JP2005500242A5 - - Google Patents

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アモルファス粒子集合体
関連出願との相互参照
本願は、同時係属で共通の譲受人に譲渡され、出典を明記することによりその開示内容を本願明細書の一部とするホーンらの米国仮特許出願第60/313,588号「ドープガラス材料」に基づく優先権を主張する。
発明の分野
本発明は、特に望ましい光学特性を伴う、粒子及び緻密化組成物に関する。更に詳しくは、実施形態において、本発明は、希少金属酸化物と、材料の特性を修正するためにドープした、アモルファス粒子、結晶粒子、及びガラス等の粒子及び緻密化材料、特に希土類ドープガラスとに関する。更に、本発明は、流動する反応物(flowing reactant)との反応と、これに続く、ガラス、多結晶材料、結晶材料、又はその組み合わせ等の固化光学材料への固化とを使用した粉末の形成を含む、ドープ組成物を形成する方法に関する。
発明の背景
インターネットに基づくシステムを含む通信及び情報技術の爆発的発展は、光信ネットワークを実施し、光信により可能となる大きな帯域幅を利用するための世界的な試みの原動力となっている。光ファイバ技術の容量は、高密度波長分割多重技術の実施により、更に拡大することができる。
需要の増加に伴い、システムの機能を満たすには、更に多くのチャネルが必要とされている。集積した平面要素(integrated planar component)は、望まれる容量を供給するために、個別の光学要素(optical component)と置き換えることが可能である。こうした集積構造を形成するために、基板に適用する特定の組成物の形成には大きな関心が寄せられている。こうした材料からの高品質光学コーティングにより光学デバイスを形成するためには、コーティング特性を必要に応じて特定する必要がある。
発明の概要
一態様において、本発明は、以下の一つ以上を含む粒子の集合体に関する:非希土類金属及び/又は半金属ホスト組成及び希土類金属ドーパント及び/又は添加物を含むアモルファス粒子と、B23及びTeO2で構成されるグループから選択された半金属酸化物を含む粒子と、GeO2及び金属及び/又は半金属ドーパント及び/又は添加物を含むアモルファス粒子と、LiNbO3及びLiTaO3で構成されるグループから選択された金属及び/又は半金属を含む粒子と、金属及び/又は半金属ヒ化物、金属及び/又は半金属カルシネート(か焼物、calcinate)、金属及び/又は半金属テルル化物、金属及び/又は半金属リン化物、及び金属及び/又は半金属セレン化物で構成されるグループから選択された金属及び/又は半金属組成物を含む粒子と、第一の金属及び/又は半金属、第一の金属及び/又は半金属とは異なる遷移金属、及びそのフッ素ドーパント及び/又は添加物を含む粒子と、ガラス形成ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より大きな第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び電磁放射の第三の波長への露出の結果として粒子の屈折率における永続的変化を形成する第二のドーパント及び/又は添加物を含む粒子と、ガラス形成ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より大きな第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物を含む粒子と、及び/又は、酸化組成物、シリコンを含む酸化組成物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、及び第三の金属及び/又は半金属元素を含む粒子と。この粒子の集合体は、通常、約500nm以下、及び/又は、代替又は追加として、約250nm以下の平均直径を有する。
更なる態様において、本発明は、B23及びTeO2で構成されるグループから選択された半金属酸化物と、金属及び/又は半金属ドーパント及び/又は添加物とを含むアモルファス粒子の集合体に関する。この粒子の集合体は、一般に、約1000nm以下の平均直径を有する。更に、この粒子は、通常、粒子の半金属酸化物及びドーパント及び/又は添加物組成含有量の合計に対して約51モルパーセントの半金属酸化物を含む。
追加的な態様において、本発明は、粉末アレイ(powder array、粉末が配列したもの)を含む予備形成物に関する。この粉末アレイは、一般に、約500nm以下の平均一次粒子直径を含む。更に、この粉末アレイは、非希土類金属及び/又は半金属ホスト組成及び希土類金属ドーパント及び/又は添加物と、B23と、TeO2と、GeO2及び金属及び/又は半金属ドーパント及び/又は添加物と、LiNbO3と、LiTaO3と、金属及び/又は半金属ヒ化物と、金属及び/又は半金属テルル化物と、金属及び/又は半金属カルシネートと、金属及び/又は半金属リン化物と、金属及び/又は半金属セレン化物と、第一の金属及び/又は半金属、第一の金属及び/又は半金属とは異なる遷移金属、及びフッ素、塩素、炭素、又は窒素ドーパント及び/又は添加物と、ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より高い第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び第三の波長への露出の結果として粒子の屈折率における永続的変化を形成するドーパント及び/又は添加物と、シリコンを含む酸化組成物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、及び第三の金属及び/又は半金属元素と、ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より大きな第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び粒子に常磁性を導入する第二のドーパント及び/又は添加物とから成るグループから選択された少なくとも一つの組成物を含む。
別の態様において、本発明は、アモルファス非希土類金属及び/又は半金属ホスト組成物及び希土類金属ドーパント及び/又は添加物と、B23と、TeO2と、GeO2及び金属及び/又は半金属ドーパント及び/又は添加物と、LiNbO3と、LiTaO3と、金属及び/又は半金属ヒ化物と、金属及び/又は半金属テルル化物と、金属及び/又は半金属カルシネートと、金属及び/又は半金属リン化物と、金属及び/又は半金属セレン化物と、第一の金属及び/又は半金属、第一の金属及び/又は半金属とは異なる遷移金属、及びフッ素、塩素、炭素、又は窒素ドーパント及び/又は添加物と、ガラス形成ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より高い第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び第三の波長への露出の結果として粒子の屈折率における永続的変化を形成するドーパント及び/又は添加物と、シリコンを含む酸化組成物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、及び第三の金属及び/又は半金属元素と、ガラス形成ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より大きな第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び粒子に常磁性を導入する第二のドーパント及び/又は添加物とから成るグループから選択された組成物を含む生成物粒子を生成する方法に関する。この方法は、反応チャンバ内で反応物ストリームを反応させることを含むことができる。更に、この反応物ストリームは、望ましい組成を生成するために、選択された前駆体(precursor)を含むことができる。更に、この反応、放射源により、組成物を含む生成物粒子の形成を発生させる条件下で引き起こすことが可能である。
更なる態様において、本発明は、粉末アレイを含む予備形成物を形成する方法に関し、この粉末アレイは、生成物粒子の少なくとも一つの集合体から形成され、この生成物粒子の(複数の)集合体のそれぞれは、非希土類金属及び/又は半金属ホスト組成物及び希土類金属ドーパント及び/又は添加物と、B23と、TeO2と、GeO2及び金属及び/又は半金属ドーパント及び/又は添加物と、LiNbO3と、LiTaO3と、金属及び/又は半金属ヒ化物と、金属及び/又は半金属テルル化物と、金属及び/又は半金属カルシネートと、金属及び/又は半金属リン化物と、金属及び/又は半金属セレン化物と、第一の金属及び/又は半金属、第一の金属及び/又は半金属とは異なる遷移金属、及びフッ素、塩素、炭素、又は窒素ドーパント及び/又は添加物と、ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より高い第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び第三の波長への露出の結果として粒子の屈折率における永続的変化を形成するドーパント及び/又は添加物と、シリコンを含む酸化組成物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、及び第三の金属及び/又は半金属元素と、ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より大きな第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び粒子に常磁性を導入する第二のドーパント及び/又は添加物とから成るグループから単独で選択された組成物を含む。この方法は、生成物粒子を形成するために反応チャンバ内で反応物ストリームを反応させることを含むことが可能であり、この反応物ストリームは、望ましい(複数の)組成物を生成するために選択された前駆体を含み、この反応、放射源により引き起こすことができる。更に、この方法は、生成物粒子ストリームから基板表面の少なくとも一部に対して、生成物粒子をコーティングすることを含むことができる。
追加的な態様において、本発明は、アモルファス非希土類金属及び/又は半金属ホスト組成物及び希土類金属ドーパント及び/又は添加物と、B23と、TeO2と、GeO2及び金属及び/又は半金属ドーパント及び/又は添加物と、LiNbO3と、LiTaO3と、金属及び/又は半金属ヒ化物と、金属及び/又は半金属テルル化物と、金属及び/又は半金属カルシネートと、金属及び/又は半金属リン化物と、金属及び/又は半金属セレン化物と、第一の金属及び/又は半金属、第一の金属及び/又は半金属とは異なる遷移金属、及びフッ素、塩素、炭素、又は窒素ドーパント及び/又は添加物と、ガラス形成ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より高い第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び第三の波長への露出の結果として粒子の屈折率における永続的変化を形成するドーパント及び/又は添加物と、シリコンを含む酸化組成物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、及び第三の金属及び/又は半金属元素と、ガラス形成ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より大きな第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び粒子に常磁性を導入する第二のドーパント及び/又は添加物とから成るグループから選択された組成物を含む生成物粒子を生成する方法に関する。一実施形態において、この方法は、少なくとも毎時約25グラムの速度で生成物粒子を生成するように反応物を反応させることを含む。代替又は追加の実施形態において、本発明は、少なくとも毎時約100グラムの速度で生成物粒子を生成するように反応物を反応させることを含む。
別の態様において、本発明は、粉末アレイを含む予備形成物を形成する方法に関し、この粉末アレイは、粒子の少なくとも一つの集合体から形成され、粒子の(複数の)集合体のそれぞれは、アモルファス非希土類金属及び/又は半金属ホスト組成物及び希土類金属ドーパント及び/又は添加物と、B23と、TeO2と、GeO2及び金属及び/又は半金属ドーパント及び/又は添加物と、LiNbO3と、LiTaO3と、金属及び/又は半金属ヒ化物と、金属及び/又は半金属テルル化物と、金属及び/又は半金属カルシネートと、金属及び/又は半金属リン化物と、金属及び/又は半金属セレン化物と、第一の金属及び/又は半金属、第一の金属及び/又は半金属とは異なる遷移金属、及びフッ素、塩素、窒素、炭素ドーパント及び/又は添加物と、ガラス形成ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より高い第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び第三の波長への露出の結果として粒子の屈折率における永続的変化を形成するドーパント及び/又は添加物と、シリコンを含む酸化組成物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、及び第三の金属及び/又は半金属元素と、ガラス形成ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び第一の波長より大きな第二の波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び粒子に常磁性を導入する第二のドーパント及び/又は添加物とから成るグループから単独で選択された組成物を含む。一実施形態において、この方法は、少なくとも毎時約10グラムの速度で、基板表面に対して生成物粒子をコーティングすることを含む。代替又は追加的な実施形態において、この方法は、粒子を生成するために反応物を反応させることを含む。更なる代替又は追加的な実施形態において、基板表面のほぼ全体は、約25秒以下で、約10ミクロンの厚さにコーティングされる。
更なる態様において、本発明は、ドープガラス層を生成する方法に関する。この方法は、溶液を粉末アレイに加えることを含むことができる。一般に、この溶液は、少なくとも一つの金属及び/又は半金属元素を含む第一の金属及び/又は半金属組成物と、第一の金属及び/又は半金属組成物が溶解可能な溶媒とを含む。通常、この粉末アレイは、溶媒中で事実上不溶性である第二の金属及び/又は半金属素子物を含み、この粉末アレイは、約500mm以下の平均一次粒子直径を有する。この方法は、更に、少なくとも一つの金属及び/又は半金属元素と結合した第二の金属及び/又は半金属組成物を含む十分に固化した材料を生成するために、加えた溶液と共に、粉末アレイの流動温度を超えて、粉末アレイを加熱することを含むことができる。
追加的な態様において、本発明は、複数の金属及び/又は半金属元素を含む生産組成物を生成する方法に関する。この方法は、ノズルにより流動する反応物ストリームを生成することを含むことができる。通常、このノズルは、一つ以上の金属及び/又は半金属元素を含むエアロゾルを輸送(deliver)するように構成されたエアロゾル生成器と、一つ以上の金属及び/又は半金属元素を含む蒸気及び/又はガスを輸送するように構成された蒸気及び/又はガス源とに接続される。この方法は、更に、生産組成物を生成するために流動する反応物ストリームを反応させることを含むことができる。
別の態様において、本発明は、生成物粒子の生成のための方法に関する。この方法は、反応物輸送システム内で液体を含むエアロゾルを生成することを含むことができる。この方法は、更に、反応物ストリームの少なくとも一部として、反応物輸送ノズルを通じて反応チャンバに輸送される反応物粒子を形成するために、液体を蒸発させることを含むことができる。この方法は、更に、生成物粒子を形成するために反応物ストリームを反応させることを含むことができる。
更なる態様において、本発明は、コーティング基板を生成する方法に関する。この方法は、反応物輸送システム内で液体を含むエアロゾルを生成することを含むことができる。この方法は、更に、輸送ノズルを通じて輸送される反応物粒子を形成するために、液体を蒸発させることを含むことができる。この方法は、更に、生成物粒子を形成するために、反応物粒子を反応させることを含むことができる。この方法は、追加的に、生成物粒子の少なくとも一部を基板上に堆積(又は蒸着)させることを含むことができる。
追加的な態様において、本発明は、コーティングを生成する方法に関する。この方法は、反応チャンバ内で反応物ストリームを反応させることで、生成物流動を形成することを含むことが可能であり、これにおいて、反応ストリームの少なくとも一部は、反応物ノズルを通じて開始される。この方法は、更に、コーティング面を生成するために生成物流動を基板表面に送ることで、コーティングを堆積させることを含むことができる。この方法は、更に、反応物ノズルを通じて、未反応ストリームをコーティング面に送ることを含むことができる。
別の態様において、本発明は、反応物流動内の生成物を生成する方法に関する。この方法は、一定のチャンバ圧の反応チャンバ内で、少なくとも一つの反応物ノズルにより流動する反応物ストリームを生成することを含むことができる。通常、ノズルへの流動は、反応前駆体と、加圧流体とを含むことができる。一般に、チャンバ圧は、反応チャンバに入った際に加圧流体の蒸発が可能となるように十分に低く、加圧流体は反応チャンバに入った際に気化する。この方法は、更に、組成物を生成するために流動する反応物ストリームを反応させることを含むことができる。
更なる態様において、本発明は、組成物をドープする方法に関する。この方法は、金属及び/又は半金属イオンを含む溶液を、この組成物を含む粉末アレイに接触させることを含むことができる。この方法は、更に、金属及び/又は半金属イオンの組成物への移動を刺激するために、粉末アレイの寸法全体に電場を加えることを含むことができる。
追加的な態様において、本発明は、基板表面全体で変化するドーパント及び/又は添加物濃度を伴う基板表面上のガラスを形成する方法に関する。この方法は、選択可能な組成物を含むエアロゾル内にホスト前駆体とドーパント及び/又は添加物前駆体とを含む反応物流動を生成することを含むことができる。この方法は、更に、生産組成物を含む生成物流動を形成するために、反応物流動を反応させることを含むことができる。この方法は、更に、生成物流動に対して基板表面を移動させることで、表面に生産組成物をコーティングすることを含むことができる。この方法は、追加的に、様々な生成組成物を基板表面に沿って様々な場所に堆積させるために、反応物流動におけるドーパント及び/又は添加物前駆体の組成を選択することを含むことができる。
別の態様において、本発明は、光学デバイスと、その同一物を作成する方法とに関する。この光学デバイスは、通常、少なくとも一つのガラスの層と、少なくとも一つのガラスの層の上の外側被覆材(over−cladding)とを含み、この外側被覆材は、フッ素ドーパント及び/又は添加物を含むガラスを含む。この方法は、一般に、少なくとも一つのガラスの層の上に、フッ素ドーパント及び/又は添加物を含むガラスを加えることを含む。
更なる態様において、本発明に関する生成物一次粒子は、随意的に、一つ以上の追加的特性を有することができる。一実施形態において、生成物一次粒子は、平均直径の約五倍より大きな直径を有する一次粒子が事実上存在しないようなサイズの分布を有する。代替又は追加的な実施形態において、生成物一次粒子は、粒子直径の分布を含み、これにおいて、この一次粒子の少なくとも約95パーセントは、平均直径の45パーセントより大きく、平均直径の200パーセントより小さい直径を有する。
発明の詳細な説明
粉末、固化層、及び中間緻密化材料は、選択可能な広範な組成物、特に、希土類元素などの望ましい光学材料により製造することができる。こうした材料を製造するアプローチは、均一性の高い粒子及びコーティングの生産を提供し、同時に高い生産速度で動作する。特に、改良された特性を伴う様々な光学材料を生産できる。実施形態に関して、アモルファス粉末及びガラスは、酸化物ホスト内の希土類ドーパント及び/又は添加物により形成可能であり、特に、アモルファス半金属酸化物材料は、実施形態において、希土類金属ドーパント及び/又は添加物などの金属ドーパント及び/又は添加物により形成できる。アモルファス粉末は、一般に、サブミクロン又はナノメートルの平均直径を有する。望ましい材料の滑らかな薄層は、選択した組成物により形成可能であり、これは、実施形態において、一つ以上の様々なドーパント及び/又は添加物を含む。適切なドーパント及び/又は添加物は、例えば、希土類金属を含み、これは屈折率及び選択的光吸収といった特性の望ましい修正を与えることができる。更に、粉末及び固化層は、ホスト材料内の一つ又は複数の選択されたドーパント及び/又は添加物を含む複合組成物によって形成可能であり、これは周期表の全元素から選択した三種、四種、又はそれ以上の元素を含む単純な又は複合的な材料にすることができる。適切な実施形態において、粉末は、追加的処理により、或いは追加的処理なしで、光学材料などとして有用となる可能性がある。固化層、例えばガラス層は、反応性堆積処理を使用して粒子コーティングを直接堆積させ、その後、粉末を均一な緻密化層へと固化させることで形成できる。この均一なガラス層は、平面状の光学デバイスへと形成することが可能であり、これを平面上で集積し、集積した平面構造を形成してもよい。
一般に、ここで説明する流動における反応(flowing reacion)によるアプローチでは、(複数の)蒸気、(複数の)エアロゾル、又はその適切な組み合わせを含むことが可能な反応物流動を組み込み、望ましい元素を流動ストリームに導入する。加えて、選択した反応条件により、結果的に生じる反応生成物の性質を、これに対応して変化させることができる。したがって、望ましい無機材料、特にアモルファス粒子と、結晶粒子と、ガラスコーティングとの生産に関して、非常に大きな汎用性が達成されている。実施形態では、流動する反応物ストリームの反応を引き起こすために、高強度の放射源が使用される。
粒子に関して具体的には、様々な化学量、サイズ、結晶構造を伴うサブミクロンの無機粒子が、流動する反応物との化学反応、特に、高強度の放射ビームを使用したレーザ熱分解のみにより、或いは追加処理を含めて、生産されている。具体的には、広範な組成のサブミクロン及びナノスケール粒子、例えばアモルファス粒子は、希土類金属を含む選択されたドーパント及び/又は添加物を随意的に伴って、レーザ熱分解などの流動リアクタシステムを使用して製造することができる。ここで説明するアプローチを使用することで、様々な新材料を製造することができる。ドーパント及び/又は添加物は、一般に、反応物ストリームの組成を変化させることで、望ましい量を導入することができる。ドーパント及び/又は添加物は、適切なホスト材料、例えば、ガラス形成材料に導入することができる。加えて、例えば、望ましい光学材料を含め、化学量論的組成物又はドープしたそのバリエーションを含む新材料を形成することが可能である。
特に対象となるアモルファス粒子の集合体は、1ミクロン未満の平均一次粒子直径を有する。(電磁波)輻射駆動型の反応炉(radiation driven reactor)において生産される粒子は、平均粒子サイズを大きく上回るサイズの粒子の欠如といった、組成及び粒子サイズに関する高い均一性を有することが可能である。実施形態において、この粒子の集合体は、更に、粒子直径の狭小な分布を含む。望ましいサブミクロン及び/又はナノスケール粒子を生成するために、流動ストリームリアクタ、特に、レーザ熱分解反応炉等の輻射駆動型熱分解反応炉を、単独で、或いは熱処理及び/又はドープ等の追加処理と組み合わせて使用することができる。具体的には、輻射駆動型熱分解は、均一性の高いサブミクロン(平均直径1ミクロン未満)及びナノスケール(平均直径約100nm未満の(複数の)範囲内)粒子を効率的に製造するのに有効な処理であることが分かっている。便宜上、本願では、輻射駆動型熱分解とレーザ熱分とについて、相互に交換可能な形で言及する。レーザ熱分解は、コーティングを直接的に形成することに適応させることができる。結果的に生じるコーティング処理は、輻射に基づく反応性堆積となる。便宜上、本願では、放射(又は輻射)に基づく反応による堆積(radiation−based reactive deposition)と光反応蒸着(又は、光反応による堆積、light reactive deposition)とについて、相互に交換可能な形で言及する。
生産粒子の高い均一性を達成できることから、レーザ熱分解は、サブミクロンのドープ粒子と複合組成を伴う粒子とを製造するのに望ましいアプローチである。しかしながら、流動する反応物ストリームが関与する他のアプローチも、本明細書の開示に基づいてサブミクロンのドープ粒子を合成するのに使用することができる。適切な代替アプローチには、例えば、火炎熱分解及び高温熱分解が含まれる。こうした粒子形成のためのアプローチには、反応物を流動内で生成し、その後、反応物を流動内で反応させて、連続的な生産処理において生成物粒子を生成するという共通の特徴がある。流動内の生成物粒子は、コレクタへ、及び/又は、コーティングのために基板表面へ向けられ、結果として、生成物粒子が流動から除去される。生成物粒子が流動内で生産される間に、生成物粒子の組成及びその他の特徴は、流動からの粒子の除去前、除去中、又は除去に続いて、修正することが可能である。
火炎熱分解は、酸水素火炎により実行可能であり、この火炎は熱分解を引き起こすエネルギを供給する。こうした火炎熱分解アプローチは、本明細書のレーザ熱分化手法によって生産可能な材料の一部を製造するが、但し、火炎熱分解アプローチは、一般に、レーザ熱分解によって得ることが可能なものに匹敵する高い均一性と狭小な粒子サイズ分布を生成しない。加えて、火炎熱分解は、一般に、高速熱分解システムによって得られる高い生産速度に匹敵する生産速度を有していない。酸化物を製造するために使用するのに最適な火炎製造装置は、ヘルブルらに対する米国特許第5,447,708号「ナノスケールセラミック粒子を製造する装置」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。更に、サブミクロン及び/又はナノスケールのドープアモルファス粒子は、参照により本明細書に組み込まれるイノウエらに対する米国特許第4,842,832号「金属酸化物の超微細球形粒子及びその製造に関する方法」において説明される、熱反応チャンバでのレーザ熱分化方法の反応物輸送の態様を適合させることにより製造可能である。
望ましい粒子、例えば、ドープ粒子及び複合組成物を伴う粒子の製造に関する熱分解の有効な応用における基本的な特徴は、適切な量の適切なホスト前駆体と、存在する場合は、ドーパント及び/又は添加物前駆体とを含む反応物ストリームの生成である。同様に、例えば一つ以上の(複数の)前駆体が適切な放射吸収体(radiation absorber)ではない時には、更にこの反応物ストリームに、追加的な放射吸収を随意的に含めることが可能である。その他の追加的な反応物も、反応物ストリーム内の酸化及び/又は還元環境を調製するために使用することができる。
レーザ熱分解において、反応物ストリームは、高強度の放射ビーム、例えば、レーザビームによって熱分解される。レーザビームは都合の良いエネルギ源であるが、他の高強度電磁放射(例えば、光)源をレーザ熱分解に使用することが可能である。レーザ熱分解は、熱力学的平衡条件下では形成が困難な可能性がある材料の相の形成を提供する。反応物ストリームが光ビームを離れると、生成物粒子は、急速に冷却される。ドープアモルファス又は結晶材料の製造に関して、本アプローチは、材料の組成を望ましい範囲に渡って調節可能であるという利点を有する。特に、この方法は、限定的ではない例として、希土類金属ドーパント及び/又は添加物を含め、様々なドーパント及び/又は添加物の導入にとって最適である。
レーザ熱分解を実行するために、一つ以上の反応物は、蒸気の形態で供給することが可能である。代替又は追加として、一つ以上の反応物は、エアロゾルとして供給することが可能である。エアロゾルの使用は、蒸気輸送のみに最適なものよりも広範な前駆体のレーザ熱分解での使用を提供する。一部のケースにおいては、エアロゾル輸送により、コストの低い前駆体を使用することができる。エアロゾル及び/又は蒸気による反応条件の適切な制御により、狭小な粒子サイズ分布を伴うナノスケール粒子が発生する。加えて、レーザ熱分解によって製造される粒子には、粒子の特性を変化させるために、及び/又は、アモルファス粒子を均一なガラスに固化させるために、加熱を施すことが可能である。
アモルファス粒子及び結晶粒子等の粒子は、一般に、レーザ熱分解装置、及び本明細書で説明するような反応物輸送を使用することに適合する他の流動リアクタを伴う実施形態における適切な条件下で製造される金属及び/又は半金属酸化物粒子により形成することができる。一部の金属及び/又は半金属酸化物は、光学用途において、及び/又は、ガラス層等の均一な光学層へと固化する能力において、特に望ましい。ドープに関する適切なガラス形成ホスト酸化物は、例えば、金属及び/又は半金属カルシネートと、TiO2と、SiO2と、GeO2と、Al23と、P25と、B23と、TeO2と、これらの組み合わせ及び混合物とを含む。更に、一部の結晶粒子及び均一層は、光学特性等の望ましい特性を有する。望ましい光学特性を伴う結晶酸化物材料は、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)と、タンタル酸リチウム(LiTaO3)とを含む。こうした材料は、高温の乾燥酸素、乾燥アルゴン、又は乾燥窒素中で、調整された膜へと固化させることができる。緻密化中の温度制御は、整列の制御に使用できるが、基板表面が適切な格子パラメータを伴う結晶構造である場合、適切な基板表面の選択は、更に整列を促進する。外部磁場も、結晶の整列を促進することができる。一部の非酸化物材料も、光学特性等の特性により、対象となる。対象となる一部の材料には、例えば、金属及び/又は半金属ヒ化物と、InP等の金属及び/又は半金属リン化物と、金属及び/又は半金属セレン化物と、金属及び/又は半金属テルル化物とが含まれる。
シリカ(SiO2)に基づくガラスは、こうしたガラスを様々な光学用途で使用できるため、特に対象となる。シリカは、他の材料と組み合わせ、対象となるアモルファス粒子及び固化済みガラスを形成することができる。例えば、光学用途に関して対象となるシリカに基づくガラスには、例えば、アルミノシリケート(Al23とSiO2との結合)、ライムシリケート(CaOとSiO2との結合)、ナトリウムアルミノシリケート(Na2OとAl23とSiO2との結合)、及びソーダライムシリケート(Na2OとCaOとSiO2との結合)が含まれる。
ドーパント及び/又は添加物は、粒子、対応する均一層、及び/又は粉末アレイ、つまり融合又は部分的融合粒子のネットワークで、当初の一次粒子の少なくとも一部の特徴がアレイ内に反映されたものの特性を変えるために導入することが可能である。例えば、ドーパント及び/又は添加物は、材料の屈折率、或いは流動温度等の処理特性を変化させるために導入できる。光学用途に関して、屈折率は、選択された周波数範囲の光により動作する特定の光学デバイスを形成するために変化させることが可能である。ドーパント及び/又は添加物は、材料内で相互作用することも可能である。例えば、一部のドーパント及び/又は添加物は、他のドーパント及び/又は添加物の溶解性を高めるために導入できる。
一部のドーパント及び/又は添加物は、光学材料、特にシリカに基づくガラスの形成において、特に対象となる。希土類ドーパント及び/又は添加物は、金属及び/又は半金属酸化物に随意的に導入することができる。希土類ドーパント及び/又は添加物は、結果として生じるドープ材料の蛍光性等の光学特性の修正のために使用することができる。希土類ドープガラスは、光増幅器の製造において有用である。金属及び/又は半金属酸化物は、酸素と置き換わるフッ素、塩素、窒素、及び/又は炭素によりドープすることが可能である。その他のドーパント及び/又は添加物は、吸収特性、放出特性、磁気特性、及び/又は光感受性、例えば、適切な光の照射に呼応した屈折率の変化を変化させるために追加できる。対象となる一部の特定のドープ材料には、例えば、アモルファス非希土類金属及び/又は半金属ホスト組成物及び希土類金属ドーパント及び/又は添加物と、金属及び/又は半金属酸化物及び常磁性を導入する金属ドーパント及び/又は添加物と、半金属酸化物及び金属及び/又は半金属ドーパント及び/又は添加物と、第一の金属及び/又は半金属、第一の金属及び/又は半金属とは異なる遷移金属、及びフッ素、塩素、炭素、及び/又は窒素ドーパント及び/又は添加物と、ガラス形成ホスト組成物、電磁スペクトルの第一の波長における吸収及び更に高い波長における放出を導入する第一のドーパント及び/又は添加物、及び紫外線又は可視光への露出の結果として粒子の屈折率における永続的変化を導入するドーパント及び/又は添加物とが含まれる。
光反応蒸着と呼ばれる処理は、極めて均一なコーティング及び構造を形成するために開発されたものである。光反応蒸着には、表面に対する粒子の直接的な堆積のために構成されたレーザ駆動型等の輻射駆動型流動リアクタが伴う。レーザ熱分解と同様に、反応物は、反応物源から流動へと向けられる。反応物は、流動内で反応し、流動内で生成物粒子を形成することが可能であり、これはその後、基板表面に堆積させることができる。堆積は、反応チャンバ内、或いは、反応チャンバに接続されたコーティングチャンバ内で実行することができる。レーザ熱分化のために開発された反応物輸送アプローチは、光反応蒸着に適合させることができる。特に、広範な反応前駆体を、ガス及び/又は蒸気及び/又はエアロゾルの形態で使用可能であり、広範な極めて均一な生成物粒子を、コーティングの形態で効率的に製造することができる。具体的には、光反応蒸着は、ガラスの極めて均一なコーティングを形成することが可能であり、これは随意的に、希土類ドーパント及び/又は添加物及び/又はドーパント及び/又は添加物組成の複合的調合物といったドーパント及び/又は添加物を含む。
十分に均一な層を形成するために、粒子の層を固化させることができる。この十分に均一な層は、アモルファス層、多結晶層、結晶層、又はこれらの任意の適切な組み合わせにすることができる。材料を固化させるために、粉末又は対応する粉末アレイは、材料の流動温度を上回る温度で加熱される。こうした温度において、粉末又は粉末アレイは緻密化し、材料の均一な層を形成する。粒子にドーパント及び/又は添加物を組み込むことにより、粉末の堆積の結果として、緻密化した材料を通じてドーパント及び/又は添加物の分布が直接的に発生する。代替又は追加として、ドーパント及び/又は添加物は、堆積後、固化前に、粉末又は粉末アレイに接触させることができる。ドーパント及び/又は添加物は、その後、ドープ材料を形成する固化処理中に、粉末又は粉末アレイと結合する。コーティング基板は、方法の一部として、コーティング基板を溶液に浸漬させること、ドーパント及び/又は添加物元素を含む組成物の溶液又は粉末としてドーパント及び/又は添加物元素を反応チャンバ内等においてコーティング基板にスプレすることなどによって、或いはこれらの任意の最適な組み合わせによって、ドーパント及び/又は添加物又はドーパント及び/又は添加物を含む溶液に接触させることができる。
ドーパント、特に希土類ドーパントを、ガラス材料に導入する一般的なアプローチには、ガラスの形成と、気体又は液体状態からのガラスへのドーパントの導入とが伴う。このガラスは、ドーパントの導入を促進するために、多孔性にすることができる。こうしたアプローチには、多孔性ガラスを製造する多数のステップが伴う。加えて、望ましいドーパント濃度とドーパントの均一な分布とを得ることが困難な場合もある。対照的に、本明細書で説明する流動における反応によるアプローチは、ドーパント及び/又は添加物をガラス材料に直接的に組み込む。代替又は追加として、(複数の)ドーパント及び/又は(複数の)添加物は、固化後に結果として生じる緻密化材料への(複数の)ドーパント及び/又は(複数の)添加物の効率的かつ均一な組み込みを促進する高い表面積を有する粉末及び/又は粉末アレイに接触させることができる。要約すると、粉末及び/又は粉末アレイの組成は、方法の一部として、流動する反応物ストリームの化学的組成と反応チャンバ内の反応条件との選択により、調整することが可能である。任意の(複数の)ドーパントは、粉末及び/又は粉末アレイの形成のための反応物流動に望ましい元素を導入することで、及び/又は固化後に結果として生じる固化材料が(複数の)ドーパント及び/又は(複数の)添加物を含む望ましい組成物を組み入れるように、ドーパント及び/又は添加物元素を固化前に粉末及び/又は粉末アレイに導入することで、導入することが可能である。
信アプローチは、光学伝送路(optical transmission channel)における広い帯域幅の可用性から利用が広がっている。光信システムは、一般に、光ファイバシステムを中心に構築される。しかしながら、光学デバイスは、デバイスの集積を高めるために、基板表面に配置することが望ましい。集積した平面要素(integrated planar component)は、集積電気回路と同様に形成することができる。光学的な電子回路も形成可能である。
アモルファス粒子等の粒子と、ガラス等の均一な材料とを生成するための本明細書のアプローチは、光学材料の形成にとって望ましい。例えば、粉末自体を、適切な光学材料とすることが可能であり、更なる処理により追加的な光学材料に組み込むことが可能である。例えば、粉末は、結果として生じる複合物が望ましい光学特性を有するように、ポリマにより複合物に組み込むことが可能である。ポリマ−無機粒子複合物は、参照により本明細書に組み込む同時係属で共通して譲渡されたカンベらの米国特許出願第09/818,141号「ポリマ−無機粒子複合物」と、参照により本明細書に組み込む同時係属で共通して譲渡された2002年2月25日提出のカンベらの米国特許出願第10/083,967号「ポリマ−無機粒子調合物を組み込んだ構造」とにおいて更に説明されている。
現在使用されている光信の光波長は、約1.3乃至約1.6ミクロンの(複数の)範囲である。光導波路は、一般に、波長の何倍もの寸法を有する。したがって、対応する光学構造は、波長の何倍もの寸法を有することができる。したがって、対応する光学構造は、光学モードの考慮事項及びその他の要素に応じて、数ミクロン乃至約100ミクロンの寸法を有することができる。
光学要素は、電子集積回路に似た平面のチップの基部に集積させることができる。光学要素をシリコンウェーハ等の基板表面に配置することで、多くの光学要素を小さな専有面積に詰め込むことが可能となる。こうした光学的な集積(integrated optical circuit)の大量生産に関して、リソグラフィ及びエッチングといった既存の半導体技術は、製造プロセスの適切なステップに有利な形で関与させることができる。
集積した光学要素(integrated optical component)の製造には、高品質の光学材料の基板表面での堆積が伴う場合がある。更に、この光学材料を、特定のデバイスにすることが可能である。特に、光学要素の集積に関して有望な技術は、平面導波路の製造を中心としている。半導体処理のアプローチは、光学材料の堆積に続く導波路の形成のために適合化されている。
光学膜コーティングの基本的な特徴には、表面の品質と、膜の均一性と、光学純度とが含まれる。光学品質とは、望ましい伝送レベルを達成する十分に小さな吸収及び分散損失を指す。光学品質は、更に、屈折率等の光学特性の均一性を含む。加えて、光学品質は、コア層と被覆材層との間の界面等の界面品質によって影響される。シリカ(SiO2)及び他のいくつかの材料に関して、光学伝送に適した形態はガラスであり、一方、他の一部の材料に関しては、単結晶形態が最高品質の光学伝送を有する場合がある。
光学材料の堆積に関しては、いくつかのアプローチが使用及び/又は提案されている。こうしたアプローチは、例えば、火炎加水分解堆積、化学蒸着、物理蒸着、ゾル−ゲル化学堆積、及びイオン注入を含む。火炎加水分解堆積は、平面導波路の商業用の実施を先導する位置にある。火炎加水分解及び化学蒸着の形態は、更に、光ファイバ要素として使用されるガラスファイバの製造に有効である。火炎加水分解堆積には、気体前駆体を反応させ、基板の表面上のコーティングとして光学材料の粒子を形成するために、酸水素火炎の使用が伴う。その後のコーティングの熱処理により、均一な光学材料の形成が生じ、これは一般にはガラス材料である。
ガラスコーティング等の十分に均一なコーティングは、平面状の光学構造等の光学構造に組み込むことができる。平面状の光学構造は、集積した光学デバイスを備えることができる。材料の処理は、望ましい光学デバイスの設計において、依然として重要な考慮事項となっている。例えば、材料の組成と密度等の特性とは、望ましい屈折率の材料を得るために調整することができる。同様に、材料の熱膨張と流動温度とは、材料を一体的な集積構造にするための妥当な処理アプローチと一致させることができる。固化した光学材料は、材料を通じた光透過によって望ましくない損失量が生じないように、良好な光学特性を有することが可能である。加えて、材料は一般に、妥当な条件下での処理により、光学的な集積回路(integrated optical circuit)又は電気光学的な回路(electro−optical circuit)の集積デバイスを形成することが可能な特性を有するべきである。光反応蒸着を使用した集積した光学デバイスの形成については、同時係属で共通して譲渡されたビーらの米国特許出願第10/027,906号「光学構造の三次元エンジニアリング」において更に説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。
ドープガラス等、本明細書で説明する材料は、光学デバイスの製造に有用である可能性がある。本明細書で説明する手法を使用して、こうした材料は、平面状の光学デバイスを作成することができる。任意のドーパント及び/又は添加物を含む材料の組成物は、材料の光学的特性を変化させ、特定の光学用途に適したものにすることができる。本明細書で特に対象とする材料には、例えば、増幅材料と、常磁性材料と、感光性材料とが含まれる。
希土類ドープガラスは、光増幅器の形成において使用するのに特に適している。増幅器材料は、光学材料に結合させたポンプ光信号により励起させることができる。このポンプ信号は、希土類ドープ材料を励起させる。そのため、ポンプ信号より低い周波数で光学材料を通過する光学入力は、刺激放出によって増幅される。したがって、ポンプ光からのエネルギは、入力光信号を増幅するのに使用される。
反応物流動内での粒子合成
レーザ熱分解は、単独で、或いは追加的処理を含め、広範な粒子組成物及び構造を伴うサブミクロン及びナノスケールの粒子の製造にとって有用であることが実証されている。対象となる一部の組成物については、下で更に説明する。光反応蒸着を使用することで、粒子は、コーティングとして、基板上に堆積させることができる。下で詳細に説明する反応物輸送アプローチは、流動する反応物システムにおいて、光源等の放射の有無に関係なく、ドープアモルファス粒子及び/又は結晶粒子を製造するために適合させることが可能である。実施形態において、下で説明するように、流動する反応物ストリームを使用するその他の化学反応合成方法は、望ましい粒子及び/又はコーティングを製造するために適合させることが可能である。レーザ熱分解は、一部の用途において、ドープ粒子及び/又は複合粒子組成物を製造するのに特に適したアプローチであり、これは、レーザ熱分解により、高い生産及び/又は体積速度で、極めて均一な生成物粒子を製造することができるためである。
流動する反応物システムは、一般に、反応チャンバを通じた流動を開始させる反応物輸送装置を備える。反応物流動の反応は、反応チャンバ内で発生する。反応区域は、反応チャンバ内の狭小な領域に局部化してもよいし、しなくてもよい。反応を引き起こす光線等の放射ビームの使用により、粒子の高い均一性につながる局部化した反応区域を発生させることができる。反応区域を越えると、この流動は、生成物粒子と、未反応反応物と、反応副産物と、不活性ガスとを含む。この流動は、コレクタ及び/又は堆積表面まで継続させることが可能であり、ここで生成物粒子の少なくとも一部が流動から回収される。流動に対する反応物の連続的な供給と、反応の過程における流動からの生成物粒子の除去とが、流動する反応物システム内での反応処理を特徴付ける。
光反応蒸着には、コーティングの製造のためのレーザ熱分解における粒子製造の特徴の一部を取り入れることができる。特に、粒子組成及び構造に幅のある粒子を形成する汎用性を、粒子組成において同等の幅を伴う、光反応蒸着による粒子コーティングの形成に適合させることが可能である。一般に、流動する反応物システム内の生成物粒子は、反応チャンバ内でコーティングとして基板上に堆積させることが可能であり、或いは、基板上での堆積のために独立したコーティングチャンバに送ることが可能であり、或いは、粉末としての収集のためにコレクタに送ることが可能である。
レーザ熱分解は、放射によって定められる狭長な反応境域を出た後の生成物の急速冷却を伴う、光等の高強度放射によって引き起こされる流動化学反応に関して、標準的な用語となっている。しかしながら、この名称は、強い非干渉光ビーム等の非レーザ源からの放射をレーザの代わりにできるという意味において誤っている。更に、この反応は、高温熱分解の意味においては熱分解ではない。レーザ熱分解反応は、反応物の発熱燃焼によって熱的にのみ引き起こされるものではない。実際には、一部のレーザ熱反応は、実施形態において、可視性の火炎が反応から観察されない条件下で実施することが可能である。したがって、本明細書での使用において、レーザ熱分解とは、一般に、輻射駆動型の流動における反応を指す。光反応蒸着には、粒子の製造に関してレーザ熱分解と類似する処理が関与するが、流動の特徴の一部はコーティング処理に合わせて変化させてもよい。
反応条件によって、レーザ熱分解で製造される粒子の質を決定することが可能である。レーザ熱分解の反応条件は、望ましい特性を有する粒子を製造するために、比較的正確に制御することができる。特定のタイプの粒子を製造するのに適切な反応条件は、特定の装置の設計に依存する。特定の装置においてドープアモルファスSiO2粒子を製造するための具体的な条件は、実施例において、下で説明されている。更に、反応条件と結果的に生じる粒子との間の関係について、いくつかの一般的な観察を行うことが可能である。
パワーを高めることで、反応領域での反応温度は増加し、冷却速度は更に高速となる。急速な冷却速度は、熱平衡に近い処理では得られない場合がある高エネルギ構造(higher energy structure)の製造を助ける傾向がある。同様に、チャンバ圧力を増加させることも、高エネルギ構造の製造を助ける傾向がある。更に、反応物ストリーム内で酸素源又はその他の二次反応物源の役割を果たす反応物の濃度を高めることは、酸素又はその他の二次反応物の量が増加した粒子の製造を助ける。
反応ガスストリームの反応物速度は、粒子サイズと反比例の関係にあるため、反応物速度を増加させることで、より小さな粒子サイズが生じる傾向にある。粒子サイズを決定する上で重要な要素は、生成物粒子へと凝結する生産組成物の濃度である。凝結する生産組成物の濃度を低減することで、一般には、粒子サイズが低下する。凝結する生成物の濃度は、非凝縮性、例えば不活性の組成物による稀釈、或いは、非凝縮性組成物に対する凝縮性生成物の比率を固定した状態で圧力を変化させることで制御可能であり、圧力の減少は一般に濃度の減少とこれに対応する粒子サイズの低減とにつながり、或いはこれらの組み合わせ、又は他の任意の適切な手段によっても制御可能である。
パワーは粒子サイズにも影響し、高い光出力は、低融点材料に関して大きな粒子に有利に働き、高融点材料に関しては小さな粒子に有利に働く。更に、粒子の成長のダイナミクスは、結果的に生じる粒子のサイズに重要な影響を与える。言い換えれば、異なる形態の生産組成物は、相対的に類似する条件下において、他の位相とは異なるサイズの粒子を形成する傾向を有する。同様に、異なる組成物を含む粒子の集団が形成される条件下において、粒子の各集団は、独自の特徴のある粒子サイズの狭小な分布を有する。
対象となる材料には、アモルファス材料と、結晶材料と、これらの組み合わせとが含まれる。具体的には、アモルファス材料は、適切な条件下で固化及び/又は緻密化させ、光学ガラス等のアモルファス層を形成することができる。アモルファス粒子はガラス層を形成するために分裂させることが可能な結晶構造を有していないため、アモルファス粒子は、より容易にガラス層に加工される。レーザ熱分解では、広範な酸化物材料を、反応処理において、アモルファス粒子として形成することが可能である。動力学的原則に基づいて、高い冷却速度は、アモルファス粒子の形成を助け、低い冷却速度は、結晶粒子の形成を助ける。高速な冷却は、反応区域を通過する、高速な反応物ストリーム速度により達成できる。加えて、一部の前駆体は、アモルファス粒子の製造を助ける場合があり、他の前駆体は、同様又は同等の化学量の結晶粒子の製造を助ける。低いレーザ出力も、アモルファス粒子の形成を助けることができる。アモルファス酸化物の形成については、カンベらの米国特許第6,106,798号「バナジウム酸化物ナノ粒子」において更に説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。しかしながら、一部の結晶材料は、光学及びその他の用途の両方に関して対象となる。結晶粒子は、単結晶又は多結晶材料に固化させることができる。アモルファス粒子をガラスに、結晶粒子を結晶層に固化させる方が容易ではあるが、冷却条件を含む適切な固化条件化において、結晶粒子をアモルファス層に固化させることが可能であり、アモルファス粒子を結晶層に固化させることが可能である。
レーザ熱分解は、広範な組成物を伴う粒子の製造に関して汎用性があるが、ガラス層への加工を可能とする特定の能力、及び/又は、光学デバイスへの加工が可能な光学材料としての望ましさから、特定のホスト材料が、望ましいものとなる。特に対象となるガラスホスト材料は、TiO2と、SiO2と、GeO2と、Al23と、P23と、B23と、TeO2と、これらの組み合わせ及び混合物とを含む。結晶材料は、これに対して、ドープ材料を形成するのに適切となる場合がある。
実施形態においてドープ粒子を製造するためには、適切な前駆体が、流動リアクタ内に送られる。一つ以上の前駆体は、ホスト組成物を形成する一つ以上の金属及び/又は半金属元素を提供し、追加される適切な前駆体は、任意のドーパント及び/又は添加物元素を供給する。反応物ストリームは、一般に、望ましい金属元素と、追加又は代替として、半金属元素とを含み、ホスト材料と(複数の)ドーパント及び/又は(複数の)添加物を望ましい比率で形成する。反応物ストリームの組成は、望ましい生成物粒子を生成する反応条件と共に調節することができる。特定の反応物及び反応条件に基づいて、生成物粒子は、反応物ストリームと同じ比率の金属及び/又は半金属元素を含まない場合があり、これは、元素が粒子への組み込みに関する異なる効率性、つまり未反応材料に関する収量を有する場合があるためである。本明細書で説明する輻射駆動型反応のために反応物ノズルの設計は、流動が放射ビームを通過するため、高い反応物流量による高い収量のために設計されている。
半金属は、金属と非金属との中間にある、或いはこれらを含む、化学特性を示す元素である。半金属元素は、シリコン、ホウ素、ヒ素、アンチモン、及びテルリウムを含む。リンとテルリウムは、周期表において、金属元素の近くに位置しており、これらは、一般に、半金属元素とはみなされない。しかしながら、P25の形態におけるリンと、TeO2の形態におけるテルリウムとは、一部の半金属酸化物に類似する良好なガラス形成物であり、ドープした形態のP25及びTeO2は、望ましい光学特性を有する可能性がある。便宜上、請求項を含む本明細書での使用において、リン及びテルリウムも、半金属元素とみなす。
レーザ熱分解は、一般に、気相及び/又は蒸気相の反応物により実行される。金属及び/又は半金属の前駆体組成物等、多くの前駆体組成物は、ガスとして反応チャンバに輸送される(delivered)ことができる。ガス輸送に適した前駆体組成物は、一般に、妥当な蒸気圧、つまり望ましい量の前駆体ガス及び/又は蒸気を反応物ストリームに入れるのに十分な蒸気圧を伴う組成物を含む。望ましい場合には、液体又は固体前駆体組成物を保持する容器を加熱し、前駆体の蒸気圧を高めることができる。固体前駆体は、一般に、十分な蒸気圧を生成するために加熱される。搬送ガスは、液体前駆体を通じて泡立たせ、望ましい量の前駆体蒸気の輸送を促進することができる。同様に、搬送ガスは、固体前駆体を通過させ、望ましい量の前駆体蒸気の輸送を促進することができる。代替又は追加として、液体前駆体は、フラッシュ蒸発器に送り、選択した蒸気圧で組成物を提供することができる。
気相のみの反応物の使用は、都合良く使用できる前駆体組成物のタイプに関して、幾分限定的なものとなる。したがって、金属及び/又は半金属前駆体等の前駆体を含むエアロゾルをレーザ熱分解チャンバに導入するための手法が開発されている。流動する反応物システムのために改良されたエアロゾル輸送装置については、ガードナらの米国特許第6,193,936号「反応物輸送装置」において更に説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。
エアロゾル輸送装置を使用することで、固体前駆体組成物は、溶媒中に組成物を溶解することで輸送可能となる。代替として、粉末化した前駆体組成物を、エアロゾル輸送のために液体及び/又は溶媒中に分散させることができる。液体前駆体組成物は、混合物のない液体、多数の液体の分散、又は液体の溶液からエアロゾルとして輸送することができる。エアロゾル反応物は、大きな反応物スループットを得るために使用することができる。溶媒及び/又は分散剤は、結果として生じる溶液及び/又は分散の望ましい特性を達成するために選択することができる。適切な溶媒及び/又は分散剤は、水と、メタノールと、エタノールと、イソプロプルアルコールと、その他の有機溶媒と、その混合物とを含む。この溶媒は、結果的に生じる粒子が望ましい純度レベルを有するような、望ましいレベルの純度を有するべきである。イソプロプルアルコール等の一部の溶媒は、CO2レーザからの赤外線の著しい吸収体であり、CO2レーザが光源として使用される場合、反応物ストリーム内では、追加的なレーザ吸収組成物が必要なくなる場合がある。
前駆体が、溶媒の存在するエアロゾルとして輸送される場合、溶媒は、一般に、気相反応が発生可能となるように、反応チャンバ内で放射(例えば、光)ビームにより急速に蒸発させることができる。結果として生じる粒子は、それほど多孔性が高くなく、これは、溶媒を急速に排除できない他のエアロゾルに基づくアプローチとは対照的なものとなる。したがって、レーザ熱分解反応の基本的な特徴は、エアロゾルの存在によって変化することはない。それでもやはり、反応条件は、エアロゾルの存在に影響される。下の実施例では、特定のレーザ熱分解反応チャンバにおいて、エアロゾル前駆体を使用して、ナノスケール希土類ドープアモルファス粒子を製造するための条件について説明している。したがって、エアロゾル反応物の輸送に関連するパラメータは、下の説明に基づいて、更に探究することが可能である。
エアロゾル輸送に関する前駆体組成物は、一般に約0.2モルを上回る(複数の)範囲の濃度で溶液中に溶解させる。一般に、溶液中の前駆体の濃度を高めると、反応チャンバを通じた反応物のスループットが増加する。しかしながら、濃度が高まるにつれ、溶液は粘度が増し、エアロゾルは、望ましいものより大きなサイズの小滴を有するようになる場合がある。したがって、溶液濃度の選択には、適切な溶液濃度の選択における要素のバランスが関与する場合がある。
複数の金属及び/又は半金属元素が関与する実施形態に関して、金属及び/又は半金属元素は、全て蒸気として、全てエアロゾルとして、或いはその任意の適切な組み合わせとして、輸送することが可能である。複数の金属及び/又は半金属元素がエアロゾルとして輸送される場合、前駆体は、単一のエアロゾルとして反応物流動に輸送するために、単一の溶媒及び/又は分散剤に溶解及び/又は分散させることができる。代わりに、複数の金属及び/又は半金属元素は、別個にエアロゾルを形成する複数の溶液及び/又は分散中で輸送することができる。複数のエアロゾルの生成は、都合の良い前駆体が共通の溶媒及び/又は分散剤に容易に溶解及び/又は分散しない時に有効である場合がある。複数のエアロゾルは、共通のノズルを通じた反応チャンバ内への輸送のために、共通のガス流に導入することが可能である。代わりに、反応区域内に入る前に反応物が反応チャンバ内で混合されるように、複数のノズルを使用して、エアロゾル及び/又は蒸気反応物の分離した輸送を行うことができる。反応チャンバへの分離した輸送は、自発的に反応する等、化学的に相性が悪い反応物に関して特に都合がよい。反応物輸送装置については、下で更に説明する。
加えて、高純度の材料の製造に関して、蒸気及びエアロゾル反応物の組み合わせを使用することが望ましい場合がある。蒸気及び/又はガス反応物は、一般に、妥当なコストでエアロゾルにより輸送される組成物に関して一般的に可能なものより高い純度で供給することができる。これは、光学的なドープガラス(doped optical glass)の形成に関して特に好都合となる場合がある。例えば、非常に純粋なケイ素を、四塩化ケイ素等の容易に気化可能な形態で輸送することが可能である。ホウ素等、その他のガラス形性元素も、蒸気の形態で、反応のために同様に輸送することが可能である。同時に、一部の(複数の)ドーパント及び/又は(複数の)添加物、特に希土類の(複数の)ドーパント及び/又は(複数の)添加物は、蒸気の形態では都合良く輸送できない。したがって、実施形態では、大部分の材料が、蒸気及び/又はガスの形態で輸送され、一方、その他のドーパント及び/又は添加物は、エアロゾルの形態で輸送される。蒸気及びエアロゾルは、下で更に説明するように、反応のために組み合わせる。
粒子は、一般に、一つ以上の非(金属及び/又は半金属)元素を更に含む。例えば、対象となるいくつかのホスト材料は、酸化物である。したがって、反応物ストリームには、酸素源も存在するべきである。リアクタ内の条件は、酸化物材料を製造するために十分な酸化性のものにするべきである。
特に、実施形態では、二次反応物を使用して、反応チャンバ内の酸化及び/又は還元条件を変化させること、及び/又は、非金属及び/又は半金属元素又はその一部を反応生成物に寄与させることができる。酸素源の役割を果たす適切な二次反応物には、例えば、O2と、COと、H2Oと、CO2と、O3と、その混合物と、が含まれる。分子酸素は、空気として供給することができる。実施形態において、金属及び/又は非金属前駆体組成物は、酸素を含み、その金属及び/又は半金属前駆体によって、生成物粒子の酸素の全部又は一部が導かれるようになる。同様にエアロゾル輸送の溶媒及び/又は分散剤として使用される液体により、酸素等の二次反応物を反応に寄与させることができる。言い換えれば、一つ以上の金属及び/又は半金属前駆体が酸素を含む場合、及び/又は、溶媒及び/又は分散剤が酸素を含む場合、蒸気反応物等の別個の二次反応物は、生成物粒子に酸素を供給する上で必要ない場合がある。対象となるその他の二次反応物については、下で説明する。
任意の二次反応組成物は、放射反応区域に入る前に、(複数の)金属及び/又は半金属前駆体との著しい反応を起こすべきではなく、これは一般に、大きな粒子の形成を発生させ、及び/又は、入口ノズルに損傷を与えることになる。同様に、複数の金属及び/又は半金属前駆体が使用される場合、こうした前駆体は、放射反応区域に入る前に、著しい反応を起こすべきではない。反応物質が自然反応性である場合、金属及び/又は半金属前駆体及び二次反応物、及び/又は、異なる金属及び/又は半金属前駆体は、光ビームに到達する直前に組み合わせるように、別個のノズルで反応チャンバ内に輸送することができる。
レーザ熱分解は、レーザ又はその他の強集束光源を使用して、様々な光波数により実行することができる。都合の良い光源は、電磁スペクトルの赤外線部分で動作する。COレーザは、特に有用な光源である。反応物ストリームに含める赤外線吸収体には、例えば、C24と、イソプロピルアルコールと、NH3と、SF6と、SiH4と、O3とが含まれる。O3は、赤外線吸収体と酸素源との両方として機能することができる。赤外線吸収体等の放射吸収体は、放射ビームからのエネルギを吸収し、このエネルギを他の反応物に分配し、熱分解を引き起こす
一般に、光ビーム等の放射ビームから吸収されたエネルギは、制御された条件下で発熱反応によって熱が一般的に生成される速度を何倍も上回る、非常に高い速度で温度を増加させる。処理には、一般的に非平衡条件が伴うが、温度については、ほぼ吸収領域におけるエネルギに基づいて説明することができる。エネルギ源が反応を開始させるが、発熱反応により発せられたエネルギにより反応が引き起こされる燃焼リアクタ内での処理と比べ、レーザ熱分解処理は質的に異なる。したがって、この光による処理(light driven process)は、レーザ熱分解と呼ばれるものの、反応により発せられたエネルギによってではなく、放射ビームから吸収されたエネルギによって反応が引き起こされるため、従来の熱分解ではない。特に、反応物の自然反応は、一般に、著しく進行することはなく、あったとしても、放射ビームと反応物ストリームとの交差点からノズルに向かって、反応物流動を後退させることはない。必要であれば、流動は、反応区域が要求通りに限定された状態を維持するように、修正することが可能である。
不活性遮蔽ガスは、反応チャンバ構成要素と接触する反応物及び生成物分子の量を減らすために使用することができる。不活性ガスは、搬送ガス及び/又は反応減速材として、反応物ストリームに導入することもできる。適切な不活性ガスには、一般に、例えば、Arと、Heと、N2と、が含まれる。
粒子及びコーティングの組成
様々な粒子をレーザ熱分解によって製造することが可能である。光反応蒸着の実行に関するレーザ熱分解の適合化は、レーザ熱分解によって製造可能な選択された組成を伴う粒子と同等のコーティングを製造するために利用できる。具体的には、ホスト材料は、結晶又はアモルファス材料を形成する組成の中に、一つ以上の金属及び/又は半金属元素を含むことができる。加えて、粒子は、この粒子の光学、化学、及び/又は物理的特性を変化させるためにドープすることが可能である。一般に、粉末は、サブミクロン又はナノメートルの範囲の粒子サイズを伴う微細又は超微細粒子を含む。こうした粒子は、粉末アレイを形成する際には、堆積中に部分的に融合又は焼結してもよいし、しなくてもよい。均一層を形成するために、粉末アレイは、固化及び/又は緻密化させることが可能である。形成中又は形成後に、粉末アレイにドーパント及び/又は添加物を組み込むことにより、緻密化材料を通じたドーパント及び/又は添加物の分布が生じる。
一般に、ナノスケール粒子は、粒子の集合体又は粉末アレイとして、一般に、多数の異なる元素を含んだ、様々な相対的比率で存在する組成物を含むものとして特徴付けることが可能であり、こうした数と相対的な比率とは、ナノスケール粒子のために応用した関数(a function of application)として選択することが可能である。異なる元素の代表的な数には、例えば、約2元素乃至約15元素の(複数の)範囲内の数が含まれ、数としては1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、及び15が考えられる。相対的な比率の一般的な数字には、例えば、約1乃至約1,000,000の(複数の)範囲内の値が含まれ、数としては1、10、100、1000、10000、100000、1000000、及びこれらの適切な合計が考えられる。加えて、元素材料において、元素は、ホスト金属及び/又は非金属元素のような基本的な非イオン化形態、つまりM0であると考えられる。
代替又は追加として、こうしたナノスケール粒子は、次の式:
abcdefghijklmno
を有するものとして特徴付けることが可能であり、ここで、A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、及びOは個別に存在又は欠如し、A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、及びOの少なくとも一つが存在しており、これは、1A族元素と、2A族元素と、3B族元素(ランタニド群の元素及びアクチニド群の元素を含む)と、4B族元素と、5B族元素と、6B族元素と、7B族元素と、8B族元素と、1B族元素と、2B族元素と、3A族元素と、4A族元素と、5A族元素と、6A族元素と、7A族元素と、を含む元素の周期表の元素で構成されるグループから個別に選択され、a、b、c、d、e、f、g、h、i、j、k、l、m、n、及びoのそれぞれは、約1乃至約1,000,000の(複数の)範囲内の値から個別に選択され、数としては1、10、100、1000、10000、100000、1000000、及びこれらの適切な合計が考えられる。言い換えれば、これらの元素は、希ガス以外で、周期表からの任意の元素にすることができる。
一部の組成は特定の化学量に関して説明されるが、化学量は、一般に、単なる概算数量である。特に、材料は、汚染物質、欠損などを有する可能性がある。特に、金属及び/又は半金属化合物が複数の酸化状態を有するアモルファス及び結晶材料に関して、材料は、複数の酸化状態を有する可能性がある。したがって、本明細書で化学量について説明する時には、SiO2がある程度のSiOなども含むように、実際の材料は、同じ元素の他の化学量も含む場合がある。
光学材料等に関して、特に対象となる粉末は、ホスト材料として、ケイ素粒子と、金属粒子と、金属及び/又は半金属酸化物、金属及び/又は半金属炭化物、金属及び/又は半金属窒化物、金属及び/又は半金属リン化物、金属及び/又は半金属硫化物、金属及び/又は半金属テルル化物、金属及び/又は半金属セレン化物、金属及び/又は半金属ヒ化物、及びその混合物及び組み合わせのような金属及び/又は半金属組成物とを含む。特にアモルファス材料では、特定の材料内で、非常に様々な元素組成が考えられる。光学材料に関して、特に対象となる一部の材料は、例えば、ケイ素酸化物(シリカ)と、リン酸塩ガラスと、酸化ゲルマニウムと、リン化インジウムと、ニオブ酸化リチウムと、テルル酸塩ガラスと、酸化アルミニウムと、酸化チタンと、これらの組み合わせと、これらにドープしたものとを含む。一部の金属及び/又は半金属酸化物は、光学用途に関して、及び/又は、均一なガラス層へと固化する能力に関して、特に望ましい。ドープするのに適したガラス形成ホスト酸化物は、例えば、TiO2と、SiO2と、GeO2と、Al23と、P25と、B23と、TeO2と、Ca−Al23と、V25と、BiO2と、Sb25と、これらの組み合わせ及び混合物とを含む。その他の金属及び/又は半金属酸化物は、LiNbO3、LiTaO3、Y3Al512(YAG)、及び希土類、特にNd、ドープYAG等、結晶形態において望ましい光学特性を有する。粒子形成及びコーティングに関して、本明細書で説明するアプローチは、ドーパント及び/又は添加物の有無に関係なく、金属及び/又は半金属酸化物粒子の形成に特に適している。同様に、レーザ熱分解及び光反応蒸着は、下で更に説明するように、非酸化材料の粒子集合体及び粉末アレイの製造に適したアプローチである。
加えて、粒子及び粉末アレイは、アモルファス材料又は結晶材料内の一つ以上のドーパント及び/又は添加物を含むことができる。ドーパント及び/又は添加物は、ドーパント及び/又は添加物組成物の複合調合物にすることが可能であり、一般には、非化学量論的な量で含まれる。ドーパント及び/又は添加物は、一般には、金属又は半金属元素だが、対象となるその他のドーパント及び/又は添加物は、フッ素、塩素、窒素、及び/又は炭素を含み、酸化物中の酸素、或いは金属及び/又は半金属構成要素に関連して、その他の陰イオンの代わりとなる。こうした陰イオンドーパント及び/又は添加物は、酸化物の酸素結合ネットワークを分裂させる傾向があり、酸化物ガラスの流動温度を低下させる傾向があり、更に、こうしたドーパント及び/又は添加物は、屈折率と誘電定数とを低下させる傾向がある。ドーパント及び/又は添加物は、一般に、全体としての電気的中性を維持するために、材料内の他の成分に置き換わることが可能である。ドーパント及び/又は添加物は、結果として生じる材料に、望ましい特性を与えることができる。ドーパント及び/又は添加物の量は、材料に対する適切な化学的安定性を維持しながら、望ましい特性を発生させるように選択することができる。結晶材料において、ドーパント及び/又は添加物元素は、格子部位のホスト元素に置き換わることが可能であり、ドーパント元素は、それまで占有されていなかった格子部位に存在することが可能であり、及び/又は、ドーパント元素は、格子間部位に位置することが可能である。結晶構造がドーパント及び/又は添加物の組み込みに影響する結晶材料のドーパント及び/又は添加物とは異なり、アモルファス材料内のドーパント及び/又は添加物は、固体混合物を形成するためにホスト材料内に溶解させたドーパント組成に近い形で作用する。したがって、材料の全体的な組成は、処理パラメータ及び安定性を含め、結果として生じた複合材料の化学特性に影響を与える。ホストアモルファス材料内でのドーパント及び/又は添加物の溶解性は、固化したガラスに均質的に統合させることが可能なドーパント及び/又は添加物の量に影響を与える場合がある。
希土類ドーパント等のドーパントは、一般に、組成において約15モルパーセント未満の金属及び/又は半金属を含み、更なる実施形態では約10モルパーセント未満であり、実施形態では約5モルパーセント未満であり、その他の実施形態では、組成において約0.025乃至約1モルパーセントの金属及び/又は半金属を含む。当業者が認識するように、本開示は、こうした具体的な範囲内の範囲を同様に網羅する。添加組成物はドーパント組成物と同様だが、但し一般には、組成の少数構成要素ではあるものの、更に高い量、つまり、組成の約50モルパーセント未満で含まれる。アモルファス材料に関して、添加物は、修飾剤、或いはガラス形成物と修飾剤との間の中間組成物にすることが可能である。修飾剤は、酸素ガラス内の酸素ネットワークを分裂させ、ガラスの特性を修飾することが可能であり、一般には、流動温度と屈折率とを低下させる。したがって、添加物は、ドーパントと同じ多くの目的において有用な場合がある。ドープと、ドーピングとは、便宜上、それぞれ、ドーパント及び/又は添加物を伴う材料と、ドーパント及び/又は添加物を組み込む処理とを指す場合がある。
対象となる材料は、例えば、アモルファスナノスケール粉末と、(複数の)ドーパント及び/又は(複数の)添加物を伴うガラス層とを含む。適切なドーパント及び/又は添加物は、例えば、希土類金属を含み、これは、屈折率、感光性、蛍光性、及び常磁性といった特性の望ましい修飾を与えることができる。粉末及びガラス層は、例えば、ホスト材料内の一つ以上の金属及び/又は半金属元素と、随意的に、アモルファスホスト材料内の一つ以上の選択されたドーパント及び/又は添加物とを含む、複合組成物により形成することが可能である。この粉末は、光学材料などを形成するために使用することができる。同様に、結晶材料は、結晶ホスト材料内の(複数の)ドーパント及び/又は(複数の)添加物により形成することができる。ドープ材料は、光反応蒸着を使用して粉末アレイを形成するために粒子を直接堆積させ、その後、粉末アレイをガラス、多結晶、又は結晶材料の均一層に固化させることで形成することができる。代わりに、任意のドーパント及び/又は添加物は、下で説明するように、固化した均一材料内に組み込むために、形成後の粉末アレイに導入することができる。
サブミクロン及びナノスケールの粒子は、レーザ熱分解及び光反応蒸着を使用して、複合組成物により製造することができる。こうしたアプローチを使用して、様々な新材料を製造することができる。ホスト材料は、望ましいホスト材料を形成するための反応物組成を適切に導入することで、望ましい組成で形成することができる。(複数の)ドーパント及び/又は(複数の)添加物は、ホスト材料の形成中に、或いは粉末アレイの形成に続いて、適切なホスト材料に導入することができる。具体的には、任意のドーパント及び/又は添加物は、反応物ストリームの組成を変化させることで、望ましい量を導入することができる。リアクタ内の条件は、望ましい材料を製造するために選択することができる。代替実施形態において、ドーパント及び/又は添加物元素は、望ましいドーピングレベルに応じて、既に形成された粉末アレイに加えられる。固化時、望ましいドープ材料は、均一な材料として形成される。
様々な材料が対象となるが、シリカ(SiO2)に基づくガラスは、既存の市販用途により対象となる。アモルファスシリカは、シリカと混和性の他のガラス形性材料と組み合わせることが可能である。シリカと組み合わせ、アモルファスホスト材料を形成するのに適した他のガラス形性材料は、Al23と、Na2Oと、B23と、P23と、GeO2とを含む。したがって、複数の混和性ガラス形性組成物を組み合わせ、屈折率及びガラス遷移温度等の望ましい特性を伴う調合ガラスホスト組成物を形成することができる。調合ガラスホスト材料は、材料の特性を更に調整するために、更なる材料によりドープすることができる。
幅広いシリカガラス組成が、重要な光学用途又は潜在的な光学用途を有している。一般に、こうしたシリカガラスは、本明細書に説明に基づく光反応蒸着によって形成することができる。シリカガラスは、一般に、屈折率等の光学特性を変化させるため、及び/又は、流動温度の低下等、処理特性を変化させるために、他のガラス形性組成物と組み合わせる。適切な光学特性を伴う一部の代表的な組成物については、下でまとめる。
アルミノシリケートガラスは、有用な光学用途を伴う組成のグループを形成する。このグループは、約70%SiO2、約30%Al23、及び約0.025%Er23と、約93.5%SiO2、約5.6%Al23、及び約0.9%Er23と、約58%SiO2、約23%Al23、及び約19%Tb23、及び約0.4%Sb23との対象となるモルパーセントの組成を含む。ナトリウムアルミノシリケートは、例において更に説明されるものであり、約59%SiO2、約20%Al23、約20%Na2O、及び約1%Er23のモルパーセントの組成を含むことができる。代表的なソーダライムシリケートは、約70%SiO2、約15%CaO、約15%Na2O、及び約0.03%CrO2のモルパーセントの組成を有する。固化中の酸素分圧の制御を使用して、Cr+2(CrCl2及び/又はCr+3(Cr(NO33)を酸化させCr+4にすることができる。代表的なシリカは、クロミウム、つまり約0.05%CrO2によりドープすることができる。別の例は、フォスフォシリケートガラスであり、これは約88%SiO2、約11%P23、及び約0.8%Er23のモルパーセントを含む組成により例示される。
ゲルマニウム酸塩、リン酸塩、アルミノカルシネート、及びテルル化物等、一部の非シリカガラスも、光学用途に非常に適している。代表的なゲルマニウムガラスは、モルパーセントで、約80%GeO2、約20%SiO2、及び約0.5%Er23の第一の組成と、約72%GeO2、約18%SiO2、約10%Al23、約0.5%Er23、及び約0.5Yb23の第二の組成と、約72%GeO2、約18%SiO2、約10%P25、約0.5%Er23、及び約0.5Yb23の第酸の組成と、約60%GeO2、約24%K2O、約16%Ga23、及び約0.1%Tm23の第四の組成とを含む。二種類の代表的なリン酸ガラスは、約58%P25、約23%Na2O、約13%Al23、及び約6%Er23と、約50%P25、約17%Na2O、約30%SiO2、及び約3%Er23とのモルパーセントの組成を含む。一部の代表的なアルミノシリケートは、約57.75%乃至約59.55%CaO、約23%乃至約28%Al23、約4%乃至約8%MgO、約7%乃至約8.5%SiO2、約0%乃至約1%Er23、及び約0%乃至1%Yb23の(複数の)範囲内でモルパーセントの組成を含む。二種類の代表的なテルル化物ガラスは、約75%TeO2、約20%ZnO、約5%Na2O、及び約0.15%Er23と、約80%TeO2、約10%ZnO、約10%Na2O、及び約1%(Er23、Tm23、又はNd23)とのモルパーセントの組成を含む。
一部の結晶材料も、望ましい光学特性を有する。一部の代表的な結晶光学材料は、約97%Al23及び約3%Er23と、約90%Al23及び約10%(Er23、Nd23、又はTb23)と、約99.3%TiO2及び約0.75%Er23と、約96.7%YVO4、約3%Yb23、及び約0.3%Er23とのモルパーセントの組成を含む。
ドーパント及び/又は添加物は、粒子及び/又は結果的に生じる均一層の光学特性及び物理特性等の特性を変化させるために導入することができる。例えば、ドーパント及び/又は添加物は、材料の屈折率を変化させるために導入することができる。光学用途に関して、屈折率は、選択された周波数範囲の光により動作する特定の光学デバイスを形成するために変化させることができる。ドーパント及び/又は添加物は、更に、材料の処理特性を変化させるために導入することができる。特に一部のドーパント及び/又は添加物は、ガラスを低い温度で処理できるように、流動温度、つまりガラス繊維温度を変化させる。ドーパント及び/又は添加物は、材料内で相互作用することも可能である。例えば、P25及びAl23等の一部のドーパント及び/又は添加物は、他のドーパント及び/又は添加物の溶解性を高めるために導入することができる。ドープ材料は、光学デバイスの製造において有用である。本明細書で説明する手法を使用することで、ドープ材料により、平面状の光学デバイスを作成することができる。
一態様において、対象となる粒子は、複数のドーパント及び/又は添加物を伴う光学ガラスを形成するアモルファス組成物を含む。実施形態において、一つ又は複数のドーパント及び/又は添加物は、希土類金属を含む。希土類金属は、材料の光学特性の修正の理由から、特に望ましい。粒子を均一層に固化させる場合、結果として生じる材料は、希土類ドーパント及び/又は添加物及びその他のドーパント及び/又は添加物によって影響された屈折率を有する場合がある。加えて、希土類ドーパント及び/又は添加物は、光増幅器及びその他の光学デバイスの製造に関して材料の用途を変化させることが可能な発光特性に提供を与える。希土類金属は、周期表のIIIb属の遷移金属を含む。具体的には、希土類元素は、Sc、Y、及びランタニド系列を含む。その他の適切なドーパント及び/又は添加物は、アクチニド系列の元素を含む。光学ガラスに関して、ドーパント及び/又は添加物として対象となる希土類金属は、Erと、Ybと、Ndと、Laと、Ceと、Tbと、Dyと、Prと、Tmとを含む。適切な非希土類金属ドーパント及び/又は添加物は、例えば、Alと、Gaと、Mgと、Srと、Znと、Biと、Sbと、Zrと、Pbと、Liと、Naと、Kと、Baと、Wと、Siと、Geと、Pと、Bと、Teと、Caと、を含む。
材料の処理は、望ましい光学デバイスの設計において、依然として重要な考慮事項である。例えば、例えば、材料の組成と密度等の特性とは、望ましい屈折率の材料を得るために調整される。同様に、材料の熱膨張と流動温度とは、意図的ではない屈折等の望ましくない光学特性を持ち込む可能性のある過剰なストレスのない状態で、材料を一体的な集積構造にするための妥当な処理アプローチと一致させる必要がある。固化した光学材料は、材料を通じた光透過によって望ましくない損失量が生じないように、動作波長での高い透明性及び均一性を提供することができる。加えて、材料は、光学的な集積回路又は電気光学的な回路の集積デバイスを形成するための妥当な条件下で処理可能である必要がある。同様の材料の制約は、最新の集積電子デバイスの形成に関して問題となる場合がある。
様々な材料が、レーザ熱分解を使用して、サブミクロン及び/又はナノスケールの粒子として形成されている。こうした材料の一部については、以下の説明において説明する。光反応蒸着を使用することで、こうした材料は、粉末アレイの形態で、直接コーティングとして形成することができる。本明細書の説明と例とに基づいて、熱分解及び光反応蒸着により、広範な追加的材料を製造することが可能である。具体的には、一部の改良された材料の形成において適切なアプローチについて、下で概要を説明する。
例えば、酸化ケイ素ナノ粒子の製造については、同時係属で共通して譲渡されたクマールらの米国特許出願第09/085,514号「酸化ケイ素粒子」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。この特許出願では、アモルファスSiO2の製造について説明している。酸化チタンナノ粒子及び結晶性二酸化ケイ素ナノ粒子については、同時係属で共通して譲渡されたビーらの米国特許出願第09/123,255号「酸化金属(ケイ素)及び/又は炭素複合体」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。特に、この出願では、アナターゼ及びルチルTiO2の製造について説明している。
加えて、ナノスケール酸化マンガン粒子が形成されている。こうした粒子の製造については、同時係属で共通して譲渡されたクマールらの米国特許出願第09/188,770号「酸化金属粒子」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。この出願では、MnO、Mn23、Mn34、及びMn58の製造について説明している。
更に、酸化バナジウムナノ粒子については、ビーら米国特許第6,106,798号「酸化バナジウム粒子」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。同様に、銀バナジウム酸化物ナノ粒子が製造されており、共に「金属バナジウム酸化物粒子」の名称のホーンらの米国特許第6,225,007号及び同時係属で共通して譲渡されたライツらの米国特許出願第09/311,506号において説明されており、これらは共に参照により本明細書に組み込むものとする。
更に、リチウムマンガン酸化物ナノ粒子が、レーザ熱分解により、その後の熱処理の有無に関係なく製造されており、同時係属で共通して譲渡されたクマールらの米国特許出願第09/188,768号「複合金属酸化物粒子」及びクメールらの第09/334,203号「三成分粒子を製造する反応方法」と、ホーンらの米国特許第6,136,287号「リチウムマンガン酸化物及び電池」において説明されており、これら三つは全て参照により本明細書に組み込むものとする。
酸化アルミニウムナノ粒子は、同時係属で共通して譲渡されたクメールらの米国特許出願第09/136,483号「酸化アルミニウム粒子」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。特に、この出願では、γ−Al23の製造について開示ししている。ドープ結晶及びアモルファスアルミナを伴うレーザ熱分解及び/又は光反応蒸着によるデルタ−Al23の形成及びシータ−Al23の形成については、同時係属で共通して譲渡されたチルボルらの米国特許出願第09/969,025号「酸化アルミニウム粉末」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。
アモルファス酸化アルミニウム材料は、SiO2 及び/又は23等の他のガラス形成物と組み合わせることができる。例えば、光学ガラスの形成に関して、酸化アルミニウムに適した金属酸化物ドーパント及び/又は添加物は、酸化セシウム(Cs2O)と、酸化ルビジウム(Rb2O)と、酸化タリウム(Tl2O)と、酸化リチウム(Li2O)と、酸化ナトリウム(Na2O)と、酸化カリウム(K2O)と、酸化ベリリウム(BeO)と、酸化マグネシウム(MgO)と、酸化カルシウム(CaO)と、酸化ストロンチウム(SrO)と、酸化バリウム(BaO)などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。ガラスドーパント及び/又は添加物は、例えば、ガラスの屈折率、固化温度、及び/又は多孔性に影響を与えることができる。赤外線放射体に関して適切な金属酸化物ドーパント及び/又は添加物は、例えば、酸化コバルト(Co34)と、Er23と、CrO2と、Tm23と、Nd23と、Yb23と、Pr23と、Dy23と、Ho23 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。
加えて、酸化スズナノ粒子がレーザ熱分解により製造されており、クメールらの米国特許第6,200,674号「酸化スズ粒子」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。酸化亜鉛ナノ粒子については、同時係属で共通して譲渡されたライツらの米国特許出願第09/266,202号「酸化亜鉛粒子」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。特に、ZnOナノ粒子の製造について説明されている。
サブミクロン及びナノスケール粒子と、希土類金属酸化物粒子、希土類ドープ金属及び/又は半金属酸化物粒子、希土類金属及び/又は半金属硫化物、及び希土類ドープ金属及び/又は半金属硫化物の対応するコーティングとについては、同時係属で共通して譲渡されたクメールらの米国特許出願第09/843,195号「高発光性蛍光体粒子」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。蛍光体の形成に関して適切なホスト材料は、ZnOと、ZnSと、Zn2SiO4と、SrSと、YBO3と、Y23と、Al23と、Y3Al512と、BaMgAl1423と、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。ドーパント及び/又は添加物として蛍光体粒子を活性化させる例示的な非希土類金属は、例えば、マンガンと、銀と、鉛とを含む。金属酸化物蛍光体を形成する例示的な希土類金属は、例えば、ユウロピウムと、セリウムと、テルビウムと、エルビウムとを含む。一般に、重金属イオン又は希土類イオンは、蛍光体の活性剤として使用される。蛍光体の用途に関して、粒子は、一般に結晶性である。
鉄、酸化鉄、及び炭化鉄の製造については、ビーらによる出版物である"Nanorystalline α-Fe, Fe3C, and Fe7C3 produced by CO2laser pyrolysis," J. Mater. Res. Vol. 8, No. 7, 1666-1674 (July 1993) において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。銀金属のナノ粒子の製造については、同時係属で共通して譲渡されたライツらの米国特許出願第09/311,506号「金属バナジウム酸化物粒子」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。レーザ熱分解により製造されたナノスケール炭素粒子については、ビーらの参考文献である"Nanoscale carbon blacks produced by CO2 laser pyrolysis," J. Mater. Res. Vol. 10, No. 11, 2875-2884 (Nov. 1995) において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。
レーザ熱分解による硫化鉄(Fe1-xS)ナノ粒子の製造については、ビーらのMaterial Research Society Symposium Proceedings, Vol. 286, p. 161-166 (1993) において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。硫化鉄のレーザ熱分解製造に関する前駆体は、鉄ペンタカルボニル(Fe(CO)5)及び硫化水素(H2S)とした。蒸気輸送に関する他の適切な気体硫黄前駆体は、例えば、ピロスルフリルクロリド(S25Cl2)と、塩化硫黄(S2Cl2)と、塩化スルフリル(SO2Cl2)と、塩化チオニル(SOCl2などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。エアロゾル輸送に関する適切な硫黄前駆体は、例えば、硫酸アンモニウム((NH42S)と、硫酸(H2SO4などと、これらの任意の適切な組み合わせとを含み、これは水に溶解する。その他の金属及び/又は半金属硫化材料も、同様に製造できる。
酸化セリウムは、上で説明したレーザ熱分解装置を使用して製造可能である。エアロゾル輸送に関する適切な前駆体は、例えば、硝酸セリウム(Ce(NO33)と、塩化セリウム(CeCl3)と、シュウ酸セリウム(Ce2(C243などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。同様に、酸化ジルコニウムは、上で説明したレーザ熱分解装置を使用して製造可能である。エアロゾル輸送に関する適切なジルコニウム前駆体は、例えば、オキシ塩化ジルコニウム(ZrOCl)と、オキシ硝酸ジルコニウム(ZrO(NO32などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。
チップキャパシタに関する誘電材料のコーティングの堆積については、同時係属で共通して譲渡されたブライアンの米国特許出願第60/312,234号「チップキャパシタの形成に関する反応性堆積」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。適切な誘電材料は、大部分のチタン酸バリウム(BaTiO3)を含み、これは随意的に他の金属酸化物と混合される。適切なドーパント及び/又は添加物と共にセラミックチップキャパシタに組み込むのに適した他の誘電酸化物は、例えば、SrTiO3と、CaTiO3と、SrZrO3と、CaZrO3と、Nd23−2TiO3と、La23−2TiO2 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。
ケイ酸アルミニウム及びチタン酸アルミニウムの三成分ナノ粒子の製造は、参照により本明細書に組み込む同時係属で共通して譲渡されたライツらの米国特許出願第09/311,506号「金属バナジウム酸化物粒子」において説明される銀バナジウム酸化物ナノ粒子の製造と同様の手順に続いて、レーザ熱分解によって実行することができる。ケイ酸アルミニウムの製造に関する適切な前駆体は、蒸気輸送について、塩化アルミニウム(AlCl3)と、四塩化ケイ素(SiCl4などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとの混合物を含み、エアロゾル輸送について、テトラ(N−ブトキシ)シラン及びアルミニウムイソプロポキシド(Al(OCH(CH323)の混合物と、テトラエトキシシラン及び硝酸アルミニウムの混合物又はテトラエトキシシラン及び塩化アルミニウムの混合物などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。同様に、チタン酸アルミニウムの製造に関して適切な前駆体は、エアロゾル輸送について、硝酸アルミニウム(Al(NO33)及び硫酸に溶解する二酸化チタン(TiO2)粉末の混合物と、アルミニウムイソプロポキシド及びチタニウムイソプロポキシド(Ti(OCH(CH324)の混合物などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。
錯陰イオンを伴う金属及び/又は半金属組成物のコーティングを伴うサブミクロン及びナノスケール粒子の形成は、同時係属で共通して譲渡されたシャロナ−ギルらの米国特許出願第09/845,985号「錯陰イオンを伴う粒子を形成するためのリン酸粉末組成及び方法」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。適切な多原子陰イオン(polyatomic anion)は、例えば、リン酸塩(PO4 -3)と、硫酸塩(SO4 -2)と、ケイ酸塩(Si4 -4などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。リン酸陰イオンを形成するのに適切なリン前駆体と、硫酸陰イオンを形成するのに適切な硫酸前駆体と、ケイ酸陰イオンを形成するのに適切なケイ酸前駆体とについては、前述している。適切な陽イオンは、例えば、金属及び/又は半金属陽イオンを含む。リン酸ガラスは、様々な状況で使用することができる。ガラスのリン酸組成物は、例えば、リン酸アルミニウム(AlPO4)と、リン酸カルシウム(Ca3(PO42などと、これらの二つ以上の適切な組み合わせとを含む。蒸気輸送に関する適切な気体リン酸前駆体組成物は、例えば、ホスフィン(PH3)と、三塩化リン(PCl3)と、五塩化リン(PCl5)と、オキシ塩化リン(POCl3)と、P(OCH33 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。エアロゾル輸送に関する適切なリン前駆体は、例えば、(C25O)3Pと、(C25O)3POと、リン酸アンモニウム((NH43PO4)と、リン酸アンモニウム−二塩基((NH42HPO4)と、リン酸アンモニウム−一塩基((NH4)H2PO4)と、リン酸(H3PO4などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含み、これらは全て適度に水に溶解する。
炭化ケイ素及び窒化ケイ素のレーザ熱分解による合成については、同時係属で共通して譲渡されたライツの米国特許出願第09/433,202号「粒子分散」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。その他の金属及び/又は半金属炭化物及び金属及び/又は半金属窒化物は、同様に製造可能である。
光学用途において特に対象となる一部のホストガラス形成材料及び/又はドーパント及び/又は添加物に関して、適切な前駆体は、前駆体材料の代表的なリストとして説明することができる。こうした代表的リストは、次の通りである。
蒸気輸送に関する適切なケイ素前駆体は、例えば、四塩化ケイ素(SiCl4)と、トリクロロシラン(Cl3HSi)と、トリクロロメチルシランCH3SiCl3と、テトラエトキシシラン(Si(OC254、エチルシラン及びテトラエチルシランとしても知られる)などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。適切なホウ素前駆体は、例えば、三塩化ホウ素(BCl3)と、ジボラン(B26)と、BH3 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。蒸気輸送に関する適切なリン酸前駆体組成物は、例えば、ホスフィン(PH3)と、三塩化リン(PCl3)と、五塩化リン(PCl5)と、オキシ塩化リン(POCl3)と、P(OCH33 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。適切なゲルマニウム前駆体は、例えば、GeCl4 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。適切なチタニウム前駆体は、例えば、四塩化チタニウム(TiCl4)と、チタニウムイソプロポキシド(Ti[OCH(CH324などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。適切な液体アルミニウム前駆体は、例えば、アルミニウムS−ブトキシド(Al(OC493)と、トリメチルアルミニウム(Al(CH33)と、トリメチルアンモニアアルミニウムAl(CH33NH3 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。多数の適切な固体アルミニウム前駆体組成物を利用可能であり、こうした組成物は、例えば、塩化アルミニウム(AlCl3)と、アルミニウムエトキシド(Al(OC253)と、アルミニウムイソプロポキシド(Al[OCH(CH323などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。適切なテルリウム前駆体は、例えば、Te(C252と、Te(CH32と、Te(C372と、Te(C492と、Te(C342と、Te(CH3342 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。
希土類金属前駆体に関して、蒸気輸送に関する適切な前駆体は、例えば、エルビウムヘプタフルオロジメチルオクタンジオナートと、Er(C111923と、Yb(C111923と、Pr(C111923と、Nb(C111923と、Tm(C111923 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。その他の望ましい金属ドーパント及び/又は添加物に関する一部の代表的な前駆体は、例えば、ジエチル亜鉛(Zn(C252)と、ジメチル亜鉛(Zn(CH32などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとのような液体亜鉛前駆体組成物を含む。気体輸送での十分な蒸気圧を伴う適切な固体亜鉛前駆体は、例えば、塩化亜鉛(ZnCl2などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。蒸気輸送に関する適切なリチウム前駆体は、例えば、酢酸リチウム(Li22CCH3)等の固体と、ヘキサンに溶解するリチウムアミド(LiNH2)等の液体などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。
エアロゾルの生成に関する適切なケイ素前駆体は、例えば、エーテルに溶解する四塩化ケイ素Si(Cl4)と、四塩化炭素に溶解するトリクロロシラン(Cl3HSi)と、アルコールに溶解するコロイダルシリカSi(OC254と、Si(OCH34と、(CH33SiOSi(CH33 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。同様に、エアロゾル輸送に関する適切なホウ素前駆体は、例えば、水及び様々な有機溶媒に溶解するホウ酸アンモニウム((NH4247)と、B(OC252と、B(C253 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。エアロゾル輸送に関する適切なリン前駆体は、例えば、リン酸アンモニウム((NH43PO4)と、リン酸アンモニウム−二塩基((NH42HPO4)と、リン酸アンモニウム−一塩基((NH4)H2PO4)と、リン酸(H3PO4)とを含み、これらは全て適度に水に溶解し、更に、アルコール及びエーテルに溶解するOP(OC253と、P(OC253と、OP(OCH33 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。エアロゾル輸送に関する適切なアルミニウム前駆体は、例えば、多くの有機溶媒に溶解する塩化アルミニウム(AlCl3・6H2O)と、水に溶解する硝酸アルミニウム(Al(NO33・9H2O)及びアルミニウムヒドロキシクロリド(Al2(OH)5Cl・2H2O)と、Al(C253と、Al(OC493と、Al(C5723と、Al(C183523 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。エアロゾル輸送に関する適切なチタニウム前駆体は、例えば、Ti(N(CH324)と、TiO2OHなどと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。エアロゾル輸送に関する適切なゲルマニウム前駆体は、例えば、Ge(OC253と、Ge(OCH34 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。エアロゾル輸送に関する適切なテルリウム前駆体は、例えば、アルコールに溶解するTeCl4 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。
同様に、希土類ドーパント及び/又は添加物前駆体は、エアロゾルとして供給することができる。エアロゾル輸送に適した代表的な希土類前駆体の一部を、適切な溶媒と共に下に提示する。塩化イットリウム(YCl3)及び硝酸イットリウム(Y(NO33)は、水に溶解する。塩化ランタン(LaCl3及びLaCl3・7H2O)及び硝酸ランタン六水和物(La(NO33・6H2O)は、水に溶解する。塩化ツリウム(TmCl3及びTmCl3・7H2O)は、水に溶解する。塩化イッテルビウム(YbCl3及びYbCl3・6H2O)は、水に溶解する。塩化プラセオジム(PrCl3及びPrCl3・7H2O)及び硝酸プラセオジム六水和物(Pr(NO33・6H2O)は、水に溶解する。塩化ネオジム(NdCl3及びNdCl3・6H2O)及び硝酸ネオジム六水和物(Nd(NO33・6H2O)は、水に溶解する。塩化エルビウム(ErCl3及びErCl3・6H2O)は、水に溶解する。その他の適切な希土類ドーパント及び/又は添加物は、例えば、Er(NO33と、CeCl3と、Ce(NO33とを含む。
その他の非希土類金属ドーパント及び/又は添加物も、エアロゾルにより輸送できる。例えば、塩化亜鉛(ZnCl2)及び硝酸亜鉛(Zn(NO32)は、水とイソプロピルアルコール等の一部の有機溶媒とに溶解する。溶液からのエアロゾル輸送に関する適切なリチウム前駆体は、例えば、水及びアルコールに溶解する酢酸リチウム(LiCH3CO2)及び硝酸リチウム(LiNO3)と、水、アルコール、及び他の一部の有機溶媒に多少溶解する塩化リチウム(LiCl)と、水及びアルコールに多少溶解する水酸化リチウム(LiOH)などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。エアロゾル輸送に関する適切なビスマス前駆体は、例えば、希釈酸性水溶液に溶解する硝酸ビスマス(Bi(NO33などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。三塩化アンチモン(SbCl3)は、アルコールに溶解する。アジ化バリウム(Ba(N32)及び塩化バリウム(BaCl3)は、水に溶解する。
上記のように、フッ素ドーパント及び/又は添加物は、一部の用途において対象となる。リン酸コーティングシリカガラスに関して、特に対象となるフッ化前駆体は、例えば、三フッ化リン(PF3)を含み、これは気体であり、レーザ熱分解及び/又は光反応蒸着チャンバへの蒸気輸送に適切となる。蒸気及び/又はエアロゾル輸送のための他のフッ化前駆体は、例えば、(C25O)3SiFと、(C25O)2SiF2と、(C25O)SiF3と、(C252SiF2と、C25SiF3と、C65SiF3と、H2SiF6・xH2Oと、SiF4と、Si43Clと、SiF2Cl2と、SiFCl3と、HPO22と、HPF6・6H2Oと、(i−C37O)2POFと、H2PO3Fと、CF4と、CF3COCF3・H2Oと、AlF3と、SnF2と、SnF4と、GeF2と、GeF4と、GeF3Clと、GeF2Cl2と、GeFCl3と、TiF4と、FCH2CO2Hと、C26と、CCl22と、BF3・2H2Oと、[(CH3N]BFと、C65BF2と、(4−CH364)BF2と、(4−CH364)BF2と、HBF4 などと、これらの任意の二つ以上の適切な組み合わせとを含む。塩素ドーパント及び/又は添加物は、金属及び/又は半金属元素の塩化物として、或いはフッ素と同様の化合物において、導入することが可能である。炭素及び窒素ドーパント及び/又は添加物は、他の前駆体に関連する元素として導入することが可能であり、炭素は、エチレン又はその他の炭化水素として供給することができる。
レーザ熱分解装置
適切なレーザ熱分解装置は、一般に、周囲の環境から分離された反応チャンバを備える。反応物輸送装置に接続された反応物入口は、反応チャンバを通る流動として、反応物ストリームを生成する。光ビーム経路等の放射ビーム経路は、反応区域で反応物ストリームと交差する。反応物及び/又は生成物ストリームは、反応区域後も出口へと続き、ここで反応物及び/又は生成物ストリームは反応チャンバを退出し、収集装置に達する。光反応蒸着に関して、コーティングは、下で更に説明するように、反応チャンバ内、或いは反応チャンバに接続された別個のコーティングチャンバ内で実行することができる。一般に、レーザ等の放射源は、反応チャンバの外部に位置しており、光ビームは適切な窓を通じて反応チャンバに入る。
図1を参照すると、レーザ熱分解システムの特定の実施形態100には、反応物輸送装置(又は反応物供給システムとも称する)102と、反応チャンバ104と、遮蔽ガス輸送装置106と、収集装置108と、光源110とが伴う。下で説明する第一の反応物輸送装置は、一つ以上の単独ガス反応物を輸送するために使用することができる。代替の反応物輸送装置は、エアロゾルとしての一つ以上の反応物の輸送に関して説明される。更なる反応物輸送装置では、エアロゾルとしての一つ以上の反応物と蒸気及び/又はガスとしての一つ以上の反応物との輸送が可能になる。
図2を参照すると、反応物輸送装置102の第一の実施形態の反応物輸送装置112は、前駆体組成物の前駆体ソース120を含む。液体又は固体反応物に関して、一つ以上の搬送ガスソース122からの搬送ガスは、反応物の輸送を促進するために、前駆体ソース120に導入することが可能である。前駆体ソース120は、液体保持容器、固体前駆体の輸送装置、又はその他の適切な容器にすることができる。搬送ガスソース122からの搬送ガスは、赤外線吸収体及び/又は不活性ガスのいずれかにすることができる。実施形態において、前駆体ソースは、前駆体の蒸気を、選択された蒸気圧において、一般には搬送ガスなしで供給するフラッシュ蒸発器である。フラッシュ蒸発器は、液体前駆体を供給するために液体リザーバに接続することができる。適切なフラッシュ蒸発器は、例えば、MKS Equipmentから入手可能であり、或いは、容易に入手可能な構成要素から製造できる。
前駆体ソース120からのガス及び/又は蒸気は、チューブ130の単一部分においてガスを組み合わせることにより、赤外線吸収体ソース124、不活性ガスソース126、及び/又は二次反応物ソース128からのガスと混合される。チューブ130は、チューブ内での前駆体固化を防止するために加熱することができる。ガス及び/又は蒸気は、反応チャンバ104から十分な距離をとって組み合わせ、反応チャンバ104に入る前にガス及び/又は蒸気が十分に混合されるようにする。チューブ130内で組み合わせたガス及び/又は蒸気は、ダクト132を通じてチャネル134に入り、これは反応物入口256(図1)と流体に関して連絡している。
第二の前駆体及び/又は反応物は、第二の前駆体ソース138から供給することが可能であり、これは液体反応物輸送装置、固体反応物輸送装置、ガスボンベ、フラッシュ蒸発器、又はその他の適切な容器又は複数の容器にすることができる。図2に示すように、第二の前駆体ソース138は、チューブ130を経由して、ダクト132に第二の反応物を輸送する。代わりに、質量流量コントローラ146を使用して、図2の反応物輸送システム内でのガスの流動を調節することができる。代替実施形態において、第二の前駆体は、反応物が反応チャンバに入るまで混合しないように、第二のチャネルを通じた反応チャンバへの輸送のために、第二のダクトを通じて輸送することができる。複数の反応物輸送ノズルを伴うレーザ熱分解装置については、同時係属で共通して譲渡されたライツらの米国特許出願第09/970,279号「流動リアクタのための多重反応物ノズル」において更に説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。一つ以上の追加前駆体、例えば、第三の前駆体、第四の前駆体などは、二種類の前駆体に関する説明の一般化に基づいて、同様に輸送することができる。
上記のように、反応物ストリームは、一つ以上のエアロゾルを含むことができる。エアロゾルは、反応チャンバ104内で、或いは反応チャンバ104への注入の前に反応チャンバ104の外部で、形成することができる。エアロゾルが反応チャンバ104への注入の前に生成される場合、このエアロゾルは、図2のチャネル134のような気体反応物に関して使用されるものと同様の反応物入口を通じて導入することができる。
図3Aを参照すると、反応物輸送装置(反応物供給システム102の実施形態210は、エアロゾルをダクト132に供給するために使用することができる。反応物供給システム210は、外部ノズル212と内部ノズル214とを備える。外部ノズル212は、図3Aの挿入部分に示すような外部ノズル212最上部の長方形出口218につながる上部チャネル216を有する。長方形出口218は、反応チャンバ内で望ましい広がりの反応物ストリームを生成するために、選択された寸法を有する。外部ノズル212は、基部プレート222に排出チューブ220を備える。排出チューブ220は、液化したエアロゾルを外部ノズル212から取り除くために使用される。内部ノズル214は、取付部224において外部ノズル212に固定される。
内部ノズル214の最上部は、二穴内部混合噴霧器226にすることができる。液体は、チューブ228を通じて噴霧器に供給され、反応チャンバに導入するためのガスは、チューブ230を通じて噴霧器に供給される。ガスと液体との相互作用は、小滴の形成を助ける。
複数のエアロゾル生成器を使用して、反応チャンバ内部で、或いは反応チャンバにつながる一つ以上の入口内部で、エアロゾルを生成することができる。エアロゾル生成器は、互いに同じ又は異なるエアロゾル組成を生成するために使用することができる。エアロゾル生成器が異なる組成のエアロゾルを生成する実施形態において、エアロゾルは、同じ溶媒及び/又は分散剤において容易に又は都合良く溶解及び/又は分散しない反応物及び/又は前駆体を導入するために使用することができる。したがって、反応チャンバ内でエアロゾルを直接的に形成するために、複数のエアロゾル生成器が使用される場合、エアロゾル生成器は、反応物を混合する方向性にすることが可能であり、或いは別個のストリームを、場合によっては重複する形で、反応区域に沿って輸送する方向性にすることができる。二つ以上のエアロゾルが単一の入口ノズル内で生成される場合、これらのエアロゾルは、共通のガス流動内で混合及び流動させることができる。二つのエアロゾル生成器を備える入口ノズルは、図3Bに表示されている。入口ノズル240は、エアロゾル生成器242、244を含む。これらは、出口246へ向かうエアロゾルを生成する。
代わりに、エアロゾル生成器は、エアロゾルを反応チャンバ内で組み合わせるように、別個の入口内でエアロゾルを生成することができる。単一の入口ノズル又は複数の入口ノズル内での複数のエアロゾル生成器の使用は、単一の溶液及び/又は分散内で望ましい組成物を導入するのが困難である実施形態において、有用となる場合がある。異なる入口内でエアロゾルを生成する多数のエアロゾル生成器については、同時係属で共通して譲渡されたモッソらの米国特許出願第09/362,631号「粒子製造装置」において更に説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。
こうした任意のエアロゾルの実施形態では、一つ以上の蒸気及び/又はガス反応物及び/又は前駆体を導入することもできる。例えば、蒸気及び/又はガス前駆体は、エアロゾル生成器自体の内部に導入し、エアロゾルの形成を助けることができる。代替実施形態において、蒸気は、別個の入口を通じて、エアロゾルが生成される輸送チャネルに輸送することが可能であり、蒸気とエアロゾルとが混合し、同じ反応物入口を通じて反応チャンバに輸送されるようになる。更なる実施形態において、蒸気前駆体は、別個の反応物入口を通じて反応チャンバ内に輸送して、エアロゾルを含む流動と組み合わせる。加えて、単一の蒸気前駆体、異なる輸送チャネルを通じた異なる蒸気前駆体、又はこれらを組み合わせたものの輸送のために、こうしたアプローチを組み合わせることが可能である。
エアロゾルを伴うチャネルに蒸気前駆体輸送し、共に反応チャンバに輸送するように構成された入口ノズルの実施形態は、図4に表示されている。図4を参照すると、エアロゾル生成器360は、エアロゾルをチャネル362に輸送する。チャネル362は、一般には反応チャンバ内へとつながる反応物入口364につながっている。反応物入口364は、反応チャンバ内の放射経路から適切な距離で反応物ストリーム及び/又は流動を輸送するように、要求に応じて、配置することができる。蒸気チャネル366は、蒸気前駆体をエアロゾル生成器360からのエアロゾルに混合して反応物入口364を通じて輸送できるように、チャネル362につながる。蒸気チャネル366は、フラッシュ蒸発器368と接続するが、バブラ又は固体蒸気ソース等の他の蒸気ソースを使用することもできる。フラッシュ蒸発器は、選択された蒸気圧を蒸気チャネル366に輸送する温度まで、液体前駆体を加熱する。蒸気チャネル366及び/又はチャネル362は、蒸気反応物の液化を低減又は排除するために、加熱することが可能である。フラッシュ蒸発器368は、液体ソース370と接続する。
反応物輸送システムの実施形態は、エアロゾルを含む反応物流動から独立した形での蒸気前駆体の反応チャンバ内への輸送に関して、図5に表示されている。図5を参照すると、エアロゾル生成器380は、反応物入口384につながるチャネル382内でエアロゾルを生成する。チャネル382からのエアロゾルは、放射ビーム386へとつながる。蒸気チャネル388、390は、蒸気前駆体を反応チャンバ内へ輸送し、放射ビーム386に到達する直前にエアロゾルと混合する。
代替実施形態において、エアロゾル前駆体は、図5のチャネル388、390を通じて輸送することが可能であり、一方、(複数の)蒸気及び/又は気体反応物は、チャネル382を通じて輸送される。例えば、蒸気のケイ素前駆体及び/又はその他のガラス形成ホスト元素は、中央チャネル382を通じて輸送可能であり、一方、エアロゾルのドーパント及び/又は添加物は、チャネル388、390を通じて輸送できる。更なる実施形態において、ドーパント及び/又は添加物前駆体等の前駆体は、放射ビームにおいて、及び/又は 放射ビームの直後において、別の反応物流動と交差するように輸送することができる。ドーパント及び/又は添加物前駆体が放射ビームの直後において反応物及び/又は生成物流動と交差する場合には、粒子が依然として形成され、ドーパント及び/又は添加物が粒子のマトリックスに導入されるようになる場合があり、或いは、ドーパント及び/又は添加物を高温粒子と関連させて固化時に最終的な均一材料に組み込まれるようにすることができる。
図1を参照すると、反応チャンバ104は、メインチャンバ250を備える。反応物輸送装置(反応物供給システム102は、注入ノズル252において、メインチャンバ250と接続する。反応チャンバ104は、反応物と不活性構成要素との混合物の装置内の圧力における露点を上回る表面温度まで加熱することができる。
注入ノズル252の端部は、不活性遮蔽ガスの通路としての環状開口部254と、反応チャンバ内で反応物ストリームを形成する反応物の通路としての反応物入口256(左下の挿入部分)とを有する。反応物入口256は、図1の下の挿入部分に示すように、スリットにすることができる。環状開口部254は、例えば、約1.5インチの直径と、約1/8インチ乃至約1/16インチの半径方向の幅とを有する。環状開口部254を通じた遮蔽ガスの流動は、反応チャンバ104全体に渡って、反応物ガス及び生成物粒子の散らばりを防止するのに役立つ。
管状セクション260、262は、注入ノズル252の両側に位置する。管状セクション260、262は、例えば、それぞれZnSe窓264、266を含む。窓264、266は、直径約1インチである。窓264、266は、チャンバの中心とレンズの表面との間の距離に等しい焦点距離を有する円柱レンズとし、ノズル開口部の中止のすぐ下のポイントに光ビームの焦点を合わせることができる。窓264、266は、反射防止コーティングを有することができる。適切なZnSeレンズは、カリフォルニア州サンディエゴのLaser Power Opticsから入手できる。管状セクション260、262は、窓264、266が反応物及び/又は生成物によって汚染される可能性が低くなるように、窓264、266をメインチャンバ250から離す変位量を提供する。窓264、266は、例えば、メインチャンバ250のエッジから約3cm外れている。
窓264、266は、管状セクション260、262に対して、ゴムOリングにより密封され、反応チャンバ104へ外気が流入するのを防止する。管状入口268、270は、管状セクション260、262への遮蔽ガスの流入を提供し、窓264、266の汚染を低減する。管状入口268、270は、遮蔽ガス輸送装置106に接続される。
図1を参照すると、遮蔽ガス輸送装置(遮蔽ガス輸送システム106は、不活性ガスダクト282に接続された不活性ガスソース280を含む。不活性ガスダクト282は、環状開口部254につながる環状チャネル284へ流入する。質量流量コントローラ286は、不活性ガスダクト282への不活性ガスの流入を調節する。図2の反応物輸送装置(反応物輸送システム112が使用される場合、不活性ガスソース126は、望ましい場合に、ダクト282のための不活性ガスソースとしても機能することが可能である。図1を参照すると、不活性ガスソース280又は別個の不活性ガスソースを使用して、チューブ268、270へ不活性ガスを供給することができる。チューブ268、270への流入は、質量流量コントローラ288によって制御できる。
光源110は、窓264から入り、窓266から出る光ビーム300を生成するように位置調整される。窓264、266は、反応区域302において反応物の流れと交差する、メインチャンバ250を通じた光の経路を定める。窓266を出た後、光ビーム300は、ビームダンプとしても機能する出力計304に当たる。適切な出力計は、カリフォルニア州サンタクララのCoherent Inc.から入手できる。光源110は、レーザ、或いはアーク灯等の高強度の従来型光源にすることができる。一実施形態において、光源110は、赤外線レーザであり、特に、ニュージャージ州ランディングのPRC Corp.から入手可能な最大出力1800ワットのレーザ等のCW CO2レーザである。
注入ノズル252において反応物入口256を通過する反応物は、反応物ストリームを始動させる。反応物ストリームは、反応区域302を通過し、ここで、金属及び/又は半金属前駆体組成物とドーパント及び/又は添加物前駆体組成物とが関与する反応が発生する。反応区域302におけるガスの加熱は、極めて急速であり、特定の条件に応じて、大まかには約105℃/秒程度となる。この反応は、反応区域302を出た時点で急速に冷却され、反応物及び/又は生成物ストリームにおいて、粒子306が形成される。この処理の非平衡的性質により、非常に均一なサイズ分布と構造的な均質性を伴うナノ粒子の製造が可能となる。
反応物ストリームの経路は、収集ノズル310へ続く。収集ノズル310は、図1の上の挿入部分に示すように、円形開口部312を有する。円形開口部312は、収集装置(収集システム108への供給を行う。
チャンバ圧は、メインチャンバに取り付けられた圧力計320によりモニタされる。望ましい酸化物の製造に適したチャンバ圧は、一般に、約80Torr乃至約650Torrの範囲である。
収集装置(収集システム108は、収集ノズル310から続く曲線チャネル330を含むことができる。粒子のサイズが小さいため、生成物粒子は、曲線の周囲のガスの流れに従う。収集装置(収集システム108は、生成物粒子を収集するために、ガスの流れの中にフィルタ332を含む。曲線チャネル330のため、フィルタは、チャンバの真上では支持されない。TeflonR(ポリテトラフルオロエチレン)、ステンレス鋼、グラスファイバ等、その材料が不活性であり、粒子を捕らえる上で十分に微細な編み目を有する限り、様々な材料をフィルタとして使用することができる。フィルタに適した材料には、例えば、ニュージャージ州バインランドのACE Glass Inc.のグラスファイバフィルタと、カリフォルニア州サニーベールのAF Equipment Co.の円筒型NomexRフィルタと、デラウェア州シーフォードのALL Con World Systemsのステンレス鋼フィルタとが含まれる。
ポンプ334は、収集装置(収集システム108を選択した圧力に維持するために使用される。ポンプの排気は、スクラバ336を通じて流し、外気へ排出する前に、残存する何らかの反応性化学物質を除去することが望ましい場合がある。
ポンプ速度は、ポンプ334とフィルタ332との間に挿入した手動ニードルバルブ又は自動スロットルバルブ338によって制御される。フィルタ332上での粒子の蓄積により、チャンバ圧が上昇するのに従って、手動バルブ又はスロットルバルブを調節し、ポンプ速度と、対応するチャンバ圧とを維持することができる。
この装置は、コンピュータ350によって制御することができる。一般に、このコンピュータは、放射源(例えば光源)を制御し、反応チャンバ内の圧力をモニタする。このコンピュータは、反応物及び/又は遮蔽ガスの流動を制御するために使用することができる。
反応は、フィルタ332上で十分な粒子が収集され、ポンプ334が反応チャンバ104内で、フィルタ332を通じた抵抗に対して、望ましい圧力を維持できなくなるまで、継続させることができる。反応チャンバ104内の圧力を望ましい値に維持できなくなった時、反応を停止させ、フィルタ332を取り外す。この実施形態により、一回の運転で、チャンバ圧が維持できなくなる前に、約1乃至300グラムの粒子を収集することができる。一回の運転は、一般に、反応物輸送装置と、製造する粒子のタイプと、使用されるフィルタのタイプとに応じて、約10時間まで続けることができる。
図6に示すレーザ熱分解装置の代替実施形態において、レーザ熱分解装置400は、反応チャンバ402を含む。反応チャンバ402は、直方体の形状を有する。反応チャンバ402は、最長の寸法がレーザビームに沿った状態で延びる。反応チャンバ402は、動作中に反応区域が観察できるように、側部に確認窓404を有する。
反応チャンバ402は、反応チャンバを通じて光学経路を定める管状延長部408、410を有する。管状延長部408は、密閉状態で円柱レンズに接続される。チューブ414は、レーザ416又はその他の光学ソースをレンズに接続する。同様に、管状延長部410は、密閉状態でチューブ418に接続され、これは更にビームダンプ及び/又は光度計420につながる。したがって、レーザ416乃至ビームダンプ420の光経路全体が囲まれる。
入口ノズル426は、反応チャンバ402と、その下部表面428で接続する。入口ノズル426は、入口ノズル426を固定するために下部表面にボルトで留めるプレート430を含む。図7及び8の断面図を参照すると、入口ノズル426は、内部ノズル432と外部ノズル434とを含む。内部ノズル432は、ノズルの最上部に、二穴内部混合噴霧器436を有することができる。適切なガス噴霧器は、イリノイ州ホイートンのSpraying Systemsから入手できる。二穴内部混合噴霧器436は、エアロゾル及びガス前駆体の薄いシートを生成する扇形状を有する。液体は、チューブ438を通じて噴霧器に供給され、反応チャンバへの導入のためのガスは、チューブ440を通じて噴霧器に供給される。ガスと液体との相互作用は、小滴の形成を助ける。
外部ノズル434は、チャンバセクション450と、漏斗セクション452と、輸送セクション454とを備える。チャンバセクション450は、内部ノズル432の噴霧器を保持する。漏斗セクション452は、エアロゾル及びガス前駆体輸送セクション454へ向ける。輸送セクション454は、図7の挿入部に示す3インチ掛ける0.5インチの長方形の出口456につながる。外部ノズル434は、外部ノズルにおいて収集された任意の液体を除去する排出部458を備える。外部ノズル434は、出口456を囲む遮蔽ガス開口部462を形成する外壁460によって覆われる。不活性ガスは、入口464を通じて導入される。図7及び8のノズルは、図3乃至5に関して上で説明したようなエアロゾル及び蒸気前駆体輸送に適合させることができる。
図6を参照すると、出口ノズル470は、反応チャンバ402の最上面において、装置400と接続する。出口ノズル470は、フィルタチャンバ472につながる。フィルタチャンバ472は、ポンプへと続くパイプ474に接続する。パイプ474への開口部には、円筒型フィルタが取り付けられる。適切な円筒型フィルタについては、上で説明している。
レーザ熱分解装置の別の代替設計については、ビーらに対する米国特許第5,958,348号「化学反応による粒子の効率的な製造」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。この代替設計は、レーザ熱分解によって商業品質の粒子の製造を促進することを意図したものである。商業用の能力のあるレーザ熱分解装置に関する追加的な実施形態及びその他の適切な機能については、同時係属で共通して譲渡されたモッソらの米国特許出願第09/362,631号「粒子製造装置」において更に説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。
商業用の能力のあるレーザ熱分解装置の一実施形態では、反応物及び生成物のスループットの増加を提供するために、反応チャンバ及び反応物入口は、光ビームに沿って著しく引き延ばされる。エアロゾル反応物の輸送に関する前述の実施形態は、延長反応チャンバの設計に適合させることができる。一つ以上のエアロゾル生成器による、延長反応チャンバへのエアロゾルの導入に関する追加的な実施形態については、ガードナらの米国特許第6,193,936号「反応物輸送装置」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。蒸気及びエアロゾル前駆体の組み合わせは、図3乃至5に関して上で説明したアプローチを一般化することで、この反応チャンバに輸送することができる。こうした改良されたリアクタ及び対応するノズルは、蒸気前駆体と、エアロゾル前駆体と、これらの組み合わせとによる光反応蒸着に適合させることができる。
一般に、延長反応チャンバ及び反応物入口が付いたレーザ熱分解装置は、チャンバ壁の汚染を低減し、製造能力を増加させ、リソースの効率的な使用を行うように設計される。こうした目的を達成するために、延長反応チャンバでは、反応物及び生成物のスループットの増加を、これに対応してチャンバのデッドボリュームを増加させずに提供する。チャンバのデッドボリュームは、未反応組成物及び/又は反応生成物により汚染された状態になる可能性がある。更に、遮蔽ガスの適切な流れは、反応チャンバを通じた流動ストリームの内部に、反応物及び生成物を閉じ込める。反応物の高いスループットにより、レーザエネルギは効率的に利用される。
改良された反応チャンバ473の設計は、図9に概略的に表示されている。反応物入口475は、メインチャンバ476につながる。反応物入口475は、全体としてメインチャンバ476の形状と一致する。メインチャンバ476は、特定の生成物、何らかの未反応ガス、及び不活性ガスの除去のために、反応物及び/又は生成物ストリームに沿った出口478を含む。この構成は、望ましい場合、反転させ、上部から反応物を供給し、底部から生成物を収集することができる。遮蔽ガス入口480は、反応物入口475の両側に配置される。遮蔽ガス入口は、反応物ストリームの側面に不活性ガスのブランケットを形成し、チャンバ壁と反応物又は生成物との間での接触を妨げるために使用される。延長したメインチャンバ476及び反応物入口475の寸法は、高効率の粒子製造のために設計することができる。セラミックナノ粒子の製造に関する反応物入口475の妥当な長さは、1800ワットCO2レーザを使用する時、約5mm乃至約1メートルとなる。
管状セクション482、484は、メインチャンバ476から延びる。管状セクション482、484は、反応チャンバ473を通じて光ビーム経路490を定めるために、窓486、488を保持する。管状セクション482、484は、不活性ガスの管状セクション482、484への導入のために、不活性ガス入口492、494を含むことができる。
改良された反応システムは、反応物ストリームからナノ粒子を除去する収集装置を備える。この収集システムは、製造を終了する前に大量の粒子を収集することを伴うバッチモードにおいて粒子を収集するように設計することができる。フィルタなどを使用して、バッチモードで粒子を収集することができる。代わりに、この収集システムは、収集装置内部で様々な粒子収集器を切り替えること、或いは収集システムを雰囲気に晒すことなく粒子の除去を提供することにより、連続製造モードで作動するように設計することができる。連続的な粒子製造に関する収集装置の適切な実施形態については、ガードナらの米国特許第6,270,732号「粒子収集装置及び関連する方法」において説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。
図10乃至12を参照すると、レーザ熱分解反応システム500の特定の実施形態は、反応チャンバ502と、粒子収集システム504と、レーザ506と、反応物輸送システム508(下記)とを含む。反応チャンバ502は、反応チャンバ502の底部に反応物入口514を備え、ここで反応物輸送システム508は反応チャンバ502と接続する。この実施形態において、反応物は、反応チャンバの底部から輸送され、一方、生成物は、反応チャンバの上部から収集される。
遮蔽ガスコンジット516は、反応物入口514の前後に配置される。不活性ガスは、ポート518を通じて、遮蔽ガスコンジット516に輸送される。遮蔽ガスコンジットは、反応チャンバ502の壁に沿って遮蔽ガスを方向付け、反応物ガス又は生成物と壁との結合を妨げる。
反応チャンバ502は、図10において「w」によって示す寸法に沿って引き延ばされている。レーザビーム経路520は、チューブ524に沿ってメインチャンバ526から外れた窓522を通じて反応チャンバに入り、反応チャンバ502が引き延ばされた方向を横断する。レーザビームは、チューブ528及び出口窓530を通過する。特定の一実施形態において、チューブ524及び528は、窓522及び530をメインチャンバから約11インチずらす。レーザビームは、ビームダンプ532で終了する。動作中、レーザビームは、反応物入口514を通じて生成される反応物ストリームと交差する。
メインチャンバ526の最上部は、粒子収集システム504へと通じている。粒子収集システム504は、メインチャンバ526からの流動を受領するために、メインチャンバ526の最上部に接続された出口ダクト534を含む。出口ダクト534は、生成物粒子を反応物ストリームの平面から円筒形フィルタ536へ運ぶ。フィルタ536は、一方の端部にキャップ538を有する。フィルタ536の他方の端部は、ディスク540に固定される。ベント542は、フィルタ536中央へのアクセスを提供するために、ディスク540の中央に固定される。ベント542は、ダクトを経由して、ポンプに取り付けられる。したがって、生成物粒子は、反応チャンバ502からポンプへの流動によって、フィルタ536上で捕捉される。適切なポンプについては、上で説明した。適切なポンプは、例えば、自動車Saab 9000用の空気清浄フィルタ(Purilator、部品A44−67)であり、これはPlasticol又はポリウレタンエンドキャップ付きのワックス含浸紙を備える。
特定の実施形態において、反応物輸送システム508は、図13に示すような反応物ノズル550を備える。反応物ノズル550は、取付プレート552を備えることができる。反応物ノズル550は、反応物入口514において、メインチャンバ526の底部にボルト留めする取付プレート552により取り付ける。一実施形態において、ノズル550は、四つのスリット554、556、558、560で終了する四つのチャネルを有する。スリット558及び560は、前駆体及びその他の反応物ストリームの望ましい構成要素を輸送するために使用することができる。スリット554、556は、不活性遮蔽ガスを輸送するために使用することができる。二次的な反応物がバナジウム前駆体と自発的に反応する場合、これもスリット554、556を通じて輸送することができる。酸化物粒子の製造に使用される一装置は、スリット554、556、558、560に関して、3インチ掛ける0.04インチの寸法を有する。
コーティングの堆積
光反応蒸着は、反応物ストリームからの望ましい組成物の合成を引き起こすために光源等の高強度放射源を使用するコーティングアプローチである。高強度放射源が反応を引き起こす点において、これは、レーザ熱分解との類似性を有する。しかしながら、光反応蒸着において、結果として生じる組成物は、基板表面へ向けられ、ここでコーティングが形成される。非常に均一な粒子の製造につながるレーザ熱分解の特徴に対応して、結果的に均一性の高いコーティングの製造が可能となる。
光反応蒸着において、基板のコーティングは、反応チャンバから分離されたコーティングチャンバにおいて実行することが可能であり、或いは、このコーティングは、反応チャンバにおいて実行することができる。こうした構成のいずれかにおいて、反応輸送システムは、ドープアモルファス材料の製造のためのレー熱分解装置に関する反応物輸送システムと同様に構成することができる。したがって、上記及び下の例におけるレーザ熱分解によるドープアモルファス粒子の製造の説明は、このセクションで説明するアプローチを使用するコーティング製造に適合させることが可能である。
反応チャンバから分離されたコーティングチャンバにおいてコーティングが実行される場合、反応チャンバは、レーザ熱分解を実行するための反応チャンバと本質的に同じにすることが可能だが、スループットと反応物ストリームのサイズとは、コーティング処理に適切となるように設計してもよい。こうした実施形態において、コーティングチャンバと、コーティングチャンバを反応チャンバに接続するコンジットとは、レーザ熱分解システムの収集システムに取って代わる。
分離された反応チャンバとコーティングチャンバとを伴うコーティング装置は、図14に概略的に表示されている。図14を参照すると、コーティング装置566は、反応チャンバ568と、コーティングチャンバ570と、反応装置をコーティングチャンバ570に接続するコンジット572と、コーティングチャンバ570からつながる排気コンジット574と、排気コンジット574に接続されたポンプ576とを備える。バルブ578は、ポンプ576への流動を制御するために使用することができる。バルブ578は、例えば、手動ニードルバルブ又は自動スロットルバルブにすることができる。バルブ578は、ポンプ速度と、対応するチャンバ圧とを制御するために使用することができる。
図15を参照すると、反応チャンバ568からのコンジット572は、コーティングチャンバ570へとつながる。コンジット572は、チャンバ570内の開口部582において終了する。実施形態において、開口部52は、基板584の表面近くに位置し、粒子ストリームの勢いにより、粒子は直接基板584の表面へと向かうようになる。基板584は、開口部582に対して基板584を配置するために、ステージ又はその他のプラットフォーム586上にマウントされる。収集システム、フィルタ、スクラバ、又はその他588を、コーティングチャンバ570とポンプ576との間に配置し、基板表面にコーティングされなかった粒子を取り除くことが可能である。
粒子製造装置からのコンジットに対して基板を配置するステージの実施形態は、図16に表示されている。粒子ノズル590は、粒子を回転ステージ592へ向ける。図16に示すように、四枚の基板594が、ステージ592にマウントされている。対応するステージ及びチャンバサイズの修正により、これより多い又は少ない基板を、可動ステージにマウントすることが可能である。ステージ592の移動は、基板表面を横切って粒子ストリームをさっと通過させ(sweep、以下、これを「スイープ」とも呼ぶ)、特定の基板594をノズル590の経路内に配置させる。図16に示すように、モータを使用して、ステージ592を回転させる。ステージ592は、ステージ592上の基板の温度制御を提供するために、熱制御特徴部を含むことができる。代替の設計には、ステージの直線的な移動又はその他の動作が伴う。別の実施形態においては、粒子ストリームを集中させず、基板全体又はその望ましい部分が、生成物の流れと相対的に基板を移動させることなく、同時にコーティングされるようにする。
コーティングが反応チャンバ内部で実行される場合、基板は、反応区域から流動する生成組成物を受領するようにマウントされる。組成物は、完全に固体粒子へと凝固していなくてもよいが、固体粒子を形成するのに十分な速度で冷却してもよい。組成物が固体粒子に凝固しているかどうかに関係なく、この粒子は非常に均一にすることが可能である。実施形態において、基板は、反応区域の近くにマウントする。
反応チャンバ内部で基板のコーティングを実行する装置600は、図17に概略的に表示されている。反応及び/又はコーティングチャンバ602は、反応物供給システム604と、放射源606と、排気部608とに接続される。排気部608は、ポンプ610に接続することが可能だが、反応物自体からの圧力により、システムを通じた流動を維持することもできる。
様々な構成を使用して、生成物が反応区域を出る際に、コーティングを基板表面全体にさっと通過させる(スイープさせる)ことができる。一実施形態は、図18及び19に表示されている。基板620は、右向きの矢印で示すように、反応物ノズル622と相対的に移動する。反応物ノズル及び/又は基板は、反応物チャンバと相対的に移動させることができる。反応物ノズル622は、基板620のすぐ上に配置される。光学経路624は、該光学経路624に沿って光ビームを方向付ける適切な光学素子によって定められる。光学経路624は、ノズル622と基板620との間に配置され、基板620の表面のすぐ上に反応区域を定める。高温粒子は、より温度の低い基板表面に貼り付く傾向がある。断面図が、図19に表示されている。粒子コーティング626は、基板が反応区域を越えてスキャンされるのに従って形成される。
一般に、基板620は、コンベヤ628で運ぶことができる。実施形態において、コンベヤ628の位置は、基板62乃至反応区域の距離を変更するために調整可能である。基板乃至反応区域の距離の変化により、基板に衝突する粒子の温度は、これに対応して変化する。基板に衝突する粒子の温度は、一般に、結果として生じるコーティングの特性と、その後の熱処理によるコーティングの固化等、後続処理の条件を変化させる。基板と反応区域との間の距離は、経験的に調整し、望ましいコーティング特性を生成することができる。加えて、基板を支持するステージ及び/又はコンベヤは、必要に応じて、基板の温度を高温又は低温に調整できるような熱制御特徴部を含むことが可能である。
光反応蒸着装置の特定の実施形態は、図20乃至22に表示されている。図20を参照すると、処理チャンバ650は、CO2レーザ(表示なし)に接続された光チューブ652と、ビームダンプに接続された光チューブ654とを備える。入口コンジット656は、蒸気反応物及び搬送ガスを輸送する前駆体輸送システムと接続する。入口コンジット656は、処理ノズル658につながる。排気チューブ660は、処理ノズル658からの流動方向に沿って、処理チャンバ650と接続する。排気チューブ660は、粒子濾過チャンバ662につながる。粒子濾過チャンバ662は、ポンプコネクタ664において、ポンプと接続する。
処理チャンバ650の拡大図は、図21に表示されている。ウェーハキャリア666は、処理ノズル658の上でウェーハを支持する。ウェーハキャリア666は、アーム668に接続され、これはウェーハキャリアを並進させて、ウェーハを移動させ、処理ノズル658からの前駆体ストリームとレーザビームが交差する反応区域から発散される粒子ストリームの中を通す。アーム668は、チューブにより遮蔽されたリニアトランスレータを備える。レーザエントリポート670は、処理ノズル658とウェーハとの間にレーザを向けるのに使用される。遮断されない処理ノズルからの流動は、そのまま排気ノズル672へと進むことになり、これは排気チューブ(粒子輸送チューブ660へとつながる。
ウェーハキャリア666及び処理ノズル658の拡大図は、図22に表示されている。処理ノズル658の端部は、前駆体輸送用の開口部674と、前駆体及び生成物粒子の広がりを閉じ込めるための、前駆体用開口部の周囲の遮蔽ガス用開口部676とを有する。ウェーハキャリア666は、ブラケット680により処理ノズル658と接続する支持部678を備える。円形ウェーハ682は、反応区域からの流動内へウェーハ682を移動させるために、マウント684内でトラック686に沿ってウェーハ682がスライドするようにマウント684に保持される。裏面シールド688は、ウェーハ682の裏側での未制御の粒子の堆積を防止する。トラック686は、アーム668と接続する。
任意のコーティング構造に関して、流動と基板との交差は、流動の軌道の向きを変える。したがって、反応チャンバ出口の位置を変更し、基板による流動の方向の変化を捕捉することが望ましい場合がある。例えば、チャンバの設計を変更し、曲げられた流動を出口へ向けること、及び/又は、出口の位置を相応に変化させることが望ましい場合がある。
堆積処理中の基板の温度は、特定の目的を達成するために調整することができる。例えば、相対的に低温の基板は表面に粒子を引き付けることができるため、堆積処理中に基板を冷却することが可能である。しかしながら、実施形態では、堆積処理中に基板を、例えば、約500℃まで加熱する。粒子は、加熱した基板に対して、貼り付きが良くなる。加えて、粒子は、加熱した基板上で密集し融合する傾向があり、加熱した基板上で最初にコーティングが形成された場合に、その後の融合ガラスその他の材料へのコーティングの固化が促進されるようになる。
光反応蒸着、ケイ素ガラス堆積、及び光学デバイス全般によるコーティングの形成については、参照により本明細書に組み込む、同時係属で共通して譲渡されたビーらの米国特許出願第09/715,935号「反応性堆積によるコーティング形成」と、参照により本明細書に組み込む、同時係属で共通して譲渡された、2001年10月16日提出のビーらの米国シリアル番号第PCT/US01/32413号を指定するPCT出願「反応性堆積によるコーティング形成」とにおいて更に説明されている。
反応区域へとつながる流動のシートとしての明確な反応物ストリームは、反応での熱により、反応区域の後で広がる傾向にある。基板が反応区域近くで反応区域を通じて通過される(スイープされる)時、流動の広がりは、大きくならない場合がある。実施形態では、流動が大きく広がり、基板を動かすことなく、基板全体又はその望ましい部分を同時にコーティングできるように、反応区域から離れた状態で、流動を通じて基板をさっと通過する(スイープする)ことが望ましい場合がある。粒子の均一なコーティングを得るために適した距離は、基板のサイズと反応物の条件とに応じて変化する。通常は、約15センチの距離で、直径4インチのウェーハに関して適切となる。
基板表面全体が同時にコーティングされる実施形態において、堆積著履中に、生成物粒子流動の組成が時間と共に変化する時、粒子の組成は、コーティングの厚さによって変化する。組成を連続的に変化させる場合、層を通じて連続的な組成勾配が生じる。光学材料に関して、一般に、第一の組成から第二の組成への連続的な組成の変化を含む連続的組成勾配層は、約300ミクロン以下の厚さを有し、別の実施形態では約150ミクロン以下、更なる実施形態では約500nm乃至約100ミクロンの(複数の)範囲、更に別の実施形態では約1ミクロン乃至約50ミクロンの(複数の)範囲となる。当業者が認識するように、他の範囲及び明示的範囲内の部分範囲も考えられ、これらは本開示に包含される。
代わりに、組成を漸増的又は不連続に変化させ、組成の変化する層を生成することが可能であり、これには、不連続な組成の差異を含む二つの組成又は個別の層の間での組成の漸進的変化を伴う場合がある。結果として生じた遷移材料は、第一の組成から第二の組成への段階的な組成の変化を有する。一般に、第一の組成と第二の組成とは、隣接する層の組成(又は、同じ層の隣接する組成)であり、この遷移材料は、二つの隣接層(又は隣接組成)間で、組成の漸進的遷移を提供する。光学遷移材料は二つの層を有することが可能だが、この遷移材料は、通常、少なくとも三層を備え、他の実施形態では少なくとも四層、更なる実施形態では五層乃至100層の(複数の)範囲となる。当業者が認識するように、こうした特定の範囲内で追加的な(複数の)範囲が考えられ、これらは本開示に包含される。厚さの合計は、通常、前の段落で説明した連続的勾配層と同様になる。段階的遷移材料の各層は、一般に、約100ミクロン未満の厚さを有し、他の実施形態では約25ミクロン未満、更なる実施形態では約500nm乃至約20ミクロンの(複数の)範囲、追加的な実施形態では約1ミクロン乃至約10ミクロンの(複数の)範囲となる。段階的遷移材料内の層は、ほぼ同等の厚さを有しても、有していなくてもよい。同様に、組成の段階的変化は、遷移材料の層の間で同等の段階を有しても、有していなくてもよい。
全ての望ましい層の堆積前又は堆積後、下で更に説明するように、コーティングを加熱処理し、コーティングを個別の粒子の層から連続的な層に変えることができる。固化したコーティングは、光学材料として、或いはその他の機能に関して、使用することができる。デバイスを形成するには、一般に、特定の組成を、構造内の特定の位置で局部化する。
基板表面上での個別の光学デバイス又はその他の構造の製造に関して、光学材料の組成は、一般に、光学構造内の様々な位置で異なるものにすることができる。組成の変化を導入するためには、堆積処理自体を操作し、特定の構造を製造することができる。代わりに、堆積に続いて、様々なパターン形成アプローチを使用することができる。一つ以上のコーティング層での堆積後のパターン形成については、下で更に説明する。
本明細書で説明する堆積アプローチを使用することで、基板に堆積する生成物粒子の組成を堆積処理中に変化させ、基板上の選択位置に特定の組成を伴う粒子を堆積させ、結果として生じる光学材料の組成をx−y平面に沿って変化させることができる。例えば、生成物粒子ストリームを通じて基板をさっと通過する(スイープする)間に生成物粒子の組成を変化させる場合、異なるストライプ又はグリッド位置に異なる粒子組成が伴う状態で、基板表面にストライブ又はグリッドを形成することができる。光反応蒸着を使用すると、生成物の組成は、反応して生成物粒子を形成する反応物を調整することで、或いは反応条件を変えることで、変化させることができる。反応条件により、結果として生じる生成物粒子の組成及び/又は特性に影響を与えることができる。例えば、反応チャンバ圧と、流量と、放射強度と、放射エネルギ及び/又は波長と、反応物ストリーム内の不活性希釈ガスの濃度と、反応物流動の温度とにより、生成物粒子の組成及びその他の特性に影響を与えることができる。
実施形態において、反応物流動は、蒸気及び/又はエアロゾル反応物を含むことが可能であり、これを変化させて、生成物の組成を変えることができる。特に、ドーパント及び/又は添加物の濃度は、流動内のドーパント及び/又は添加物元素の組成及び/又は量を変化させて変えることができる。非常に高い純度の蒸気前駆体が利用できることから、ケイ素前駆体、ホウ素前駆体及び/又はリン前駆体等のホスト前駆体を蒸気反応物として輸送し、多くの望ましいドーパント及び/又は添加物元素は蒸気前駆体としての輸送が容易ではないことから、ドーパント及び/又は添加物前駆体をエアロゾルとして輸送することが有利となる可能性がある。蒸気前駆体及びエアロゾル前駆体輸送については、上で詳しく説明している。
生産物粒子の組成の変化は、生成物ストリームを通じて基板をさっと通過する(スイープする)間に反応物流動の組成又は反応条件を変化させることで導入できる一方で、特に、更に大きな組成の変化を与える時には、異なる組成が関与する異なる堆積ステップの間において、堆積を停止させることが望ましい場合がある。例えば、基板の一部分を第一の組成によりコーティングし、残りの部分を別の組成でコーティングするには、堆積を終了させる指定ポイントまで、第一の組成を堆積させるために、生成物ストリームを通じて基板をさっと通過する(スイープする)ことができる。その後、この基板は、コーティングを全く行うことなく、残りの距離を並進させる。次に、反応物流動又は反応条件を変えることで生成物の組成を変化させ、生成物流動を安定させるための短い時間の後に、反対方向で基板をさっと通過させ(スイープさせ)、第一の組成に対して相補的なパターンで第二の組成をコーティングする。第一の組成及び第二の組成のコーティングの間では、混合した組成を伴う境界区域の存在を減らすために、小さな隙間を残すことが可能である。この小さな隙間は、二つの材料間に比較的鋭利な境界を伴う滑らかな表面を形成するために、固化ステップ中に埋めることが可能である。
この堆積処理は、基板上の三種類以上の組成及び/又は更に複雑なパターンのために一般化することができる。更に複雑な処理では、生成物流動を安定させる間、及び/又は基板を配置する間に、シャッタを使用して堆積をブロックすることができる。正確に制御されたステージ及び/又はコンベヤにより、特定の組成の堆積のために、基板を正確に配置し、基板をさっと通過させる(スイープさせる)ことができる。シャッタは、堆積を制御するために、迅速に開閉することができる。パターン内の組成の様々な位置に僅かな間隔を与えるために、隙間を使用してもよく、使用しなくてもよい。
別の実施形態において、粒子の堆積を制御するために、個別マスクが使用される。個別マスクは、粒子のパターン形成に効率的で正確なアプローチを提供することができる。化学蒸着及び物理蒸着では、材料の層が原子又は分子のレベルから構築され、これには原子又は分子レベルでのマスクの結合が含まれ、ブロック領域に対するマスクの下に堆積する材料の移動を妨げる。したがって、コーティングマスクは、マスクに対応する独立した自己支持構造のない表面上のコーティングとなり、更に、コーティングマスクは、このコーティングマスクに沿って、原子レベルの接触により、表面と化学的又は物理的に結合される。対照的に本明細書で説明するような粒子堆積では、粒子は、一般に、少なくとも、約3ナノメートル(nm)以上の直径を伴う高分子のサイズにすることが可能であり、別な平坦面に対して配置された平坦面を有するマスクは、マスクを越えた著しい粒子の移動を防止するのに十分な接触を提供するようになる。コーティングマスクは光反応蒸着において有効に使用することが可能だが、物理マスクは、表面のパターン形成に関して、コーティングマスクの効率的な代替を提供する。こうした個別マスクは、表面と結合しない完全な自己支持構造を有し、このマスクは、コーティングされた表面から完全に除去することができる。そのため、本明細書の個別マスクのアプローチは、蒸着アプローチに関するフォトリソグラフィから適合化された以前のマスキングアプローチとは異なっている。
こうした実施形態において、粒子コーティングの形成には、これに対応して、生成物粒子ストリームを個別マスクによって遮蔽された表面に向けることが伴う。個別マスクは、選択された位置に開口部が付いた表面、一般には平坦面を有する。個別マスクは、開口部を除いて、表面をブロックし、粒子が開口部を通じて表面に堆積できるようにする。したがって、このマスクは、開口部の選択配置により、表面上での組成物のパターン形成を提供する。実施形態において、適切な個別マスクは、生成物粒子流動より狭いスリットが付いたマスクを備え、堆積処理を非常に正確に制御できるようになる。スリットの移動により、一つ以上の組成物を伴う正確に制御された望ましいパターンを形成することができる。個別マスクは、使用後に取り外し、再使用することができる。
実施形態では、複数のマスクを使用して、単一の層に沿って粒子を堆積させることができる。例えば、第一のマスクを通じたパターンの堆積に続いて、第二の相補的なマスクを使用して、第一のマスクによる堆積中にカバーされない状態だった表面の少なくとも一部に、材料を堆積させることができる。層上で変化する化学組成を有するコーティングによって単一の層又はその一部を完成させる際に、更なる相補的なマスクを使用して、複雑なパターンを形成することが可能である。
したがって、光反応蒸着を使用することで、幅広い有効なアプローチを利用して、層の内部及び異なる層において、光学材料の化学組成を変化させることが可能となり、選択された組成が材料内の選択された位置にある三次元光学構造を形成できる。堆積処理中の光学材料の組成のパターン形成については、同時係属で共通して譲渡されたビーらの米国特許出願第10/027,906号「光学構造の三次元エンジニアリング」において更に説明されており、これは参照により本明細書に組み込むものとする。
上で詳細に説明したように、レーザ熱分解装置及び対応する光反応蒸着装置は、商業用の量のナノスケール粉末及び粉末アレイの製造のために設計されている。代替又は追加として、本発明は、多数の要素(例えば、利用する出発材料、望ましい反応生成物、反応条件、堆積効率など、及びこれらの適切な組み合わせ)に応じて、粒子の製造及び/又は堆積速度を大幅に変更できることを提供する。したがって、一実施形態において、粒子製造速度は、毎時約5グラムの反応生成物乃至毎時約10キログラムの望ましい反応生成物の(複数の)範囲で、変化させることができる。具体的には、本明細書で説明する装置を使用することで、少なくとも1時間当たり約10キログラム(kg/hr)までの粒子製造速度で、コーティングを達成することが可能であり、これは他の実施形態では少なくとも約1kg/hr、製造速度の低い更なる実施形態では少なくとも毎時約25グラム(g/hr)、追加的な実施形態では少なくとも約5g/hrとなる。当業者が認識するように、こうした明示的な製造速度の中間の製造速度も考えられ、これらは本開示の範囲内にある。例示的な粒子製造速度は(一時間に製造されるグラム数を単位として)、約5、10、50、100、250、500、1000、2500、5000、又は10000以上を含む。
生成される粒子の全てが、基板に堆積するわけではない。一般に、堆積効率は、生成物粒子のシートを通して基板を移動させることに基づく実施形態に関して、粒子を伴う生成物ストリームを通る基板の相対速度に応じて変化する。適度な相対速度での基板の移動においては、約15乃至約20パーセント以上のコーティング効率が達成されており、つまり、製造された粒子の約15乃至約20パーセントが基板表面に堆積する。通常の最適化により、この堆積効率は、更に高めることができる。生産物粒子ストリームを通る基板の相対的移動の速度が遅い場合、少なくとも約40%の堆積効率が達成される。実施形態では、少なくとも毎時約5グラム、代替又は追加としては、少なくとも毎時約25グラムの反応生成物が基板に堆積するような粒子製造速度となる。一般に、達成可能な粒子製造速度及び堆積効率により、少なくとも約5g/hr、他の実施形態では少なくとも約25g/hr、更なる実施形態では少なくとも約100g/hr乃至約5kg/hr、更に他の実施形態では約250g/hr乃至約2.5kg/hrの堆積速度を得ることができる。当業者が認識するように、こうした明示的な速度の間の堆積速度も考えられ、これらは本開示の範囲内にある。例示的な粒子堆積速度は(一時間に堆積するグラム数を単位として)、約5、10、25、50、100、250、500、1000、2500、又は5000以上を含む。
代替又は追加として、本発明は、コーティング基板の望ましい仕様に応じて、基板の移動と粒子流動との互いに相対的な速度を大きく変更できることを提供する。したがって、一実施形態において、この速度は、絶対的な尺度で測定可能であり、毎秒約0.001インチ乃至毎秒約12インチの(複数の)範囲、或いはこれより大きく変化させることができる。更に、別の実施形態において、この速度は、コーティングされる基板に関連する尺度で測定可能であり、毎分約1基板乃至毎秒約1基板の(複数の)範囲で変化させることができる。
適切なウェーハ及び/又は基板サイズに関して、基板表面の少なくとも十分な部分を、毎分2ミクロン、別の実施形態では少なくとも毎分5ミクロン、実施形態では少なくとも毎分約20ミクロン、更なる実施形態では少なくとも毎分約100ミクロンの速度で、固化材料を形成するのに十分な厚さでコーティングすることが可能であり、この厚さは、指定された厚さで固化材料を形成するのに十分な厚さの粉末アレイを指す。当業者が認識するように、こうした明示的な範囲内の追加的範囲も考えられ、これらは本開示の範囲内にある。
生成物粒子のシートを使用する適切な実施形態に関して、基板の移動速度は、一般に、選択された堆積速度と望ましいコーティング厚との関数であり、望ましいコーティング均一性を得ながら、望ましい速度で基板を移動させる能力によって制限される。光反応蒸着によって達成可能な高い堆積速度により、極めて高速なコーティング速度を容易に達成できる。こうしたLRDによるコーティング速度は、競合する方法によって達成可能な速度と比較して、劇的に高速である。特に、約10kg/hrの粒子製造速度において、8インチウェーハは、粉末の密度を約10%のバルク密度と仮定すると、僅か約2.5パーセントの堆積効率であっても、約10ミクロンの厚さの粉末により、約1秒でコーティングできる。当業者は、単純な幾何学の法則により、以下の変数の任意の一つを、コーティング速度と、堆積速度と、望ましい厚さと、基板上の粉末の密度とのグループからの他の変数の一つ以上に基づいて、計算することができる。
特に、本明細書で説明するような、反応チャンバ内で生成物粒子ストリームを通して基板を移動させるアクチュエータアームに基づいた装置設計では、8インチウェーハ全体を約1秒以下でコーティングする速度で、基板を直接的に移動させることができる。一般に、実現可能な高い速度を利用する、特に対象となる実施形態において、基板は、少なくとも毎秒約0.1センチメートル(cm/s)、追加的な実施形態では少なくとも約0.5cm/s、他の実施形態では少なくとも約1cm/s、更なる実施形態では約2cm/s乃至約30cm/s、他の実施形態では約5cm/s乃至約30cm/sの速度でコーティングされる。当業者が認識するように、こうした明示的な速度の中間のコーティング速度も考えられ、これらは本開示の範囲内にある。
粒子及び粒子コーティングの特性
レーザ熱分解及び/又は光反応蒸着は、非常に均一な粒子、特にナノスケール粒子の形成に、特に適している。こうした粒子は、更なる処理のために収集することが可能であり、或いは、こうした粒子は、基板に直接的に堆積させ、粒子コーティングを形成することができる。小さな粒子サイズ、球形の形態、及び粒子の均一性は、全体として、例えば、組成と、表面及び材料間の界面の平滑性とに関して、結果として生じるコーティングの均一性を導くことができる。特に、平均を大きく上回る粒子の欠如は、より均一なコーティングにつながる。
対象となる粒子の集合体は、一般に、一次粒子に関して、約1000nm未満の(複数の)範囲の平均直径を有し、これは大部分の実施形態では約500nm未満の(複数の)範囲、他の実施形態では約2nm乃至約100nmの(複数の)範囲、実施形態では約2nm乃至約95nmの(複数の)範囲、更なる実施形態では約5nm乃至約75nmの(複数の)範囲、更に他の実施形態では約5nm乃至約50nmの(複数の)範囲となる。業者が認識するように、こうした特定の範囲内の他の平均直径も考えられ、これらは本開示の範囲内にある。粒子の直径は、一般に、透過型電子顕微鏡により評価される。非対称の粒子での直径の測定は、粒子の主軸に沿った長さの測定値の平均に基づいて行われる。一般に、ここで説明する粒子の集合体は、融合のない実質的な一次粒子を有するが、これらは、下で説明するように、静電気力によって誘引することが可能である。粉末アレイは、一次粒子の特徴を維持したものであり、上記及び下記において更に説明される。
一次粒子は、通常、大まかには球形である全体的な外観を有する。厳密に検査する場合、結晶粒子は、一般に、基板となる結晶格子に対応した小面を有する。にもかかわらず、結晶一次粒子は、レーザ熱分解において、三種類の物理的寸法で大まかには等しい成長を示し、全体的に球形の外観となる傾向にある。アモルファス粒子は、一般に、更に球形となる態様を有する。実施形態では、一次粒子の95パーセント、実施形態では99パーセントにおいて、短軸に沿った寸法に対する長軸に沿った寸法の比率が、約2未満となる。
一般には固体粒子である様々な化学粒子を、本明細書で説明する方法によって製造することができる。固体粒子は、一般に、粉末として堆積させる。一部の用途では、非常に均一な粒子を有することが望ましい。集束放射を使用する処理は、非常に均一な粒子、特にナノスケール粒子の形成に特に適している。レーザ熱分解において、コレクタは、一般に、反応区域から十分な距離で配置し、粒子がコレクタに達する時に十分に冷却された状態となるようにする。反応条件を適切に制御する場合、一次粒子は、他の一次粒子との強固な融合、つまり分散不可能な融合がない、独立した一次粒子として粒子が形成されるように冷却される。
小さなサイズであることから、一次粒子は、収集に続いて、近くの粒子との間のファンデルワールス及びその他の電磁力により、緩い集塊を形成する傾向にある。こうした集塊は、必要な場合、著しい度合いまで、或いは本質的に完全に、分散させることができる。粒子が緩い集塊を形成していても、一次粒子のナノメートルのスケールは、粒子の透過型電子顕微鏡写真において、明瞭に観察される。こうした粒子は、一般に、顕微鏡写真において観察されるようなナノメートルのスケールの粒子に対応する表面積を有する。更に、こうした粒子は、その小さなサイズと、材料の重量当たりの大きな表面積とにより、独自の特性を示すことができる。例えば、酸化バナジウムナノ粒子は、参照により本明細書に組み込むビーらの米国特許第5,952,125号「電気活性ナノ粒子による電池」において説明されるように、リチウム電池において驚くほど高いエネルギ密度を示すことができる。
一次粒子は、サイズにおいて、高度な均一性を有することができる。上記のように、レーザ熱分解は、一般に、非常に狭小な範囲の粒子直径を有する粒子を発生させる。更に、相応の穏やかな条件下での熱処理は、この非常に狭小な範囲の粒子直径を変化させない。レーザ熱分解に関する反応物のエアロゾル輸送により、粒子の直径の分布は、反応条件に対して特に敏感となる。にもかかわらず、反応条件が正しく制御される場合、エアロゾル輸送システムにより、非常に狭小な分布の粒子直径を得ることができる。透過型電子顕微鏡写真の調査から判断されるように、一次粒子は、一般に、一次粒子の少なくとも約95パーセント、実施形態では99パーセントが平均直径の約40パーセントより大きく、平均直径の約225パーセントより小さい(複数の)範囲となるようなサイズの分布を有する。代替又は追加の実施形態において、一次粒子は、一次粒子の少なくとも約95パーセント、実施形態では99パーセントが平均直径の約45パーセントより大きく、平均直径の約200パーセントより小さい(複数の)範囲となるようなサイズの分布を有する。当業者が認識するように、こうした明示的な範囲内の他の範囲も考えられ、これらは本開示の範囲内にある。
更に、実施形態では平均直径の約五倍、更なる実施形態では平均直径の約四倍、追加的な実施形態では平均直径の約三倍より大きい(複数の)範囲の平均直径を有する一次粒子は存在しない。当業者が認識するように、こうした明示的な範囲内で、他の範囲での分布の切り捨ても考えられ、これらは本開示の範囲内にある。言い換えれば、粒子サイズの分布は、事実上、平均サイズと相対的に著しく大きなサイズを伴った小数の粒子を示す尾部を有していない。この粒子サイズ分布の切り捨ては、小さな反応区域と、これに対応する粒子の急速な冷却との結果である。サイズ分布の尾部における有効な切り捨ては、平均直径を超えた指定の切り捨て値より大きな直径を有するものが106のうち約1粒子未満となる状態を示す。狭小なサイズ分布と、分布における尾部の欠如と、ほぼ球形の形態とは、様々な用途で利用することができる。
加えて、ナノ粒子は、一般に、非常に高い純度レベルを有する。更に、レーザ熱分解によって製造される結晶ナノ粒子は、高度な結晶性を有する可能性がある。粒子の表面の特定の不純物は、高い結晶純度だけでなく、全体的な高純度を達成するために、焼結温度より低い温度で粒子を加熱することによって取り除くこともできる。
基板の表面において直接的に粒子を収集する時、基板乃至反応区域の距離と、基板の温度とは、基板表面上の体積の特徴を制御するために調整できる。表面の粒子は、粒子アレイを形成する。この粒子アレイは、表面上でランダムに積み重なる、独立した一次粒子の形態にすることができる。この一次粒子のアレイは、隣接及び近接する粒子間の電磁力によってのみ、互いまとまることができる。実施形態においては、ある程度の強固な融合が一次粒子間に存在する粒子アレイを形成することが望ましい場合もある。一次粒子間の融合は、粒子が基板表面に衝突する時に完全に冷却されていない状態となるように、基板を反応区域の近くに配置することで、及び/又は、基板を加熱することで、達成することができる。一次粒子が強固に融合している場合でも、結果として生じる粒子アレイは、一次粒子のナノスケール、つまりサブミクロンスケールによる特徴を維持する。特に、一次粒子は、走査電子顕微鏡写真において、目に見える場合がある。加えて、融合粒子間のチャネルは、例えば、粉末アレイ内へ延びるナノスケールの直径のチャネルを有することで、周囲の融合粒子のナノスケールを反映することになる。したがって、一次粒子のナノスケールの特徴は、ナノスケールの一次粒子から結果的に形成される粉末アレイに組み込まれる。
ナノスケール粒子は、その小さなサイズから、原理的には表面上に密集することが可能だが、こうした粒子は、粒子間の静電気力による緩いアレイとして、表面を覆う傾向にある。この粉末アレイの相対的密度又は見かけの密度は、粒子サイズと、粒子組成と、体積条件とに応じて変化する場合があり、これは粒子の融合、更には粒子間の力及び表面との力に影響を与える場合がある。相対密度は、同じ組成の完全に緻密化した材料と相対的に評価される。一般に、ナノスケール粒子から形成された粉末アレイの相対密度は、約0.6未満の(複数の)範囲であり、他の実施形態では約0.02乃至約0.55の(複数の)範囲であり、更なる実施形態では約0.05乃至約0.4の(複数の)範囲である。当業者が認識するように、こうした特定の範囲内の追加的範囲も考えられ、これらは本開示の範囲内にある。
特定の目的を達成するために、コーティングの特徴は、粉末の層の組成と、基板上の材料の位置とに関して、変化させることができる。一般に、光学デバイスを形成するためには、均一な光学材料を、基板の特定の位置に局部化することができる。加えて、粒子の多数の層を、制御された形で堆積させ、様々な組成及び/又は光学特性の層を形成することができる。同様に、コーティングを均一な厚さで行うこと、或いは、基板の様々な部分を、異なる厚さの粒子でコーティングすることが可能である。異なるコーティングの厚さは、粒子ノズルに対する基板の通過(スイープ)速度を変えること、厚い粒子コーティングを受ける基板の部分で多数の通過工程(スイープ)を行うこと、或いは、例えばマスクにより、層のパターン形成を行うこと等によって、適用することができる。粒子の選択的堆積のアプローチについては、下で説明する。
したがって、本明細書で説明するように、材料の層は、他の層と同じ平面範囲を有していない特定の層を備えることができる。したがって、一部の層は、基板表面全体又はその大部分を覆うことが可能であり、一方で、その他の層は、基板表面の小さな部分を覆う。これにより、これらの層は、一つ以上の局部化されたデバイスを形成することができる。平坦な基板に沿った特定のポイントにおいて、こうした構造を通じた断面では、表面に沿った他のポイントにおけるものとは異なる数の特定可能な層が現れる場合がある。一般に、光学用途に関して、粒子コーティングは、約500ミクロン未満の(複数の)範囲の厚さを有し、これは他の実施形態では約250ミクロン未満の範囲、追加的な実施形態では約50ナノメートル乃至約100ミクロンの(複数の)範囲、更なる実施形態では約100ナノメートル乃至約50ミクロンの(複数の)範囲となる。当業者が認識するように、こうした明示的な範囲及び部分範囲内の(複数の)追加的範囲も考えられ、これらは本開示の範囲内に包含される。
粉末アレイのドープ
材料は、粒子製造のための反応物ストリームにドーパント及び/又は添加物配意を適切に導入することで、堆積中にドープすることができるが、代替又は追加として、粉末アレイの形成に続いて、粉末アレイをドープすることも可能である。粉末アレイに組み込まれる一次粒子のナノスケールにより、粉末アレイは、その後の固化中のホスト材料へのドーパント及び/又は添加物の組み込みを促進する大きな表面積を有する。ドーパント及び/又は添加物は、反応チャンバ内で、或いは、反応及び/又はコーティングチャンバからの取り外した後で、粉末アレイに加えることが可能である。コーティング基板を反応チャンバから取り外した後で、ドーパント及び/又は添加物を加える場合、ドーパント及び/又は添加物は、直接的に、或いは電気移動堆積を使用して、粉末アレイに加えることができる。こうしたドーピングアプローチにおいて、粉末アレイは、ドープ処理を開始する前に部分的に固化させ、通常はアレイのナノ構造の全ての特徴を除去することなく、アレイを安定させることができる。
一般には、ドーパント及び/又は添加物は、望ましいドーパント及び/又は添加物を含む組成として加える。ドーパント及び/又は添加物組成内の任意の残存元素は、一般に、固化処理中に揮発することになる。例えば、固化時、金属及び/又は半金属硝酸化物には、ドーパント及び/又は添加物としての金属及び/又は半金属元素のホストへの組み込みと、ドーパント及び/又は添加物組成の対イオンを除去するための窒素酸化物の除去とが伴う。ドーパント及び/又は添加物組成は、溶液、エアロゾル、及び/又は粉末として、粉末アレイに加えることができる。一般に、溶液の使用は、粉末アレイ上及び内部での溶液の流動により、粉末アレイを通じたドーパント及び/又は添加物元素の均等な広がりを促進することができる。溶液の濃度は、粉末アレイを適切に湿潤させる液体の量の使用を通じて、望ましいドーパント及び/又は添加物レベルでの、より均等なドーパント及び/又は添加物の分布を導くように選択することができる。界面活性剤及び/又は溶媒の選択を利用して、表面張力を低減し、ドーパント及び/又は添加物の淫蕩な広がりを促進することが可能である。溶媒は、粉末アレイ固化前又は固化中に蒸散させることができる。任意の界面活性剤を選択し、固化ステップ中に揮発させることができる。
反応物輸送システム(又は反応物輸送装置)は、反応チャンバ内で粉末アレイにドーパント及び/又は添加物を加えるために使用することができる。特に、ドーパント及び/又は添加物は、基板の全ての部分又は選択された部分にドーパント及び/又は添加物組成が加わるように、反応物入口を通じてドーパント及び/又は添加物組成をスプレすることによって、加えることができる。ドーパント及び/又は添加物組成は、例えば、エアロゾル輸送システムを使用して、エアロゾルとして加えることができる。放射ビームは、ドーパント及び/又は添加物組成のスプレ中に停止させることが可能であり、或いは、ドーパント及び/又は添加物組成物を反応させることなく、溶媒の部分を蒸散させるために、非常に低い出力にすることができる。上記の反応物輸送システムは、未反応ドーパント及び/又は添加物組成の輸送に適合させることができる。コーティング処理は、例えば、ドーパント及び/又は添加物ストリームを通じて、一定の速度で基板をさっと通過する(スイープする)ことで、粉末アレイ上にほぼ均等なコーティングを加えるために使用することができる。
代わりに、ドーパント及び/又は添加物は、反応及び/又はコーティングチャンバからの粉末アレイの取り外しに続いて、粉末アレイに加えることができる。ドーパント及び/又は添加物は、一般に組成物として、液体、エアロゾル、及び/又は粉末として、例えば、スプレ、ブラッシング、ディッピングなどにより、粉末アレイに加えることができる。反応チャンバ内で加える溶液と同様に、溶液の濃度及びの特性は、固化材料内でのドーパント及び/又は添加物の均等な分布が得られるように選択することができる。粉末アレイのディップコーティングは、粉末アレイ上でのドーパント及び/又は添加物の均一な分布を得るために都合の良いアプローチとなる場合がある。
粉末アレイ上及び内部でのドーパント及び/又は添加物組成の自然な移動を可能にするのではなく、電場を使用して、ドーパント及び/又は添加物元素のイオンをホスト材料内へ駆動することができる。具体的には、ドーパント及び/又は添加物は、電気泳動又は電気移動堆積を使用して、材料に導入することが可能である。このアプローチにおいて、電場は、ドーパント及び/又は添加物イオンを粉末アレイのホスト材料内へ駆動するために使用される。ホストイオンを含む溶液は、粉末アレイに接触させる。一般には、電極が、粉末アレイの反対側の基板に近接して配置され、一方、反対電極が溶液中に配置される。望ましい場合には、各タイプの電極を二つ以上使用することができる。ドーパント及び/又は添加物イオンが陽イオンである場合には、陽極を溶液中に配置し、陰極を基板に近接して配置する。陽イオンは、陰極に向かって駆動される。粉末アレイは陰極と溶液との間に位置するため、イオンは、粉末アレイ内へと駆動される。
ドーパント及び/又は添加物の粉末アレイ内への電気移動堆積を実行する装置の実施形態は、図23に表示されている。コーティング基板800は、基板802と粉末アレイ804とを含む。障壁806は、粉末アレイ804と接触するドーパント及び/又は添加物溶液808を閉じ込めるために使用される。第一の電極810は、基板802に近接して配置され、一方、第二の電極812は、溶液808中に配置される。電極810及び812は、電極間に電流及び/又は電場を加えるために、電池、又は電源電圧に接続された調節可能な電源等、適切な電源814に接続される。
電気移動処理に影響するパラメータは、例えば、電流密度と、溶液濃度と、ドープ時間とを含む。電流は、一定のフィールドにおいて、或いはパルスにおいて加えることができる。こうしたパラメータを調節し、堆積速度と、粉末アレイ内のドーパント及び/又は添加物濃度と、ドーパント及び/又は添加物の深度のプロフィールと、ドーピングの均一性とを選択することができる。粉末アレイのナノ構造により、電気移動堆積後に、ドーパント及び/又は添加物のクラスタ形成の低減が期待できる。加えて、多数のドーパント及び/又は添加物を、同時に又は連続して、電気移動堆積によって粉末アレイに導入することができる。多数のドーパント及び/又は添加物は、望ましいドーパント及び/又は添加物レベルを発生させるために適切に選択された濃度で、溶液内に多数のドーパント及び/又は添加物イオンを含めることで、同時に導入できる。同様に、多数のドーパント及び/又は添加物は、第一のドーパント及び/又は添加物の堆積に続いて溶液を変えることで、連続的に導入できる。
ドーパント及び/又は添加物は、溶液障壁を使用して、粉末アレイの一部のみに溶液を選択的に接触させることにより、粉末アレイの選択された部分に導入できる。代替又は追加として、粉末アレイの一部は、電子処理において使用される従来のレジスト等のマスクにより覆い、マスク領域へのドーパント及び/又は添加物の移動を遮断することができる。図24の例を参照すると、コーティング基板820は、ドーパント及び/又は添加物溶液をコーティング基板の一部に閉じ込める障壁822と接触している。更に、コーティング基板820の一部は、マスク824によって覆われている。この実施形態において、粉末アレイは、ドーパント及び/又は添加物に接触する、マスクされていない部分においてドープされる。マスキングは、一般に、均一な材料への層の固化後、望ましいデバイスが形成されるように選択される。異なるドーパント及び/又は添加物の電気移動堆積間でマスキングを変更することにより、コーティング基板の同じ部分、及び/又は、随意的に重複するものの異なる部分に、多数のドーパント及び/又は添加物を連続的に加えることができる。
更なる実施形態において、望ましいドーパント及び/又は添加物を含む組成物は、粉末アレイ上でのコーティングのために、反応チャンバ内で別個に反応させる。したがって、ドーパント及び/又は添加物粉末の別個の層を、ホスト粉末の最上部に堆積させることができる。特定の例において、ホスト粉末が金属及び/又は半金属酸化物である場合、ドーパント添加物金属半金属酸化物のドーパント及び/又は添加物粉末は、ホスト粉末アレイの最上部で、別個の粉末アレイとして形成することができる。固化時、この材料は融合し、材料を通じてほぼ均一なドーパント及び/又は添加物の分布を有することが可能な均一組成物となる。ドーパント及び/又は添加物粉末の量は、望ましいドーパント及び/又は添加物レベルが生じるように選択することができる。コーティング処理は、ホスト粉末アレイ(H)及びドーパント及び/又は添加物粉末アレイ(D)の層が望ましい比率−HDHDHD...又は代替としてHDHDH...で、ドーパント及び/又は添加物層が常にホスト層によって囲まれて形成されるように、繰り返すことが可能である。当然ながら、実施形態での単一のホスト又はドーパント及び/又は添加物層の形成では、コーティング装置において多数のコーティングパスを使用することが可能であり、この各パスには反応物及び/又は生成物ストリームを通じた基板の通過(スイープ)が伴う。交互層の数は、望ましい合計の厚さとドーパント及び/又は添加物の分布とが生じるように選択することができる。特に、薄いホスト層と、対応するドーパント及び/又は添加物層とにより、最終的な固化材料内で、より均一なドーパント及び/又は添加物の分布が生じる場合がある。一般に、交互層は、少なくとも一つのホスト層と一つのドーパント及び/又は添加物層とを備え、これは実施形態では、約50未満のホスト層と約50未満のドーパント及び/又は添加物層となり、更なる実施形態では、三つのホスト層及び二つのドーパント及び/又は添加物層乃至約25未満のホスト層及び約25未満のドーパント及び/又は添加物層の(複数の)範囲となる。当業者が認識するように、こうした明示的な範囲内の他の範囲も考えられ、これらは本開示の範囲内にある。
一般に、一つ又は一つより多いドーパント及び/又は添加物元素を粉末アレイと最終的な固化材料とに導入するために、様々なドーピングアプローチを組み合わせることができる。特に、粉末アレイの形成中にドーパント及び/又は添加物を導入する方法と、粉末アレイの堆積後にドーパント及び/又は添加物を導入する方法とについては、上で説明している。例えば、特定のドーパント及び/又は添加物は、複数の手法を使用して導入し、固化材料内で、望ましいドーパント及び/又は添加物レベル及び/又はドーパント及び/又は添加物分布を達成することができる。加えて、複数のドーパント及び/又は添加物の堆積に関して、各ドーパント及び/又は添加物は、処理の都合から、及び/又は、結果として生じる固化材料で望ましい特性を達成するために、上記の一つ以上の手法を使用して堆積させることができる。
光学材料を形成する固化
熱処理は、粒子を焼結させ、光学材料等の望ましい材料を形成するための粉末の圧縮、つまり緻密化につながる。こうした粒子の焼結は、一般に、固化と呼ばれる。緻密化した材料は、一般に、均一な材料であり、つまり、一般には多孔性ネットワークではないが、但し、材料の均一性にはランダムな不完全部が存在する場合がある。光学材料を固化、つまり緻密化させるためには、結晶材料の融点又はアモルファス材料の流動温度を超える温度、例えば、ガラス遷移温度を超える温度、及び、場合によっては、下回ることでガラスが自己支持性となる軟化点を超える温度まで、材料を加熱し、コーティングを固化させて緻密化材料にすることができる。固化は、層内でアモルファス、結晶、又は多結晶の相を形成するのに使用することができる。一般に、固化は、層のパターン形成前又は形成後に実行することができる。リアクタの火炎により予備熱処理を加え、固化処理中のドーパント及び/又は添加物の移動を低減すること、及び材料を部分的に緻密化させることができる。本明細書で説明する手法を使用して、ドープガラスから、平面状の光学デバイスを作成することができる。
一般に、加熱は、材料の粘度を下げ、流動を促進する条件化で実行される。粘性液を形成するために、結晶粒子は、融点を超えて加熱し、アモルファス粒子は、そのガラス遷移温度を超えて加熱する。高粘性であるため、材料は、一般に、基板表面で大きく流動しないが、小さな隙間は充填される場合がある。融解物の粘度を下げる高温での処理は、基板の望ましくない融解、層の間での組成物の移動、又は基板の選択エリアからの流入を発生させる可能性がある。加熱及び冷却時間は、密度等、固化コーティングの特性を変化させるために調整できる。最終固化材料は均一にすることができるが、材料の密度は、処理条件に応じて僅かに変化する場合がある。加えて、熱処理は、望ましくない不純物を除去すること、及び/又は、材料の化学量及び結晶構造を変化させることができる、
粉末アレイの堆積に続いて、前駆体は、粒子のないガス及び/又は蒸気生成物を形成する反応を行う燃料及び酸素源のみを反応物ストリームが含むように、遮断することができる。燃料及び酸素源の反応によって生じる火炎は、基板に何らかの付加的な材料を堆積させることなく、コーティング基板を加熱するのに使用することができる。こうした加熱ステップでは、ドープシリカガラスの完全な固化時にドーパント及び/又は添加物の移動を低減することが観察される。火炎加熱ステップは、いくつかの層のコーティングステップの間に、或いは、いくつかの層の堆積後に実行可能であり、これにおいて、各コーティング層は他の層と同じ組成を有しても、有していなくてもよい。一般には、望ましい数の層又は望ましい量の材料を堆積させた後、最終的な固化熱処理が実行され、材料を完全に固化させる。均一な組成を伴うコーティングの形成においては、同じ組成を伴う粒子の一つ以上の層を堆積させることができる。全ての層は、例えば火炎による、何らかの固化又は部分的固化の前に堆積させることが可能であり、或いは、完全又は部分的固化は、同じ組成を有する粒子により各層又は層のサブセットが形成された後で実行することができる。最終的な固化後、均一な組成の粒子により形成された層は、固化処理中のドーパント及び/又は添加物の移動により、材料の厚さを通じて、ドーパント及び/又は添加物濃度における何らかの変動を有する場合がある。
適切な処理温度及び時間は、一般に、粒子の組成に応じて変化する。ナノメートルスケールの小さな粒子は、一般に、バルク材料と比較してナノ粒子の融点が低いことから、大きな粒子を伴う粉末に対して相対的に低い温度及び/又は短い時間で処理することができる。しかしながら、ナノ粒子の融解を改善し、表面の高い平滑性を得るために、同等の融解温度を使用することが望ましい場合もある。
酸化ケイ素ナノ粒子の処理に関して、粒子コーティングは、約800℃乃至1700℃の温度まで加熱できるが、但し、シリコン基板では、上限が約1350℃となる。適切なセラミック基板では、より高い温度を達成できる。酸化ケイ素粒子のドーパント及び/又は添加物は、適切な固化温度を低下させることができる。したがって、ドーパント及び/又は添加物は、より低い温度で均一な光学材料に流入するように選択することができる。酸化ケイ素(SiO2)に入れる際に流動温度を低下させるのに適切なドーパント及び/又は添加物は、例えば、ホウ素と、リンと、ゲルマニウムと、フッ素と、ゲルマニウムと、アルミニウムと、これらの組み合わせとを含む。一つ以上のドーパント及び/又は添加物の量及び組成は、固化に関する望ましい流動温度と、固化した光学材料の屈折率とが生じるように選択することができる。
熱処理は、適切な炉内で実行することができる。ガスの圧力及び/又は組成に関して、炉内の空気を制御することが望ましい場合がある。適切な炉は、例えば、誘導電気炉、或いはガスがチューブ内を流動する管状炉を含む。熱処理は、コーティングチャンバからコーティング基板を取り外した後で実行することができる。代替実施形態において、熱処理は、コーティング処理と統合され、自動化された形で、処理ステップを装置内で連続的に実行することができるようになる。
多くの用途では、多数の粒子コーティングを様々な組成で加えることが望ましい。一般に、こうした多数の粒子コーティングは、コーティングされる基板のx−y平面全体で互いに隣接して(例えば、生成物ストリームに対する基板の移動方向に垂直に)配置すること、或いはコーティングされる基板のz平面全体で一方を他方の上に積み重ねること、或いは隣接領域と積層との任意の適切な組み合わせにすることが可能である。各コーティングは、望ましい厚さで加えることができる。
実施形態における光学用途に関して、酸化ケイ素及びドープ酸化ケイ素は、互いに隣接して、及び/又は交互層として、堆積させることが可能である。同様に、異なるドーパント及び/又は添加物を伴う酸化ケイ素の別個の層を、高五層として堆積させることができる。具体的には、異なる組成を伴う二層は、層Aと層BとがABとして形成されるように、一方を他方の上に堆積させること、及び/又は、代替又は追加として、一方を他方の隣に堆積させることができる。別の実施形態では、層A、層B、及び層Cが三つの連続する(例えば、一方が他方の上に積み重なる、或いは互いに隣接する、或いは隣接して積み重なる)層ABCとして堆積するように、それぞれ異なる組成を伴う三つ以上の層を堆積させることができる。同様に、ABABAB...又はABCABCABC...のように、異なる組成を伴う層の交互の連続を形成することができる。
個々の均一層は、それぞれ特定の組成で、一般には、固化後に100ミクロン未満の(複数の)範囲の平均厚を有し、これは多くの実施形態では約0.1ミクロン乃至約50ミクロンの(複数の)範囲内であり、別の実施形態では約0.2ミクロン乃至約20ミクロンの(複数の)範囲内である。当業者が認識するように、こうした明示的な範囲内の範囲も考えられ、これらは本開示の範囲内にある。同じ組成を伴う粒子から形成された各均一層は、光反応蒸着装置内の生成物流動を通じて、一つ以上のパスから形成することができる。厚さは、構造が最大の表面積を有する投影面に対して垂直に計測される。
多数の粒子コーティングを伴う材料は、各層の堆積後に、或いは多数の層の堆積に続いて、或いは二種類のアプローチの何らかの組み合わせに続いて、熱処理することができる。適切な処理順序は、一般に、材料の融点に応じて変化することになる。しかしながら、一般には、複数の層を同時に熱処理し固化させることが望ましい。具体的には、多数の層を同時に固化させることにより、製造処理の時間と複雑性を低減することが可能であり、したがって、製造コストを低下させることができる。加熱温度が妥当な値で選択される場合、融解材料は、十分な粘度を維持し、層が界面において望ましくない量で混合することはない。層の僅かな混合は、一般に、許容できない量で性能に影響を与えることはない。前駆体の流量又は合計のガス流量等、反応条件を変えることで、粒子は、単一の層内で、又は層間で、z方向において粒子サイズを変化させて堆積させることができる。したがって、小さな粒子を、大きな粒子の上に堆積させることが可能である。小さな粒子は一般に低い温度で軟化するため、固化ステップ中に上層の固化が下層に損傷を与える可能性を低くすることができる。堆積に続いてパターン化構造を形成するには、リソグラフィ及びフォトリソグラフィ等のパターン形成のアプローチを、化学エッチング、ドライエッチング、又は放射に基づくエッチング等のエッチングと共に使用し、一つ以上の層において、望ましいパターンを形成することができる。このパターン形成は、一般に、追加材料の堆積前の構造で実行される。パターン形成は、粒子層又は固化層で実行することができる。
光学構造
上記のように、粒子及び固化材料は、例えば、光学用途を含め、様々な用途を有する。特に、固化後に形成される均一材料は、ファイバ予備形成物及び平面状の光学構造等、光学デバイスの形成に使用することができる。本明細書で説明する改良された材料は、光学的な集積構造及び電気光学的な構造に組み込むことが可能な、様々な望ましい光学デバイスに、有利な形で組み込むことができる。特に、一部のドーパント及び/又は添加物は、望ましい機能特性を導入し、他のドーパント及び/又は添加物は、複数の層などの特徴を伴う構造を形成する処理を改善する。上記のアプローチは、構造の選択された部分内に局部化する、選択された組成及び/又はドーパント及び/又は添加物を伴う構造の堆積を導くために使用することができる。
潜在的な処理の改良の例として、層状構造は、一般に、基板から離れた層が低い流動温度を有する状態で形成され、上層の固化が下層を再溶解させないように、或いは、共に固化する場合には、下層の粘度を過剰に低下させ、材料が望まれる程度を越えて流動しないようにする。ホスト及び任意のドーパント及び/又は添加物に関して、材料組成を変化させる高い能力を有することで、これに対応して、層状構造の処理に関する望ましい流動温度を選択する高い能力が提供される。特定の例として、層状構造が、図25に表示されている。光学構造850は、基板858上に光学層852、854、856を有する。最上層856は、材料の流動温度を低下させるために、フッ素ドーパント及び/又は添加物を含むことができる。フッ素ドーパント及び/又は添加物については、上で更に説明している。層854、及び場合によっては層852も、処理温度に合わせて調整するために他のホスト及び/又はドーパント及び/又は添加物組成を適切に変更する場合、フッ素ドーパント及び/又は添加物を随意的に含むことができる。加えて、基板上に構築される一体的な構造を形成する時には、一般に、異なる材料が、互いに隣接する層に適用される。異なる材料は、異なる熱膨張率を有する。処理中、この構造は、一般に、材料を固化させるために加熱及び冷却される。ホスト及びドーパント及び/又は添加物組成は、ストレスと、対応する任意の光学的異常とを低減するために、両立可能な熱膨張率を有するように、同様に選択することができる。
一般に、光ファイバ及び平面状の光学デバイスを通じた光経路は、屈折率の低い被覆材(クラッド)により囲まれた屈折率の高い材料である導波路の形態を取る。代表的な例として、基板上の光学回路が、図26及び27に概略的に表示されている。図26に示すように、光学回路870は、基板878上に光学デバイス872、874、876を含む。光学デバイス876を含む断面図は、図27に表示されている。光学デバイス876は、下地被覆材(undercladding)の光学材料882と、コア光学材料884と、外側被覆材(overcladding)の光学材料886とを含む。一般に、コア光学材料884は、屈折率等の任意の光学特性において、下地被覆材の光学材料882及び外側被覆材の光学材料886とは異なり、これは例えば、組成の違い、密度の違い、又は結晶構造の違いの結果である場合がある。下地被覆材の光学材料882は、組成及び/又は光学特性において、外側被覆材の光学材料886と異なっていても、異なっていなくてもよい。外側被覆材の光学材料886は、一般に、コア光学材料と共有する層と、上部に乗る層との二層に沿って配置される。
基板878は、ケイ素で形成することができる。一般的な基板は、円形ウェーハだが、正方形などの形状の基板も使用することができる。予備形成物の形成に関しては、一つの寸法において、大きく引き延ばされた基板を成形することが望ましい場合がある。アスペクト比は、約1:5乃至約1:50の範囲、或いは他の実施形態では約1:10乃至約1:25の範囲にすることができる。当業者が認識するように、こうした明示的範囲内の範囲及び部分範囲も考えられ、これらは本開示の範囲内にある。同様に、予備形成物に関しては、予備形成物からのファイバの引き出しを容易にするために、最終的な構造が長方形の形状を有しないように、更なるコーティングが追加されるに従って変化する寸法を伴うコーティングを有することが望ましい場合がある。
対象となる光学デバイスは、例えば、光カプラ、スプリッタ、アレイ導波路回折格子(AWG)などといった、光導波デバイスを含む。基板上で製造された導波路は、平面導波路と呼ばれる。平面導波路は、光通信などの光電子用途のための光学的な集積回路の製造において有用である。対象となる他の光学デバイスは、例えば、三次元光メモリデバイスと、ブラッグ格子と、光減衰器と、光学スプリッタ及び/又はカプラと、光学フィルタと、光学スイッチと、レーザと、モジュレータと、相互接続と、光アイソレータと、光分岐挿入装置(OADM)と、光増幅器と、光偏光器と、光サーキュレータと、移相器と、光学ミラー及び/又は反射鏡と、光学移相子と、光学検波器とを含む。
希土類ドープガラスは、光増幅器の形成において使用するのに特に適している。増幅器材料は、横断する形で光学材料に結合されるポンプ光信号によって励起される。ポンプ光は、希土類ドープ材料を励起するために調節することができる。そのため、ポンプ信号より低い周波数で光学材料を通過する光学入力は、刺激放出によって増幅される。したがって、ポンプ光からのエネルギは、入力光信号を増幅するのに使用される。Cr+4イオンも、光学増幅器を形成するのに使用できる。加えて、希土類イオンは、ポンプ増感剤としてポンプの効率を改善するために、或いは希土類放出体に関する別のポンプ帯域を提供するために、使用することが可能である。例えば、Yb+3は、Er+3の増感剤となることが可能であり、Ho+3は、Tm+3放出体に関するポンプ帯域を提供することができる。
代表的な増幅器構造は、図28に部分的に表示されている。
下地被覆材の層890は、基板892上に位置している。コア層894は、光学経路に沿った導波路898、900の間に、増幅器材料896を含む。ポンプ導波路902は、増幅器材料896と随意的に接続される。ポンプ導波路902は、同じ層の被覆材904に囲まれ、ポンプ光源と接続する。外側被覆材906は、ポンプ導波路902の上に配置することができる。
選択されたホスト及びドーパント及び/又は添加物により複雑な光学組成を形成する改良された能力は、光学構造内の一つ以上の材料に多数の機能性を導入するために使用することができる。例えば、増幅、UV及び/又は可視光、及び/又は常磁性の特性を導入することができる。増幅の特性については、上で説明している。UV及び/又は可視光感度は、例えば、Ce+3、Tb+3、Eu+2、Sn+2及び/又はGe+4ドーパント及び/又は添加物により導入することができる。特に、UV及び/又は可視光感受性材料の屈折率は、材料を青色光又は紫外線光等の高エネルギ光に晒した後、永続する形で変化する。こうした屈折率の変化は、UV及び/又は可視光の干渉縞を使用して導入した周期的な指数変化を伴う、導波路及び回折格子等の光学デバイスを形成するために使用することができる。常磁性の影響は、例えば、Ce+3、Tb+3、Yb+3及び/又はDy+3ドーパント及び/又は添加物により導入することができる。常磁性材料は、強化されたファラデ効果を有する。ファラデ効果は、光の偏光を変化させるために使用可能であり、これによって、材料の透過及び反射に影響を与える。具体的には、ファラデ効果には、平面偏光の回転が伴う。これは、コア導波路内での一方向性の光の伝搬を提供する。ベルデ定数の大きさと、これによるファラデ効果の度合いは、常磁性を強化することで増加できる。強化したファラデ効果は、旋光器及びファラデアイソレータ等の小型光学デバイスを構築するために使用できる。
光ファイバ予備形成物のための層状構造と、平面状の光学的な集積構造を含む平面状の光学構造は、参照により本明細書に組み込む、同時係属で共通して譲渡された、ブライアンらのU.S.PCT/01/45762を指定するPCT出願「多層光学構造」と、参照により本明細書に組み込む、同時係属で共通して譲渡されたビーらの米国特許出願第10/027,906号「光学構造の三次元エンジニアリング」とにおいて更に説明されている。
実施例1−エルビウムドープシリカガラス
この例では、光反応蒸着及び固化を使用した、アルミナ及び酸化ナトリウムガラス形成物と、エルビウムドーパントとを含むシリカガラスによる、シリコン基板のコーティングについて説明する。
粒子コーティングは、光反応蒸着を使用して実行し、これにおいて、ウェーハのコーティングは、生成物粒子ストリームを通じて基板をさっと通過する(スイープする)ことにより、反応チャンバ内で実行した。ウェーハは、熱酸化した下地被覆材(under−cladding)を伴うシリコンウェーハとした。基板及び/又はウェーハを反応物ストリームにおいてコーティングするのに使用した装置は、図20乃至22に示す装置に相当するもので、図5に概略的に示すシステムと類似するエアロゾル前駆体輸送システムを伴う。コーティングは、静電コーティング構造により実行した。酸素及び/又はエチレンの火炎を最初に開始させた。次に、エアロゾル流動を開始させた。安定した処理火炎が観察された時点で、ウェーハを、レーザビームの約17インチ上方のコーティング位置に並進させた。この距離において、生成物粒子流動は、表面全体が同時にほぼ均一にコーティングされるように広がる。ウェーハは、約20分間に渡って流動内に入れておいた。
66グラム(g)のテトラエトキシシラン(Si(OC254又はTEOS、純度99.9%)と、25.6gの硝酸アルミニウム(Al(NO33・9H2O、純度98%超)と、9.5gの硝酸ナトリウム(NaNO3、純度99%)と、1.9gの硝酸エルビウム(Er(NO33・5H2O、純度99.99%)とを、イソプロピルアルコール(530g、純度99.5%)及び/又は水(250g)溶媒混合物中で混ぜ合わせ、溶液を生成した。この溶液のエアロゾルを、アルゴン、エチレン、及び分子酸素ガスと共に、反応チャンバ内へ搬送した。アルゴンガスは、希釈及び/又は不活性ガスとして、反応物ストリームと混合し、反応を加減した。C24ガスは、レーザ吸収ガスとして使用した。O2は、酸素源として使用した。
粉末アレイコーティングの製造に関する反応条件は、表1に記載されている。火炎温度は、レーザビームの約1インチ上方の流動に配置した三つの熱電対を使用して測定した。
Figure 2005500242

slm=一分間当たりの標準リットル
コーティング動作の完了後、ウェーハは、ウェーハ表面全体にコーティングを有する。コーティングの化学組成は、顕微鏡検査に使用された日立S−3000H走査電子顕微鏡に取り付けたエネルギ分散型X線分析装置(EDXA、Oxford Instruments Model 7021)を使用して測定した。EDXA走査は、20kVの加速電圧と、約85mAの電流で動作するWフィラメントとを使用して、倍率500倍で取得した。相互作用量は、約2ミクロンの直径を有するように推定した。EXDA走査は、コーティング表面上で取り出した。粉末アレイは、EDXAによる測定では、以下の組成を有した:O−49.1重量パーセント(wt%)、Si−31.7wt%、Na−9.9wt%、Al−5.1wt%、Er2.4wt%、及び不純物(C、H、Nなど)合計2.2wt%。
コーティングウェーハは、マッフル炉(Neytech、Model Centurion Qex)において加熱した。ウェーハは、最初に酸素雰囲気において650℃で加熱して炭素汚染物を除去し、次に、ヘリウム雰囲気において975℃で加熱し、ガラスの固化を完了させた。表2では、加熱及び冷却条件と共に、熱処理についてまとめている。
Figure 2005500242

sccm=1分間当たりの標準立方センチ
炉から取り出した後、ウェーハは、その表面に透明なガラスを有した。固化したガラスは、約4ミクロン乃至約6ミクロンの厚さを有した。固化したガラスは、EDXA分析により、以下の組成を有することが分かった:O−50.2wt%、Si−34.1wt%、Na−10.5wt%、Al−3.7wt%、Er−1.5wt%、及び不純物合計0.1wt%。
エルビウムの分光検査を、980nmレーザダイオード(SDL 8630)と、TRIAX−320モノクロメータ(Jobin−Yvon)と、二色TE冷却Si及び/又はInGaAs検出器(Jobin−Yvon、DSS−SIGA020A)とを使用して実行した。ポンプビームは、ガラス表面に焦点を合わせ、収集レンズを使用して、蛍光の焦点を検出器内に合わせた。光ルミネセンス(PL)の測定は、0.2mmのスリットサイズを使用して行い、ピーク値を使用して、半値全幅(FWHM)の比較及び決定のためにデータを正規化した。PLスペクトルは、図29に表示されている。エルビウム励起状態の存続時間の測定は、モノクロメータをPLピークに設定し、スリットサイズを2mmに増加させ、レーザダイオードを1Hzの50msecパルスにより300mWで動作させることで実行した。Tektronix TDS220デジタルオシロスコープを使用して、蛍光減衰を測定した。時間の関数とした入射強度に正規化された蛍光減衰の対数のプロットは、図30に表示されている。図30の直線の傾斜から、4.8msの存続時間値が得られた。測定の再現性は、いくつかの試料に関して、数週間の期間に渡って発生した測定値により実証された。
実施例2−塩素環境におけるコーティングウェーハの加熱
この例では、光反応蒸着、酸素及び塩素の混合物における熱処理、及び固化を使用した、アルミナ及び酸化ナトリウムガラス形成物と、エルビウムドーパントとを含むシリカガラスによる、シリコン基板のコーティングについて説明する。
粒子コーティングは、光反応蒸着を使用して実行し、これにおいて、ウェーハのコーティングは、生成物粒子ストリームを通じて基板をさっと通過する(スイープする)ことにより、反応チャンバ内で実行した。ウェーハは、熱酸化した下地被覆材を伴うシリコンウェーハとした。基板及び/又はウェーハを反応物ストリームにおいてコーティングするのに使用した装置は、図20乃至22に示す装置に相当するもので、図5に概略的に示すシステムと類似するエアロゾル前駆体輸送装置(又はシステムを伴う。コーティングは、静電コーティング構造により実行した。酸素及び/又はエチレンの火炎を最初に開始させた。次に、エアロゾル流動を開始させた。安定した処理火炎が観察された時点で、ウェーハを、レーザビームの約17インチ上方のコーティング位置に並進させた。この距離において、生成物粒子流動は、表面全体が同時にほぼ均一にコーティングされるように広がる。ウェーハは、約20分間に渡って流動内に入れておいた。
74グラム(g)のテトラエトキシシラン(Si(OC254又はTEOS、純度99.9%)と、29.9gの硝酸アルミニウム(Al(NO33・9H2O、純度98%超)と、5.2gの硝酸ナトリウム(NaNO3、純度99%)と、1.6gの硝酸エルビウム(Er(NO33・5H2O、純度99.99%)とを、イソプロピルアルコール(524g、純度99.5%)及び/又は水(250g)溶媒混合物中で混ぜ合わせ、溶液を生成した。この溶液のエアロゾルを、アルゴン、エチレン、及び分子酸素ガスと共に、反応チャンバ内へ搬送した。アルゴンガスは、希釈及び/又は不活性ガスとして、反応物ストリームと混合し、反応を加減した。C24ガスは、レーザ吸収ガスとして使用した。O2は、酸素源として使用した。
粉末アレイコーティングの製造に関する反応条件は、表3に記載されている。火炎温度は、レーザビームの約1インチ上方の流動に配置した三つの熱電対を使用して測定した。
Figure 2005500242

slm=一分間当たりの標準リットル
コーティング動作の完了後、ウェーハは、ウェーハ表面全体にコーティングを有する。コーティングの化学組成は、顕微鏡検査に使用された日立S−3000H走査電子顕微鏡に取り付けたエネルギ分散型X線分析装置(EDXA、Oxford Instruments Model 7021)を使用して測定した。EDXA走査は、20kVの加速電圧と、約85mAの電流で動作するWフィラメントとを使用して、倍率500倍で取得した。相互作用量は、約2ミクロンの直径を有するように推定した。EXDA走査は、コーティング表面上で取り出した。粉末アレイは、EDXAによる測定では、以下の組成を有した:O−51.6wt%、Si−35.4wt%、Na−4.2wt%、Al−5.8wt%、Er1.9wt%、及び不純物(C、H、Nなど)合計1.0wt%。
コーティングウェーハは、管状炉(Lindburg、Model Blue M)において加熱した。ウェーハは、最初に酸素−塩素(O2+Cl2)雰囲気において450℃で加熱して炭素及び水素(OH)汚染物を除去し、二番目に、窒素パージにおいて450℃で加熱し、次に、ヘリウム雰囲気において975℃で加熱し、ガラスの固化を完了させた。最終的な固化前に熱処理を停止させた場合、コーティングは、3乃至5wt%の塩素含有量を有した。表4では、加熱及び冷却条件と共に、熱処理についてまとめている。
Figure 2005500242

sccm=1分間当たりの標準立方センチ
炉から取り出した後、ウェーハは、その表面に透明なガラスを有した。固化したガラスは、約4ミクロン乃至約6ミクロンの厚さを有した。固化したガラスは、EDXA分析により、以下の組成を有することが分かった:O−52.8wt%、Si−35.6wt%、Na−3.7wt%、Al−6.2wt%、Er−1.7wt%、及び不純物合計0.0wt%。
エルビウムの分光検査を、980nmレーザダイオード(SDL 8630)と、TRIAX−320モノクロメータ(Jobin−Yvon)と、二色TE冷却Si及び/又はInGaAs検出器(Jobin−Yvon、DSS−SIGA020A)とを使用して実行した。ポンプビームは、ガラス表面に焦点を合わせ、収集レンズを使用して、蛍光の焦点を検出器内に合わせた。光ルミネセンス(PL)の測定は、0.2mmのスリットサイズを使用して行い、ピーク値を使用して、半値全幅(FWHM)の比較及び決定のためにデータを正規化した。PLスペクトルは、図31に表示されている。エルビウム励起状態の存続時間の測定は、モノクロメータをPLピークに設定し、スリットサイズを2mmに増加させ、レーザダイオードを1Hzの50msecパルスにより300mWで動作させることで実行した。Tektronix TDS220デジタルオシロスコープを使用して、蛍光減衰を測定した。時間の関数とした入射強度に正規化された蛍光減衰の対数のプロットは、図32に表示されている。図32の直線の傾斜から、9.9msの存続時間値が得られた。
実施例3−塩素含有前駆体の包含
この例では、光反応蒸着、酸素雰囲気における熱処理、及び不活性雰囲気における固化を使用した、アルミナ及び酸化ナトリウムガラス形成物と、エルビウムドーパントとを含むシリカガラスによる、シリコン基板のコーティングについて説明する。この例において使用される前駆体は、塩化物イオンを含む。八種類の反応条件について説明する。
粒子コーティングは、光反応蒸着を使用して実行し、これにおいて、ウェーハのコーティングは、生成物粒子ストリームを通じて基板をさっと通過する(スイープする)ことにより、反応チャンバ内で実行した。ウェーハは、熱酸化した下地被覆材を伴うシリコンウェーハとした。基板及び/又はウェーハを反応物ストリームにおいてコーティングするのに使用した装置は、図20乃至22に示す装置に相当するもので、図5に概略的に示すシステムと類似するエアロゾル前駆体輸送システムを伴う。コーティングは、静電コーティング構造により実行した。酸素及び/又はエチレンの火炎を最初に開始させた。次に、エアロゾル流動を開始させた。安定した処理火炎が観察された時点で、ウェーハを、レーザビームの約17インチ上方のコーティング位置に並進させた。この距離において、生成物粒子流動は、表面全体が同時にほぼ均一にコーティングされるように広がる。ウェーハは、約30分間に渡って流動内に入れておいた。
八種類の前駆体溶液を使用し、それぞれ、イソプロピルアルコール(略してIPA)及び/又は水溶媒混合物中に、テトラエトキシシラン(Si(OC254又はTEOS、純度99.9%)と、硝酸アルミニウム(Al(NO33・9H2O、純度98%超)と、塩化アルミニウム(AlCl3)と、塩化ナトリウム(NaCl)と、塩化エルビウム(ErCl3・6H2O)とを含んだ。八種類の溶液における各反応物の量は、表5に提示される。
Figure 2005500242
この溶液のエアロゾルを、アルゴン、エチレン、及び分子酸素ガスと共に、反応チャンバ内へ搬送した。アルゴンガスは、希釈及び/又は不活性ガスとして、反応物ストリームと混合し、反応を加減した。C24ガスは、レーザ吸収ガスとして使用した。O2は、酸素源として使用した。
粉末アレイコーティングの製造に関する反応条件は、表6に記載されている。火炎温度は、レーザビームの約1インチ上方の流動に配置した三つの熱電対を使用して測定した。
Figure 2005500242
slm=一分間当たりの標準リットル
コーティング動作の完了後、ウェーハは、ウェーハ表面全体にコーティングを有する。コーティングの化学組成は、顕微鏡検査に使用された日立S−3000H走査電子顕微鏡に取り付けたエネルギ分散型X線分析装置(EDXA、Oxford Instruments Model 7021)を使用して測定した。EDXA走査は、20kVの加速電圧と、約85mAの電流で動作するWフィラメントとを使用して、倍率500倍で取得した。相互作用量は、約2ミクロンの直径を有するように推定した。EXDA走査は、コーティング表面上で取り出した。EDXAにより測定した表5及び6の八種類の実施形態の粉末アレイは、表7に表示している。
Figure 2005500242

コーティングウェーハは、マッフル炉(Neytech、Model Centurion Qex)において加熱した。ウェーハは、最初に酸素雰囲気において450℃で加熱して炭素汚染物を除去し、次に、ヘリウム雰囲気においてTmaxで加熱し、ガラスの固化を完了させた。Tmaxは、試料1、3、5、及び7に関して1100℃であり、試料2、4、6、及び8に関して1200℃とした。表8では、加熱及び冷却条件と共に、熱処理についてまとめている。
Figure 2005500242

炉から取り出した後、ウェーハは、その表面に透明なガラスを有した。固化したガラスは、約4ミクロン乃至約6ミクロンの厚さを有した。固化したガラスは、EDXA分析により、表9に示すような組成を有することが分かった。
Figure 2005500242
この材料を通じた代表的な組成のプロフィールは、図33に表示されている。1ミクロンのコア−下地被覆材界面内で、信号がゼロ強度まで落ち込んでいるため、Na及びAlは、十分に閉じ込められた。表9の結果に基づくと、ガラス中のナトリウム及びアルミニウムのレベルが、光反応蒸着チャンバ内へ輸送(又は供給)される溶液におけるナトリウムとアルミニウムとの相対的な量に基づいて選択可能であることが確認できる。エアロゾル溶液中のアルミニウムとナトリウムとのモル比の関数としたガラス中のナトリウム及びアルミニウムの量の一般的なプロットは、図34に表示されている。
実施例4−エチレンなしでの粉末合成
この例では、光反応蒸着及び固化を使用した、アルミナ及び酸化ナトリウムガラス形成物と、エルビウムドーパントとを含むシリカガラスによる、シリコン基板のコーティングについて説明する。この例では、反応物ストリームには、エチレンを含めなかった。
粒子コーティングは、光反応蒸着を使用して実行し、これにおいて、ウェーハのコーティングは、生成物粒子ストリームを通じて基板をさっと通過する(スイープする)ことにより、反応チャンバ内で実行した。ウェーハは、熱酸化した下地被覆材を伴うシリコンウェーハとした。基板及び/又はウェーハを反応物ストリームにおいてコーティングするのに使用した装置は、図20乃至22に示す装置に相当するもので、図5に概略的に示すシステムと類似するエアロゾル前駆体輸送システムを伴う。コーティングは、静電コーティング構造により実行した。最初に、酸素−エチレン火炎を開始した。安定した酸素及び/又はエチレン火炎が得られた後、液体前駆体を導入した。安定した処理火炎を得るために、O2流量を引き上げた。その後、C24流量を、0まで徐々に減少させ、O2流量を動作の最終値まで減少させた。安定した処理火炎が観察された時点で、ウェーハを、レーザビームの約17インチ上方のコーティング位置に並進させた。この距離において、生成物粒子流動は、表面全体が同時にほぼ均一にコーティングされるように広がる。ウェーハは、約20分間に渡って流動内に入れておいた。これらの動作において、火炎速度は、エチレンが存在する動作よりも低いと思われた。これにより、酸素流量の変化に対する感度が低くなり、より安定した火炎が生じた。
64グラム(g)のテトラエトキシシラン(Si(OC254又はTEOS、純度99.9%)と、28.6gの硝酸アルミニウム(Al(NO33・9H2O、純度98%超)と、3.6gの硝酸ナトリウム(NaNO3、純度99%)と、1.5gの硝酸エルビウム(Er(NO33・5H2O、純度99.99%)とを、イソプロピルアルコール(535g、純度99.5%)及び/又は水(250g)溶媒混合物中で混ぜ合わせ、溶液を生成した。この溶液のエアロゾルを、アルゴン及び分子酸素ガスと共に、反応チャンバ内へ搬送した。アルゴンガスは、希釈及び/又は不活性ガスとして、反応物ストリームと混合し、反応を加減した。イソプロピルアルコールは、レーザ吸収ガスとして機能した。O2は、酸素源として使用した。
粉末アレイコーティングの製造に関する反応条件は、表3に記載されている。火炎温度は、レーザビームの約1インチ上方の流動に配置した三つの熱電対を使用して測定した。
Figure 2005500242
slm=一分間当たりの標準リットル
コーティング動作の完了後、ウェーハは、ウェーハ表面全体にコーティングを有する。コーティングの化学組成は、顕微鏡検査に使用された日立S−3000H走査電子顕微鏡に取り付けたエネルギ分散型X線分析装置(EDXA、Oxford Instruments Model 7021)を使用して測定した。EDXA走査は、20kVの加速電圧と、約85mAの電流で動作するWフィラメントとを使用して、倍率500倍で取得した。相互作用量は、約2ミクロンの直径を有するように推定した。EXDA走査は、コーティング表面上で取り出した。粉末アレイは、EDXAによる測定では、以下の組成を有した:O−51.3重量パーセント(wt%)、Si−36.0wt%、Na−3.1wt%、Al−3.0wt%、Er2.0wt%、及び炭素1.6wt%。
コーティングウェーハは、マッフル炉(Neytech、Model Centurion Qex)において加熱した。ウェーハは、最初に酸素雰囲気において450℃で加熱して炭素汚染物を除去し、次に、ヘリウム雰囲気において1100℃で加熱し、ガラスの固化を完了させた。表11では、加熱及び冷却条件と共に、熱処理についてまとめている。
Figure 2005500242

sccm=1分間当たりの標準立方センチ
炉から取り出した後、ウェーハは、その表面に透明なガラスを有した。固化したガラスは、約4ミクロン乃至約6ミクロンの厚さを有した。固化したガラスは、EDXA分析により、以下の組成を有することが分かった:O−51.5wt%、Si−34.9wt%、Na−3.5wt%、Al−6.1wt%、Er−1.8wt%、及び炭素2.2wt%。
実施例5−エルビウムドープLa−Al−Si酸化物粉末アレイ
この例では、光反応蒸着及び固化を使用した、アルミナ及びランタン添加物と、エルビウムドーパントとを含むシリカガラスによる、シリコン基板のコーティングについて説明する。この例では、反応物ストリームには、エチレンを含めなかった。
粒子コーティングは、光反応蒸着を使用して実行し、これにおいて、ウェーハのコーティングは、生成物粒子ストリームを通じて基板をさっと通過する(スイープする)ことにより、反応チャンバ内で実行した。ウェーハは、熱酸化した下地被覆材を伴うシリコンウェーハとした。基板及び/又はウェーハを反応物ストリームにおいてコーティングするのに使用した装置は、図20乃至22に示す装置に相当するもので、図5に概略的に示すシステムと類似するエアロゾル前駆体輸送システムを伴う。コーティングは、静電コーティング構造により実行した。酸素及び/又はエチレンの火炎を最初に開始させた。次に、エアロゾル流動を開始させた。安定した処理火炎が観察された時点で、ウェーハを、レーザビームの約17インチ上方のコーティング位置に並進させた。この距離において、生成物粒子流動は、表面全体が同時にほぼ均一にコーティングされるように広がる。ウェーハは、約20分間に渡って流動内に入れておいた。
107グラム(g)のテトラエトキシシラン(Si(OC254又はTEOS、純度99.9%)と、46.3gの硝酸アルミニウム(Al(NO33・9H2O、純度98%超)と、32.1gの硝酸ランタン(La(NO33・6H2O、純度99%)と、3.1gの硝酸エルビウム(Er(NO33・5H2O、純度99.99%)とを、1323gのイソプロピルアルコール((CH32CHOH、純度99.5%超)中で混ぜ合わせ、溶液を生成した。この溶液のエアロゾルを、アルゴン、エチレン、及び分子酸素ガスと共に、反応チャンバ内へ搬送した。アルゴンガスは、希釈及び/又は不活性ガスとして、反応物ストリームと混合し、反応を加減した。エチレン(C24)ガスは、レーザ吸収ガスとして使用した。O2は、酸素源として使用した。
粉末アレイコーティングの製造に関する反応条件は、表12に記載されている。火炎温度は、レーザビームの約1インチ上方の流動に配置した三つの熱電対を使用して測定した。
Figure 2005500242
slm=一分間当たりの標準リットル
コーティング動作の完了後、ウェーハは、ウェーハ表面全体にコーティングを有する。コーティングの化学組成は、使用して測定した。粉末アレイは、ICPによる測定では、以下の組成を有した:O−40.9重量パーセント(wt%)、Si−25.7wt%、La−21.8wt%、Al−9.2wt%、Er2.3wt%、及び炭素0.2wt%。この特定の組成は、固化が困難だった。
実施例6−低い火炎温度でのエルビウムのドーピング
この例では、低い火炎温度での、光反応蒸着及び固化を使用した、アルミナ及び酸化ナトリウムガラス形成物と、エルビウムドーパントとを含むシリカガラスによる、シリコン基板のコーティングについて説明する。
粒子コーティングは、光反応蒸着を使用して実行し、これにおいて、ウェーハのコーティングは、生成物粒子ストリームを通じて基板をさっと通過する(スイープする)ことにより、反応チャンバ内で実行した。ウェーハは、熱酸化した下地被覆材を伴うシリコンウェーハとした。基板及び/又はウェーハを反応物ストリームにおいてコーティングするのに使用した装置は、図20乃至22に示す装置に相当するもので、図5に概略的に示すシステムと類似するエアロゾル前駆体輸送システムを伴う。コーティングは、静電コーティング構造により実行した。酸素及び/又はエチレンの火炎を最初に開始させた。次に、エアロゾル流動を開始させた。安定した処理火炎が観察された時点で、ウェーハを、レーザビームの約17インチ上方のコーティング位置に並進させた。この距離において、生成物粒子流動は、表面全体が同時にほぼ均一にコーティングされるように広がる。ウェーハは、約20分間に渡って流動内に入れておいた。
55グラム(g)のテトラエトキシシラン(Si(OC254又はTEOS、純度99.9%)と、22.5gの硝酸アルミニウム(Al(NO33・9H2O、純度98%超)と、4.0gの硝酸ナトリウム(NaNO3、純度99%)と、1.5gの硝酸エルビウム(Er(NO33・5H2O、純度99.99%)とを、イソプロピルアルコール(369g、純度99.5%)及び/又は水(185g)溶媒混合物中で混ぜ合わせ、溶液を生成した。この溶液のエアロゾルを、アルゴン、エチレン、及び分子酸素ガスと共に、反応チャンバ内へ搬送した。アルゴンガスは、希釈及び/又は不活性ガスとして、反応物ストリームと混合し、反応を加減した。エチレン(C24)ガスは、レーザ吸収ガスとして使用した。O2は、酸素源として使用した。
粉末アレイコーティングの製造に関する反応条件は、表13に記載されている。火炎温度は、レーザビームの約1インチ上方の流動に配置した三つの熱電対を使用して測定した。
Figure 2005500242
slm=一分間当たりの標準リットル
コーティング動作の完了後、ウェーハは、ウェーハ表面全体にコーティングを有する。コーティングの化学組成は、使用して測定した。粉末アレイは、ICPによる測定では、以下の組成を有した:O−51.4重量パーセント(wt%)、Si−34.0wt%、Na−4.8wt%、Al−6.6wt%、Er3.1wt%、及び不純物0.0wt%。
コーティングウェーハは、マッフル炉(Neytech、Model Centurion Qex)において加熱した。ウェーハは、最初に酸素雰囲気において450℃で加熱して炭素汚染物を除去し、次に、ヘリウム雰囲気において1100℃で加熱し、ガラスの固化を完了させた。表14では、加熱及び冷却条件と共に、熱処理についてまとめている。
Figure 2005500242
sccm=1分間当たりの標準立方センチ
炉から取り出した後、ウェーハは、その表面に透明なガラスを有した。固化したガラスは、約4ミクロン乃至約6ミクロンの厚さを有した。固化したガラスは、EDXA分析により、以下の組成を有することが分かった:O−50.0wt%、Si−34.4wt%、Na−5.6wt%、Al−6.8wt%、Er−2.3wt%、及び不純物合計0.0wt%。
エルビウムの分光検査を、980nmレーザダイオード(SDL 8630)と、TRIAX−320モノクロメータ(Jobin−Yvon)と、二色TE冷却Si及び/又はInGaAs検出器(Jobin−Yvon、DSS−SIGA020A)とを使用して実行した。ポンプビームは、ガラス表面に焦点を合わせ、収集レンズを使用して、蛍光の焦点を検出器内に合わせた。光ルミネセンス(PL)の測定は、0.2mmのスリットサイズを使用して行い、ピーク値を使用して、半値全幅(FWHM)の比較及び決定のためにデータを正規化した。PLスペクトルは、図35に表示されている。エルビウム励起状態の存続時間の測定は、モノクロメータをPLピークに設定し、スリットサイズを2mmに増加させ、レーザダイオードを1Hzの50msecパルスにより300mWで動作させることで実行した。Tektronix TDS220デジタルオシロスコープを使用して、蛍光減衰を測定した。時間の関数とした入射強度に正規化された蛍光減衰の対数のプロットは、図36に表示されている。図36の直線の傾斜から、2.1msの存続時間値が得られた。
本明細書での使用において、「(複数の)範囲」又は「間」という用語は、「(複数の)範囲内」又は「間」という用語の前に列挙された値によって定められる範囲と、こうした範囲内に含まれる全てのあらゆる部分範囲とを含み、こうした各部分範囲は、第一の終点として、こうした範囲内の任意の値を有し、第二の終点として、第一の終点より大きく、こうした範囲内にある、こうした範囲内の任意の値を有するものとして定義される。
上記の実施形態は、制限ではなく例示を意図したものである。追加的な実施形態は、下の請求項の範囲内にある。本発明について、特定の実施形態を参照して説明したが、当業者が認識するように、本明細書の趣旨及び範囲から離れることなく、形態及び詳細において、変更を加えることが可能である。加えて、本明細書で使用される、含む、備える、及び有するという用語については、幅広い非制限的な範囲を有するものとする。
放射経路の中央での断面を取り出した、レーザ熱分解装置の実施形態の説明断面図である。上方の挿入部分は、収集ノズルの下面図であり、下方の挿入部分は、注入ノズルの上面図である。 図1のレーザ熱分解装置に対する蒸気の輸送のための反応物輸送装置の説明断面図である。 装置の中心での断面を取り出した、図1のレーザ熱分解装置に対するエアロゾル反応物の輸送のための反応物輸送装置の説明断面図である。 単一の反応物入口ノズル二つのエアロゾル生成器が付いた反応物輸送装置の説明断面図である。 ノズル内で蒸気とエアロゾルとが混合する、蒸気及びエアロゾル反応物の両方の輸送のための反応物輸送装置の入口ノズルの説明断面図である。 放射ビームに到達する前に反応チャンバ内で蒸気とエアロゾルとが混合する、蒸気及びエアロゾル反応物の両方の輸送のための反応物輸送装置の入口ノズルの説明断面図である。 レーザ熱分解装置の代替実施形態の透視図である。 ノズルの長さに沿って、その中心で断面を取り出した、図4の代替レーザ熱分解装置の入口ノズルの断面図である。 ノズルの幅に沿って、その中心で断面を取り出した、図4の代替レーザ熱分解装置の入口ノズルの断面図である。 レーザ熱分解を実行するための細長い反応チャンバの実施形態の透視図である。 レーザ熱分解を実行するための細長い反応チャンバの実施形態の透視図である。 図10の反応チャンバの切取側面図である。 図10の線12−12に沿って取り出した、図10の反応チャンバの部分断面側面図である。 図10のチャンバで使用する反応物ノズルの実施形態の部分透視図である。 独立したコーティングチャンバにコンジットを通じて接続された粒子生成装置と共に形成された光反応蒸着装置の説明図である。 内部構成要素が見えるようにチャンバの壁を透明にしたコーティングチャンバの透視図である。 回転ステージに取り付けられた基板に向けられた粒子ノズルの透視図である。 粒子生成チャンバ内で粒子コーティングが基板に加えられる光反応蒸着装置の説明図である。 基板近くに位置する反応区域に反応物を輸送する反応物ノズルの透視図である。 線19−19に沿って取り出した、図18の装置の断面図である。 光反応蒸着チャンバの実施形態の透視図である。 図20の光反応蒸着チャンバの反応チャンバの拡大図である。 図21の反応チャンバの基板支持部の拡大図である。 電気移動堆積によってドーパント及び/又は添加物を導入する装置の断面側面図である。 基板の一部の上での電気移動堆積のために構成されたデバイスの平面図である。 光学層を伴う構造の側面図である。 光学回路の透視図である。 線24−27に沿って取り出した、図26の光学回路の断面図である。 光増幅器の側面図である。 光反応蒸着により形成されたエルビウムドープシリカグラスの実施形態のフォトルミネセンススペクトルである。 図29のスペクトルを生成するのに使用した試料に対応する、時間の関数としての正規化強度lnとして示したフォトルミネセンス減衰のプロットである。 光反応蒸着により形成されたエルビウムドープシリカグラスの別の実施形態のフォトルミネセンススペクトルである。 図31のスペクトルを生成するのに使用した試料に対応する、時間の関数としての正規化強度lnとして示したフォトルミネセンス減衰のプロットである。 エルビウムドープシリカグラス内での深さの関数とした、組成物の代表的プロットである。 光反応蒸着に関する反応物ストリームのエアロゾルを生成するのに使用した溶液内のAlとNaとのモル比の関数とした、シリカグラス内の酸化ナトリウムと酸化アルミニウムとの重量パーセントのプロットである 光反応蒸着により形成されたエルビウムドープシリカグラスの更なる実施形態のフォトルミネセンススペクトルである。 図35のスペクトルを生成するのに使用した試料に対応する、時間の関数としての正規化強度lnとして示したフォトルミネセンス減衰のプロットである。

Claims (4)

  1. (i)TiO 、SiO 、GeO 、Al 、P 、B 、TeO 並びにそれらの組み合わせ及び混合物からなる群から選択される組成物と、(ii)Ho、Eu、Ce、Tb、Dy、Er、Yb、Nd、La、Y、Pr、Tm及びその組み合わせからなる群から選択される希土類金属のドーパント及び/又は添加物と、からなり
    当該アモルファス粒子集合体は500nm未満の平均一次粒子直径を有する一次粒子の緩く固められた塊体であり、前記一次粒子は所定の粒子直径の分布を含み、当該分布において、95%の一次粒子が、該一次粒子の平均粒径の45%より大きく、200%より小さいことを特徴とするアモルファス粒子集合体。
  2. (i)GeO2、(ii)シリコン、ホウ素、ヒ素、アンチモン、テルリウム及びリンからなる群から選択された元素を含むドーパント及び/又は添加物と、からなり
    当該アモルファス粒子集合体は500nm未満の平均直径を有する一次粒子の緩く固められた塊体であり
    前記一次粒子は所定の粒子直径の分布を含み、当該分布において、95%の一次粒子が、該一次粒子の平均粒径の45%より大きく、200%より小さいことを特徴とするアモルファス粒子集合体。
  3. 一次粒子は100nmより小さい平均直径を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のアモルファス粒子集合体。
  4. 一次粒子の平均直径の5倍を超える直径を有する一次粒子を含んでいないことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のアモルファス粒子集合体。
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