JP2005508212A - 改善された可変頂点バックサポート - Google Patents

Abstract

自動車のシートまたはオフィス用の椅子などのシートに使用される可撓性のバックサポート。

Description

【技術分野】
【０００１】
発明の分野
本発明はバックサポートに関し、特に、シートバックに使用されるバックサポートに関する。
【背景技術】
【０００２】
発明の背景
様々なシートバックのバックサポートデバイスは、人の背中に対する支持および快適さを高める。これらのデバイスは、自動車のシートまたはオフィスの椅子で、ランバーサポートとして特に一般的である。こうしたデバイスの例は、米国特許第５，５１８，２９４号、同第６，０３６，２６５号、同第６，２５４，１８７号、同第６，２２７，６１８号、同第６，１５８，３００号、同第６，１５２，５３２号、同第６，０５０，６４１号、同第６，０３６，２６５号、同第６，００７，１５１号、同第５，８１６，６５３号、同第５，６８１，００５号および同第５，６０９，３９４号に記載されており、これらの特許の示唆するところは、本明細書で引用することにより明示的に本明細書に援用される。こうしたデバイスに関する製造コストを削減し、しかもこうしたデバイスの一般的な構造および動作により得られる多くの利点を保つことは、魅力のあることであろう。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【０００３】
発明の概要
本発明は、最も一般的な点で、可撓性のバックサポート部材を提供する。サポート部材は、長手方向の軸および対向端部を軸の各端部に有する中心本体部分を有することが好ましい。多くのサポートフィンガーは、中心の本体から外側にほぼ水平方向に延在する。サポート部材をアーチ状にするための手段は、サポート部材に取り付けられてサポート部材を外側にアーチ状にして人の背中を支持する。
【０００４】
一実施態様では、サポート部材は、第１端部部分と第２端部部分とを有し、好ましくは可撓性の第１材料から製造される中間の中心本体部分を備える。シート取付け部分は中心本体部分に結合され、好ましくは成形プラスチックである第２材料から製造される。１つの好ましい方法では、取付け部分は、サポート部材を一方の端部部分においてのみ（たとえばカンチレバーのように）シートバックに取り付けられる。もう１つの好ましい方法では、取付け部分は、サポート部材を両方の端部部分においてシートバックに取り付けられる。
【０００５】
もう１つの実施態様では、サポート部材は、一方の端部部分をシート基部、好ましくはシート基部の枠に接続することによりシートに取り付けられる。さらにもう１つの実施態様では、サポート部材は、サポート部材をアーチ状にするための適切な作動機構、および任意に、シートの位置、温度またはその他の状態を調節するための１個以上の追加の駆動または制御システムと一体に実装される。
【０００６】
さらにもう１つの実施態様では、サポート部材、サポート部材が取り付けられるバーもしくは類似の構造、またはこれらの両方には、低摩擦材料が選択的に塗布される。サポートフィンガーも、振動技術などにより表面を平滑化される。その結果、バックサポートデバイスに使用される比較的低コストの改善されたサポート部材が得られる。
【０００７】
また、以下から分かるように、本発明は、サポートフィンガーをサポート部材の中心本体部分に一体に取り付ける必要がないことを意図している。むしろ、調節可能なサポートフィンガーの機能は、シート内の他の場所、たとえば椅子張り、詰め物、適切な力布（webbing）などに移動され、シート前部もしくはシート後部またはこれらの両方の中、上またはこれらに隣接して配置される。
【０００８】
本発明の上記およびその他の特徴並びに目的は、当業者には、以下の詳細な説明および添付の図面から明白になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
発明の詳細な説明
本発明の主題は、開示されているバックサポートデバイスおよび対応する構成要素、たとえば米国特許第５，５１８，２９４号、同第６，０３６，２６５号、同第６，２５４，１８７号、同第６，２２７，６１８号、同第６，１５８，３００号、同第６，１５２，５３２号、同第６，０５０，６４１号、同第６，０３６，２６５号、同第６，００７，１５１号、同第５，８１６，６５３号、同第５，６８１，００５号および同第５，６０９，３９４号に開示されているものなどの改良に関し、これらの特許はすべて、あらゆる目的で引用することにより本明細書に援用される。図１は、本発明により設計されたバックサポートの１つの好ましい実施態様１０の前面斜視図である。サポート部材１２は、サポート部材１２の第１の長手方向端部１６において第１バー１４（たとえば、ワイヤまたは類似の部材で、ほぼ垂直または水平に方向付けられている）上において従来のシートバックに取り付けられる。任意の第２バー１８は、１個のサポート部材１２の第２長手方向端部２０付近に、第２の長手方向端部２０が、バー１８上またはバー１８付近に枢動可能かつ移動可能な取付台を提供するように配置される。図１に示す実施態様では、バー１４および１８は、一般に図２に示されるようなシートバック枠内に好ましくは水平に配置される。バー１４および１８上における１個のサポート部材１２の取付けおよび移動の詳細は、米国特許第５，５１８，２９４号に開示されており、この特許は、あらゆる目的で引用することにより本明細書に援用される。
【００１０】
サポート部材１２は、長手方向ストリップ２４および２６をさらに含む中心本体２２を備える。横断方向ストリップ２８は、長手方向ストリップ２４と２６との間に設けられ、使用者により大きい快適さを提供し、サポート部材１２に対してさらに完全性および安定性を提供する。一実施態様では、サポート部材は単一部品である。もう１つの実施態様では、サポート部材１２は、好ましくは、金属の弾性シートなどの金属から形成され、さらに好ましくは、Ｍａｒｔｉｎｓｉｔｅ（登録商標）として周知されている合金などのばねシートの型打ちにより形成される。サポート部材１２の軽量かつ耐久性のある性質は、横断方向ストリップ２８を長手方向ストリップ２４と２６との間に設けることにより、終身本体２２などの固体部材を設ける場合よりもさらに強化される。さらに詳細に説明するとおり、サポート部材１２全体（一般に型打ち品）に粉末コーティングまたはその他のコーティングを施すよりも、型打ち品をコーティング３０で選択的に処理することにより、部材１２の一部分にのみ保護表面、低摩擦表面またはこれらの両方を与えることが可能である。
【００１１】
中心本体２２から外側には、サポートフィンガー３２が延在する。サポートフィンガー３２は、中心本体２２により画定される平面と同一平面であるか、またはこの平面に対して傾斜する。サポートフィンガー３２の角度は、使用者に対する側方サポートをより大きくし、本発明のバックサポートにより提供される快適さを高めるように選択する。サポートフィンガー３２の周囲縁部３４は平坦であるか、またはサポートフィンガー３２の前方突出部に対して後方にわずかに屈曲する。あるいは、縁部３４（または任意に部材１２のその他の縁部）は、鋭利な縁部、ばりなどを裂けるために平滑化された表面である。１つの好ましい方法は、振動性の光沢仕上げなどにより、縁部を振動により平滑化することが挙げられる。
【００１２】
本明細書で、サポート部材の上部または下部と記載する場合、図示の好ましい実施態様の配置に関すると考えるべきである。記載する部品は反転させることができ、やはり本発明の範囲内に分類される。
【００１３】
第１プレート３６は、サポート部材１２の第１長手方向端部１６をバー１４上に取り付けるために、適切な取付け構造（たとえば圧締部材３８および４０、その他の把持部材など）を備える。圧締部材３８および４０を使用すると、サポート部材１２を容易に取り付けることができる。なぜなら、圧締部材３８および４０は、サポート部材がバー１４に対してほぼ上方に移動すると、バー１４に効果的に「パチンと嵌る」（snap on）からである。圧締部材３８および４０により提供される取付けにより、工具の数および部品の数が最少量である効率的な組立体が可能である。
【００１４】
本発明によるデバイスの作動機構およびその他の動作に関する特徴は、上記で引用されて引用することにより本明細書に援用される米国特許から集めることができる。図１に示す一実施態様では、ランバーサポート部材の両端は、シートバックの一部である２本のバー（たとえばワイヤ）により支持される。ワイヤと型打ち要素との間には相対運動があり、主に一方の端部で回転し、他方の端部で摺動する。ワイヤのノイズおよび磨損を防止するため、潤滑材料または適切なプラスチック材料のスリーブまたはコーティングを、ワイヤと部材１２との間に使用する。たとえば、使用する材料は粉末塗膜で良い。
【００１５】
もう１つの実施態様では、バーの少なくとも一部分が、低摩擦表面を有するように処理される。一例として、ワイヤは、低摩擦プラスチックでワイヤを押し出すことにより処理される。たとえば、ワイヤは、プラスチックでワイヤをクロスヘッド押し出しすることにより処理される。あるいは、ワイヤは、押し出したプラスチック管を前記ワイヤ上に配置またはプレス加工することにより処理される。
【００１６】
部材１２を処理するための技術を具体的に示すために、以下を開示する。一例では、適切なテープは、低摩擦プラスチック（たとえば、超高分子量ポリエチレン（ＵＨＭＷＰＥ）、超高密度ポリエチレンまたは本明細書で開示する低摩擦材料）の層から、適切な接着剤（たとえば、アクリル系感圧接着剤）を使って製造される。テープは、シートバックワイヤと接触する領域、または２個の部品が圧力下で摺動接触するように意図された領域において部材に適用される。上記のとおり、多くの材料が、上記の意図された目的に適切に機能する。一般に、これらの材料は、比較的高度の摺動摩擦抵抗、比較的高度のノッチ付衝撃強さ、比較的低度の粘着摩擦係数、自己潤滑表面、比較的良好な靭性、および−４５２°Ｆ〜＋１９４°Ｆの延性、比較的高度の防音率および衝撃吸収、並びに比較的良好な寸法安定性を示す。
【００１７】
もう１つの実施態様では、テープの代わりに、またはテープと組み合わせて、潤滑剤（たとえば、グリースまたはオイル）を部材の少なくとも一部分の上に使用する。具体的に示すために、１つの適切な潤滑剤は、Ｋｒｙｔｏｘ（登録商標）オイル（ＤｕＰｏｎｔ社から市販）である。こうした特性を表Ａ（表１）にまとめる。たとえば、粘度指数約１２４、有効温度範囲約−６０°Ｆ〜＋３５５°ＦのＰ．Ｆ．Ｐ．Ｅ．（ｋ）（Ｋｒｙｔｏｘ）オイルは、本願の特許出願人の選別を満たすのに必要な潤滑性を提供する。
【００１８】
さらにもう１つの具体的な実施態様では、表Ｂ（表２）に開示するテープの性能特性を有する積層テープを使用する。たとえば、接着用の接着剤を一方の表面に有する可塑性金属箔テープを使用することができる。具体的に示すために、約０．００２インチ厚程度の金属（たとえばアルミニウム）を有するテープを使用することができ、テープの一方の表面に感圧接着剤、約０．００１インチ厚程度のプラスチック（たとえば、ＰＴＦＥまたはテフロン（Ｔｅｆｌｏｎ）（登録商標））の層を他方の表面に有する。これは、シートバックのワイヤとの摺動抵抗に耐えるのに十分な潤滑性および靭性を提供すると考えられる。当然、上記のとおり、上記の技術は、バーを処理する代わりに、またはバーの処理と組み合わせて使用することができる。表Ｃ（表３）は、適切なＵＨＭＷＰＥ材料の特性の範囲を示す。
【００１９】
図２は、垂直に方向付けられたバー上に取り付けるための別のサポート部材４２で、本発明が同様の実用性を有するサポート部材４２を示す。これに関連して、本明細書に記載する本発明の態様は、他のシートバックデバイスに開示されているタイプのサポート部材に実用性を有し、こうしたデバイスとしては、米国特許第６，１５８，３００号（Ｋｌｉｎｇｌｅｒ）、同第６，０５０，６４１号（Ｂｅｎｓｏｎ）、同第６，１５２，５３２号（Ｃｏｓｅｎｔｉｎｏ）、同第６，０３６，２６５号（Ｃｏｓｅｎｔｉｎｏ）、同第６，００７，１５１号（Ｂｅｎｓｏｎ）、同第５，８１６，６５３号（Ｂｅｎｓｏｎ）に記載されているデバイスが挙げられ、これらの特許の示唆するところは、本明細書で引用することにより明示的に本明細書に援用される。
【００２０】
本発明では、表Ａ〜Ｃ（表１〜３）に記載された材料（ここで参照して引用されたもの）を厳密に使用する必要はない。その他のコーティングとしては、粉末コーティング（たとえば、黒鉛粉末コーティング）などが挙げられる。さらに、図１に示すコーティング位置の一部または前部を省略するか（たとえば、ストリップ２６、２８、フィンガー（もしくはその先端）など）、または部材の表面上における他の場所にコーティングを使用してもよい。しかし、使用する材料は、関連特性に関して比較的類似する性能を示すことが好ましい。
【００２１】
本発明では、全部の部品の全体に塗布することも意図されていることが分かるが、部材１２の大部分には、本発明によるコーティング（従来のコーティングおよびテープ、フィルムなどを含む）が存在せず、使用されるこうしたコーティングは、摩擦表面または接触表面上に選択的に使用することが好ましい。１つの好ましい実施態様では、部材の表面の約５０％以下にコーティングを施す。もう１つの実施態様では、部材の表面の約３０％以下にコーティングを施す。もう１つの実施態様では、部材の表面の約１５％以下にコーティングを施す。もう１つの実施態様では、部材の表面の約１０％以下にコーティングを施す。さらに、こうしたコーティングの厚さはほぼ０．１インチ未満であることが好ましく、好ましくは約０．０５インチ未満、さらに好ましくは約０．０１インチ未満、さらに好ましくは約０．００５インチ未満である。
【００２２】
本発明により結果として得られる部品は、約４０°Ｆ〜１８０°Ｆの広範囲にわたる温度において優れた一貫性かつ再現性のある性能を示す。
【００２３】
次に、図３に示す本発明のもう１つの態様を考察すると、一実施態様では、サポート部材１００は第１端部部分１０２と第２端部部分１０４とを有し、好ましくは可撓性（たとえば、所望のヒンジ点において、適切な構成または可変断面厚さ）の第１材料から製造される中間の中心本体部分１０６を備える。第１端部部分、第２端部部分またはこれらの両方は、サポート部材１００をシートに結合するように構成される。
【００２４】
図から分かるように、中心本体部分１０６は、好ましくは、延在する複数のフィンガーを備え、これらのフィンガーは、中心本体部分の他の部分と同じかまたは異なる材料で良い。したがって、図４から分かるように、中心本体部分１０６は、プラスチックのフィンガー１０８と、金属の他の部分（たとえば、金属の背柱１１０など）を有するか、またはこの逆である。プラスチックのフィンガーは、金属の背柱上に成形されるか、または、金属フィンガー（またはプラスチックフィンガーを収容するための突出部）上に配置するか、またはコーティング過程などにより後続の作業で取り付けられる挿入物である。
【００２５】
好ましい方法では、中心本体部分はシートスプリングメタルなどの金属であり、取付け部分は成形プラスチックから製造される。この方法では、有利には、取付け部分は、自己潤滑材料、さもなければ比較的低度の摩擦係数を有する材料として提供される。その結果、低摩擦スリーブの必要がなくなるか、または接触面、たとえば取付け部分がシートバック内の案内ワイヤに沿って移動する場所などに潤滑剤を塗布する必要性をなくすことが可能である。また、複雑に賦形された取付け部分の構造、たとえば一体の摺動面を有するなどの構造、およびシート内において複数の機能を果たすことが可能な構造を製造することができる。たとえば、取付け部分は、ケーブル、ワイヤ、導管などを内部で経路指定するための成形ケーブルまたはワイヤ案内手段を有することができる。取付け部分は、シート内に実装された作動装置、制御装置、電子回路またはその他の構成要素のための枠または支持体を備えることができる。同様に、フィンガー、またはサポート部材内のその他の構造は、冷暖房経路を収容するか、または振動源を提供するための適切な圧電デバイスもしくはその他の電磁デバイスを収容するなど、複数の機能を果たすように構成することができる。
【００２６】
サポート部材は、プラスチックの取付け部分の一部、または少なくとも一方の表面全体に対向して接触するシートメタルを有するように意図されている。あるいは、サポート部材の金属部分は、その個々の端部においてプラスチックの取付け部分に隣接して良い。この２つの組合せを使用しても良い。
【００２７】
一実施態様では、図５に示すように、成形プラスチック、型打ち金属またはその他の適切な半製品は、中心本体部分１１４と、サポートフィンガー１１６またはその他の支持構造とを備えるカンチレバーサポート部材１１２を画定するように構成される。その結果、サポート部材は、シート、シートバック（図示しない）またはシートの基部１１８、たとえば、基部内に挿入される部材、シートパン、シートクッション枠、シート軌道取付け部分などに取り付けるように構成される。任意に、図５に示す実施態様のように、サポート部材は、調節可能なシートバックと共に枢動回転するように枢着される。
【００２８】
この種の方法、または成形プラスチック構成要素をサポート部材の一部として製造する上記の方法のいずれかを使用すると、やはり、バックサポートデバイスの機能性を増加することができる。たとえば、一実施態様は、その他の車輌構成要素、たとえばシートの冷暖房のための熱電デバイス、電子回路、センサ、エアバッグ構成要素、制御装置、作動装置などを受け入れる、つまり収容するように構成される適切な成形取付け部分を形成することを意図する。
【００２９】
次に図６Ａ〜６Ｃを参照すると、本発明は、バックレスト作動装置の従来のパッケージ構造の変形も意図している。したがって、中心本体部分のアーチ状を駆動または解放するために側方に離間配置されたモータの代わりに、単一の作動装置１２０が、シートまたは枢動バー（たとえば、図６Ａに示す）などの支持アームに枢着される。作動装置には、サポート部材１２４（図６Ａに想像線で示す）の一方の端部を他方の端部に対して駆動する、たとえば中心本体部分のアーチをアーチ状にするかまたは解放するなどのためのアームまたはプッシュロッド１２２、ケーブルなどが装備される。この方法では、可撓性の増加は、カンチレバー付きのサポート部材を使用することにより可能である。
【００３０】
この長手方向に整列した作動装置のパッケージは、カンチレバー構造に限定されず、個々の両端において車輌のシート組立体に取り付けることが可能なサポート部材に使用することができることも評価されるべきである。たとえば、図７ＡおよびＢについては、ある種の長手方向に整列した作動装置１３０が、サポート部材１３２の両端部分１２６、１２８の中間に配置される。作動装置は、好ましくは、互いに平行移動可能な少なくとも２本のアーム１３４、１３６を有する。たとえば、図７Ｃでは、アーム１３４および１３６は、これらのアームを伸張または収縮させるための回転可能スプロケット１３８の周囲に離間配置される。その他の類似の構成も可能である。
【００３１】
図８は、サポート部材の作動を容易にするためのもう１つのオプションを示す。このオプションでは、シートバックの挿入プレート１４０または類似の構造が設けられる。挿入物１４０は、挿入物の表面１４４に対して上昇または収納される少なくとも１つの案内軌道１４２を有する。この軌道は、たとえば材料を選択することにより（たとえばＰＴＦＥ、ポリエチレンなど）自己潤滑することが可能であるか、またはオイル、黒鉛などの潤滑剤、以前に開示されている潤滑剤を軌道に塗布することができる。
【００３２】
本発明の概念は、上記の組立体の様々な機能をシート内の他の場所に移動させて、組立体の動作を単純化し、部品を少なくするか、または組立体の製造を改善することも意図している。一例として、図９ＡおよびＢを参照すると、本発明は、サポート部材がフィンガーを備える必要がないか、または収縮して湾曲する必要がないことを意図している。サポート部材１４６（手動またはモータ駆動平行移動バー、ウェブ、成形プラスチック構造など）を案内枠１４８またはその他の適切な案内面に沿って平行移動させるように構成される。たとえば、サポート部材１４６は、図９ＡおよびＢの断面図から分かるように、枠上に形成されたナブを把持するための端部１５０、１５２（たとえば、摩擦、圧締、スナップ嵌合など）を構成することができる。あるいは、サポート部材１４６’は、図９Ｃのように案内ワイヤまたはロッド１５４を作動させるように構成された端部（たとえば、図９Ｂに示す上記の部分的に開放した端部、または図９Ｃの閉鎖端部１５０’）を単に有して良い。案内枠上の案内面は、異なるプロファイル、またはサポート部材を誘導する長さにそって変化する厚さを有する。システムは、案内面に沿ってサポート部材を固定するのを促進するために、案内面、サポート部材またはこれらの両方に、歯止めまたは爪係止調節用の刻み目または切欠きを備える。同様に、システムは、圧締などのねじ止め取付け具を有し、係止ピンなどを使用する。
【００３３】
調節可能なフィンガーの機能も、シートの範囲内にある他の場所、たとえば椅子張り、詰め物、適切な力布などに移動され、シート前部もしくはシート後部またはこれらの両方の中、上またはこれらに隣接して配置される。もう１つの実施態様では（図１０に示す）、複数の個々に伸張可能なウェブ、ストラップまたはワイヤ１５６が、枠１５８を横断して配置される。ウェブ１５６の一方に緊張を与えると、ウェブ１５６は緊張して、増加した局所的な圧力を使用者の背中に向かって加える。
【００３４】
図１１は、サポートフィンガーの機能が、椅子張りの内面または外面に移動するもう１つの実施態様を示す。たとえば、椅子張り層１６０は、一般に水平方向に配置されたリブ１６２またはその他の水平方向に厚みのある部分で詰め物をされる。膜１６４または壁部は、リブに取り付けられるか、さもなければリブに隣接して配置されて、平行移動可能なバーまたはローラ１６６、伸張可能なウェブなどが接触して、シートバック内の特定の場所に選択的に剛性を与える表面を形成する。リブ（薄い寸法の剛性挿入物、比較的厚い寸法の発泡体、またはその他の類似の構造）を椅子張りの前面または後面に配置することができる。
【００３５】
本発明の実施態様は、既存のシステムに対して多くの独特な利点を提供する。たとえば、図９Ａ〜１１の実施態様、および開示したその他の実施態様は、１０ｃｍ未満、より好ましくは８ｃｍ未満、さらに好ましくは６ｃｍ未満の厚さのシートバックに使用することを意図している。また、これらの実施態様は、実質的に従来使用されて来た発泡体の詰め物が存在しないシートバックに使用することも意図されている。
【００３６】
本発明は、側部の支持、大腿部の支持、リクライニング、圧力均等化ブラダーなど、その他の快適かつ便利な特徴と組み合わせて使用することができる。
【００３７】
上記に記載した具体的な実施態様は、本発明の原理の実施例を構成する。多くの代替案は、当業者にとって、本発明の範囲および請求の範囲を逸脱せずに容易に考えられるであろう。
【００３８】
【表１】
【００３９】
【表２】
【００４０】
【表３】

【図面の簡単な説明】
【００４１】
【図１】本発明によるバックサポートの実施態様の前面斜視図である。
【図２】本発明によるバックサポートのもう１つの実施態様の斜視図である。
【図３】バックサポートの実施態様の立面図である。
【図４】さらにもう１つのバックサポート実施態様の立面図である。
【図５】シート基部の枠に取り付けられたバックサポートを示すもう１つの実施態様の斜視図である。
【図６Ａ】図６ｂ〜６ｃに示された構成の立面図である。
【図６Ｂ】バックサポートを作動させるための別の方法を示す側面図である。
【図６Ｃ】バックサポートを作動させるための別の方法を示す側面図である。
【図７Ａ】作動させるためのもう１つの別の方法を示す側面図である。
【図７Ｂ】作動させるためのもう１つの別の方法を示す側面図である。
【図７Ｃ】作動させるためのもう１つの別の方法を示す側面図である。
【図８】バックサポートの作動を容易にするためのシートバック挿入物の斜視図を示す。
【図９Ａ】調節可能なサポートを提供するための平行移動可能な部材を含む実施態様を示す。
【図９Ｂ】調節可能なサポートを提供するための平行移動可能な部材を含む実施態様を示す。
【図９Ｃ】調節可能なサポートを提供するための平行移動可能な部材を含む実施態様を示す。
【図１０】局所的なサポートのための複数の伸張可能部材を含むもう１つの実施態様を示す。
【図１１】サポート部材がシートカバーと結合するもう１つの別の実施態様を示す。

Claims (6)

1. 基部部材と、
   前記基部部材の一方の端部に取り付けられるシートバック部材と、
   長手方向に離間配置された２つの端部を有する可撓性のサポート部材と、前記サポート部材に取り付けられ、長手方向に前記サポート部材に内在し、その結果、前記サポート部材が外側に湾曲して、使用者の背中を支持するように設けられた手段とを備えるシートであって、
   （ａ）前記可撓性のサポート部材がシート表面の一部を被覆して、前記被覆された部分における摩擦係数を選択的に変化させるか、もしくは、（ｂ）前記サポート部材の縁部が、振動性の材料除去過程により平滑化されるか、または、（ａ）および（ｂ）の組合せ行われるように構成された、
   シート。
2. 自動車のフロアに取り付けられるように構成された基部部材と、
   前記基部部材の一方の端部に取り付けられるシートバック部材と、
   前記シートバック部材に対応する案内組立体と、
   前記案内組立体に沿って平行移動可能な剛性のサポート部材と、前記サポート部材に取り付けられ、前記剛性のサポート部材を平行移動させて使用者の背中を選択的に支持するための手段と、
   を備える自動車用シート。
3. 自動車のフロアに取り付けるように構成された基部部材と、
   前記基部部材の一方の端部に取り付けられるシートバック部材と、
   前記シートバック部材に対応する枠と、
   前記枠に取り付けられる複数の伸張可能なサポート部材と、前記サポート部材に対応し、前記サポート部材を選択的に緊張させて使用者の背中を選択的に支持するための手段と、
   を備える自動車用シート。
4. 自動車のフロアに取り付けるように構成された基部部材と、
   前記基部部材の一方の端部に取り付けられるシートバック部材と、
   前記シートバック部材上に配置され、その表面の一方に水平方向に配置された複数のリブを有するシートカバーと、
   前記シートバック部材に対応する案内組立体と、
   前記案内組立体に沿って平行移動可能な剛性部材と、前記サポート部材に取り付けられ、前記剛性部材を平行移動させて使用者の背中を選択的に支持する手段と、
   を備える自動車用シート。
5. 基部部材と、
   前記基部部材の一方の端部に取り付けるシートバック内のシートバック部材と、
   長手方向に離間配置された２つの端部を有する可撓性サポート部材であって、その一方が、前記シートバック内に取り付けられるカンチレバーであるサポート部材と、前記サポート部材に取り付けられ、長手方向に前記サポート部材に内在し、その結果、前記サポート部材が外側にアーチ状になって使用者の背中を支持する手段と、
   を備えるシート。
6. 基部部材と、
   前記基部部材の一方の端部に取り付けられるシートバック部材と、
   長手方向軸と、長手方向に離間配置された２つの端部とを有するサポート部材と、前記サポート部材に取り付けられて前記サポート部材に内在し、その結果、前記サポート部材が外側にアーチ状になって使用者の背中を支持する手段であって、前記手段が、前記サポート部材の前記長手方向軸に対してほぼ軸方向に整列して配置される長手方向軸を有する作動装置を備える手段と、
   を備えるシート。