情報構体からの再生信号の面間クロストー
クは表8のように変化した。
【0067】
【表8】
【0068】ここで、透明接着剤層8の厚さが30μm
未満の場合は面間クロストークが−30dBを越えて大
きくなることによるノイズ増加のため、エラーなく情報
を再生できなかった。
【0069】また、透明接着剤層8の厚さが80μm超
過の場合は、層間ジャンプ時のフォーカスの引込みが不
十分で、サーボが不安定になり、安定した層間ジャンプ
ができなかった。透明接着剤層3の厚さが80μm以下
の場合は、層間ジャンプ時のフォーカスの引込みを十分
安定に行うことができ、安定した層間ジャンプが可能で
あった。
【0070】また、第1の再生専用の情報構体と第2の
再生専用の情報構体での反射率の差が10%以下の時は
第1の再生専用の情報構体と第2の再生専用の情報構体
との間で層間ジャンプした後、無調整でも安定にサーボ
がかかったが、10%超過の時は層間ジャンプ後にサー
ボのゲイン調整が必要であった。
【0071】上記の多層構造光情報媒体Dの基板6、
6’の厚さを0.56mmとし、第2及び第4の再生専
用の情報構体を設けた紫外線硬化樹脂層8、8’上には
反射層でなく、3層の誘電体層からなる半透明層を形成
し、さらにその上に2P法で40μmの厚さの紫外線硬
化樹脂層を形成し、この上に反射層を形成して第5及び
第6の再生専用の情報構体を構成した多層構造光情報媒
体Eを作製した。ここでは、半透明層として、Si34
層を65nm、SiO2層を85nm、Si34層を6
5nmの厚さに続けて製膜した3層の誘電体層を用い
た。多層構造光情報媒体Eは片面に再生専用の情報構体
を3面、両面合わせて6面の再生専用の情報構体を有し
ている。
【0072】上記の多層構造光情報媒体Eついて、光デ
ィスクドライブA、B及びCを用いて、一定線速度3.
8m/sで回転させ、再生光レベルを媒体面上0.5m
Wとし、ピット深さ90nm、マーク長0.42μm、
マークピッチ0.84μm、トラックピッチ0.74μ
mの位相ピット列からなるデータを再生した。上記各多
層構造光情報媒体中の第1、第2、第3、第4、第5及
び第6再生専用の情報構体を再生し、測定分解能バンド
幅30kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音比(S
/N)を測定した。いずれの再生専用の情報構体も光デ
ィスクドライブA、B、Cのいずれの再生装置を用いて
も、30%以上の反射率と、25dB以上のS/Nが得
られ、エラーなく情報を再生できた。
【0073】上記の多層構造光情報媒体Eの基板6、
6’の厚さを0.54mmとし、第5及び第6の再生専
用の情報構体を設けた紫外線硬化樹脂層上には反射層で
なく、3層の誘電体層からなる半透明層を形成し、さら
にその上に2P法で40μmの厚さの紫外線硬化樹脂層
を形成し、この上に反射層を形成して第7及び第8の再
生専用の情報構体を構成した多層構造光情報媒体E2を
作製した。ここでは、半透明層として、(ZnS)
80(SiO220層を60nm、SiO2層を85nm、
(ZnS)80(SiO220層を60nmの厚さに続け
て製膜した3層の誘電体層を用いた。多層構造光情報媒
体E2は片面に再生専用の情報構体を4面、両面合わせ
て8面の再生専用の情報構体を有している。
【0074】上記の多層構造光情報媒体E2ついて、光
ディスクドライブA、B及びCを用いて、一定線速度
3.8m/sで回転させ、再生光レベルを媒体面上0.
7mWとし、ピット深さ90nm、マーク長0.44μ
m、マークピッチ0.88μm、トラックピッチ0.7
4μmの位相ピット列からなるデータを再生した。上記
各多層構造光情報媒体中の第1、第2、第3、第4、第
5、第6、第7及び第8再生専用の情報構体を再生し、
測定分解能バンド幅30kHz、周波数帯域9MHzで
信号対雑音比(S/N)を測定した。いずれの再生専用
の情報構体も光ディスクドライブA、B、Cのいずれの
再生装置を用いても、30%以上の反射率と、24.5
dB以上のS/Nが得られ、エラーなく情報を再生でき
た。
【0075】また、誘電体層がCe、La、Si、I
n、Al、Ge、Pb、Sn、Ta、Sc、Y、Ti、
Zr、V、Nb、Cr及びWよりなる群より選ばれた元
素の酸化物、Zn、Ga、In、Sb、Ge、Sn、P
bよりなる群より選ばれた元素の硫化物、Mg、Ce、
Caよりなる群より選ばれた元素の弗化物、Si、A
l、Ta、Bよりなる群より選ばれた元素の窒化物若し
くはSi又はこれらの混合物であっても、第1から第8
のどの再生専用の情報構体での信号対雑音比(S/N)
も24dB以上となり、エラーなく情報を再生できた。
【0076】〈実施例3〉直径120mm、厚さ0.5
8mmのディスク状ポリカーボネート板の表面に射出成
形法によって、情報を凹凸(光学的位相ピット)として
形成した基板を作製した。上記基板上に、高周波マグネ
トロンスパッタリング法により、アルゴンガスを用いて
(ZnS)80(SiO220(モル%)層を60nm、
SiO2層を85nm、(ZnS)80(SiO220層を
60nmの厚さに続けて製膜した3層の誘電体層からな
る半透明層を形成し、第1の再生専用の情報構体を構成
し、光情報媒体F1を作製した。
【0077】次に、直径120mm、厚さ0.6mmの
ディスク状ポリカーボネート板の表面に射出成形法によ
ってトラッキング用のスパイラル状U型溝をランド幅、
グルーブ幅共に0.74μm、溝深さ72nmとなるよ
うに形成したレプリカ基板を作成した。この基板上に、
高周波マグネトロンスパッタリング装置を用いて、ま
ず、Agを80nm製膜し、反射層とした。さらに、同
一スパッタリング装置内で、(ZnS)80(SiO2
20の組成の第1の誘電体層を130nmの膜厚で形成
し、続いて原子%でGe21Sb26Te53の組成の記録膜
を25nmの膜厚に形成し、続いて、(ZnS)80(S
iO220の組成の第2の誘電体層を25nmの膜厚で
形成し、相変化型記録層とし、第2の情報構体を構成
し、光情報媒体F2を作製した。
【0078】このようにして作製した光情報媒体F1及
びF2を、それぞれの基板が外側になるようにして紫外
線硬化樹脂からなる透明接着剤層で貼り合わせ、多層構
造光情報媒体Fを作製した。ここでは、光情報媒体F1
の半透明層上に紫外線硬化樹脂を垂らした後に光情報媒
体F2を気泡が入らないようにしながら40μmの厚さ
にして貼り合わせ、光情報媒体F1の側から紫外線を照
射して硬化させた。
【0079】上記のように作製した多層構造光情報媒体
Fを、実施例1で用いたのと同じ光ディスクドライブA
により記録・再生評価し、光ディスクドライブB及び光
ディスクドライブCにより再生評価した。ここで、上記
ドライブAはレーザ波長の長い通常記録密度媒体用評価
装置であり、ドライブB及びドライブCはレーザ波長の
より短い高密度媒体用評価装置である。上記多層構造光
情報媒体を線速度又は角速度一定で回転させ、任意の半
径位置に半導体レーザからの連続光を光ヘッド中の対物
レンズで光情報媒体F1の基板を通して各情報構体に集
光し、トラッキングを行いながら自動焦点合わせをし、
反射光の強弱を検出することによって再生した。
【0080】まず、上記多層構造光情報媒体Fの第1の
再生専用の情報構体にレーザ光を集光し、光ディスクド
ライブA、B及びCを用いて評価した。一定線速度3.
8m/sで回転させ、再生光レベルを媒体面上1.0m
Wとし、ピット深さ90nm、マーク長0.44μm、
マークピッチ0.88μm、トラックピッチ0.74μ
mの位相ピット列からなるデータを再生し、測定分解能
バンド幅30kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音
比(S/N)を測定した結果を表9に示す。
【0081】
【表9】
【0082】どの光ディスクドライブを用いても信号対
雑音比(S/N)が24dB以上となり、エラーなく情
報を再生できる最低レベルの24dBを上回った。
【0083】次に、上記第2の情報構体にレーザ光を集
光し、光ディスクドライブAを用いて、トラッキングを
行いながら自動焦点合わせをして、情報を記録・消去・
再生した。一定線速度3.8m/sで回転させ、任意の
半径位置に半導体レーザからの連続光を記録が行われな
い低パワーレベルに保って、U形状案内溝の溝間(ラン
ド部)又は溝上(グルーブ部)に光スポットの中心が常
に一致するようにヘッドを駆動した。ランド部、グルー
ブ部の両方に記録することで、記録容量を2倍にするこ
とができる。ここに、1ビームによるオーバーライトで
記録と消去を同時に行った。1ビームによるオーバーラ
イトはレーザパワーを結晶化を起こす中間パワーレベル
(消去レベル)と非晶質化を起こす高パワーレベル(記
録レベル)との間で変化させることにより行った。非晶
質化の高パワーレベルと結晶化の中間パワーレベルとの
間のパワー比は1:0.3〜1:0.8の範囲が好まし
かった。これにより、既に記録されている部分に対して
行っても記録されていた情報が新たに記録した情報に書
き換えられる。
【0084】再生光レベルを連続光1.0mWとし、レ
ーザパワーを結晶化による中間パワーレベル7.0mW
と非晶質化による高パワーレベル16.0mWとの間で
変化させることにより情報をオーバーライトし、反射光
の強弱を検出して情報を再生し、再生信号を評価した。
ここでは、マーク長0.5μm、マークピッチ1μm、
の信号とマーク長1.8μm、マークピッチ3.6μm
を交互にオーバーライトした。前者の信号をオーバーラ
イトした場合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波
対雑音比53.0dB、原信号の消去比30dBの再生
信号出力が得られた。また、後者の信号をオーバーライ
トした場合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波対
雑音比58.0dB、原信号の消去比30dBの再生信
号出力が得られた。この時の搬送波対雑音比1dB低下
までの書き換え可能回数は10万回以上であった。
【0085】次に、上記第2の情報構体に記録したマー
ク長0.5μm、マークピッチ1μmの信号を光ディス
クドライブA、B及びCで再生評価した。測定分解能バ
ンド幅30kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音比
(S/N)を測定した結果を表10に示す。
【0086】
【表10】
【0087】どの光ディスクドライブを用いても信号対
雑音比(S/N)が24dB以上となり、エラーなく情
報を再生できる最低レベルの24dBを上回った。
【0088】上記相変化型記録層の記録膜組成として
は、上記の組成比以外のGe−Sb−Te系、他の組成
のGe−Sb−Te−M(Mは金属元素)系、Ge−T
e−Se系、Ge−Te−Sb−Se系、In−Se
系、In−Se−Tl系、In−Se−M(Mは金属元
素)系、In−Sb−Te系、In−Sb−Se系、G
a−Sb系、Sn−Sb−Se系、又はSn−Sb−S
e−Te系、等を用いても、同様な結果が得られた。ま
た、上記の結晶、非晶質間相変化を利用したものの他に
結晶、結晶間相変化を利用したIn−Sb系等を用いて
も、同様な結果が得られた。
【0089】上記多層構造光情報媒体F中の相変化型記
録層である第2の情報構体を、基板側から順に、窒化硅
素、Tb−Fe−Co、窒化硅素の薄膜をそれぞれ60
nm、20nm、15nm形成した3層構造とした光磁
気型記録層に換えた多層構造光情報媒体Gについて、多
層構造光情報媒体Fと同様に、光ディスクドライブAに
より記録・再生評価し、光ディスクドライブB及び光デ
ィスクドライブCにより再生評価した。
【0090】まず、上記多層構造光情報媒体G中の第1
の再生専用の情報構体にレーザ光を集光し、光ディスク
ドライブA、B及びCを用いて評価した。一定線速度
3.8m/sで回転させ、再生光レベルを媒体面上1.
0mWとし、ピット深さ80nm、マーク長0.44μ
m、マークピッチ0.88μm、トラックピッチ0.7
4μmの位相ピット列からなるデータを再生し、測定分
解能バンド幅30kHz、周波数帯域9MHzで信号対
雑音比(S/N)を測定した。上記多層構造光情報媒体
F中の第1の再生専用の情報構体での結果と全く同じ結
果を示し、どの光ディスクドライブを用いても信号対雑
音比(S/N)が24dB以上となり、エラーなく情報
を再生できる最低レベルの24dBを上回った。
【0091】次に、上記多層構造光情報媒体Gの第2の
情報構体にレーザ光を集光し、光ディスクドライブAに
より、光磁気層の初期化磁化の向きと反対の方向に磁場
をかけながらレーザ光を照射して記録した。消去は、記
録と反対の方向に磁場をかけながら連続光を照射して行
った。再生は、カー回転角の向きを差動検出法により反
射光の強弱に変換して検出して行った。ここでは、再生
光レベルを連続光1.0mW、記録レーザパワーを12
mWとし、マーク長0.5μm、マークピッチ1μmの
信号とマーク長1.8μm、マークピッチ3.6μmを
それぞれ消去した後記録した。この時、前者の信号を記
録した場合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波対
雑音比53.0dB再生信号出力が得られた。また、後
者の信号を記録した場合、測定分解能バンド幅30kH
zで搬送波対雑音比58.0dBの再生信号出力が得ら
れた。この時の搬送波対雑音比1dB低下までの書き換
え可能回数は100万回以上であった。
【0092】次に、上記光ディスクドライブAで上記多
層構造光情報媒体Gの第2の情報構体に記録したマーク
長0.5μm、マークピッチ1μmの信号を光ディスク
ドライブA、B及びCで再生評価した。測定分解能バン
ド幅30kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音比
(S/N)を測定した結果を表11に示す。
【0093】
【表11】
【0094】どの光ディスクドライブを用いても信号対
雑音比(S/N)が24.1dB以上となり、エラーな
く情報を再生できる最低レベルの24dBを上回った。
【0095】上記多層構造光情報媒体Fの相変化型記録
層をシアニン色素よりなる薄膜を回転塗布法により70
nm形成した熱変形型記録層に換えた多層構造光情報媒
体Hについて、多層構造光情報媒体Fと同様に、光ディ
スクドライブAにより記録・再生評価し、光ディスクド
ライブB及び光ディスクドライブCにより再生評価し
た。
【0096】まず、上記多層構造光情報媒体Hの第1の
再生専用の情報構体にレーザ光を集光し、光ディスクド
ライブA、B及びCを用いて評価した。一定線速度3.
8m/sで回転させ、再生光レベルを媒体面上1.0m
Wとし、ピット深さ80nm、マーク長0.44μm、
マークピッチ0.88μm、トラックピッチ0.74μ
mの位相ピット列からなるデータを再生し、測定分解能
バンド幅30kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音
比(S/N)を測定した。上記多層構造光情報媒体Fの
第1の情報構体での結果と全く同じ結果を示し、どの光
ディスクドライブを用いても信号対雑音比(S/N)が
24dB以上となり、エラーなく情報を再生できる最低
レベルの24dBを上回った。
【0097】次に、上記多層光情報媒体Hの第2の情報
構体にレーザ光を集光し、光ディスクドライブAによ
り、レーザ光を照射して記録した。再生は、再生光の熱
変形部分での回折による反射光の強弱を検出して行っ
た。ここでは、再生光レベルを連続光1.0mW、記録
レーザパワーを14mWとし、マーク長0.5μm、マ
ークピッチ1μmの信号を記録した。この時、測定分解
能バンド幅30kHzで搬送波対雑音比53.0dB再
生信号出力が得られた。
【0098】次に、上記光ディスクドライブAで上記多
層光情報媒体Hの第2の情報構体にに記録したマーク長
0.5μm、マークピッチ1μmの信号を光ディスクド
ライブA、B及びCで再生評価した。測定分解能バンド
幅30kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音比(S
/N)を測定した結果を表12に示す。
【0099】
【表12】
【0100】どの光ディスクドライブを用いても信号対
雑音比(S/N)が24dB以上となり、エラーなく情
報を再生できる最低レベルの24dBを上回った。
【0101】上記多層構造光情報媒体Hの熱変形型記録
層として、シアニン色素の代わりに、他の色素である、
フタロシアニン色素、ポリメチン色素、ナフトキノン系
色素、ローダミン染料、アズレニウム色素、大環状アザ
アヌレン系色素のうち少なくとも1つを主成分として用
いても、同様の結果が得られた。
【0102】〈実施例4〉実施例2の光情報媒体D1、
D2の紫外線硬化樹脂層8、8’(図2)の代わりに、
それぞれトラッキング用のトラックピッチ1.48μ
m、U形状(ランド幅、グルーブ幅共に0.74μm)
の案内溝とアドレス情報等のプリピットを形成した紫外
線硬化樹脂層を、反射層9、9’の代わりに記録可能な
記録層及び反射層を形成した光情報媒体を作製した。ま
ず、記録層として、基板側から順に、(ZnS)80(S
iO220、Ge21Sb25Te54、(ZnS)80(Si
220の薄膜をそれぞれ130nm、25nm、25
nm形成して相変化型記録層とし、次に反射層としてA
gの薄膜を70nm形成し、光情報媒体I1、I2を作
製した。この光情報媒体I1、I2を実施例2と同様に
貼り合わせて多層構造光情報媒体Iを作製した。
【0103】上記と同様に、記録層として、基板側から
順に、窒化硅素、Tb−Fe−Co、窒化硅素の薄膜を
それぞれ60nm、20nm、15nm形成して光磁気
型記録層とし、さらに反射層としてAgの薄膜を50n
m形成し、光情報媒体J1、J2を作製した。この光情
報媒体J1、J2を同様に貼り合わせて多層構造光情報
媒体Jを作製した。
【0104】さらに、上記と同様に、記録層として、基
板側にフタロシアニン色素の薄膜を60nm形成して熱
変形型記録層とし、さらに反射層としてAgの薄膜を7
0nm形成し、光情報媒体K1、K2を作製した。この
光情報媒体K1、K2を同様に貼り合わせて多層構造光
情報媒体Kを作製した。
【0105】上記のように作製した多層構造光情報媒体
I、J及びKを、前記の光ディスクドライブAにより記
録し、光ディスクドライブA、B及びCにより再生評価
した。ここで、上記光ディスクドライブAはレーザ波長
の長い通常記録密度媒体用評価装置であり、光ディスク
ドライブB及びCはレーザ波長のより短い高密度媒体用
評価装置である。
【0106】上記多層構造光情報媒体I、J及びKを、
線速度3.8m/s一定で回転させ、任意の半径位置に
半導体レーザからの連続光を光ヘッド中の対物レンズで
それぞれの基板を通して第1及び第2の再生専用の情報
構体に集光し、トラッキングを行いながら自動焦点合わ
せをし、反射光の強弱を検出することによって再生し
た。再生光レベルをディスク面上1.0mWとし、ピッ
ト深さ90nm、マーク長0.44μm、マークピッチ
0.88μm、トラックピッチ0.74μmの位相ピッ
ト列からなるデータを再生し、測定分解能バンド幅30
kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音比(S/N)
を測定した。いずれの多層構造光情報媒体の再生専用の
情報構体も光ディスクドライブA、B、Cのいずれの再
生装置を用いても、15%以上の反射率と、24.7d
B以上のS/Nが得られ、エラーなく情報を再生でき
た。
【0107】次に、上記多層構造光情報媒体I、J及び
Kの記録層にレーザ光を集光し、光ディスクドライブA
を用いて、トラッキングを行いながら自動焦点合わせを
して、情報を記録した。一定線速度3.8m/sで回転
させ、任意の半径位置に半導体レーザからの連続光を記
録が行われない低パワーレベルに保って、U形状案内溝
の溝間(ランド部)又は溝上(グルーブ部)に光スポッ
トの中心が常に一致するようにヘッドを駆動した。ラン
ド部、グルーブ部の両方に記録することで、記録容量を
2倍にすることができる。
【0108】多層光情報媒体Iでは、光ディスクドライ
ブAにより、再生光レベルを連続光1.0mWとし、レ
ーザパワーを結晶化による中間パワーレベル7.0mW
と非晶質化による高パワーレベル16.0mWとの間で
変化させることにより情報をオーバーライトし、反射光
の強弱を検出して情報を再生し、再生信号を評価した。
ここでは、マーク長0.5μm、マークピッチ1μmの
信号とマーク長1.8μm、マークピッチ3.6μmを
交互にオーバーライトした。前者の信号をオーバーライ
トした場合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波対
雑音比53.0dB、原信号の消去比30dBの再生信
号出力が得られた。また、後者の信号をオーバーライト
した場合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波対雑
音比58.0dB、原信号の消去比30dBの再生信号
出力が得られた。この時の搬送波対雑音比1dB低下ま
での書き換え可能回数は10万回以上であった。
【0109】次に、上記のように光ディスクドライブA
で記録したマーク長0.5μm、マークピッチ1μmの
信号を光ディスクドライブA、B及びCで再生評価し
た。測定分解能バンド幅30kHz、周波数帯域9MH
zで信号対雑音比(S/N)を測定した。どちらの記録
層も、光ディスクドライブA、B、Cのいずれの再生装
置を用いても、15%以上の反射率と、24.7dB以
上のS/Nが得られ、エラーなく情報を再生できた。
【0110】多層構造光情報媒体Jでは、光ディスクド
ライブAにより、光磁気層の初期化磁化の向きと反対の
方向に磁場をかけながらレーザ光を照射して記録した。
消去は、記録と反対の方向に磁場をかけながら連続光を
照射して行った。再生は、カー回転角の向きを差動検出
法により反射光の強弱に変換して検出して行った。ここ
では、再生光レベルを連続光1.0mW、記録レーザパ
ワーを12mWとし、マーク長0.5μm、マークピッ
チ1μmの信号とマーク長1.8μm、マークピッチ
3.6μmをそれぞれ消去した後記録した。この時、前
者の信号を記録した場合、測定分解能バンド幅30kH
zで搬送波対雑音比53.0dB再生信号出力が得られ
た。また、後者の信号を記録した場合、測定分解能バン
ド幅30kHzで搬送波対雑音比58.0dBの再生信
号出力が得られた。この時の搬送波対雑音比1dB低下
までの書き換え可能回数は100万回以上であった。
【0111】次に、上記のように光ディスクドライブA
で記録したマーク長0.5μm、マークピッチ1μmの
信号を光ディスクドライブA、B及びCで再生評価し
た。測定分解能バンド幅30kHz、周波数帯域9MH
zで信号対雑音比(S/N)を測定した。どちらの記録
層も、光ディスクドライブA、B、Cのいずれの再生装
置を用いても、15%以上の反射率と、24.1dB以
上のS/Nが得られ、エラーなく情報を再生できた。
【0112】多層構造光情報媒体Kでは、光ディスクド
ライブAにより、レーザ光を照射して記録した。再生
は、再生光の熱変形部分での回折による反射光の強弱を
検出して行った。ここでは、再生光レベルを連続光1.
0mW、記録レーザパワーを14mWとし、マーク長
0.5μm、マークピッチ1μmの信号を記録した場
合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波対雑音比5
3.0dB再生信号出力が得られた。
【0113】次に、上記のように光ディスクドライブ
A、B及びCで再生評価した。測定分解能バンド幅30
kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音比(S/N)
を測定した。どちらの記録層も、光ディスクドライブ
A、B、Cのいずれの再生装置を用いても、15%以上
の反射率と、24.1dB以上のS/Nが得られ、エラ
ーなく情報を再生できた。
【0114】〈実施例5〉上記の多層構造光情報媒体
I、J及びKの基板の厚さを0.56mmとし、基板上
の第1及び第2の再生専用の情報構体と記録可能な記録
層及び反射層からなる情報構体との間に、2P法で形成
した厚さ40μmの紫外線硬化樹脂層と3層の誘電体層
からなる半透明層とよりなる第3及び第4の再生専用の
情報構体を形成した多層構造光情報媒体L、M及びNを
作製した。ここでは、半透明層として、Si34層を6
5nm、SiO2層を85nm、Si34層を65nm
の厚さに続けて製膜した3層の誘電体層を用いた。多層
構造光情報媒体L、M及びNは片面に2面、両面合わせ
て4面の再生専用の情報構体と、片面に1面、両面合わ
せて2面の記録可能な情報構体とを有している。
【0115】まず、上記多層構造光情報媒体L、M及び
Nを、線速度3.8m/s一定で回転させ、任意の半径
位置に半導体レーザからの連続光を光ヘッド中の対物レ
ンズでそれぞれの基板を通して第1及び第2の再生専用
の情報構体に集光し、トラッキングを行いながら自動焦
点合わせをし、反射光の強弱を検出することによって再
生した。再生光レベルをディスク面上1.0mWとし、
ピット深さ80nm、マーク長0.44μm、マークピ
ッチ0.88μm、トラックピッチ0.74μmの位相
ピット列からなるデータを再生し、測定分解能バンド幅
30kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音比(S/
N)を測定した。いずれの多層構造光情報媒体の再生専
用の情報構体も光ディスクドライブA、B、Cのいずれ
の再生装置を用いても、12%以上の反射率と、24.
5dB以上のS/Nが得られ、エラーなく情報を再生で
きた。
【0116】次に、上記多層構造光情報媒体L、M及び
Nの記録層にレーザ光を集光し、光ディスクドライブA
を用いて、トラッキングを行いながら自動焦点合わせを
して、情報を記録した。一定線速度3.8m/sで回転
させ、任意の半径位置に半導体レーザからの連続光を記
録が行われない低パワーレベルに保って、U形状案内溝
の溝間(ランド部)又は溝上(グルーブ部)に光スポッ
トの中心が常に一致するようにヘッドを駆動した。ラン
ド部、グルーブ部の両方に記録することで、記録容量を
2倍にすることができる。
【0117】多層光情報媒体Lでは、光ディスクドライ
ブAにより、再生光レベルを連続光1.0mWとし、レ
ーザパワーを結晶化による中間パワーレベル7.0mW
と非晶質化による高パワーレベル16.0mWとの間で
変化させることにより情報をオーバーライトし、反射光
の強弱を検出して情報を再生し、再生信号を評価した。
ここでは、マーク長0.5μm、マークピッチ1μmの
信号とマーク長1.8μm、マークピッチ3.6μmを
交互にオーバーライトした。前者の信号をオーバーライ
トした場合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波対
雑音比53.0dB、原信号の消去比30dBの再生信
号出力が得られた。また、後者の信号をオーバーライト
した場合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波対雑
音比58.0dB、原信号の消去比30dBの再生信号
出力が得られた。この時の搬送波対雑音比1dB低下ま
での書き換え可能回数は10万回以上であった。
【0118】次に、上記のように光ディスクドライブA
で記録したマーク長0.5μm、マークピッチ1μmの
信号を光ディスクドライブA、B及びCで再生評価し
た。測定分解能バンド幅30kHz、周波数帯域9MH
zで信号対雑音比(S/N)を測定した。どちらの記録
層も、光ディスクドライブA、B、Cのいずれの再生装
置を用いても、12%以上の反射率と、24.7dB以
上のS/Nが得られ、エラーなく情報を再生できた。
【0119】多層構造光情報媒体Mでは、光ディスクド
ライブAにより、光磁気層の初期化磁化の向きと反対の
方向に磁場をかけながらレーザ光を照射して記録した。
消去は、記録と反対の方向に磁場をかけながら連続光を
照射して行った。再生は、カー回転角の向きを差動検出
法により反射光の強弱に変換して検出して行った。ここ
では、再生光レベルを連続光1.0mW、記録レーザパ
ワーを12mWとし、マーク長0.5μm、マークピッ
チ1μmの信号とマーク長1.8μm、マークピッチ
3.6μmをそれぞれ消去した後記録した。この時、前
者の信号を記録した場合、測定分解能バンド幅30kH
zで搬送波対雑音比53.0dB再生信号出力が得られ
た。また、後者の信号を記録した場合、測定分解能バン
ド幅30kHzで搬送波対雑音比58.0dBの再生信
号出力が得られた。この時の搬送波対雑音比1dB低下
までの書き換え可能回数は100万回以上であった。
【0120】次に、上記のように光ディスクドライブA
で記録したマーク長0.5μm、マークピッチ1μmの
信号を光ディスクドライブA、B及びCで再生評価し
た。測定分解能バンド幅30kHz、周波数帯域9MH
zで信号対雑音比(S/N)を測定した。どちらの記録
層も、光ディスクドライブA、B、Cのいずれの再生装
置を用いても、12%以上の反射率と、24.1dB以
上のS/Nが得られ、エラーなく情報を再生できた。
【0121】多層構造光情報媒体Nでは、光ディスクド
ライブAにより、レーザ光を照射して記録した。再生
は、再生光の熱変形部分での回折による反射光の強弱を
検出して行った。ここでは、再生光レベルを連続光1.
0mW、記録レーザパワーを14mWとし、マーク長
0.5μm、マークピッチ1μmの信号を記録した場
合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波対雑音比5
3.0dB再生信号出力が得られた。
【0122】次に、上記のように光ディスクドライブ
A、B及びCで再生評価した。測定分解能バンド幅30
kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音比(S/N)
を測定した。どちらの記録層も、光ディスクドライブ
A、B、Cのいずれの再生装置を用いても、12%以上
の反射率と、24.1dB以上のS/Nが得られ、エラ
ーなく情報を再生できた。
【0123】また、第1から第6の再生専用の情報構体
と記録可能な情報構体での反射率の差が10%以下の時
は第1の再生専用の情報構体と記録可能な情報構体との
間で層間ジャンプした後、無調整でも安定にサーボがか
かったが、10%超過の時は層間ジャンプ後にサーボの
ゲイン調整が必要であった。
【0124】上記の多層構造光情報媒体L、M及びNの
基板の厚さを0.54mmとし、基板上の第3及び第4
の再生専用の情報構体と記録可能な記録層及び反射層か
らなる情報構体との間に、2P法で形成した厚さ40μ
mの紫外線硬化樹脂層と3層の誘電体層からなる半透明
層とよりなる第5及び第6の再生専用の情報構体形成し
た多層構造光情報媒体O、P及びQを作製した。ここで
は、半透明層として、(ZnS)80(SiO220層を
61nm、SiO2層を85nm、(ZnS)80(Si
220層を61nmの厚さに続けて製膜した3層の誘
電体層を用いた。多層構造光情報媒体O、P及びQは片
面に3面、両面合わせて6面の再生専用の情報構体と、
片面に1面、両面合わせて2面の記録可能な情報構体と
を有している。
【0125】まず、上記多層構造光情報媒体O、P及び
Qを、線速度3.8m/s一定で回転させ、任意の半径
位置に半導体レーザからの連続光を光ヘッド中の対物レ
ンズでそれぞれの基板を通して第1及び第2の再生専用
の情報構体に集光し、トラッキングを行いながら自動焦
点合わせをし、反射光の強弱を検出することによって再
生した。再生光レベルをディスク面上1.0mWとし、
ピット深さ80nm、マーク長0.44μm、マークピ
ッチ0.88μm、トラックピッチ0.74μmの位相
ピット列からなるデータを再生し、測定分解能バンド幅
30kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音比(S/
N)を測定した。いずれの多層構造光情報媒体の再生専
用の情報構体も光ディスクドライブA、B、Cのいずれ
の再生装置を用いても、10%以上の反射率と、24.
3dB以上のS/Nが得られ、エラーなく情報を再生で
きた。
【0126】次に、上記多層構造光情報媒体O、P及び
Qの記録層にレーザ光を集光し、光ディスクドライブA
を用いて、トラッキングを行いながら自動焦点合わせを
して、情報を記録した。一定線速度3.8m/sで回転
させ、任意の半径位置に半導体レーザからの連続光を記
録が行われない低パワーレベルに保って、U形状案内溝
の溝間(ランド部)又は溝上(グルーブ部)に光スポッ
トの中心が常に一致するようにヘッドを駆動した。ラン
ド部、グルーブ部の両方に記録することで、記録容量を
2倍にすることができる。
【0127】多層光情報媒体Oでは、光ディスクドライ
ブAにより、再生光レベルを連続光1.0mWとし、レ
ーザパワーを結晶化による中間パワーレベル7.0mW
と非晶質化による高パワーレベル16.0mWとの間で
変化させることにより情報をオーバーライトし、反射光
の強弱を検出して情報を再生し、再生信号を評価した。
ここでは、マーク長0.5μm、マークピッチ1μmの
信号とマーク長1.8μm、マークピッチ3.6μmを
交互にオーバーライトした。前者の信号をオーバーライ
トした場合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波対
雑音比53.0dB、原信号の消去比30dBの再生信
号出力が得られた。また、後者の信号をオーバーライト
した場合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波対雑
音比58.0dB、原信号の消去比30dBの再生信号
出力が得られた。この時の搬送波対雑音比1dB低下ま
での書き換え可能回数は10万回以上であった。
【0128】次に、上記のように光ディスクドライブA
で記録したマーク長0.5μm、マークピッチ1μmの
信号を光ディスクドライブA、B及びCで再生評価し
た。測定分解能バンド幅30kHz、周波数帯域9MH
zで信号対雑音比(S/N)を測定した。どちらの記録
層も、光ディスクドライブA、B、Cのいずれの再生装
置を用いても、10%以上の反射率と、24.5dB以
上のS/Nが得られ、エラーなく情報を再生できた。
【0129】多層構造光情報媒体Pでは、光ディスクド
ライブAにより、光磁気層の初期化磁化の向きと反対の
方向に磁場をかけながらレーザ光を照射して記録した。
消去は、記録と反対の方向に磁場をかけながら連続光を
照射して行った。再生は、カー回転角の向きを差動検出
法により反射光の強弱に変換して検出して行った。ここ
では、再生光レベルを連続光1.0mW、記録レーザパ
ワーを12mWとし、マーク長0.5μm、マークピッ
チ1μmの信号とマーク長1.8μm、マークピッチ
3.6μmをそれぞれ消去した後記録した。この時、前
者の信号を記録した場合、測定分解能バンド幅30kH
zで搬送波対雑音比53.0dB再生信号出力が得られ
た。また、後者の信号を記録した場合、測定分解能バン
ド幅30kHzで搬送波対雑音比58.0dBの再生信
号出力が得られた。この時の搬送波対雑音比1dB低下
までの書き換え可能回数は100万回以上であった。
【0130】次に、上記のように光ディスクドライブA
で記録したマーク長0.5μm、マークピッチ1μmの
信号を光ディスクドライブA、B及びCで再生評価し
た。測定分解能バンド幅30kHz、周波数帯域9MH
zで信号対雑音比(S/N)を測定した。どちらの記録
層も、光ディスクドライブA、B、Cのいずれの再生装
置を用いても、10%以上の反射率と、24.0dB以
上のS/Nが得られ、エラーなく情報を再生できた。
【0131】多層構造光情報媒体Qでは、光ディスクド
ライブAにより、レーザ光を照射して記録した。再生
は、再生光の熱変形部分での回折による反射光の強弱を
検出して行った。ここでは、再生光レベルを連続光1.
0mW、記録レーザパワーを14mWとし、マーク長
0.5μm、マークピッチ1μmの信号を記録した場
合、測定分解能バンド幅30kHzで搬送波対雑音比5
3.0dB再生信号出力が得られた。
【0132】次に、上記のように光ディスクドライブ
A、B及びCで再生評価した。測定分解能バンド幅30
kHz、周波数帯域9MHzで信号対雑音比(S/N)
を測定した。どちらの記録層も、光ディスクドライブ
A、B、Cのいずれの再生装置を用いても、10%以上
の反射率と、24.0dB以上のS/Nが得られ、エラ
ーなく情報を再生できた。
【0133】また、第1から第6の再生専用の情報構体
と記録可能な情報構体での反射率の差が10%以下の時
は第1の再生専用の情報構体と記録可能な情報構体との
間で層間ジャンプした後、無調整でも安定にサーボがか
かったが、10%超過の時は層間ジャンプ後にサーボの
ゲイン調整が必要であった。
【0134】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、再
生用光ビーム波長のより短い高記録密度媒体用再生装置
を用いて、3次元的な情報を有する多層光情報媒体を再
生したときに、全ての情報構体で再生信号強度が低下す
ることなく情報を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例で用いた多層光情報媒体
Aの断面図。
【図2】本発明の第2の実施例で用いた多層光情報媒体
Dの断面図。
【符号の説明】
1、5、6、6’…基板 2、7、7’…半透明層 3…透明接着剤層 4、9、9’…反射層 8、8’…紫外線硬化樹脂層 10、10’…保護層 11…接着剤層

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに向き合って配置された第1及び第2
    の基板の間に、収束された光ビームにより情報を再生す
    る第1及び第2の情報構体が配置され、上記光ビームが
    入射する上記第1の基板側に配置された上記第1の情報
    構体は、上記第1の基板表面に設けられた凹凸とその上
    に設けられた半透明層から構成され、上記第2の基板側
    に配置された上記第2の情報構体は、上記光ビームに透
    明な物質の層の表面に設けられた凹凸とその上に設けら
    れた反射層から構成され、上記第1の基板の厚さは、
    0.52mmから0.65mmの範囲であり、上記半透
    明層は、少なくとも3層の誘電体からなり、かつ、互い
    に接する2層の誘電体は、その光学定数が異なることを
    特徴とする多層構造光情報媒体。
  2. 【請求項2】上記第1の基板の上記第2の基板側と逆の
    側の表面から、上記反射層の上記第1の基板側の表面ま
    での距離は、0.55mm以上、0.68mm以下であ
    ることを特徴とする請求項1記載の多層構造光情報媒
    体。
  3. 【請求項3】上記透明な物質の層の厚さは、30μmか
    ら80μmの範囲であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の多層構造光情報媒体。
  4. 【請求項4】上記半透明層は、Si、Ceの酸化物、L
    aの酸化物、Siの酸化物、Inの酸化物、Alの酸化
    物、Geの酸化物、Pbの酸化物、Snの酸化物、Ta
    の酸化物、Scの酸化物、Yの酸化物、Tiの酸化物、
    Zrの酸化物、Vの酸化物、Nbの酸化物、Crの酸化
    物、Wの酸化物、Znの硫化物、Gaの硫化物、Inの
    硫化物、Sbの硫化物、Geの硫化物、Snの硫化物、
    Pbの硫化物、Mgの弗化物、Ceの弗化物、Caの弗
    化物、Siの窒化物、Alの窒化物、Taの窒化物、B
    の窒化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の材料
    であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の多層
    構造光情報媒体。
  5. 【請求項5】上記半透明層及び反射層は、上記第1の基
    板側から収束光で測定した反射率が、いずれも15%か
    ら40%の範囲にあることを特徴とする請求項1から4
    のいずれか一に記載の多層構造光情報媒体。
  6. 【請求項6】上記反射率の値は、10%以内の差で一致
    することを特徴とする請求項5記載の多層構造光情報媒
    体。
  7. 【請求項7】第1の基板上に、情報構体を2面から4面
    有する第1の光情報媒体と、 第2の基板上に、情報構体を2面から4面有する第2の
    光情報媒体とを上記第1及び第2の基板がそれぞれ外側
    に位置するように配置した構造を有し、上記第1及び第
    2の基板の厚さは、それぞれ0.52mm以上0.65
    mm以下であり、上記第1及び第2の基板上の上記情報
    構体の内、それぞれ基板から最も離れた位置の第1及び
    第2の情報構体は、情報を再生するための光ビームに透
    明な物質の層の表面に設けられた凹凸とその上に設けら
    れた反射層から構成され、上記第1及び第2の情報構体
    の他の情報構体は、上記基板及び上記光ビームに透明な
    物質の層からなる群から選ばれた少なくとも一つの構造
    体の表面に設けられた凹凸とその上に設けられた半透明
    層から構成され、該半透明層は、少なくとも3層の誘電
    体からなり、かつ、互いに接する2層の誘電体は、その
    光学定数が異なることを特徴とする多層構造光情報媒
    体。
  8. 【請求項8】上記第1及び第2の基板に、それぞれ最も
    近い位置に配置された上記情報構体は、いずれもそれぞ
    れの基板表面に設けられた凹凸と、該凹凸の上に設けら
    れた半透明層からなることを特徴とする請求項7記載の
    多層構造光情報媒体。
  9. 【請求項9】上記第1の基板の上記第2の基板側と逆の
    側の表面から、上記第1の基板上に設けられた上記反射
    層の上記第1の基板側の表面までの距離は、0.55m
    m以上、0.68mm以下であり、上記第2の基板の上
    記第1の基板側と逆の側の表面から、上記第2の基板上
    に設けられた上記反射層の上記第2の基板側の表面まで
    の距離は、0.55mm以上、0.68mm以下である
    ことを特徴とする請求項7又は8記載の多層構造光情報
    媒体。
  10. 【請求項10】上記第1及び第2の基板上に設けられた
    上記半透明層及び上記反射層のそれぞれの基板側から収
    束光で測定した反射率の値は、それぞれ10%以内の差
    で一致することを特徴とする請求項7、8又は9記載の
    多層構造光情報媒体。
  11. 【請求項11】上記透明な物質の層の厚さは、30μm
    から80μmの範囲であることを特徴とする請求項7か
    ら10のいずれか一に記載の多層構造光情報媒体。
  12. 【請求項12】上記半透明層は、Si、Ceの酸化物、
    Laの酸化物、Siの酸化物、Inの酸化物、Alの酸
    化物、Geの酸化物、Pbの酸化物、Snの酸化物、T
    aの酸化物、Scの酸化物、Yの酸化物、Tiの酸化
    物、Zrの酸化物、Vの酸化物、Nbの酸化物、Crの
    酸化物、Wの酸化物、Znの硫化物、Gaの硫化物、I
    nの硫化物、Sbの硫化物、Geの硫化物、Snの硫化
    物、Pbの硫化物、Mgの弗化物、Ceの弗化物、Ca
    の弗化物、Siの窒化物、Alの窒化物、Taの窒化
    物、Bの窒化物からなる群から選ばれた少なくとも一種
    の材料であることを特徴とする請求項7から11のいず
    れか一に記載の多層構造光情報媒体。
  13. 【請求項13】第1の基板上に、情報構体を2面から4
    面有する第1の光情報媒体と、 第2の基板上に、情報構体を2面から4面有する第2の
    光情報媒体とを上記第1及び第2の基板がそれぞれ外側
    に位置するように配置した構造を有し、上記第1及び第
    2の基板の厚さは、それぞれ0.52mm以上0.65
    mm以下であり、上記第1及び第2の基板上の上記情報
    構体の内、それぞれ基板から最も離れた位置の第1及び
    第2の情報構体は、記録層とその上に設けられた反射層
    から構成され、上記第1及び第2の情報構体の他の情報
    構体は、上記基板及び情報を再生するための光ビームに
    透明な物質の層からなる群から選ばれた少なくとも一つ
    の構造体の表面に設けられた凹凸とその上に設けられた
    半透明層から構成され、該半透明層は、少なくとも3層
    の誘電体からなり、かつ、互いに接する2層の誘電体
    は、その光学定数が異なることを特徴とする多層構造光
    情報媒体。
  14. 【請求項14】上記記録層は、相変化型記録層、光磁気
    型記録層及び熱変形型記録層からなる群から選ばれた1
    種の記録層であることを特徴とする請求項13記載の多
    層構造光情報媒体。
  15. 【請求項15】上記第1及び第2の基板に、それぞれ最
    も近い位置に配置された上記情報構体は、いずれもそれ
    ぞれの基板表面に設けられた凹凸と、該凹凸の上に設け
    られた半透明層からなることを特徴とする請求項13又
    は14記載の多層構造光情報媒体。
  16. 【請求項16】上記第1の基板の上記第2の基板側と逆
    の側の表面から、上記第1の基板上に設けられた上記反
    射層の上記第1の基板側の表面までの距離は、0.55
    mm以上、0.68mm以下であり、上記第2の基板の
    上記第1の基板側と逆の側の表面から、上記第2の基板
    上に設けられた上記反射層の上記第2の基板側の表面ま
    での距離は、0.55mm以上、0.68mm以下であ
    ることを特徴とする請求項13、14又は15記載の多
    層構造光情報媒体。
  17. 【請求項17】上記第1及び第2の基板上に設けられた
    上記半透明層及び上記反射層のそれぞれの基板側から収
    束光で測定した反射率の値は、それぞれ10%以内の差
    で一致することを特徴とする請求項13から16のいず
    れか一に記載の多層構造光情報媒体。
  18. 【請求項18】上記半透明層は、Si、Ceの酸化物、
    Laの酸化物、Siの酸化物、Inの酸化物、Alの酸
    化物、Geの酸化物、Pbの酸化物、Snの酸化物、T
    aの酸化物、Scの酸化物、Yの酸化物、Tiの酸化
    物、Zrの酸化物、Vの酸化物、Nbの酸化物、Crの
    酸化物、Wの酸化物、Znの硫化物、Gaの硫化物、I
    nの硫化物、Sbの硫化物、Geの硫化物、Snの硫化
    物、Pbの硫化物、Mgの弗化物、Ceの弗化物、Ca
    の弗化物、Siの窒化物、Alの窒化物、Taの窒化
    物、Bの窒化物からなる群から選ばれた少なくとも一種
    の材料であることを特徴とする請求項13から17のい
    ずれか一に記載の多層構造光情報媒体。
  19. 【請求項19】互いに向き合って配置された第1及び第
    2の基板の間に、第1及び第2の情報構体が配置され、
    情報を記録及び再生する光ビームが入射する上記第1の
    基板側に配置された上記第1の情報構体は、上記第1の
    基板表面に設けられた凹凸とその上に設けられた半透明
    層から構成され、上記第2の基板側に配置された上記第
    2の情報構体は、記録層と、該記録層の光ビームが入射
    する側と逆の側に設けられた反射層から構成され、上記
    第1の基板の厚さは、0.52mmから0.65mmの
    範囲であり、上記半透明層は、少なくとも3層の誘電体
    からなり、かつ、互いに接する2層の誘電体は、その光
    学定数が異なることを特徴とする多層構造光情報媒体。
  20. 【請求項20】上記第1の基板の上記第2の基板側と逆
    の側の表面から、上記反射層の上記第1の基板側の表面
    までの距離は、0.57mm以上、0.66mm以下で
    あることを特徴とする請求項19記載の多層構造光情報
    媒体。
  21. 【請求項21】上記半透明層は、Si、Ceの酸化物、
    Laの酸化物、Siの酸化物、Inの酸化物、Alの酸
    化物、Geの酸化物、Pbの酸化物、Snの酸化物、T
    aの酸化物、Scの酸化物、Yの酸化物、Tiの酸化
    物、Zrの酸化物、Vの酸化物、Nbの酸化物、Crの
    酸化物、Wの酸化物、Znの硫化物、Gaの硫化物、I
    nの硫化物、Sbの硫化物、Geの硫化物、Snの硫化
    物、Pbの硫化物、Mgの弗化物、Ceの弗化物、Ca
    の弗化物、Siの窒化物、Alの窒化物、Taの窒化
    物、Bの窒化物からなる群から選ばれた少なくとも一種
    の材料であることを特徴とする請求項19又は20記載
    の多層構造光情報媒体。
  22. 【請求項22】上記半透明層及び上記反射層の上記第1
    の基板側から収束光で測定した反射率の値は、それぞれ
    10%以内の差で一致することを特徴とする請求項1
    9、20又は21記載の多層構造光情報媒体。
  23. 【請求項23】上記記録層は、相変化型記録層、光磁気
    型記録層及び熱変形型記録層からなる群から選ばれた1
    種の記録層であることを特徴とする請求項19から22
    のいずれか一に記載の多層構造光情報媒体。
  24. 【請求項24】互いに向き合って配置された2個の基板
    の間に、収束された光ビームにより情報を再生する情報
    構体が少なくとも2個配置され、上記光ビームが入射す
    る側の基板に最も近い位置に配置された上記情報構体
    は、上記基板表面に設けられた凹凸とその上に設けられ
    た半透明層から構成され、上記光ビームが入射する側の
    基板に最も遠い位置に配置された上記情報構体は、上記
    光ビームに透明な物質の層の表面に設けられた凹凸とそ
    の上に設けられた反射層又は記録層とその上に設けられ
    た反射層から構成され、上記半透明層は、少なくとも3
    層の誘電体からなり、かつ、互いに接する2層の誘電体
    は、その光学定数が異なることを特徴とする多層構造光
    情報媒体。
  25. 【請求項25】上記光ビームが入射する側の基板の厚さ
    は、0.52mmから0.65mmの範囲であることを
    特徴とする請求項24記載の多層構造光情報媒体。
  26. 【請求項26】上記光ビームが入射する側の基板の上記
    光ビームが入射する側の表面から、上記反射層の上記光
    ビームが入射する基板側の表面までの距離は、0.55
    mm以上、0.68mm以下であることを特徴とする請
    求項24又は25記載の多層構造光情報媒体。
  27. 【請求項27】上記光ビームが入射する側の基板に最も
    遠い位置に配置された上記情報構体は、上記光ビームに
    透明な物質の層の表面に設けられた凹凸とその上に設け
    られた反射層であり、上記透明な物質の層の厚さは、3
    0μmから80μmの範囲であることを特徴とする請求
    項24、25又は26記載の多層構造光情報媒体。
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