JP2005509717A - 水性のインクジェット印刷可能な組成物 - Google Patents

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Abstract

水性ビヒクル、自己架橋性ポリマーの粒子、および任意の着色剤を含むインクジェット印刷可能な組成物。1つの態様においては、インクジェット印刷可能なインクは、水性ビヒクル、着色剤、およびシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)ポリマーを含んでいてもよい。別の態様においては、インクジェット印刷可能なインクは、水性ビヒクル、着色剤、および少なくとも20重量%の分散された剪断変形可能なポリマー粒子を含み、ここでそのポリマーは自己架橋性である。別の面においては、本発明は組成物を印刷する方法、およびそれによって製造された印刷物品に関する。

Description

本発明は印刷可能な水性組成物に関する。より詳しくは、本発明は、自己架橋性ポリマーの粒子を含むインクジェット印刷可能な水性組成物に関する。
インクジェット印刷は、高解像度、自由度、高速度、および価格が手ごろなことなどのために、デジタル印刷方法では重要なものとなっている。この印刷は、印刷機器のインクジェットの印刷ヘッドからインクを吐出させることにより実施されるが、そのための方法は各種あって、たとえば、加圧ノズル、静電界、圧電素子、および/または蒸気相の気泡を生成させるためのヒーターなどが用いられる。
インクジェットプリンタにおいて現在使用されているインクの多くは、水系か溶媒系かのいずれかである。これらの内では、環境に優しいという特性があるために、プリンタ業界では水系インクが広く使用されてきた。典型的な水系インクは、水/グリコールのビヒクル中のある程度の顔料または染料からできている。
屋外用途では、自然作用(たとえば雨)に暴露されるので、耐水性の印刷可能な基材(たとえば、ポリマーフィルム)が望ましい。水系インクを使用する場合には、ポリマーフィルム基材を多孔質なものにするか、および/または特別な受容性のあるコーティングを施して、インクのビヒクルを吸収し色のブリードを防止するが、そのいずれの性能を付与するにも、余分な製造工程を必要とし、それに伴いコストが上がる。さらに、水系インクを使用する多くの用途において、屋外で使用するためには、基材の印刷した表面にラミネート加工をして透明な保護カバー層(すなわち、オーバーラミネート)を設けなければならない。あるいは、印刷した画像に、追加の加工工程たとえば、炉による加熱や紫外(すなわち、UV)光線に露光させるような手段を用いて、自然作用に対する抵抗性を与えることもできる。このような余分な原料、装置、および加工工程があると、追加の作業が必要となり、そのためグラフィックを作製するためのコストが上昇する。
グラフィック物品を作製するための速度は、少なくとも部分的には、使用するインクの固形分含量に依存する。ハイソリッドインクは高い画像密度が得られるので、オーバープリントを必要としない。ハイソリッドインクを調製しようとすると、たとえば、顔料の凝集、インクジェットノズルの閉塞、吐出特性の低下など、多くの課題がある。
少なくともこれらの理由から、特別なインク受容性のコーティングを施したり追加の加工工程を必要としたりすることなく、非多孔質のポリマーフィルムも含めた広い範囲の基材の上に直接印刷することが可能な、屋外用途に適した水系インクがあれば、望ましい。さらに、そのようなインクが高い固形分含量を有しているのが望ましい。
本発明は、水性ビヒクル、自己架橋性ポリマーの分散粒子、および任意の着色剤を含む、インクジェット用インク組成物を提供する。
1つの面において、本発明は、水性ビヒクル、着色剤、およびシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)の分散粒子を含む、インクジェット用インク組成物を提供する。
1つの態様において、本発明は、水性ビヒクル、着色剤、および次式を有するシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)の分散粒子を含む、インクジェット用インク組成物を提供するが、
Figure 2005509717
ここで、
Rは、C6〜C12アリールトリイルまたはC1〜C20脂肪族トリイル基(3価のアリールまたは脂肪族基)を表し、ここでMは、H+、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、または第1級、第2級、第3級、もしくは第4級アンモニウムカチオンであり、
それぞれのmは独立して0または1を表し、それぞれのnは独立して0または1を表し、それぞれのsは独立してs=0または1を表すが、ただしmまたはnの内少なくとも1つは1に等しくなければならず、
それぞれのRDは独立して、以下のものを表し、
1)少なくとも1つの1〜50個のカテナリー酸素原子により、および1〜30個の下記のオキシカルボニル基により分離された、2〜12個のメチレン基および6〜10個の炭素原子のアリーレン基の単位で、20〜150個の炭素原子を有する2価の直鎖状または分枝状の有機基の少なくとも1つ、
Figure 2005509717
2)2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、シクロペンタメチレン基、シクロヘキサメチレン基、5員環または6員環のアザサイクリック基、フェニレン基、ナフタレン基、フェニレンメチレンフェニレン基からなる群より選択される有機基であって、前記有機基は場合によっては1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基4つまでで合計15個までの炭素原子となるように置換されていてもよく、その有機基は、ジオール末端エステル前駆体と2〜12個の炭素を有する脂肪族二酸もしくは8〜12個の炭素を有する芳香族二酸の低級脂肪族ジエステルとの間のエステル交換反応、またはジオール末端エステル前駆体と4〜6個の炭素の脂肪族ラクトンとの間の反応によって、鎖が伸長されていてもよい、有機基、または
3)構造{−R1(X1−R2−X1−R1p−}であって、ここでpは1〜5の整数であり、この構造はポリオールとOCN−R2−NCOの構造を有するイソシアネートとを反応させて分子量500〜4,000のセグメントを形成させることによって得られたものであって、
それぞれのR1は独立して、2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、または6〜10個の炭素原子を有するアリーレン基を表し、
それぞれのX1は独立して次式のものを表し、
Figure 2005509717
それぞれのR2は独立して、2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、シクロペンタメチレン基、シクロヘキサメチレン基、5員環または6員環のアザサイクリック基、フェニレン基、ナフタレン基、フェニレンメチレンフェニレン基からなる群より選択される有機基を表すが、前記有機基は場合によっては、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基4つまでで合計で最大15個までの炭素原子となるように置換されていてもよく、
それぞれのX2は独立して次式のものを表し、
Figure 2005509717
ここでそれぞれのRAは独立して、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル、またはR1−Yを表すが、ここでR1およびYは先に説明したものであり、
それぞれのRHは独立して、2価の疎水性基を表すが、それらは次の構造を有する2価のオリゴマー性シロキサン、
Figure 2005509717
次の構造を有する2価の有機基、
Figure 2005509717
または次の構造の内の1つを有する2価の有機基、
Figure 2005509717
または、それらの第4級塩から選択されるが、ここで、
それぞれのR3は独立して、2〜12個の炭素原子を有する2価の直鎖状または分枝状のアルキレン基、または6〜20個の炭素原子を有する2価のアリーレンまたはアルクアリーレン基を表し、
それぞれのYは独立して、H、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、6〜10個の炭素原子を有するアリール基、または次式を表し、
―Si(OR8z(R4w
ここでそれぞれのR4は独立して、1〜4個の炭素原子を有する1価の低級アルキル基を表し、それぞれのR8は、Hまたは1〜4個の炭素原子を有する1価の低級アルキル基であり、それぞれのzは独立して2または3であり、それぞれのwは独立して0または1であり、そして、ここでz+w=3であるが、ただし少なくとも1つのYは、次式であり、
―Si(OR8z(R4w
それぞれのR5は独立して、1〜12個の炭素原子のアルキル基、6〜10個の炭素原子を有するアリール、または6〜10個の炭素原子を有するアラルキル基からなる群より選択される1価の基を表すが、R4の少なくとも70%はメチルであり、
それぞれのgは独立して、10〜300の整数を表し、
それぞれのX3は独立して、共有結合、カルボニル基、
Figure 2005509717
または2価のアミド基、
Figure 2005509717
を表し、
それぞれのR6は独立して、4〜60個の炭素原子のアルキル基からなる群より選択される1価の基を表し、
それぞれのR7は独立して、2〜12個の炭素原子のアルキレン基からなる群より選択される2価の基を表し、そして、
それぞれのRfは独立して、その内の少なくとも4個は完全にフッ素化された炭素原子である6〜12個の炭素原子を有する、1価の飽和のフッ化脂肪族基を表す。
いくつかの態様においては、このインクは実質的に有機溶媒を含まない。
いくつかの態様においては、このインクをインクジェットプリンタのカートリッジの中に充填する。
また別の面においては、本発明は、それぞれがシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)ポリマーを含む、少なくとも3種のブレンド可能なインク組成物を含む、ブレンド可能なインクセットを提供する。
いくつかの態様においては、このインクセットには4種、5種またはそれ以上のブレンド可能なインクを含むことができる。
また別の面においては、本発明は、基材の上に水性組成物インクジェット印刷することを含む、基材に画像形成する方法を提供するが、ここでその水性組成物には、水性ビヒクルとシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)の分散粒子とが含まれる。
また別の面においては、本発明は、基材の上に水性組成物インクジェット印刷することにより調製される画像形成させた物品を提供するが、ここでその水性組成物には、水性ビヒクルとシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)ポリマーとが含まれる。
また別の面においては、本発明は、水性ビヒクル、着色剤、および分散された剪断変形可能なポリマー粒子を含むインクジェット用インクを提供するが、ここでそのポリマーは自己架橋性である。
1つの態様においては、この自己架橋性ポリマーはシリル末端を有している。
印刷された本発明によるインク組成物は、乾燥すると自己架橋して、耐久性があり耐水性の画像を形成するので、そのように印刷したグラフィックをオーバーラミネートしたり、後硬化させたりする必要はなくなる。
本発明のインク組成物は好都合なことには、非多孔質のコーティングしていないポリマーフィルムを含めて、広い範囲の基材に対して使用することができる。本発明のインクを用いて印刷した画像は、適切な着色剤、安定剤、およびUV吸収剤を用いて配合すれば、5年またはそれ以上の屋外耐久性を有することができる。
本発明のインク組成物は極めて安定で、数年後でも沈降する気配は認められない。いくつかの実施態様において、高い固形分含量の本発明のインク組成物は、予想外に良好な吐出性能を有するという特徴がある。
本発明によるインク組成物は、0℃に近い低い成膜温度を有し、成膜を促進させるための有機凝集溶媒を含まないのが、望ましい。
本明細書においては、
「脂肪族基」とは、炭素原子が20個までの、直鎖および分枝状で非環状および非芳香環の炭化水素を意味し、
「アルキル」および「アルキレン」基とは、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状の炭化水素から、1個または2個の水素原子を除去した後の、1価および2価の残基を意味し、
「芳香族基」とは、5〜12個の炭素原子を有する、1つまたは複数の不飽和炭素環を有するすべての基を意味し、;
「芳香族エステル」とは、アリールまたはアリーレンカルボン酸と脂肪族アルコールから誘導されるエステル基を意味し、
「アリール」および「アリーレン」基とは、5〜12の環原子を有する芳香族化合物(単一の環および複数および融合環)から、それぞれ1個または2個の水素原子を除去した後の残基を意味し、それには、低級アルカリルおよびアラルキル、低級アルコキシ、N,N−ジ(低級アルキル)アミノ、ニトロ、シアノ、ハロ、および低級アルキルカルボキシリックエステルなどで置換された芳香族化合物をふくみ、ここで「低級」とは、C1〜C4を意味し、
「アリーレンまたはアルキレンスルホン酸基またはそれらの塩」とは、少なくとも1つのペンダントしたスルホン酸基またはそれらの塩により置換された、少なくとも1つの芳香族または炭化水素基を含む基を意味し、
「ブレンド可能な」とは、そこで言及された組成物が、その安定性およびインクジェット印刷に関する性能に大きな悪影響を及ぼすことなく、各種の比率で組み合わせることが可能であることを意味し、
「シクロアルキル」および「シクロアルキレン」基とは、3〜12個の炭素原子を有する環状炭化水素から、それぞれ1個または2個の水素原子を除去した後の、1価および2価の残基を意味し、
「求電子性」とは、反応相手から結合電子を受け取ることによってその反応相手に対する結合が形成されるような、化合物、組成物、または反応剤を指し、
「基(グループ)」とは、組成物に悪影響を及ぼさない、特定の部分または(たとえば置換または伸長により)特定の部分を含むすべての基を意味し、
「低級アルキル基」とは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を意味し、
「分子量」とは、原子のグループ中またはポリマーのセグメント中の、すべての原子の原子量(グラム/モル)の合計を意味し、そのグループまたはセグメントが2つまたはそれ以上のグループまたはセグメントの混合物である場合には、そのグループまたはセグメントの分子量の数平均であり、
「求核性」とは、反応相手に対して結合電子を与えることによってその反応相手に対する結合が形成されるような、化合物、組成物、または反応剤を指し、
「ポリマー」にはオリゴマーも含み、
「ランダムポリマー」とは、似たような基がポリマー主鎖に沿って各所に点在し、その配列が規則的にはなっていないことを意味し、
「自己架橋性」とは、周囲条件に暴露することによって、エネルギーや硬化剤を添加しなくても、共有結合的な架橋ネットワークを形成することを意味し、
「シリル末端」とは、次式の、少なくとも1つのポリマーまたはオリゴマー末端基有することを意味するが、
―Si(OR8z(R4w
ここでそれぞれR4、R8、z、およびwは、先に定義したものであり、
「スルホ基」または「スルホネート基」または「スルホン酸基またはそれらの塩」とは、−SO3M基(ここで、MはHまたはカチオン、好ましくはアルカリ金属イオン)を意味し、そして
「スルホポリ(エステル−ウレタン)」とは、少なくとも1つのスルホ基、少なくとも1つの、次式の基、
Figure 2005509717
および少なくとも1つの、次式の基、
Figure 2005509717
を含み、
場合によっては、次式のような官能基、
Figure 2005509717
を含む、対称性または非対称性のポリマーまたはランダムポリマーを意味する。
本発明のインクジェット印刷可能な組成物には典型的には、水性ビヒクル、分散された剪断変形可能な自己架橋性ポリマーの粒子、任意の着色剤、および任意の界面活性剤が含まれる。
典型的にはインクジェット用インクは、適正な吐出を得るためには、印刷ヘッド部の操作温度においての比較的低い粘度、すなわち3〜30mPa・秒と、低い弾性、すなわち典型的なべき乗則指数0.98以上を有している。ポリマー粒子を含む水性インクジェット用インクは典型的には、20℃および剪断速度1000s-1において10mPa・s未満の粘度、および10重量%未満のインクの固形分含量を有している。
本発明によれば、インクジェット印刷可能な組成物に剪断変形可能なポリマー(たとえば、シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン))粒子を使用することによって、固形分含量が20重量%を超え、望ましくは30重量%を超え、より望ましくは50重量%を超え、通常のインクジェット印刷可能な範囲をはるかに外れたような粘度と弾性を有する、組成物(たとえばインク)でインクジェット印刷が可能となる。そのような組成物は、有機共溶媒を含まないのが好ましい。また、剪断変形可能なポリマー粒子が、水性ビヒクルによって実質的に膨潤しないということが特に望ましいが、その理由は、それによって、粘度が上昇し、および/またはインクジェットの印刷ヘッドのノズルを粒子が閉塞する可能性があるからである。
ポリマー粒子の溶媒による膨潤の測定は公知の方法によって測定することができるが、その例を挙げれば、光散乱、重量増加、その他当業者公知の方法がある。粒子の剪断変形は、光学的レオメトリー、たとえば、時間の関数として粒子の分散の直線二色性を測定することによって測定することが可能であるが、これについては、たとえば、G.フラー(G.Fuller)著「オプティカル・レオメトリー・オブ・コンプレックス・フルイズ(Optical Rheometry of Complex Fluids)」(オックスフォード・ユニバーシティ・プレス(Oxford University Press)、ニューヨーク(New York)、1995)ならびに、G.G.フラー(G.G.Fuller)およびK.J.ミケルセン(K.J.Mikkelsen)、The Journal of Rheology、第33巻、p.761(1989)に記載がある。剪断変形可能な粒子は典型的には、ステップ歪みを加えるにつれて、直線二色性に変化が生じる。
理論に拘束されることなく言えば、剪断変形可能なポリマー粒子を使用することによって、インクジェットノズル中で、伸長減粘挙動が起こり、印刷ヘッド部における高い剪断条件(典型的には106-1を超える)のもとで、柔らかで変形可能なポリマー粒子が楕円体に変形するのだと考えられる。そのような異方性の粒子がノズルの中の伸長流動場に配列し、そのために伸長減粘挙動が起きる。そのような挙動は、剪断速度の関数として直線二色性を測定することによって、観察することができる。典型的にはこの効果は、剪断変形可能な粒子を、全組成物の20重量%より多い量で含むような組成物に場合にのみ観察することができる。
図1には、実施例1に示したような本発明の1つの実施態様によるマゼンタインクの剪断減粘挙動を示している。同様に図2には、実施例5に示したような本発明のまた別の実施態様によるシアンインクの剪断減粘挙動を示している。本発明のまた別な実施態様により、図3には、実施例6〜8に記載した3種のインクからなるインクセットの剪断減粘挙動を示している。剪断減粘挙動を示す本発明の実施態様では、インクおよび組成物は、インクジェット印刷の場合に典型的に使用されるよりは、高い粘度で配合することができる。
図4には、本発明のインクおよび組成物において有用な、シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)粒子の分散体の、剪断変形可能な性質を示している。
水性ビヒクル
水性ビヒクルの組成は、インクジェット印刷方法に何を選択するかによって、大きく変わる。この水性ビヒクルには、当然のことながら、必ず水、典型的には脱イオン水が含まれる。多くの用途においては、水性ビヒクルにはさらに、少なくとも1種の水溶性または水混和性の有機溶媒が含まれる。好適な1種または複数の溶媒の選択は、具体的な用途における必要性、たとえば所望の表面張力および粘度、選択した粒子状固形物などによって決まってくる。
水性ビヒクルは完全に水であってもよいし、あるいは、水と1種または複数の有機溶媒とを組み合わせたものであってもよい。望ましくは水性ビヒクルには水を含み、たとえば、少なくとも20重量%の水、より望ましくは75〜100重量%の水含む。
いくつかの実施態様において、たとえば、インクの乾燥速度の調節、インクの表面張力の調節、成分の溶解性の増進(たとえば、界面活性剤の溶解性)のため、または各種の構成成分の少量成分として、1種または複数の有機共溶媒が水性ビヒクル中に含まれていてもよく、たとえば、有機共溶媒が、インクに構成成分として添加される界面活性剤中に存在していてもよい。有機共溶媒は、顔料インクまたは顔料分散体に有用であることが知られている各種の有機溶媒であってよい。有機共溶媒を例示すると、アルコールたとえばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、など;ケトンまたはケトアルコールたとえば、アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコール、など;エステルたとえば、酢酸エチルおよび乳酸エチル;多価アルコールたとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ヘキシレングリコール、グリセロール、グリセロールエトキシレート、トリメチロールプロパンエトキシレート;低級アルキルエーテルたとえばエチレングリコールメチルまたはエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルまたはエチルエーテル、エチレングリコールn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル;窒素含有化合物たとえば、2−ピロリジノンおよびN−メチル−2−ピロリジノン;硫黄含有化合物たとえば、ジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホン、およびチオグリコール;グリコールエーテルであって、ミシガン州ミッドランド(Midland、MI)のダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company)から入手可能な商品名ダワノール(DOWANOL)、などが挙げられる。
水性ビヒクル中の有機共溶媒および/または水の量は各種の要因に依存するが、そのようなものとしてはインク分散体に特に望ましい性質、たとえば粘度、表面張力、乾燥速度などがあるし、それに関連して、そのインクを使用する予定のインクジェット印刷技術、たとえば印刷ヘッドが圧電タイプか、サーマルタイプかにも依存するし、さらには、そのインクで印刷をするための基材のタイプにも依存する。
シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)ポリマー
本発明のいくつかの望ましい実施態様においては、自己架橋性ポリマーには分散されたシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)が含まれる。本発明を実施する場合に使用する、そのようなスルホポリ(エステル−ウレタン)ポリマーは、典型的には、下記の化学式で表される粒子の水性ビヒクル中の分散体として調製することができ、
Figure 2005509717
ここで、
Rは、C6〜C12アリールトリイルまたはC1〜C20脂肪族トリイル基(3価のアリールまたは脂肪族基)であってよく、その中のMはカチオン、望ましくはMはNaであるが、ただし、MがH、アルカリ金属たとえばK、Li、アルカリ土類金属カチオン(たとえば、Mg、Ca、まらはBa)、または第1級、第2級、第3級、または第4級アンモニウムカチオンのたとえば、アンモニウム、メチルアンモニウム、ブチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、およびベンジルトリメチルアンモニウムカチオンであってもよく、
Rが脂肪族である場合には、望ましくはそれがアルキレン基で、
Figure 2005509717
は、たとえば(これらに限定されるわけではないが)、
Figure 2005509717
であってもよく、
ここで、R2、RD、RH、R3、R4、R5は以下で定義されるものであり、それぞれのR9は独立して、2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、6〜10個の炭素原子を有するアリーレン基を表すか、または、オリゴマー性セグメント、たとえば、ポリエステルまたはポリラクトンセグメントをさらに含んでいてもよく、
それぞれのmは独立して0または1を表し、それぞれのnは独立して0または1を表し、それぞれのsは独立してs=0または1を表すが、ただしmまたはnの内少なくとも1つは1に等しくなければならず、
aは1〜10の整数であり、
bは0〜4の整数であり、そして
cは1〜15の整数である。
1およびR2セグメントの分子量によって、a、bおよびcの数値は、広い範囲で変化させることが可能であるのは、当業者のよく知るところである。これらの変数の数値を決定するための重要な因子は、最終的なポリ(エステル−ウレタン)分子のスルホネート当量であって、それが500〜12,000グラム/当量の範囲に収まるようにすべきである。一般的に言って、低分子量のR1(およびR2)セグメントを使用する場合にはaおよびcの数値をより大きくし、オリゴマー性のR1セグメントを使用する場合には、それらの数値をより小さくする。
それぞれのRDは独立して、以下のものを表し、
1)少なくとも1つの1〜50個のカテナリー酸素原子により、および1〜30個の下記のオキシカルボニル基により分離された、2〜12個のメチレン基および6〜10個の炭素原子のアリーレン基の単位で、20〜150個の炭素原子を有する2価の直鎖状または分枝状の有機基の少なくとも1つ、
Figure 2005509717
望ましくは、少なくとも1〜20個のカテナリー酸素原子、および1〜10個のオキシカルボニル基により分離され、この有機基は400〜2,500、望ましくは600〜1,000の分子量を有し;
2)2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、シクロペンタメチレン基、シクロヘキサメチレン基、5員環または6員環のアザサイクリック基、フェニレン基、ナフタレン基、フェニレンメチレンフェニレン基からなる群より選択される有機基であって、その有機基は場合によっては1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基4つまでで合計15個までの炭素原子となるように置換されていてもよく、その有機基は、ジオール末端エステル前駆体と2〜12個の炭素を有する脂肪族二酸もしくは8〜12個の炭素を有する芳香族二酸の低級脂肪族ジエステルとの間のエステル交換反応、またはジオール末端エステル前駆体と4〜6個の炭素の脂肪族ラクトンとの間の反応によって、鎖が伸長されていてもよい、有機基、または
3)構造{−R1(X1−R2−X1−R1p−}であって、ここでpは1〜5の整数であり、この構造はポリオールとOCN−R2−NCOの構造を有するイソシアネートとを反応させて分子量500〜4,000、望ましくは800〜2,000のセグメントを形成させることによって得られたものであって、
それぞれのR1は独立して、2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、または6〜10個の炭素原子を有するアリーレン基を表し、
それぞれのX1は独立して次式のものを表し、
Figure 2005509717
それぞれのR2は独立して、2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、シクロペンタメチレン基、シクロヘキサメチレン基、5員環または6員環のアザサイクリック基、フェニレン基、ナフタレン基、フェニレンメチレンフェニレン基からなる群より望ましくは選択される有機基を表すが、その有機基は場合によっては、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基4つまでで合計で最大15個までの炭素原子となるように置換されていてもよく、
それぞれのX2は独立して次式のものを表し、
Figure 2005509717
ここでそれぞれのRAは独立して、水素または1〜4個の炭素原子を有する低級アルキルを表し、
それぞれのRHは独立して、2価の疎水性基を表すが、それらは次の構造を有する2価のオリゴマー性シロキサン基、
Figure 2005509717
次の構造を有する2価の有機基、
Figure 2005509717
または次の構造の内の1つを有する2価の有機基、
Figure 2005509717
または、それらの第4級塩から選択されるが、ここでRfは、以下に定義するような、フルオロカーボンをペンダントさせた基であってよく、
それぞれのR3は独立して、2価の有機基、望ましくは2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基を表すが、それが、それぞれ6〜20個の炭素原子を有するフェニレンまたはアルクアリーレン基のような、アリーレンであってもよく、
それぞれのYは独立して、H、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、6〜10個の炭素原子を有するアリール基、または次式を表し、
―Si(OR8z(R4w
ここでそれぞれのR4は独立して、1〜4個の炭素原子を有する1価の低級アルキル基を表し、それぞれのR8は、Hまたは1〜4個の炭素原子を有する1価の低級アルキル基であり、それぞれのzは独立して2または3であり、それぞれのwは独立して0または1であり、ここでz+w=3であるが、ただし少なくとも1つのYは、次式であり、
―Si(OR8z(R4w
それぞれのR5は独立して、1〜12個の炭素原子のアルキル基、6〜10個の炭素原子を有するアリール、または6〜10個の炭素原子を有するアラルキル基からなる群より選択される1価の基を表すが、R4の少なくとも70%はメチルであり、
それぞれのgは独立して、10〜300の整数を表し、
それぞれのX3は独立して、共有結合、カルボニル基、
Figure 2005509717
または2価のアミド基、
Figure 2005509717
を表し、
それぞれのR6は独立して、4〜60個、望ましくは12〜30個の炭素原子のアルキル基からなる群より選択される1価の基を表し、
それぞれのR7は独立して、2〜12個の炭素原子のアルキレン基からなる群より選択される2価の基を表し、
それぞれのRfは独立して、その内の少なくとも4個は完全にフッ素化された炭素原子である6〜12個の炭素原子を有する、1価の飽和のフッ化脂肪族基を表す。
基RD(またはその成分の基R1およびR2)または基R2が分枝状のアルキレン成分を含んでいる場合には、これらの成分がポリマーまたはオリゴマーの追加の末端を構成し、そのため、先にも説明したように、少なくとも1つの基Yによって自体末端基となりうる、ということも理解されたい。
典型的には、本発明を実施する際に使用されるシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)組成物は、500〜12,000g/当量、望ましくは2,000〜10,000g/当量のスルホネート当量を有している。このシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)組成物は、望ましくは2,000〜50,000、より望ましくは2,000〜20,000の範囲、さらにより望ましくは5,000〜8,000の範囲の数平均分子量を有している。
典型的には、シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)ポリマーは、水性媒体の中の粒子分散体として調製することができる。それらを調製するには、まず、スルホン化ポリエステルジオールとジイソシアネートと、場合によっては、1種または複数の追加のジオールとを有機溶媒(たとえば、アセトンまたは2−ブタノン)中で組み合わせる。反応の化学量論量を、反応の第1工程の生成物が分子量が7,000のイソシアネート末端オリゴマーとなるように調節する。次いで、アミノアルキルトリアルコキシシラン(たとえば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン)を加えると、それがポリマーに結合したイソシアネート基と反応する。次いで、その反応混合物を水中に投入して、有機溶媒を蒸留によって除去すると、シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)が水中分散体として得られる(典型的には固形分>40重量%)。シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)組成物を調製するためのプロセス例が、米国特許第5,756,633号および同第5,929,160号に記載されている。
典型的には、分散されたシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)粒子を、本発明のインクジェット印刷可能な組成物中に、インク組成物の全重量を基準にして、0.1重量%〜50重量%またはそれ以上の量で存在させることができる。シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)粒子を、インク組成物の全重量を基準にして、望ましくは2重量%〜30重量%、より望ましくは5重量%〜20重量%の量で存在させる。
他の用途における分子量の限界(もしあれば)および分散体の有用な濃度については、その用途に具体的に携わっている者ならば、決定することができる。
本発明のインクジェット印刷可能な組成物には、場合によっては、着色剤をさらに含んでいてもよい。
任意成分
着色剤
本発明のインクジェット印刷可能な組成物は、1種または複数の着色剤を含むインクとして配合することができる。好適な着色剤には、公知で、市販されている顔料、染料、またはその他の着色性の原料ならすべて含まれる。本発明において使用する着色剤を選択するには、多くの因子が関係するが、その因子の例を挙げてみれば、これらに限定されるわけではないが、使用する印刷方法、ならびにインク組成物およびそのインク組成物を担持する印刷基材の最終的な用途がある。たとえば、屋外の標識が目的ならば、高度に耐光性のある着色剤が望ましい。好適な染料および顔料は、それがどのような色でもよいが、たとえばブラック、レッド、ブルーおよびイエローなどの染料および顔料は、たとえば、「ザ・カラー・インデックス(THE COLOUR INDEX)第3版、第4改訂版、第1〜9巻」(ザ・ソサイエティ・オブ・ダイヤーズ・アンド・カラリスツ(The Society of Dyers and Colourists)、英国ウェスト・ヨークシャー、ブラッドフォード(Bradford、West Yorkshire、England)、1992年)に見ることができる。本明細書で使用するとき、「C.I.」という略称は、「カラー・インデックス」を指す。
本発明のインク組成物において使用する着色剤の量は、典型的には、インク組成物の全重量を基準にして25容積%未満である。着色剤は、もし存在させるのなら、インク組成物の全重量を基準にして、0.1容積%〜15容積%の量で存在させるのが望ましい。着色剤は、もし存在させるのなら、インク組成物の全重量を基準にして、0.5容積%〜5容積%の量で存在させるのがより望ましい。
屋外耐久性および/または高い画像密度が必要とされる用途では、インクジェット印刷可能な本発明のインク組成物には、1種または複数の顔料が含まれているのが望ましい。本発明には、公知の市販されている顔料なら何を用いてもよいが、ただし、その顔料が分散可能であり、インク組成物に悪影響を与えない限りにおいてである。
ブラック顔料を例示すれば、これらに限定されるわけではないが、炭素系ブラック顔料たとえば、ニュージャージー州リッジフィールド(Ridgefield、NJ)のデグッサ・コーポレーション(Degussa Corporation)から入手可能な、スペシャル・ブラック(SPECIAL BLACK)4、スペシャル・ブラック(SPECIAL BLACK)5、スペシャル・ブラック(SPECIAL BLACK)6、スペシャル・ブラック(SPECIAL BLACK)4A、カラー・ブラック(COLOR BLACK)FW200、およびカラー・ブラック(COLOR BLACK)FW2顔料;ジョージア州アトランタ(Atlanta、GA)のコロンビアン・ケミカル・コーポレーション(Columbian Chemical Corp.)から入手可能な、ラベン(RAVEN)1200、ラベン(RAVEN)1170、ラベン(RAVEN)3500、およびラベン(RAVEN)5750炭素ブラック顔料;マサチューセッツ州ボストン(Boston、MA)のキャボット・コーポレーション(Cabot Corp.)から入手可能な、モゴール(MOGOL)Lおよびスターリング(STERLING)NS炭素ブラック顔料;日本国東京の三菱化成(株)から入手可能なカーボン・ブラック(CARBON BLACK)MA−100;およびニュージャージー州フォート・リー(Fort Lee、NJ)のサン・ケミカル・カンパニー(Sun Chemical Co.)から入手可能な、サン・UV・フレクソ・ブラック・インク(SUN UV FLEXO BLACK INK)、ブラック顔料含有UV硬化性フレキソ印刷インクなどが挙げられる。
マゼンタ顔料を例示すれば、これらに限定されるわけではないが、ペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburg、PA)のバイエル・コーポレーション(Bayer Corp.)から入手可能な、クインド・マゼンタ(QUINDO MAGENTA)RV−6828(C.I.顔料レッド122)、クインド・マゼンタ(QUINDO MAGENTA)RV−6831(C.I.顔料レッド122)プレスケーキ、クインド・レッド(QUINDO RED)R−6713PV19、およびクインド・マゼンタ(QUINDO MAGENTA)RV−6843(C.I.顔料レッド202)顔料など;オハイオ州シンシナティ(Cincinnati、OH)のサン・ケミカル・コーポレーション(Sun Chemical Corp.)から入手可能な、サンファスト・マゼンタ(SUNFAST MAGENTA)122およびサンファスト・マゼンタ(SUNFAST MAGENTA)202顔料;およびスイス国バーゼル(Basel、Switzerland)のチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から入手可能な、シンクアジア・マゼンタ(CINQUASIA MAGENTA)B RT−343−D、マゼンタ顔料(C.I.顔料レッド202)(これは米国では、モナストラール・レッド(MONASTRAL RED)RT−343−Dと呼ばれている)などがある。
シアン顔料を例示すれば、これらに限定されるわけではないが、ペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburg、PA)のバイエル・コーポレーション(Bayer Corp.)から入手可能な、パロマー・ブルー(PALOMAR BLUE)B−4810(C.I.顔料ブルー15:3)、パロマー・ブルー(PALOMAR BLUE)B−4710(C.I.顔料ブルー15:1)、およびパロマー・ブルー(PALOMAR BLUE)B−4900顔料;およびオハイオ州シンシナティ(Cincinnati、OH)のサン・ケミカル・コーポレーション(Sun Chemical Corp.)から入手可能なサン(SUN)249−1284顔料(C.I.顔料ブルー15:3)などがある。
イエロー顔料を例示すれば、これらに限定されるわけではないが、ペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburg、PA)のバイエル・コーポレーション(Bayer Corp.)から入手可能な、ファンチョン・ファスト(FANCHON FAST)Y−5700(C.I.顔料イエロー139)およびファンチョン・ファスト・イエロー(FANCHON FAST YELLOW)Y−5688(C.I.顔料イエロー150)顔料;オハイオ州シンシナティ(Cincinnati、OH)のサン・ケミカル・コーポレーション(Sun Chemical Corp.)から入手可能な、サンブライト・イエロー(SUNBRITE YELLOW)14プレスケーキおよびスペクトラ・パック・イエロー(SPECTRA PAC YELLOW)83顔料;および、ニューヨーク州タリータウン(Tarrytown、NY)のチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から入手可能な、イルガジン・イエロー(IRGAZIN YELLOW)2RLT(C.I.顔料イエロー110)、イルガジン・イエロー(IRGAZIN YELLOW)2GLTN(C.I.顔料イエロー109)、イルガジン・イエロー(IRGAZIN YELLOW)2GLTE(C.I.顔料イエロー109)、およびイルガジン・イエロー(IRGAZIN YELLOW)3RLTN(C.I.顔料イエロー110)顔料などがある。
ホワイト顔料を例示すれば、これらに限定されるわけではないが、白色金属酸化物たとえば二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび水酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなど;白色金属硫酸塩たとえば硫酸バリウム、硫酸亜鉛、硫酸カルシウムなど、および白色炭酸塩たとえば炭酸カルシウムなどがある。
場合によっては、水性ビヒクル中に顔料を分散させるために、分散剤を使用してもよい。分散剤は典型的には合成ポリマーで、それは疎水性顔料粒子の上に吸着し、顔料粒子のまわりに親水性のシェルを与え、それによって顔料粒子を水性ビヒクルの中に分散させることができる。
分散剤を例示すれば、ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;アクリル樹脂、たとえばポリアクリル酸、アクリル酸/アクリロニトリル・コポリマー、アクリル酸カリウム/アクリロニトリル・コポリマー、酢酸ビニル/アクリル酸エステル・コポリマー、およびアクリル酸/アクリル酸アルキル・コポリマー;スチレン/アクリル酸樹脂、たとえばスチレン/アクリル酸・コポリマー、スチレン/メタクリル酸・コポリマー、スチレン/メタクリル酸/アクリル酸アルキル・コポリマー、スチレン/α−メチルスチレン/アクリル酸・コポリマー、およびスチレン/α−メチルスチレン/アクリル酸/アクリル酸アルキル・コポリマー;スチレン/マレイン酸・コポリマー;スチレン/無水マレイン酸・コポリマー;ビニルナフタレン/アクリル酸・コポリマー;ビニルナフタレン/マレイン酸・コポリマー;酢酸ビニルコポリマー、たとえば酢酸ビニル/エチレン・コポリマー、酢酸ビニル/脂肪酸ビニルエチレン・コポリマー、酢酸ビニル/マレイン酸エステル・コポリマー、酢酸ビニル/クロトン酸・コポリマー、および酢酸ビニル/アクリル酸・コポリマー;ポリウレタン;ポリアミン/脂肪酸・縮合ポリマー;および上記のポリマーの塩、などがある。それらの内でも、疎水性基を有するモノマーと親水性基を有するモノマーとからのコポリマー、および、疎水性基と親水性基の両方を有するモノマーを含むポリマーが、特に好ましい。上記のポリマーの塩の例を挙げれば、上記のポリマーと、ジエチルアミン、アンモニア、エチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどとの塩、がある。これらのコポリマーの重量平均分子量は、好ましくは3,000〜30,000、より好ましくは5,000〜15,000である。本発明においては、上記のポリマーの内でも、スチレン/アクリル酸樹脂、たとえばスチレン/アクリル酸・コポリマー、スチレン/メタクリル酸・コポリマー、スチレン/メタクリル酸/アクリル酸アルキル・コポリマー、スチレン/α−メチルスチレン/アクリル酸・コポリマー、およびスチレン/α−メチルスチレン/アクリル酸/アクリル酸アルキル・コポリマーまたはそれらのコポリマーの塩が好ましい。
市販されている分散剤の例としては、デラウェア州ウィルミントン(Wilmington、DE)のゼネカ・インコーポレーテッド(Zeneca Inc.)から入手可能な、商品名ゾルスパース(SOLSPERSE)、およびウィスコンシン州ラシーン(Racine、WI)のS.C.ジョンソン・カンパニー(S.C.Johnson Co.)から入手可能な、ジョンクリル(JONCRYL)などが挙げられる。
分散剤の含量は典型的には、全インク組成物を基準にして、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜4重量%である。本発明のいくつかの実施態様において、シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)を分散剤としても機能させることが可能で、追加の分散剤を加える必要はない。そのような場合には、シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)の量は、組成物全体の中で所望するシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)の量を基準に選択し、そのため、顔料を分散させるのに必要な量よりは多くなるのが普通である。
水性顔料分散体を調製するための方法は、インク業界では周知で、たとえば、米国特許第5,679,138号;同第5,891,231号;および欧州特許出願公開第889 102 A2号などに記載されている。
別な方法として、あるいは上記と組み合わせて、市販されている顔料分散体を用いることもできる。市販されている顔料分散体の例を挙げれば、ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte、NC)のクラリアント・コーポレーション(Clariant Corp.)から入手可能な、商品名ホスタファイン(HOSTAFINE)で、ホスタファイン・イエロー(HOSTAFINE YELLOW)HRおよびホスタファイン・ブルー(HOSTAFINE BLUE)B2Gなど;ニュージャージー州マウント・オリーブ(Mount Olive、NJ)のBASF・コーポレーション(BASF Corp.)から入手可能な、商品名ルコニル(LUCONYL)およびバソフレックス(BASOFLEX)の顔料分散体で、ルコニル・イエロー(LUCONYL YELLOW)1250、バソフレックス・ピンク(BASOFLEX PINK)4810、ルコニル・ブルー(LUCONYL BLUE)7050など;イリノイ州シカゴ(Chicago、IL)のキーストーン・アニリン・コーポレーション(Keystone Aniline Corp.)から入手可能な顔料分散体たとえば、キーストーン・ジェット・プリント・マイクロ・ブラック(KEYSTONE JET PRINT MICRO BLACK)(C.I.顔料ブラック7)、キーストーン・ジェット・プリント・マイクロ・ブルー(KEYSTONE JET PRINT MICRO BLUE)(C.I.顔料ブルー15:3)、キーストーン・ジェット・プリント・マイクロ・マゼンタ(KEYSTONE JET PRINT MICRO MAGENTA)(C.I.顔料レッド122)、キーストーン・ジェット・プリント・マイクロ・イエロー(KEYSTONE JET PRINT MICRO YELLOW)(C.I.顔料イエロー13)など;ペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburg、PA)のバイエル・コーポレーション(Bayer Corp.)から入手可能な、商品名ベイスクリプト(BAYSCRIPT)の顔料分散体、たとえば、ベイスクリプト・イエロー(BAYSCRIPT YELLOW)P PZD101440(C.I.顔料イエロー74)、ベイスクリプト・マゼンタ(BAYSCRIPT MAGENTA)P PAD101090(C.I.顔料レッド122)など;ニュージャージー州フォート・ウェイン(Fort Wayne、NJ)のサン・ケミカル・コーポレーション(Sun Chemical Corp.)から入手可能な商品名サンスパース(SUNSPERSE)の顔料分散体、たとえばサンスパース・イエロー(SUNSPERSE YELLOW)YHD−9439(C.I.顔料イエロー17)、フレクシバース(FLEXIVERSE)11WFD−5006白色顔料分散体など;ペンシルバニア州フェアレス・ヒルズ(Fairless Hills、PA)のヒューコテック・リミテッド(Heucotech Ltd.)から入手可能な、商品名ヒューコスパース(HEUCOSPERSE)の顔料分散体などがある。これ以外の顔料分散体を選択することも可能である。
望ましくは顔料の粒子径は極力小さくして、液状ビヒクル中でコロイド懸濁液の安定化を可能とし、そのインクをインクジェットプリンタに使用した場合に、印刷ヘッド部のノズルの閉塞を起こさないようにする。粒子の平均直径は典型的には0.001〜5マイクロメートル、より望ましくは0.05〜1マイクロメートルであるが、粒子径がこれらの範囲の外であってもよい。本発明のインク組成物の中では、顔料は所望の程度の着色を与えるのに有効な量で存在させる。
典型的には、顔料を着色剤として使用する場合、顔料をインクの0.1〜8重量%の量、好ましくはインクの2〜7重量%の量で存在させるが、その量がこれらの範囲の外であってもよい。
光堅牢性を必要としないような用途では、本発明のインク組成物が1種または複数の染料を含んでいてもよい。インク組成物のシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)の自己架橋性にマイナスの影響を与えない限りでは、本発明に、市販のどのような公知の染料を使用してもよい。有用な染料としては有機染料がある。有機染料の分類をすると、これらに限定されるわけではないが、トリアリールメチル染料、たとえば、マラカイトグリーンカルビノールベースの{4−(ジメチルアミノ)−a−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−a−[フェニルベンゼン−メタノール}、マラカイトグリーンカルビノール塩酸塩の{N−4−[[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−フェニルメチレン]−2,5−シクロヘキシルジエン−1−イリデン]−N−メチル−メタナミニウムクロリド、またはビス[p−(ジメチルアミノ)フェニル]フェニル−メチリウムクロリド}、およびマラカイトグリーンオキサレートの{N−4−[[4−(ジメチルアミノ)フェニル]フェニルメチレン]−2,5−シクロヘキシルジエン−1−イリデン]−N−メチルメタナミニウムクロリドまたはビス[p−ジメチルアミノ)フェニル]フェニルメチリウムオキサレート};モノアゾ染料、たとえばシアニンブラック、クリソイジン[ベーシックオレンジ2;4−(フェニルアゾ)−1,3−ベンゼンジアミン一塩酸塩]、ビクトリアピュアブルーBO、ビクトリアピュアブルーB、塩基性フクシンおよびβ−ナフトールオレンジ;チアジン染料、たとえばメチレングリーン、塩化亜鉛複塩[3,7−ビス(ジメチルアミノ)−6−ニトロフェノチアジン−5−イウムクロリド、塩化亜鉛複塩];オキサジン染料、たとえばルミクローム(7,8−ジメチルアロキサジン);ナフタルイミド染料、たとえばルシファーイエローCH{6−アミノ−2−[(ヒドラジノカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−1H−ベンズ[de]イソキノリン−5,8−ジスルホン酸二リチウム塩};アジン染料、たとえばヤヌスグリーンB{3−(ジエチルアミノ)−7−[[4−(ジメチルアミノ)フェニル]アゾ]−5−フェニルフェナジニウムクロリド};シアニン染料、たとえばインドシアニングリーン{カージオグリーンまたはフォックスグリーン;2−[7−[1,3−ジヒドロ−1,1−ジメチル−3−(4−スルホブチル)−2H−ベンズ[e]インドール−2−イリデン]−1,3,5−ヘプタトリエニル]−1,1−ジメチル−3−(4−スルホブチル)−1H−ベンズ[e]インドリウムヒドロキシド内部塩ナトリウム塩};インジゴ染料、たとえばインジゴ{インジゴブルーまたはC.I.バットブルー1;2−(1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−3H−インドール−3−オン};クマリン染料、たとえば7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(4−メチルウンベリフェロン);ベンズイミダゾール染料、たとえばヘキスト(Hoechst)33258、[ビスベンズイミドまたは2−(4−ヒドロキシフェニル)−5−(4−メチル−1−ピペラジニル)−2,5−ビ−1H−ベンズイミダゾール三塩酸塩五水和物;サウスカロライナ州チェスター(Chester、SC)のヘキスト・セラニーズ・コーポレーション(Hoechst Celanese Corp.)製)];パラキノイダル染料、たとえばヘマトキシリン{7,11b−ジヒドロベンズ[b]インデノ[1,2−d]ピラン−3,4,6a,9,10(6H)−ペントール};フルオレセイン染料、たとえばフルオレセインアミン(5−アミノフルオレセイン);ジアゾニウム塩染料、たとえばアゾイックジアゾNo.10(2−メトキシ−5−クロロベンゼンジアゾニウムクロリド、塩化亜鉛複塩);アゾイックジアゾ染料、たとえばアゾイックジアゾNo.20(4−ベンゾイルアミノ−2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウムクロリド、塩化亜鉛複塩);フェニレンジアミン染料、たとえばC.I.ディスパースイエロー9[N−(2,4−ジニトロフェニル)−1,4−フェニレンジアミンまたはソルベントオレンジ53];ジアゾ染料、たとえばC.I.ディスパースオレンジ13[1−フェニルアゾ−4−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)ナフタレン];アントラキノン染料、たとえばC.I.ディスパースブルー3[1−メチルアミノ−4−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−9,10−アントラキノン]、C.I.ディスパースブルー14[1,4−ビス(メチルアミノ)−9,10−アントラキノン]、およびC.I.モルダントブラック13;トリスアゾ染料、たとえばC.I.ダイレクトブルー71(3−[(4−[(4−[(6−アミノ−1−ヒドロキシ−3−スルホ−2−ナフタレニル)アゾ]−6−スルホ−1−ナフタレニル)アゾ]−1−ナフタレニル)アゾ]−1,5−ナフタレンジスルホン酸四ナトリウム塩);キサンテン染料、たとえば2,7−ジクロロフルオレセイン;プロフラビン染料、たとえば3,6−ジアミノアクリジンヘミスルフェート(プロフラビン);スルホナフタレイン染料、たとえばクレゾールレッド(o−クレゾールスルホナフタレイン);フタロシアニン染料、たとえば銅フタロシアニン{ピグメントブルー15;(SP−4−1)−[29H,31H−フタロシアナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅);カロチノイド染料、たとえばトランス−β−カロチン(フードオレンジ5);カルミン酸染料、たとえばカルミン、カルミン酸のアルミニウムまたはカルシウムレーキ(7−a−D−グルコピラノシル−9,10−ジヒドロ−3,5,6,8−テトラヒドロキシ−1−メチル−9,10−ジオキソ−2−アントラセンカルボニリック酸);アズール染料、たとえばアズールA[3−アミノ−7−(ジメチルアミノ)フェノチアジン−5−イウムクロリド、または7−(ジメチルアミノ)−3−イミノ−3H−フェノチアジン塩酸塩];およびアクリジン染料、たとえばアクリジンオレンジ[C.I.ベーシックオレンジ14;3,8−ビス(ジメチルアミノ)アクリジン塩酸塩、塩化亜鉛複塩]およびアクリフラビン(天然アクリフラビン;3,6−ジアミノ−10−メチルアクリジニウムクロリドと3,6−アクリジンジアミンとの混合物)などがある。
染料を着色剤として使用する場合、使用する染料の量は、インク組成物の全重量を基準にして望ましくは0.1容積%〜15容積%の範囲、より望ましくは0.5容積%〜5容積%である。
いくつかの実施態様においては、クリアコート組成物の場合のように、着色剤を通常省略する。
追加の分散されたポリマー
追加の分散されたポリマーは、剪断変形可能であっても、可能でなくてもよいが、本発明の組成物に添加して、硬化させたフィルムの性質を調節する。もし使用するならば、そのようなポリマー分散体からの全固形分含量は、シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)ポリマーの重量の0.1〜3倍の量で通常存在させる。
追加の分散されたポリマー(すなわち、ポリマー分散体)の例を挙げれば、アクリル樹脂分散体で、ペンシルバニア州フィラデルフィア(Philadelphia、PA)のローム・アンド・ハース・カンパニー(Rohm & Haas Co.)から入手可能な、商品名ロープレックス(RHOPLEX)(たとえば、ロープレックス(RHOPLEX)AC−2507、ロープレックス(RHOPLEX)AC−347、ロープレックス(RHOPLEX)AC−261、ロープレックス(RHOPLEX)AC−264、ロープレックス(RHOPLEX)AC−2508、ロープレックス(RHOPLEX)SG−10M、ロープレックス(RHOPLEX)SG−20、ロープレックス(RHOPLEX)E−3131、ロープレックス・ミルチローブ(RHOPLEX MILTILOBE)200、ロープレックス(RHOPLEX)B1604、ロープレックス(RHOPLEX)3479、デュラプラス(DURAPLUS3アクリル樹脂);スチレン/アクリル樹脂分散体、たとえばウィスコンシン州スターテバント(Sturtevant、WI)のジョンソン・ポリマー・インコーポレーテッド(Johnson Polymer、Inc.)から入手可能な、商品名ジョンクリル(JONCRYL)(たとえば、ジョンクリル(JONCRYL)1915、ジョンクリル(JONCRYL)1972、ジョンクリル(JONCRYL)1532、ジョンクリル(JONCRYL)537);ポリウレタン分散体(たとえば、ペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburg、PA)のバイエル・コーポレーション(Bayer Corp.)から入手可能な、インプラニル(IMPRANIL)DLN DA247およびインプラニル(IMPRANIL)DLN DA247)などがある。
界面活性剤
本発明の組成物では、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、または両性の界面活性剤を使用することができ、それらは、インクの全重量を基準にして、0.01〜5%、望ましくは0.2〜2%の量で存在させることができる。イオン性の界面活性剤の例を挙げれば、ニュージャージー州ウェスト・パターソン(West Paterson、NJ)のアメリカン・サイアナミド(American Cyanamid)から入手可能な、商品名エーロゾル(AEROSOL)、たとえばエーロゾル(AEROSOL)OT;およびコネチカット州ノーウォーク(Norwalk、CT)のT.T.ファンデルビルト・カンパニー(T.T.Vanderbilt Co.)から入手可能なダーバン(DARVAN)No.1およびダーバン(DARVAN)No.7界面活性剤、がある。ノニオン性界面活性剤の例を挙げれば、コネチカット州ダンベリー(Danbury、CT)のユニオン・カーバイド・コーポレーション(Union Carbide Corp.)から入手可能な商品名トリトン(TRITON)の界面活性剤、たとえばトリトン(TRITON)X−100、トリトン(TRITON)X−102、トリトン(TRITON)X−114、トリトン(TRITON)X−101、およびトリトン(TRITON)CF−10界面活性剤;ペンシルバニア州アレンタウン(Allentown、PA)のエア・プロダクツ・アンド・ケミカルズ(Air Products and Chemicals)から入手可能な商品名スルフィノール(SURFYNOL)の界面活性剤、たとえばスルフィノール(SURFYNOL)CT−136(アニオン性およびノニオン性界面活性剤の混合物)、スルフィネル(SURFYNEL)104、スルフィノール(SURFYNOL)465、およびスルフィノール(SURFYNOL)TG;ユニオン・カーバイド・コーポレーション(Union Carbide Corp.)から入手可能な、商品名テルギトール(TERGITOL)の界面活性剤、たとえば、テルギトール(TERGITOL)NP−9およびテルギトール(TERGITOL)NP−10;有機シリコーン界面活性剤で、OSi・スペシャルティズ・インコーポレーテッド(OSi Specialties Inc.)から入手可能な商品名シルウェット(SILWET)のもの、たとえばシルウェット(SILWET)L−77など、がある。
有用な界面活性剤には、フッ素化界面活性剤も含まれる。特に望ましいフッ素系界面活性剤は、本願出願人に共同譲渡された、同時係属出願中の米国特許出願第09/911,279号(イリタロ(Ylitalo)ら、出願2001年7月23日)に記載されている。
界面活性剤は、水性ビヒクルの0.01〜6重量%、望ましくは0.05〜4重量%、より望ましくは0.1〜1重量%の量で加えることができる。
保湿剤
保湿剤は本発明のインクジェット組成物の中に加えると、インクが乾燥したり印刷ヘッド部のオリフィスの中でかさぶた状になったりすることを防止するのに役立つ。
使用可能な保湿剤の例を挙げれば、多価アルコール、たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、およびチオグリコール;アルキレングリコールから誘導される低級アルキルモノ−またはジ−エーテル、たとえば、エチレングリコールモノ−メチルまたはモノ−エチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−メチルまたはモノ−エチルエーテル、プロピレングリコールモノ−メチルまたはモノ−エチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−メチルまたはモノ−エチルエーテル、ジエチレングリコールジ−メチルまたはジ−エチルエーテル、およびジエチレングリコールモノブチルエーテル;窒素含有環状化合物、たとえばピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、および1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;および硫黄含有化合物たとえば、ジメチルスルホキシドおよびテトラメチレンスルホンなど、がある。保湿剤としては、ジエチレングリコール、グリセロール、またはジエチレングリコールモノブチルエーテルが望ましい。
追加の成分
印刷した画像グラフィックの、特に屋外環境で日光に暴露されるような場合の、耐久性を向上させるために、場合によっては、各種の市販されている安定剤化学物質を本発明の組成物に添加することができる。これらの安定剤は、以下のようなカテゴリーに分類することができる、すなわち、熱安定剤;紫外光線安定剤;およびフリーラジカル捕捉剤である。
熱安定剤を、得られた画像グラフィックを熱の影響から保護するために使用することができる。市販の熱安定剤の例を挙げれば、テキサス州ヒューストン(Houston、TX)のウィトコ・コーポレーション(Witco Corp.)から入手可能なマークV(MARK V)1923安定剤;およびオハイオ州クリーブランド(Cleveland、OH)のフェロ・コーポレーション(Ferro Corp.)から入手可能なシンプロン(SYNPRON)1163、フェロ(FERRO)1237、およびフェロ(FERRO)1720安定剤など、がある。それらの熱安定剤は、0.02〜0.15重量%の範囲の量で存在させることができる。
紫外光線安定剤を、得られた画像グラフィックを光の影響から保護するために使用することができる。市販の光安定剤の例を挙げれば、ニュージャージー州パーシッパニー(Parsippany、NJ)のBASF・コーポレーション(BASF Corp.)から入手可能なユービノール(UVINOL)400、およびニューヨーク州タリータウン(Tarrytown、NY)のチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーション(Ciba Specialty Chemicals Corp.)から入手可能なチヌビン(TINUVIN)900などがあるが、これらは、インクの全量の0.1〜0.25重量%の範囲の量で存在させることができる。
フリーラジカル捕捉剤は、インクの全量の0.05〜0.25重量%の量で存在させることができる。捕捉剤の例としては、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)化合物、ヒドロキシルアミン、立体障害のあるフェノールなどが挙げられる。フリーラジカル捕捉剤は、たとえば、HALS化合物と共存させて再生されるのが好ましい。市販されているHALS化合物の例を挙げれば、ニューヨーク州タリータウン(Tarrytown、NY)のチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーション(Ciba Specialty Chemicals Corp.)から入手可能な、チヌビン(TINUVIN)292ヒンダードアミン光安定剤、およびニュージャージー州ウェスト・パターソン(West Paterson、NJ)のサイテック・インダストリーズ(Cytec Industries)から入手可能なサイアソーブ(CYASORB)UV3581などがある。
任意成分として追加できるものとしては、殺菌剤、たとえば、ミシガン州ミッドランド(Midland、MI)のダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company)から入手可能な、商品名ダウサイド(DOWCIDE)として販売されているもの;ニュージャージー州ピスカタウェイ(Piscataway、N.J.)のフールス・アメリカ・インコーポレーテッド(Huls America、Inc.)から入手可能な、ヌオセプト(NUOSEPT);コネチカット州チェシャー(Cheshire、CN)のオーリン・コーポレーション(Olin Corp.)から入手可能なオミジン(OMIDINE);ペンシルバニア州アンブラー(Ambler、PA)のヘンケル・コーポレーション(Henkel Corp.)から入手可能な、ノプコサイド(NOPCOCIDE);ニュージャージー州ニューアーク(Newark、NJ)のトロイ・ケミカル・コーポレーション(Troy Chemical Corp.)から入手可能な、トロイサン(TROYSAN);安息香酸ナトリウム;殺真菌剤、EDTAのような金属イオン封鎖剤;コロイド無機粒子、たとえば、ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte、NC)のクラリアント・コーポレーション(Clariant Corp.)から入手可能で、商品名ハイリンク(HIGHLINK)として販売されているコロイダルシリカ;およびその他公知の添加剤、たとえば、消泡剤、導電性向上剤、析出防止(anti−kogation)剤、腐食防止剤、pH緩衝剤、融合助剤(coalescing agent)、水溶性ポリマーおよび水に分散可能なラテックスエマルションを含むポリマーバインダー、増粘剤、チクソトロープ剤、界面活性剤、コーティング助剤、金属イオン封鎖剤、粘度調節剤など、を挙げることができる。
インクの配合と処理
一般的に、インクジェット用インクに含まれる着色剤、水、任意の有機共溶媒および添加剤などの成分の量は、インクジェット用インク分散技術において公知で、よく理解されている。本発明の特定のインクの中に存在させるそれぞれの成分の量は、多くの因子によって決めることができるが、そのようなものとしてはたとえば、成分の素性(顔料、溶媒、シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)、およびその他の任意の分散剤)、そのインクジェット用インクの意図する用途(たとえば、目的とする受容体)などが、とりわけ重要である。成分の量が以下に述べる範囲を外れても、依然として使用することは可能であるが、有用な量の例を挙げれば、以下の通りである:顔料は、インク中に、たとえば、インクジェット用インク分散体の0.5〜10重量%の範囲の量で含むことができる。
使用する顔料分散剤の量は、有効な量、すなわち、顔料を分散させ、その分散体を安定化するのに効果のある量ならどのよう量であってもよい。一般に、分散剤は顔料の量に応じた量でインク中に存在させることができるが、分散剤の量はたとえば、顔料の1〜300重量%の範囲の量とするが、10〜200重量%の量とするのが好ましい。
インクも含めて、インクジェット印刷可能な組成物は典型的には、全組成物の1〜60重量%の全固形分含量を有するが、成分を適切に選択すれば、もっと高い値にすることも可能である。インクも含めた、本発明の組成物の固形分含量が、20重量%よりも高いのが望ましいが、30重量%よりも高ければより望ましい。
本発明のインクは、上述の成分から、顔料分散体を調製するために有用であると一般に認められているコンパウンディング方法によって、調製することができる。混色および粒子の解凝集を行うために超音波エネルギーを利用する方法もあるし、ボールミル、サンドミルあるいはアトリッターのような媒体ミルを使用する方法もある。媒体ミルを使用すれば、顔料混合物を強力なミクロ剪断およびカスケーディングにかけて顔料粒子の凝集を破壊するために、受容可能な顔料分散体を得ることができる。
本発明のインクを製造するための1つの方法が、米国特許第、5,679,138号に記載されている。一般的には、インクジェット用顔料添加インクを、濃縮ミル磨砕物の形で製造し、後にそれを希釈してインクジェット印刷システムにおいて使用するのに適切な濃度とするのが望ましい。この技術を用いれば、一定の設備でより大量の顔料添加インクを調製することが可能となる。このミル磨砕物は、追加の水または水混和性溶媒のいずれかを用いて希釈し、所望の濃度のミル磨砕物とすることができる。希釈することによって、インクを、特定の用途に合わせて、所望の粘度、色強度、色相、飽和密度および印刷面被覆量を有するように調節する。
インクのコンパウンディングのために、ホモジナイザーおよび乳化機を使用することも可能である。これらのシステムは一般に、固形物と液体とからのプレミックスを、強制的に壁面に衝突させたり、それ自体で衝突させる役割を果たす。
原料を処理のために配合して高度に粘稠なペーストとし、次いでそれを希釈(レット・ダウン)工程にかけて最終のインクとするのならば、従来からの2本ロールミルや3本ロールミル処理技術は、顔料粒子を分散させるための効果的な技術となりうる。
また別な処理方法では、顔料分散体を、直径が150マイクロメートル〜1,000マイクロメートルのオーダーの一連の小さなノズルを強制的に通過させることもできる。そのようなシステムは、高い流速における非常に高い圧力に耐えられなければならない。そのようなシステムでは、3種の異なった構成が使用できる:a)「押し込み(ウェッジ)」構成で、オリフィスの直径を小さくしていく;b)「押し込み」構成であるが、オリフィスにキャビテーションを起こさせるような仕掛けをもたせる;およびc)「衝突ジェット」構成で、分散体の流れを少なくとも2つの要素に分裂させ、それぞれの流れをオリフィスに通すことによってジェット化させ、そのジェット流れを互いに衝突させることによって再び1つの流れにもどす。これらのシステムのいずれを用いても、水系顔料添加インクを加工する場合には、満足のいく結果が得られることが見出された。これらの方法の例は、米国特許第5,482,077号(セラフィン(Serafin))および同第5,852,076号(セラフィン(Serafin)ら);ならびに国際公開(WO)第96/14925号および同第96/14941(いずれも、セラフィン(Serafin)ら)に見出すことができる。
インクの処理が終わったら、それを適当なフィルターを用いて濾過することができるが、フィルターとしてはたとえば、ミシガン州アン・アーバー(Ann Arbor、MI)のアーバー・テクノロジー(Arbor Technology)から入手可能な、5マイクロメートルのホワットマン・ポリキャップ(WHATMAN POLYCAP)36HDカートリッジタイプのフィルターが挙げられる。ポンプ、たとえば、イリノイ州バリントン(Barrington、IL)のバーナント・カンパニー(Barnant Co.)から入手可能な、マスターフレックス(MASTERFLEX)ペリスタポンプを用いて、インクをフィルターにフィードすることができる。背圧3psi(メートル法で0.21kg/cm2)で、120ミリリットル/分の流速にするのが好ましい。
本発明のインクは、インクジェット印刷用途において、有用である。そのため、このインクは、インクジェットプリンタのカートリッジの内部に含まれる(すなわち、収容される)か、またはバルク容器の中に収容されるのが、好ましい。典型的にはこのインクは、インクジェット印刷条件下においては、各種のカートリッジの中の流路(もしあれば)、チューブ(もしあれば)、およびノズルオリフィスの中を自由に流れる。このインクはさらに、望ましいことには、(インクジェット用途で使用するのに適さないインクよりも)、顔料の凝集する傾向が低く、インク分散体から顔料が沈降しにくく、またインクジェットの印刷ヘッド部のノズルが閉塞しにくい。以下に述べる範囲の外側であっても有用ではあるが(特に加熱圧電印刷ヘッドを使用する場合)、このインクジェット用インクは一般に、剪断速度1000s-1の場合の粘度が、1〜20mPa・s、望ましくは1〜10mPa・s、より望ましくは1〜5mPa・sの範囲であり、そして表面張力が20〜70mN/メートル、望ましくは25〜60mN/メートルの範囲である。
貯蔵安定性を与えるためには、本発明のインクジェット印刷可能な水性組成物のpHを6〜8の間とするのが望ましいが、ただし用途における必要性に応じて、この範囲の外側の数値で使用することも可能である。
インクセット
本発明により調製されるインクジェット印刷可能なインクは、たとえば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイト、レッド、ブルー、オレンジ、バイオレットおよびグリーンなど各種の色に調製することができるが、これらの色に限定される訳ではない。このように調製したインクを印刷の前、または印刷と同時に組み合わせることによって、色の全域を広くカバーすることができる。
基材
本発明のインクジェット印刷可能な水性組成物は、広く各種の基材の上へ印刷するのに使用できるが、その基材は多孔質であっても非孔質であってもよい。基材の例を挙げれば、多孔質および非孔質のプラスチックフィルムおよびラミネート、それに含まれるのは、これらに限定するわけではないが、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンのフィルムおよびラミネートがあるが、特に、粘着剤で裏打ち、再帰反射性、ミクロ複製、その他の性能を有するフィルム基材で、ミネソタ州セントポール(St. Paul、MN)のミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー(Minnesota Mining and Manufacturing Company)から入手可能な商品名スコッチカル(SCOTCHCAL)、スコッチライト(SCOTCHLITE)、コントロールタック(CONTROLTAC)または、パナフレックス(PANAFLEX)など;織物、たとえば綿、絹、麻、ナイロン、アクリル、ポリオレフィン、レーヨン、アセテートおよびポリエステル繊維を含む織布および不織布、およびそれらの混紡による布など;紙、たとえばボンド紙、コピー用紙、その他のセルロース系または合成紙など;ガラス;金属、などがある。
織物に印刷するための用途で着色剤として1種または複数の染料を使用する場合には、染色に使用するインクのタイプは、その布のタイプに適したものでなければならない。たとえば、綿、絹、麻およびレーヨンは、反応性染料を含むインクを使用することによって印刷が可能であり、ナイロンや場合によっては絹は、酸性染料を含むインクを使用することによって印刷が可能となる。アセテートとポリエステルは、分散染料を含むインクを使用することによって印刷が可能となる。綿などの布を反応性染料で染色する前に、それらの布を炭酸ナトリウムまたは重炭酸ナトリウムの水溶液を用いてパジングして、布をアルカリ化させておかねばならない。
印刷方法
本発明の組成物は、インクジェットプリンタを使用して印刷し、所望の基材の上にインクジェットによる表面特性、たとえばフィルムやパターンを形成させることができる。各種のタイプのインクジェットプリンタが知られており、たとえば、サーマルインクジェットプリンタ、連続式インクジェットプリンタ、および圧電式インクジェット(すなわち、ピエゾインクジェット)プリンタなどがある。
本発明のインクジェット印刷可能な組成物は、公知のいかなるインクジェット方法によっても印刷することが可能で、そのような方法としては、たとえばサーマル、バブルジェット、圧電インクジェット技術などがある。
インクジェットで印刷した画像は、典型的には、多くの規則的に配列したドットを特徴としている。個々のドットは、同一または異なった色をしており、融合していても独立していてもよい。インクジェットで印刷した画像の解像度は典型的には、ドット/インチ(または、ドット/cm)という単位で表され、今日の技術では最高2,000ドット/インチ(790ドット/cm)またはそれ以上の解像度を容易に得ることができる。
インクジェットへ応用する場合、少なくともジェット噴射されている間は、非ニュートニアン流体で弾性を示すものよりは、実質的にニュートニアン特性を有するものが、特に望まれる。流体に弾性があると、伸長増粘挙動をもたらす原因となり、これは、低粘度という条件が満足させれていたとしても、インクの吐出を妨げることが知られている。
少なくとも実質的にニュートニアン粘度特性を有する流体を使用するもう1つの理由は、ジェット吐出させる場合には約1×106-1の剪断速度がかかるのに対し、インク溜めからインクジェットヘッド部の流路の中へインクが充満される場合には100〜1000s-1の剪断速度だからである。弾性が高い組成物では、ジェット吐出速度におけるよりも、この充満の時の速度の方がはるかに粘度が高くなる可能性がある。その場合、充満速度が遅くなりがちで、印刷ヘッドの性能を落とさねばならなくなる。ジェット吐出の場合の温度と剪断条件において、ほとんどまたは全く弾性を示さないような流体組成を配合することによって、弾性およびそれによる欠陥を回避することができる。
理論に拘束されることを望むものではないけれども、インクジェット印刷可能な組成物の中の剪断変形可能な粒子が、印刷の際に伸長減粘および/または剪断減粘挙動をもたらしている、と考えられる。
サーマルインクジェットプリンタおよびプリンタヘッドは、市場で容易に入手することが可能で、プリンタのメーカーとしては、たとえば、カリフォルニア州パロ・アルト(Palo Alto、CA)のヒューレット・パッカード・コーポレーション(Hewlett−Packard Corp.);ニューヨーク州レーク・サクセス(Lake Success、NY)のキャノン・USA・インコーポレーテッド(Canon USA、Inc.);カリフォルニア州サン・ジエゴ(San Diego、CA)のエンキャド・インコーポレーテッド(Encad、Inc.);ケンタッキー州レキシントン(Lexington、KY)のレックスマーク・インターナショナル(Lexmark International)、などが挙げられる。
多様な印刷能力を有するインクジェット印刷装置の実施態様は、本願譲受人の同時係属出願中の米国特許出願公開第02/0085054A1号(公開日2002年7月4日)にも記載されている。
グラフィック物品製造における生産性を改良するためには、本発明の方法では、圧電式インクジェットプリンタを使用するのが望ましい。ピエゾインクジェットプリンタヘッドは、コネチカット州ブルックフィールド(Brookfield、CT)のトライデント・インターナショナル・インコーポレーテッド(Trident International、 Inc.);カリフォルニア州トランス(Torrance、CA)のU.S.エプソン・インコーポレーテッド(U.S.Epson Inc.);カリフォルニア州サンタ・クララ(Santa Clara、CA)のヒタチ・データ・システムズ・コーポレーション(Hitachi Data Systems、Corp.);イリノイ州ショームバーグ(Schaumberg、IL)のザール・アメリカズ(Xaar Americas);カリフォルニア州ロング・ビーチ(Long Beach、CA)のエプソン・アメリカ・インコーポレーテッド(Epson America、Inc.);ニューヨーク州ハノーバー(Hanover、NY)のスペクトラ・インコーポレーテッド(Spectra、Inc.);イスラエル国リション・レ・ジオン(Rishon Le Zion、Israel)のイダニット・テクノロジーズ・リミテッド(Idanit Technologies、Ltd.)など、から市販されている。そのようなプリンタヘッドは、イスラエル国リション・レ・ジオン(Rishon Le Zion、Israel)のイダニット・テクノロジーズ・リミテッド(Idanit Technologies、Ltd.);コネチカット州スタンフォード(Stamford、CT)のゼロックス・コーポレーション(Xerox Corp.);カリフォルニア州サン・ホゼ(San Jose、CA)のラスター・グラフィックス・インコーポレーテッド(Raster Graphics、Inc.);ニューハンプシャー州メレディス(Meredith、NH)のビューテック・インコーポレーテッド(VUTEk、Inc.);日本国東京のオリンパス(株)(Olympus Optical Co.Ltd.)など、から市販されているピエゾインクジェットプリンタに用いられている。
本発明の水性組成物をピエゾインクジェットプリンタを用いて印刷する場合、その印刷ヘッド部を任意に加熱することによって、周囲条件下ではジェット吐出させるには粘度が高すぎる原料を、吐出できるようにすることも可能である。典型的にはそのようなヘッドは、ジェット吐出させる組成物が不安定となるほどの温度にまで加熱してはならない。
印刷完了後、本発明の水性組成物は典型的には乾燥し、その間にシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)粒子の成膜と架橋が起きる。このプロセスを促進させるために、場合によっては加熱してもよい。
本発明の有用性と利点について、以下の実施例において説明する。
下記の実施例においては、以下の略称、原料、方法を使用する:
以下の表において「NM」としてあるのは、測定をしなかったことを意味する;
「DMSSIP」は、ジメチル5−ソジオスルホイソフタレートを指し、デラウェア州ウィルミントン(Wilmington、DE)のイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール(E.I. DuPont de Nemours)から入手可能である;
「HMDI」は、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)を意味し、ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee、WI)のアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Co.)から入手可能である;
「IPDI」は、イソホロンジイソシアネートを意味し、ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee、WI)のアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Co.)から入手可能である;そして、
「重量%」は重量によるパーセントを意味する。
シアン練り顔料を製造するには、7.64部のダクサッド(DAXAD)15LS(濃縮ナフタレンスルホネート分散剤、テキサス州ディア・パーク(Deer Park、TX)のハンプシャー・ケミカル・コーポレーション(Hampshire Chemical Corp.)から入手可能)、7.64部の脱イオン水、17.88部のジエチレングリコール、および66.84部のサンファスト・ブルー(SUNFAST BLUE)15:3プレスケーキ(オハイオ州シンシナティ(Cincinnati、OH)のサン・ケミカル・コーポレーション(Sun Chemical Corp.)から入手可能)を組合せ、その混合物を3本ロールミルを用いて加工することにより、粘稠性のペースト(顔料粒子径の中央値が0.15マイクロメートル未満、最大粒子径が0.60マイクロメートル未満)を得る;
マゼンタ練り顔料を製造するには、15.51部のダウファックス(DOWFAX)8390(アニオン性界面活性剤、ミシガン州ミッドランド(Midland、MI)のダウ・ケミカル・コーポレーション(Dow Chemical Corp.)から入手可能)、加工性を維持するのに必要な量の脱イオン水、15.51部のジエチレングリコールおよび66.98部のクインド・マゼンタ(QUINDO MAGENTA)RV6831プレスケーキ(ペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburg、PA)のバイエル・コーポレーション(Bayer Corp.)から入手可能)を組合せ、その混合物を3本ロールミルを用いて加工することにより、粘稠性のペースト(顔料粒子径の中央値が15マイクロメートル未満、最大粒子径が0.60マイクロメートル未満)を得る;
キャブ・オ・ジェット(CAB−O−JET)300は、ジェットブラック水性顔料分散体の商品名で、マサチューセッツ州ボストン(Boston、MA)のキャボット・コーポレーション(Cabot Corpから入手可能である;
ダワノール(DOWANOL)PnPは、プロピレングリコールn−プロピルエーテルの商品名で、ミシガン州ミッドランド(Midland、MI)のダウ・ケミカル(Dow Chemical)から入手可能である;
イプシロン−カプロラクトンおよびトーン(TONE)0201は、ポリカプロラクトンジオール(Mn=530g/モル;ヒドロキシル数、212mgKOH/g)の商品名で、ミシガン州ミッドランド(Midland、MI)のダウ・ケミカル(Dow Chemical)から入手可能である;
ハイリンク(HIGHLINK)OG1−32は、エチレングリコール中30重量%のコロイダルシリカの商品名で、ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte、NC)のクラリアント・コーポレーション(Clariant Corp.)から入手可能である;
ホスタソル・イエロー(HOSTASOL YELLOW)3Gは蛍光イエロー染料で、ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte、NC)のクラリアント・コーポレーション(Clariant Corp.)から入手可能である;
ジェットスパース(JETSPERSE)QJD−3122マゼンタ、ジェットスパース(JETSPERSE)YJD−3174イエロー、ジェットスパース(JETSPERSE)BJD−3115シアン、およびジェットスパース(JETSPERSE)LJD−309ブラックは、顔料分散体の商品名で、オハイオ州シンシナティ(Cincinnati、OH)のサン・ケミカル・コーポレーション(Sun Chemical Corp.)のカラーグループから入手可能である;
ジョンクリル(JONCRYL)537およびジョンクリル(JONCRYL)1972は、水性スチレン−アクリルポリマー分散体(固形分約40重量%)の商品名で、ウィスコンシン州スターテバント(Sturtevant、WI)のジョンソン・ポリマー・インコーポレーテッド(Johnson Polymer、Inc.)から入手可能である;
ポリエチレングリコール400は、ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee、WI)のアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Co.)から入手可能である;
ロープレックス(RHOPLEX)SG−10Mは、水性アクリル分散体の商品名で、ペンシルバニア州フィラデルフィア(Philadelphia、PA)のローム・アンド・ハース・カンパニー(Rohm and Haas Co.)から入手可能である;
スコッチライト(SCOTCHLITE)DG−LPDシリーズ(DG−LPD SERIES)3970リフレクティブ・シーティング(REFLECTIVE SHEETING)、スコッチライト(SCOTCHLITE)ハイ・シリーズ(HI SERIES)3870リフレクティブ・シーティング(REFLECTIVE SHEETING)、スコッチライト(SCOTCHLITE)リフレクティブ・シーティング(REFLECTIVE SHEETING)#510、スコッチライト(SCOTCHLITE)リフレクティブ・シーティング(REFLECTIVE SHEETING)#780、コントロールタック(CONTROLTAC)180−10ビニルフィルム(VINYL FILM)、コントロールタック(CONTROLTAC)680−10ビニルフィルム(VINYL FILM)、コントロールタック・プラス・グラフィック・マーキング・フィルム・ウィズ・コンプライ・パフォーマンス(CONTROLTAC PLUS GRAPHIC MARKING FILM WITH COMPLY PERFORMANCE)#3540C、コントロールタック・プラス・ビニル・フィルム(CONTROLTAC PLUS VINYL FILM)#3650−114、パナフレックス(PANAFLEX)931フレキシブル・サブストレート(FLEXIBLE SUBSTRATE)およびパナフレックス(PANAFLEX)945フレキシブル・サブストレート(FLEXIBLE SUBSTRATE)は、フィルム基材の商品名で、ミネソタ州セントポール(St. Paul、MN)のミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー(Minnesota Mining and Manufacturing Company)から入手可能である;
シルウェット(SILWET)L−77は、シリコーン界面活性剤の商品名であって、コネチカット州ダンベリー(Danbury、CT)のOSi・スペシャルティズ・インコーポレーテッド(OSi Specialties Inc.)から入手可能である;
テルギトール(TERGITOL)15−S−7およびテルギトール(TERGITOL)TMN−6はノニオン性界面活性剤の商品名で、ミシガン州ミッドランド(Midland、MI)のダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company)から入手可能である;
線巻きコーティングロッド(wire wound coating rods)(No.8)は、ニューヨーク州ウェブスター(Webster、NY)のRD・スペシアルティズ(RD Specialties)から入手可能である;液相コーティング(wet coating)の公称厚みは、0.8ミル(20マイクロメートル)であった;
ここに特にリストアップしなかった原料や装置は、一般的な化学薬品および科学機器の供給業者から容易に入手可能であり、そのような業者としては、たとえばウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee、WI)のシグマ・アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Sigma Aldrich Chemical Company);
マサチューセッツ州ワード・ヒル(Ward Hill、MA)のアルファ・ケミカル・カンパニー(Alfa Chemical Co.);およびペンシルバニア州ピッツバーグ(Pittsburg、PA)のフィッシャー・サイエンティフィック・カンパニー(Fisher Scientific Company)などがある;
インクの表面張力は、ウィルヘミー(Wilheny)平板測定法に従って、ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte、NC)のクルス・USA(Kruss USA)から入手可能なクルス(Kruss)表面張力計を使用して測定した;
粘度は、英国グロスターシャー州サイレンセスター(Cirencester、Gloucestershire、England)のボーリン・インストラメンツ・リミテッド(Bohlin Instruments Ltd.)から入手可能なボーリン・モデル(Bohlin Model)No.CVO120粘度計で、カップおよびボブ構成(CS C25カップ)により25℃で測定した;そして
反射光学濃度は、ニューヨーク州ロチェスター(Rochester、NY)のグレターク・イメージング・インコーポレーテッド(Gretag Imaging Inc.)から入手可能な、グレターク(Gretag)SPM55分光光度計を使用し、バックグラウンド除去法を用いて測定した。測定に先立って、インクを基材の上にNo.8線巻きロッドを使用してコーティングし、80℃で5分間乾燥させた。
インクを製造するための一般的な方法
成分をガラス容器の中で合わせ、ロールミル上で容器を24時間回転させて混合した。次いで、得られたインクを、英国メードストン(Maidstone、England)のホワットマン・インターナショナル・リミテッド(WHATMAN INTERNATIONAL Ltd.)から入手可能な、ホワットマン・ガラス・ミクロファイバー(WHATMAN GLASS MICROFIBER)GD/Xシリンジフィルター(2.7μm/直径25mm)を用いて濾過した。
調製例1〜10に記述するポリマー分散体は、固形分が公称で40重量%になるように調製した。
調製例1
スルホポリエステルジオール前駆体の調製
DMSSIP(337.3g、1.14モル)、ジエチレングリコール(483g、4.55モル)および酢酸亜鉛(0.82g)の混合物を加熱して180℃とし、副生してくるメタノールを反応混合物から留去した。4.5時間後には、反応生成物をプロトン核磁気共鳴(すなわち、1HNMR)分析すると、生成物中に残存しているメチルエステルは1%未満であることがわかった。ジブチルスズジラウレート(1.51g、2.4ミリモル)をその反応混合物に添加し、温度を180℃に保って、イプシロン−カプロラクトン(1753g、15.36モル)を、30分の時間をかけて少しずつ加えていった。添加が完了してから、その反応混合物を180℃に4時間保持し、次いで冷却すると、生成物のポリカプロラクトンナトリウムスルホイソフタレート(以後、「PCPSSIP」と略す)が得られ、それのヒドロキシル当量は370であった。
調製例2
シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)の水性分散体を合成するために、1リットルの3つ口丸底フラスコ中に、63.05g(0.085モル)のPCPSSIP(調製例1の記載に従って合成したもの);18.86g(0.036モル)のトーン(TONE)0201;8.94g(0.14モル)のエチレングリコール;75.87g(0.29モル)のHMDI;0.13g(0.002モル)のジブチルスズジラウレート;および90mLのメチルエチルケトンを加えた。この混合物を80℃で4時間加熱した後で、11.91g(0.054モル)の3−アミノプロピルトリエトキシシランを83mLのメチルエチルケトンに溶解した溶液をフラスコに添加し、その混合物をさらに15分間55℃で攪拌した。その混合物を激しく攪拌しながら、260mLの水を15分の時間をかけてフラスコへ添加した。次いでフラスコに蒸留用のヘッドとコンデンサーを取り付けて、減圧下にメチルエチルケトンをフラスコから留去すると、固形分34重量%の、水中シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)分散体が得られた。このポリマー分散体を分散体Aと名付けた。
調製例3〜8
モノマーのモル比を変え、異なったジイソシアネート前駆体および異なった末端キャップを有する、シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)ポリマーのさらなる分散体を、調製例2の方法に従って、合成した。調製例3〜8においては、ジイソシアネートとしてはIPDIかHMDIのいずれかを使用し、3−アミノプロピルトリエトキシシランをバランス量のn−ブチルアミンに置き換えた。分散体B〜Gのポリマー組成を表1に示した。
Figure 2005509717
調製例9
シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)の水性分散体を合成するのに、1リットルの3つ口丸底フラスコ中に、105.45g(0.14モル)のPCPSSIP(調製例1の記載に従って合成したもの);60.00g(0.14モル)のポリエチレングリコール400;9.32g(0.15モル)のエチレングリコール;107.36g(0.48モル)のイソホロンジイソシアネート)(IPDI);0.13g(0.002モル)のジブチルスズジラウレート;および90mLのメチルエチルケトンを加えた。この混合物を80℃で4時間加熱した後で、18.52g(0.0モル)の3−アミノプロピルトリエトキシシランを83mLのメチルエチルケトンに溶解した溶液をフラスコに添加し、その混合物をさらに15分間55℃で攪拌した。その混合物を激しく攪拌しながら、260mLの水を15分の時間をかけてフラスコへ添加した。次いでフラスコに蒸留用のヘッドとコンデンサーを取り付けて、減圧下にメチルエチルケトンをフラスコから留去すると、固形分35重量%の、水中シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)分散体が得られた。このポリマー分散体を分散体Hと名付けた。
調製例10
その中にさらに蛍光染料が分散されたシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)の水性分散体を調製例2の一般的な方法に従って合成したが、ただし、反応剤としては以下のようなものを仕込んだ:ヒドロキシル当量370の調製例Aのスルホポリエステルジオール(59.94g、0.08モル);47.16g(0.09モル)のトーン(TONE)0201;HMDI(50.77g、0.19モル);および3−アミノプロピルトリエトキシシラン(18.52g、0.08モル)を、調製例2に記載のようにして反応させた。ホスタソル・イエロー(HOSTASOL YELLOW)3G(1.65g)をポリマー溶液に添加してから、水を加えた。溶媒を蒸留によって除去すると、ポリマーと蛍光染料の両方が水に分散され、固形分含量は25重量%となった。蛍光染料とポリマーを含むこの分散体を分散体Iと名付けた。
調製例11
シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)の水性分散体を合成するために、2リットルの3つ口丸底フラスコに、77.70g(0.105モル)のPCPSSIP(調製例1の記載に従って合成したもの)、13.10g(0.025モル)のトーン(TONE)0201、17.08g(0.275モル)のエチレングリコール、96.42g(0.434モル)のIPDI、0.19g(0.30ミリモル)のジブチルスズジラウレート、および137mLのメチルエチルケトンを加えた。この混合物を80℃で4時間加熱した後で、11.48g(0.052モル)の3−アミノプロピルトリエトキシシランを129mLのメチルエチルケトンに溶解した溶液をフラスコに添加し、その混合物をさらに15分間55℃で攪拌した。その混合物を激しく攪拌しながら、321mLの水を15分の時間をかけてフラスコへ添加した。次いでフラスコに蒸留用のヘッドとコンデンサーを取り付けて、減圧下にメチルエチルケトンをフラスコから留去すると、固形分36重量%の、水中シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)分散体が得られた。このポリマー分散体を分散体Jと名付けた。
実施例1〜20
インクを製造するための一般的な方法に従い、表2および表3に示した量の成分を使用して、各種のインクジェット用インクを調製した。
実施例1および5のインクは、それぞれ固形分含量が32および40重量%であるが、それらを、XJ128−200ピエゾ印刷ヘッドを使用し、室温でインクジェット印刷した。この印刷ヘッドの操作パラメーターは35ボルト、1250Hzであった。コントロールタック(CONTROLTAC)180−10ビニルフィルム(VINYL FILM)の上に、x−y並進ステージを使用して、ラインやドットと共に、ベタのパターンを印刷した。印刷ヘッドのメーカが推奨する、XJ128−200印刷ヘッドで使用する流体の粘度範囲は、10〜12mPa・secである。実施例1および5のインクの粘度はその推奨範囲を外れているが、それでも、これらの組成物では、印刷ヘッド部のノズルに閉塞はまったくなく正常に印刷でき、受容可能な印刷画像が得られた。
実施例1のマゼンタインクの、25℃における粘度対剪断速度のプロットを図1に示す。実施例5のシアンインクの、25℃における粘度対剪断速度のプロットを図2に示す。インクセットを構成する実施例6、7および8のインクの、25℃における粘度対剪断速度のプロットを図3に示す。
Figure 2005509717
Figure 2005509717
実施例21
実施例9〜12に記載したようにして合成したシアン、イエロー、マゼンタおよびブラックインクを、補充用インクジェット用インクカートリッジ(カラーカートリッジARC−SO20089−EおよびブラックカートリッジARC−SO20108−E)(ミシガン州レーク・オリオン(Lake Orion、MI)のMIS・アソシエーツ・インコーポレーテッド(MIS Associates、Inc.)から入手可能)の中に充填し、カリフォルニア州ロング・ビーチ(Long Beach、CA)のエプソン・アメリカ・コーポレーション(Epson America Corp.)から入手可能な、エプソン・モデル・850・カラー・スタイラス(EPSON MODEL 850 COLOR STYLUS)ピエゾインクジェットプリンタを使用して、インターナショナル・ペーパー(International Paper)から入手可能なコピープラス(COPYPLUS)レターサイズ標準ホワイトペーパー(標準重量20/50LB);IBM・デジタル・フォト・インクジェット・ペーパー(IBM DIGITAL PHOTO INK JET PAPER)、およびヒューレット・パッカード・プレミアム・グレード・グロッシー・インク・ジェット・ペーパー(HEWLET−PACKARD PREMIUM GRADE GLOSSY INK JET PAPER)の上に、ジェット吐出させた。印刷は、エプソン・850・カラー・スタイラス(EPSON 850 COLOR STYLUS)のフォトエンハンスド(PhotoEnhanced)モードを使用して、1440dpiで行った。得られた画像品質は、高いものであった。印刷した基材を45度に傾けて、5滴の脱イオン水を使い捨てピペットからその印刷した画像の上に落とした。いずれの印刷画像においても、インクが水に置き換わることは観察されなかった。それらの印刷した基材を水平に置いた。2滴の脱イオン水を印刷した画像の上にたらし、5秒後に人差し指で往復2〜3回こすった。いずれの画像においても、擦り傷がついたりひずんだりすることは認められなかった。
実施例22
実施例13〜16に記載したようにして合成したシアン、イエロー、マゼンタおよびブラックインクを、イリノイ州ショームバーグ(Schaumburg、IL)のザール・アメリカズ(XAA Americas)から入手可能な、XJ128−200圧電インクジェットの印刷ヘッド部の中に充填し、X−Y位置決め可能なプリンタプラットフォームを使用して、ミネソタ州セントポール(St. Paul、MN)のミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー(Minnesota Mining and Manufacturing Company)から入手可能なコントロールタック(CONTROLTAC)180−10ビニルフィルムの上にジェット吐出して、1回目の画像(first image)を得た。この画像を、目視で調べると、ミッシング(missing)やストレイ・ノズル・スプレー・パターン(stray nozzle spray pattern)などは全く認められなかった。その一次画像を印刷した後で、インクを含む印刷ヘッド部を20分間放置してから、同一の基材の上に再度画像を印刷し、2回目の画像を得た。その2回目の画像についてもミッシングやストレイ・ノズル・スプレー・パターンを目視で調べた。2回目の画像も、1回目の画像と変わりはなかった。この実施例から、これらのインクジェット用インクが風乾時間(オープンタイム)の点で優れていることが判る。
実施例23
実施例14に記載したようにして合成したイエローのインクジェット・インクを、XJ128−200圧電インクジェットの印刷ヘッド部を使用して、ニュージャージー州アッパー・サドル・リバー(Upper Saddle River、NJ)のテックスワイプ・カンパニー(TEXWIPE Co.)から入手可能な、テックスワイプ(TEXWIPE)TX309高密度コットンワイプの上に、印刷した。そのワイプを室温で乾燥させてから、5回の洗濯、すすぎ洗いを繰り返したが、それには43℃でアイターグ・スタックド・ランドリー・ペア・モデル(aytag Stacked Laundry Pair Model)LS7804の市販洗濯機を使用した(設定:ホット、少量、30gの1993標準AATCC(アメリカン・アソシエーション・オブ・テキスタイル・ケミスツ・アンド・カラリスツ(American Association of Textile Chemists and Colorists)、ノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パーク(Research Triangle Park、NC))参照用洗剤(増白剤なし)使用)。洗浄サイクルの途中では、ワイプは室温で乾燥させた。反射色濃度の測定には、ニューヨーク州ロチェスター(Rochester、NY)のグレターク・イメージング・インコーポレーテッド(Gretag Imaging Inc.)から入手可能なグレターク(Gretag)SPM55分光光度計を使用した。
色濃度の測定結果を表4に示すが、これから、このインクジェット用インクが優れた耐洗濯性を有していることがわかる。
Figure 2005509717
インクの各種基材への付着性
実施例3において合成したインクの各種基材への付着性を、ASTM D3359−Aテープ試験方法Bの方法に従って測定した。試験に先立って、インクを基材の上に#8線巻きロッドを用いてコーティングし、放置乾燥させた。試験結果は、基材の上に残存しているインクの百分率で表し、表5に示した。
Figure 2005509717
実施例3において合成したインクの各種基材への付着性を、ASTM D3359−Aテープ試験方法Bの方法に従って測定した。試験に先立って、インクを基材の上に#8線巻きロッドを用いてコーティングし、放置乾燥させた。試験結果は、基材の上に残存しているインクの百分率で表し、表6に示した。
Figure 2005509717
シリル末端ポリ(エステル−ウレタン)分散体の水中における二色性挙動
分散体Dを、ニュージャージー州ピスカタウェイ(Piscataway、N.J.)のレオメトリックス・サイエンティフィック(Rheometric Scientific)から入手可能な、レオメトリックス・オプティカル・アナライザー(Rheometrics Optical Analyzer)にかけた。機器パラメータは以下の通りである:ロックイン1感度=0.25;ロックイン2感度=0.25;読み取り数=500;波長(nm)=632.8;参照IDC(V)=1.156616;IDC(0)(V)=0;温度=25℃;データサンプリング速度(秒)=0.008;歪み速度(1/秒)=20;モーターモーション(秒)=0.5000216。クエット(Couette)の形状寸法::内側ボブ半径(cm)=1.5;ギャップ(cm)=0.1;光路長(cm)=0.1;ゾーン数=1。
20のステップ歪みを加えて、時間の関数として直線二色性を測定した結果を、図4に示す。ステップ歪みを加えた場合の直線二色性の出現と、それに次いで時間の経過による直線二色性の消失は、この分散体が剪断変形可能であることを示していて、それはすなわち、剪断を加えない場合にはポリマー粒子が等方性(すなわち、球状)であるが、剪断が加わると変形して異方性となるということである。
実施例24〜27
表7に示した量の成分を用いて、インクを製造するための一般的な方法に従って、ブレンド可能なインクジェット用インクセットを調製した。
Figure 2005509717
実施例24〜27のインクを表8に示した量でバイアル中で組み合わせ、手で振盪した。
Figure 2005509717
これらのインクについて、安定性および/または沈降について目視で確認したが、24時間後までには何事も起こらなかった。このことは、本発明によるインクセットがブレンド可能であることを示している。
実施例28〜33
インクを製造するための一般的な方法に従い、表9に示した量の成分を使用して、各種のインクジェット用インクを調製した。
Figure 2005509717
実施例29において合成したインクの各種基材への付着性を、ASTM D3359−Aテープ試験方法Bの方法に従って測定した。試験に先立って、インクを基材の上に#8線巻きロッドを使用してコーティングし、80℃で5分間乾燥させた。試験結果は、基材の上に残存しているインクの百分率で表し、表10に示した。
Figure 2005509717
本発明による実施例3のマゼンタインクの、粘度対剪断速度のプロットである。 本発明による実施例5のシアンインクの、粘度対剪断速度のプロットである。 本発明によるインクセットに含まれる実施例6〜8のインクの、粘度対剪断速度のプロットである。 ステップ歪みを与えた場合の分散体Dにおける、直線二色性対時間のプロットである。

Claims (47)

  1. 水性ビヒクル、着色剤、およびシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)の分散粒子を含む、インクジェット印刷可能なインク。
  2. 前記シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)が次式で表され:
    Figure 2005509717
    ここで、
    Rは、C6〜C12アリールトリイルまたはC1〜C20脂肪族トリイル基(3価のアリールまたは脂肪族基)を表し、ここでMは、H+、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、または第1級、第2級、第3級、もしくは第4級アンモニウムカチオンであり、
    それぞれのmは独立して0または1を表し、それぞれのnは独立して0または1を表し、それぞれのsは独立してs=0または1を表すが、ただしmまたはnの内少なくとも1つは1に等しくなければならず、
    それぞれのRDは独立して、以下のものを表し、
    1)少なくとも1つの1〜50個のカテナリー酸素原子により、および1〜30個の下記のオキシカルボニル基により分離された、2〜12個のメチレン基および6〜10個の炭素原子のアリーレン基の単位で、20〜150個の炭素原子を有する2価の直鎖状または分枝状の有機基の少なくとも1つ、
    Figure 2005509717
    2)2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、シクロペンタメチレン基、シクロヘキサメチレン基、5員環または6員環のアザサイクリック基、フェニレン基、ナフタレン基、フェニレンメチレンフェニレン基からなる群より選択される有機基であって、前記有機基は場合によっては1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基4つまでで合計15個までの炭素原子となるように置換されていてもよく、その有機基は、ジオール末端エステル前駆体と2〜12個の炭素を有する脂肪族二酸もしくは8〜12個の炭素を有する芳香族二酸の低級脂肪族ジエステルとの間のエステル交換反応、またはジオール末端エステル前駆体と4〜6個の炭素の脂肪族ラクトンとの間の反応によって、鎖が伸長されていてもよい、有機基、または
    3)構造{−R1(X1−R2−X1−R1p−}であって、ここでpは1〜5の整数であり、この構造はポリオールとOCN−R2−NCOの構造を有するイソシアネートとを反応させて分子量500〜4,000のセグメントを形成させることによって得られたものであって、
    それぞれのR1は独立して、2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、または6〜10個の炭素原子を有するアリーレン基を表し、
    それぞれのX1は独立して次式のものを表し、
    Figure 2005509717
    それぞれのR2は独立して、2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、シクロペンタメチレン基、シクロヘキサメチレン基、5員環または6員環のアザサイクリック基、フェニレン基、ナフタレン基、フェニレンメチレンフェニレン基からなる群より選択される有機基を表すが、前記有機基は場合によっては、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基4つまでで合計で最大15個までの炭素原子となるように置換されていてもよく、
    それぞれのX2は独立して次式のものを表し、
    Figure 2005509717
    ここでそれぞれのRAは独立して、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル、またはR1−Yを表すが、ここでR1およびYは先に説明したものであり、
    それぞれのRHは独立して、2価の疎水性基を表すが、それらは次の構造を有する2価のオリゴマー性シロキサン、
    Figure 2005509717
    次の構造を有する2価の有機基、
    Figure 2005509717
    または次の構造の内の1つを有する2価の有機基、
    Figure 2005509717
    または、それらの第4級塩から選択されるが、ここで、
    それぞれのR3は独立して、2〜12個の炭素原子を有する2価の直鎖状または分枝状のアルキレン基、または6〜20個の炭素原子を有する2価のアリーレンまたはアルクアリーレン基を表し、
    それぞれのYは独立して、H、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、6〜10個の炭素原子を有するアリール基、または次式を表し、
    ―Si(OR8z(R4w
    ここでそれぞれのR4は独立して、1〜4個の炭素原子を有する1価の低級アルキル基を表し、それぞれのR8は、Hまたは1〜4個の炭素原子を有する1価の低級アルキル基であり、それぞれのzは独立して2または3であり、それぞれのwは独立して0または1であり、そして、ここでz+w=3であるが、ただし少なくとも1つのYは、次式であり、
    ―Si(OR8z(R4w
    それぞれのR5は独立して、1〜12個の炭素原子のアルキル基、6〜10個の炭素原子を有するアリール、または6〜10個の炭素原子を有するアラルキル基からなる群より選択される1価の基を表すが、R4の少なくとも70%はメチルであり、
    それぞれのgは独立して、10〜300の整数を表し、
    それぞれのX3は独立して、共有結合、カルボニル基、
    Figure 2005509717
    または2価のアミド基、
    Figure 2005509717
    を表し、
    それぞれのR6は独立して、約4〜約60個の炭素原子のアルキル基からなる群より選択される1価の基を表し、
    それぞれのR7は独立して、2〜約12個の炭素原子のアルキレン基からなる群より選択される2価の基を表し、そして、
    それぞれのRfは独立して、その内の少なくとも4個は完全にフッ素化された炭素原子である6〜12個の炭素原子を有する、1価の飽和のフッ化脂肪族基を表す、請求項1に記載のインク。
  3. 前記インクが実質的に有機溶媒を含まない、請求項1に記載のインク。
  4. 前記着色剤が染料である、請求項1に記載のインク。
  5. 追加の分散されたポリマーをさらに含む、請求項1に記載のインク。
  6. 前記追加の分散されたポリマーが、前記シリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)ポリマーの重量の約0.1〜約3倍の量で存在する、請求項5に記載のインク。
  7. 前記追加の分散されたポリマーがアクリル系ポリマーである、請求項6に記載のインク。
  8. 保湿剤をさらに含む、請求項1に記載のインク。
  9. 前記固形分含量がインク組成物の全量の少なくとも20重量%であり、そして
    前記インクがインクジェット印刷可能である、請求項1に記載のインク。
  10. 前記固形分含量がインク組成物の全量の少なくとも30重量%であり、そして
    前記インクがインクジェット印刷可能である、請求項1に記載のインク。
  11. 前記固形分含量がインク組成物の全量の少なくとも50重量%であり、そして
    前記インクがインクジェット印刷可能である、請求項1に記載のインク。
  12. 前記インクが、20℃で、剪断速度が1000s-1のときに、約20mPa・s未満の粘度を有する、請求項1に記載のインク。
  13. 前記インクが、20℃で、剪断速度が1000s-1のときに、約5mPa・s未満の粘度を有する、請求項1に記載のインク。
  14. 式中、
    Figure 2005509717

    Figure 2005509717
    であり、それぞれのR9が独立して、2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、6〜10個の炭素原子を有するアリーレン基を表すか、またはさらにオリゴマー性セグメントを含むことができる、請求項2に記載のインク。
  15. 前記インクが、インクジェットプリンタのカートリッジの中に充填されている、請求項14に記載のインクジェット用インク。
  16. 少なくとも3種類の請求項1に記載のブレンド可能なインクを含む、ブレンド可能なインクセット。
  17. 前記ブレンド可能なインクが、イエロー、マゼンタ、およびシアンインクからなる、請求項16に記載のインクセット。
  18. 第4のブレンド可能なインクをさらに含む、請求項16に記載のインクセット。
  19. 前記第4のブレンド可能なインクがブラックインクである、請求項18に記載のインクセット。
  20. 第5のブレンド可能なインクをさらに含む、請求項18に記載のインクセット。
  21. 前記第5のブレンド可能なインクがホワイトインクである、請求項20に記載のインクセット。
  22. 前記インクが、インクジェットプリンタのカートリッジの中に充填されている、請求項1に記載のインク。
  23. 基材の上に水性組成物をインクジェット印刷することを含む、基材に画像形成する方法であって、
    前記水性組成物が、次式の水性ビヒクルとシリル末端スルホポリ(エステル−ウレタン)を含み、
    Figure 2005509717
    ここで、
    Rは、C6〜C12アリールトリイルまたはC1〜C20脂肪族トリイル基(3価のアリールまたは脂肪族基)を表し、ここでMは、H+、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、または第1級、第2級、第3級、もしくは第4級アンモニウムカチオンであり、
    それぞれのmは独立して0または1を表し、それぞれのnは独立して0または1を表し、それぞれのsは独立してs=0または1を表すが、ただしmまたはnの内少なくとも1つは1に等しくなければならず、
    それぞれのRDは独立して、以下のものを表し、
    1)少なくとも1つの1〜50個のカテナリー酸素原子により、および1〜30個の下記のオキシカルボニル基により分離された、2〜12個のメチレン基および6〜10個の炭素原子のアリーレン基の単位で、20〜150個の炭素原子を有する2価の直鎖状または分枝状の有機基の少なくとも1つ、
    Figure 2005509717
    2)2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、シクロペンタメチレン基、シクロヘキサメチレン基、5員環または6員環のアザサイクリック基、フェニレン基、ナフタレン基、フェニレンメチレンフェニレン基からなる群より選択される有機基であって、前記有機基は場合によっては1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基4つまでで合計15個までの炭素原子となるように置換されていてもよく、その有機基は、ジオール末端エステル前駆体と2〜12個の炭素を有する脂肪族二酸もしくは8〜12個の炭素を有する芳香族二酸の低級脂肪族ジエステルとの間のエステル交換反応、またはジオール末端エステル前駆体と4〜6個の炭素の脂肪族ラクトンとの間の反応によって、鎖が伸長されていてもよい、有機基、または
    3)構造{−R1(X1−R2−X1−R1p−}であって、ここでpは1〜5の整数であり、この構造はポリオールとOCN−R2−NCOの構造を有するイソシアネートとを反応させて分子量500〜4,000のセグメントを形成させることによって得られたものであって、
    それぞれのR1は独立して、2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、または6〜10個の炭素原子を有するアリーレン基を表し、
    それぞれのX1は独立して次式のものを表し、
    Figure 2005509717
    それぞれのR2は独立して、2〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキレン基、シクロペンタメチレン基、シクロヘキサメチレン基、5員環または6員環のアザサイクリック基、フェニレン基、ナフタレン基、フェニレンメチレンフェニレン基からなる群より選択される有機基を表すが、前記有機基は場合によっては、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基4つまでで合計で最大15個までの炭素原子となるように置換されていてもよく、
    それぞれのX2は独立して次式のものを表し、
    Figure 2005509717
    ここでそれぞれのRAは独立して、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル、またはR1−Yを表すが、ここでR1およびYは先に説明したものであり、
    それぞれのRHは独立して、2価の疎水性基を表すが、それらは次の構造を有する2価のオリゴマー性シロキサン、
    Figure 2005509717
    次の構造を有する2価の有機基、
    Figure 2005509717
    または次の構造の内の1つを有する2価の有機基、
    Figure 2005509717
    または、それらの第4級塩から選択されるが、ここで、
    それぞれのR3は独立して、2〜12個の炭素原子を有する2価の直鎖状または分枝状のアルキレン基、または6〜20個の炭素原子を有する2価のアリーレンまたはアルクアリーレン基を表し、
    それぞれのYは独立して、H、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、6〜10個の炭素原子を有するアリール基、または次式を表し、
    ―Si(OR8z(R4w
    ここでそれぞれのR4は独立して、1〜4個の炭素原子を有する1価の低級アルキル基を表し、それぞれのR8は、Hまたは1〜4個の炭素原子を有する1価の低級アルキル基であり、それぞれのzは独立して2または3であり、それぞれのwは独立して0または1であり、そして、ここでz+w=3であるが、ただし少なくとも1つのYは、次式であり、
    ―Si(OR8z(R4w
    それぞれのR5は独立して、1〜12個の炭素原子のアルキル基、6〜10個の炭素原子を有するアリール、または6〜10個の炭素原子を有するアラルキル基からなる群より選択される1価の基を表すが、R4の少なくとも70%はメチルであり、
    それぞれのgは独立して、10〜300の整数を表し、
    それぞれのX3は独立して、共有結合、カルボニル基、
    Figure 2005509717
    または2価のアミド基、
    Figure 2005509717
    を表し、
    それぞれのR6は独立して、約4〜約60個の炭素原子のアルキル基からなる群より選択される1価の基を表し、
    それぞれのR7は独立して、2〜約12個の炭素原子のアルキレン基からなる群より選択される2価の基を表し、そして、
    それぞれのRfは独立して、その内の少なくとも4個は完全にフッ素化された炭素原子である6〜12個の炭素原子を有する、1価の飽和のフッ化脂肪族基を表す、方法。
  24. 前記組成物が着色剤をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記組成物が追加の分散されたポリマーをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  26. 前記組成物が保湿剤をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  27. インクジェット印刷がピエゾインクジェット印刷を含む、請求項23に記載の方法。
  28. 前記基材が布である、請求項23に記載の方法。
  29. 前記布が織物である、請求項28に記載の方法。
  30. 前記基材がガラスである、請求項23に記載の方法。
  31. 前記基材がポリマーフィルムである、請求項23に記載の方法。
  32. 前記ポリマーフィルムがラミネートである、請求項31に記載の方法。
  33. 前記基材が紙である、請求項23に記載の方法。
  34. 請求項23に記載の方法に従って画像形成された基材を含む物品。
  35. 水性ビヒクル、着色剤、および少なくとも20重量%の分散された剪断変形可能なポリマー粒子を含み、ここで前記ポリマーが自己架橋性である、インクジェット印刷可能なインク。
  36. 前記ポリマー粒子がシリル末端ポリマーを含む、請求項35に記載のインク。
  37. 前記ポリマー粒子が、組成物の25重量%よりも多量に含まれる、請求項35に記載のインク。
  38. 前記ポリマー粒子が、組成物の30重量%よりも多量に含まれる、請求項35に記載のインク。
  39. 剪断変形が可能ではない分散されたポリマーをさらに含む、請求項35に記載のインク。
  40. 保湿剤をさらに含む、請求項1に記載のインク、または請求項35に記載のインク。
  41. 基材の上に水性組成物をインクジェット印刷することを含む、基材に画像形成する方法であって、前記水性組成物が、水性ビヒクル、および少なくとも20重量%の分散された剪断変形可能なポリマー粒子を含み、前記粒子が自己架橋性である、方法。
  42. 前記粒子が、前記水性ビヒクルによって実質的に膨潤されない、請求項41に記載の方法。
  43. 前記粒子がシリル末端ポリマーを含む、請求項41に記載の方法。
  44. 水性組成物が着色剤をさらに含む、請求項42に記載の方法。
  45. 前記着色剤が顔料を含む、請求項1に記載のインク、または請求項44に記載の方法。
  46. 前記水性組成物が水である、請求項42に記載の方法。
  47. 顔料をさらに含む、請求項1に記載のインク、または請求項45に記載の方法、または請求項46に記載の方法。
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