JP2005340794A - コンデンサ用電極箔の製造方法、コンデンサ用電極箔、積層型電解コンデンサ及び巻回型電解コンデンサ - Google Patents

コンデンサ用電極箔の製造方法、コンデンサ用電極箔、積層型電解コンデンサ及び巻回型電解コンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP2005340794A
JP2005340794A JP2005128299A JP2005128299A JP2005340794A JP 2005340794 A JP2005340794 A JP 2005340794A JP 2005128299 A JP2005128299 A JP 2005128299A JP 2005128299 A JP2005128299 A JP 2005128299A JP 2005340794 A JP2005340794 A JP 2005340794A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anode
cathode
current collector
foil
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005128299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5128053B2 (ja
Inventor
Takenori Hashimoto
武典 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2005128299A priority Critical patent/JP5128053B2/ja
Publication of JP2005340794A publication Critical patent/JP2005340794A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5128053B2 publication Critical patent/JP5128053B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Abstract

【課題】 電極箔の集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができるコンデンサ用電極箔の製造方法を提供すること。
【解決手段】 コンデンサ用電極箔は、蓄電部と、端子部材が電気的に接続される集電部とを有している。この電極箔の製造方法は、帯状の電極箔素材の少なくとも一側縁部の表面及び裏面にそれぞれ該側縁に沿って所定幅で連続してマスキングをするマスキング工程100と、マスキングをした状態で電極箔素材の非マスキング部にエッチング処理を施すことにより、電極箔素材の非マスキング部を蓄電部とするエッチング工程101と、エッチング工程101の後で、電極箔素材のマスキング部のマスキング剤を除去することにより、電極箔素材のマスキング剤除去部を集電部とするマスキング剤除去工程104と、を含んでいる。
【選択図】 図10

Description

この発明は、コンデンサ用電極箔の製造方法、コンデンサ用陽極箔の製造方法、コンデンサ用電極箔、コンデンサ用陽極箔、積層型電解コンデンサ及び巻回型電解コンデンサに関する。
従来の電解コンデンサにおいて、電極箔(即ち、陽極箔や陰極箔)の集電部には端子部材(内部端子や外部端子)が様々な手段によって電気的に接続されている。例えば、コンデンサが巻回型電解コンデンサである場合には、端子部材の集電部への結合手段として、カシメ、リベット止め等の機械締結が主に用いられており、コンデンサが積層型固体電解コンデンサである場合には、端子部材の集電部への結合手段として、機械締結をはじめ、レーザ溶接、超音波溶接、スポット溶接等の溶接が用いられている。
ところで、近年、電気機器の高性能化に伴い、等価直列抵抗(以下「ESR」という。)の低いコンデンサが要求されている。この要求を満たすべく、集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗は、できる限り小さい方が望ましい。
しかるに、一般に電解コンデンサにおいて、電極箔の集電部の表面や裏面には、エッチング処理により生じたエッチング層(エッチングピット層)や、化成処理により生じた酸化皮膜層が形成されていることから、この集電部に端子部材を接続すると、電気的な接続抵抗が大きくなるという難点があった。
そこで、この難点を解消するため、集電部に金属粒子を蒸着することにより接続抵抗を低減する方法や、集電部を粗面化することにより接続抵抗を低減する方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
特開2001−244144号公報(請求項1、第2図) 特開2001−203127号公報(請求項1、第1図)
しかしながら、上述した二つの方法のうち前者の方法によれば、蒸着膜が不本意に剥離する虞があった。後者の方法によれば、面粗度を所定値に設定するのが困難であった。したがって、上述した二つの方法では、いずれも接続抵抗を確実に低減することが困難であった。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、電極箔の集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができるコンデンサ用電極箔の製造方法及びコンデンサ用陽極箔の製造方法と、これにより得られたコンデンサ用電極箔及びコンデンサ用陽極箔と、この電極箔(陽極箔)を使用した積層型電解コンデンサ及び巻回型電解コンデンサとを提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] 蓄電部と、端子部材が電気的に接続される集電部とを有する、コンデンサ用電極箔の製造方法において、帯状の電極箔素材の少なくとも一側縁部の表面及び裏面にそれぞれ該側縁に沿って所定幅で連続してマスキングをするマスキング工程と、マスキングをした状態で前記電極箔素材の非マスキング部にエッチング処理を施すことにより、前記電極箔素材の非マスキング部を蓄電部とするエッチング工程と、前記エッチング工程の後で、前記電極箔素材のマスキング部のマスキング剤を除去することにより、前記電極箔素材のマスキング剤除去部を集電部とするマスキング剤除去工程と、を含んでいることを特徴とするコンデンサ用電極箔の製造方法。
[2] 前記エッチング工程は、前記電極箔素材の非マスキング部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該非マスキング部の厚さ方向中心部に地金部が残存するように、該非マスキング部にエッチング処理を施すものである前項1記載のコンデンサ用電極箔の製造方法。
[3] 前記マスキング工程は、前記電極箔素材の両側縁部の表面及び裏面にそれぞれ該各側縁に沿って所定幅で連続してマスキングをするものであり、前記エッチング工程の後で、前記電極箔素材の蓄電部を該電極箔素材の長さ方向にジクザグ状に切断する切断工程、を含んでいる前項1又は2記載のコンデンサ用電極箔の製造方法。
[4] 蓄電部と、端子部材が電気的に接続される集電部とを有する、コンデンサ用陽極箔の製造方法において、帯状の陽極箔素材の少なくとも一側縁部の表面及び裏面にぞれぞれ該側縁に沿って所定幅で連続してマスキングをするマスキング工程と、マスキングをした状態で前記陽極箔素材の非マスキング部にエッチング処理を施すことにより、前記陽極箔素材の非マスキング部を蓄電部とするエッチング工程と、前記エッチング工程の後で、マスキングをした状態で前記陽極箔素材の蓄電部に化成処理を施す化成工程と、前記化成工程の後で、前記陽極箔素材のマスキング部のマスキング剤を除去することにより、前記陽極箔素材のマスキング剤除去部を集電部とするマスキング剤除去工程と、を含んでいることを特徴とするコンデンサ用陽極箔の製造方法。
[5] 前記エッチング工程は、前記陽極箔素材の非マスキング部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該非マスキング部の厚さ方向中心部に地金部が残存するように、該非マスキング部にエッチング処理を施すものである前項4記載のコンデンサ用陽極箔の製造方法。
[6] 前記マスキング工程は、前記陽極箔素材の両側縁部の表面及び裏面にそれぞれ該各側縁に沿って所定幅で連続してマスキングをするものであり、前記化成工程の後で、前記陽極箔素材の蓄電部を該陽極箔素材の長さ方向にジクザグ状に切断する切断工程、を含んでいる前項4又は5記載のコンデンサ用陽極箔の製造方法。
[7] 前項1〜3のいずれか1項記載のコンデンサ用電極箔の製造方法により得られたことを特徴とするコンデンサ用電極箔。
[8] 前項4〜6のいずれか1項記載のコンデンサ用陽極箔の製造方法により得られたことを特徴とするコンデンサ用陽極箔。
[9] 陰極箔として、前項1〜3のいずれか1項記載のコンデンサ用電極箔の製造方法により得られた電極箔が用いられるとともに、陽極箔として、前項4〜6のいずれか1項記載のコンデンサ用陽極箔の製造方法により得られた陽極箔が用いられていることを特徴とする積層型電解コンデンサ。
[10] 陰極箔として、前項1又は2記載のコンデンサ用電極箔の製造方法により得られた電極箔が用いられるとともに、陽極箔として、前項4又は5記載のコンデンサ用陽極箔の製造方法により得られた陽極箔が用いられていることを特徴とする巻回型電解コンデンサ。
[11] 陽極蓄電部、及び陽極用端子部材が電気的に接続される帯状の陽極集電部を有する陽極箔と、陰極蓄電部、及び陰極用端子部材が電気的に接続される帯状の陰極集電部を有する陰極箔と、帯状のセパレータと、を備え、前記陽極箔の陽極蓄電部は、複数の陽極単位蓄電部から構成されており、前記陽極単位蓄電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が施されており、前記陽極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陽極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、前記陽極集電部には、前記複数の陽極単位蓄電部が、該陽極集電部の一側方に突出した態様で且つ該陽極集電部の長さ方向に所定間隔をおいて連設されており、前記陽極集電部は、前記各陽極単位蓄電部が連設された複数の第1陽極単位集電部と、互いに隣り合う2個の前記第1陽極単位集電部の間に位置する第2陽極単位集電部とから構成されており、前記陰極箔の陰極蓄電部は、複数の陰極単位蓄電部から構成されており、前記陰極単位蓄電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理が施される一方、化成処理は施されておらず、前記陰極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陰極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、前記陰極集電部には、前記複数の陰極単位蓄電部が、該陰極集電部の一側方に突出した態様で且つ該陰極集電部の長さ方向に所定間隔をおいて連設されており、前記陰極集電部は、前記各陰極単位蓄電部が連設された複数の第1陰極単位集電部と、互いに隣り合う2個の前記第1陰極単位集電部の間に位置する第2陰極単位集電部とから構成されており、前記陽極箔の陽極集電部が、互いに隣り合う2個の前記第1陽極単位集電部の間に前記第2陽極単位集電部が介在され且つ前記複数の陽極単位蓄電部が互いに略平行になるように、つづら折りに折り畳まれることにより、前記第1陽極単位集電部と前記第2陽極単位集電部とが順次積層されており、前記陰極箔の陰極集電部が、互いに隣り合う2個の前記第1陰極単位集電部の間に前記第2陰極単位集電部が介在され且つ互いに隣り合う2個の前記陽極単位蓄電部の間に前記陰極単位蓄電部が一枚ずつ介在されるように、つづら折りに折り畳まれることにより、前記第1陰極単位集電部と前記第2陰極単位集電部とが順次積層されており、前記セパレータが、互いに隣り合う前記陽極単位蓄電部と前記陰極単位蓄電部との間に該セパレータの一部が介在されるように、つづら折りに折り曲げられており、前記陽極箔の陽極集電部に前記陽極用端子部材が電気的に接続されており、前記陰極箔の陰極集電部に前記陰極用端子部材が電気的に接続されていることを特徴とする積層型電解コンデンサ。
[12] 前記陽極箔の陽極集電部において、前記第1陽極単位集電部と前記第2陽極単位集電部とが順次積層された状態で相互に接合されるとともに、前記陰極箔の陰極集電部において、前記第1陰極単位集電部と前記第2陰極単位集電部とが順次積層された状態で相互に接合されている前項11記載の積層型電解コンデンサ。
[13] 前記陽極箔の陽極蓄電部において、前記陽極単位蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、前記エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陽極単位蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存しており、前記陰極箔の陰極蓄電部において、前記陰極単位蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、前記エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陰極単位蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存している前項11又は12記載の積層型電解コンデンサ。
[14] 帯状の陽極箔と帯状の陰極箔とが両者の間に帯状のセパレータを介在させて巻回された巻回型電解コンデンサにおいて、前記陽極箔の一側縁部には、陽極用端子部材が電気的に接続される陽極集電部が、該側縁に沿って所定幅で連続して設けられるとともに、前記陽極箔の陽極集電部よりも他側縁側の部位が陽極蓄電部とされ、前記陽極蓄電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が施されており、前記陽極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陽極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、前記陰極箔の一側縁部には、陰極用端子部材が電気的に接続される陰極集電部が、該側縁に沿って所定幅で連続して設けられるとともに、前記陰極箔の陰極集電部よりも他側縁側の部位が陰極蓄電部とされ、前記陰極蓄電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理が施される一方、化成処理は施されておらず、前記陰極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陰極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、前記陽極箔の陽極集電部の一部が切り起こされて形成された陽極接続片部に、前記陽極用端子部材が電気的に接続されており、前記陰極箔の陰極集電部の一部が切り起こされて形成された陰極接続片部に、前記陰極用端子部材が電気的に接続されていることを特徴とする巻回型電解コンデンサ。
[15] 前記陽極箔の陽極蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、前記エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陽極蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存しており、前記陰極箔の陰極蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、前記エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陰極蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存している前項14記載の巻回型電解コンデンサ。
上記各項の発明を以下に説明する。
[1]の発明では、電極箔素材の少なくとも一側縁部が電極箔の集電部になる。そして、エッチング工程において、当該側縁部の表面及び裏面にそれぞれマスキングをした状態で、電極箔素材の非マスキング部にエッチング処理が施される。よって、電極箔の集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理が施されていない。そのため、この集電部に端子部材を接続することにより、集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。したがって、この電極箔をコンデンサの陰極箔や陽極箔として用いることにより、コンデンサのESRを低減することができる。
また、エッチング工程において、電極箔素材の、集電部となる側縁部の表面及び裏面にはそれぞれマスキングがされていることから、表面及び裏面のいずれにもエッチング処理が施されていない集電部を容易に且つ確実に形成することができる。
また、所定のマスキング工程、エッチング工程及びマスキング剤除去工程を順次行うことにより、所望する電極箔が得られるから、電極箔を容易に製造することができる。
なお本発明では、電極箔の材料として、アルミニウム(その合金を含む。以下同じ。)、タンタル(その合金を含む。以下同じ。)、ニオブ(その合金を含む。以下同じ。)、チタン(その合金を含む。以下同じ。)などが挙げられる。また、端子部材として、内部端子や外部端子等が挙げられ、具体的に示すと、タブ端子、リード端子、ラグ端子等が挙げられる。
また本発明では、集電部と端子部材との結合手段は限定されない。この接合手段として、機械締結(例:カシメ、リベット止め)、溶接(例:スポット溶接、超音波溶接、電子ビーム溶接、レーザ溶接)、摩擦撹拌接合、はんだ付けなどが挙げられる。
[2]の発明では、電極箔素材の非マスキング部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた不貫通エッチングピットが形成され、且つ該非マスキング部の厚さ方向中心部に地金部が残存するように、非マスキング部にエッチング処理を施すことから、こうして得られた電極箔において、その蓄電部の厚さ方向中心部に残存した地金部と集電部とが互いに金属的に繋がっている。そのため、蓄電部と集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。したがって、この電極箔をコンデンサの陰極箔や陽極箔として用いることにより、コンデンサのESRを更に低減することができる。
[3]の発明では、所定の切断工程を含んでいるから、1個の電極箔素材につき2個の電極箔を得ることができる。そのため、電極箔を効率良く得ることができる。
[4]の発明では、陽極箔素材の少なくとも一側縁部が陽極箔の集電部になる。そして、エッチング工程において、当該側縁部の表面及び裏面にそれぞれマスキングをした状態で、陽極箔素材の非マスキング部にエッチング処理が施される。よって、陽極箔の集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理が施されていない。さらに、化成工程において、当該側縁部の表面及び裏面にそれぞれマスキングをした状態で、陽極箔素材の蓄電部(エッチング部)に化成処理が施される。よって、陽極箔の集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が施されていない。そのため、この集電部に端子部材を接続することにより、集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。したがって、この陽極箔を用いることにより、コンデンサのESRを低減することができる。
また、エッチング工程及び化成工程において、陽極箔素材の、集電部となる側縁部の表面及び裏面にはそれぞれマスキングがされていることから、表面及び裏面のいずれにもエッチング処理及び化成処理が施されていない集電部を容易に且つ確実に形成することができる。
また、所定のマスキング工程、エッチング工程、化成工程及びマスキング剤除去工程を順次行うことにより、陽極箔が得られるから、陽極箔を容易に製造することができる。
なお本発明では、陽極箔の材料として、弁金属が挙げられ、具体的に示すと、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタンなどが挙げられる。また、端子部材として、内部端子や外部端子等が挙げられ、具体的に示すと、タブ端子、リード端子、ラグ端子等が挙げられる。
また本発明では、集電部と端子部材との結合手段は限定されない。この結合手段として、機械締結(例:カシメ、リベット止め)、溶接(例:スポット溶接、超音波溶接、電子ビーム溶接、レーザ溶接)、摩擦撹拌接合、はんだ付けなどが挙げられる。
[5]の発明では、上記[2]の発明と同じく、陽極箔において、蓄電部と集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。したがって、コンデンサのESRを更に低くすることができる。
[6]の発明では、上記[3]の発明と同じく、1個の陽極箔素材につき2個の陽極箔を得ることができる。そのため、陽極箔を効率良く得ることができる。
[7]の発明では、集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができるコンデンサ用電極箔を提供することができる。
[8]の発明では、集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができるコンデンサ用陽極箔を提供することができる。
[9]の発明では、電極箔(陰極箔や陽極箔)の集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる、即ち低ESRの積層型電解コンデンサを提供することができる。
[10]の発明では、電極箔(陰極箔や陽極箔)の集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる、即ち低ESRの巻回型電解コンデンサを提供することができる。
[11]の発明では、陽極箔において、陽極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陽極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陽極集電部に陽極用端子部材が電気的に接続されているので、陽極集電部と陽極用端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。また同じく、陰極箔において、陰極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陰極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陰極集電部に陰極用端子部材が電気的に接続されているので、陰極集電部と陰極用端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。したがって、低ESRの積層型電解コンデンサを提供することができる。
さらに、陽極箔において、陽極集電部がつづら折りに折り畳まれることによって、当該陽極集電部を構成している第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部とが順次積層されていることから、第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部とが互いに略面接触状態に当接し、両者の接触面積が増大している。そのため、第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部との間の電気抵抗を低減することができる。また同じく、陰極箔において、陰極集電部がつづら折りに折り畳まれることによって、当該陰極集電部を構成している第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部とが順次積層されていることから、第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部とが互いに略面接触状態に当接し、両者の接触面積が増大している。そのため、第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部との間の電気抵抗を低減することができる。よって、コンデンサのESRの更なる低減化を図ることができる。
さらに、第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部とが互いに略面接触状態に当接しているので、第1陽極単位集電部から第2陽極単位集電部へ(あるいは第2陽極単位集電部から第1陽極単位集電部へ)と流れる電流の経路長さを短縮することができる。また同じく、第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部とが互いに略面接触状態に当接しているので、第1陰極単位集電部から第2陰極単位集電部へ(あるいは第2陰極単位集電部から第1陰極単位集電部へ)と流れる電流の経路長さを短縮することができる。
その上、陽極箔の陽極集電部において、互いに隣り合う2個の第1陽極単位集電部の間に第2陽極単位集電部が介在されていることから、この第2陽極単位集電部が、互いに隣り合う2個の陽極単位蓄電部の間に隙間を形成するためのスペーサとして機能する。そのため、互いに隣り合う2個の陽極単位蓄電部の間において陰極単位蓄電部の収まり具合が良いという利点がある。また同じく、陰極箔の陰極集電部において、互いに隣り合う2個の第1陰極単位集電部の間に第2陰極単位集電部が介在されていることから、この第2陰極単位集電部が、互いに隣り合う2個の陰極単位蓄電部の間に隙間を形成するためのスペーサとして機能する。そのため、互いに隣り合う2個の陰極単位蓄電部の間において陽極単位蓄電部の収まり具合が良いという利点がある。
[12]の発明では、陽極箔の陽極集電部において、第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部とが順次積層された状態で相互に接合されているから、第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。また同じく、陰極箔の陰極集電部において、第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部とが順次積層された状態で相互に接合されているから、第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。よって、コンデンサのESRの更なる低減化を図ることができる。
なお、第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部との接合手段、及び第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部との接合手段として、機械締結(例:カシメ、リベット止め)、溶接(例:スポット溶接、超音波溶接、電子ビーム溶接、レーザ溶接)、摩擦撹拌接合、はんだ付け、摩擦圧接などが挙げられる。
[13]の発明では、陽極箔の陽極蓄電部において、陽極単位蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陽極単位蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存していることから、陽極単位蓄電部の厚さ方向中心部に残存した地金部と陽極集電部とが互いに金属的に繋がっている。そのため、陽極単位蓄電部と陽極集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。また同じく、陰極箔の陰極蓄電部において、陰極単位蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陰極単位蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存していることから、陰極単位蓄電部の厚さ方向中心部に残存した地金部と陰極集電部とが互いに金属的に繋がっている。そのため、陰極単位蓄電部と陰極集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。よって、コンデンサのESRの更なる低減化を図ることができる。
[14]の発明では、陽極箔において、陽極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陽極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陽極集電部の所定部位に陽極用端子部材が電気的に接続されているので、陽極集電部と陽極用端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。また同じく、陰極箔において、陰極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陰極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陰極集電部の所定部位に陰極用端子部材が電気的に接続されているので、陰極集電部と陰極用端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。したがって、低ESRの積層型電解コンデンサを提供することができる。
さらに、陽極用端子部材が電気的に接続される陽極集電部の部位である陽極接続片部は、陽極集電部の一部が切り起こされて形成されたものであるから、この陽極接続片部と陽極集電部とは金属的に繋がっている。よって、陽極接続片部と陽極集電部との間の電気的な接続抵抗を大幅に低減することができる。さらに、この陽極接続片部を容易に形成することができるし、陽極用端子部材との接続を行い易いという利点がある。
また同じく、陰極用端子部材が電気的に接続される陰極集電部の部位である陰極接続片部は、陰極集電部の一部が切り起こされて形成されたものであるから、この陰極接続片部と陰極集電部とは金属的に繋がっている。よって、陰極接続片部と陰極集電部との間の電気的な接続抵抗を大幅に低減することができる。さらに、この陰極接続片部を容易に形成することができるし、陰極用端子部材との接続を行い易いという利点がある。
[15]の発明では、陽極箔において、陽極蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陽極蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存していることから、陽極蓄電部の厚さ方向中心部に残存した地金部と陽極集電部とが互いに金属的に繋がっている。そのため、陽極蓄電部と陽極集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。また同じく、陰極箔において、陰極蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陰極蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存していることから、陰極蓄電部の厚さ方向中心部に残存した地金部と陰極集電部とが互いに金属的に繋がっている。そのため、陰極蓄電部と陰極集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。よって、コンデンサのESRの更なる低減化を図ることができる。
本発明は以下の効果を奏する。
[1]の発明では、電極箔の集電部の表面及び裏面には、いすれも、エッチング処理が施されていないので、この集電部に端子部材を接続することにより、集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。したがって、この電極箔をコンデンサの陰極箔や陽極箔として用いることにより、コンデンサのESRを低減することができる。
また、エッチング工程において、電極箔素材の、集電部となる側縁部の表面及び裏面にはそれぞれマスキングがされていることから、表面及び裏面のいずれにもエッチング処理が施されていない集電部を容易に且つ確実に形成することができる。
また、所定のマスキング工程、エッチング工程及びマスキング剤除去工程を順次行うことにより、所望する電極箔が得られるから、電極箔を容易に製造することができる。
[2]の発明では、蓄電部の厚さ方向中心部に残存した地金部と集電部とが互いに金属的に繋がっているので、蓄電部と集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。したがって、この電極箔をコンデンサの陰極箔や陽極箔として用いることにより、コンデンサのESRを更に低減することができる。
[3]の発明では、1個の電極箔素材につき2個の電極箔を得ることができる。そのため、電極箔を効率良く得ることができる。
[4]の発明では、陽極箔の集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が施されていないので、この集電部に端子部材を接続することにより、集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。したがって、この陽極箔を用いることにより、コンデンサのESRを低減することができる。
また、エッチング工程及び化成工程において、陽極箔素材の、集電部となる側縁部の表面及び裏面にはそれぞれマスキングがされていることから、表面及び裏面のいずれにもエッチング処理及び化成処理が施されていない集電部を容易に且つ確実に形成することができる。
また、所定のマスキング工程、エッチング工程、化成工程及びマスキング剤除去工程を順次行うことにより、所望する陽極箔が得られるから、陽極箔を容易に製造することができる。
[5]の発明では、上記[2]の発明と同じく、蓄電部の厚さ方向中心部に残存した地金部と集電部とが互いに金属的に繋がっているので、蓄電部と集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。したがって、この陽極箔を用いることにより、コンデンサのESRを更に低減することができる。
[6]の発明では、上記[3]の発明と同じく、1個の陽極箔素材につき2個の陽極箔を得ることができる。そのため、陽極箔を効率良く得ることができる。
[7]の発明では、集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができるコンデンサ用電極箔を提供することができる。
[8]の発明では、集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができるコンデンサ用陽極箔を提供することができる。
[9]の発明では、電極箔(陰極箔や陽極箔)の集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる、即ち低ESRの積層型電解コンデンサを提供することができる。
[10]の発明では、電極箔(陰極箔や陽極箔)の集電部と端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる、即ち低ESRの巻回型電解コンデンサを提供することができる。
[11]の発明では、陽極箔において、陽極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陽極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陽極集電部に端子部材が電気的に接続されているので、陽極集電部と陽極用端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。また同じく、陰極箔において、陰極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陰極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陰極集電部に陰極用端子部材が電気的に接続されているので、陰極集電部と陰極用端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。したがって、低ESRの積層型電解コンデンサを提供することができる。
さらに、陽極箔において、陽極集電部がつづら折りに折り畳まされることによって、当該陽極集電部を構成している第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部とが順次積層されていることから、第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部とが互いに略面接触状態に当接し、両者の接触面積が増大している。そのため、第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部との間の電気抵抗を低減することができる。また同じく、陰極箔において、陰極集電部がつづら折りに折り畳まされることによって、当該陰極集電部を構成している第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部とが順次積層されていることから、第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部とが互いに略面接触状態に当接し、両者の接触面積が増大している。そのため、第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部との間の電気抵抗を低減することができる。よって、コンデンサのESRの更なる低減化を図ることができる。
さらに、第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部とが互いに略面接触状態に当接しているので、第1陽極単位集電部から第2陽極単位集電部へ(あるいは第2陽極単位集電部から第1陽極単位集電部へ)と流れる電流の経路長さを短縮することができる。また同じく、第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部とが互いに略面接触状態に当接しているので、第1陰極単位集電部から第2陰極単位集電部へ(あるいは第2陰極単位集電部から第1陰極単位集電部へ)と流れる電流の経路長さを短縮することができる。
その上、陽極箔の陽極集電部において、互いに隣り合う2個の第1陽極単位集電部の間に第2陽極単位集電部が介在されていることから、この第2陽極単位集電部が、互いに隣り合う2個の陽極単位蓄電部の間に隙間を形成するためのスペーサとして機能する。そのため、互いに隣り合う2個の陽極単位蓄電部の間において陰極単位蓄電部の収まり具合が良いという利点がある。また同じく、陰極箔の陰極集電部において、互いに隣り合う2個の第1陰極単位集電部の間に第2陰極単位集電部が介在されていることから、この第2陰極単位集電部が、互いに隣り合う2個の陰極単位蓄電部の間に隙間を形成するためのスペーサとして機能する。そのため、互いに隣り合う2個の陰極単位蓄電部の間において陽極単位蓄電部の収まり具合が良いという利点がある。
[12]の発明では、陽極箔の陽極集電部において、第1陽極単位集電部と第2陽極単位集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。また同じく、陰極箔の陰極集電部において、第1陰極単位集電部と第2陰極単位集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。よって、コンデンサのESRの更なる低減化を図ることができる。
[13]の発明では、陽極箔の陽極蓄電部において、陽極単位蓄電部の厚さ方向中心部に残存した地金部と陽極集電部とが互いに金属的に繋がっているため、陽極単位蓄電部と陽極集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。また同じく、陰極箔の陰極蓄電部において、陰極単位蓄電部の厚さ方向中心部に残存した地金部と陰極集電部とが互いに金属的に繋がっている。そのため、陰極単位蓄電部と陰極集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。よって、コンデンサのESRの更なる低減化を図ることができる。
[14]の発明では、陽極箔において、陽極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陽極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陽極集電部の所定部位に陽極用端子部材が電気的に接続されているので、陽極集電部と陽極用端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。また同じく、陰極箔において、陰極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陰極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陰極集電部の所定部位に陰極用端子部材が電気的に接続されているので、陰極集電部と陰極用端子部材との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。したがって、低ESRの積層型電解コンデンサを提供することができる。
さらに、陽極用端子部材が電気的に接続される陽極集電部の部位である陽極接続片部は、陽極集電部の一部が切り起こされて形成されたものであるから、この陽極接続片部と陽極集電部とは金属的に繋がっている。よって、陽極接続片部と陽極集電部との間の電気的な接続抵抗を大幅に低減することができる。さらに、この陽極接続片部を容易に形成することができるし、陽極用端子部材との接続を行い易いという利点がある。
また同じく、陰極用端子部材が電気的に接続される陰極集電部の部位である陰極接続片部は、陰極集電部の一部が切り起こされて形成されたものであるから、この陰極接続片部と陰極集電部とは金属的に繋がっている。よって、陰極接続片部と陰極集電部との間の電気的な接続抵抗を大幅に低減することができる。さらに、この陰極接続片部を容易に形成することができるし、陰極用端子部材との接続を行い易いという利点がある。
[15]の発明では、陽極箔において、陽極蓄電部と陽極集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。また同じく、陰極箔において、陰極蓄電部と陰極集電部との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。よって、コンデンサのESRの更なる低減化を図ることができる。
次に、本発明の幾つかの実施形態を以下に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る積層型電解コンデンサ(C1)の断面図である。このコンデンサ(C1)は、詳述すると積層型アルミニウム乾式電解コンデンサである。
このコンデンサ(C1)は、同図に示すように、コンデンサ素子(1)と、ケース(2)と、絶縁材料(例:ゴム)からなる蓋部材(3)と、端子部材としての一対の陽極用端子(4a)及び陰極用端子(4b)と、を具備している。
コンデンサ素子(1)はケース(2)内に収容されており、更にこの状態で、ケース(2)の開口部に蓋部材(3)が装着されて該開口部が閉塞されている。コンデンサ素子(1)には駆動用電解液(図示せず)が含浸されている。なお、(5)は、コンデンサ素子(1)の外周面を覆う絶縁層である。
このコンデンサ素子(1)は、図2−A及び図2−Bに示すように、電極箔としての一対の陽極箔(10)及び陰極箔(20)と、セパレータ(30)とを備えている。陽極箔(10)及び陰極箔(20)は、いずれも、アルミニウム(その合金を含む。以下同じ。)からなる。
なお本発明では、陽極箔(10)及び陰極箔(20)は、タンタル、ニオブ、チタン等からなるものであっても良い。
次に、このコンデンサ(C1)のコンデンサ素子(1)の陽極箔(10)、陰極箔(20)及びセパレータ(30)の構成を、それぞれ以下に説明する。
<陽極箔(10)の構成>
陽極箔(10)は、図3に示すように、展開状態において細幅の帯状の陽極集電部(11)と、陽極蓄電部(13)とを有している。陽極集電部(11)には陽極用端子(4a)が電気的に接続される(図1参照。)。陽極蓄電部(13)には電気が蓄えられる。陽極箔(10)の厚さは、陰極箔(20)の厚さよりも大に設定されている。
陽極蓄電部(13)は、図3に示すように複数(本実施形態では4個)の陽極単位蓄電部(13a)から構成されている。
各陽極単位蓄電部(13a)は平面視四角形状に形成されている。この陽極単位蓄電部(13a)の表面及び裏面には、いずれも、粗面化(拡面化)のためのエッチング処理、及び誘電体層としての酸化皮膜層(41)を形成するための化成処理が順次施されている。
なお同図において、(40)は、陽極単位蓄電部(13a)の表面及び裏面にそれぞれエッチング処理によって形成されたエッチング部である。このエッチング部(40)には多数の微細な不貫通エッチングピット(図示せず)が形成されている。このエッチング部(40)に、化成処理により生じた酸化皮膜層(41)が形成されている。
一方、陽極集電部(11)の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陽極集電部(11)の長さ方向の全域に亘って施されていない。
さらに、陽極集電部(11)には、前記複数の陽極単位蓄電部(13a)が、該陽極集電部(11)の一側方に突出した態様で且つ該陽極集電部(11)の長さ方向に等間隔に連設されている。
陽極集電部(11)は、各陽極単位蓄電部(13a)が連設された複数(本実施形態では4個)の第1陽極単位集電部(11a)と、互いに隣り合う2個の第1陽極単位集電部(11a)(11a)の間に位置する第2陽極単位集電部(11b)とから構成されている。
そして、図2−A及び図3に示すように、陽極集電部(11)が、互いに隣り合う2個の第1陽極単位集電部(11a)(11a)の間に第2陽極単位集電部(11b)が介在され且つ前記複数の陽極単位蓄電部(13a)が互いに平行になるように、つづら折りに折り畳まされている。このように陽極集電部(11)が折り畳まれることによって、図2−Aに示すように、第1陽極単位集電部(11a)と第2陽極単位集電部(11b)とが順次交互に積層されている。
なお本発明では、第2陽極単位集電部(11b)は、二つ折り状や三つ折り状等の複数折り状に折り畳まれた状態で、あるいは同図に示すように全く折り曲げられないで、互いに隣り合う2個の第1陽極単位集電部(11a)(11a)の間に介在されていても良い。
さらに、図2−Aに示すように、第1陽極単位集電部(11a)と第2陽極単位集電部(11b)とは、このように順次積層された状態で、摩擦撹拌接合によって相互に接合されて一体化されている。同図において、(J)は、第1陽極単位集電部(11a)と第2陽極単位集電部(11b)とを相互に接合した接合部(摩擦撹拌接合部)である。
なお本発明では、第1陽極単位集電部(11a)と第2陽極単位集電部(11b)とは、機械締結(例:カシメ、リベット止め)によって相互に接合されていても良いし、溶接(例:スポット溶接、超音波溶接、電子ビーム溶接、レーザ溶接)によって相互に接合されていても良いし、はんだ付けや摩擦圧接などによって相互に接合されていても良い。
そして、図1に示すように、この陽極箔(10)の陽極集電部(11)に、陽極用端子(4a)が溶接(例:スポット溶接、超音波溶接、電子ビーム溶接、レーザ溶接)、摩擦撹拌接合又ははんだ付けによって直接的に結合(接合)されることにより、陽極集電部(11)に陽極用端子(4a)が電気的に接続されている。そして、この陽極用端子(4a)は蓋部材(3)を貫通して外部へ突出されている。
なお本発明では、陽極集電部(11)と陽極用端子(4a)とは、機械締結(例:カシメ、リベット止め)によって互いに結合されることにより、電気的に接続されていても良い。
<陰極箔(20)の構成>
陰極箔(20)は、図3に示すように、展開状態において細幅の帯状の陰極集電部(21)と、陰極蓄電部(23)とを有している。陰極集電部(21)には陰極用端子(4b)が電気的に接続される(図1参照。)。陰極蓄電部(23)には電気が蓄えられる。
陰極蓄電部(23)は、図3に示すように複数(本実施形態では4個)の陰極単位蓄電部(23a)から構成されている。
各陰極単位蓄電部(23a)は平面視四角形状に形成されている。この陰極単位蓄電部(23a)の表面及び裏面には、いずれも、粗面化(拡面化)のためのエッチング処理が施されているが、誘電体層としての酸化皮膜層を形成するための化成処理は施されていない。
なお同図において、(40)は、陰極単位蓄電部(23a)の表面及び裏面にそれぞれエッチング処理により形成されたエッチング部である。このエッチング部(40)には多数の微細な不貫通エッチングピットが形成されている。
一方、陰極集電部(21)の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陰極集電部(21)の長さ方向の全域に亘って施されていない。
さらに、陰極集電部(21)には、前記複数の陰極単位蓄電部(23a)が、該陰極集電部(21)の一側方に突出した態様で且つ該陰極集電部(21)の長さ方向に等間隔に連設されている。
陰極集電部(21)は、各陰極単位蓄電部(23a)が連設された複数(本実施形態では4個)の第1陰極単位集電部(21a)と、互いに隣り合う2個の第1陰極単位集電部(21a)(21a)の間に位置する第2陰極単位集電部(21b)とから構成されている。
そして、図2−B及び図3に示すように、陰極集電部(21)が、互いに隣り合う2個の第1陰極単位集電部(21a)(21a)の間に第2陰極単位集電部(21b)が介在され且つ互いに隣り合う2個の第1陽極単位蓄電部(13a)(13a)の間に陰極単位蓄電部(23a)が一枚ずつ介在されるように、つづら折りに折り畳まれている。このように陰極集電部(21)が折り畳まれることによって、図2−Bに示すように、第1陰極単位集電部(21a)と第2陰極単位集電部(21b)とが順次交互に積層されている。本実施形態では、詳述すると、互いに隣り合う2個の第1陰極単位集電部(21a)(21a)の間には、第2陰極単位集電部(21b)が二つ折りに折り曲げられた状態で介在されている。
このように、第2陰極単位集電部(21b)が二つ折りに折り畳まれた状態で、互いに隣り合う2個の第1陰極単位集電部(21a)(21a)の間に介在されている理由は、次のとおりである。すなわち、陽極箔(10)の肉厚は、一般に陰極箔(20)の肉厚よりも大に設定されていることから、陰極箔(20)の第2陰極単位集電部(21b)を二つ折りに折り畳んで該第2陰極単位集電部(21b)の肉厚を二倍に増加させることにより、該第2陰極単位集電部(21b)の肉厚を陽極箔(10)の第2陽極単位集電部(11b)の肉厚に対応させている。
なお本発明では、第2陰極単位集電部(21b)は、三つ折り等の複数折りに折り畳まれた状態で、あるいは全く折り曲げられないで、互いに隣り合う2個の第1陰極単位集電部(21a)(21a)の間に介在されていても良い。
さらに、図2−Bに示すように、第1陰極単位集電部(21a)と第2陰極単位集電部(21b)とは、このように順次積層された状態で、摩擦撹拌接合によって相互に接合(その接合部J)されて一体化されている。
なお本発明では、第1陰極単位集電部(21a)と第2陰極単位集電部(21b)とは、機械締結(例:カシメ、リベット止め)によって相互に接合されていても良いし、溶接(例:スポット溶接、超音波溶接、電子ビーム溶接、レーザ溶接)によって相互に接合されていても良いし、はんだ付けや摩擦圧接などによって相互に接合されていても良い。
そして、図1に示すように、この陰極箔(20)の陰極集電部(21)に、陰極用端子(4b)が溶接(例:スポット溶接、超音波溶接、電子ビーム溶接、レーザ溶接)、摩擦撹拌接合又ははんだ付けによって直接的に結合(接合)されることにより、陰極集電部(21)に陰極用端子(4b)が電気的に接続されている。そして、この陰極用端子(4b)は蓋部材(3)を貫通して外部へ突出されている。
なお本発明では、陰極集電部(21)と陰極用端子(4b)とは、機械締結(例:カシメ、リベット止め)によって互いに結合されることにより、電気的に接続されていても良い。
<セパレータ(30)の構成>
セパレータ(30)は、クラフト紙やマニラ麻等の絶縁材料からなり、展開状態において帯状のものである。
このセパレータ(30)は、図2−A及び図2−Bに示すように、互いに隣り合う陽極単位蓄電部(13a)と陰極単位蓄電部(23a)との間に、該セパレータ(30)の一部(所定部位)が介在されるように、つづら折りに折り曲げられている。このセパレータ(30)には駆動用電解液が含浸されている。
次に、このコンデンサ(C1)のコンデンサ素子(1)における陽極箔(10)及び陰極箔(20)の製造方法を、それぞれ以下に説明する。
<陽極箔(10)の製造方法>
図4は、陽極箔(10)の製造工程を示すブロック図である。陽極箔(10)は、同図に示すように、マスキング工程(100)、エッチング工程(101)、化成工程(102)、切断工程(103)及びマスキング剤除去工程(104)を順次経て、製造される。
[マスキング工程(100)]
図5−A及び図5−Bにおいて、(10A)は、陽極箔(10)用の陽極箔素材(電極箔素材)である。この陽極箔素材(10A)は、アルミニウムからなり、広幅の帯状のものである。この陽極箔素材(10A)の幅は例えば2〜150mmの範囲に設定され、またその厚さは例えば50〜400μmの範囲に設定されている。
マスキング工程(100)では、この陽極箔素材(10A)の幅方向の両側縁部の表面及び裏面に、それぞれ、各側縁部に沿って所定幅で連続してマスキング剤をスクリーン印刷やグラビア印刷等の印刷方法で塗布することによって、マスキングをする。
同図において、(42)は陽極箔素材(10A)のマスキング部である。(42a)は、陽極箔素材(10A)のマスキング部(42)に形成された、マスキング剤からなるマスキング層である。また、(43)は陽極箔素材(10A)の非マスキング部である。
こうしてマスキング剤を塗布した後で、マスキング剤を乾燥させる。
マスキング層(42a)の厚さは、例えば0.1〜1μmの範囲に設定されている。また、マスキング層(42a)の幅は、例えば1〜10mmの範囲に設定されている。
なお本発明では、マスキング剤の種類は限定されるものではないが、マスキング剤として、樹脂系塗料を用いることが望ましく、具体的には、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系及びポリエステル系樹脂塗料からなる群より選択される一種又は二種以上の塗料を用いることが望ましい。その理由は次のとおりである。すなわち、このような塗料は、粘性が比較的低く、また硬化後の強度が高いという性質を有していることから、このような塗料により形成されたマスキング層(42a)は、エッチング処理時に不本意に剥離する虞が殆どないし、更には、確実に剥離をすることができるからである。
[エッチング工程(101)]
次いで、このように所定部位にマスキングをした状態で陽極箔素材(10A)の非マスキング部(43)に、その表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた多数の微細な不貫通エッチングピットが形成され、且つ該非マスキング部(43)の厚さ方向中心部に地金部(M)が残存するように、エッチング処理を公知の方法により施す。図6−A及び図6−Bは、ぞれぞれ、このエッチング工程(101)後の陽極箔素材(10A)の平面図及び断面図である。このエッチング処理は、例えば、所定部位にマスキングをした状態で陽極箔素材(10A)全体を所定のエッチング液中に浸漬し、必要に応じて該陽極箔素材(10A)に交流電流又は直流電流を印加して、行う。このエッチング処理では、化学エッチング及び電気エッチングが順次行われる。なお、エッチング液としては、例えば、硫酸、塩酸などの無機酸及び金属塩溶液が用いられる。
このエッチング処理により、図6−A及び図6−Bに示すように、陽極箔素材(10A)の非マスキング部(43)に多数の微細な不貫通エッチングピットからなるエッチング部(40)が形成される。この非マスキング部(43)が、陽極箔(10)の陽極蓄電部(13)とされる。一方、陽極箔素材(10A)のマスキング部(42)には、マスキング層(42a)が形成されているため、このようなエッチング部は形成されない。
[化成工程(102)]
次いで、所定部位にマスキングをした状態で陽極箔素材(10A)の陽極蓄電部(13)に化成処理を公知の方法により施す。図7−A及び図7Bは、それぞれ、この化成工程(102)後の陽極箔素材(10A)の平面図及び断面図である。この化成処理は、例えば、所定部位にマスキングをした状態で陽極箔素材(10A)全体を所定の電解液中に浸漬し、該陽極箔素材(10A)に電流を印加して行う。なお、電解液としては、ホウ酸、リン酸、アジピン酸等が用いられる。
この化成処理により、図7−A及び図7−Bに示すように、陽極箔素材(10A)の陽極蓄電部(13)(即ちエッチング部(40))の表面及び裏面にぞれぞれ誘電体層としての酸化皮膜層(41)が形成される。一方、陽極箔素材(10A)のマスキング部(42)には、マスキング層(42a)が形成されているので、このような酸化皮膜層は形成されない。
[切断工程(103)]
次いで、陽極箔素材(10A)の陽極蓄電部(13)を切断予定線(L)に沿って該陽極箔素材(10A)の長さ方向に所定のピッチでジグザク状に切断して縦に二分割する。図8は、切断工程(103)後の陽極箔素材(10A)の平面図である。なお本実施形態では、切断ピッチは等ピッチである。
この切断により、図8に示すように1個の陽極箔素材(10A)につき互いに同形の2個の陽極箔(10)(10)が得られる。
[マスキング剤除去工程(104)]
次いで、陽極箔素材(10A)のマスキング剤(即ちマスキング層(42a))を除去する。図9−A及び図9−Bは、それぞれ、このマスキング剤除去工程(104)後の陽極箔素材(10A)の平面図及び断面図である。このマスキング剤の除去は、例えば、陽極箔素材(10A)全体を所定の溶剤(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン)中に浸漬しマスキング剤を溶解させて行う。このマスキング剤除去部が陽極集電部(11)とされる。この陽極集電部(11)の表面及び裏面には、いずれも、その長さ方向の全域に亘って、エッチング処理により生じるエッチング部(エッチング層)、及び化成処理により生じる酸化皮膜層は形成されていない。
以上の工程を経て、所望する陽極箔(10)が得られる。
図9−A及び図9−Bに示した陽極箔(10)において、(11a)は第1陽極単位集電部、(11b)は第2陽極単位集電部、(13a)は陽極単位蓄電部である。各陽極単位蓄電部(13a)は、陽極集電部(11)の対応する陽極第1単位集電部(11a)に、該陽極集電部(11)の一側方に突出した態様で連設されている。
<陰極箔(20)の製造>
図10は、陰極箔(20)の製造工程を示すブロック図である。陰極箔(20)は、同図に示すように、マスキング工程(100)、エッチング工程(101)、切断工程(103)及びマスキング剤除去工程(104)を順次経て、製造される。なお、陰極箔(20)の製造工程は化成工程を有していない。
[マスキング工程(100)及びエッチング工程(101)]
図11−A及び図11−Bにおいて、(20A)は、陰極箔(20)用の陰極箔素材(電極箔素材)である。この陰極箔素材(20A)は、アルミニウムからなり、広幅の帯状のものである。この陰極箔素材(20A)の幅は、陽極箔素材(10A)の幅と同寸乃至略同寸に設定されており、またその厚さは例えば10〜200μmの範囲に設定されている。
陰極箔(20A)の製造工程では、マスキング工程(100)及びエッチング工程(101)は、それぞれ、上述した陽極箔素材(10A)のマスキング工程(100)及びエッチング工程(101)と同様に行われる。
すなわち、マスキング工程(100)では、この陰極箔素材(20A)の幅方向の両側縁部の表面及び裏面に、それぞれ、各側縁部に沿って所定幅で連続してマスキング剤を塗布することによってマスキングをする。
エッチング工程(101)では、所定部位にマスキングをした状態で陰極箔素材(20A)の非マスキング部(43)に、その表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた多数の微細な不貫通エッチングピットが形成され、且つ該非マスキング部(43)の厚さ方向中心部に地金部(M)が残存するように、エッチング処理を公知の方法により施す。
このエッチング処理により、図11−A及び図11−Bに示すように、陰極箔素材(20A)の非マスキング部(43)に多数の微細な不貫通エッチングピットからなるエッチング部(40)が形成される。この非マスキング部(43)が、陰極箔(20)の陰極蓄電部(23)とされる。一方、陰極箔素材(20A)のマスキング部(42)には、マスキング層(42a)が形成されているため、このようなエッチング部は形成されない。
[切断工程(103)]
次いで、陰極箔素材(20A)の陰極蓄電部(23)を切断予定線(L)に沿って該陰極箔素材(20A)の長さ方向にジグザク状に切断して縦に二分割する。図12は、切断工程(103)後の陰極箔素材(20A)の平面図である。なお本実施形態では、陰極箔素材(20A)の陰極蓄電部(23)は、陰極箔素材(20A)の長さ方向に1:2の繰り返し間隔でジグザク状に切断されている。
さらに、こうして二分割された素材のうち一方の素材(20A)について、その陰極蓄電部(23)における不要な一部(U)を切断除去する。
この切断により、図12に示すように1個の陰極箔素材(20A)につき2個の陰極箔(20)(20)が得られる。
[マスキング剤除去工程(104)]
次いで、陰極箔素材(20A)のマスキング剤(即ちマスキング層(42a))を除去する。図13−A及び図13−Bは、それぞれ、このマスキング剤除去工程(104)後の陰極箔素材(20A)の平面図及び断面図である。このマスキング剤の除去は、上述した陽極箔素材(10A)のマスキング剤の除去と同様に行われる。このマスキング剤除去部が陰極集電部(21)とされる。この陰極集電部(21)の表面及び裏面には、いずれも、その長さ方向の全域に亘って、エッチング処理により生じるエッチング部(エッチング層)、及び化成処理により生じる酸化皮膜層は形成されていない。
以上の工程を経て、所望する陰極箔(20)が得られる。
図13−A及び図13−Bに示した陽極箔(20)において、(21a)は第1陰極単位集電部、(21b)は第2陰極単位集電部、(23a)は陰極単位蓄電部である。各陰極単位集電部(23a)は、陰極集電部(21)の対応する陰極第1単位集電部(21a)に、該陰極集電部(21)の一側方に突出した態様で連設されている。
以上の製造方法によりそれぞれ得られた陽極箔(10)及び陰極箔(20)と、公知のセパレータ(30)とが、上述したように相互に組み付けられることにより、図2−A及び図2−Bに示した上記コンデンサ素子(1)が製作される。
而して、上述した陽極箔(10)の製造方法は次の利点がある。
陽極箔素材(10A)の、陽極集電部(11)となる両側縁部の表面及び裏面にそれぞれマスキングをした状態で、陽極箔素材(10A)の非マスキング部(43)にエッチング処理及び化成処理が施されているから、陽極箔(10)の陽極集電部(11)の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が施されていない。そのため、この陽極集電部(11)に陽極用端子(4a)を接続することにより、陽極集電部(11)と陽極用端子(4a)との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。したがって、この陽極箔(10)を積層型電解コンデンサ(C1)に用いることにより、該コンデンサ(C1)のESRを低減することができる。
また、エッチング工程(101)及び化成工程(102)において、陽極箔素材(10A)の、陽極集電部(11)となる側縁部の表面及び裏面にはそれぞれマスキングがされていることから、表面及び裏面のいずれにもエッチング処理及び化成処理が施されていない陽極集電部(11)を容易に且つ確実に形成することができる。
また、所定のマスキング工程(100)、エッチング工程(101)、化成工程(102)及びマスキング剤除去工程(104)を順次行うことにより、所望する陽極箔(10)が得られるから、陽極箔(10)を容易に且つ確実に製造することができる。
さらに、陽極箔素材(10A)の非マスキング部(43)にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた不貫通エッチングピットが形成され、且つ該非マスキング部(43)の厚さ方向中心部に地金部(M)が残存するように、非マスキング部(43)にエッチング処理を施すことから、こうして得られた陽極箔(10)においては、図9−Bに示すように、その陽極蓄電部(13)の厚さ方向中心部に残存した地金部(M)と陽極集電部(11)とが互いに金属的に繋がっている。そのため、陽極蓄電部(13)と陽極集電部(11)との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。したがって、この陽極箔(10)をコンデンサ(C1)に用いることにより、該コンデンサ(C1)のESRを更に低減することができる。
さらに、この陽極箔(10)の製造方法は、所定の切断工程(103)を含んでいるので、1個の陽極箔素材(10A)につき2個の陽極箔(10)(10)を得ることができる。そのため、陽極箔(10)を効率良く得ることができる。
また、上述した陰極箔(20)の製造方法は次の利点がある。
陰極箔素材(20A)の、陰極集電部(21)となる両側縁部の表面及び裏面にそれぞれマスキングをした状態で、陰極箔素材(20A)の非マスキング部(43)にエッチング処理が施されているから、陰極箔(20)の陰極集電部(21)の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理が施されていない。そのため、この陰極集電部(21)に陰極用端子(4b)を接続することにより、陰極集電部(21)と陰極用端子(4b)との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。したがって、この陰極箔(20)を積層型電解コンデンサ(C1)に用いることにより、該コンデンサ(C1)のESRを低減することができる。
また、エッチング工程(101)において、陰極箔素材(20A)の、陰極集電部(21)となる側縁部の表面及び裏面にはそれぞれマスキングがされていることから、表面及び裏面のいずれにもエッチング処理が施されていない陰極集電部(21)を容易に且つ確実に形成することができる。
また、所定のマスキング工程(100)、エッチング工程(101)及びマスキング剤除去工程(104)を順次行うことにより、所望する陰極箔(20)が得られるから、陰極箔(20)を容易に且つ確実に製造することができる。
さらに、陰極箔素材(20A)の非マスキング部(43)にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた不貫通エッチングピットが形成され、且つ該非マスキング部(43)の厚さ方向中心部に地金部(M)が残存するように、非マスキング部(43)にエッチング処理を施すことから、こうして得られた陰極箔(20)においては、図13−Bに示すように、その陰極蓄電部(23)の厚さ方向中心部に残存した地金部(M)と陰極集電部(21)とが互いに金属的に繋がっている。そのため、陰極蓄電部(23)と陰極集電部(21)との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。したがって、この陰極箔(20)をコンデンサ(C1)に用いることにより、該コンデンサ(C1)のESRを更に低減することができる。
さらに、この陰極箔(20)の製造方法は、所定の切断工程(103)を含んでいるので、1個の陰極箔素材(20A)につき2個の陰極箔(20)(20)を得ることができる。そのため、陰極箔(20)を効率良く得ることができる。
さらに、本第1実施形態の積層型電解コンデンサ(C1)は次の利点がある。
陽極箔(10)において、陽極集電部(11)の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陽極集電部(11)の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陽極集電部(11)に陽極用端子(4a)が電気的に接続されているので、陽極集電部(11)と陽極用端子(4a)との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。また同じく、陰極箔(20)において、陰極集電部(21)の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陰極集電部(21)の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陰極集電部(21)に陰極用端子(4b)が電気的に接続されているので、陰極集電部(21)と陰極用端子(4b)との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。
さらに、陽極箔(10)において、図2−Aに示すように、陽極集電部(11)がつづら折りに折り畳まれることによって、当該陽極集電部(11)を構成している第1陽極単位集電部(11a)と第2陽極単位集電部(11b)とが順次積層されていることから、第1陽極単位集電部(11a)と第2陽極単位集電部(11b)とが互いに略面接触状態に当接し、両者の接触面積が増大している。そのため、第1陽極単位集電部(11a)と第2陽極単位集電部(11b)との間の電気抵抗を低減することができる。また同じく、陰極箔(20)において、図2−Bに示すように、陰極集電部(21)がつづら折りに折り畳まれることによって、当該陰極集電部(21)を構成している第1陰極単位集電部(21a)と第2陰極単位集電部(21b)とが順次積層されていることから、第1陰極単位集電部(21a)と第2陰極単位集電部(21b)とが互いに略面接触状態に当接し、両者の接触面積が増大している。そのため、第1陰極単位集電部(21a)と第2陰極単位集電部(21b)との間の電気抵抗を低減することができる。よって、積層型電解コンデンサ(C1)のESRの更なる低減化を図ることができる。
さらに、第1陽極単位集電部(11a)と第2陽極単位集電部(11b)とが互いに略面接触状態に当接しているので、第1陽極単位集電部(11a)から第2陽極単位集電部(11b)へ(あるいは第2陽極単位集電部(11b)から第1陽極単位集電部(11a)へ)と流れる電流の経路長さを短縮することができる。また同じく、第1陰極単位集電部(21a)と第2陰極単位集電部(21b)とが互いに略面接触状態に当接しているので、第1陰極単位集電部(21a)から第2陰極単位集電部(21b)へ(あるいは第2陰極単位集電部(21b)から第1陰極単位集電部(21a)へ)と流れる電流の経路長さを短縮することができる。
その上、図1に示すように、互いに隣り合う2個の第1陽極単位集電部(11a)(11a)の間に第2陽極単位集電部(11b)が介在されていることから、この第2陽極単位集電部(11b)が、互いに隣り合う2個の陽極単位蓄電部(13a)(13a)の間に隙間を形成するためのスペーサとして機能する。そのため、互いに隣り合う2個の陽極単位蓄電部(13a)(13a)の間において陰極単位蓄電部(23a)の収まり具合が良いという利点がある。また同じく、互いに隣り合う2個の第1陰極単位集電部(21a)(21a)の間に第2陰極単位集電部(21b)が介在されていることから、この第2陰極単位集電部(21b)が、互いに隣り合う2個の陰極単位蓄電部(23a)(23a)の間に隙間を形成するためのスペーサとして機能する。そのため、互いに隣り合う2個の陰極単位蓄電部(23a)(23a)の間において陽極単位蓄電部(13a)の収まり具合が良いという利点がある。
さらに、陽極箔(10)の陽極集電部(11)において、図2−Aに示すように、第1陽極単位集電部(11a)と第2陽極単位集電部(11b)とが順次積層された状態で相互に接合されているから、第1陽極単位集電部(11a)と第2陽極単位集電部(11b)との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。また同じく、陰極箔(20)の陰極集電部(21)において、図2−Bに示すように、第1陰極単位集電部(21a)と第2陰極単位集電部(21b)とが順次積層された状態で相互に接合されているから、第1陰極単位集電部(21a)と第2陰極単位集電部(21b)との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。よって、コンデンサ(C1)のESRの更なる低減化を図ることができ、もって高性能のコンデンサ(C1)を提供することできる。
図14は、本発明の第2実施形態に係る巻回型電解コンデンサ(C2)の断面図である。このコンデンサ(C2)は、詳述すると巻回型アルミニウム乾式電解コンデンサである。
このコンデンサ(C2)は、コンデンサ素子(51)と、円筒状ケース(52)と、絶縁材料(例:ゴム)からなる蓋部材(53)と、端子部材としての一対の陽極用外部端子(54a)及び陰極用外部端子(54b)と、を具備している。本第2実施形態では、陽極用外部端子(54a)及び陰極用外部端子(54b)は、詳述するとラグ端子である。
コンデンサ素子(51)はケース(52)内に収容されており、更にこの状態で、ケース(52)の開口部に蓋部材(53)が装着されて該開口部が閉塞されている。コンデンサ素子(51)には駆動用電解液(図示せず)が含浸されている。なお、(57)は、コンデンサ素子(51)を固定する固定部材である。
このコンデンサ素子(51)は、図15に示すように、電極箔としての陽極箔(10)及び陰極箔(20)と、セパレータ(30)とを備えている。陽極箔(10)及び陰極箔(20)は、いずれも、アルミニウム(その合金を含む。以下同じ。)からなる。
なお本発明では、陽極箔(10)及び陰極箔(20)は、タンタル、ニオブ、チタン等からなるものであっても良い。
次に、このコンデンサ(C2)のコンデンサ素子(51)の陽極箔(10)、陰極箔(20)及びセパレータ(30)の構成を、それぞれ以下に説明する。
<陽極箔(10)の構成>
陽極箔(10)は、図15に示すように、展開状態において帯状のものである。この陽極箔(10)の一側縁部には、陽極用外部端子(54a)が電気的に接続される陽極集電部(11)が、該側縁に沿って所定幅で連続して設けられている。また、この陽極箔(10)の陽極集電部(11)よりも他側縁側の部位が陽極蓄電部(13)とされている。
この陽極箔(10)において、陽極集電部(11)の幅は、例えば2〜10mmの範囲に設定されている。陽極蓄電部(13)の幅は、例えば3〜250mmの範囲に設定されている。
陽極蓄電部(13)の表面及び裏面には、いずれも、粗面化(拡面化)のためのエッチング処理、及び誘電体層としての酸化皮膜層(41)を形成するための化成処理が順次施されている。
なお同図において、(40)は、陽極蓄電部(13)の表面及び裏面にそれぞれエッチング処理によって形成されたエッチング部である。このエッチング部(40)には多数の微細な不貫通エッチングピット(図示せず)が形成されている。このエッチング部(40)に、化成処理により生じた酸化皮膜層(41)が形成されている。
一方、陽極集電部(11)の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陽極集電部(11)の長さ方向の全域に亘って施されていない。
さらに、この陽極箔(10)の陽極集電部(11)の一部が切り起こされて陽極接続片部(15)が形成されている。この陽極接続片部(15)は、陽極用内部端子としても機能するものであり、陽極集電部(11)の外側方に突出する状態に折り曲げられている。
<陰極箔(20)の構成>
陰極箔(20)は、図15に示すように、展開状態において帯状のものである。この陰極箔(20)の一側縁部には、陰極用外部端子(54b)が電気的に接続される陰極集電部(21)が、該側縁に沿って所定幅で連続して設けられている。また、この陰極箔(20)の陰極集電部(21)よりも他側縁側の部位が陰極蓄電部(23)とされている。
この陰極箔(20)において、陰極集電部(21)の幅は、例えば2〜10mmの範囲に設定されている。陰極蓄電部(23)の幅は、例えば3〜250mmの範囲に設定されている。
陰極蓄電部(23)の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理が施されているが、化成処理は施されていない。同図において、(40)はエッチング処理により形成されたエッチング部である。
一方、陰極集電部(21)の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陰極集電部(21)の長さ方向の全域に亘って施されていない。
さらに、この陰極箔(20)の陰極集電部(21)の一部が切り起こされて陰極接続片部(25)が形成されている。この陰極接続片部(25)は、陰極用内部端子としても機能するものであり、陰極集電部(21)の外側方に突出する状態に折り曲げられている。
<セパレータ(30)の構成>
セパレータ(30)は、クラフト紙やマニラ紙等の絶縁材料からなり、展開状態において帯状のものである。このパレータ(30)には駆動用電解液が含浸されている。
而して、本第2実施形態の巻回型電解コンデンサ(C2)のコンデンサ素子(51)は、図15に示すように、前記陽極箔(10)と前記陰極箔(20)とが両者(10)(20)の間に前記セパレータ(30)を介在させて巻回されることにより、製作されたものである。
このコンデンサ(C2)では、図14に示すように、陽極箔(10)の陽極接続片部(15)に陽極用外部端子(54a)がリベット(56)止めによって結合されることにより、陽極接続片部(15)に陽極用外部端子(54a)が電気的に接続されている。また、陰極箔(20)の陰極接続片部(25)に陰極用外部端子(54b)がリベット(56)止めによって結合されることにより、陰極接続片部(25)に陰極用外部端子(54b)が電気的に接続されている。リベット(56)は、金属製であり、例えばアルミニウム製である。
なお本発明では、陽極接続片部(15)と陽極用外部端子(54a)、並びに陰極接続片部(25)と陰極用外部端子(54b)は、いずれも、リベット止め以外の機械締結(例:カシメ)によって互いに結合されることにより、電気的に接続されていても良いし、溶接(例:スポット溶接、超音波溶接、電子ビーム溶接、レーザ溶接)、摩擦撹拌接合、はんだ付けなどによって互いに結合されることにより、電気的に接続されていても良い。
而して、このコンデンサ(C2)において、陽極箔(10)は、上記第1実施形態で説明した前記マスキング工程(100)、前記エッチング工程(101)、前記化成工程(102)及び前記マスキング剤除去工程(104)を順次経て、製造される。ただし、この場合、切断工程は行われない。
陰極箔(20)は、上記第1実施形態で説明した前記マスキング工程(100)、前記エッチング工程(101)、マスキング剤除去工程(104)を順次経て、製造される。ただし、この場合、化成工程及び切断工程は行われない。
而して、本第2実施形態の巻回型電解コンデンサ(C2)は次の利点がある。
陽極箔(10)において、陽極集電部(11)の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陽極集電部(11)の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陽極集電部(11)の所定部位に陽極用外部端子(54a)が電気的に接続されているので、陽極集電部(11)と陽極用外部端子(54a)との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。また同じく、陰極箔(20)において、陰極集電部(21)の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が該陰極集電部(21)の長さ方向の全域に亘って施されておらず、この陰極集電部(21)の所定部位に陰極用外部端子(54b)が電気的に接続されているので、陰極集電部(21)と陰極用外部端子(54b)との間の電気的な接続抵抗を確実に低減することができる。
さらに、陽極用外部端子(54a)が電気的に接続される陽極集電部(10)の部位である陽極接続片部(15)は、図15に示すように、陽極集電部(11)の一部が切り起こされて形成されたものであるから、この陽極接続片部(15)と陽極集電部(11)とは金属的に繋がっている。よって、陽極接続片部(15)と陽極集電部(11)との間の電気的な接続抵抗を大幅に低減することができる。さらに、この陽極接続片部(15)を容易に形成することができるし、陽極用外部端子(54a)との接続を行い易いという利点がある。
また同じく、陰極用外部端子(54b)が電気的に接続される陰極集電部(20)の部位である陰極接続片部(25)は、陰極集電部(21)の一部が切り起こされて形成されたものであるから、この陰極接続片部(25)と陰極集電部(21)とは金属的に繋がっている。よって、陰極接続片部(25)と陰極集電部(21)との間の電気的な接続抵抗を大幅に低減することができる。さらに、この陰極接続片部(25)を容易に形成することができるし、陰極用外部端子(54b)との接続を行い易いという利点がある。
さらに、陽極箔(10)において、陽極蓄電部(13)の厚さ方向中心部に残存した地金部(M)と陽極集電部(11)とが互いに金属的に繋がっている(図9−B参照)ので、陽極蓄電部(13)と陽極集電部(11)との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。また同じく、陰極箔(20)において、陰極蓄電部(23)の厚さ方向中心部に残存した地金部(M)と陰極集電部(21)とが互いに金属的に繋がっている(図13−B参照)ので、陰極蓄電部(23)と陰極集電部(21)との間の電気抵抗を大幅に低減することができる。よって、コンデンサ(C2)のESRの更なる低減化を図ることができる。
以上で、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、様々に設定変更可能である。
例えば、上記実施形態に係るコンデンサは、乾式電解コンデンサであるが、本発明に係るコンデンサは、固体電解コンデンサであっても良いし、これら以外の種類のコンデンサであっても良い。
また、本発明に係るコンデンサ及び電極箔は、交流用のものであっても良いし、直流用のものであっても良い。
この発明は、乾式電解コンデンサ、固体電解コンデンサ等のコンデンサ用の電極箔の製造方法、コンデンサ用陽極箔の製造方法、コンデンサ用電極箔、コンデンサ用陽極箔、積層型電解コンデンサ及び巻回型電解コンデンサに利用可能である。
本発明の第1実施形態に係る積層型電解コンデンサの断面図である。 同コンデンサのコンデンサ素子の斜視図である。 同コンデンサのコンデンサ素子の、別の角度から見た斜視図である。 同コンデンサのコンデンサ素子を陽極箔と陰極箔とセパレータとに分解した斜視図である。 同コンデンサの陽極箔の製造工程を示すブロック図である。 マスキング工程後の陽極箔素材の平面図である。 図5−A中のA−A線断面図である。 エッチング工程後の陽極箔素材の平面図である。 図6−A中のB−B線断面図である。 化成工程後の陽極箔素材の平面図である。 図7−A中のC−C線断面図である。 切断工程後の陽極箔素材の平面図である。 マスキング剤除去工程後の陽極箔素材の平面図である。 図9−A中のD−D線断面図である。 同コンデンサの陰極箔の製造工程を示すブロック図である。 エッチング工程後の陰極箔素材の平面図である。 図11−A中のE−E線断面図である。 切断工程後の陰極箔素材の平面図である。 マスキング剤除去工程後の陰極箔素材の平面図である。 図13−A中のF−F線断面図である。 本発明の第2実施形態に係る巻回型電解コンデンサの断面図である。 同コンデンサのコンデンサ素子を陽極箔と陰極箔とセパレータとに分解した斜視図である。
符号の説明
C1:積層型電解コンデンサ
1:コンデンサ素子
4a:陽極用端子(陽極用端子部材)
4b:陰極用端子(陰極用端子部材)
10:陽極箔(電極箔)
10A:陽極箔素材(電極箔素材)
11:陽極集電部
11a:第1陽極単位集電部
11b:第2陽極単位集電部
13:陽極蓄電部
13a:陽極単位蓄電部
15:陽極端子接続片部
20:陰極箔(電極箔)
20A:陰極箔素材(電極箔素材)
21:陰極集電部
21a:第1陰極単位集電部
21b:第2陰極単位集電部
23:陰極蓄電部
23a:陰極単位蓄電部
25:陰極端子接続片部
30:セパレータ
40:エッチング部
41:酸化皮膜層
42:マスキング部
42a:マスキング層
43:非マスキング部
M:地金部
L:切断予定線
J:接合部
C1:巻回型電解コンデンサ
51:コンデンサ素子
54a:陽極用外部端子(陽極用端子部材)
54b:陰極用外部端子(陰極用端子部材)

Claims (15)

  1. 蓄電部と、端子部材が電気的に接続される集電部とを有する、コンデンサ用電極箔の製造方法において、
    帯状の電極箔素材の少なくとも一側縁部の表面及び裏面にそれぞれ該側縁に沿って所定幅で連続してマスキングをするマスキング工程と、
    マスキングをした状態で前記電極箔素材の非マスキング部にエッチング処理を施すことにより、前記電極箔素材の非マスキング部を蓄電部とするエッチング工程と、
    前記エッチング工程の後で、前記電極箔素材のマスキング部のマスキング剤を除去することにより、前記電極箔素材のマスキング剤除去部を集電部とするマスキング剤除去工程と、
    を含んでいることを特徴とするコンデンサ用電極箔の製造方法。
  2. 前記エッチング工程は、前記電極箔素材の非マスキング部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該非マスキング部の厚さ方向中心部に地金部が残存するように、該非マスキング部にエッチング処理を施すものである請求項1記載のコンデンサ用電極箔の製造方法。
  3. 前記マスキング工程は、前記電極箔素材の両側縁部の表面及び裏面にそれぞれ該各側縁に沿って所定幅で連続してマスキングをするものであり、
    前記エッチング工程の後で、前記電極箔素材の蓄電部を該電極箔素材の長さ方向にジクザグ状に切断する切断工程、を含んでいる請求項1又は2記載のコンデンサ用電極箔の製造方法。
  4. 蓄電部と、端子部材が電気的に接続される集電部とを有する、コンデンサ用陽極箔の製造方法において、
    帯状の陽極箔素材の少なくとも一側縁部の表面及び裏面にぞれぞれ該側縁に沿って所定幅で連続してマスキングをするマスキング工程と、
    マスキングをした状態で前記陽極箔素材の非マスキング部にエッチング処理を施すことにより、前記陽極箔素材の非マスキング部を蓄電部とするエッチング工程と、
    前記エッチング工程の後で、マスキングをした状態で前記陽極箔素材の蓄電部に化成処理を施す化成工程と、
    前記化成工程の後で、前記陽極箔素材のマスキング部のマスキング剤を除去することにより、前記陽極箔素材のマスキング剤除去部を集電部とするマスキング剤除去工程と、
    を含んでいることを特徴とするコンデンサ用陽極箔の製造方法。
  5. 前記エッチング工程は、前記陽極箔素材の非マスキング部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該非マスキング部の厚さ方向中心部に地金部が残存するように、該非マスキング部にエッチング処理を施すものである請求項4記載のコンデンサ用陽極箔の製造方法。
  6. 前記マスキング工程は、前記陽極箔素材の両側縁部の表面及び裏面にそれぞれ該各側縁に沿って所定幅で連続してマスキングをするものであり、
    前記化成工程の後で、前記陽極箔素材の蓄電部を該陽極箔素材の長さ方向にジクザグ状に切断する切断工程、を含んでいる請求項4又は5記載のコンデンサ用陽極箔の製造方法。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項記載のコンデンサ用電極箔の製造方法により得られたことを特徴とするコンデンサ用電極箔。
  8. 請求項4〜6のいずれか1項記載のコンデンサ用陽極箔の製造方法により得られたことを特徴とするコンデンサ用陽極箔。
  9. 陰極箔として、請求項1〜3のいずれか1項記載のコンデンサ用電極箔の製造方法により得られた電極箔が用いられるとともに、
    陽極箔として、請求項4〜6のいずれか1項記載のコンデンサ用陽極箔の製造方法により得られた陽極箔が用いられていることを特徴とする積層型電解コンデンサ。
  10. 陰極箔として、請求項1又は2記載のコンデンサ用電極箔の製造方法により得られた電極箔が用いられるとともに、
    陽極箔として、請求項4又は5記載のコンデンサ用陽極箔の製造方法により得られた陽極箔が用いられていることを特徴とする巻回型電解コンデンサ。
  11. 陽極蓄電部、及び陽極用端子部材が電気的に接続される帯状の陽極集電部を有する陽極箔と、
    陰極蓄電部、及び陰極用端子部材が電気的に接続される帯状の陰極集電部を有する陰極箔と、
    帯状のセパレータと、
    を備え、
    前記陽極箔の陽極蓄電部は、複数の陽極単位蓄電部から構成されており、
    前記陽極単位蓄電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が施されており、
    前記陽極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陽極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、
    前記陽極集電部には、前記複数の陽極単位蓄電部が、該陽極集電部の一側方に突出した態様で且つ該陽極集電部の長さ方向に所定間隔をおいて連設されており、
    前記陽極集電部は、前記各陽極単位蓄電部が連設された複数の第1陽極単位集電部と、互いに隣り合う2個の前記第1陽極単位集電部の間に位置する第2陽極単位集電部とから構成されており、
    前記陰極箔の陰極蓄電部は、複数の陰極単位蓄電部から構成されており、
    前記陰極単位蓄電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理が施される一方、化成処理は施されておらず、
    前記陰極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陰極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、
    前記陰極集電部には、前記複数の陰極単位蓄電部が、該陰極集電部の一側方に突出した態様で且つ該陰極集電部の長さ方向に所定間隔をおいて連設されており、
    前記陰極集電部は、前記各陰極単位蓄電部が連設された複数の第1陰極単位集電部と、互いに隣り合う2個の前記第1陰極単位集電部の間に位置する第2陰極単位集電部とから構成されており、
    前記陽極箔の陽極集電部が、互いに隣り合う2個の前記第1陽極単位集電部の間に前記第2陽極単位集電部が介在され且つ前記複数の陽極単位蓄電部が互いに略平行になるように、つづら折りに折り畳まれることにより、前記第1陽極単位集電部と前記第2陽極単位集電部とが順次積層されており、
    前記陰極箔の陰極集電部が、互いに隣り合う2個の前記第1陰極単位集電部の間に前記第2陰極単位集電部が介在され且つ互いに隣り合う2個の前記陽極単位蓄電部の間に前記陰極単位蓄電部が一枚ずつ介在されるように、つづら折りに折り畳まれることにより、前記第1陰極単位集電部と前記第2陰極単位集電部とが順次積層されており、
    前記セパレータが、互いに隣り合う前記陽極単位蓄電部と前記陰極単位蓄電部との間に該セパレータの一部が介在されるように、つづら折りに折り畳まれており、
    前記陽極箔の陽極集電部に前記陽極用端子部材が電気的に接続されており、
    前記陰極箔の陰極集電部に前記陰極用端子部材が電気的に接続されていることを特徴とする積層型電解コンデンサ。
  12. 前記陽極箔の陽極集電部において、前記第1陽極単位集電部と前記第2陽極単位集電部とが順次積層された状態で相互に接合されるとともに、
    前記陰極箔の陰極集電部において、前記第1陰極単位集電部と前記第2陰極単位集電部とが順次積層された状態で相互に接合されている請求項11記載の積層型電解コンデンサ。
  13. 前記陽極箔の陽極蓄電部において、前記陽極単位蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、前記エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陽極単位蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存しており、
    前記陰極箔の陰極蓄電部において、前記陰極単位蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、前記エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陰極単位蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存している請求項11又は12記載の積層型電解コンデンサ。
  14. 帯状の陽極箔と帯状の陰極箔とが両者の間に帯状のセパレータを介在させて巻回された巻回型電解コンデンサにおいて、
    前記陽極箔の一側縁部には、陽極用端子部材が電気的に接続される陽極集電部が、該側縁に沿って所定幅で連続して設けられるとともに、前記陽極箔の陽極集電部よりも他側縁側の部位が陽極蓄電部とされ、
    前記陽極蓄電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が施されており、
    前記陽極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陽極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、
    前記陰極箔の一側縁部には、陰極用端子部材が電気的に接続される陰極集電部が、該側縁に沿って所定幅で連続して設けられるとともに、前記陰極箔の陰極集電部よりも他側縁側の部位が陰極蓄電部とされ、
    前記陰極蓄電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理が施される一方、化成処理は施されておらず、
    前記陰極集電部の表面及び裏面には、いずれも、エッチング処理及び化成処理が、該陰極集電部の長さ方向の全域に亘って施されておらず、
    前記陽極箔の陽極集電部の一部が切り起こされて形成された陽極接続片部に、前記陽極用端子部材が電気的に接続されており、
    前記陰極箔の陰極集電部の一部が切り起こされて形成された陰極接続片部に、前記陰極用端子部材が電気的に接続されていることを特徴とする巻回型電解コンデンサ。
  15. 前記陽極箔の陽極蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、前記エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陽極蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存しており、
    前記陰極箔の陰極蓄電部にその表面及び裏面からそれぞれ深さ方向に延びた、前記エッチング処理により生じた多数の不貫通エッチングピットが形成され、且つ該陰極蓄電部の厚さ方向中心部に地金部が残存している請求項14記載の巻回型電解コンデンサ。
JP2005128299A 2004-04-27 2005-04-26 コンデンサ用電極箔の製造方法、コンデンサ用電極箔、積層型電解コンデンサ及び巻回型電解コンデンサ Active JP5128053B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005128299A JP5128053B2 (ja) 2004-04-27 2005-04-26 コンデンサ用電極箔の製造方法、コンデンサ用電極箔、積層型電解コンデンサ及び巻回型電解コンデンサ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004130910 2004-04-27
JP2004130910 2004-04-27
JP2005128299A JP5128053B2 (ja) 2004-04-27 2005-04-26 コンデンサ用電極箔の製造方法、コンデンサ用電極箔、積層型電解コンデンサ及び巻回型電解コンデンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005340794A true JP2005340794A (ja) 2005-12-08
JP5128053B2 JP5128053B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=35493947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005128299A Active JP5128053B2 (ja) 2004-04-27 2005-04-26 コンデンサ用電極箔の製造方法、コンデンサ用電極箔、積層型電解コンデンサ及び巻回型電解コンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5128053B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101166149B1 (ko) * 2011-02-28 2012-07-18 한국제이씨씨(주) 스크린 프린트를 이용한 입체 패턴 구조를 갖는 알루미늄 집전체의 제조방법 및 이를 이용한 초고용량 커패시터의 제조방법
WO2019176723A1 (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 株式会社村田製作所 固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法
US10607787B2 (en) 2015-11-30 2020-03-31 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Electrode foil production method and capacitor production method
JPWO2021125045A1 (ja) * 2019-12-18 2021-06-24
CN114141541A (zh) * 2021-12-10 2022-03-04 南通海星电子股份有限公司 一种电极箔光边成型方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54147465A (en) * 1978-05-10 1979-11-17 Shinei Tsuushin Kougiyou Kk Wrapped dry electrolytic capacitor and method of producing same
JPS59161808A (ja) * 1983-03-04 1984-09-12 長井電子工業協同組合 電解コンデンサの製造方法
JPH02130907A (ja) * 1988-11-11 1990-05-18 Nichicon Corp 積層形電解コンデンサの製造方法
JPH0936003A (ja) * 1995-07-14 1997-02-07 Nitsuko Corp 積層形固体コンデンサ及びその製造方法
JPH11307400A (ja) * 1998-04-21 1999-11-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 固体電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP2000138052A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 Toyota Motor Corp 電極の集電構造

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54147465A (en) * 1978-05-10 1979-11-17 Shinei Tsuushin Kougiyou Kk Wrapped dry electrolytic capacitor and method of producing same
JPS59161808A (ja) * 1983-03-04 1984-09-12 長井電子工業協同組合 電解コンデンサの製造方法
JPH02130907A (ja) * 1988-11-11 1990-05-18 Nichicon Corp 積層形電解コンデンサの製造方法
JPH0936003A (ja) * 1995-07-14 1997-02-07 Nitsuko Corp 積層形固体コンデンサ及びその製造方法
JPH11307400A (ja) * 1998-04-21 1999-11-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 固体電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP2000138052A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 Toyota Motor Corp 電極の集電構造

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101166149B1 (ko) * 2011-02-28 2012-07-18 한국제이씨씨(주) 스크린 프린트를 이용한 입체 패턴 구조를 갖는 알루미늄 집전체의 제조방법 및 이를 이용한 초고용량 커패시터의 제조방법
US10607787B2 (en) 2015-11-30 2020-03-31 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Electrode foil production method and capacitor production method
WO2019176723A1 (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 株式会社村田製作所 固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法
JPWO2019176723A1 (ja) * 2018-03-13 2021-03-11 株式会社村田製作所 固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法
US11270846B2 (en) 2018-03-13 2022-03-08 Japan Capacitor Industrial Co., Ltd. Solid electrolytic capacitor and method for manufacturing solid electrolytic capacitor
JP7465547B2 (ja) 2018-03-13 2024-04-11 日本蓄電器工業株式会社 固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法
JPWO2021125045A1 (ja) * 2019-12-18 2021-06-24
WO2021125045A1 (ja) * 2019-12-18 2021-06-24 株式会社村田製作所 固体電解コンデンサ
JP7259994B2 (ja) 2019-12-18 2023-04-18 株式会社村田製作所 固体電解コンデンサ
US11972907B2 (en) 2019-12-18 2024-04-30 Murata Manufacturing Co., Ltd. Solid electrolytic capacitor
CN114141541A (zh) * 2021-12-10 2022-03-04 南通海星电子股份有限公司 一种电极箔光边成型方法
CN114141541B (zh) * 2021-12-10 2023-09-29 南通海星电子股份有限公司 一种电极箔光边成型方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5128053B2 (ja) 2013-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5922215A (en) Method for making anode foil for layered electrolytic capacitor and capacitor made therewith
JP5679275B2 (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2003133183A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
TW200540892A (en) Production method of electrolytic foil for capacitor, electrolytic foil for capacitor, multilayer electrolytic capacitor and wound electrolytic capacitor
JP5128053B2 (ja) コンデンサ用電極箔の製造方法、コンデンサ用電極箔、積層型電解コンデンサ及び巻回型電解コンデンサ
JP2006040938A (ja) 固体電解コンデンサ、それを用いた積層コンデンサおよびその製造方法
JP4660544B2 (ja) 積層型固体電解コンデンサ及びその製造方法
US20060012943A1 (en) Method and apparatus for connecting electrodes having apertures
JP2004363491A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
CN1905103B (zh) 固体电解电容器元件及其制造方法和固体电解电容器
JP2005191466A (ja) コンデンサ
JPH10163072A (ja) 積層型固体コンデンサ
JP2009260235A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2010114297A (ja) 積層型多孔質電極箔およびその製造方法、並びに積層型多孔質電極箔を用いた積層型固体電解コンデンサ
JPH0936003A (ja) 積層形固体コンデンサ及びその製造方法
JP2002231582A (ja) 積層型電解コンデンサ用陽極箔および積層型電解コンデンサ
JP4026819B2 (ja) 積層型アルミ固体電解コンデンサの製造方法及び該方法によるコンデンサ
JP2007012797A (ja) 積層型固体電解コンデンサ
JP4385155B2 (ja) 積層電子部品の製造方法
JP5279019B2 (ja) 固体電解コンデンサ
JP2007059854A (ja) 固体電解コンデンサ
JP2006216786A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2000306782A (ja) 固体電解コンデンサ用電極部材とこれを用いた固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2006093371A (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP3185405B2 (ja) 固体電解コンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5128053

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350