JP2005334714A - 複合傾斜塗膜、自己傾斜性塗工液および用途 - Google Patents
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Abstract
【課題】 一回のコーティングで容易に形成される、2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が厚さ方向に連続的に変化する無機複合塗膜および塗工液を提供する。
【解決手段】 金属元素の異なる2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する複合塗膜であって、前記金属系化合物の少なくとも2種が、金属元素が異なる、平均粒径3〜300nmの反応終結した微粒子と金属アルコキシドの加水分解・縮合物である複合傾斜塗膜、および該複合傾斜塗膜を形成し得る自己傾斜性塗工液である。
【選択図】 なし
【解決手段】 金属元素の異なる2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する複合塗膜であって、前記金属系化合物の少なくとも2種が、金属元素が異なる、平均粒径3〜300nmの反応終結した微粒子と金属アルコキシドの加水分解・縮合物である複合傾斜塗膜、および該複合傾斜塗膜を形成し得る自己傾斜性塗工液である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、複合傾斜塗膜、自己傾斜性塗工液および用途に関する。さらに詳しくは、本発明は、一回のコーティングで容易に形成される、2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が厚さ方向に連続的に変化する無機複合塗膜または無機−有機複合塗膜からなる複合傾斜塗膜、該複合傾斜塗膜を形成し得る自己傾斜性塗工液、および前記複合傾斜塗膜の用途に関するものである。
材料の組成を少しずつ変化させ、表と裏で性質が全く異なる複合材料である傾斜機能材料が注目され、例えばセラミックスの耐熱性と金属の強度を併せもつ金属−セラミックス複合傾斜機能材料が超音速航空機の機体材料などとして開発されている。
このような傾斜機能材料は、無機傾斜材料、有機傾斜材料および無機−有機複合傾斜材料に分類され、そして、複数の材料、例えば複数の異種の無機材料同士、複数の異種の有機材料同士、あるいは1種以上の有機材料と1種以上の無機材料を混合し、場所によって異なる分布密度、配向などを制御することで、複数の成分材料の物性を発現させうることから、例えば宇宙・航空分野、自動車分野、エレクトロニクス分野、医療分野、エネルギー分野、さらには放射線や電磁波のシールド分野などにおける利用が期待される。
このような傾斜機能材料は、無機傾斜材料、有機傾斜材料および無機−有機複合傾斜材料に分類され、そして、複数の材料、例えば複数の異種の無機材料同士、複数の異種の有機材料同士、あるいは1種以上の有機材料と1種以上の無機材料を混合し、場所によって異なる分布密度、配向などを制御することで、複数の成分材料の物性を発現させうることから、例えば宇宙・航空分野、自動車分野、エレクトロニクス分野、医療分野、エネルギー分野、さらには放射線や電磁波のシールド分野などにおける利用が期待される。
他方、プラスチック基材上に、様々な無機系または金属系材料、例えば光触媒活性材料、導電性材料、ハードコート剤、光記録材料、磁性粉、赤外線吸収材料などからなる層を設け、機能性材料を作製することが広く行われている。
プラスチック基材上に、このような無機系または金属系材料層を設ける場合、一般に基材との密着性が不十分であるために、例えばプラスチック基材上に無機系プライマー層を設け、その上に無機系または金属系材料層を形成させる方法が、よく用いられる。しかしながら、この方法においては、無機系プライマー層と無機系または金属系材料層との密着性は良好であるものの、プラスチック基材と無機系プライマー層との密着性は必ずしも十分ではなく、耐熱密着性に劣ったり、あるいは経時により密着性が低下したりするなどの問題があった。
したがって、プラスチック基材上に無機系または金属系材料層を密着性よく形成させる技術の開発が望まれていた。
プラスチック基材上に、このような無機系または金属系材料層を設ける場合、一般に基材との密着性が不十分であるために、例えばプラスチック基材上に無機系プライマー層を設け、その上に無機系または金属系材料層を形成させる方法が、よく用いられる。しかしながら、この方法においては、無機系プライマー層と無機系または金属系材料層との密着性は良好であるものの、プラスチック基材と無機系プライマー層との密着性は必ずしも十分ではなく、耐熱密着性に劣ったり、あるいは経時により密着性が低下したりするなどの問題があった。
したがって、プラスチック基材上に無機系または金属系材料層を密着性よく形成させる技術の開発が望まれていた。
近年、偏光板に使用されるハードコートフィルムやディスプレイ保護用ハードコートフィルム等に代表される光学用途のハードコートフィルムは、その表面に反射防止処理を施すことがよく行われる。この反射防止処理は、ハードコート層の上に屈折率を調整するための金属酸化物などの薄膜を、蒸着やスパッタリングなどにより単層又は複数層形成することにより、反射防止膜を設けるものである。
また、プラスチックレンズにおいては、その表面に反射防止の目的で、各種金属酸化物からなる多層膜を、蒸着やスパッタリングなどにより設けることがよく行われている。
しかしながら、ハードコートフィルムやプラスチックレンズなどの有機基材上に、蒸着やスパッタリングなどで金属酸化物からなる反射防止膜を設ける場合、操作が煩雑である上、反射防止膜と有機基材との密着性が不充分であるという問題が生じる。
また、プラスチックレンズにおいては、その表面に反射防止の目的で、各種金属酸化物からなる多層膜を、蒸着やスパッタリングなどにより設けることがよく行われている。
しかしながら、ハードコートフィルムやプラスチックレンズなどの有機基材上に、蒸着やスパッタリングなどで金属酸化物からなる反射防止膜を設ける場合、操作が煩雑である上、反射防止膜と有機基材との密着性が不充分であるという問題が生じる。
さらに、建物の窓、乗物の窓、あるいは冷蔵、冷凍ショーケースの窓などにおいては、暑さの軽減、省エネルギー化を図る目的で、これらの窓に熱線(赤外線)を反射させるために、例えば透明フィルムの表面に、アルミニウム、銀、金等の金属薄膜をスパッタリングや蒸着により形成してなる熱線反射フィルムを貼付することが行われている。しかしながら、この場合も上記と同様に操作が煩雑である上、フィルムと金属薄膜との密着性が不充分であるという問題が生じる。
このような状況下で、例えば有機基材と強固に密着し、かつ表面側が実質上金属系化合物層からなり、反射防止膜や光・熱線反射膜などの用途に有用な、厚さ方向に組成が連続的に変化する有機−無機複合傾斜材料が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この有機−無機複合傾斜材料は、2種以上の混合金属系化合物からなり、塗膜中の混合金属系化合物の含有量が塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有するとともに、混合金属系化合物部分においても各金属系化合物の組成比が塗膜の厚み方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する有機−無機複合傾斜塗膜である。
上記の有機−無機複合傾斜塗膜は前記の各種用途に極めて有用な材料であるが、該塗膜がゾルゲル法によって得られるため、耐擦過性(摺動性、硬度)が、必ずしも十分ではなく、また、異種金属アルコキシドを用い、その反応性の違いを利用して傾斜塗膜を形成するため、塗工液の傾斜構造発現のポットライフが短いという問題があった。
また、2種以上のフィラーの混合比率が異なるフィラー混合物と有機バインダー樹脂とから作製された2種以上のフィルムを、そのフィラー混合比率が順次変化するように積層した積層物を焼結して、傾斜機能構造体を製造する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この製造方法では、操作が煩雑で、得られる傾斜機能構造体の製造コストが高くつくのを免れない。
本発明は、このような事情のもとで、一回のコーティングで容易に形成される、2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が厚さ方向に連続的に変化する、耐擦過性に優れた無機複合塗膜または無機−有機複合塗膜からなる複合傾斜塗膜、該複合傾斜塗膜を形成し得るポットライフの長い自己傾斜性塗工液、および前記複合傾斜塗膜の用途を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、無機成分として、特定の粒径を有する反応終結した金属系化合物微粒子と、金属アルコキシドの加水分解・縮合物を用いることにより、耐擦過性の良好な傾斜塗膜が得られること、特に反応終結した金属系化合物微粒子が表面に偏在する場合に耐擦過性に優れること、また無機成分の1つとして反応終結した金属系化合物微粒子を用いることにより、無機成分の複合状態が経時変化に対して安定し、コーティング液のポットライフが長くなること、さらに前記無機成分に、その中の少なくとも1種の金属系化合物と化学結合する有機高分子化合物を加えることにより、無機−有機複合傾斜塗膜が得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)金属元素の異なる2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する複合塗膜であって、前記金属系化合物の少なくとも2種が、金属元素が異なる、平均粒径3〜300nmの反応終結した微粒子と金属アルコキシドの加水分解・縮合物であることを特徴とする複合傾斜塗膜、
(2)反応終結した微粒子が、金属酸化物である上記(1)項に記載の複合傾斜塗膜、
(3)厚さが10μm以下である上記(1)または(2)項に記載の複合傾斜塗膜、
(4)有機高分子化合物を含む上記(1)、(2)または(3)項に記載の複合傾斜塗膜、
(5)金属元素の異なる2種以上の混合金属系化合物と有機高分子化合物を含み、かつ該混合金属系化合物の組成比が、塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する上記(4)項に記載の複合傾斜塗膜、
(6)少なくとも1種の金属系化合物と有機高分子化合物が化学結合を有する上記(4)または(5)項に記載の複合傾斜塗膜、
(7)塩類、錯体類およびアルコキシド類の中から選ばれる少なくとも1種のアルミニウム化合物および/またはジルコニウム化合物を含む上記(1)ないし(6)項のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜、
(8)反応終結した微粒子が塗膜表面に偏在し、凹凸形状を形成している上記(1)ないし(7)項のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜、
(9)塗工液の自己傾斜性によって形成されてなる上記(1)ないし(8)項のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜、
(10)基材上に塗工することで、上記(1)ないし(9)項のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜を形成し得ることを特徴とする自己傾斜性塗工液、
(11)基材と、その上に設けられた上記(1)ないし(9)項のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜を有することを特徴とする物品、および
(12)複合傾斜塗膜が、異種材料間の中間層、光触媒層、ハードコート層、光反射防止層、光および熱線の反射層として機能する上記(11)項に記載の物品、
を提供するものである。
(1)金属元素の異なる2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する複合塗膜であって、前記金属系化合物の少なくとも2種が、金属元素が異なる、平均粒径3〜300nmの反応終結した微粒子と金属アルコキシドの加水分解・縮合物であることを特徴とする複合傾斜塗膜、
(2)反応終結した微粒子が、金属酸化物である上記(1)項に記載の複合傾斜塗膜、
(3)厚さが10μm以下である上記(1)または(2)項に記載の複合傾斜塗膜、
(4)有機高分子化合物を含む上記(1)、(2)または(3)項に記載の複合傾斜塗膜、
(5)金属元素の異なる2種以上の混合金属系化合物と有機高分子化合物を含み、かつ該混合金属系化合物の組成比が、塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する上記(4)項に記載の複合傾斜塗膜、
(6)少なくとも1種の金属系化合物と有機高分子化合物が化学結合を有する上記(4)または(5)項に記載の複合傾斜塗膜、
(7)塩類、錯体類およびアルコキシド類の中から選ばれる少なくとも1種のアルミニウム化合物および/またはジルコニウム化合物を含む上記(1)ないし(6)項のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜、
(8)反応終結した微粒子が塗膜表面に偏在し、凹凸形状を形成している上記(1)ないし(7)項のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜、
(9)塗工液の自己傾斜性によって形成されてなる上記(1)ないし(8)項のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜、
(10)基材上に塗工することで、上記(1)ないし(9)項のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜を形成し得ることを特徴とする自己傾斜性塗工液、
(11)基材と、その上に設けられた上記(1)ないし(9)項のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜を有することを特徴とする物品、および
(12)複合傾斜塗膜が、異種材料間の中間層、光触媒層、ハードコート層、光反射防止層、光および熱線の反射層として機能する上記(11)項に記載の物品、
を提供するものである。
本発明によれば、一回のコーティングで容易に形成される、2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が厚さ方向に連続的に変化する、耐擦過性に優れた無機複合塗膜または無機−有機複合塗膜からなる複合傾斜塗膜、該複合傾斜塗膜を形成し得るポットライフの長い自己傾斜性塗工液、および前記複合傾斜塗膜を有する物品を提供することができる。
本発明の複合傾斜塗膜は、金属元素の異なる2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する複合塗膜である。
本発明においては、前記の金属元素の異なる2種以上の金属系化合物としては、その少なくとも2種が、金属元素が異なる平均粒径3〜300nmの反応終結した微粒子と金属アルコキシドの加水分解・縮合物であることが必要である。
本発明においては、前記の金属元素の異なる2種以上の金属系化合物としては、その少なくとも2種が、金属元素が異なる平均粒径3〜300nmの反応終結した微粒子と金属アルコキシドの加水分解・縮合物であることが必要である。
前記反応終結した金属系化合物微粒子の種類としては特に制限はないが、金属酸化物微粒子が好ましく、例えばシリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、酸化スズ、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化インジウムなどの微粒子を挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、シリカおよびチタニア微粒子が、実用性の面で好ましい。これらの微粒子の平均粒径は3〜300nmの範囲で選定される。平均粒径が3nm未満の粒子は製造が困難であり、また300nmを超える粒子では塗工液のポットライフが悪くなるおそれがある。好ましい平均粒径は5〜200nmであり、特に10〜100nmの範囲が好ましい。これらの反応終結した金属系化合物微粒子は、通常コロイドゾルとして用いられる。
一方、金属アルコキシドの加水分解・縮合物の原料として用いられる金属アルコキシドとしては、例えば一般式(I)
M1R1 m …(I)
(式中、R1はアルコキシル基または非加水分解性基であるが、少なくとも2つはアルコキシル基であり、複数のR1はたがいに同一でも異なっていてもよく、M1はケイ素、チタン、ジルコニウム、アルミニウムなどの金属原子、mは金属原子M1の価数である。)
で表される金属アルコキシドを用いることができる。
M1R1 m …(I)
(式中、R1はアルコキシル基または非加水分解性基であるが、少なくとも2つはアルコキシル基であり、複数のR1はたがいに同一でも異なっていてもよく、M1はケイ素、チタン、ジルコニウム、アルミニウムなどの金属原子、mは金属原子M1の価数である。)
で表される金属アルコキシドを用いることができる。
前記一般式(I)において、R1のうちの非加水分解性基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基若しくはアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数2〜20の脂肪族アシル基若しくは芳香族アシル基(アロイル基)を好ましく挙げることができる。
また、R1のうちのアルコキシル基は、炭素数1〜6のものが好ましく、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。その例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、シクロペントキシ基、シクロヘキソキシ基などが挙げられる。
前記一般式(I)で表される金属アルコキシドの例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシランなど、並びにこれらに対応するテトラアルコキシチタンおよびテトラアルコキシジルコニウム、さらにはトリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリ−n−プロポキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリイソブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウムなど、あるいは金属アルコキシドオリゴマー、例えば市販品のアルコキシシランオリゴマーである「メチルシリケート51」、「エチルシリケート40」(いずれもコルコート社製商品名)などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
金属アルコキシドの加水分解・縮合物は、前記の反応終結した金属系化合物微粒子のバインダーとしての機能を有する。この金属アルコキシドの加水分解・縮合物と、これと金属元素の異なる前記の反応終結した金属系化合物微粒子を含む塗工液を、基材上に塗工して塗膜を設けることにより、金属元素の異なる2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する無機複合傾斜塗膜が得られる。この場合、塗膜の構成成分としては、例えばチタニアバインダー(チタンアルコキシドの加水分解・縮合物)とシリカ微粒子、あるいはシリカバインダー(ケイ素アルコキシドの加水分解・縮合物)とチタニア微粒子などの組合わせを挙げることができる。また、基材については特に制限はなく、無機基材、有機基材のいずれであってもよい。
本発明においては、前記の反応終結した金属系化合物微粒子と、金属アルコキシドの加水分解・縮合物の含有割合については特に制限はないが、傾斜性および耐擦過性などの点から、反応終結した金属系化合物微粒子が、全金属系化合物の固形分中に、5〜90質量%の範囲で含まれていることが好ましく、20〜60質量%の範囲で含まれていることがより好ましい。反応終結した金属系化合物微粒子の添加時期については特に制限はない。
本発明の複合傾斜塗膜においては、前記の金属元素の異なる2種以上の混合金属系化合物と共に、有機高分子化合物を含むことができる。この場合、前記混合金属系化合物の組成比が、塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する無機−有機複合傾斜塗膜となる。
このような無機−有機複合傾斜塗膜においては、少なくとも1種の金属系化合物と有機高分子化合物が化学結合を有することが好ましい。
前記の少なくとも1種の金属系化合物と化学結合する有機高分子化合物としては、例えば(a)金属を含まないエチレン性不飽和単量体と、(b)カップリング性ケイ素含有基を有するエチレン性不飽和単量体とを共重合させることにより得られる有機高分子化合物を好ましく挙げることができる。
上記(a)成分である金属を含まないエチレン性不飽和単量体としては、例えば一般式(II)
前記の少なくとも1種の金属系化合物と化学結合する有機高分子化合物としては、例えば(a)金属を含まないエチレン性不飽和単量体と、(b)カップリング性ケイ素含有基を有するエチレン性不飽和単量体とを共重合させることにより得られる有機高分子化合物を好ましく挙げることができる。
上記(a)成分である金属を含まないエチレン性不飽和単量体としては、例えば一般式(II)
で表されるエチレン性不飽和単量体を一種または二種以上混合して使用しても良い。
上記一般式(II−a)で表されるエチレン性不飽和単量体において、R3で示される炭化水素基としては、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基を好ましく挙げることができる。炭素数1〜10のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、および各種のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基などが挙げられる。炭素数3〜10のシクロアルキル基の例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロオクチル基などが、炭素数6〜10のアリール基の例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、メチルナフチル基などが、炭素数7〜10のアラルキル基の例としては、ベンジル基、メチルベンジル基、フェネチチル基、ナフチルメチル基などが挙げられる。エポキシ基、ハロゲン原子若しくはエーテル結合を有する炭化水素基としては、これらの基、原子若しくは結合を有する炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基を好ましく挙げることができる。上記置換基のハロゲン原子としては、塩素原子等が挙げられる。
この一般式(II−a)で表されるエチレン性不飽和単量体の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3−グリシドキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、2−ブロモエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記一般式(II)で表されるエチレン性不飽和単量体としては、これら以外にもスチレン、α−メチルスチレン、α−アセトキシスチレン、m−、o−またはp−ブロモスチレン、m−、o−またはp−クロロスチレン、m−、o−またはp−ビニルフェノール、1−または2−ビニルナフタレンなど、さらにはエチレン性不飽和基を有する重合性高分子用安定剤、例えばエチレン性不飽和基を有する、酸化防止剤、紫外線吸収剤および光安定剤なども用いることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、前記(b)成分であるカップリング性ケイ素含有基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば一般式(III)
一方、前記(b)成分であるカップリング性ケイ素含有基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば一般式(III)
で表される化合物を好ましく挙げることができる。前記一般式(III)において、3つのR5はたがいに同一でも異なっていてもよい。
この一般式(III)で表されるエチレン性不飽和単量体の例としては、2−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
この(b)成分のカップリング性ケイ素含有基を有するエチレン性不飽和単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この(b)成分のカップリング性ケイ素含有基を有するエチレン性不飽和単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記(a)成分の金属を含まないエチレン性不飽和単量体と、(b)成分のカップリング性ケイ素含有基を有するエチレン性不飽和単量体とを、ラジカル重合開始剤の存在下、ラジカル重合させることにより、カップリング性ケイ素含有基を有する有機高分子化合物が得られる。
本発明においては、例えばこのようにして得られたカップリング性ケイ素含有基を有する有機高分子化合物をアルコール、ケトン、エーテルなどの適当な溶剤中に溶解させた溶液と、反応終結した金属系化合物微粒子と、前述の金属アルコキシドの加水分解・縮合物を含む反応液を必要により希釈した液とを混合することにより、前記有機高分子化合物中のカップリング性ケイ素含有基が加水分解し、金属アルコキシドの加水分解・縮合物と選択的に反応し、無機−有機複合傾斜塗膜形成用の塗工液が得られる。なお、この際、用いる金属アルコキシドの加水分解・縮合物を含む反応液の希釈溶媒としては、アルコール系若しくは炭素数3以上のエーテル系酸素を有するアルコール類を含む溶媒を使用することが塗工液の安定性の面から望ましい。
なお、前記の反応終結した金属系化合物微粒子の添加時期については特に制限はない。
このようにして得られた塗工液を有機基材上に塗工し、加熱乾燥処理することにより金属元素の異なる2種以上の混合金属系化合物と有機高分子化合物を含み、かつ該混合金属系化合物の組成比が、塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する無機−有機複合傾斜塗膜が形成される。
このようにして得られた塗工液を有機基材上に塗工し、加熱乾燥処理することにより金属元素の異なる2種以上の混合金属系化合物と有機高分子化合物を含み、かつ該混合金属系化合物の組成比が、塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する無機−有機複合傾斜塗膜が形成される。
上記有機基材としては、例えばポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂、ポリスチレンやABS樹脂などのスチレン系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、6−ナイロンや6,6−ナイロンなどのポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セルロースアセテートなどのセルロース系樹脂などからなる基材を挙げることができる。
これらの有機基材は、本発明の複合傾斜塗膜との密着性をさらに向上させるために、所望により、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材の種類に応じて適宜選ばれる。
なお、本発明における有機基材は、有機系材料以外の材料、例えば金属系材料、ガラスやセラミックス系材料、その他各種無機系または金属系材料からなる基材の表面に、有機系塗膜を有するものも包含する。
なお、本発明における有機基材は、有機系材料以外の材料、例えば金属系材料、ガラスやセラミックス系材料、その他各種無機系または金属系材料からなる基材の表面に、有機系塗膜を有するものも包含する。
この無機−有機複合傾斜塗膜における金属系化合物成分の含有量としては特に制限はないが、金属酸化物換算で、通常5〜98質量%、好ましくは20〜98質量%、特に好ましくは50〜95質量%の範囲である。有機高分子化合物の重合度や分子量としては、製膜化しうるものであればよく特に制限されず、高分子化合物の種類や所望の傾斜塗膜の物性などに応じて適宜選定すればよい。
前記本発明の無機複合傾斜塗膜および無機−有機複合傾斜塗膜は、傾斜性の面から厚さが10μm以下であることが好ましく、クラック発生の抑制の点から1μm以下であることがより好ましく、特に0.02〜0.50μmの範囲が好ましい。
本発明の複合傾斜塗膜を形成させるには、所定の基材上に、複合傾斜塗膜形成用の塗工液をディップコート法、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などの公知の手段により塗膜を形成し、公知の乾燥処理、例えば40〜150℃程度の温度で加熱乾燥処理することにより、該塗工液の自己傾斜性により、本発明の無機複合傾斜塗膜または無機−有機複合傾斜塗膜が得られる。
このようにして形成された複合傾斜塗膜においては、例えば金属系化合物が、シリカ微粒子/チタニアバインダー系では、通常シリカ微粒子が表面側に偏在して、凹凸形状を形成し、一方、チタニア微粒子/シリカバインダー系では、通常シリカバインダーが表面側に偏在する。
なお、複合塗膜の傾斜構造の確認は、例えば該塗膜表面にスパッタリングを施して膜を削っていき、経時的に膜表面の各原子の含有率を、X線光電子分光法などにより測定することによって、行うことができる。
なお、複合塗膜の傾斜構造の確認は、例えば該塗膜表面にスパッタリングを施して膜を削っていき、経時的に膜表面の各原子の含有率を、X線光電子分光法などにより測定することによって、行うことができる。
本発明の複合傾斜塗膜においては、塩類、錯体類およびアルコキシド類の中から、選ばれる少なくとも1種のアルミニウム化合物および/またはジルコニウム化合物を含むことができる。このような化合物の具体例としては、硝酸アルミニウム、アルミニウムトリアセチルアセトナート、テトラ−n−プロポキシジルコニウムなどを挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。金属系化合物の成分の1つとして、チタンアルコキシドの加水分解・縮合物を用いる場合、これらの化合物を含有させることにより、該チタンアルコキシドの加水分解・縮合物の結晶化を抑制し、複合傾斜塗膜にクラックなどが発生するのを抑制することができる。特に、効果の点から硝酸アルミニウムが好適である。
この硝酸アルミニウムを用いる場合、その使用量は、チタンアルコキシドの加水分解・縮合物のチタン原子に対して、通常5〜50モル%の範囲で選定される。硝酸アルミニウムの使用量が上記範囲にあれば、チタンアルコキシドの加水分解・縮合物の結晶化阻害効果が発揮されると共に、チタニアバインダーとしての本来有する物理的性質が保持される。該硝酸アルミニウムの好ましい使用量は15〜30モル%の範囲である。
本発明はまた、基材上に塗工することで、前述の無機複合傾斜塗膜あるいは無機−有機複合傾斜塗膜を形成し得る自己傾斜性塗工液をも提供する。
本発明はまた、基材上に塗工することで、前述の無機複合傾斜塗膜あるいは無機−有機複合傾斜塗膜を形成し得る自己傾斜性塗工液をも提供する。
この自己傾斜性塗工液は、(1)有機溶媒と、金属元素の異なる2種以上の金属系化合物と、場合により塩類、錯体類およびアルコキシド類の中から選ばれる少なくとも1種のアルミニウム化合物および/またはジルコニウム化合物を含み、かつ前記金属系化合物の少なくとも2種が、金属元素が異なる、平均粒径3〜300nmの反応終結した微粒子と金属アルコキシドの加水分解・縮合物である無機複合傾斜塗膜形成用塗工液、あるいは(2)前記(1)の塗工液に、さらにその中の少なくとも1種の金属系化合物と化学結合し得る有機高分子化合物を含有させてなる無機−有機複合傾斜塗膜形成用塗工液である。
このような本発明の塗工液は、金属元素の異なる2種以上の金属系化合物の1つに、反応終結した金属系化合物微粒子を用いているため、塗工液の経時変化による傾斜構造の影響を抑え、良好なポットライフを有すると共に、一回のコーティングで複合傾斜塗膜を形成することができる。塗工液の固形分濃度は、塗工性および傾斜性などの点から、通常30.0〜0.2質量%程度、好ましくは20.0〜0.5質量%、より好ましくは10.0〜1.0質量%である。
本発明はまた、基材と、その上に設けられた前述の無機複合傾斜塗膜または無機−有機複合傾斜塗膜を有する物品をも提供する。
この物品において、前記傾斜塗膜は、例えば異種材料間の中間層、光触媒層、ハードコート層、光反射防止層、光および熱線の反射層などとして機能する。例えば金属元素の異なる2種以上の金属系化合物として、シリカ微粒子/チタニアバインダー系またはチタニア微粒子/シリカバインダー系を用いた場合、屈折率が、表面から基材へ向けて、低屈折率から高屈折率へ連続的に変化する複合傾斜塗膜が得られるので、膜厚などを最適化すれば、反射防止膜などの光学材料への応用が期待できる。
この物品において、前記傾斜塗膜は、例えば異種材料間の中間層、光触媒層、ハードコート層、光反射防止層、光および熱線の反射層などとして機能する。例えば金属元素の異なる2種以上の金属系化合物として、シリカ微粒子/チタニアバインダー系またはチタニア微粒子/シリカバインダー系を用いた場合、屈折率が、表面から基材へ向けて、低屈折率から高屈折率へ連続的に変化する複合傾斜塗膜が得られるので、膜厚などを最適化すれば、反射防止膜などの光学材料への応用が期待できる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例における諸特性は、以下に示す方法に従って測定した。
(1)傾斜性
無機成分の傾斜構造については、XPS[アルバック・ファイ(株)製「PHI−5600」、アルゴンスパッタリング、4kV]及び断面TEM−EDSマッピング(Si)[TEM:日本電子(株)製「JEM−200CX透過型電子顕微鏡」、加速電圧100kV、STM:日立製作所社製「HD−2000電界放射型走査透過電子顕微鏡」、加速電圧200kV、EDS:NORAN社製「UTW型」、Si(Li)半導体検出]を行い確認した。
○:傾斜構造が見られる。
×:傾斜構造が見られない。
また、FE−SEM[日本電子(株)製「JSM−6700F」、加速電圧3kV]写真(10万倍)より表面状態を観察した。
なお、各例における諸特性は、以下に示す方法に従って測定した。
(1)傾斜性
無機成分の傾斜構造については、XPS[アルバック・ファイ(株)製「PHI−5600」、アルゴンスパッタリング、4kV]及び断面TEM−EDSマッピング(Si)[TEM:日本電子(株)製「JEM−200CX透過型電子顕微鏡」、加速電圧100kV、STM:日立製作所社製「HD−2000電界放射型走査透過電子顕微鏡」、加速電圧200kV、EDS:NORAN社製「UTW型」、Si(Li)半導体検出]を行い確認した。
○:傾斜構造が見られる。
×:傾斜構造が見られない。
また、FE−SEM[日本電子(株)製「JSM−6700F」、加速電圧3kV]写真(10万倍)より表面状態を観察した。
(2)耐擦過性
・鉛筆硬度試験
JIS K 5400に準拠し、荷重0.98Nにて鉛筆引っ掻き試験を行った。測定回数全5回のうち、3回以上傷がレーザー顕微鏡250倍で観察された場合、その1ランク下の硬度を塗膜の硬度とした。
・塗膜摺動性
作製したフィルムに綿帆布にて荷重2.94N/cm2で6cm幅を30往復し、傷を目視観察することにより以下のように評価した。
○:傷付かない、または殆ど傷がなく良好。
×:塗膜が剥がれる、又は傷が目立つ。
・密着試験
JIS K 5400に準拠し、ロータリーカッターにて1mm角の碁盤目100マスをつけ、セロテープ(ニチバン製、登録商標)を圧着させた後、一気に引き剥がした。その剥離面積より、JIS K 5400準拠の下記点数より密着性を評価した。
10点:剥離面積0%
8点:剥離面積0%を超え5%未満
6点:剥離面積5%以上15%未満
4点:剥離面積15%以上35%未満
2点:剥離面積35%以上65%未満
0点:剥離面積65%以上
・鉛筆硬度試験
JIS K 5400に準拠し、荷重0.98Nにて鉛筆引っ掻き試験を行った。測定回数全5回のうち、3回以上傷がレーザー顕微鏡250倍で観察された場合、その1ランク下の硬度を塗膜の硬度とした。
・塗膜摺動性
作製したフィルムに綿帆布にて荷重2.94N/cm2で6cm幅を30往復し、傷を目視観察することにより以下のように評価した。
○:傷付かない、または殆ど傷がなく良好。
×:塗膜が剥がれる、又は傷が目立つ。
・密着試験
JIS K 5400に準拠し、ロータリーカッターにて1mm角の碁盤目100マスをつけ、セロテープ(ニチバン製、登録商標)を圧着させた後、一気に引き剥がした。その剥離面積より、JIS K 5400準拠の下記点数より密着性を評価した。
10点:剥離面積0%
8点:剥離面積0%を超え5%未満
6点:剥離面積5%以上15%未満
4点:剥離面積15%以上35%未満
2点:剥離面積35%以上65%未満
0点:剥離面積65%以上
(3)ポットライフ
塗工液安定性
塗工液調製後24時間以内と一週間経過後に成膜を行い、サンプルのXPS測定によって膜の最表面のSi及びTiの元素比を算出し、傾斜性の比較をし、以下のように評価した。
○:組成比に変化がない。
△:組成比に若干の変化が見られる。
×:組成比が変化し傾斜性が悪くなった。
塗工液安定性
塗工液調製後24時間以内と一週間経過後に成膜を行い、サンプルのXPS測定によって膜の最表面のSi及びTiの元素比を算出し、傾斜性の比較をし、以下のように評価した。
○:組成比に変化がない。
△:組成比に若干の変化が見られる。
×:組成比が変化し傾斜性が悪くなった。
(4)成膜性
作成したフィルムの目視観察し、以下の様に評価を行った。
○:斑無く透明で良好。
×:斑有り又は白濁が生じた。
作成したフィルムの目視観察し、以下の様に評価を行った。
○:斑無く透明で良好。
×:斑有り又は白濁が生じた。
実施例1
チタニアバインダー+シリカ微粒子+有機高分子化合物
メチルメタクリレート168.8g及びγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン21.5g、メチレンイソブチルケトン328.5gの混合溶液を60℃に昇温後、2,2−アゾビスイソブチロニトリル1.0gをメチルイソブチルケトン80.0gに溶解させた溶液を攪拌しながら添加し60℃で30時間反応させて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリメタクリル酸メチル換算の重量平均分子量が約10万の共重合体(a)を得た。
一方、チタンテトライソプロポキシサイド10.1g(0.036mol)をエチルセロソルブ19.9g(0.221mol)に溶解した溶液に、60質量%硝酸1.68g(0.000122mol)、水0.61g(0.034mol)とエチルセロソルブ7.8g(0.087mol)の混合溶液を攪拌しながらゆっくり滴下し、その後30℃で4時間攪拌し反応溶液(b)を得た。
次に、共重合体(a)0.2gをメチルイソブチルケトン18.1gに溶解させ有機成分溶液を得た。反応溶液(b)5.3gをエチルセロソルブ15.8gで希釈し、有機成分溶液18.3gと混合し、コロイダルシリカ[日産化学工業(株)、IPA−ST]を固形分に換算して80質量%(0.6g)を順次攪拌しながらゆっくり滴下し塗工液を調製した。その後、この塗工液をワイヤー線径0.1mmφのマイヤーバーにて188μm厚みのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに塗工し、溶剤を揮発させ、60℃のオーブンで5時間加熱し塗膜を形成させた。なお、塗膜の形成は塗工液調製後、24時間以内及び一週間後に行った。塗膜の厚さは0.1μmである。
該塗膜は、断面TEM−EDSマッピングから、シリカ成分が表面側により多く存在していることが確認された。また、FE−SEM写真から、表面に凹凸形状を有していることも観察された。
評価結果を表1に示すと共に、図1に、スパッタリング時間と各原子の含有率との関係をグラフで示す。
チタニアバインダー+シリカ微粒子+有機高分子化合物
メチルメタクリレート168.8g及びγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン21.5g、メチレンイソブチルケトン328.5gの混合溶液を60℃に昇温後、2,2−アゾビスイソブチロニトリル1.0gをメチルイソブチルケトン80.0gに溶解させた溶液を攪拌しながら添加し60℃で30時間反応させて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリメタクリル酸メチル換算の重量平均分子量が約10万の共重合体(a)を得た。
一方、チタンテトライソプロポキシサイド10.1g(0.036mol)をエチルセロソルブ19.9g(0.221mol)に溶解した溶液に、60質量%硝酸1.68g(0.000122mol)、水0.61g(0.034mol)とエチルセロソルブ7.8g(0.087mol)の混合溶液を攪拌しながらゆっくり滴下し、その後30℃で4時間攪拌し反応溶液(b)を得た。
次に、共重合体(a)0.2gをメチルイソブチルケトン18.1gに溶解させ有機成分溶液を得た。反応溶液(b)5.3gをエチルセロソルブ15.8gで希釈し、有機成分溶液18.3gと混合し、コロイダルシリカ[日産化学工業(株)、IPA−ST]を固形分に換算して80質量%(0.6g)を順次攪拌しながらゆっくり滴下し塗工液を調製した。その後、この塗工液をワイヤー線径0.1mmφのマイヤーバーにて188μm厚みのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに塗工し、溶剤を揮発させ、60℃のオーブンで5時間加熱し塗膜を形成させた。なお、塗膜の形成は塗工液調製後、24時間以内及び一週間後に行った。塗膜の厚さは0.1μmである。
該塗膜は、断面TEM−EDSマッピングから、シリカ成分が表面側により多く存在していることが確認された。また、FE−SEM写真から、表面に凹凸形状を有していることも観察された。
評価結果を表1に示すと共に、図1に、スパッタリング時間と各原子の含有率との関係をグラフで示す。
実施例2
シリカバインダー+チタニア微粒子+有機高分子化合物
テトラメトキシシランの4量体(三菱化学(株)製、「MS−51」)50.2gをエタノール47.8gに溶解した溶液に、0.1モル/リットル硝酸5.3g、水33.1gとエタノール23.5gの混合溶液を攪拌しながらゆっくり滴下し、その後30℃で30時間攪拌し反応溶液(b’)を得た。
一方、実施例1における共重合体(a)0.2gをメチルイソブチルケトン18.0gに溶解させ有機成分溶液を得た。反応溶液(b’)2.7gをエチルセロソルブ18.2gで希釈し、有機成分溶液18.2gと混合し、酸化チタン微粒子(シーアイ化成(株)製「RTIPBC15wt%−G0」)を固形分に換算して20質量%(0.8g)を順次攪拌しながらゆっくり滴下し塗工液を調製した。以下実施例1と同様の方法で無機−有機複合塗膜を得た。
評価結果を表1に示すと共に、図2に、スパッタリング時間と各原子の含有率との関係をグラフで示す。
シリカバインダー+チタニア微粒子+有機高分子化合物
テトラメトキシシランの4量体(三菱化学(株)製、「MS−51」)50.2gをエタノール47.8gに溶解した溶液に、0.1モル/リットル硝酸5.3g、水33.1gとエタノール23.5gの混合溶液を攪拌しながらゆっくり滴下し、その後30℃で30時間攪拌し反応溶液(b’)を得た。
一方、実施例1における共重合体(a)0.2gをメチルイソブチルケトン18.0gに溶解させ有機成分溶液を得た。反応溶液(b’)2.7gをエチルセロソルブ18.2gで希釈し、有機成分溶液18.2gと混合し、酸化チタン微粒子(シーアイ化成(株)製「RTIPBC15wt%−G0」)を固形分に換算して20質量%(0.8g)を順次攪拌しながらゆっくり滴下し塗工液を調製した。以下実施例1と同様の方法で無機−有機複合塗膜を得た。
評価結果を表1に示すと共に、図2に、スパッタリング時間と各原子の含有率との関係をグラフで示す。
実施例3
チタニアバインダー+シリカ微粒子
実施例1において、共重合体(a)を添加しないこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製し、スピンコーター(1500rpm、0.4min)にてシリコンウエーハ上に成膜し、80℃で1時間、60℃で5時間オーブンを用いて乾燥し無機複合塗膜を形成させた。なお、塗膜の形成は塗工液調製後、24時間以内及び一週間後に行った。
評価結果を表1に示すと共に、図3に、スパッタリング時間と各原子の含有率との関係をグラフで示す。
チタニアバインダー+シリカ微粒子
実施例1において、共重合体(a)を添加しないこと以外は、実施例1と同様にして塗工液を調製し、スピンコーター(1500rpm、0.4min)にてシリコンウエーハ上に成膜し、80℃で1時間、60℃で5時間オーブンを用いて乾燥し無機複合塗膜を形成させた。なお、塗膜の形成は塗工液調製後、24時間以内及び一週間後に行った。
評価結果を表1に示すと共に、図3に、スパッタリング時間と各原子の含有率との関係をグラフで示す。
実施例4
硝酸アルミニウム添加
実施例1において、反応溶液(b)に硝酸アルミニウム9水和物をTi元素に対し20mol%添加した以外は実施例1と同様の方法で無機−有機複合塗膜を得た。
評価結果を表1に示すと共に、図4に、スパッタリング時間と各原子の含有率との関係をグラフで示す。
硝酸アルミニウム添加
実施例1において、反応溶液(b)に硝酸アルミニウム9水和物をTi元素に対し20mol%添加した以外は実施例1と同様の方法で無機−有機複合塗膜を得た。
評価結果を表1に示すと共に、図4に、スパッタリング時間と各原子の含有率との関係をグラフで示す。
比較例1
実施例1においてコロイダルシリカを添加しないこと以外は、実施例1と同様の方法で無機−有機複合塗膜を得た。
評価結果を表1に示す。
実施例1においてコロイダルシリカを添加しないこと以外は、実施例1と同様の方法で無機−有機複合塗膜を得た。
評価結果を表1に示す。
比較例2
特開2001−89679号に記載の実施例1と同様にして有機−無機複合塗膜を形成した。
(1)有機高分子化合物(A)を含む溶液の調製
メタクリル酸メチル[和光純薬工業(株)製]11.5gおよび3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業(株)製]1.4gを混合し、よく撹拌した後に、これに2,2′−アゾビスイソブチロニトリル[和光純薬工業(株)製]0.2gを添加・溶解させ、撹拌しながら70℃で2.5時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却させた後、アセトンに重合物を溶解させ、有機高分子化合物(A)を2.0g/リットル濃度で含む溶液を調製した。
(2)金属含有化合物(B−1)を含む溶液の調製
テトラエトキシシラン[和光純薬工業(株)製][金属含有化合物(B−1)]15gとエタノール10gの混合溶液に、濃塩酸3gとエタノール5gとの混合溶液を撹拌しながら滴下し、室温下で5時間撹拌を続け、金属含有化合物(B−1)を含む溶液を調製した。
(3)金属含有化合物(B−2)を含む溶液の調製
チタンテトライソプロポキシド[和光純薬工業(株)製][金属含有化合物(B−2)]15gとエタノール10gの混合溶液に、濃塩酸3gとエタノール5gとの混合溶液を撹拌しながら滴下し、室温下で5時間撹拌を続け、金属含有化合物(B−2)を含む溶液を調製した。
(4)有機−無機複合塗膜の形成
上記(1)〜(3)で調製した各溶液を、有機高分子化合物(A)と金属含有化合物(B−1)と金属含有化合物(B−2)との体積比が2:1:1になるような割合で混合して塗布液を調製した。以下、実施例1と同様の方法で無機−有機複合塗膜を得た。
評価結果を表1に示す。
特開2001−89679号に記載の実施例1と同様にして有機−無機複合塗膜を形成した。
(1)有機高分子化合物(A)を含む溶液の調製
メタクリル酸メチル[和光純薬工業(株)製]11.5gおよび3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業(株)製]1.4gを混合し、よく撹拌した後に、これに2,2′−アゾビスイソブチロニトリル[和光純薬工業(株)製]0.2gを添加・溶解させ、撹拌しながら70℃で2.5時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却させた後、アセトンに重合物を溶解させ、有機高分子化合物(A)を2.0g/リットル濃度で含む溶液を調製した。
(2)金属含有化合物(B−1)を含む溶液の調製
テトラエトキシシラン[和光純薬工業(株)製][金属含有化合物(B−1)]15gとエタノール10gの混合溶液に、濃塩酸3gとエタノール5gとの混合溶液を撹拌しながら滴下し、室温下で5時間撹拌を続け、金属含有化合物(B−1)を含む溶液を調製した。
(3)金属含有化合物(B−2)を含む溶液の調製
チタンテトライソプロポキシド[和光純薬工業(株)製][金属含有化合物(B−2)]15gとエタノール10gの混合溶液に、濃塩酸3gとエタノール5gとの混合溶液を撹拌しながら滴下し、室温下で5時間撹拌を続け、金属含有化合物(B−2)を含む溶液を調製した。
(4)有機−無機複合塗膜の形成
上記(1)〜(3)で調製した各溶液を、有機高分子化合物(A)と金属含有化合物(B−1)と金属含有化合物(B−2)との体積比が2:1:1になるような割合で混合して塗布液を調製した。以下、実施例1と同様の方法で無機−有機複合塗膜を得た。
評価結果を表1に示す。
本発明の複合傾斜塗膜は、一回のコーティングで容易に形成される、2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が厚さ方向に連続的に変化する、耐擦過性に優れた無機複合塗膜または無機−有機複合塗膜からなる複合傾斜塗膜であって、例えば異種材料間の中間層、光触媒層、ハードコート層、光反射防止層、光および熱線の反射層などとして用いることができる。
Claims (12)
- 金属元素の異なる2種以上の金属系化合物を含み、その金属系化合物の含有率が塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する複合塗膜であって、前記金属系化合物の少なくとも2種が、金属元素が異なる、平均粒径3〜300nmの反応終結した微粒子と金属アルコキシドの加水分解・縮合物であることを特徴とする複合傾斜塗膜。
- 反応終結した微粒子が、金属酸化物である請求項1に記載の複合傾斜塗膜。
- 厚さが10μm以下である請求項1または2に記載の複合傾斜塗膜。
- 有機高分子化合物を含む請求項1、2または3に記載の複合傾斜塗膜。
- 金属元素の異なる2種以上の混合金属系化合物と有機高分子化合物を含み、かつ該混合金属系化合物の組成比が、塗膜の表面から深さ方向に連続的に変化する成分傾斜構造を有する請求項4に記載の複合傾斜塗膜。
- 少なくとも1種の金属系化合物と有機高分子化合物が化学結合を有する請求項4または5に記載の複合傾斜塗膜。
- 塩類、錯体類およびアルコキシド類の中から選ばれる少なくとも1種のアルミニウム化合物および/またはジルコニウム化合物を含む請求項1ないし6のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜。
- 反応終結した微粒子が塗膜表面に偏在し、凹凸形状を形成している請求項1ないし7のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜。
- 塗工液の自己傾斜性によって形成されてなる請求項1ないし8のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜。
- 基材上に塗工することで、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜を形成し得ることを特徴とする自己傾斜性塗工液。
- 基材と、その上に設けられた請求項1ないし9のいずれか1項に記載の複合傾斜塗膜を有することを特徴とする物品。
- 複合傾斜塗膜が、異種材料間の中間層、光触媒層、ハードコート層、光反射防止層、光および熱線の反射層として機能する請求項11に記載の物品。
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