JP2005517393A - ウイルスの保存のための組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ウイルスの保存のための組成物に関し、この組成物は、ウイルス、脂質及び凍結保護物質を含む。

Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、ウイルスの保存のための組成物に関する。本発明は、更にウイルスの保存のための組成物を調製するための方法にも関する。
以下の説明から、本発明によるウイルス組成物が、遺伝子治療又はワクチン接種のためのウイルス粒子の放出の目的のための、最も可能性のある医薬組成物であることが明白になるものである。然しながら、本発明が、その医薬組成物への適用のみに制約されないことは認識されるべきである。
発明の背景
遺伝子治療は、遺伝子物質の細胞への移植及び治療目的のためのその物質のこれらの細胞内での発現を広く表す。目的は、所望するタンパク質を適当な量で、そして適切な場所で生産することである。治療的な核酸を細胞に放出するための各種の方法が開発されているが、これらの方法の多くは、標的細胞への治療的核酸の比較的効率の悪い移植によって制約されている。ウイルスは感受性のある細胞に感染することが非常に効率的であるために、ウイルスは、いまや治療的核酸を遺伝子治療の目的で細胞に移植するための有用なベヒクルとして認識されている。
ウイルスは、概括的に特徴的な二つのグループ:形質導入された細胞のゲノムに組込まれるもの及びそうではないものに分類される。組込まれるウイルスは、そのウイルスのゲノムを宿主のDNAに挿入して、長期の遺伝子発現を向上する。然しながら、組込まれないウイルスにおいて、ウイルスのゲノムは、形質導入された細胞の核中のエピソームとして染色体外性的に存在する。ウイルスの複製の能力にもよるが、ウイルスのゲノムは、それぞれの娘細胞に忠実に継体するか、又は細胞分裂中に最終的に失われるかのいずれかである。
レトロウイルス及びアデノ随伴ウイルス(AAV)は、宿主DNAに組込まれて、形質導入及び宿主ゲノムへの組込みに続いて、安定した水準の発現を与えることができる。標的DNAが複製されるときに、移植された染色体DNAに包埋された挿入治療的遺伝子も同様に複製される。従って、これらのベクターによる形質導入は、永続的な遺伝子発現を行うことができる。これは、安定した水準の遺伝子発現が効力を向上することができる、腫瘍ワクチン術において利益のあることである。
対照的に、アデノウイルス及びワクシニアウイルスベクターは、宿主DNAに組込まれず、しかしエピソームとして存在する。従って、形質導入された遺伝子は、標的細胞のゲノムへの実際の組込みを伴わずに発現する。一般的に、組込まれないウイルスは、一過性の遺伝子発現が所望される場合に使用される。
遺伝子治療の目的のために核酸を細胞に放出するために使用することができるウイルスの例は、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、レトロウイルス、単純ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルス、ポリオウイルス、シンドビスウイルス、HIV−1、トリ白血症ウイルス、肉腫ウイルス、エプスタイン−バーウイルス、パピローマウイルス、フォーミーウイルス、インフルエンザウイルス、ニューカッスル病ウイルス、センダイウイルス、リンパ性脈絡髄膜炎ウイルス、ポリオーマウイルス、細網内皮症ウイルス、タイレルウイルス、並びに他の種類のRNA及びDNAウイルスを含む。
ワクチン接種の目的のための弱毒性又は不活性化ウイルスの使用も、更に公知である。更に、ウイルスは、研究及び診断の道具としても更に重要性を増しつつある。遺伝子治療、ワクチン接種、並びに研究及び診断のための道具として増大するウイルスの重要性は、ウイルスの効力を犠牲にすることなく、製造、貯蔵及び使用することができるウイルス組成物を開発することを必要性としている。例えば、ワクチン接種のためのウイルス組成物は、ウイルスの免疫原性、又はウイルスの構成要素の免疫原性を維持することが可能でなければならない。遺伝子治療に使用されるウイルスの組成物の場合、治療的導入遺伝子を保持する生存ウイルス製剤の効力を維持することが必須である。
ウイルスは、タンパク質の外被によってカプセル化された核酸からなる生物学的存在であるために、これらは、タンパク質及び核酸を分解又は不活性化することある同じ化学的及び物理的な過程に対して感受性である。特に、生きたウイルスは、ウイルスの外被若しくはカプセル化された核酸の1又は2以上の成分の空間的構造或いは一体性についてのいかなる変化も感染力の喪失を導くことがあるために、しばしば損傷に対して非常に敏感である。このように、ワクチン接種又は遺伝子治療のためのウイルス組成物を含有する生物医薬製品は、通常物理化学的分解を回避し、そして生物学的活性を維持するために、厳しい条件が必要である。このような組成物中のウイルスの分解は、ウイルスの単離、製造、精製、調剤、貯蔵、輸送又は配布中に起こることがある。従って、ウイルスの生物薬剤学的組成物は、温度、pH、圧力、酸化剤、イオン性含有物、光線、放射線、超音波、及び相の変化(例えば、冷凍及び解凍する(冷凍−解凍)中に起こるような)のような要素に対して、ウイルスの保護を与えるように処方しなければならない。
既に考察した要素に加えて、ウイルス濃度、カプセル化された核酸のサイズ及び構造、容器の組成、ヘッドスペースのガス、及び冷凍−解凍のサイクルの数のような他の要素は、全てウイルス組成物の活性に影響することがある。
結果として、生物医薬製品中への多くのウイルスを使用することは、特に貯蔵中のウイルスの組成物の不安定性によってしばしば制約される。例えば、ウイルス組成物が非常に低い温度(例えば−80℃)で冷凍状態で貯蔵される場合でさえ、感染力の有意な喪失が時間をかけてなお起こることができる。感染力の更なる喪失は、冷凍されたウイルス組成物の解凍において起こることができる。
更に、低温の貯蔵条件が常に利用可能ではないために、氷点のすぐ下の温度における長期の貯蔵のような、約−80℃以上の温度における長期の冷凍されたウイルス製剤の保存を改良する製剤を開発することに利益があるものである。実際に、非常に低い温度で貯蔵されなくてはならず、そして標準的な冷凍庫の温度(例えば−10℃ないし−20℃)でかなりの時間貯蔵することができないウイルス組成物は、多くのウイルスの広範囲な臨床的使用に重大な障害を示す。
更に認識されるであろうように、標準的な冷凍庫の温度における産物の貯蔵は、このような冷凍庫が、しばしば温度サイクルを受け、これは、ウイルス組成物が氷点以上の温度かけられることになることができ、そしてこのように組成物が冷凍及び解凍のサイクルを繰返し受けることがあるために、更に問題があることができる。冷凍−解凍は、大規模な製造、取扱い又は流通中にも更に起こることある。
冷凍庫の温度にさらされ、及び/又は冷凍−解凍、特に大規模な製造、取扱い又は流通中に起こることがあるゆっくりした速さの冷凍−解凍のような条件にかけられるにもかかわらず、所望する組成物のpHを、長期間維持することができるウイルス組成物を開発することも更に利益のあることであるものである。
最後に、高濃度のウイルスも、治療の目的のために更に漸増的に要求されている。然しながら、組成物中のウイルスの濃度は、ウイルスを保存する能力に対して更なる問題を与える。特に、ウイルスが高濃度であることは、凝集及び/又は沈殿により、ウイルスの不安定性に有意な原因になることがある。
従って、多くのウイルスにおける欠点は、ウイルスを、特に冷凍状態で受容可能に保存できる組成物を処方することが不可能なことである。このようなウイルス組成物の活性を保存する能力が欠けることにより、ウイルスを遺伝子治療、ワクチン接種、又は他の目的のために使用することが制限される。
従って、ウイルスの改良された保存のための組成物を提供することが本発明の目的である。
本明細書を通して、本発明の種々の面を記載する目的のために、文書について引用することがありえる。然しながら、本明細書中に引用されるどのような参考文献も、従来技術を構成するものであることを容認するものではない。具体的には、本明細書におけるどのような文書について言及することが、オーストラリア又は他のどの国においての当該技術における一般的技術常識の一部を構成するものであることを容認するものではない、ことは理解されるべきある。参考文献の考察はこれらの著者が主張するものを記述するものであり、本出願人は、本明細書中に引用するいずれもの文書の正確さ及び適切さに反論する権利を留保する。
発明の概要
本発明は、ウイルスの保存のための組成物を提供し、組成物は、ウイルス、脂質及び凍結保護物質を含む。
本発明は、更にウイルスの保存のための組成物を製造する方法を提供し、この方法は、ウイルス、脂質及び凍結保護物質を含む液体組成物を調製する工程を含む。
本発明の状況において、組成物中のウイルスの活性が、脂質及び凍結保護物質を組成物中に含めることによって保存することができることが判明した。
本発明による組成物は、ウイルスの改良された保存性を提供する。例えば、組成物は、貯蔵におけるウイルスの改良された貯蔵性を提供する。組成物は、更に冷凍の際におけるウイルスの改良された保存性を提供し、そして組成物の冷凍状態での貯蔵におけるウイルスの改良された保存性も提供する。組成物は、更に解凍におけるウイルスの改良された保存を提供する。組成物中のウイルスの改良された保存は、更に広い範囲の貯蔵温度及び貯蔵期間にわたって、そして多数の冷凍及び解凍される(冷凍−解凍)サイクルにわたって明白である。
本発明による組成物は、生存ウイルス粒子の保存のために使用することができるが、本発明による組成物は、弱毒性ウイルス粒子、不活性化ウイルス粒子、生育不能ウイルス粒子、合成ウイルス、或いは生存、不活性化、生育不能又は合成ウイルスの1又は2以上の構成要素の保存性を改善するためにも使用することができることは理解されるであろう。
本発明は、遺伝子治療の目的のためのウイルスの放出、或いはワクチン接種のためのウイルス又はウイルスの構成要素の放出のような医学用途のための医薬組成物のために使用することができるだけでなく、本発明は、更に研究及び診断への適用のためのウイルス製剤の保存のような非医学用途のための生存ウイルス、弱毒性ウイルス、不活性化ウイルス、生育不能ウイルス及び合成ウイルス粒子の保存のための組成物のために使用することもできることも認識されたい。
本明細書を通して使用されるものである各種の用語は、当業者によってよく理解されている意味を有する。然しながら、理解を容易にするために、これらの用語のいくつかを以下に定義するものである。
本明細書を通して使用される場合の用語“保存”は、ウイルスの所望する活性(感染力、形質導入、免疫原性のような)が、一定時間にわたって実質的に減少しない、又はウイルスの所望する活性が、特定の処理後に実質的に減少しないことを意味すると理解されるべきである。例えば(i)本発明による組成物中のウイルスの活性は、ウイルスが冷凍された組成物中で一定時間貯蔵された場合、実質的に減少しないことがある;及び/又は(ii)本発明による組成物中のウイルスの活性は、組成物が冷凍−解凍されるか、又は繰返す冷凍−解凍サイクルにかけられた場合、実質的に減少しないことがある。
本発明の状況において、ウイルスを保存する組成物の能力は、脂質を含有しない組成物、又は凍結保護物質を含有しない同様な組成物に対して改良されていると理解されるべきである。従って、本発明による組成物は、脂質を含有しない同様な組成物、又は凍結保護物質を含有しない同様な組成物より高いウイルスの活性を一定期間にわたって示すものであるか、或いは特定の処置(例えば冷凍−解凍)後のウイルスの活性を示すものである。
これに関連して、本発明の各種の形態による組成物中のウイルスの保存の証明は、適切な生物学的アッセイによって達成されるものである。ウイルスを保存するための組成物の能力を決定するに際して、認識されるであろうように、生物学的系の可変性の程度が与えられた場合、どのような生物学的アッセイにおいて十分な反復を行うことが、組成物がウイルスを保存することができることを統計的に証明するのに必要である。
本明細書を通して使用される場合の用語“ウイルス”は、天然の、組換えの、in
vitroでパッケージされた又は合成のウイルスのいずれのウイルスをも意味すると理解すべきである。
本明細書を通して使用される場合の用語“ウイルス組成物”は、治療目的のためのウイルス(又はウイルスの一部分)の保存のために、又は一般的にウイルス(又はウイルスの一部分)の保存のために使用することができるいずれもの組成物を意味すると理解されるべきである。用語は、本発明による組成物を包含するだけではなく、更に賦形剤のような他のどのような添加剤を伴う本発明による組成物をも包含する。
本明細書を通して使用される場合の用語“脂質”は、いずれの脂肪酸及び脂肪酸の誘導体、リン脂質を含むグリセリン誘導脂質、スフィンゴシン誘導脂質(セラミド、セレブロシド、ガングリオシド及びスフィンゴミエリンを含む)及び糖脂質、テルペン及びその誘導体、長鎖アルコール並びにワックスのいずれをも意味すると理解されるべきである。このような脂質に言及する場合、これらの分子が、両親媒性であり、そして実質的に疎水性の部分にカプリングした実質的に親水性の部分を含有するものであることは認識されるものである。親水性の部分は、1又は2以上の実質的に親水性の基を含有するものであり、そして疎水性の部分は、1又は2以上の実質的に疎水性の基を含有するものである。
本明細書を通して使用される場合の用語“凍結保護物質”は、液体組成物の凍結において氷の結晶の形成を実質的に阻害する機能を有する、どのような分子をも意味すると理解されるべきである。これに関連して、凍結保護機能を持つ分子が、どのような具体的な組成物中で1又は2以上の更なる機能を行うこと(例えば等張性改良剤であるか又は溶解保護物質(lyoprotectant))もできることは理解されるべきである。従って、分子が凍結保護物質の能力を有することの証明は、分子が、液体組成物の凍結における結晶の形成を阻害する能力を有するか否かを試験するための、当該技術において既知の適した方法によって達成されるものである。
本明細書を通して使用される場合の用語“界面活性剤”は、二つの非混和性相間の界面張力を減少することができるいずれもの化合物を意味すると理解されるべきである。これに関連して、界面活性剤の機能を持つ分子が、特定の組成物中で1又は2以上の更なる機能を更に行うこともできることは理解されるものである。従って、分子が界面活性剤の能力を有することの証明は、分子が二つの非混和性相間の界面張力を減少する能力を有するか否かを試験するための、当該技術において既知の適した方法によって達成されるものである。
発明の一般的な説明
先に記述したように、本発明の組成物は、ウイルス粒子の改良された保存を提供する。好ましくは、ウイルス粒子は、ヒトアデノウイルスのようなマストアデノウイルス及びヒツジアデノウイルスのようなアタデノウイルスを含むアデノウイルス;ヘルペスウイルス;ワクシニア、ニワトリポックス、ブタポックス及びヒツジポックスを含むポックスウイルス;パポーバウイルス;オルトヘパドナウイルス;アデノ随伴ウイルスを含むパルボウイルス;ビルナウイルス;レオウイルス;フラビウイルス;ポリオウイルスを含むピコルナウイルス;シンドビスウイルス及びセムリキ森林熱ウイルスを含むトガウイルス;フィロウイルス;パラミクソウイルス;ラブドウイルス;アレナウイルス;ブニヤウイルス;オルトミクソウイルス;レンチウイルスを含むレトロウイルスからなる群の一つ又はそれより多くから選択される。更に好ましくは、ウイルス粒子は、ウイルスのアデノウイルス科から誘導される。更に好ましくは、ウイルスは、アタデノウイルスである。最も好ましくは、ウイルスは、ヒツジアタデノウイルスである。
本発明の各種の形態の目的のために、ウイルスは、好ましくは組換えウイルスである。更に好ましくは、遺伝子治療の目的のための用途を有する組換えウイルスである。特に好ましい態様において、ウイルスは、アデノウイルスベクターOAdV623又はこのベクターの誘導体のような組換えヒツジアデノウイルスである。OAdV623は、免疫抑制性プロドラッグ、フルダラビンの毒性の2−フルオロ−アデニン産物への転換を触媒するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)遺伝子をコードする。アデノウイルスベクターOAdV623は、Lockett L.J.and Both G.W.(2002)Virology 294:333−341に記載されているとおりである。
本発明による組成物は、細胞に感染するか又はそれを形質導入する能力を保持するウイルス粒子の保存のために、或いは弱毒化された、不活性化された、生育不能である、in vitroのパッケージによって製造された、又は合成起源であるウイルス粒子の保存のために使用することができる。本発明による組成物は、ウイルスの外被の1又は2以上の構成要素の保存のような、ウイルスの一部分の保存のためにも更に使用することができる。好ましくは、ウイルス粒子は、生存ウイルス粒子である。
これに関連して、弱毒性ウイルスは、その病原性が生物学的、物理的又は化学的過程によって低下されたウイルスを意味するものと理解されるべきである。例えば、ウイルスの病原性は、半許容宿主により継代することによって弱毒化することができる。
不活性化ウイルスは、ウイルス粒子が許容宿主に感染する能力をもはや保持しないように、処置によって不活性化されたウイルス粒子を意味すると理解されるべきである。ウイルス粒子を不活性化することができる処置の例は、熱又は化学修飾である。
生育不能ウイルスは、許容宿主の細胞に感染するか又はそれを形質導入することができないウイルス粒子を意味すると理解されるべきである。
合成ウイルスは、タンパク質及び/又は脂質の外被でパッケージされたいずれもの核酸を意味すると理解されるべきである。
本発明による組成物は、医学用途のために使用されるウイルスの保存のためにも使用できる。好ましくは、組成物は、遺伝子治療の目的のために使用されるウイルスの保存のためのものである。更に好ましくは、組成物は、遺伝子治療のために前立腺細胞への治療的核酸の放出のために使用されるウイルスの保存のためのものである。
本発明による組成物は、ワクチン接種のような免疫原性の反応を誘発する目的のために使用されるウイルスの保存のためにも更に使用することができる。これに関連して、組成物が、ウイルス全体の保存のために、或いはウイルス外被の一部を構成する1又は2以上のポリペプチドの保存のような1又は2以上のウイルスの免疫原性構成要素の保存のために使用することができることは理解されるであろう。
本発明による組成物が、医学用途のために使用されるウイルスの保存のために使用される場合、組成物は、更に医薬的に受容可能な塩、アミノ酸、ポリペプチド、ポリマー、溶媒、緩衝液及び増量剤のような1又は2以上の医薬的に受容可能な添加剤を含むこともできる。
本発明による組成物は、好ましくは液体の組成物である。液体組成物は、実質的に水性の組成物であるか或いは1又は2以上の他の溶媒から構成される組成物であることができる。最も好ましくは、組成物は実質的に水性の組成物である。
組成物は、ホウケイ酸ガラスのようなウイルスの保存に適した容器中で貯蔵することができる。組成物は、更に空気、アルゴン又は窒素を含むウイルスの保存に適したガス雰囲気下で貯蔵することもできる。
本発明による組成物は、更に、研究への用途のための生存ウイルス、弱毒性ウイルス、不活性化ウイルス、生育不能ウイルス又は合成ウイルスの保存のためにも使用することもできる。例えば、組成物は、免疫学的研究のためのウイルス製剤の使用のような、研究的適用に使用するウイルス粒子の保存のために使用することができる。組成物は、更に培養中の細胞への感染又は形質導入のためのウイルス製剤の使用のような分子生物学的研究における使用のためのウイルス製剤の保存のために使用することもできる。
同様な様式で、本発明による組成物は、更に診断的適用の陽性及び陰性試験の標準としてのウイルス製剤の使用のような、診断用に使用するウイルス粒子の保存のために使用することもできる。
ウイルスの活性に関連して、ウイルスの活性は、当技術において既知のいずれもの適したアッセイによって測定することができる。このようなアッセイは、ウイルス活性の直接的及び間接的の両方の、生物学的及び物理化学的アッセイを含む。直接的アッセイの例としては、産物中の感染性ウイルス粒子の数の測定、ウイルスによって持込まれるレポーター遺伝子又は他の導入遺伝子の発現、適した細胞株のウイルスによる感染又は形質導入した後の、細胞の不活性化又は細胞の生存、或いは適切なモデルへのウイルス粒子又は構成要素の投与に続いて生産された成分の量(例えばワクチン接種の場合の免疫反応)を含む。間接的なアッセイの例は、産物中のインタクトな及び非凝集ウイルス粒子の数又はウイルス粒子のサイズの測定(ウイルス凝集の指標として)を含む。
例えば、生存ウイルス粒子の活性の決定において、所定の量のウイルスによる感染又は形質導入の後に不活性化された許容細胞の数は、どのような適切なアッセイによっても決定することができる。別の方法として、ウイルス活性の間接的な測定として、産物中のインタクトな及び非凝集ウイルス粒子の数は、アニオン交換HPLCによって決定することができ、そして粒子サイズは、光散乱分析によって決定することができる。
本発明の組成物中のウイルスの濃度は、ウイルスを保存する組成物の能力に影響することもある。好ましくは、組成物中のウイルスの濃度は、1×10ないし1×1014個のウイルス粒子/mlの範囲である。更に好ましくは、ウイルスの濃度は、1×10ないし5×1012個のウイルス粒子/mlの範囲である。
本発明による組成物中の脂質は、どのような脂肪酸又は脂肪酸の誘導体、リン脂質を含むグリセリン誘導脂質、スフィンゴシン誘導脂質(セラミド、セレブロシド、ガングリオシド及びスフィンゴミエリンを含む)及び糖脂質、テルペン及びその誘導体、長鎖アルコール並びにワックスのいずれでも良い。脂質は、実質的に疎水性の部分にカプリングした(直接又はスペーサーによって)実質的に親水性の部分を含有する両親媒性分子である。親水性の部分は、1又は2以上の実質的に親水性の基を含有するものであり、そして疎水性の部分は、1又は2以上の実質的に疎水性の基を含有するものである。
本発明の各種の形態による組成物中に存在する脂質は、カチオン性脂質、アニオン性脂質、両性イオン性脂質、非イオン性脂質又はこれらの脂質のいずれもの組合せであることができる。
カチオン性脂質の例は、トリフルオロ酢酸2,3−ジオレイルオキシ−N−[2(スペルミンカルボキシアミド)エチル]−N,N−ジメチル−1−プロパンアミニウム(DOSPA)、ジオクタデシルアミノグリシルスペルミン(DOGS)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミルスペルミン(DPPES)、1,3−ジオレオイルオキシ−2−(6−カルボキシ−スペルミル)−プロピルアミド(DOSPER)、塩化ジオレイルジメチルアンモニウム(DODAC)、塩化N−[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウム(DOTMA)、1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−トリメチルアンモニウム−プロパン(DOTAP)、臭化1,2−ジミリスチルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウム(DMRIE)、3β−(N−((N’,N’−ジメチルアミノ)エタン)カルバモイル)−コレステロール(DC−Chol)、臭化ジメチルジオクタデシルアンモニウム(DDAB)、塩化1−[2−(オレオイルオキシ)−エチル]−2−オレイル−3−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリニウム(DOTIM)、ビス(オレオイル)−トリメチルアミノメチルホスホネート、1,2−ジミリストイルグリセロールペンタリシン塩、N,N’,N’’,N’’’−テトラメチル−N,N’,N’’,N’’’−テトラパルミチルスペルミン(TMTPS)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)並びに次の商標名のカチオン性脂質:Lipofectamine(DOSPA:DOPE 3:1重量/重量)、Lipofectin(DOTMA:DOPE 1:1重量/重量)、Lipofectace(DDAB:DOPE 1:1.25重量/重量)、Transfectam、Cellfectin(TMTPS:DOPE 1:1.5モル/モル)、Superfect、LipoTaxi、DMRIE−C(DMRIE/コレステロール:1:1)及びトリリシン−カルプリロイル(carpryloyl)−トリス−トリラウレート(T−型;CS087)を含む。
アニオン性脂質の例は、1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−[ホスホ−L−セリン](DOPS)、1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホグリセリン(DMPG)、及び1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[ポリ(エチレングリコール)2000](PEG2000 DMPE)、1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[ポリ(エチレングリコール)2000](PEG2000 DPPE)、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[ポリ(エチレングリコール)2000](PEG2000 DSPE)のようなPEG−PE脂質を含む。
両性イオン性/中性の脂質の例は、1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DOPE)、1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(DOPC)、1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(DMPC)及び1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DMPE)を含む。
好ましくは、脂質はカチオン性脂質である。更に好ましくは、脂質は、1又は2以上のアミノ残基を含む親水性部分を有するカチオン性脂質である。更に好ましくは、脂質は、アミノ酸から誘導された1又は2以上の基を含む親水性部分を有するカチオン性脂質である。更に好ましくは、脂質は、リシン、アルギニン又はヒスチジンのような正に荷電されたアミノ酸から誘導される1又は2以上の基を含む親水性部分を有するカチオン性脂質である。最も好ましくは、脂質は、1又は2以上のリシン基を含む親水性部分を有するカチオン性脂質である。
特に好ましい態様において、脂質は、ポリカチオン性脂質である。好ましくは、脂質は、二つ又はそれより多いアミノ残基を含む親水性部分を有するポリカチオン性脂質である。更に好ましくは、脂質は、アミノ酸から誘導される二つ又はそれより多い基を含む親水性部分を有するポリカチオン性脂質である。更に好ましくは、脂質は、リシン、アルギニン又はヒスチジンのような正に荷電されたアミノ酸から誘導される二つ又はそれより多い基を含む親水性部分を有するポリカチオン性脂質である。最も好ましくは、脂質は、三つのリシン基を含む親水性部分を有するポリカチオン性脂質である。
本発明による組成物中の脂質の疎水性部分は、1又は2以上の疎水性基を含む。疎水性基は、制約されるものではないが、アシル、アルキル、又はアルコキシ鎖を含む。好ましくは、1又は2以上の疎水性基は、脂肪酸のアシル基から誘導される。更に好ましくは、1又は2以上のアシル基は、3ないし24個の炭素原子の長さの炭素鎖を有する。最も好ましくは、1又は2以上のアシル基は、ラウリル酸基である。
好ましくは、本発明による組成物中の脂質は、二つ又はそれより多い疎水性基を含む疎水性部分を有する。更に好ましくは、脂質は、三つの疎水性基を含む疎水性部分を有する。最も好ましくは、脂質は、三つのラウリル酸基を含む疎水性部分を有する。
本発明による組成物中の脂質は、更に親水性部分及び疎水性部分間にスペーサー基を含むこともできる。スペーサー基は、親水性及び疎水性部分を共有的に接合する原子のどのような組合せ又は一連の原子も含むことができる。好ましくは、スペーサー領域は、1ないし30個の炭素−炭素共有単結合に相当する鎖長を有する。
好ましい態様において、本発明の各種の形態による組成物中の脂質は、以下の一般式:
Figure 2005517393
によるトリス−複合カチオン性脂質(又はその塩)から誘導される。
この一般式において、Xは、親水性部分を表し、Yは、スペーサー基(存在することも又は存在しないこともできる)を表し、そしてR、R及びRは、脂肪酸のアシル基である。好ましくは、スペーサー基Yが、分子中に存在する。最も好ましくは、スペーサー基は、1ないし30個の炭素−炭素共有単結合に相当する鎖長を有する。
最も好ましくは、本発明の各種の形態による組成物中の脂質は、分子、トリリシン−カルプリロイル−トリス−トリラウレート(T−型;CS087)、又はその塩であり、その構造は、以下の式:
Figure 2005517393
のとおりである。
ウイルスを保存するために、組成物中の脂質の濃度は、好ましくは0.1μMないし1mMの範囲である。更に好ましくは、脂質の濃度は、1μMないし500μMである。最も好ましい態様において、脂質の濃度は、5μMないし100μMである。
組成物中の脂質がトリリシン−カルプリロイル−トリス−トリラウレート(CS087)である場合、脂質の濃度は、好ましくは10ないし50μMの範囲である。最も好ましくは、組成物中のトリリシン−カルプリロイル−トリス−トリラウレートの濃度は、10μMである。
本発明の各種の形態による組成物中の凍結保護物質は、液体の凍結における氷の結晶の形成を実質的に阻害する機能を有するいずれもの分子である。凍結保護物質は、糖、糖アルコール、グリセリン、グリシン、ヒスチジン若しくはアルギニンを含むアミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、アルブミン及びゼラチンを含むタンパク質、或いはデキストリン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール若しくはポリエチレングリコールを含むポリマー、又はこのような分子のいずれもの混合物であることができる。
分子が凍結保護物質として機能することができるか否かの決定は、液体の凍結において氷の結晶の形成を実質的に阻害する分子の機能を試験することができる、当技術において既知の適した方法によることができる。
本発明の好ましい態様において、凍結保護物質は、ポリヒドロキシ化合物である。更に好ましくは、ポリヒドロキシ化合物は糖である。更に好ましくは、糖は、スクロース、トレハロース、デキストロース、ラクトース、マルトース又はグルコースである。特に好ましい態様において、凍結保護物質は、スクロースである。
ウイルスを保存するために、組成物中の凍結保護物質の濃度は、0.1ないし20重量/容量%の範囲であることができる。好ましくは、濃度は、1ないし10重量/容量%の範囲である。組成物中に存在する凍結保護物質がスクロースである場合、好ましくはスクロースの濃度は、8.5%である。
組成物中の界面活性剤の存在が、ウイルスを保存する組成物の能力を更に改良することができることも更に見出されている。界面活性剤は、二つの非混和性相間の界面張力を減少することができるいずれもの分子である。好ましくは界面活性剤は、非イオン性界面活性剤である。
分子が界面活性剤として機能することができるか否かの決定は、二つの非混和性相間の界面張力を減少する分子の機能を試験することができる、当技術において既知の適した方法によることができる。
好ましくは、界面活性剤は、0.0001%ないし50容量/容量%の範囲の濃度で組成物中に存在する。更に好ましくは、界面活性剤は、0.001%ないし10容量/容量%の範囲の濃度で組成物中に存在する。
好ましい態様において、非イオン性界面活性剤は、オキシエチレン基及びヒドロキシ基を含む分子である。最も好ましくは、非イオン性界面活性剤は、ポリソルベート80又はポリエチレングリコール400、或いはこれらの非イオン性界面活性剤のいずれもの組合せである。
ポリソルベート80が組成物中に使用される場合、ポリソルベート80の濃度は、好ましくは0.0001ないし1容量/容量%である。更に好ましくは、組成物中のポリソルベート80の濃度は、0.001ないし0.1容量/容量%である。最も好ましくは、組成物中のポリソルベート80の濃度は、0.005容量/容量%である。
ポリエチレングリコール400が組成物中に使用される場合、濃度は、好ましくは0.001ないし50容量/容量%である。更に好ましくは、ポリエチレングリコール400の濃度は、0.01ないし10容量/容量%である。更に好ましくは、ポリエチレングリコール400の濃度は、0.01ないし5容量/容量%である。最も好ましくは、組成物中のポリエチレングリコール400の濃度は、0.5容量/容量%である。
組成物のpHも、更にウイルスの保存を改良するために選択することができる。pHは、更に組成物の患者への治療目的の投与と適合性であるように選択することができる。好ましくは、組成物のpHは、4ないし10の範囲である。更に好ましくは、pHは、5ないし9の範囲である。本発明の最も好ましい形態において、組成物のpHは、6ないし8.5の範囲である。
本発明の各種の形態による組成物のpHは、医薬的に受容可能な緩衝液で緩衝することによって得ることができる。好ましくは、緩衝液は、酢酸、安息香酸、グルコン酸、グリセリン酸及び乳酸を含む一塩基酸、アコニット酸、アジピン酸、アスコルビン酸、炭酸、グルタミン酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸を含む二塩基酸、クエン酸及びリン酸を含む多塩基酸からなる群から選択される1又は2以上の緩衝液から選択される。緩衝液は、更にアンモニア又は塩化アンモニウム、ジエタノールアミン、グリシン、トロメタミン(トリス及びサム(Tham)としても知られる)を含む塩基からなる群から選択される1又は2以上の緩衝液から選択することもできる。
好ましくは、緩衝液は、トリス基剤緩衝液、マレイン酸水素ナトリウム緩衝液、コハク酸緩衝液、又はリン酸緩衝液からなる群から選択される1又は2以上の緩衝液からも選択される。トリス基剤緩衝液及びマレイン酸水素ナトリウム緩衝液が特に好ましい。
本発明による組成物は、ウイルスの改良された保存のための組成物を提供する。一つの態様において、本発明は、組成物が冷凍された場合、ウイルスが、貯蔵に対して安定であるウイルスの保存のための組成物を提供し、この組成物は、ウイルス、脂質及び凍結保護物質を含む。
好ましくは、組成物の貯蔵の温度は、−200℃ないし0℃である。更に好ましくは、貯蔵の温度は、−100℃ないし−5℃である。最も好ましくは、貯蔵の温度は、−80℃ないし−20℃である。
本発明による組成物が改良された貯蔵安定性を示す期間に関して、本発明による組成物は、24ヶ月より長い期間貯蔵することができる。好ましくは貯蔵の期間は12ヶ月又はそれより長い。更に好ましくは、貯蔵の期間は6ヶ月又はそれより長い。更に好ましくは、貯蔵の期間は3ヶ月又はそれより長い。更に好ましくは、貯蔵の期間は1週間又はそれより長い。最も好ましくは、貯蔵の期間は1日又はそれより長い。
これに関連して、先に考察したように、改良された保存は、脂質を含有しない組成物、又は凍結保護物質を含有しない組成物と比較されるものである。即ち、ウイルスの活性は、組成物が上述の温度で、又は上述の期間貯蔵された場合、脂質を含有しない組成物、又は凍結保護物質を含有しない組成物と比較して、時間と共に実質的に減少しないものである。ウイルスの活性は、感染力、形質導入の能力又は免疫原性のような組成物中のウイルスの所望する活性であることができる。
本発明による組成物は、更に組成物が冷凍された場合にも、ウイルスの改良された保存を示す。組成物は、更に組成物が解凍された場合、又は組成物が1回又はそれより多い冷凍及び解凍のサイクルにかけられた場合にも、ウイルスの改良された保存を示す。好ましい態様において、本発明は、ウイルスが冷凍−解凍に対して安定であるウイルスの保存のための組成物を提供し、この組成物は、ウイルス、脂質及び凍結保護物質を含む。
冷凍−解凍に関する改良された保存は、脂質を含有しない組成物と比較されるものである。即ち、ウイルスの活性は、組成物が冷凍され、そして解凍され、又は多数の冷凍−解凍のサイクルにかけられた場合、脂質を含有しない組成物と比較して、時間と共に実質的に減少しないものである。ウイルスの活性は、感染力、形質導入の能力又は免疫原性のような組成物中のウイルスの所望する活性であることができる。
本発明による組成物は、更にヒト又は動物の患者に投与するために適した剤形であることもできる。剤形は、本発明による組成物を含み、そして更に他の医薬的に受容可能な添加物を含むことができる。
このような医薬的に受容可能な添加物の剤形への添加は、標的細胞を感染又は形質導入するウイルスの能力を改良する、或いはウイルスの投与によって誘発される活性を改良することができる。例えば、局所的なバイスタンダーの不活性化は、細胞−細胞の伝達を向上する医薬的又は遺伝子的薬剤の同時投与によって向上することができる。もう一つの例は、腫瘍細胞の免疫原性を増加するサイトカインをコードするDNAの同時投与である。もう一つの例は、免疫反応を向上するためにワクチン中にアジュバント化合物を含めることである。
本発明は、更にウイルスの保存のための組成物を製造する方法も提供し、この方法は、ウイルス、脂質及び凍結保護物質を含む液体組成物を調製する工程を含む。
認識されるものであるように、本発明による方法は、上記で詳細に考察したような組成物と同じ好ましい特徴を具体化するものである。
ウイルスの調製に関連して、ウイルスは、いずれもの適した様式によって精製することができる。好ましくは、ウイルスは、イオン交換クロマトグラフィー又はHPLCを含むクロマトグラフィー的方法、或いはCsCl遠心を含む遠心によって、ウイルスが感染された許容細胞及び/又はその上清から回収された後で精製される。好ましくは、ウイルスは、クロマトグラフィー的方法によって精製される。CsCl遠心によって精製される場合、ウイルスは、感染された細胞からのCsClの段階的勾配による遠心及びCsClの勾配と平衡するまでの遠心によって回収された後で調製される。ウイルスがこの様式によって精製された場合、CsClは、好ましくはカラムクロマトグラフィーによって除去される。
好ましくは、このようにして形成された濃縮されたウイルスは、適した緩衝液及び凍結保護物質を含む溶液で希釈される。更に好ましくは、溶液は、非イオン性界面活性剤を更に含む。好ましい態様において、濃縮されたウイルスは、トリス緩衝液、スクロース並びにポリエチレングリコール400及び/又はポリソルベート80を含む溶液で希釈される。特に好ましい態様において、濃縮されたウイルスは、10mMのトリス緩衝液、8.5%のスクロース及び2%のポリエチレングルコール400を含む溶液(pH8で)で希釈される。好ましくは、次いでウイルスを含有する溶液(懸濁液として存在することができる)は、所望しない微生物を除去するために濾過される。最も好ましくは、溶液は、0.2ミクロンのメンブランフィルターを通して濾過される。
本発明による組成物の調製において、脂質は、好ましくは最初にウイルスの希釈のために使用されるものと同一の溶液中に分散される。好ましくは、脂質を含有する溶液(懸濁液として存在することができる)は、所望しない微生物を除去するために濾過される。最も好ましくは、溶液は、0.2ミクロンのメンブランフィルターを通して濾過される。
ウイルスの保存のための組成物を調製するために、ウイルスの希釈された溶液(懸濁液として存在することができる)は、次いで脂質を含む溶液(懸濁液としても存在することができる)と混合され、それぞれの相対的比率は、ウイルス及び脂質の所望する最終濃度を達成するように選択される。従って、本発明による方法は、組成物がウイルス及び凍結保護物質を含む溶液を、脂質を含む溶液と混合することによって形成される、ウイルスの保存のための組成物を製造するための方法を提供する。
このようにして形成された組成物は、適した密閉容器内で貯蔵される。好ましくは組成物は、ホウケイ酸ガラス瓶中で貯蔵される。更に、組成物は、適したガス又はガスの混合物下で貯蔵することができる。
好ましい態様の説明
以下に、上記の本発明の一般的な理論を具体化する実施例についての言及が行われる。然しながら、以下の説明が、上記の説明の一般性を制約するものではないことは理解されるべきである。
実施例1
ウイルスの保存のための組成物の調製
CsClで精製したOAdV623ウイルスを、ポリエチレン試験管中の、10mMのトリス、8.5%のスクロース、2%のPEG緩衝液を含有するpH8の緩衝液中に、最終濃度の2倍で懸濁した。CS087は、冷凍乾燥した固体として供給され、これを最初にエタノール中に溶解し、そして次いでエタノールを除去して、フィルムを生成した。フィルムを、ポリスチレン試験管内の、10mMのトリス、8.5%のスクロース、2%のポリエチレングリコール400を含有するpH8.0の緩衝液中に、最終濃度の2倍で分散した。
OAdV623及びCS087の懸濁液を別個に0.2μmのメンブランフィルターを通して濾過した。等量のOAdV623及びCS087を無菌的に混合した。次いで懸濁液を概略40rpmで60ないし90分間18℃−20℃で穏やかに連続して撹拌して、ウイルスの混合を確実にした。次いで最終産物を、洗浄し、そしてオートクレーブにかけたI型ホウケイ酸ガラス瓶中に無菌的に入れ、そして適当な温度で貯蔵した。
実施例2
−80℃における各種のウイルス組成物の貯蔵安定性
−80℃で貯蔵された各種のOAdV623組成物(概略6×10VP/ml)の安定性を、14日、1ヶ月又は2ヶ月間の貯蔵後の細胞不活性化の程度を決定することによって評価した。細胞の不活性化は、pH8及びpH6で貯蔵された組成物に対して決定した。
OAdV623は、免疫抑制プロドラッグフルダラビンの、2−フルオロ−アデニン毒性産物への転換を触媒するPNP遺伝子をコードする。これは、PNPを生産する細胞及び付近の細胞の近接近隣バイスタンダー効果によるある程度までの死となる。OAdV623による形質導入及びリン酸フルダラビンによる処置に続くPC3細胞株のような感受性のある細胞の死は、OAdV623製剤の効力の直接の表示である。
細胞の不活性化の程度を決定するために、関係する組成物中のウイルスのアリコートを解凍し、そして概略6×10個のウイルス粒子を、培養中の1×10個のPC3細胞を形質導入するために使用した。次いでリン酸フルダラビンとして細胞に供給されたプロドラッグフルダラビンを、活性な2−フルオロアデニンに転換することによってPC3細胞を不活性化するウイルスの能力を、定量的に決定した。細胞の不活性化を、ウイルスで処置しない細胞の標準曲線と比較した処置したウェル中の生存細胞の数を測定するMTSアッセイ(Promega)によって決定した。
使用した各種の成分の濃度は以下のとおりである:
10mMのトリス
10mMのマレイン酸水素ナトリウム
8.5%のスクロース
50μMのCS087
2%(容積/容積)のポリエチレングリコール400(PEG400)
0.005%(容積/容積)のポリソルベート80(PS80)。
全ての組成物を、トリス又はマレイン酸緩衝液で所望するpHに緩衝した。
(a)pH8における安定性
Figure 2005517393
Figure 2005517393
表から理解できるように、トリス/スクロース中で−80℃で貯蔵されたOAdV623は、2週間のみ安定であった。トリス/スクロース組成物への脂質の添加は、ウイルスを−80℃で少なくとも1ヶ月間貯蔵し、そして次いでその後解凍した場合、ウイルスの保存を向上した。トリス/スクロース/脂質の組成物への非イオン性界面活性剤の添加は、ウイルスの保存を更に向上し、ウイルスは、3ヶ月の貯蔵期間及びその後の冷凍−解凍サイクル後でさえ活性なままであった。従って、貯蔵及びその後の解凍後のウイルスの保存は、脂質、そして特に脂質及び非イオン性界面活性剤の添加によって改良された。
(b)pH6における安定性
Figure 2005517393
Figure 2005517393
表から理解できるように、トリス/スクロース組成物への脂質の添加は、ウイルスを−80℃で貯蔵した場合、ウイルスの保存を向上し、ウイルスは、3ヶ月の貯蔵期間及びその後の冷凍−解凍サイクル後、活性なままであった。トリス/スクロース/脂質の組成物への非イオン性界面活性剤の添加は、ウイルスの保存を更に向上した。従って貯蔵及びその後の解凍後のウイルスの保存は、脂質、そして特に脂質及び非イオン性界面活性剤の添加によって改良された。
実施例3
−20℃における各種のウイルス組成物の貯蔵安定性
−20℃で貯蔵された各種のOAdV623組成物(概略6×10VP/ml)の安定性を、14日、1ヶ月又は3ヶ月間の貯蔵後の細胞の不活性化の程度を決定することによって評価した。細胞の不活性化は、pH8及びpH6で貯蔵された製剤に対して決定した。
細胞の不活性化の程度を決定するために、関係する組成物中のウイルスのアリコートを解凍し、そして概略6×10個のウイルス粒子を培養中の1×10個のPC3細胞を形質導入するために使用した。次いでリン酸フルダラビンとして細胞に供給されたプロドラッグフルダラビンを、活性な2−フルオロアデニンに転換することによってPC3細胞を不活性化するウイルスの能力を、定量的に決定した。細胞の不活性化を、ウイルスで処置しない細胞の標準曲線と比較した、処置したウェル中の生存細胞の数を測定するMTSアッセイ(Promega)によって決定した。
使用した各種の成分の濃度は以下のとおりである:
10mMのトリス
10mMのマレイン酸水素ナトリウム
8.5%のスクロース
50μMのCS087
2%(容積/容積)のポリエチレングリコール400(PEG400)
0.005%(容積/容積)のポリソルベート80(PS80)。
全ての組成物を、トリス又はマレイン酸緩衝液で所望するpHに緩衝した。
(a)pH8における安定性
Figure 2005517393
Figure 2005517393
表から理解できるように、トリス/スクロース組成物への脂質の添加は、ウイルスを−20℃で貯蔵した場合、ウイルスの保存を向上し、ウイルスは、3ヶ月の貯蔵期間及びその後の冷凍−解凍サイクル後、活性なままであった。トリス/スクロース/脂質の組成物への非イオン性界面活性剤の添加は、ウイルスの保存を更に向上し、非イオン性界面活性剤を含まないトリス/スクロース/脂質組成物と比較してより大きい活性(細胞不活性化%)が観察された。従って貯蔵及びその後の解凍後のウイルスの保存は、脂質、そして特に脂質及び非イオン性界面活性剤の添加によって改良された。
(b)pH6における安定性
Figure 2005517393
Figure 2005517393
トリス/スクロース組成物への脂質の添加は、ウイルスを−20℃で貯蔵した場合、ウイルスの保存を向上し、ウイルスは、1ヶ月の貯蔵期間及びその後の冷凍−解凍サイクル後、活性なままであった。トリス/スクロース/脂質の組成物への非イオン性界面活性剤の添加は、ウイルスの保存を更に向上した。従って貯蔵及びその後の解凍後のウイルスの保存は、脂質、そして特に脂質及び非イオン性界面活性剤の添加によって改良された。
実施例4
多数回の冷凍−解凍サイクル(−80℃から25℃へ)後の各種のウイルス組成物の保存
各種のOAdV623組成物(1×1010VP/ml)の、多数回の冷凍−解凍サイクル後に保存される能力を、1、2又は3回の冷凍−解凍サイクルへの暴露後の細胞の不活性化の程度を決定することによって評価した。それぞれのサイクルにおいて、ウイルスを−80℃に1時間以上で冷凍し、そして25℃で30分間で解凍した。細胞の不活性化を、10mMのトリス、8.5%のスクロース、50μMのCS087及び2%又は4%のいずれかのポリエチレングリコール400(pH8)中に処方されたウイルスに対して決定した。
細胞の不活性化の程度を決定するために、4×10ないし3×10個の範囲のウイルス粒子を培養中の1×10個のPC3細胞を形質導入するために使用した。次いでリン酸フルダラビンとして細胞に供給されるプロドラッグフルダラビンを、活性な2−フルオロアデニンに転換することによってPC3細胞を不活性化するウイルスの能力を、定量的に決定した。細胞の不活性化を、ウイルスで処置しない細胞の標準曲線と比較した、処置したウェル中の生存細胞の数を測定するMTSアッセイ(Promega)によって決定した。
使用した各種の成分の濃度は以下のとおりである:
10mMのトリス
8.5%のスクロース
50μMのCS087
2%又は4%(容積/容積)のポリエチレングリコール400(PEG400)。
全ての組成物を、トリス又はマレイン酸緩衝液で所望するpHに緩衝した。
結果は以下の図に示すとおりである:
Figure 2005517393
表から理解できるように、2%又は4%のいずれかでポリエチレングリコール400を含有する組成物は、組成物の冷凍−解凍の影響に対してウイルスを実質的な保護を与える。特に、冷凍−解凍の繰返しの影響に対する保護は、4%のポリエチレングリコールを含有する組成物において最も有意である。
実施例5
多数回の冷凍−解凍サイクル(−80℃から20℃へ)における各種のウイルス組成物の保存
各種のOAdV623組成物(概略9.6×1011VP/ml)の、多数回の冷凍−解凍サイクル後に保存される能力を、1又は3回の冷凍−解凍サイクルへの暴露後の細胞の不活性化の程度を決定することによって評価した。それぞれのサイクルにおいて、ウイルスを−80℃で少なくとも1時間冷凍し、そして20℃で40分間で解凍した。細胞の不活性化を、10μMのCS087を伴う又は伴わない、10mMのトリス、8.5%のスクロース及び0.5%のポリエチレングリコール400中にpH8で処方されたウイルスについて決定した。
細胞の不活性化の程度を決定するために、8×10ないし1×10個の範囲のウイルス粒子を、培養中の5×10個のPC3細胞を形質導入するために使用した。次いでリン酸フルダラビンとして細胞に供給されるプロドラッグフルダラビンを、活性な2−フルオロアデニンに転換することによってPC3細胞を不活性化するウイルスの能力を、定量的に決定した。細胞の不活性化を、ウイルスで処置しない細胞の標準曲線と比較した、処置したウェル中の生存細胞の数を測定するMTSアッセイ(Promega)によって決定した。
使用した各種の成分の濃度は以下のとおりである:
10mMのトリス
8.5%のスクロース
10μMのCS087
0.5%(容積/容積)のポリエチレングリコール400(PEG400)。
全ての組成物を、トリス又はマレイン酸緩衝液で所望するpHに緩衝した。
結果は、以下の図に示すとおりである:
(a)トリス/スクロース/PEG400中のOAdV623
Figure 2005517393
(b)トリス/スクロース/脂質/PEG400中のOAdV623
Figure 2005517393
表から理解できるように、10μMの脂質を含有する組成物は、冷凍−解凍の繰返しの影響に対して、トリス/スクロース/PEG400を含有し、いずれもの脂質を含まない組成物と比較してウイルスに実質的に保護を与える。
最後に、本発明の記載された組成物及び方法の各種の改変及び変更が、本発明の範囲及び思想から逸脱することなく、当業者にとって明白であることは認識されるものである。本発明は、具体的な好ましい態様に関して記載されてきたが、特許請求されるとおりの本発明が、このような具体的な態様に不当に制約されるべきではないことは理解されるべきである。実際に、ウイルス学、分子生物学、低温生物学の分野、又は関連する分野の当業者にとって明白である本発明を行うために記載された様式の各種の改変は、本発明の範囲内であることを意図している。

Claims (78)

  1. ウイルスの保存のための組成物であって、ウイルス、脂質及び凍結保護物質を含む、前記組成物。
  2. 前記脂質が、カチオン性脂質、アニオン性脂質、両性イオン性脂質、非イオン性脂質又はこれらの脂質のいずれかの組合せである、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記脂質が、カチオン性脂質である、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記カチオン性脂質が、1又は2以上のアミノ残基を含む親水性部分を有する、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記1又は2以上のアミノ残基がアミノ酸から誘導される、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記1又は2以上のアミノ酸が、リシン、アルギニン又はヒスチジンである、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記カチオン性脂質が、ポリカチオン性脂質である、請求項3ないし6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記ポリカチオン性脂質が、三つのリシンアミノ酸を含む親水性部分を有する、請求項7に記載の組成物。
  9. 前記脂質が、1又は2以上の疎水性基を含む疎水性部分を有する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 前記1又は2以上の疎水性基が、アシル、アルキル又はアルコキシ基を含む、請求項9に記載の組成物。
  11. 前記アシル基が、3ないし24個の炭素原子の長さの炭素鎖を有する、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記アシル基が、ラウリン酸基である、請求項11に記載の組成物。
  13. 前記脂質が、三つの疎水性基を含む疎水性部分を有する、請求項9ないし12のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 前記脂質が、親水性部分及び疎水性部分間に更にスペーサー基を有する、請求項9ないし13のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 前記スペーサー基が、1ないし30個の炭素−炭素共有単結合に相当する鎖長を有する、請求項14に記載の組成物。
  16. 前記脂質が、トリス−複合カチオン性脂質である、請求項1ないし15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. 前記トリス−複合カチオン性脂質が、以下の化学式:
    Figure 2005517393
    [式中:
    −Xは、正に荷電された親水性部分であり;
    −Yは、1ないし30個の炭素−炭素共有単結合に相当する鎖長を有するスペーサーであるか、又は存在せず;そして
    −R、R、及びRは、同一であるか又は異なり、そして脂肪酸から誘導されたアシル基である]
    を有するか又はその塩である、請求項16に記載の組成物。
  18. 前記トリス−複合脂質が、以下の化学式:
    Figure 2005517393
    を有する、請求項17に記載の組成物。
  19. 前記脂質の濃度が、0.1μMないし1mMの範囲である、請求項1ないし18のいずれか1項に記載の組成物。
  20. 前記脂質の濃度が、1μMないし500μMの範囲である、請求項1ないし18のいずれか1項に記載の組成物。
  21. 前記脂質の濃度が、5μMないし100μMの範囲である、請求項1ないし18のいずれか1項に記載の組成物。
  22. 前記脂質の濃度が、10μMである、請求項18に記載の組成物。
  23. 前記凍結保護物質が、ポリヒドロキシ化合物である、請求項1ないし22のいずれか1項に記載の組成物。
  24. 前記ポリヒドロキシ化合物が、糖である、請求項23に記載の組成物。
  25. 前記糖が、スクロース、トレハロース、デキストロース、ラクトース、マルトース、グルコース又はこれらの糖のいずれもの組合せである、請求項24に記載の組成物。
  26. 前記糖が、スクロースである、請求項25に記載の組成物。
  27. 前記凍結保護物質の濃度が、0.1ないし20重量/容量%の範囲である、請求項1ないし26のいずれか1項に記載の組成物。
  28. 前記凍結保護物質の濃度が、1ないし10重量/容量%の範囲である、請求項1ないし26のいずれか1項に記載の組成物。
  29. 前記スクロースの濃度が、8.5重量/容量%である、請求項26に記載の組成物。
  30. 前記組成物が、更に界面活性剤を含む、請求項1ないし29のいずれか1項に記載の組成物。
  31. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である、請求項30に記載の組成物。
  32. 前記非イオン性界面活性剤が、オキシエチレン基及びヒドロキシ基を含む分子である、請求項31に記載の組成物。
  33. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80又はポリエチレングリコール400である、請求項32に記載の組成物。
  34. 前記界面活性剤の濃度が、0.0001%ないし10容量/容量%の範囲である、請求項30ないし33のいずれか1項に記載の組成物。
  35. 前記ポリソルベート80の濃度が、0.0001%ないし1容量/容量%の範囲である、請求項33に記載の組成物。
  36. 前記ポリソルベート80の濃度が、0.005容量/容量%である、請求項33に記載の組成物。
  37. 前記ポリエチレングリコール400の濃度が、0.01%ないし10容量/容量%の範囲である、請求項33に記載の組成物。
  38. 前記ポリエチレングリコール400の濃度が、0.5容量/容量%である、請求項33に記載の組成物。
  39. 前記ウイルスが、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、パポーバウイルス、オルトヘパドナウイルス、パルボウイルス、ビルナウイルス、レオウイルス、フラビウイルス、ピコルナウイルス、トガウイルス、フィロウイルス、パラミクソウイルス、ラブドウイルス、アレナウイルス、ブニヤウイルス、オルトミクソウイルス、及びレトロウイルスからなる群の一つ又はそれより多くから誘導されたウイルスである、請求項1ないし38のいずれか1項に記載の組成物。
  40. 前記ウイルスが、ウイルスのアデノウイルス科から誘導される、請求項39に記載の組成物。
  41. 前記ウイルスが、ヒツジアタデノウイルス(atadenovirus)である、請求項40に記載の組成物。
  42. 前記ウイルスが、OAdV623又はOAdV623の誘導体である、請求項41に記載の組成物。
  43. 前記組成物中の前記ウイルスの濃度が、1×10ないし1×1014個のウイルス粒子/mlの範囲である、請求項1ないし42のいずれか1項に記載の組成物。
  44. 前記組成物中の前記ウイルスの濃度が、1×10ないし5×1012個のウイルス粒子/mlの範囲である、請求項1ないし42のいずれか1項に記載の組成物。
  45. 前記組成物のpHが、4ないし10の範囲である、請求項1ないし44のいずれか1項に記載の組成物。
  46. 前記組成物のpHが、6ないし8.5の範囲である、請求項1ないし44のいずれか1項に記載の組成物。
  47. 前記ウイルスが、貯蔵に対して安定である、請求項1ないし46のいずれか1項に記載の組成物。
  48. 前記組成物が、−200℃ないし0℃で貯蔵される、請求項47に記載の組成物。
  49. 前記組成物が、−80℃ないし−20℃で貯蔵される、請求項47に記載の組成物。
  50. 前記組成物が、12ヶ月又はそれより長く貯蔵される、請求項1ないし49のいずれか1項に記載の組成物。
  51. 前記組成物が、3ヶ月又はそれより長く貯蔵される、請求項1ないし49のいずれか1項に記載の組成物。
  52. 前記組成物が、1週間又はそれより長く貯蔵される、請求項1ないし49のいずれか1項に記載の組成物。
  53. 前記組成物が、1日又はそれより長く貯蔵される、請求項1ないし49のいずれか1項に記載の組成物。
  54. 前記ウイルスが、冷凍−解凍に対して安定である、請求項1ないし46のいずれか1項に記載の組成物。
  55. 前記ウイルスの活性が、組成物が1回又はそれより多く冷凍−解凍された場合に、実質的に減少しない、請求項54に記載の組成物。
  56. ウイルスの保存のための組成物を製造する方法であって、ウイルス、脂質及び凍結保護物質を含む液体組成物を調製する工程を含む、前記方法。
  57. 前記脂質が、カチオン性脂質である、請求項56に記載の方法。
  58. 前記カチオン性脂質が、ポリカチオン性脂質である、請求項57に記載の方法。
  59. 前記脂質が、トリス−複合カチオン性脂質である、請求項57又は58のいずれか1項に記載の方法。
  60. 前記トリス−複合カチオン性脂質が、以下の化学式:
    Figure 2005517393
    [式中:
    −Xは、正に荷電された親水性部分であり;
    −Yは、1ないし30個の炭素−炭素共有単結合に相当する鎖長を有するスペーサーであるか、又は存在せず;そして
    −R、R、及びRは、同一であるか又は異なり、そして脂肪酸から誘導されたアシル基である]
    を有するか又はその塩である、請求項59に記載の方法。
  61. 前記トリス−複合脂質が、以下の化学式:
    Figure 2005517393
    を有する、請求項60に記載の方法。
  62. 前記凍結保護物質が、ポリヒドロキシ化合物である、請求項56ないし61のいずれか1項に記載の方法。
  63. 前記ポリヒドロキシ化合物が糖である、請求項62に記載の方法。
  64. 前記糖が、スクロース、トレハロース、デキストロース、ラクトース、マルトース、グルコース又はこれらの糖のいずれもの組合せである、請求項63に記載の方法。
  65. 前記組成物が、更に界面活性剤を含む、請求項55ないし64のいずれか1項に記載の方法。
  66. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である、請求項65に記載の方法。
  67. 前記非イオン性界面活性剤が、オキシエチレン基及びヒドロキシ基を含む分子である、請求項66に記載の方法。
  68. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート80又はポリエチレングリコール400である、請求項67に記載の方法。
  69. 前記ウイルスが、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、パポーバウイルス、オルトヘパドナウイルス、パルボウイルス、ビルナウイルス、レオウイルス、フラビウイルス、ピコルナウイルス、トガウイルス、フィロウイルス、パラミクソウイルス、ラブドウイルス、アレナウイルス、ブニャウイルス、オルトミクソウイルス、及びレトロウイルスからなる群の一つ又はそれより多くから誘導されたウイルスである、請求項56ないし69のいずれか1項に記載の方法。
  70. 前記ウイルスが、ウイルスのアデノウイルス科から誘導される、請求項69に記載の方法。
  71. 前記ウイルスが、クロマトグラフィー又は遠心を含む方法によって精製される、請求項56ないし70のいずれか1項に記載の方法。
  72. 前記組成物が、ウイルス及び凍結保護物質を含む溶液を、脂質を含む溶液と混合することによって形成される、請求項56ないし71のいずれか1項に記載の方法。
  73. 前記ウイルスが、貯蔵に対して安定である、請求項56ないし72のいずれか1項に記載の方法。
  74. 前記ウイルスが、冷凍−解凍に対して安定である、請求項56ないし72のいずれか1項に記載の方法。
  75. ウイルスの保存のための組成物であって、ウイルス、トリス−複合カチオン性脂質、凍結保護物質及び非イオン性界面活性剤を含む、前記組成物。
  76. ウイルスの保存のための組成物であって、アデノウイルス、ポリカチオン性脂質、凍結保護剤、及びポリソルベート80又はポリエチレングリコール400のいずれか、或いは両方を含む、前記組成物。
  77. 前記組成物が冷凍された液体として貯蔵された場合、ウイルスが貯蔵に対して安定である、ウイルスの保存のための組成物であって、ウイルス、脂質及び凍結保護剤を含む、前記組成物。
  78. ウイルスが冷凍−解凍に対して安定であるウイルスの保存のための組成物であって、ウイルス、脂質及び凍結保護物質を含む、前記組成物。
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