JP2005508358A - 胃滞留型ロサルタン投与量を用いる治療方法 - Google Patents

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Abstract

胃滞留型投与形態でロサルタンを送達することを特徴とする、高血圧および他の病気状態を治療する方法が記載される。

Description

【0001】
発明の背景
発明の分野
本発明は、胃滞留型投与形態のロサルタンの使用に関する。さらに詳しくは、本発明は、高血圧および他の病気状態を治療するためのそのような投与形態の使用に関する。
【0002】
背景
ロサルタンは最初の経口的に活性なアンジオテンシンII受容体アンタゴニストであった(MsIntyreら、Pharmacol. Ther. 74(2):188-194(1997); Siegel, Journal of Hypertension 11(3):S19-S22(1993))。現在、ロサルタンはロサルタンカリウムC22H22ClKN6O)として市販されており、これは化学的には2−ブチルー4−クロロー1[p-(o-1H-テトラゾール―5―イルフェニル)ベンジル)イミダゾール−5−、メタノールのモノカリウム塩として記載される。ロサルタンカリウムは高血圧を治療するために投与され、25mg、50mおよび100mgの錠剤の投与形態で商業的に入手可能である。投与法は、典型的には、25mgないし100mgであり、一日に一回または二回投与される。
ロサルタンカリウムの効果は、50mgおよび100mgの投与量では共に24時間において観察されるが、25mg投与量では24時間で観察されない(McIntyreら, supra)。また、McIntyreは、投与から24時間後にアンジオテンシンIIに応答して弛緩期圧力のほぼ30%ブロックがあることを観察している。さらに、ピーク:トロフ血圧比(投与から5ないし6時間後:投与から24時間後)は50mg投与量では60%であり、100mg投与量では72%であることが判明している。
【0003】
幾人かの研究者は一日一回および一日二回の投与が同等な効率を示すことを認識していたが、Bauerら、Arch. Intern. Med. 155:1361-1368(1995)は、50mgの一日二回の投与方法が100mgの一日一回の投与方法よりも効果的であることを示した。血圧応答は、ロサルタンカリウムの活性な代謝産物の血漿レベルに密接に従う傾向があり、活性代謝産物のtmaxおよび半減期は、各々、2ないし4時間および6ないし9時間(テストした日本人の患者)では4ないし5時間(Bauerら supra)であり、一日二回投与の優秀性が予測される。
【0004】
ロサルタンの制御放出処方は、一日二回投与の必要性を排除する望ましい利点を有するであろう。胃滞留型の制御された放出投与量はロサルタンの吸収を改良できると仮定された。
これらの問題は本発明によって取り組まれ、本発明は、高血圧を治療するための胃滞留型投与形態による一日一回のロサルタンの送達を提供する。胃滞留型投与形態は、上部胃腸管におけるその長い通過時間のためロサルタンの送達で特に有益であり、かくして、低下したバイオアベイラビリティーの問題は有しない。
【0005】
発明の概要
本発明の一つの態様は、胃滞留型投与形態の治療上有効量のロサルタンまたはその医薬上許容される塩を治療を必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする高血圧の治療方法に関する。
本発明のさらにもう一つの態様は、胃滞留型投与形態の治療上有効量のロサルタンまたはその医薬上許容される塩を治療を必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする心不全の治療方法に関する。
本発明な発明のなおもう一つの態様は、治療上有効量のロサルタンをそれを必要とする患者に投与する改良方法に関し、該改良は胃滞留型投与形態のロサルタンまたはその医薬上許容される塩を投与することを含む。
【0006】
発明の記載
本発明は、ロサルタンを一日一回の胃滞留型投与形態で投与することによる高血圧のごとき病気状態を治療する方法に関する。
胃滞留型投与形態は、上部胃腸管におけるその長い通過時間のためロサルタンの送達で特に有益であり、これは、当該薬物が適切に吸収されることを可能とする。加えて、胃滞留型投与形態はtmaxを増加させ、よりスムーズでより延長された抗−高血圧効果を可能とする。さらに、また、胃滞留型ロサルタンはCmaxを低下させ、これは、ロサルタンの主な副作用である目眩の発生を低下させることができる(McIntyreら, supra)。
【0007】
治療の方法
本発明は、胃滞留型投与形態の治療上有効量のロサルタンまたはその医薬上許容される塩を治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む病気状態の治療方法である。本明細書中で用いるごとく、用語「治療する」は、哺乳動物、特にヒトにおける特定の病気を治療することをカバーし、それは:
(i)病気の素因があり得るが、未だ該病気を有するとは診断されていない対象において起こる病気を予防すること;
(ii)該病気を阻害すること、すなわち、その発生を阻止すること;または
(iii)該病気を軽減すること、すなわち、該病気の緩解を引き起こすこと;
を含む。
【0008】
本発明の1つの具体例は、治療上有効量のロサルタンをそれを必要とする患者に投与する改良された方法に関し、該改良は、胃滞留型投の投与形態のロサルタンまたはその医薬上許容される塩を投与することを含む。
本発明の他の具体例は、胃滞留型投与形態の治療上有効量のロサルタンまたはその医薬上許容される塩を治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む特定の病気状態を治療する方法に関する。そのような方法はロサルタンの慣用的即時放出型処方で現在治療されつつある多数の病気状態を治療することにその用途が見出され、それは、例示的にはかつ限定されるものではないが、高血圧、鬱血性心不全、糖尿病性ネフロパシーおよび心筋梗塞を含む。
【0009】
また、本発明では、ロサルタン治療と共に1以上のさらなる治療剤を投与することが考えられる。これらのさらなる治療剤の選択は治療すべき特定の病気状態に依存し、これは後に詳細に記載する。
【0010】
有効成分
本発明の方法における有効成分はロサルタンである。ロサルタンは、好ましくは、ロサルタンの生物学的有効性および特性を保有し、生物学的に望ましくはない医薬上許容される塩の形態で用いられる。本明細書中で用いるごとく用語「ロサルタン」とは、当該剤そのもの、ならびにその医薬上許容される塩を含める意図である。
【0011】
医薬上許容される塩は両親媒性であり得、内部塩の形態で存在することができる。ロサルタンは酸付加塩および塩基との塩を形成することができる。そのような塩を形成するのに用いることができる例示的な酸は、例えば、限定されるものではないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸またはリン酸のごとき鉱酸または有機性スルホン酸および有機性カルボン酸のごとき有機酸を含む。無機塩基とで形成される塩は、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウムおよびマグネシウム塩を含む。有機塩基から誘導される塩は、例えば、第一級、第二級および第三級アミン、天然に生じる置換されたアミンを含めた置換されたアミン、およびイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、トロメタミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N−アルキルグルコサミン、テオブロミン、フリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、フマレート、マレエート、スクシネート、アセテートおよびオキサレートを含む。
特に適当な医薬上許容される塩はロサルタンカリウム(C22H22ClKN6O)であり、これは化学的には2−ブチル−4−クロロ−1[p−(o−1H−テトラゾール−5―イルフェニル)ベンジル]イミダゾール−5−メタノールのモノカリウム塩として記載される。
【0012】
さらなる治療剤
また、本発明の方法では、ロサルタン治療と共に1以上の治療剤の添加が考えられる。
ロサルタン胃滞留型投与形態を投与して高血圧を治療する本発明の具体例では、そのようなさらなる治療剤は利尿剤、ベータ−遮断剤、アンジオテンシン変換(「ACE])阻害剤、カルシウムチャネル遮断剤、アルファ−遮断剤、アルファ−ベータ遮断剤、血管拡張剤、(中枢で作用する)アルファアンタゴニストおよびアドレナリン作動性ニューロン遮断剤よりなる群から選択することができ;好ましくは、利尿剤、ベータ−遮断剤およびカルシウムチャネル遮断剤よりなる群から選択される。
【0013】
ロサルタン胃滞留型投与形態を投与して、鬱血性心不全を治療する本発明の具体例では、そのようなさらなる治療剤は利尿剤、ACE阻害剤、ジゴキシン、血管拡張剤(直接的血管拡張剤、カルシウムチャネル遮断剤およびニトレート)、ベータ遮断剤、およびスタチンよりなる群から選択することができ;好ましくは、利尿剤、ジゴキシン、直接的血管拡張剤およびニトレートよりなる群から選択される。
【0014】
ロサルタン胃滞留型投与形態を投与して糖尿病性ネフロパシーを治療する本発明の具体例では、そのようなさらなる治療剤は利尿剤であり得る。
ロサルタン胃滞留型投与形態を投与して、心筋梗塞を治療する本発明の具体例では、そのようなさらなる治療剤はACE阻害剤、利尿剤、血管拡張剤、ベータ遮断剤、抗凝固剤および血栓溶解剤よりなる群から選択することができる。
これらのクラスの各々内にある化合物の例を以下に記載するが、これは例示的なものであって、断じて限定的なものを意図するのではない。
【0015】
適当なチアジド利尿剤の例はベンドロフルメチアジド、クロロチアジド、クロルサリドン、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、メチルクロチアジド、メトラゾン、ポリチアジド、キネタゾンおよびトリプロルメチアジドを含み;好ましくは、ヒドロクロロチアジドおよびクロロチアジドよりなる群から選択される。適当なループ利尿剤の例はブメタニド、エタクリン酸およびフロセミドを含む。適当なカリウム−節約利尿剤の例はアミロリド、スピドノラクトンおよびトリアムテレンを含む。
適当なベータ−遮断剤はプロプラノロール、チモロールおよびメトプロロールを含む。
適当なACE阻害剤の例はカプトプリル、エナラプリル、リシノプリル、キナプリル、ラミプリル、ベンズアゼプリルおよびフォシノプリルを含む。
適当なカルシウムチャネル遮断剤はベラパミル、ジルティアゼム、ニノジピン、ニフェジピン、ニカルジピン、フェロジピン、イスラジピンおよびアムロジピンを含む。
【0016】
例示的な適当なアルファー遮断剤は、プラゾシン、テラゾシン、ドキサゾシン、フェノキシベンズアミンおよびフェントラミンを含む。
適当なアルファ−べータ遮断剤はラベトールを含む。
適当な血管拡張剤の例は、例示的にはかつ限定されるものではないが、ヒドラルアジン、ミノキシジル、ジアゾキシドおよびニトロプルシドを含む。
(中枢に作用する)適当なアルファアゴニストはメチルドパ、クロニジン、グアナベンズおよびグアンファシンを含む。
適当なアドレナリン作動性ニューロン遮断剤の例はグアンタシン、グアネチジン、グナドレルおよびレセルピンを含む。
【0017】
投与量
一般に用語「治療上有効量」とは、治療を必要とする哺乳動物に投与した場合に治療を行うのに十分な量をいう。該治療上有効量は治療すべき対象、病気状態の重症度および投与の方法に依存して変化し、それは当業者がルーチン的に決定することができる。特に、胃滞留型投与形態で高血圧または心不全の治療で用いるには、ロサルタンは、即時放出投与形態で高血圧または心不全を治療するのに適切な用量で使用することができる。しかしながら、胃滞留型投与形態は、即時放出投与形態の等しい用量に対して80%を超えるまたはそれと等しい(>80%)レベルでロサルタンのバイオアベイラビリティーを供するように設計される。典型的には、本発明の方法は、疾患が依然として残る限り、一日一回を基礎としてロサルタンを投与することを含む。
【0018】
高血圧の治療のための投与量当たりのロサルタンの有効量は、典型的には、約10ないし150mg/投与量、典型的には約25ないし100mg/投与量、より典型的には約50ないし100mg/投与量の範囲である。
鬱血性心不全の治療用の投与量当たりのロサルタンの有効量は、典型的には、約10ないし150mg/投与量、典型的には約12.5ないし100mg/投与量、より典型的には約25ないし100mg/投与量の範囲である。
糖尿病性ネフロパシーの治療用の投与量当たりのロサルタンの有効量は、典型的には、約10ないし150mg/投与量、典型的には約12.5ないし100mg/投与量、より典型的には約25ないし100mg/投与量の範囲である。
心筋梗塞の治療用の投与量当たりのロサルタンの有効量は、典型的には、約10ないし150mg/投与量、典型的には約25ないし100mg/投与量、より典型的には約50ないし100mg/投与量の範囲である。
【0019】
投与方法
本発明の方法は、一日一回用量のロサルタン胃滞留型投与形態を提供する。該投与量はいずれの時点で投与することもできるが、該投与量は治療の持続の間に毎日同一のほぼ同じ時刻に投与するのが好ましい。加えて、胃滞留型投与形態は食餌と共に摂取するのが好ましい。
従って、本発明の一つの具体例においては、ロサルタンは、例えば、起床に際して、または朝食と共に朝一日一回投与される。もう一つの具体例において、ロサルタンは夕方に(例えば、夕食と共にまたは就寝近くに)一日一回投与される。
【0020】
本発明のもう一つの態様において、胃滞留型投与形態の有効量のロサルタンを投与する方法は、さらに、1以上のさらなる治療剤を投与することを含む。
さらなる治療剤はロサルタンの投与と同一時点で、または異なる時点で投与することができ、それは、治療すべき病気の性質ならびに当該薬剤それ自体に依存するであろう。例えば、さらなる剤が利尿剤である場合、一日一回の用量が十分であり、それはロサルタンと同一の時点、またはことなる時点で投与することができる。患者のコンプライアンスを促進する目的では同一時点での投与が好ましい。
【0021】
投与形態
本発明の方法でロサルタンを送達するのに用いるのに適当ないくつかの薬物送達システムがある。それらは、Franzらの米国特許第5,232,704号に記載された膨潤性二層;WONGらの米国特許第6,120,803号によって記載されたバンドつきの多層錠剤;Sinnrechの米国特許第4,996,058号に記載された膜さっくおよびガス発生剤;Sheleらの米国特許第5,972,389号およびShellらのWO 9855107に記載された膨潤性親水性ポリマーシステムのごとき胃滞留型投与形態であるように特別に仕立てられる。
【0022】
特に興味があるのは、###投与形態の滞留をそれが促進するようなサイズまで膨潤する親水性ポリマーを含有する胃滞留型投与形態である。例えば、胃滞留型投与形態は、ポリエチレンオキサイド、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースのごとき高膨潤能を持つポリマーを含有することができる。ロサルタンの大部分が拡散メカニズムを介して送達することができ、結局は、投与形態が胃腸管で溶解するように、該ポリマーは好ましくは中程度ないし高い分子量のものである(4x103ないし107を超える)。本発明の一つの具体例において、投与形態は、投与から一時間以内にその元の容量のほぼ115%まで膨潤すべきであり、後の時点に、元の容量の150%以上の容量まで膨潤すべきである。当業者によく知られているように、充填剤、結合剤、滑沢剤、および他の添加剤を胃滞留型投与形態に含めることもできる。
【0023】
ロサルタンがイン・ビボおよびイン・ビトロ双方に基づき、少なくとも5時間で典型的には約6ないし10時間にわたり送達されるように、典型的な投与形態は薬物送達プロフィールを供するであろう。そのより優れた代謝産物へのロサルタンカリウムの変換を仮定すれば、抗−高血圧効果は、理想的には24時間にわたって保持され、一日一回の投与を効果的なものとする。保持送達を供するためには、少なくとも40重量%のロサルタンが一時間後に投与形態に保持されており、すなわち、薬物の60重量%以下が最初の一時間で投与されるのが好ましい。加えて、意図した持続にわたり(これは、典型的には約6ないし24時間である)ロサルタンの実質的に全てが送達される投与形態を利用するのが望ましく、ここに、実質的に全てとは、ロサルタンの少なくとも約85重量%が投与されることを意図する。
【0024】
本発明の一つの具体例において、ロサルタンの胃滞留型投与形態は、胃中でロサルタンの延長された放出を可能とするカプセル投与形態であり、これは、(a)胃液と接触して発泡し、二酸化炭素または窒素を放出することができる剤、ロサルタンまたはその医薬上許容される塩を含む少なくとも1つの成分;(b)成分(a)を含み、膨張により発泡し、胃中での水性相に浮かび、胃液に浸透するサシェ剤の形態である少なくとも一つの親水性膜および;(c)成分(a)および(b)を含み、胃液の作用の元で、胃中での遅延なくして崩壊するカプセル投与形態を含む。成分(a)はセルロースの低級アルキルエーテル、デンプン、水溶性の脂肪族、または環状ポリ−N−ビニルアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエチレングリコールおよびその混合物、ならびに医薬投与形態の製造で用いられる他の物質のような医薬上許容される浸水性膨潤剤を含むこともできる。このタイプの投与形態の例についてのさらなる詳細はSinnrerchの米国特許第4,996,058号に見出すことができる。
【0025】
本発明のもう一つの具体例において、ロサルタンの胃滞留型投与形態は、患者の胃、十二指腸および小腸へロサルタンを放出するための延長放出経口薬物投与形態であり、これは、(i)胃液からの水を吸収することによって寸法が制限されずに膨潤し粒子のサイズを増加させ、食餌の気分が誘導された患者の胃において胃滞留を促進することによって;(ii)数時間の時間にわたりロサルタンが徐々に拡散し、ポリマーが分解し、ここに、拡散または分解は胃液との接触により開始する;および(iii)該時間内に対応する速度での拡散またはポリマー分解の結果、患者の胃、十二指腸および小腸にロサルタンを放出するポリマー内に分散したロサルタンまたはその医薬上許容される塩よりなる単一または複数の固体粒子を含む。例示的ポリマーはポリエチレンオキサイド、アルキル置換セルロース物質およびその組合せ、例えば、高分子量ポリエチレンオキサイドおよび高分子量もしくは粘度ヒドロキシメチルセルロース物質を含む。このタイプの投与形態の例についてのさらなる詳細はShellらの米国特許第5,972,389号およびShellらのWO9855107に見出すことができる。
【0026】
さらにもう一つの具体例において、二層錠剤は活性成分含有層から上部胃腸管へロサルタンを放出し、他方、他の層は浮遊層であるか浮遊している層である。この投与の詳細はFranzらの米国特許第5,232,704号に見出すことができる。この投与形態は、Wongらの米国特許第6,120,803号に記載されているごとく不溶性物質のバンドによって囲むことができる。
本発明のもう一つの具体例は、ポリ(エチレンオキサイド)およびヒドロキシプロピルメチルセルロースよりなるマトリックスを有する胃滞留型膨潤性徐放錠剤を用いる。この投与形態は実施例1に説明されており、さらなる詳細は、引用してその開示を本明細書の一部と見なす、同日に出願され、代理人の書類番号15662-001700USとして確認されるGuslerらの「Optimal Polymer Mixtures For Gastric Retentive Tablets」に見出すことができる。
ロサルタンと同時に一以上の追加の治療剤を投与することをさらに含む本発明の具体例では、これらの剤はロサルタンを含む胃滞留型投与形態で投与することができるか、あるいはロサルタンとは別の投与形態で投与することができる。例示的な投与形態は後記する。
【0027】
追加の剤の投与形態
一以上の追加の治療剤を投与することをさらに含む本発明の具体例については、そのような投与は、当該分野でよく知られているように、いずれかの適当な処方であり得る。制御された放出が望ましい追加の剤については、該剤は、ロサルタン胃滞留型投与形態に配合することができるか、あるいは別々の胃滞留型または他の制御放出の処方の投与形態にて投与することができる。即時の放出が望ましい追加の剤については、該剤は、ロサルタン胃滞留型投与形態の周りにコーティングして配合することができ、該剤は前記したロサルタン胃滞留型カプセル投与形態のカプセルに単に包むことができるか、あるいは該剤は別の即時放出投与形態にて投与することができる。
【0028】
典型的には、投与形態は、一以上の医薬上許容される成分と組合せてさらなる剤(利尿剤)を含有する。担体は固体、半固体または液体の希釈剤、またはカプセルの形態とすることができる。通常、活性剤の量は約0.1ないし95重量%、より典型的には約1ないし50重量%である。そのような投与形態を調製する現実の方法は知られており、または当業者に明らかであり;例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Pennsylvania, 第十八版, 1990参照。投与すべき投与形態は、いずれにせよ、治療すべき対象の兆候を軽減するのに効果的な量にて追加の治療剤を含む。
【0029】
経口投与用の投与単位の形態で追加の治療剤を含有する医薬処方の調製において、該剤は、ラクトース、マイクロクリスタリンセルロース、マルトデキストリン、サッカロース、ソルビトール、マンニトール、澱粉、アミロペクチン、セルロース誘導体、ゼラチン、またはもう一つの適当な成分のような固体、粉末成分、ならびにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリルフマル酸ナトリウムおよびポリエチレングリコールワックスのような崩壊剤および滑沢剤と混合することができる。次いで、該混合物は顆粒剤に加工し、または咀嚼性および経口崩壊性錠剤のごとき錠剤に圧縮する。
ソフトゼラチンカプセルは、活性な剤および植物性油、脂肪または適当なビヒクルと混合することによって調製することができる。ハードゼラチンカプセルは、活性な剤の顆粒単独、またはラクトース、サッカロース、ソルビトール、マンニトール、ジャガイモ澱粉、コーンスターチ、アミロペクチン、セルロース誘導体またはゼラチンのような固体粉末成分と組合せて含むことができる。
【0030】
経口投与用の液体製剤は、シロップまたは懸濁液、例えば、約0.2ないし20重量%の活性な剤、および糖または糖アルコールおよびエタノール、水、グリセロール、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコールの混合物よりなる残りを含む溶液または懸濁液の形態で調製することができる。所望であれば、そのような液体製剤は着色剤、香味剤、サッカリンおよびカルボキシメチルセルロースまたは他の増粘剤を含有することができる。経口投与用の液体製剤は、使用に先立って適当な溶媒で復元すべき乾燥粉末の形態で調製することもできる。
【0031】
本発明の方法が利尿剤を投与することを含む場合、投与することができる膨大な商業的に入手可能な投与形態、特に即時放出投与形態がある。加えて、当該分野における知識に基づいて他の処方を容易に設計することができ、それは前記した胃滞留型送達システムへのコーティングを含む。
本発明で用いるのに適した利尿剤の典型的な投与形態は錠剤、カプセル剤、経口溶液および経口懸濁液を含む。当業者であればこれらの例示的な処方の一つを容易に調製することができ、あるいは利尿剤は、その例を後に掲げる膨大な商業的に入手可能な製品の一つによって投与することができる。
【0032】
商業的に入手可能なループ利尿剤は、例えば、BunexR(ブメタニド、Roche Pharmaceuticals)、EdecrinR(エタクリン酸, Merck)、LasixR(フロセミド, Hoechst)およびMyrosemide(フロセミド)を含む。
商業的に入手可能なカリウム節約利尿剤は、例えば、MidamorR(アミロリド, Merck)、AldactoneR(スピロノラクトン, G.D.Searle)およびDyreniumR(トリアムテレン, Smith Kline)を含む。
【0033】
商業的に入手可能なチアジド利尿剤は、例えば、NaturetinR(ベンドロフルメタチアジド, Squibb);DiurilR(クロロチアジド, Merck);ThalitoneR(クロロサリドン, Boehringer);MicrozideR、HydroDIURELRおよびOreticR(ヒドロクロロチアジド, 各々、Watson, MerckおよびAbbott);SaluronRおよびDiucardinR(ヒドロフルメチアジド, Bristol-Myers および American Home Products); EnduronR(メチクロチアジド, Abbott);MykroxRおよびZaroxolynR, Fisons);ReneseR(ポリチアジド, Pfizer);HydromoxR(キネタゾン, American Cyanamid);およびNaquaR(トリクロロメチアジド, Schering)を含む。
【0034】
適当な利尿剤処方の具体的な例は前記したが、本発明はそれらの例に限定されず、利尿剤を投与するのに用いることができる膨大な他の処方があることは理解されるであろう。
本発明の一般的方法は以下の実施例を参照して最良に理解され、該実施例は当業者が本発明をより明瞭に理解し、それを実施することができることを意図する。これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の単なる例示および代表であることを意図し、そのように理解されるべきである。
【0035】
実施例1
乾燥ブレンドプロセスを用いて錠剤を製造し、Carver「Auto C」プレス(Fred Carver, Inc., Indiana)で手で作成した。該乾燥ブレンドプロセスは、全ての成分を容器中でブレンドし、次いで、0.6299「X0.3937」Mod Ovalダイ(Natoli Engineering)を用いて600mg錠剤に圧縮することよりなるものであった。Carver Auto「C」プレスの操作についてのパラメーターは以下の通りであった:〜2000ないし2500lbs.力、0秒滞留時間(Carverプレスでの設定)、および100%ポンプスピード。
【0036】
【表1】
Figure 2005508358
活性=ロサルタンカリウム
PEO=Union Carbide/Dow Chemical Companyによって製造されたポリ(エチレンオキサイド)、グレードPolyOx 301、NF FPグレード
K15M=Dow Chemical Companyによって製造されたヒドロキシプロピルメチルセルロース、グレードメトセルK15M、プレミアム
LMH=Foremost Farmsによって製造されたラクトース一水和物、NF、噴霧乾燥、タイプFast Flo 316
M.St=Spectrum Chemical Companyによって供給されたステアリン酸マグネシウム、NF
【0037】
実施例2
実施例1の処方に添加された理論パーセントの活性成分に基づき、イン・ビトロ累積放出プロフィールを作成した。データは表2および図1に示す。
【表2】
Figure 2005508358
実施例3
表3にて後に掲げる処方に従い、以下の2つの処方を乾燥ブレンドプロセスによって製造した。
【0038】
賦形剤の全てを有効成分と一緒にブレンドするまで、ほぼ等しい量の残りの賦形剤のブレンドとロサルタンカリウムを順次ブレンドすることによって、ロサルタンカリウムを残りの賦形剤と幾何学的にブレンドした。ロサルタンカリウムを幾何学的にブレンドした後、医薬ダイホールダーを備えたCarver Autopress(Fred Carver, Inc., Wabash, IN)を用いる0.3937「X0.6299」修飾卵形ダイ(Natoli Engineering, St. Charles, MO)を用い、錠剤を2500ポンドの力で圧縮した。二層錠剤(GR−1)では、活性層をダイに入れ、軽くたたき、次いで、非活性層と共に充填した。有効成分のロサルタンカリウムの放出は表4に示し、これは、処方中のパーセント活性に基づく。
【0039】
【表3】
Figure 2005508358
カリウムロサルタンはGyma Laboratories(Westbury, NY)から入手した。(ハイプロメローズとしても知られた)メトセルRブランドのヒドロキシプロピルメチルセルロース、USPタイプ2208、およびSentryR PolyOxRブランドのポリエチレンオキサイドはDow Chemical(Midland, MI)から入手した。ラクトース一水和物のFastFloR316、NFブランドはForemost Farms(Baraboo, WI)から入手した。硫酸バリウムはSpectrum Quality Products(New Brunswick, NJ)から供給され、ステアリン酸マグネシウムはMallinkrodt(Hazelwood, MO)から入手した。メトセルRブランドのヒドロキシプロピルメチルセルロースの種々のタイプの粘度は、各々、メトセルR K4M、メトセルR K15MおよびメトセルR K100Mにつき、20℃の2%水溶液として4000cps、15,000cpsおよび100,000cpsである。メトセルR K4M、メトセルR K15M、およびメトセルR K100Mについての対応する数平均分子量は、各々、80,000、100,000および300,000ないし350,000のオーダーである。SentryR PolyOxR WSR 301、NF FPおよびSentryR PolyOxR WSR 303、NF FPは、各々、ほぼ4,000,000および7,000,000の粘度−平均分子量を有する。
【0040】
【表4】
Figure 2005508358
実施例4
単一層錠剤(GR−2)および二層錠剤(GR−1)の活性層における「X」のような中心を横切る放射線不透明ストリングを加えた実施例3で製造した処方を、同時C−アームフルオロスコピーを用いて非ランダム化薬物動態学実験で5匹のビーグル犬に投与した。この実験では体重がほぼ7ないし9kgの5匹の成体雌ビーグル犬を用いた。該犬を一晩(少なくとも14時間)絶食させ、次いで、50グラムの食事(50%乾燥および50%缶入ドッグフードの混合物)を接触させた。即時放出(IR)コンパレーター(CozaarR、50mg錠剤、Merck & Co.により製造)または放射線不透明ストリングを含むGR処方(GR−1およびGR−2)の1つを、該犬が該食物を消費して15分後に投与した。該投与は非ランダム化方法で行った。投与の間に少なくとも6日の洗浄期間があった。
【0041】
該実験では、同時に、薬物動態学的プロフィールおよび胃での滞留を測定した。C−アームフルオロスコピーによって胃滞留を決定した。GR系が胃から空になり、またはそれは胃で完全に崩壊するいずれかまで、30分毎にイメージを採取した。該崩壊は、2つのストリングの分離によって判断した。硫酸バリウムにより、膨潤層を可視化した。薬物動態学(PK)分析は、頭側または頸静脈いずれかから静脈刺穿を通じて3mLの血液試料を吸い取ることによって達成された。投与の前、および投与の0.5、1、2、3、4、5、6、8、10、12および24時間後に、試料を採取した。
薬物動態学パラメーターおよび胃滞留を以下の表5に示す。一匹の犬はIR脚を完全とすることができなかった。胃滞留時間(GR時間)は、C−アームフルオロスコピーを用いて観察して、投与形態は、胃からそのまま通過するか、または完全に崩壊するかのいずれか短い時間であった。
【0042】
【表5】
Figure 2005508358
前記表5に示すごとく、双方の処方は、即時放出錠剤と比較して、良好な胃滞留を示し、許容されるバイオアベイラビリティーを伴った。最大血漿濃度は低下し、最大血漿に至る時間は徐放製品で予測されるごとく増大した。
本明細書中で述べた、または言及した特許出願、特許、刊行物および他の公開された書類の各々は、あたかも個々の特許出願、特許、刊行物および他の公開された書類が引用により具体的にかつ個々に示されて本明細書中の一部であるように、ここに引用して一体化させる。
その特別な具体例を引用して本発明を記載してきたが、本発明の真の精神および範囲を逸脱することなく、種々の変形をなし、同等物で置き換えることができるのは当業者に理解されるべきである。加えて、多くの修飾をなして、本発明の特定の状況、材料、組成物、プロセス、プロセス工程または複数工程、目的、精神および範囲に適合させることができる。全てのそのような修飾はここに添付した請求の範囲あることを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は時間の関数としてのロサルタンのイン−ビトロ溶解を示す。

Claims (85)

  1. 胃滞留型投与形態の治療上有効量のロサルタンまたはその医薬上許容される塩を治療を必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする高血圧の治療方法。
  2. 該投与形態を一日一回投与する請求項1記載の方法。
  3. 該投与形態を食餌と共に投与する請求項2記載の方法。
  4. さらに、利尿剤、ベータ−遮断剤、ACE阻害剤、カルシウムチャネル遮断剤、アルファ−遮断剤、アルファ−ベータ遮断剤、血管拡張剤、(中枢で作用する)アルファアンタゴニスト、およびアドレナリン作動性ニューロン遮断剤よりなる群から選択される1以上の治療剤を投与することを含む請求項1記載の方法。
  5. 該投与形態におけるロサルタンの量が約10ないし150mgである請求項1記載の方法。
  6. 該投与形態におけるロサルタンの量が約25ないし100mgである請求項5記載の方法。
  7. 該投与形態におけるロサルタンの量が約50ないし100mgである請求項6記載の方法。
  8. 該投与形態が、ロサルタンを哺乳動物の胃、十二指腸および小腸に放出するための徐放性経口薬物投与形態である請求項1記載の方法。
  9. ロサルタンが少なくとも5時間の間に該投与形態から投与され、ロサルタンの少なくとも40重量%が1時間後に該投与形態に保持されている請求項8記載の方法。
  10. 該投与形態が、約6ないし24時間にわたりロサルタンの少なくとも85重量%の投与を供する請求項9記載の方法。
  11. 該投与形態が、それが供給モードの胃に保持されるようなサイズまで膨潤する親水性ポリマーを含む請求項9記載の方法。
  12. 該ポリマーがポリエチレンオキサイド、アルキル置換セルロース物質、およびその組合せよりなる群から選択される請求項11記載の方法。
  13. 該投与形態が、さらに、ガスを発生する剤を含む請求項9記載の方法。
  14. ロサルタンが、該ガス発生剤と共に膜サシェ剤に含まれる請求項13記載の方法。
  15. 該投与形態が接着性錠剤である請求項1記載の方法。
  16. 該投与形態が、胃におけるロサルタンの徐放を可能とするフイルム被覆投与形態またはカプセル投与形態である請求項1記載の方法。
  17. 該投与形態が、ポリ(エチレンオキサイド)およびヒドロキシプロピルメチルセルロースよりなるマトリックスを有する膨潤性徐放錠剤である請求項1記載の方法。
  18. 胃滞留型投与形態の治療上有効量のロサルタンまたはその医薬上許容される塩を治療を必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする心不全の治療方法。
  19. 該投与形態が一日一回投与される請求項18記載の方法。
  20. 該投与形態が食餌と共に投与される請求項19記載の方法。
  21. さらに、利尿剤、ACE阻害剤、ジゴキシン、ならびに直接的血管拡張剤、カルシウムチャネル遮断剤およびニトレートよりなる群から選択される血管拡張剤よりなる群から選択される1以上の治療剤を投与することを含む請求項18記載の方法。
  22. 該投与形態におけるロサルタンの量が約10ないし150mgである請求項18記載の方法。
  23. 該投与形態におけるロサルタンの量が約12.5ないし100mgである請求項22記載の方法。
  24. 該投与形態におけるロサルタンの量が約25ないし100mgである請求項23記載の方法。
  25. 該投与形態が、ロサルタンを哺乳動物の胃、十二指腸および小腸に放出させるための徐放経口薬物投与形態である請求項18記載の方法。
  26. ロサルタンが少なくとも5時間の間に該投与形態から投与され、一時間後にロサルタンの少なくとも40重量%が該投与形態中に保持されている請求項25記載の方法。
  27. 該投与形態が約6ないし24時間にわたりロサルタンの少なくとも85重量%の投与を供する請求項26記載の方法。
  28. 該投与形態が、それが供給モードで保持されるようなサイズまで膨潤する親水性ポリマーを含む請求項26記載の方法。
  29. 該ポリマーがポリエチレンオキサイド、アルキル置換セルロース物質およびその組合せよりなる群から選択される請求項28記載の方法。
  30. 該投与形態が、さらに、ガス発生剤を含む請求項26記載の方法。
  31. ロサルタンが該ガス発生剤と共に膜サシェ剤に含まれる請求項32記載の方法。
  32. 該投与形態が接着性錠剤である請求項18記載の方法。
  33. 該投与形態が、ロサルタンの胃における徐放を可能とするフイルム被覆投与形態またはカプセル投与形態である請求項18記載の方法。
  34. 該投与形態が、ポリ(エチレンオキサイド)およびヒドロキプロピルメチルセルロースよりなるマトリックスを有する膨潤性徐放錠剤である請求項18記載の方法。
  35. 胃滞留型投与形態の治療上有効量のロサルタンまたはその医薬上許容される塩を治療を必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする糖尿病性ネフロパシーの治療方法。
  36. 該投与形態が一日一回投与される請求項35記載の方法。
  37. 該投与形態が食餌と共に投与される請求項36記載の方法。
  38. さらに、ACE阻害剤、カルシウムチャネル遮断剤、利尿剤およびベータ遮断剤よりなる群から選択される1以上の治療剤を投与することを含む請求項35記載の方法。
  39. 該投与形態におけるロサルタンの量が約10ないし150mgである請求項35記載の方法。
  40. 該投与形態におけるロサルタンの量が約25ないし100mgである請求項39記載の方法。
  41. 該投与形態におけるロサルタンの量が約50ないし100mgである請求項40記載の方法。
  42. 該投与形態が、ロサルタンを哺乳動物の胃、十二指腸および小腸に放出するための徐放性経口薬物投与形態である請求項35記載の方法。
  43. ロサルタンが少なくとも5時間の間に該投与形態から投与され、一時間後にロサルタンの少なくとも40重量%が該投与形態に保持されている請求項42記載の方法。
  44. 該投与形態が、約6ないし24時間にわたりロサルタンの少なくとも85重量%の投与を供する請求項33記載の方法。
  45. 該投与形態が、それが供給モードに保持されるサイズまで膨潤する親水性ポリマーを含む請求項43記載の方法。
  46. 該ポリマーがポリエチレンオキサイド、アルキル置換セルロース物質およびその組合せよりなる群から選択される請求項45記載の方法。
  47. 該投与形態が、さらに、ガス発生剤を含む請求項43記載の方法。
  48. ロサルタンが該ガス発生剤と共に膜サシェ剤に含まれる請求項47記載の方法。
  49. 該投与形態が接着性錠剤である請求項35記載の方法。
  50. 該投与形態が、ロサルタンの胃への徐放を可能とするフィルム被覆投与形態またはカプセル投与形態である請求項35記載の方法。
  51. 該投与形態が、ポリ(エチレンオキサイド)およびヒドロキシプロピルメチルセルロースよりなるマトリックスを有する膨潤性徐放錠剤である請求項35記載の方法。
  52. 胃滞留型投与形態の治療上有効量のロサルタンまたはその医薬上許容される塩を治療を必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする心筋梗塞の治療方法。
  53. 該投与形態が一日一回投与される請求項52記載の方法。
  54. 該投与形態が食餌と共に投与される請求項53記載の方法。
  55. さらに、血栓溶解剤、ベータ遮断剤、利尿剤、ACE阻害剤、カルシウムチャネル遮断剤、抗凝固剤およびニトレートよりなる群から選択される1以上の治療剤を投与する請求項52記載の方法。
  56. 該投与形態におけるロサルタンの量が約10ないし150mgである請求項52記載の方法。
  57. 該投与形態におけるロサルタンの量が約12.5ないし100mgである請求項56記載の方法。
  58. 該投与形態におけるロサルタンの量が約25ないし50mgである請求項57記載の方法。
  59. 該投与形態が、ロサルタンを哺乳動物の胃、十二指腸および小腸に放出させるための徐放性経口薬物投与形態である請求項52記載の方法。
  60. ロサルタンが少なくとも5時間の間に該投与形態から投与され、ロサルタンの少なくとも40重量%が1時間後に該投与形態に保持されている請求項59記載の方法。
  61. 該投与形態が約6ないし24時間にわたりロサルタンの少なくとも85重量%の投与を供する請求項60記載の方法。
  62. 該投与形態が、それが供給モードで保持されるサイズまで膨潤する親水性ポリマーを含む請求項60記載の方法。
  63. 該ポリマーがポリエチレンオキサイド、アルキル置換セルロース物質、およびその組合せよりなる群から選択される請求項60記載の方法。
  64. 該投与形態が、さらに、ガス発生剤を含む請求項60記載の方法。
  65. ロサルタンがガス発生剤と共に膜サシェ剤に含有される請求項64記載の方法。
  66. 該投与形態が接着性錠剤である請求項52記載の方法。
  67. 該投与形態が、胃でのロサルタンの延長された放出を可能とするフィルム被覆投与形態またはカプセル投与形態である請求項52記載の方法。
  68. 該投与形態が、ポリ(エチレンオキサイド)およびヒドロキシプロピルメチルセルロースよりなるマトリックスを有する膨潤性徐放錠剤である請求項52記載の方法。
  69. 治療上有効量のロサルタンをそれを必要とする患者に投与する改良された方法であって、該改良はロサルタンまたはその医薬上許容される塩を胃滞留型投与形態で投与することを特徴とする該方法。
  70. 該投与形態が一日一回投与される請求項69記載の方法。
  71. 該投与形態が食餌と共に投与される請求項70記載の方法。
  72. 該患者が高血圧を治療すべきである請求項69記載の方法。
  73. 該患者が心不全を治療すべきである請求項69記載の方法。
  74. 該患者が糖尿病性ネフロパシーを治療すべきである請求項69記載の方法。
  75. 該患者が心筋梗塞を治療すべきである請求項69記載の方法。
  76. 該投与形態が、ロサルタンを哺乳動物の胃、十二指腸および小腸に放出するための延長放出経口薬物投与形態である請求項69記載の方法。
  77. ロサルタンが少なくとも5時間の間に投与形態から投与され、1時間後にロサルタンの少なくとも40重量%が投与形態に保持されている請求項76記載の方法。
  78. 該投与形態が、約6ないし24時間にわたるロサルタンの少なくとも85重量%の投与を供する請求項77記載の方法。
  79. 該投与形態が、それが供給モードに保持されるようなサイズまで膨潤する親水性ポリマーを含む請求項77記載の方法。
  80. 該ポリマーがポリエチレンオキサイド、アルキル置換セルロース物質およびその組合せよりなる群から選択される請求項79記載の方法。
  81. 該投与形態が、さらに、ガス発生剤を含む請求項77記載の方法。
  82. ロサルタンが該ガス発生剤と共に膜サシェ剤に含有される請求項81記載の方法。
  83. 該投与形態が接着性錠剤である請求項69記載の方法。
  84. 該投与形態が、ロサルタンの胃での延長された放出を可能とするフィルム被覆投与形態またはカプセル投与形態である請求項69記載の方法。
  85. 該投与形態が、ポリ(エチレンオキサイド)およびヒドロキシプロピルメチルセルロースよりなるマトリックスを有する膨潤性徐放錠剤である請求項69記載の方法。
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