JP2004115586A - インクジェット記録用インク - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット記録装置での吐出におけるインク液滴の直進安定性、インクジェット記録装置の記録ヘッドへの導入回復性、印字物の定着性(耐摩擦性・指触性)、及び、印字後の乾燥性に優れたインクジェット記録用インクを提供する。
【解決手段】トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテル、アクリル系ポリマー、水に不溶の着色剤、並びに、水を含有するインクジェット記録用インク。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置において用いられるインクジェット記録用インクに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、静電吸引方式;圧電素子等を用いてインクに機械的振動又は変位を与える方式;インクを加熱することにより気泡を発生させ、その時の圧力を利用する方式等のインク吐出方式によりインク小滴を形成し、それらの一部又は全部を紙等の被記録材に付着させて記録を行うものである。このようなインクジェット記録方式に使用されるインクジェット記録用インクとしては、各種の水溶性染料又は顔料を、水又は水と水溶性有機溶剤とからなる液媒体に溶解又は分散させたものが使用されている。なかでも、顔料を用いたインクジェット記録用インクは、染料インクと比較して耐水性及び耐光性等に優れている。
【0003】
このような顔料を用いたインクジェット記録用インクには、インクジェットプリンタの微細な吐出ノズルを目詰まりさせないこと;印字物の定着性(耐摩擦性・指触性)を向上すること;印字後の乾燥性を向上すること;保存性を向上して高温又は低温で長期間保存しても顔料粒子が凝集又は沈降せず、顔料以外の固形分を析出させないこと等が要求されている。
【0004】
また、インクジェットプリンタにおいて、インクカートリッジを初めて装着した際、及び、インクカートリッジを交換した際に、インクジェット記録を正常な吐出状態で行うためには、インクジェット記録用インクをインク流路中に気泡を残すことなく導入したり、インク流路内に残存している気泡を完全に除去したりする必要がある。これに対して、インクジェットプリンタにおいては、通常、パージと呼ばれる気泡を除去するための強制的なインク吸引、排出動作が行われるが、一般的にこのようなパージ動作の効果のみによって正常な吐出状態を得ることは難しく、インクジェット記録用インク自体が優れた記録ヘッドへの導入回復性を有する必要がある。
【0005】
これに対して、インクジェット記録用インク中にアクリル系ポリマーを添加する方法が広く用いられており、これにより、記録ヘッドへの導入回復性、及び、印字物の定着性を向上することができる。例えば、特許文献1には、(メタ)アクリル酸ステアリルと、(メタ)アクリル酸と、スチレン系単量体と、(メタ)アクリル酸ベンジル系単量体との自己水分散性共重合体樹脂を添加してなるインクジェット記録用インクが開示されており、特許文献2には、水性媒体中に自己分散型顔料及びアクリル酸とマレイン酸又はその無水物との共重合体を分散又は溶解してなるインクジェット記録用インクが開示されている。
【0006】
しかし、これらのアクリル系ポリマーを上述の効果が得られる量添加すると、記録ヘッドからの吐出が不安定になって印字開始直後からインク液滴の直進安定性が悪化する。アクリル系ポリマーの添加量を調整するだけでは充分な印字物の定着性及び記録ヘッドへの導入回復性と、吐出におけるインク液滴の直進安定性とを両立させることができないという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−120955号公報
【特許文献2】
特開2000−169769号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、吐出におけるインク液滴の直進安定性、記録ヘッドへの導入回復性、印字物の定着性、及び、印字後の乾燥性に優れたインクジェット記録用インクを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテル、アクリル系ポリマー、水に不溶の着色剤、並びに、水を含有するインクジェット記録用インクである。
以下に本発明を詳述する。
【0010】
本発明のインクジェット記録用インクは、アクリル系ポリマーを含有する。上記アクリル系ポリマーを含有することにより、本発明のインクジェット記録用インクを用いて記録を行った際の印字物の定着性及び記録ヘッドへの導入回復性は優れたものになる。これは、インク中でアクリル系ポリマーが着色剤と親和性のある官能基により着色剤の表面に吸着し、更に被記録材上に印字された際には被記録材に対しても吸着する結果、被記録材と着色剤との結合剤として機能し、印字物の定着性の改良に寄与することができると考えられる。また、アクリル系ポリマーが着色剤の表面に吸着し、着色剤の表面に付着、残存している気泡が置換、排除されることにより、インク中に残存する気泡が最大の原因である記録ヘッドへの導入回復性の改善にも寄与することができると考えられる。
【0011】
上記アクリル系ポリマーとしては特に限定されず、市販されているものでは、例えば、ジュリマーAC−103、ジュリマーAC−107(以上、日本純薬社製)、BYK154、BYK155(以上、ビックケミー社製)、アクアリックLS−20(日本触媒社製)、プライマルI−100(ローム&ハース社製)、KC−324−1(荒川化学社製)等を挙げることができる。
【0012】
上記アクリル系ポリマーの配合量はアクリル系ポリマーの種類及び分子量に応じて選択されるが、本発明のインクジェット記録用インク全量に対して0.1〜5.0重量%であることが好ましい。0.1重量%未満であると、印字物の定着性及び記録ヘッドへの導入回復性が不充分となることがある。5.0重量%を超えると、本発明のインクジェット記録用インクの粘度が増加したり、保存性が悪化したりすることがある。
【0013】
本発明のインクジェット記録用インクは、トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテルを含有する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、アクリル系ポリマーのインク表面付近での局在化を防止することによりアクリル系ポリマーを含有するインクジェット記録用インクの吐出におけるインク液滴の直進安定性を良好にすることができることを見出し、これを達成とする方法としてアクリル系ポリマーよりも界面活性が強く、かつ、疎水性の強いトリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテルを含有させることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、通常、アクリル系ポリマーを含有するインクジェット記録用インク中では、着色剤に吸着していない過剰分のアクリル系ポリマーは界面活性により表面(気液界面や固液界面)付近に局在していた。このため、記録ヘッドのノズル周辺にインク滴が付着して水分が蒸発すると、インク滴の表面付近でアクリル系ポリマーの濃度が極端に高くなって高粘度の粘着性残渣物を生じ、ノズルからのインク吐出におけるインク液滴の直進安定性を阻害する障害物となっていた。ここで、アクリル系ポリマーを含有するインクジェット記録用インク中にトリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテルを含有させると、インク表面付近にはトリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテルが存在することになり、アクリル系ポリマーの局在化を防止するので、記録ヘッドのノズル周辺にインク滴が付着して水分が蒸発してもアクリル系ポリマーによる粘着性残渣物が発生せず、吐出におけるインク液滴の直進安定性を良好にすることができる。
また、トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテルは、紙等の被記録材への浸透性を高め、印字後の乾燥を速くする効果も有している。
【0014】
上記トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテルの配合量は、本発明のインクジェット記録用インク全量に対して0.2〜10重量%であることが好ましい。0.2重量%未満であると、吐出におけるインク液滴の直進安定性が不充分なことがある。10重量%を超えると、本発明のインクジェット記録用インクの浸透性が過剰になって、印字物の光学濃度が低下したり、被記録材の裏面まで本発明のインクジェット記録用インクが達してしまったりすることがある。より好ましくは0.5〜5重量%である。
【0015】
本発明のインクジェット記録用インクは、アクリル系ポリマーを含有することにより記録ヘッドへの導入回復性及び印字物の定着性に優れ、トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテルを含有することにより、アクリル系ポリマーに起因する吐出におけるインク液滴の直進安定性の悪化を防止し、優れた印字後の乾燥性を得ることができる。
【0016】
本発明のインクジェット記録用インクは、水に不溶の着色剤を含有する。
上記水に不溶の着色剤としては水相に分散可能なものであれば特に限定されず、例えば、カーボンブラック、有機顔料、無機顔料、ポリマーを染料で染着した着色剤等を挙げることができる。なかでも、自己分散型のカーボンブラックが好適である。上記水に不溶の着色剤として自己分散型のカーボンブラックを含有することにより、本発明のインクジェット記録用インクは、着色剤を分散するための分散剤とアクリル系ポリマーとの相互作用への考慮が不必要になり、アクリル系ポリマーの選定が幅広く行える。
上記有機顔料としては特に限定されず、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料;塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキ;ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック昼光蛍光顔料等を挙げることができる。
上記無機顔料としては特に限定されず、例えば、酸化チタン、酸化鉄系顔料等を挙げることができる。
【0017】
上記着色剤の配合量は、本発明のインクジェット記録用インク全量に対して0.1〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは0.3〜15重量%であり、更に好ましくは0.5〜10重量%である。
【0018】
本発明のインクジェット記録用インクは、水を含有する。
上記水は、一般の水であってもよいが、イオン交換水、蒸留水等の純度の高いものが好適に用いられる。
上記水の配合量は、本発明のインクジェット記録用インクの全量に対して10〜98重量%であることが好ましく、より好ましくは30〜97重量%、更に好ましくは35〜90重量%である。
【0019】
本発明のインクジェット記録用インクは、更に必要に応じて公知の液安定性を向上させる物質、分散剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤等を含有していてもよい。
なお、上記液安定性とは、インクジェットプリンタ記録ヘッドのノズルでのインクジェット記録用インクの乾燥防止(湿潤)効果をいう。
【0020】
上記液安定性を向上させる物質としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール等の多価アルコール類;N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物等を挙げることができる。これらの液安定性を向上させる物質は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記液安定性を向上させる物質の配合量は、本発明のインクジェット記録用インクの組成及び所望の特性に応じて広い範囲で決定されるが、40重量%以下であることが好ましい。より好ましくは2〜30重量%である。
【0021】
本発明のインクジェット記録用インクは、記録液を帯電させるインクジェット記録方式に適用される場合には、塩化リチウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム等の無機塩類等の比抵抗調整剤を含有していてもよい。
また、本発明のインクジェット記録用インクは、熱エネルギーの作用によってインクを吐出させるインクジェット記録方式に適用される場合には、比熱、熱膨張係数、熱電導率等の熱的な物性値が調整されてもよい。
【0022】
本発明のインクジェット記録用インクは、アクリル系ポリマーと、トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテルとを同時に含有することにより、吐出におけるインク液滴の直進安定性、記録ヘッドへの導入回復性、印字物の定着性、及び、印字後の乾燥性に優れたものである。
【0023】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0024】
(実施例1)
アクリル系ポリマーとして重量平均分子量5000〜8000のポリアクリル酸ナトリウム塩を配合し、更にトリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル等を配合して得た表1に示した組成の組成物を充分に混合攪拌し、孔径1μmのメンブランフィルタに通してろ過することにより、インクジェット記録用インクを調製した。
【0025】
【表1】
Figure 2004115586
【0026】
(実施例2)
アクリル系ポリマーとしてポリアクリル酸ナトリウム塩の代りに、酸価215、重量平均分子量8500のスチレン−アクリル酸共重合体のアンモニウム塩を用いたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを調製した。実施例2で調製したインクジェット記録用インクの組成を表2に示した。
【0027】
【表2】
Figure 2004115586
【0028】
(実施例3)
アクリル系ポリマーとしてポリアクリル酸ナトリウム塩の代りに、アクリル系共重合物のアンモニウム塩(ビックケミー社製、BYK154)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを調製した。実施例3で調製したインクジェット記録用インクの組成を表3に示した。
【0029】
【表3】
Figure 2004115586
【0030】
(実施例4)
トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテルの代りに、ジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを調製した。実施例4で調製したインクジェット記録用インクの組成を表4に示した。
【0031】
【表4】
Figure 2004115586
【0032】
(実施例5)
アクリル系ポリマーとしてポリアクリル酸ナトリウム塩の代りに、重量平均分子量8000のアクリル酸/スルホン酸系モノマーの共重合体塩(日本触媒社製、アクアリックLS−20)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを調製した。実施例5で調製したインクジェット記録用インクの組成を表5に示した。
【0033】
【表5】
Figure 2004115586
【0034】
(比較例1)
アクリル系ポリマーを使用せずに純水の配合量を増やしたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを調製した。比較例1で調製したインクジェット記録用インクの組成を表6に示した。
【0035】
【表6】
Figure 2004115586
【0036】
(比較例2)
トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテルを使用せずに純水の配合量を増やしたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを調製した。比較例2で調製したインクジェット記録用インクの組成を表7に示した。
【0037】
【表7】
Figure 2004115586
【0038】
(比較例3)
浸透剤としてトリプロピレングリコールメチルエーテルを配合して純水の配合量を減らしたこと以外は比較例2と同様にしてインクジェット記録用インクを調製した。比較例3で調製したインクジェット記録用インクの組成を表8に示した。
【0039】
【表8】
Figure 2004115586
【0040】
(比較例4)
浸透剤としてジエチレングリコールジエチルエーテルを配合して純水の配合量を減らしたこと以外は比較例2と同様にしてインクジェット記録用インクを調製した。比較例4で調製したインクジェット記録用インクの組成を表9に示した。
【0041】
【表9】
Figure 2004115586
【0042】
(比較例5)
浸透剤としてトリエチレングリコールジメチルエーテルを配合して純水の配合量を減らしたこと以外は比較例2と同様にしてインクジェット記録用インクを調製した。比較例5で調製したインクジェット記録用インクの組成を表10に示した。
【0043】
【表10】
Figure 2004115586
【0044】
(比較例6)
アクリル系ポリマーとしてポリアクリル酸ナトリウム塩の代りに、重量平均分子量8000のアクリル酸/スルホン酸系モノマーの共重合体塩(日本触媒社製、アクアリックLS−20)を用いたこと以外は比較例5と同様にしてインクジェット記録用インクを調製した。比較例6で調製したインクジェット記録用インクの組成を表11に示した。
【0045】
【表11】
Figure 2004115586
【0046】
(評価)
実施例1〜5及び比較例1〜6で調製したインクジェット記録用インクそれぞれについて以下の評価を行った。
評価には、記録ヘッド内のインクジェット記録用インクにピエゾ素子の振動による圧力を与えて液滴を発生させ、記録を行うオンデマンドタイプのマルチヘッドを有するインクジェット記録装置(ブラザー工業社製、マルチファンクショナルセンタ「MFC−5100J」)を用いた。
【0047】
<記録ヘッドへの導入回復性>
インクカートリッジを交換し、パージ(プリンタ本体のポンプによるインクの吸引)動作を3回行った後の全吐出ノズル数に対する吐出ノズルの割合を以下の基準により評価した。
○:吐出ノズルの割合が100%であった。
△:吐出ノズルの割合が90%以上であった。
×:吐出ノズルの割合が90%未満であった。
【0048】
<吐出におけるインク液滴の直進安定性>
普通紙に10枚連続で印字した後に、全ノズルに対して1ノズル毎に1本の線を印字させ、全吐出ノズル数に対するインク液滴の直進安定性が良好な吐出ノズルの割合を以下の基準により評価した。
○:インク液滴の直進安定性が良好な吐出ノズルの割合が100%であった。
△:インク液滴の直進安定性が良好な吐出ノズルの割合が90%以上であった。
×:インク液滴の直進安定性が良好な吐出ノズルの割合が90%未満であった。
【0049】
<印字物の定着性>
インクジェット記録紙(Kodak社製、Kodak Premium Picture Paper(Gross))に印字し、24時間常温常湿で乾燥させた後、24時間後の印字物を指で摩擦し、印字物の擦れ、汚れ具合を観察し、以下の評価基準により評価した。
○:ニジミ、汚れが全く発生しなかった。
△:ニジミ、汚れが少し観察された。
×:ひどいニジミ、汚れが観察された。
【0050】
<印字物の乾燥性>
普通紙(ゼロックス社製、XEROX 4200)に印字した後、印字物を指で摩擦し、インクジェット記録用インクが指に付着しなくなるまでの時間を測定し、以下の基準により評価した。
○:5秒以内に乾燥した。
△:60秒以内に乾燥した。
×:60秒以内に乾燥しなかった。
【0051】
表12に評価の結果を示した。
【0052】
【表12】
Figure 2004115586
【0053】
実施例1〜5で調製したインクジェット記録用インクは、記録ヘッドへの導入回復性、インク液滴の直進安定性、印字物の定着性、及び、印字物の乾燥性のいずれに評価試験おいても良好な結果を得ることができた。一方、比較例1〜6で調製したインクジェット記録用インクは、いずれかの評価試験の結果において問題を有していた。
このことより、アクリル系ポリマーとトリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテルとを併用することによって吐出におけるインク液滴の直進安定性、記録ヘッドへの導入回復性、印字物の定着性、及び、印字後の乾燥性に優れたインクジェット記録用インクを得ることができることが確認できた。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、吐出におけるインク液滴の直進安定性、記録ヘッドへの導入回復性、印字物の定着性、及び、印字後の乾燥性に優れたインクジェット記録用インクを提供することができる。

Claims (2)

  1. トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル及び/又はジプロピレングリコールノルマルプロピルエーテル、アクリル系ポリマー、水に不溶の着色剤、並びに、水を含有することを特徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 水に不溶の着色剤は、自己分散型のカーボンブラックであることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用インク。
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