JP2013541606A - アルコキシ芳香族ジオールインクから誘導されるポリウレタン添加剤を有するインクジェットインク - Google Patents

アルコキシ芳香族ジオールインクから誘導されるポリウレタン添加剤を有するインクジェットインク Download PDF

Info

Publication number
JP2013541606A
JP2013541606A JP2013527304A JP2013527304A JP2013541606A JP 2013541606 A JP2013541606 A JP 2013541606A JP 2013527304 A JP2013527304 A JP 2013527304A JP 2013527304 A JP2013527304 A JP 2013527304A JP 2013541606 A JP2013541606 A JP 2013541606A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
polyurethane
ink
inkjet ink
ink composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013527304A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013541606A5 (ja
Inventor
ロバーツ シー.チャド
エフ.マッキンタイア パトリック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EI Du Pont de Nemours and Co filed Critical EI Du Pont de Nemours and Co
Publication of JP2013541606A publication Critical patent/JP2013541606A/ja
Publication of JP2013541606A5 publication Critical patent/JP2013541606A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/324Inkjet printing inks characterised by colouring agents containing carbon black
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/324Inkjet printing inks characterised by colouring agents containing carbon black
    • C09D11/326Inkjet printing inks characterised by colouring agents containing carbon black characterised by the pigment dispersant

Abstract

本発明は、着色剤と、アルコキシ芳香族ジオールから誘導されるアルコキシ芳香族ジオールから誘導されるある種のポリウレタンインク添加剤とを含むインクジェット印刷用インクを提供する。これは、インクの噴射性能および貯蔵安定性を悪化させることなく、蛍光ペンおよび指による汚れに対する印刷の堅牢度を向上させる。インクは、熱および圧電性インクジェットシステムの両方から噴射されてもよい。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条の下、2011年9月1日出願の米国仮特許出願第61/379055号に基づく優先権を主張する。
本発明は、インクジェットインク、特に、着色剤と、アルコキシ芳香族ジオールから誘導される選択されたポリウレタンインク添加剤とを含む水性インクジェットインク、およびインクジェットインクにおけるこれらのポリウレタンの使用方法に関する。
ポリウレタンは、米国特許第7,176,248号明細書および米国特許出願公開第20050176848号明細書にインク添加剤として記載されている。米国特許第7,348,368号明細書においては、ポリウレタンは、インクジェットインクへの添加剤としての使用に関して記載されている。米国特許出願公開第20080207811号明細書においては、ポリウレタンはインク添加剤として記載され、そして実施例では重合によって分散された顔料を使用している。しかしながら、これらのいずれも、着色剤と、アルコキシ芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンとの組み合わせを記載していない。
米国特許第6,632,858号明細書において、イソシアネートおよびイソシアネート反応基から選択される少なくとも2つの官能基を有し、そして着色ポリウレタンと考えられる少なくとも1種の着色剤を有する発色団から誘導されるポリウレタンが記載されている。
ポリウレタン添加剤を有する水性分散系をベースとするインクは、インクジェット印刷に関する多くの態様に対して改善されたインクジェットインクを提供するが、特に熱インクジェットプリントヘッドで使用される時に、良好な印刷品質および良好な噴射性をもたらす改善されたインクジェットインク配合物の必要性がなお存在する。熱インクジェットプリントヘッドは、圧電性インクジェットプリントヘッドと比較して、その噴射性および信頼性に関して、ポリマー添加剤の添加に対してより低い耐性を有することが知られている。本発明は、改善された光学濃度を有する組成物を提供することによって、インクの他の態様、分散安定性、長いノズル寿命などを保持しながらも、この必要性を満足させる。
本発明の一実施形態は、色または噴射性能を悪化させることなく、印刷画像の改善された水堅牢度をもたらすために、着色剤を含む水性インクへの、アルコキシ置換基を有する芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンの添加を提供する。
さらなる実施形態は、水性インクジェットインク組成物であって、
(a)着色剤、
(b)水性溶媒、および
(c)アルコキシ芳香族ジオールと、イオン基で置換されたジオールと、イソシアネートとを含む第1のポリウレタン添加剤
を含み、
アルコキシ芳香族ジオールが、Z
Figure 2013541606
(式中、Arは芳香族基であり、
n、m、pおよびqは整数であり、
n、mは同一であるか、または異なって、2〜12であり、
pは1〜15であり、
qは0〜15であり、
、Rは同一であるか、または異なって、それぞれ独立して、水素、メチル、エチルおよび式C2t+1のより高級アルキルからなる群から選択され、tは整数であって、3〜36である)であり、
は、イオン基で置換されたジオールであり、そして
少なくとも1種のZおよび少なくとも1種のZが、第1のポリウレタン添加剤に存在しなければならない、水性インクジェットインク組成物を提供する。
アルコキシ芳香族ジオールを含むポリウレタンは、着色剤に使用されるいずれのポリマー分散剤とも異なる第1のポリウレタン添加剤であり、そしてインク中で結合剤と同様に機能するものとして記載することができる。
さらなる実施形態は、水性インクジェットインク組成物であって、
(a)着色剤、
(b)水性溶媒、および
(c)アルコキシ芳香族ジオールと、イオン基で置換されたジオールと、イソシアネートとを含む第2のポリウレタン添加剤
を含み、
アルコキシ芳香族ジオールが、Z
Figure 2013541606
(式中、Arは芳香族基であり、
n、m、pおよびqは整数であり、
n、mは同一であるか、または異なって、2〜12であり、
pは1〜15であり、
qは0〜15であり、
、Rは同一であるか、または異なって、それぞれ独立して、水素、メチル、エチルおよび式CH2t+1のより高級アルキルからなる群から選択され、tは整数であって、3〜36である)であり、
そして第2のポリウレタン添加剤は、構造II
Figure 2013541606
(Rは、ジイソシアネートからのアルキル、置換アルキル、置換アルキル/アリールであり、
は、ZまたはZであり、
は、アミン末端基からの水素、アルキル、分枝状アルキルまたは置換アルキルであり、
は、アミン末端基からのアルキル、分枝状アルキルまたは置換アルキルであり、
sは、2〜30の整数である)を有し、
またはZは、アルコキシ芳香族ジオールとして、そしてZは、イオン基で置換されたジオールとして上記で定義される、水性インクジェットインク組成物を提供する。
構造IIは、末端基がポリウレタンプレポリマーのアミン末端に限定された、第2のポリウレタン添加剤として上記されたポリウレタンである。第2のポリウレタン添加剤は、第1のポリウレタンが異なる末端基を有することが可能であるという点で、第1のポリウレタン添加剤のサブセットである。
インクジェットインクが他の添加剤および補助剤を任意選択的に含有してもよいさらなる実施形態は、当業者に周知である。
さらにもう1つの実施形態において、水性着色インクジェットインクは、着色剤および上記の第1または第2のポリウレタンインク添加剤を含み、インクの全重量に基づき約0.05〜約10重量%のポリウレタンインク添加剤を有し、インクの全重量に基づき約0.1〜約10重量%の着色剤を有し、25℃で約20ダイン/cm〜約70ダイン/cmの範囲の表面張力、そして25℃で約30cP未満の粘度を有する。
なおもう1つの実施形態は、画像が印刷される時に、これらのポリウレタンを用いない着色剤よりも改善された光密度および/または耐久性を画像が有するようなインクを製造するための、着色剤と、第1または第2のポリウレタンインク添加剤との組み合わせを提供する。これらの改善は、有彩の高OD画像を製造する際のインクジェットインクの成功を可能にする。選択された第1または第2のポリウレタン添加剤は、圧電性および熱インクジェットカートリッジの両方から噴射可能な安定なインクを製造する。
もう1つの実施形態において、本発明によるインクセットは、少なくとも3つの異なる着色インク(CMYなど)、および任意選択的に少なくとも4つの異なる着色インク(CMYKなど)を含み、インクの少なくとも1種が、
(a)着色剤、
(b)水性溶媒、および
(c)上記で明示されるアルコキシ芳香族ジオールと、イオン基で置換されたジオールと、イソシアネートとから誘導される第1または第2のポリウレタン添加剤
を含む水性インクジェットインクである。
CMYKインクセットにブラックインクが含まれる場合、ブラックインクは、自己分散ブラック顔料とすることが可能である。
インクセットの他のインクも好ましくは水性インクであって、染料、顔料または着色剤としてそれらの組み合わせを含有してもよい。そのような他のインクは、一般的な意味で、当業者に周知である。
もう1つの態様において、本開示は、任意の実行可能な順番で、
(a)デジタルデータ信号に感応するインクジェット印刷機を提供する工程と、
(b)印刷される基板を印刷機に装填する工程と、
(c)水性インク溶媒、着色剤、ならびに上記のアルコキシ芳香族ジオール、イオン基で置換されたジオールおよびイソシアネートから誘導される第1または第2のポリウレタン添加剤を含む水性インクジェットインクを印刷機に装填する工程と、
(d)基板上に印刷画像を形成するためにデジタルデータ信号に応じて、水性インクジェットインクを使用して基板上へ印刷する工程と
を含む基板上にインクジェット印刷する方法を提供する。
なおもう1つの態様において、本開示は、任意の実行可能な順番で、
(a)デジタルデータ信号に感応するインクジェット印刷機を提供する工程と、
(b)印刷される基板を印刷機に装填する工程と、
(c)インクセット中のインクの少なくとも1種が、水性インク溶媒、着色剤、ならびに上記のアルコキシ芳香族ジオール、イオン基で置換されたジオールおよびイソシアネートから誘導される第1または第2のポリウレタン添加剤を含む、インクジェットインクセットを印刷機に装填する工程と、
(d)基板上に印刷画像を形成するためにデジタルデータ信号に応じて、水性インクジェットインクを使用して基板上へ印刷する工程と
を含む基板上にインクジェット印刷する方法を提供する。
当業者は、以下の詳細な説明を読むことによって、本発明のこれらの特徴および利点および他の特徴および利点を、より容易に理解するであろう。
明確にするために別々の実施形態として上記または下記に記載される本発明のある種の特徴は、単一の実施形態で組み合わせて提供されてもよい。反対に、単一の実施形態の文脈中に記載される発明の様々な特徴は、別々に、またはいずれかのサブコンビネーションで提供されてもよい。
他に明示または定義されない限り、本明細書に使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が関係する技術分野の当業者によって一般に理解される意味を有する。
他に明示されない限り、全てのパーセント、部、比率などは重量による。
量、濃度、あるいは他の値またはパラメーターが、範囲、好ましい範囲、または高い好ましい値および低い好ましい値のリストのいずれかとして記載される場合、これは、範囲が別々に開示されるかどうかにかかわらず、いずれもの高い範囲限界または好ましい値と、いずれもの低い範囲限界または好ましい値とのいずれもの組から形成される全ての範囲を具体的に開示するものとして理解されるべきである。数値の範囲が本明細書に列挙される場合、特に明記しない限り、その範囲は、それらの終点と、その範囲内の全ての整数および分数を含むように意図される。
本明細書で使用される場合、「含む」は、記載された明示された特徴、整数、工程または構成要素の存在を明示するものとして解釈されるが、1種またはそれ以上の特徴、整数、工程または構成要素、あるいはそれらの群の存在または追加を排除しない。その上、「含む」という用語は、「から本質的になる」および「からなる」という用語によって包含される例を含むように意図される。同様に、「から本質的になる」という用語は、「からなる」という用語によって包含される例を含むように意図される。
値または範囲の終点の記載において「約」という用語が使用される場合、その開示は、記載される特定の値または終点を含むように理解される。
本明細書に使用される場合、向上した、または改善された「印刷品質」とは、印刷画像の光密度、ならびに例えば、摩擦堅牢度(指による摩擦)、水堅牢度(水落下)、そして汚れ堅牢度(蛍光ペンによる線)が挙げられる堅牢度(印刷画像からのインク除去に対する抵抗)のいくつかの態様が増加することを意味する。
本明細書に使用される場合、「結合剤」という用語は、インクジェットインク中の膜形成成分を意味する。
本明細書に使用される場合、「ガードナーカラー」という用語は、視覚的スケールを意味し、当初は市販の化学製品の色を記載するために開発された。ガードナースケールの値が低いほど、より淡い色を示す。
本明細書に使用される場合、「自己分散顔料」という用語は、「自己分散可能な」または「自己分散している」顔料を意味する。
本明細書に使用される場合、「分散」という用語は、1相がバルク物質を通して分布する(しばしばコロイド径範囲で)微細に分離された粒子からなり、粒子が分散したか、または内部相であり、そしてバルク物質が連続的または外部相である2相系を意味する。
本明細書に使用される場、「分散剤」という用語は、しばしばコロイド径の極めて微細な固体粒子の均一かつ最大の分離を促進するために、懸濁媒体に添加された界面活性剤を意味する。顔料に関して、分散剤はしばしばポリマー分散剤であり、そして通常、分散剤および顔料は、分散装置を使用して組み合わせられる。
本明細書に使用される場合、用語「非イオン性」は、非イオン性特徴を化合物に与える繰り返し−CHCH(HまたはR)O−基を有する化合物のサブ構造を意味し、これらの基をポリマー分散剤に組み込むことができる。
本明細書に使用される場合、「OD」という用語は光密度を意味する。
本明細書に使用される場合、「CMY」という用語は、着色剤シアン、マゼンタおよびイエローを意味し、Kは可能である。
本明細書に使用される場合、「水性溶媒」という用語は、水、または水と少なくとも1種の水溶性有機溶媒(補助溶媒)との混合物を指す。
本明細書に使用される場合、「芳香族」という用語は、3個の二重結合を含有する6炭素環を有するベンゼンによって代表される1個またはそれ以上の環を含有する環式炭化水素を意味する。芳香族は、ナフタレンなどの環式炭化水素および同様の複数環芳香族化合物を含む。
本明細書に使用される場合、「アルキル」という用語は、アルカンから誘導され得るパラフィン炭化水素基を意味し、式はC2n+1である。置換アルキルは、カルボキシル、アミンヒドロキシルなどのヘテロ原子置換を含む任意の置換を有してもよい。
本明細書に使用される場合、「イオン性基」という用語は、潜在的イオン基を意味する。
本明細書に使用される場合、「AN」という用語は、酸価、KOHのmg/固体ポリマーのグラムを意味する。
本明細書に使用される場合、「中和剤」という用語は、イオン性基を、より親水性のイオン(塩)基に変換するために有用である全ての種類の薬剤を包含するように意味される。
本明細書に使用される場合、「実質的に」という用語は、かなりの程度、ほとんど全てであることを意味する。
本明細書に使用される場合、「Mn」という用語は、数平均分子量を意味する。
本明細書に使用される場合、「Mw」という用語は、重量平均分子量を意味する。
本明細書に使用される場合、「PD」という用語は、数平均分子量によって除算される重量平均分子量である多分散度を意味する。
本明細書に使用される場合、「d50」という用語は、粒子の50%がより小さい粒径を意味し、「d95」は、粒子の95%がより小さい粒径を意味する。
本明細書に使用される場合、「cP」という用語は、センチポアズ、粘度単位を意味する。
本明細書に使用される場合、「プレポリマー」という用語は、重合プロセスの中間体であるポリマーを意味し、ポリマーとしても考えることができる。
本明細書に使用される場合、「PUD」という用語は、本明細書に記載されるポリウレタン分散系を意味する。
本明細書に使用される場合、「DBTL」という用語は、ジブチルスズジラウレートを意味する。
本明細書に使用される場合、「DMPA」という用語は、ジメチロールプロピオン酸を意味する。
本明細書に使用される場合、「EDTA」という用語は、エチレンジアミン四酢酸を意味する。
本明細書に使用される場合、「HDI」という用語は、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを意味する。
本明細書に使用される場合、「GPC」という用語は、ゲル透過クロマトグラフィーを意味する。
本明細書に使用される場合、「IPDI」という用語は、イソホロンジイソシアネートを意味する。
本明細書に使用される場合、「TMDI」という用語は、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートを意味する。
本明細書に使用される場合、「TMXDI」という用語は、m−テトラメチレンキシリレンジイソシアネートを意味する。
本明細書に使用される場合、T650という用語は、TERATHANE(登録商標)650を意味する。
本明細書に使用される場合、「NMP」という用語は、n−メチルピロリドンを意味する。
本明細書に使用される場合、「TEA」という用語は、トリエチルアミンを意味する。
本明細書に使用される場合、「THF」という用語は、テトラヒドロフランを意味する。
本明細書に使用される場合、「Tetraglyme」という用語は、テトラエチレングリコールジメチルエーテルを意味する。
TERATHANE 650は、650の分子量のポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)であり、Invista,Wichita,KSから商業的に入手可能である。
TERATHANE 250は、分子量250のポリテトラメチレンエーテルグリコールである。
Jeffamine M−600は、メトキシエチル末端の分子量600のポリ(プロピレンオキシド/エチレンオキシド)モノアミンであり、PO/EO比が9/1である。
特記されない限り、上記の化学薬品は、Aldrich(Milwaukee,WI)または実験室化学薬品の他の同様の供給元から得られた。
材料、方法および実施例は、明白に明示された場合を除き、本明細書において実例としてのみ記載され、限定するように意図されない。
必要とされる新たな性能パラメーターの調和が求められるが、インク添加剤は、耐久性を改善するのみではなく、光密度および噴射性を保持することが求められた。重要成分としてアルコキシ芳香族ジオールを有するポリウレタンは、印刷画像特性および印刷の耐久性を改善することが見出された。特定のポリウレタン添加剤を有するインクは、良好な印刷特性を導くのみではなく、全てのインクジェット噴射系で実行する不可欠の特性も有する。通常、ポリマー添加剤が、耐久性を改善するためにインクに添加される場合、噴射性能および光密度などの他のパラメーターが減少することが観察される。重要成分としてアルコキシ芳香族ジオールを有するポリウレタン添加剤は、光密度および噴射性能を損失せず、および/または保持しながら、インクに改善された耐久性をもたらす。
理論によって束縛されるものではないが、ポリウレタンインク添加剤の芳香族部分が、特に、しばしばそれらの化学構造に芳香族基を有することができる顔料および染料の化学構造と相溶性があることが考察される。カーボンブラック分子構造が性質上芳香族であるため、カーボンブラックは、このポリウレタンインク添加剤のための芳香族含有顔料の例である。キナクリドン、フタロシアニンおよびアゾベンゼンも、それらの構造に芳香族基を有する着色剤の一般的な例である。芳香族と芳香族との相互作用の可能性に加えて、アルコキシ置換基の屈曲性は、アルコキシ芳香族ジオールの芳香族基礎構造は、自由回転を有し得、着色剤および特に顔料表面とより相溶性があることを意味し得る。m−テトラメチレンキシリレンジイソシアネートなどのイソシアネートから誘導される芳香族基は、芳香族基がウレタン基に隣接しているため、いくらかの固有の剛性を有する。
インクが基板上へ噴射されると、溶媒が基板に吸収されて移動するため、しばしば着色剤は基板に浸透する。アルコキシ芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンによって、インクが乾燥した時に着色剤は基板表面上でより効果的に保持され得る。ポリウレタン/着色剤の相溶性によって、少ない光散乱および良好な光密度が導かれ得る。着色剤が顔料である場合、ポリウレタン/着色剤は特に利益をもたらし得る。
着色剤
本発明のインクのために好適な着色剤は、染料などの可溶性着色剤、ならびに分散顔料(顔料に分散剤を加えたもの)および自己分散顔料などの不溶性着色剤を含む。
アニオン性、カチオン性、両性および非イオン性染料などの従来の染料は本発明において有用である。そのような染料は当業者に周知である。アニオン性染料は、水溶液中で着色したアニオンを生じるそれらの染料である。カチオン性染料は、水溶液中で着色したカチオンを生じるそれらの染料である。典型的にアニオン性染料は、イオン部分としてカルボン酸またはスルホン酸基を含有する。カチオン性染料は、通常、四級窒素基を含有する。
本発明において最も有用なアニオン性染料の種類は、例えば、酸性染料、直接染料、食品用色素、媒染染料および反応染料である。アニオン性染料は、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、アゾ化合物、スチルベン化合物、トリアリールメタン化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、チアゾール化合物、アジン化合物、オキサジン化合物、チアジン化合物、アミノケトン化合物、アントラキノン化合物、インジゴイド化合物およびフタロシアニン化合物からなる群から選択される。
本発明において最も有用であるカチオン性染料の種類としては、主に、繊維などの基板上で酸性部位と結合するように設計されている塩基性染料およびいくつかの媒染染料が挙げられる。そのような染料の有用な種類としては、中でも、アゾ化合物、ジフェニルメタン化合物、トリアリールメタン、キサンテン化合物、アクリジン化合物、キノリン化合物、メチンまたはポリメチン化合物、チアゾール化合物、インダミンまたはインドフェニル化合物、アジン化合物、オキサジン化合物およびチアジン化合物が挙げられ、これらは全て当業者に周知である。
有用な染料としては、(シアン)Acid Blue9およびDirect Blue199、(マゼンタ)Acid Red 52、Reactive Red 180、Acid Red 37、CI Reactive Red 23、ならびに(イエロー)Direct Yellow 86、Direct Yellow 132およびAcid Yellow 23が挙げられる。
本発明での使用に好適な顔料は、水性インクジェットインクの技術分野において一般に周知である。伝統的に、溶媒中で安定な顔料の分散系を生じるために、ポリマー分散剤または界面活性剤などの分散助剤によって顔料を安定させる。代表的な市販の乾燥顔料は、米国特許第5,085,698号明細書に記載される。分散染料はまた、それらが本明細書に使用される水性インクに不溶性であると考えられる顔料である。最近では、いわゆる「自己分散可能」または「自己分散している」顔料(以下「SDP」)が開発された。名前が暗示するように、SDPは分散剤を用いなくても水中で分散可能である。
ポリマー分散剤によって安定された顔料は、顔料を分散させた後にこれらの分散剤を架橋させてもよい。このような架橋の戦略の例は、米国特許第6,262,152号明細書に記載されている。
一般に、安定させた顔料を濃縮した形態にすることが望ましい。安定させた顔料は、最初に、(水および任意選択的に水混和性溶媒などの)水性キャリア媒体中で選択された顔料およびポリマー分散剤をあらかじめ混合して、次いで顔料を分散させるか、解膠することによって調製される。分散工程は、2本ロールミル、媒体ミル、水平ミニミル、ボールミル、磨砕機で、または少なくとも5,000psiの液体圧力の液体ジェット相互作用チャンバー内の複数のノズルに混合物を通過させ、水性キャリア媒体中で顔料粒子の均一な分散を生じる(マイクロフルーダイザー)ことによって達成されてもよい。あるいは、圧力下でポリマー分散剤および顔料を乾燥製粉することによって濃縮物が調製されてもよい。媒体ミル用の媒体は、酸化ジルコニウム、YTZおよびナイロンを含む一般に入手可能な媒体から選択される。2本ロールミル、媒体ミル、および少なくとも5,000psiの液体圧力の液体ジェット相互作用チャンバー内の複数のノズルに混合物を通過させることによるものが好ましい。
製粉プロセスが完了した後、顔料濃縮物を水性系に「ダウンさせて」もよい。「ダウンさせる」とは、混合または分散による濃縮物の希釈を指し、通常、混合/分散の強度は、通常の方法論を使用して試行錯誤によって決定され、そしてポリマー分散剤、溶媒および顔料の組み合わせ次第であることが多い。
多種多様な有機および無機顔料は、単独で、または組み合わせて選択されて、インクが製造される。本明細書で使用される場合、「顔料」という用語は、不溶性着色剤を意味する。顔料粒子は、インクジェット印刷装置を通して、特に、通常、約10ミクロン〜約50ミクロンの範囲の直径を有する射出ノズルで、インクの自由流れを可能にするために十分に小さい。また粒径は、インクの寿命を通して重要である顔料分散安定性に及ぼす影響を有する。微粒子のブラウン運動は、粒子が凝集することを防止するために役立つ。最大色強度および光沢のためにも、小さい粒子を使用することが望ましい。有用な粒径の範囲は、典型的に約0.005ミクロン〜約15ミクロンである。好ましくは、顔料粒径は、約0.005〜約5ミクロン、そして最も好ましくは約0.005〜約1ミクロンの範囲であるべきである。動的光散乱で測定された平均粒径は、好ましくは約500nm未満、より好ましくは約300nm未満である。
選択された顔料は、乾燥または湿潤の形態で使用されてもよい。例えば、顔料は、通常水性媒体で製造され、そして得られる顔料は水湿潤プレスケーキとして得られる。プレスケーキの形態において、顔料は、それが乾燥形態にあるときほどまでは凝集体を形成しない。したがって、水湿潤プレスケーキの形態の顔料は、インクを調製するプロセスにおいて、乾燥形態の顔料ほど多くの解膠を必要としない。
自己分散顔料(SDP)は、アルコキシ芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンインク添加剤と一緒に使用することができ、同じ顔料の装填において、より高い光学濃度およびより低い粘度を有するという観点から、しばしば、従来の分散剤によって安定された顔料よりも有利である。これらの特性は、最終インクのより高い配合自由度をもたらすことができる。
本発明の顔料着色剤は、自己分散顔料とすることができる。自己分散顔料は、別々の分散剤を必要とせずに、安定な分散を可能にする基を与える分散性によって表面が変性される。水性溶媒中での分散のために、表面変性は親水基、より具体的には、イオン性親水基の添加を伴う。自己分散顔料を製造する方法は周知であり、例えば、米国特許第5,554,739号明細書および米国特許第6,852,156号明細書に見ることができる。
自己分散顔料着色剤は、そのイオン特徴によりさらに特徴付けることができる。アニオン性自己分散顔料は、水性媒体中で、アニオン性表面電荷を有する粒子を生じる。反対に、カチオン性自己分散顔料は、水性媒体中で、カチオン性表面電荷を有する粒子を生じる。粒子表面電荷は、例えば、粒子表面にアニオン性またはカチオン性の部分を有する基を結合させることによって付与することができる。本発明の自己分散顔料は、限定されないが、アニオン性親水性化学基を有する。
アニオン性自己分散顔料表面に結合されるアニオン性部分は、任意の好適なアニオン部分とすることが可能であるが、好ましくは、下記:
−COY (A) −SOY (B)
(式中、Yは、有機ベースの共役酸、アルカリ金属イオン、アンモニウム、ホスホニウムおよびスルホニウムイオンなどの「オニウム」イオン、ならびにテトラアルキルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウムおよびトリアルキルスルホニウムイオンなどの置換「オニウム」イオン、または他のいずれかの好適なカチオン性対イオンからなる群から選択される)の化合物(A)または(B)である。有用なアニオン性部分としては、ホスフェートおよびホスホネートが挙げられる。タイプA(「カルボキシレート」)アニオン性部分がより好適であり、例えば、米国特許第5,571,311号明細書、米国特許第5,609,671号明細書および米国特許第6,852,156号明細書に記載されている。あるいは、スルホン化自己分散顔料が使用されてもよく、例えば、米国特許第5,571,331号明細書、米国特許第5,928,419号明細書および欧州特許第146090A1号明細書に記載されている。
本発明で使用される自己分散顔料は、例えば、官能基または官能基を含有する分子を顔料の表面上にグラフト化することによって、または物理的処理(真空プラズマなど)によって、もしくは化学的処理によって(例えば、顔料表面をオゾン、次亜塩素酸、スルホン酸などで酸化処理することによって)、調製されてもよい。単一の種類または複数の種類の親水性官能基が1個の顔料粒子に結合されてもよい。官能化の種類および程度は、例えば、インクジェットヘッドのフロントエンドでのインクの分散安定性、色密度および乾燥特性を考慮することによって好適に決定されてもよい。
自己分散顔料のアニオン性親水性化学基は、主に、カルボニル、カルボキシル、ヒドロキシル基、またはカルボキシル、カルボニルおよびヒドロキシル基の組み合わせとすることが可能であり、特に、自己分散顔料の親水性官能基は直接結合されて、主に、カルボキシル基、またはカルボキシルおよびヒドロキシル基の組み合わせである。
直接結合した親水性官能基を有する顔料は、例えば、米国特許第6,852,156号明細書に開示される方法によって製造されてもよい。米国特許第6,852,156号明細書の方法によって処理されたカーボンブラックは、高い界面活性水素含有量を有し、水中で安定した分散をもたらすために中和された塩基である。酸化剤はオゾンである。この方法によって処理されたカーボンブラックは、自己分散カーボンブラック顔料である。この種類の自己分散カーボンブラック顔料は、インクジェットインクで一般に使用される。
本発明の自己分散顔料は、アニオン性基の密度が顔料表面1平方メートルにつき約3.5モル(3.5モル/m)未満、特に約3.0モル/m未満である官能化度を有してもよい。約1.8モル未満/m、特に約1.5モル/m未満の官能化度も好適であり、そしてある種の特定の種類の自己分散顔料に有用であり得る。
ポリウレタンインク添加剤
ポリウレタンインク添加剤は、アルコキシアリールジオール、イオン基で置換されたジオールおよびイソシアネートから誘導され、
上記アルコキシ芳香族ジオールがZ
Figure 2013541606
(式中、Arは芳香族基であり、
n、m、pおよびqは整数であり、
n、mは同一であるか、または異なって、2〜12であり、
pは1〜15であり、
qは0〜15であり、
、Rは同一であるか、または異なって、それぞれ独立して、水素、メチル、エチルおよび式C2t+1のより高級アルキルからなる群から選択され、tは整数であって、3〜36である)であり、
は、イオン基で置換されたジオールであり、そして
少なくとも1種のZおよび少なくとも1種のZが、第1のポリウレタン添加剤に存在しなければならない。
アルコキシ芳香族ジオールを含むポリウレタンは、第1のポリウレタンインク添加剤であり、そしてインク中で結合剤として機能するものとして記載することができる。第2のポリウレタンインク添加剤を以下に記載する。
アルコキシ芳香族ジオールから誘導される第1または第2のポリウレタンインク添加剤は、水溶性ポリウレタンまたは水性ポリウレタン分散系のいずれかの形態である。ポリウレタンインク添加剤は、インクに添加される他の成分とは異なる。「ポリウレタン分散」という用語は、ウレタン基および任意選択的に尿素基を含有するポリマーの水性分散系を指し、この用語は当業者によって理解されるものと同様である。また、これらのポリウレタンポリマーは、水中でのポリマーの安定した分散を保持するために必要とされる範囲まで親水性官能性を組み込む。イオン基を含有するZジオールは、イオン安定化をポリウレタン分散系にもたらす。
アルコキシ芳香族ジオールから誘導される第1または第2のポリウレタンインク添加剤の調製は、
(a)(i)ジオールを含む少なくとも1種のアルコキシ芳香族ジオールZ成分、(ii)ジイソシアネートを含む少なくとも1種のポリイソシアネート成分、および(iii)イオン基を含有する少なくとも1種のイソシアネート反応性成分Zを含む少なくとも1種の親水性反応物を含む反応物を提供する工程と、
(b)水混和性有機溶媒の存在下で(i)、(ii)および(iii)を反応させ、ポリウレタンプレポリマーを形成する工程と、
(c)水を添加して、水性分散系を形成する工程と、
(d)水の添加の前、間または後に、連鎖停止剤を任意選択的に添加する工程と
を含む。
工程(a)に関して、反応物は任意の都合のよい順番で添加されてもよい。
はイオン性基を含有し、そして水の添加の時点(工程(c))において、イオン性基は、ポリウレタンが可溶性となるか、または安定して分散することが可能である量で、(イオン性基の種類次第で)酸または塩基を添加することによってイオン化されてもよい。このような中和は、ポリウレタンの調製の間、任意の都合のよい時点で実施することができる。
反応の間のいくつかの時点で(一般に、水の添加の後、そして任意の連鎖停止の後)、有機溶媒は、真空下で実質的に除去され、本質的に溶剤を含まない分散系が製造される。あるいは、好適な非揮発性の溶媒がポリウレタン分散系で使用されてもよく、また残存してもよい。
イソシアネート対イソシアネート反応基の比率は、約1.3:1〜約0.9:1、そして任意選択的に約1.30:1〜約1.05:1である。イソシアネート基のモルが、イソシアネート反応基のモルを超える場合、イソシアネート末端ポリウレタンは、しばしば、連鎖停止剤による反応より前にはポリウレタンプレポリマーと呼ばれる。目標とするイソシアネートのパーセントが達成された時、次いで、アルコール、第1級アミンまたは第2級アミン連鎖停止剤を添加し、次いで、イオン性の薬剤から組み込まれたイオン性の部分を中和するために、塩基または酸を添加することができる。アミンが末端基として使用される場合、ポリウレタンは尿素基によって停止される。これらの条件のための尿素基の量は、通常1%より多く、おそらく2%より多い。尿素末端ポリウレタンの尿素含有量は、ポリウレタンの重量パーセントで、連鎖停止剤を含む他のポリウレタン成分の合計によってアミン連鎖停止剤の質量を除算することによって決定される。ポリウレタン溶液は、次いで、高剪断下での水の添加によって、水性ポリウレタン分散系に変換される。存在する場合、揮発性の溶媒は減圧または他の手段で精製可能である。イソシアネート反応基がイソシアネート基より多い場合、ポリウレタンはアルコール基を末端とすることが可能である。
場合によっては、中和剤、特に第3級アミンの添加は、ポリウレタン合成の初期の間に有利に添加されてもよい。あるいは、高剪断での水の逆転と同時に、アルカリ塩基などの無機塩基をベースとする中和剤の添加によって利点が達成されてもよい。
ポリウレタンを調製するために使用されるプロセスは、一般に、上記構造のポリウレタンポリマーが最終生成物に存在するという結果をもたらすことは理解されるべきである。しかしながら、最終生成物は、典型的に、一部分が上記ポリウレタンポリマーであり、他の部分が正規分布の他のポリマー生成物生成物の混合物であり、そして様々な比率の未反応モノマーを含有し得る。結果として生じるポリマーの不均一性は、選択される反応物、ならびに選択される反応物条件次第である。
ポリウレタンインク添加剤のアルコキシ芳香族ジオール成分
アルコキシ芳香族ジオールZは、芳香環上で置換された少なくとも2個の酸素を有する芳香族化合物をベースとする。pおよびqが少なくとも1である場合、各酸素は、アルキル、またはアルコキシおよびヒドロキシル基置換基を含む置換アルキル基によって置換され得る。pが少なくとも1であり、そしてqが0である場合、酸素の1個は、アルキル基または置換基によって置換され、そして1個は水素原子に結合する。酸素置換基は、芳香環上のいずれの位置に存在することも可能である。芳香族基は、他のアルキル置換基を有してもよい。
芳香族基は、単一の芳香環であっても、ビフェニル誘導体などのように単結合されているか、またはナフタレン誘導体などのように多重結合されている複数の芳香環であってもよい。芳香族基は、一緒に結合していないが、アルキル基またはヘテロ原子基を通して結合する2個の芳香族基を有してもよい。2個の芳香族基間にアルキル基を有する芳香族基の例は、アルキル基が2−プロピル基であるビスフェノール化合物である。ヘテロ原子を含有するジオールの例は、ベンゾフェノンまたは4,4’−スルホニルジフェノールのジオール誘導体を含む。
単一芳香環を有する芳香族基の例としてはヒドロキノン誘導体が挙げられ、2個の芳香環としては、2個の酸素がナフタレンの同一または異なる芳香環上に存在することが可能であるナフタレン誘導体が挙げられ、そして2個の酸素置換基を有する同様に置換されたアントラセンとより高級のアレーンが挙げられる。芳香族基が互いに単結合した芳香族基の例は、同一芳香族基または異なる芳香族基上に2つの酸素基が存在するビフェニルを含む。互いに結合していないが、アルキルまたはヘテロ原子基を通して結合する少なくとも2個の芳香族基を有する芳香族基の例は、アルコキシ置換ビスフェノールA、アルコキシ置換4,4’−スルホニルジフェノール、およびベンゾフェノンジオールが含まれる。
アルコキシ基のアルキル基は、{CH(R)}(式中、構造Zにおいてnおよびmに相当するtが2〜12であり、そしてRは水素またはアルキルである)である。tが2であり、そしてRが水素である場合、アルコキシ基はエチレンオキシド誘導体に相当する。tが2であり、そして{CH(R)}基の1個がメチルに等しいRを有する場合、アルコキシ基は1,2−プロピレンオキシドから誘導される。tが3より大きい場合、アルコキシ基は相当するオキセタンの開環、またはアルファ,オメガジオールへの他の一般的な合成経路から得られてもよい。Rは、22個までの炭素を有するアルキル基とすることができる。
これらのアルコキシ芳香族ジオールはいくらか着色していてもよいが、通常、それらが相溶性のある溶媒中に溶解された時に淡い黄色を示すのみである。本発明のアルコキシ芳香族ジオールは、顔料または染料ではない。
例えば、Arch Chemicals,Brandenburg,KY USAから商業的に入手可能であるPOLY−G(登録商標)HQEEは、THF溶液中で測定される黄色度指数は、CIE Illuminant CおよびCIE 1931 Standard Observerを使用してASTM D 1925の式によって算出した場合、50単位に限定される。HQEEは、約2当量のエチレンオキシドと反応させたヒドロキノン誘導体であることに留意されたい。同様に、エトキシル化ビスフェノールA(BASFから商業的に入手可能なMacol 202および209)は、ガードナースケールで2の最大色を有する。
イオン基で置換されたジオール
イオン基で置換されたジオールは、イオン基および/またはイオン性基を含有する。好ましくは、これらの反応物は、1個または2個、より好ましくは2個のイソシアネート反応基、ならびに少なくとも1個のイオン基またはイオン性基を含有する。本明細書に記載されるアルコキシ芳香族ジオールを有するポリウレタンの構造の説明においては、イオン基を含有する反応物はZとして示される。
イオン分散基の例としては、カルボキシレート基(−COOM)、ホスフェート基(−OPO)、ホスホネート基(−PO)、スルホネート基(−SOM)、第4級アンモニウム基(−NRY、式中、Yは塩素またはヒドロキシル基などの一価アニオンである)、または他のいずれかの有効なイオン基が挙げられる。Mは一価金属イオン(例えば、Na、K、Liなど)、H、NR などのカチオンであり、そして各Rは、独立して、アルキル、アラルキル、アリールまたは水素である。これらのイオン分散基は、典型的に、ポリウレタン骨格鎖からのペンダント基である。
イオン性基は、一般に、それらが酸型(カルボキシル−COOHなど)または塩基型(第1級、第2級または第3級アミン−NH、−NRHまたは−NRなど)であることを除き、イオン基に相当する。イオン性基は、以下に記載するように、それらが分散/ポリマー調製プロセスの間にそれらのイオン型に容易に変換されるようなものである。
イオンまたは潜在的イオン基は、(必要に応じて中和によって)ポリウレタンが分散系の水性媒体に分散可能になるように十分なイオン基含有量を提供する量で、アルコキシ芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンに化学的に組み込まれる。典型的なイオン基含有量は、1gのポリウレタン固体につき、約0.15〜約1.8ミリグラム当量(meq)の範囲であり、任意選択的に約0.36〜約1.07meqの範囲である。
イソシアネート反応基およびイオンまたは潜在的イオン基を含有する化合物に関して、イソシアネート反応基は、典型的にアミノおよびヒドロキシル基である。潜在的イオン基またはそれらの相当するイオン基は、カチオン性またはアニオン性であってよいが、アニオン性基が最もしばしば使用される。アニオン性基の例としては、カルボキシレート基およびスルホネート基が含まれる。カチオン性基の例としては、第4級アンモニウム基およびスルホニウム基が含まれる。
アニオン性基置換の場合、基はカルボン酸基、カルボキシレート基、スルホン酸基、スルホネート基、リン酸基およびホスホネート基とすることができる。酸塩は、NCOプレポリマーの形成の前、その間またはその後、好ましくはNCOプレポリマーの形成の後に、相当する酸基を中和することによって形成される。
好ましいカルボキシル基含有化合物は、構造(HO)Q(COOH)(式中、Qは、1〜12個の炭素原子を含有する直鎖または分岐炭化水素基を表し、jは、1または2、好ましくは2であり、そして、kは1〜3、好ましくは1または2、そしてより好ましくは1である)に相当するヒドロキシカルボン酸である。
これらのヒドロキシカルボン酸の例としては、クエン酸、酒石酸およびヒドロキシピバル酸が含まれる。特に好ましい酸は、j=2およびk=1である上記の構造の酸である。これらのジヒドロキシアルカン酸は、米国特許第3,412,054号明細書に記載されており、特に好ましいジヒドロキシアルカン酸は、アルファ,アルファ−ジメチロールアルカン酸であり、次式
Figure 2013541606
(式中、Q’は、1〜8個の炭素原子を含有する水素またはアルキル基である)
で表される。最も一般に使用されるジオール化合物はアルファ,アルファ−ジメチロールプロピオン酸であり、すなわち、上記式中でQ’がメチルである。
アルコキシ芳香族ジオールインク添加剤から誘導されるポリウレタンの安定な分散を有するため、得られたポリウレタンが水性媒体中で安定に分散して残るように、十分な量のイオン基が中和されなければならない。一般に、少なくとも約75%、任意選択的に少なくとも約90%のイオン基が、相当する塩基に中和される。
NCOプレポリマーへのそれらの組み込みの前、その間またはその後に、酸性基を塩基に変換するために好適な中和剤としては、第3級アミン、アルカリ金属カチオンおよびアンモニアが含まれる。トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミンおよびジメチルエチルアミンなどのトリアルキル置換第3級アミンが好ましい。
中和はポリウレタン合成の任意の時点において行われてよい。典型的な手順は、プレポリマーの少なくとも数回の中和を含む。
イオン安定基が酸である場合、酸性基は、ポリウレタン1.0グラムあたり少なくとも約8ミリグラムのKOH、そして任意選択的にポリウレタン1.0グラムあたり20ミリグラムのKOHの当業者には酸価{AN}(固体ポリマー1グラムあたりのKOHのmg)として知られる尿素末端ポリウレタンのための酸性基含有量を提供するために十分な量で組み込まれる。酸価(AN)の上限は、約100および任意選択的に約60である。
アルコキシ芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンインク添加剤は、約2000〜約30,000の数平均分子量を有する。任意選択的に、分子量は約3000〜20000である。
ポリウレタンインク添加剤は、一般に、約60重量%まで、特に、約15〜約60重量%、そして最も特に、約20〜約45重量%の固体含有量を有する安定なポリウレタン粒子の水性分散系である。しかしながら、所望のいずれかの最小固体含有量まで分散を希釈することは常に可能である。
他のイソシアネート反応性成分
上記のアルコキシ芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンインク添加剤は、ポリウレタン合成の間に、他の多官能性イソシアネート反応性成分、最も特にオリゴマーおよび/またはポリマーポリオールとブレンドされてもよい。これらの他の多官能性基は、アルコキシ芳香族ジオール成分Zの30重量パーセント以下に限定される。これらの他のイソシアネート反応性成分は、それらの加水分解に対する安定性のために選択される。
好適な他のジオールは、少なくとも2個のヒドロキシル基を含有し、約60〜約6000の分子量を有する。これらのうち、ポリマージオールは、数平均分子量によって最も良好に定義されて、そして約200〜約6000、特に約400〜約3000、そしてより具体的には約600〜約2500の範囲とすることが可能である。分子量は、ヒドロキシル基分析(OH数)によって決定することができる。
ポリマーポリオールの例としては、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステルアミドおよびポリチオエーテルが含まれる。これらのポリマーの組み合わせを使用することもできる。例えば、ポリエーテルポリオールおよびポリ(メタ)アクリレートポリオールが、同一のポリウレタン合成において使用されてもよい。ポリエーテルポリオールを使用する場合、イオン性(Zから)および非イオン性安定化(ポリエーテルポリオールから)の両方がポリウレタンインク添加剤の安定化に関与することができる。
ポリカルボン酸は、脂肪族、脂環式、芳香族および/または複素環式、あるいはそれらの混合物であってよく、それらは、例えば、ハロゲン原子によって置換されてもよく、および/または不飽和であってもよい。
イソシアネート重付加反応において二官能性である上記の成分に加えて、ポリウレタン化学において一般に既知の単官能性、およびごく一部の三官能性、およびより高級の官能性成分、例えば、トリメチロールプロパンまたは4−イソシアナトメチル−1,8−オクタメチレンジイソシアネートは、NCOプレポリマーまたはポリウレタンの分岐が所望である場合に使用されてもよい。
しかしながら、NCO官能性プレポリマーは実質的に線形であることが好ましく、そしてこれは、プレポリマー出発成分の平均官能性を2:1以下に保持することによって達成され得る。
イソシアネート成分
好適なポリイソシアネートは、イソシアネート基に結合した芳香族、脂環式または脂肪族基のいずれかを含有するものである。これらの化合物の混合物が使用されてもよい。脂環式または脂肪族部分に結合したイソシアネートを有する化合物が好ましい。芳香族イソシアネートが使用される場合、脂環式または脂肪族イソシアネートも同様に好ましくは存在する。
ジイソシアネートが好ましく、そしてポリエーテルグリコール、ジイソシアネートおよびジオールまたはアミンからポリウレタンおよび/またはポリウレタン−尿素を調製する際に有用である任意のジイソシアネートを本発明において使用することができる。
好適なジイソシアネートの例としては、限定されないが、2,4−トルエンジイソシアネート(TDI)、2,6−トルエンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジイソシアネート(TODI)、ドデカンジイソシアネート(C12DI)、m−テトラメチレンキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、1,4−ベンゼンジイソシアネート、trans−シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、4,6−キシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。IPDIおよびTMXDIが最も好適である。
少量、ジイソシアネートの重量に基づき約3重量%未満のモノイソシアネートまたはポリイソシアネートを、ジイソシアネートとの混合物中に使用することができる。有用なモノイソシアネートの例には、オクタデシルイソシアネートなどのアルキルイソシアネート、フェニルイソシアネートなどのアリールイソシアネートが含まれる。ポリイソシアネートの例は、トリイソシアナトトルエン、HDIトリマー(Desmodur 3300)およびポリマーMDI(Mondur MRおよびMRS)である。
ポリウレタン成分の比率
上記の第1および第2のポリウレタン添加剤の両方に関して、イソシアネート対イソシアネート反応基の比率は、約1.3:1〜約1.0:1であり、そして好適には約1.25〜:1〜約1.05:1である。イソシアネート基がイソシアネート反応基より多い場合、しばしば連鎖停止基が使用される。このような連鎖停止基は、アルコールおよびアミンを含むことができる。
使用される連鎖停止剤の量は、プレポリマー中の未反応のイソシアネート基のほぼ当量である。連鎖停止剤のアミン基からの活性水素対プレポリマーのイソシアネート基の比率は、当量基準で、約1.0:1〜約1.2:1、好適には約1.0:1.1〜約1.1:1、そして好適には約1.0:1.05〜約1.1:1の範囲である。
アルコールに加えて、脂肪族第1級または第2級モノアミンが連鎖停止剤として一般に使用される。連鎖停止剤として有用なモノアミンの例には、限定されないが、ブチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ドデシルアミン、ジイソプロパノールアミン、ステアリルアミン、ジブチルアミン、ジノニルアミン、ビス(2−エチルヘキシル)アミン、ジエチルアミン、ビス(メトキシエチル)アミン、N−メチルステアリルアミン、ジエタノールアミンおよびNメチルアニリンが含まれる。
連鎖停止剤がアミンである場合、第2のポリウレタン添加剤は、構造(II)
Figure 2013541606
(Rは、ジイソシアネートからのアルキル、置換アルキル、置換アルキル/アリールであり、
は、ZまたはZであり、
は、アミン末端基からの水素、アルキル、分枝状アルキルまたは置換アルキルであり、
は、アミン末端基からのアルキル、分枝状アルキルまたは置換アルキルであり、
sは、2〜30の整数であり、
またはZは、アルコキシ芳香族ジオールとして上記で定義され、そしてZは、イオン基で置換されたジオールとして定義される)を有する。
したがって、構造(II)は、第2のポリウレタン添加剤として上記されたポリウレタンであるが、末端基は、ポリウレタンプレポリマーのアミン末端に限定されている。第1のポリウレタンが異なる末端基を有することが可能であるという点で、第2のポリウレタン添加剤は第1のポリウレタン添加剤のサブセットである。
イソシアネートと反応性である任意の第1級または第2級モノアミンが連鎖停止剤として使用されてもよい。脂肪族第1級または第2級モノアミンが好ましい。連鎖停止剤として有用なモノアミンの例としては、限定されないが、ブチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ドデシルアミン、ジイソプロパノールアミン、ステアリルアミン、ジブチルアミン、ジノニルアミン、ビス(2−エチルヘキシル)アミン、ジエチルアミン、ビス(メトキシエチル)アミン、N−メチルステアリルアミンおよびNメチルアニリンが含まれる。任意のイソシアネート反応性連鎖停止剤は、ビス(メトキシエチル)アミンである。ビス(メトキシエチル)アミンは、置換基がイソシアネート化学作用で反応性を有さないが、非イオン性親水基を有する尿素末端反応物の種類である。このような非イオン性親水基は、より水に相溶性のある尿素末端ポリエーテルジオールポリウレタンを提供する。
第2のポリウレタン添加剤のパーセントによる尿素含有量は、連鎖停止剤を含む他のポリウレタン成分の合計によって連鎖停止剤の質量を除算することによって決定される。尿素含有量は、約2重量%〜約14.5重量%となる。尿素含有量は、好ましくは、約2.5重量%〜約10.5重量%となる。
この尿素基が末端基であり、そしてもう1種のポリウレタンへの架橋を導くことが可能な連鎖停止基中に置換基がないことは重要である。したがって、RおよびRは、それぞれ、いずれのイソシアネート反応基も有さないものとして記載される。Rは水素であってもよい。
第2のポリウレタン添加剤は、第1のポリウレタン添加剤に関して記載されるものと同様の方法で調製される。
水性溶媒
好適な水性溶媒混合物の選択は、所望の表面張力および粘度、選択された着色剤、インクの乾燥時間、そしてインクが印刷される基板の種類などの特定の用途の必要条件次第である。本発明で利用されてもよい水溶性有機溶媒の代表的な例は、米国特許第5,085,698号明細書に開示されるものである。
水と少なくとも1種の水混和性溶媒との混合物が使用される場合、水性溶媒は、典型的に約30%〜約95%の水を含有し、残り(すなわち約70%〜約5%)は水溶性溶媒である。本発明の組成物は、水性溶媒の全重量に基づき約60%〜約95%の水を含有してもよい。
インク中の水性溶媒の量は、典型的に、インクの全重量に基づき約70%〜約99.8%、特に約80%〜約99.8%の範囲である。
水性溶媒は、グリコールエーテルおよび1,2−アルカンジオールなどの界面活性剤または浸透剤を含むことによって、急速に浸透する(迅速に乾燥する)ようにさせることができる。好適な界面活性剤としては、エトキシル化アセチレンジオール(例えば、Air Productsから商業的に入手可能なSurfynols(登録商標)シリーズ)、エトキシル化第1級(例えば、Shellから商業的に入手可能なNeodol(登録商標)シリーズ)および第2級(例えば、Union Carbideから商業的に入手可能なTergitol(登録商標)シリーズ)アルコール、スルホサクシネート(例えば、Cytecから商業的に入手可能なAerosol(登録商標)シリーズ)、オルガノシリコーン(例えば、Witcoから商業的に入手可能なSilwet(登録商標)シリーズ)、ならびにフルオロ界面活性剤(例えば、DuPontから商業的に入手可能なZonyl(登録商標)シリーズ)が挙げられる。
添加されるグリコールエーテルおよび1,2−アルカンジオールの量は、好適に決定されなければならないが、典型的に、インクの全重量に基づき約1〜約15重量%、そしてより典型的に約2〜約10重量%の範囲である。界面活性剤は、インクの全重量に基づき典型的に約0.01〜約5%、好ましくは約0.2〜約2%の量で使用されてもよい。
他の成分
他の成分は、そのような他の成分が、通常の実験によって容易に決定され得るインクの安定性および噴射性を妨害しない範囲でインクジェットインクに配合されてもよい。他の成分は、一般的な意味で、周知の技術である。
微生物の成長を抑制するために、殺生物剤が使用されてもよい。
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、イミノ二酢酸(IDA)、エチレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、trans−1,2−シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸(CyDTA)、ジエチレントリアミン−N,N,N’,N”、N”−五酢酸(DTPA)、およびグリコールエーテルジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(GEDTA)、ならびにそれらの塩などの金属封鎖剤(またはキレート剤)を含有することは、例えば、重金属不純物の悪影響を排除するために有利であり得る。
主要成分の割合
本インクで使用される着色剤濃度は、印刷画像に所望の色密度を与えるために通常必要な濃度である。典型的には、着色剤濃度は、インクの約0.05〜約10重量%の範囲である。アルコキシ芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンインク添加剤は、インクが配合される時にインクに別々の添加剤として添加される。アルコキシ芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンインク添加剤を含む様々なインク成分を、任意の都合のよい順番で添加することができる。着色剤が顔料である場合、インク中に2つの分散系、顔料分散系およびポリウレタン分散系が存在する。
インク中で使用されるアルコキシ芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンインク添加剤の量は、求められる固定度および許容され得るインク特性の範囲によって決定される。典型的に、ポリウレタンインク添加剤濃度は、全インク組成物の約10重量%まで、好適には約0.1〜約8%、より好適には約0.2〜約6重量%の範囲である。アルコキシ芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンインク添加剤は、いくらか改善された基板上へのインク固定度を提供する。より良好な固定はより高い濃度で得られるが、一般に、いくつかの点で、粘度は過度に増加し、そして噴射性能は容認不可能なものとなる。特性の好適な調和は、状況ごとに決定されなければならない。その決定は、一般に、当業者の技術の範囲内で通常の実験によってなされてもよい。
インク特性
噴射速度、液滴の分離長さ、滴径および流れ安定性は、表面張力およびインクの粘度に非常に影響を受ける。着色インクジェットインクは、典型的に、25℃で約20ダイン/cm〜約70ダイン/cmの範囲の表面張力を有する。粘度は25℃で30cP程度まで高いことが可能であるが、典型的にいくらかより低い。インクは、広範囲にわたる射出条件、すなわち、ドロップ−オン−デマンドデバイスまたは連続デバイスの圧電性要素の駆動周波数または熱ヘッドの放出条件、ならびにノズルの形状および径に適応性のある物理的特性を有する。インクは、インクジェット装置において有意な範囲まで詰まりを生じないように、長期間優れた貯蔵安定性を有するべきである。さらに、インクは、接触するインクジェット印刷装置の部品を腐食せず、そして本質的に無臭かつ非中毒性であるべきである。
いかなる特定の粘度範囲またはプリントヘッドにも限定されないが、本発明のインクセットは、特に熱プリントヘッドで必要とされるものなどのより低粘度の用途に適している。したがって、(25℃における)本発明のインクの粘度は、約7cP未満とすることが可能であり、任意選択的に約5cP未満であり、そして最も都合よくは約3.5cp未満である。熱インクジェットアクチュエータは、インク滴を射出するために、瞬間的な加熱/泡形成に依存し、そして滴形成のこの機構は、一般に、より低粘度のインクを必要とする。
基板
本発明は、一般的な電子写真コピー用紙および写真用紙などの普通紙、光沢紙およびインクジェット印刷機で使用される同様の用紙を印刷するために特に有利である。布地をこれらのインクで使用することもできる。
ポリウレタン反応の範囲
ポリウレタン反応の範囲は、ウレタン化学の一般的な方法であるジブチルアミン滴定によってNCO%を検出することによって決定した。この方法において、NCO含有プレポリマーの試料を既知の量のジブチルアミン溶液と反応させて、そして残留するアミンをHClで逆滴定する。ジブチルアミン装填量と滴定量との差がNCOの当量であり、そしてこの値は重量%のNCOに変換される。
粒径測定
ポリウレタン分散系、顔料およびインクの粒径は、Honeywell/Microtrac(Montgomeryville PA)からのMICROTRAC UPA 150を使用して動的光散乱によって決定した。
この技術は、粒子の速度分布と粒径との関係に基づく。レーザーから生じた光は各粒子から散乱し、粒子のブラウン運動によってドップラー偏移を生じる。偏移した光と偏移していない光との間の周波数差を増幅し、デジタル化して分析し、粒径分布を得る。
固体含有量測定
溶剤を含まないポリウレタン分散系の固体含有量は、SartoriusからのモデルMA50の湿度分析器によって測定した。NMP、テトラエチレングリコールジメチルエーテルなどの高沸点の溶媒を含有するポリウレタン分散系に関して、固体含有量は、180分間150℃のオーブンでの焼成の前後の重量差によって決定された。使用された他の溶媒は、Dow ChemicalからのProglyde DMM(ジプロピレングリコールジメチルエーテル)およびスルホランであった。
ポリウレタン添加剤のMW特徴決定
全ての分子量は、溶離剤としてテトラヒドロフランを用いて、ポリ(メタクリル酸メチル)基準を使用するGPCによって決定された。フローリによって誘導される静力学を使用して、ポリウレタンの分子量は、NCO/OH比およびモノマーの分子量に基づき、算出または予測され得る。分子量は、ポリウレタンを定義するために使用することができるポリウレタンの特徴でもある。分子量は、数平均分子量(Mn)として通常報告される。ポリウレタン添加剤は、分子量のガウス分布に限定されないが、バイモーダル分布のような他の分布を有し得る。
ポリウレタンインク添加剤 実施例1 IPDI/HQEE BMEA 45 AN
2Lの反応器に、73.9gのPoly−G HQEE(OH # 555、Arch Chemicalから商業的に入手可能)、99.5gのスルホラン、および27.0gのジメチロールプロピオン酸を装填した。反応を72℃まで加熱した。反応温度を80℃に保持し、最高83.6℃に達する間、60分かけて139.3gのイソホロンジイソシアネートを反応器に添加し、続いて11.5gのスルホランを添加した。NCO%は1.9%未満であり、15.20gのビス(2−メトキシエチル)アミンを5分かけて添加した。反応を1時間80℃で保持した。粘度を調節するため、51gのスルホランを添加し、そして温度を90℃まで高めた。45%のKOH(22.5g)および324.2gの水の混合物を添加し、続いて、追加的な287.8gの水を添加することによって、ポリウレタン溶液を高速混合下で転回した。ポリウレタン分散系は、41.2cPsの粘度、26.27%の固体、およびpH7.51、d50=9.4nmおよびd95=16.2nmの粒径を有した。このポリウレタンの尿素含有量は、5.95%と算出された。
ポリウレタンインク添加剤 実施例2 IPDI/HQEE BMEA 60 AN
2Lの反応器に、66.8gのPoly−G HQEE(OH # 555、Arch Chemicalから商業的に入手可能)、157.3gのスルホラン、および39.5gのジメチロールプロピオン酸を装填した。反応を69℃まで加熱した。反応温度を80℃に保持し、最高83.9℃に達する間、60分かけて153.85gのイソホロンジイソシアネートを反応器に添加し、続いて13.4gのスルホランを添加した。2.5時間後、NCO%は1.6%未満であり、16.8gのビス(2−メトキシエチル)アミンを10分かけて添加した。反応を1時間80℃で保持した。45%のKOH(33.1g)および467.5gの水の混合物を添加し、続いて、追加的な159.4gの水を添加することによって、ポリウレタン溶液を高速混合下で転回した。ポリウレタン分散系は、27.56%の固体、pH7.53、および1.96の多分散度によるMn6655のGPCによる分子量を有した。このポリウレタンの尿素含有量は、6.08%と算出された。
ポリウレタンインク添加剤 実施例3 IPDI/HQEE BMEA 30% DMPA
2Lの反応器に、137.4gのPoly−G HQEE(OH # 555、Arch Chemicalから商業的に入手可能)、199.9gのテトラエチレングリコールジメチルエーテル、および49.7gのジメチロールプロピオン酸を装填した。反応を75℃まで加熱し、次いで、0.21gのジブチルスズジラウレートを添加した。反応温度を85℃に保持し、最高91.2℃に達する間、60分かけて194.3gのイソホロンジイソシアネートを添加し、続いて25.2gのテトラエチレングリコールジメチルエーテルを添加した。2.5時間後、NCO%は3.6%未満であり、70.5gのビス(2−メトキシエチル)アミンを10分かけて添加した。反応を1時間80℃で保持した。45%のKOH(41.6g)および583.4gの水の混合物を添加し、続いて、追加的な602.4gの水を添加することによって、ポリウレタン溶液を高速混合下で転回した。ポリウレタン分散系は、61.6cPsの粘度、28.04%の固体、pH8.1、および1.68の多分散度によるMn4443のGPCによる分子量、ならびにd50=12.4nmおよびd95=22nmの粒径を有した。このポリウレタンの尿素含有量は、15.6%と算出された。
ポリウレタンインク添加剤 実施例4 IPDI/HQEE EDA 50% DMPA
2Lの反応器に、105.4gのPoly−G HQEE(OH # 555、Arch Chemicalから商業的に入手可能)、116.5gのテトラエチレングリコールジメチルエーテル、および0.5gのジブチルスズジラウレートを装填した。反応を75℃まで加熱し、次いで、反応温度を80℃に保持し、60分かけて293.5gのイソホロンジイソシアネートを添加し、続いて48.3gのテトラエチレングリコールジメチルエーテルを添加した。3時間後、NCO%は12.1%、70.9gのジメチロールプロピオン酸を47.2gのテトラエチレングリコールジメチルエーテルと一緒に添加した。4時間後、NCO%は1%未満であった。45%のKOH(59.3g)および831.2gの水の混合物を添加し、続いて、417.6gの水中の13.3gのエチレンジアミンを添加することによって、ポリウレタン溶液を高速混合下で転回した。ポリウレタン分散系は、20.2cPsの粘度、21.23%の固体、pH8.92、および2.22の多分散度によるMn14315のGPCによる分子量、ならびにd50=8.85nmおよびd95=22.3nmの粒径を有した。このポリウレタンの尿素含有量は、2.75%と算出された。
ポリウレタンインク添加剤 実施例5 IPDI/HQEE BMEA 50% DMPA
2Lの反応器に、116.5gのPoly−G HQEE(OH # 555、Arch Chemicalから商業的に入手可能)、208.7gのテトラエチレングリコールジメチルエーテル、および78.3gのジメチロールプロピオン酸を装填した。Nパージをしながら、混合物を74℃まで加熱し、次いで、0.2gのジブチルスズジラウレートを添加した。60分かけて275.8gのイソホロンジイソシアネートを添加し、続いて22.7gのテトラエチレングリコールジメチルエーテルを添加した。反応を80℃で2時間保持した段階で、NCO%は1.2%であった。次いで、19.5gのビス(2−メトキシエチル)アミンを10分かけて添加し、1時間加熱を続けた。45%のKOH(65.5g)および924.6gの水の混合物を添加し、続いて、追加的な302.4gの水を添加することによって、ポリウレタン溶液を高速混合下で転回した。ポリウレタン分散系は、26.9cPsの粘度、27.22%の固体、pH7.20、ならびにd50=10.2nmおよびd95=16.6nmの粒径、ならびにMn7691のGPCによる分子量およびPD2.06を有した。このポリウレタンの尿素含有量は、3.98%と算出された。
ポリウレタンインク添加剤 実施例6 IPDI/HQEE EDA 50% DMPA
2Lの反応器に、90.2gのPoly−G HQEE(OH # 555、Arch Chemicalから商業的に入手可能)、107.7gのProglyde DMM、および0.2gのジブチルスズジラウレートを装填した。反応を86℃まで加熱し、次いで、反応温度を80℃に保持し、60分かけて164.2gのイソホロンジイソシアネートを添加し、続いて40.5gのProglyde DMMを添加した。1時間後、NCO%は6.3%であり、32.7gのジメチロールプロピオン酸を26.2gのProglyde DMMと一緒に添加した。4時間後、NCO%は1%未満であり、そして100gのProglyde DMMを添加しながら、反応器を50oCまで冷却した。45%のKOH(27.3g)および387.1gの水の混合物を添加し、続いて、334.5gの水中の2.6gのエチレンジアミンを添加することによって、ポリウレタン溶液を高速混合下で転回した。ポリウレタン分散系は、107.8cPsの粘度、22.43%の固体、pH8.82、および1.79の多分散度によるMn27235のGPCによる分子量、ならびにd50=22.1nmおよびd95=37.2nmの粒径を有した。このポリウレタンの尿素含有量は、0.90%と算出された。
ポリウレタンインク添加剤 実施例7 Macol(ビスフェノールAエトキシレート)IPDIによるPU/BisA9EO BMEA 53AN
2Lの反応器に、178.5gのMacol RD 209 E(BASFからの619MWビスフェノールAエトキシレート)、182.2gのスルホランおよび40.3gのジメチロールプロピオン酸を装填した。反応を1時間115℃まで加熱し、次いで71℃まで冷却し、そして0.23gのジブチルスズジラウレートを添加した。反応温度を81℃に保持し、60分かけて141.0gのイソホロンジイソシアネートを添加し、続いて28.2gのスルホランを添加した。200分後、NCO%は1.1%.であり、そして32.7gの酸を26.2gのスルホランと一緒に添加した。4時間後、NCO%は1%未満であり、次いで、12.1gのビス(2−メトキシエチル)アミンを10分かけて添加した。反応を1時間80℃に保持した。45%のKOH(33.7g)および472.3gの水の混合物を添加し、続いて、追加の413.2gの水および1gのProxel GXLを添加することによって、ポリウレタン溶液を高速混合下で転回した。ポリウレタン分散系は、pH7.86、24.5%の固体、および2.5の多分散による7403のGPCによる分子量、ならびに46.62ダイン/cmの表面張力を有した。このポリウレタンの尿素含有量は、3.25%と算出された。
ポリウレタンインク添加剤 実施例8 ビス[4−(エトキシ2−ヒドロキシ)フェニル]スルホンによる
2Lの反応器に、134.9gのビス[4−(エトキシ2−ヒドロキシ)フェニル]スルホン(Aldrichからの338MWビスフェノールSビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル)、202.5gのスルホラン、および44.7gのジメチロールプロピオン酸を装填した。反応を1時間115℃まで加熱し、次いで71℃まで冷却し、そして0.32gのジブチルスズジラウレートを添加した。反応温度を80℃に保持し、最高92℃に達する間、60分かけて178.8gのイソホロンジイソシアネートを添加し、続いて34gのスルホランを添加した。粘度を低下させるために、スルホラン(101g)を反応に添加した。3.5時間後、NCO%は1.23%であり、次いで、19.5gのビス(2−メトキシエチル)アミンを10分かけて添加した。反応を1時間80℃に保持した。45%のKOH(37.4g)および522.6gの水の混合物を添加し、続いて、追加の327.1gの水および3gのProxel GXLを添加することによって、ポリウレタン溶液を高速混合下で転回した。ポリウレタン分散系は、130cPsの粘度、27.6%の固体、pH7.54、およびに1.71の多分散によるMn5312のGPCによる分子量、および45.82ダイン/cmの表面張力を有した。このポリウレタンの尿素含有量は、5.16%と算出された。
分散剤ポリマー1 ETEGMA//BZMA//MAA 3.6//13.6//10.8
3リットルのフラスコに、メカニカルスターラー、温度計、Nインレット、乾燥管アウトレット、および滴下ロートを装備した。テトラヒドロフランTHF、291.3グラムをフラスコに装填した。次いで、触媒であるテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート、アセトニトリル中1.0Mの溶液0.44mlを添加した。開始剤の1,1−ビス(トリメチルシロキシ)−2−メチルプロペン20.46グラム(0.0882モル)を注入した。供給I[テトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート、アセトニトリル中1.0M溶液0.33ml、およびTHF、16.92グラム]を開始し、185分かけて添加した。供給II[トリメチルシリルメタクリレート、152.00グラム(0.962モル)]を0.0分に開始し、そして45分かけて添加した。180分後に供給IIは完了し(モノマーの99%以上が反応した)、供給III[ベンジルメタクリレート、211.63グラム(1.20モル)を開始し、そして30分かけて添加した。40分後に供給IIIは完了し(モノマーの99%以上が反応した)、供給IV[エトキシトリエチレングリコールメタクリレート、78.9グラム(0.321モル)を開始し、そして30分かけて添加した。
400分において、73.0グラムのメタノールおよび111.0グラムの2−ピロリドンを上記溶液に添加し、蒸留を開始した。蒸留の第1段階の間に、352.0グラムの物質が除去された。次いで、さらに2−ピロリドン340.3グラムを添加し、さらに81.0グラムの物質が蒸留された。最終的に、2−ピロリドンを合計86.9グラム添加した。
このポリマーは、ETEGMA//BZMA//MAA 3.6//13.6//10.8の組成を有する。Mn=4,200、酸価2.90の分子量を有する。
分散剤ポリマー2:Diblock 8ETEGMA//30BMA/11MAA
窒素パージ下、3リットルの丸底フラスコをヒートガンで乾燥させ、そしてメカニカルスターラー、温度計、Nインレット、乾燥管アウトレット、および滴下ロートを装備した。テトラヒドロフラン(THF)2423gをフラスコにカニューレ挿入した。開始剤の1,1−ビス(トリメチルシリルオキシ)−2−メチルプロペン98.82g(0.426モル)を注入し、続いて触媒(テトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾアート、アセトニトリル中1.0M溶液2.6ml)を注入した。両モノマー供給の間、触媒溶液(テトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート、アセトニトリル中1.0M溶液2.1ml、およびTHF16.1g)をシリンジでポンプ輸送した。モノマー供給1(トリメチルシリルメタクリレート728.7g(4.61モル)およびブチルメタクリレート1790.9g(12.61モル))を、反応が65℃まで発熱する間、60分かけて添加した。1時間保持後、HPLCは95%を超えるモノマー変換を示し、次いで、モノマー供給II(エチルトリエチレングリコールメタクリレート825.3g(3.35モル))を15分かけて添加した。
供給完了から90分後、ETEGMA変換は98%を超えた。322.6gのメタノールを添加し、次いで、2−ピロリドン(2P)を添加しながら、ゆっくり120℃まで加熱することによって、THFおよび他の揮発性副産物を蒸留した。最終ポリマー溶液は、98.2mgのKOH/ポリマー固体のグラムの測定数を有する45.1%固体であった。GPCで測定されたこのポリマーの分子量は、Mn9018、Mw9635およびPD1.07であった。
比較の添加剤ポリマー1 IPDI/T650/DMPA AN60
この比較ポリマーは、HQEEジオールがTerathane 650に置き換えられ、そしてDMPAが、60の酸価を有するポリウレタンを得るように調節されたことを除き、ポリウレタンインク添加剤実施例2と同様の方法で調製された。
比較の添加剤ポリマー2 IPDI/T650/DMPA AN45
この比較ポリマーは、HQEEジオールがTerathane 650に置き換えられ、そしてDMPAが、45の酸価を有するポリウレタンを得るように調節されたことを除き、ポリウレタンインク添加剤実施例1と同様の方法で調製された。
自己分散ブラック顔料
自己分散顔料は、上記で参照された米国特許第6,852,156号明細書の実施例3に記載される方法によって調製された。
ポリウレタンインク添加剤によるインクの調製
下記の成分を組み合わせることによって、ポリウレタンインク添加剤および比較ポリマーを使用して、インクを調製した。パーセントは活性固体を指す。示される全ての量は重量パーセントによる。
本発明のインク1および2の調製および試験
着色剤は、分散剤ポリマー1によって分散されたカーボンブラック、Nipex 160であった。インク1はポリウレタンインク添加剤1を有し、そしてインク2はポリウレタンインク添加剤2を有し、比較インク1はポリマー添加剤を含まなかった。
着色剤 4%
ポリマー添加剤 2%
ピロリドン 10%
エトキシル化グリセロール 4%
界面活性剤 0.2%
殺生物剤 0.25%
水 100%まで
インクを製造後、70℃まで加熱し、この温度で7日間貯蔵後、インクの特性を測定することによって、インクの安定性に関して試験した。次いで、重要な特性については再び測定した。
Figure 2013541606
インク3〜6は、インク1および2のためのインク配合と同じ配合で調製された。ポリウレタンインク実施例3、4、5および6は、それぞれ、ポリウレタンインク添加剤3、4、5および6を有した。それらをインク1および2と同様の方法で調製し、試験した。着色剤は、上記のように調製された自己分散ブラック顔料であった。
Figure 2013541606
本発明のインク1〜6は、この促進老化試験で安定していると考えられる。
ブラックカートリッジホルダーにHP45Aプリントヘッドを使用して、Hewlett Packard(San Diego,Calif.)からの熱インクジェット印刷機DeskJet(商標)6122において印刷を行った。印刷は、印刷機によって選択される標準規格の印刷モードで行われた。
光密度は、Greytag−Macbeth SpectoEye(商標)器具(Greytag−Macbeth AG,Regensdorf,Switzerland)を使用して測定した。
Faber−Castel蛍光ペンを使用して、印刷画像を印刷後約1時間乾燥させた後に、蛍光ペンによる汚れに対する画像の耐久性を行った。画像に、1回および2回、蛍光ペンでマークした。蛍光ペンによる印刷されない領域へのインクの移動量を視覚による調査によって観察し、そして最良が5である1〜5のスケールで評価した。評価5は、蛍光ペンによる印刷画像の汚れが、あるとしても、ほとんどないことを示す。
本発明のインク1および2と、比較のインク1に関して、印刷データを表3に報告した。これらは複数の測定の平均である。光密度および耐久性に関しては、平均を3種類の用紙で測定した、すなわち、Hammermill(商標)Copy Plus(HCP)、ColorLok(登録商標)によるHP Multipurpose(HPMP)、およびXerox(商標)4200(4200)。全ての場合において、値が高いほど、より高いレベルおよびより良好な性能を示す。
Figure 2013541606
インク実施例1および2は、結合剤の添加されていないインクと比較して、良好または匹敵する蛍光ペン安定性とともに、少なくとも匹敵する光密度を示す。
インク実施例7および8、ならびに比較例2および3は、それぞれ、ポリウレタンインク添加剤1および2による上記のインク配合を使用して調製された。比較例2および3は同じ配合を有するが、それぞれ、比較インク添加剤1および2を有する。着色剤は自己分散ブラック顔料であり、そしてその調製は上記されている。
Figure 2013541606
比較インク添加剤は、アルコキシ芳香族ジオールの代わりにポリエーテルジオールによるポリウレタンである。アルコキシ芳香族ジオールは、蛍光ペン試験によって示されるように耐久性を保持しながら、優れた光密度を提供する。
インク実施例3および6を印刷し、そしてODおよび蛍光ペン試験を印刷上で決定した。着色剤は、上記の通り自己分散ブラック顔料である。結合剤がインクではないことを除き、比較例4は同じ配合である。
Figure 2013541606
このようなポリウレタンインク添加剤/着色剤の組み合わせにおいて、光密度は、結合剤を添加していないインクに匹敵し、そして蛍光ペン試験によって示される耐久性は、アルコキシ芳香族ジオールから誘導されるポリウレタンインク添加剤によって改善される。
インク実施例9〜12を調製し、試験した。ポリウレタンインク添加剤は、インク9、10、11および12に関して、それぞれ、3、4、5および6であった。比較インク5は、結合剤が添加されていない当量の配合物である。着色剤は、分散剤ポリマー2によるNipex 160であった。
Figure 2013541606
乾燥汚れとは、印刷を示された時間乾燥させ、汚れ抵抗に関して試験するものである。数値が高いほど、より良好である。本発明のインク実施例は、比較のインクに匹敵するものから、それより良好なものである。インク実施例11は、未知の理由のため、予想されるよりも低い結果をもたらした。

Claims (24)

  1. (a)着色剤、
    (b)水性溶媒、および
    (c)アルコキシ芳香族ジオールと、イオン基で置換されたジオールと、イソシアネートとを含む第1のポリウレタン添加剤
    を含み、
    前記アルコキシ芳香族ジオールが、Z
    Figure 2013541606
    (式中、Arは芳香族基であり、
    n、m、pおよびqは整数であり、
    n、mは同一であるか、または異なって、2〜12であり、
    pは1〜15であり、
    qは0〜15であり、
    、Rは同一であるか、または異なって、それぞれ独立して、水素、メチル、エチルおよび式C2t+1のより高級アルキルからなる群から選択され、tは整数であって、3〜36である)であり、
    は、イオン基で置換されたジオールであり、そして
    少なくとも1種のZおよび少なくとも1種のZが、前記第1のポリウレタン添加剤に存在しなければならない、水性インクジェットインク組成物。
  2. 前記ポリウレタン添加剤が、全インク組成物の重量に基づき0.05〜10%重量である、請求項1に記載の水性インクジェットインク組成物。
  3. 前記ポリウレタン添加剤が、全インク組成物の重量に基づき0.2〜7重量%である、請求項1に記載の水性インクジェットインク組成物。
  4. 前記インクの全重量に基づき0.1〜10重量%の着色剤、25℃で20ダイン/cm〜70ダイン/cmの範囲の表面張力、および25℃で30cP未満の粘度を有する、請求項1に記載の水性インクジェットインク組成物。
  5. 前記ポリウレタン添加剤が、少なくとも10および多くとも100の酸価(固体ポリマー1グラムあたりのKOHのmg)を有する、請求項1に記載の水性インクジェットインク組成物。
  6. 前記アルコキシ芳香族ジオールZに関して、pが、1、2、3および4からなる群から選択され、そしてqが、1、2、3および4からなる群から選択される、請求項1に記載の水性インクジェットインク組成物。
  7. 前記芳香族基がヒドロキノンである、請求項1に記載の水性インクジェットインク組成物。
  8. 前記芳香族基がビスフェノールである、請求項1に記載の水性インクジェットインク組成物。
  9. 前記着色剤が顔料および分散染料から選択される、請求項1に記載の水性インクジェットインク組成物。
  10. 前記着色剤が自己分散顔料である、請求項1に記載の水性インクジェットインク組成物。
  11. 前記自己分散カーボンブラック顔料上のアニオン性親水性化学基が、カルボキシル基を含む、請求項10に記載のインク。
  12. 前記自己分散顔料が、カルボニル、カルボキシル、ヒドロキシルおよびスルホンからなる群から選択される少なくとも1種の官能基を前記顔料の表面上に結合させるため、次亜塩素酸、スルホン酸またはオゾンによって、その表面上で酸化処理された顔料を含む、請求項10に記載の水性インクジェットインク組成物。
  13. 前記自己分散顔料が、オゾンによってその表面上で酸化処理された顔料を含む、請求項10に記載の水性インクジェットインク組成物。
  14. 前記水性溶媒が、水と少なくとも1種の水混和性溶媒との混合物である、請求項1に記載の水性インクジェットインク組成物。
  15. 任意の実行可能な順番で、
    デジタルデータ信号に感応するインクジェット印刷機を提供する工程と、
    (a)印刷される基板を前記印刷機に装填する工程と、
    (b)請求項1に記載の水性インクジェットインクを前記印刷機に装填する工程と、
    (c)前記基板上に印刷画像を形成するために前記デジタルデータ信号に応じて、前記水性インクジェットインクを使用して前記基板上へ印刷する工程と
    を含んでなる基板上にインクジェット印刷する方法。
  16. インクジェットインクセットであって、
    前記インクジェットインクセット中のインクの少なくとも1種が、
    (a)着色剤、
    (b)水性溶媒、および
    (c)アルコキシ芳香族ジオールと、イオン基で置換されたジオールと、イソシアネートとを含むポリウレタン第1添加剤
    を含み、
    前記アルコキシ芳香族ジオールが、Z
    Figure 2013541606
    (式中、Arは芳香族基であり、
    n、m、pおよびqは整数であり、
    n、mは同一であるか、または異なって、2〜12であり、
    pは1〜15であり、
    qは0〜15であり、
    、Rは同一であるか、または異なって、それぞれ独立して、水素、メチル、エチルおよび式C2t+1のより高級アルキルからなる群から選択され、tは整数であって、3〜36である)であり、
    は、イオン基で置換されたジオールであり、そして
    少なくとも1種のZおよび少なくとも1種のZが、前記第1のポリウレタン添加剤に存在しなければならない、水性インクジェットインク組成物である、インクジェットインクセット。
  17. 任意の実行可能な順番で、
    a.デジタルデータ信号に感応するインクジェット印刷機を提供する工程と、
    b.印刷される基板を前記印刷機に装填する工程と、
    c.請求項16に記載の水性インクジェットインクを前記印刷機に装填する工程と、
    d.前記基板上に印刷画像を形成するために前記デジタルデータ信号に応じて、前記水性インクジェットインクを使用して前記基板上へ印刷する工程と
    を含んでなる基板上にインクジェット印刷する方法。
  18. (a)着色剤、
    (b)水性溶媒、および
    (c)アルコキシ芳香族ジオールと、イオン基で置換されたジオールと、イソシアネートとを含む第2のポリウレタン添加剤
    を含み、
    前記アルコキシ芳香族ジオールが、Z
    Figure 2013541606
    (式中、Arは芳香族基であり、
    n、m、pおよびqは整数であり、
    n、mは同一であるか、または異なって、2〜12であり、
    pは1〜15であり、
    qは0〜15であり、
    、Rは同一であるか、または異なって、それぞれ独立して、水素、メチル、エチルおよび式CH2t+1のより高級アルキルからなる群から選択され、tは整数であって、3〜36である)であり、
    そして前記第2のポリウレタン添加剤は、構造II
    Figure 2013541606
    (Rは、ジイソシアネートからのアルキル、置換アルキル、置換アルキル/アリールであり、
    は、ZまたはZであり、
    は、アミン末端基からの水素、アルキル、分枝状アルキルまたは置換アルキルであり、
    は、アミン末端基からのアルキル、分枝状アルキルまたは置換アルキルであり、
    sは、2〜30の整数である)を有し、
    またはZは、アルコキシ芳香族ジオールとして、そしてZは、イオン基で置換されたジオールとして前記で定義される、水性インクジェットインク組成物。
  19. 前記インクの全重量に基づき0.05〜10%重量の第2のポリウレタン添加剤を有し、前記インクの全重量に基づき0.1〜10重量%の着色剤、25℃で20ダイン/cm〜70ダイン/cmの範囲の表面張力、および25℃で30cP未満の粘度を有する、請求項18に記載の水性インクジェットインク組成物。
  20. 前記アルコキシ芳香族ジオールZに関して、pが、1、2、3および4からなる群から選択され、そしてqが、1、2、3および4からなる群から選択される、請求項18に記載の水性インクジェットインク組成物。
  21. 前記着色剤が顔料および分散染料から選択される、請求項18に記載の水性インクジェットインク組成物。
  22. 前記着色剤が自己分散顔料である、請求項18に記載の水性インクジェットインク組成物。
  23. 前記自己分散カーボンブラック顔料上のアニオン性親水性化学基が、カルボキシル基を含む、請求項22に記載のインク。
  24. 前記自己分散顔料が、カルボニル、カルボキシル、ヒドロキシルおよびスルホンからなる群から選択される少なくとも1種の官能基を前記顔料の表面上に結合させるため、次亜塩素酸、スルホン酸またはオゾンによって、その表面上で酸化処理された顔料を含む、請求項22に記載の水性インクジェットインク組成物。
JP2013527304A 2010-09-01 2011-09-01 アルコキシ芳香族ジオールインクから誘導されるポリウレタン添加剤を有するインクジェットインク Pending JP2013541606A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US37905510P 2010-09-01 2010-09-01
US61/379,055 2010-09-01
PCT/US2011/050137 WO2012031071A1 (en) 2010-09-01 2011-09-01 Inkjet ink with polyurethane additive derived from alkoxy aromatic diols inks

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013541606A true JP2013541606A (ja) 2013-11-14
JP2013541606A5 JP2013541606A5 (ja) 2014-10-16

Family

ID=45773268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013527304A Pending JP2013541606A (ja) 2010-09-01 2011-09-01 アルコキシ芳香族ジオールインクから誘導されるポリウレタン添加剤を有するインクジェットインク

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8827417B2 (ja)
EP (1) EP2611874A4 (ja)
JP (1) JP2013541606A (ja)
WO (1) WO2012031071A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9522973B2 (en) * 2012-10-02 2016-12-20 Covestro Llc Polyurethane and polyisocyanurate rigid foams for roofing insulation
US10907057B2 (en) 2017-01-31 2021-02-02 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Reactive polyurethane dispersions

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004269619A (ja) * 2003-03-06 2004-09-30 Mitsui Chemicals Inc アゾ化合物及びそれを用いるインクジェット用インク
JP2008101160A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Mitsui Chemicals Polyurethanes Inc 水性ポリウレタン樹脂、水性インクおよび顔料分散液
WO2009143418A1 (en) * 2008-05-23 2009-11-26 E. I. Du Pont De Nemours And Company Inkjet ink with self dispersed pigments and polyurethane ink additives
JP2011510158A (ja) * 2008-01-24 2011-03-31 ルブリゾル アドバンスド マテリアルズ, インコーポレイテッド 軟質の熱可塑性エラストマー組成物
WO2011104526A1 (en) * 2010-02-26 2011-09-01 Fujifilm Imaging Colorants Limited Process for preparing encapsulated solid particles
WO2012008214A1 (ja) * 2010-07-15 2012-01-19 Dic株式会社 インクジェット印刷インク用バインダー、それを含むインクジェット印刷用インク及び印刷物
US20120321863A1 (en) * 2010-02-26 2012-12-20 O'donnell John Patrick Process for preparing encapsulated solid particles

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60123494A (ja) 1983-12-08 1985-07-02 Rikagaku Kenkyusho シアル酸含有オリゴ糖およびその製造法
US5085698A (en) 1990-04-11 1992-02-04 E. I. Du Pont De Nemours And Company Aqueous pigmented inks for ink jet printers
US5609671A (en) 1994-06-20 1997-03-11 Orient Chemical Industries, Ltd. Water-based pigment ink and process for producing the same
US5554739A (en) 1994-12-15 1996-09-10 Cabot Corporation Process for preparing carbon materials with diazonium salts and resultant carbon products
US5571311A (en) 1994-12-15 1996-11-05 Cabot Corporation Ink jet ink formulations containing carbon black products
US5637638A (en) 1995-08-24 1997-06-10 Bic Corporation Erasable ink composition containing a waterborne polyurethane-urea derived from an aromatic amine dye monomer and marking instrument containing same
US6852156B2 (en) 2000-06-05 2005-02-08 E.I. Du Pont De Nemours And Company Self-dispersing pigment and process of making and use of same
US5928419A (en) 1996-10-07 1999-07-27 Toyo Ink Manufacturing Co., Ltd. Surface-treated organic pigment and process for the production thereof
GB2330749B (en) * 1997-10-24 2002-08-21 Sony Uk Ltd Audio signal processor
GB9806789D0 (en) 1998-03-31 1998-05-27 Zeneca Ltd Composition
US6262152B1 (en) 1998-10-06 2001-07-17 E. I. Du Pont De Nemours And Company Particles dispersed w/polymer dispersant having liquid soluble and cross-linkable insoluble segments
US6794425B1 (en) 1999-03-01 2004-09-21 Avecia Limited Pigment printing composition
DE19945574A1 (de) * 1999-09-23 2001-04-05 Basf Coatings Ag Verwendung assoziativer Verdickungsmittel auf Polyurethanbasis und/oder von Dipropylenglykolmonoalkylethern zur Unterdrückung optischer Fehlstellen in farb- und/oder effektgebenden Mehrschichtlackierungen oder deren Reparaturlackierungen
US6294014B1 (en) 1999-12-16 2001-09-25 Ppg Industries Ohio, Inc. Pigment dispersions containing dispersants prepared by controlled radical polymerization and having pendent hydrophilic polymeric segments
US6511170B1 (en) * 2001-08-01 2003-01-28 Eastman Kodak Company Ink jet printing method
JP2005515289A (ja) 2002-01-16 2005-05-26 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 耐汚れ性インクジェットインク
ATE466057T1 (de) 2003-03-04 2010-05-15 Seiko Epson Corp Dispergierte pigmente enthaltende wässrige aufzeichnungsflüssigkeit und bedrucktes material
DE10322266A1 (de) * 2003-05-16 2004-12-02 Basf Ag Selbstemulgierende wäßrige Polyurethandispersion
US20080071007A1 (en) * 2003-06-06 2008-03-20 E.I.Du Pont De Nemours And Company Aqueous ionically stablized dispersions
US8492456B2 (en) 2004-02-09 2013-07-23 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Ink compositions for ink-jet printing
TWI377232B (en) * 2004-11-12 2012-11-21 Nippon Kayaku Kk Azo compound,ink composition and colored article
ES2638863T3 (es) * 2005-02-24 2017-10-24 Basf Se Dispersiones acuosas de poliuretano endurecibles por radiación
US20080207811A1 (en) 2007-02-28 2008-08-28 Brust Thomas B Pigment based inks for high speed durable inkjet printing
JP2011507994A (ja) * 2007-12-10 2011-03-10 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー イオン的に安定化された分散体およびポリウレタンインク添加剤を含む水性インクジェットインク
US20130022746A9 (en) * 2007-12-10 2013-01-24 Harry Joseph Spinelli Aqueous inkjet inks with ionically stabilized dispersions and polyurethane ink additives
EP2358831A1 (en) * 2008-12-12 2011-08-24 E. I. du Pont de Nemours and Company Amphoteric poyurethane dispersants and their use in inkjet inks

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004269619A (ja) * 2003-03-06 2004-09-30 Mitsui Chemicals Inc アゾ化合物及びそれを用いるインクジェット用インク
JP2008101160A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Mitsui Chemicals Polyurethanes Inc 水性ポリウレタン樹脂、水性インクおよび顔料分散液
JP2011510158A (ja) * 2008-01-24 2011-03-31 ルブリゾル アドバンスド マテリアルズ, インコーポレイテッド 軟質の熱可塑性エラストマー組成物
WO2009143418A1 (en) * 2008-05-23 2009-11-26 E. I. Du Pont De Nemours And Company Inkjet ink with self dispersed pigments and polyurethane ink additives
US20110039028A1 (en) * 2008-05-23 2011-02-17 E,I. Du Pont De Nemours And Company Inkjet ink with self dispersed pigments and polyurethane ink additives
EP2285918A1 (en) * 2008-05-23 2011-02-23 E. I. du Pont de Nemours and Company Inkjet ink with self dispersed pigments and polyurethane ink additives
JP2011523964A (ja) * 2008-05-23 2011-08-25 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 自己分散顔料とポリウレタンインク添加剤とを有するインクジェットインク
WO2011104526A1 (en) * 2010-02-26 2011-09-01 Fujifilm Imaging Colorants Limited Process for preparing encapsulated solid particles
US20120321863A1 (en) * 2010-02-26 2012-12-20 O'donnell John Patrick Process for preparing encapsulated solid particles
EP2539065A1 (en) * 2010-02-26 2013-01-02 FUJIFILM Imaging Colorants Limited Process for preparing encapsulated solid particles
JP2013520545A (ja) * 2010-02-26 2013-06-06 フジフィルム・イメイジング・カラランツ・リミテッド 封入固体粒子の調製方法
WO2012008214A1 (ja) * 2010-07-15 2012-01-19 Dic株式会社 インクジェット印刷インク用バインダー、それを含むインクジェット印刷用インク及び印刷物

Also Published As

Publication number Publication date
EP2611874A4 (en) 2016-03-30
US20130141489A1 (en) 2013-06-06
US8827417B2 (en) 2014-09-09
WO2012031071A1 (en) 2012-03-08
EP2611874A1 (en) 2013-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2285918B1 (en) Inkjet ink with self dispersed pigments and polyurethane ink additives
US8931889B2 (en) Inkjet ink with self-dispersed pigments and hydroxyl terminated polyurethane ink additives
US9221984B2 (en) Cross-linked pigment dispersion based on polyurethane dispersants
US9441124B2 (en) Aqueous ink-jet inks containing alternating polyurethanes as binders
US9062228B2 (en) Aqueous inkjet inks containing polyurethane binders with components to interact with cellulose
US8759418B2 (en) Urea-terminated polyurethane dispersants
US9701854B2 (en) Aqueous ink-jet inks containing random polyurethanes as binders
US20130253130A1 (en) Aqueous pigment dispersions based on alternating polyurethane dispersants
WO2012009415A2 (en) In-jet ink comprising cross-linked pigment dispersion based on polyurethane dispersants
US20130144008A1 (en) Polyurethane dispersants derived from alkoxy aromatic diols
US20130201250A1 (en) Polyurethane dispersants based on asymmetric branched trisubstituted isocyanate reactive compounds.
US20130286087A1 (en) Inkjet inks with polyurethane additive with a limited amount of branching
US9315690B2 (en) Aqueous pigment dispersions based on polyurethane dispersants having components to interact with cellulose
US8827417B2 (en) Inkjet ink with polyurethane additive derived from alkoxy aromatic diols inks
US20120127235A1 (en) Method of preparing dispersions
EP3030619A2 (en) Aqueous inkjet inks containing polymeric binders with components to interact with cellulose
US9090788B2 (en) Aqueous inkjet inks containing polymeric binders with components to interact with cellulose
JP7215185B2 (ja) 被覆着色剤およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140901

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150602

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20150902

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20151002

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20151102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160524

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160824

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20161024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161122

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170131