JP2005527476A - 置換アミノメチルクロマンの新規な使用 - Google Patents

置換アミノメチルクロマンの新規な使用 Download PDF

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Abstract

錐体外路性動作障害および/または錐体外路性動作障害における悪影響の処置のために、および/または神経安定薬により誘発された錐体外路徴候(EPS)の処置のために用いられる、式I
【化1】
Figure 2005527476

で表される化合物であって、Rが、請求項1に示す意味を有する化合物またはこれらの光学異性体もしくは薬学的に許容し得る塩の1種。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、置換アミノメチルクロマンの、動作障害および錐体外路性動作障害を処置するために投与された薬剤により誘発された悪影響を処置するための新規な使用に関する。
本発明は、好ましくは、式I
Figure 2005527476
式中、
Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物、特に2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オール、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−8−オールまたはこれらの光学異性体もしくは生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の、錐体外路性動作障害(extrapyramidal movement disorders)の処置のための医薬の製造への、および/または錐体外路性動作障害におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置のための医薬の製造への、および/または神経安定薬により誘発された錐体外路徴候(EPS)の処置のための医薬の製造への使用に関する。式Iで表される化合物は、運動障害の処置において特に有用である。
US 5,767,132には、脳梗塞(脳卒中)の続発症、例えば卒中および脳虚血などの予防および抑制に適する、脳障害、例えば片頭痛、特に老人病科におけるものなどの、ある麦角アルカロイドと同様の方法による予防および治療、不安、緊張およびうつ状態、中枢神経系に起因する性機能障害の処置に適する、睡眠もしくは食物吸収の障害に適する、または精神病(精神分裂病)の処置に適する同様のアミノメチルクロマン誘導体が記載されている。
さらに、これらは、認知欠損を解消し、学習力および記憶力を改善し、アルツハイマー病を処置するのに適する。これらは、さらに、高血圧の処置における副作用、内分泌科および婦人科における副作用、例えば先端巨大症、性腺機能低下症、続発性無月経、月経前症候群または不所望な産褥催乳を処置するために用いることができる。
同様の化合物は、Drug Metabolism and Disposition, Vol. 29, No.7, 1042-1050, 2001中に記載されている。
US 5,767,132に開示されている化合物とは対照的に、式Iで表される化合物は、単に、5−HT1AレセプターのアゴニストおよびドーパミンD4レセプターのアンタゴニストである。これらは、ドーパミンD2またはD3レセプターに対して阻害効果を示さない。
即ち、式Iで表され、特にフェニル環の4位においてR=HおよびFである化合物の予期されない利点は、実際に、これらにドーパミンD2(およびD3)レセプターに対するすべてのアンタゴニスト効果が欠如していることである。D4レセプターに対して強力に対照的に、ドーパミンD2レセプターおよび−比較的顕著ではないがD3レセプター−におけるアンタゴニスト特性は、式Iで表される化合物で処置されるべき種々の錐体外路運動障害の誘発と関連する。
本発明において用いるべき式Iで表されるアミノメチルクロマンの製造の原理は、US 5,767,132に開示されている。US 5,767,132を、本明細書中に、参照により組み込む。
US 5,767,132中に記載されている方法と同様に、請求項1に記載の式Iで表される化合物並びにこれらの光学異性体および/またはこれらの薬学的に許容し得る塩および溶媒和化合物を、例えば、
(a)式II
Figure 2005527476
式中、Gは、Cl、Br、I、1〜6個のC原子を有するアルキルスルホニルオキシまたは6〜10個のC原子を有するアリールスルホニルオキシであり、Rは、ヒドロキシル保護基である、
で表される化合物を、式III
Figure 2005527476
で表されるアミンと反応させ、随意に、ヒドロキシル保護基を開裂させて、R=Hである、式Iで表される化合物を得;
または
(b)US 5,767,132中に記載されたようにして製造された、式IV
Figure 2005527476
式中、alkylは、1〜4個のC原子を有するアルキル基である、
で表される化合物を、脱アルキル剤で脱アルキルして、R=Hである、式Iで表される化合物を得る
ことにより製造することができる。
特に好ましいのは、所定の立体化学を有する式IA
Figure 2005527476
で表される化合物を得るための方法(c)であって、式V
Figure 2005527476
で表されるクロマンアミンを、式VI
Figure 2005527476
で表されるアルデヒドと反応させ、水素化物供与体、好ましくは水素化複合体、例えば水素化ホウ素ナトリウムで処理する、前記方法である。
式IAで表される新規な化合物はまた、本発明の目的である。
方法(c)のための式Vで表される出発化合物は、好ましくは、式VII
Figure 2005527476
で表される化合物(WO 02/20507によるエナンチオ選択的触媒水素化および結晶化により得られる)を用い、これを水素化して、随意の結晶化の後に鏡像体的に、およびジアステレオマー的に純粋な式VIII
Figure 2005527476
で表される化合物を得ることにより、得られる。
式VIIIで表される化合物を、式Vで表される化合物に、標準的な方法により、好ましくはアルカリ水酸化物、例えば水酸化ナトリウムの溶液での処理により、加水分解する。
驚異的なことに、式VIIIで表される化合物の好ましい製造方法において、式VII
Figure 2005527476
で表される化合物を、アルコール、例えばメタノールまたはエタノール中の水素化複合体、好ましくは水素化ホウ素アルカリ、例えば水素化ホウ素ナトリウムにより、ジアステレオ選択的に水素化し、従って随意の結晶化の後に、式VIII
Figure 2005527476
で表される鏡像体的に、およびジアステレオマー的に純粋な化合物が得られる。
式VIIで表される化合物のこの水素化方法は、不所望なジアステレオマーVIIIa:
Figure 2005527476
を有しないかまたは少量のみ有する化合物VIIIが得られるという利点を有する。
従って、本発明はまた、所定の立体化学を有する式IA
Figure 2005527476
で表される化合物の製造方法であって、式V
Figure 2005527476
で表されるクロマンアミンを、式VI
Figure 2005527476
で表されるアルデヒドと反応させ、水素化物供与体で処理する、前記方法に関する。
本発明はまた、式IBで表される化合物の製造方法であって、以下の段階:
a)式VII
Figure 2005527476
で表される化合物の、精製のために随意に結晶化される、化合物VIII
Figure 2005527476
への水素化、
b)段階a)において得られた化合物VIIIの、式V
Figure 2005527476
で表される化合物への加水分解、
c)段階b)において得られた式Vで表される化合物の、式VIで表される化合物との反応および水素化物供与体での処理
Figure 2005527476
を含む、前記方法に関する。
好ましいのは、式IAの前記の製造方法であって、段階a)における式VIIで表される化合物の化合物VIIIへの水素化を、アルコール、例えばメタノールまたはエタノール中の水素化複合体、好ましくは水素化ホウ素アルカリ、例えば水素化ホウ素ナトリウムによりジアステレオ選択的に実施する、前記方法である。
特に好ましいのは、式VIAで表される化合物をVIの代わりに用いることによる、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールの前記製造方法である。
Figure 2005527476
式IVにおけるアルキル基は、好ましくは非分枝状であり、1、2、3または4個のC原子を有し、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである。特に好ましいのは、メチルである。
1〜6個のC原子を有するアルキルスルホニルオキシにおいて、アルキル部分は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシルであることができる。アルキルスルホニルオキシについて特に好ましいのは、メタンスルホニルオキシである。
6〜10個のC原子を有するアリールスルホニルオキシにおいて、アリール部分は、フェニル、o−、m−もしくはp−トリル、o−、m−もしくはp−エチルフェニル、o−、m−もしくはp−プロピルフェニルまたはナフチルであることができる。アリールスルホニルオキシについて特に好ましいのは、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ、ナフタレン−1−またはナフタレン−2−スルホニルオキシである。
「ヒドロキシル保護基」の表現はまた、一般的に知られており、化学反応に対して水酸基を保護するのに適するが、所望の化学反応が、分子中の他の位置において実施された後に容易に除去できる基に関する。
このタイプの代表的な基は、非置換または置換アリール、アラルキル、アロイルまたはアシル基、さらにまたアルキル基、アルキル、アリールもしくはアラルキルシリル基またはO,O−もしくはO,S−アセタールである。ヒドロキシル保護基の性質および大きさは、臨界的には重要ではない。その理由は、これらは、再び、所望の化学反応または反応順序の後に除去されるからである;1〜20個、特に1〜10個のC原子を有する基が、好ましい。
ヒドロキシル保護基の例は、特に、ベンジル、4−メトキシベンジルまたは2,4−ジメトキシベンジル、アロイル基、例えばベンゾイルまたはp−ニトロベンゾイル、アシル基、例えばアセチルまたはピバロイル、p−トルオールスルホニル、アルキル基、例えばメチルまたはtert−ブチル、しかしまたアリル、アルキルシリル基、例えばトリメチルシリル(TMS)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、tert−ブチルジメチルシリル(TBS)またはトリエチルシリル、トリメチルシリルエチル、アラルキルシリル基、例えばtert−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、環式アセタール、例えばイソプロピリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、ベンジリデン、p−メトキシベンジリデンまたはo,p−ジメトキシベンジリデンアセタール、非環式アセタール、例えばテトラヒドロピラニル(Thp)、メトキシメチル(MOM)、メトキシエトキシメチル(MEM)、ベンジルオキシメチル(BOM)またはメチルチオメチル(MTM)である。2〜5個のC原子を有するアシル基、例えばアセチル、プロピオニル、ブチリルおよびピバロイルは、本発明の式Iで表される化合物中のヒドロキシル保護基として特に好ましい。
式Iで表される化合物は、他の方法で、自体公知の方法、例えば文献(例えば標準的な学術書、例えばHouben-Weyl, Methoden der Organisschen Chemie(有機化学の方法)、Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart)中に記載されている方法により、即ち反応条件、例えば本明細書中では一層詳細には述べていない反応条件の下で、製造することができる。
式IIおよびIIIで表される化合物は、知られている;式IIまたはIIIで表される未知の化合物を、既知の化合物、例えばUS 5,767,132の例中に記載されている化合物と同様にして、容易に製造することができる。
式IIおよびIIIで表される化合物の反応は、アミンのアルキル化のための文献から知られている方法のような方法に従って進行する。該化合物を、溶媒の不存在下で、所要に応じて密封した管またはオートクレーブ中で一緒に溶融させることができる。しかし、該化合物を、不活性溶媒の存在下で反応させることも可能である。好適な溶媒の例は、炭化水素、例えばベンゼン、トルエンもしくはキシレン;ケトン、例えばアセトンもしくはブタノン、エーテル、例えばテトラヒドロフランもしくはジオキサン、アミド、例えばジメチルホルムアミドもしくはn−メチルピロリドンまたはニトリル、例えばアセトニトリル、または他に、所望によりこれらの溶媒の、互いの、もしくは水との混合物である。酸結合剤、例えばアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩、または弱酸の他のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属塩、好ましくはカリウム、ナトリウムもしくはカルシウム塩を加えるか、あるいは有機塩基、例えばトリエチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジンもしくはキノリン、または過剰のアミン化合物を加えるのが好ましい。反応時間は、用いられる条件に依存して、数分から14日間の間であり、反応温度は、約0〜150℃、通常20〜130℃である。
本発明の状況において、好ましい化合物は、一般式I
Figure 2005527476
式中、
ORは、クロマン系の4、7または8位においてであり、Fは、フェニル環の4位において位置する、
で表される化合物である。
従って、好ましい化合物は、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オール、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−8−オールまたはこれらの光学異性体もしくは生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物、例えば
a)(2R/S,4R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
b)(2S,4R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
c)(2S,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
d)(2S,4S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
e)(2R,4R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
f)(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
g)(2R,4S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
h)(2R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オール、
i)(2R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オール、
j)(2S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オール、
k)(2R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−8−オール、
l)(2R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−8−オール、
m)(2S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−8−オール
またはこれらの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物である。
式Iで表される特に好ましい化合物は、
a)(2R/S,4R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
b)(2S,4R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
c)(2S,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
d)(2S,4S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
e)(2R,4R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
f)(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
g)(2R,4S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール
またはこれらの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物からなる群から選択された化合物である。
式Iで表される最も特に好ましい化合物は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物である。
本発明の状況において、式Iで表されるアミノメチルクロマン化合物は、種々の立体異性体形態、即ちこれらの(+)もしくは(−)鏡像体の形態で、またはこれらの鏡像体の混合物(ラセミ体)として、存在することができる。ラセミ体の鏡像体形態への分離のために、関連する既知の専門家の文献を参照する。
本発明の状況において、生理学的に許容し得る塩もまた、用いることができる。式Iで表される置換2−アミノメチルクロマンの生理学的に許容し得る塩は、本発明の化合物と、好適な有機または無機酸、特に鉱酸、カルボン酸またはスルホン酸との塩であることができる。特に好ましい塩は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸または安息香酸との塩である。
2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの光学異性体の好ましい塩は、一塩酸塩または一塩酸塩半水化物である。
2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オールまたはこの光学異性体の好ましい塩は、臭化水素酸塩またはマレイン酸塩である。
2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−8−オールまたはこの光学異性体の好ましい塩は、臭化水素酸塩またはマレイン酸塩である。
本発明は、式Iで表される置換アミノメチルクロマン、これらの光学異性体および/またはこれらの生理学的に許容し得る塩および溶媒和化合物についての新規な使用を提供する目的を有していた。
式I
Figure 2005527476
式中、
Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物、特に2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オール、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−8−オールまたはこれらの光学異性体もしくは生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、錐体外路性動作障害、例えば特発性パーキンソン病、パーキンソン症候群、運動障害、舞踏病、またはジストニア症候群、振戦、ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、バリズム、ミオクローヌス、レストレスレッグス症候群またはウィルソン病、および神経安定薬により誘発された錐体外路運動障害[同義の錐体外路徴候(EPS)]に対する治療活性を有することが見出された。
さらに、式I
Figure 2005527476
式中、
Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物、特に2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オール、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−8−オールまたはこれらの光学異性体もしくは生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、錐体外路性動作障害におけるパーキンソン病治療薬の悪影響に対する、特に特発性パーキンソン病またはパーキンソン症候群におけるパーキンソン病治療薬のドーパミン様悪影響に対する治療活性を有することが見出された。
式I
Figure 2005527476
式中、
Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩、特に2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの光学異性体もしくは生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、カタレプシーを改善する驚異的な効力を奏することが見出された。
例えばげっ歯類における錐体外路性運動の副作用は、薬剤のカタレプシーを誘発する能力により測定される。カタレプシーは、動物が、長時間にわたり異常な(非生理学的な「不快な」)姿勢を維持し続ける状態として定義される(例えば:M.E. StanleyおよびS.D. Glick, Neuropharmacology, 1996; 15: 393-394; C.J.E. NiemegeersおよびP. Janssen, Life Sci., 1979, 201-2216)。例えば、ラットの後足を上げられた高さ、例えば地面の高さの3cm上方に上昇されたプラットホーム上に配置する場合に、正常なラットは、直ちに、後足をプラットホームから地面の高さに引っ込める。カタレプシーラットは、数分間さえもこの不自然な姿勢を維持する。
錐体外路性運動系に対する有益な効果は、以前に、5−HT1Aアゴニスト作用を有する他の薬剤について記載されている。例えば、本来抗不安薬であるブスピロンは、進行したパーキンソン病患者において、中程度の抗運動障害特性を示す(B. Kleedorfer et al., J Neurol Neurosurg Psychiatry, 1991, 54: 376-377; V. Bonifati et al., Clin Neuropharmacol, 1994, 17: 73-82)。作用の主要な機構は、明らかに、縫線核黒質経路および縫線核線状体経路の5−HT1Aレセプターの刺激を介している。
同様に、ドーパミンD4、しかしまた種々の他のレセプターへの極めて高い親和性を有する、抗精神病薬であるクロザピンは、パーキンソン病患者における有益な抗運動障害効果を実証した(例えば、Durif F et al., Neurology 1997; 48: 658-662)。一層最近には、実験的化合物である8−メチル−6−(4−メチル−1−ピペラジンイル)−11H−ピリド[2,3−b][1,4,]ベンゾジアゼピン、即ちクロザピン自体と比較して、ドーパミンD4レセプターに対するはるかに増大した選択性を有するクロザピンの構造的類似体(Liegeois JF et al., Eur. J. Pharmacol. 1995; 273: R1-R3)は、パーキンソン病サルにおける有益な効果を有することが実証された(Tahar AH et al., Eur. J. Pharmacol. 2000; 399: 183-186)。
ラットにおいて、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールについての皮下ED50値(即ち、カタレプシーを50%改善するための計算された用量)は、約2mg/kgであり、これは、他の5−HT1Aアゴニスト、例えばイプサピロン(ED50 10mg/kg)またはブスピロン(ED50 6mg/kg)およびD4アンタゴニストである8−メチル−6−(4−メチル−1−ピペラジンイル)−11H−ピリド[2,3−b][1,4,]ベンゾジアゼピン(ED50 3mg/kg)と比較して、これに匹敵するか、またはさらに一層有効である。
従って、本発明は、式Iで表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、錐体外路性動作障害の処置のための医薬の製造への使用に関する。
従って、本発明は、特に、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたは薬理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の、錐体外路性動作障害の処置のための医薬の製造への使用に関する。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールの好ましい塩は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である。
従って、本発明は、特に、薬理学的に許容し得る塩が(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である、錐体外路性動作障害の処置のための医薬の製造への使用に関する。
さらに、本発明は、少なくとも(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生体適合性塩もしくは溶媒和化合物の1種を含む医薬組成物の、錐体外路性動作障害の処置への使用に関する。
錐体外路性動作障害の処置、特に特発性パーキンソン病、パーキンソン症候群、運動障害、舞踏病またはジストニア症候群、神経安定薬の錐体外路性運動への悪影響、振戦、ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、バリズム、ミオクローヌス、レストレスレッグス症候群またはウィルソン病の処置に有用であり、および/または以下に定義する医薬組成物を含む特発性パーキンソン病またはパーキンソン症候群における悪影響の処置に有用な、請求項1に記載の式Iで表される化合物またはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、好ましくは、0.1〜100mg、優先的に約1〜20mgの用量で投与する。組成物を、1日1回または2回以上、例えば毎日2、3または4回投与することができる。各々の患者への具体的な用量は、すべての種類の因子、例えば用いられる具体的な化合物の活性、年齢、体重、健康の一般的状態、性別、食事、投与の時間および経路、排出速度、医薬物質の組み合わせおよび療法が関係する特定の障害の重篤度に依存する。経口投与が好ましいが、また非経口経路の投与(例えば静脈内または経皮的)を用いることができる。
パーキンソン病治療薬は、従来の薬剤、例えばl−ドーパ(レボドーパ)および脱炭酸酵素阻害剤、例えばベンセラジドまたはカルビドーパと組み合わされたl−ドーパ、ドーパミンアゴニスト、例えばブロモクリプチン、アポモルフィン、カベルゴリン、プラミペキソール、ロピニロール(ropinirol)、ペルゴリド、ジヒドロ−α−エルゴクリプチンまたはリスリドおよびドーパミンレセプターの刺激を介して作用するすべての薬剤、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)の阻害剤、例えばエンタカポンまたはトルカポン、モノアミンオキシダーゼ(MAO)の阻害剤、例えばセレギリンおよびN−メチル−D−アスパラギン酸塩(NMDA)レセプターのアンタゴニスト、例えばアマンタジンまたはブジピン(budipine)である。
前述のパーキンソン病治療薬の悪影響は、すべてのタイプの運動障害、例えば舞踏病型、ジストニア、バリズムおよびミオクローヌス性運動障害、および運動(反応)変動または精神病状態、例えば光学的または音響的幻覚である。
従って、本発明は、式Iで表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、特発性パーキンソン病におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置のための医薬の製造への使用に関する。
従って、本発明は、特に、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたは薬理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の、特発性パーキンソン病におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置のための医薬の製造への使用に関する。
前に定義した、従来のパーキンソン病治療薬の悪影響の処置を、P.J. Blanchet et al., Exp. Neurology 1998; 153: 214-222によるパーキンソン病カニクイザルの動物モデルの変法において決定する。サルを、1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(MPTP)の繰り返し注射により、パーキンソン病とする。パーキンソン病サルを、P.J. Blanchet et al., Mov. Disord., 1998; 13: 798-802による標準的なl−ドーパ療法で、慢性的に処置する。l−ドーパでの長期間にわたる処置により、錐体外路性運動の副作用および精神病状態が誘発され、これらを、共に、定性的および定量的に、種々の体の部分(顔、首、体幹、各肢)についての異常不随意運動尺度(P.J. Blanchet et al., Mov. Disord. 1998; 13: 798-802)により、並びにサルの注意、反応性および運動性の観察によって精神病状態を評定することにより、評価する。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールは、全体的な舞踏病様運動障害およびジストニア運動障害並びに精神病状態を低減する。
パーキンソン病における悪影響への、本発明の化合物の有効性を検査するための代表的な試験を、以下に記載する。「ピーク用量」運動障害により併発された、進行した特発性パーキンソン病を患っている、両方の性別の40人の患者を、二重盲検試験に参加させる。主要な包含基準は、Hoehn & Yahr段階≧2.5(文献:Hoehn H.M. et al, Neurology 1967; 17: 427-442)、年齢40〜75歳、徴候継続期間少なくとも5年間およびl−ドーパ処置継続期間少なくとも3年間である。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物またはプラシーボを、従来のパーキンソン病治療に「上乗せ」として投与し、これを、全試験期間中不変に維持する。盲検投薬の用量を、3週間にわたり、2.5〜10mg b.i.d.の範囲内で調節する。次に、投薬を、3週間一定に維持する。
調節の開始前および処置期間の終了時において、患者は、日記カードを30分間隔で48時間にわたり記入する。該日記カードは、5つの異なる状態に区別される:(1)運動障害を伴わない「オン」、(2)厄介な運動障害を伴う「オン」、(3)厄介ではない運動障害を伴う「オン」、(4)「オフ」時間、および(5)睡眠時間(Hauser RA et al., Clin. Neuropharmacol., 2000, 23, 75-81)。プロトコルに可変である主な結果は、厄介な運動障害を伴う「オン」時間の変化である。日記データの統計的分析により、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物での処置の下で、厄介な運動障害を伴う「オン」時間の顕著な減少が実証される一方、運動障害を伴わない「オン」時間は、顕著に増大する。他のパラメーターは、変化しない。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールの好ましい塩は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である。
従って、本発明は、特に、薬理学的に許容し得る塩が、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である、特発性パーキンソン病におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置のための医薬の製造への使用に関する。
さらに、本発明は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生体適合性塩もしくは溶媒和化合物の1種の少なくとも1種の化合物を含む、特発性パーキンソン病におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置のための医薬組成物の使用に関する。
さらに、本発明は、式Iで表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、特発性パーキンソン病の処置のための医薬の製造への使用に関する。
従って、本発明は、特に、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたは薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の、特発性パーキンソン病の処置のための医薬の製造への使用に関する。
特発性パーキンソン病についての代表的な動物モデルは、P.J. Blanchet et al., Exp. Neurology 1998; 153: 214-222によるパーキンソン病カニクイザルである。サルを、1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(MPTP)の繰り返し注射により、パーキンソン病とする。パーキンソン徴候を、以下の徴候:姿勢、運動性、よじ登り、歩様、食物保持、発声、身づくろい、社会的相互作用、を測定するラバル大学障害尺度(Laval University Disability Scale)(B. Gomez-Mancilla et al., 1993; Mov. Disord. 8: 144-150)を用いることにより、定性的に評価する。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールは、すべてのパーキンソン徴候を低減し、全体の活動性を増大させた。
特発性パーキンソン病の処置における本発明の化合物の有効性を検査するための代表的な試験を、以下に記載する。特発性パーキンソン病を患っている、両方の性別の180人の患者を、二重盲検試験に参加させる。主要な包含基準は、Hoehn & Yahr段階≧2.0(Hoehn H.M. et al, Neurology 1967; 17: 427-442)、年齢50〜80歳、徴候継続期間少なくとも5年間である。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物またはプラシーボを、従来のパーキンソン病治療に「上乗せ」として投与し、これを、全試験期間中不変に維持する。盲検投薬の用量を、4週間にわたり、2.5〜10mg b.i.d.の範囲内で調節する。次に、投薬を、1週間一定に維持する。調節の開始前および処置期間の終了時において、患者は、日記カードを30分間隔で48時間にわたり記入する。該日記カードは、5つの異なる状態に区別される:(1)運動障害を伴わない「オン」、(2)厄介な運動障害を伴う「オン」、(3)厄介ではない運動障害を伴う「オン」、(4)「オフ」時間、および(5)睡眠時間(Hauser RA et al., Clin. Neuropharmacol., 2000, 23, 75-81)。
これにより、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物、特に(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物の、全体的な運動機能、ジストニア、運動変動および精神病に対する有益な効果を同時に検出することが可能である。さらに、振戦を処置する有効性を示す。この分析は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物での処置の下での顕著な臨床的改善を実証する。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールの好ましい塩は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である。
従って、本発明は、特に、生理学的に許容し得る塩が、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である、特発性パーキンソン病の処置のための医薬の製造への使用に関する。
さらに、本発明は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生体適合性塩もしくは溶媒和化合物の1種の少なくとも1種の化合物を、少なくとも1種の固体、液体または半液体補形剤または付加物と共に含む、特発性パーキンソン病の処置のための医薬組成物の使用に関する。
l−ドーパおよび/またはドーパミンアゴニストでのパーキンソン病処置の限定因子は、しばしば、精神病または運動障害および他の運動変動の発生である。
請求項1に記載の式Iで表される化合物またはこれらの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、前に定義したパーキンソン病治療薬のパーキンソン病治療効果を、錐体外路副作用を誘発せずに高めることが見出された。
従って、特に(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物、特に(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物での上乗せ療法は、ここで、l−ドーパおよび/またはドーパミンアゴニストおよび/または前に定義したすべての他のパーキンソン病治療薬の用量を増加させて、前述の副作用を発生せずに、不十分な運動性(「オフ」局面)の期間の影響を弱める可能性を開く。これは、パーキンソン病の処置において完全に新規な方法を提示し、患者について顕著な利点をもたらす。
従って、本発明は、活性成分として、(i)請求項11または12に記載の化合物、および(ii)少なくとも1種のパーキンソン病治療薬を、1種または2種以上の薬学的に許容し得る補形剤と組み合わせて含む、医薬組成物に関する。
特に、本発明は、活性成分として、(i)(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたは薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物、および(ii)l−ドーパを含む、医薬組成物に関する。
従って、本発明は、活性成分として、(i)請求項11または12に記載の化合物、(ii)少なくとも1種のパーキンソン病治療薬および(iii)少なくとも1種の脱炭酸酵素阻害剤と、1種または2種以上の薬学的に許容し得る補形剤との組み合わせを含む、医薬組成物に関する。
特に、本発明は、活性成分として、(i)(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたは薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物、(ii)l−ドーパおよび(iii)ベンセラジドまたはカルビドーパを、1種または2種以上の薬学的に許容し得る補形剤と組み合わせて含む、医薬組成物に関する。
従って、その結果、請求項11または12に記載の化合物および従来のパーキンソン病治療薬の、随意に脱炭酸酵素阻害剤と一緒のそれぞれの量の比率は、変化する。
好ましくは、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の1種対従来のパーキンソン病治療薬の重量比は、1:1〜1:100、好ましくは1:10〜1:90および尚一層良好には1:40〜1:60の範囲内である。
本発明の他の主題は、さらに、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の1種を、少なくとも1種のパーキンソン病治療薬と組み合わせて、該パーキンソン病治療薬のパーキンソン病治療効果を増強させることを意図する医薬的組み合わせの製剤に用いることである。
本発明において、用語「医薬的組み合わせ」は、2種の活性成分または化合物が同一の組成物の必須の構成成分である、前に定義した医薬組成物、または、2種の別個の組成物を含み、第1の組成物が、例えば、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の1種を単一の活性成分として含み、第2の組成物が、少なくとも1種のパーキンソン病治療薬を活性化合物として含むキットのいずれかを意味することを意図する。
医薬的組み合わせが、キットの形態である場合は、このキットを構成する2種の組成物の投与は、別個に実施する場合でも、組み合わせ療法については同時である。一塩酸塩半水化物の形態の(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールを用いることが好ましい。
前に定義したパーキンソン病治療薬の悪影響は、さらに、特にパーキンソン症候群において知られる。
パーキンソン症候群は、例えば、多系統萎縮症(MSA)、スチール・リチャードソン・オルセウスキー症候群(=進行性核上麻痺)、皮質基底核変性症、オリーブ橋小脳萎縮症またはシャイ・ドレーガー症候群である。
従って、本発明は、式Iで表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、パーキンソン症候群の処置および/またはパーキンソン症候群におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置のための医薬の製造への使用に関する。
従って、本発明は、特に、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたは薬理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の、パーキンソン症候群の処置および/またはパーキンソン症候群におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置のための医薬の製造への使用に関する。
代表的な動物モデルは、レセルピン処置したラットまたはマウスである(例えば、M.S. StarrおよびB.S. Starr, J. Neural Transm. -Park. Dis. Dement. Sect., 1994; 7: 133-142; M. Gossel et al., J. Neural Transm. -Park. Dis Dement. Sect., 1995; 10: 27-39; N.R. Hughes et al., Mov. Disord., 1998; 13: 228-233)。レセルピンは、モノアミンの有効な枯渇剤であり、両方の種において、ほぼ完全な無動を生じる。適用の顕著な24時間後、移動した距離および活性な時間は、従来の活動性メーター(activity meters)において測定して、ほぼ0である。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、無動を用量依存的に減少させ、即ち、移動した距離および活動的な時間を、ほぼ正常な動物のレベルに回復させた。
他の一層最近の動物モデルは、G.K. Wenning et al., J. Neural Transm. Suppl., 1999; 55: 103-113によるラットにおける線条体黒質変性法である。ラットに、左内側前脳束中への6−ヒドロキシドーパミンの一側性注射を施し、続いて同側の線条体中へのキノリン酸の注射を施し、黒質線条体変性を誘発させる。変性の結果、ドーパミン様薬、例えばアポモルフィンまたはアンフェタミンによる惹起に対し回転行動が生じる。回転行動は、自動記録装置により測定される。アポモルフィンまたはアンフェタミンにより誘発された回転行動は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物により、用量依存的に拮抗される。
多系統萎縮症(MSA)は、自律神経障害を伴う無動パーキンソン症候群を生じる、錐体外路および自律神経系における広範な神経変性による。特発性パーキンソン病とは対照的に、中枢ドーパミンレセプターの密度は、顕著に減少し、従って、MSA患者は、ドーパミン作動性薬に対する反応が乏しい。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、主に錐体外路系に対してセロトニンレセプターを介して作用するため、これらは、それ以外ではほとんど処置不能な患者において運動能力を改善することができる。
MSA患者における本発明の化合物の有効性を検査する代表的な試験は、少なくとも5年の徴候の継続およびポジトロンエミッショントモグラフィ(PET)走査における中枢ドーパミンレセプターの顕著な減少を有する、両方の性別の30人の患者を含む。試験設計は、パーキンソン病について前に記載したものと同様である。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物またはプラシーボを、従来の処置(用量範囲2.5〜20mg b.i.d.)への「上乗せ」として調節する。
間に、個別の用量が、耐容性および有効性に基づいて各々の患者について定められる、3週間の二重盲検用量発見局面の後に、用量を、さらに3週間不変に維持する。調節の開始前および処置期間の終了時に、完全なUPDRS評価を、各々の患者において実施する(一次結果指標)。UPDRSの統計的分析は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物での処置の下で、パーキンソン徴候の顕著な臨床的改善を実証する。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールの好ましい塩は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である。
従って、本発明は、特に、薬理学的に許容し得る塩が、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である、パーキンソン症候群の処置および/またはパーキンソン症候群におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置のための医薬の製造への使用に関する。
さらに、本発明は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生体適合性塩もしくは溶媒和化合物の1種の少なくとも1種の化合物を含む、パーキンソン症候群の処置および/またはパーキンソン症候群におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置のための医薬組成物の使用に関する。
本発明は、さらに、式Iで表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、運動障害および/または舞踏病症候群の処置のための医薬の製造への使用に関する。
従って、本発明は、特に、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたは薬理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の、運動障害および/または舞踏病症候群の処置のための医薬の製造への使用に関する。
運動障害および/または舞踏病症候群は、例えば、ハンチントン病、小舞踏病または妊娠舞踏病である。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、特に、ハンチントン病の処置に有用である。
代表的な動物モデルは、C.V. Borlongan et al., Brain Res., 1995; 697: 254-257によるラットにおける全身性3−ニトロプロピオン酸(3−NP)モデルである。ラットを、4日おきに選択的線条体神経毒3−NPの腹腔内注射で処置する(C.V. Borlongan et al., Brain Res. Protocols, 1997; 1: 253-257)。3−NPの2回の注射の後、ラットは、初期ハンチントン病の徴候を反映する夜行性活動亢進を示す一方、3−NPの4回の注射で処置したラットは、後期ハンチントン病の徴候を反映する夜行性無動(活動低下)を示す。夜行性活動は、従来の活動ケージ中で、赤外線ビームにより自動的に測定される。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、夜行性活動亢進および無動を共に低減する。
ハンチントン病を患っている患者における、舞踏病、随意運動能力および機能不全に対する本発明の化合物の効果を確立する、代表的な試験は、32人の遺伝子的に診断された患者を含む。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物またはプラシーボを、従来の処置に対する「上乗せ」として投与し、これを、全試験期間中不変に維持する。盲検投薬の用量を、3週間にわたり、2.5〜20mg b.i.d.の範囲内で調節する。次に、投薬を、1週間一定に維持する。評価を、試験の前の週および最終日に実施する。
舞踏病を、異常不随意運動尺度(AIMS, W. Guy, ECDEU評価マニュアル、Rockville MD: US dept. of health, education and welfare, 1976: 534-537中)、単一ハンチントン病評定尺度(unified Huntington's disease rating scale)(UHDRS, Huntington study group, 1996, Movement Disord, 11: 136-42)およびビデオ記録の判定を用いてスコア化する。随意運動能力を、UHDRS運動尺度を用いて評価する。患者および患者のパートナーは、機能不全に関する質問表を完成させる。統計的分析は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩での処置の下での、ハンチントン病患者における随意運動能力および不随意運動能力の顕著な改善を実証する。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールの好ましい塩は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である。
従って、本発明は、特に、薬理学的に許容し得る塩が、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である、運動障害および/または舞踏病症候群の処置、特にハンチントン病の処置のための医薬の製造への使用に関する。
さらに、本発明は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生体適合性塩もしくは溶媒和化合物の1種の少なくとも1種の化合物を含む、運動障害および/または舞踏病症候群の処置のための医薬組成物の使用に関する。
本発明は、式Iで表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、ジストニア症候群の処置のための医薬の製造への使用に関する。
従って、本発明は、特に、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたは薬理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の、ジストニア症候群の処置のための医薬の製造への使用に関する。
ジストニア症候群は、例えば、痙攣性(spasmalic)斜頸、書痙、眼瞼痙攣、メージ症候群またはドーパ感受性(dopasensitive)ジストニアである。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、特に、痙攣性斜頸および/または眼瞼痙攣の処置に有用である。
代表的な動物モデルは、A. RichterおよびW. Loescher, Prog. Neurobiol. 1998; 54: 633-677による突然変異ジストニアハムスターである。この遺伝子的ジストニアハムスターにおいて、ジストニア発作を、動物をホームケージから取り出し、これを天秤上に配置することにより、惹起する。ジストニア症候群は、一連の異常な動作からなり、単一の徴候の重篤度を、スコア化システムにより評定する。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、ジストニア徴候の重篤度を、用量依存的に低減する。
ジストニア症候群における本発明の化合物の有効性を実証するために、二重盲検プラシーボ対照試験を、頸部ジストニア(痙性斜頸)を患っており、ボツリヌス毒素の注射を耐容しない患者において実施する。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物を、前述のように、2.5mg〜20mg b.i.d.の範囲内で調節する。トロントウエスタン痙性斜頸評定尺度(Toronto western spasmodic torticollis rating scale)(TWSTRS, C.L. Comella et al., 1997, Movement Disord, 12: 570-575)を、一次結果指標として用いる。TWSTRSスコアにおける顕著な改善が、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の1種で処置した患者について示される。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールの好ましい塩は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である。
従って、本発明は、特に、薬理学的に許容し得る塩が、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である、ジストニア症候群、特に痙攣性斜頸および/または眼瞼痙攣の処置のための医薬の製造への使用に関する。
さらに、本発明は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生体適合性塩もしくは溶媒和化合物の1種の少なくとも1種の化合物を含む、ジストニア症候群の処置のための医薬組成物の使用に関する。
本発明は、式Iで表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、神経安定薬により誘発された錐体外路徴候の処置のための医薬の製造への使用に関する。
従って、本発明は、特に、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたは薬理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の、神経安定薬により誘発された錐体外路徴候の処置のための医薬の製造への使用に関する。
神経安定薬により誘発された錐体外路性運動障害は、例えば、初期運動障害、ジストニア、静坐不能、パーキンソノイド(parkinsonoid)、特に運動緩徐または遅発性運動障害である。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、特に、静坐不能および/または遅発性運動障害および/またはパーキンソノイドの処置に有用である。
代表的な動物モデルは、S. Wolfarth et al., Arch. Pharmacol. 1992; 345: 209-212によるラットにおける神経安定薬誘発性筋硬直である。ラットを、筋緊張を増強する従来の神経安定薬であるハロペリドールで惹起する。筋緊張を、後肢の受動的屈曲および伸長に対する抵抗として、電気機械的に測定する。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、ハロペリドールにより増強された筋緊張を低減する。
他の代表的な動物モデルは、D.E. Casey, Psychopharmacology, 1996; 124: 134-140による神経安定薬感作サルである。従来の神経安定薬で繰り返して処置したサルは、神経安定薬のその後の惹起用量に対して高度に感受性である。惹起した際に、サルは、直ちに、錐体外路運動副作用、例えばジストニア、運動障害、静坐不能および運動緩徐を示し、これを、スコア化システムにより評定する。従来の神経安定薬であるハロペリドールを、惹起として投与する。前述の錐体外路運動副作用が生じる場合は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物を投与する;(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールは、錐体外路運動副作用を、用量依存的に低減する。
遅発性運動障害は、神経安定薬での長期処置の一般的な悪影響である。遅発性運動障害における本発明の化合物の有効性を検査する代表的な試験を、以下に記載する。長期間の安定な精神病治療処置(少なくとも5年の継続期間)を受けている、年齢25〜60歳の32人の精神分裂病(DSM−III−R)入院患者を、試験に参加させた。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物またはプラシーボを、精神病治療処置への「上乗せ」として投与し、これを、全試験期間中不変に維持する。盲検投薬の用量を、3週間にわたり、2.5〜20mg b.i.d.の範囲内で調節する。次に、投薬を、二重盲検条件下で2週間にわたり維持する。
2週間のウォッシュアウト期間の後、試験薬剤を交差させる。異常不随意運動尺度(AIMS、前記参照)およびパーキンソン病錐体外路副作用(UPDRS、前記参照)による遅発性運動障害の評価を、前処置および後処置で実施する。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物での処置中のAIMSスコアは、プラシーボ期間中よりも顕著に低い。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールの好ましい塩は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である。
従って、本発明は、特に、薬理学的に許容し得る塩が、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である、神経安定薬により誘発された錐体外路症候群、特に静坐不能および/または遅発性運動障害の処置のための医薬の製造への使用に関する。
さらに、本発明は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生体適合性塩もしくは溶媒和化合物の1種の少なくとも1種の化合物を含む、神経安定薬により誘発された錐体外路徴候の処置のための医薬組成物の使用に関する。
本発明は、式Iで表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、振戦の処置のための医薬の製造への使用に関する。
従って、本発明は、特に、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたは薬理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の、振戦の処置のための医薬の製造への使用に関する。
振戦は、すべてのタイプの振戦、例えば本態性振戦、活性化された生理的振戦、小脳性振戦、起立性振戦または薬剤誘発性振戦を含む。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物は、特に、本態性振戦および/または薬剤誘発性振戦の処置に有用である。
代表的な動物モデルは、遺伝子的突然変異動物を用いるか、または、振戦が薬理学的剤により誘発されているモデルである(総説として:H. Wilms et al., Mov. Disord., 1999; 14: 557-571)。
突然変異動物における代表的な遺伝子的モデルは、A. Richter et al. (Exp. Neurology, 1995; 134: 205-213)によるピエトレイン豚におけるキャンパス症候群(Campus Syndrome)またはJ.R. SimonおよびB. Ghetti (Mol. Neurobiol., 1994; 9: 183-189)によるウィーバー(Weaver)突然変異マウスである。キャンパス症候群モデルにおいて、これらの突然変異豚は、起立させた際および運動中には、高周波数の振戦を示すが、休息中にある間は、それを示さない。振戦の評価を、加速度計的記録により実施する。ウィーバー突然変異マウスにおいて、変性性小脳萎縮症が、振戦、歩様の不安定性および数歩の歩行後の側面への転倒に関連して見出される。歩様不全および転倒の結果、移動した距離および従来の活動ケージにおける移動に費やされた時間により測定した運動活性は劇的に減少した。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の1種は、ピエトレイン豚におけるキャンパス症候群を改善し、即ち、起立した際および運動中の無力化振戦(disabling tremor)を減少させ、ウィーバー突然変異マウスにおける運動活性を増強する。
薬剤誘発性振戦についての代表的な動物モデルは、オキソトレモリン誘発性振戦である(例えば、H. HallbergおよびO. Almgren, Acta Physiol. Scand., 1987; 129: 407-13; J.G. ClementおよびW.R. Dyck, J. Pharmacol. Meth., 1989; 22: 25-36)。オキソトレモリンは、評定尺度により測定される振戦を誘発する。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の1種は、オキソトレモリン誘発性振戦を阻害する。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールの好ましい塩は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である。
従って、本発明は、特に、薬理学的に許容し得る塩が、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である、振戦、特に本態性振戦および/または薬剤誘発性振戦の処置のための医薬の製造への使用に関する。
さらに、本発明は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生体適合性塩もしくは溶媒和化合物の1種の少なくとも1種の化合物を含む、振戦の処置のための医薬組成物の使用に関する。
本発明は、式Iで表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、バリズム、ミオクローヌス、レストレスレッグス症候群およびウィルソン病からなる群から選択された錐体外路性動作障害の処置のための医薬の製造への使用に関する。
従って、本発明は、特に、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたは薬理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の、ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、バリズム、ミオクローヌス、レストレスレッグス症候群およびウィルソン病からなる群から選択された錐体外路性動作障害の処置のための医薬の製造への使用に関する。
ミオクローヌスの代表的な動物モデルは、D.D. Truong et al., Mov. Disord., 1994; 9: 201-206による急性低酸素エピソードにより誘発されたミオクローヌスである。低酸素後ミオクローヌスのこのモデルにおいて、ラットは、8分間の心停止を受け、その後蘇生させられる。ミオクローヌス性運動は、自発的に発生するが、また聴覚刺激により引き起こされ得、心停止の後数日にわたり悪化する。(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの薬理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の1種は、自発的および聴覚により引き起こされたミオクローヌス性運動の数を、用量依存的に減少させる。
(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールの好ましい塩は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である。
従って、本発明は、特に、薬理学的に許容し得る塩が、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物である、ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、バリズム、ミオクローヌス、レストレスレッグス症候群およびウィルソン病からなる群から選択された錐体外路性動作障害の処置のための医薬の製造への使用に関する。
さらに、本発明は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生体適合性塩もしくは溶媒和化合物の1種の少なくとも1種の化合物を含む、ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、バリズム、ミオクローヌス、レストレスレッグス症候群およびウィルソン病からなる群から選択された錐体外路性動作障害の処置のための医薬組成物の使用に関する。
錐体外路性動作障害、例えばスチール・リチャードソン・オルセウスキー症候群(=進行性核上麻痺)、皮質基底核変性症、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群、小舞踏病、妊娠舞踏病、書痙、眼瞼痙攣、メージ症候群、ドーパ感受性ジストニア、ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、バリズム、ミオクローヌス、レストレスレッグス症候群およびウィルソン病などは、通常の二重盲検試験を実施するのに十分な頻度を有しない。しかし、この分野における医学的必要性は、十分な療法が現在まで利用可能ではないため、切迫している。
従って、数人の選択された患者における非盲検観察は、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩の有効性を実証するための適切な方法である。
錐体外路性動作障害の処置および/または医学的組み合わせを含む錐体外路性動作障害におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置に用いるすべての医薬製剤を、ヒト医学または獣医学における医薬品として用いることができる。
本発明の組成物は、好ましくは、非経口的に、または尚一層良好には、経口的に投与されるが、他の投与経路、例えば直腸内投与などは、除外されない。
好適な補形剤は、腸内(例えば経口)、非経口または局所的投与に適し、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールおよび/またはこの生体適合性塩もしくは溶媒和化合物の1種と反応しない有機または無機物質、例えば水、植物油、ベンジルアルコール、アルキレングリコール、ポリエチレングリコール、三酢酸グリセロール、ゼラチン、炭水化物、例えばラクトースまたはデンプンなど、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ワセリンである。経口投与に用いられる形態は、特に、錠剤、ピル、糖被覆錠剤、カプセル、散剤、顆粒、シロップ、液体またはドロップであり、直腸内投与のための形態は、特に、座剤であり、非経口投与のための形態は、特に、溶媒、好ましくは油状または水性溶液、さらに懸濁液、エマルジョンまたは移植片であり、局所的投与のための形態は、経皮プラスター、軟膏、クリームまたは散剤である。
また、請求項1に記載の式Iで表される化合物および/またはこれらの薬学的に許容し得る塩および溶媒和化合物を、凍結乾燥し、得られた凍結乾燥物を、例えば注射可能な生成物の製造に用いてもよい。前述の製剤は、滅菌形態であることができ、および/または補助剤、例えば流動促進剤、保存剤、安定剤および/または湿潤剤、乳化剤、浸透圧を修正するための塩、緩衝物質、着色剤、風味剤および/または他の活性成分、例えば1種または2種以上のビタミンを含むことができる。
所望により、製剤を、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生体適合性塩もしくは溶媒和化合物のゆっくりとした放出を生じるように設計してもよい。
例:
例1:(2R,4R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール
3.5gの(2R,4R/S)−2−クロロメチル−4−ヒドロキシクロマンを200mlのアセトニトリルに懸濁させたかきまぜた懸濁液を、4.5gのトリエチルアミンで処理して、黄色溶液を得る。この溶液に、100mlのアセトニトリル中の4gの重炭酸ナトリウムおよび4gの3−(4−フルオロフェニル)−ピリジル−5−メチルアンモニウム塩酸塩を加える。反応混合物を、一晩還流させて、赤色溶液を得る。混合物を濃縮させ、得られた残留物に酢酸エチルを加え、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥する。有機溶液を、蒸発乾固させる。得られた残留物を、クロマトグラフィーにより精製する。純粋な化合物を、エタノール中で(2R,4R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール塩酸塩に変換する。Fp.165℃。収量は、800mgであった。N−モノアルキル化化合物に加えて、N−ジアルキル化物質および出発物質が、得られる。
例2:(2R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オール
1. 300mgの(2R/S)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]−7−メトキシクロマンを、25mlの臭化水素酸(水中48%)で、130℃において処理する。得られた赤色溶液を中和し、例1に記載したようにして精製操作する(work-up)。130mgの(2R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オール臭化水素酸塩が得られる;酢酸エチル/メタノール8/2中でRF=0.27。
同様にして、マレイン酸塩としての2−({[5−(4−フルオロ−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オールが、得られる。
2. 例2.1と同様にして、(2R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−8−メトキシクロマンを、臭化水素酸で処理して、(2R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−8−オール臭化水素酸塩を得る。
例3:
Figure 2005527476
2時間の間に、合計で26.0gの水素化ホウ素ナトリウムを、少量に分割して、250mlのメタノール中の20.0gの式VIIで表される化合物のかきまぜた混合物に加えた。混合物を1時間室温でかきまぜた後、500mlの水および800mlの酢酸エチルを加えた。有機層を分離し、溶媒を除去し、残留物に、慣用の精製操作を施した。トルエンから再結晶させた後に、鏡像体的に、およびジアステレオマー的に純粋な式VIIIで表される化合物が、得られた。
例4:
Figure 2005527476
3.7gのアルデヒドVIAおよび3.3gのアミンV(WO 02/20507、例3(2)により、式VIIIで表される化合物から得られる)および触媒量のp−トルエンスルホン酸を280mlのトルエンに溶解した溶液を、水分離器を用いて、3時間還流させた。混合物を室温まで放冷し、その後100mlのメタノールを加えた。30分の間、合計で4.0gの水素化ホウ素ナトリウムを、少量に分割して、かきまぜた混合物に加えた。混合物を、1時間室温でかきまぜた後に、100mlの水および200mlの酢酸エチルを加えた。有機層を分離し、溶媒を除去し、残留物に、慣用の精製操作を施した。これにより、遊離塩基(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールが得られた。
対応する塩酸塩を製造するために、生成物を、100mlのエタノールに溶解し、塩酸を水に溶解した1N溶液14.27mlで処理した。溶媒を除去し、残留物を、50mlのエタノールから再結晶させた。これにより、化合物(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールが、一塩酸塩−半水化物として、鏡像体的に純粋な形態で得られた。
例5:
5−HT1Aレセプターへの親和性を、インビトロで、Cossery JM et al. (Eur. J. Pharmacol. 1987; 140: 143-155)による放射性リガンド結合実験により、決定することができる。5HT1Aレセプターにおける機能的アゴニスト特性を、インビトロで、GTP−ガンマ−S試験(Newman-Tancredi A et al., Eur. J. Pharmacol. 1996; 307: 107-111)において決定することができる。5HT1Aアゴニスト特性について試験するための、標準的なインビボ動物モデルは、ラットにおける超音波発声試験である(例えば、deFry J et al., Eur. J. Pharmacol. 1993; 249: 331-339; Sanchez C, Behav. Pharmacol. 1993; 4: 269-277)。
ドーパミンD4レセプターへの親和性を、インビトロで、Klokow M et al. (Drug Res. 1986; 36: 197-200)に従って、放射性リガンド結合実験により、決定することができる。化合物(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールは、5HT1Aレセプターに、10nMのIC50値で結合し、D4レセプターに、12nMのIC50値で結合する。さらに、これは、D2レセプターに結合しないか、または極めて弱い結合を有するのみである。この5HT1Aアゴニスト特性は、インビトロで、GTP−ガンマ−S試験において33nMのED50であると、およびインビボで、超音波発声試験において2mg/kgのED50であると確認される。
以下の例は、医薬製品に関する:
例A:バイアル
100gの(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物および5gのリン酸水素二ナトリウムを、3lの2回蒸留水に溶解した溶液を、2N塩酸でpH6.5とし、濾過滅菌し、バイアル中に充填し、無菌条件下で凍結乾燥し、無菌形態で密封する。各々のバイアルは、5mgの活性成分を含む。
例B:座剤
20gの(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の混合物を、100gの大豆レシチンおよび1400gのココアバターと共に溶融させ、混合物を、型中に注入し、放冷する。各々の座剤は、20mgの活性成分を含む。
例C:溶液
溶液を、940mlの2回蒸留水中の、1gの(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物、9.38gのNaHPO・2HO、28.48gのNaHPO・12HOおよび0.1gの塩化ベンザルコニウムから調製する。pHを6.8とし、溶液を、1lにし、照射により滅菌する。この溶液を、点眼剤の形態で用いることができる。
例D:軟膏
500mgの(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物を、99.5gのワセリンと、無菌条件下で混合する。
例E−1:錠剤
1kgの(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物、4kgのラクトース、1.2kgのジャガイモデンプン、0.2kgのタルクおよび0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を、一般的な方法で、各々の錠剤が10mgの活性成分を含むように製剤する。
例E−2:錠剤
20gの(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物、1kgのl−ドーパ、250gのベンセラジド、4kgのラクトース、1.6kgのジャガイモデンプン、0.2kgのタルクおよび0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を、一般的な方法で、各々の錠剤が0.2mgの(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール一塩酸塩半水化物、10mgのl−ドーパおよび2.5mgのベンセラジドを含むように製剤する。
例F:糖被覆錠剤
例Eと同様に混合物を製剤し、この錠剤を、次に一般的な方法で、スクロース、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカントおよび着色剤の被膜で被覆する。
例G:カプセル
2kgの(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物を、硬質ゼラチンカプセル中に、一般的な方法で充填して、各々のカプセルが20mgの活性成分を含むようにする。
例H:アンプル
1kgの(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物を60lの2回蒸留水に溶解した溶液を、濾過滅菌し、アンプル中に充填し、無菌条件下で凍結乾燥し、無菌形態で密封する。各々のアンプルは、10mgの活性成分を含む。
例I:吸入用のスプレー
14gの(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールまたはこの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物を、10lの等張性NaCl溶液に溶解し、この溶液を、市場で入手できるポンプ作動スプレー容器中に充填する。溶液を、口または鼻中にスプレーすることができる。1回の作動(約0.1ml)は、約0.14mgの用量に相当する。

Claims (27)

  1. 式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、錐体外路性動作障害の処置のための医薬の製造への使用。
  2. 式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、特発性パーキンソン病におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置のための医薬の製造への使用。
  3. 式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、特発性パーキンソン病の処置のための医薬の製造への使用。
  4. 式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、パーキンソン症候群におけるパーキンソン病治療薬の悪影響の処置のための医薬の製造への使用。
  5. 式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、パーキンソン症候群の処置のための医薬の製造への使用。
  6. 式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、運動障害および舞踏病症候群の処置のための医薬の製造への使用。
  7. 式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、ジストニア症候群の処置のための医薬の製造への使用。
  8. 式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、神経安定薬により誘発された錐体外路徴候の処置のための医薬の製造への使用。
  9. 式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、振戦の処置のための医薬の製造への使用。
  10. 式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される置換アミノメチルクロマン並びにこれらの光学異性体および薬学的に許容し得る塩または溶媒和化合物の、ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、バリズム、ミオクローヌス、レストレスレッグス症候群およびウィルソン病からなる群から選択される錐体外路性動作障害の処置のための医薬の製造への使用。
  11. 置換アミノメチルクロマンが、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−7−オール、2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−8−オールまたはこれらの光学異性体もしくは生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物からなる群から選択される、請求項1〜10のいずれかに記載の使用。
  12. 置換アミノメチルクロマンが、
    a)(2R/S,4R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
    b)(2S,4R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
    c)(2S,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
    d)(2S,4S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
    e)(2R,4R/S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
    f)(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール、
    g)(2R,4S)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール
    またはこれらの生理学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物からなる群から選択される、請求項1〜10のいずれかに記載の使用。
  13. 医薬組成物であって、活性成分として、
    (i)式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される化合物または、これらの光学異性体および/または薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の1種
    および(ii)少なくとも1種のパーキンソン病治療薬を、1種または2種以上の薬学的に許容し得る補形剤と組み合わせて含む、医薬組成物。
  14. 活性成分が、(i)請求項11または12に記載の化合物および(ii)少なくとも1種のパーキンソン病治療薬と、1種または2種以上の薬学的に許容し得る補形剤との組み合わせである、請求項13に記載の組成物。
  15. (i)活性成分が、請求項11または12に記載の化合物であり、(ii)従来のパーキンソン病治療薬が、l−ドーパである、請求項13に記載の組成物。
  16. パーキンソン病治療薬のパーキンソン病治療効果を増強するための、請求項13〜15のいずれかに記載の組成物。
  17. 医薬組成物であって、活性成分として、
    (i)式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される化合物または、これらの光学異性体もしくは薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の1種、
    (ii)少なくとも1種のパーキンソン病治療薬、
    および(iii)少なくとも1種の脱炭酸酵素阻害剤を、1種または2種以上の薬学的に許容し得る補形剤と組み合わせて含む、医薬組成物。
  18. 活性成分が、(i)請求項11または12に記載の化合物、(ii)少なくとも1種のパーキンソン病治療薬および(iii)少なくとも1種の脱炭酸酵素阻害剤である、請求項17に記載の組成物。
  19. (i)活性成分が、請求項11または12に記載の化合物であり、(ii)従来のパーキンソン病治療薬が、l−ドーパであり、(iii)脱炭酸酵素阻害剤が、ベンセラジドである、請求項17に記載の組成物。
  20. (i)活性成分が、請求項11または12に記載の化合物であり、(ii)従来のパーキンソン病治療薬が、l−ドーパであり、(iii)脱炭酸酵素阻害剤が、カルビドーパである、請求項17に記載の組成物。
  21. 式I
    Figure 2005527476
    式中、
    Rは、水素またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表される化合物または、これらの光学異性体および/または薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和化合物の1種の、少なくとも1種のパーキンソン病治療薬と組み合わせての、前記パーキンソン病治療薬のパーキンソン病治療効果を増強することを意図する薬学的組み合わせの製造への使用。
  22. 式IA
    Figure 2005527476
    で表される化合物。
  23. (2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オール。
  24. 所定の立体化学を有する式IA
    Figure 2005527476
    で表される化合物の製造方法であって、式V
    Figure 2005527476
    で表されるクロマンアミンを、式VI
    Figure 2005527476
    で表されるアルデヒドと反応させ、水素化物供与体で処理する、前記方法。
  25. 式IAで表される化合物の製造方法であって、以下の段階:
    a)式VII
    Figure 2005527476
    で表される化合物の、精製のために随意に結晶化される、化合物VIII
    Figure 2005527476
    へのジアステレオ選択的水素化、
    b)段階a)において得られた化合物VIIIの、式V
    Figure 2005527476
    で表される化合物への加水分解、
    c)段階b)において得られた式Vで表される化合物の、式VIで表される化合物との反応および水素化物供与体での処理
    Figure 2005527476
    を含む、前記方法。
  26. 段階a)における、式VIIで表される化合物の化合物VIIIへの水素化を、水素化複合体によりジアステレオ選択的に実施する、請求項25に記載の方法。
  27. 請求項24〜26のいずれかに記載の、(2R,4R)−2−({[5−(4−フルオロフェニル)−ピリジン−3イルメチル]−アミノ}−メチル)−クロマン−4−オールの製造。
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