JP7061284B2 - バリアフィルム - Google Patents
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Description
樹脂基材と、平坦化層と、化学気相蒸着層と、バリアコート層とをこの順に備えるバリアフィルムであって、
前記平坦化層の厚さが、0.3μm以上2.5μm以下であり、
前記平坦化層の化学気相蒸着層と接する側の表面粗さRaが、2.0nm以下である、バリアフィルムが提供される。
本発明によるバリアフィルムは、樹脂基材と、平坦化層と、化学気相蒸着層と、バリアコート層とをこの順に備えるものである。
本発明によるバリアフィルムを構成する樹脂基材としては、下記の平坦化層および化学気相蒸着層を担持できるものであれば特に限定されず、公知の種々の樹脂基材を用いることができる。
本発明によるバリアフィルムを構成する平坦化層は、樹脂基材表面の平滑性を向上させるための層である。平坦化層は、化学気相蒸着層と接する側の表面粗さRa(算術平均粗さ)が、2.0nm以下であり、より好ましくは1.5nm以下であり、さらに好ましくは1.0nm以下である。また、平坦化層は、化学気相蒸着層と接する側の表面粗さPv(最大谷深さ)が、好ましくは30nm以下であり、より好ましくは20nm以下であり、さらに好ましくは15nm以下である。化学気相蒸着層と接する側の平坦化層の表面粗さRaおよびPvが上記数値を満たせば、化学気相蒸着層との密着性をより向上させて、高温高湿環境下での保存後のガスバリア性に優れ、かつゲルボフレックス試験後においてもガスバリア性の劣化を抑制することができる。なお、表面粗さRa(算術平均粗さ)およびPv(最大谷深さ)は、JIS B 0601に準拠して、走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、ナノキュートSPI3800N)を用いて測定することができる。
本発明によるバリアフィルムを構成する化学気相蒸着層は、化学気相成長法(CVD法)により形成される蒸着膜である。本発明において、化学気相蒸着層は、物理気相成長法(PVD法)により得られる蒸着膜に比べて、厚膜な蒸着層を形成し易く、また屈曲性に優れるため、バリアフィルムの蒸着層としてより好適である。
本発明によるバリアフィルムを構成するバリアコート層は、ガスバリア性を有する層であり、塗布膜であることが好ましい。さらに、バリアコート層は、金属アルコキシドの加水分解生成物と水溶性高分子との硬化膜であることが好ましい。バリアコート層は、例えば、下記のガスバリア性塗布膜により形成することができる。ガスバリア性塗布膜は、高温多湿環境下でのガスバリア性を保持する塗膜であり、一般式R1 nM(OR2)m(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1~8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す。)で表される少なくとも1種以上の金属アルコキシドと、水溶性高分子とを含有し、更に、ゾルゲル法触媒、酸、水、および、有機溶剤の存在下に、ゾルゲル法によって重縮合してなるガスバリア性組成物からなる塗布膜である。
本発明によるバリアフィルムは、高度なガスバリア性を要求される様々な分野の製品に適用することができる。例えば、包装材料や、太陽電池、有機発光ダイオード、および表示装置等の電気・電子製品に用いることができる。特に、本発明によるバリアフィルムは、医療品、医薬品、化粧品、化学品、飲食品等の包装材料として用いることができる。バリアフィルムは、高温高湿環境下での保存後であってもガスバリア性に優れ、かつゲルボフレックス試験後においてもガスバリア性の劣化を抑制したものであるため、高度なガスバリア性が要求される、医療品・医薬品用包装材料として特に好適に用いることができる。
[実施例1]
樹脂基材として二軸延伸PETフィルム(三菱ケミカル(株)製、商品名:T600W、厚さ23μm)を用意した。次に、該PETフィルムの一方の面上に平坦化層(主成分:アクリル樹脂、厚さ0.5μm、表面粗さRa0.7nm、Pv8.0nm)を設けた。なお、平坦化層の表面粗さのRa(算術平均粗さ)およびPv(最大谷深さ)は、MIL B 131(ASTM F 392)に準拠して、走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、ナノキュートSPI3800N)を用いて走査エリア5μmエリアで測定した。
(化学気相蒸着層の蒸着条件1)
・投入電力 0.7kW
・原料ガス組成 HMDSO
・He/Mn/O2 100/100/1500sccm
・電極用Ar 100sccm
・成膜圧力 3.5Pa
・膜厚 160nm
・フィルム搬送速度 0.5m/min
平坦化層の厚さおよび表面粗さならびに化学気相蒸着層の厚さを下記の表2に示した通りにした以外は、実施例1と同様にしてバリアフィルムを製造した。
上記の実施例および比較例で製造したバリアフィルムに下記の測定を行った。
バリアフィルムの水蒸気透過度を、水蒸気透過度測定機(MOCON社製:PERMATRAN)を用いて、JIS K7129Bに準拠して、または、Tecnolox製DELTA PARMを用いて、ISO 15106-5に準拠して、温度40℃および湿度90%の環境下で測定した。測定結果は、下記の表2に示される通りであった。
バリアフィルムを、温度85℃および湿度85%の環境下で120時間保存した。続いて、保存後のバリアフィルムの水蒸気透過度を、上記の水蒸気透過度の測定1と同様にして測定した。測定結果は、下記の表2に示される通りであった。
バリアフィルムを、テスター産業製ゲルボフレックステスターを用いて、MIL B 131(ASTM F 392)に準拠し、実際の使用状況を考慮して50回の屈曲回数で、ゲルボフレックス試験を行った。続いて、ゲルボフレックス試験後のバリアフィルムの水蒸気透過度を、上記の水蒸気透過度の測定1と同様にして測定した。測定結果は、下記の表2に示される通りであった。
バリアフィルムを、テスター産業製ゲルボフレックステスターを用いて、MIL B 131(ASTM F 392)に準拠し、実際の使用状況を考慮して50回の屈曲回数で、ゲルボフレックス試験を行った。続いて、ゲルボフレックス試験後のバリアフィルムの酸素透過度を、酸素透過度測定機(MOCON社製:OX-TRAN)を用いてJIS K 7126に準拠して、温度23℃および湿度85%の環境下で測定した。測定結果は、下記の表2に示される通りであった。
11 樹脂基材
12 平坦化層
13 化学気相蒸着層
14 バリアコート層
Claims (7)
- 樹脂基材と、平坦化層と、化学気相蒸着層と、バリアコート層とをこの順に備えるバリアフィルムであって、
前記平坦化層の厚さが、0.3μm以上2.5μm以下であり、
前記平坦化層の化学気相蒸着層と接する側の表面粗さRaが、2.0nm以下であり、
前記バリアコート層が、金属アルコキシドの加水分解生成物と水溶性高分子との硬化膜である、バリアフィルム。 - 前記化学気相蒸着層が、無機酸化物蒸着膜である、請求項1に記載のバリアフィルム。
- 前記無機酸化物蒸着膜が、珪素、酸素、および炭素を含む、請求項2に記載のバリアフィルム。
- 前記化学気相蒸着層の厚さが、50nm以上200nm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のバリアフィルム。
- 前記バリアコート層の厚さが、150nm以上300nm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載のバリアフィルム。
- 前記平坦化層が、アクリル系樹脂を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のバリアフィルム。
- 医療品・医薬品用包装材料に用いられる、請求項1~6のいずれか一項に記載のバリアフィルム。
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