JP2005502707A - ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの製造法 - Google Patents

ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの製造法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの製造法ならびに該方法において用いるための新規な中間体に関する。さらに特定的には、本発明は、ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの製造のための立体選択的な方法ならびに工業的大規模化に順応可能な方法に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの製造法ならびに該方法において用いるための新規な中間体に関する。さらに特定的には、本発明は、ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの製造のための立体選択的方法及び工業的大規模化に順応可能な方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールは、非特許文献1、特許文献1、特許文献2及び特許文献3において、Ghosh et al.により記載されているもののようなレトロウィルスプロテアーゼ阻害剤の構造中に存在する重要な薬理学的部分である。該公開文献は引用することによりその記載事項が本明細書の内容となる。
【0003】
ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オール(式(7))
【0004】
【化1】
Figure 2005502707
【0005】
の製造のためのいくつかの方法が既知である。Ghosh et al.は、非特許文献1において、それぞれ3(R)−ジエチルマレート及び3(S)−ジエチルマレートから出発して、(3R,3aS,6aR)及び(3S,3aR,6aS)ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの両方を光学的に純粋な形態で得るためのエナンチオ選択的合成を記載している。この方法は、リチウムジイソプロピルアミドを用いるアリル化段階、続く還元段階及びさらにSwern酸化段階、続くオゾン分解的開裂及び9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN)を用いるヒドロホウ素化段階のような数段階を含む。Ghosh et al.は、ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの両(3R,3aS,6aR)及び(3S,3aR,6aS)エナンチオマーのラセミ合成、続く最終的生成物の酵素的分割も開示している。この後者の合成は2,3−ジヒドロフランから出発し、該中間体をN−ヨードスクシンイミド及びアリルアルコールで処理し、続いて触媒、すなわちコバロキシムの存在下でラジカル環化させる段階を含む。還元段階が続くオゾン分解的開裂はラセミヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールを与えた。光学的に活性な化合物(3R,3aS,6aR)ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールはシリカゲルクロマトグラフィーが続く酵素的分割の後に得られる。非特許文献2もオゾン分解を用いるヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの合成のための経路を記載している。ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールは光学的に活性なペルヒドロフロ[2,3−b]フラン誘導体の合成における中間体としても記載されている(非特許文献3)。この方法における重要段階は、2,3−ジヒドロフランのオキシセレン化である。この方法は実験室レベルにおける使用に適しているが、大規模化に順応可能ではない。
【0006】
Ghosh et al.により記載されている2つの合成経路は、(3R,3aS,6aR)及び(3S,3aR,6aS)ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールを合理的な収率及び高いエナンチオマー過剰率で与えるが、それらは両方とも実験室規模でのみ実行可能であり、複数の理由で工業的大規模化に順応不可能である。例えば、これらの既知の経路は、高価な材料、重金属及び希少な化合物、例えばN−ヨードスクシンイミド、触媒コバロキシム、リチウムジイソプロピルアミド及び9−BBNを用いる欠点に苦しめられている。必要なオゾン分解段階は、高度に反応性であり且つショックに敏感なオゾニド類及び過酸化物を与える欠点を有し、この段階を工業的規模に適用するには危険すぎるものとしている。さらに、オゾン分解ならびにSwern酸化は高度に発熱性であり、結局非常に低温で行なわれなければならない。ラセミ経路は合成の最終段階における酵素的分割及び続くシリカゲル精製を必要とする。さらに、ラセミ経路は、最終的なエナンチオマー的に純粋な化合物を生ずる分割段階が合成の最後の段階に行なわれ、それにより最大で50%の収率の所望のエナンチオマーが得られ得るのみであることに由来する低い全体的物質収支の欠点に苦しめられている。両方の当該技術分野において既知の経路は、洗浄操作において溶媒及び塩のような多くの廃棄物も生ずる。かくしてこれらの既知の方法は、工業的規模におけるヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの光学的に純粋な立体異性体の製造に適していない。
【非特許文献1】
Ghosh et al.著,J.Med.Chem.,1996年,39(17),3278−3290
【特許文献1】
欧州特許第0 715 618号明細書
【特許文献2】
国際出願公開第99/67417号パンフレット
【特許文献3】
国際出願公開第99/65870号明細書
【非特許文献2】
Pezeck et al.著,Tetrahedron Lett.,1986年,27,3715−3718
【非特許文献3】
Uchiyama et al.著,Tetrahedron Lett.,2001年,42,4653−4656
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主たる目的は、当該技術分野において既知の方法及びそれらの欠点と比較される場合に改良されているヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの製造法を提供することである。他の目的は、工業的大規模化に適したヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの合成法を提供することである。本発明のさらなる目的は、中間体又は最終的化合物の立体化学が制御される段階を含み、ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの立体異性体の合成を可能にする立体選択的方法を提供することである。別のさらなる目的は、上記の方法の場合と等しいか又はそれより高い全体的収率で且つ50%より高いエナンチオマー過剰率でヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールを製造することを可能にする方法を提供することである。本発明の他の目的は、容易に入手できる出発材料及び試薬から製造されるヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールを製造するための方法を提供することである。本発明の他の目的は、ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの合成における前駆体として有用な新規な中間化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
驚くべきことに、本発明の著者らは、ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの立体異性体混合物又は立体異性体的に純粋な形態の合成のための新規且つ発明的な(inventive)方法を見出した。
【0009】
かくして、本方法は、式(1)
【0010】
【化2】
Figure 2005502707
【0011】
[式中、
及びPはそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ−保護基を示すか、あるいは一緒になってビシナル−ジオール保護基を形成することができる]
の中間体から出発し、該式(1)の中間体を式(3)
【0012】
【化3】
Figure 2005502707
【0013】
[式中、
はアルキル、アリール又はアラルキルを示し、Rは水素又はC(=O)ORを示し、Rはアルキル、アリール又はアラルキルを示すか、あるいは存在する場合のRとRはそれらが結合している原子と一緒になって場合によりアルキル、アラルキル又はアリールで置換されていることができる6〜8−員環式基を形成することができる]
のニトロメタン誘導体に変換し、
続いて該ニトロメタン誘導体を例えばNef反応を使用することにより式(6)
【0014】
【化4】
Figure 2005502707
【0015】
[式中、
ORはアルコラート、例えばアルキルオキシ基を示す]
のテトラヒドロフラン誘導体に変換し、
次いで式(6)の中間体を分子内環化反応により式(7)
【0016】
【化5】
Figure 2005502707
【0017】
のヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールに変換する
ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの合成を含んでなる。
【0018】
上記の方法は、容易に入手できる出発材料、例えばO−保護グリセルアルデヒドを使用するさらなる利点を有する。該方法においてさらに用いられる試薬は安全であり且つ大量に(in bulk)利用可能である。さらに、該方法の各段階は、所望の化合物を良好な収率で与える。さらに、該方法の各段階を立体選択的に行なうことができ、それは、適宜光学的に純粋な出発材料及び試薬を用いると、該化合物の純粋な立体異性体の合成を可能にする。かくして、本発明に従う方法は工業的大規模化に順応可能である。
【0019】
好ましい態様において、本発明は:
a)式(1)
【0020】
【化6】
Figure 2005502707
【0021】
の中間体を縮合させて式(2)
【0022】
【化7】
Figure 2005502707
【0023】
[式中、P、P、R及びRは上記の通りに定義される]
のα,β−不飽和エステルを得、
b)該式(2)のエステルをニトロメタンと反応させて式(3)
【0024】
【化8】
Figure 2005502707
【0025】
の中間体を得、
c)該式(3)の中間体をNef反応に供して式(4)及び(4’)
【0026】
【化9】
Figure 2005502707
【0027】
の中間体に導き、
d)該式(4)及び(4’)の中間体を式(6)
【0028】
【化10】
Figure 2005502707
【0029】
の中間体に変換し、
e)式(6)の中間体を分子内環化反応により式(7)の化合物に転換する
段階を含んでなる式(7)のヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの合成法に関する。
【0030】
より好ましい態様において、本発明は:
a)式(1)
【0031】
【化11】
Figure 2005502707
【0032】
の中間体を、R及びRが上記の通りに定義され、Rが水素、カルボン酸エステル、ホスホニウム塩又はホスホネートエステルを示す式CHR−C(=O)−ORの適したオキシカルボニルメチレン試薬と縮合させて式(2)
【0033】
【化12】
Figure 2005502707
【0034】
[式中、P、P、R及びRは上記の通りに定義される]
のα,β−不飽和エステルを得、
b)該式(2)のエステルをニトロメタンと反応させて式(3)
【0035】
【化13】
Figure 2005502707
【0036】
の中間体を得、
c)該式(3)の中間体を、塩基及び続いて強酸を用いてそれを処理することによりNef反応に供して式(4)及び(4’)
【0037】
【化14】
Figure 2005502707
【0038】
[式中、Rは上記で定義された通りである]
の中間体の混合物を得、
d)Rが水素ではない場合にのみ、式(4)及び(4’)の中間体を脱カルボキシル化し、かくしてそれぞれ式(5)及び(5’)
【0039】
【化15】
Figure 2005502707
【0040】
の中間体を生成させ、
e)Rが水素の場合には式(4)及び(4’)の中間体又は式(5)及び(5’)の中間体を適した還元剤を用いて還元して式(6)
【0041】
【化16】
Figure 2005502707
【0042】
の中間体を得、
f)式(6)の中間体を分子内環化反応により式(7)の化合物に転換する
段階を含んでなる式(7)のヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの合成法に関する。
【0043】
該方法における上記の段階の順序は、上記で挙げたアルファベットの順序と異なることができる。例えば該方法の段階(a)及び(b)は逆であることができ、但し、式CHR−C(=O)−ORの試薬の代わりに式CHR−C(=O)−ORのオキシカルボニルメチレン試薬が用いられ、ここでRはRがホスホニウム塩又はホスホネートエステルのようにWittig又はHorner−Emmons試薬を形成することができない点でRと異なる。また、Rが水素である場合、段階e)に記載されている還元と類似のC(=O)−OR部分の還元を段階(c)のNef反応の前に行なうことができる。
【0044】
がカルボン酸エステルを示す式CHR−C(=O)−ORのオキシカルボニルメチレン試薬は、例えば式RO−C(=O)−CHR−C(=O)−ORのジカルボン酸エステルである。Rがホスホニウム塩を示す式CHR−C(=O)−ORのオキシカルボニルメチレン試薬は、例えば式(RP=CR−C(=O)−ORを有することができ、ここでRはアルキル、アリール又はアラルキルである。Rが(RO)P(=O)−を示す式CHR−C(=O)−ORのオキシカルボニルメチレン試薬は、例えば式(RO)P(=O)−CHR−C(=O)−ORを有することができ、ここでRはアルキル、アリール又はアラルキルである。
【0045】
適切には、本発明はP及びPが一緒になってビシナル−ジオール保護基を形成する方法に関し、特にビシナル−ジオール保護基は、Nef反応の塩基処理段階の間に影響されないで残る酸に不安定な保護基である。好ましくは、該ビシナル−ジオール保護基はメチレン、ジフェニルメチレン、エチリデン、1−t−ブチルエチリデン、1−フェニルエチリデン、(4−メトキシフェニル)エチリデン、2,2,2−トリクロロエチリデン、イソプロピリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、ベンジリデン、p−メトキシベンジリデン、2,4−ジメトキシベンジリデン、3,4−ジメトキシベンジリデン及び2−ニトロベンジリデンより成る群から選ばれる。最も好ましい態様において、P及びPは一緒になってジアルキルメチレン、例えばイソプロピリデン又は3−ペンチリデン基を形成する。
【0046】
興味深いビシナル−ジオール保護基は、式(1)、(2)及び(3)の中間体において追加のステレオジェン中心を生ぜしめない保護基である。
【0047】
適切には、R及びRはそれぞれ独立してC1−6アルキル、アリール又はアリールC1−6アルキル、特にC1−6アルキルであり、さらに特定的には、R及びRはそれぞれ独立してメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル及びペンチルであり、好ましくはR及びRはそれぞれ独立してメチル、エチル又はtert−ブチルである。
【0048】
及びRは、一緒になると−R−R−として示され、好ましくは場合によりC1−6アルキル、アリール又はアリールC1−6アルキルで置換されていることができる−CH−又は−CH−CH−である。
【0049】
適切には、RはC1−6アルキルであり、特に、Rはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル及びペンチルであり、好ましくはRはメチル又はエチルである。
【0050】
好ましい態様において、本発明はヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの純粋な立体異性体、特に(3R,3aS,6aR)ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの製造のための立体選択的方法に関する。
【0051】
本明細書で用いられる場合、「ヒドロキシ−保護基」という用語は、合成法の間に望ましくない反応に対してヒドロキシル基を保護する置換基、例えば、Green著,”Protective Groups In Organic Synthesis,”(John Wiley & Sons,New York(1981))に開示されているO−保護基を指す。O−保護基は置換メチルエーテル類、例えば、メトキシメチル、ベンジルオキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、t−ブチル、ベンジル及びトリフェニルメチル;テトラヒドロピラニルエーテル類;置換エチルエーテル類、例えば2,2,2−トリクロロエチル;シリルエーテル類、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル及びt−ブチルジフェニルシリル;ならびにヒドロキシル基をカルボン酸と反応させることにより作られるエステル類、例えば、アセテート、プロピオネート、ベンゾエートなどを含む。
【0052】
本明細書で用いられる場合、「ビシナル−ジオール保護基」という用語は、アセタール又はケタール形態にある及びオルトエステル形態にある保護基を指す。アセタール又はケタール基形態にある保護基の特定の例には、メチレン、ジフェニルメチレン、エチリデン、1−t−ブチルエチリデン、1−フェニルエチリデン、(4−メトキシフェニル)エチリデン、2,2,2−トリクロロエチリデン、イソプロピリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、ベンジリデン、p−メトキシベンジリデン、2,4−ジメトキシベンジリデン、3,4−ジメトキシベンジリデン、2−ニトロベンジリデンなどが含まれ、オルトエステル形態にある保護基の特定の例には、メトキシメチレン、エトキシメチレン、ジメトキシメチレン、1−メトキシエチリデン、1−エトキシエチリデン、1,2−ジメトキシエチリデン、アルファ−メトキシベンジリデン、1−(N,N−ジメチルアミノ)エチリデン、アルファ−(N,N−ジメチルアミノ)ベンジリデン、2−オキサシクロペンチリデンなどが含まれる。
【0053】
本明細書で単独で又は基の一部として用いられる場合、「アルキル」という用語は、直鎖状もしくは分枝鎖状炭化水素鎖を有する飽和一価炭化水素基、あるいは少なくとも3個の炭素原子が存在する場合、環状炭化水素又はそれらの組み合わせを指し、1〜20個の炭素原子(C1−20アルキル)、適切には1〜10個の炭素原子(C1−10アルキル)、好ましくは1〜8個の炭素原子(C1−8アルキル)、より好ましくは1〜6個の炭素原子(C1−6アルキル)、さらにもっと好ましくは1〜4個の炭素原子(C1−4アルキル)を含有する。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれる。本明細書で用いられる場合、「アリール」という用語は、芳香族炭化水素から1個の水素の除去により誘導される有機基を含み、単環式及び多環式基、例えばフェニル、ビフェニル、ナフチルが含まれる。本明細書で用いられる場合、「アラルキル」という用語は式アリール−アルキルの基に関し、ここでアルキル及びアリールは上記で定義した通りである。アラルキル基の例にはベンジル、フェネチルなどが含まれる。
【0054】
本明細書で単独で又は基の一部として用いられる場合、「アルコキシ」という用語はアルキルエーテル基を指し、ここでアルキルという用語は上記で定義した通りである。アルキルエーテル基の例にはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシなどが含まれる。
【0055】
本明細書で用いられる場合、「立体選択的方法」及び「立体選択的段階」という用語は、本質的に、光学的に純粋な出発材料が用いられると該方法又は該段階の最後に問題の化合物の純粋な立体異性体が得られる方法又は段階に関する。
【0056】
本明細書で用いられる場合、「立体化学的異性体」又は「立体異性体」という用語は、同じ結合の配列により結合した同じ原子で構成されているが、互換不可能な異なる三次元構造を有する、該方法の間に得られる化合物又は中間体が有し得るすべての可能な異性体ならびにコンフォーメーション形態を定義する。他にことわるか又は指示しなければ、化合物の化学的名称は、該化合物が有し得るすべての可能な立体化学的異性体の混合物を包含する。該混合物は該化合物の基となる分子構造のすべてのジアステレオ異性体、エナンチオマー及び/又はコンフォーマーを含有することができる。さらに特定的に、ステレオジェン中心はR−もしくはS−立体配置を有することができ、ジアステレオ異性体はsyn−もしくはanti−立体配置を有することができ、二価環状飽和基上の置換基はシス−もしくはトランス−立体配置を有することができ、アルケニル基はEもしくはZ−立体配置を有することができる。純粋な形態又は互いとの混合物の両方における該化合物のすべての立体化学的異性体が本発明の範囲内に包含されることが意図されている。
【0057】
本明細書で挙げられる式(1)の中間体ならびに出発材料又は試薬の純粋な立体異性体は、該化合物、出発材料又は試薬の同じ基となる分子構造の他のエナンチオマーもしくはジアステレオマー形態を実質的に含まない異性体として定義される。適切には、「立体異性体的に純粋な」化合物、出発材料又は試薬という用語は、少なくとも50%(すなわち最低で75%の一方の異性体及び最高で25%の他方の可能な異性体)から100%(すなわち100%の一方の異性体及び他方はなし)までの立体異性体過剰率を有する化合物、出発材料又は試薬、好ましくは75%〜100%の立体異性体過剰率を有する化合物、出発材料又は試薬、より好ましくは90%〜100%の立体異性体過剰率を有する化合物、出発材料又は試薬、さらにもっと好ましくは94%〜100%の立体異性体過剰率、最も好ましくは97%〜100%の立体異性体過剰率を有する化合物又は中間体に関する。「エナンチオマー的に純粋な」及び「ジアステレオマー的に純粋な」という用語は類似のやり方で理解されるべきであるが、その場合には問題の混合物のそれぞれエナンチオマー過剰率、ジアステレオマー過剰率に関する。
【0058】
本発明に従う立体異性体的に純粋な式(7)の化合物の製造法は、有利には、立体異性体的に純粋な出発材料を用いるであろうが、当該技術分野において既知の精製法の適用により化合物及び中間体をさらに精製するのが望ましいかもしれない。例えば、エナンチオマーを、それらの光学的に活性な酸とのジアステレオマー塩の選択的結晶化により互いから分離することができる。あるいはまた、キラル固定相を用いるクロマトグラフィー法によりエナンチオマーを分離することができる。
【0059】
ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールが3個のステレオジェン中心を有し、理論的に8種の立体異性体が存在するはずであるという事実にかかわらず、4個の立体異性体のみが存在すると思われる。これはヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールのトランス−縮合立体異性体を熱力学的に好ましくないものとしているヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールおける二環式環構造の剛性の故である。シス−縮合立体配置を有する立体異性体のみが熱力学的に安定であり、かくしてヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの立体異性体の数を以下に減少させる:
【0060】
【表1】
Figure 2005502707
【0061】
スキーム1を参照することにより本発明の方法をさらに理解することができ、そこにおいて、P及びPはそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ−保護基を示すか、又は一緒になってビシナル−ジオール保護基を形成することができ、Rはアルキル、アリール又はアラルキルを示し、Rは水素又はCOORを示し、Rはアルキル、アリール又はアラルキルを示すか、あるいはもし存在するならRとRはそれらが結合している原子と一緒になって6〜8−員環式基を形成することができ、それは場合によりアルキル、アリール又はアラルキルで置換されていることができ;Rはアルキルを示す。
【0062】
スキーム1は、P及びPがそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ−保護基を示すか、又は一緒になってビシナル−ジオール保護基を形成することができる式(1)の中間体を用いて出発するヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オール(7)の合成のための合成法を描いている。
【0063】
上記のヒドロキシ−保護基及びビシナル−ジオール保護基は当該技術分野において既知であり且つ適切には用いられる保護基に依存して選ばれる方法、例えば、加水分解、還元などにより容易に開裂し得る。より好ましい態様に従うと、ビシナル−ジオール保護基は酸に不安定な保護基であり、ここで「酸に不安定な」という用語は、本明細書で用いられる場合、酸性条件を用いて容易に開裂するビシナル−ジオール保護基を指す。
【0064】
【化17】
Figure 2005502707
【0065】
本発明で用いられる式(1)の保護グリセルアルデヒドのいくつかは既知化合物である。これらの保護グリセルアルデヒド誘導体の合成のエナンチオ選択的ならびにラセミ型(racemic versions)は文献に記載されている。例えば、2,3−O−イソプロピリデン−S−グリセルアルデヒドの製造は、C.Hubschwerlen著,Synthesis 1986,962に記載されており、2,3―O−イソプロピリデン−R−グリセルアルデヒドの製造は、C.R.Schmid et al.著,J.Org.Chem.1991,56,4056−4058に記載されており、2,3−O−イソプロピリデン−(R,S)−グリセルアルデヒドの製造は、A.Krief et al.著,Tetrahedron Lett.1998,39,1437−1440に記載されている。該式(1)の中間体は商業的に入手可能であるか、又は反応の前に製造することができるか又はその場で生成させることができる。好ましい態様に従うと、該化合物はその場で生成する。
【0066】
式(7)の化合物の製造のための好ましい方法の第1段階において、適した溶媒の存在下に適した温度において適したオキシカルボニルメチレン試薬と縮合反応させることにより、式(1)の中間体から式(2)のα,β−不飽和エステルが製造される。
【0067】
一般に、式(1)の出発材料中において=C(R)C(=O)OR部分を導入するいずれの反応法を用いることもできる。例えば、そのような式(1)の中間体から式(2)の中間体への転換を、式CHR−C(=O)ORのオキシカルボニルメチレン部分を利用する反応法を用いて、例えば、式(RP=CR−C(=O)ORのリンイリドを用いるWittig反応を介して;塩基の存在下で式(RO)P(=O)−CHR−C(=O)ORのホスホネートを用いるHorner−Emmons反応を介して;あるいは塩基の存在下で式ROC(=O)−CHR−C(=O)ORのマロネート誘導体を用いるKnoevenagel型の縮合反応を介して行なうことができ、ここでR、R、R及びRは上記で定義したと同じ意味を有する。他の変法は、オキシカルボニルメチレン亜鉛ハライドのようなReformatsky試薬の使用であることができる。さらに別の変法は、シアニドのような−C(=O)−O−部分の前駆体の使用を含む。これらの型の反応法はJerry MarchのAdvanced Organic Chemistryの教本に詳細に記載されている。
【0068】
好ましい態様に従うと、該オキシカルボニルメチレン試薬は、(アルコキシカルボニルメチレン)ホスホラン類、例えば(カルベトキシメチレン)トリフェニルホスホラン、メトキシカルボニルメチレン)−トリフェニルホスホラン、(カルベトキシメチレン)トリメチルホスホラン、(カルベトキシ−メチレン)−トリエチルホスホラン、(カルベトキシメチレン)トリシクロヘキシルホスホラン又は(カルベトキシメチレン)トリブチルホスホラン;アルキルジアルキルホスホノアセテート類及びアルキルジアリールホスホノアセテート類、例えばトリエチルホスホノアセテート、エチルジメチルホスホノアセテート、メチルジエチルホスホノアセテート又はエチルジフェニル−ホスホノアセテート;アルキルマロネートエステル類、例えばマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジ−tert−ブチル及びマロン酸環状イソプロピリデンエステルより成る群から選ばれる。
【0069】
適した塩基の例には、アルキルアミン類及び芳香族アミン類、例えば:ピリジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、N−メチルモルホリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,3−ジアザビシクロ[3.4.0]ノネ−5−エン(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチルアミノ−ピリジン(類)、キノリン、トリエチルアミン及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン;ならびに水素化ナトリウム、−カリウム又は−リチウム;炭酸ナトリウム、−カリウム、−リチウム又は−セシウム;炭酸ナトリウム、−カリウム、−リチウム又は−セシウム及びアルコキシド塩基、例えばナトリウム、リチウム又はカリウムメトキシド、エトキシド、ブトキシド、t−ブトキシド及びt−アミルオキシド;ブチルリチウム及びリチウムジイソプロピルアミドが含まれるがこれらに限られない。
【0070】
この反応に適した溶媒は、縮合反応のために当該技術分野において既知のいずれかの炭化水素、エーテル、ハロゲン化炭化水素又は芳香族溶媒である。これらにはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン(類)、ベンゼン、メシチレン(類)、t−ブチルメチルエーテル、ジアルキルエーテル類(エチル、ブチル)、ジフェニルエーテル、クロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル、ジクロロベンゼン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール及びイソプロパノールが含まれるがこれらに限られない。
【0071】
Knoevenagel型の縮合が用いられる場合、無水酢酸のような酸無水物を縮合反応における脱水剤として用いるのも簡便であり得る。反応媒体から水が除去されることは、反応の平衡をα,β−不飽和ジエステルに向かって押し進め、反応を完了させるであろう。無水酢酸をテトラヒドロフラン、n−メチル−モルホリン又は酢酸イソプロピルにより置き換えることができる。塩基の添加はKnoevenagel反応の収率を向上させることができる。例にはアルキルアミン類、例えばトリエチルアミンの使用が含まれる。好ましくは、そのような塩基を少量で加える。あるいはまた、TiClを用いてKnoevenagel反応を行なうことができる。
【0072】
縮合反応に適した温度は室温と適した溶媒の還流温度の間の範囲であり、条件は有機合成の技術分野における熟練者により容易に決定される。室温で反応を行なうのが好ましい。
【0073】
縮合反応の型及び用いられる試薬に依存して、式(2)(ここでR=H)のα,β−不飽和モノ−エステル又は式(2)(ここでR=COOR)のα,β−不飽和ジ−エステルを合成することができる。式(2)(R=H)のα,β−不飽和モノ−エステル及びRとRが異なるジ−エステルを、二重結合の周りのE又はZ立体化学を以って得ることができる。E/Z異性体比は、適用される縮合試薬及び反応条件、特に反応溶媒に依存する。
【0074】
そのような好ましい方法の次の段階は、適した塩基の存在下で式(2)のα,β−不飽和エステル中間体にホルミル基前駆体としてニトロメタンを付加し、式(3)の1,4−付加生成物を得ることから成る。このニトロメタン付加段階はジアステレオ選択的に起こる。ペンタノエート骨格の炭素原子番号3(C−3)において新しく形成される立体中心は炭素原子番号4(C−4)での酸素化位置における立体化学により制御される。
【0075】
【化18】
Figure 2005502707
【0076】
syn/anti比はさらに、α,β−不飽和エステル(2)の型(E又はZ、モノ−又はジ−エステル)、用いられる塩基の型ならびに反応溶媒及び反応温度のような反応条件により制御される。通常はsyn付加生成物が優勢である。
【0077】
適した塩基の例には、DBN(1,3−ジアザビシクロ[3.4.0]ノネ−5−エン)及びDBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン)、トリエチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、N−メチルモルホリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]−オクタン(DABCO)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、二水酸化カルシウム、二水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムメトキシド、リチウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、リチウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアミンニウムヒドロキシドが含まれるがこれらに限られない。適した溶媒の例にはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン(類)、ベンゼン、メシチレン(類)、t−ブチル−メチルエーテル、ジアルキルエーテル(エチル、ブチル)、ジフェニルエーテル、クロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル、ジクロロベンゼン、1,2−ジクロロ−エタン及び1,1,1−トリクロロエタン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)が含まれるがこれらに限られない。反応温度は約0〜約100℃の範囲内、好ましくは約10〜約50℃の範囲内、より好ましくは大体室温に設定される。
【0078】
あるいはまた式(3)の中間体を、第1に式(1)の中間体をニトロメタンと縮合させて式(8)の中間体を得、第2に該式(8)の中間体を式CHR−C(=O)−ORの適したオキシカルボニルメチレン試薬と反応させて該式(3)の中間体を得る段階を含む方法により製造することができる。
【0079】
式(1)の中間体から出発して式(3)の中間体に到達するために、当該技術分野における熟練者は他の当該技術分野において既知の反応法を用いることができることが理解されねばならない。
【0080】
本発明に従う方法における次の段階は、式(3)の中間体から出発して式(6)の中間体を形成することである。
【0081】
これを達成する1つの方法は、Nef反応を介する式(3)の中間体の対応するホルミル誘導体への変換を含む。この段階は、式(3)の中間体を最初に塩基及び次いで強酸で処理し、式(4)及び(4’)の中間体を得ることにより行なわれる。
【0082】
Nef反応は通常、第1級又は第2級ニトロアルカンの対応するカルボニル化合物への転換として定義される(N.Kornblum著,Organic reactions,1962,12,101及びH.W.Pinnick著,Organic Reactions,1990,38,655)。古典的な方法では、塩基を用い、ニトロ官能基のα−位においてニトロアルカンを脱プロトン化し、過剰に存在する強酸への付加を介する中間「ニトロネート」塩の酸−触媒加水分解が続き、カルボニル誘導体を与える。
【0083】
有機合成の技術分野における熟練者は適した塩基を選ぶことができる。適した塩基には、無機塩基、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属及びアンモニウム水酸化物及びアルコキシドが含まれるがこれらに限られない。適した塩基には金属アミド類及びアルキルリチウム類も含まれるがこれらに限られない。適した強塩基の例は、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミド、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド、ナトリウムブトキシド、二水酸化カルシウム、二水酸化バリウム、メチルリチウム、ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム及び第4級アルキルアンモニウムヒドロキシド類、DBN(1,3−ジアザビシクロ[3.4.0]ノネ−5−エン及びDBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムである。
【0084】
本明細書で用いられる場合、「強酸」という用語は、強い無機酸、例えば塩酸及び硫酸ならびに強い有機酸、例えばベンゼンスルホン酸及びトリクロロ酢酸のようないずれの通常の強酸をも指す。好ましい強酸は濃硫酸又は濃塩酸である。
【0085】
強酸の使用は酸に不安定な保護基の脱プロトン化を引き起こし、かくしてジオール中間体を生成させ、その第1級アルコールがホルミル基と縮合して式
【0086】
【化19】
Figure 2005502707
【0087】
の環状ヘミ−アセタールとなる。
【0088】
無水条件及びメタノール又はエタノールのようなアルコール溶媒(総称的にR−OHと示される)を用いると、ホルミル基の環状メチルアセタール又はエチルアセタールが代わりに得られる。この古典的な塩基/酸法の他に、当該技術分野において既知の多様な酸化剤及び還元剤を用いてNef−転換を行なうことができる。好ましい態様に従うと、適したアルコール溶媒はメタノール、エタノール及びイソプロパノールより成る群から選ばれる。
【0089】
該Nef反応は約−78℃〜約55℃の範囲の温度で行なわれ得、好ましい温度は約−18℃〜室温にある。反応時間は約24時間までの範囲であることができ、適切には約1時間〜約24時間の範囲である。
【0090】
好ましい態様に従うと、式(3)の中間体を塩基で処理し、続いて濃厚な強酸のアルコール性溶液に加えて式(3)の中間体のニトロメタン基をホルミル基に転換させる。同時に酸処理は保護基P及びPの開裂も触媒し、分子内アセタール形成を生じ、式(4)及び(4’)の中間体に導く。式(4)及び(4’)の中間体中のR置換基はアルコールR−OHに由来する。
【0091】
式(4)の二環式中間体はsyn立体配置における式(3)の中間体からの予測される反応生成物であり、式(4’)の中間体はanti立体配置における式(3)の中間体からの予測される反応生成物である。式(4’)の中間体のテトラヒドロフラン環上の炭素原子番号3(C−3)及び炭素原子番号4(C−4)における置換基のトランス−立体配置は、式(4)の中間体におけるような第2のラクトン環の形成を妨げる。
【0092】
【化20】
Figure 2005502707
【0093】
合成法のこの段階に、RがCOORである場合、脱カルボキシル化段階を行なう。該脱カルボキシル化段階は式(4)及び(4’)の中間体中の−C(=O)−ORの除去から成る。好ましい態様においては、式(4)及び(4’)の中間体を加熱条件下で適した塩基、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを用いて処理し、酸性化の後にそれぞれ式(5)及び(5’)の中間体を得ることにより、脱カルボキシル化段階を行なう。同時に、中間体(5’)における式でわかる通り、式(4’)の中間体中のRは水素により置き換えられる。
【0094】
式(5)の二環式ラクトン誘導体は式(4)の中間体からの予測される反応生成物であり、式(5’)のカルボン酸誘導体は式(4’)の中間体からの予測される反応生成物である。式(5’)の中間体のテトラヒドロフラン環上のC−3及びC−4における置換基のトランス−立体配置は、式(5)の中間体におけるような第2のラクトン環の形成を妨げる。
【0095】
合成法のこの段階に、中間体(4)及び(4’)又は中間体(5)及び(5’)を、当該技術分野において既知のクロマトグラフィー法を用いて互いから分離することができる。クロマトグラフィー法の他に、酸/塩基抽出により式(5)のラクトンから式(5’)の中間体を分離することができる。典型的には、塩基性水溶液、例えば重炭酸ナトリウム溶液を用い、有機非−水混和性溶媒中の式(5)及び(5’)の中間体の混合物から式(5’)の中間体を抽出することができる。適した有機非−水混和性溶媒は、いずれかの炭化水素、エーテル、ハロゲン化炭化水素又は芳香族溶媒である。これらにはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン(類)、ベンゼン、メシチレン(類)、t−ブチルメチルエーテル、ジアルキルエーテル(エチル、ブチル)、ジフェニルエーテル、クロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル、ジクロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、酢酸エチル及び酢酸イソプロピルが含まれるがこれらに限られない。
【0096】
親油性化合物の抽出収率を向上させるために、抽出の前に水溶性塩を混合物に加えることができる。好ましい塩にはNaClが含まれる。水混和性塩の添加は抽出の収率を向上させることができる。
【0097】
あるいはまた、中間体(4)及び(4’)又は中間体(5)及び(5’)の混合物を、特にそれらか立体選択的に合成された場合、さらなる分離なしで用いることができる。
【0098】
続く段階に、Rが水素である式(4)及び/又は(4’)の中間体あるいは式(5)及び/又は(5’)の中間体を、適した還元剤を用いて還元し、式(6)の中間体を得る。
【0099】
が水素である式(4)及び/又は(4’)の中間体あるいは式(5)及び/又は(5’)の中間体を、適した無水溶媒中で金属水素化物、例えば、ボラン錯体、ジボラン、ホウ水素化リチウム、ホウ水素化ナトリウム−LiCl、水素化ジイソブチルアルミニウム又は水素化アルミニウムリチウムを用いて処理することにより、還元段階を簡便に行なうことができる。適した無水溶媒の例には、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、ベンゼン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテル、1,4−チオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン及び一般的に上記の試薬を用いる化学的還元法において用いられていると思われるいずれかの無水溶媒が含まれるがこれらに限られない。該還元段階は、約−78℃〜約55℃の範囲の温度において行われ得、好ましい温度は約−18℃〜大体室温にある。反応時間は約24時間までの範囲であることができ、適切には約2〜約24時間で変わる。好ましい態様に従うと、還元段階はテトラヒドロフラン中でホウ水素化リチウムを用いて行なわれる。あるいはまた、接触水素化を用いて還元を行なうことができる。接触水素化は適切には、Pd、Pt、Ni及び炭素を含む金属と組み合わされたHを用いて行なわれ得る。
【0100】
が水素の場合、式(3)の中間体からの式(6)の中間体の製造において代わりの経路に従うことができる。これらの2つの変法のいずれにおいてもNef法が用いられる。かくして代わりに、第1に適した還元剤を用いて式(3)の中間体を還元して式(9)の中間体を得、第2に得られる式(9)の中間体を塩基及び次いで強酸を用いる処理によりNef反応に供して式(6)の中間体を得る段階を含む方法により、式(3)の中間体の式(6)の中間体への転換を行なうことができる。
【0101】
最後の段階は、式(6)の中間体を環化反応により所望の式(7)の化合物に転換することから成る。環化反応は分子内アセタール交換反応を介して起こり、いずれかの酸−適合性有機溶媒又は水混和性溶媒と水の組み合わせ中で且つ強い有機もしくは無機酸の存在下で行なわれ得る。該反応は適切には式(6)の中間体を触媒量の強酸で処理することにより行なわれる。好ましい態様において、強酸は塩酸及び硫酸より成る群から選ばれる。該環化段階は、約−78℃〜約55℃の範囲の温度において行われ得、好ましい温度は約−18℃〜大体室温にある。
【0102】
該上記の合成法により、上記の化合物及び中間体の純粋な立体異性体を合成することができる。例えばエナンチオマー的に純粋な出発材料が用いられるであろう。
【0103】
好ましい態様に従うと、該上記の方法は式(7.1)
【0104】
【化21】
Figure 2005502707
【0105】
の(3R,3aS,6aR)ヘキサヒドロ−フロ(2,3−b)フラン−3−オールの製造に適している。
【0106】
第1段階に式(1a)の中間体を上記のような適したオキシカルボニル−メチレン試薬と反応させ、P、P、R及びRが上記で定義したと同じ意味を有する式(2a)のα,β−不飽和エステルを得る。反応条件は、縮合段階に関して前に記載した条件と同じである。中間体(1a)をKnoevenagel反応の前に予備加熱することができる。適した予備加熱温度は40〜70℃、好ましくは50〜65℃の範囲である。次いで、反応の前に中間体を冷却することができる。試薬の添加の順序は反応の収率に影響し得る。例えば、Knoevenagel型の縮合が用いられる場合、脱水試薬を加える前にオキシカルボニルメチレン試薬を中間体(1a)に加えるのが簡便であり得る。脱水試薬を加える方法は反応の収率に影響し得る。脱水試薬をゆっくり、すなわち少しづつ与えることにより(by dosing)加えることができる。脱水試薬を加えた後、反応を20〜60℃の範囲内、好ましくは35〜55℃の範囲内の温度で行なうことができる。
【0107】
【化22】
Figure 2005502707
【0108】
第2段階に、該式(2a)のエステルを適した塩基の存在下でニトロメタンと反応させ、R、R、P及びPが上記の通りに定義される式(3a)及び(3b)の中間体を得る。
【0109】
【化23】
Figure 2005502707
【0110】
反応条件はニトロメタン付加段階に関して前に記載した条件と同じである。反応は好ましくはアルコール性溶媒中で、DBU又はナトリウムメトキシドのような非−求核性塩基の存在下に、室温において行なわれる。出発材料及び反応条件に依存して、この段階を立体選択的に行なうことができる。
【0111】
次の段階は、Nef反応を介する式(3a)及び(3b)の中間体の対応するホルミル誘導体への変換にある。好ましい態様に従うと、式(3a)及び(3b)の中間体を塩基で処理し、続いて濃厚な強酸のアルコール性溶液に加え、式(3a)及び(3b)の中間体のニトロメタン基をホルミル基に転換させる。同時に酸処理は保護基P及びPの開裂も触媒し、分子内アセタール形成を生じ、R、R及びRが上記の通りに定義されるそれぞれ式(4a)及び(4’a)の中間体に導く。強酸のアルコール性溶液の例にはCHOH中の硫酸が含まれる。強酸のアルコール性溶液を用いる処理の間の温度は室温か又はそれより低い。好ましくは、温度は15℃未満、より好ましくは10℃未満で反応が行なわれる。
【0112】
【化24】
Figure 2005502707
【0113】
反応条件は、Nef反応に関して前に記載した条件と同じである。
【0114】
合成法のこの段階に、RがCOORである場合、式(4a)及び(4’a)の中間体に関して脱カルボキシル化段階を行なう。脱カルボキシル化段階は式(4a)及び(4’a)の中間体中の−C(=O)−ORの除去から成る。好ましい態様においては、式(4a)及び(4’a)の中間体を加熱条件下で適した塩基、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを用いて処理し、酸性化の後にそれぞれ式(5a)及び(5’a)の脱カルボキシル化生成物を得ることにより、脱カルボキシル化段階を行なう。同時に、式(4’)の中間体中のRは水素により置き換えられ、中間体(5’a)中のカルボン酸部分を生ずる。
【0115】
ハライドを用いて脱カルボキシル化を行なうこともできる。適した試薬にはKI、NaCl、LiI、LiBr及びKBr、好ましくはKIが含まれる。N−メチルピロリドンのような溶媒中にKIを溶解することができる。
【0116】
あるいはまた、緩衝水溶液中で脱カルボキシル化を行なうことができる。適した緩衝液にはpH=6におけるクエン酸緩衝液が含まれる。その場合、脱カルボキシル化反応は高められた温度で、適切には50℃〜還流温度で行なわれる。好ましくは、反応温度は80℃より高い。
【0117】
脱カルボキシル化された混合物を、DOWEX−H+を含む強い酸性の樹脂又はAMBERJETを含む中度に酸性の樹脂を用いて中和することができる。該樹脂を環化反応に用いることもできる。AMBERJET型の中度に酸性の樹脂は、反応を中和させるためにも適している。
【0118】
【化25】
Figure 2005502707
【0119】
次の段階に、Rが水素原子である式(4’a)の中間体又は式(5’a)の中間体をそれぞれ式(4a)又は(5a)の中間体からクロマトグラフィー又は酸/塩基抽出により分離する。有機非−水混和性溶媒中の重炭酸ナトリウム溶液のような塩基性水溶液を用いるといった当該技術分野において既知の方法を用い、式(4’a)又は(5’a)の中間体を反応混合物から抽出することができる。単離された式(4a)又は(5a)の中間体を用いてさらに反応を行なう。
【0120】
有機溶媒を用いて中間体(5a)を結晶化させることができる。適した溶媒にはイソプロピルアルコール、酢酸エチル、エタノール及びメチルイソブチルケトンが含まれる。興味深い溶媒はイソプロピルアルコールである。
【0121】
次の段階に、適した還元剤を用いて式(4a)又は(5a)の中間体を還元し、Rが上記の通りに定義される式(6a)
【0122】
【化26】
Figure 2005502707
【0123】
の中間体を得る。
【0124】
前に還元段階に関して記載したと同じ条件を用いて還元段階を行なうことができる。好ましい態様に従うと、この段階はテトラヒドロフラン中でホウ水素化リチウムを用いて行なわれる。あるいはまた、LiAlH又はLiClの存在下におけるNaBHを用いて還元を行なうことができる。接触水素化を用いることもできる。接触水素化は適した触媒の存在下で水素ガスを用いて行なわれ得る。接触水素化に適した触媒の例にはニッケル、パラジウム及び白金が含まれる。適切には、触媒は木炭のような不活性表面上に存在する。
【0125】
最後の段階は、環化反応による式(6a)の中間体の式(7.1)の化合物への転換から成る。環化反応は分子内アセタール交換反応を介して起こる。該反応は、好ましくは式(6a)の中間体を触媒量の強酸で処理することにより行なわれる。好ましい態様において、強酸は塩酸及び硫酸より成る群から選ばれる。1つの態様において、環化は低温で行なわれる。好ましくは、温度は15℃未満、より好ましくは5℃未満である。酸処理に続き、適した塩基を用いて混合物を中和し、化合物7.1を単離する。
【0126】
該上記の方法は、上記の反応の順序に従うことにより式(7.2)の(3R,3aR,6aS)ヘキサヒドロ−フロ(2,3−b)フラン−3−オールを製造するために適している。
【0127】
【化27】
Figure 2005502707
【0128】
縮合段階及びニトロメタン付加段階の反応条件は、例えば、用いられる塩基の型、溶媒及び反応温度を変えることにより、可能な最高収率で式(3b)の中間体が得られるように制御される。Nef反応の後、次の段階は式(4’a)又は(5’a)の中間体を単離し、次いで該中間体を還元して式(6b)
【0129】
【化28】
Figure 2005502707
【0130】
の中間体を得ることから成り、それをさらに式(7.2)の化合物に環化させる。
【0131】
同様に、本発明に従う方法により、光学的に純粋な式(1b)の中間体から出発して式(7.3)の(3S,3aR,6aS)ヘキサヒドロ−フロ(2,3−b)フラン−3−オールを得ることができる。
【0132】
【化29】
Figure 2005502707
【0133】
第1段階に、式(1b)の中間体を適したオキシカルボニル−メチレン試薬と反応させ、P、P、R及びRが上記で定義したと同じ意味を有する式(2b)のα,β−不飽和エステルを得る。
【0134】
【化30】
Figure 2005502707
【0135】
反応条件は縮合段階に関して前に記載したと同じである。
【0136】
第2段階に、該式(2b)のエステルを適した塩基の存在下でニトロメタンと反応させ、R、R、P及びPが上記の通りに定義される式(3c)及び(3d)の中間体を得る。
【0137】
【化31】
Figure 2005502707
【0138】
反応条件はニトロメタン付加段階に関して前に記載した条件と同じである。反応は好ましくはアルコール性溶媒中で、DBUのような非−求核性塩基の存在下に、室温において行なわれる。
【0139】
次の段階は、Nef反応を介する式(3c)及び(3d)の中間体の対応するホルミル誘導体への変換にある。好ましい態様に従うと、式(3c)及び(3d)の中間体を塩基で処理し、続いて濃厚な強酸のアルコール性溶液に加える。酸処理は保護基P及びPの開裂も触媒し、分子内アセタール形成を生じ、R、R及びRが上記の通りに定義されるそれぞれ式(4b)及び(4’b)の中間体に導く。
【0140】
【化32】
Figure 2005502707
【0141】
反応条件は、Nef反応に関して前に記載した条件と同じである。
【0142】
合成法のこの段階に、RがCOORである場合、式(4b)及び(4’b)の中間体に関して脱カルボキシル化段階を行なう。脱カルボキシル化段階は式(4b)及び(4’b)の中間体中の−C(=O)−ORの除去から成る。好ましい態様においては、式(4b)及び(4’b)の中間体を加熱条件下で適した塩基、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを用いて処理し、酸性化の後にそれぞれ式(5b)及び(5’b)の脱カルボキシル化生成物を得ることにより、脱カルボキシル化段階を行なう。同時に、式(4’b)の中間体中のRは水素により置き換えられ、中間体(5’b)中のカルボン酸部分を生ずる。
【0143】
【化33】
Figure 2005502707
【0144】
次の段階に、Rが水素原子である式(4’b)の中間体又は式(5’b)の中間体を式(4b)又は(5b)の中間体からクロマトグラフィー又は酸/塩基抽出により分離する。式(4’b)又は(5’b)の中間体を用いてさらに反応を行なう。
【0145】
次の段階に、適した還元剤を用いて式(4’b)又は(5’b)の中間体を還元し、Rが上記で定義された意味と同じ意味を有する式(6c)の中間体を得る。
【0146】
【化34】
Figure 2005502707
【0147】
還元段階に関して前に記載した条件と同じ反応条件を用いて還元段階を行なうことができる。
【0148】
最後の段階は、環化反応による式(6c)の中間体の式(7.3)の化合物への転換から成る。環化反応は分子内アセタール交換反応を介して起こる。該反応は、好ましくは式(6c)の中間体を水中で触媒量の強酸で処理することにより行なわれる。好ましい態様において、強酸は塩酸及び硫酸より成る群から選ばれる。
【0149】
式(7.3)の化合物の合成に関して上記に記載した反応の順序に従い、例えば用いられる塩基の型、溶媒及び反応温度を変えることにより、式(3b)の中間体が主異性体として得られるように、縮合段階及びニトロメタン付加段階の条件を制御することによって、式(7.4)
【0150】
【化35】
Figure 2005502707
【0151】
の(3S,3aS,6aR)ヘキサヒドロ−フロ(2,3−b)フラン−3−オールの製造を適切に行なうことができる。Nef反応の後、次の段階は式(4b)又は(5b)の中間体を単離し、次いで該中間体を還元して式(6d)
【0152】
【化36】
Figure 2005502707
【0153】
の中間体を得ることから成り、それをさらに環化して式(7.4)の化合物とする。
【0154】
本発明の他の側面は、新規な中間体及びそれの製造法に関する。本発明は、P及びPが上記の通りに定義され、RがCOORであり、R及びRが上記の通りに定義される式(3)を有する新規な中間体に関し、該中間体は式(3.1)
【0155】
【化37】
Figure 2005502707
【0156】
を有する。
【0157】
該式(3.1)の中間体は本発明の方法により得られ得る。
【0158】
式(3.2)
【0159】
【化38】
Figure 2005502707
【0160】
を有するRが水素である式(3)の中間体も新規であると思われ、但しP及びPが一緒になってイソプロピリデンを形成する場合、Rはメチル又はエチル以外である。
【0161】
好ましい態様に従うと、本発明は、立体化学(3a)、(3b)、(3c)及び(3d)
【0162】
【化39】
Figure 2005502707
【0163】
[式中、P、P、R、R、Rは上記で定義した意味と同じ意味を有する]
を有する中間体に関する。
【0164】
より好ましい態様に従うと、本発明は、P、Pが一緒になってビシナル−ジオール保護基を形成し、RがCOORである式(3a)、(3b)、(3c)及び(3d)の中間体に関し、該中間体はそれぞれ式(3a.1)、(3b.1)、(3c.1)及び(3d.1)を有する。適切には、R及びRはそれぞれ独立してメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル及びペンチルより成る群から選ばれ、より興味深くは、R及びRは同じである。
【0165】
【化40】
Figure 2005502707
【0166】
さらにもっと好ましい態様において、、本発明は、P、Pが一緒になってジアルキルメチレンを形成する式(3a.1)、(3b.1)、(3c.1)及び(3d.1)を有する中間体に関し、該中間体はそれぞれ式(3a.1a)、(3b.1a)、(3c.1a)及び(3d.1a)を有する。適切には、R及びRはそれぞれ独立してメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル及びペンチルより成る群から選ばれ、より興味深くは、R及びRは同じである。より好ましい態様において、R及びRはそれぞれ独立してメチル、エチル又はtert−ブチルであり、より興味深くは、R及びRは同じである。
【0167】
【化41】
Figure 2005502707
【0168】
本発明の他の好ましい態様は、P、Pが一緒になってビシナル−ジオール保護基を形成し、RがHである式(3a)、(3b)、(3c)及び(3d)の中間体に関し、該中間体はそれぞれ式(3a.2)、(3b.2)、(3c.2)及び(3d.2)を有する。適切には、Rはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル及びペンチルより成る群から選ばれる。
【0169】
【化42】
Figure 2005502707
【0170】
さらに別の好ましい態様において、、本発明は、P、Pが一緒になってジアルキルメチレンを形成する式(3a.2)、(3b.2)、(3c.2)及び(3d.2)を有する中間体に関し、該中間体はそれぞれ式(3a.2a)、(3b.2a)、(3c.2a)及び(3d.2a)を有する。適切には、Rはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル及びペンチルより成る群から選ばれ、より興味深くは、Rはメチル、エチル又はtert−ブチルである。
【0171】
【化43】
Figure 2005502707
【0172】
がエチルである式(3c.2a)及び(3d.2a)の中間体は、Patrocinio et al.著,Synthesis(1994),5,474−6に記載されている。
【0173】
適切には、式(3a.1a)、(3b.1a)、(3c.1a)及び(3d.1a)ならびに(3a.2a)、(3b.2a)、(3c.2a)及び(3d.2a)の中間体において、アルキルはC1−6アルキル、好ましくはC1−4アルキル、最も好ましくはメチル又はエチルである。
【0174】
一般に、式(3a)、(3b)、(3c)又は(3d)の立体異性体の合成は、光学的に純粋なそれぞれ式(1a)又は(1b)の中間体を用いて出発することにより行なわれ得る。
【0175】
さらに別の本発明の側面は、新規とみなされる式(4)、(4’)、(5)及び(5’)の中間体に関する。該中間体は本発明に従う方法により得られ得る。
【0176】
好ましい態様に従うと、本発明は、Rがメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル及びペンチルより成る群から選ばれる式(5a)、(5’b)の中間体に関する。より好ましい態様において、Rはメチル又はエチルである。
【0177】
式(5a)又は(5’b)の中間体の合成は、光学的に純粋なそれぞれ式(1a)又は(1b)の中間体を用いて出発することにより簡便に行なわれる。
【0178】
式(7)の化合物は薬剤の製造においてそれらの特別な用途を見出す。好ましい態様に従うと、本式(7)の化合物は抗−ウィルス薬、特に抗−HIV薬、さらに特定的にはHIVプロテアーゼ阻害剤の製造における前駆体として用いられる。
【0179】
式(7.1)の化合物及び該立体異性体的に純粋な化合物の生成に導くすべての中間体は、すべて引用することによりその記載事項が本明細書の内容となる国際公開第95/24385号パンフレット、国際公開第99/65870号パンフレット、国際公開第00/47551号パンフレット、国際公開第00/76961号パンフレット及び米国特許第6,127,372号明細書、国際公開第01/25240号パンフレット、欧州特許第0 715 618号明細書及び国際公開第99/67417号パンフレットに開示されているようなHIVプロテアーゼ阻害剤、特に以下のHIVプロテアーゼ阻害剤の製造において特に興味深い。
[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−3−[[(4−メトキシフェニル)スルホニル](2−メチルプロピル)アミノ]−1−(フェニル−メチル)プロピル]−カルバミン酸(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル(HIVプロテアーゼ阻害剤 1);
[(1S,2R)−3−[[(4−アミノフェニル)スルホニル](2−メチルプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシ−1−(フェニル−メチル)プロピル]−カルバミン酸(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル(HIVプロテアーゼ阻害剤 2);
[(1S,2R)−3−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルスルホニル)(2−メチルプロピル)アミノ]−2−ヒドロキシ−1−(フェニルメチル)プロピル]−カルバミン酸(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロフロ[2,3−b]フラン−3−イルエステル(HIVプロテアーゼ阻害剤 3)又はそれらの製薬学的に許容され得る付加塩。
【0180】
かくして、本発明は、HIVプロテアーゼ阻害剤1、2、3又はそれらの製薬学的に許容され得る塩もしくはプロドラッグの化学合成において本発明に従って製造される式(7.1)の化合物を使用することにより得られる該HIVプロテアーゼ阻害剤にも関する。そのような化学合成は当該技術分野において、例えば、国際公開第01/25240号パンフレット、欧州特許第0 715 618号明細書及び国際公開第99/67417号パンフレットにおいて開示されている。
【0181】
以下の実施例は本発明を例示するものである。これらの実施例は本発明を例示するために提示され、本発明の範囲を制限するとみなされるべきではない。
実験部分
一般的方法:
プロトンNMRスペクトルはBruker Avance DPX 400 MHz NMR分光計上で記録された。プロトン化学シフトを、内部テトラメチルシラン(TMS,δ 0.0)に対するppm(δ)において報告する。分析的薄−層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカゲル 60 A F254が予備コーティングされた板(0.25mmの厚さ)を用いて行なわれた。TLC Rf値を報告する。視覚化は、アセトン中のKMnOの溶液又は水と濃硫酸の1/1混合物中のバニリンの溶液を用いて染色することにより行なわれた。分析的ガスクロマトグラフィー(GC)は、DB−XLBカラムを用いて行なわれた。分析的キラルGCは、シクロデックス−β(cyclodex−β)カラムを用いて行なわれた。両カラム上における検出は、フレームイオン化検出器を用いることにより行なわれた。すべての溶媒及び試薬は商業的供給者から得(retrieved)、それらの使用前の処理又は精製なしで用いた。L−5,6−O−イソプロピリデン−グロノ−1,4−ラクトンは、C.Hubschwerlen著,Synthesis 1986,962−964に従ってL−アスコルビン酸から製造された。
実施例I
【0182】
【化44】
Figure 2005502707
【0183】
I.3の合成
過ヨウ素酸カリウム(0.25モル,57.5g)及び炭酸水素カリウム(0.25モル,25g)を水(100ml)中でスラリ化し、0℃に冷却した。L−5,6−O−イソプロピリデン−グロノ−1,4−ラクトン(I.1,0.12モル,26g)をテトラヒドロフラン(100ml)及び水(100ml)中に溶解し、0℃において過ヨウ素酸塩溶液に20分かけて滴下した。滴下の後、混合物を室温で4時間攪拌し、次いで0℃に冷却した。濾過により固体を除去し、テトラヒドロフラン(100ml)で洗浄した。2,3−O−イソプロピリデングリセルアルデヒド(I.2)を含有する合わせた有機濾液を溶媒の蒸発なしで次の段階に用いた。合わせた濾液にトリエチルホスホノアセテート(0.114モル,32g)を0℃において加えた。炭酸カリウム(0.6モル,83g)を水(160ml)中に溶解し、反応混合物に0℃で1時間かけて滴下した。2−相溶液を4時間攪拌した。有機相を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した(3x100ml)。合わせた有機相を水で洗浄し(2x100ml)、溶媒を蒸発させて淡黄色の油を得た。シリカを介してこの粗油を濾過し、n−ヘキサン/酢酸エチル(10/90)を用いて溶離させ、化合物(I.3,14.3g,収率=60%)を96/4(H NMRにより決定)の比率におけるE/Z混合物として得た。H NMRスペクトルは所望の構造のスペクトルと一致した。
I.4の合成
化合物(I.3,0.1モル,20g,E/Z:96/4)及びニトロメタン(0.11モル,6.7g)をアセトニトリル(200ml)中に溶解し、0℃に冷却した。アセトニトリル(50ml)中の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(0.15モル,22.8g)の溶液を5分かけて滴下した。反応混合物を室温で終夜攪拌した。次いで減圧下でほとんどの溶媒を除去した。油性残留物を水(200ml)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3x200ml)。合わせた有機層を5%塩酸(200ml)及び次いで飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。MgSO上における乾燥及び減圧下における蒸発は、中間体(I.4,9g,収率=34%)を75/25(H NMRにより決定)のsyn/anti比で与えた。H NMRスペクトルは所望の構造のスペクトルと一致した。
I.5の合成
テトラヒドロフラン(100ml)中の化合物(I.4,0.03モル,7.8g,syn/anti:75/25)の溶液を0℃に冷却した。ホウ水素化リチウム(0.045モル,1g)を30分かけて分けて加え、混合物を室温で終夜攪拌した。冷却下(0℃)で飽和塩化アンモニウム溶液(100ml)をゆっくり加えることにより反応をクエンチングし、酢酸エチルで抽出し(10x50ml)、MgSO上で乾燥した。減圧下における蒸発は、化合物(I.5,6.02g,収率=92%)を油として与えた。H NMRスペクトルは所望の構造のスペクトルと一致した。
ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オール(7.1及び7.2)の合成:
イソプロパノール(20ml)中の化合物(I.5,0.011モル,2.4g,syn/anti混合物)の攪拌された溶液に、カリウムtert−ブトキシド(0.0132モル,1.5g)を室温で30分かけて分けて加えた。塩基性溶液を滴下ロートに移し、冷却され(0℃)激しく攪拌されたイソプロパノール(20ml)中の濃(37%)塩酸(0.0275モル,2.3ml)の混合物に10分かけて滴下した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、次いでトリエチルアミン(0.022モル,2.2g)を滴下してEtN.HCl塩を沈殿させた。反応混合物を酢酸エチル(50ml)で希釈し、濾過して塩を除去した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物を酢酸エチル(50ml)で希釈し、さらにEtN.HCl塩を沈殿させた。濾過により塩を除去し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残留油をシリカゲルプラグ濾過により、酢酸エチルを溶離剤として用いてさらに精製し、78/22(H NMRにより決定)の比率における化合物の混合物(7.1/7.2,1.03g,収率72%)を得た。純粋な化合物(7.1,Rf7.1=0.27)及び(7.2,Rf7.2=0.15)の分析試料を、溶媒として酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより得た。
(3R,3aS,6aR)−ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オール(7.1):H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.80−1.91(1H,m),2.28−2.34(1H,m),2.83−2.89(1H,m),3.11(1H,ブロードs),3.35−3.59(1H,m),3.85−3.98(3H,m),4.38−4.45(1H,m),5.66(1H,d,J=5.2Hz)。
(3R,3aR,6aS)−ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オール(7.2):H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.68−1.75(1H,m),2.12−2.23(1H,m),2.42(1H,ブロードs),2.79−2.85(1H,m),3.81−3.91(3H,m),3.96−4.01(1H,m),4.23(1H,m),5.89(1H,d,J=4.9Hz)。
実施例II
【0184】
【化45】
Figure 2005502707
【0185】
II.3及びII.3’の合成
エタノール(5ml)中のニトロメタン(0.011モル,0.67g)の溶液を0℃に冷却した。エタノール(5ml)中の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(0.015モル,2.3g)を滴下し、反応物を30分間攪拌した。化合物(II.1,0.01モル,2g,E/Z=96/4)をエタノール(5ml)中に溶解し、0℃で溶液に滴下した。反応混合物を室温で終夜攪拌し、次いで滴下ロートに移し、冷却され(0℃)激しく攪拌されたエタノール(10ml)中の濃硫酸(0.03モル,0.8ml)の溶液に30分かけて滴下した。室温で終夜攪拌した後、反応混合物を水(100ml)で希釈し、ジクロロメタンで抽出した(3x50ml)。合わせた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100ml)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、減圧下で蒸発させて生成物の粗混合物(II.3/II.3’,1.27g,収率=58%)を油として得た。H NMR分析を用い、化合物II.3を生成物混合物中の主成分として同定した。粗生成物混合物をそのまま次の段階で用いた。
粗(II.3/II.3’)からの(7.1)及び(7.2)の合成:
粗生成物混合物(II.3/II.3’)(0.006モル,1.27g)をテトラヒドロフラン(20ml)中に溶解し、0℃に冷却した。ホウ水素化リチウム(0.009モル,200mg)を5分かけて分けて加え、混合物を室温で終夜攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をイソプロパノール(25ml)中に溶解した。濃(37%)塩酸(1ml)を滴下し、混合物を室温で4時間攪拌した。次いでトリエチルアミン(5ml)を滴下し、EtN.HCl塩を沈殿させた。反応混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、濾過して塩を除去した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、さらにEtN.HCl塩を沈殿させた。濾過により塩を除去し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残留油をシリカゲルプラグ濾過により、酢酸エチルを溶離剤として用いてさらに精製し、87/13(H NMRにより決定)の比率における化合物の混合物(7.1/7.2,0.68g,収率87%)を得た。H NMRスペクトルは所望の構造のスペクトルと一致した。
実施例III
【0186】
【化46】
Figure 2005502707
【0187】
III.2の合成
2,3−O−イソプロピリデン−グリセルアルデヒド(III.1,0.1モル,テトラヒドロフラン中のIII.1の20%w/w溶液の65g)をマロン酸ジメチル(0.15モル,19.8g)、無水酢酸(0.3モル,30.6g)及びピリジン(0.05モル,3.95g)と混合し、室温で終夜攪拌した。反応混合物を減圧下で蒸発させた。残留油をジクロロメタン(200ml)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し(3x100ml)、MgSO上で乾燥し、減圧下で蒸発させた。分別蒸留は(III.2,沸点:88〜94℃/0.03mmHg,14.2g,収率=58%,GCによる純度:83%)を与えた。TLC(酢酸エチル/ヘキサン 20/80):Rf(III.2)=0.43(アセトン中のKMnO)。H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.39(3H,s),1.45(3H,s),3.71−3.75(1H,m),3.81(3H,s),3.83(3H,s),4.25−4.29(1H,m),4.90−4.95(1H,m),7.04(1H,d,J=7.1Hz)。
(III.3)の合成:
メタノール(20ml)中の(III.2,2ミリモル,490mg)の攪拌された溶液に、最初にニトロメタン(2.2ミリモル,134mg)及び次いで1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(0.5ミリモル,76mg)を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残留油を飽和塩化アンモニウム溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出し、MgSO上で乾燥し、減圧下で蒸発させて粗(III.3)を90/10〜97/3(H NMRにより決定)の範囲の比率におけるsyn/anti混合物として得た。TLC(酢酸エチル/ヘキサン 20/80):Rf(III.3)=0.29(アセトン中のKMnO):syn/anti−(III.3)異性体はTLC上で分離されたスポットとしては現れない。化合物syn−(III.3)の構造を粗反応混合物のH NMRスペクトルから同定した:syn−(III.3):H NMR(400MHz,CDCl):δ 1.23(3H,s),1.31(3H,s),3.13(1H,〜五重項,J=5.5Hz),3.55(1H,d,J=5.5Hz),3.66−3.69(オーバーラッピング,1H,m),3.68(3H,s),3.70(3H,s),4.05(1H,dd,J=8.8Hz,J=6.7Hz),4.22(1H,〜q,J=5.9Hz),4.60(1H,dd,J=14.8Hz,J=4.8Hz),4.67(1H,dd,J=14.8Hz,J=5.9Hz)。
(III.2)からの(III.4/III.4’)の合成:
メタノール(50ml)中の(III.2,0.05モル,12.2g)の攪拌された溶液に、最初にニトロメタン(0.055モル,3.36g)及び次いで1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(5ミリモル,760mg)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、メタノール中のナトリウムメトキシドの溶液2N(0.05モル,25ml)を30分かけて滴下した。次いで混合物を滴下ロートに移し、内部温度を<10℃に保ちながら、冷却されて激しく攪拌されたメタノール(25ml)中の濃硫酸(0.125モル,12g)の溶液に45分かけて滴下した。滴下の間に白色沈殿が生成し、懸濁液を室温で終夜攪拌した。反応混合物を最初の体積の半分まで蒸発させ、次いで内部温度を<10℃に保ちながら、冷却された飽和炭酸水素ナトリウム溶液(200ml)中にゆっくり注いだ。水相を酢酸エチルで抽出し(4x50ml)、合わせた抽出物を水(50ml)で洗浄し、蒸発させて粗化合物の混合物(III.4/III.4’,8.37g,収率=78%)を油として得た。粗反応混合物のH NMRスペクトルは、化合物(III.4)が主な反応生成物であることを示した。酢酸エチル/ヘキサン 50/50を用いて溶離させるシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、化合物(III.4)の分析試料を得た。TLC(酢酸エチル/ヘキサン 50/50):Rf(III.4)=0.45(アセトン中のKMnO)。(III.4):H NMR(400MHz,CDCl):δ 3.33(3H,s),3.39(1H,dd,J=7.0Hz,J=4.4Hz),3.58(1H,d,J=4.4Hz),3.82(3H,s),3.97(1H,dd,J=11Hz,J=3.9Hz),4.10(1H,d,J=11Hz),4.95(1H,s),5.23(1H,dd,J=7.0Hz,J=3.9Hz)。
(III.5)の合成:
水酸化カリウム(0.025モル,1.42g)をメタノール(10ml)及び水(2ml)中に溶解した。メタノール(10ml)中の粗(III.4/III.4’,0.023モル,5.2g)の溶液を加え、反応混合物を還流下で2〜3時間加熱した。TLC分析はすべての出発材料(III.4/III.4’)の完全な転換を示し、反応混合物を減圧下で最初の体積の1/5まで濃縮した。残留溶液を酢酸(10ml)と混合し、室温で2時間攪拌した。次いで反応混合物を水(20ml)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3x20ml)。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、減圧下で蒸発させて化合物(III.5,2.35g,収率=65%)を固体として得た。イソプロパノールからの再結晶により化合物(III.5)の分析試料を得、純粋な化合物(III.5)を無色の針状結晶として得た。TLC(EtOAc):Rf(III.5)=0.49。(III.5):H NMR(400MHz,CDCl):δ 2.51(1H,dd,J=18.6Hz,J=4.0Hz),2.84(1H,dd,J=18.6Hz,J=11.3Hz),3.00−3.06(1H,m),3.33(3H,s),3.95(1H,dd,J=10.9Hz,J=3.9Hz),4.10(1H,d,J=10.9Hz),4.88(1H,s),5.14(1H,dd,J=7.0Hz,J=3.9Hz)。
(III.5)からの(7.1)の合成:
テトラヒドロフラン(20ml)中の化合物(III.5,0.011モル,1.88g)の冷却された(0℃)溶液に、ホウ水素化リチウム(0.017モル,370mg)を10分かけて分けて加えた。懸濁液を室温で終夜、TLC分析が出発材料(III.5)の完全な転換を示すまで攪拌した。次いで反応混合物を氷上で冷却し、水(5ml)の添加によりクエンチングした。反応混合物を減圧下で(浴温=40℃,P=200ミリバール)、ほとんどのテトラヒドロフランが蒸発するまで蒸発させ、残留水溶液を2N塩酸でpH=0〜1に酸性化した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、塩化ナトリウムを飽和させ、酢酸エチルで抽出した(5x20ml)。合わせた有機層をMgSO上で乾燥し、減圧下で蒸発させて化合物(7.1,1.01g,収率=71%)を無色の油として得た。(7.1)の構造をH NMRスペクトルにより確証した。化合物(7.1)のエナンチオマー的純度をその酢酸塩のGC分析により決定した。従って、化合物(7.1,0.5g)を無水酢酸(2g)及びN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(100mg)と混合し、室温で終夜攪拌した。反応混合物をヘキサン(50ml)で希釈し、飽和炭酸水素塩溶液(2x50ml)及び次いで水(50ml)で洗浄した。ヘキサン溶液のキラルGC分析は、化合物(7.1)のエナンチオマー過剰率が>99%であることの決定を可能にした。
実施例IV
【0188】
【化47】
Figure 2005502707
【0189】
(IV.2)の合成
2,3−O−イソプロピリデン−グリセルアルデヒド(IV.1,1654モル,テトラヒドロフラン中の(IV.1)の20%w/w溶液の1075kg)をマロン酸ジメチル(1当量,1654モル,218kg)と混合し、20℃で3時間攪拌した。ピリジン(0.5当量,827モル,65.5kg)を加え、反応混合物を45℃に加熱した。この温度でテトラヒドロフラン(506kg)中の無水酢酸(3当量,4962モル,506kg)の溶液を4時間かけて加えた。45℃で12時間加熱した後、溶媒(1200kg)のほとんどを真空蒸発により除去し、残留油をトルエン(2500kg)で希釈した。固体の炭酸水素ナトリウム(190kg)を1Nの炭酸水素ナトリウム(1760kg)と混合することによりあらかじめ調製された、激しく攪拌された炭酸水素ナトリウム水性懸濁液に、有機溶液を2時間かけて加えた。相分離の後、水相を除去し、有機相を1Nの炭酸水素ナトリウム(1760kg)で洗浄した。次いでほとんどのトルエンを減圧下で蒸発させ、約450kgの残量とした。メタノール(500kg)を繰り返して(2回)加え、同量(500kg)を減圧下で蒸発させることによるメタノールとの共沸蒸留により、トルエンをさらに除去し且つ溶媒をメタノールに切り替えた。最後に、メタノール(830kg)を加えて中間体IV.2(メタノール中の23.6%溶液の1280kg)を得た。中間体IV.2をそのまま次の段階で用いた。
(IV.2)からの(IV.4/IV.4’)の合成
中間体(IV.2)(503モル,メタノール中の23.6%w/wのIV.2の520kg)をニトロメタン(1.1当量,553モル,メタノール中の55%w/wのニトロメタンの62kg)と混合し、冷却下に、内部温度を<25℃に保ちながら、攪拌されている反応混合物に1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(0.1当量,50.3モル,7.6kg)を30分かけて加えた。室温で攪拌を3時間続けた。反応混合物を0℃に冷却し、内部温度を0℃に保ちながら、メタノール中のナトリウムメトキシド2N(1.1当量,553モル,メタノール中のナトリウムメトキシドの30%w/w溶液の100kg)を30分かけて滴下した。0℃で30分の後、冷却され(0℃)激しく攪拌されたメタノール(200kg)中の濃硫酸(2.5当量,1258モル,96%硫酸の128kg)の溶液に、内部温度を<10℃に保ちながら、反応混合物を1時間かけて少しづつ与えた(dosed)。反応混合物をさらに0℃に冷却し、激しく攪拌され冷却された(0℃)酢酸エチル(450kg)と1Nの炭酸水素ナトリウム(1.9当量,1905kg)の2相系に、内部温度を<15℃に保ちながら1時間かけて加えた。反応混合物を濾過して沈殿した硫酸ナトリウムのほとんどを除去した。相分離の後、有機相を集め、水相を酢酸エチルで4回抽出した(酢酸エチルの合計量:2250kg)。集めた有機相をブライン(23%w/w塩化ナトリウム溶液の300kg)で洗浄し、減圧下で蒸発させて750kgの残量とした(約66kgの中間体IV.4を含有する)。中間体IV.4をそのまま次の段階で用いた。
(IV.4)からの(IV.5)の合成
(IV.4)の攪拌された溶液(メタノール中の約66kgのIV.4の溶液の750kg)に水(38kg)及び水酸化カリウム(553モル,45%水酸化カリウム水溶液の68kg)を加え、反応混合物を2時間加熱還流した。35℃に急速に冷却した後、酢酸(830モル,96%酢酸の46kg)を加え、反応混合物を減圧下で10時間かけて蒸発させ、約200kgの残量とした。室温に冷却した後、さらに酢酸(354kg)を1時間かけて加えた。室温で2時間攪拌した後、真空蒸発により10時間かけてほとんどの酢酸を除去し、約250kgの残量とした。水(800kg)を加え、水溶液を酢酸エチルで3回抽出した(3x700kg)。合わせた有機層を1Nの炭酸水素ナトリウムで2回洗浄した(2x586kg)。pHを調整して1Nの炭酸水素ナトリウムを用いる3回目の洗浄を行なった;6.8〜7.2のpHまで1Nの炭酸水素ナトリウムを加えた(約410kgの1N炭酸水素ナトリウムを用いた)。連続的に減圧下で200kgの残量まで有機溶液を蒸発させ、イソプロパノール(350kg)を加え、減圧下で200kgの残量まで有機溶液を蒸発させ、イソプロパノール(350kg)を加えることにより、酢酸エチルからイソプロパノールへの溶媒の切り替えを行なった。反応混合物を60〜70℃に加熱し、その温度で減圧下においてイソプロパノールをさらに蒸発させて約144kgの残量とした。濾過の後、反応混合物を4〜5時間に及んで0℃に冷却し、中間体(IV.5)を結晶化させた。結晶の濾過及び乾燥(40℃における真空乾燥)は中間体(IV.5)(27kg)を与えた。中間体IV.5をそのまま次の段階で用いた。
(7.1)の合成:
テトラヒドロフラン(160kg)中の中間体(IV.5)(180モル,30kg)の溶液に、ホウ水素化リチウム(1.1当量,198モル,テトラヒドロフラン中の10%ホウ水素化リチウムの溶液の43.1kg)を30分かけて加えた。反応混合物を1時間に及んで50℃に加熱し、その温度で2時間攪拌した。得られる懸濁液を−10℃に冷却し、内部温度を<−5℃に保ちながら、塩酸(LiBHに対して1.2当量,238モル,32%塩酸の27.2kg)を4時間かけて少しづつ与えた。−10℃でさらに2時間攪拌した後、内部温度を<0℃に保ちながら、トリエチルアミン(HClに対して1.1当量,261モル,26.5kg)を1時間かけて加えた。大気圧下で約100kgの残量まで溶媒を蒸留し、酢酸エチル(360kg)を加え、さらに酢酸エチルを連続的に添加して一定の体積を保持しながらテトラヒドロフラン/酢酸エチル溶媒混合物をさらに蒸留することにより、酢酸エチルへの溶媒の切り替えを行なった。この手順を4:1のテトラヒドロフラン/酢酸エチルの比まで続けた(ガスクロマトグラフィーにより検査)。得られる混合物を0℃に冷却し、濾過し、フィルターケークを2回分の酢酸エチルで洗浄した(2x30kg)。集めた濾液を蒸発させて化合物(7.1)(18kg)を得た。実施例IIIからの参照試料を用いるHPLC、NMR及びキラルガスクロマトグラフィーを用い、化合物7.1を同定(identity)確認した。

Claims (16)

  1. 式(1)
    Figure 2005502707
    [式中、
    及びPはそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ−保護基を示すか、あるいは一緒になってビシナル−ジオール保護基を形成することができる]
    の中間体から出発し、
    該式(1)の中間体を式(3)
    Figure 2005502707
    [式中、
    はアルキル、アリール又はアラルキルを示し、Rは水素又はC(=O)ORを示し、Rはアルキル、アリール又はアラルキルを示すか、あるいは存在する場合のRとRはそれらが結合している原子と一緒になって場合によりアルキル、アラルキル又はアリールで置換されていることができる6〜8−員環式基を形成することができる]、
    のニトロメタン誘導体に変換し、
    続いて該ニトロメタン誘導体を式(6)
    Figure 2005502707
    [式中、
    ORはアルコラートを示す]
    のテトラヒドロフラン誘導体に変換し、
    次いで式(6)の中間体を分子内環化反応により式(7)
    Figure 2005502707
    のヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールに変換する
    式(7)のヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの合成法。
  2. Nef反応を利用することによって式(3)の中間体を式(6)の中間体に変換する請求項1に従う方法。
  3. a)式(1)
    Figure 2005502707
    の中間体を縮合させて式(2)
    Figure 2005502707
    のα,β−不飽和エステルを得、
    b)該式(2)のエステルをニトロメタンと反応させて式(3)
    Figure 2005502707
    の中間体を得、
    c)該式(3)の中間体をNef反応に供して式(4)及び(4’)
    Figure 2005502707
    の中間体に導き、
    d)該式(4)及び(4’)の中間体を式(6)
    Figure 2005502707
    の中間体に変換し、
    e)式(6)の中間体を分子内環化反応により式(7)の化合物に転換する
    段階を含んでなる式(7)のヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの合成のための請求項1又は2に従う方法。
  4. a)式(1)
    Figure 2005502707
    の中間体を、Rが水素、カルボン酸エステル、ホスホニウム塩又はホスホネートエステルを示すCHR−C(=O)−ORと縮合させて式(2)
    Figure 2005502707
    のα,β−不飽和エステルを得、
    b)該式(2)のエステルをニトロメタンと反応させて式(3)
    Figure 2005502707
    の中間体を得、
    c)該式(3)の中間体を、塩基及び続いて強酸を用いて処理することによりNef反応に供して式(4)及び(4’)
    Figure 2005502707
    の中間体の混合物を得、
    d)Rが水素ではない場合にのみ、式(4)及び(4’)の中間体を脱カルボキシル化し、かくしてそれぞれ式(5)及び(5’)
    Figure 2005502707
    の中間体を生成させ、
    e)式(4)及び(4’)の中間体又は式(5)及び(5’)の中間体を適した還元剤を用いて還元して式(6)
    Figure 2005502707
    の中間体を得、
    f)式(6)の中間体を分子内環化反応により式(7)の化合物に転換する
    段階を含んでなる式(7)のヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの合成のための請求項1〜3のいずれ1つに従う方法。
  5. 第1に、式(1)の中間体をニトロメタンと縮合させて式(8)の中間体を得、第2に、該式(8)の中間体をRが水素又はジカルボン酸であるCHR−C(=O)−ORと反応させる段階を含んでなる方法により式(3)の中間体を製造する請求項1〜3のいずれか1つに従う方法。
  6. 第1に、Rが水素である式(3)の中間体を適した還元剤を用いて還元して式(9)の中間体を得、第2に、得られる式(9)の中間体を塩基及び次いで強酸を用いる処理によりNef反応に供する段階を含んでなる方法により式(6)の中間体を製造する請求項1〜5のいずれか1つに従う方法。
  7. 及びRがそれぞれ独立してC1−6アルキル、アリール又はアリールC1−6アルキルであるか、又はR及びRが結合している原子と一緒になって、場合によりC1−6アルキル、アリール又はアリールC1−6アルキルで置換されていることができる6〜8−員環式基を形成し、RがC1−6アルキルである請求項1〜6のいずれか1つに従う方法。
  8. 、R及びRがそれぞれ独立してメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル又はペンチルである請求項1〜7のいずれか1つに従う方法。
  9. 及びPが一緒になって酸に不安定なビシナル−ジオール保護基を形成する請求項1〜8のいずれか1つに従う方法。
  10. 及びPがジアルキルメチレン基である請求項1〜9のいずれか1つに従う方法。
  11. が水素、RO−C(=O)−、Rがアルキル、アリール又はアラルキルである(RP=あるいはRがアルキル、アリール又はアラルキルである(RO)P(=O)−である請求項4及び請求項6〜10のいずれか1つに従う方法。
  12. が水素又はRO−C(=O)−CHR−C(=O)−ORである請求項5〜10のいずれか1つに従う方法。
  13. 式(3)
    Figure 2005502707
    [式中、P及びPはそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ−保護基を示すか、あるいは一緒になってビシナル−ジオール保護基を形成することができ、Rはアルキル、アリール又はアラルキルを示し、Rは水素又はC(=O)ORを示し、Rはアルキル、アリール又はアラルキルを示すか、あるいは存在する場合のRとRはそれらが結合している原子と一緒になって場合によりアルキル、アラルキル又はアリールで置換されていることができる6〜8−員環式基を形成することができ;
    但しRが水素であり且つP及びPが一緒になってイソプロピリデンを形成する場合、Rはメチル又はエチル以外である]
    を有する中間体。
  14. 式(4)又は(4’)
    Figure 2005502707
    [式中、Rはアルキル、アリール又はアラルキルを示し;Rは水素又はC(=O)ORを示し;Rはアルキル、アリール又はアラルキルを示すか、あるいは存在する場合のRとRはそれらが結合している原子と一緒になって場合によりアルキル、アラルキル又はアリールで置換されていることができる6〜8−員環式基を形成することができ;ORはアルコラートを示す]
    を有する中間体。
  15. 式(5)又は(5’)
    Figure 2005502707
    [式中、ORはアルコラートを示す]
    を有する中間体。
  16. 及びPが一緒になってイソプロピリデンを形成する式(1)
    Figure 2005502707
    の中間体から出発し、
    該式(1)の中間体を縮合させ、P及びPが一緒になってイソプロピリデンを形成し、Rが−C(=O)ORを示し、ここでRはメチルであり、Rがメチルである式(2)
    Figure 2005502707
    の中間体を得、
    該式(2)のエステルを反応させ、P及びPが一緒になってイソプロピリデンを形成し、Rが−C(=O)ORを示し、ここでRがメチルであり、Rはメチルである式(3)
    Figure 2005502707
    のニトロメタン誘導体とし、
    塩基及び続いて酸を用いて該式(3)の中間体を変換し、Rが−C(=O)ORを示し、ここでRはメチルであり、Rがメチルであり、Rがメチルである式(4)及び(4’)
    Figure 2005502707
    の中間体を得、
    式(4)の中間体を脱カルボキシル化してRがメチルである式(5)
    Figure 2005502707
    の中間体に導き、
    該式(5)の中間体を適した還元剤を用いて還元し、Rがメチルである式(6)
    Figure 2005502707
    の中間体を得、
    式(6)の中間体を分子内環化反応により化合物7.1
    Figure 2005502707
    に変換する
    請求項1に従う式(7.1)のヘキサヒドロ−フロ[2,3−b]フラン−3−オールの合成法。
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